JP6981952B2 - 排気熱回収器 - Google Patents

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Description

本開示は、排気熱回収器に関する。
自動車用の内燃機関における排気ガスの熱を冷却水によって回収する排気熱回収器が公知である。排気熱回収器は、排気ガスの排出流路に設けられる。排気熱回収器内で冷却水によって回収された排気熱は、車内の暖房、内燃機関の暖機等に供される。
このような排気熱回収器において、排気ガスの温度に合わせて排気熱の回収量を調整するために、排気熱回収器の熱交換部への排気ガス供給量を調整するバルブが設けられたものが知られている(特許文献1参照)。
上記公報では、バルブを構成する部品の位置関係を定めることで、バルブのシール性能を高めている。
国際公開第2017/126123号
上述のようにバルブの構成部品の位置関係を定めたとしても、バルブと主配管等の他の部材との組み付けの方法や、各部材の精度のばらつきによっては、バルブのシール性能が担保できない場合がある。バルブのシール性能が不十分であると、熱交換部へ供給される排気ガス量が減少し、結果として排気熱回収器の性能が低下する。
本開示の一局面は、バルブによるシール性能が高められる排気熱回収器を提供することを目的としている。
本開示の一態様は、内燃機関の排気ガスを第1端部から第2端部に向かって通過させる主配管と、排気ガスと冷媒との間で熱交換を行う熱交換部と、主配管の第2端部の排気ガスの流れ方向における下流側に配置されると共に、排気ガスの主配管から熱交換部への供給量を調整するように開閉するバルブと、を備える排気熱回収器である。排気熱回収器は、主配管の第2端部が圧入された開口を有する保持部材をさらに備える。バルブは、保持部材の開口を主配管とは反対側から閉塞可能である。
このような構成によれば、保持部材へ主配管を圧入することで、主配管の中心軸の位置を容易かつ確実に決めることができる。その結果、主配管とバルブとの位置関係のずれを低減できるので、バルブによるシール性能が高められる。
また、主配管と保持部材とが圧入によって固定されるので、主配管及び保持部材それぞれが、少なくとも軸方向に変形することができる。その結果、これらの部材の熱伸びによるたわみや、外力による変形等によるシール性能への影響が抑えられる。
さらに、保持部材が主配管の保持、排気ガスの流れの分離、シール面の形成等の複数の機能を備えることから、排気熱回収器を構成する部品の点数を減らすことができる。その
結果、排気熱回収器における信頼性を高めることができる。
本開示の一態様は、保持部材は、円筒状の本体部と、本体部の主配管に近い端部から径方向外側に延伸する鍔部と、を有してもよい。鍔部は、主配管の中心軸と交差する環状面を有してもよい。このような構成によれば、鍔部に例えば熱交換部などの他の部材を押し当てることで、保持部材をバルブへ押し付けることができる。その結果、バルブによるシール性能がさらに高められる。
本開示の一態様は、バルブ及び保持部材を格納するシェルをさらに備えてもよい。バルブは、シェルに対し、主配管の中心軸と直交する回転軸を中心として回転可能に取り付けられてもよい。このような構成によれば、バルブを開く方向の排気ガス圧力の分布を安定させることができるので、バルブによるシール性能がさらに高められる。また、主配管が圧入された保持部材を基準に各部材の位置決めができるので、溶接等による接合品質を高めることができる。
本開示の一態様は、バルブは、バルブが閉じた状態で主配管の第2端部と対向する対向部と、対向部から第2端部に向かって延伸すると共に、バルブが閉じた状態で保持部材の外周面と重なる円筒状の側部と、を有してもよい。バルブの側部と、保持部材のうち側部と重なる部位とは、それぞれ、第2端部から離間する方向、又は第2端部に近づく方向に沿って縮径してもよい。このような構成によれば、バルブの受圧面の中心と、保持部材の中心軸とを容易かつ確実に合わせることができるので、バルブによるシール性能がさらに高められる。
