JP6982755B2 - プリント回路基板及びプリント回路装置 - Google Patents

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本発明は、スルーホールの電流容量を補強する構造を有するプリント回路基板及びプリント回路装置に関する。
近年、基板及び部品に係るコスト削減等に伴い、大きな電流が流れるようないわゆる強電回路(例えば、電源回路)と、信号制御等を行うようないわゆる弱電回路(例えば、LSI)とを同じ基板に実装するニーズがある。強電回路専用のプリント基板は、スルーホール部分も含めて基板全体において電流容量が高くなるように設計されているが、その分プリント基板自体のコストやその製造コストが高くなる。一方で、弱電回路で用いられているプリント基板は、強電回路専用のプリント基板に比べて低コストであるが、強電回路を搭載するための電流容量が十分ではない場合がある。特に、回路パターン間を接続するスルーホールにおける電流容量が十分に確保できないという問題がある。
具体的に、特許文献1には、一般的な回路基板の製造方法として、銅箔が積層された絶縁樹脂基板にスルーホールを形成し、そのスルーホールの内壁及び上記銅箔上にメッキ皮膜を形成する技術が開示されている(図1(a)〜(d)参照)。このような方法で形成されたスルーホール内壁のメッキ厚は、数十μm程度であり、強電回路を搭載する場合の電流容量として十分ではない。
そこで、例えば、特許文献1に示されているように、スルーホール内に導電ペーストを充填し、スルーホール部分における電流容量を補強する方法が考えられる(図1(e)〜(f)参照)。
特開2001−111188号公報
しかしながら、スルーホール内に導電ペーストを充填した場合、そのスルーホールには電子部品の端子等を挿入することができない。したがって、その端子を挿入するためのスルーホールを導電ペースト充填用のものとは別個に用意する必要があり、基板面積が大きくなるという問題がある。さらに、導電ペーストを充填する工程を電子部品等の実装工程とは別に行う必要があるという問題もある。
上記問題に鑑み、本発明は、上記課題を解決し、スルーホール内における電流容量が十分に確保されたプリント回路基板を提供することを目的とする。
本発明の一態様では、プリント回路基板は、表裏面に回路パターンが形成され、かつ、基板厚さ方向に貫通するスルーホールが形成されたプリント配線基板と、前記プリント配線基板のスルーホールに間隙を空けて遊嵌された中空筒状の本体部と、前記本体部の基板厚さ方向における一端部から前記プリント配線基板の表面に沿うように突設された係止部とを有する導電性の電流補強部材とを備え、前記電流補強部材は、前記係止部が導電性の接続部材により前記プリント配線基板の表面側の回路パターンに接続固定され、かつ、前記本体部の他端部が導電性の接続部材により前記プリント配線基板の裏面側の回路パターンに接続固定されている、ことを特徴とする。
ここで、「スルーホール」には、内壁に導電性の皮膜(例えば、メッキ皮膜)が形成されたスルーホールと、内壁に導電性の皮膜が形成されておらず基板の基材がそのまま露出された状態のいわゆるノンスルーホールとが含まれる。
上記態様に係るプリント回路基板では、スルーホールの内壁との間に間隙が設けられた中空円筒状の電流補強部材をスルーホールに取り付けて、補強部材と回路パターンとを接続固定するようにしている。したがって、その中空部分に電子部品等の端子を挿通することが可能であり、特許文献1に開示された技術のように、端子挿入のためのスルーホールを電流容量補強用のスルーホールと別箇に設ける必要がない。したがって、電流容量の補強により基板面積が増加するのを防ぐことができる。
さらに、電流補強部材は、スルーホールに遊嵌されているため、電流補強部材と回路パターンとの接続前及び接続解除後は、プリント回路基板から電流補強部材の取り外しでき、再度同じスルーホールに取り付けしたり、他のスルーホールに付け替えをしたりすることができるようになっている。これにより、部品の配置等に応じて、所望のスルーホールに係る電流容量を事後的に補強することができる。このような選択的な電流容量の補強を可能にすることで、汎用性を高めることができ、基板コストを低減することができるようになる。
