JP6977453B2 - 芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原材料である脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素から芳香族化合物を製造する方法に関するものであり、特に反応後の租生成物から分離した特定の沸点範囲留分を原材料に混合することにより効率よく芳香族炭化水素を製造する方法に関するものである。
ベンゼン、トルエン、キシレン(以下、総称して芳香族化合物と表記する。)は、多くの場合、石油精製により得られた原料油(例えば、ナフサなど)を、熱分解反応装置にて分解し、得られた熱分解生成物から芳香族化合物を蒸留または抽出によって分離精製することで得られる。これら製造法による芳香族化合物の製造では、芳香族化合物以外の熱分解生成物として、脂肪族および脂環式炭化水素が含まれる。そのため、芳香族化合物の製造に伴って、脂肪族および脂環式炭化水素も同時に製造されるため、芳香族化合物の生産量は脂肪族および脂環式炭化水素の生産量を見合って調整がなされ、おのずと生産量に限度があるものであった。
また、脂肪族または脂環式炭化水素原料を、中細孔径ゼオライトを主に含んだ触媒と約400℃〜約800℃程度の温度で接触させる芳香族化合物の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1〜2、非特許文献1〜4)。該製造法は、熱分解による芳香族化合物の製造法と比較して、付加価値が低く余剰な炭化水素原料から芳香族化合物が製造できるといった利点があるが、副生成物として利用価値の低い軽質なガス成分が生成するため、目的の芳香族が十分に得られないものであった。
特許第3741455号公報 特許第3264447号公報
Industrial & Engineering Chemistry Research 第31巻、995頁(1992年) Industrial & Engineering Chemistry Research 第26巻、647頁(1987年) Applied Catalysis 第78巻、15頁(1991年) Microporous and Mesoporous Materials 第47巻、253頁(2001年)
本発明は、脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素の炭化水素原料から芳香族化合物を製造する際に、高い芳香族収率を得ることができ、マテリアルバランスに優れる新規な芳香族化合物の製造方法を提供するものである。
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素をゼオライトを含む芳香族化合物製造触媒と接触し、芳香族化合物とするに際に、反応後の租生成物より回収した特定の沸点範囲留分を原材料に混合することにより、原材料から高い芳香族収率にて芳香族化合物を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、原材料である脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素を温度範囲400℃以上800℃以下でゼオライトを含む芳香族化合物製造触媒と接触し、芳香族化合物を製造するに際し、少なくとも下記(1)工程及び(2)工程を経ることを特徴とする芳香族化合物の製造方法。
(1)工程;反応生成物を沸点78℃以上の留分と沸点78℃未満の留分とに分離する工程。
(2)工程;(1)工程により分離した沸点78℃未満の留分を原材料に混合する工程。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の芳香族化合物の製造方法は、原材料である脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素を温度範囲400℃以上800℃以下でゼオライトを含む芳香族化合物製造触媒と接触し、芳香族化合物を製造するものであり、その際に少なくとも(1)工程;反応生成物を沸点78℃以上の留分と沸点78℃未満の留分とに分離する工程、及び(2)工程;(1)工程により分離した沸点78℃未満の留分を原材料に混合する工程、を経るものである。そして、本願発明の芳香族化合物の製造方法は、留分として沸点78℃にて分離を行うことに特徴を有するものであり、沸点78℃以外での分離では、芳香族化効率、マテリアルバランスの効率化を達成することが困難となる。なお、沸点78℃とは、あくまで設定温度であり、現実の運用の際には実温として許容される振れ幅を有するものであり、例えば±5℃程度の振れ幅を有するものとなる。
