以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1)本明細書に開示する空調システムは、外部装置として加熱調理装置を更に備えていてもよい。換気装置は、加熱調理装置の動作に基づいて換気運転を開始する又は換気運転における風量を増量してもよい。
一般的に換気装置は加熱調理装置の上方に設けられているので、加熱調理装置のユーザーが気流によって寒さを感じやすい。このような構成によれば、加熱調理装置のユーザーが寒さ又は暑さを感じることを抑制できる。
(特徴2)前記暖房装置は、前記加熱調理装置のユーザーの足元に向けて温風を吹き出す吹出口を備えていてもよい。
換気装置が換気運転を開始する又は換気運転における風量を増量すると、室内の空気が室外に排出されるとともに、室外の空気が室内に流れ込む。室外の空気が室内に流れ込むときに、加熱調理装置のユーザーの足元に空気が流れ込むことがある。室外の空気が冷たい場合は、特にユーザーの足元に空気が流れ込みやすくなる。ユーザーの足元に流れ込んだ冷たい空気は、換気装置によって吸い上げられる。加熱調理装置のユーザーの足元に向けて温風を吹き出す吹出口を設けることによって、ユーザーの足元から暖めることができるので、ユーザーの足元に冷たい空気が流れ込んだとしても、ユーザーが寒さを感じることを抑制できる。
(特徴4)空調システムは、室内の温度を検出する温度センサを更に備えていてもよい。前記暖房装置は、前記温度センサで検出される前記室内の温度と目標暖房温度に基づいて暖房運転を実行するように構成されていてもよい。前記制御装置は、前記換気装置が換気運転を開始する又は換気運転における風量を増量すると、その運転の変化内容を特定する情報に基づいて、換気運転における風量に応じて暖房運転における温度補正値を設定することで、前記暖房装置による暖房運転を開始する又は暖房運転における熱量を増量してもよい。
一般的な空調装置は、温度センサで検出される室内の温度と目標空調温度の温度差を小さくするように、空調運転を実行する。このような空調装置では、例えば、目標空調温度に温度補正値を加算したり、温度センサの検出温度から温度補正値を減算すると、温度センサの検出温度と目標空調温度の温度差が大きくなり、その温度差を小さくするために、空調装置が空調運転を開始する又は空調運転における熱量を増量する。上記の構成では、制御装置が、換気運転における風量に応じて空調運転における温度補正値を設定することで、空調装置に、空調運転を開始させる又は空調運転における熱量を増量させる。このような構成によれば、制御装置による簡素な制御によって、空調装置による空調運転を開始する又は空調運転における熱量を増量することができる。
(実施例)
実施例に係る空調システム1について図面を用いて説明する。まず、冬季に空調システム1を使用する場合について説明する。図1に示すように、実施例に係る空調システム1は、ガスコンロ20(外部装置の1つとしての加熱調理装置の一例)と、センサ40(外部装置の1つとしての空気質検知装置の一例)と、レンジフード30(換気装置の一例)と、ガスファンヒーター50(空調装置の1つとしての暖房装置の一例)を備えている。
この空調システム1は、例えばマンションや戸建における室9に設置される。この室9の室内90は、キッチン領域91とダイニング領域92に分けられる。キッチン領域91では、ユーザーUが調理を行うことができる。ダイニング領域92では、ユーザーUが食事を行うことができる。
ガスコンロ20は、室内90のキッチン領域91に配置されている。ガスコンロ20は、ガスを燃焼させた火力を利用して加熱調理をするための装置である。ガスコンロ20は、バーナー21と、操作部22と、通信部23を備えている。ガスコンロ20は、バーナー21の火力によって加熱調理をする。
操作部22は、ガスコンロ20のユーザーUが点火と消火を切り換えることができるように構成されている。また、操作部22は、バーナー21の火力を「弱」、「中」、「強」に切り換えることができるように構成されている。ユーザーUが操作部22を操作することによってガスコンロ20の火力の切り換えをすることができる。
ガスコンロ20は、通信部23を介して無線通信を行うことができる。ガスコンロ20は、通信部23を介してガスコンロ20の動作状態に関する情報をレンジフード30に送信することができる。例えば、ガスコンロ20は、点火/消火の情報、および、火力「弱」、「中」、「強」の情報をレンジフード30に送信することができる。
センサ40は、室内90の空気質を検知する装置である。センサ40は、室内90の空気質を継続的に検知している。センサ40は、室内90のキッチン領域91に配置されている。センサ40は、通信部43を備えており、通信部43を介して無線通信を行うことができる。センサ40は、通信部43を介して室内90の空気質に関する情報をレンジフード30に送信することができる。例えば、センサ40は、後述する空気質の「正常」/「異常」の情報、および、「やや悪い」、「悪い」、「とても悪い」の情報をレンジフード30に送信することができる。
センサ40は、室内90の空気質を所定の基準に照らして「正常」と「異常」に分類することができる。また、センサ40は、室内90の空気質が「異常」である場合に、それを更に「やや悪い」、「悪い」、「とても悪い」の3つに分類することができる。例えば、ユーザーUがガスコンロ20によって調理をしているときに煙が発生し、それによって室内90の空気質が悪くなった場合、センサ40は、検知した室内90の空気質を「悪い(異常)」に分類する。また、例えば、後述するガスファンヒーター50から燃焼排ガスが発生し、それによって室内90の空気質がとても悪くなった場合、センサ40は、検知した室内90の空気質を「とても悪い(異常)」に分類する。また、例えば、キッチン領域91のゴミ箱(図示省略)から異臭が発生し、それによって室内90の空気質がとても悪くなった場合、センサ40は、検知した室内90の空気質を「とても悪い(異常)」に分類する。