本開示の一態様は、弾性体で構成されると共に、バルブが閉じた状態で保持部材の外周面と側部の内周面との間に配置される円筒状のシール部材をさらに備えてもよい。シール部材の外周面は、バルブの側部が縮径する方向に沿って縮径する球帯であってもよい。このような構成によれば、シール部材を介した保持部材とバルブとの接触面積を増加させて、両者間の隙間を低減することができる。
本開示の一態様は、主配管の第2端部は、周方向の一部で保持部材の開口に圧入されてもよい。このような構成によれば、主配管と保持部材との間に、主配管の内部から主配管の径方向外側への排気ガスの流路を構成することができる。その結果、主配管から熱交換部への供給流路を別途設ける必要が無くなる。
図1Aは、実施形態の排気熱回収器の模式的な正面図であり、図1Bは、実施形態の排気熱回収器の模式的な側面図である。 図2は、図1BのII−II線での模式的な断面図である。 図3Aは、図2のIIIA−IIIA線での模式的な断面図であり、図3Bは、図2のIIIB−IIIB線での模式的な断面図である。 図4は、図1の排気熱回収器の保持部材及びシール部材を示す模式的な斜視図である。 図5は、図1の排気熱回収器のバルブを示す模式的な斜視図である。 図6は、図3Aにおいてバルブが開いた状態を示す模式的な断面図である。 図7は、図3Aとは異なる実施形態の排気熱回収器の模式的な部分断面図である。 図8は、図3A及び図7とは異なる実施形態の排気熱回収器の模式的な断面図である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1A,1Bに示す排気熱回収器1は、内燃機関の排気ガス流路内に設けられ、排気ガスの熱を冷媒である冷却水に回収する。
排気熱回収器1が設けられる内燃機関としては、例えば、自動車に用いられるガソリンエンジン又はディーゼルエンジンが挙げられる。
排気熱回収器1は、主配管2と、熱交換部3と、保持部材4と、バルブ5と、シール部材6と、シェル7と、カバー8と、第1通水口9と、第2通水口10とを備える。
<主配管>
主配管2は、内燃機関の排気ガスGを第1端部2Aから第2端部2Bに向かって通過させる。
図2に示すように、主配管2の第2端部2Bは、後述する保持部材4の内側に圧入されている。主配管2の中心軸P1は、保持部材4の中心軸P2と一致する。なお、本実施形態では、主配管2は、径が一定の直管である。
<熱交換部>
熱交換部3は、内燃機関の排気ガスと冷却水との間で熱交換を行う部位である。熱交換部3は、図3A,3Bに示すように、複数のプレート31を有する。
熱交換部3は、複数のプレート31の外側を流れる排気ガスGと、複数のプレート31の内側を流れる冷却水Wとの間でプレート31を介して熱交換を行う。これにより、熱交換部3は、排気ガスGの熱を冷却水Wに与える。
複数のプレート31は、主配管2における排気ガスGの流れ方向に重ねられている。各プレート31は、円盤状の形状を有する。複数のプレート31は、主配管2の径方向外側を囲むように配置されており、複数のプレート31の中心軸は、主配管2の中心軸P1と一致する。
第2通水口10から各プレート31内に供給された冷却水Wは、各プレート31内を通過し、第1通水口9から排出される。なお、冷却水Wは、第1通水口9から供給されて第2通水口10から排出されてもよい。
<保持部材>
保持部材4は、主配管2と後述するバルブ5との間に配置された円筒状の部材である。図4に示すように、保持部材4は、円筒状の本体部41と、円盤状の鍔部42と、円筒状のストレート部43とを有している。
本体部41のうち、少なくともバルブ5の側部52と重なる部位(図3A参照)は、主配管2の第2端部2Bから離間する方向(つまり、排気ガスGの流れ方向)に沿って縮径している。つまり、本体部41の排気ガスGの流れ方向における先端部は、すり鉢形状である。また、本体部41は、周方向に離間して配置された複数の凸部41Bが形成された開口41Aを有する。
各凸部41Bは、本体部41を構成する円筒の一部が径方向内側に突出した部位である。各凸部41Bは、本体部41の軸方向に延伸している。各凸部41Bの頂点は、図2に示すように、主配管2の第2端部2Bの外周面に接触している。
