JP6981309B2 - 画像形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成システムに関する。
従来、用紙に画像を形成する複数の画像形成装置を用紙搬送方向に直列に配置し、上流側の画像形成装置(以下、上流機という。)で用紙の一方の面に画像を形成し、下流側の画像形成装置(以下、下流機という。)で他方の面に画像を形成することで両面印刷を実現し、生産性を向上させるようにした直列タンデムの画像形成システムが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2011−201082号公報 特開2012−108273号公報
ところで、図3(a)に示すように、ベルト転写方式の直列タンデムの画像形成システムでは、上流機は定着器を通過していない用紙Pを通紙するため、高湿時、用紙Pや転写ベルト651の吸湿により転写部(転写ベルト651、転写ローラー652)の電気抵抗が低下して、転写電界が転写ベルト651の面方向に拡散する。そのため、転写ベルト651と用紙Pの吸着力が低下し、像担持体である感光体ドラム61に用紙Pが巻き付いて感光体ドラム61と用紙Pの分離不良が発生してしまう。一方、図3(b)に示すように、下流機では、一度定着器を通過した後の用紙Pを通紙するため、用紙Pや転写部(転写ベルト751、転写ローラー752)が除湿されて電気抵抗が上がり、転写電界がニップ部近傍に集中して低湿時に放電による画像ノイズや機内のセンサー等の信号ノイズが発生してしまう。
本発明の課題は、直列タンデムの画像形成システムにおいて、高湿時の上流機における像担持体と用紙の分離不良と、低湿時の下流機における放電による画像ノイズや信号ノイズを低減することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
像担持体と、
転写ベルト、転写部材、及び前記転写部材に転写電圧を印加する電圧印加部を備え、ベルト転写方式により前記像担持体に形成されたトナー像を用紙に転写する転写部と、
前記転写部により転写されたトナー像を前記用紙に定着させる定着部と、
を備える複数の画像形成装置が用紙搬送方向に沿って直列に接続された画像形成システムであって、
前記複数の画像形成装置のうち前記用紙搬送方向の上流側の画像形成装置の前記転写ベルトの電気抵抗は、同一環境温湿度下における前記用紙搬送方向の下流側の画像形成装置の前記転写ベルトの電気抵抗より高いことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記上流側の画像形成装置の前記転写ベルトの体積抵抗率から前記下流側の画像形成装置の前記転写ベルトの体積抵抗率を引いた差分は、1.0logΩ・cm以上2.0logΩ・cm以下であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記上流側の画像形成装置の前記転写部における転写ニップ長は、前記下流側の画像形成装置の前記転写部における転写ニップ長より小さいことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、
前記上流側の画像形成装置の前記転写ニップ長は、前記下流側の画像形成装置の前記転写ニップ長の0.8倍以下であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の発明において、
前記上流側の画像形成装置の前記転写部における転写荷重は、前記下流側の画像形成装置の前記転写部における転写荷重の0.8倍以下であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、
前記上流側の画像形成装置は、
前記用紙の先端が転写ニップ部を通過する際に、前記用紙にトナー像を転写するときに印加する転写電圧と逆極性の電圧を印加するように前記電圧印加部を制御する制御部を備え、
前記下流側の画像形成装置は、
前記用紙の先端が転写ニップ部を通過する際に、前記用紙にトナー像を転写するときに印加する転写電圧と同極性の電圧を印加するように前記電圧印加部を制御する制御部を備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、
前記上流側の画像形成装置の制御部と前記下流側の画像形成装置の制御部は、少なくとも前記用紙の坪量が所定の閾値を下回る場合に、環境温湿度条件にかかわらず前記制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、直列タンデムの画像形成システムにおいて、高湿時の上流機における像担持体と用紙の分離不良と、低湿時の下流機における放電による画像ノイズや信号ノイズを低減することができる。
本発明の実施形態における画像形成システムの全体構成例を示す図である。 図1の上流機及び下流機の機能的構成を示すブロック図である。 (a)は、従来の画像形成システムにおける上流機の転写電界の拡散を模式的に示す図、(b)は、従来の画像形成システムにおける下流機の転写電界の集中を模式的に示す図である。 上流機の制御部により実行される転写電圧制御処理を示すフローチャートである。 下流機の制御部により実行される転写電圧制御処理を示すフローチャートである。 転写電圧制御処理により上流機と下流機の転写ローラーに印加される電圧の時間変化を示す図である。
以下、本実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
〔画像形成システム100の構成〕
図1は、本実施形態における画像形成システム100の全体構成例を示す図である。