前記スルーホールの内壁には、導電膜が形成されており、前記電流補強部材の本体部には、基板厚さ方向に沿って延びるスリットが形成されている、としてもよい。
電流補強部材の本体部にスリットを設けることにより、例えば、溶融はんだのように、接続部材の接続固定の際における流動性が高い場合に、接続部材がスリットに沿ってスルーホール内に導かれやすくなる。これにより、スルーホール内壁の導電膜と導電性の接続部材との接続安定性及び接続強度を高めることができる。
前記電流補強部材の他端部は、前記プリント配線基板の裏面よりも基板厚さ方向の外側に突出している、としてもよい。
この構成によると、電流補強部材と回路パターンの接続の確実性を高めることができるとともに、接続面積も増やすことができるので、電流容量の補強効果を高めることができる。また、補強部材と回路パターンとの接続状態を目視確認できる。
前記電流補強部材の係止部は、前記回路パターンに対向する側と反対側に平面を有していてもよい。
この構成によると、係止部は、回路パターンに対向する側と反対側、すなわち、電流補強部材がプリント配線基板に実装された状態における基板厚さ方向の外側に平面を有するため、他の電子部品と同じ汎用の実装装置を用いて電流補強部材を配置することができるようになる。これにより、新たな設備を導入する必要がない。これに対し、例えば、導電ペーストをスルーホール内に充填する場合には、既存の生産設備に加えて導電ペーストを充填のための専用装置が必要であり、その充填工程は部品実装とは別工程となり手間がかかる。
前記電流補強部材の係止部は、前記本体部の一端部から前記プリント配線基板の表面に沿って互いに異なる方向に延びる複数の係止部を有し、当該複数の係止部が導電性の接続部材により前記プリント配線基板の表面側の回路パターンに接続固定されている、としてもよい。
この構成によると、互いに異なる複数の位置で補強部材が回路パターンに接続されるので、電流容量の補強の効果及び接続安定性をより高めることができる。
前記電流補強部材の係止部は、前記本体部の外側に向かって延びるベース部と、前記ベース部から前記ベース部の延びる方向と交差する方向に分岐して延びる少なくとも1つの枝部とを備えている、としてもよい。
この構成によると、例えば、回路パターンと接触する電流補強部材の辺の長さを長くすることができる、すなわち、回路パターンと電流補強部材との境界部分における接続部材による接続長さを確保することができる。これにより、接続部材の接続強度及び接続安定性をより高めることができる。
本発明によると、プリント配線基板のスルーホールに遊嵌された電流補強部材により電流容量を補強するようにしたので、所望のスルーホールの電流容量を事後的に増加させることができる。さらに、電流容量の補強により基板面積が増加することもない。
本実施形態に係るプリント回路装置の概略構成を示す平面図である。 図1のX−X線における概略断面図である。 電流補強部材の概略構成を示す斜視図である。 本実施形態に係るプリント回路装置の製造工程を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
図1は本実施形態に係るプリント回路装置Aの概略構成を示す平面図である。また、図2は図1のX−X線における概略断面図である。
プリント回路装置Aは、プリント回路基板1と、プリント回路基板1に実装されたICや受動素子等の電子部品30とを備えている。図1では、電子部品30がプリント回路基板1の表面に実装されている例を示している。なお、電子部品30は、プリント回路基板の表裏面の片面に実装されていてもよいし、両面に実装されていてもよい。本開示において、プリント回路装置Aとは、プリント回路基板1に電子部品30等が実装された状態のものを指すものとする。
