JP2020092062A - 蓄電デバイスの製造方法及び蓄電デバイスの品質管理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の収容体の周縁において、前記熱融着性樹脂層が熱融着されることにより形成された包装体によって、蓄電デバイス素子が封止されている蓄電デバイスの製造方法であって、
前記蓄電デバイスの製造方法は、前記蓄電デバイス素子に電気的に接続された金属端子が外部に突出するようにして、前記収容体の周縁において、少なくとも、前記金属端子が位置している金属端子側周縁部の前記熱融着性樹脂層の熱融着と、前記金属端子側周縁部と直交し前記蓄電デバイスの側辺に位置している側辺周縁部の前記熱融着性樹脂層の熱融着を行い、前記蓄電デバイス素子を包装体で封止する、封止工程と、
前記封止工程で得られた蓄電デバイスの中から、被験対象蓄電デバイスを抽出し、前記被検対象蓄電デバイスの前記包装体の周縁の熱融着部のうち、前記金属端子側周縁部を熱融着している第1熱融着部における前記熱融着性樹脂層の厚みAと、前記側辺周縁部を熱融着している第2熱融着部における前記熱融着性樹脂層の厚みBと、熱融着されていない部分の前記熱融着性樹脂層の厚みCとを計測して、以下の厚みの関係I及び厚みの関係IIを充足するか否かを確認する、厚み確認工程と、
厚みの関係I:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みAの比率が70%以上95%以下である
厚みの関係II:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みBの比率が60%以上95%以下である
前記厚み確認工程の結果、前記厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの両方を充足する場合には、前記封止工程における熱融着条件が適切であると判定して、当該熱融着条件で前記蓄電デバイスの製造を行い、
前記厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの少なくとも一方を充足しない場合には、前記封止工程の熱融着条件が不適切であると判定して、前記封止工程における熱融着条件を変更し、再度、前記厚み確認工程に供する、判定工程と、
を備えている、蓄電デバイスの製造方法。
蓄電デバイス素子に電気的に接続された金属端子が外部に突出するようにして、収容体の周縁において、少なくとも、金属端子が位置している金属端子側周縁部の熱融着性樹脂層の熱融着と、金属端子側周縁部と直交し蓄電デバイスの側辺に位置している側辺周縁部の熱融着性樹脂層の熱融着を行い、蓄電デバイス素子を包装体で封止する封止工程。
封止工程で得られた蓄電デバイスの中から、被験対象蓄電デバイスを抽出し、被検対象蓄電デバイスの包装体の周縁の熱融着部のうち、金属端子側周縁部を熱融着している第1熱融着部における熱融着性樹脂層の厚みAと、側辺周縁部を熱融着している第2熱融着部における熱融着性樹脂層の厚みBと、熱融着されていない部分の熱融着性樹脂層の厚みCとを計測して、以下の厚みの関係I及び厚みの関係IIを充足するか否かを確認する厚み確認工程。
厚みの関係I:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みAの比率が70%以上95%以下である
厚みの関係II:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みBの比率が60%以上95%以下である
厚み確認工程の結果、厚みの関係I及び厚みの関係IIの両方を充足する場合には、封止工程における熱融着条件が適切であると判定して、当該熱融着条件で前記蓄電デバイスの製造を行い、厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの少なくとも一方を充足しない場合には、封止工程の熱融着条件が不適切であると判定して、封止工程における熱融着条件を変更し、再度、厚み確認工程に供する工程。
本開示の蓄電デバイスの製造方法において、蓄電デバイスは、包装体によって蓄電デバイス素子30が封止された構造を有している。また、蓄電デバイス素子30を封止している包装体は、平面視矩形状の収容体20の周縁が熱融着されることにより形成されている。具体的には、収容体20が、外側に位置する基材層1と、バリア層3と、内側に位置する熱融着性樹脂層4とをこの順に備える積層体100から構成されており、収容体20の周縁において、互いに対向した熱融着性樹脂層4が熱融着されることによって、包装体を形成している。収容体20を構成する積層体100の詳細については、後述する。
