JP6982922B1 - 把持装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような作業の自動化においては、例えば、特許文献1に開示の平行グリッパ式把持装置を使用できる。具体的には、主台座と、この主台座上に対称的に移動可能に設けられた第1、第2の台座と、各第1、第2の台座上に設けられ、互いに対向する把持面を有する第1、第2のグリッパとを備えている。この第1のグリッパは、第1の台座上に設けられ、第1の把持面幅を有する第1の指部と、この第1の指部に隣接して伸縮可能に設けられ、第2の把持面幅を有する第2の指部とを備えている(第2のグリッパも同様)。
また、把持対象物を安定かつ確実に把持するため、第1のグリッパと第2のグリッパの挟む力を強めた場合、把持対象物の材質によっては破損させるおそれがある。
前記第1、第2の把持部材は前記ベース部に、該第1、第2の把持部材の間隔を調整する位置調整手段を介して設けられ、
前記第1、第2の把持部材のいずれか一方又は双方が、該第1、第2の把持部材の間隔を調整する方向とは直交する方向に隣り合って配置された複数の指部で構成され、該複数の指部は前記位置調整手段に個別に、把持する前記対象物に対して弾性部材を介して進退可能に設けられて、該各指部は該弾性部材が自由状態では前記対象物側に付勢され、しかも、前記各指部の前記対象物側には、該各指部の長さ方向に渡って変形自在な緩衝材が設けられ、
前記指部は前記位置調整手段に個別に取付け取外し可能となって、前記隣り合って配置された指部の数が変更可能であり、
対向する前記第1、第2の把持部材で前記対象物を把持した際に、前記各指部は前記対象物の表面形状にならうように移動し、前記対象物の表面に接触した前記緩衝材は前記対象物の外表面にならうように変形する。
ここで、前記把持位置変更手段は、前記指部の先端部に設けられ前記対象物を吸引する吸引パッドと、該吸引パッドに連通し、該吸引パッドを介して外気を吸引するポンプとを有するのがよい。
従って、対象物を安定かつ確実に把持できる。
図1に示す本発明の一実施例に係る把持装置10は、産業用ロボットや協働ロボットであるロボットアームのエンドエフェクタ(即ち、グリッパ)として使用され、様々な形状、質量、大きさの対象物(図示しない)を安定かつ確実に把持(挟持)できる装置である。なお、把持装置10は、金属製(例えば、ステンレス製)であるが、必要な強度を有すれば、その一部又は全部を樹脂等で構成することもできる。ここで把持する対象物は、特に限定されるものではなく、例えば、各種機器、部品、食品等があり、その形状、質量、大きさは様々(例えば、棒状や板状、球状)である。
以下、詳しく説明する。
位置調整手段13は、ベース部12の外部に取付け固定されたリニアガイド(直動案内)16と、ベース部12内に、リニアガイド16の長手方向に沿って配置されたボールねじ17と、このボールねじ17をその軸心を中心として双方向に回転駆動するモータ(図示しない)とを有し、把持部材14、15の間隔を調整する。
リニアガイド16は、一対の把持部材13、14がそれぞれ固定されたスライダ18、19を移動可能に支持するものであり、このスライダ18、19の基部(図1では上部)はそれぞれ、ベース部12内に配置されている。
これにより、モータの駆動によってボールねじ17を一方向に回転させた場合、2つのスライダ18、19が相互に離れる方向(対象物を放す方向)に移動するため、対向する把持部材14、15の間隔が広がる。また、モータの駆動によってボールねじ17を他方向に回転させた場合、2つのスライダ18、19が相互に近接する方向(対象物を掴む方向、把持する方向)に移動するため、対向する把持部材14、15の間隔が狭まる。
この進退手段23、24はそれぞれ、スライダ18、19に取付け固定される、側面視してコ字状(断面凹状)となった3つ(複数)の固定部25と、各固定部25の凹部26内に配置される取付け部27とを有している。
各凹部26は、開口側を指部20〜22の取付け側(図1では下方)へ向け、凹部26を形成する前後の壁部28、29は、リニアガイド16の長手方向(進退方向)に沿って対向して設けられ、3つの固定部25は、進退方向とは直交する方向に隣り合った状態で、スライダ18、19にそれぞれ取付け固定されている。