プリント回路基板1は、表裏面に回路パターン11が形成され、基板厚さ方向に貫通形成されたスルーホール12を有するプリント配線基板10と、スルーホール12の電流容量を補強するための電流補強部材20とを有する。本開示では、プリント配線基板10とは、表裏面に回路パターン11が形成され、基板厚さ方向にスルーホール12が形成された基板を指すものとする。なお、プリント配線基板10には、図4(a)に示すように、回路パターン11上及びスルーホール12の内壁にはんだのメッキ皮膜10cが形成されていない、すなわちスルーホール12としてのノンスルーホールが形成されたプリント配線基板と、図4(b)に示すように、回路パターン11上及びスルーホール12の内壁にメッキ皮膜10cが形成されたプリント配線基板との両方が含まれる。また、プリント回路基板1とは、プリント配線基板10の一部または全部のスルーホールに電流補強部材20が挿入され、電流補強部材20と回路パターン11とがはんだ付けされた状態の基板を指すものとする(図4(c)参照)。
図2に示すように、プリント配線基板10は、配線層10aと絶縁層10bとが交互に積層された積層構造を有する。図2では、4層構造のプリント配線基板10の例を示している。配線層10aは、例えば銅箔で形成されており、各配線層10aでは、エッチング等により回路パターン11が形成されている。なお、プリント配線基板10の層数、絶縁層や配線層の材質は、特に限定されない。
プリント配線基板10には、異なる配線層10aの回路パターン11同士を互いに接続するための複数のスルーホール12が貫通形成されている。また、プリント配線基板10の表裏面における回路パターン11上及びスルーホール12の内壁には、メッキ皮膜10cが連続一体的に形成されている。このメッキ皮膜10cにより、異なる配線層10aの回路パターン11同士が接続されている。図2及び図4では、メッキ皮膜10cにより基板表面の回路パターン11と基板裏面の回路パターン11とがメッキ皮膜10cにより接続されている例を示している。銅箔及びメッキ皮膜10cの厚さは、特に限定されず、従来技術と同程度の厚さを有していればよい。具体的には、例えば15〜40μm程度である。なお、説明の便宜上、図1では紙面直交方向の手前側の面を表面とし、図示されてない紙面直交方向の奥側の面を裏面とする。同様に、図2及び図4では、図面上側の面を表面とし、図面下側の面を裏面とする。ただし、本開示において、プリント配線基板10及びプリント回路基板1の表裏は特に限定されるものではないため、表裏が反対であってもよく、同様の効果が得られる。
上記複数のスルーホール12の中から選択された所望のスルーホール12には、電流容量を補強する観点から、導電性の電流補強部材20が取り付けられている。電流補強部材20は、スルーホール12に間隙を空けて遊嵌された中空円筒状の本体部21と、本体部21の長手方向(基板厚さ方向)の一方の端部から周方向外側に向かって一体的に突設された係止部22とを備えている。ここで、「遊嵌される」とは、スルーホール12と電流補強部材20の本体部21との間に遊び(間隔)がある状態で嵌められることを指すものとする。なお、間隙の大きさは特に限定されず、回路パターン11と本体部21とがはんだ付けできる大きさに設定されていればよい。
図3に示すように、電流補強部材20の本体部21は、中空円筒状であり、平面視に係る外径がスルーホール12の孔径よりも若干小さくなっている。これにより、電流補強部材20は、スルーホール12に間隙を空けて遊嵌される。また、汎用の装置で作成したプリント配線基板10に対しても、後付けで電流補強部材20を取り付けることができる。すなわち、所望のスルーホール12の電流容量を事後的に補強することができる。図2及び図3において、21aは、本体部21の中空部を示している。
なお、一般的なスルーホール12の形状が平面視において円形状であることから、図3では本体部21の形状を中空円筒状であるものとしているが、本体部の形状は、特に限定されず、例えばスルーホールの形状にあわせて変更してもよい。すなわち、筒状とは、円筒状に加えて、中空部21aを有する多角形状や楕円形状の筒状体を含む概念である。