封止工程は、蓄電デバイス素子30に電気的に接続された金属端子40が外部に突出するようにして、収容体20の周縁において、少なくとも、金属端子40が位置している金属端子側周縁部の熱融着性樹脂層4と、当該金属端子側周縁部と直交し蓄電デバイス10の側辺に位置している側辺周縁部の熱融着性樹脂層4とを、それぞれ熱融着させて、蓄電デバイス素子を封止する工程である。
厚み確認工程では、封止工程で得られた蓄電デバイス10の中から、被験対象蓄電デバイスを抽出し、被検対象蓄電デバイスの包装体の周縁の熱融着部のうち、金属端子が位置している金属端子側周縁部を熱融着している第1熱融着部11における熱融着性樹脂層4の厚みAと、側辺に位置している側辺周縁部を熱融着している第2熱融着部12における熱融着性樹脂層4の厚みBと、熱融着されていない部分(例えば、平面視矩形状の収容体の中心部)の熱融着性樹脂層4の厚みCとを計測して、以下の厚みの関係I及び厚みの関係IIを充足するか否かを確認する工程である。なお、厚みの測定方法の詳細については、後述の通りである。
厚みの関係I:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みAの比率が70%以上95%以下である。
厚みの関係II:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みBの比率が60%以上95%以下である。
判定工程において、厚み確認工程の結果、厚みの関係I,IIの両方を充足する場合には、封止工程における熱融着条件が適切であると判定されて、当該熱融着条件で蓄電デバイスの製造を行うことができる。また、厚みの関係I,IIの少なくとも一方を充足しない場合には、封止工程の熱融着条件が不適切であると判定されて、封止工程における熱融着条件を変更し、再度、前記厚み確認工程に供する。本開示の製造方法においては、厚み確認工程と、判定工程とを備えていることによって、熱融着性樹脂層が適切に熱融着され、優れた絶縁性を備えている蓄電デバイスが製造される。
本開示の蓄電デバイスの製造工程における品質管理方法は、外側に位置する基材層1と、バリア層3と、内側に位置する熱融着性樹脂層4とをこの順に備える積層体100から構成された平面視矩形状の収容体20の周縁において、熱融着性樹脂層4が熱融着されることにより形成された包装体によって、蓄電デバイス素子30が封止された蓄電デバイスの品質管理方法である。
本開示において、蓄電デバイス素子を収容している収容体は、少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成されている。以下、積層体の好ましい構成について詳述する。
本開示の蓄電デバイスの収容体を構成している積層体(以下、「外装材」ということがある)は、例えば図1に示すように、少なくとも、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体から構成されている。外装材において、基材層1が最外層側になり、熱融着性樹脂層4は最内層になる。外装材と蓄電デバイス素子を用いて蓄電デバイスを組み立てる際に、外装材の熱融着性樹脂層4同士を対向させた状態で、周縁部を熱融着させることによって形成された空間に、蓄電デバイス素子30が収容される。
[基材層1]
基材層1は、外装材の基材としての機能を発揮させることなどを目的として設けられる層である。基材層1は、外装材の外層側に位置する。
接着剤層2は、基材層1とバリア層3との接着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、これらの間に設けられる層である。
着色層は、基材層1とバリア層3との間に必要に応じて設けられる層である(図示を省略する)。接着剤層2を有する場合には、基材層1と接着剤層2との間、接着剤層2とバリア層3との間に着色層を設けてもよい。また、基材層1の外側に着色層を設けてもよい。着色層を設けることにより、外装材を着色することができる。
バリア層3は、少なくとも水分の浸入を抑止する層である。
熱融着性樹脂層4は、最内層に該当し、蓄電デバイスの組み立て時に熱融着性樹脂層同士が熱融着して蓄電デバイス素子を密封する機能を発揮する層(シーラント層)である。
接着層5は、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と熱融着性樹脂層4を強固に接着させるために、これらの間に必要に応じて設けられる層である。
蓄電デバイス用外装材の製造方法については、本開示の蓄電デバイス用外装材が備える各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されず、少なくとも、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂4がこの順となるように積層する工程を備える方法が挙げられる。
