JP6975937B2 - 素子チップの製造方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、素子チップの製造方法及び装置に関するものである。
ウエハをダイシングする方法として、マスクを形成したウエハにプラズマエッチングを施して個々のチップに分割するプラズマダイシングが知られている。搬送等におけるウエハのハンドリング性向上のために、外周がリング状のフレーム(ダイシングリング)で保持されたシートにウエハを貼り付けた状態で、ドライエッチング装置によるプラズマダイシングに供される。
従来、プラズマダイシング後にアッシング処理によりマスクの除去を行っている。
しかしながら、ダイシングリングに貼り付けられた状態でのアッシングであるので低温アッシングとなり、アッシング残渣が残るなどの課題があった。
特開2012−248741号公報
本発明は、アッシング不良を防止して生産性を向上させることを課題とする。
本発明の第1の態様は、
分割領域によって画定した複数の素子領域を有する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する基板に対し、
前記第1面に、前記分割領域を露出させた状態で前記素子領域を被覆するマスクを形成するマスク形成工程と、
前記第2面を保持部材に保持した状態で、前記第1面をプラズマに晒して、前記分割領域を前記第2面に達するまでエッチングすることにより、前記基板を複数の素子チップに個片化する個片化工程と、
前記素子チップに、多孔質体を当接させて相対的に摺接させることにより、表面に残存する前記マスクの少なくとも一部を除去するマスク除去工程と、
を備え
前記個片化工程後、前記マスク除去工程前に、前記保持部材を引き伸ばすことにより、前記保持部材に保持された複数の前記素子チップ間の間隔を拡張する間隔拡張工程を実行する、素子チップの製造方法を提供する。
本発明の第2の態様は、
分割領域によって画定した複数の素子領域を有する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する基板に対し、
前記第1面に、前記分割領域を露出させた状態で前記素子領域を被覆するマスクを形成するマスク形成工程と、
前記第2面を保持部材に保持した状態で、前記第1面をプラズマに晒して、前記分割領域を前記第2面に達するまでエッチングすることにより、前記基板を複数の素子チップに個片化する個片化工程と、
前記素子チップに、多孔質体を当接させて相対的に摺接させることにより、表面に残存する前記マスクの少なくとも一部を除去するマスク除去工程と、
を備え、
前記多孔質体の開口面積が、前記素子チップの平面視での占有面積よりも小さい、素子チップの製造方法を提供する。
本発明の第3の態様は、
分割領域によって画定した複数の素子領域を有する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する基板において、
前記第1面に、前記分割領域を露出させた状態で前記素子領域を被覆するマスクを形成するマスク形成装置と、
前記第2面を保持部材に保持した状態で、前記第1面をプラズマに晒して、前記分割領域を前記第2面に達するまでエッチングすることにより、前記基板を複数の素子チップに個片化するエッチング装置と、
前記素子チップに、多孔質体を当接させて相対的に摺接させることにより、表面に残存する前記マスクの少なくとも一部を除去するマスク除去装置と、
前記マスク除去装置による前記マスクの除去が行われる前に、前記保持部材を引き伸ばすことにより、前記保持部材に保持された複数の前記素子チップ間の間隔を拡張するエキスパンド部と
を備えている、素子チップの製造装置を提供する。
本発明の第4の態様は、
分割領域によって画定した複数の素子領域を有する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する基板において、
前記第1面に、前記分割領域を露出させた状態で前記素子領域を被覆するマスクを形成するマスク形成装置と、