図1に示すように、画像形成システム100は、用紙搬送方向に沿って、給紙ユニット10、上流機(上流側の画像形成装置)20、下流機(下流側の画像形成装置)30、FNS(後処理ユニット)40が直列に接続されたタンデム構成となっている。上流機20及び下流機30は接続され、それぞれの画像形成装置が用紙の片面に画像形成を行うことにより、高速に両面印刷を行うことが可能となっている。
なお、画像形成システム100は、給紙ユニット10、FNS40を含まない構成であってもよい。また、本実施形態では、上流機20、下流機30を、モノクロ画像を形成する画像形成装置として説明するが、これに限定されるものではなく、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)の4色によるカラー画像を形成する画像形成装置としてもよい。
給紙ユニット10は、PFU(Paper Feed Unit)と称されるものであり、複数の給紙トレイや、給紙ローラー、分離ローラー、給紙/分離ゴム、送り出しローラー等からなる給紙手段等を備える。各給紙トレイには、用紙の種類(紙種、坪量、用紙サイズ等)毎に用紙が格納されており、用紙の最上部から一枚ずつ給紙手段により上流機20へ用紙が搬送される。
上流機20は、外部装置等から受信したPDL(Page Description Language)形式やTiff形式等のページ記述言語形式のプリントデータ及びプリント設定データ(プリントジョブ)に基づいて用紙に画像を形成し、画像形成済みの用紙を下流機30に搬送する。なお、上流機20は、スキャナーを備える構成とし、スキャナーにより原稿から読み取った画像データに基づいて用紙に画像を形成することとしてもよい。
下流機30は、上流機20から搬送された用紙に画像を形成する。
FNS40は、ソート部、ステイプル部、パンチ部、折り部等の各種後処理部と、排紙トレイ等を備え、下流機30から搬送された用紙に対して各種後処理を施し、後処理が施された用紙を排紙トレイに排出する。
図2は、上流機20及び下流機30の機能的構成を示すブロック図である。
上流機20は、制御部21、画像処理部22、用紙搬送部23、画像形成部24、定着部25、記憶部26、I/F27、操作表示部28、通信部29等を備えて構成され、各部はバス201により接続されている。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等により構成されている。制御部21のCPUは、ROMに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、上流機20の各部や画像形成システム100全体の動作を統括制御する。
例えば、制御部21は、外部装置からプリントジョブを受信すると、ジョブを開始し、プリント設定データに基づいて、上流機20で印刷するページ及び下流機30で印刷するページを特定し、プリント設定データ及び下流機30で印刷するページ番号等をI/F27により下流機30に送信してジョブ開始を通知するとともに、画像処理部22によりプリントジョブのプリントデータにラスタライズ処理を施させ、得られた画像データをI/F27により下流機30に送信する。また、画像処理部22により画像データに画像処理を行わせ、画像処理済みの画像データに基づいて用紙搬送部23、画像形成部24、定着部25を制御して用紙に画像を形成させ、画像形成及び定着済みの用紙を下流機30に送出する。
また、制御部21は、ジョブ実行中に後述する転写電圧制御処理(図4参照)を実行し、転写ローラー52に印加する転写電圧を制御する。
画像処理部22は、通信部29を介して外部装置から送信されたプリントデータにラスタライズ処理を施して画像データを生成し、画像データに色変換処理、階調補正処理、ハーフトーン処理等の各種画像処理を施す。
用紙搬送部23は、レジストローラー231をはじめとする複数の搬送ローラーや搬送ベルト等を含んで構成され、給紙ユニット10から搬送されてきた用紙を画像形成部24に搬送するとともに、画像形成部24で画像が形成された用紙を定着部25に搬送する。また、定着部25において画像が定着された用紙を反転部232により反転させて下流機30に送出する。用紙の搬送経路上には、例えば、レジストセンサー、ジャム検知センサー、濃度検知センサー等の各種センサー(図示せず)が備えられている。各センサーは、制御部21に接続されており、検知信号を制御部21に出力する。
画像形成部24は、像担持体としての感光体ドラム1、帯電部2、露光部(レーザ光源、ポリゴンミラー)3、現像部4、転写部5、クリーナー6等を備えて構成されている。画像形成部24は、帯電部2によって一様帯電されて回転している感光体ドラム1の表面に露光部3により露光して、感光体ドラム1の面上に画像データに対応した静電潜像を形成し、静電潜像を現像部4により反転現像して、黒色のトナー像を感光体ドラム1上に形成する。そして、画像形成部24は、レジストローラー231によって、給送された用紙と感光体ドラム1上に形成されたトナー像との位置合わせのための同期を取って転写部5に送出し、感光体ドラム1の表面に形成されたトナー像を、転写部5によりトナーと反対極性に帯電された用紙に転写する。これにより、用紙に画像が形成される。感光体ドラム1に残留したトナーは、クリーナー6により除去される。
転写部5は、転写ベルト51、転写ローラー(転写部材)52を備える。転写ベルト51には、例えば、導電剤が含有されたクロロプレーンゴム等により構成される基材の表面に、コート層としてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を施したものが用いられる。