本発明の芳香族化合物の製造方法における原材料である脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素としては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素の範疇に属するものであれば如何なるものであってもよく、飽和炭化水素、不飽和炭化水素、脂環式炭化水素、それらの混合物等を挙げることができ、特に効率的に芳香族化合物を製造できることから、炭素数2〜6のものが好ましく、特に炭素数4〜6のものが好ましい。そして、より具体的には、脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素としては、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、シクロプロパン、n−ブタン、イソブタン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、ブタジエン、シクロブテン、シクロブタン、メチルシクロプロパン、n−ペンタン、イソペンタン、イソペンテン、1−ペンテン、2−ペンテン、シクロペンタン、シクロペンテン、メチルシクロブタン、メチルシクロブテン、エチルシクロプロパン、ジメチルシクロプロパン、ペンタジエン、n−ヘキサン、メチルペンタン、メチルペンテン、エチルブタン、エチルブテン、ジメチルブタン、ジメチルブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、ヘキサジエン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロペンタン、メチルシクロペンテン、エチルシクロブタン、エチルシクロブテン、ジメチルシクロブタン、ジメチルシクロブテン及びそれらの混合物等を挙げることができ、中でも、n−ブタン、イソブタン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、ブタジエン、シクロブテン、シクロブタン、メチルシクロプロパン、n−ペンタン、イソペンタン、イソペンテン、1−ペンテン、2−ペンテン、シクロペンタン、シクロペンテン、メチルシクロブタン、メチルシクロブテン、エチルシクロプロパン、ジメチルシクロプロパン、ペンタジエン、n−ヘキサン、メチルペンタン、メチルペンテン、エチルブタン、エチルブテン、ジメチルブタン、ジメチルブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、ヘキサジエン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロペンタン、メチルシクロペンテン、エチルシクロブタン、エチルシクロブテン、ジメチルシクロブタン、ジメチルシクロブテン及びそれらの混合物等が好ましい。また、脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素としては、ナフサ等熱分解による石油精製により得られたC4留分(主に炭素数4を有する炭化水素化合物からなる留分の総称。)、C5留分(主に炭素数5を有する炭化水素化合物からなる留分の総称。)、C6留分(主に炭素数6を有する炭化水素化合物からなる留分の総称。)等を挙げることができる。
本発明の芳香族化合物の製造方法における芳香族化合物製造触媒はゼオライトを含んでなるものであり、ゼオライトとしては、ゼオライトと称される範疇のものを含むものであれば特に限定されるものではない。好ましくは、10員環骨格構造を有するゼオライトであり、具体的には、AEL、EUO、FER、MWW、HEU、MEL、MFI、NES、MRE型等を含んでなるものである。より芳香族化合物の反応選択性、生産性に優れるものとなることから、MELまたはMFI型を含んでなるものであり、さらに好ましくは、MFI型を含んでなるものである。
