JP7225760B2 - 蓄電デバイスの製造方法及び蓄電デバイスの品質管理方法 - Google Patents

蓄電デバイスの製造方法及び蓄電デバイスの品質管理方法 Download PDF

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Description

本開示は、蓄電デバイスの製造方法及び蓄電デバイスの品質管理方法に関する。
従来、様々なタイプの蓄電デバイスが開発されているが、あらゆる蓄電デバイスにおいて、電極や電解質等の蓄電デバイス素子を封止するために包装材料(外装材)が不可欠な部材になっている。従来、外装材として金属製の外装材が多用されていた。
一方、近年、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、パソコン、カメラ、携帯電話等の高性能化に伴い、蓄電デバイスには、多様な形状が要求されると共に、薄型化や軽量化が求められている。しかしながら、従来多用されていた金属製の外装材では、形状の多様化に追従することが困難であり、しかも軽量化にも限界があるという欠点がある。
そこで、近年、多様な形状に加工が容易で、薄型化や軽量化を実現し得る外装材として、基材/アルミニウム箔層/熱融着性樹脂層が順次積層されたフィルム状の外装材が提案されている。
このようなフィルム状の外装材においては、一般的に、冷間成形により凹部が形成され、当該凹部によって形成された空間に電極や電解液などの蓄電デバイス素子を配し、熱融着性樹脂層同士を熱融着させることにより、外装材の内部に蓄電デバイス素子が収容された蓄電デバイスが得られる。
特開2016-122495号公報
前記のようなフィルム状の外装材を用いて蓄電デバイス素子を封入する際、外装材の周縁の熱融着性樹脂層同士が熱融着される。このとき、蓄電デバイス素子に接続された金属端子は、熱融着性樹脂層の間に挟まれた状態で、熱融着性樹脂層同士が封止され、金属端子を通じて蓄電デバイス素子は外部環境と電気的に接続される。
蓄電デバイスの製造方法において、袋状に成形された外装材の内部に電解液を注入し、その後に外装材をヒートシールする際、ヒートシール予定部位に電解液が付着していると、熱融着性樹脂層の間に電解液が介在した状態でシールされることになり、十分なシール強度を確保することができず、ヒートシール箇所においてデラミネーションが発生することが懸念される。
このような懸念に対して、特許文献1には、外装材を構成する袋体に配置された電池本体部の周囲近傍の4辺のうち3辺が封止されると共に残る1辺部はその長さ方向の一部に未シール開口部を残してヒートシール接合されてなる仮シール部材を準備し、この仮シール部材を未シール開口部を上方に向けて開口させて立てた状態に配置し、電解液注入用ノズルの先端を前記未シール開口部の直上位置に配置して又は前記未シール開口部に挿通せしめて電池本体部に電解液を注入する注入工程と、注入工程の後に、仮シール部材における未シール開口部をヒートシール接合する封入工程を行うことにより、電池を製造する方法が開示されている。
特許文献1に開示された電池の製造方法によれば、「電解液を注入する注入工程の前の段階で、残る1辺部においてその長さ方向の一部に未シール開口部を残して長さ方向の残部がヒートシール接合されているので、電解液注入のための注入口(未シール開口部)が小さいものとなり、これにより、電解液注入後のシール予定部(未シール開口部)における残留付着電解液の量を低減できるので、ヒートシール時に残留付着電解液が蒸発しやすいものとなり(残留付着電解液の量が少ないことによりヒートシール時の熱で残留付着電解液を速やかに揮散させることができ)、もって良好なヒートシール接合を実現できて(十分なシール強度を確保できて)、シール部のデラミネーションの発生を防止できる」とされている。
しかしながら、本開示者らが検討したところ、特許文献1に開示された方法では、ヒートシール予定部位を同一線上で2回ヒートシールすることになり、2回のヒートシール後のヒートシール部において、熱融着性樹脂層の蓄電デバイス素子側(蓄電デバイスの内側)が、蓄電デバイス素子側とは反対側に比して、大きく突出していることが確認された。さらに、同じ位置で2回ヒートシールすることにより、蓄電デバイス素子側に気泡を噛んだ状態で、熱融着性樹脂層の突出部が形成される可能性が高まる。このため、特許文献1の方法で蓄電デバイスを製造した場合、例えば蓄電デバイスの製造後に内圧が上昇し、ヒートシール部に負荷がかかると、熱融着性樹脂層の突出部を起点として、クラックが発生し易い状態になっており、蓄電デバイスに要求される絶縁性が低下しやすいという問題がある。
このような状況下、本開示は、ヒートシール部への電解液の付着を抑制することで、ヒートシール部のデラミネーションの発生が抑制され、さらに、絶縁性に優れた蓄電デバイスを製造する方法を提供することを主な目的とする。
本開示者らは、前記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた。その結果、少なくとも、以下の仮封止部材を準備する工程(A)と、注入工程(B)と、封止工程(C)とを備える方法によって蓄電デバイスを製造することにより、ヒートシール部のデラミネーションの発生が抑制され、さらに、絶縁性に優れた蓄電デバイスが得られることを見出した。
仮封止部材を準備する工程(A)は、少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子とは反対側に大きく張り出した形状を有している、仮封止部材を準備する工程である。
注入工程(B)は、前記仮封止部材の前記開口部から、前記蓄電デバイス素子に電解液を注入する工程である。
封止工程(C)は、前記注入工程(B)の後、前記仮封止部材の前記開口部において、前記熱融着性樹脂層を熱融着させる工程である。
また、本開示者らは、特定の形状を有するヒートシールバーを用いて、前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部を形成することにより、第1熱融着部及び第2熱融着部の開口部側の端部において、それぞれ、前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の形状が、蓄電デバイス素子側への張り出しが小さく、蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状になることを見出した。
本開示は、これらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。即ち、本開示は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
以下の仮封止部材を準備する工程(A)と、注入工程(B)と、封止工程(C)とを順に有する蓄電デバイスの製造方法。
仮封止部材を準備する工程(A)は、少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状を有している、仮封止部材を準備する工程である。
注入工程(B)は、前記仮封止部材の前記開口部から、前記蓄電デバイス素子に電解液を注入する工程である。
封止工程(C)は、前記注入工程(B)の後、前記仮封止部材の前記開口部において、前記熱融着性樹脂層を熱融着させる工程である。
本開示によれば、ヒートシール部への電解液の付着を抑制することで、ヒートシール部のデラミネーションの発生が抑制され、さらに、絶縁性に優れた蓄電デバイスを製造する方法を提供することができる。また、本開示によれば、当該蓄電デバイスの製造に適したヒートシールバーを提供することができる。
袋体を構成している積層体の積層構成の一例である。 袋体を構成している積層体の積層構成の一例である。 本開示の製造方法の前半の工程を説明する正面図であって、(a)は第1熱融着部と第2熱融着部との間の開口部を残して、熱融着性樹脂層を熱融着した状態を示しており、(b)は開口部から電解液注入用ノズルを挿入して電解液を注入している状態を示しており、(c)は空間部の上端の開口部をヒートシールして密封袋とした状態を示している。 本開示の製造方法の後半の工程を説明する正面図であって、(a)は電解液を蓄電デバイス素子に浸透させている状態、(b)は開口部を熱融着して封止を完了した状態、(c)はトリミング加工により空間部を除去して蓄電デバイスを得た状態をそれぞれ示す。 第1のヒートシールバーの第1熱融着部及び第2熱融着部の開口部側の端部の対応する位置の熱融着面の各種形状(3種類)の模式図である。 厚み方向の凹部が形成されている第2のヒートシールバーの模式図である。 実施例における熱融着部の蓄電デバイス素子側と、蓄電デバイス素子側とは反対側の断面の観察を説明するための模式図である。 第1のヒートシールバーを用いて第2辺25をヒートシールする様子を説明するための模式図である。(a)は、第1のヒートシールバーを用いて第2辺25をヒートシールした様子であり、(b)は、さらに第3辺26をヒートシールして、第2辺25と第3辺26の交差部において、熱融着部が外側(蓄電デバイス素子とは反対側)に大きく張り出した様子を示している。
本開示の蓄電デバイスの製造方法は、少なくとも、以下の仮封止部材を準備する工程(A)と、注入工程(B)と、封止工程(C)とを備えることを特徴としている。
仮封止部材を準備する工程(A)は、少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子とは反対側に大きく張り出した形状を有している、仮封止部材を準備する工程である。
注入工程(B)は、前記仮封止部材の前記開口部から、前記蓄電デバイス素子に電解液を注入する工程である。
封止工程(C)は、前記注入工程(B)の後、前記仮封止部材の前記開口部において、前記熱融着性樹脂層を熱融着させる工程である。
本開示の蓄電デバイスの製造方法は、少なくとも以上の仮封止部材を準備する工程(A)と、注入工程(B)と、封止工程(C)を備えることにより、ヒートシール部への電解液の付着を抑制してヒートシール部のデラミネーションの発生が抑制され、さらに、絶縁性に優れた蓄電デバイスを製造することができる。
また、本開示の第1のヒートシールバーは、図5の模式図のヒートシールバー形状A,B,Cに示すように、幅方向(z方向)の一方側(z2方向側)の長さが他方側(z1方向側)の長さよりも長い形状を有しており、かつ、ヒートシールバーの先端部の角度θ(後述の通り、90°以下の角の角度である)が、20°以上70°以下であることを特徴としている。当該ヒートシールバーを用いて、本開示の蓄電デバイスの製造方法の仮封止部材10の第1熱融着部及び第2熱融着部を形成することにより、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の開口部23側の端部は、それぞれ、蓄電デバイス素子30側(z2方向側)よりも蓄電デバイス素子30とは反対側(z1方向側)に、大きく張り出した形状になる。
