JP6974938B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
第一色のトナー画像を担持するための第一像担持体と、
前記第一像担持体に光を照射する第一光源と、
前記第一光源から照射された光を反射し、前記第一像担持体を主走査方向に走査する第一光走査手段であって、前記主走査方向の走査領域のうち、前記主走査方向における中央に近い第一領域を第一速度で走査し、前記第一領域よりも前記主走査方向における中央から遠く、かつ、前記主走査方向における端部側に近い第二領域を前記第一速度よりも速い第二速度で走査する第一光走査手段と、
第二色のトナー画像を担持するための第二像担持体と、
前記第二像担持体に光を照射する第二光源と、
前記第二光源から照射された光を反射し、前記第二像担持体を主走査方向に走査する第二光走査手段であって、前記主走査方向の走査領域のうち、前記主走査方向における中央に近い第三領域を第三速度で走査し、前記第三領域よりも前記主走査方向における中央から遠く、かつ、前記主走査方向における端部側に近い第四領域を前記第三速度よりも速い第四速度で走査する第二光走査手段と、
前記第一光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成するとともに、前記第二光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成する生成手段と、
前記主走査方向の走査領域を構成する複数の分割領域のそれぞれについて画素ごとに前記画像クロックの周期または周波数を補正する補正手段と、
前記第一色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置と前記第二色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置とを整合させる整合手段と、
を有し、
前記第一領域に対応する画像クロックの第一周波数は、前記第二領域に対応する画像クロックの第二周波数より小さく、前記第三領域に対応する画像クロックの第三周波数は、前記第四領域に対応する画像クロックの第四周波数より小さいことを特徴とする画像形成装置が提供される。
(概要)
主走査方向の画像の倍率を補正するために光の走査領域は主走査方向に沿って複数の分割領域(サブ領域)に分割されている。これは一つの主走査線が複数の区間からなることを意味する。隣接した二つのサブ領域は境界位置を境界として分割されている。境界位置は分割位置と呼ばれてもよい。各サブ領域のサイズは基本的に同じサイズであるが、異なるサイズであってもよい。ここでサブ領域のサイズとはサブ領域の長さであり、サブ領域に含まれるドット(画素)の数である。サブ領域の数や境界位置の数は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)間で共通である。つまり、イエローについてのあるサブ領域に対応するサブ領域が他の色についても存在する。同様に、イエローについてのある境界位置に対応する境界位置が他の色についても存在する。各色について主走査方向の倍率はサブ領域ごとに補正される。走査装置は画像クロックに基づいて光を走査する。画像クロックの一周期は基本的に一画素に相当する。したがって、画像クロックの周期または周波数を主走査位置(像高)ごとに整合すれば各主走査位置における画素(ドット)の幅が均一になる。上述したように、各色で光走査装置が設けられているため、fθ特性は各色で異なる。つまり、サブ領域の数と境界位置の数とが色ごとに一致していても、各色の境界位置は一致しない。この境界位置のずれが色ずれをもたらす。そこで、本実施例は、各色についての対応する境界位置を整合させることで、色ずれを削減する。これにより、画像クロックの周波数を単調増加または単調減少させるように補正する場合に補正誤差が発生しても、色ずれを低減することが可能となる。
図1(A)は画像形成装置を示す。画像形成装置100は、たとえば、印刷装置、プリンター、複写機、複合機、ファクシミリとして製品化される。図1(B)は画像形成部の詳細を示す。画像形成装置100は四つの画像形成部103Y、103M、103C、103Kを備えている。各色に共通する事項が説明されるときは参照符号に付与されているYMCKの文字は省略される。四つの画像形成部103Y、103M、103C、103Kは異なる色のトナー画像をシートPに形成する。シートPは、記録材、記録媒体、用紙、シート、転写材、転写紙と呼ばれてもよい。トナー画像は中間転写体を介してシートPに二次転写されてもよい。画像形成部103は、感光体ドラム130と、感光体ドラム130の表面を一様に帯電させる一次帯電器131と、感光体ドラム130の表面に形成された静電潜像をトナーで現像する現像器132と、トナー画像をシートPに転写する転写器133とを有している。画像形成部103は、感光体ドラム130に残存しているトナーを生成するクリーナ134も備えている。