前記第2面を保持部材に保持した状態で、前記第1面をプラズマに晒して、前記分割領域を前記第2面に達するまでエッチングすることにより、前記基板を複数の素子チップに個片化するエッチング装置と、
前記素子チップに、多孔質体を当接させて相対的に摺接させることにより、表面に残存する前記マスクの少なくとも一部を除去するマスク除去装置と、
を備え、
前記多孔質体の開口面積が、前記素子チップの平面視での占有面積よりも小さい、素子チップの製造装置を提供する。
本発明によれば、素子チップの表面に多孔質体を当接させて相対的に摺接させるようにしているので、素子チップの表面に残存するマスクを確実に除去することができる。すなわち、アッシング不良を防止して生産性を向上させることが可能となる。
本実施形態に係るクラスタ装置の概略図である。 本実施形態に係るエッチング装置を示す概略図である。 本実施形態に係るマスク除去装置を示す概略図である。 本実施形態に係る準備工程での素子チップの断面図である。 本実施形態に係る保護工程での素子チップの断面図である。 本実施形態に係る薄化工程での素子チップの断面図である。 本実施形態に係る第1保持工程での素子チップの断面図である。 本実施形態に係る第2保持工程での素子チップの断面図である。 本実施形態に係る第1マスク形成工程での素子チップの断面図である。 本実施形態に係る第2マスク形成工程での素子チップの断面図である。 本実施形態に係る個片化工程での素子チップの断面図である。 本実施形態に係る第1マスク除去工程での素子チップの断面図である。 本実施形態に係る第2マスク除去工程での素子チップの断面図である。 本実施形態に係る第2マスク除去工程を実行した場合の素子チップの一部を示す拡大写真である。 本実施形態に係る第1マスク除去工程のみを実行した場合の素子チップの一部を示す拡大写真である。 図1の素子チップ製造装置に採用可能なエキスパンド部の概略図である。 図5Aのエキスパンド部の動作状態を示す概略図である。 他の実施形態に係るスポンジの駆動機構を示す概略図である。 他の実施形態に係るスポンジの駆動機構を示す概略図である。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
図1Aは、半導体チップ24の製造方法を実行するクラスタ装置100の概略構成図である。クラスタ装置100の中央には、搬送機構150が設けられており、搬送機構150の周囲には前述の各工程に対応するクラスタ110〜140が設けられている。但し、図1Aに示す搬送機構150およびクラスタ110〜140の配置や形状は、概念的なものであり、実際の配置や形状とは必ずしも一致しない。
搬送機構150は、ウエハ2(基板)ないしこれを個片化した半導体チップ24を各クラスタ110〜140に搬送するものである。
クラスタ110は、ウエハ2ないしこれを個片化した半導体チップ24を搬入出するためのものである。
クラスタ120は、マスク形成工程が実行されるクラスタである。
クラスタ130は、ウエハ2(基板)にプラズマ処理を施すエッチング装置で、図1Bに示すように、減圧可能な処理室3を有するチャンバ4を備える。処理室3には、図示しない出入口を介してウエハ2を保持した搬送キャリア5を搬入及び搬出できるようになっている。
チャンバ4にはガス導入口6と排気口7とが形成されている。ガス導入口6にはエッチングガス源8とアッシングガス源9とが流体的に接続されている。排気口7には、チャンバ4内を真空排気する真空ポンプを含む真空排気部10が接続されている。
チャンバ4の上方には、第1高周波電源部11に電気的に接続されたアンテナ12(プラズマ源)が配置されている。またチャンバ4内の底部側には、第2高周波電源部13に電気的に接続されたステージ14Aが配置されている。
ステージ14は、保持シート22(即ちウエハ2)をステージ14Aに静電吸着するために、図示しない静電吸着用電極(ESC電極)を備える。また、ステージ14Aには冷却用ガスを供給するための冷却用ガス孔15が設けられている。冷却用ガス孔15からヘリウムなどの冷却用ガスが供給され、ステージ14Aに静電吸着されたウエハ2が冷却される。さらに、ステージ14Aには、上面に載置した搬送キャリア5を持ち上げるための昇降ピン16Aが設けられている。