また、本体部21には、長手方向の全体にわたって延びるスリット21bが形成されている。このようなスリット21bを形成することにより、はんだがスルーホール12内に導かれやすくなり、電流補強部材20とスルーホール12の内壁に形成されたメッキ皮膜10cとの接触面積を増やすことができる。具体的には、例えば、電流補強部材20をスルーホールに取り付けた後に、プリント配線基板10の裏面側からフローはんだ付け方式ではんだ付けをする場合に、はんだがスルーホール内に導かれやすくなる。これにより、スルーホール12内のメッキ皮膜10cと電流補強部材20との間の接続強度及び接続安定性を高めることができる。
電流補強部材20の係止部22は、例えば、電流補強部材20をプリント配線基板10の表面側から取付けした際に、プリント配線基板10の表面と接触する。これにより、電流補強部材20と回路パターン11とのはんだ付けの際に電流補強部材20がプリント配線基板10から抜け落ちないようにしている。上記の接触状態にした後、係止部22は、回路パターン11にはんだ付けされている。すなわち、係止部22は、プリント配線基板10に係止でき、かつ回路パターン11との接続固定できるように構成されていればよく、その具体的な形状は特に限定されない。ただし、係止部22は、回路パターン11との接触面積を確保して接続安定性を高める観点、及び汎用の吸着方式の部品実装装置での実装を可能にする観点から、平板であるのが望ましい。係止部22が平板であれば、部品実装装置で係止部を吸着し、電流補強部材20をスルーホール12に取り付けることができる。図3(a)〜(c)には、平板の係止部22を有する電流補強部材20の構成のバリエーション例を示している。
図3(a)では、係止部22が矩形状の平板によって構成されている例を示している。図3(b)では、係止部22が互いに異なる方向に延びる3枚の矩形状の平板によって構成されている例を示している。図3(c)では、係止部22が、本体部21の外側に向かって延びるベース部22aと、ベース部22aの延びる方向と直交する方向にベース部22aから分岐して延びる複数の枝部22bによって構成されている。このような構成とすることにより、係止部22の外周を囲む辺とはんだとの接触部分を増やすことができるため、はんだのつきが良くなり、電流補強部材20と回路パターン11との接続強度及び接続安定性を高めることができる。また、例えば、平板からの成形により電流補強部材20を作成する際に、折り返しによって実現することができ、作成容易性が高いメリットがある。
なお、例えば、係止部22が2枚または4枚以上の平板で構成されていてもよく、それが円形の平板であってもよい。また、図3(c)において、枝部の数は少なくとも1つあればよく、分岐する方向も直交する方向に限定されない。また、図3(b)の各係止部22を図3(c)の係止部に置き換えてもよい。
また、図3(a)〜(c)のように係止部22の表側全体が平面である必要はなく、係止部22の表側の一部が平面であれば、汎用の実装装置を用いた実装が可能となり、同様の効果が得られる。例えば、係止部22が、その周縁部分において基板厚さ方向に立ち上がった形状の立上り部を有していてもよい。
さらに、例えば、係止部22が、本体部の表側端部から周方向外側に向かって基板の表面に沿うように広がるフランジ形状であってもよい。また、係止部22が、例えば、断面円形または断面矩形の棒状のものであってもよい。そして、例えば、断面円形の棒状の係止部22において、表側の一部が基板表面に沿う方向に切り落とされて、係止部22の表側に平面が形成されるようにしてもよい。
図2に戻り、プリント回路基板1の表面に実装された電子部品30について説明する。前述のとおり、電子部品30はプリント回路基板1の表裏面のどちらにも実装することができる。電子部品30は、汎用の実装装置を用いて、端子31がスルーホール12に挿通されるように取り付けられる。ここで、電流補強部材20が取り付けられたスルーホール12では、電流補強部材20の本体部21の中空部21aに電子部品30の端子31が挿通され、はんだ付けされる。
なお、電子部品30の端子31の長さは特に限定されない。ただし、電子部品30の端子31の端部は、はんだ付けの接続強度の確保及び接続安定性の向上の観点から、はんだ付けする際に、プリント配線基板10の裏面及び電流補強部材20の挿入方向奥側(図2の下側)の端部よりも突出しているのが好ましい。