把持部材14のスライダ18に取付け固定された3つの固定部25にそれぞれ移動可能に取付けられた3つの取付け部27には、指部20〜22がそれぞれ取付けられる。このため、把持部材14の指部20〜22は、対向する把持部材15(把持する対象物)に対して、個別に進退可能になっている。同様に、把持部材15のスライダ19に取付け固定された3つの固定部25にそれぞれ移動可能に取付けられた3つの取付け部27には、指部20〜22がそれぞれ取付けられ、把持部材15の指部20〜22が、対向する把持部材14に対して、個別に進退可能になっている。
このため、3本の指部20〜22のうち、例えば、1本又は2本の指部を取付け部27から取外すことで、把持部材14又は把持部材15を構成する指部の本数を変更できる。このとき、取付け部から取外す指部は、必ずしも端部に位置する指部に限定されるものではなく、例えば、把持する対象物に応じて、間に位置する指部を取外してもよい。この場合、隣り合う指部の間に空間が形成される。
各指部本体31〜33に取付けられた緩衝材34は変形自在なものである。この緩衝材には、例えば、液状流体と粉粒体を内部に充填した変形自在な袋状体等を使用できる。
このように、3本の指部本体31〜33の緩衝材34の取付け面の形状、及び、この取付け面への緩衝材34の取付けにより、形状、質量、大きさに影響されることなく、対象物を安定かつ確実に把持できる。
これにより、対象物を対向する把持部材14、15で把持した際に、指部本体31〜33にしなりが発生して、各指部20〜22が対象物の表面形状にならう効果が得られる。なお、指部本体31〜33のしなり具合は、例えば、指部本体31〜33の太さ(断面積)や材質等を適宜選択することで調整できる。
まず、把持する対象物の形状、質量、大きさ等に応じて、必要な本数の指部を進退手段23、24に取付ける(図1では、3本ずつ)。
次に、モータの駆動によりボールねじ17を一方向に回転させ、2つのスライダ18、19を相互に離れる方向に移動させて、対向する把持部材14、15の間隔を、把持する対象物の幅よりも広げる。そして、対向する把持部材14、15の間に対象物が位置するように、把持装置10を移動させる。
このとき、各把持部材14、15を構成する3本の指部20〜22はそれぞれ、個別に進退可能になっているため、対象物の表面に接触した各指部20〜22が、対象物の外表面にならうように移動し、更に、各指部20〜22には緩衝材34が取付けられているため、緩衝材34が対象物の外表面にならうように変形する。
これにより、様々な形状、質量、大きさの対象物であっても、安定かつ確実に把持できる。
把持装置40は、ベース部12に位置調整手段13を介して設けられた対向する一対の把持部材(第1、第2の把持部材)41、42を有している。この一対の把持部材41、42はそれぞれ、リニアガイド16の長手方向とは直交する方向に隣り合って配置された3本(複数)の指部43〜45を有し、この3本の指部43〜45がスライダ18、19にそれぞれ、進退手段(第1、第2の進退手段)23、24を介して取付け取外し可能になっている。
各指部43〜45にはそれぞれ、把持しようとする対象物の配置位置(姿勢も含む)を調整する把持位置変更手段50が設けられている。この把持位置変更手段50は、各指部本体46〜48の先端部に設けられ対象物を吸引する吸引パッド51と、この吸引パッド51に連通し、吸引パッド51を介して外気を吸引するポンプ(図示しない)とを有している。
流路52の基端部には、流路52と外部を連通する接続部53が設けられ、この接続部53に取付け取外し可能となったパイプ(ホース)等を介して、前記ポンプ(真空ポンプ等)が接続されている。
これにより、把持装置40を対象物に近づけ、吸引パッド51を対象物に接触又は近接させた後、ポンプを作動させることで、吸引パッド51に対象物を吸着できる。
例えば、把持しようとする対象物が箱の隅に配置されている場合、対象物が対向する把持部材41、42で把持できない状況にある。
この場合、まず、把持装置40を対象物に近づけ、吸引パッド51を対象物に接触又は近接させた後、ポンプを作動させて、対象物を吸引パッド51に吸着させる。