クラスタ140は、マスク除去工程が実行されるマスク除去装置である。図2に示すように、マスク除去装置内には、図示しない出入口を介してウエハ2を保持した搬送キャリア5を搬入及び搬出できるようになっている。マスク除去装置の上部にはレール17が配置されている。レール17に沿ってスポンジ保持部18によって保持したスポンジ19を移動できるようになっている。また、マスク除去装置内の底部側には、ステージ14Bが配置されている。ステージ14Bは、保持シート22(すなわち、ウエハ2)を静電吸着するために、図示しない静電吸着用電極(ESC電極)を備える。また、ステージ14Bには、上面に載置した搬送キャリア5を持ち上げるための昇降ピン16Bが設けられている。
スポンジ保持部18には、ノズル20が設けられ、液体供給ライン21を介してスポンジ19に純水や薬液等の洗浄水を供給できるようになっている。
スポンジ19には、ポリビニルアルコールに酸を触媒としてホルムアルデヒドを反応させてアセタール化したポリビニルホルマール樹脂(スポンジ基材)を使用できる。スポンジ基材は、連続気孔を有する多孔質体であり、気孔率90%程度、低圧損、高保持力である。また、スポンジ基材は、圧力負荷による脱落がなく、耐薬品性に優れており、反復洗浄が容易である。スポンジ19の表面での連続気孔の開口面積は、後述する製造工程で得られる素子チップ24の平面視での占有面積よりも小さく設定されている。これにより、スポンジ19を素子チップ24の表面に摺接させた際の引っ掛かり低減され、素子チップへの損傷を抑制できる。具体的には、例えば、素子チップ24の平面視での形状が縦400μm×横200μmの矩形(占有面積80000μm)である場合、表面での連続気孔の直径の平均が約100μm(開口面積8000μm程度)のスポンジ19を用いればよい。なお、スポンジ基材には、酢酸ビニールに代えて、ポリビニルアルコール(PVA)材やポリビニルホルマール(PVFM)等を用いても良い。また、スポンジ基材の形状は角状のスポンジ形状の他に、スティック状やブラシ状等でも良い。要は、スポンジ19に限らず、軟質で素子チップ24の表面に摺接させることができ、表面の開口部分に後述するアッシング残渣を回収可能な多孔質構造を有する材料であればよい。
搬送キャリア5は、ウエハ2を着脱可能に保持する保持部材すなわち保持シート22を備える。保持シート22としては、例えば、弾性的に伸展可能であって粘着力によりウエハ2を保持するが、紫外線の照射によって化学的特性が変化して粘着力が大幅に減少するいわゆるUVテープを使用できる。保持シート22は、一方の面が粘着性を有する面(粘着面22a)で構成され、他方が粘着性を有しない面(非粘着面22b)で構成されている。また保持シート22は柔軟でそれ自身では容易に撓んで一定形状を維持できない。このため、保持シート22の外周縁付近の粘着面22aには、概ねリング状で厚みの薄いフレーム23(環状フレーム)が貼着されている。フレーム23は、例えば金属製で、その形状を保持できるような剛性を有する。
保持シート22の粘着面22aのうちフレーム23で囲まれた円形領域22cの中央にウエハ2が保持されている。具体的には、円形領域22cの中心とウエハ2の中心とが概ね一致するように、保持シート22に対するウエハ2の位置が設定されている。
次に、前記構成のクラスタ装置100による素子チップ24の製造方法について説明する。
図3Aから図3Jは本発明の実施形態に係る半導体チップ(素子チップ24)の製造工程を示す。この製造工程は、準備工程、保護工程、薄化工程、第1保持工程、第2保持工程、第1マスク形成工程、第2マスク形成工程、個片化工程、第1マスク除去工程、及び、第2マスク除去工程により行われる。
図3Aに示す準備工程では、ウエハ2を準備する。ウエハ2は、半導体層25と、半導体層25上に形成された配線層26とを備える。またウエハ2は、平面視で、複数の素子領域27と、個々の素子領域27の周囲に隣接する分割領域28とを備える。換言すれば、分割領域28によって個々の素子領域27が画定されている。
