JP6984136B2 - 電池用包装材料、その製造方法、及び電池 - Google Patents

電池用包装材料、その製造方法、及び電池 Download PDF

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Description

本発明は、電池用包装材料、その製造方法、及び電池に関する。
従来、様々なタイプの電池が開発されているが、あらゆる電池において、電極や電解質等の電池素子を封止するために包装材料が不可欠な部材になっている。従来、電池用包装として金属製の包装材料が多用されていた。
一方、近年、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、パソコン、カメラ、携帯電話等の高性能化に伴い、電池には、多様な形状が要求されると共に、薄型化や軽量化が求められている。しかしながら、従来多用されていた金属製の電池用包装材料では、形状の多様化に追従することが困難であり、しかも軽量化にも限界があるという欠点がある。
そこで、近年、多様な形状に加工が容易で、薄型化や軽量化を実現し得る電池用包装材料として、基材/アルミニウム箔層/熱溶着性樹脂層が順次積層されたフィルム状の積層体が提案されている(例えば特許文献1)。
このようなフィルム状の積層体により構成された電池用包装材料は、バリア層にピンホールが存在した場合、水分バリア性が低下しやすいという問題がある。また、バリア層の厚さが薄い程、一般にピンホールが存在する確率は高くなる。電池用包装材料の水分バリア性が低下すると、電池外部から電池素子へ水分が透過しやすくなる。透過した水は、電池素子の電解液と反応するため、電池内部でフッ化水素などが発生するという問題がある。
特開2008−287971号公報
このような状況下、本発明の主な目的は、少なくとも、基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、及び熱溶着性樹脂層が順次積層された積層体からなる電池用包装材料において、水蒸気バリア性に優れた電池用包装材料を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、少なくとも、基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、及び熱溶着性樹脂層が順次積層された積層体からなる電池用包装材料において、アルミニウム箔層の少なくとも一方側に水分バリア層を設けることにより、水蒸気バリア性に優れた電池用包装材料が得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の電池用包装材料及び電池を提供する。
項1. 少なくとも、基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、及び熱溶着性樹脂層をこの順に備える積層体から構成され、
前記アルミニウム箔層の少なくとも一方側に、水分バリア層を備える、電池用包装材料。
項2. 前記積層体の総厚みが、55μm以下である、項1に記載の電池用包装材料。
項3. 前記アルミニウム箔層と前記熱溶着性樹脂層の間に、前記水分バリア層を備える、項1または2に記載の電池用包装材料。
項4. 前記アルミニウム箔層がピンホールを有しており、
前記ピンホールが、前記水分バリア層によって埋められている、項1〜3のいずれかに記載の電池用包装材料。
項5. 前記水分バリア層の厚みが、1μm以下である、項1〜4のいずれかに記載の電池用包装材料。
項6. 前記水分バリア層が、フッ素樹脂、ポリエチレンナフタレート、及びポリアリレートからなる群から選択された少なくとも1種により形成されている、項1〜5のいずれかに記載の電池用包装材料。
項7. 前記アルミニウム箔層の厚みが、20μm以下である、項1〜6のいずれかに記載の電池用包装材料。
項8. 二次電池用の包装材料である、項1〜7のいずれかに記載の電池用包装材料。
項9. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、項1〜8のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
項10. 少なくとも、基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、及び熱溶着性樹脂層がこの順となるように積層して積層体を得る工程と、
前記アルミニウム箔層の少なくとも一方側を、水分バリア層で被覆する工程と、
を備えている、電池用包装材料の製造方法。
本発明によれば、基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、及び熱溶着性樹脂層が順次積層された積層体からなる電池用包装材料において、アルミニウム箔層の少なくとも一方側には、水分バリア層が設けられているため、水分バリア性が改善され水蒸気バリア性に優れている。
本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。
本発明の電池用包装材料は、少なくとも、基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、及び熱溶着性樹脂層が順次積層された積層体からなり、アルミニウム箔層の少なくとも一方側には、水分バリア層が設けられていることを特徴とする。以下、本発明の電池用包装材料について詳述する。
なお、本明細書において、「〜」で示される数値範囲は「以上」、「以下」を意味する。例えば、2〜15mmとの表記は、2mm以上15mm以下を意味する。
1.電池用包装材料の積層構造
電池用包装材料は、図1に示すように、少なくとも、基材層1、接着剤層2、アルミニウム箔層3、及び熱溶着性樹脂層4が順次積層された積層体からなる。さらに、本発明の電池用包装材料においては、アルミニウム箔層の少なくとも一方側に、水分バリア層6a,6bが設けられている。水分バリア層6aは、アルミニウム箔層3の基材層1側に形成されており、水分バリア層6bは、アルミニウム箔層3の熱溶着性樹脂層4側に形成されている。
本発明の電池用包装材料において、基材層1が最外層側になり、熱溶着性樹脂層4は最内層になる。即ち、電池の組み立て時に、電池素子の周縁に位置する熱溶着性樹脂層4同士が熱溶着して電池素子を密封することにより、電池素子が封止される。
また、本発明の電池用包装材料は、図2に示すように、アルミニウム箔層3と熱溶着性樹脂層4との間(水分バリア層6bを有する場合は、水分バリア層6bと熱溶着性樹脂層4との間)に、これらの接着性を高める目的で、必要に応じて接着層5が設けられていてもよい。
また、アルミニウム箔層3の少なくとも一方の表面には、必要に応じて、耐酸性皮膜7が設けられていてもよい。
本発明の電池用包装材料を構成する積層体の総厚みは、例えば80μm以下であってもよい。本発明の電池用包装材料においては、厚みが極めて薄い場合にも、アルミニウム箔層の少なくとも一方側に水分バリア層が設けられているため、水蒸気バリア性に優れている。
