JPH0721149B2 - 芳香族炭化水素の連続接触的選択的製造方法 - Google Patents

芳香族炭化水素の連続接触的選択的製造方法

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JPH0721149B2
JPH0721149B2 JP1315125A JP31512589A JPH0721149B2 JP H0721149 B2 JPH0721149 B2 JP H0721149B2 JP 1315125 A JP1315125 A JP 1315125A JP 31512589 A JP31512589 A JP 31512589A JP H0721149 B2 JPH0721149 B2 JP H0721149B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は水素化及び脱水素環状2量化(dehydrocyclodi
merzation)工程により夫々、C2〜C5のオレフィン系炭
化水素を芳香族炭化水素に転化するのに有効な選択的組
合せ方法に関する。
〔発明の背景〕
脱水素環状2量化は1分子当り2〜5個の炭素を含む、
パラフィン及びオレフィン系反応剤を触媒上で反応させ
て主としてH2を含む芳香族と副生物として軽質分を得る
反応である。この方法はC6以上の反応剤、主としてパラ
フィン及びナフテンを芳香族に転化する従来の改質又は
脱水素環化方法とは全く異なるものである。これらの芳
香族は分子当りの炭素数が原料反応剤の炭素数と同数以
下で2量化がないことを示している。これに対し、脱水
素環状2量化反応で得られる芳香族製品は常にC2〜C5
反応剤に比べて分子当りの炭素数が多く、従って脱水素
環状2量化方法では2量化反応は主要な工程であること
を示している。通常、脱水素環状2量化反応は酸性成分
及び脱水素化成分を含む2機能触媒を用いて260℃を越
える温度で行なわれる。このような触媒には金属促進剤
を含む酸性無定形アルミナがある。最近、脱水素環状2
量化反応用触媒成分としては結晶性アルミノシリケート
が有効に使用されている。結晶性アルミノシリケートは
一般にゼオライトと呼ばれ、実験式 M2/n・Al2O3・xSiO2・yH2O (但しnはMの原子価数、Mは一般に水素又は第I又は
II族の元素、特にNa,K,Mg,Ca,Sr又はBa、xは一般に2
以上である。) で表わされる。ゼオライトはSiO4及びAlO4四面体の3次
元網状構造からなり、そのコーナーは共有酸素原子によ
って互いに結合した骨格構造を有している。SiO4属のAl
O4属に対する割合が大きい程、ゼオライトは脱水素環状
2量化触媒として好適になる。このようなゼオライトに
はモルデナイト及びZSM変種がある。脱水素環状2量化
触媒の処方中にはゼオライト成分の他に、ある種の金属
促進剤及び無機酸化物母材が含まれている。無機酸化物
の例としてはシリカ、アルミナ及びそれらの混合物があ
る。周期律表第VIII又は第III族金属のような金属成分
は脱水素機能を付与するために使用される。酸性機能は
無機酸化物母材、ゼオライト又はその両者によって供給
できる。
脱水素環状2量化反応の原料としてオレフィンを用いる
と、パラフィン系原料に比べて芳香族選択性が低下し、
また触媒の不活性化(コークス化)が増大することが見
出された。急速な不活性化は触媒表面の過剰なカーボン
形成(コークス化)の原因となるものと考えられる。コ
ークス化の傾向は触媒の再生を高価で手間がかかるもの
にすることが多い。触媒のコークス化の傾向を低下さ
せ、またこれにより触媒の寿命を増大させることは本発
明の特定の目的である。
従来、C2〜C5のオレフィン系炭化水素を含む炭化水素原
料から芳香族を2段反応で製造する方法は多く知られて
いる。これらの方法のいずれも本発明の2段反応転化方
法の全ての面を具体化したものはないし、また本発明の
独得な方法と同様な利点及び利益を持つものはない。
米国特許4,554,393(Liberts等)はパラフィンを主成分
とする原料を脱水素化後、第二の反応器中でこのアルケ
ンを環状2量化して芳香族を製造する方法を開示してい
る。本発明方法は第二反応がアルカンを脱水素化してア
ルケンとし、ついで得られた脱水素化炭化水素を環状2
量化する脱水素環状2量化である点で前記特許の方法と
は少くとも1つの手段が異なるものである。本発明の第
二の反応は前記特許の両反応工程を実現している。従っ
て前記特許の方法は本発明の第二の脱水素環状2量化反
応体だけ機能が類似している。
ヨーロッパ特許出願0,162,636には軽質オレフィン含有
原料から芳香族を製造する方法が記載される。この方法
はオレフィン含有原料を同じ触媒を含む2つの反応帯と
接触させるというものである。こゝで第一反応帯の触媒
はコークスの堆積により不活性化されたものであり、ま
た第二反応帯の触媒は本質的に新鮮なものである。第一