図3Bに示す保護工程では、ウエハ2の表面2Aに、裏面2Bの研削時の保護のためのBG(バックグラインド)テープ20を貼り付ける。BGテープ29は、粘着層29Aと、樹脂製の基材層29Bとからなる保護フィルムである。ウエハ2の表面2Aに粘着層29Aを貼り付けて基材層29Bにより保護する。BGテープ29は、ウエハ2への貼り付け前又は後に、ウエハ2の外形形状に合わせて切断されるため、ウエハ2のハンドリング性は損なわれない。
図3Cに示す薄化工程では、図示しない研削装置によりウエハ2の裏面(第2面)2B側から半導体層25を研削する。ウエハ2は、半導体層25の研削により所定の厚みに薄くされる。
図3Dに示す第1保持工程では、保持シート22をウエハ2の裏面2Bに貼り付ける。保持シート22は、粘着層22Aと、樹脂製の基材層22Bとからなるフィルムである。粘着層22Aがウエハ2の裏面2Bに貼り付けられ、基材層22Bによりウエハ2が保持される。またハンドリング性の観点から、保持シート22にはフレーム23を取り付ける。
図3Eに示す第2保持工程では、ウエハ2からBGテープ29を剥離する。
図3Fに示す第1マスク形成工程では、ウエハ2の表面2Aにシート状で、耐プラズマ性を有するマスク30を貼り付ける。このため、ウエハ2のマスク30が貼り付けられた部分は、後のプラズマエッチングから保護される。なお、マスク30を形成する方法は、このようにシート状のマスク30を貼り付ける方法に限定されず、スピンコート法、又は、スプレーコート法等の任意の方法であってもよい。また、マスク30を形成する方法は、第2保持工程においてウエハ2からBGテープ29を剥離する際に、粘着層29Aをウエハ2の表面2Aに残存させながら基材層29Bをウエハ2から剥離し、ウエハ2の表面2Aに残存させた粘着層29Aをマスク30とする方法であってもよい。
図3Gに示す第2マスク形成工程では、分割領域28(図1G参照)に対応する部分において、マスク30とウエハ2とをレーザスクライビングやメカニカルダイシング等により切削し、露出部31を形成する。詳細には、露出部31は、配線層26及びマスク30を切削することで形成される。このとき、半導体層25は一部切削されてもよいが、完全には切削されない。したがって、ウエハ2を表面2A側から見ると、露出部31では半導体層25が露出する。代替的には、マスク30に対する露光及び現像処理を行って、マスク30の分割領域28に対応する部分に開口を形成し、その後、配線層26のエッチングを行って、露出部31を形成するようにしてもよい。但し、マスク30の分割領域28に対応する部分への開口の形成は、露光に限らず、NIP(ナノインプリント)、レーザー等を利用して行ってもよい。
図3Hに示す個片化工程では、ウエハ2の裏面2Bを保持シート22で保持した状態で、ウエハ2をプラズマエッチング(プラズマダイシング)により個片化する。この個片化工程では、保持シート22を介してウエハ2をステージ14Aに載置し、ESC電極に電圧を印加して保持シート22を静電吸着する。そして、処理室3内を真空排気部10によって真空排気すると共に、エッチングガス源8から処理室3内に例えばSF6を含むエッチングガスを供給する。続いて、処理室3内を所定圧力に維持し、アンテナ12に対して第1高周波電源部11から高周波電力を供給し、処理室3内にプラズマを発生させてウエハ2に照射する。このとき、プラズマ中のラジカルとイオンの物理化学的作用により露出部31で露出しているウエハ2の半導体層25が除去される。この個片化工程を経て、ウエハ2は、矩形の個々の半導体チップ(素子チップ24)に形成される。ここで使用する「矩形」という用語は、完全な矩形だけでなく、角部に丸みを有するものなど、実質的に矩形であるものを含む。
図3Iに示す第1マスク除去工程では、アッシングガス源9からチャンバ4内にアッシング用のプロセスガス(例えば、酸素ガス)を導入しつつ減圧して所定圧力に維持する。その後、アンテナ12に対して第1高周波電源部11から高周波電力を供給し、チャンバ4内にプラズマを発生させてウエハ2に照射する。プラズマの照射によりウエハ2の表面2Aからマスク30が除去される。
