JP6975659B2 - 振動制御システム及び洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、対象物の振動を制御する振動制御システム及び洗濯機の技術に関する。
例えば、特許文献1には、「洗濯槽と筐体の間に配置されたリニアモータ及び弾性体と、前記リニアモータの巻線に通電される電流を検出し、電流信号を出力する電流検出部と、前記リニアモータの可動子の相対位置を検出して前記可動子の移動距離を演算する相対位置演算部と、前記洗濯槽または前記筐体の相対加速度を検出し、相対加速度信号を出力する相対加速度センサと、前記移動距離、前記相対加速度信号及び前記弾性体の弾性定数に基づき、加振力信号を演算する加振力演算部と、前記加振力信号と目標振動値との差分に基づき、指令q軸電流値を出力するトルク制御部と、前記電流信号と、前記指令q軸電流値に基づいて、前記巻線に対する通電を制御する通電制御部とを有する」洗濯機の制振装置が開示されている(要約参照)。
特開2011−182934号公報
しかしながら、特許文献1に制振装置では、洗濯機の振動を検出する相対加速度センサを設けるため、コストの増加を招く。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、対象物の振動を適切に制御する低コストな振動制御システム及び洗濯機を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明は、可動子と、固定子とを有し、振動する対象物に接続されている駆動部と、前記駆動部に通電される電流の電流値を検出する電流検出部と、前記電流検出部によって検出された電流値を基に、前記駆動部の前記可動子と前記固定子との相対加速度及び/または相対位置を推定する推定部と、前記推定部によって推定される前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部の推力を調整する推力調整部と、を有し、前記推力調整部は、前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部への電流指令を生成出力する電流指令生成部と、前記電流検出部によって検出される電流が前記電流指令に一致するように、前記駆動部を駆動させる電力変換部への電圧指令値を生成する電圧指令生成部と、を有し、前記電流指令生成部は、前記相対加速度及び/または前記相対位置に所定の比例ゲインを乗算し、前記電流指令を生成するとともに、前記相対加速度及び/または前記相対位置の極性によって、前記電流指令の振幅を変化させ、前記比例ゲインは可変可能であることを特徴とする。
その他の解決手段については実施形態中において後記する。
本発明によれば、対象物の振動を適切に制御する低コストな振動制御システム及び洗濯機を提供することができる。
第1実施形態で用いられる振動制御システムZの構成例を示す図である。 振動制御装置100に備えられるリニアアクチュエータ10の縦断面斜視図である。 図2のA−A線矢視端面図である。 リニアアクチュエータ10の固定方法を示す図(例1)である。 リニアアクチュエータ10の固定方法を示す図(例2)である。 振動制御装置100が備える整流回路Reとインバータ部40との構成を示す図である。 3つのリニアアクチュエータ10b〜10d(10)を整流回路Re及びインバータ部40に接続した図である。 第1実施形態で用いられる電流指令生成部70及び電圧指令生成部80の具体的な構成を示す図である。 加速度・位置推定部60における加速度推定部610の具体的な構成例を示す図である。 加速度・位置推定部60における位置推定部620の具体的な構成例を示す図である。 第2実施形態で用いられる振動制御システムZaの構成を示す図である。 第2実施形態で用いられる電流指令生成部70aの構成を示す図である。 ゲインm*,k*の可変例を示す図である。 図13に示す例に従って制御が行われた場合における結果を示す図である。 ゲインm*またはゲインk*を可変した別の例を示す図である。 図15に示す例に従って制御が行われた場合における結果を示す図である。 第3実施形態で用いられる振動制御システムZbの構成例を示す図である。 第3実施形態で用いられる電流指令生成部70bの構成例を示す図である。 ゲインk*を可変した場合における対象物Gの振動周波数fと振動振幅絶対値との関係を示す図である。 第4実施形態に用いられる振動制御システムZcの構成例を示す図である。 振動制御装置100を備える洗濯機Wの斜視図である。 振動制御装置100を備える洗濯機Wの縦断面図である。 第4実施形態で用いられる整流回路Reとインバータ部40との構成を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、同一の構成要素については同一の符号を付して説明を適宜省略する。
≪第1実施形態≫
(振動制御システムZ)
図1は、第1実施形態で用いられる振動制御システムZの構成例を示す図である。
振動制御システムZは、対象物Gの振動に対して制振を行うものであり、整流回路(整流部)Re、振動制御装置100を有している。
整流回路Reは、交流電源Eから入力された交流電圧を直流電圧に変換して出力する。整流回路Reについては後記する。
振動制御装置100は、整流回路Reから入力された直流電圧を駆動源として対象物Gの振動を制振する。なお、本実施形態において、制振とは共振周波数で振動している対象物Gの振動周波数をずらすことである。
(振動制御装置100)
次に、リニアアクチュエータ(駆動部)10を制御する振動制御装置100の構成を説明する。
振動制御装置100は、リニアアクチュエータ10と、インバータ部(電力変換部)40と、電流検出部50と、加速度・位置推定部(推定部)60と、推力調整部90とを備えている。また、推力調整部90は、電流指令生成部70と、電圧指令生成部80を備えている。
リニアアクチュエータ10は、対象物Gに、接続(例えば、当接)しているものである。そして、リニアアクチュエータ10は、入力される交流電圧によって直線運動を行い、対象物Gに運動を伝えるものである。リニアアクチュエータ10については後記する。
インバータ部40は、整流回路Reから入力された直流電流を電圧指令生成部80からの電圧指令値V*に基づいて交流電圧に変換するインバータである。なお、インバータ部40は、PWM(Pulse Width Modulation)によって制御されることを想定しているが、これに限らない。インバータ部40については後記する。
ちなみに、対象物Gに記載されている両矢印は対象物Gの振動を示している。また、整流回路Reにおける「+」、「−」は整流回路Reから出力される電圧の極性を示している。
電流検出部50はインバータ部40の下流に設置され、インバータ部40に流れる電流、すなわち、リニアアクチュエータ10に流れる電流の電流値iを検出するものである。
加速度・位置推定部60は、電流検出部50で検出された電流値iを基に、リニアアクチュエータ10の相対加速度amや、相対位置xmを推定する。加速度・位置推定部60、相対加速度am、相対位置xmについては後記する。
電流指令生成部70は、加速度・位置推定部60によって推定された相対加速度amや、相対位置xmを基に、電流指令値i**を生成する。電流指令生成部70については後記する。
電圧指令生成部80は、電流指令生成部70によって生成された電流指令値i**と、電流検出部50によって検出された電流値iとを基に、電圧指令値V*を生成する。生成された電圧指令値V*はインバータ部40に入力される。電圧指令生成部80については後記する。
(リニアアクチュエータ10)
次に、図2〜図5を参照してリニアアクチュエータ10について説明する。なお、図2〜図5で示されるリニアアクチュエータ10は一例であり、図2〜図5で示される構成を有していなくてもよい。
図2は、振動制御装置100に備えられるリニアアクチュエータ10の縦断面斜視図である。
ここで、図2に示すように、xyz軸が定められる。そして、図2では、x方向においてリニアアクチュエータ10の半分を図示しているが、リニアアクチュエータ10の構成は、yz平面を基準として対称になっている。