本開示の蓄電デバイス用外装材は、電池(コンデンサー、キャパシター等を含む)などの蓄電デバイスに好適に使用することができる。また、本開示の蓄電デバイス用外装材は、一次電池、二次電池のいずれに使用してもよいが、好ましくは二次電池である。本開示の蓄電デバイス用外装材が適用される二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、全固体電池、鉛蓄電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサー、キャパシター等が挙げられる。これらの二次電池の中でも、本開示の蓄電デバイス用外装材の好適な適用対象として、リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池が挙げられる。
<収容体を構成する積層体(外装材)の製造>
基材層として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)と二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)とが接着剤層(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート化合物)で接着された積層フィルムを用意した。次に、基材層の二軸延伸ナイロンフィルムの上に、両面に耐酸性皮膜を形成したアルミニウム箔(JIS H4160:1994 A8021H−O、厚さ40μm)からなるバリア層をドライラミネート法により積層させた。具体的には、両面に耐酸性皮膜(クロメート処理)を形成したアルミニウム箔の一方面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート化合物)を塗布し、アルミニウム箔上に接着剤層(硬化後の厚み3μm)を形成した。次いで、アルミニウム箔上の接着剤層と、基材層の二軸延伸ナイロンフィルム側とを積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。
得られた外装材を用いて、図3に示されるような構造の試験サンプル(蓄電デバイス素子が封入されていない蓄電デバイス)を製造した。ただし、図3の試験サンプルとは異なり、外装材として2枚の短冊片を用い、図3の1辺15については、熱融着性樹脂層同士を熱融着させることで試験サンプルを製造した。具体的には、外装材を長さ(MD)80mm×幅(TD)120mmの長方形に裁断し2枚の短冊片を作成した。なお蓄電デバイス用外装材のMDが、アルミニウム合金箔の圧延方向(RD)に対応し、蓄電デバイス用外装材のTDが、アルミニウム合金箔のTDに対応する。次に、25℃の環境下にて、それぞれの短冊片を32mm(MD)×55mm(TD)の矩形状の口径を有する成形金型(雌型、表面は、JIS B 0659−1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が3.2μmである。コーナーR2.0mm、稜線R1.0mm)と、これに対応した成形金型(雄型、表面は、JIS B 0659−1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が1.6μmである。コーナーR2.0mm、稜線R1.0mm)を用いて、押さえ圧(面圧)0.25MPaにて3.0mm深さで冷間成形(引き込み1段成形)を行い、中央にカップ状収納部を形成した。次に、内側には何も入れない状態で、2枚の短冊片の熱融着性樹脂層が内側になるように重ね、ヒートシールバー(幅7mm)を用いたヒートシールによって、金属端子を介在させて、図3の第1熱融着部11を形成し、これに対向する熱融着部を形成した。次に、図3の第2熱融着部12を形成し、かつ、これに対向する熱融着部を形成して袋状とすることで、平面視矩形状の包装体を備える試験サンプルを得た。なお、正極の金属端子はアルミニウム箔、負極の金属端子はCuNiメッキ箔であり、それぞれ、厚み0.1mm、長さ30mm、幅5mmで、バリア層と同じクロメート処理がなされている。また、金属端子と熱融着性樹脂層との間には、それぞれ、接着性フィルムを介在させた。接着性フィルムは、無水マレイン酸変性ポリプロピレンフィルム(厚さ100μm)である。各実施例及び比較例において、熱融着条件は、面圧を0.1MPaから2.0MPaの間で調整(表1に記載の面圧)し、温度190℃、シール時間3秒間とし、シール幅は7mmとした。