図3Jに示す第2マスク除去工程では、保持シート22を介してウエハ2をステージ14Bに載置し、ESC電極に電圧を印加して保持シート22を静電吸着する。そして、レール17に沿ってスポンジ19を保持したスポンジ保持部18を移動させる。このとき、ノズル20から洗浄水を供給してスポンジ19に含ませる。スポンジ19は、撓んだ状態で、ステージ14B上に保持したウエハ2の素子チップ24の表面に、含有した洗浄水を供給しながら摺接する。素子チップ24の表面には、第1マスク除去工程のアッシングでは除去しきれなかったアッシング残渣Aが付着していることがある。このアッシング残渣Aが、素子チップ24の表面に摺接させるスポンジ19の開口部分に取り込まれたり、掻き取られて洗浄水によって洗い流されたりして物理的に除去される。
図4Aは、第1マスク除去工程に加えて、スポンジ19を利用した第2マスク除去工程を実行した場合の素子チップ24の一部を示す拡大写真である。一方、図4Bは、第1マスク除去工程のみで、第2マスク除去工程を実行しなかった場合の素子チップ24の一部を示す拡大写真である。これらの写真から明らかなように、第1マスク除去工程のみでは、アッシング残渣(図4B中、Aで示す。)が残っていたが、第2マスク除去工程を実行することにより、図4Aに示すように、素子チップ24の表面からアッシング残渣を除去することができた。
このようにしてアッシング残渣が除去されれば、図示しないエアブロー等により素子チップ24の表面に空気を吹き付けて乾燥させる。得られた素子チップ24は、半導体層25と、半導体層25上に形成された配線層26とを備える。半導体層25は、例えばSi又はSi系材料からなり、配線層26は例えばSiO2などの絶縁膜とCuなどの金属からなる。配線層26の絶縁膜の材質は、SiN、SiOC、又はLow−k材料等であり得る。また、配線層26の金属の材質は、Al、Al合金、又はW等であり得る。
このように、前記実施形態によれば、スポンジ等の多孔質体を素子チップ24の表面に摺接させるようにしているので、素子チップ24の表面に付着したアッシング残渣を確実に除去することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
前記実施形態では、第1マスク除去工程で、チャンバ4内にアッシング用のプロセスガスとして酸素ガスを供給するようにしたが、さらにSF6やCF4等を混合した混合ガスを用いて1回目のアッシング処理を行い、その後、酸素ガスのみによる2回目のアッシング処理を行うようにしてもよい。この場合、1回目のアッシング処理で、バイアスパワーを導入し、2回目のアッシング処理で、ゼロバイアスとしても良い。これにより、プラズマダイシング処理で形成されてしまうマスク材の硬化層、変質層によるマスク材の残渣の発生を低減させることができる。
前記実施形態では、第2マスク除去工程で、スポンジ19を摺接させることによりアッシング残渣を除去するだけとしたが、マスク除去残りがある場合には、例えば、弱いウェット洗浄等を行うようにしてもよい。第1マスク除去工程及び第2マスク除去工程で、マスク30は概ね除去されているので、残る箇所は概ねパターン側面のラビットイヤー状の残渣の僅かな残りである。したがって、弱いウェット洗浄等であってもこれを除去できる。
前記実施形態では、個片化工程後、そのままマスク除去工程を実行するようにしたが、保持シート22を引き延ばすことにより、素子チップ24の間隔を拡張する間隔拡張工程を実行するようにしてもよい。すなわち、個片化工程(図3H参照)後のウエハ2では、各素子チップ24の間隔が狭く、例えばその間隔は20μm程度である。この間隔が狭いと、マスク除去工程を適切に行えない恐れがある。そこで、エキスパンド部32により間隔拡張工程を実行して素子チップ24同士の間隔を広げている。