なお、本開示の第1のヒートシールバーにおいて、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の開口部23側の端部の位置に対応する、ヒートシールバーの先端部の角度は、図5の模式図に示されるように、以下の直線Xと直線Yとが交差することに形成される角の角度θを意味している。
直線X:ヒートシールバーの長さ方向に沿った直線
直線Y:ヒートシールバーの幅方向の一方側(z2方向)における長さ方向の先端Pと、幅方向の他方側(z1方向側)における長さ方向(x方向)の先端Qを結ぶ直線。
なお、前記直線Xと前記直線Yとが交差することによって形成される角の角度は、2種類存在(具体的には、「角度θ」と、「180°-角度θ」)するが、前記「角度θ」は、「180°-角度θ」よりも小さい角度である。すなわち、ヒートシールバーの先端部の2つの角の角度のうち、「角度θ」は90°以下の角度である。例えば、前記直線Xと前記直線Yとが交差することによって形成される角の角度が、30°と150°の2種類である場合、角度θは30°を意味する。
また、本開示の第2のヒートシールバーは、図6の模式図に示すように、ヒートシールバー62の幅方向(x方向)の一方側(x2方向)から他方側(x1方向)に向かうようにして、厚み方向(y方向)の凹部63が形成されている。当該ヒートシールバーにおいて、金属端子31の大きさ及び位置に対応する凹部63を存在させることにより、熱融着性樹脂層4の間に金属端子31を介在させて外装材(袋体を構成する積層体)をヒートシールする際に、金属端子31の上に過剰の面圧が加わらないようにすることができる。
以下、本開示の蓄電デバイスの製造方法、仮封止部材、第1のヒートシールバー、及び第2のヒートシールバーについて、図1~7を参照しながら詳述する。なお、本開示において、「~」で示される数値範囲は「以上」、「以下」を意味する。例えば、2~15mmとの表記は、2mm以上15mm以下を意味する。
蓄電デバイスの製造方法
本開示の蓄電デバイスの製造方法は、少なくとも、仮封止部材を準備する工程(A)、注入工程(B)、及び封止工程(C)をこの順に備える。
(仮封止部材を準備する工程(A))
仮封止部材10は、少なくとも、外側に位置する基材層1と、バリア層3と、内側に位置する熱融着性樹脂層4とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体20と、袋体20の内部に収容された蓄電デバイス素子30とを備える。袋体20を構成する積層体100の詳細については、後述する。
袋体20の蓄電デバイス素子30の周囲の4辺のうち、3辺が封止されている。具体的には、図3の(a)の模式図に示すように、第1辺24、第2辺25、及び第3辺26が封止されている。図3及び図4の模式図においては、第1辺24は、外装材を構成する積層体100(積層フィルム)を熱融着性樹脂層4側に折り返すことで形成された折り目であり、第2辺25及び第3辺26はヒートシールによって熱融着されている。なお、第1辺24についても、第2辺25及び第3辺26と同じく、熱融着によって封止されたものであってもよい。
図3の(a)の模式図の第3辺26のように、熱融着性樹脂層4の間に金属端子31を介在させて外装材(袋体を構成する積層体)をヒートシールする際には、本開示の第2のヒートシールバーを用いることが好ましい。本開示の第2のヒートシールバーは、図6の模式図に示すように、ヒートシールバー62の幅方向(x方向)の一方側(x2方向)から他方側(x1方向)に向かうようにして、厚み方向(y方向)の凹部63が形成されている。当該ヒートシールバーにおいて、金属端子31の大きさと位置に対応する凹部63を存在させることにより、熱融着性樹脂層4の間に金属端子31を介在させて外装材(袋体を構成する積層体)をヒートシールする際に、金属端子31に上に過剰の面圧が加わらないようにすることができる。ヒートシールバー62の凹部63の大きさ、形状、位置等は、金属端子31の大きさ、形状、位置に対応させる。
袋体20の内部には、蓄電デバイス素子30(例えば、電解質、電極など)を収容する。蓄電デバイス素子30を収容する空間を大きくすることなどを目的として、外装材は金型などを用いた成形によって、熱融着性樹脂層4から基材層1側に向かう凹部を形成してもよい。当該凹部に蓄電デバイス素子30を収容することができる。また、袋体20の形状は、特に制限されず、三方シール袋、四方シール袋、スタンディングパウチ、ピロー袋、ピローガセット袋、四柱ピローガセット袋、変形四柱ピローガセット袋、角底袋、半折底ガセット袋、半折袋などであってもよい。
密封されていない残る1辺(すなわち第4辺27)と、これに対向する1辺(すなわち第2辺25)との間においては、残る1辺(第4辺27)の長さ方向(x方向)の一方側の端部(x1側)から長さ方向(x方向)に伸びるように熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部21と、他方側(x2方向側)の端部から長さ方向(x方向)に伸びるように熱融着性樹脂層4が熱融着されている第2熱融着部22とを有している。第1熱融着部21及び第2熱融着部を形成する前に、電解液以外の蓄電デバイス素子30を袋体20に収容する。
第1熱融着部21と、第2熱融着部22との間には、熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部23が設けられている。当該開口部23から、電解液を注入することができる。図3の模式図において、第1熱融着部21、開口部23、及び第2熱融着部22は、x方向の一直線上に設けられている。なお、第1熱融着部21及び第2熱融着部22は、蓄電デバイス素子30の側辺に沿うようにして形成する。後述の通り、封止工程(C)において、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の開口部23を熱融着して、蓄電デバイス素子30を封止(密封)した後、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の蓄電デバイス素子30側とは反対側(z1方向側)は、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の端面に沿って切断され、蓄電デバイス11から取り除かれる。
図3の模式図に示されるように、仮封止部材10の第1熱融着部21及び第2熱融着部22の開口部23側の端部の形状は、それぞれ、蓄電デバイス素子30側(z2方向側)よりも蓄電デバイス素子30側とは反対側(z1方向側)に大きく張り出した形状を有していることを特徴としている。
第1熱融着部21及び第2熱融着部22の開口部23側の端部をこのような形状にするためには、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の形成に使用されるヒートシールバーは、幅方向の一方側における長さが、幅方向の他方側における長さよりも長い形状を有しているものを用いることが好ましい。さらに、当該ヒートシールバーは、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の開口部23側の端部に対応する位置に配されるヒートシールバーの先端部の角度であって、前記直線Xと前記線Yとが交差することに形成される角の角度θが、20°以上70°以下であるものが好ましい。すなわち、第1熱融着部21及び第2熱融着部22をヒートシールによって形成する際に、本開示の第1のヒートシールバーを用いることが好ましい。図5の模式図のヒートシールバー形状A,B,Cに示すように、第1のヒートシールバーは、先端部61a、61bにおいて、幅方向(z方向)の一方側(z2方向側)の長さが他方側(z1方向側)の長さよりも長い形状を有しており、ヒートシールバーの先端部61a、61bの前記角度θが、それぞれ、20°以上70°以下であることを特徴としている。当該ヒートシールバーを用いて、本開示の蓄電デバイスの製造方法の仮封止部材10の第1熱融着部21及び第2熱融着部22を形成することにより、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の開口部23側の端部の形状は、それぞれ、蓄電デバイス素子30側(z2方向側)に比して蓄電デバイス素子30とは反対側(z1方向側)に、第1熱融着部21及び第2熱融着部22が、大きく張り出すように好適に形成することができる。なお、図5の模式図の第1のヒートシールバーにおいて、ヒートシールバーの先端部61aは、第1熱融着部21の先端部に対応する先端部であり、ヒートシールバーの先端部61bは、第2熱融着部22の先端部に対応する先端部である。
図5に示すヒートシールバー形状は、ヒートシールバーが2つの部材の組み合わせによって構成されていることを表しているのではなく、第1熱融着部21を形成するためのヒートシールバーと、第2熱融着部22を形成するためのヒートシールバーは、それぞれ独立して使用することができるものである。例えば第1熱融着部21を形成するために使用したヒートシールバーを裏返して、第2熱融着部22を形成するために使用するヒートシールバーとすることもできる。
ヒートシールバーにおいて、ヒートシールバーの先端部61a、61bの前記角度θは、下限については、好ましくは30°以上であり、上限については、好ましくは60°以下であり、好ましい範囲としては、20~60°、30~70°、特に好ましくは30~60°が挙げられる。なお、本開示におけるヒートシールバーの先端部の角度θの定義については、前述の通りである。
ヒートシールバーを用いたヒートシールの条件としては、特に制限されず、例えば、面圧を0.1~2.0MPa、温度を170~210℃、シール時間を1~15秒間の間で設定する。なお、第1辺24、第2辺25、第3辺26、及び第4辺27のヒートシールの条件についても、この範囲で設定することが好ましい。
また、本開示の第1のヒートシールバーは、蓄電デバイスの製造方法において、蓄電デバイス用外装材の角部のヒートシールにも好適に使用することができる。具体的には、例えば図8の模式図において、第2辺25と第3辺26とをヒートシールする場合を例に説明すると、第2辺25と第3辺26の交差部(すなわち、蓄電デバイス用外装材10の角部)がヒートシールバー60の先端部61a又は61bでヒートシールされるようにして、ヒートシールバーを配置する。このとき、図5のヒートシールバー60の模式図を例にすると、ヒートシールバー60の先端Qが蓄電デバイス素子側、先端Pが外側になるようにして第3辺26をヒートシールする(図8(a)を参照)。次に、第2辺25をヒートシールする(このとき、第1のヒートシールバーを使用しなくてもよい)と、第2辺25と第3辺26の交差部において、熱融着部は、外側(蓄電デバイス素子とは反対側)に大きく張り出すように形成される(図8(b)を参照)。従って、本開示の第1のヒートシールバーを用いて、蓄電デバイス用外装材の角部のヒートシールを行うことにより、熱融着部が内側に大きく張り出すことによって生じる絶縁性の低下を効果的に抑制することができる。
(注入工程(B))