レンジフード30は、室内90の空気を換気する装置である。レンジフード30は、室内90のキッチン領域91に配置されている。レンジフード30は、ガスコンロ20の上方に配置されている。レンジフード30は、ファン31と、操作部32と、通信部33と、制御部35を備えている。
ファン31は、モーターの回転によって回転し、室内90の空気を外部に送る。ファン31の回転速度が変わるとレンジフード30の風量が変わる。
操作部32は、ユーザーUがレンジフード30のONとOFFを切り換えることができるように構成されている。また、操作部32は、レンジフード30の風量を「弱」、「中」、「強」に切り換えることができるように構成されている。ユーザーUが操作部32を操作することによってレンジフード30の風量の切り換えをすることができる。
レンジフード30は、通信部33を介して無線通信可能に構成されている。レンジフード30の通信部33は、ガスコンロ20の通信部23と無線通信する。レンジフード30は、通信部33、23を介してガスコンロ20からガスコンロ20の動作状態に関する情報を受信する。また、レンジフード30の通信部33は、センサ40の通信部43と無線通信する。レンジフード30は、通信部33、43を介してセンサ40から室内90の空気質に関する情報を受信する。制御部35は、レンジフード30の動作を制御する。
次に、レンジフード30の風量について説明する。上記のレンジフード30では、ユーザーUがガスコンロ20を使用する場合に、ガスコンロ20の動作状態に適した風量がある。そこで、ガスコンロ20の動作状態に応じたレンジフード30の風量が予め設定されている。具体的には、ガスコンロ20の「消火」、「弱」、「中」、「強」の各火力に応じて、レンジフード30の風量「0(OFF)」、「弱」、「中」、「強」が設定されている。
また、上記のレンジフード30では、センサ40が検知する室内90の空気質に適した風量がある。そこで、センサ40が検知する室内90の空気質に応じたレンジフード30の風量が予め設定されている。具体的には、室内90の「正常」、「やや悪い」、「悪い」、「とても悪い」の各空気質に対応して、レンジフード30の風量「0(OFF)」、「弱」、「中」、「強」が設定されている。
次にガスファンヒーター50について説明する。ガスファンヒーター50は、室内90を暖房する装置である。ガスファンヒーター50は、燃料であるガスを燃焼させることによって生じる熱によって室内90を暖房する。ガスファンヒーター50は、開放燃焼式の暖房装置であり、室内90の空気を利用してガスを燃焼させる。ガスファンヒーター50は、室内90のキッチン領域91に配置されている。ガスファンヒーター50は、ガスコンロ20の下方に配置されている。ガスファンヒーター50は、吹出口51と、操作部52と、通信部53と、制御部55(制御装置の一例)を備えている。
吹出口51は、ガスコンロ20のユーザーUの足元に向けて温風を吹き出すように構成されている。吹出口51は、キッチン領域91の下部に向けて温風を吹き出すように構成されている。
操作部52は、ユーザーUがガスファンヒーター50のONとOFFを切り換えることができるように構成されている。また、操作部52は、ガスファンヒーター50の出力を「弱」、「中」、「強」に切り換えることができるように構成されている。ユーザーUが操作部52を操作することによってガスファンヒーター50の出力の切り換えをすることができる。
ガスファンヒーター50は、通信部53を介して無線通信可能に構成されている。ガスファンヒーター50の通信部53は、レンジフード30の通信部33と無線通信する。ガスファンヒーター50は、通信部53、33を介してレンジフード30からレンジフード30の動作状態に関する情報を受信する。例えば、ガスファンヒーター50は、レンジフード30のON/OFFの情報をレンジフード30から受信する。また、ガスファンヒーター50は、レンジフード30の風量「弱」、「中」、「強」の情報を受信してもよい。ガスファンヒーター50の制御部55は、ガスファンヒーター50の動作を制御する。
(第1実施例)
次に、空調システム1の動作について説明する。まず、第1実施例について説明する。図2に示すように、第1実施例の初期状態では、ガスコンロ20が点火しておらず、火力が「消火」であるとする。また、センサ40が検知した室内90の空気質が「正常」であるとする。また、レンジフード30の風量が「0(OFF)」であるとする。また、ガスファンヒーター50の出力が「OFF」であるとする。
この初期状態から、ガスコンロ20のユーザーUが操作部22を操作することによってガスコンロ20を点火したとする。また、ユーザーUが操作部22を操作することによってバーナー21の火力を「弱」にしたとする。そうすると、ガスコンロ20が火力「弱」で点火する。また、ガスコンロ20は、火力「弱」の情報をレンジフード30へ送信する(S11)。レンジフード30は火力「弱」の情報を受信する。
レンジフード30は、ガスコンロ20から火力「弱」の情報を受信すると、OFFからONに切り換わり、換気運転を開始する。レンジフード30は換気運転によって室内90の空気を換気する。このときレンジフード30は、ガスコンロ20の火力「弱」に応じた風量「弱」で動作する。レンジフード30の制御部35が、ガスコンロ20の火力「弱」の情報に基づいて、レンジフード30の風量を「弱」に調節する。