図2は光走査装置107の斜視図である。半導体レーザ201はイメージスキャナやホストコンピュータなどから入力された画像データから生成された濃度データに応じたレーザ光を出力する光源である。ポリゴンミラー202は回転多面鏡である。ポリゴンミラー202は回転しながらレーザ光を反射し、感光体ドラム130の表面を主走査方向に沿ってレーザ光で走査する。なお、ポリゴンミラー202と感光体ドラム130との間には結像レンズ205と反射ミラー204が設けられている。結像レンズ205は感光体ドラム130の表面にレーザ光を結像させる光学部品である。反射ミラー204は結像レンズ205を通過してきたレーザ光を偏向する光学部品である。一般には、ポリゴンミラー202と感光体ドラム130との間には、感光体ドラム130の表面上を走査するレーザ光の移動速度を等速度に変換するfθレンズが設けられる。本実施例では画像クロックの周波数を可変させることでfθ特性を実現するため、fθレンズは省略されてもよい。あるいは、主走査方向の一部の領域にfθ補正機能を有するレンズであって、その他の領域はfθ補正機能を有さないレンズが採用されてもよい。スキャナモータ203はポリゴンミラー202を回転させる駆動源である。同期センサ206は、主走査方向における画像の書き出し位置の基準となる同期信号207を生成するセンサである。同期センサ206はレーザ光を照射されると同期信号207を発生する。制御部110は、同期信号207を基にスキャナモータ203を回転させるモータ駆動信号208を制御する。また、制御部110は、半導体レーザ201の点灯タイミングを決定するレーザ駆動信号209を制御する。スキャナ記憶部220は、光走査装置107に関する情報が記憶されており、制御部110と通信を行う。なお、本実施形態においては一例として光走査装置107が各色に設けられている構成が説明されるが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、イエローとマゼンタの2色で共通のポリゴンミラーが使用され、シアンとブラックの2色で共通のポリゴンミラーが使用されてもよい。つまり、2つのポリゴンミラーを備える光走査装置が採用されてもよい。あるいは、単一のポリゴンミラーを備える二つの光走査装置が採用されてもよい。一つのポリゴンミラーを使用する2色の組合せは各色の画像形成部の配置に応じて決定される。たとえば、隣接した配置される2つの画像形成部が一つのポリゴンミラーを共有する。また、例えば4色で共通の1つのポリゴンミラーを用いる光走査装置が採用されてもよい。
図3は感光体ドラム130上の像高と部分倍率との関係を示すグラフである。結像レンズ205は、感光体ドラム130上でのレーザ光の結像機能を有しているが、fθ補正機能を有していないレンズである。そのため、結像レンズ205を通過する光束は、感光体ドラム130上で等速性を持たない。図3が示すように、中央像高から端部像高に向かうにつれて徐々にレーザ光の走査速度が速くなり、部分倍率が大きくなる。結像レンズ205は、fθ補正機能を有していないため、走査速度は像高に応じて変化してしまうものの、結像レンズ205をポリゴンミラー202の近傍に配置することが可能となる。つまり、結像レンズ205の小型化と光走査装置107の小型化が実現される。
図4(A)は光走査装置107の制御を行う制御部110の機能を示している。制御部110は、CPU401、レーザコントローラ402、信号生成部403などを有する。レーザコントローラ402は、CPU401からの制御信号と信号生成部403からのVDO信号407に基づいて、レーザ駆動信号209を出力して半導体レーザ201の点灯タイミングを決定する。VDO信号407は画像データに対応した画像濃度を実現するために生成される信号である。レーザコントローラ402は、主走査方向における画像の書き出し基準となる同期信号207に基づいて信号生成部403へBDO信号408を出力する。信号生成部403は、CPU401からのTOP信号409とBDO信号408に基づいて、VDO信号407の出力開始タイミングを制御する。TOP信号409は副走査方向における画像の書き出し基準となる信号であり、シートPが搬送路における所定位置に到着すると出力される。信号生成部403はクロック生成部404と記憶部405などから構成される。記憶部405は、各色の画像書き出し位置情報やサブ領域ごとの画像クロックに適用される補正データを記憶している。クロック生成部404は、補正データに基づいて、画像クロックの周波数を画素ごとに補正し、VDO信号407としてレーザコントローラ402へ出力する。CPU401は通信信号421を通じてスキャナ記憶部220から各種情報を取得する。CPU401は通信信号422を通じて記憶部405に保持されている補正データを書き換える。