注入工程(B)においては、仮封止部材10の開口部23から、蓄電デバイス素子30に電解液を注入する。電解液の注入には、例えば公知の電解液注入用ノズルを使用することができる。また、電解液の種類についても、蓄電デバイス11の種類に応じて適宜選択すれば良い。
注入工程(B)と封止工程(C)との間には、蓄電デバイス素子30に電解液を浸透させることなどを目的として、必要に応じて、エージング工程を設けることができる。
(エージング工程)
注入工程(B)と封止工程(C)との間にエージング工程を設ける場合、第4辺27をヒートシールし、蓄電デバイス素子30を袋体20中に密封した状態でエージング工程を行うことが好ましい。エージング方法については、特に制限されず、蓄電デバイスの製造過程で採用されている公知のエージング方法を適用することができる。例えば図4の(a)に示すように、密封した仮封止部材10をエージング処理容器50に入れ、仮封止部材10を静置してエージングすることができる。エージング条件は、蓄電デバイスの種類や大きさなどに応じて適宜設定すればよく、エージング温度としては、好ましくは45~60℃程度が挙げられ、エージング時間としては、好ましくは4~20時間が挙げられる。
(封止工程(C))
封止工程(C)は、注入工程(B)の後(エージング工程を行った場合には、エージング工程の後)、仮封止部材10の開口部23において、熱融着性樹脂層4を熱融着させる。このとき、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の上からも、同時に開口部23をヒートシールすることによって、開口部23を熱融着して、蓄電デバイス素子30を封止(密封)する。なお、封止工程(C)の前にエージング工程を行った場合など、第4辺27をヒートシールしていた場合には、第1辺24と、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の蓄電デバイス素子30の外側と、第3辺26と、第4辺27で囲まれた、空間部28が形成される。最後に、図4の(c)のように、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の蓄電デバイス素子30側とは反対側(z1方向側)の端面に沿って切断するトリミング加工によって、図4の(c)のように蓄電デバイス11が得られる。
[袋体を構成している積層体(外装材)]
本開示において、蓄電デバイス素子を収容している袋体は、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成されている。以下、積層体の好ましい構成について詳述する。
積層体(外装材)の積層構造
本開示の蓄電デバイスの袋体を構成している積層体(以下、「外装材」ということがある)は、例えば図1に示すように、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体から構成されている。外装材において、基材層1が最外層側になり、熱融着性樹脂層4は最内層になる。外装材と蓄電デバイス素子を用いて蓄電デバイスを組み立てる際に、外装材の熱融着性樹脂層4同士を対向させた状態で、周縁部を熱融着させることによって形成された空間に、蓄電デバイス素子30が収容される。
外装材は、例えば図2に示すように、基材層1とバリア層3との間に、これらの層間の接着性を高めることなどを目的として、必要に応じて接着剤層2を有していてもよい。また、例えば図2に示すように、バリア層3と熱融着性樹脂層4との間に、これらの層間の接着性を高めることなどを目的として、必要に応じて接着層5を有していてもよい。また、図示を省略するが、基材層1の外側(熱融着性樹脂層4側とは反対側)には、必要に応じて表面被覆層などが設けられていてもよい。
外装材を構成する積層体100の厚みとしては、特に制限されないが、上限については、コスト削減、エネルギー密度向上等の観点からは、好ましくは約180μm以下、約155μm以下、約120μm以下が挙げられ、下限については、蓄電デバイス素子を保護するという外装材の機能を維持する観点からは、好ましくは約35μm以上、約45μm以上、約60μm以上が挙げられ、好ましい範囲については、例えば、35~180μm程度、35~155μm程度、35~120μm程度、45~180μm程度、45~155μm程度、45~120μm程度、60~180μm程度、60~155μm程度、60~120μm程度が挙げられる。
外装材を構成する各層
[基材層1]
基材層1は、外装材の基材としての機能を発揮させることなどを目的として設けられる層である。基材層1は、外装材の外層側に位置する。
基材層1を形成する素材については、基材としての機能、すなわち少なくとも絶縁性を備えるものであることを限度として特に制限されない。基材層1は、例えば樹脂を用いて形成することができ、樹脂には後述の添加剤が含まれていてもよい。
基材層1が樹脂により形成されている場合、基材層1は、例えば、樹脂により形成された樹脂フィルムであってもよいし、樹脂を塗布して形成したものであってもよい。樹脂フィルムは、未延伸フィルムであってもよいし、延伸フィルムであってもよい。延伸フィルムとしては、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムが挙げられ、二軸延伸フィルムが好ましい。二軸延伸フィルムを形成する延伸方法としては、例えば、逐次二軸延伸法、インフレーション法、同時二軸延伸法等が挙げられる。樹脂を塗布する方法としては、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、押出コーティング法などがあげられる。
基材層1を形成する樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール樹脂などの樹脂や、これらの樹脂の変性物が挙げられる。また、基材層1を形成する樹脂は、これらの樹脂の共重合物であってもよいし、共重合物の変性物であってもよい。さらに、これらの樹脂の混合物であってもよい。
基材層1を形成する樹脂としては、これらの中でも、好ましくはポリエステル、ポリアミドが挙げられる。
ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、共重合ポリエステル等が挙げられる。また、共重合ポリエステルとしては、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル等が挙げられる。具体的には、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてエチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/フェニル-ジカルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)等が挙げられる。これらのポリエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、ポリアミドとしては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6とナイロン66との共重合体等の脂肪族ポリアミド;テレフタル酸及び/又はイソフタル酸に由来する構成単位を含むナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6IT、ナイロン6I6T(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸を表す)等のヘキサメチレンジアミン-イソフタル酸-テレフタル酸共重合ポリアミド、ポリアミドMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)等の芳香族を含むポリアミド;ポリアミドPACM6(ポリビス(4‐アミノシクロヘキシル)メタンアジパミド)等の脂環式ポリアミド;さらにラクタム成分や、4,4’-ジフェニルメタン-ジイソシアネート等のイソシアネート成分を共重合させたポリアミド、共重合ポリアミドとポリエステルやポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体であるポリエステルアミド共重合体やポリエーテルエステルアミド共重合体;これらの共重合体等のポリアミドが挙げられる。これらのポリアミドは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
基材層1は、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、及びポリオレフィンフィルムのうち少なくとも1つを含むことが好ましく、延伸ポリエステルフィルム、及び延伸ポリアミドフィルム、及び延伸ポリオレフィンフィルムのうち少なくとも1つを含むことが好ましく、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムのうち少なくとも1つを含むことがさらに好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムのうち少なくとも1つを含むことがさらに好ましい。
基材層1は、単層であってもよいし、2層以上により構成されていてもよい。基材層1が2層以上により構成されている場合、基材層1は、樹脂フィルムを接着剤などで積層させた積層体であってもよいし、樹脂を共押出しして2層以上とした樹脂フィルムの積層体であってもよい。また、樹脂を共押出しして2層以上とした樹脂フィルムの積層体を、未延伸のまま基材層1としてもよいし、一軸延伸または二軸延伸して基材層1としてもよい。
基材層1において、2層以上の樹脂フィルムの積層体の具体例としては、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとの積層体、2層以上のナイロンフィルムの積層体、2層以上のポリエステルフィルムの積層体などが挙げられ、好ましくは、延伸ナイロンフィルムと延伸ポリエステルフィルムとの積層体、2層以上の延伸ナイロンフィルムの積層体、2層以上の延伸ポリエステルフィルムの積層体が好ましい。例えば、基材層1が2層の樹脂フィルムの積層体である場合、ポリエステル樹脂フィルムとポリエステル樹脂フィルムの積層体、ポリアミド樹脂フィルムとポリアミド樹脂フィルムの積層体、またはポリエステル樹脂フィルムとポリアミド樹脂フィルムの積層体が好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムの積層体、ナイロンフィルムとナイロンフィルムの積層体、またはポリエチレンテレフタレートフィルムとナイロンフィルムの積層体がより好ましい。また、ポリエステル樹脂は、例えば電解液が表面に付着した際に変色し難いことなどから、基材層1が2層以上の樹脂フィルムの積層体である場合、ポリエステル樹脂フィルムが基材層1の最外層に位置することが好ましい。