本発明の電池用包装材料を構成する積層体の総厚みとしては、可能な限り薄くする観点からは、上限は、例えば80μm以下、さらには75μm以下、さらには65μm以下、さらには55μm以下が挙げられ、下限は、例えば40μm以上、より好ましくは45μm以上が挙げられる。同様の観点から、積層体の総厚みの範囲としては、好ましくは、40〜80μm程度、45〜80μm程度、40〜75μm程度、45〜75μm程度、40〜65μm程度、45〜65μm程度、40〜55μm程度、45〜55μm程度が挙げられる。本発明の電池用包装材料は、このように厚みを極めて薄くして、電池のエネルギー密度の向上に寄与することができる。また、成形性を重視する場合には、積層体の総厚みとしては、下限は、好ましくは50μm以上が挙げられ、総厚みの範囲としては、好ましくは、50〜80μm程度、50〜75μm程度、50〜65μm程度、50〜55μm程度が挙げられる。
電池用包装材料は、生産ラインにおいて、一般に、帯状の積層フィルム(積層体)として製造され、これをロール状に巻き取った巻取体として流通し、保管、輸送などがされる。そして、電池の製造時に、巻取体から電池用包装材料を巻き出し、電池の製品仕様に従った所定の形状となるように裁断して使用される。
本発明の電池用包装材料が巻取体の形態である場合、電池用包装材料を構成する積層フィルムの長さは、特に制限されないが、例えば200m以上、好ましくは200〜4000m程度が挙げられる。また、当該積層フィルムの幅は、例えば0.01〜1m程度、好ましくは0.1〜1m程度が挙げられる。ロール状の巻取体において、積層フィルムの幅方向とは垂直方向における円形断面の直径としては、例えば150mm以上、好ましくは220mm以上が挙げられる。なお、当該円形断面の直径の上限値は、通常、1000mm程度である。ただし、巻取体の円形断面の直径は、電池用包装材料が樹脂や紙などにより形成されたコア管の周囲に巻き取られた場合の直径であり、コア管の外径は、通常70〜180mm程度である。
2.電池用包装材料を形成する各層
[基材層1]
本発明の電池用包装材料において、基材層1は最外層側に形成される層である。基材層1を形成する素材については、上記の物性を備えることができ、絶縁性を備えるものであることを限度として特に制限されるものではない。基材層1を形成する素材としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、珪素樹脂、フェノール樹脂、及びこれらの混合物や共重合物等の樹脂フィルムが挙げられる。これらの中でも、好ましくはポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂が挙げられ、より好ましくは2軸延伸ポリエステル樹脂、2軸延伸ポリアミド樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、共重合ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。また、ポリアミド樹脂としては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6とナイロン66との共重合体、ナイロン6,10、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等が挙げられる。
基材層1は、1層の樹脂フィルムから形成されていてもよいが、耐ピンホール性や絶縁性を向上させるために、2層以上の樹脂フィルムで形成されていてもよい。例えば、基材層1を2層の樹脂フィルムから形成する場合、ポリエステル樹脂/ポリアミド樹脂の構成にすることが好ましく、ポリエチレンテレフタレート/ナイロンの構成にすることがより好ましい。なお、当該積層構成においては、ポリエステル樹脂またはポリエチレンテレフタレートが最外層側に位置するように基材層1を積層することが好ましい。
基材層1を多層の樹脂フィルムで形成する場合、2以上の樹脂フィルムは、接着剤または接着性樹脂などの接着成分を介して積層させればよく、使用される接着成分の種類や量等については、後述する接着剤層2の場合と同様である。なお、2層以上の樹脂フィルムを積層させる方法としては、特に制限されず、公知方法が採用でき、例えばドライラミネート法、サンドイッチラミネート法などが挙げられ、好ましくはドライラミネート法が挙げられる。ドライラミネート法により積層させる場合には、接着剤層としてウレタン系接着剤を用いることが好ましい。このとき、接着剤層の厚みとしては、例えば2〜5μm程度が挙げられる。
基材層1の厚みについては、基材層としての機能を発揮できれば特に制限されないが、積層体の厚みを薄くする観点から、好ましくは6〜12μm程度、より好ましくは9〜12μm程度が挙げられる。
[接着剤層2]
本発明の電池用包装材料において、接着剤層2は、基材層1とアルミニウム箔層3を強固に接着させるために、これらの間に設けられる層である。
接着剤層2は、基材層1とアルミニウム箔層3とを接着可能である接着剤によって形成される。接着剤層2の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤層2の形成に使用される接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれであってもよい。
接着剤層2の形成に使用できる接着成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステル等のポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミド等のポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のゴム;シリコーン系樹脂等が挙げられる。これらの接着成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの接着成分の中でも、好ましくはポリウレタン系接着剤が挙げられる。
接着剤層2の厚みについては、接着剤層としての機能を発揮できれば特に制限されないが、積層体の厚みを薄くする観点から、好ましくは1〜10μm程度、より好ましくは2〜5μm程度が挙げられる。
[アルミニウム箔層3]
本発明の電池用包装材料において、アルミニウム箔層3は、電池用包装材料の強度向上の他、電池内部に水蒸気、酸素、光などが侵入することを防止するためのバリア層として機能する層である。電池用包装材料の製造時に、アルミニウム箔層3にしわやピンホールが発生することを抑制する観点からは、アルミニウム箔層3は、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム(JIS H4160:1994 A8021H−O、JIS H4160:1994 A8079H−O、JIS H4000:2014 A8021P−O、JIS H4000:2014 A8079P−O)など軟質アルミニウム箔により形成することがより好ましい。
アルミニウム箔層3の厚みは、水蒸気などのバリア層としての機能を発揮できれば特に制限されないが、積層体の厚みを薄くする観点から、好ましくは20μm以下、より好ましくは7〜15μm程度が挙げられる。