この際のゼオライトは、例えば、MFI型としては、国際ゼオライト学会で定義される構造コードMFIに属するアルミノシリケート化合物を示すものである。そして、該ゼオライトは、そのSiO/Al(モル比)は制限されるものではなく、その中でも耐熱性、反応選択性、生産性に優れる製造方法となることから、SiO/Al(モル比)が20以上1000以下であることが好ましい。また、該ゼオライトとしては、反応選択性、生産性に優れることから、細孔内にテトラプロピルアンモニウムの様な構造指向剤を含まないものであることが好ましい。また、均一メソ細孔を有するゼオライトであることが好ましく、特に(i)ピークの半値幅(hw)が最大でも20nm(hw≦20nm)であり、最大ピークの中心値(μ)が10nm以上20nm以下(10nm≦μ≦20nm)である細孔分布曲線を有し、細孔容積(pv)が少なくとも0.05ml/g(0.05ml/g≦pv)である均一メソ細孔を有する、(ii)回折角を2θとした粉末X線回折測定において0.1〜3度の範囲にピークを有さない、(iii)平均粒子径(PD)が最大でも100nm(PD≦100nm)である、という各特性を満足するMFI型ゼオライトであることが好ましい。
また、この際のゼオライトとしては、1次粒子径及び凝集径は制限されるものではない。そして、該ゼオライトを芳香族製造触媒として用いる際の形態としては、制限されるものではなく、例えば合成されたゼオライト粉末をそのまま用いること、圧縮成型を行い特定の形状物として用いること、バインダー等と混合し成形を行い特定の形状物として用いること、等のいずれの形態として用いることも可能である。
該ゼオライトは、プロトン型で用いる他、対カチオンの一部または全部がアルカリ金属又はアルカリ土類金属でイオン交換されたものを用いることができる。また、亜鉛、ガリウム、銀、鉄、クロム、銅、スズ、チタン、ニッケル、ニオブ、パラジウム、白金、金、レニウム、ネオジム、ランタン等の、任意の典型金属又は遷移金属を含んだものを用いることができる。該金属の導入量には制約は無い。該金属の酸化状態には制約は無く、メタル状態、酸化物状態等の如何なる状態でもよく、塩化物、硝化物、硫化物等の金属塩状態でも良い。また該金属は、イオン交換、含浸担持、物理混合、蒸着等の、如何なる導入形態をとってもよい。
本発明の芳香族化合物の製造方法における原材料と芳香族化合物製造触媒とを接触する際の温度範囲は、400℃以上800℃以下であり、特に生産効率に優れるものとなることから450℃以上650℃以下であることが好ましい。ここで、400℃未満である場合、オレフィン又はアルカンの生成が多くなり芳香族化合物の生産効率に劣るものとなる。一方、800℃を越える場合、分解反応・コーク生成反応が起こりやすく芳香族化合物の生産効率に劣るものとなる。また、反応圧力は特に限定されるものではない。そして、ゼオライトを含む芳香族化合物製造触媒に対する原材料の供給は、芳香族化合物製造触媒体積に対し原材料ガスの体積の比として特に制限されるものではなく、例えば1h−1〜50000h−1程度の空間速度を挙げることができる。そして、原材料を原料ガスとして供給する際には、原料ガスの単一ガス、および原料ガスを窒素等の不活性ガス、水素、一酸化炭素、二酸化炭素から選ばれる単一または混合ガスにより希釈したものとして用いることもできる。
その反応形式として制限はなく、例えば固定床、輸送床、流動床、移動床、多管式反応器のみならず連続流式および間欠流式並びにスイング式反応器、等を用いることができる。
そして、本発明の芳香族化合物の製造方法は、得られた芳香族化合物の租生成物を(1)工程として、沸点78℃以上の留分と沸点78℃未満の留分とに分離する工程を含むものである。この際の留分の分離には例えば蒸留分離を用いることができる。そして、(2)工程として、(1)工程により分離した沸点78℃未満の留分を原材料に混合する工程を経るものである。
本願発明の芳香族化合物の製造方法は、少なくともこれら2工程を経ることにより、沸点78℃未満の低分子量生成物を再び原材料として用いることにより、芳香族化合物の生産効率、マテリアルバランスに優れる製造方法となるものである。そして、特に生産効率良く芳香族化合物を安定・連続的に製造することが可能となることから、(2)工程にて、沸点78℃未満の留分の20重量%以上、特に50重量%以上、を原材料に混合することが好ましい。また、その際の上限については制限はなく原材料の有効利用の観点からは全量を供給することが好ましい。また、芳香族化反応効率、連続生産性を優先する際には95重量%以下とすることが好ましい。