転写ベルト51は、従動ローラー、駆動ローラーおよび他のローラーに張架された無端ベルトであり、これらのローラーの回転に従って回転する。転写ベルト51は、感光体ドラム1の下方で、転写ベルト51の表面が感光体ドラム1の外周面の一部と接触するように配置されている。すなわち、転写ベルト51と感光体ドラム1との間において、転写領域としてのニップ部(転写ニップ部)NPが形成される。用紙は、ニップ部NPにおいて転写ベルト51により感光体ドラム1に押圧されながら搬送される。感光体ドラム1の外周面の一部と接触する転写ベルト51の内側には、転写ローラー52が配置されている。転写ローラー52は、転写ベルト51に所定の圧力を加えながら回転することで、ニップ部NPに所定の転写荷重を付加する。転写ローラー52には、転写ローラー52に転写電圧を印加する電源としての電圧印加部53が接続されている。制御部21は、転写時に一定の転写電流が電圧印加部53から転写ローラー52に流れるように、電圧印加部53を制御する。転写ローラー52にトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧(転写バイアス)が印加されることによって、静電引力により、感光体ドラム1に接触中の用紙に感光体ドラム1上のトナー像が転写される。本実施形態では、トナーの帯電極性は負であり、用紙にトナー像を転写する転写時には転写ローラー52に正の転写電圧が印加されるものとする。
定着部25は、トナー像が転写された用紙を加熱及び加圧してトナーを用紙に定着させる定着処理を行う。
記憶部26は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、通信部29を介して入力されたプリントジョブや画像処理済みの画像データ等が記憶される。なお、これらの画像データ等は制御部21のRAMに記憶されても良い。
I/F27は、給紙ユニット10に接続するための通信インターフェース、下流機30に接続するための通信インターフェースを有する。
操作表示部28は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、制御部21から入力される表示信号の指示に従って表示画面上に各種操作ボタンや装置の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。LCDの表示画面上は、透明電極を格子状に配置して構成された感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネルに覆われており、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御部21に出力する。
通信部29は、モデム、LANアダプターやルーター等によって構成され、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続されたPC(Personal Computer)等の外部装置との通信制御を行い、プリントジョブの受信等を行う。
下流機30は、制御部31、画像処理部32、用紙搬送部33、画像形成部34、定着部35、記憶部36、I/F37等を備えて構成され、各部はバス38により接続されている。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等により構成されている。制御部31のCPUは、ROMに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、下流機30の各部の動作を統括制御する。
例えば、制御部31は、上流機20からジョブ開始の通知を受信すると、ジョブを開始し、FNS40に後処理の指示情報を送信するとともに、上流機20から受信した画像データに画像処理部32により画像処理を行わせる。そして、用紙搬送部23、画像形成部34、定着部35を制御して画像処理済みの画像データに基づいて、用紙に画像を形成させ、画像形成及び定着済みの用紙をFNS40に送出する。
また、制御部31は、ジョブ実行中に後述する転写電圧制御処理(図5参照)を実行し、転写ローラー152に印加する転写電圧を制御する。
画像処理部32は、上流機20から送信された画像データに色変換処理、階調補正処理、ハーフトーン処理等の各種画像処理を施して記憶部36に記憶させる。
用紙搬送部33は、レジストローラー331をはじめとする複数の搬送ローラーや搬送ベルト等を含んで構成され、上流機20から搬送されてきた用紙を画像形成部34に搬送するとともに、画像形成部34で画像が形成された用紙を定着部35に搬送する。また、定着部35において画像が定着された用紙を反転部332により反転させてFNS40に送出する。用紙の搬送経路上には、例えば、レジストセンサー、ジャム検知センサー、濃度検知センサー等の各種センサー(図示せず)が備えられている。各センサーは、制御部31に接続されており、検知信号を制御部31に出力する。
画像形成部34は、像担持体としての感光体ドラム11、帯電部12、露光部(レーザ光源、ポリゴンミラー)13、現像部14、転写部15、クリーナー16等を備えて構成されている。画像形成部34の各部における画像形成の流れは、画像形成部24について説明したものと同様であるので説明を援用する。
転写部15は、転写ベルト151、転写ローラー(転写部材)152を備える。転写ベルト151には、例えば、導電剤が含有されたクロロプレーンゴム等により構成される基材の表面に、コート層としてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を施したものが用いられる。
