JP6974682B2 - エレベータのための非線形で効率的な渦電流過速度保護システム - Google Patents

エレベータのための非線形で効率的な渦電流過速度保護システム Download PDF

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Description

本発明は、エレベータおよび他の垂直輸送システムのための過速度の正確な検出および過速度緊急ブレーキの作動における非線形渦電流の使用に関する。
エレベータシステムには、法律で定められているように、乗用エレベータにおける乗客の安全のために、リミットスイッチ、着床位置センサ、過速度センサ、ドア安全センサなど、いくつかの安全装置を設置する必要がある。これらのうちの一部は電気機械的であり、他は純粋に機械的であり得るが、一般に、これらは、エレベータの他のシステムとは独立して動作する必要がある。
エレベータシステムの重要な安全装置の1つは、エレベータが上方向または下方向における設計速度を超えているか否かを検出する過速度センサである。過速度は、モータまたはモータコントローラの誤動作、牽引ケーブルの切断、ソフトウェア障害などにより発生し得る。過速度状態が検出された場合は、独立したブレーキ機構をトリガすることになっており、ブレーキ機構は、通常、ガイドレールを把持することにより、エレベータかごの動きを止めることになっている。これらは、過速度緊急検出器およびアクチュエータと呼ばれる。
世界中に設置されているほとんどのエレベータで現在使用されている従来の過速度検出および作動機構は、ケーブルループシステムであり、ケーブルループシステムは、建物の上部および下部にある滑車の周りに張られた走行ケーブルループと、滑車のうちの1つの速度を検知して制限し、それによりエレベータかごに取り付けられた過速度緊急ブレーキをトリガする、機械的非線形装置と、を使用する。しかしながら、建物の高さに及ぶ必要があるケーブルループシステムは、特に高層ビルの場合、安全装置として設置および保守するのが難しく、高価である。同じ昇降路で複数のエレベータかごが動作するマルチカーエレベータシステムは、世界中で計画され、積極的に開発されている超高層ビルでは避けられない。マルチカーエレベータシステムでは、各エレベータかごに個別のケーブルループシステムを必要とする従来の安全機構は、技術的に困難であり、かつ多くのスペースを占めるため、一般的な使用には非実用的であり、同じ昇降路に搭載できるかごの数を制限する。
従来技術の乗用エレベータの簡略図を図1に示す。エレベータかご、牽引ケーブル、牽引モータ、および釣合おもりに留意されたい。ガイドレールが平面図(図2)で示されている。図2の従来の過速度検出システムは、昇降路の底部から上部まで伸びた、2つの滑車の間に張られたケーブルのループから構成される。滑車のうちの1つは、調速機に接続し、調速機は、非線形の速度−抵抗トルク関係を有する機械的装置であり、これは、通常の速度ではケーブルに無視できるほどの力をかけるが、事前に定義された速度を超えると大きな力をかける。ケーブルは、過速度緊急ブレーキトリガを介して、図2に示すロープ接続プレートでエレベータかごに取り付けられ、それと同じ速度で移動する。過速度状態では、調速機がケーブルに強い力を加えてケーブルの動きを制限し、これにより、過速度緊急ブレーキをトリガし、ガイドレールを把持させ、かごの動きを停止させる。これは不可逆的な動作であるべきであり、ブレーキがトリガされると、通常の動作を再開するために解除することはできない。
別の用途の従来技術では、超高層ビルにおいて、次の2つの主な理由により、リニアモータによって自己駆動されるロープレスエレベータが使用されている。
1.エレベータかごを引っ張る牽引ケーブルをなくす。傾斜した建物や非常に背の高い建物では、牽引ケーブルは所望どおりに機能しない。
2.乗客輸送量を増やすために複数のエレベータが同じ昇降路内を走行する、マルチカーエレベータのアイデアを組み込む。昇降路内の各エレベータかごには、個別の牽引ケーブルが必要であり、実用的ではない。ただし、同じリニアモータ固定子を複数のエレベータかごで共有できる。同じ観点で、ケーブルループ式過速度緊急ブレーキシステムを、エレベータかごの外側に可動部品を必要としない別のものと交換する必要もある。
これらの理由から、渦電流過速度検出器と呼ばれる、広く使用されていない別の過速度緊急検出システムがある。これは、これらの用途では、ケーブルループシステムよりも適しており、その理由は、過速度緊急ブレーキシステムの可動部品が、エレベータかご内に完全に内蔵されているためである。渦電流ブレーキと呼ばれる渦電流により力を発生させるというアイデアは、ファラデーの電磁誘導の法則およびレンツの法則の磁気原理に基づいており、長い間知られているものであり、電車やトラックなどの大質量が接触摩擦なく高速から減速するのに使用される渦電流ブレーキとして広く使用されている。簡単に説明すると、磁気勾配が導電性(金属)プレート上を移動するとき、変化する磁束により、プレートに渦電流が誘導される。すると、渦電流が磁束を誘導し、元の磁束との相互作用により、移動の方向と反対方向に力が生じる。