また、レンジフード30は、ONになって換気運転を開始すると、それを特定する「ON」の情報をガスファンヒーター50へ送信する(S12)。また、レンジフード30は、「ON」の情報とともに、ガスコンロ20が点火したことを特定する情報(ガスコンロ点火情報)をガスファンヒーター50へ送信する(S12)。ガスファンヒーター50は、レンジフード30の「ON」の情報とガスコンロ点火情報を受信する。
ガスファンヒーター50は、レンジフード30から「ON」の情報を受信するとOFFからONに切り換わり、暖房運転(空調運転の一例)を開始する。すなわち、ガスファンヒーター50の制御部55が、レンジフード30が換気運転を開始したことを特定する情報(「ON」の情報)に基づいて暖房運転を開始する。ガスファンヒーター50は、出力「弱」で暖房運転を開始する。このときのガスファンヒーター50の出力は、特に限定されるものではなく、「中」や「強」に設定されていてもよい。ガスファンヒーター50は暖房運転によって室内90を暖房するが、ガスコンロ20の火力及びレンジフード30の風量に応じて適切な出力に設定されることが好ましい。
その後、ガスコンロ20が点火してから時間が経過したときに、室内90の空気質が「正常」から「とても悪い(異常)」に変化したとする。例えば、ガスコンロ20からの煙とガスファンヒーター50からの燃焼排ガスによって、室内90の空気質が「とても悪い」に変化したとする。室内90の空気質は、センサ40によって継続的に検知されている。センサ40は、室内90の空気質が「とても悪い(異常)」に変化したことを検知する。
センサ40は、室内90の空気質が「正常」から「とても悪い(異常)」に変化すると、検知した空気質「とても悪い(異常)」の情報をレンジフード30へ送信する(S13)。レンジフード30は空気質「とても悪い(異常)」の情報を受信する。
レンジフード30は、センサ40から空気質「とても悪い(異常)」の情報を受信すると、その空気質「とても悪い(異常)」に応じた風量「強」で動作する。レンジフード30の制御部35が、室内90の空気質「とても悪い(異常)」の情報に基づいて、レンジフード30の風量を「強」に調節する。
また、レンジフード30は、センサ40から空気質「とても悪い(異常)」の情報を受信すると、室内90の空気質が異常であることを特定する情報(空気質異常情報)をガスファンヒーター50へ送信する(S14)。ガスファンヒーター50は、空気質異常情報を受信する。
ガスファンヒーター50は、レンジフード30から空気質異常情報を受信すると、ONからOFFに切り換わり、暖房運転を停止する。すなわち、ガスファンヒーター50の制御部55が、空気質異常情報に基づいてガスファンヒーター50をOFFにする。室内90の空気質が異常である場合は、ガスファンヒーター50による暖房運転が行われない。
以上、第1実施例の動作について説明した。上記の説明から明らかなように、実施例に係る空調システム1は、室内90の空気を換気するレンジフード30と、室内90を暖房するガスファンヒーター50と、ガスファンヒーター50の制御部55を備えている。制御部55は、レンジフード30が室内90の空気を換気する換気運転を開始すると、その運転の変化内容を特定する「ON」の情報に基づいて、ガスファンヒーター50によって室内90を暖房する暖房運転を開始する(S12参照)。
レンジフード30が配置されている室9では、レンジフード30が換気運転を開始すると、室外から外気が室内90に導入されると同時に、室内90の空気がレンジフード30に吸い上げられて気流が発生する。そうすると、発生した気流によって室内90に居るユーザーUが冬季は寒さを感じるおそれがある。しかしながら、上記の構成によれば、レンジフード30が換気運転を開始すると、ガスファンヒーター50の制御部55がガスファンヒーター50による暖房運転を開始するので室内90の空気が暖房運転によって暖められる。これによって、室内90に居るユーザーUが寒さを感じることを抑制できる。
また、上記の空調システム1は、ガスコンロ20を備えており、レンジフード30が、ガスコンロ20の動作状態に基づいて換気運転を開始する。
ガスコンロ20の動作に基づいてレンジフード30が換気運転を開始すると、ガスコンロ20のユーザーUが換気運転によって寒さを感じるおそれがあるが、ガスファンヒーター50の制御部55が暖房運転を開始するので、ガスコンロ20のユーザーUが寒さを感じることを抑制できる。
また、上記のガスファンヒーター50は、ガスコンロ20のユーザーUの足元に向けて温風を吹き出す吹出口51を備えている。
このような構成によれば、ユーザーUの足元から暖めることができるので、ユーザーUの足元に冷たい空気が流れ込んだとしても、ユーザーUが寒さを感じることを抑制できる。例えば、室外の空気が冷たいときにレンジフード30による換気運転が開始されると、室外の空気が室内90に流れ込むときにユーザーUの足元に冷たい空気が流れ込みやすくなる。このような場合であっても、ユーザーUの足元に向けて温風を吹き出す吹出口51を設けることによって、ユーザーUを足元から暖めることができる。
以上、一実施例について説明したが、具体的な態様は上記実施例に限定されるものではない。以下の説明において、上記の説明における構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
(第2実施例)
上記の実施例では、レンジフード30が室内90の空気を換気する換気運転を開始すると、それを特定する「ON」の情報に基づいて、ガスファンヒーター50の制御部55が、ガスファンヒーター50によって室内90を暖房する暖房運転を開始する構成であったが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、ガスファンヒーター50の制御部55が、レンジフード30の「ON」の情報に基づいて、暖房運転における暖房熱量を増量する構成であってもよい。
