JP7225760B2 - 蓄電デバイスの製造方法及び蓄電デバイスの品質管理方法 - Google Patents
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Description
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子とは反対側に大きく張り出した形状を有している、仮封止部材を準備する工程である。
以下の仮封止部材を準備する工程(A)と、注入工程(B)と、封止工程(C)とを順に有する蓄電デバイスの製造方法。
仮封止部材を準備する工程(A)は、少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状を有している、仮封止部材を準備する工程である。
注入工程(B)は、前記仮封止部材の前記開口部から、前記蓄電デバイス素子に電解液を注入する工程である。
封止工程(C)は、前記注入工程(B)の後、前記仮封止部材の前記開口部において、前記熱融着性樹脂層を熱融着させる工程である。
仮封止部材を準備する工程(A)は、少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子とは反対側に大きく張り出した形状を有している、仮封止部材を準備する工程である。
注入工程(B)は、前記仮封止部材の前記開口部から、前記蓄電デバイス素子に電解液を注入する工程である。
封止工程(C)は、前記注入工程(B)の後、前記仮封止部材の前記開口部において、前記熱融着性樹脂層を熱融着させる工程である。
直線X:ヒートシールバーの長さ方向に沿った直線
直線Y:ヒートシールバーの幅方向の一方側(z2方向)における長さ方向の先端Pと、幅方向の他方側(z1方向側)における長さ方向(x方向)の先端Qを結ぶ直線。
なお、前記直線Xと前記直線Yとが交差することによって形成される角の角度は、2種類存在(具体的には、「角度θ」と、「180°-角度θ」)するが、前記「角度θ」は、「180°-角度θ」よりも小さい角度である。すなわち、ヒートシールバーの先端部の2つの角の角度のうち、「角度θ」は90°以下の角度である。例えば、前記直線Xと前記直線Yとが交差することによって形成される角の角度が、30°と150°の2種類である場合、角度θは30°を意味する。
本開示の蓄電デバイスの製造方法は、少なくとも、仮封止部材を準備する工程(A)、注入工程(B)、及び封止工程(C)をこの順に備える。
仮封止部材10は、少なくとも、外側に位置する基材層1と、バリア層3と、内側に位置する熱融着性樹脂層4とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体20と、袋体20の内部に収容された蓄電デバイス素子30とを備える。袋体20を構成する積層体100の詳細については、後述する。
注入工程(B)においては、仮封止部材10の開口部23から、蓄電デバイス素子30に電解液を注入する。電解液の注入には、例えば公知の電解液注入用ノズルを使用することができる。また、電解液の種類についても、蓄電デバイス11の種類に応じて適宜選択すれば良い。
注入工程(B)と封止工程(C)との間にエージング工程を設ける場合、第4辺27をヒートシールし、蓄電デバイス素子30を袋体20中に密封した状態でエージング工程を行うことが好ましい。エージング方法については、特に制限されず、蓄電デバイスの製造過程で採用されている公知のエージング方法を適用することができる。例えば図4の(a)に示すように、密封した仮封止部材10をエージング処理容器50に入れ、仮封止部材10を静置してエージングすることができる。エージング条件は、蓄電デバイスの種類や大きさなどに応じて適宜設定すればよく、エージング温度としては、好ましくは45~60℃程度が挙げられ、エージング時間としては、好ましくは4~20時間が挙げられる。
封止工程(C)は、注入工程(B)の後(エージング工程を行った場合には、エージング工程の後)、仮封止部材10の開口部23において、熱融着性樹脂層4を熱融着させる。このとき、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の上からも、同時に開口部23をヒートシールすることによって、開口部23を熱融着して、蓄電デバイス素子30を封止(密封)する。なお、封止工程(C)の前にエージング工程を行った場合など、第4辺27をヒートシールしていた場合には、第1辺24と、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の蓄電デバイス素子30の外側と、第3辺26と、第4辺27で囲まれた、空間部28が形成される。最後に、図4の(c)のように、第1熱融着部21及び第2熱融着部22の蓄電デバイス素子30側とは反対側(z1方向側)の端面に沿って切断するトリミング加工によって、図4の(c)のように蓄電デバイス11が得られる。
本開示において、蓄電デバイス素子を収容している袋体は、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成されている。以下、積層体の好ましい構成について詳述する。