転写ベルト151は、従動ローラー、駆動ローラーおよび他のローラーに張架された無端ベルトであり、これらのローラーの回転に従って回転する。転写ベルト151は、感光体ドラム11の下方で、転写ベルト151の表面が感光体ドラム11の外周面の一部と接触するように配置されている。すなわち、転写ベルト151と感光体ドラム11との間において、転写領域としてのニップ部(転写ニップ部)NPが形成される。用紙は、ニップ部NPにおいて転写ベルト151により感光体ドラム11に押圧されながら搬送される。感光体ドラム11の外周面の一部と接触する転写ベルト151の内側には、転写ローラー152が配置されている。転写ローラー152は、転写ベルト151に所定の圧力を加えながら回転することで、ニップ部NPに所定の転写荷重を付加する。転写ローラー152には、転写ローラー152に転写電圧を印加する電源としての電圧印加部153が接続されている。制御部31は、転写時に一定の転写電流が電圧印加部153から転写ローラー152に流れるように、電圧印加部153を制御する。転写ローラー152にトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧(転写バイアス)が印加されることによって、静電引力により、感光体ドラム11に接触中の用紙に感光体ドラム11上のトナー像が転写される。本実施形態では、トナーの帯電極性は負であり、用紙にトナー像を転写する転写時には転写ローラー152に正の転写電圧が印加されるものとする。
定着部35は、トナー像が転写された用紙を加熱及び加圧してトナーを用紙に定着させる定着処理を行う。
記憶部36は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、I/F37を介して上流機20から入力されたプリントジョブや画像処理済みの画像データ等が記憶される。
I/F37は、上流機20に接続するためのインターフェース、FNS40に接続するためのインターフェースを有する。
〔上流機20と下流機30との転写部の構成の差異〕
一般的に、直列タンデムの画像形成システムでは、上流機は定着部を通過していない紙を通紙するため、図3(a)に矢印で示すように、高湿時、用紙Pや転写ベルト651の吸湿により転写部(転写ベルト651、転写ローラー652)の電気抵抗(以下、抵抗とする。)が低下して転写電界が転写ベルト651の面方向に拡散し、転写ベルト651と用紙Pの吸着力が低下し、感光体ドラム61に用紙Pが巻き付いて感光体ドラム61と用紙の分離不良が発生してしまう。
一方、下流機では、上流機の定着部を通過した後の用紙を通紙するため、図3(b)に矢印で示すように、用紙や転写部(転写ベルト751、転写ローラー752)が除湿されて抵抗が上がり、転写電界がニップ近傍に集中して低湿時に放電による画像ノイズや機内のセンサー(例えば、レジストセンサー、ジャム検知センサー、濃度検知センサー等)の信号ノイズが発生してしまう。
上流機で発生する上記問題を解決するには、転写電界をニップ部近傍に集中させることが必要で、これを実現するには、(1)転写ベルトを高抵抗とすること、(2)転写ニップ長(ニップ部の用紙搬送方向の長さ)を小さくすること、が必要であると考えられる。
一方、下流機で発生する上記問題を解決するには、転写電界をニップ部近傍に集中させないようにして転写部の電位上昇を抑えることが必要で、これを実現するには、(1)転写ベルトを低抵抗とすること、(2)転写ニップ長を大きくすること、が必要であると考えられる。
すなわち、上流機と下流機とで転写部の構成を同じにしたのでは、上流機と下流機の双方の問題を解決することはできない。
そこで、画像形成システム100では、上流機20の転写部5及び下流機30の転写部15が下記の(A)、(B)に示す条件を満たすように、異なる構成となっている。
(A)同一環境温湿度下における上流機20の転写ベルト51の抵抗と下流機30の転写ベルト151の抵抗を比較した場合に、以下の(式1)を満たす。
転写ベルト151の抵抗<転写ベルト51の抵抗・・・(式1)
具体的には、転写ベルト51の体積抵抗率と転写ベルト151の体積抵抗率の差分が以下の(式2)を満たすように転写ベルト51及び転写ベルト151が構成されている。
1.0logΩ・cm≦転写ベルト51の体積抵抗率−転写ベルト151の体積抵抗率≦2.0logΩ・cm・・・(式2)
(B)上流機20の転写ニップ長(ニップ部NPの用紙搬送方向の長さ)と下流機30の転写ニップ長を比較した場合に、以下の(式3)を満たす。
上流機20の転写ニップ長<下流機30の転写ニップ長・・・(式3)
具体的には、上流機20の転写ニップ長と下流機30の転写ニップ長が以下の(式4)を満たすように構成されている。
上流機20の転写ニップ長≦0.8×下流機30の転写ニップ長・・・(式4)
本実施形態では、上流機20の転写荷重≦0.8×下流機30の転写荷重・・・(式5)
を満たすように転写荷重が設定されていることで、(式4)を満たす構成が実現されている。
このように、上流機20に対しては、高抵抗の転写ベルト51を設置するとともに、転写ニップ長を小さくしているので、転写電界の拡散を抑制し、高湿時の用紙と感光体ドラム1との分離不良を抑制することができる。また、下流機30に対しては、低抵抗の転写ベルト151を設置するとともに、転写ニップ長を大きくすることで、転写電界のニップ近傍への集中を抑制し、低湿時の放電による画像ノイズや機内の信号ノイズを抑制することができる。
〔上流機20と下流機30との転写電圧制御の差異〕
また、一般的に、上流機の転写部は、定着部を通過していない用紙を通紙するため、先端に裁断バリのある用紙を使用すると、裁断バリの空隙部分に転写電荷が移り、感光体ドラムに用紙が巻き付いて分離不良が起きてしまう。そこで、上流機20においては、用紙先端がニップ部NPを通過する際には、転写時(感光体ドラム1のトナー像がニップ部NPを通過して用紙に転写が行われる時)と逆極性(ここでは、負)の転写電圧を転写ローラー52に印加する制御が行われる。
下流機の転写部は、定着部を通過した後の用紙を通紙するため、定着によってカールが大きくなる紙を用いると感光体ドラムに用紙が巻き付いて分離不良が起きてしまう。そこで、下流機30においては、用紙先端のニップ部NPの通過時には、転写時と同極性(ここでは、正)の転写電圧を転写ローラー152に印加して転写ベルト151の吸着力を高める制御が行われる。