図3に示すように、第2実施例の初期状態では、ガスファンヒーター50が既にONになっており、暖房運転が既に行われているとする。例えば、ガスコンロ20のユーザーUがガスコンロ20の使用に先立って、ガスファンヒーター50の操作部52を操作することによってガスファンヒーター50をONにしていたとする。また、ユーザーUが操作部52を操作することによって、ガスファンヒーター50の出力を「弱」にしていたとする。
この状態において、ガスファンヒーター50がレンジフード30から「ON」の情報を受信すると(S12)、ガスファンヒーター50の出力が「弱」から「中」に切り換わる。すなわち、ガスファンヒーター50の暖房運転における暖房熱量が増量する。ガスファンヒーター50の制御部55が、レンジフード30が換気運転を開始したことを特定する情報に基づいて暖房運転における暖房熱量を増量する。ガスファンヒーター50は、出力「中」で暖房運転を行う。暖房運転によって室内90が暖房される。
以上のように、第2実施例に係る空調システム1では、レンジフード30が室内90の空気を換気する換気運転を開始すると、その運転の変化内容を特定する「ON」の情報に基づいて(S12参照)、ガスファンヒーター50の制御部55が、ガスファンヒーター50によって室内90を暖房する暖房運転における暖房熱量を増量する。このような構成によっても、第1実施例と同様に、増量した暖房熱量によって室内90の空気が暖められるので、室内90に居るユーザーUが寒さを感じることを抑制できる。
(第3実施例)
上記の実施例では、ガスコンロ20の動作に基づいてレンジフード30が換気運転を開始する構成であったが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、センサ40が検知した室内90の空気質に基づいてレンジフード30が換気運転を開始する構成であってもよい。
図4に示すように、第3実施例の初期状態は、上記の第1実施例の初期状態と同じであるとする。すなわち、第3実施例の初期状態は、ガスコンロ20が点火しておらず、火力が「消火」であるとする。また、センサ40が検知した室内90の空気質が「正常」であるとする。また、レンジフード30の風量が「0(OFF)」であるとする。また、ガスファンヒーター50の出力が「OFF」であるとする。
この初期状態から時間が経過したときに、室内90の空気質が「正常」から「とても悪い(異常)」に変化したとする。例えば、ゴミ箱からの異臭によって、室内90の空気質が「とても悪い」に変化したとする。室内90の空気質は、センサ40によって継続的に検知されている。センサ40は、室内90の空気質が「とても悪い(異常)」に変化したことを検知する。
センサ40は、室内90の空気質が「正常」から「とても悪い(異常)」に変化すると、検知した空気質「とても悪い(異常)」の情報をレンジフード30へ送信する(S21)。レンジフード30は空気質「とても悪い(異常)」の情報を受信する。
レンジフード30は、センサ40から空気質「とても悪い(異常)」の情報を受信すると、OFFからONに切り換わり、換気運転を開始する。レンジフード30は換気運転によって室内90の空気を換気する。このときレンジフード30は、センサ40が検知した室内90の空気質「とても悪い(異常)」に応じた風量「強」で動作する。レンジフード30の制御部35が、室内90の空気質「とても悪い(異常)」の情報に基づいて、レンジフード30の風量を「強」に調節する。
また、レンジフード30は、センサ40から空気質「とても悪い(異常)」の情報を受信すると、室内90の空気質が異常であることを特定する情報(空気質異常情報)をガスファンヒーター50へ送信する(S22)。ガスファンヒーター50は、空気質異常情報を受信する。
ガスファンヒーター50は、レンジフード30から空気質異常情報を受信すると、OFFの状態を維持し、暖房運転を開始しない。すなわち、ガスファンヒーター50の制御部55は、レンジフード30が室内90の空気質に基づいて換気運転を開始した場合は、ガスファンヒーター50を動作させない。室内90の空気質が異常である場合は、ガスファンヒーター50による暖房運転が行われない。
以上、第3実施例の動作について説明した。上記の説明から明らかなように、上記の空調システム1は、室内90の空気質を検知するセンサ40を備えている。ガスファンヒーター50は、燃料であるガスを燃焼させ、その燃焼物を室内に放出することによって暖房する暖房装置である。レンジフード30は、センサ40が検知した室内90の空気質に基づいて換気運転を開始する。ガスファンヒーター50の制御部55は、レンジフード30が室内90の空気質に基づいて換気運転を開始したとき、ガスファンヒーター50が暖房運転を実行していない場合は暖房運転を開始しない。
このような構成によれば、室内90の空気質に基づいて室内90の空気を換気することができる。例えば、ゴミ箱からの異臭によって室内90の空気質が悪化した場合に、レンジフード30によって室内90の空気を換気することができる。一方、ガスファンヒーター50が燃料(ガス)を燃焼させる構成であるので、ガスファンヒーター50の暖房運転によって燃焼排ガスが発生し、その燃焼排ガスによって室内90の空気質が悪化する可能性がある。そこで、上記の構成では、レンジフード30が室内90の空気質に基づいて換気運転を開始したとき、ガスファンヒーター50が暖房運転を実行していない場合は、ガスファンヒーター50による暖房運転を開始しない。これによって、例えば、ゴミ箱からの異臭によって室内90の空気質が悪化した場合に、それに基づいてレンジフード30が換気運転を開始した場合は、それ以上室内90の空気質を悪化させないために、ガスファンヒーター50による暖房運転を開始しない。このような構成によれば、ガスファンヒーター50から燃焼排ガスが発生することがないので、ガスファンヒーター50によって室内90の空気質が更に悪化することを抑制できる。