図14は各色の画像位置ずれ量の測定方法について説明する図である。図14(A)において画像センサ106は正反射型のセンサである。主走査方向の左端側に画像センサ106aが配置されている。右端側には画像センサ106cが配置されている。2つの画像センサ106に共通する事項が説明されるときは、参照符号の末尾のa、cの文字は省略される。画像センサ106は、転写ベルト105に転写されたトナーパターン300をそれぞれ検知する。トナーパターン300は、画像センサ106aにより検知される7つのパターン群50fa〜50fgと、画像センサ106cにより検知される7つのパターン群50ra〜50rgを有している。つまり、7つのパターン群50fa〜50fgは、画像センサ106aの検知位置を通過するように形成される。7つのパターン群50ra〜50rgは画像センサ106cの検知位置を通過するように形成される。図14(B)はパターン群50fa〜50fgに含まれている複数の斜線パターンを示す。図14(C)はパターン群50ra〜50rgに含まれている複数の斜線パターンを示す。基準色はブラックである。副走査方向において二本の基準色の斜線パターンが各測定色の斜線パターンを挟むように複数の斜線パターンが配置されている。画像位置ずれ量の測定が実行されると、画像検知センサ160aは、形成されたトナーパターン300の各パターン群における斜線パターンの検知時刻tf1〜tf14を検知する。画像検知センサ160cは、形成されたトナーパターン300の各パターン群における斜線パターンの検知時刻tr1〜tr14を検知する。これらの検知結果より、基準色に対する各色の主走査方向の位置ずれ量、副走査方向位の置ずれ量を算出する方法や各位置のずれ量に応じて画像クロックの開始時刻を変更する方法に関しては、当技術分野においてよく知られている。そのため、その詳細な説明は省略される。この画像位置ずれ量の測定で得られる基準色に対する各色の位置ずれ量において、主走査方向の位置ずれ量はΔPsj[jはy、m、c、kのいずれか]、副走査方向の位置ずれ量はΔPfjとする。各色の画像位置ずれ量の測定は、予め工場出荷時に実行される。各色の位置ずれ量は、それぞれ1/8ドット単位で記憶部405に記憶される。
図5(A)は、主走査方向の一ラインにおける像高と画像クロックの周波数比率との関係を示したグラフである。図5(A)においての点線は、部分倍率が発生しない理想的な周波数比率を示している。実線は本実施例における周波数比率である。なお、中央像高は0mmである。また、中央像高に適用される画像クロックの周波数が基準(100%)として採用されている。図5(A)が示すように、主走査領域は7つのサブ領域に分割されている。7つのサブ領域の境界位置は境界a〜境界hである。各サブ領域において適用される画像クロックの周波数は、各境界に対応する像高で理想倍率が得られるように、単調増加または単調減少するように補正される(以下、線形補正という)。各サブ領域において画像クロックの周波数を単調増加または単調減少させる補正関数の傾きがαj1〜αj7[jはy、m、c、kのいずれかの色を示す]である。
境界a〜b間: αj1
境界b〜c間: αj2
境界c〜d間: αj3
境界d〜e間: αj4
境界e〜f間: αj5
境界f〜g間: αj6
境界g〜h間: αj7
感光体ドラム130上でのレーザ光のスポットの移動速度(走査速度)に対応して画像クロックの周波数が補正されるため、電気的にfθ補正が実現される。つまり、走査速度が増加する領域ではそれに応じて画像クロックの周波数も増加される。画像クロックの周波数が増加すると、画像クロックの周期が減少し、一画素あたりの露光時間も減少する。つまり、感光体ドラム130上での各画素(ドット)の倍率が一定に維持されるようになる。なお、狭義には画素とは画像データにおける最小単位である。ドットとは一画素分の画像データにより露光されて形成された画像である。このように画素とドットとは原則として一対一で対応している。ここでは各境界に対応する像高がドット端部位置と仮定されているが、ドット中央位置であってもよい。
以下では光走査装置107が工場出荷されるときに取得されて格納されるスキャナ情報が説明される。図6は各像高における光走査装置107のfθ特性を示す。画像クロックは補正されていない。図6においてΔPj[jはy、m、c、kのいずれかの色を示す]は、感光体ドラム130における像高中央となる設計値とfθ特性の極値の位置との差分(ずれ量)を示す。