リニアアクチュエータ10は、電機子である固定子11と、z方向に延びる板状の可動子12とを有している。そして、リニアアクチュエータ10は、固定子11及び可動子12の間のz軸方向への磁気的な吸引力・反発力(つまり、推力)によって、固定子11と可動子12との相対位置をz方向で直線的に変化させるモータである。後記するように、リニアアクチュエータ10は、可動子12もしくは固定子11のどちらか一方が、対象物Gに接続されている。
また、固定子11は、電磁鋼板が積層されてなるコア11aを有し、このコア11aの磁極歯Mに巻回される巻線11bを複数箇所に備えている。
図3は、図2のA−A線矢視端面図である。なお、図3では、x方向におけるリニアアクチュエータ10の半分(図2参照)ではなく、リニアアクチュエータ10の全体を図示している。
図3に示すように、固定子11のコア11aは、環状部Nと、磁極歯M(M1,M2)とを備えている。
環状部Nは、縦断面視で環状(矩形枠状)を呈しており、この環状部Nによって磁気回路が構成されている。一対の磁極歯M1,M2は、環状部Nからy方向内側に延びており、互いに対向している。なお、磁極歯M1,M2の間の距離は、板状を呈する可動子12の厚さよりも若干長くなっている。磁極歯M1,M2には、それぞれ、巻線11b(11b1、11b2)が巻回されている。この巻線11bに電流が通電することによって、固定子11が電磁石として機能するようになっている。
図2に示す例では、z方向(可動子12の移動方向)において、2対の磁極歯Mが設けられている。また、2対の磁極歯Mのそれぞれに巻回されている巻線11bは、一本の巻線11bをなしており、その両端が、インバータ部40(図1参照)の出力側に接続されている。
図3に示す可動子12は、環状を呈するコア11aを貫通して、z方向に延びている。また、図2に示すように、可動子12は、z方向に延びる複数の金属板12aと、z方向で所定の間隔を設けて金属板12aに設置される永久磁石121b,122b,123bとを備えている。なお、金属板12aに複数の永久磁石を貼り付けてもよいし、また、金属板12aに複数の永久磁石を埋設してもよい。
図2に示す永久磁石121b,122b,123bは、y方向に磁化されている。より詳しく説明すると、y方向正側の向きに磁化された永久磁石(例えば、永久磁石121b,123b)と、y方向負側の向きに磁化された永久磁石(例えば、永久磁石122b)と、がz方向において交互に配置されている。そして、可動子12と、電磁石として機能する固定子11との吸引力・反発力によって、可動子12にz方向の推力が作用するようになっている。なお、「推力」とは、可動子12と固定子11との相対位置を変化させる力である。
(リニアアクチュエータ10の固定方法)
図4は、リニアアクチュエータ10の固定方法を示す図(例1)である。
図4に示す例では、リニアアクチュエータ10の可動子12の一端が対象物Gに接続され、他端がスプリング(弾性体)20を介して固定治具Jに固定されている。
ここで、スプリング(弾性体)20は、可動子12に弾性力を付与するバネであり、可動子12と固定治具Jとの間に介在している。固定治具Jは、例えば、床等に設置されるものである。図4に示すように、可動子12は、固定子11を貫通している。
図5は、リニアアクチュエータ10の固定方法を示す図(例2)である。
図5の例では、リニアアクチュエータ10aの固定子11cの一端を対象物Gに接続し、他端をスプリング(弾性体)20aを介して固定治具Jに棟悦する構成としてもよい。また、可動子12aは、一端が固定治具Jに接続し、他端には何も接続されていない。
なお、図4や、図5の例では、固定子11,11cの一端が対象物Gに接続した構造となっているが、ネジ等によって固定子11,11cの一端が対象物Gに固定されてもよい。
また、図示はしないが、スプリング(弾性体)とリニアアクチュエータ10とが、固定治具J及び対象物Gに対し、並列に固定された構成としてもよい。
また、図4や、図5に示すように、固定子11及び可動子12の一方が対象物Gに接続され、磁気的な吸引力・反発力によって、固定子11と可動子12との相対位置を変化させるようにすればよい。
(整流回路Re・インバータ部40)
図6は、振動制御装置100が備える整流回路Reとインバータ部40との構成を示す図である。なお、整流回路Re及びインバータ部40は既存の技術である。
ここで、図6では、三相フルブリッジインバータを用いて2つのリニアアクチュエータ10を制御する場合の構成を示している。1つ目のリニアアクチュエータ10をリニアアクチュエータ10bとし、2つ目のリニアアクチュエータ10をリニアアクチュエータ10cと記している。
なお、1つのリニアアクチュエータ10のみを制御する場合には、インバータ部40において、単相フルブリッジ回路が用いられるとよい。
図1に示すインバータ部40は、整流回路Reから印加される直流電圧を、電圧指令生成部80からの電圧指令値V*に基づいて単相交流電圧に変換する。そして、インバータ部40は、この単相交流電圧をリニアアクチュエータ10の巻線11b(図2、図3参照)に印加する。つまり、インバータ部40は、前記した電圧指令値V*に基づいて、リニアアクチュエータ10を駆動する機能を有している。
(整流回路Re)
整流回路Reは、交流電源Eから印加される交流電圧を直流電圧に変換する周知の倍電圧整流回路である。整流回路Reは、ダイオードD1〜D4がブリッジ接続されてなるダイオードブリッジ回路Re1と、直列接続された2つの平滑コンデンサChとを備えている。
そして、ダイオードブリッジ回路Re1から印加される電圧(脈流を含む直流電圧)が、平滑コンデンサChによって平滑化され、交流電源Eの電圧の略2倍に相当する直流電圧EDCが生成されるようになっている。
整流回路Reは、正側の配線201aと、負側の配線201bを介してインバータ部40に接続される。なお、図6における「+」、「−」は、整流回路Reから出力される電圧の極性を示している。
(インバータ部40)
インバータ部40は、前記した直流電圧を単相交流電圧に変換し、この単相交流電圧をリニアアクチュエータ10b,10cの巻線11b(図2、図3参照)に印加する。
これらのスイッチング素子S1〜S6として、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が用いられる。スイッチング素子S1〜S6には、それぞれ、還流ダイオードDが逆並列に接続されている。なお、スイッチング素子S1〜S6としてIGBTが用いられ、かつ、PWM制御によってインバータ部40が交流電圧を生成する場合、IGBTのゲートには図示しないパルス発生部が接続されている。パルス発生部は、図1に示す電圧指令生成部80から出力された電圧指令値V*の値に応じたデューティーのパルスを発生するものである。
なお、インバータ部40は、リニアアクチュエータ10(すなわち、対象物G)の振動周波数が共振周波数に近づくとオンとなり、それ以外はオフとなっている。
また、スイッチング素子S1,S2の接続点は、配線201cを介して、リニアアクチュエータ10bの巻線11bに接続されている。つまり、三相のインバータ部40の一相分に対応するレグが、一方のリニアアクチュエータ10bに接続されている。
また、スイッチング素子S5,S6の接続点は、配線201eを介して、リニアアクチュエータ10cの巻線11bに接続されている。つまり、三相のインバータ部40の一相分に対応する別のレグが、他方のリニアアクチュエータ10cに接続されている。
すなわち、図6では、2つのリニアアクチュエータ10が対象物Gに接触している例を示している。
なお、リニアアクチュエータ10b,10cは、同じ方向に振動するようインバータ部40に接続されるのが好ましい。
また、スイッチング素子S3,S4の接続点は、配線201dを介してリニアアクチュエータ10bの巻線11bに接続されるとともに、リニアアクチュエータ10cの巻線11bにも接続されている。つまり、3相のインバータ部40の残りのレグが、リニアアクチュエータ10b、及びリニアアクチュエータ10cに接続されている。