熱融着条件を変化させることで、熱融着性樹脂層が熱融着されていない箇所の厚みを基準(100%)とした、熱融着性樹脂層の熱融着部の厚みの比率が変化する。面圧が大きくなるほど、熱融着性樹脂層が潰れて熱融着部の厚みは薄くなるが、密着性は高くなる傾向にある。以上の手順により、熱融着されていない部分の前記熱融着性樹脂層の厚みCを100%とした場合に、第1熱融着部11における熱融着性樹脂層の厚みAの比率と、第2熱融着部12における熱融着性樹脂層の厚みBの比率が、それぞれ表1に示す値の試験サンプル(蓄電デバイス素子が封入されていない蓄電デバイス)を製造した。なお、熱融着性樹脂層の厚みA,B,Cは、それぞれ、熱融着性樹脂層の断面について厚みを計測することで取得した。具体的には、熱融着性樹脂層の厚みAについては、第1熱融着部のうち、金属端子が位置している箇所についての断面の厚みを計測した。熱融着性樹脂層の厚みBについては、第2熱融着部のうち、中央部付近についての断面の厚みを計測した。熱融着性樹脂層の厚みCについては、熱融着性樹脂層が熱融着されていない部分のうち、包装体の天面部14についての断面の厚みを計測した。なお、熱融着性樹脂層の厚みA,B,Cは、それぞれ、包装体において互いに対向している熱融着性樹脂層の両方の厚みの合計とした。また、熱融着性樹脂層の厚みA,B,Cは、それぞれ、ミクロトームを用いて包装体を厚み方向に切断し、熱融着性樹脂層の断面を露出させ、顕微鏡で観察することで測定を行った
前記の外装材を長さ(MD)80mm×幅(TD)120mmの長方形に裁断し、前記の<試験サンプルの製造>と同様にして、平面視矩形状の収容体を備える試験サンプルを得た。次に、得られた収容体を、開口する1辺から金属端子が外部に延出するようにして、リチウムイオン電池素子を封入し、電解液を入れ金属端子(正極端子及び負極端子)を挟持しながら、開口部を7mm幅で密封シールして、リチウムイオン電池を作製した。このとき、ヒートシールは、それぞれ、実施例1−6及び比較例1−6のシール条件と同じとした(このため、ヒートシールした部分における熱融着性樹脂層の厚みは、前記の試験サンプルの熱融着性樹脂層の厚みと同様となる。)次に、得られたリチウムイオン電池のサイドシールのヒートシールした部分を内側に屈曲し、元に戻した。次に、インパルス印加方式(株式会社日本テクナート製、リチウムイオン電池絶縁試験器)を用いて、クラックに対する絶縁性評価試験を実施した。まず、上記リチウムイオン電池を、それぞれ10個用意して、各リチウムイオン電池の負極端子と、包装材料のアルミニウム箔との間に印加電圧100Vのインパルス電圧を印加し、99msec後の電圧降下が40V以内のものを合格とした。3段階評価の基準は、NG個数(不合格、電圧降下が40V以上)に基づいて、以下のように設定した。評価結果を表1に示す。
サンプル10個中のNG個数
A:NG個数 0個
B:NG個数 1〜4個
C:NG個数 5個以上
実施例1−6及び比較例1−6で得られた各試験サンプルの第1熱融着部11、第2熱融着部12、及び第1熱融着部11と第2熱融着部12との交差部13について、それぞれ、厚み方向に切断して、熱融着性樹脂層が収容体の内側に突出している形状を観察した。切断には、ミクロトーム(大和光機工業製:REM−710リトラトーム)を使用した。各熱融着部において、熱融着性樹脂層が内側に突出している断面形状は、図4の模式図のような形状を有している。図4に示すように、端部A1,A2を結ぶ直線Yと、突出した先端Aとの最短距離Xを測定することで、熱融着部における熱融着性樹脂層の突出を評価した。なお、図4においては、試験サンプルの収容体のうち、熱融着性樹脂層の熱融着部付近のみを描画しており、突出部の先端Aは蓄電デバイスの内側であり、熱融着性樹脂層4が対向している部分が熱融着部を示している。熱融着性樹脂層の上下から外装材がヒートシールされると、熱融着性樹脂層が収容体の内側に突出した形状の突出部が形成される。熱融着部から内側への突出が大きいと、熱融着性樹脂層の潰れが大きく(すなわち、熱融着部における熱融着性樹脂層の厚みが薄い)、突出部の端部A1,A2を起点としたクラックが発生する可能性が高くなり、絶縁性は低下しやすいといえる。評価基準は以下の通りである。結果を表1に示す。
A:最短距離Xが10μm未満である。
B:最短距離Xが10μm以上50μm未満である。
C:最短距離Xが50μm以上である。
項1. 外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の収容体の周縁において、前記熱融着性樹脂層が熱融着されることにより形成された包装体によって、蓄電デバイス素子が封止された蓄電デバイスの製造方法であって、