本開示の蓄電デバイスの袋体を構成している積層体(以下、「外装材」ということがある)は、例えば図1に示すように、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体から構成されている。外装材において、基材層1が最外層側になり、熱融着性樹脂層4は最内層になる。外装材と蓄電デバイス素子を用いて蓄電デバイスを組み立てる際に、外装材の熱融着性樹脂層4同士を対向させた状態で、周縁部を熱融着させることによって形成された空間に、蓄電デバイス素子30が収容される。
[基材層1]
基材層1は、外装材の基材としての機能を発揮させることなどを目的として設けられる層である。基材層1は、外装材の外層側に位置する。
接着剤層2は、基材層1とバリア層3との接着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、これらの間に設けられる層である。
着色層は、基材層1とバリア層3との間に必要に応じて設けられる層である(図示を省略する)。接着剤層2を有する場合には、基材層1と接着剤層2との間、接着剤層2とバリア層3との間に着色層を設けてもよい。また、基材層1の外側に着色層を設けてもよい。着色層を設けることにより、外装材を着色することができる。
バリア層3は、少なくとも水分の浸入を抑止する層である。
熱融着性樹脂層4は、最内層に該当し、蓄電デバイスの組み立て時に熱融着性樹脂層同士が熱融着して蓄電デバイス素子を密封する機能を発揮する層(シーラント層)である。
接着層5は、バリア層3(又は耐酸性皮膜)と熱融着性樹脂層4を強固に接着させるために、これらの間に必要に応じて設けられる層である。
意匠性、耐電解液性、耐擦過性、成形性などの向上を目的として、必要に応じて、基材層1の上(基材層1のバリア層3とは反対側)に、必要に応じて、表面被覆層6を備えていてもよい。表面被覆層6は、外装材を用いて蓄電デバイスを組み立てた時に、蓄電デバイスの最外層側に位置する層である。
蓄電デバイス用外装材の製造方法については、本発明の蓄電デバイス用外装材が備える各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されず、少なくとも、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂4がこの順となるように積層する工程を備える方法が挙げられる。
本開示の蓄電デバイス用外装材は、電池(コンデンサー、キャパシター等を含む)などの蓄電デバイスに好適に使用することができる。また、本開示の蓄電デバイス用外装材は、一次電池、二次電池のいずれに使用してもよいが、好ましくは二次電池である。本開示の蓄電デバイス用外装材が適用される二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、全固体電池、鉛蓄電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサー、キャパシター等が挙げられる。これらの二次電池の中でも、本開示の蓄電デバイス用外装材の好適な適用対象として、リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池が挙げられる。
<袋体を構成する積層体(外装材)の製造>
基材層として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)と二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)とが接着剤層(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート化合物)で接着された積層フィルムを用意した。次に、基材層の二軸延伸ナイロンフィルムの上に、両面に耐酸性皮膜を形成したアルミニウム箔(JIS H4160:1994 A8021H-O、厚さ40μm)からなるバリア層をドライラミネート法により積層させた。具体的には、両面に耐酸性皮膜(クロメート処理)を形成したアルミニウム箔の一方面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート化合物)を塗布し、アルミニウム箔上に接着剤層(硬化後の厚み3μm)を形成した。次いで、アルミニウム箔上の接着剤層と、基材層の二軸延伸ナイロンフィルム側とを積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。