このように、リニアアクチュエータ10b,10cそれぞれに対応して別々にインバータ部40を設けるのではなく、リニアアクチュエータ10b,10cそれぞれを一つのインバータ部40に共通して接続している。このようにすることで、インバータ部40のコストを削減することができる。そして、PWM制御に基づいてスイッチング素子S1〜S6のオン・オフが制御されることで、リニアアクチュエータ10b,10cの巻線11bに単相交流電圧が印加されるようになっている。
電流検出部50は、インバータ部40、すなわち、リニアアクチュエータ10b,10cに通電される電流の電流値iを検出するものである。電流検出部50は、インバータ部40の下流に配置されている配線201fに設けられている。つまり、電流検出部50によって、リニアアクチュエータ10b,10cの巻線11bに流れる電流の電流値iが検出される。ただし、スイッチング素子S2,S3がオンになっているタイミングでは、電流検出部50で検出された電流値iを反転させる必要がある。
なお、前記した配線201fは、スイッチング素子S2,S4,S6のエミッタと、配線201bとを接続する配線である。
ここで、対象物G(図1参照)が振動すると、リニアアクチュエータ10の固定子11(図2参照)と、可動子12(図2参照)とが相対運動をする。すると、巻線11bに誘起電圧が生じる。この誘起電圧によって、インバータ部40、配線201fを流れる電流が変化する。このような電流の変化が電流検出部50によって検出される。
なお、配線201c〜201eの少なくとも一つに電流検出部50を配置し、これらの配線201c〜201eに流れる電流(電流値i)を検出する構成としてもよい。
図7は、3つのリニアアクチュエータ10b〜10d(10)を整流回路Re及びインバータ部40に接続した図である。
図7に示す例では、ダイオードD1,D2の接続点P1は、配線201dを介して、リニアアクチュエータ10bの巻線11b(図2参照)に接続される。さらに、ダイオードD1,D2の接続点P1は、この配線201dを介してリニアアクチュエータ10cの巻線11bにも接続されている。なお、リニアアクチュエータ10b及びリニアアクチュエータ10cの巻線11bは、ダイオードD3,D4の接続点に接続されてもよい。
また、ダイオードD1,D2の接続点P1は、配線201gを介してリニアアクチュエータ10dの巻線11bに接続されている。
つまり、整流回路Reを構成するダイオードブリッジ回路Re1の入力側にリニアアクチュエータ10b〜10dが接続されている。
さらに、スイッチング素子S3,S4の接続点P2は、配線201hを介してリニアアクチュエータ10dの巻線11bに接続されている。すなわち、インバータ部40を構成する三相フルブリッジインバータの一相分に対応する第1のレグにリニアアクチュエータ(第1のリニアアクチュエータ)10dが接続されている。
配線201c及び配線201eの接続は、図6と同様であるので、ここでの説明を省略する。すなわち、すなわち、インバータ部40を構成する三相フルブリッジインバータの別の一相分に対応する第2のレグがリニアアクチュエータ(第2のリニアアクチュエータ)10bに接続している。さらに、残りの一相分に対応する第3のレグがリニアアクチュエータ(第3のリニアアクチュエータ)10cに接続している。ここで、第1のレグはスイッチング素子S3,S4で構成されるレグであり、第2のレグはスイッチング素子S1,S2で構成されるレグであり、第3のレグはスイッチング素子S5,S6で構成されるレグである。
このような接続とすることで、1つの整流回路Re、1つのインバータ部40に対し、3つのリニアアクチュエータ10を接続することができ、コストを抑えることができる。
また、4つ以上のリニアアクチュエータ10が1つのインバータ部40や、1つの整流回路Reに接続されるようにしてもよい。このようにすることで、コストを抑えることができる。
(加速度・位置推定部60・推力調整部90)
次に、図1を参照して、加速度・位置推定部60及び推力調整部90について説明する。
加速度・位置推定部60及び推力調整部90は、本実施形態の特徴部分である。
図1に示す推力調整部90及び加速度・位置推定部60は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成されている。そして、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
ここで、図1を参照して、各部の制御動作を説明する。
前記したように、対象物G(図1参照)が振動すると、リニアアクチュエータ10の固定子11(図2参照)と、可動子12(図2参照)とが相対運動をする。すると、巻線11bに誘起電圧が生じる。この誘起電圧によって、図7に示すインバータ部40、配線201fを流れる電流が変化する。このような電流の変化が電流検出部50によって検出される。
図1における加速度・位置推定部60は、電流検出部50によって検出される電流の前記電流値iに基づき、リニアアクチュエータ10の相対加速度am及び/または相対位置xmを推定する。ここで、リニアアクチュエータ10の相対加速度amとは、図2に示すリニアアクチュエータ10の固定子11と、可動子12との相対加速度である。同様に、リニアアクチュエータ10の相対位置xmとは、リニアアクチュエータ10の固定子11と、可動子12との相対値である。なお、相対加速度am、相対位置xmは、少なくともどちらか一方が推定されればよい。
リニアアクチュエータ10の抵抗をR[Ω]、インダクタンスをL[H]、誘起電圧をEm[V]とした場合、リニアアクチュエータ10の電圧方程式は、(1)式となる。また、誘起電圧Emについて(1)式を変形すると(1a)式となる。
V=Ri+L(di/dt)+Em ・・・ (1)
Em=V−Ri−L(di/dt) ・・・ (1a)
Em=ωm・Ke ・・・ (2)
ここで、Vはリニアアクチュエータ10の巻線11bの端子間に印加される電圧、iはリニアアクチュエータ10に流れる電流(電流値i)である。
加速度・位置推定部60は、電圧Vに替わり電圧指令生成部80の出力である電圧指令値V*と、電流検出部50で検出された電流値iとを用い(電圧指令値V*を(1a)式のVに代入し)、(1a)式より誘起電圧Emを推定する。
誘起電圧Emは、リニアアクチュエータ10の可動子12と固定子11との相対速度ωm[m/s]に比例し、(2)式の関係を満たす。ここで、Ke[V・s/m]はリニアアクチュエータ10の誘起電圧定数である。なお、リニアアクチュエータ10の誘起電圧定数Ke、リニアアクチュエータ10の抵抗R、リニアアクチュエータ10のインダクタンスL等は、予め計測されている。
また、(2)式をωmの式に変形すると、以下の(2a)式となる。
ωm=Em/Ke ・・・ (2a)
そのため、加速度・位置推定部60では、(1a)式より推定した誘起電圧Emを(2a)式に基づき、誘起電圧定数Keの逆数を乗じることで、相対速度ωmを推定する。その後、速度・位置推定部60は、推定した相対速度ωmを、時間微分(dωm/dt)することで相対加速度amを推定する。また、速度・位置推定部60は、ωmを時間積分することで、相対位置xmを推定する。相対加速度am及び相対位置xmは、(1)式、(2)式より、以下の(3)式、(4)式で算出される。
am=(1/Ke){(dV/dt)−R(di/dt)−L(di/dt)}
・・・ (3)
Figure 0006975659

図1に示すように、加速度・位置推定部60は、推定した相対加速度amや、相対位置xmを電流指令生成部70へ出力する。
図8は、第1実施形態で用いられる電流指令生成部70及び電圧指令生成部80の具体的な構成を示す図である。
(電流指令生成部70)
まず、電流指令生成部70の具体的な構成について説明する。
電流指令生成部70は、m*ゲイン乗算部71、k*ゲイン乗算部72、加算部73、電流指令値算出部74、電流指令リミッタ部75を有している。
まず、m*ゲイン乗算部71は、加速度・位置推定部60によって推定された相対加速度amに所定のゲインm*を乗算する。この結果、m*ゲイン乗算部71は、推力指令値Tm*を出力する。推力指令値Tm*とは、リニアアクチュエータ10が出力すべき推力である。
同様に、k*ゲイン乗算部72は、加速度・位置推定部60によって推定された相対位置xmに所定のゲインk*を乗算する。この結果、k*ゲイン乗算部72は、推力指令値Tk*を出力する。