傾きαj1〜αj7を代表して、境界a〜b間の傾きαj1が一例として説明される。前述したように、境界aおよび境界bに対応する像高にて形成される画像の位置が理想位置となるように周波数が補正(単調増加または単調減少)される。傾き演算部453は次式により傾きαj1を決定する。
図7(A)ないし図7(C)を用いて本実施例の特徴部分である境界位置の整合処理が説明される。ここでは、説明を簡明にするために、ブラックとシアンといった二色間の色ずれが一例として採用される。図7(A)は、光走査装置107Kに格納されている傾きαk1〜αk7に従って線形補正された画像クロックの周波数を用いて形成された画像の主走査方向における位置誤差(位置ずれ量)を示している。図7(B)は光走査装置107Cに格納されている傾きαc1〜αc7に従って線形補正された画像クロックの周波数を用いて形成された画像の主走査方向における位置誤差を示している。図7(C)はブラックの画像に対するシアンの画像の相対的な位置ずれ量を示している。ここでは、ブラックが基準色として選択されている。光走査装置107Cと光走査装置107Kとでは像高に対するfθ特性の極値の位置が異なっている。そのため、主走査方向の位置ずれ特性も異なる。図7(C)が示すように各像高においてブラックに対するシアンの相対的な色ずれが発生する。また、光走査装置107Cと光走査装置107Kを画像形成装置100に組み付ける際の組み付けずれが発生し、全体的な画像のずれも発生する。これらの色ずれを低減するため、本実施例では、光走査装置107Cに対して境界位置の整合が適用される。差分演算部451は基準色のfθ特性の極値をもたらす像高と、他の色のfθ特性の極値をもたらす像高とのずれ量ΔPkjを決定する。たとえば、KとCとの間におけるfθ特性の極値をもたらす像高のずれ量ΔPkcは、次式から求められる。
このとき、ΔPsCは、画像センサ160を用いて得られるKに対するCの画像全体の平均的な主走査方向のずれ量である。ずれ量ΔPkcは、1/8ドット単位で算出される。傾き演算部453は、算出されたΔPkcと(2)式を基に、傾きαc1〜αc7を演算する。ブラックに対応する傾きαk1〜αk7は光走査装置107Kのスキャナ記憶部220にされている。一方、シアンに対応する傾きαc1'〜αc7'は、境界a〜hからΔPkcだけ平行移動した位置を新たな境界a'〜h'として、(2)式から算出される。シアンについての各境界における像高で画像の位置が理想位置となるように傾きαc1'〜αc7'が算出される。
境界(a−ΔPkc)〜(b−ΔPkc)間: αc1'
境界(b−ΔPkc)〜(c−ΔPkc)間: αc2'
境界(c−ΔPkc)〜(d−ΔPkc)間: αc3'
境界(d−ΔPkc)〜(e−ΔPkc)間: αc4'
境界(e−ΔPkc)〜(f−ΔPkc)間: αc5'
境界(f−ΔPkc)〜(g−ΔPkc)間: αc6'
境界(g−ΔPkc)〜(h−ΔPkc)間: αc7'
図8(A)はブラック画像の主走査方向における位置誤差を示している。図8(B)は算出された傾きαc1'〜αc7'に従って画像クロックの周波数を補正して形成されたシアンの画像の主走査方向における位置誤差を示している。図8(C)はブラック画像に対するシアン画像の相対的な位置誤差を示している。図8(C)が示すように、境界位置を整合することで、各サブ領域内での位置誤差が概ね削減されている。
図9はCPU401が実行する境界位置の整合処理を示している。画像形成装置100の電源がONにされると、CPU401は以下の処理を実行する。
(概要)
実施例1では、基準色の境界位置に他色の境界位置を整合させることで色ずれが削減されている。しかし、境界位置の移動量が大きくなると、色ずれは低減されるものの、部分倍率が大きくなることがある。そこで、実施例2では、他の色だけでなく基準色の境界位置も変更することで、各色の境界位置の移動量が低減される。これにより、境界位置の変更に伴う補正残差の変動が低減される。実施例2において実施例1と同様の箇所には同一の参照符号が付与され、その説明が省略される。
上述したように光走査装置107のスキャナ記憶部220にはfθ特性の極値の位置のずれ量ΔPj[jはy、m、c、kのいずれか]が記憶されている。上述したように、像高に対するfθ特性の極値の位置は各色で異なっているため、主走査方向の位置ずれ特性も異なる。これらの位置ずれ特性の違いによって色ずれが発生するため、各色の境界位置の補正が必要となる。実施例2では、CPU401は各色のスキャナ記憶部220に格納されているΔPjを読み出し、式(5)ないし式(9)を用いて四色すべてについて境界位置を補正する。とりわけ、CPU401は各色の境界位置の移動量が全体として最小限となるように境界位置の移動量ΔPy'、ΔPm'、ΔPc'、ΔPk'を決定する。