以下、上流機20と下流機30のそれぞれにおける転写電圧制御処理について説明する。
図4は、上流機20の制御部21により実行される転写電圧制御処理を示すフローチャートである。
ジョブが開始されると、制御部21は、電圧印加部53により転写ローラー52に負の転写電圧を印加する(ステップS1)。ここでは、トナーにより転写部5が汚れるのを防ぐため、トナーの帯電極性と同極性の転写電圧を印加している。
次いで、制御部21は、感光体ドラム1のトナー像がニップ部NPに到達したか否かを判断する(ステップS2)。
ここで、レジストローラー231の近傍には、レジストローラー231への用紙先端の到達を検知するためのレジストセンサーが設けられており、制御部21は、レジストセンサーにより用紙先端が検知されてから所定時間T1が経過すると用紙先端がニップ部NPへ到達したと判断し、レジストセンサーにより用紙先端が検知されてから所定時間T2が経過すると感光体ドラム1のトナー像がニップ部NPに到達したと判断する(T1<T2)。なお、下流機30の制御部31においても同様にして用紙先端のニップ部NPへの到達及びトナー像のニップ部NPの到達を判断する。
感光体ドラム1のトナー像がニップ部NPに到達していないと判断した場合(ステップS2;NO)、制御部21は、ステップS1に戻る。
感光体ドラム1のトナー像がニップ部NPに到達したと判断した場合(ステップS2;YES)、制御部21は、電圧印加部53により転写ローラー52に正の転写電圧を印加する(ステップS3)。
次いで、制御部21は、転写が終了したか否かを判断する(ステップS4)。
ここで、制御部21は、レジストセンサーにより用紙先端が検知されてから所定時間T3が経過すると、転写が終了したと判断する(T2<T3)。なお、下流機30の制御部31についても同様にして転写の終了を判断する。
転写が終了していないと判断した場合(ステップS4;NO)、制御部21は、ステップS3に戻る。
転写が終了したと判断した場合(ステップS4;YES)、制御部21は、全ページの転写が終了したか否かを判断する(ステップS5)。
全ページの転写が終了していないと判断した場合(ステップS5;NO)、制御部21は、ステップS1に戻る。
全ページの転写が終了したと判断した場合(ステップS5;YES)、制御部21は、転写電圧制御処理を終了する。
図5は、下流機30の制御部31により実行される転写電圧制御処理を示すフローチャートである。
ジョブが開始されると、制御部31は、電圧印加部153により転写ローラー152に負の転写電圧を印加する(ステップS11)。ここでは、トナーにより転写部15が汚れるのを防ぐため、トナーの帯電極性と同極性の転写電圧を印加している。
次いで、制御部31は、用紙先端がニップ部NPに到達する所定時間前となったか否かを判断する(ステップS12)。
ここで、レジストローラー331の近傍には、レジストローラー331への用紙先端の到達を検知するためのレジストセンサーが設けられており、制御部31は、レジストセンサーにより用紙先端が検知されてから所定時間T0が経過すると、用紙がニップ部NPに到達する所定時間前となったと判断する(T0<T1)。
用紙先端がニップ部NPに到達する所定時間前となっていないと判断した場合(ステップS12;NO)、制御部31は、ステップS11に戻る。
用紙先端がニップ部NPに到達する所定時間前となったと判断した場合(ステップS12;YES)、制御部31は、電圧印加部153により正の転写電圧を転写ローラー152に印加する(ステップS13)。
次いで、制御部31は、転写が終了したか否かを判断する(ステップS14)。
転写が終了していないと判断した場合(ステップS14;NO)、制御部31は、ステップS13に戻る。
転写が終了したと判断した場合(ステップS14;YES)、制御部31は、全ページの転写が終了したか否かを判断する(ステップS15)。
全ページの転写が終了していないと判断した場合(ステップS15;NO)、制御部31は、ステップS11に戻る。
全ページの転写が終了したと判断した場合(ステップS15;YES)、制御部31は、転写電圧制御処理を終了する。
図6は、上記の転写電圧制御処理により上流機20と下流機30の転写ローラーに印加される電圧の時間変化を示す図である。
図6に示すように、上流機20においては、用紙先端がニップ部NPを通過するとき(T1)に転写ローラー52に転写時と逆極性の負の転写電圧が印加される。したがって、用紙先端に裁断バリがあっても用紙に転写時の感光体ドラム1の帯電極性(負)と逆極性(正)の電荷が移行することがなくなるので、用紙が感光体ドラム1に巻き付くことを抑制することができ、優れた分離性能を得ることができる。また、図6に示すように、下流機30においては、用紙先端がニップ部NPを通過するとき(T1)に転写ローラー152に転写時と同極性の正の転写電圧が印加される。したがって、転写ベルト151と用紙の吸着力を高めることができるので、定着によってカールが大きくなる紙を用いても感光体ドラム11に用紙が巻き付くことを抑止することができ、優れた分離性能を得ることができる。
なお、図4、図5に示す転写電圧制御処理は、少なくとも、コシがなく感光体ドラムに巻き付きやすい(分離不良が起きやすい)低坪量紙では、環境温湿度条件にかかわらず実施することが好ましい。例えば、制御部21及び制御部31は、ジョブ開始時等に、プリント設定データ等に基づいて、使用する用紙が予め定められた坪量(例えば、100gsm)以下の用紙であるか否かを判断し、予め定められた坪量以下の用紙である場合に、図4、図5に示す転写電圧制御処理を行うこととしてもよい。
〔検証実験〕
以下に、本発明の有効性を確認するために行った検証実験について説明する。
検証実験では、直列タンデム構成機であるBizhub_PRESS_2250P機を下記の通り改造した画像形成システムを用いた。