ここで、ゲインm*は相対加速度amに、ゲインk*は相対位置xmに乗算される比例ゲインである。ゲインm*,k*の意味については後記する。なお、第1実施形態において、ゲインm*,k*は設計者によって決定される値であり、定数である。
次に、加算部73が、推力指令値Tm*及び推力指令値Tk*を加算し、推力指令値T*として出力する。前記したように、推力指令値Tm*、推力指令値Tk*のどちらか一方が算出されればよいので、推力指令値Tm*及び推力指令値Tk*のどちらか一方が推力指令値T*として出力される。推力指令値Tm*及び推力指令値Tk*の両方が加算部73に入力された場合、推力指令値Tm*及び推力指令値Tk*の平均値が推力指令値T*として出力されてもよい。
電流指令値算出部74は、加算部73から入力された推力指令値T*に、リニアアクチュエータ10の推力定数Kt[N/A]の逆数を乗算することで、電流指令値i*を生成する。
そして、電流指令値i*がリニアアクチュエータ10やインバータ部40等の最大電流を上回る場合、電流指令リミッタ部75が電流指令値i*に対してリミッタをかけることで、制限された新たな電流指令値i**を出力する。なお、電流指令リミッタ部75は省略可能である。このような電流指令リミッタ部75が設けられることにより、過剰な電流がリニアアクチュエータ10や、インバータ部40に流れるのを防止することができる。
(電圧指令生成部80)
次に、電圧指令生成部80について説明する。
電圧指令生成部80は、減算部81、比例積分制御部82を有する。
減算部81は、電流指令リミッタ部75によって生成された電流指令値i**と、電流検出部50で検出されたた電流(電流値i)の差である電流偏差値Δiを演算する。
次に、比例積分制御部82が、電流偏差値Δiに対して比例積分制御(PI(Proportional-Integral)制御)を行うことで、電圧指令値V*を算出し、出力する。
このような制御が行われることで、比例積分制御によるフィードバック制御が行われ、電流値iが電流指令値i**に一致(収束)するように制御される。
なお、電圧指令値V*は、P(Proportional)制御や、PID(Proportional-Integral-Differential)制御によって算出されてもよい。
なお、電流値iが電流指令値i**に一致したとき、リニアアクチュエータ10は、目標とする振動幅及び振動周波数で振動している。
電圧指令値V*は、図示しないパルス発生部に入力される。パルス発生部は、入力された電圧指令値V*に基づいたPWM制御を行うことで、図6に示すスイッチング素子S1〜S6のオン・オフを切り替える。このようにすることで、図7に示す配線201c〜201eに電圧指令値V*に一致する、PWM制御された電圧が供給される。
このような比例積分制御部82が用いられることで、既存の技術を用いた制御が可能となる。
(加速度推定部610)
図9は、加速度・位置推定部60における加速度推定部610の具体的な構成例を示す図である。
加速度推定部610は、誘起電圧推定部611、1/Ke演算部612、乗算部613、微分演算部614を有する。
また、誘起電圧推定部611は、電流検出部50で検出された電流値iと、電圧指令生成部80が出力した電圧指令値V*とを基に、前記した(1a)式を演算する。すなわち、誘起電圧推定部611は、(1a)式の「V」に電圧指令値V*を代入し、さらに、(1a)式の「i」に電流値iを代入することで、リニアアクチュエータ10の固定子11(図2参照)と可動子12(図2参照)とが相対運動することによって生じる誘起電圧Emを演算する。
また、1/Ke演算部612は、図示しないメモリ等からリニアアクチュエータ10の誘起電圧定数Keを取得すると、その逆数を演算する。
そして、乗算部613において、誘起電圧推定部611の出力(誘起電圧Em)と、1/Ke演算部612の出力(1/Ke)とを乗算する。乗算部613から出力される結果は、(2a)式の誘起電圧Emに(1a)式を代入したものであり、リニアアクチュエータ10の固定子11と、可動子12との相対速度ωmである。
そして、微分演算部614が、乗算部613から出力される結果、すなわち、リニアアクチュエータ10の固定子11と、可動子12との相対速度ωmを微分する。これにより、固定子11と、可動子12との相対加速度amが演算される((3)式)。
(位置推定部620)
図10は、加速度・位置推定部60における位置推定部620の具体的な構成例を示す図である。
位置推定部620は、誘起電圧推定部621、1/Ke演算部622、乗算部623、積分演算部624を有する。
なお、位置推定部620における誘起電圧推定部621、1/Ke演算部622、乗算部623で行われる演算は、図9に示す各部611〜613と同様であるので、ここでの説明を省略する。
積分演算部624が、乗算部623から出力される結果、すなわち、リニアアクチュエータ10の固定子11と、可動子12との相対速度ωmを積分する。これにより、固定子11(図2参照)と、可動子12(図2参照)との相対位置xmが演算される((4)式)。
なお、(3)式や(4)式における積分・微分演算は、電流検出部50で検出された電流値iの誤差や、ノイズや、実際に印加される電圧Vと、電圧指令生成部80の出力である電圧指令値V*との誤差等の影響を受ける。そのため、ローパスフィルタや、ハイパスフィルタが設置されてもよい。
<第1実施形態の効果>
第1実施形態によれば、加速度・位置推定部60は、電流検出部50で検出された電流値iを基に相対加速度amや相対位置xmを推定・出力する。
電流指令生成部70が、相対加速度amや相対位置xmに基づいて、推力指令値T*を算出し、さらに電流指令値i**を算出する。そして、電圧指令生成部80が、電流指令値i**に、電流検出部50で検出された電流値iが追従するようフィードバック制御を行う。
ここで、ゲインm*及びゲインk*について説明する。
ここで、質量m[Kg]の物体を、バネ定数k[N/m]のスプリングと減衰係数c[Ns/m]のダンパとで並列に支持した1自由の一般的な振動系に加振力Fが加わる場合を想定する。
変位量をx[m]とした場合、運動方程式は、以下の(5)式で与えられ、その共振周波数ωn[rad/s]は(6)式で与えられる。
m(dx/dt)+c(dx/dt)+kx=F ・・・ (5)
ωn=(k/m)1/2 ・・・ (6)
(6)式より、共振周波数ωnは質量mとバネ定数kにより決定される。
例えば、図1に示す対象物Gを洗濯機とすると、洗濯機では、洗い・すすぎ・乾燥時において洗濯槽の回転速度が時々刻々と変化する。この回転速度の変化に伴い、洗濯槽の振動の周波数も変化する。そのため、洗濯槽の回転速度が共振周波数ωnに近づくと、洗濯槽の振動が大きくなり、その振動が洗濯機本体に伝播する。
ここで、相対加速度amに乗算されるゲインm*は、運動方程式F=maにおける質量mに相当する。同様に、相対位置xmに乗算されるゲインk*は、バネに固定した質点のF=−kxにおけるバネ定数kに相当する。
第1実施形態によれば、推力指令値T*は、リニアアクチュエータ10の相対加速度amや、相対位置xmに所定のゲインm*,k*を乗算比例して算出する。すなわち、運動方程式による質量に相当するゲインm*を調整することにより生じる力(推力)や、ゲインk*によりバネ定数(弾性係数)に相当して生じる力(推力)を制御できる。言い換えれば、ゲインm*,k*を設定することは、洗濯機の質量や、スプリング20(図4参照)あるいはスプリング20a(図5参照)のバネ定数を変化させていることに相当する。
ただし、ゲインm*は実際の質量mとは異なる。同様に、ゲインk*は、実際のスプリング20(図4参照)や、スプリング20a(図5参照)のバネ定数kと異なる。
つまり、ゲインm*,k*は、前記したように設計者によって決定される値であり、実際の質量mや、バネ定数kよりも大きい値、あるいは小さい値に設定されている。
これにより、加算部73から出力される推力指令値T*は、リニアアクチュエータ10が、実際に出力している推力より、大きい推力、あるいは小さい推力となる。これにより、リニアアクチュエータ10に接続されている対象物Gの振動がずらされ、対象物Gの振動を共振周波数からずらすことができる。