ΔPave = (ΔPy+ΔPm+ΔPc+ΔPk)÷4 ・・・式(5)
ΔPy' =ΔPave−ΔPy ・・・式(6)
ΔPm' =ΔPave−ΔPm ・・・式(7)
ΔPc' =ΔPave−ΔPc ・・・式(8)
ΔPk' =ΔPave−ΔPk ・・・式(9)
ここでΔPaveはスキャナ記憶部220から読み出されたΔPy、ΔPm、ΔPc、ΔPkの平均値であり、平均部454によって演算される。このように、CPU401(差分演算部451)は、各色のずれ量ΔPy、ΔPm、ΔPc、ΔPkと平均値ΔPaveを用いて、境界位置の移動量ΔPy'、ΔPm'、ΔPc'、ΔPk'を決定する。境界修正部452において境界位置の補正量として使用されるΔPy、ΔPm、ΔPc、ΔPkがΔPy'、ΔPm'、ΔPc'、ΔPk'に修正される。
境界(a−ΔPc')〜(b−ΔPc')間: αc1'
境界(b−ΔPc')〜(c−ΔPc')間: αc2'
境界(c−ΔPc')〜(d−ΔPc')間: αc3'
境界(d−ΔPc')〜(e−ΔPc')間: αc4'
境界(e−ΔPc')〜(f−ΔPc')間: αc5'
境界(f−ΔPc')〜(g−ΔPc')間: αc6'
CPU401は、シアンの傾きαc1'〜αc7'と同様の処理をイエロー、マゼンタ、ブラックにも適用し、それぞれの傾きαy1'〜αy7'、αm1'〜αm7'、 αk1'〜αk7'を決定する。これらの傾きデータをCPU401が記憶部405に書き込むことで、境界位置の移動量を最小限となり、基準色に対して他の各色の色ずれがさらに低減されうる。
図10は実施例2におけるCPU401が実行する境界位置の整合処理を示すフローチャートである。画像形成装置100の電源がONされると、CPU401は以下の処理を実行する。
(概要)
実施例1、2では工場出荷時に格納されたfθ特性の近似式f(x)などが画像クロックの周波数の補正や境界位置の整合に使用されていた。実施例3では、画像形成装置100が倍率のずれ量を検知して近似式f(x)を更新する。
図11は倍率測定方法を説明する図である。実施例1の構成に加えて、主走査方向の中央には画像センサ106bが配置されている。3つの画像センサ106に共通する事項が説明されるときは、参照符号の末尾のa、b、cの文字は省略される。画像センサ106は、転写ベルト105に転写されたトナーパターン301をそれぞれ検知する。
図13はCPU401が実行する実施例3におけるによる境界位置の整合方法示すフローチャートである。画像形成装置100の電源がONされると、CPU401は上述したS100〜S103を実行する。S103でCPU401が、S102で決定されたΔPkjと記憶部405に保持されているΔPkjとが一致していないと判定すると、S301に進む。
図1を用いて説明したように画像形成部103K〜103Yにそれぞれ設けられた感光体ドラム130は複数の像担持体の一例である。とりわけ、画像形成部103Kの感光体ドラム130は第一色(ブラック)のトナー画像を担持する第一像担持体の一例である。画像形成部103C〜103Yの感光体ドラム130は第二色(シアン・マゼンタ・イエロー)のトナー画像を担持する第二像担持体の一例である。たとえば、画像形成部103Cの感光体ドラム130はシアンのトナー画像を担持する第二像担持体の一例である。画像形成部103Mの感光体ドラム130はマゼンタのトナー画像を担持する第三像担持体の一例である。画像形成部103Yの感光体ドラム130はイエローのトナー画像を担持する第四像担持体の一例である。光走査装置107K〜107Yは複数の像担持体に対して個別に設けられ、光源からの光を偏向して各像担持体の被走査面上を走査する複数の光走査手段の一例である。半導体レーザ201は光源の一例である。とりわけ、光走査装置107Kは第一光源を有し、第一光源からの光を偏向して第一像担持体の被走査面上を走査する第一光走査手段の一例である。光走査装置107C〜107Yは第二光源を有し、第二光源からの光を偏向して第二像担持体の被走査面上を走査する第二光走査手段の一例である。たとえば、光走査装置107Cは第二光源を有し、第二光源からの光を偏向して第二像担持体の被走査面上を走査する第二光走査手段の一例である。光走査装置107Mは第三光源を有し、第三光源からの光を偏向して第三像担持体の被走査面上を走査する第三走査手段の一例である。光走査装置107Yは第四光源を有し、第四光源からの光を偏向して第四像担持体の被走査面上を走査する第四走査手段の一例である。クロック生成部404は各像担持体の被走査面上にドットを形成するように各光走査手段の光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成する生成手段の一例である。