各凸部41Bは、主配管2を保持部材4に圧入する前の状態において、各凸部41Bの頂点を通る円の直径が主配管2の第2端部2Bの外径に対して、締め代を有するように形成される。そのため、主配管2の第2端部2Bは、周方向の一部で保持部材4の開口41Aに圧入されている。また、主配管2と保持部材4とは、溶接等によって接合されていない。
なお、本実施形態では、本体部41は、周方向に等間隔で配置された3つの凸部41Bを有しているが、凸部41Bの数は3つに限定されない。また、複数の凸部41Bは、必ずしも等間隔で配置されなくてもよい。さらに、各凸部41Bは、本体部41の周方向に一定の幅を有してもよい。つまり、各凸部41Bは、本体部41の外周面に周方向に沿って線接触してもよい。
本体部41のうち、凸部41Bが形成されていない部分の内径は、主配管2の第2端部2Bの外径よりも大きい。そのため、図3A,3Bに示すように、本体部41と第2端部2Bとの間には、主配管2の内部から主配管2の径方向外側(つまり、熱交換部3)へ排気ガスGが通過可能な流路が構成される。
鍔部42は、本体部41の主配管2に近い端部(つまり、排気ガスGの流れ方向における上流側の端部)から径方向外側に延伸している。鍔部42は、主配管2の中心軸P1と交差する環状面を有する。
本実施形態では、鍔部42の環状面は、主配管2の中心軸P1と垂直である。また、鍔部42には、熱交換部3のプレートが面接触している。つまり、保持部材4は、熱交換部3によって排気ガスGの流れ方向に押圧されている。
ストレート部43は、鍔部42の径方向外側の縁から排気ガスGの流れ方向に延伸している。ストレート部43の外周面は、後述するシェル7の内周面と平行である。ストレート部43における外周面の周方向の一部はシェル7の内周面と面接触しているが(図3A参照)、残りの部分はシェル7の内周面と離間しており、ストレート部43とシェル7との間に隙間Sが形成されている(図3B参照)。熱交換部3に供給された排気ガスGは、この隙間Sから排出される。
ストレート部43によって、保持部材4の中心軸P2と平行な方向(つまり排気ガスGの流れ方向)における熱交換部3の位置ずれを吸収することができる。つまり、ストレート部43がシェル7に対して中心軸P2と平行な方向に摺動することによって、保持部材4の位置調整ができる。
<バルブ>
バルブ5は、排気ガスGの主配管2から熱交換部3への供給量を調整するように開閉するスイング式のバタフライバルブである。
バルブ5は、主配管2の第2端部2Bの排気ガスGの流れ方向における下流側に配置されている。具体的には、バルブ5は、シェル7に取り付けられ、保持部材4の開口41Aを主配管2とは反対側から閉塞可能に開閉する。
図5に示すように、バルブ5は、対向部51と、側部52と、支持ブラケット53と、第1軸部54Aと、第2軸部54Bとを有する。
対向部51は、バルブ5が閉じた状態で主配管2の第2端部2Bの開口と対向する円形板状の部位である。対向部51の環状面は、バルブ5が閉じた状態において、主配管2の
中心軸P1(つまり、排気ガスGの流れ方向)と直交する。
側部52は、対向部51の端縁から第2端部2Bに向かって延伸すると共に、バルブ5が閉じた状態で保持部材4の本体部41の外周面と重なる円筒状の部位である。側部52は、第2端部2Bから離間する方向に沿って縮径している。つまり、側部52は、すり鉢形状である。側部52の内径は、保持部材4の本体部41の外径よりも大きい。
支持ブラケット53は、対向部51の主配管2とは反対側の面に取り付けられ、排気ガスGの流れ方向と垂直な方向に延伸した帯状の部材である。支持ブラケット53の両端部は、排気ガスGの流れ方向と平行な方向に湾曲し、側部52よりも上流側まで延伸している。
第1軸部54A及び第2軸部54Bは、バルブ5の回転軸を構成する。第1軸部54Aは、支持ブラケット53の一方の端部に配置され、第2軸部54Bは、支持ブラケット53の他方の端部に配置されている。
図2に示すように、第1軸部54A及び第2軸部54Bは、それぞれ、主配管2の中心軸P1と直交する方向、かつシェル7に向かって延伸し、シェル7に軸回転可能に支持されている。つまり、バルブ5は、主配管2の中心軸P1と直交する回転軸P4を中心として回転可能にシェル7に取り付けられている。