反応帯で起こる主な反応はオレフィンの脱水素環状2量
化であり、一方、第二反応帯で起こる主な反応はパラフ
ィンの脱水素環状2量化である。前記ヨーロッパ特許出
願では第一反応帯で本質的に所望の液状製品が得られな
い点で本発明とは異なる。本発明方法ではオレフィンは
パラフィンに転化され、従来技術のように芳香族には転
化されない。
〔目的及び実施態様〕
本発明の主な目的はオレフィン系炭化水素原料の芳香族
含有炭化水素製品への選択的転化方法を提供することで
ある。更にこの方法によれば従来のオレフィン原料を用
いる単一工程の方法に比べて触媒の不活性化割合が減少
する上、脱水素環状2量化反応帯触媒の転化選択性を向
上させる。従って本発明方法の広範な実施態様はC2〜C5
のオレフィン含有原料からの芳香族炭化水素の選択的連
続接触的製造方法に関する。この方法はまず水素と共に
オレフィン含有C2〜C5の炭化水素原料を、水素化触媒を
含み、且つC2〜C5原料よりも少くとも50モル%量少ない
オレフィンを水素化反応帯製品流を得るのに有効な水素
化反応条件で操作される水素化反応帯に通す。次に水素
化反応帯製品の少くとも一部を脱水素環状2量化触媒を
含み、且つ脱水素環状2量化条件で操作される脱水素環
状2量化反応帯に通して水素、メタン、エタン、エチレ
ン、C3〜C5の脂肪族炭化水素、C6 +脂肪族炭化水素及び
芳香族炭化水素を含む脱水素環状2量化反応帯製品を生
成せしめる。最後に脱水素環状2量化反応帯製品は水
素、メタン、エタン及びエチレン等の軽質ガスを含む留
分とC3〜C5の脂肪族炭化水素循環流とC6 +脂肪族及び芳
香族炭化水素製品流とに分離される。狭義の実施態様で
は本発明の連続多段接触的方法は水素と共に、オレフィ
ン含有C2〜C5の炭化水素原料を水素化触媒を含み、且つ
温度50〜250℃,好ましくは50〜150℃、圧力1.0〜50気
圧,好ましくは1.0〜25気圧、及び液体の時間当りの空
間速度0.1〜20/hrの水素化条件で操作される水素化反応
帯に通して本質的にオレフィンを含まない水素化反応帯
製品とする。次にこのオレフィンを実質的に含まない水
素化反応帯製品を脱水素環状2量化反応帯に通すと共
に、分離帯で回収されたC2〜C5脂肪族炭化水素を循環さ
せる。この脱水素環状2量化反応帯は脱水素環状2量化
触媒を含み、且つ温度350〜700℃,好ましくは400〜650
℃、圧力0.25〜20気圧,好ましくは0.25〜10気圧、及び
液体の時間当りの空間速度0.5〜20/hr,好ましくは0.5〜
10/hrの脱水素環状2量化反応条件で操作され、水素、
メタン、エタン、エチレン、C3〜C5の脂肪族炭化水素及
びC6 +脂肪族及び芳香族炭化水素を含む脱水素環状2量
化反応帯製品を得る。最後に留分を回収し、C2〜C5の脂
肪族炭化水素を脱水素環状2量化反応帯の入口に循環す
る。
〔図面の説明〕
第1図は本発明の代表的な転化技術を示すプロセスフロ
ーシートである。
第1図は本発明方法による、C2〜C5のオレフィン及びパ
ラフィンを含む原料流からの芳香族炭化水素の製造につ
いて説明するものであるが、これによって本発明は何ら
限定されるものではない。
本発明方法の第一工程は混合炭化水素原料流4を水素化
触媒を含む水素化反応帯5に通して行なう。この混合原
料流4はC2〜C5のオレフィン系及びパラフィン系炭化水
素流1及び水素原料流3を一部含んでいる。この水素原
料流は更に分離帯からの回収水素としてライン14から供
給できるし、ライン2から新鮮な水素として供給できる
し、或いはその両方を組合せて供給できることを特徴と
している。水素が水素化反応帯にどのように供給されて
も、原料流3中の水素は水素化反応帯の溶出流7と共に
C2〜C5のオレフィン系及びパラフィン系炭化水素原料流
と一緒になって水素化反応帯5への混合炭化水素原料流
4となる。
水素化反応帯の溶出流6は水素化反応帯循環流7を含む
第一部分及び脱水素環状2量化反応帯10への新鮮な原料
を含む第二部分の2つの部分に分割される。脱水素環状
2量化反応帯10はライン13を経て分離帯12から循環した
C2〜C5脂肪族炭化水素と共に水素化反応帯の溶出流8の
一部を含むライン9から配合原料を受け入れる。
脱水素環状2量化帯10の製品はライン11を通って分離帯
12に入る。分離帯12は芳香族含有脱水素環状2量化溶出
流11を、水素、メタン、エタン、エチレン、C3〜C5の脂
肪族炭化水素、及びC6 +脂肪族及び芳香族炭化水素を含
む製品留分に分離するのに有用な手段であればいかなる
ものでもよい。水素は分離帯12からライン15内に分離さ
れ、ここで全水素流18と水素化反応帯の全原料の一部と
して使用される循環水素流15とに分割できる。分離帯12
からは、ライン17を通ってC6 +脂肪族及び芳香族炭化水
素が回収され、一方、ライン16を通ってメタン及び場合
により全てのエタン及びエチレンの一部が回収される。