前記蓄電デバイスの製造方法は、前記蓄電デバイス素子に電気的に接続された金属端子が外部に突出するようにして、前記収容体の周縁において、少なくとも、前記金属端子が位置している金属端子側周縁部の前記熱融着性樹脂層の熱融着と、前記金属端子側周縁部と直交し前記蓄電デバイスの側辺に位置している側辺周縁部の前記熱融着性樹脂層の熱融着を行い、前記蓄電デバイス素子を前記包装体で封止する、封止工程と、
前記封止工程で得られた蓄電デバイスの中から、被験対象蓄電デバイスを抽出し、前記被検対象蓄電デバイスの前記包装体の周縁の熱融着部のうち、前記金属端子側周縁部を熱融着している第1熱融着部における前記熱融着性樹脂層の厚みAと、前記側辺周縁部を熱融着している第2熱融着部における前記熱融着性樹脂層の厚みBと、熱融着されていない部分の前記熱融着性樹脂層の厚みCとを計測して、以下の厚みの関係I及び厚みの関係IIを充足するか否かを確認する、厚み確認工程と、
厚みの関係I:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みAの比率が70%以上95%以下である
厚みの関係II:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みBの比率が60%以上95%以下である
前記厚み確認工程の結果、前記厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの両方を充足する場合には、前記封止工程における熱融着条件が適切であると判定して、当該熱融着条件で前記蓄電デバイスの製造を行い、
前記厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの少なくとも一方を充足しない場合には、前記封止工程の熱融着条件が不適切であると判定して、前記封止工程における熱融着条件を変更し、再度、前記厚み確認工程に供する、判定工程と、
を備えている、蓄電デバイスの製造方法。
項2. 外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の収容体の周縁において、前記熱融着性樹脂層が熱融着されることにより形成された包装体によって、蓄電デバイス素子が封止された蓄電デバイスの品質管理方法であって、
前記品質管理方法は、前記蓄電デバイス素子に電気的に接続された金属端子が外部に突出するようにして、前記収容体の周縁において、少なくとも、前記金属端子が位置している金属端子側周縁部の前記熱融着性樹脂層の熱融着と、前記金属端子側周縁部と直交し前記蓄電デバイスの側辺に位置している側辺周縁部の前記熱融着性樹脂層の熱融着を行い、前記蓄電デバイス素子を前記包装体で封止する、封止工程を備える製造方法によって製造された蓄電デバイスを品質管理の対象とし、
前記封止工程で得られた蓄電デバイスの中から、被験対象蓄電デバイスを抽出し、前記被検対象蓄電デバイスの前記包装体の周縁の熱融着部のうち、前記金属端子側周縁部を熱融着している第1熱融着部における前記熱融着性樹脂層の厚みAと、前記側辺周縁部を熱融着している第2熱融着部における前記熱融着性樹脂層の厚みBと、熱融着されていない部分の前記熱融着性樹脂層の厚みCとを計測して、以下の厚みの関係I及び厚みの関係IIを充足するか否かを確認する、厚み確認工程と、
厚みの関係I:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みAの比率が70%以上95%以下である
厚みの関係II:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みBの比率が60%以上95%以下である
前記厚み確認工程の結果、前記厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの両方を充足する場合には、前記封止工程における熱融着条件が適切であると判定して、当該熱融着条件で前記蓄電デバイスの製造を行い、
前記厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの少なくとも一方を充足しない場合には、前記封止工程の熱融着条件が不適切であると判定して、前記封止工程における熱融着条件を変更し、再度、前記厚み確認工程に供する、判定工程と、
を備えている、蓄電デバイスの製造工程における品質管理方法。
2 接着剤層
3 バリア層
4 熱融着性樹脂層
5 接着層
10 蓄電デバイス
11 第1熱融着部(金属端子側周縁部の熱融着部)
12 第2熱融着部(側辺周縁部の熱融着部)
13 第1熱融着部と第2熱融着部との交差部
14 熱融着性樹脂層が熱融着されていない部分(天面部)
15 金属端子が位置している1辺に対向する1辺
20 収容体
30 蓄電デバイス素子