アルミニウム箔層3は、接着の安定化、溶解や腐食の防止などのために、少なくとも一方の面、好ましくは両面が化成処理されていてもよい。ここで、化成処理とは、アルミニウム箔の表面に耐酸性皮膜7を形成する処理をいう。化成処理としては、例えば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロムなどのクロム化合物を用いたクロメート処理;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、ポリリン酸などのリン酸化合物を用いたリン酸処理;アミノ化フェノール重合体を用いた化成処理などが挙げられる。
本発明の電池用包装材料においては、アルミニウム箔層3がピンホールを有していてもよい。すなわち、本発明の電池用包装材料においては、アルミニウム箔層3がピンホールを有している場合にも、当該ピンホールが、後述の水分バリア層によって埋められるため、ピンホールが存在していることよる水蒸気バリア性の低下が効果的に抑制されている。なお、アルミニウム箔層3のピンホールが水分バリア層によって埋められていることは、本発明の電池用包装材料のアルミニウム箔層のピンホールが形成されている部分の厚み方向の断面をミクロトーム等により作製し、断面を顕微鏡で観察することによって確認することができる。
[水分バリア層6a,6b]
本発明の電池用包装材料において、水分バリア層は、アルミニウム箔層の少なくとも一方側に設けられている。図1及び図2に示されるように、水分バリア層6aは、アルミニウム箔層3の基材層1側に形成されており、水分バリア層6bは、アルミニウム箔層3の熱溶着性樹脂層4側に形成されている。
水分バリア層6aは、基材層1(接着剤層2を有する場合には、接着剤層2)とアルミニウム箔層3との間に設けられていることが好ましく、アルミニウム箔層3の基材層1側の表面(前述の耐酸性皮膜7を有する場合には、耐酸性皮膜7の表面)に設けられていることがより好ましい。また、水分バリア層6bは、アルミニウム箔層3と熱溶着性樹脂層4(接着層5を有する場合には、接着層5)との間に設けられていることが好ましく、アルミニウム箔層3の熱溶着性樹脂層4側の表面(前述の耐酸性皮膜7を有する場合には、耐酸性皮膜7の表面)に設けられていることがより好ましい。
図3に示されるように、水分バリア層は、アルミニウム箔層3の熱溶着性樹脂層4側のみに設けられていてもよいし、図4に示されるように、アルミニウム箔層3の基材層1側のみに設けられていてもよい。水分バリア層が、アルミニウム箔層3の基材層1側のみに設けられている場合には、アルミニウム箔層3の熱溶着性樹脂層4側の表面には耐酸性皮膜7を設けることが好ましい。
前述の通り、電池用包装材料は、生産ラインにおいて、一般に、帯状の積層フィルム(積層体)として製造され、これをロール状に巻き取った巻取体として流通し、保管、輸送などがされる。したがって、前述のアルミニウム箔層を形成するアルミニウム箔も、巻取体においては、数百〜数千mの帯状のものが積層されている。このような長尺のアルミニウム箔においては、ごく僅かなピンホールを有していることがあり、アルミニウム箔の厚みが薄くなるほどピンホール数が増加することが知られている(なお、ピンホールの数は、通常、10個/1000m2以下である。)。また、前述の通り、薄型の電池用包装材料の成形時には、クラック、ピンホールなどが発生しやすい。厚みの大きなアルミニウム箔についても、アルミニウム箔の材質や製造方法などによって、ピンホールが発生することがある。
なお、前述の通り、アルミニウム箔層3の表面には、耐酸性皮膜7が設けられていてもよく、本発明において、アルミニウム箔層3の表面に耐酸性皮膜7が設けられている場合には、アルミニウム箔層3の耐酸性皮膜7の上に水分バリア層6a,6bが形成されている。
本発明の電池用包装材料においては、アルミニウム箔層の表面に水分バリア層が形成されているため、アルミニウム箔層のピンホールを水分バリア層で埋める(塞ぐ)ことができ、水蒸気バリア性の低下を効果的に抑制することができる。また、アルミニウム箔層のピンホールを水分バリア層で埋めることにより、アルミニウム箔層にクラックが発生することも抑制することができる。さらに、アルミニウム箔層のピンホールを水分バリア層で埋めることにより、電池用包装材料の耐電解液性も向上する。一方、例えば、アルミニウム箔層の表面に蒸着フィルムを積層する構成では、アルミニウム箔層のピンホールが埋められないため、水蒸気バリア性の低下を抑制する効果は低い。また、アルミニウム箔層の表面に蒸着フィルムを積層する構成では、蒸着フィルムの蒸着層とフィルム層の密着強度の耐電解液性が乏しい為、耐電解液性は著しく劣る。なお、本発明は、厚みの小さいアルミニウム箔を用いる場合に特に効果的であるが、厚みが大きなアルミニウム箔を用いる場合にも、効果的である。
水蒸気バリア性をより一層高める観点からは、水分バリア層は、アルミニウム箔層の熱溶着性樹脂層4側に設けられていることが好ましい。すなわち、本発明の電池用包装材料は、少なくとも水分バリア層6bを備えていることが好ましい。
水分バリア層6a,6bの厚みとしては、特に制限されないが、水蒸気バリア性を高めつつ、成形性及び耐電解液性を高める観点からは、それぞれ、上限は、好ましくは約1μm以下、より好ましくは約0.5μm以下、さらに好ましくは約0.4μm以下が挙げられ、下限は、好ましくは約0.08μm以上が挙げられる。また、水分バリア層6a,6bの厚みの範囲としては、好ましくは、0.08〜1μm程度、0.08〜0.5μm程度、0.08〜0.4μm程度が挙げられる。水分バリア層6a,6bの厚みがこのような値を有していることにより、水分バリア性と成形性とを効果的に両立させることができる。
水分バリア層6a,6bの厚みは、それぞれ、本発明のアルミニウム箔層のピンホールが形成されている部分以外の電池用包装材料の厚み方向の断面をミクロトーム等により作製し、断面を顕微鏡で観察することによって測定することができる。
水分バリア層6a,6bは、例えば、樹脂をアルミニウム箔層の表面に塗布することにより形成することができる。水分バリア層6a,6bを形成する樹脂としては、水分透過性の低い樹脂であれば特に制限されないが、水蒸気バリア性を高めつつ、成形性及び耐電解液性を高める観点からは、好ましくはフッ素樹脂、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレートなどが挙げられる。水分バリア層6a,6bを形成する樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、フッ素樹脂が好ましく、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などが特に好ましい。
なお、水分バリア層6a,6bがフッ素樹脂より構成されていることは、X線光電子分光(ESCA)、赤外分光法(IR)等の分析により確認することができる。また、フッ素樹脂がPCTFE、ETFE、PFA、またはFEPであることは、IR等により確認することができる。
また、電池用包装材料の水蒸気バリア性を高めつつ、成形性及び耐電解液性を高める観点からは、水分バリア層6a,6bは、厚さ50μmの樹脂フィルムとした場合に、温度40℃、相対湿度90%RH、1気圧の環境で測定された水蒸気透過度が10g/(m2・24h)以下となる樹脂により形成されていることが好ましい。なお、水蒸気透過度は、実施例に記載の方法により測定した値である。