得られた外装材を用い、図3及び図4に示す手順に従って、蓄電デバイスを製造した。ただし、図3及び図4とは異なり、外装材として2枚の短冊片を用意し、第1辺24についても、熱融着性樹脂層同士を熱融着させることで密封した。具体的には、外装材を長さ(MD)80mm×幅(TD)120mmの長方形に裁断して2枚の短冊片を用意した。なお蓄電デバイス用外装材のMDが、アルミニウム合金箔の圧延方向(RD)に対応し、蓄電デバイス用外装材のTDが、アルミニウム合金箔のTDに対応する。次に、25℃の環境下にて1枚の短冊片を32mm(MD)×55mm(TD)の矩形状の口径を有する成形金型(雌型、表面は、JIS B 0659-1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が3.2μmである。コーナーR2.0mm、稜線R1.0mm)と、これに対応した成形金型(雄型、表面は、JIS B 0659-1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が1.6μmである。コーナーR2.0mm、稜線R1.0mm)を用いて、押さえ圧(面圧)0.25MPaにて3.0mm深さで冷間成形(引き込み1段成形)を行い、中央にカップ状収納部を形成した。次に、ヒートシールバー(幅7mmの板状)を用いたヒートシールによって、カップ状収納部を形成した外装材と、もう一枚の短冊片の第1辺24と第2辺25をヒートシールした。次に、蓄電デバイス素子30としてダミーセル(アルミニウム板)を内側に挿入し、第3辺26の熱融着性樹脂層の間に2組の金属端子31を介在させて、第3辺26をヒートシールした。第3辺26のヒートシールには、金属端子31の位置に、金属端子31の大きさに対応する凹部が存在するヒートシールバー(図6に示すような凹部が形成されたヒートシールバー62)を使用することで、金属端子31に上に過剰の面圧が加わらないようにした。第2辺25と第3辺26のヒートシールの条件は、面圧を1.0MPa、温度190℃、シール時間3秒間とした。次に、ヒートシールバーとして、図5のA~Cの形状のように、ヒートシールバーの先端部が、幅方向の一方側の長さが他方側の長さよりも長い形状を有する1組のヒートシールバー(幅7mm)を用いて、図3の(a)のように、第1熱融着部21及び第2熱融着部22を形成した。
実施例1-7及び比較例1-3で得られた各蓄電デバイスの開口部(第1熱融着部21と第2熱融着部22の間)が位置していた辺を内側に屈曲し、元に戻した。次に、インパルス印加方式(株式会社日本テクナート製、リチウムイオン電池絶縁試験器)を用いて、クラックに対する絶縁性評価試験を実施した。まず、上記蓄電デバイスを、それぞれ10個用意して、各蓄電デバイスの負極端子と、外装材のアルミニウム箔との間に印加電圧100Vのインパルス電圧を印加し、99msec後の電圧降下が40V以内のものを合格とした。3段階評価の基準は、NG個数(不合格、電圧降下が40V以上)に基づいて、以下のように設定した。評価結果を表1に示す。
サンプル10個中のNG個数
A:NG個数 0個
B:NG個数 1~4個
C:NG個数 5個以上
実施例1-7及び比較例1-3で得られた各蓄電デバイスの開口部の両端(第1熱融着部21と第2熱融着部22の間)が位置していた部分について、厚み方向かつz方向に切断して、熱融着性樹脂層の蓄電デバイス素子側(z2方向側)と、蓄電デバイス素子側とは反対側(z1方向側)に突出している形状を観察した。切断には、ミクロトーム(大和光機工業製:REM-710リトラトーム)を使用した。熱融着部において、熱融着性樹脂層が蓄電デバイス素子側(z2方向)及びその反対側(z1方向)に突出している断面形状は、それぞれ、図7の模式図のような形状を有している。図7に示すように、端部A1,A2を結ぶ直線Mと、突出した先端Aとの最短距離Nを測定することで、熱融着部における熱融着性樹脂層の突出を評価した。なお、図7においては、蓄電デバイスの外装材のうち、熱融着性樹脂層の熱融着部付近のみを描画している。なお、図7に示した突出部の先端Aは、蓄電デバイスの蓄電デバイス素子側とは反対側(z1方向)であり、熱融着性樹脂層4が対向している部分が熱融着部を示している。熱融着性樹脂層の上下から外装材がヒートシールされると、熱融着性樹脂層が蓄電デバイス素子側及びその反対側に突出した形状の突出部が形成される。熱融着部から蓄電デバイス素子側への突出が大きいと、突出部の端部A1,A2を起点としたクラックが発生する可能性が高くなり、絶縁性は低下しやすいといえる。評価基準は以下の通りである。結果を表1に示す。
A:最短距離Xが10μm未満である。
B:最短距離Xが10μm以上50μm未満である。
C:最短距離Xが50μm以上である。
前記の熱融着部の断面の観察で取得したサンプルの熱融着性樹脂層同士の熱融着部から、幅が15mmとなるようにして、裁断して試験片を得た。次に、25℃環境において、JIS K7127:1999の規定に準拠して、熱融着性樹脂層のシール強度を測定した。各試験片を引張り試験機(島津製作所製、AG-Xplus)で熱融着性樹脂層を300mm/分の速度で4mm剥離させた。剥離時の最大強度を剥離強度(N/15mm)とした。チャック間距離は、50mmである。それぞれ、3回測定した平均値とした。測定されたシール強度に基づいて、以下の基準でシール強度(デラミネーションの抑制効果)を評価した。結果を表1に示す。
A:シール強度が80N/15mm以上である
B:シール強度が60N/15mm以上、80N/15mm未満である
C:シール強度が60N/15mm以下である
項1. 以下の仮封止部材を準備する工程(A)と、注入工程(B)と、封止工程(C)とを順に有する蓄電デバイスの製造方法。
前記仮封止部材を準備する工程(A)は、少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状を有している、仮封止部材を準備する工程であり、