この脱水素環状2量化反応帯の循環流13は夫々脱水素環
状2量化反応の結果として生成した、エタン及びエチレ
ンの一部と共に本質的に全てのC3〜C5の脂肪族炭化水素
を含んでいる。
〔詳細な説明〕
軽質脂肪族炭化水素の芳香族又は非芳香族C6 +炭化水素
への転化方法は先に引用した文献で明らかなように、発
展の努力という重要な問題である。この方法の基本的な
有用性は低コストで且つきわめて有用なC2〜C5炭化水素
を更に有用な芳香族炭化水素及び水素に転化するか、或
いは原料炭化水素を更に高分子量の脂肪族製品に転化す
ることである。過剰量のC2〜C5炭化水素を修正するか、
或いは芳香族炭化水素に対する需要を充たすことが望ま
しい。芳香族炭化水素は広範囲の石油化学品の製造にき
わめて有用であり、中でもベンゼンは炭化水素化学品の
ベース原料として最も広く使用されているものである。
この炭化水素原料はハイオクタン価の自動車燃料にブレ
ンドする成分としても有用である。
この2段階プロセスの原料化合物は1分子当り2〜5個
の炭素原子を有する軽質化水素である。原料流はこれら
化合物の単独又は2種以上の混合物であってよい。好ま
しい原料化合物はプロパン、プロピレン、ブタン類、及
びブチレン類であるが、特に飽和物が好ましい。この方
法の原料流はC2及びC5炭化水素を種々な量で含有しても
よい。脱水素環状2量化法の原料流中のC5炭化水素の濃
度は最小実用レベル、好ましくは5モル%以下に維持す
ることが好ましい。
本発明の一面は本発明方法に供給される全てのC2〜C5
肪族炭化水素の一部がオレフィン系炭化水素であること
である。脱水素環状2量化反応帯で見られるコークス化
はオレフィン原料の含有量の増加に関連して増加するの
で、本発明の原料は少くとも25wt%のC2〜C5オレフィン
を含むことが好ましい。従ってきわめて多量のオレフィ
ンを含む原料はこの方法をいっそう引きつける通常の条
件下では脱水素環状2量化触媒にとって特に有害であ
る。
この方法の好ましい製品はC6 +芳香族炭化水素である。
しかし脱水素環状2量化方法は100%選択的ではなく、
また飽和原料からでも数種の非芳香族C6 +炭化水素が生
成する。C2〜C5の脂肪族炭化水素からなる原料を処理し
た時はC6 +炭化水素製品の殆んどはベンゼン、トルエン
及び各種のキシレン異性体となる。少量のC9 +芳香族も
得られる。原料流中にオレフィンが存在すると、C6 +
長鎖脂肪族炭化水素量が増大する。原料中のオレフィン
濃度がかなり高くても芳香族の生産量を著しく低下させ
る。これらの問題及び前述のコークス化の問題のいずれ
も本発明の2工程プロセスによって解決される。
本発明の主題は貴重なC6 +アルキル芳香族の量を増大さ
せると共に、まずオレフィン含有C2〜C5炭化水素を水素
化し、ついでこの水素化原料を脱水素環状2量化するこ
とにより脱水素環状2量化触媒の寿命を増大させようと
するものである。
本発明方法の第一工程は水素化工程であり、この工程は
水素化触媒を含み、且つ原料のオレフィン含有量の少く
とも50モル%をパラフィンに転化できるような水素化条
件で操作される水素化反応帯中で行なわれる。好ましい
場合、C2〜C5脂肪族原料中の本質的に全てのオレフィン
はパラフィンに転化される結果、第二段階に行く水素化
原料は本質的にオレフィンを含有しない。
好ましい実施態様は第一段階の原料中に硫黄及び他の不
純物を殆んど含まないことである。原料が水で飽和して
いる場合は乾燥する必要はないが、遊離の水は避けるべ
きである。原料が水で飽和していなければ、この脱水工
程は省略できる。
いったん水を除去した後、原料は通常、化学量論量の水
素化量に比べて若干過剰の水素と配合される。この発熱
プロセスによる反応中の生成熱を、配合原料中のオレフ
ィンの最高濃度の限定により制限するため、反応器内は
循環させておくことが好ましい。反応熱はこの循環流上
に適当な冷却手段を配置することにより除去される。水
素化反応は固定床触媒システム上できわめて緩やかな圧
力及び温度条件下に進行する。触媒のきわめて高い活性
のため、空間速度は速く、従って比較的小さい反応容器
及び触媒量を用意するだけでよい。原料中に不純物がな
ければ、触媒はきわめて安定で、またそのコストは経済
的に問題にならない。
水素化反応が最も効果的な操作条件は原料を構成するオ
レフィンに依存する。水素化工程は温度50〜250℃、圧
力1〜50気圧、及び液体の時間当りの空間速度(以下LH
SVという)0.1〜20.0/hrで起こるものと考えられる。し
かしこの方法の発熱性から、水素化反応工程は温度50〜
150℃、圧力1〜25気圧、LHSV0.1〜20.0/hrの条件で行
ない、また中間体又は最終水素化製品と共に循環原料と
新鮮原料との重量比1〜20で反応帯の入口に循環するこ
とが好ましい。
水素は水素化反応帯に共に供給される。水素原料の割合
は原料オレフィンを飽和させるに必要な化学量論量より