基材層1が、2層以上の樹脂フィルムの積層体である場合、2層以上の樹脂フィルムは、接着剤を介して積層させてもよい。好ましい接着剤については、後述の接着剤層2で例示する接着剤と同様のものが挙げられる。なお、2層以上の樹脂フィルムを積層させる方法としては、特に制限されず、公知方法が採用でき、例えばドライラミネート法、サンドイッチラミネート法、押出ラミネート法、サーマルラミネート法などが挙げられ、好ましくはドライラミネート法が挙げられる。ドライラミネート法により積層させる場合には、接着剤としてポリウレタン接着剤を用いることが好ましい。このとき、接着剤の厚みとしては、例えば2~5μm程度が挙げられる。また、樹脂フィルムにアンカーコート層を形成し積層させても良い。アンカーコート層は、後述の接着剤層2で例示する接着剤と同様のものがあげられる。このとき、アンカーコート層の厚みとしては、例えば0.01μmから1.0μm程度が挙げられる。
また、基材層1の表面及び内部の少なくとも一方には、滑剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤、耐電防止剤等の添加剤が存在していてもよい。添加剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
本開示において、外装材の成形性を高める観点からは、基材層1の表面には、滑剤が存在していることが好ましい。滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。滑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
基材層1の表面に存在する滑剤は、基材層1を構成する樹脂に含まれる滑剤を滲出させたものであってもよいし、基材層1の表面に滑剤を塗布したものであってもよい。
基材層1の厚みについては、基材としての機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、3~50μm程度、好ましくは10~35μm程度が挙げられる。基材層1が、2層以上の樹脂フィルムの積層体である場合、各層を構成している樹脂フィルムの厚みとしては、それぞれ、好ましくは2~25μm程度が挙げられる。
[接着剤層2]
接着剤層2は、基材層1とバリア層3との接着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、これらの間に設けられる層である。
接着剤層2は、基材層1とバリア層3とを接着可能である接着剤によって形成される。接着剤層2の形成に使用される接着剤は限定されないが、例えば2液硬化型接着剤(2液性接着剤)であってもよく、また1液硬化型接着剤(1液性接着剤)であってもよい。更に、接着剤層2の形成に使用される接着剤は、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれであってもよい。また、接着剤層2は単層であってもよいし、多層であってもよい。
接着剤に含まれる接着成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、共重合ポリエステル等のポリエステル;ポリエーテル;ポリウレタン;エポキシ樹脂;フェノール樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミド等のポリアミド;ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、酸変性環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリ酢酸ビニル;セルロース;(メタ)アクリル樹脂;ポリイミド;ポリカーボネート;尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン-ブタジエンゴム等のゴム;シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの接着成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの接着成分の中でも、好ましくはポリウレタン接着剤が挙げられる。
ポリウレタン接着剤としては、例えば、ポリオール化合物を含有する主剤と、イソシアネート化合物を含有する硬化剤とを含むポリウレタン接着剤が挙げられる。
また、接着剤層2は、接着性を阻害しない限り他成分の添加が許容され、着色剤や熱可塑性エラストマー、粘着付与剤、フィラーなどを含有してもよい。接着剤層2が着色剤を含んでいることにより、外装材を着色することができる。着色剤としては、顔料、染料などの公知のものが使用できる。また、着色剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
顔料の種類は、接着剤層2の接着性を損なわない範囲であれば、特に限定されない。有機顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジン系、インジゴチオインジゴ系、ペリノン-ペリレン系、イソインドレニン系等の顔料が挙げられ、無機顔料としては、カーボンブラック系、酸化チタン系、カドミウム系、鉛系、酸化クロム系等の顔料が挙げられ、その他に、マイカ(雲母)の微粉末、魚鱗箔等が挙げられる。
着色剤の中でも、例えば外装材の外観を黒色とするためには、カーボンブラックが好ましい。
顔料の平均粒子径としては、特に制限されず、例えば、0.05~5μm程度、好ましくは0.08~2μm程度が挙げられる。なお、顔料の平均粒子径は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置で測定されたメジアン径とする。
接着剤層2における顔料の含有量としては、外装材が着色されれば特に制限されず、例えば5~60質量%程度、好ましくは10~40質量%が挙げられる。
接着剤層2の厚みは、基材層1とバリア層3とを接着できれば、特に制限されないが、下限については、例えば、約1μm以上、約2μm以上が挙げられ、上限については、約10μm以下、約5μm以下が挙げられ、好ましい範囲については、1~10μm程度、1~5μm程度、2~10μm程度、2~5μm程度が挙げられる。
[着色層]
着色層は、基材層1とバリア層3との間に必要に応じて設けられる層である(図示を省略する)。接着剤層2を有する場合には、基材層1と接着剤層2との間、接着剤層2とバリア層3との間に着色層を設けてもよい。また、基材層1の外側に着色層を設けてもよい。着色層を設けることにより、外装材を着色することができる。
着色層は、例えば、着色剤を含むインキを基材層1の表面、接着剤層2の表面、またはバリア層3の表面に塗布することにより形成することができる。着色剤としては、顔料、染料などの公知のものが使用できる。また、着色剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
着色層に含まれる着色剤の具体例としては、[接着剤層2]の欄で例示したものと同じものが例示される。
[バリア層3]
バリア層3は、少なくとも水分の浸入を抑止する層である。
バリア層3としては、例えば、バリア性を有する金属箔、蒸着膜、樹脂層などが挙げられる。蒸着膜としては金属蒸着膜、無機酸化物蒸着膜、炭素含有無機酸化物蒸着膜などが挙げられ、樹脂層としてはポリ塩化ビニリデンなどが挙げられる。また、バリア層3としては、これらの蒸着膜及び樹脂層の少なくとも1層を設けた樹脂フィルムなども挙げられる。バリア層3は、複数層設けてもよい。バリア層3は、金属材料により構成された層を含むことが好ましい。バリア層3を構成する金属材料としては、具体的には、アルミニウム合金、ステンレス鋼、チタン鋼などが挙げられ、金属箔として用いる場合は、アルミニウム合金箔及びステンレス鋼箔の少なくとも一方を含むことが好ましい。
アルミニウム合金箔は、外装材の成形性を向上させる観点から、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム合金などにより構成された軟質アルミニウム合金箔であることがより好ましく、より成形性を向上させる観点から、鉄を含むアルミニウム合金箔であることが好ましい。鉄を含むアルミニウム合金箔(100質量%)において、鉄の含有量は、0.1~9.0質量%であることが好ましく、0.5~2.0質量%であることがより好ましい。鉄の含有量が0.1質量%以上であることにより、より優れた成形性を有する外装材を得ることができる。鉄の含有量が9.0質量%以下であることにより、より柔軟性に優れた外装材を得ることができる。軟質アルミニウム合金箔としては、例えば、JIS H4160:1994 A8021H-O、JIS H4160:1994 A8079H-O、JIS H4000:2014 A8021P-O、又はJIS H4000:2014 A8079P-Oで規定される組成を備えるアルミニウム合金箔が挙げられる。
また、ステンレス鋼箔としては、オーステナイト系、フェライト系、オーステナイト・フェライト系、マルテンサイト系、析出硬化系のステンレス鋼箔などが挙げられる。さらに成形性に優れた外装材を提供する観点から、ステンレス鋼箔は、オーステナイト系のステンレス鋼により構成されていることが好ましい。
ステンレス鋼箔を構成するオーステナイト系のステンレス鋼の具体例としては、SUS304、SUS301、SUS316Lなどが挙げられ、これら中でも、SUS304が特に好ましい。
バリア層3の厚みは、金属箔の場合、少なくとも水分の浸入を抑止するバリア層としての機能を発揮すればよく、例えば9~200μm程度が挙げられる。バリア層3の厚みは、例えば、上限については、好ましくは約85μm以下、より好ましくは約50μm以下、さらに好ましくは約40μm以下、特に好ましくは約35μm以下が挙げられ、下限については、好ましくは約10μm以上、さらに好ましくは約20μm以上、より好ましくは約25μm以上が挙げられ、当該厚みの好ましい範囲としては、10~85μm程度、10~50μm程度、10~40μm程度、10~35μm程度、20~85μm程度、20~50μm程度、20~40μm程度、20~35μm程度、25~85μm程度、25~50μm程度、25~40μm程度、25~35μm程度が挙げられる。バリア層3がアルミニウム合金箔により構成されている場合、上述した範囲が特に好ましい。また、特に、バリア層3がステンレス鋼箔により構成されている場合、ステンレス鋼箔の厚みとしては、上限については、好ましくは約60μm以下、より好ましくは約50μm以下、さらに好ましくは約40μm以下、さらに好ましくは約30μm以下、特に好ましくは約25μm以下が挙げられ、下限については、好ましくは約10μm以上、より好ましくは約15μm以上が挙げられ、好ましい厚みの範囲としては、10~60μm程度、10~50μm程度、10~40μm程度、10~30μm程度、10~25μm程度、15~60μm程度、15~50μm程度、15~40μm程度、15~30μm程度、15~25μm程度が挙げられる。