上記の第3実施例では、レンジフード30が換気運転を開始した場合について説明したが、この構成に限定されるものではない。レンジフード30が換気運転における風量を増量した場合も、上記と同様に、ガスファンヒーター50の制御部55が暖房運転を開始しない構成であってもよい。例えば、レンジフード30が既に風量「中」で動作しており、センサ40によって検知される室内90の空気質が「とても悪い(異常)」に変化したことによって、レンジフード30の風量が「中」から「強」に増量したとする。すなわち、レンジフード30が室内90の空気質に基づいて換気運転における風量を増量したとする。このとき、ガスファンヒーター50の制御部55は、ガスファンヒーター50が暖房運転を実行していない場合は、暖房運転を開始せずにガスファンヒーター50の出力を「OFF」に維持する。このような構成によっても、上記と同様に、ガスファンヒーター50によって室内90の空気質が更に悪化することを抑制できる。
(第4実施例)
上記の実施例では、レンジフード30が室内90の空気質に基づいて換気運転を開始した場合は、ガスファンヒーター50の制御部55が、ガスファンヒーター50による暖房運転を開始しない構成であったが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、ガスファンヒーター50の制御部55が、ガスファンヒーター50による暖房運転における暖房熱量を増量しない構成であってもよい。
図5に示すように、第4実施例の初期状態は、上記の第2実施例の初期状態と同じであるとする。すなわち、第4実施例の初期状態では、ガスコンロ20が点火しておらず、火力が「消火」であるとする。また、センサ40が検知した室内90の空気質が「正常」であるとする。また、レンジフード30の風量が「0(OFF)」であるとする。また、ガスファンヒーター50が既にONになっており、暖房運転が既に行われているとする。例えば、ガスコンロ20のユーザーUがガスコンロ20の使用に先立って、ガスファンヒーター50の操作部52を操作することによってガスファンヒーター50をONにしていたとする。また、ユーザーUが操作部52を操作することによって、ガスファンヒーター50の出力を「弱」にしていたとする。
この状態において、ガスファンヒーター50は、レンジフード30から空気質異常情報を受信すると(S22)、ONからOFFに切り換わり、暖房運転を停止する。すなわち、ガスファンヒーター50の制御部55は、レンジフード30が室内90の空気質に基づいて換気運転を開始した場合は、暖房運転における暖房熱量を増量せず、ガスファンヒーター50をOFFにする。室内90の空気質が異常である場合は、ガスファンヒーター50による暖房運転が行われない。
以上のように、第4実施例に係る空調システム1では、レンジフード30が室内90の空気質に基づいて換気運転を開始したとき、ガスファンヒーター50が暖房運転を実行している場合は、ガスファンヒーター50の制御部55が、暖房運転における暖房熱量を増量しない(減量する)。このような構成によっても、第3実施例と同様に、ガスファンヒーター50によって室内90の空気質が更に悪化することを抑制できる。
(第5実施例)
また、上記の第1実施例では、レンジフード30が換気運転を開始すると、ガスファンヒーター50の制御部55が暖房運転を開始する構成であったが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、レンジフード30が換気運転における風量を増量すると、ガスファンヒーター50の制御部55が暖房運転を開始する構成であってもよい。
図6に示すように、第5実施例の初期状態では、ガスコンロ20が点火しておらず、火力が「消火」であるとする。また、センサ40が検知した室内90の空気質が「正常」であるとする。また、レンジフード30の風量が「弱」であるとする。すなわち、レンジフード30が既にONになっており、換気運転が既に行われているとする。例えば、ガスコンロ20のユーザーUがガスコンロ20の使用に先立って、レンジフード30の操作部32を操作することによってレンジフード30をONにしていたとする。また、ユーザーUが操作部32を操作することによって、レンジフード30の風量を「弱」にしていたとする。また、初期状態では、ガスファンヒーター50の出力が「OFF」であるとする。
この初期状態から、ガスコンロ20のユーザーUが操作部22を操作することによってガスコンロ20を点火したとする。また、ユーザーUが操作部22を操作することによってバーナー21の火力を「中」にしたとする。そうすると、ガスコンロ20が火力「中」で点火する。また、ガスコンロ20は、火力「中」の情報をレンジフード30へ送信する(S31)。レンジフード30は火力「中」の情報を受信する。
レンジフード30は、ガスコンロ20から火力「中」の情報を受信すると、風量が切り換わり、ガスコンロ20の火力「中」に応じた風量「中」で動作する。レンジフード30の制御部35が、ガスコンロ20の火力「中」の情報に基づいて、レンジフード30の風量を「中」に調節する。レンジフード30の風量が「弱」から「中」に増量する。レンジフード30は風量「中」で換気運転を行う。
また、レンジフード30は、風量「中」で動作すると、それを特定する風量「中」の情報をガスファンヒーター50へ送信する(S32)。また、レンジフード30は、風量「中」の情報とともに、ガスコンロ20が点火したことを特定する情報(ガスコンロ点火情報)をガスファンヒーター50へ送信する(S32)。また、レンジフード30は、風量「中」の情報とともに、風量が増量したことを特定する情報(風量増量情報)をガスファンヒーター50へ送信する(S32)。ガスファンヒーター50は、レンジフード30の風量「中」の情報とガスコンロ点火情報と風量増量情報を受信する。