(1)工程における沸点78℃未満の留分は、より芳香族化効率、マテリアルバランスに優れるものとするために、さらに沸点による分割を行うことも可能であり、例えば、原材料として、炭素数2〜3の脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素を用いる際には、分解系副生成物である低分子量飽和炭化水素物であるメタンを除去した留分として原材料に混合することにより、特に反応効率・生産性に優れる芳香族化合物の製造方法となる。その際の具体的製造方法としては、(1)工程として、沸点78℃以上の留分と沸点−104℃以上78℃未満の留分と−104℃未満の留分とに分離する工程とし、(2)工程として、沸点−104℃以上78℃未満の留分を原材料に混合する工程、とする方法を挙げることが出来る。また、原材料として、炭素数4〜6の脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素、特に石油類の精製により得られるC4留分、C5留分及び/又はC6留分を用いる際には、分解系副生成物である低分子量飽和炭化水素物であるメタン、エタンを除去した留分として原材料に混合することにより、特に反応効率・生産性に優れる芳香族化合物の製造方法となる。その際の具体的製造方法としては、(1)工程として、沸点78℃以上の留分と沸点−48℃以上78℃未満の留分と−48℃未満の留分とに分離する工程とし、(2)工程として、沸点−48℃以上78℃未満の留分を原材料に混合する工程、とする方法を挙げることが出来る。
本発明の製造方法により製造される芳香族化合物としては、芳香族化合物と称される範疇に属するものであれば特に制限はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、ナフタレン、メチルナフタレン等を挙げることができ、特に、ベンゼン、トルエン、キシレンであることが好ましい。
本発明は、炭化水素原料から芳香族化合物を製造する芳香族化合物の製造方法において、マテリアルバランスに優れ、高い芳香族収率を得ることができる新規の芳香族化合物の製造方法を提供するものであり、工業的にも非常に有用なものである。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
〜ゼオライトの製造〜
特開2013−227203号公報に記載された方法に準じ、ゼオライトの製造を行った。
〜芳香族化合物製造触媒の調製〜
得られたゼオライトを400kgf/cmで1分間成型した後に粉砕し、約1mmの塊形状とし、芳香族化合物製造触媒を調製した。
〜芳香族化合物製造装置及び芳香族化合物の製造条件〜
ステンレス製反応管(内径16mm、長さ600mm)を用いた固定床気相流通式反応装置を用いた。ステンレス製反応管の中段に、芳香族化合物製造触媒を充填し、乾燥空気流通下での加熱前処理を行ったのち、原料ガスをフィードし芳香族化合物の製造を行った。そして、加熱はセラミック製管状炉を用い、触媒層の温度を制御した。
また、反応後の租生成物を設定した沸点により蒸留分離する蒸留装置を附帯し、低沸点留分(沸点78℃未満の留分)のうち所定分量を原材料にフィードするための導入管を附帯した。一方、高沸点留分(沸点78℃以上の留分)は系外に取り出し、芳香族化合物として回収した。
なお、反応生成物等の分析は、ガスクロマトグラフにて行い、該ガスクロマトグラフとしては、TCD検出器を備えたガスクロマトグラフ(島津製作所製、(商品名)GC−1700)およびFID検出器を備えたガスクロマトグラフ(島津製作所製、(商品名)GC−2015)を用いた。TCD検出器を備えたガスクロマトグラフの充填剤は、Waters社製PorapakQ(商品名)またはGLサイエンス社製MS−5A(商品名)、FID検出器を備えたガスクロマトグラフの分離カラムは、キャピラリーカラム(GLサイエンス社製、(商品名)TC−1)を用いた。
(前処理条件)
触媒温度:600℃。
流通ガス:空気100ml/分。
圧力:0MPaG。
(芳香族化合物製造条件)
炭化水素原料ガスフィード:原料ガス50ml/分
触媒重量:3g。
反応温度:600℃
反応圧力:0MPaG。
実施例1
SiO/Alモル比が46のMFI型ゼオライトを芳香族化合物製造触媒として用いた。
原材料をエチレンとし、上記した条件にて炭化水素原料ガスと芳香族化合物製造触媒の接触反応を行い、芳香族化合物の製造を行った。その際、芳香族化合物を含む生成物フィードを沸点範囲78℃以上の留分と沸点範囲−104℃以上78℃未満の留分と沸点範囲−104℃未満の留分とに蒸留分離した。そして、沸点範囲−104℃以上78℃未満の留分のうち50重量%を原材料であるエチレンに混合し再度反応原料として用いた。一方、沸点範囲78℃以上の留分は芳香族化合物として回収した。そして、反応開始30分後の原料転化率は94%、芳香族収率は65%であった。また、得られた留分の成分割合は、ベンゼン35重量%、トルエン24重量%、キシレン6重量%であった。
比較例1