・各実施例、比較例の内容に応じて体積抵抗率の異なる転写ベルトを上流機と下流機それぞれに設置
・各実施例、比較例の内容に応じて上流機と下流機それぞれの転写ローラーの荷重を調整
・図4、5に示すように用紙先端部の転写電流極性を変えられるように転写電圧制御プログラムを変更
なお、用紙先端部の転写電流設定は以下のとおりである。
逆極性(負):−20μA、同極性(正):+20μA
検証実験では、温度30℃、相対湿度80%(高湿環境)、及び温度10℃、相対湿度20%(低湿環境)において、52gsm(低坪量)の上質紙を用いて表Iに示す転写部構成条件で1000プリント実施し、感光体と用紙の分離性及び放電ノイズの発生有無を評価した。
分離性は、感光体分離ジャム発生率により評価し、0%:◎、0.1〜0.2%:○、0.3〜1%:△、1%以上:×と評価した。表Iにおいては、上流機、下流機とも◎の場合は◎を、◎以外の場合は、◎以外となった方の画像形成装置の結果を示している。
放電ノイズは、画像ノイズの目視評価と信号ノイズ(レジストセンサー、ジャム検知センサー、濃度検知センサー等の誤検知)の発生有無により評価した。画像ノイズは、画像ノイズが全く見られない:◎、画像ノイズがほとんど見られない:○、普通:△、画像ノイズがはっきりわかる:×と評価し、センサーの誤検知がなかった場合には、画像ノイズの評価結果を放電ノイズの評価結果とし、センサーの誤検知があった場合は、画像ノイズの評価結果に拘わらず放電ノイズの評価結果を×とした。
なお、◎〜△は、製品として問題のないレベルである。
検証実験の結果は、表Iに示す通りである。
Figure 0006981309
実施例1〜4、比較例1〜3は、高湿環境下での検証実験の結果である。
実施例1は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たす
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たす
・上流機において用紙先端に負(転写時と逆極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
実施例1では、表Iに示すように、上流機及び下流機の分離性、放電ノイズとも優れた評価が得られた。
実施例2は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たす
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係は(式4)を満たしていない
・上流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
実施例2では、上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たしておらず、また、上流機において用紙先端に転写時と同極性の転写バイアスを印加したため、上流機の分離性が実施例1よりも少し低下しているが、良好なレベルである。
実施例3は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たす
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たす
・上流機において用紙先端に負(転写時と逆極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に負(転写時と逆極性)の転写バイアスを印加
実施例3では、下流機において用紙先端に負(転写時と逆極性)の転写バイアスを印加したため、下流機における分離性が実施例1よりも少し低下しているが、良好なレベルである。
実施例4は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしていない
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たす
・上流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
実施例4では、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしておらず、また、上流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加したため、実施例1、2に比べて上流機における分離性が低下しているが、問題のないレベルである。
比較例1は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしていない
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係は(式4)を満たしていない
・上流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
比較例1では、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしておらず、上流機と下流機の転写ニップ長の関係も(式4)を満たしていない。さらに、上流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスが印加されている。そのため、上流機に問題となるレベルの分離不良が生じている。
比較例2は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしていない
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係は(式4)を満たしていない
・上流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