水分バリア層6a,6bは、上記のような樹脂を含む溶液を、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法などによって、アルミニウム箔層の表面に塗布・乾燥することにより形成することができる。
また、水分バリア層6a,6bの表面には、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理等の表面活性化処理を施し、隣接する層との密着性を向上させることもできる。
[熱溶着性樹脂層4]
本発明の電池用包装材料において、熱溶着性樹脂層4は、最内層に該当し、電池の組み立て時に熱溶着性樹脂層同士が熱溶着して電池素子を密封する層である。
熱溶着性樹脂層4に使用される樹脂成分については、熱溶着可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンが挙げられる。すなわち、熱溶着性樹脂層4は、ポリオレフィン骨格を含んでいてもよく、ポリオレフィン骨格を含んでいることが好ましい。熱溶着性樹脂層4がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能であり、分析方法は特に問わない。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm−1付近と波数1780cm−1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
前記ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等のポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマー等が挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。
前記環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体であり、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーであるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。また、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーである環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネン等の環状アルケン;具体的には、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等の環状ジエン等が挙げられる。また、スチレンも構成モノマーとして挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくは環状アルケン、更に好ましくはノルボルネンが挙げられる。
前記カルボン酸変性ポリオレフィンとは、前記ポリオレフィンをカルボン酸でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。変性に使用されるカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
前記カルボン酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、α,β−不飽和カルボン酸又はその無水物に代えて共重合することにより、或いは環状ポリオレフィンに対してα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物をブロック重合又はグラフト重合することにより得られるポリマーである。カルボン酸変性される環状ポリオレフィンについては、前記と同様である。また、変性に使用されるカルボン酸としては、前記カルボン酸変性ポリオレフィンの変性に使用されるカルボン酸と同様である。
これらの樹脂成分の中でも、好ましくはカルボン酸変性ポリオレフィン;更に好ましくはカルボン酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
熱溶着性樹脂層4は、1種の樹脂成分単独で形成してもよく、また2種以上の樹脂成分を組み合わせたブレンドポリマーにより形成してもよい。更に、熱溶着性樹脂層4は、1層のみで成されていてもよいが、同一又は異なる樹脂成分によって2層以上で形成されていてもよい。
また、熱溶着性樹脂層4の厚みとしては、熱溶着性樹脂層としての機能を発揮できれば特に制限されないが、積層体の厚みを薄くする観点から、好ましくは15〜25μm程度、より好ましくは20〜25μm程度が挙げられる。
[接着層5]
本発明の電池用包装材料において、接着層5は、アルミニウム箔層3と熱溶着性樹脂層4を強固に接着させるために、これらの間に必要に応じて設けられる層である。
接着層5は、アルミニウム箔層3と熱溶着性樹脂層4(水分バリア層6bを有する場合には、水分バリア層6bと熱溶着性樹脂層4)とを接着可能である接着剤によって形成される。接着層5の形成に使用される接着剤について、その接着機構、接着剤成分の種類等は、前記接着剤層2の場合と同様である。接着層5に使用される接着剤成分として、好ましくはポリオレフィン系樹脂、更に好ましくはカルボン酸変性ポリオレフィン、特に好ましくはカルボン酸変性ポリプロピレンが挙げられる。すなわち、接着層5は、ポリオレフィン骨格を含んでいてもよく、ポリオレフィン骨格を含んでいることが好ましい。接着層5がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能であり、分析方法は特に問わない。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm−1付近と波数1780cm−1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
接着層5の厚みについては、接着層としての機能を発揮できれば特に制限されないが、積層体の厚みを薄くする観点から、例えば、1〜10μm程度、好ましくは2〜5μm程度が挙げられる。
[表面被覆層]
本発明の電池用包装材料においては、意匠性、耐電解液性、耐擦過性、成形性の向上などを目的として、必要に応じて、基材層1の上(基材層1のアルミニウム箔層3とは反対側)に、必要に応じて、表面被覆層(図示しない)を設けてもよい。表面被覆層は、電池を組み立てた時に、最外層に位置する層である。