図3A,3Bに示すように、バルブ5が閉じた状態では、主配管2の第1端部2Aから導入された排気ガスGは、バルブ5に衝突し、主配管2と保持部材4との隙間から熱交換部3に供給される。熱交換部3内で冷却水Wによって冷却された排気ガスGは、保持部材4とシェル7との隙間Sから熱交換部3の外に排出され、シェル7の排気ガス出口7Aから排出される。
一方、図6に示すバルブ5が開いた状態では、主配管2の第1端部2Aから導入された排気ガスGの一部又は全部は、保持部材4内を通過して熱交換部3を経由することなくシェル7の排気ガス出口7Aから排出される。
バルブ5は、図示しないアクチュエータによって駆動される。バルブ5を駆動させるアクチュエータとしては、電力、空気圧、油圧等の動力を用いて駆動するモータ、冷却水の温度に対応して伸縮する熱膨張体を用いたサーモアクチュエータ等を使用することができる。
<シール部材>
シール部材6は、バルブ5と保持部材4との隙間をシールする円筒状の部材であり、弾性体で構成されている。シール部材6を構成する弾性体としては、例えば、ステンレス等の金属材料を用いたメッシュが好適に使用できる。
シール部材6の外周面は、図3Aに示すように、バルブ5の側部52が縮径する方向(つまり、主配管2の第2端部2Bから離間する方向)に沿って縮径する球帯である。なお、「球帯」とは、球面を平行な2つの平面で切り取った部分を意味する。バルブ5が閉じた状態において、シール部材6の外周面には、バルブ5の側部52が当接する。
シール部材6は、保持部材4の本体部41のうち、バルブ5によって閉塞される端部の外周面に固定されている。シール部材6は、例えば、溶接、カシメ、挟み込み等の手段によって、保持部材4に固定される。
<シェル>
シェル7は、主配管2の一部と、熱交換部3の一部と、保持部材4と、バルブ5と、シール部材6とを格納する円筒状のケーシングである。シェル7の中心軸P3は、主配管2の中心軸P1及び保持部材4の中心軸P2と一致している。
シェル7は、後述する軸受(つまりカバーアウター)が設けられた部分を除いて径が一定の第1部71と、排気ガスGの流れ方向に沿って縮径する第2部72と、径が一定の第3部73とを有する。
第1部71には、保持部材4におけるストレート部43の外周面の一部が当接している。第2部72は、第1部71の排気ガスGの流れ方向における下流側に接続されている。バルブ5は、第2部72の内側に配置されている。
第3部73は、第2部72の排気ガスGの流れ方向における下流側に接続されている。第3部73は、排気熱回収器1における排気ガスGの排出口である排気ガス出口7Aを有する。
シェル7の第1部71には、図2に示すように第1軸受74A及び第2軸受74Bが配置されている。第1軸受74Aには、バルブ5の第1軸部54Aが回転可能に挿入され、第2軸受74Bには、バルブ5の第2軸部54Bが回転可能に挿入されている。
<カバー>
カバー8は、図3Aに示すように、シェル7の排気ガス出口7Aとは反対側の開口を塞ぐ有底筒状の部材である。
カバー8は、シェル7の内側に挿入されると共に、底部81に設けられた開口に主配管2が挿入されている。また、カバー8の底部81には、第1通水口9と第2通水口10とが取り付けられている。カバー8は、熱交換部3の一部を覆っている。
<組み付け手順>
排気熱回収器1は、以下の組み付け手順によって組み立てられる。まず、バルブ5をシェル7に取り付けたシェルサブASSYを作製する。また、保持部材4に主配管2を圧入した保持部材サブASSYを作製する。
次に、保持部材サブASSYをシェルサブASSYに組み付けることで、排気熱回収器1が得られる。保持部材サブASSYでは、保持部材4と主配管2との位置決めが完了しているので、保持部材サブASSYのシェル7への組み付けによって、主配管2をバルブ5のシール面を基準にして位置決めできる。つまり、シール面の位置を優先した各部品の組み付けが行われる。
なお、シェルサブASSYを構成するシェル7に、予めプラグ溶接用の穴又はスリットを設けておき、保持部材サブASSYを組み付け後、保持部材4をシェル7にプラグ溶接してもよい。