また、バリア層3が金属箔の場合は、溶解や腐食の防止などのために、少なくとも基材層と反対側の面に耐腐食性皮膜を備えていることが好ましい。バリア層3は、耐腐食性皮膜を両面に備えていてもよい。ここで、耐腐食性皮膜とは、例えば、ベーマイト処理などの熱水変成処理、化成処理、陽極酸化処理、コーティング剤を塗工する腐食防止処理をバリア層の表面に行い、バリア層に耐腐食性を備えさせる薄膜をいう。耐腐食性皮膜を形成する処理としては、1種類を行ってもよいし、2種類以上を組み合わせて行ってもよい。また、これらの処理のうち、熱水変成処理及び陽極酸化処理は、処理剤によって金属箔表面を溶解させ、耐腐食性に優れる金属化合物を形成させる処理である。なお、これらの処理は、化成処理の定義に包含される場合もある。また、バリア層3が耐腐食性皮膜を備えている場合、耐腐食性皮膜を含めてバリア層3とする。
化成処理によって形成される耐腐食性皮膜としては、種々のものが知られており、主には、リン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオール化合物、及び希土類酸化物のうち少なくとも1種を含む耐腐食性皮膜などが挙げられる。
[熱融着性樹脂層4]
熱融着性樹脂層4は、最内層に該当し、蓄電デバイスの組み立て時に熱融着性樹脂層同士が熱融着して蓄電デバイス素子を密封する機能を発揮する層(シーラント層)である。
熱融着性樹脂層4を構成している樹脂については、熱融着可能であることを限度として特に制限されないが、ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィンなどのポリオレフィン骨格を含む樹脂が好ましい。熱融着性樹脂層4を構成している樹脂がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能である。また、熱融着性樹脂層4を構成している樹脂を赤外分光法で分析すると、無水マレイン酸に由来するピークが検出されることが好ましい。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm-1付近と波数1780cm-1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。熱融着性樹脂層4が無水マレイン酸変性ポリオレフィンより構成された層である場合、赤外分光法にて測定すると、無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;エチレン-αオレフィン共重合体;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等のポリプロピレン;プロピレン-αオレフィン共重合体;エチレン-ブテン-プロピレンのターポリマー等が挙げられる。これらの中でも、ポリプロピレンが好ましい。共重合体である場合のポリオレフィン樹脂は、ブロック共重合体であってもよく、ランダム共重合体であってもよい。これらポリオレフィン系樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ポリオレフィンは、環状ポリオレフィンであってもよい。環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体であり、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーであるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4-メチル-1-ペンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。また、環状ポリオレフィンの構成モノマーである環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネン等の環状アルケン;シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等の環状ジエン等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは環状アルケン、さらに好ましくはノルボルネンが挙げられる。
酸変性ポリオレフィンとは、ポリオレフィンを酸成分でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。酸変性されるポリオレフィンとしては、前記のポリオレフィンや、前記のポリオレフィンにアクリル酸若しくはメタクリル酸等の極性分子を共重合させた共重合体、又は、架橋ポリオレフィン等の重合体等も使用できる。また、酸変性に使用される酸成分としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のカルボン酸またはその無水物が挙げられる。
酸変性ポリオレフィンは、酸変性環状ポリオレフィンであってもよい。酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、酸成分に代えて共重合することにより、または環状ポリオレフィンに対して酸成分をブロック重合又はグラフト重合することにより得られるポリマーである。酸変性される環状ポリオレフィンについては、前記と同様である。また、酸変性に使用される酸成分としては、前記のポリオレフィンの変性に使用される酸成分と同様である。
好ましい酸変性ポリオレフィンとしては、カルボン酸またはその無水物で変性されたポリオレフィン、カルボン酸またはその無水物で変性されたポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
熱融着性樹脂層4は、1種の樹脂単独で形成してもよく、また2種以上の樹脂を組み合わせたブレンドポリマーにより形成してもよい。さらに、熱融着性樹脂層4は、1層のみで形成されていてもよいが、同一又は異なる樹脂によって2層以上で形成されていてもよい。
また、熱融着性樹脂層4は、必要に応じて滑剤などを含んでいてもよい。熱融着性樹脂層4が滑剤を含む場合、蓄電デバイス用外装材の成形性を高め得る。滑剤としては、特に制限されず、公知の滑剤を用いることができる。滑剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。
熱融着性樹脂層4の表面に存在する滑剤は、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂に含まれる滑剤を滲出させたものであってもよいし、熱融着性樹脂層4の表面に滑剤を塗布したものであってもよい。
また、熱融着性樹脂層4の厚みとしては、熱融着性樹脂層同士が熱融着して蓄電デバイス素子を密封する機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば約100μm以下、好ましくは約85μm以下、より好ましくは15~85μm程度が挙げられる。なお、例えば、後述の接着層5の厚みが10μm以上である場合には、熱融着性樹脂層4の厚みとしては、好ましくは約85μm以下、より好ましくは15~45μm程度が挙げられ、例えば後述の接着層5の厚みが10μm未満である場合や接着層5が設けられていない場合には、熱融着性樹脂層4の厚みとしては、好ましくは約20μm以上、より好ましくは35~85μm程度が挙げられる。
[接着層5]
接着層5は、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と熱融着性樹脂層4を強固に接着させるために、これらの間に必要に応じて設けられる層である。
接着層5は、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と熱融着性樹脂層4とを接着可能である樹脂によって形成される。接着層5の形成に使用される樹脂としては、例えば接着剤層2で例示した接着剤と同様のものが使用できる。また、接着層5の形成に使用される樹脂としては、前述の熱融着性樹脂層4で例示したポリオレフィン、酸変性ポリオレフィンも使用できる。バリア層3(又は耐酸性皮膜)と熱融着性樹脂層4とを強固に接着する観点から、酸変性ポリオレフィンとしては、カルボン酸またはその無水物で変性されたポリオレフィン、カルボン酸またはその無水物で変性されたポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが特に好ましい。すなわち、接着層5を構成している樹脂は、ポリオレフィン骨格を含んでいても含んでいなくてもよく、ポリオレフィン骨格を含んでいることが好ましい。接着層5を構成している樹脂がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能であり、分析方法は特に問わない。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm-1付近と波数1780cm-1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
バリア層3(又は耐酸性皮膜)と熱融着性樹脂層4とを強固に接着する観点から、接着層5は、酸変性ポリオレフィンを含むことが好ましい。
さらに、外装材の厚みを薄くしつつ、成形後の形状安定性に優れた外装材とする観点からは、接着層5は、酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物であることがより好ましい。酸変性ポリオレフィンとしては、好ましくは、前記のものが例示できる。
また、接着層5は、酸変性ポリオレフィンと、イソシアネート基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物、エポキシ樹脂(エポキシ基を有する化合物)、カルボジイミド化合物、ポリウレタン、及びポリエステルからなる群より選択される少なくとも1種の硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物であることが好ましく、酸変性ポリオレフィンと、イソシアネート基を有する化合物、エポキシ樹脂(エポキシ基を有する化合物)、及びポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1種の硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物であることが特に好ましい。なお、接着層5に、イソシアネート基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物、エポキシ樹脂(エポキシ基を有する化合物)、カルボジイミド化合物、ポリウレタン、及びポリエステルなどの硬化剤の未反応物が残存している場合、未反応物の存在は、例えば、赤外分光法、ラマン分光法、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)などから選択される方法で確認することが可能である。