表面被覆層は、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などにより形成することができる。表面被覆層は、これらの中でも、2液硬化型樹脂により形成することが好ましい。表面被覆層を形成する2液硬化型樹脂としては、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂、2液硬化型ポリエステル樹脂、2液硬化型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、表面被覆層には、添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、例えば、粒径が0.5nm〜5μm程度の微粒子が挙げられる。添加剤の材質については、特に制限されないが、例えば、金属、金属酸化物、無機物、有機物等が挙げられる。また、添加剤の形状についても、特に制限されないが、例えば、球状、繊維状、板状、不定形、バルーン状等が挙げられる。添加剤として、具体的には、タルク,シリカ,グラファイト、カオリン、モンモリロイド、モンモリロナイト、合成マイカ、ハイドロタルサイト、シリカゲル、ゼオライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛,酸化マグネシウム,酸化アルミニウム,酸化ネオジウム,酸化アンチモン、酸化チタン、酸化セリウム、硫酸カルシウム,硫酸バリウム、炭酸カルシウム,ケイ酸カルシウム、炭酸リチウム、安息香酸カルシウム,シュウ酸カルシウム,ステアリン酸マグネシウム、アルミナ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ類、高融点ナイロン、架橋アクリル、架橋スチレン、架橋ポリエチレン、ベンゾグアナミン、金、アルミニウム、銅、ニッケル等が挙げられる。これらの添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの添加剤の中でも、分散安定性やコスト等の観点から、好ましくはシリカ、硫酸バリウム、酸化チタンが挙げられる。また、添加剤には、表面に絶縁処理、高分散性処理等の各種表面処理を施しておいてもよい。
表面被覆層を形成する方法としては、特に制限されないが、例えば、表面被覆層を形成する2液硬化型樹脂を基材層1の一方の表面上に塗布する方法が挙げられる。添加剤を配合する場合には、2液硬化型樹脂に添加剤を添加して混合した後、塗布すればよい。
表面被覆層中の添加剤の含有量としては、特に制限されないが、好ましくは0.05〜1.0質量%程度、より好ましくは0.1〜0.5質量%程度が挙げられる。
表面被覆層の厚みとしては、表面被覆層としての上記の機能を発揮できれば特に制限されないが、積層体の厚みを薄くする観点から、例えば、0.5〜10μm程度、好ましくは1〜5μm程度が挙げられる。
3.電池用包装材料の製造方法
本発明の電池用包装材料の製造方法については、所定の組成の各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されず、例えば、少なくとも、基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、及び熱溶着性樹脂層がこの順となるように積層して積層体を得る工程を備えており、アルミニウム箔層の積層において、少なくとも一方の表面に水分バリア層が形成されたアルミニウム箔を用いる製造方法を採用することができる。
すなわち、アルミニウム箔層3の積層において、「2.電池用包装材料を形成する各層」の欄で説明した、水分バリア層6a,6bが少なくとも一方の表面に形成されたものを用い、各層を積層することにより、本発明の電池用包装材料を製造することができる。
また、少なくとも、基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、及び熱溶着性樹脂層がこの順となるように積層して積層体を得る工程と、前記アルミニウム箔層の少なくとも一方側を、水分バリア層で被覆する工程とを備えている方法により、本発明の電池用包装材料を製造することもできる。
なお、前述の通り、アルミニウム箔層3の表面には、前述の化成処理などによって耐酸性皮膜を設けてもよく、本発明において、アルミニウム箔層3の表面に耐酸性皮膜が設けられている場合には、アルミニウム箔層の耐酸性皮膜の上に水分バリア層を形成する。
本発明の電池用包装材料の製造方法の一例としては、以下の通りである。まず、基材層1、接着剤層2、水分バリア層6a,6bが少なくとも一方の表面に形成されたアルミニウム箔層3が順に積層された積層体(以下、「積層体A」と表記することもある)を形成する。積層体Aの形成は、具体的には、まず、アルミニウム箔層3の片面または両面に水分バリア層6a,6bを形成するための樹脂を含む溶液を、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法などによって、塗布・乾燥することにより形成することができる。次に、基材層1上、または水分バリア層6a,6bが少なくとも一方の表面に形成されたアルミニウム箔層3に接着剤層2の形成に使用される接着剤を、グラビアコート法、ロールコート法等の塗布方法で塗布・乾燥した後に、当該アルミニウム箔層3又は基材層1を積層させて接着剤層2を硬化させるドライラミネート法によって行うことができる。
また、前述の通り、水分バリア層6a,6bは、樹脂を含む溶液を、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法などによって、アルミニウム箔層の表面に塗布・乾燥することにより形成することができる。水分バリア層6a,6bを形成する方法としては、ピンホールをより確実に穴埋めする観点から浸漬法が好ましい。水分バリア層6a,6bを形成するための樹脂については、前述の通りである。
次いで、積層体Aのアルミニウム箔層3(水分バリア層6bを有する場合には、水分バリア層6b。以下同じ。)上に、熱溶着性樹脂層4を積層させる。アルミニウム箔層3上に熱溶着性樹脂層4を直接積層させる場合には、積層体Aのアルミニウム箔層3上に、熱溶着性樹脂層4を構成する樹脂成分をグラビアコート法、ロールコート法等の方法により塗布すればよい。また、アルミニウム箔層3と熱溶着性樹脂層4の間に接着層5を設ける場合には、例えば、(1)積層体Aのアルミニウム箔層3上に、接着層5及び熱溶着性樹脂層4を共押出しすることにより積層する方法(共押出しラミネート法)、(2)別途、接着層5と熱溶着性樹脂層4が積層した積層体を形成し、これを積層体Aのアルミニウム箔層3上にサーマルラミネート法により積層する方法、(3)積層体Aのアルミニウム箔層3上に、接着層5を形成させるための接着剤を押出し法により積層する方法や、溶液コーティングし高温で乾燥さらには焼き付ける方法等により積層させ、この接着層5上に予めシート状に製膜した熱溶着性樹脂層4をサーマルラミネート法により積層する方法、(4)積層体Aのアルミニウム箔層3と、予めシート状に製膜した熱溶着性樹脂層4との間に、溶融させた接着層5を流し込みながら、接着層5を介して積層体Aと熱溶着性樹脂層4を貼り合せる方法(サンドイッチラミネート法)等が挙げられる。
表面被覆層を設ける場合には、基材層1のアルミニウム箔層3とは反対側の表面に、表面被覆層を積層する。表面被覆層は、例えば表面被覆層を形成する上記の樹脂を基材層1の表面に塗布することに形成することができる。なお、基材層1の表面にアルミニウム箔層3を積層する工程と、基材層1の表面に表面被覆層を積層する工程の順番は、特に制限されない。例えば、基材層1の表面に表面被覆層を形成した後、基材層1の表面被覆層とは反対側の表面にアルミニウム箔層3を形成してもよい。
上記のようにして、必要に応じて設けられる表面被覆層/基材層1/接着剤層2/アルミニウム箔層3(少なくとも一方の表面に水分バリア層を有する)/必要に応じて設けられる接着層5/熱溶着性樹脂層4からなる積層体が形成される。なお、前述の通り、アルミニウム箔層3の少なくとも一方の表面には、耐酸性皮膜7が設けられていてもよい。接着剤層2及び必要に応じて設けられる接着層5の接着性を強固にするために、更に、熱ロール接触式、熱風式、近又は遠赤外線式等の加熱処理に供してもよい。