[1−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)保持部材4へ主配管2を圧入することで、主配管2の中心軸P1の位置を容易かつ確実に決めることができる。その結果、主配管2とバルブ5との位置関係のずれを低減できるので、バルブ5によるシール性能が高められる。
また、主配管2と保持部材4とが圧入によって固定されるので、主配管2及び保持部材4それぞれが、少なくとも軸方向に変形することができる。その結果、これらの部材の熱伸びによるたわみや、外力による変形等によるシール性能への影響が抑えられる。
さらに、保持部材4が主配管2の保持、排気ガスGの流れの分離、シール面の形成等の複数の機能を備えることから、排気熱回収器1を構成する部品の点数を減らすことができる。その結果、排気熱回収器1における信頼性を高めることができる。
(1b)保持部材4が鍔部42を有するので、鍔部42に例えば熱交換部3などの他の部材を押し当てることで、保持部材4をバルブ5へ押し付けることができる。その結果、バルブ5によるシール性能がさらに高められる。また、鍔部42が弾性(つまりバネ定数)を有することで、シール性能が高まる。
(1c)バルブ5がシェル7に対し主配管2の中心軸P1と直交する回転軸P4を中心として回転可能に取り付けられることで、バルブ5を開く方向の排気ガス圧力の分布を安定させることができる。そのため、バルブ5によるシール性能がさらに高められる。また、主配管が圧入された保持部材(つまり保持部材サブASSY)を基準に各部材の位置決めができるので、溶接等による接合品質を高めることができる。
(1d)バルブ5の側部52と保持部材4のうち側部52と重なる部位とが主配管2の第2端部2Bから離間する方向に沿って縮径しているので、バルブ5の受圧面(つまり対向部51)の中心と、保持部材4の中心軸P2とを容易かつ確実に合わせることができる。そのため、バルブ5によるシール性能がさらに高められる。
(1e)シール部材6の外周面がバルブ5の側部52が縮径する方向に沿って縮径する球帯であるので、シール部材6を介した保持部材4とバルブ5との接触面積を増加させて、両者間の隙間を低減することができる。
(1f)主配管2の第2端部2Bが周方向の一部で保持部材4に圧入されることで、主配管2と保持部材4との間に、主配管2の内部から主配管2の径方向外側への排気ガスGの流路を構成することができる。その結果、主配管2から熱交換部3への供給流路を別途設ける必要が無くなる。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2a)上記実施形態の排気熱回収器1において、保持部材4は、必ずしもストレート部43を有しなくてもよい。さらに、保持部材4は、必ずしも鍔部42を有しなくてもよい。
(2b)上記実施形態の排気熱回収器1において、バルブ5の対向部51の環状面は、バルブ5が閉じた状態で必ずしも主配管2の中心軸P1と直交しなくてもよい。また、バルブ5の回転軸P4は、必ずしも主配管2の中心軸P1と直交しなくてもよい。
(2c)上記実施形態の排気熱回収器1において、バルブ5の側部52及び保持部材4の本体部41は、必ずしも主配管2の第2端部2Bから離間する方向に沿って縮径しなくてもよい。また、側部52は、対向部51の端縁から第2端部2Bとは反対側に向かって延伸してもよい。
例えば、図7に示すように、側部52が対向部51の端縁から第2端部2Bとは反対側に向かって延伸し、側部52及び保持部材4の本体部41が、それぞれ、主配管2の第2端部2Bに近づく方向に沿って縮径していてもよい。
さらに、バルブ5の側部52及び保持部材4の本体部41は一定の径であってもよい。
(2d)上記実施形態の排気熱回収器1において、シール部材6の外周面は、必ずしもバルブ5の側部52が縮径する方向に沿って縮径する球帯でなくてもよい。また、シール部材6は、保持部材4ではなくバルブ5に固定されていてもよい。
(2e)上記実施形態の排気熱回収器1において、図8に示すように、主配管12の第2端部12Bは、周方向の全体で保持部材14の開口41Aに圧入されてもよい。つまり、主配管12の第2端部12Bの外周面と保持部材14の内周面との間に隙間が形成されなくてもよい。