もわずかに多いことが好ましい。しかし水素の割合は水
素化反応工程に重大な影響を与えることなく、化学量論
量よりも大巾に多くすることができる。水素原料の割合
は炭化水素原料中のオレフィン含有量を基準とした化学
量論量の1〜10倍であることが好ましい。これは水素と
オレフィンとの原料モル比1:1〜10:1に相当する。
これより多量の水素は水素化反応帯で中間製品分離帯を
使用することになるので用いない。しかし中間製品分離
帯の使用は本発明の範囲内である。中間製品分離帯を使
用する場合は炭化水素から水素を分離する公知のいかな
る手段でもよい。このような手段としては膜分離帯、更
に好ましくは気液フラッシュ分離帯が挙げられる。使用
手段に関係なく、中間体分離では水素を含む気体製品が
得られる。この気体製品は水素化反応帯に循環するか、
或いは製品として、また脱水素環状2量化反応帯への液
体製品として回収することができる。
更にこの水素化反応工程は炭化水素原料中のオレフィン
の少くとも50モル%がパラフィンに水素化されることを
特徴としている。しかし水素化反応工程でのオレフィン
の水素化は本質的に完全であることが好ましい。即ち水
素化工程後の炭化水素原料は本質的にオレフィンを含ま
ないことである。“本質的にオレフィンを含まない”と
は水素化炭化水素中のオレフィン含有量が2.0wt%未
満、好ましくは0.5wt%未満であることを意味する。
本発明の水素化方法に有用な触媒はオレフィン含有原料
中のオレフィンを、前記定義したように本質的にオレフ
ィンを含まない水素化製品に完全に水素化できるもので
ある。公知の水素化性能を有し、本質的にオレフィンを
含まない水素化製品を生成し得る従来のこの種のいかな
る触媒も満足し得る。特に有用な触媒は第VIII族の貴金
属成分、特に無機酸化物担体上のPdである。
この方法の触媒として有用な無機酸化物担体材料は触媒
の支持体として有用な公知のいかなる担体材料であって
もよい。しかしアルミナは最も好ましい支持体材料であ
る。本発明の最も好ましい無機酸化物支持体は1〜500m
2/gの表面積を有するアルミナである。このアルミナ担
体材料は合成又は天然産の原料からいかなる適当な方法
で調製してもよい。この担体は球体状、丸薬状、塊状、
押出品、粉末状、粒子状等、所望のいかなる形状であっ
てもよい。アルミナの好ましい形状は球体である。直径
1/32インチ(0.08cm)以下程度の粒子も1/16インチ(0.
16cm)よりも大きい粒子も使用できるが、好ましい粒径
は約1/16インチ(0.16cm)である。
最も好ましい方法ではアルミナは球体状である。アルミ
ナ球体を作るには、アルミニウム金属を適当なコロイド
化可能な酸及び水と反応させてアルミナゾルとし、つい
でこのゾルとゲル化剤との混合物を熱油浴中に滴下す
る。この混合物は熱油浴中でアルミナゲルの球状粒子を
形成し、更に熟成、乾燥及び仮焼を含む公知の方法によ
り好ましいα−アルミナ又はτ−アルミナに容易に転化
する。アルミナ担体材料の他の形状は従来の方法により
作ることができる。
前述のように本発明方法の水素化工程に有用な触媒組成
物の一つの特徴は元素の周期律表第VIII族の貴金属成分
である。第VIII族の貴金属はPt,Pd,Ir,Rh,Os,Ru、又は
それらの混合物よりなる群から選ぶことができる。しか
しPt又はPdは好ましい第VIII族貴金属成分であり、Pdは
最も好ましい。実質的に全ての第VIII族貴金属成分は触
媒中に元素状金属の状態で存在するものと考えられる。
第VIII族貴金属成分は一般に元素を基準として最終触媒
組成物に対し約0.01〜10wt%含まれる。好ましくはこの
触媒は0.1〜5wt%の第VIII族貴金属成分、特に約0.1〜
約1.0wt%のPdを含んでいる。
第VIII族貴金属成分は水素化触媒中にいかなる適当な方
法、例えば共沈、共ゲル化、イオン交換又は浸漬、或い
は気相又は原子源からの沈積によって、或いは他の触媒
成分を導入する前、間、又は後に同様な方法によって導
入してもよい。第VIII族貴金属成分の好ましい導入法は
第VIII族貴金属の分解可能な加工物の溶液又は懸濁液で
耐熱性酸化物を浸漬することである。例えば支持体をク
ロル白金酸の水溶液と混合することにより、白金を支持
体に添加することができる。最終触媒組成物中の第VIII
族貴金属成分の分散又は定着を更に補助するため、他の
酸、例えば硝酸又は他の任意の成分を浸漬溶液に加える
ことができる。第VIII族貴金属成分は均一分散、表面浸
漬、表面濃縮等、この分野で公知の各種の有用な方法で
触媒上に配置することができる。
本発明方法で使用されるC2〜C5の脂肪族炭化水素原料流
は製油所又は石油化学プロセスの製品又は副生品として
入手できるものと期待される。分解又は改質プロセスで
製造及び回収された軽質脂肪族炭化水素はこのようなプ
ロセスから得られる原料流の例である。合成ガス製造プ
ロセスの製品は製油施設の抗口で回収される軽質脂肪族