図5Aに示すように、エキスパンド部32には、押圧部材33と、リング部材34と、昇降機35と、載置台36とが設けられている。押圧部材33は、保持シート22のフレーム23に沿って配置され、フレーム23を固定する。リング部材34は、リング状の部材であって、保持シート22の下方にフレーム23と同心に配置され、保持シート22をフレーム23に対して昇降させる。昇降機35は、リング部材34を昇降させる。図5Bに示すように、エキスパンド部32における加工では、載置台36にウエハ2を載置し、押圧部材33によって保持シート22のフレーム23を押圧して固定した状態で、昇降機35によって載置台36から保持シート22を浮かせるようにリング部材34を上昇させる。このとき、保持シート22が引き伸ばされるため、素子チップ24同士の間隔が広がり、例えばその間隔は50μm程度となる。これにより、その後のマスク除去工程で、スポンジ19をマスク除去のきっかけとなる、素子チップ24の角部に接触させやすくなる。この結果、アッシング残渣Aの除去に利用した場合にはさらに洗浄効果を向上させることができる。
前記実施形態では、クラスタ140にて、スポンジ19に対し、その移動方向とは反対側にノズル20を位置させ、スポンジ19の背面側(素子チップ24の表面に摺接するのとは反対側)の面に洗浄水を供給するようにしたが、図6A又は図6Bに示すように構成することもできる。
図6Aでは、スポンジ19に対し、その移動方向側にノズル20を位置させている。これにより、素子チップ24の表面に先に洗浄水を供給した後、スポンジ19が摺接させることができる。このため、素子チップ24の表面への洗浄水の供給後、スポンジ19の摺接が行われるまでの間に、洗浄水を素子チップ24に十分に作用させるための時間を確保でき、アッシング残渣Aが膨潤されることにより、その除去効率を高めることができるという利点がある。
図6Bでは、ノズル20からスポンジ19に直接、洗浄水を供給できるようにしている。これによれば、スポンジ19が摺接する部分にのみ洗浄水を供給できるため、洗浄水を効率的に供給できるという利点がある。さらに、洗浄水の量を少なくできるため、洗浄水乾燥後に発生する洗浄水の残渣(ウォーターマーク等)を低減させることができるという利点もある。
前記実施形態では、マスク除去工程で、保持シート22をステージ14Bに静電吸着するようにしたが、ステージ14Bに吸引孔を形成し、この吸引孔を介して真空引きすることにより、保持シート22をステージ14Bに真空吸着させるようにしてもよい。
1…素子チップ製造装置
2…ウエハ(基板)
2A…表面
2B…裏面
3…処理室
4…チャンバ
5…搬送キャリア
6…ガス導入口
7…排気口
8…エッチングガス源
9…アッシングガス源
10…真空排気部
11…第1高周波電源部
12…アンテナ
13…第2高周波電源部
14A,14B…ステージ
15…冷却用ガス孔
16A,16B…昇降ピン
17…レール
18…スポンジ保持部
19…スポンジ(多孔質体)
20…ノズル
21…液体供給ライン
22…保持シート
22a…粘着面
22b…非粘着面
22c…円形領域
22A…粘着層
22B…基材層
23…フレーム
24…素子チップ
25…半導体層
26…配線層
27…素子領域
28…分割領域
29…BGテープ
30…マスク
31…露出部
32…エキスパンド部
33…押圧部材
34…リング部材
35…昇降機
36…載置台
A…アッシング残渣

Claims (13)

  1. 分割領域によって画定した複数の素子領域を有する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する基板に対し、
    前記第1面に、前記分割領域を露出させた状態で前記素子領域を被覆するマスクを形成するマスク形成工程と、
    前記第2面を保持部材に保持した状態で、前記第1面をプラズマに晒して、前記分割領域を前記第2面に達するまでエッチングすることにより、前記基板を複数の素子チップに個片化する個片化工程と、
    前記素子チップに、多孔質体を当接させて相対的に摺接させることにより、表面に残存する前記マスクの少なくとも一部を除去するマスク除去工程と、
    を備え
    前記個片化工程後、前記マスク除去工程前に、前記保持部材を引き伸ばすことにより、前記保持部材に保持された複数の前記素子チップ間の間隔を拡張する間隔拡張工程を実行する、素子チップの製造方法。
  2. 前記個片化工程後、前記マスク除去工程前に、プラズマによるアッシング工程を実行する、請求項1に記載の素子チップの製造方法。