具体的には、ゲインm*,k*を使用することで、対象物Gの振動周波数を以下の(7)式に示す周波数ωnとすることができる。
ωn={(k−k*)/(m−m*)}1/2 ・・・(7)
なお、(7)式は、推定した相対加速度am及び相対位置xmが、真値と等しく、推力指令値T*が正しく出力されているとした理想条件で成立する。
このようにすることで、対象物Gが洗濯機であれば、洗濯槽の回転速度から共振周波数ωnを遠ざけることが可能となる。従って、低振動かつ低騒音の洗濯機を提供することが可能となる。さらに、対象物Gは洗濯機であれば、第1実施形態によれば、高速駆動時に床伝達力を低減することができる。
また、第1実施形態によれば、センサとして必要なのは電流検出部50、つまり、電流センサのみである。すなわち、第1実施形態では、可動子12(図2、図3参照)の相対加速度や、相対位置、速度を検出するセンサを設ける必要がない。
つまり、対象物Gの振動によって生じるリニアアクチュエータ10の誘起電圧Emに基づく電流変化によって、対象物Gの振動を検知し、そして、電流変化に基づいて対象物Gの制振を行っている。いわば、リニアアクチュエータ10を加速度センサや、振動センサとして用いているため、加速度センサや、振動センサを設置する必要がない。
そして、多くのセンサが取り付られると、1つのセンサが故障すると、システム全体が停止してしまう。また、どのセンサが故障したのかを、突き止めるのが困難となる。
第1実施形態によれば、センサとして必要なのは電流検出部50、つまり、電流センサのみであるので、センサの故障によって振動制御システムZが停止する確率を低下させることができる。さらに、どのセンサ故障したのかを突き止めるのが容易となる。
このようにすることで、第1実施形態の振動制御システムZは低コスト化を図ることができる。また、リニアアクチュエータ10は、その構成要素(固定子11、可動子12)の損傷や摩耗がほとんど発生しないため、振動制御システムZの耐久性を高めることができる。
また、図6や、図7に示すように、複数のリニアアクチュエータ10に印加される単相交流電圧が、一つのインバータ部40によって生成される。このようにすることで、2つのインバータ部を設ける構成と比較して、低コスト化を図ることができる。
このように、振動制御システムZは、比較的簡素な構成で、対象物Gの振動を適切に抑制できる。
また、第1実施形態の振動制御システムZは、相対加速度am及び/または相対位置xmに基づいて、インバータ部40への電流指令値i**を生成出力する電流指令生成部70を有している。さらに、振動制御システムZは、電流検出部50によって検出される電流が電流指令に一致するように、電圧指令値V*を生成する電圧指令生成部80を有している。このような構成を有することで、対象物Gの振動性を容易に行うことができる。
また、第1実施形態では、電流指令生成部70は、相対加速度am及び/または相対位置xmに、所定のゲインm*,k*を乗算している。このようにすることで、振動制御システムZは、洗濯機の質量や、スプリング20,20aのバネ定数を仮想的に変化させて、振動周波数を変形させている。すなわち、このような構成とすることで、電流値iに基づいて、容易に対象物Gの振動周波数を容易に変化させることができる。
≪第2実施形態≫
次に、図11〜図16を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
(振動制御システムZa)
図11は、第2実施形態で用いられる振動制御システムZaの構成を示す図である。
図11に示す振動制御システムZaにおいて、図1に示す振動制御システムZと異なる点は、図1の電流指令生成部70が、振動制御装置100aの推力調整部90aの電流指令生成部70aとなっている点である。電流指令生成部70aについては後記する。
それ以外の構成は、図1と同様であるので同一の符号を付して説明を省略する。
(電流指令生成部70a)
図12は、第2実施形態で用いられる電流指令生成部70aの構成を示す図である。
図12に示す電流指令生成部70aにおいて、図8に示す電流指令生成部70と異なる箇所は、m*ゲイン乗算部71がm*ゲイン乗算部71aに、k*ゲイン乗算部72がk*ゲイン乗算部72aとなっている点である。
m*ゲイン乗算部71aは、ゲインm*を可変することができるところが、図8のm*ゲイン乗算部71と異なる。同様に、k*ゲイン乗算部72aは、ゲインk*を可変することができるところが、図8のk*ゲイン乗算部72と異なる。
これ以外の構成は、図8と同様であるので、図8と同一の符号を付して、説明を省略する。
このように、第2実施形態では、加速度・位置推定部60の出力から、推力指令値T*を生成する際に、ゲインm*,k*の大きさを可変する点が第1実施形態と異なる。
(可変ゲインについて)
図13は、ゲインm*,k*の可変例を示す図である。
図13に示す例では、相対加速度amまたは相対位置xmの極性によりゲインm*,k*が可変されている。図13に示す例では、相対加速度amまたは相対位置xmが負のときには、相対加速度amまたは相対位置xmが正の場合に比べて、ゲインm*,k*が小さい値となっている。
図14は、図13に示す例に従って制御が行われた場合における結果を示す図である。
図14において、破線は対象物Gの振動によって生じたリニアアクチュエータ10の相対加速度amや、相対位置xmの時間変換を示している。そして、実線は、対象物Gの振動を制動するためにリニアアクチュエータ10に流される電流値iの時間変化を示している。
図13に示すように、相対加速度amまたは相対位置xmが負のときには、相対加速度amまたは相対位置xmが正の場合に比べて、ゲインm*,k*が小さい値となるよう制御されている。このため、図14に示すように、電流値iが、正の場合に比べて負の場合において小さくなっている。このように、ゲインm*,k*を可変しても、対象物Gの振動を適切に抑制できる。
ここで、実際には、相対加速度amや、相対位置xmは、電流(電流値i)の変化に追従して動作する。しかし、対象物Gや、リニアアクチュエータ10の構造の影響を受けることで、複雑な動作となるため、実際に制御された相対加速度amや、相対位置xmの動作は図14には示していない。しかし、前記したように、電流(電流値i)の変化に追従して動作するため、相対加速度amや、相対位置xmが負のときには、相対加速度amまたは相対位置xmが正の場合に比べて、振動振幅が小さくなる。
このような制御を行うことで、例えば、リニアアクチュエータ10下方や、上方の空間が狭い場合、その空間での振動振幅を小さくすることができる。
図15は、ゲインm*またはゲインk*を可変した別の例を示す図である。
相対加速度amや、相対位置xmがゼロ付近では、相対加速度amや、相対位置xmの極性が、ノイズ等により交互に入れ替わるため場合によっては制振性能を損なう可能性がある。つまり、相対加速度amや、相対位置xmがゼロ付近では、電流値iもゼロ付近となる。そのため、電流値iに対するノイズの割合が大きくなってしまう。すなわち、SN(Signal to Noise)比が小さくなってしまう。
そこで、図15に示すように、相対加速度amや、相対位置xmがゼロ付近では、ゲインm*,k*を0とするような不感帯を設ける。
なお、図15において、ゲインm*,k*の不感帯の正側の幅、負側の幅が異なっているが、同じ幅としてもよい。
図16は、図15に示す例に従って制御が行われた場合における結果を示す図である。
図16でも、図14と同様、破線は対象物Gの振動によって生じたリニアアクチュエータ10の相対加速度amや、相対位置xmの時間変換を示している。そして、実線は、対象物Gの振動を制動するためにリニアアクチュエータ10に流される電流値iの時間変化を示している。
図15に示すようにゲインm*,k*を可変した場合、相対加速度am、相対位置xmと、電流値iの関係は図16に示すような関係となる。つまり、相対加速度amや、相対位置xmがゼロ付近において電流値iがゼロとなる。