炭化水素なので、前記方法の別の原料源となり得る。
本発明方法では原料流は水素化条件に維持された水素化
反応帯中で水素化触媒と接触させる。この接触は固定床
装置、移動床装置、流動床装置、又は回分式操作を用い
て達成できるが、貴重な触媒の摩損を最小限にすると共
に周知の操作上の利点から固定床触媒装置又は米国特許
3,725,249に示されるような濃厚相移動床装置を用いる
ことが好ましい。本発明方法を達成するために固定床触
媒装置を用いた場合は本発明の触媒は1つ以上の固定床
反応器、好ましくは2つ以上の反応器中に含有させるこ
とができるものと期待される。
2つの異なった反応帯を含む固定床装置又は濃厚相移動
床装置内では原料流は何らかの適当な手段によって温度
制御された後、本発明の触媒組成物床を含む第一水素化
帯に通される。勿論、第一反応器の入口で所望の転化温
度を維持するために、水素化帯は反応器間に適当な手段
を持った2つの別々の反応器であることが好ましい。反
応剤は触媒と上向き又は下向き、或いは好ましくは放射
流状に接触できることに注目することも重要である。更
に反応剤は触媒と接触させる際、液相でも、気液相の混
合相でも、或いは気相でもよいが、最良の結果は気相で
得られる。
2つの固定床反応器からなる好ましい水素化反応装置に
おいては第一反応帯の温度は第一及び第二反応帯間の水
素化工程から取出された炭化水素の滑り(slip)流を循
環することにより制御することが好ましい。また発熱性
の水素化反応によって生じた熱を取出すため、この循環
滑り流上に冷却手段を用いることが好ましい。前述のよ
うに循環滑り流と水素化帯に入る新鮮原料との重量比は
1.0〜20の範囲である。
次に水素化反応工程の液状製品は脱水素環状2量化反応
工程に通される。この脱水素環状2量化反応工程は脱水
素環状2量化反応条件で操作し、脱水素環状2量化反応
触媒を含んでいる。
脱水素環状2量化反応工程の原料化合物は1分子当り炭
素原子を2〜5個有する水素化工程からの軽質パラフイ
ン系炭化水素である。この原料流はこれら化合物の単独
又は2種以上の混合物であってもい。好ましい原料化合
物はプロパン及びブタンである。このプロセスの好まし
い原料流は数種のC2及びC5炭化水素を含んでいてもよ
い。脱水素環状2量化プロセスの原料流中のC5炭化水素
の濃度は最小の実用レベル、好ましくは5モル%以下に
維持することが好ましい。このプロセスの好ましい製品
はC6 +の芳香族炭化水素である。しかし脱水素環状2量
化プロセスは100%選択性ではなく、飽和原料からでも
数種の非芳香性C6 +炭化水素が生成する。プロパン及び
/又はブタンからなる原料を処理した場合、C6 +炭化水
素製品の殆んどはベンゼン、トルエン、及び各種のキシ
レン異性体である。C9 +芳香族も少量生成する。
反応帯の構成及び反応帯内で使用される触媒の組成は本
発明の基本的な要素ではないし、或いは本発明の特徴を
制限するものではない。けれどもこのプロセスの背景を
知るためには本発明で使用される好ましい反応装置を示
すのは有用であると考える。このような装置としては米
国特許3,652,231;3,692,496;3,706,536;3,785,963;3,82
5,116;3,839,196;3,839,197;3,854,887;3,856,662;3,91
8,930;3,981,824;4,094,814;4,110,081;及び4,403,909
に記載されるような移動床放射流多段反応器がある。こ
れらの特許は触媒の再生装置及び各種の触媒床操作方式
や装置についても記載している。この反応装置はナフサ
留分の改質用として工業的に広く使用されている。この
装置を軽質パラフィンの脱水素化に用いることも記載さ
れている。
好ましい移動床反応装置は直径約1/64インチ(0.04cm)
〜1/8インチ(0.32cm)の球状触媒を用いている。この
触媒は支持体材料上に金属成分を浸漬又は共沈等により
沈積させてなるものが好ましい。前記引用した文献はゼ
オライト系支持体材料を使用するのが現在の流行である
と指摘し、また触媒についてはこの分野で好ましい材料
として特定されることが多いZSM−5型ゼオライトに言
及している。適切に処方すれば、このゼオライト材料自
体、脱水素環状2量化反応にかなりの活性を示す。この
触媒の活性を向上するために触媒系内に金属成分を用い
ることが好ましい。好ましい金属成分はGaである。
本発明方法で使用される脱水素環状2量化条件は勿論、
原料組成や所望の転化力(conversion)等の要因によっ
て種々変化する。本質的に全てのC2〜C5パラフィン系炭
化水素を含む原料の脱水素環状2量化における好ましい
条件範囲は温度約350〜700℃、圧力約0.25〜20気圧、及
びLHSV0.5〜20/hrである。好ましいプロセス条件は温度
約400〜650℃、圧力約0.25〜10気圧、及びLHSV0.5〜10.