また、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と熱融着性樹脂層4とを強固に接着する観点から、接着層5は、酸素原子、複素環、C=N結合、及びC-O-C結合からなる群より選択される少なくとも1種を有する硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。複素環を有する硬化剤としては、例えば、オキサゾリン基を有する化合物、エポキシ樹脂(エポキシ基を有する化合物)などが挙げられる。また、C=N結合を有する硬化剤としては、オキサゾリン基を有する化合物、イソシアネート基を有する化合物などが挙げられる。また、C-O-C結合を有する硬化剤としては、オキサゾリン基を有する化合物、エポキシ樹脂(エポキシ基を有する化合物)、ポリウレタンなどが挙げられる。接着層5がこれらの硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物であることは、例えば、ガスクロマトグラフ質量分析(GCMS)、赤外分光法(IR)、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)、X線光電子分光法(XPS)などの方法で確認することができる。
イソシアネート基を有する化合物としては、特に制限されないが、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と接着層5とを強固に接着する観点からは、好ましくは多官能イソシアネート化合物が挙げられる。多官能イソシアネート化合物は、2つ以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されない。多官能イソシアネート系硬化剤の具体例としては、ペンタンジイソシアネート(PDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、これらをポリマー化又はヌレート化したもの、これらの混合物や他ポリマーとの共重合物などが挙げられる。
接着層5における、イソシアネート基を有する化合物の含有量としては、接着層5を構成する樹脂組成物中、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.5~40質量%の範囲にあることがより好ましい。
オキサゾリン基を有する化合物は、オキサゾリン骨格を備える化合物であれば、特に限定されない。オキサゾリン基を有する化合物の具体例としては、ポリスチレン主鎖を有するもの、アクリル主鎖を有するものなどが挙げられる。また、市販品としては、例えば、日本触媒社製のエポクロスシリーズなどが挙げられる。
接着層5における、オキサゾリン基を有する化合物の割合としては、接着層5を構成する樹脂組成物中、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.5~40質量%の範囲にあることがより好ましい。これにより、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と接着層5との接着強度を効果的に高めることができる。
エポキシ樹脂(エポキシ基を有する化合物)としては、分子内に存在するエポキシ基によって架橋構造を形成することが可能な樹脂であれば、特に制限されず、公知のエポキシ樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂の重量平均分子量としては、好ましくは50~2000程度、より好ましくは100~1000程度、さらに好ましくは200~800程度が挙げられる。なお、本開示において、エポキシ樹脂の重量平均分子量は、標準サンプルとしてポリスチレンを用いた条件で測定された、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)により測定された値である。
エポキシ樹脂の具体例としては、トリメチロールプロパンのグリシジルエーテル誘導体、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。エポキシ樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
接着層5における、エポキシ樹脂の割合としては、接着層5を構成する樹脂組成物中、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.5~40質量%の範囲にあることがより好ましい。これにより、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と接着層5との接着強度を効果的に高めることができる。
カルボジイミド化合物は、カルボジイミド基(-N=C=N-)を少なくとも1つ有する化合物であれば、特に限定されない。カルボジイミド化合物としては、カルボジイミド基を少なくとも2つ以上有するポリカルボジイミド化合物が好ましい。
接着層5における、カルボジイミド化合物の割合としては、接着層5を構成する樹脂組成物中、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.5~40質量%の範囲にあることがより好ましい。これにより、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と接着層5との接着強度を効果的に高めることができる。
接着層5における、ポリウレタンとしては、例えば、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との組み合わせ、水酸基を有するポリウレタン化合物とポリイソシアネート化合物との組み合わせ、イソシアネート基を有するポリウレタン化合物とポリオール化合物との組み合わせなどを硬化剤として用いることができる。
接着層5における、ポリウレタンの割合としては、接着層5を構成する樹脂組成物中、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.5~40質量%の範囲にあることがより好ましい。これにより、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と接着層5との接着強度を効果的に高めることができる。
接着層5における、ポリエステルとしては、例えばアミドエステル樹脂が好ましい。アミドエステル樹脂は、一般的にカルボキシル基とオキサゾリン基の反応で生成する。
接着層5における、ポリエステルの割合としては、接着層5を構成する樹脂組成物中、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.5~40質量%の範囲にあることがより好ましい。これにより、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と接着層5との接着強度を効果的に高めることができる。
接着層5が、酸変性ポリオレフィンと、イソシアネート基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物、エポキシ樹脂(エポキシ基を有する化合物)、カルボジイミド化合物、ポリウレタン、及びポリエステルからなる群より選択される少なくとも1種とを含む樹脂組成物の硬化物である場合、酸変性ポリオレフィンが主剤として機能し、イソシアネート基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物、エポキシ樹脂(エポキシ基を有する化合物)、カルボジイミド化合物、ポリウレタン、及びポリエステルは、それぞれ、硬化剤として機能する。
接着層5によるバリア層3(又は耐酸性皮膜)と熱融着性樹脂層4との接着強度を高める観点から、硬化剤は、2種類以上の化合物により構成されていてもよい。
接着層5を形成する樹脂組成物における硬化剤の含有量は、0.1~50質量%程度の範囲にあることが好ましく、0.1~30質量%程度の範囲にあることがより好ましく、0.1~10質量%程度の範囲にあることがさらに好ましい。
接着層5の厚さは、上限については、好ましくは、約50μm以下、約40μm以下、約30μm以下、約20μm以下、約5μm以下が挙げられ、下限については、好ましくは、約0.1μm以上、約0.5μm以上が挙げられ、当該厚さの範囲としては、好ましくは、0.1~50μm程度、0.1~40μm程度、0.1~30μm程度、0.1~20μm程度、0.1~5μm程度、0.5~50μm程度、0.5~40μm程度、0.5~30μm程度、0.5~20μm程度、0.5~5μm程度が挙げられる。より具体的には、接着剤層2で例示した接着剤を用いる場合であれば、好ましくは2~10μm程度、より好ましくは2~5μm程度が挙げられる。また、熱融着性樹脂層4で例示した樹脂を用いる場合であれば、好ましくは2~50μm程度、より好ましくは10~40μm程度が挙げられる。また、酸変性ポリオレフィンと硬化剤との硬化物である場合であれば、好ましくは約30μm以下、より好ましくは0.1~20μm程度、さらに好ましくは0.5~5μm程度が挙げられる。なお、接着層5が酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物である場合、当該樹脂組成物を塗布し、加熱等により硬化させることにより、接着層5を形成することができる。
[表面被覆層6]
意匠性、耐電解液性、耐擦過性、成形性などの向上を目的として、必要に応じて、基材層1の上(基材層1のバリア層3とは反対側)に、必要に応じて、表面被覆層6を備えていてもよい。表面被覆層6は、外装材を用いて蓄電デバイスを組み立てた時に、蓄電デバイスの最外層側に位置する層である。
表面被覆層6は、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂により形成することができる。
表面被覆層6を形成する樹脂が硬化型の樹脂である場合、当該樹脂は、1液硬化型及び2液硬化型のいずれであってもよいが、好ましくは2液硬化型である。2液硬化型樹脂としては、例えば、2液硬化型ポリウレタン、2液硬化型ポリエステル、2液硬化型エポキシ樹脂などが挙げられる。
表面被覆層6は、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、粒径が0.5nm~5μm程度の微粒子が挙げられる。
添加剤の材質については、特に制限されず、無機物及び有機物のいずれであってもよい。また、添加剤の形状についても、特に制限されず、例えば、球状、繊維状、板状、不定形、バルーン状などが挙げられる。
添加剤の具体例としては、タルク、シリカ、グラファイト、カオリン、モンモリロイド、モンモリロナイト、合成マイカ、ハイドロタルサイト、シリカゲル、ゼオライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ネオジウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化セリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸リチウム、安息香酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、アルミナ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、高融点ナイロン、架橋アクリル、架橋スチレン、架橋ポリエチレン、ベンゾグアナミン、金、アルミニウム、銅、ニッケルなどが挙げられる。添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの添加剤の中でも、分散安定性やコストなどの観点から、好ましくはシリカ、硫酸バリウム、酸化チタンが挙げられる。また、添加剤には、表面に絶縁処理、高分散性処理などの各種表面処理を施しておいてもよい。