ここで、実際には、相対加速度amや、相対位置xmは、電流(電流値i)の変化に追従して動作する。しかし、対象物Gや、リニアアクチュエータ10の構造の影響を受けることで、複雑な動作となるため、実際に制御された相対加速度amや、相対位置xmの動作は図16には示していない。しかし、前記したように、電流(電流値i)の変化に追従して動作するため、相対加速度amや、相対位置xmは、概ね電流値iに追従した動きとなるよう制御される。
このようにすることで、電流値iのSN比が小さい箇所での制御を避けることができる。これにより、対象物Gの振動を適切に抑制することができる。なお、図16に示すような電流(電流値i)は、m*ゲイン乗算部71aや、k*ゲイン乗算部72aによるゲインm*,k*の制御、電流指令値算出部74での制御等によって実現可能である。
<効果>
第2実施形態では、m*ゲイン乗算部71a、k*ゲイン乗算部72aによって、ゲインm*,k*の大きさが可変される。このようにすることで、相対加速度amや、相対位置xmの極性や大きさ等により電流指令値i**を可変することができる。つまり、対象物Gの振動の大きさや、方向や、振動スペースに応じて適切な制振制御を提供することが可能となる。
≪第3実施形態≫
次に、図17〜図19を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
(振動制御システムZb)
図17は、第3実施形態で用いられる振動制御システムZbの構成例を示す図である。
図17に示す振動制御システムZbにおいて、図1に示す振動制御システムZと異なる点は、以下の2点である。
(1)振動制御装置100bの推力調整部90bにおける電流指令生成部70bは、対象物Gの振動周波数fに関連する情報(振動周波数情報)を対象物Gから取得する。なお、対象物Gが回転体の場合、振動周波数fの代わりに回転周波数が取得されてもよい。
例えば、電流指令生成部70bは、対象物Gが洗濯機であれば、洗濯槽を回転するモータへの回転指令や、モータに設置されているモータの回転角度を検出するセンサから、洗濯槽が振動周波数fを生じる回転周波数を検知する。
(2)電流指令生成部70bは、加速度・位置推定部60が算出した相対加速度amや、相対位置xmと、取得した振動周波数情報とを基に制限された電流指令値i**を出力する。電流指令生成部70bについては後記する。
その他の構成は、図1と同様であるので、図1と同一の符号を付して、説明を省略する。
(電流指令生成部70b)
図18は、第3実施形態で用いられる電流指令生成部70bの構成例を示す図である。
図18に示す電流指令生成部70bが、図8と異なる点は以下の4点である。
(1)m*ゲイン乗算部71の代わりに推力指令生成部76aが備えられている。
(2)k*ゲイン乗算部72の代わりに推力指令生成部76bが備えられている。
(3)推力指令生成部76a,76bそれぞれが参照するテーブル77a,77bが備えられている。テーブル77aには相対加速度am、振動周波数f、対象物Gの質量、推力指令値Tm*等が対応付けられて格納されている。また、テーブル77bには相対位置xm、振動周波数f、対象物Gの質量、推力指令値Tk*等が対応付けられて格納されている。対象物Gが洗濯機である場合、対象物Gの質量は洗濯機の質量と、洗濯物の質量となる。場合によって、リニアアクチュエータ10の質量が対象物Gの質量に含まれる場合がある。
(4)推力指令生成部76aは、入力された相対加速度am、振動周波数情報を基に、テーブル77aを参照して、対応する推力指令値Tm*を出力する。同様に、推力指令生成部76bは、入力された相対位置xm、振動周波数情報を基に、テーブル77bを参照して、対応する推力指令値Tk*を出力する。
このように、推力指令生成部76aは、相対加速度am、振動周波数情報を入力として、推力指令値Tm*を出力している。これは、実質的にゲインm*を制御していることに他ならない。以降では、推力指令生成部76aは、ゲインm*を制御しているものと適宜記載することがある。
同様に、推力指令生成部76bは、相対位置xm、振動周波数情報を入力として、推力指令値Tk*を出力している。これは、実質的にゲインk*を制御していることに他ならない。以降では、推力指令生成部76bは、ゲインk*を制御しているものと適宜記載することがある。
なお、テーブル77a,77bを1つにまとめ、そのテーブルを推力指令生成部76a,76bが参照するようにしてもよい。
その他の構成は、図8に示す電流指令生成部70と同様の構成を有しているので、図8と同一の符号を付して、説明を省略する。
図19は、ゲインk*を可変した場合における対象物Gの振動周波数fと振動振幅絶対値との関係を示す図である。
波形501は、リニアアクチュエータ10に通電を行わない場合(制振制御を行わない場合)の波形である。すなわち、通電を行わない場合、(6)式の関係より、共振周波数ωnで振動振幅が最大となる。
波形502、波形503は第1実施形態の手法に基づいて、リニアアクチュエータ10を制御した結果を示している。
ここで、波形502は、共振周波数が小さくなるようにゲインk*を設定した場合の波形を示している。
また、波形503は、共振周波数が大きくなるようにゲインk*を調整した場合の波形を示している。
波形504は、第3実施形態に基づいて、リニアアクチュエータ10を制御した結果である。具体的には、振動周波数fが波形501の共振周波数ωnより小さい場合、共振周波数が大きくなるよう(波形503となるよう)ゲインk*が制御される。振動周波数fが大きくなっていき、波形501の共振周波数ωn通過後(共振周波数ωnより大きくなると)、共振周波数が小さくなるよう(波形502となるよう)ゲインk*が調整される。
図19では、ゲインk*が制御された場合を示しているが、ゲインm*も同様に制御される。
このように、対象物Gからの振動周波数情報を用いて、ゲインm*またはゲインk*を可変することで、適切な振動振幅の低減を実現することができる。
<効果>
第3実施形態によれば、対象物Gの振動周波数情報に基づいて、推力指令値T*を生成し、共振周波数近傍での振動の増加を抑制している。例えば、対象物Gが洗濯機Wである場合、洗濯槽における洗濯物の多少によって、同じ振動周波数の振動が生じていても、リニアアクチュエータ10の相対加速度が異なる場合がある。第3実施形態によれば、このような状況にも対応できる。すなわち、制振性能の高い振動制御システムZbを提供することができる。
≪第4実施形態≫
次に、図20〜図23を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。
第4実施形態では、第1〜第3実施形態の振動制御システムZを洗濯機Wに適用した例を示している。
(振動制御システムZ)
図20は、第4実施形態に用いられる振動制御システムZcの構成例を示す図である。
なお、図20において、図1の振動制御システムZと異なる点は、図1の対象物Gとして洗濯機Wの外槽37がリニアアクチュエータ10に備えられている点である。
また、整流回路Reは洗濯機Wに元々備わっているものである。
図20に示すように、整流回路Reは、インバータ部40に接続されるとともに、洗濯槽35(図22参照)を回転させるモータ(洗濯槽回転駆動部)38bに電力を供給するインバータ部38aにも接続されている。
その他の構成は、図1と同じであるので、図1と同一の符号を付して説明を省略する。
(洗濯機W)
図21は、振動制御装置100を備える洗濯機Wの斜視図である。
なお、振動制御装置100は、洗濯機Wの内部に設置されているため、図21では振動制御装置100を図示していない。
図21に示す洗濯機Wは、ドラム式の洗濯機Wであり、また、衣類を乾燥する機能も有している。洗濯機Wは、ベース31と、筐体32と、ドア33と、操作・表示パネル34と、排水ホースHとを備えている。
ベース31は、筐体32を支持するものである。
筐体32は、左右の側板32aと、前面カバー32bと、背面カバー32c(図22参照)と、上面カバー32dとを備えている。前面カバー32bの中央付近には、衣類を出し入れするための円形の投入口h1(図22参照)が形成されている。
ドア33は、前記した投入口h1に設けられる開閉可能な蓋である。
操作・表示パネル34は、電気スイッチ・操作スイッチ・表示器等が設けられたパネルであり、上面カバー32dに設置されている。