前記注入工程(B)は、前記仮封止部材の前記開口部から、前記蓄電デバイス素子に電解液を注入する工程であり、
前記封止工程(C)は、前記注入工程(B)の後、前記仮封止部材の前記開口部において、前記熱融着性樹脂層を熱融着させる工程である。
項2. 前記仮封止部材を準備する工程(A)において、前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の形成に使用されるヒートシールバーは、幅方向の一方側における長さが、幅方向の他方側における長さよりも長い形状を有しており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部に対応する位置に配される前記ヒートシールバーの先端部の角度であって、以下の直線Xと直線Yとが交差することに形成される角の角度θが、20°以上70°以下である、項1に記載の蓄電デバイスの製造方法。
項3. 少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状を有している、蓄電デバイスの仮封止部材。
項4. ヒートシールバーであって、
前記ヒートシールバーは、幅方向の一方側における長さが、幅方向の他方側における長さよりも長い形状を有しており、
以下の直線Xと直線Yとが交差することに形成される角の角度θが、20°以上70°以下である先端部を有している、ヒートシールバー。
直線X:ヒートシールバーの長さ方向に沿った直線
直線Y:ヒートシールバーの幅方向の一方側における長さ方向の先端Pと、前記幅方向の他方側における長さ方向の先端Qを結ぶ直線
項5. ヒートシールバーであって、
前記ヒートシールバーの幅方向の一方側から他方側に向かうようにして、厚み方向の凹部が形成されている、ヒートシールバー。
2 接着剤層
3 バリア層
4 熱融着性樹脂層
5 接着層
10 仮封止部材
11 蓄電デバイス
20 袋体
21 第1熱融着部
22 第2熱融着部
23 開口部
24 第1辺
25 第2辺
26 第3辺
27 第4辺
28 空間部
30 蓄電デバイス素子
40 電解液注入用ノズル
50 エージング処理容器
60 第1のヒートシールバーの熱融着面の各種形状
61a ヒートシールバーの先端部(第1熱融着部の先端部に対応する位置)
61b ヒートシールバーの先端部(第2熱融着部に対応する位置)
62 第2のヒートシールバーの模式図
100 蓄電デバイス用外装材
Claims (3)
- 以下の仮封止部材を準備する工程(A)と、注入工程(B)と、封止工程(C)とを順に有する蓄電デバイスの製造方法。
前記仮封止部材を準備する工程(A)は、少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状を有している、仮封止部材を準備する工程であり、
前記注入工程(B)は、前記仮封止部材の前記開口部から、前記蓄電デバイス素子に電解液を注入する工程であり、
前記封止工程(C)は、前記注入工程(B)の後、前記仮封止部材の前記開口部において、前記熱融着性樹脂層を熱融着させる工程である。 - 前記仮封止部材を準備する工程(A)において、前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の形成に使用されるヒートシールバーは、幅方向の一方側における長さが、幅方向の他方側における長さよりも長い形状を有しており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の位置に対応する、前記ヒートシールバーの先端部の角度であって、以下の直線Xと直線Yとが交差することによって形成される角の角度θが、20°以上70°以下である、請求項1に記載の蓄電デバイスの製造方法。
直線X:ヒートシールバーの長さ方向に沿った直線
直線Y:ヒートシールバーの幅方向の一方側における長さ方向の先端Pと、前記幅方向の他方側における長さ方向の先端Qを結ぶ直線 - 少なくとも、外側に位置する基材層と、バリア層と、内側に位置する熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された平面視矩形状の袋体と、前記袋体の内部に収容された蓄電デバイス素子とを備え、
前記袋体の前記蓄電デバイス素子の周囲の4辺のうち、3辺が封止されており、
残る1辺と、これに対向する1辺との間においては、前記の残る1辺の長さ方向の一方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第1熱融着部と、他方側の端部から長さ方向に伸びるように前記熱融着性樹脂層が熱融着されている第2熱融着部とを有し、
前記第1熱融着部と、前記第2熱融着部との間には、前記熱融着性樹脂層が熱融着されていない開口部が設けられており、
前記第1熱融着部及び前記第2熱融着部の前記開口部側の端部の形状は、それぞれ、前記蓄電デバイス素子側よりも前記蓄電デバイス素子側とは反対側に大きく張り出した形状を有している、蓄電デバイスの仮封止部材。
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