JP6975007B2 - 包装用容器及び食品の包装方法 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の目的は、シート成型による部分的な薄肉化を回避し、所望のガスバリア性を担保すると共に、包装用容器の沈み込みや位置ずれを防止し、所望のスタック性を担保する包装用容器、又は上記包装用容器によるガスバリア性にて食品の品質向上を図る食品の包装方法を提供することである。
また、本発明による食品の包装方法は、上記包装用容器のガスバリア性にて食品の品質向上を図ることが期待できる。
なお、図1は、説明の便宜上、図3のN−N部分におけるM−M部分の拡大端面図に、P−P部分におけるO−O部分の拡大端面図を組み合わせたものであり、図1(A)は容器本体が上下に積み重なる前の状態、図1(B)は積み重なっている状態をそれぞれ示す。
なお、底部B、側壁部1の水平方向の端面形状、及びフランジ部5の外周形状は、平面視で正方形状や円形状や楕円形状でもよく、それぞれ同形(相似形)でも異形でもよい。
なお、フランジ部5の全周の投影面積とこのフランジ部の内周縁(又は側壁部1の上端)から底部Bに渡って成型された部分の表面積との面積比率は、1:0.5〜1:2でもよい。面積比率が0.5より小さいと、内容物が収容される表面積が小さく、ボリューム感に欠ける。一方、面積比率が2.0より大きいと、局所的に薄肉化が生じて、ピンホールの発生及びガスバリア層の薄肉化によるガスバリア性の低下が生じる恐れがある。
なお、側壁部1に段差部2がない場合、この側壁部と連通するように設けられた底部Bの一部に該当する平面部2が、上述した段差部2と同等の役割を果たしてもよい。
なお、第一凸部3は、成型上、中空であることが好ましいが、中空でなくてもよい。第一凸部3が上側の側壁部12の周方向に部分的に設けられている場合、容器本体の積み重ねを防止するため、この周方向における位置は容器本体ごとに異なっている(僅かにずれている)ことが好ましい。フランジ部5と第一凸部3との厚み比率は特に制限はないが、1:0.4以上であればよく、好ましくは1:0.6以上でもよい。厚み比率が0.4より小さいと、局所的な薄肉化によりピンホールの発生及びガスバリア層の薄肉化によるガスバリア性の低下が生じる恐れがある。容器本体の大きさに関わらず、第一凸部3の垂直方向の高さは、3mm〜10mmが好ましく、より好ましくは4mm〜8mmが好ましい。3mmより小さいと積み重なった包装用容器を1枚ずつ取り出すのが困難となる恐れがある。また、自動供給器に適用する際に供給アームに干渉してしまい、取り出し不良及びアームの接触による変形が生じる恐れがある。10mmより大きいと積み重ね高さが高くなってしまい、梱包用の段ボールを大きくする必要があり、輸送コストのアップとなる恐れがある。
なお、フランジ部5は、平面視で外周縁が円形状や楕円形状でもよい。
本包装用容器の一例として、PP層/接着剤層/EVOH層/接着剤層/PP層のようなポリオレフィン系ガスバリア積層シートでもよく、PP層/接着剤層/EVOH層/接着剤層/PP層/ドライラミ接着剤層/PPフィラー層のようなガスバリア積層フィルムとシートとの積層シートが挙げられる。
なお、合成樹脂シートの厚みは特に制限はないが、0.2mm〜0.8mmであればよく、好ましくは0.3mm〜0.6mmである。
軟化した合成樹脂シートを本包装容器の金型で成型すると、上側の側壁部12に対して第一凸部3が内方に突出しているため、先にこの第一凸部に該当する部分が金型に接し、真空(圧空)に応じて、その後この上側の側壁部に該当する部分が金型に接する。すなわち、第一凸部3に対し、合成樹脂シートを外側に引っ張ることで、上側の側壁部12を成型する。したがって、第一凸部3は、上側の側壁部12にと比べて厚く(延伸倍率が低く)、又は同程度の厚さで成型されるため、この第一凸部を形成する積層フィルムを含む合成樹脂シートを他の部分と比べて薄肉化することを回避し、ガスバリア性等の機能も担保することができる。
なお、合成樹脂シートそのもの(熱成型前)のガスバリア層が薄い場合に特に効果を発揮してもよい。フランジ部5と第一凸部3とのガスバリア層の厚みの比率は特に制限はないが、1:0.4以上であればよく、好ましくは1:0.6以上でもよい。厚み比率が0.4より小さいと、局所的な薄肉化によりピンホールの発生及びガスバリア層の薄肉化によるガスバリア性の低下が生じる恐れがある。一方、厚み比率が0.6以上だと、ガスバリア層に用いる樹脂量を削減することができ、低コストで十分な品質を担保できる。第一凸部3のガスバリア層の厚みは5μm以上、好ましくは3μm以上が好ましい。5μmより薄いと局所的にガスバリア性が低下し品質を担保することが困難となる恐れがある。
11 下側の側壁部
12 上側の側壁部
2 平坦部、段差部
3 第一凸部
4 第二凸部
5 フランジ部
Claims (5)
- 容器本体の側壁部より内方に突き出るように設けられた第一凸部と、
前記第一凸部より下方に前記側壁部と連通するように設けられた平面部と、
前記側壁部の上端から外方に延出するように設けられたフランジ部と、
前記平面部から前記第一凸部の上端までの範囲内で前記側壁部より内方に突き出るように設けられた段差状の第二凸部と
を備え、
空状態の容器本体を上下に積み重ねたときに、下側の容器本体に備わる前記第一凸部の表面に上側の容器本体に備わる平面部の裏面が当接し、下側の容器本体に備わるフランジ部の表面が上側の容器本体に備わる第二凸部の裏面に当接する
ことを特徴とする包装用容器。 - 前記第一凸部が、前記側壁部に対して部分的に設けられ、
前記第二凸部が、前記第一凸部以外の前記側壁部に対して周方向全部に設けられた
ことを特徴とする請求項1に記載の包装用容器。 - 前記平坦部が、前記側壁部から内方に突き出るように設けられた段差部であり、
前記第一凸部が、前記段差部より上方かつ上側の側壁部より内方に突き出るように設けられた
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の包装用容器。 - 前記上側の側壁部からの突き出し量が、前記段差部、前記第一凸部、前記第二凸部の順で多いことを特徴とする請求項3に記載の包装用容器。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の包装用容器の容器本体に食品を収納させ、当該食品が収納された状態の容器本体を蓋体で封止することを特徴とする食品の包装方法。
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