排水ホースHは、外槽37(図22参照)の洗濯水を排出するためのホースであり、外槽37に接続されている。
図22は、振動制御装置100を備える洗濯機Wの縦断面図である。洗濯機Wは、前記した構成の他に、洗濯槽35と、リフタ36と、外槽37と、駆動機構38と、送風ユニット39とを備えている。
また、洗濯機Wには制御用マイコンCが備えられている。制御用マイコンCは、洗濯機Wの各部を制御するものであり、図20に示すインバータ部40、加速度・位置推定部60、推力調整部90等を含んでいる。なお、制御用マイコンCによる制御を示す制御線は、図が煩雑になるのを防ぐため、図示省略している。
なお、交流電源E、整流回路Reは図22では図示省略している。
洗濯槽35は、衣類を収容するものであり、有底円筒状を呈している。洗濯槽35は、外槽37に内包され、この外槽37と同軸上で回転自在に軸支されている。洗濯槽35の周壁及び底壁には、通水・通風のための貫通孔(図示せず)が多数設けられている。また、洗濯槽35の開口h2は、外槽37の開口h3とともに、閉状態のドア33に臨んでいる。
なお、図22に示す例において洗濯槽35の回転中心軸は、開口側が高くなるように傾斜しているが、これに限らない。すなわち、洗濯槽35の回転中心軸は、水平方向であってもよいし、また、鉛直方向であってもよい。
リフタ36は、洗濯中・乾燥中に衣類を持ち上げて落下させるものであり、洗濯槽35の内周壁に設置されている。
外槽37は、洗濯水の貯留等を行うものであり、有底円筒状を呈している。図22に示すように、外槽37は、洗濯槽35を内包している。外槽37の左右には、リニアアクチュエータ10(固定子11・可動子12)及びスプリング20がそれぞれ設置されている。なお、図6では、2つのリニアアクチュエータ10の一方を図示している。
また、外槽37の底壁の最下部には排水孔(図示せず)が設けられ、この排水孔に排水ホースHが接続されている。そして、排水ホースHに設けられた排水弁(図示せず)が閉弁された状態で外槽37に洗濯水が貯留され、また、排水弁が開弁されることで洗濯水が排出されるようになっている。
駆動機構38は、洗濯槽35を回転させる機構であり、外槽37の底壁の外側に設置されている。駆動機構38は、図20に示すモータ38bを駆動するためのインバータ部38aと、モータ38bとを備えている。駆動機構38が備えるモータ38b(図20参照)の回転軸は、外槽37の底壁を貫通して、洗濯槽35の底壁に連結されている。
送風ユニット39は、洗濯槽35に温風を送り込むものであり、洗濯槽35の上側に配置されている。送風ユニット39は、ヒータ(図示せず)及びファン(図示せず)を備えている。そして、ヒータで熱せられた空気が、ファンによって洗濯槽35に送り込まれるようになっている。これによって、水を含んだ衣類が、洗濯槽35内で徐々に乾燥する。
(整流回路Re・インバータ部40)
図23は、第4実施形態で用いられる整流回路Reとインバータ部40との構成を示す図である。
図23において、図6と異なる点は、前記したように、整流回路Reの出力が、インバータ部40に供給されるとともに、洗濯槽35(図22参照)を回転させるモータ38bに三相交流電圧を供給するモータ駆動用のインバータ部38aに供給されている点である。このようにすることで、整流回路Reを、別個に用意する必要がなくなり、コストを低減することができる。
その他の構成は、図6と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
なお、整流回路Reは、前記したように洗濯機Wに元々備えられているものである。
ここで、図20〜図23では、第1実施形態の振動制御システムZを洗濯機Wに適用した例を示しているが、第2実施形態の振動制御システムZaや、第3実施形態に示す振動制御システムZbが適用されてもよい。
<効果>
第4実施形態によれば、整流回路Reをインバータ部40及びインバータ部38aで共通化する。つまり、元々洗濯機Wに備えられている整流回路Reをリニアアクチュエータ10の制御用に流用することができる。これにより、低コストな振動制御システムZを備えた洗濯機Wを提供することが可能となる。また、回転数、洗濯物の重量が複雑に変化する洗濯機Wにおいても、振動を低減することができる。
また、各実施形態では、図4や、図5に示すように、リニアアクチュエータ10と固定治具Jとの間にスプリング20,20aを設けているが、これに限らない。例えば、スプリング20に代えて、ゴムや油圧を利用した機構を適用してもよい。
また、第4実施形態では、振動制御装置100等によって洗濯機Wの振動制御を行う構成について説明したが、これに限らない。例えば、エアコンや冷蔵庫等の家電製品の他、鉄道車両や自動車、建設機械、建築物、エレベータ、圧縮機等のように、振動するもの対して、本発明の第1〜第3実施形態を適用できる。
また、各実施形態では、単相交流電力でリニアアクチュエータ10を駆動する構成について説明したが、例えば、三相交流電力でリニアアクチュエータ10を駆動させてもよい。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した各構成、機能、各部60,90、記憶部等は、それらの一部またはすべてを、例えば集積回路で設計すること等によりハードウェアで実現してもよい。また、図4に示すように、前記した各構成、機能等は、CPU等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル77a,77b、ファイル等の情報は、HD(Hard Disk)に格納すること以外に、メモリや、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
10,10a〜10d リニアアクチュエータ(駆動部)
11,11a 固定子
12,12a 可動子
35 洗濯槽
37 外槽
38a 洗濯機のインバータ部
38b モータ(洗濯槽回転駆動部)
40 振動制御装置のインバータ部(電力変換部)
50 電流検出部
60 加速度・位置推定部(推定部)
70,70a,70b 電流指令生成部
71,71a m*ゲイン乗算部
72,72a k*ゲイン乗算部
74 電流指令値算出部
75 電流指令リミッタ部
76a,76b 推力指令生成部
77a,77b テーブル
80 電圧指令生成部
82 比例積分制御部
90,90a,90b 推力調整部
100,100a,100b 振動制御装置
E 交流電源
G 対象物
Re 整流回路(整流部)
Re1 ダイオードブリッジ回路
W 洗濯機
Z,Za 振動制御システム

Claims (11)

  1. 可動子と、固定子とを有し、振動する対象物に接続されている駆動部と、
    前記駆動部に通電される電流の電流値を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出された電流値を基に、前記駆動部の前記可動子と前記固定子との相対加速度及び/または相対位置を推定する推定部と、
    前記推定部によって推定される前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部の推力を調整する推力調整部と、
    を有し、
    前記推力調整部は、
    前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部への電流指令を生成出力する電流指令生成部と、
    前記電流検出部によって検出される電流が前記電流指令に一致するように、前記駆動部を駆動させる電力変換部への電圧指令値を生成する電圧指令生成部と、
    を有し、
    前記電流指令生成部は、
    前記相対加速度及び/または前記相対位置に所定の比例ゲインを乗算し、前記電流指令を生成するとともに、前記相対加速度及び/または前記相対位置の極性によって、前記電流指令の振幅を変化させ、
    前記比例ゲインは可変可能である
    とを特徴とする振動制御システム。
  2. 可動子と、固定子とを有し、振動する対象物に接続されている駆動部と、