0/hrである。原料の平均炭素数が大きくなるに従って、
最適仕上げのために低い方の温度範囲が必要であり、逆
に原料の平均炭素数が少なくなるに従って反応帯中の温
度は高い方が必要であることが判る。
脱水素環状2量化プロセスの原料流はこゝでは脱水素環
状2量化反応帯に導入される全ての流れと定義する。原
料流中にはC2〜C5パラフィン系炭化水素が含まれる。
“C2〜C5パラフィン系炭化水素”とは1分子当り2〜5
個の炭素原子を有する1種以上の開いた鎖か、直鎖か、
又は側鎖の異性体を意味する。更に原料中の炭化水素は
本質的に飽和している。即ちこの炭化水素は2.0wt%未
満のオレフィンを含んでいる。C3及び/又はC4の炭化水
素は好ましくはイソブタン、n−ブタン、及びプロパン
から選ばれる。原料流中には希釈剤を含んでいてもよ
い。このような希釈剤の例としては水素、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン、ネオン、CO,CO2,NH4,H2O又はその前駆体
が挙げられる。水の前駆体は脱水素環状2量化反応温度
に加熱した時、H2Oを遊離する化合物と定義する。
水素化反応帯製品流の他に脱水素環状2量化反応帯には
C2〜C5の脂肪族炭化水素を含む循環流が供給されること
が期待される。脱水素環状2量化反応帯の製品流からは
更に処理するため、C2〜C5の脂肪族炭化水素循環流が回
収される。この循環流は少量のエタン及びエチレンと共
に、C3〜C5の脂肪族炭化水素を含むことが好ましい。循
環流の割合は脱水素環状2量化反応帯の選択性及び転化
力によって変化する。
本発明では脱水素環状2量化反応帯原料及び循環流は脱
水素環状2量化条件に維持された脱水素環状2量化反応
帯中で触媒組成物と接触させる。この接触は固定床装
置、移動床装置、流動床装置、又は回分式操作中で触媒
組成物を用いることにより達成できる。しかし貴重な触
媒の摩損という危険性及び周知の操作上の利点から見て
固定床装置又は米国特許3,725,249に示されるような濃
厚相移動床装置を用いることが好ましい。この接触工程
は従来の何らかの脱水素環状2量化又は同様な動作を示
す触媒粒子の物理的混合物の存在下で行なうことができ
るものと考えられる。
固定床装置又は濃厚相移動床では原料流は適当な加熱手
段によって所望の反応温度に予熱された後、所望の触媒
組成物床を含む脱水素環状2量化帯に通される。勿論各
反応器の入口で所望の転化温度を維持するために、脱水
素環状2量化帯は反応器間に適当な手段を備えた1つ以
上の別々の反応器であってよいことが判る。反応剤は触
媒床と上向き、下向き、或いは好ましくは放射流状に接
触できることに注目することも重要である。更に反応剤
は触媒と接触させる際、液相でも、気液相の混合相で
も、或いは気相でもよいが、最良の結果は気相で得られ
る。また脱水素環状2量化装置は本発明の触媒組成物の
1つ以上の、固定床又は濃厚相移動床を含む脱水素環状
2量化帯であることが好ましい。勿論、複数床装置の場
合、1つ以上の床ではある種の脱水素環状2量化触媒組
成物を使用し、残りの床では他種の脱水素環状2量化触
媒又は同様に動作する触媒を使用することは本発明の範
囲内である。複数反応器の脱水素環状2量化帯では各触
媒床で遭遇する熱損失を補償するため反応器間に適当な
加熱手段を備えた1つ以上の別々の反応器があってよ
い。濃厚相移動床装置の場合は特に反応帯の底部から触
媒を取出し、これをこの分野で公知の慣用手段により再
生した後、これを反応帯の頂部に戻すことは慣例であ
る。
本発明方法の脱水素環状2量化反応工程に有用な好まし
い触媒は燐含有アルミナ、ガリウム成分、及びシリカと
アルミナとの比率が少くとも12の結晶性アルミノシリケ
ートゼオライトからなるものである。好ましい触媒は更
に結晶性アルミノシリケートがZSM−5で、且つ35〜59.