とりわけ、クロック生成部404は第一像担持体の被走査面上にドットを形成するように第一光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成する。クロック生成部404は第二像担持体の被走査面上にドットを形成するように第二光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成する。また、クロック生成部404は第三像担持体の被走査面上にドットを形成するように第三光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成する。クロック生成部404は第四像担持体の被走査面上にドットを形成するように第四光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成する。周波数補正部441は、主走査方向の走査領域を構成する複数の分割領域のそれぞれについて決定された補正量にしたがって各分割領域における画素ごとに画像クロックの周期または周波数を補正する補正手段の一例である。整合部450は、複数の色のうち基準色についての走査領域における複数の分割領域の境界となる境界位置に対して、複数の色のうち基準色とは異なる色についての走査領域における複数の分割領域の境界となる境界位置を整合させる整合手段の一例である。とりわけ、整合部450は、第一色についての走査領域における複数の分割領域の境界となる境界位置に対して第二色についての走査領域における複数の分割領域の境界となる境界位置を整合させる。たとえば、整合部450は、ブラックについての走査領域における複数の分割領域の境界となる境界位置に対してイエロー、マゼンタおよびシアンのそれぞれについての走査領域における複数の分割領域の境界となる境界位置を整合させる。これにより、各サブ領域における複数の色間での補正残差の差が小さくなり、色ずれが削減される。
Claims (13)
- 第一色のトナー画像を担持するための第一像担持体と、
前記第一像担持体に光を照射する第一光源と、
前記第一光源から照射された光を反射し、前記第一像担持体を主走査方向に走査する第一光走査手段であって、前記主走査方向の走査領域のうち、前記主走査方向における中央に近い第一領域を第一速度で走査し、前記第一領域よりも前記主走査方向における中央から遠く、かつ、前記主走査方向における端部側に近い第二領域を前記第一速度よりも速い第二速度で走査する第一光走査手段と、
第二色のトナー画像を担持するための第二像担持体と、
前記第二像担持体に光を照射する第二光源と、
前記第二光源から照射された光を反射し、前記第二像担持体を主走査方向に走査する第二光走査手段であって、前記主走査方向の走査領域のうち、前記主走査方向における中央に近い第三領域を第三速度で走査し、前記第三領域よりも前記主走査方向における中央から遠く、かつ、前記主走査方向における端部側に近い第四領域を前記第三速度よりも速い第四速度で走査する第二光走査手段と、
前記第一光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成するとともに、前記第二光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成する生成手段と、
前記主走査方向の走査領域を構成する複数の分割領域のそれぞれについて画素ごとに前記画像クロックの周期または周波数を補正する補正手段と、
前記第一色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置と前記第二色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置とを整合させる整合手段と、
を有し、
前記第一領域に対応する画像クロックの第一周波数は、前記第二領域に対応する画像クロックの第二周波数より小さく、前記第三領域に対応する画像クロックの第三周波数は、前記第四領域に対応する画像クロックの第四周波数より小さいことを特徴とする画像形成装置。 - 前記第一光走査手段と前記第二光走査手段は単一の回転多面鏡を共用する走査手段であるか、または、それぞれ個別の回転多面鏡を使用する走査手段であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記整合手段は、前記第一色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置を基準とし、当該境界位置に対して、前記第二色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置を整合させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記整合手段は、前記第一像担持体の前記走査領域における像高中心に対する前記第一光走査手段についてのfθ特性の極値の像高のずれ量と前記第二像担持体の前記走査領域における像高中心に対する前記第二光走査手段についてのfθ特性の極値の像高のずれ量との差分に応じて前記第一色についての前記境界位置と前記第二色についての前記境界位置とを整合させることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記整合手段は、前記第一色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置と、前記第二色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置との平均位置を基準とし、前記第一色についての境界位置と前記第二色についての境界位置とを整合させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記整合手段は、前記第一像担持体の前記走査領域における像高中心に対する前記第一光走査手段についてのfθ特性の極値の像高のずれ量と前記第二像担持体の前記走査領域における像高中心に対する前記第二光走査手段についてのfθ特性の極値の像高のずれ量との平均値を取得し、前記平均値と前記第一色についての前記像高のずれ量との差分に応じて前記第一色についての前記境界位置を修正し、前記平均値と前記第二色についての前記像高のずれ量との差分に応じて前記第二色についての前記境界位置を修正することで、前記第一色についての境界位置と前記第二色についての前記境界位置とを整合させることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、前記第一光走査手段についてのfθ特性を各分割領域ごとに線形近似することで得られる傾きに応じた補正量で前記第一光走査手段に供給される前記画像クロックを補正し、前記第二光走査手段についてのfθ特性を各分割領域ごとに線形近似することで得られる傾きに応じた補正量で前記第二光走査手段に供給される前記画像クロックを補正することを特徴とする請求項2ないし6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記第一像担持体および前記第二像担持体から、主走査方向における倍率を測定するためのトナーパターンを転写される無端状ベルトと、
前記無端状ベルトに転写された前記トナーパターンを検知する検知手段と、
前記検知手段による検知結果に応じて、前記画像クロックの周期または周波数を補正するために使用されるfθ特性を示す近似式を更新する更新手段と
をさらに有することを特徴とする請求項4または7に記載の画像形成装置。 - 前記生成手段は、前記第一像担持体の被走査面上にドットを形成するように前記第一光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成するとともに、前記第二像担持体の被走査面上にドットを形成するように前記第二光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成するように構成されていることを特徴とする請求項2ないし8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、主走査方向の走査領域を構成する複数の分割領域のそれぞれについてドットの倍率が一致するように決定された補正量にしたがって各分割領域における画素ごとに前記画像クロックの周期または周波数を補正するように構成されていることを特徴とする請求項2ないし9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記第一色はイエロー、マゼンタ、シアンまたはブラックであり、前記第二色はイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのうち前記第一色とは異なる色であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 複数の像担持体と、
前記複数の像担持体に対して個別に設けられ、各像担持体に光を照射する複数の光源と、
前記複数の光源のうちの一つの光源から照射された光を反射し、前記複数の像担持体のうちの一つの像担持体を主走査方向に走査するようにそれぞれ構成された複数の光走査手段であって、前記主走査方向の走査領域のうち、前記主走査方向における中央に近い第一領域を第一速度で走査し、前記第一領域よりも前記主走査方向における中央から遠く、かつ、前記主走査方向における端部側に近い第二領域を前記第一速度よりも速い第二速度で走査するようにそれぞれ構成された複数の光走査手段と、