    前記駆動部に通電される電流の電流値を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出された電流値を基に、前記駆動部の前記可動子と前記固定子との相対加速度及び/または相対位置を推定する推定部と、
    前記推定部によって推定される前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部の推力を調整する推力調整部と、
    を有し、
    前記推力調整部は、
    前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部への電流指令を生成出力する電流指令生成部と、
    前記電流検出部によって検出される電流が前記電流指令に一致するように、前記駆動部を駆動させる電力変換部への電圧指令値を生成する電圧指令生成部と、
    を有し、
    前記電流指令生成部は、
    前記相対加速度及び/または前記相対位置に所定の比例ゲインを乗算し、前記電流指令を生成するとともに、前記相対加速度及び/または前記相対位置がゼロ近傍では、前記電流指令をゼロに設定し、
    前記比例ゲインを可変可能である
    とを特徴とする振動制御システム。
  3. 可動子と、固定子とを有し、振動する対象物に接続されている駆動部と、
    前記駆動部に通電される電流の電流値を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出された電流値を基に、前記駆動部の前記可動子と前記固定子との相対加速度及び/または相対位置を推定する推定部と、
    前記推定部によって推定される前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部の推力を調整する推力調整部と、
    を有し、
    前記推力調整部は、
    前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部への電流指令を生成出力する電流指令生成部と、
    前記電流検出部によって検出される電流が前記電流指令に一致するように、前記駆動部を駆動させる電力変換部への電圧指令値を生成する電圧指令生成部と、
    を有し、
    前記電流指令生成部は、
    前記電流指令の絶対値の大きさを制限する
    とを特徴とする振動制御システム。
  4. 可動子と、固定子とを有し、振動する対象物に接続されている駆動部と、
    前記駆動部に通電される電流の電流値を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出された電流値を基に、前記駆動部の前記可動子と前記固定子との相対加速度及び/または相対位置を推定する推定部と、
    前記推定部によって推定される前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部の推力を調整する推力調整部と、
    を有し、
    前記推力調整部は、
    前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部への電流指令を生成出力する電流指令生成部と、
    前記電流検出部によって検出される電流が前記電流指令に一致するように、前記駆動部を駆動させる電力変換部への電圧指令値を生成する電圧指令生成部と、
    を有し、
    前記電流指令生成部は、
    前記相対加速度及び/または前記相対位置に所定の比例ゲインを乗算し、前記電流指令を生成するとともに、前記相対加速度及び/または前記相対位置に加え、前記対象物の振動周波数に応じて、前記比例ゲインの大きさを可変する
    とを特徴とする振動制御システム。
  5. 可動子と、固定子とを有し、振動する対象物に接続されている駆動部と、
    前記駆動部に通電される電流の電流値を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出された電流値を基に、前記駆動部の前記可動子と前記固定子との相対加速度及び/または相対位置を推定する推定部と、
    前記推定部によって推定される前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部の推力を調整する推力調整部と、
    を有し、
    前記駆動部は、電源から供給される交流電圧を整流する整流部、及び、前記整流部で整流された電圧を交流電圧に変換する電力変換部を介して、電力を供給され、
    複数の前記駆動部が、1つの前記電力変換部に接続されるとともに、必要に応じて、1つの前記整流部に接続される
    とを特徴とする振動制御システム。
  6. 可動子と、固定子とを有し、振動する対象物に接続されている駆動部と、
    前記駆動部に通電される電流の電流値を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出された電流値を基に、前記駆動部の前記可動子と前記固定子との相対加速度及び/または相対位置を推定する推定部と、
    前記推定部によって推定される前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部の推力を調整する推力調整部と、
    を有し、
    前記駆動部は、電源から供給される交流電圧を整流する整流部、及び、前記整流部で整流された電圧を交流電圧に変換する電力変換部を介して、電力を供給され、
    複数の前記駆動部が、1つの前記電力変換部に接続されるとともに、必要に応じて、1つの前記整流部に接続され、
    前記駆動部として、第1のリニアアクチュエータ、第2のリニアアクチュエータ及び第3のリニアアクチュエータを有し、
    前記整流部は、ダイオードブリッジ回路であり、
    前記電力変換部は、三相フルブリッジインバータであり、
    前記ダイオードブリッジ回路の入力側に、前記第1のリニアアクチュエータ、前記第2のリニアアクチュエータ及び前記第3のリニアアクチュエータが接続され、
    前記三相フルブリッジインバータの一相分に対応する第1のレグに前記第1のリニアアクチュエータが接続され、
    前記三相フルブリッジインバータの別の一相分に対応する第2のレグに前記第2のリニアアクチュエータが接続され、
    前記三相フルブリッジインバータの残りの一相分に対応する第3のレグに前記第3のリニアアクチュエータが接続される
    とを特徴とする振動制御システム。
  7. 前記推力調整部は、
    前記相対加速度及び/または前記相対位置に基づいて、前記駆動部への電流指令を生成出力する電流指令生成部と、
    前記電流検出部によって検出される電流が前記電流指令に一致するように、前記駆動部を駆動させる電力変換部への電圧指令値を生成する電圧指令生成部と、
    を有することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の振動制御システム。
  8. 前記電流指令生成部は、
    前記相対加速度及び/または前記相対位置に所定の比例ゲインを乗算し、前記電流指令を生成する
    ことを特徴とする請求項に記載の振動制御システム。
  9. 前記電流指令生成部は、
    前記比例ゲインを可変可能である
    ことを特徴とする請求項に記載の振動制御システム。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の振動制御システムと、
    衣類を収容する洗濯槽と、
    前記洗濯槽を内包する外槽と、
    前記洗濯槽を回転させる洗濯槽回転駆動部と、
    を有し、
    前記振動する対象物は前記外槽である
    とを特徴とする洗濯機。
  11. 前記洗濯槽回転駆動部及び前記駆動部は、電源から供給される交流電圧を整流する整流部、及び、前記整流部で整流された電圧を交流電圧に変換する電力変換部を介して、電力を供給される
    ことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
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