比較例2は、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が比較例1と異なっている。比較例2では、比較例1よりも上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が(式2)の下限に近い値としたが、比較例1と同様に上流機に問題となるレベルの分離不良が生じている。この結果から、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が(式2)の下限を下回ると上流機に問題となるレベルの分離不良が生じることがわかる。
比較例3は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしていない
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係は(式4)を満たしていない
・上流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
比較例3は、実施例4と転写ニップ長の値のみが異なる条件である。実施例4、比較例3とも、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしていないが、実施例4は上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たしており、上流機の分離性は問題レベルとなっている。一方、比較例3では、上流機の転写ニップ長が(式4)の上限を上回っており、上流機に問題となるレベルの分離不良が起きている。この結果から、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たさず、かつ上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たさない場合は、上流機に問題となるレベルの分離不良が生じることがわかる。
上述の実施例1〜4、比較例1〜3の高湿環境下での検証実験では、上流機に対して下流機よりも高抵抗の転写ベルトを設置することで、高湿時における上流機における分離不良が低減され、優れた又は良好な分離性を得られることが確認できた。また、上流機の転写ニップ長を下流機の転写ニップ長より(式4)を満たすように小さくすることで、高湿時における上流機における分離不良が低減されることが確認できた。また、上流機において用紙先端に負(転写時と逆極性)の転写バイアスを印加することで、他の条件が同じ場合、用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加した場合に比べて良好な分離性を得ることができることが確認できた。下流機においては、用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加することで、他の条件が同じ場合、用紙先端に転写時と逆極性の転写バイアスを印加した場合に比べて分離不良を低減できることが確認できた。
実施例5〜8、比較例4〜6は、低湿境下での検証実験の結果である。
実施例5は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たす
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たす
・上流機において用紙先端に負(転写時と逆極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
実施例5では、表Iに示すように、上流機及び下流機の分離性、放電ノイズとも優れた評価が得られた。
実施例6は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たす
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係は(式4)を満たしていない
・上流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
実施例6では、上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たしていないため、下流機の放電ノイズの評価が実施例5よりも少し低下しているが、良好なレベルである。
実施例7は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしていない
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たす
・上流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
実施例7では、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしていないため、実施例5、6に比べて下流機における放電ノイズの抑制力が低下しているが、問題のないレベルである。
実施例8は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たす
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たす
・上流機において用紙先端に負(転写時と逆極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
実施例8では、実施例5と同様に、(式2)、(式4)の条件を満たしているが、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が(式2)の上限値であるため、上流機での放電ノイズの抑制力が実施例5よりも少し低下しているが、良好なレベルである。