表面被覆層6を形成する方法としては、特に制限されず、例えば、表面被覆層6を形成する樹脂を塗布する方法が挙げられる。表面被覆層6に添加剤を配合する場合には、添加剤を混合した樹脂を塗布すればよい。
表面被覆層6の厚みとしては、表面被覆層6としての上記の機能を発揮すれば特に制限されず、例えば0.5~10μm程度、好ましくは1~5μm程度が挙げられる。
積層体(外装材)の製造方法
蓄電デバイス用外装材の製造方法については、本発明の蓄電デバイス用外装材が備える各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されず、少なくとも、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂4がこの順となるように積層する工程を備える方法が挙げられる。
本発明の蓄電デバイス用外装材の製造方法の一例としては、以下の通りである。まず、基材層1、接着剤層2、バリア層3が順に積層された積層体(以下、「積層体A」と表記することもある)を形成する。積層体Aの形成は、具体的には、基材層1上又は必要に応じて表面が化成処理されたバリア層3に接着剤層2の形成に使用される接着剤を、グラビアコート法、ロールコート法などの塗布方法で塗布、乾燥した後に、当該バリア層3又は基材層1を積層させて接着剤層2を硬化させるドライラミネート法によって行うことができる。
次いで、積層体Aのバリア層3上に、熱融着性樹脂層4を積層させる。バリア層3上に熱融着性樹脂層4を直接積層させる場合には、積層体Aのバリア層3上に、熱融着性樹脂層4をサーマルラミネート法、押出ラミネート法などの方法により積層すればよい。また、バリア層3と熱融着性樹脂層4の間に接着層5を設ける場合には、例えば、(1)積層体Aのバリア層3上に、接着層5及び熱融着性樹脂層4を押出しすることにより積層する方法(共押出しラミネート法、タンデムラミネート法)、(2)別途、接着層5と熱融着性樹脂層4が積層した積層体を形成し、これを積層体Aのバリア層3上にサーマルラミネート法により積層する方法や、積層体Aのバリア層3上に接着層5が積層した積層体を形成し、これを熱融着性樹脂層4とサーマルラミネート法により積層する方法、(3)積層体Aのバリア層3と、予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4との間に、溶融させた接着層5を流し込みながら、接着層5を介して積層体Aと熱融着性樹脂層4を貼り合せる方法(サンドイッチラミネート法)、(4)積層体Aのバリア層3上に、接着層5を形成させるための接着剤を溶液コーティングし、乾燥させる方法や、さらには焼き付ける方法などにより積層させ、この接着層5上に予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4を積層する方法などが挙げられる。
表面被覆層6を設ける場合には、基材層1のバリア層3とは反対側の表面に、表面被覆層6を積層する。表面被覆層6は、例えば表面被覆層6を形成する上記の樹脂を基材層1の表面に塗布することにより形成することができる。なお、基材層1の表面にバリア層3を積層する工程と、基材層1の表面に表面被覆層6を積層する工程の順番は、特に制限されない。例えば、基材層1の表面に表面被覆層6を形成した後、基材層1の表面被覆層6とは反対側の表面にバリア層3を形成してもよい。
上記のようにして、必要に応じて設けられる表面被覆層6/基材層1/必要に応じて設けられる接着剤層2/バリア層3/必要に応じて設けられる接着層5/熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体が形成されるが、必要に応じて設けられる接着剤層2及び接着層5の接着性を強固にするために、さらに、加熱処理に供してもよい。
蓄電デバイス用外装材において、積層体を構成する各層には、必要に応じて、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理などの表面活性化処理を施すことにより加工適性を向上させてもよい。例えば、基材層1のバリア層3とは反対側の表面にコロナ処理を施すことにより、基材層1表面へのインクの印刷適性を向上させることができる。
蓄電デバイスの用途
本開示の蓄電デバイス用外装材は、電池(コンデンサー、キャパシター等を含む)などの蓄電デバイスに好適に使用することができる。また、本開示の蓄電デバイス用外装材は、一次電池、二次電池のいずれに使用してもよいが、好ましくは二次電池である。本開示の蓄電デバイス用外装材が適用される二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、全固体電池、鉛蓄電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサー、キャパシター等が挙げられる。これらの二次電池の中でも、本開示の蓄電デバイス用外装材の好適な適用対象として、リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池が挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示して本開示を詳細に説明する。但し本開示は実施例に限定されるものではない。
[実施例1~7及び比較例1~3]
<袋体を構成する積層体(外装材)の製造>
基材層として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)と二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)とが接着剤層(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート化合物)で接着された積層フィルムを用意した。次に、基材層の二軸延伸ナイロンフィルムの上に、両面に耐酸性皮膜を形成したアルミニウム箔(JIS H4160:1994 A8021H-O、厚さ40μm)からなるバリア層をドライラミネート法により積層させた。具体的には、両面に耐酸性皮膜(クロメート処理)を形成したアルミニウム箔の一方面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート化合物)を塗布し、アルミニウム箔上に接着剤層(硬化後の厚み3μm)を形成した。次いで、アルミニウム箔上の接着剤層と、基材層の二軸延伸ナイロンフィルム側とを積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。
次に、得られた積層体のバリア層の上に、接着層としての無水マレイン酸変性ポリプロピレン(厚さ40μm)と、熱融着性樹脂層としてのポリプロピレン(厚さ40μm)とを共押出しすることにより、バリア層上に接着層/熱融着性樹脂層を積層させた。次に、得られた積層体をエージングし、加熱することにより、ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)/接着剤層(3μm)/二軸延伸ナイロンフィルム(15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(40μm)/接着層(40μm)/熱融着性樹脂層(40μm)がこの順に積層された外装材を得た。
<蓄電デバイスの製造>
得られた外装材を用い、図3及び図4に示す手順に従って、蓄電デバイスを製造した。ただし、図3及び図4とは異なり、外装材として2枚の短冊片を用意し、第1辺24についても、熱融着性樹脂層同士を熱融着させることで密封した。具体的には、外装材を長さ(MD)80mm×幅(TD)120mmの長方形に裁断して2枚の短冊片を用意した。なお蓄電デバイス用外装材のMDが、アルミニウム合金箔の圧延方向(RD)に対応し、蓄電デバイス用外装材のTDが、アルミニウム合金箔のTDに対応する。次に、25℃の環境下にて1枚の短冊片を32mm(MD)×55mm(TD)の矩形状の口径を有する成形金型(雌型、表面は、JIS B 0659-1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が3.2μmである。コーナーR2.0mm、稜線R1.0mm)と、これに対応した成形金型(雄型、表面は、JIS B 0659-1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が1.6μmである。コーナーR2.0mm、稜線R1.0mm)を用いて、押さえ圧(面圧)0.25MPaにて3.0mm深さで冷間成形(引き込み1段成形)を行い、中央にカップ状収納部を形成した。次に、ヒートシールバー(幅7mmの板状)を用いたヒートシールによって、カップ状収納部を形成した外装材と、もう一枚の短冊片の第1辺24と第2辺25をヒートシールした。次に、蓄電デバイス素子30としてダミーセル(アルミニウム板)を内側に挿入し、第3辺26の熱融着性樹脂層の間に2組の金属端子31を介在させて、第3辺26をヒートシールした。第3辺26のヒートシールには、金属端子31の位置に、金属端子31の大きさに対応する凹部が存在するヒートシールバー(図6に示すような凹部が形成されたヒートシールバー62)を使用することで、金属端子31に上に過剰の面圧が加わらないようにした。第2辺25と第3辺26のヒートシールの条件は、面圧を1.0MPa、温度190℃、シール時間3秒間とした。次に、ヒートシールバーとして、図5のA~Cの形状のように、ヒートシールバーの先端部が、幅方向の一方側の長さが他方側の長さよりも長い形状を有する1組のヒートシールバー(幅7mm)を用いて、図3の(a)のように、第1熱融着部21及び第2熱融着部22を形成した。
実施例1-7及び比較例1-3では、それぞれ、第1熱融着部21及び第2熱融着部22を形成するヒートシールバーとして、図5のA~Cに示すような形状を有し、ヒートシールバーの先端部61aの角度θが、表1の大きさを有するものをそれぞれ用いた。ヒートシールバーの先端部61aの角度θは、図5に示すように、ヒートシールバーの一方側の長さ方向xの直線Xと、前記一方側の長さ方向xの先端Pと他方側の長さ方向の先端Qを結ぶ直線Yとが交差することで形成される角の角度である。ヒートシールの条件は、面圧を1.0MPa、温度190℃、シール時間3秒間とした。
以上の手順により、蓄電デバイスの仮封止部材10を製造した。次に、図3の(b)に示すように、仮封止部材の第1熱融着部21と第2熱融着部22との間において、熱融着性樹脂層4が熱融着されていない開口部23から、蓄電デバイス素子30に電解液を注入する注入工程を行った。電解液の注入には、電解液注入用ノズル40を用いた。電解液は、1×103mol/m3のLiPF6溶液(エチレンカーボネート(EC)/ジメチルカーボネート(DMC)/ジエチルカーボネート(DEC)=1/1/1 体積比)である。