40 金属端子
100 収容体を構成している積層体
Claims (2)
- 外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の収容体の周縁において、前記熱融着性樹脂層が熱融着されることにより形成された包装体によって、蓄電デバイス素子が封止された蓄電デバイスの製造方法であって、
前記蓄電デバイスの製造方法は、前記蓄電デバイス素子に電気的に接続された金属端子が外部に突出するようにして、前記収容体の周縁において、少なくとも、前記金属端子が位置している金属端子側周縁部の前記熱融着性樹脂層の熱融着と、前記金属端子側周縁部と直交し前記蓄電デバイスの側辺に位置している側辺周縁部の前記熱融着性樹脂層の熱融着を行い、前記蓄電デバイス素子を前記包装体で封止する、封止工程と、
前記封止工程で得られた蓄電デバイスの中から、被験対象蓄電デバイスを抽出し、前記被検対象蓄電デバイスの前記包装体の周縁の熱融着部のうち、前記金属端子側周縁部を熱融着している第1熱融着部における前記熱融着性樹脂層の厚みAと、前記側辺周縁部を熱融着している第2熱融着部における前記熱融着性樹脂層の厚みBと、熱融着されていない部分の前記熱融着性樹脂層の厚みCとを計測して、以下の厚みの関係I及び厚みの関係IIを充足するか否かを確認する、厚み確認工程と、
厚みの関係I:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みAの比率が70%以上95%以下である
厚みの関係II:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みBの比率が60%以上95%以下である
前記厚み確認工程の結果、前記厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの両方を充足する場合には、前記封止工程における熱融着条件が適切であると判定して、当該熱融着条件で前記蓄電デバイスの製造を行い、
前記厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの少なくとも一方を充足しない場合には、前記封止工程の熱融着条件が不適切であると判定して、前記封止工程における熱融着条件を変更し、再度、前記厚み確認工程に供する、判定工程と、
を備えている、蓄電デバイスの製造方法。 - 外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の収容体の周縁において、前記熱融着性樹脂層が熱融着されることにより形成された包装体によって、蓄電デバイス素子が封止された蓄電デバイスの品質管理方法であって、
前記品質管理方法は、前記蓄電デバイス素子に電気的に接続された金属端子が外部に突出するようにして、前記収容体の周縁において、少なくとも、前記金属端子が位置している金属端子側周縁部の前記熱融着性樹脂層の熱融着と、前記金属端子側周縁部と直交し前記蓄電デバイスの側辺に位置している側辺周縁部の前記熱融着性樹脂層の熱融着を行い、前記蓄電デバイス素子を前記包装体で封止する、封止工程を備える製造方法によって製造された蓄電デバイスを品質管理の対象とし、
前記封止工程で得られた蓄電デバイスの中から、被験対象蓄電デバイスを抽出し、前記被検対象蓄電デバイスの前記包装体の周縁の熱融着部のうち、前記金属端子側周縁部を熱融着している第1熱融着部における前記熱融着性樹脂層の厚みAと、前記側辺周縁部を熱融着している第2熱融着部における前記熱融着性樹脂層の厚みBと、熱融着されていない部分の前記熱融着性樹脂層の厚みCとを計測して、以下の厚みの関係I及び厚みの関係IIを充足するか否かを確認する、厚み確認工程と、
厚みの関係I:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みAの比率が70%以上95%以下である
厚みの関係II:前記厚みCを100%とした場合に、前記厚みBの比率が60%以上95%以下である
前記厚み確認工程の結果、前記厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの両方を充足する場合には、前記封止工程における熱融着条件が適切であると判定して、当該熱融着条件で前記蓄電デバイスの製造を行い、
前記厚みの関係I及び前記厚みの関係IIの少なくとも一方を充足しない場合には、前記封止工程の熱融着条件が不適切であると判定して、前記封止工程における熱融着条件を変更し、再度、前記厚み確認工程に供する、判定工程と、
を備えている、蓄電デバイスの製造工程における品質管理方法。
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