次に、対象物を吸引パッド51に吸着させた状態で把持装置40を移動させ、対象物を箱の中央部(対向する把持部材41、42で把持可能な位置(取り易い位置))に配置(姿勢調整)した後、ポンプを停止し、対象物を吸引パッド51から離す。
そして、前記した把持装置10と同様の方法により、対象物を、把持装置40の対向する把持部材41、42で把持する。
(1)把持位置変更手段を、一方の把持部材が有する複数の指部の一部又は全部に設け、他方の把持部材が有する複数の指部の一部に設ける。
(2)把持位置変更手段を、一方の把持部材が有する複数の指部の一部又は全部に設け、他方の把持部材が有する複数の指部には設けない。
また、把持位置変更手段50の吸引パッド51の取付け位置は、種々変更できる。例えば、各指部43〜45の先端部のみならず、両側に位置する指部43、45の側部(指部44との対向側とは反対側)にも設けることができ、また、各指部43、45の側部のみに設けることもできる。
前記実施例においては、位置調整手段にボールねじを使用し、一対の把持部材を同時に離れる方向又は接近する方向に移動させた場合について説明したが、例えば、第1、第2の把持部材にそれぞれモータを設けて個別に移動させることもでき、また、一方の把持部材のみにモータを設けて移動可能とし、他方の把持部材は固定して移動しない構成とすることもできる。
この指部の本数の調整は、例えば、指部をスライダに取付けること、又は、指部をスライダから取外すことにより実施でき、このとき、指部と指部の間に位置にする1本又は複数本の指部をスライダから取外すことで、隣り合った指部の間に間隔を設けてもよい。
また、前記実施例においては、指部本体の緩衝材の取付け面の縦断面と平断面の形状を凹状とし、この指部本体に緩衝材を取付けた場合について説明したが、指部本体の縦断面と平断面の形状を凹状とするのであれば、指部本体に緩衝材を取付けなくてもよい。
更に、前記実施例においては、把持位置変更手段を吸引パッドとポンプで構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、対象物の種類に応じて適宜変更できる。例えば、対象物が磁気特性を備えた材料(磁性体)で構成されていれば、把持位置変更手段として磁石(電気を流すことで磁化する電磁石)等を使用することもできる。
Claims (4)
- ベース部に設けられ、間隔を有して対向する第1、第2の把持部材によって対象物を把持する把持装置において、
前記第1、第2の把持部材は前記ベース部に、該第1、第2の把持部材の間隔を調整する位置調整手段を介して設けられ、
前記第1、第2の把持部材のいずれか一方又は双方が、該第1、第2の把持部材の間隔を調整する方向とは直交する方向に隣り合って配置された複数の指部で構成され、該複数の指部は前記位置調整手段に個別に、把持する前記対象物に対して弾性部材を介して進退可能に設けられて、該各指部は該弾性部材が自由状態では前記対象物側に付勢され、しかも、前記各指部の前記対象物側には、該各指部の長さ方向に渡って変形自在な緩衝材が設けられ、
前記指部は前記位置調整手段に個別に取付け取外し可能となって、前記隣り合って配置された指部の数が変更可能であり、
対向する前記第1、第2の把持部材で前記対象物を把持した際に、前記各指部は前記対象物の表面形状にならうように移動し、前記対象物の表面に接触した前記緩衝材は前記対象物の外表面にならうように変形することを特徴とする把持装置。 - 請求項1記載の把持装置において、前記第1、第2の把持部材はそれぞれ3本の前記指部で構成されていることを特徴とする把持装置。
- 請求項1又は2記載の把持装置において、前記指部には、把持しようとする前記対象物の配置位置を調整する把持位置変更手段が設けられていることを特徴とする把持装置。
- 請求項3記載の把持装置において、前記把持位置変更手段は、前記指部の先端部に設けられ前記対象物を吸引する吸引パッドと、該吸引パッドに連通し、該吸引パッドを介して外気を吸引するポンプとを有することを特徴とする把持装置。
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