次に、図4を参照してプリント回路装置Aの製造方法について詳細に説明する。
まず、図4(b)に示すような4層の配線層10aが形成されたプリント配線基板10を用意する。プリント配線基板10は、図4(a)で示すように、4層の配線層10aが形成された基板に、ドリルやレーザー加工等によりスルーホール12を形成し、プリント配線基板10の表裏面における回路パターン11上及びスルーホール12の内壁にメッキ皮膜10cを形成することにより得られる。スルーホール12は、すべて同じ孔径であってもよいし、その一部が異なっていてもよい。例えば、すべてのスルーホール12の孔径を、電流補強部材20が間隙を空けて遊嵌できるような大きさにしてもよい。また、電流補強部材20を挿入する可能性があるスルーホール12と比較して、それ以外の場所に配置されたスルーホール12の孔径を小さくし、少なくとも電子部品の端子が挿入できるような大きさにしてもよい。図1では、電流補強部材20を挿入するスルーホール12の孔径の大きさと、それ以外のスルーホール12の孔径の大きさとが若干異なる例を示している。
次に、電流容量を補強したい所望のスルーホール12に対して、表側または裏側から電流補強部材20を挿入し、挿入方向手前側の面に形成された回路パターン11と係止部22とをはんだ付けする。図4(c)では、プリント配線基板10の表側から電流補強部材20を挿入し、係止部22をプリント配線基板10の表面の回路パターン11にはんだ付けしている例を示している。はんだ付けの方法は、特に限定されないが、例えば、導電性の接続部材としてのクリームはんだを用いて、リフローはんだ付け方式により回路パターン11に接続固定することができる。なお、導電性の接続部材は、はんだに限定されず、他の接続部材を用いてもよい、実施形態内の他の説明においても同様である。
次に、図4(d)に示すように、電流補強部材20の挿入方向手前側から、電流補強部材20の本体部21の中空部21aを介して電子部品30の端子31を挿入し、はんだ付けする。はんだ付けの方法は、特に限定されないが、例えば、はんだを溶融して収容した加熱槽を用いたフローはんだ付け方式により回路パターン11に接続固定することができる。このようにして、プリント回路装置Aを得ることができる。
以上のように、本実施形態に係るプリント回路基板1及びプリント回路装置Aは、プリント配線基板10のスルーホール12に電流補強部材20を取り付けて、その電流補強部材20を回路パターン11にはんだ付けすることにより電流容量を補強している。このような構成にすることにより、汎用装置を用いて、かつ、特別な工程を経ずに作成されたプリント配線基板10に対して、所望のスルーホール12の電流容量を後付けで補強することができるようになる。これにより、所望の電流容量が確保されたプリント回路基板1及びプリント回路装置Aを、基板自体のコスト及び基板製造コストの増加を抑えて得ることができる。さらに、電流容量を補強する場所がプリント配線基板10の作成完了後に選択できるので、単一のプリント配線基板を互いに仕様の異なる複数のプリント回路装置Aに適用することができ、汎用性を高めることができる。さらに、プリント回路基板1を一度完成させた後からでも電流容量を補強する場所を変更することができるので、設計変更があった場合にプリント回路基板ごと作りかえる必要がない。
なお、上記実施形態では、プリント配線基板10の回路パターン11上及びスルーホール12の内壁にメッキ皮膜10cが形成されているものとして説明したが、メッキ皮膜10cが形成されていないスルーホール(いわゆるノンスルーホール)が形成されたプリント配線基板10においても、本開示の技術が適用可能であり、同様の効果が得られる。
具体的には、図4(a)のプリント配線基板10に対して、電流補強部材20を実装してもよく、同様の効果が得られる。この場合のプリント回路装置Aの製造方法は、まず、図4(a)のプリント配線基板10を用意する。次に、電流容量を補強したい所望のスルーホール12に対して、表側または裏側から電流補強部材20を挿入し、挿入方向手前側の面に形成された回路パターン11と係止部22とをはんだ付けする。さらに、電流補強部材20の挿入方向手前側(図4では表側)から、電流補強部材20の本体部21の中空部21aを介して電子部品30の端子31を挿入し、端子31及び電流補強部材20をプリント配線基板10の挿入方向奥側(図4では裏側)に形成された回路パターン11にはんだ付けする。すなわち、図4(a)の後に、図4(c)及び図4(d)と同様の工程を行うことでプリント回路装置Aが製造できる。