次に、ヒートシールバー(幅7mmの板状)を用いたヒートシールによって、仮封止部材10の第2辺25に対向している第4辺27をヒートシールし、密封袋とした仮封止部材10を作製した。ヒートシールの条件は、面圧を1.0MPa、温度190℃、シール時間3秒間とした。
次に、図4の(a)に示すように、密封した仮封止部材10をエージング処理容器50(温度60℃)に入れ、6時間静置してエージングした。次に、密封した仮封止部材10をエージング処理容器50から取り出し、図4の(b)に示すように、ヒートシールバー(幅7mmの板状)を用いたヒートシールによって、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の上から、開口部23をヒートシールした。これにより、第1辺24と、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の蓄電デバイス素子30の外側と、第3辺26と、第4辺27で囲まれた、空間部28が形成される。最後に、図4の(c)のように、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の蓄電デバイス素子30側とは反対側の端面に沿って切断するトリミング加工によって、空間部28を除去して、各蓄電デバイスを得た。
<絶縁性評価>
実施例1-7及び比較例1-3で得られた各蓄電デバイスの開口部(第1熱融着部21と第2熱融着部22の間)が位置していた辺を内側に屈曲し、元に戻した。次に、インパルス印加方式(株式会社日本テクナート製、リチウムイオン電池絶縁試験器)を用いて、クラックに対する絶縁性評価試験を実施した。まず、上記蓄電デバイスを、それぞれ10個用意して、各蓄電デバイスの負極端子と、外装材のアルミニウム箔との間に印加電圧100Vのインパルス電圧を印加し、99msec後の電圧降下が40V以内のものを合格とした。3段階評価の基準は、NG個数(不合格、電圧降下が40V以上)に基づいて、以下のように設定した。評価結果を表1に示す。
サンプル10個中のNG個数
A:NG個数 0個
B:NG個数 1~4個
C:NG個数 5個以上
<熱融着部の断面の観察>
実施例1-7及び比較例1-3で得られた各蓄電デバイスの開口部の両端(第1熱融着部21と第2熱融着部22の間)が位置していた部分について、厚み方向かつz方向に切断して、熱融着性樹脂層の蓄電デバイス素子側(z2方向側)と、蓄電デバイス素子側とは反対側(z1方向側)に突出している形状を観察した。切断には、ミクロトーム(大和光機工業製:REM-710リトラトーム)を使用した。熱融着部において、熱融着性樹脂層が蓄電デバイス素子側(z2方向)及びその反対側(z1方向)に突出している断面形状は、それぞれ、図7の模式図のような形状を有している。図7に示すように、端部A1,A2を結ぶ直線Mと、突出した先端Aとの最短距離Nを測定することで、熱融着部における熱融着性樹脂層の突出を評価した。なお、図7においては、蓄電デバイスの外装材のうち、熱融着性樹脂層の熱融着部付近のみを描画している。なお、図7に示した突出部の先端Aは、蓄電デバイスの蓄電デバイス素子側とは反対側(z1方向)であり、熱融着性樹脂層4が対向している部分が熱融着部を示している。熱融着性樹脂層の上下から外装材がヒートシールされると、熱融着性樹脂層が蓄電デバイス素子側及びその反対側に突出した形状の突出部が形成される。熱融着部から蓄電デバイス素子側への突出が大きいと、突出部の端部A1,A2を起点としたクラックが発生する可能性が高くなり、絶縁性は低下しやすいといえる。評価基準は以下の通りである。結果を表1に示す。
A:最短距離Xが10μm未満である。
B:最短距離Xが10μm以上50μm未満である。
C:最短距離Xが50μm以上である。
実施例1~7の蓄電デバイスでは、いずれも、蓄電デバイス素子側に比して、蓄電デバイス素子側とは反対側に、第1熱融着部及び第2熱融着部が大きく張り出すように、熱融着性樹脂層の突出部が形成されていた。一方、比較例1~3の蓄電デバイスでは、いずれも、蓄電デバイス素子側とは反対側に比して、蓄電デバイス素子側に、第1熱融着部及び第2熱融着部が大きく張り出すように、熱融着性樹脂層の突出部が形成されていた。
<シール強度の測定>
前記の熱融着部の断面の観察で取得したサンプルの熱融着性樹脂層同士の熱融着部から、幅が15mmとなるようにして、裁断して試験片を得た。次に、25℃環境において、JIS K7127:1999の規定に準拠して、熱融着性樹脂層のシール強度を測定した。各試験片を引張り試験機(島津製作所製、AG-Xplus)で熱融着性樹脂層を300mm/分の速度で4mm剥離させた。剥離時の最大強度を剥離強度(N/15mm)とした。チャック間距離は、50mmである。それぞれ、3回測定した平均値とした。測定されたシール強度に基づいて、以下の基準でシール強度(デラミネーションの抑制効果)を評価した。結果を表1に示す。
A:シール強度が80N/15mm以上である
B:シール強度が60N/15mm以上、80N/15mm未満である
C:シール強度が60N/15mm以下である
Figure 0007225760000001
即ち、本開示は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 以下の仮封止部材を準備する工程(A)と、注入工程(B)と、封止工程(C)とを順に有する蓄電デバイスの製造方法。
前記仮封止部材を準備する工程(A)は、少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状を有している、仮封止部材を準備する工程であり、
前記注入工程(B)は、前記仮封止部材の前記開口部から、前記蓄電デバイス素子に電解液を注入する工程であり、
前記封止工程(C)は、前記注入工程(B)の後、前記仮封止部材の前記開口部において、前記熱融着性樹脂層を熱融着させる工程である。
項2. 前記仮封止部材を準備する工程(A)において、前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の形成に使用されるヒートシールバーは、幅方向の一方側における長さが、幅方向の他方側における長さよりも長い形状を有しており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部に対応する位置に配される前記ヒートシールバーの先端部の角度であって、以下の直線Xと直線Yとが交差することに形成される角の角度θが、20°以上70°以下である、項1に記載の蓄電デバイスの製造方法。
項3. 少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状を有している、蓄電デバイスの仮封止部材。
項4. ヒートシールバーであって、
前記ヒートシールバーは、幅方向の一方側における長さが、幅方向の他方側における長さよりも長い形状を有しており、
以下の直線Xと直線Yとが交差することに形成される角の角度θが、20°以上70°以下である先端部を有している、ヒートシールバー。
直線X:ヒートシールバーの長さ方向に沿った直線
直線Y:ヒートシールバーの幅方向の一方側における長さ方向の先端Pと、前記幅方向の他方側における長さ方向の先端Qを結ぶ直線
項5. ヒートシールバーであって、
前記ヒートシールバーの幅方向の一方側から他方側に向かうようにして、厚み方向の凹部が形成されている、ヒートシールバー。
1 基材層
2 接着剤層
3 バリア層
4 熱融着性樹脂層
5 接着層
10 仮封止部材
11 蓄電デバイス
20 袋体
21 第1熱融着部
22 第2熱融着部
23 開口部
24 第1辺
25 第2辺
26 第3辺
27 第4辺
28 空間部
30 蓄電デバイス素子
40 電解液注入用ノズル
50 エージング処理容器
60 第1のヒートシールバーの熱融着面の各種形状
61a ヒートシールバーの先端部(第1熱融着部の先端部に対応する位置)
61b ヒートシールバーの先端部(第2熱融着部に対応する位置)
62 第2のヒートシールバーの模式図
100 蓄電デバイス用外装材

Claims (3)

  1. 以下の仮封止部材を準備する工程(A)と、注入工程(B)と、封止工程(C)とを順に有する蓄電デバイスの製造方法。
    前記仮封止部材を準備する工程(A)は、少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
    前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
    残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
    前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
    前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状を有している、仮封止部材を準備する工程であり、
    前記注入工程(B)は、前記仮封止部材の前記開口部から、前記蓄電デバイス素子に電解液を注入する工程であり、
    前記封止工程(C)は、前記注入工程(B)の後、前記仮封止部材の前記開口部において、前記熱融着性樹脂層を熱融着させる工程である。
  2. 前記仮封止部材を準備する工程(A)において、前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の形成に使用されるヒートシールバーは、幅方向の一方側における長さが、幅方向の他方側における長さよりも長い形状を有しており、
    前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の位置に対応する、前記ヒートシールバーの先端部の角度であって、以下の直線Xと直線Yとが交差することによって形成される角の角度θが、20°以上70°以下である、請求項1に記載の蓄電デバイスの製造方法。
    直線X:ヒートシールバーの長さ方向に沿った直線
    直線Y:ヒートシールバーの幅方向の一方側における長さ方向の先端Pと、前記幅方向の他方側における長さ方向の先端Qを結ぶ直線
  3. 少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
    前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
    残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
    前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
    前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状を有している、蓄電デバイスの仮封止部材。
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