ガスファンヒーター50は、レンジフード30から風量増量情報を受信するとOFFからONに切り換わり、暖房運転を開始する。すなわち、ガスファンヒーター50の制御部55が、レンジフード30の換気運転における風量が増量したことを特定する情報(風量増量情報)に基づいて暖房運転を開始する。ガスファンヒーター50は、出力「弱」で暖房運転を開始する。このときのガスファンヒーター50の出力は、特に限定されるものではなく、「中」や「強」に設定されていてもよいが、ガスコンロ20の火力及びレンジフード30の風量に応じて適切な出力に設定されることが好ましい。ガスファンヒーター50は暖房運転によって室内90を暖房する。
以上のように、第5実施例に係る空調システム1では、レンジフード30が換気運転における風量を増量すると、その運転の変化内容を特定する風量増量情報に基づいて(S32参照)、ガスファンヒーター50の制御部55が、ガスファンヒーター50によって室内90を暖房する暖房運転を開始する。このような構成によっても、第1実施例と同様に、室内90の空気が暖房運転によって暖められるので、室内90に居るユーザーUが寒さを感じることを抑制できる。
(第6実施例)
また、上記の第2実施例では、レンジフード30が換気運転を開始すると、ガスファンヒーター50の制御部55が暖房運転における暖房熱量を増量する構成であったが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、レンジフード30が換気運転における風量を増量すると、ガスファンヒーター50の制御部55が暖房運転における暖房熱量を増量する構成であってもよい。
図7に示すように、第6実施例の初期状態では、ガスコンロ20が点火しておらず、火力が「消火」であるとする。また、センサ40が検知した室内90の空気質が「正常」であるとする。また、レンジフード30の風量が「弱」であるとする。すなわち、レンジフード30が既にONになっており、換気運転が既に行われているとする。例えば、ガスコンロ20のユーザーUがガスコンロ20の使用に先立って、レンジフード30の操作部32を操作することによってレンジフード30をONにしていたとする。また、ユーザーUが操作部32を操作することによって、レンジフード30の風量を「弱」にしていたとする。また、ガスファンヒーター50が既にONになっており、暖房運転が既に行われているとする。例えば、ガスコンロ20のユーザーUがガスコンロ20の使用に先立って、ガスファンヒーター50の操作部52を操作することによってガスファンヒーター50をONにしていたとする。また、ユーザーUが操作部52を操作することによって、ガスファンヒーター50の出力を「弱」にしていたとする。
この初期状態から、上記の第5実施例と同様に、ガスコンロ20のユーザーUが操作部22を操作することによってガスコンロ20を点火したとする。また、ユーザーUが操作部22を操作することによってバーナー21の火力を「中」にしたとする。そうすると、ガスコンロ20が火力「中」で点火する。また、ガスコンロ20は、火力「中」の情報をレンジフード30へ送信する(S31)。レンジフード30は火力「中」の情報を受信する。
レンジフード30は、ガスコンロ20から火力「中」の情報を受信すると、風量が切り換わり、ガスコンロ20の火力「中」に応じた風量「中」で動作する。レンジフード30の制御部35が、ガスコンロ20の火力「中」の情報に基づいて、レンジフード30の風量を「中」に調節する。レンジフード30の風量が「弱」から「中」に増量する。レンジフード30は風量「中」で換気運転を行う。
また、レンジフード30は、風量「中」で動作すると、それを特定する風量「中」の情報をガスファンヒーター50へ送信する(S32)。また、レンジフード30は、風量「中」の情報とともに、ガスコンロ20が点火したことを特定する情報(ガスコンロ点火情報)をガスファンヒーター50へ送信する(S32)。また、レンジフード30は、風量「中」の情報とともに、風量が増量したことを特定する情報(風量増量情報)をガスファンヒーター50へ送信する(S32)。ガスファンヒーター50は、レンジフード30の風量「中」の情報とガスコンロ点火情報と風量増量情報を受信する。
ガスファンヒーター50がレンジフード30から風量増量情報を受信すると(S32)、ガスファンヒーター50の出力が「弱」から「中」に切り換わる。すなわち、ガスファンヒーター50の暖房運転における暖房熱量が増量する。ガスファンヒーター50の制御部55が、レンジフード30の換気運転における風量が増量したことを特定する情報(風量増量情報)に基づいて暖房運転における暖房熱量を増量する。ガスファンヒーター50は、出力「中」で暖房運転を行う。暖房運転によって室内90が暖房される。
以上のように、第6実施例に係る空調システム1では、レンジフード30が換気運転における風量を増量すると、その運転の変化内容を特定する風量増量情報に基づいて(S32参照)、ガスファンヒーター50の制御部55が、ガスファンヒーター50によって室内90を暖房する暖房運転における暖房熱量を増量する。このような構成によっても、第2実施例と同様に、増量した暖房熱量によって室内90の空気が暖められるので、室内90に居るユーザーUが寒さを感じることを抑制できる。
(第7実施例)