また、図1では、同一のプリント配線基板10に互いに異なる種類の電流補強部材20を実装している例を示しているが、プリント配線基板10全体において共通の電流補強部材20を実装してもよい。電流補強部材20を共通化することにより、作業の手間が少なくなり、部品コストも削減することができる。
また、図1及び図3では、電流補強部材20の本体部21にスリット21bが形成されている例を示しているが、本体部21にスリット21bが形成されていなくても、十分な電流容量の補強効果が得られる。
本発明は、所望のスルーホールの電流容量を事後的に増加させることができるので、極めて有用である。
A プリント回路装置
1 プリント回路基板
10 プリント配線基板
11 回路パターン
12 スルーホール
20 電流補強部材
21 本体部
21b スリット
22 係止部
22a ベース部
22b 枝部
30 電子部品
31 端子

Claims (6)

  1. 表裏面に回路パターンが形成され、かつ、基板厚さ方向に貫通するスルーホールが形成されたプリント配線基板と、
    前記プリント配線基板のスルーホールに間隙を空けて遊嵌された中空筒状の本体部と、前記本体部の基板厚さ方向における一端部における外周縁の一部から前記プリント配線基板の表面に沿うように突設された平板状の係止部とを有する導電性の電流補強部材とを備え、
    前記電流補強部材は、前記係止部が導電性の接続部材により前記プリント配線基板の表面側の回路パターンに接続固定され、かつ、前記本体部の他端部が導電性の接続部材により前記プリント配線基板の裏面側の回路パターンに接続固定され、
    前記電流補強部材の係止部には、当該係止部から当該係止部の延びる方向と交差する方向に分岐して延びる少なくとも1つの枝部が設けられている
    ことを特徴とするプリント回路基板。
  2. 請求項1記載のプリント回路基板において、
    前記スルーホールの内壁には、導電膜が形成されており、
    前記電流補強部材の本体部には、基板厚さ方向に沿って延びるスリットが形成されている
    ことを特徴とするプリント回路基板。
  3. 請求項1または2に記載のプリント回路基板において、
    前記電流補強部材の他端部は、前記プリント配線基板の裏面よりも基板厚さ方向の外側に突出している
    ことを特徴とするプリント回路基板。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のプリント回路基板において、
    前記電流補強部材の係止部は、前記回路パターンに対向する側と反対側に平面を有することを特徴とするプリント回路基板。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のプリント回路基板において、
    前記電流補強部材の係止部は、前記本体部の一端部から前記プリント配線基板の表面に沿って互いに異なる方向に延びる複数の係止部を有し、当該複数の係止部が導電性の接続部材により前記プリント配線基板の表面側の回路パターンに接続固定されている
    ことを特徴とするプリント回路基板。
  6. 請求項1からのうちのいずれか1項に記載のプリント回路基板の少なくとも表面に電子部品が実装されたプリント回路装置であって、
    前記電子部品の端子は、前記電流補強部材の本体部の中空部分を介して先端が前記プリント回路基板の裏面から突出するように挿通されており、
    前記電流補強部材の本体部の他端部、前記プリント配線基板の裏面側の回路パターン及び電子部品の端子が導電性の接続部材により接続固定されている
    ことを特徴とするプリント回路装置。
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