この場合、例えば、主配管12に設けられた開口12Aによって、排気ガスGの熱交換部13への供給流路が構成される。排気ガスGは、主配管12の開口12A及びシェル17の第1開口17Aを通過して熱交換部3へ供給される。熱交換後の排気ガスGは、シェル17の第2開口17Bを介して、バルブ5よりも下流の位置でシェル17内に排出される。
(2f)上記実施形態の排気熱回収器1において、主配管2と保持部材4との間には中間部材が配置されてもよい。つまり、主配管2の第2端部2Bの外周面に中間部材を配置した状態、又は保持部材4の内周面に中間部材を配置した状態で、主配管2を保持部材4に圧入してもよい。中間部材としては、例えば、プレス成型品、メッシュ体等が使用できる。
(2g)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…排気熱回収器、2…主配管、2A…第1端部、2B…第2端部、3…熱交換部、
4…保持部材、5…バルブ、6…シール部材、7…シェル、7A…排気ガス出口、
8…カバー、9…第1通水口、10…第2通水口、12…主配管、12A…開口、
12B…第2端部、13…熱交換部、14…保持部材、17…シェル、
17A…第1開口、17B…第2開口、31…プレート、41…本体部、
41A…開口、41B…凸部、42…鍔部、43…ストレート部、51…対向部、
52…側部、53…支持ブラケット、54A,54B…軸部、71…第1部、
72…第2部、73…第3部、74A,74B…軸受、81…底部。

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気ガスを第1端部から第2端部に向かって通過させる主配管と、
    前記排気ガスと冷媒との間で熱交換を行う熱交換部と、
    前記主配管の前記第2端部の前記排気ガスの流れ方向における下流側に配置されると共に、前記排気ガスの前記主配管から前記熱交換部への供給量を調整するように開閉するバルブと、
    を備える排気熱回収器であって、
    前記主配管の前記第2端部が圧入された開口を有する保持部材をさらに備え、
    前記主配管の前記第2端部は、周方向の一部で前記保持部材の前記開口に圧入され、
    前記バルブは、前記保持部材の前記開口を前記主配管とは反対側から閉塞可能である、排気熱回収器。
  2. 請求項1に記載の排気熱回収器であって、
    前記保持部材は、
    円筒状の本体部と、
    前記本体部の前記主配管に近い端部から径方向外側に延伸する鍔部と、
    を有し、
    前記鍔部は、前記主配管の中心軸と交差する環状面を有する、排気熱回収器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の排気熱回収器であって、
    前記バルブ及び前記保持部材を格納するシェルをさらに備え、
    前記バルブは、前記シェルに対し、前記主配管の中心軸と直交する回転軸を中心として回転可能に取り付けられる、排気熱回収器。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の排気熱回収器であって、
    前記バルブは、
    前記バルブが閉じた状態で前記主配管の前記第2端部と対向する対向部と、
    前記対向部から前記第2端部に向かって延伸すると共に、前記バルブが閉じた状態で前記保持部材の外周面と重なる円筒状の側部と、
    を有し、
    前記バルブの前記側部と、前記保持部材のうち前記側部と重なる部位とは、それぞれ、前記第2端部から離間する方向、又は前記第2端部に近づく方向に沿って縮径する、排気熱回収器。
  5. 請求項4に記載の排気熱回収器であって、
    弾性体で構成されると共に、前記バルブが閉じた状態で前記保持部材の外周面と前記側部の内周面との間に配置される円筒状のシール部材をさらに備え、
    前記シール部材の外周面は、前記バルブの前記側部が縮径する方向に沿って縮径する球帯である、排気熱回収器。
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