芳香族化合物を含む生成物フィードの蒸留分離を行わず、生成物フィードの回収をそのまま行った以外は、実施例1と同様の方法により芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は90%、芳香族収率は58%であった。また、得られた生成物の成分割合は、ベンゼン32重量%、トルエン21重量%、キシレン5重量%、であり、実施例1と比較して効率の悪い製造法であった。
実施例2
SiO/Alモル比が46のMFI型ゼオライトを芳香族化合物製造触媒として用いた。
原材料をプロパンとし、上記した条件にて炭化水素原料ガスと芳香族化合物製造触媒の接触反応を行い、芳香族化合物の製造を行った。その際、芳香族化合物を含む生成物フィードを沸点範囲78℃以上の留分と沸点範囲−48℃以上78℃未満の留分と沸点範囲−48℃未満の留分とに蒸留分離した。そして、沸点範囲−48℃以上78℃未満の留分のうち50重量%を原材料であるプロパンに混合し再度反応原料として用いた。一方、沸点範囲78℃以上の留分は芳香族化合物として回収した。そして、反応開始30分後の原料転化率は72%、芳香族収率は29%であった。また、得られた留分の成分割合は、ベンゼン12重量%、トルエン12重量%、キシレン5重量%であった。
比較例2
芳香族化合物を含む生成物フィードの蒸留分離を行わず、生成物フィードの回収をそのまま行った以外は、実施例2と同様の方法により芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は56%、芳香族収率は16%であった。また、得られた生成物の成分割合は、ベンゼン7重量%、トルエン6重量%、キシレン3重量%、であり、実施例2と比較して効率の悪い製造法であった。
実施例3
原材料を1−ブテンとし、沸点範囲−48℃以上78℃未満の留分のうち20重量%を原材料である1−ブテンに混合し再度反応原料とした以外は、実施例2と同様に方法により、芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は99%、芳香族収率は59%であった。また、得られた留分の成分割合は、ベンゼン29重量%、トルエン23重量%、キシレン7重量%であった。
比較例3
芳香族化合物を含む生成物フィードの蒸留分離を行わず、生成物フィードの回収をそのまま行った以外は、実施例3と同様の方法により芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は98%、芳香族収率は56%であった。また、得られた留分の成分割合は、ベンゼン27重量%、トルエン23重量%、キシレン6重量%、であり、実施例3と比較して効率の悪い製造法であった。
実施例4
沸点範囲−48℃以上78℃未満の留分のうち80重量%を原材料である1−ブテンに混合し再度反応原料とした以外は、実施例3と同様に方法により、芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は99%、芳香族収率は64%であった。また、得られた留分の成分割合は、ベンゼン31重量%、トルエン25重量%、キシレン8重量%であった。
実施例5
原材料をn−ヘキサンとし、沸点範囲−48℃以上78℃未満の留分のうち50重量%を原材料であるn−ヘキサンに混合し再度反応原料とした以外は、実施例2と同様に方法により、芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は99%、芳香族収率は34%であった。また、得られた留分の成分割合は、ベンゼン15重量%、トルエン14重量%、キシレン5重量%であった。
比較例4
芳香族化合物を含む生成物フィードの蒸留分離を行わず、生成物フィードの回収をそのまま行った以外は、実施例5と同様の方法により芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は99%、芳香族収率は28%であった。また、得られた生成物の成分割合は、ベンゼン12重量%、トルエン12重量%、キシレン4重量%、であり、実施例5と比較して効率の悪い製造法であった。
実施例6
SiO/Alモル比が49のMEL型ゼオライトを芳香族化合物製造触媒として用いた以外は、実施例4と同様の方法にて、芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は99%、芳香族収率は59%であった。また、得られた留分の成分割合は、ベンゼン28重量%、トルエン24重量%、キシレン7重量%であった。
比較例5