本発明の電池用包装材料において、積層体を構成する各層は、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性等を向上又は安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理等の表面活性化処理を施していてもよい。
4.電池用包装材料の用途
本発明の電池用包装材料は、正極、負極、電解質等の電池素子を密封して収容するための包装体とするために使用される。すなわち、本発明の電池用包装材料により形成された包装体中に、電池素子を収容することができる。
具体的には、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を、本発明の電池用包装材料により形成された包装体を用いて、前記正極及び負極の各々に接続された金属端子が外側に突出させた状態で、電池素子の周縁にフランジ部(熱溶着性樹脂層同士が接触する領域)が形成できるようにして被覆し、前記フランジ部の熱溶着性樹脂層同士をヒートシールして密封させることによって、電池用包装材料を使用した電池が提供される。なお、本発明の電池用包装材料を用いて電池素子を収容する場合、本発明の電池用包装材料の熱溶着性樹脂部分が内側(電池素子と接する面)になるようにして用いられる。
本発明の電池用包装材料は、一次電池、二次電池のいずれに使用してもよいが、好ましくは二次電池である。本発明の電池用包装材料が適用される二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛畜電池、ニッケル・水素畜電池、ニッケル・カドミウム畜電池、ニッケル・鉄畜電池、ニッケル・亜鉛畜電池、酸化銀・亜鉛畜電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサー、キャパシター等が挙げられる。これらの二次電池の中でも、本発明の電池用包装材料の好適な適用対象として、リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池が挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し本発明は実施例に限定されるものではない。なお、樹脂の水蒸気透過度は、JIS K 7129:2008に準拠して測定した値である。
実施例1−12
水分バリア層6bを形成する樹脂(表1に記載)が、片面にコートされたアルミニウム箔を、基材層(厚み12μm)の上にドライラミネート法により積層させた。具体的には、アルミニウム箔の水分バリア層6bがコートされていない側の面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を3g/m2の塗布量で塗布し、当該接着剤を介して、基材層とアルミニウム箔をドライラミネート法で積層した。次に、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/アルミニウム箔層/水分バリア層6bの積層体を作製した。また、実施例12のアルミニウム箔には、φ0.1mmのピンホールを1つ開けてある。
次に、得られた積層体の水分バリア層6bの表面にコロナ処理を施した。次に、コロナ処理面に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PPa;接着層)10μmとランダムポリプロピレン(PP;熱溶着性樹脂層)14μmを、PPaがコロナ処理面側となるように共押し出しして、水分バリア層6b上に接着層/熱溶着性樹脂層を積層させ、電池用包装材料を得た。各電池用包装材料の積層構成は、後述の通りである。なお、共押し出しの際、PPa面側の溶融状態の樹脂表面にオゾンを20g/m3含有した空気を吹き付け、コロナ処理面を施したアルミニウム箔層との接着促進を行った。各電池用包装材料の積層構成は、後述の通りである。
比較例1−5及び参考例1
両面に耐酸性皮膜が形成されたアルミニウム箔を、基材層(厚み12μm)の上にドライラミネート法により積層させた。具体的には、アルミニウム箔の水分バリア層6bがコートされていない側の面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を3g/m2の塗布量で塗布し、当該接着剤を介して、基材層とアルミニウム箔をドライラミネート法で積層した。次に、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/耐酸性皮膜/アルミニウム箔層/耐酸性皮膜の積層体を作製した。
なお、アルミニウム箔の両面に耐酸性皮膜を形成する化成処理は、フェノール樹脂、フッ化クロム化合物、及びリン酸からなる処理液をクロムの塗布量が10mg/m2(乾燥質量)となるように、ロールコート法によりアルミニウム箔の両面に塗布し、焼付けすることにより行った。また、比較例5のアルミニウム箔には、φ0.1mmのピンホールを1つ開けてある。
次に、得られた積層体の耐酸性皮膜の表面にコロナ処理を施した。次に比較例1,2,5,及び参考例1では、積層体のコロナ処理面に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PPa;接着層)10μmとランダムポリプロピレン(PP;熱溶着性樹脂層)14μmを、PPaがコロナ処理面側となるように共押し出しして、アルミニウム箔層の耐酸性皮膜上に接着層/熱溶着性樹脂層を積層させ、電池用包装材料を得た。また、比較例3,4では、積層体のコロナ処理面に、ランダムポリプロピレンフィルム(25μm、熱溶着性樹脂層)を、接着層(2μm)を介して接着し、電池用包装材料を得た。なお、比較例3では、接着層として、無水マレイン酸変性ポリプロピレンとエポキシ樹脂を含む接着剤を用いた。比較例4では、接着層として、ポリエステル樹脂とウレタン樹脂を含む接着剤を用いた。各電池用包装材料の積層構成は、後述の通りである。
実施例13
両面に耐酸性皮膜が形成されたアルミニウム箔を用意した。なお、アルミニウム箔の両面に耐酸性皮膜を形成する化成処理は、比較例1−5及び参考例1と同様である。次に、化成処理をした一方の面に、水分バリア層6aを形成する樹脂(表1に記載)をコートした。次に、アルミニウム箔の水分バリア層6aがコートされた側の面にコロナ処理を施し、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を3g/m2の塗布量で塗布し、当該接着剤を介して、基材層とアルミニウム箔をドライラミネート法で積層した。次に、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/水分バリア層6a/耐酸性皮膜/アルミニウム箔層/耐酸性皮膜の積層体を作製した。
次に、得られた積層体の基材層を積層していない側の耐酸性皮膜の表面に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PPa;接着層)10μmとランダムポリプロピレン(PP;熱溶着性樹脂層)14μmを、PPaが耐酸性皮膜側となるように共押し出しして、アルミニウム箔層の耐酸性皮膜上に接着層/熱溶着性樹脂層を積層させ、電池用包装材料を得た。各電池用包装材料の積層構成は、後述の通りである。