第7実施例に係る空調システム1は、図1に示すように、室内90の温度を検出する温度センサ81を備えている。この温度センサ81は、室内90のキッチン領域91に配置されており、キッチン領域91の温度を検出する。温度センサ81は、ガスファンヒーター50に取り付けられている。第7実施例に係る空調システム1では、ガスファンヒーター50の制御部55が、温度センサ81で検出される室内90の温度に基づいて暖房運転を実行する。また、ガスファンヒーター50の制御部55は、目標暖房温度(目標空調温度の一例)に基づいて暖房運転を実行する。制御部55は、温度センサ81で検出される室内90の温度が目標暖房温度になるように暖房運転を実行する。制御部55は、温度センサ81で検出される室内90の温度と目標暖房温度との温度差が小さくなるように暖房運転を実行する。例えば、暖房運転における目標暖房温度が20℃であり、温度センサ81で検出される現在の室内90の温度が18℃である場合は、制御部55が、両者の温度差である2℃の差を埋め合わせるように暖房運転を実行する。
また、第7実施例に係る空調システム1では、レンジフード30の制御部35が換気運転における風量を増量すると、ガスファンヒーター50の制御部55が暖房運転における目標暖房温度を補正して、目標暖房温度を高くする。制御部55は、換気運転における風量に応じた温度補正値で目標暖房温度を補正する。また、制御部55は、温度センサ81で検出される室内90の温度が補正後の目標暖房温度になるように暖房運転を実行する。例えば、レンジフード30の換気運転における風量が「弱」であり、ガスファンヒーター50の暖房運転における目標暖房温度が20℃であるとする。その状態から、レンジフード30の制御部35が風量を「弱」から「中」に増量したとする。レンジフード30の制御部35は、風量「中」の情報をガスファンヒーター50へ送信する。ガスファンヒーター50の制御部55が風量「中」の情報を受信する。
ガスファンヒーター50の制御部55は、レンジフード30から風量「中」の情報を受信すると、その風量「中」に応じた温度補正値(例えば2℃)を設定する。温度補正値は、レンジフード30の風量に応じて設定される。例えば、レンジフード30の風量が「弱」になる場合は、温度補正値を1℃とし、風量が「中」になる場合は、温度補正値を2℃とし、風量が「強」になる場合は、温度補正値を3℃とすることができる。また、制御部55は、設定した温度補正値に基づいて目標暖房温度を補正して、目標暖房温度を高くする。例えば、制御部55は、目標暖房温度を22℃(=20℃+2℃)に補正する。そして、制御部55は、温度センサ81で検出される室内90の温度が補正後の目標暖房温度(例えば22℃)になるように暖房運転における熱量を増量する。制御部55は、暖房運転における出力を例えば「弱」から「中」に変更して熱量を増量する。
以上のように、第7実施例に係る空調システム1は、室内90の温度を検出する温度センサ81を備えている。ガスファンヒーター50は、温度センサ81で検出される室内90の温度と目標暖房温度に基づいて暖房運転を実行するように構成されている。ガスファンヒーター50の制御部55は、レンジフード30が換気運転における風量を増量すると、その運転の変化内容を特定する情報に基づいて、換気運転における風量(例えば「中」)に応じて暖房運転における温度補正値(例えば2℃)を設定することで暖房運転における熱量を増量する。
この構成によれば、レンジフード30の換気運転における風量に応じて温度補正値を設定し、その温度補正値に基づいて目標暖房温度を補正することで熱量を増量するので、ガスファンヒーター50の制御部55による簡素な制御によって、ガスファンヒーター50による暖房運転を開始する又は暖房運転における熱量を増量することができる。
上記の第7実施例では、ガスファンヒーター50の制御部55が温度補正値を設定し、設定した温度補正値に基づいて目標暖房温度を補正して、目標暖房温度を高くする構成について説明したが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、ガスファンヒーター50の制御部55が温度補正値を設定し、設定した温度補正値に基づいて温度センサ81の検出温度を補正して、検出温度を見かけ上低くしてもよい。例えば、温度センサ81の検出温度が18℃である場合は、設定した温度補正値(2℃)に基づいて、見かけ上の検出温度を16℃(=18℃−2℃)に補正する。そして、制御部55は、温度センサ81で検出される室内90の温度が目標暖房温度(例えば20℃)になるように暖房運転における熱量を増量する。制御部55は、目標暖房温度(例えば20℃)と温度センサ81の見かけ上の検出温度(例えば16℃)との温度差(4℃)を埋め合わせるように暖房運転を実行する。この構成によっても、上記と同様に、換気運転における風量に応じて温度補正値を設定し、温度センサ81の検出温度を見かけ上補正することで熱量を増量するので、暖房運転における温度管理を適切に行うことができ、室内90の温度を適度な温度にすることができる。よって、室内90の温度をユーザーUにとって快適な温度にすることができる。
また、上記の第7実施例では、レンジフード30の制御部35が換気運転における風量を増量するときの制御について説明したが、この構成に限定されるものではなく、レンジフード30の制御部35が換気運転を開始するときの制御についても上記と同様である。すなわち、ガスファンヒーター50の制御部55は、レンジフード30の制御部35が換気運転を開始すると、その運転の変化内容を特定する情報に基づいて、換気運転における風量に応じて暖房運転における温度補正値を設定する。また、ガスファンヒーター50の制御部55が暖房運転を開始する場合も、上記と同様に、換気運転における風量に応じて暖房運転における温度補正値を設定する。
(その他の実施例)
上記の実施例では、ガスファンヒーター50の通信部53が、レンジフード30の通信部33と無線通信する構成であったが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、ガスファンヒーター50の通信部53が、ガスコンロ20の通信部23及びセンサ40の通信部43とも無線通信する構成であってもよい。