5重量%含まれることを特徴としている。また最も好ま
しい触媒はガリウムを0.1〜5.0wt%と、燐含有アルミナ
成分を40〜60wt%とを含むものである。ものような触媒
はこゝで参考のために挙げた米国特許4,636,483に記載
されている。
本発明の2段(工程)プロセスによる炭化水素製品は特
定の製品留分に分離するため分離帯に向かう。この2段
プロセスの炭化水素製品は水素;メタン;エタン及びエ
チレン;C3〜C5の脂肪族炭化水素;及びC6 +の脂肪族及び
芳香族炭化水素からなる留分に分離することができる。
回収された水素は水素化反応帯に水素原料として一部循
環してもよいし、及び/又は水添分解又は水素化処理プ
ロセスのような水素を消費する製油プロセス用として一
部又は全部回収してもよい。C6 +の脂肪族及び芳香族炭
化水素はこの2段プロセスの所望製品として回収され
る。C3〜C5の脂肪族炭化水素は前述のように脱水素環状
2量化帯への循環原料として回収される。最後にエタン
及びエチレンは通常、共に分割され、このエタン/エチ
レン製品流の一部は脱水素環状2量化反応工程のC3〜C5
脂肪族循環流と一緒になる。残りのエタン/エチレン部
分は通常、処理し難い(refractory)メタン流と一緒に
なり、軽質副生物流として回収される。この脱水素環状
2量化反応帯の配合原料は5.0〜15.0モル%のエタンを
含むことが好ましい。
脱水素環状2量化反応工程の製品流は前記製品及び循環
流を分離及び回収できる従来公知のいかなるタイプの分
離体系に送ってもよい。例えば米国特許4,642,402は脱
水素環状2量化反応で製造されるキシレンを完全に得る
ために、反応帯と製品回収帯とを組合せる方法を開示し
ている。更にこゝに記載した方法の第二反応工程で得ら
れた製品は従来公知のいかなる方法を用いても回収でき
ることが期待される。例えば米国特許3,537,978及び3,5
74,089には接触改質帯の溶出液からナフサ、水素に富む
循環ガス、及び軽質炭化水素流を回収することが記載さ
れている。米国特許3,101,261は改質反応帯の溶出液か
ら軽留分及びナフサを回収する方法を説明している。こ
れらの文献は部分濃縮、ストリッピング塔、吸収等の分
離技術について教示している。
プロセス、即ち分離効力を改良する方法として従来技術
に開示される処理体系も本発明方法の一部に役立つもの
と期待される。
例えば米国特許4,381,417及び4,381,418にはガス流の膨
張によって冷却媒体として有用な液体が得られるという
脱水素化プロセス用の製品回収装置が記載されている。
後者の文献を見ると、反応器の溶出液は冷却、乾燥後、
更に冷却し、ついで気液分離帯28に通している。この分
離帯からの気体はタービン32中で脱圧(depressurize)
され、分離帯34で収集されて冷たい混合相流が得られ
る。
米国特許3,838,553には気体の分離に低温及び高圧を用
いること及び低温分離帯と標準的な気液型難分離帯とを
組合せることが記載されている。この文献の第2図では
低温分離帯のなお高圧の溶出液が圧力振動(swing)吸
収帯に流入している。
米国特許4,180,388及び4,548,619には選択的に浸透性の
膜が記載されている。これらの文献も循環及び段間圧縮
による各種の系列(series)流中に2つ以上の膜分離ユ
ニットを種々配列することを示している。
なお図面は本発明の好ましい実施態様を示すものであ
る。この分野に精通する者であればこのプロセスフロー
図はいくつかの熱交換器、プロセス制御装置、ポンプ、
分留塔オーバーヘッド、リボイラー等、本発明の理解に
は必要としない多くの断片的な処理装置を省略して簡略
化したものであることが判るであろう。また図に示した
プロセスフローは本発明の基本的な全ての概念から離れ
ることがなければ多くの面で変性できることは容易に理
解できよう。例えば図中で必要な熱交換器の描写は簡略
化のため省略した。この分野に精通する者であればこの
プロセスの中の各所で必要な加熱及び冷却を行なうため
に採用される熱交換方法の選択にはその実施に当って多
くの変化を伴なうことが判るであろう。このように複雑
なプロセスでは異なるプロセス流間で間接的な熱交換の
可能性が多く存在する。またこのプロセスの装置の特定
の配置及び状況によっては他の処理ユニット(図示せ
ず)からの蒸気、熱オイル、又は処理流に対し熱交換を
行なうことが好ましい。
下記実施例はこゝに開示した本発明のある特定の実施態
様を説明するのに役立つであろう。しかしこの実施例は
この分野に精通する者であれば判るように、本発明の精
通から離れなければ多くの変化が可能なので、特許請求
の範囲に記載した本発明の範囲を限定するものと解釈す
べきではない。
実施例 下記実施例はオレフィンの完全な水素化プロセス及び脱
水素環状2量化プロセスの両方から得られたパイロット
プラントデータに基づくものである。
2つの反応器からなる水素化反応帯にオレフィン系炭化
水素原料を供給する。水素化反応帯は反応器の入口温度