芳香族化合物を含む生成物フィードの蒸留分離を行わず、生成物フィードの回収をそのまま行った以外は、実施例6と同様の方法により芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は97%、芳香族収率は52%であった。また、得られた生成物の成分割合は、ベンゼン25重量%、トルエン22重量%、キシレン5重量%、であり、実施例6と比較して効率の悪い製造法であった。
実施例7
SiO/Alモル比が45で、2.5wt%の銀を導入したMFI型ゼオライトを芳香族化合物製造触媒として用いた以外は、実施例4と同様の方法にて、芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は99%、芳香族収率は62%であった。また、得られた留分の成分割合は、ベンゼン30重量%、トルエン24重量%、キシレン8重量%であった。
比較例6
芳香族化合物を含む生成物フィードの蒸留分離を行わず、生成物フィードの回収をそのまま行った以外は、実施例7と同様の方法により芳香族化合物の製造を行った。
反応開始30分後の原料転化率は98%、芳香族収率は54%であった。また、得られた生成物の成分割合は、ベンゼン27重量%、トルエン21重量%、キシレン6重量%、であり、実施例7と比較して効率の悪い製造法であった。
本発明は、炭化水素原料から芳香族化合物を製造する芳香族製造方法において、マテリアルバランスに優れ、高い芳香族収率を得ることができる新規の芳香族化合物の製造方法を提供するものであり、工業的にも非常に有用なものである。

Claims (5)

  1. 原材料である脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素を温度範囲400℃以上800℃以下でゼオライトを含む芳香族化合物製造触媒と接触し、芳香族化合物を製造するに際し、脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素が、炭素数4〜6の炭化水素であり、少なくとも下記(1)工程及び(2)工程を経ることを特徴とする芳香族化合物の製造方法。
    (1)工程;反応生成物を沸点78℃以上の留分と沸点−48℃以上78℃未満の留分と−48℃未満の留分とに分離する工程。
    (2)工程;(1)工程により分離した沸点−48℃以上78℃未満の留分の20重量%以上95重量%以下を原材料に混合する工程。
  2. ゼオライトがMEL型またはMFI型ゼオライトであることを特徴とする請求項1に記載の芳香族化合物の製造方法。
  3. ゼオライトが、亜鉛、ガリウム、銀、鉄、クロム、銅、スズ、チタン、ニッケル、ニオブ、パラジウム、白金、金、レニウム、ネオジム及びランタンからなる群のうち少なくとも1つ含むゼオライトであることを特徴とする請求項1又は2に記載の芳香族化合物の製造方法
  4. 脂肪族炭化水素及び/又は脂環式炭化水素が、n−ブタン、イソブタン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、ブタジエン、シクロブテン、シクロブタン、メチルシクロプロパン、n−ペンタン、イソペンタン、イソペンテン、1−ペンテン、2−ペンテン、シクロペンタン、シクロペンテン、メチルシクロブタン、メチルシクロブテン、エチルシクロプロパン、ジメチルシクロプロパン、ペンタジエン、n−ヘキサン、メチルペンタン、メチルペンテン、エチルブタン、エチルブテン、ジメチルブタン、ジメチルブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、ヘキサジエン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロペンタン、メチルシクロペンテン、エチルシクロブタン、エチルシクロブテン、ジメチルシクロブタン、ジメチルシクロブテン、石油類の精製により得られるC4留分、石油類の精製により得られるC5留分、石油類の精製により得られるC6留分及びそれらの混合物からなる群のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族化合物の製造方法。
  5. 芳香族化合物がベンゼン、トルエン、キシレンからなる群のうち少なくとも1つ含むものであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の芳香族化合物の製造方法。
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