実施例1−13、参考例1、及び比較例1−5で得られた電池用包装材料の積層構造を以下に示す。なお、実施例及び比較例で使用した樹脂は、具体的には以下の通りである。なお、樹脂の水蒸気透過度は、樹脂を厚さ50μmのフィルムとした場合に、温度40℃、相対湿度90%RH、1気圧の環境で測定された値である。
Ny:ナイロンフィルム
PBT:ポリブチレンテレフタレートフィルム
PCTFE:ポリクロロトリフルオロエチレン 融点210℃、水蒸気透過度0.2g/m2・day、比重2.15
ETFE:テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体 融点260℃、水蒸気透過度3.0g/m2・day、比重1.73
PFA:テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体 融点305℃、水蒸気透過度1.3g/m2・day、比重2.15
FEP:テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体 融点270℃、水蒸気透過度0.6g/m2・day、比重2.15
PPa:無水マレイン酸変性ポリプロピレン 融点140℃
PP:ランダムポリプロピレン 融点140℃
CPP:未延伸ポリプロピレン 融点140℃
(実施例1)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(9μm)/PCTFE(0.1μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例2)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(15μm)/PCTFE(0.1μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例3)
PBT(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(9μm)/PCTFE(0.1μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例4)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(9μm)/ETFE(0.1μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例5)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(9μm)/PFA(0.1μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例6)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(9μm)/FEP(0.1μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例7)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(9μm)/PCTFE(0.3μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例8)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(9μm)/PCTFE(0.6μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例9)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(35μm)/PCTFE(0.1μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例10)
Ny(25μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(9μm)/PCTFE(0.1μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例11)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(9μm)/PCTFE(0.1μm)/PPa(23μm)/PP(23μm)
(実施例12)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/アルミニウム箔層(35μm)/PCTFE(0.1μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(実施例13)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/PCTFE(0.1μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/アルミニウム箔層(9μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(比較例1)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/アルミニウム箔層(6μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(比較例2)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/アルミニウム箔層(9μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(比較例3)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/アルミニウム箔層(9μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/PPa+エポキシ樹脂(2μm)/未延伸PPフィルム(25μm)
(比較例4)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/アルミニウム箔層(9μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/ポリエステル+ウレタン樹脂(2μm)/未延伸PPフィルム(25μm)
(比較例5)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/アルミニウム箔層(35μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
(参考例1)
Ny(12μm)/接着剤層(3μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/アルミニウム箔層(35μm)/耐酸性皮膜(0.05μm)/PPa(10μm)/PP(14μm)
<成形性の評価>