  3. 前記マスク除去工程は、前記保持部材をステージに載置して真空吸着させた状態で実行する、請求項1又は2に記載の素子チップの製造方法。
  4. 前記マスク除去工程は、前記保持部材をステージに載置して静電吸着させた状態で実行する、請求項1又は2に記載の素子チップの製造方法。
  5. 前記マスク除去工程は、前記多孔質体に洗浄水を含ませた状態で実行する、請求項1からのいずれか1項に記載の素子チップの製造方法。
  6. 分割領域によって画定した複数の素子領域を有する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する基板に対し、
    前記第1面に、前記分割領域を露出させた状態で前記素子領域を被覆するマスクを形成するマスク形成工程と、
    前記第2面を保持部材に保持した状態で、前記第1面をプラズマに晒して、前記分割領域を前記第2面に達するまでエッチングすることにより、前記基板を複数の素子チップに個片化する個片化工程と、
    前記素子チップに、多孔質体を当接させて相対的に摺接させることにより、表面に残存する前記マスクの少なくとも一部を除去するマスク除去工程と、
    を備え、
    前記多孔質体の開口面積が、前記素子チップの平面視での占有面積よりも小さい、素子チップの製造方法。
  7. 前記個片化工程後、前記マスク除去工程前に、プラズマによるアッシング工程を実行する、請求項6に記載の素子チップの製造方法。
  8. 前記個片化工程後、前記マスク除去工程前に、前記保持部材を引き伸ばすことにより、前記保持部材に保持された複数の前記素子チップ間の間隔を拡張する間隔拡張工程を実行する、請求項6又は7に記載の素子チップの製造方法。
  9. 前記マスク除去工程は、前記保持部材をステージに載置して真空吸着させた状態で実行する、請求項6から8のいずれ1項に記載の素子チップの製造方法。
  10. 前記マスク除去工程は、前記保持部材をステージに載置して静電吸着させた状態で実行する、請求項6から8のいずれか1項に記載の素子チップの製造方法。
  11. 前記マスク除去工程は、前記多孔質体に洗浄水を含ませた状態で実行する、請求項6から10のいずれか1項に記載の素子チップの製造方法。
  12. 分割領域によって画定した複数の素子領域を有する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する基板において、
    前記第1面に、前記分割領域を露出させた状態で前記素子領域を被覆するマスクを形成するマスク形成装置と、
    前記第2面を保持部材に保持した状態で、前記第1面をプラズマに晒して、前記分割領域を前記第2面に達するまでエッチングすることにより、前記基板を複数の素子チップに個片化するエッチング装置と、
    前記素子チップに、多孔質体を当接させて相対的に摺接させることにより、表面に残存する前記マスクの少なくとも一部を除去するマスク除去装置と、
    前記マスク除去装置による前記マスクの除去が行われる前に、前記保持部材を引き伸ばすことにより、前記保持部材に保持された複数の前記素子チップ間の間隔を拡張するエキスパンド部と
    を備えている、素子チップの製造装置。
  13. 分割領域によって画定した複数の素子領域を有する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する基板において、
    前記第1面に、前記分割領域を露出させた状態で前記素子領域を被覆するマスクを形成するマスク形成装置と、
    前記第2面を保持部材に保持した状態で、前記第1面をプラズマに晒して、前記分割領域を前記第2面に達するまでエッチングすることにより、前記基板を複数の素子チップに個片化するエッチング装置と、
    前記素子チップに、多孔質体を当接させて相対的に摺接させることにより、表面に残存する前記マスクの少なくとも一部を除去するマスク除去装置と、
    を備え、
    前記多孔質体の開口面積が、前記素子チップの平面視での占有面積よりも小さい、素子チップの製造装置。
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