各光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成する生成手段と、
前記主走査方向の走査領域を構成する複数の分割領域のそれぞれについて画素ごとに前記画像クロックの周期または周波数を補正する補正手段と、
複数の色のうち基準色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置と、前記複数の色のうち前記基準色とは異なる色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置とを整合させる整合手段と、
を有し、
前記第一領域に対応する画像クロックの第一周波数は、前記第二領域に対応する画像クロックの第二周波数より小さいことを特徴することを特徴とする画像形成装置。 - ブラックのトナー画像を担持するための第一像担持体と、
前記第一像担持体に光を照射する第一光源と、
前記第一光源から照射された光を反射し、前記第一像担持体を主走査方向に走査する第一光走査手段であって、前記主走査方向の走査領域のうち、前記主走査方向における中央に近い第一領域を第一速度で走査し、前記第一領域よりも前記主走査方向における中央から遠く、かつ、前記主走査方向における端部側に近い第二領域を前記第一速度よりも速い第二速度で走査する第一光走査手段と、
シアンのトナー画像を担持する第二像担持体と、
前記第二像担持体に光を照射する第二光源と、
前記第二光源から照射された光を反射し、前記第二像担持体を主走査方向に走査する第二光走査手段であって、前記主走査方向の走査領域のうち、前記主走査方向における中央に近い第三領域を第三速度で走査し、前記第三領域よりも前記主走査方向における中央から遠く、かつ、前記主走査方向における端部側に近い第四領域を前記第三速度よりも速い第四速度で走査する第二光走査手段と、
マゼンタのトナー画像を担持する第三像担持体と、
前記第三像担持体に光を照射する第三光源と、
前記第三光源から照射された光を反射し、前記第三像担持体を主走査方向に走査する第三光走査手段であって、前記主走査方向の走査領域のうち、前記主走査方向における中央に近い第五領域を第五速度で走査し、前記第五領域よりも前記主走査方向における中央から遠く、かつ、前記主走査方向における端部側に近い第六領域を前記第五速度よりも速い第六速度で走査する第三光走査手段と、
イエローのトナー画像を担持する第四像担持体と、
前記第四像担持体に光を照射する第四光源と、
前記第四光源から照射された光を反射し、前記第四像担持体を主走査方向に走査する第四光走査手段であって、前記主走査方向の走査領域のうち、前記主走査方向における中央に近い第七領域を第七速度で走査し、前記第七領域よりも前記主走査方向における中央から遠く、かつ、前記主走査方向における端部側に近い第八領域を前記第七速度よりも速い第八速度で走査する第四光走査手段と、
前記第一光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成し、前記第二光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成し、前記第三光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成し、前記第四光源の点灯タイミングを制御する画像クロックを生成する生成手段と、
前記主走査方向の走査領域を構成する複数の分割領域のそれぞれについて画素ごとに前記画像クロックの周期または周波数を補正する補正手段と、
前記イエロー、前記マゼンタ、前記シアンおよび前記ブラックのうち基準色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置と、前記イエロー、前記マゼンタ、前記シアンおよび前記ブラックのうち前記基準色と異なる色についての前記走査領域における前記複数の分割領域の境界となる境界位置とを整合させる整合手段と、
を有し、
前記第一領域に対応する画像クロックの第一周波数は、前記第二領域に対応する画像クロックの第二周波数より小さく、前記第三領域に対応する画像クロックの第三周波数は、前記第四領域に対応する画像クロックの第四周波数より小さく、前記第五領域に対応する画像クロックの第五周波数は、前記第六領域に対応する画像クロックの第六周波数より小さく、前記第七領域に対応する画像クロックの第七周波数は、前記第八領域に対応する画像クロックの第八周波数より小さいことを特徴とする画像形成装置。
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