上記の第1及び第2実施例では、レンジフード30からガスファンヒーター50にガスコンロ点火情報が送信される構成であったが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、ガスコンロ20からガスファンヒーター50にガスコンロ点火情報が送信される構成であってもよい。ガスコンロ20は、火力の情報をレンジフード30へ送信するとともに、ガスコンロ点火情報をガスファンヒーター50へ送信する。レンジフード30は、ガスコンロ20から受信した火力の情報に基づいて換気運転を開始する。ガスファンヒーター50は、ガスコンロ点火情報を受信することによって、レンジフード30が換気運転を開始したことを間接的に特定することができる。または、レンジフード30の運転情報をガスコンロ20を経由してガスファンヒーター50が受信してもよい。ガスファンヒーター50の制御部55は、レンジフード30が換気運転を開始したことを特定する情報(この場合はガスコンロ点火情報)に基づいて暖房運転を開始することができる。
また、上記の各実施例では、レンジフード30からガスファンヒーター50に空気質異常情報が送信される構成であったが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、センサ40からガスファンヒーター50に空気質異常情報が送信される構成であってもよい。センサ40は、室内90の空気質の情報をレンジフード30へ送信するとともに、空気質異常情報をガスファンヒーター50へ送信する。レンジフード30は、センサ40から受信した空気質の情報に基づいて換気運転を開始する又は換気運転における風量を増量する。ガスファンヒーター50は、空気質異常情報を受信することによって、空気質に基づいてレンジフード30が換気運転を開始したこと又は換気運転における風量を増量したことを間接的に特定することができる。または、レンジフード30が空気質に基づいて換気運転を開始したことを、センサ40を経由してガスファンヒーター50が受信してもよい。ガスファンヒーター50の制御部55は、レンジフード30が室内90の空気質に基づいて換気運転を開始した場合又は換気運転における風量を増量した場合は、暖房運転を開始しない又は暖房運転における暖房熱量を増量しない(暖房熱量を維持する又は減量する)。
また、上記の第1、2、4実施例では、ガスファンヒーター50がレンジフード30から空気質異常情報を受信すると、ガスファンヒーター50の出力がOFFになる構成であったが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、ガスファンヒーター50がレンジフード30から空気質異常情報を受信すると、ガスファンヒーター50の出力が「弱」または「中」で維持される構成であってもよい。あるいは、ガスファンヒーター50の出力が「中」から「弱」に下がる構成であってもよい。すなわち、暖房運転における暖房熱量を増量せずに維持する又は減量する構成であってもよい。ガスファンヒーター50の制御部55は、レンジフード30が室内90の空気質に基づいて換気運転を開始したとき又は換気運転における風量を増量したときに、ガスファンヒーター50が暖房運転を実行していない場合は暖房運転を開始しない。一方、ガスファンヒーター50が暖房運転を実行している場合は暖房運転における暖房熱量を維持する又は減量する。なお、ガスファンヒーター50の出力がONからOFFになることも、暖房熱量を減量することに含まれる。
さらに、上記の実施例では、ガスファンヒーター50がレンジフード30から空気質異常情報を受信すると、ガスファンヒーター50の出力がOFFになる構成であったが、他の実施例では、空気質異常情報を例えば「悪臭」と「CO、燃焼排ガス」のように安全と不安全に分類し、不安全の情報の場合にのみ、ガスファンヒーター50の出力がOFFになる構成であってもよい。
さらに、上記の実施例では、空調装置としてガスファンヒーター50を用いて、室内90に居るユーザーUが冬季に寒さを感じることを抑制する構成について説明したが、この構成に限定されるものではない。他の実施例では、夏季に空調装置として、クーラー(空調装置の1つとしての冷房装置の一例)を用いてもよい。クーラーは、室内90を冷房する冷房運転(空調運転の一例)を実行可能である。クーラーの冷熱量を増量することで室内90を冷房することができる。クーラーの制御部(制御装置の一例)は、レンジフード30が室内90の空気を換気する換気運転を開始する又は換気運転における風量を増量すると、その運転の変化内容を特定する情報に基づいて、室内90を冷房する冷房運転を開始する又は冷房運転における冷熱量を増量する。このような構成によれば、室内90に居るユーザーUが夏季に暑さを感じることを抑制できる。
また、クーラーは、温度センサ81で検出される室内90の温度と目標冷房温度(目標空調温度の一例)に基づいて空調運転を実行してもよい。クーラーの制御部は、レンジフード30の換気運転における風量に応じて冷房運転における温度補正値を設定してもよい。
また、他の実施例では、室内90の温度を検出する温度センサ81が、ガスファンヒーター50に取り付けられていなくてもよい。温度センサ81が、レンジフード30又はガスコンロ20に取り付けられていてもよい。また、センサ40が温度センサ81の機能を備えていてもよい。あるいは、センサ40と温度センサ81が別体であり、温度センサ81がセンサ40とは別の位置に配置されていてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。