比較例4、5は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしていない
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係は(式4)を満たしていない
・上流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
比較例4、5では、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしておらず、上流機と下流機の転写ニップ長の関係も(式4)を満たしていない。その結果、下流機で問題となるレベルの放電ノイズが発生している。
比較例6は、以下の転写部構成条件下での検証実験の結果である。
・上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしていない
・上流機と下流機の転写ニップ長の関係が(式4)を満たす
・上流機において用紙先端に負(転写時と逆極性)の転写バイアスを印加
・下流機において用紙先端に正(転写時と同極性)の転写バイアスを印加
比較例6では、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が上記実施形態の(式2)を満たしておらず(上限値を超えている)、上流機で問題となるレベルの放電ノイズが発生している。(式2)の上限を超えた場合、上流機の体積抵抗率が高くなりすぎてしまうため、上流機に問題となるレベルの放電ノイズが発生したと考えられる。
上述の実施例5〜8、比較例4〜6の低湿環境下での検証実験では、下流機に対して上流機よりも低抵抗の転写ベルトを設置することで、低湿時の下流機における放電ノイズの発生が低減されることが確認できた。また、下流機の転写ニップ長を上流機の転写ニップ長より(式4)を満たすように大きくすることで、低湿時における下流機における放電ノイズの発生が低減されることが確認できた。また、上流機と下流機の転写ベルトの体積抵抗率の差が(式2)の上限値を超えた場合、上流機において問題となるレベルの放電ノイズが発生することが確認できた。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述の実施形態は本発明の好適な一例であり、これに限定されない。
また、画像形成システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
100 画像形成システム
20 上流機
21 制御部
24 画像形成部
1 感光体ドラム
5 転写部
51 転写ベルト
52 転写ローラー
53 電圧印加部
231 レジストローラー
232 反転部
25 定着部
30 下流機
31 制御部
34 画像形成部
11 感光体ドラム
15 転写部
151 転写ベルト
152 転写ローラー
153 電圧印加部
331 レジストローラー
332 反転部
35 定着部

Claims (7)

  1. 像担持体と、
    転写ベルト、転写部材、及び前記転写部材に転写電圧を印加する電圧印加部を備え、ベルト転写方式により前記像担持体に形成されたトナー像を用紙に転写する転写部と、
    前記転写部により転写されたトナー像を前記用紙に定着させる定着部と、
    を備える複数の画像形成装置が用紙搬送方向に沿って直列に接続された画像形成システムであって、
    前記複数の画像形成装置のうち前記用紙搬送方向の上流側の画像形成装置の前記転写ベルトの電気抵抗は、同一環境温湿度下における前記用紙搬送方向の下流側の画像形成装置の前記転写ベルトの電気抵抗より高いことを特徴とする画像形成システム。
  2. 前記上流側の画像形成装置の前記転写ベルトの体積抵抗率から前記下流側の画像形成装置の前記転写ベルトの体積抵抗率を引いた差分は、1.0logΩ・cm以上2.0logΩ・cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
  3. 前記上流側の画像形成装置の前記転写部における転写ニップ長は、前記下流側の画像形成装置の前記転写部における転写ニップ長より小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。
  4. 前記上流側の画像形成装置の前記転写ニップ長は、前記下流側の画像形成装置の前記転写ニップ長の0.8倍以下であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
  5. 前記上流側の画像形成装置の前記転写部における転写荷重は、前記下流側の画像形成装置の前記転写部における転写荷重の0.8倍以下であることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成システム。
  6. 前記上流側の画像形成装置は、
    前記用紙の先端が転写ニップ部を通過する際に、前記用紙にトナー像を転写するときに印加する転写電圧と逆極性の電圧を印加するように前記電圧印加部を制御する制御部を備え、
    前記下流側の画像形成装置は、
    前記用紙の先端が転写ニップ部を通過する際に、前記用紙にトナー像を転写するときに印加する転写電圧と同極性の電圧を印加するように前記電圧印加部を制御する制御部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  7. 前記上流側の画像形成装置の制御部と前記下流側の画像形成装置の制御部は、少なくとも前記用紙の坪量が所定の閾値を下回る場合に、環境温湿度条件にかかわらず前記制御を行うことを特徴とする請求項6に記載の画像形成システム。
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