149℃、入口の絶対圧力21.7気圧、及びLHSV約3.5/hrで
操作した。触媒は2つの反応器中に、第一反応器及び第
二反応器での含有量が夫々全触媒容量の90%及び10%と
なるように分割する。循環流を第一水素化反応器の出口
から同じ反応器の入口に循環炭化水素8.9モル:新鮮炭
化水素原料1モルの割合で通す。この水素化触媒はアル
ミナ基材上に0.5wt%のPdを有するものである。このプ
ロセスの第一水素化反応帯で用いた流速及び組成物は下
記表1に示す通りである。
表1から判るように、水素はオレフィンの水素化に要す
る化学量論量よりも反応帯への供給量の方が若干多くな
るような割合で水素化反応帯に供給した。更に本質的に
全てのオレフィン炭化水素はパラフィン系炭化水素に水
素化されることが明らかである。
次に水素化反応帯の溶出流(製品)を芳香族炭化水素に
転化するため脱水素環状2量化反応帯に向ける。脱水素
環状2量化反応帯は平均反応温度540℃、圧力5.1気圧、
及び配合原料のLHSV2.35/hrで操作する。原料を結晶性
アルミノシリケートゼオライト約50wt%、約22wt%の燐
を含む燐含有アルミナ成分49.0wt%及びGa約1wt%を含
む触媒と接触させる。このような触媒の作り方は米国特
許4,636,483に開示されている。脱水素環状2量化プロ
セス工程の結果は下記表2に示す通りである。
前記表2のデータから明らかなように、パラフィン系炭
化水素原料は本発明方法の第二反応段階で容易に芳香族
含有製品に転化する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による代表的な転化技術を示すプロセス
フローシートである。 1……C2〜C5のオレフィン系及びパラフィン系炭化水素
流 2……新鮮水素原料流、3……水素原料流 4……混合原料流、5……水素化反応帯 6,8……水素化反応帯溶出(製品)流 7……水素化反応帯循環流 10……脱水素環状2量化反応帯 11……芳香族含有脱水素環状2量化溶出(製品)流 12……分離帯 13……脱水素環状2量化反応帯の循環流
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/40 M 8017−4G 27/18 M 9342−4G 29/78 M 9343−4G C07B 61/00 300 C10G 57/02 6958−4H

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)水素とオレフィン含有C2〜C5の炭化
    水素原料とを、水素化触媒を含み、且つC2〜C5の炭化水
    素原料よりも少くとも50モル%量少ないオレフィン系炭
    化水素を含む水素化反応帯製品流を得るのに有効な水素
    化反応条件で操作される水素化反応帯に通し、 (b)水素化反応帯製品流の少くとも一部を脱水素環状
    2量化触媒を含み、且つ脱水素環状2量化条件で操作さ
    れる脱水素環状2量化反応帯に通して水素、メタン、エ
    タン、エチレン、C3〜C5の脂肪族炭化水素、C6 +脂肪族
    炭化水素及び芳香族炭化水素を含む脱水素環状2量化反
    応帯製品を生成せしめ、ついで (c)脱水素環状2量化反応帯の芳香族製品を回収す
    る、 ことを特徴とするC2〜C5のオレフィンを含む原料からの
    芳香族炭化水素の連続接触的選択的製造方法。
  2. 【請求項2】エタン及びエチレンの一部とC3〜C5の脂肪
    族炭化水素の一部とを含む脱水素環状2量化製品留分が
    脱水素環状2量化反応帯に循環されることを特徴とする
    請求項1の方法。
  3. 【請求項3】水素化反応帯のプロセス流から未反応水素
    を除去する目的で水素化反応帯製品流を、脱水素環状2
    量化反応帯に通す前に気液分離帯を通すことを更に特徴
    とする請求項1の方法。
  4. 【請求項4】水素化反応帯のプロセス条件が温度50〜25
    0℃、圧力1〜50気圧、及び液体の時間当りの空間速度
    0.1〜20/hrであることを更に特徴とする請求項1の方
    法。
  5. 【請求項5】脱水素環状2量化反応帯のプロセス条件が
    温度350〜700℃、圧力0.25〜20気圧、及び液体の時間当
    りの空間速度0.5〜20/hrであることを更に特徴とする請
    求項1の方法。
  6. 【請求項6】水素が水素:オレフィンの原料モル比=1:
    1〜10:1で水素化帯に供給されることを更に特徴とする
    請求項1の方法。
  7. 【請求項7】脱水素環状2量化触媒が結晶性アルミノシ
    リケートゼオライト成分、燐含有アルミナ成分、及び元
    素の周期律表第II B〜IV B族の元素から選ばれた成分を
    含むことを更に特徴とする請求項1の方法。
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