上記で得られた各電池用包装材料を80mm×120mmの長方形に断裁してサンプルを作製した。このサンプルを30mm×50mmの口径を有する成形金型(雌型)と、これに対応した成形金型(雄型)を用いて、押さえ圧0.4MPaで0.5mmの成形深さから0.5mm単位で成形深さを変えて、それぞれ10個のサンプルについて冷間成形を行った。冷間成形後のサンプルについて、シワやピンホール、クラックが10個のサンプル全てにおいて発生しない最も深い成形深さを、そのサンプルの限界成形深さとした。この限界成形深さから、以下の基準により電池包装材料の成形性を評価した。結果を表1,2に示す。
A:限界成形深さ5.0mm超
B:限界成形深さ4.0超、5.0mm以下
C:限界成形深さ3.0超、4.0mm以下
D:限界成形深さ3.0mm以下
<耐電解液性評価>
上記の冷間成形を3.0mmの成形深さで行った後のサンプルの凹部に電解液(1M LiPF6 となるようにしたエチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート(1:1:1)) 1gを充填し、もう1枚の電池用包装材料(未成形)を熱溶着性樹脂層同士が対向するように凹部の上から重ね、周縁部をヒートシールした。ヒートシールの条件は、190℃、面圧1.0MPaで3秒間とした。これを、85℃で1日間保存した後、開封して、水洗後、水を拭き取り、凹部より15mm幅の短冊状サンプルを切出した。次に、サンプルのアルミニウム箔層と熱溶着性樹脂層の間の剥離強度を180度剥離で、50mm/分の引っ張り速度で測定した。結果を表1,2に示す。
A:剥離強度4N/15mm超
B:剥離強度2N/15mm超、4N/15mm以下
C:剥離強度2N/15mm以下
<水蒸気バリア性の評価>
上記で得られた各電池用包装材料を120mm×120mmの短冊片に裁断し、シーラント側を重ね合わせて2つ折りにし、折り返し辺と対向する長辺を7mm幅でヒートシール(シール条件:シール温度190℃、面圧1.0MPa、シール時間3.0秒)した後3mm幅にトリミングした。次に、折り返し辺の両側2辺の一方を10mm幅でヒートシール(シール条件:シール温度190℃、面圧2.0MPa、シール時間3.0秒)してパウチを形成し、溶液(エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1)を3gパウチ内部に注入した後、開口する残りの短辺を10mm幅でヒートシール(シール条件:シール温度190℃、面圧2.0MPa、シール時間3.0秒)して封入体(袋)を作製した。次に上記パウチを相対湿度90%、温度60℃の環境で7日間保存した後、カールフィッシャー法により電解液中に含まれる水分量を測定した。以下の評価基準に基づき、結果を表1,2に示す。
A:20ppm以下
B:20ppm超、30ppm以下
C:30ppm超、50ppm以下
D:50ppm超
Figure 0006984136
Figure 0006984136
*1 表1において、実施例12及び比較例5のアルミニウム箔には、φ0.1mmのピンホールを1つ開けてある。
*2 一方、実施例9及び参考例1のアルミニウム箔は、厚みが大きくピンホールが存在していない。
なお、表1,2において、ALはアルミニウム箔層、Nyはナイロン、PBTはポリブチレンテレフタレート、PCTFEはポリクロロトリフルオロエチレン、ETFEはテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、PFAはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、FEPはテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、PPaは無水マレイン酸変性ポリプロピレン、PPはポリプロピレン、CPPは未延伸ポリプロピレンを意味する。また、表1,2において、各層の後ろに付いている数値は、厚み(μm)を意味しており、例えば、「Ny12」は、「厚み12μmのナイロン」を意味する。
表1に示される結果から明らかなように、アルミニウム箔層の表面に水分バリア層を設けた実施例1−13の電池用包装材料においては、水蒸気バリア性、成形性、及び耐電解液性に優れていた。具体的には、実施例1−8、10、11、13の電池用包装材料においては、アルミニウム箔層の厚みが非常に薄いことからピンホールが存在している可能性が高いにも拘わらず、水分バリア層を設けているため水蒸気バリア性、成形性、及び耐電解液性に優れていた。一方、水分バリア層を設けなかった比較例1−4の電池用包装材料においては、アルミニウム箔層の厚みが非常に薄いことからピンホールが存在していると考えられ、水蒸気バリア性が著しく悪かった。また、ピンホールを有している厚みの大きなアルミニウム箔に水分バリア層を設けた実施例12は、ピンホールを有していない厚みの大きなアルミニウム箔を用いた実施例9、参考例1と同様に水蒸気バリア性に優れていた。一方、ピンホールを有している厚みの大きなアルミニウム箔に水分バリア層を設けなかった比較例5では、水蒸気バリア性が著しく悪かった。
1 基材層
2 接着剤層
3 アルミニウム箔層
4 熱溶着性樹脂層
5 接着層
6a,6b 水分バリア層
7 耐酸性皮膜

Claims (11)

  1. 少なくとも、基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、及び熱溶着性樹脂層をこの順に備える積層体から構成され、
    前記アルミニウム箔層の少なくとも前記基材層側に、水分バリア層を備える、電池用包装材料。
  2. 前記アルミニウム箔層の厚みが、20μm以下である、請求項1に記載の電池用包装材料。
  3. 前記アルミニウム箔層と前記熱溶着性樹脂層の間に、水分バリア層をさらに備える、請求項1又は2に記載の電池用包装材料。
  4. 前記積層体の総厚みが、55μm以下である、請求項1〜のいずれかに記載の電池用包装材料。
  5. 前記アルミニウム箔層がピンホールを有しており、
    前記ピンホールが、前記水分バリア層によって埋められている、請求項1〜のいずれかに記載の電池用包装材料。
  6. 前記水分バリア層の厚みが、1μm以下である、請求項1〜のいずれかに記載の電池用包装材料。
  7. 前記水分バリア層が、フッ素樹脂、ポリエチレンナフタレート、及びポリアリレートからなる群から選択された少なくとも1種により形成されている、請求項1〜のいずれかに記載の電池用包装材料。
  8. 二次電池用の包装材料である、請求項1〜のいずれかに記載の電池用包装材料。
  9. 前記アルミニウム箔層の少なくとも一方側の表面に耐酸性皮膜が設けられている、請求項1〜のいずれかに記載の電池用包装材料。
  10. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、請求項1〜のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
  11. 少なくとも、基材層、接着剤層、アルミニウム箔層、及び熱溶着性樹脂層がこの順となるように積層して積層体を得る工程と、
    前記アルミニウム箔層の少なくとも前記基材層側を、水分バリア層で被覆する工程と、
    を備えている、電池用包装材料の製造方法。
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