一方、渦電流過速度検出器では、「過速度検出器磁石」と呼ばれる磁石または磁気回路で作られた力発生ヘッドがエレベータかごに移動可能に取り付けられ、過速度緊急ブレーキ機構をトリガし、建物の高さに及ぶ「反作用面」と呼ばれる導電性表面上を移動する。過速度状態では、過速度検出器磁石上で生じた力を使用して、過速度緊急ブレーキ機構をトリガする。渦電流ブレーキと渦電流過速度検出器との間には重要な違いがある。前者では、制動力自体が磁力から得られるが、後者では、磁力が過速度状態の検出に使用される。
この手法の一実施形態が米国特許第5366044号明細書に開示されており、渦電流を使用して、機械的過速度緊急ブレーキをトリガする力を発生させる一般的なアイデアが開示されている。同特許では、エレベータの速度と共に増加する力を発生し、その力が、過速度緊急ブレーキをトリガするために過速度緊急ブレーキ機構に機械的に結合される。本明細書で提案されているシステムとの違いは、磁力が(磁場の強さおよび速度に応じて)比例して増加し、この磁力がエレベータの動きとは常に反対向きであることである。この手法の欠点を、以下に問題1および問題2として説明する。
問題1:動きの方向と反対向きであり、かつ大きさが速度に比例する力が、エレベータの動きに対して常に発生するため、このシステムは電力消費が効率的ではない。装置の動作範囲では、力は比例し、過度の速度では、力は減少する。以前に開示された渦電流過速度保護システムには、これらのシステムが、エレベータかごの動きとは反対向きに、走行速度に比例した一定の力を常に加えるために、電力効率が低いという問題がある。
問題2:生じる力はエレベータかごの速度に比例することから、過速度緊急ブレーキがトリガされる正確な過速度を設定することは困難になっている。製造公差が小さいと、比例して高い過速度が検出されない場合もあるし、低速で過速度緊急ブレーキがトリガされる場合もある。過速度検知力とエレベータかごの速度との線形関係のために、正確な過速度緊急ブレーキ速度を設定することが困難になる。製造公差により、過速度トリガ速度は、実装ごとに異なり得る。これにより、所望の速度で過速度ブレーキが開始されない危険な状況が発生する可能性がある。エレベータかごの運動エネルギーは、速度の2乗に関係しているため、緊急ブレーキの放散能力を超え、エレベータかごを安全に停止できない場合がある。
従来技術の別の特許文書である米国特許第5628385号明細書では、米国特許第5366044号と同様の渦電流過速度検出が提案されている。ただし、過速度動作がトリガされる、すなわち、渦電流による力が発生するタイミングを調整するために、線形スプリングおよび非線形磁気クラッチを実装することにより、後者よりも信頼性を向上させるように試みられている。しかしながら、磁気クラッチは、力による変位を阻止する。速度が閾値を超えると、磁気クラッチが解放され、力は、接続アームに変位を生じさせるように自由になって、機械的な過速度緊急ブレーキを作動させる。同特許は、ブレーキトリガ機構が過速度状態でのみ変位を生じさせる点で、米国特許第5366044号よりも改良されているが、速度設定値は必ずしも正確ではなく、速度に比例する反対向きの力が非効率の原因として依然として残っている。
本発明の目的は、不正確な過速度トリガ速度および低い電力効率の問題を克服または低減する、エレベータなどの垂直輸送システムのための内蔵型の過速度緊急ブレーキ検知およびトリガシステムを提案することである。本発明の別の目的は、既存の技術と共に容易に実施することができる実用的に有用な過速度緊急ブレーキシステムを提供することである。提案される過速度緊急ブレーキ検知および作動システムは、その簡素な構造により、従来のエレベータ、ならびに積極的に開発されているリニアモータ駆動のエレベータのケーブルループ機構を置き換えて、コストおよび複雑さを低減することができる。
提案される発明は、システムの可動部品が完全にエレベータかご自体に含まれているため、新世代のマルチカーエレベータシステムの実現技術である。建物側には、いかなる機構も必要とされない。
本発明では、以下の2つの仕方で改善された渦電流過速度緊急ブレーキ検知および作動システムが提案されている。
1.電力効率:他の渦電流システムおよび方法と比較して通常の動作中、電力効率が高い。通常の動作中、過速度検出器磁石は、反作用面に部分的にしか重ならない。従って、エレベータかごの速度(速さ)と反対向きである、生じる力は小さい。
2.過速度検出の精度:過速度検出器磁石は、速度が増加するにつれて反作用面に向かって一層スイングし、反作用面に一層重なるように機械的に案内される。これにより、ブレーキトリガ機構に非線形の力が生じる。システムの運動を調整することにより、事前設定された速度値で発生するように非線形性を正確に設定できるため、従来のシステムと比較して過速度検出精度が大幅に向上する。
従って、本システムは、エレベータで使用される既存の渦電流過速度検出およびトリガシステムと比較して、過速度緊急状態において、よりコンパクトで、効率的で、信頼性が高く、より正確である。
上記の目的を達成するには、エレベータの速度と磁石の力との間の線形依存性を低減する必要がある。速度−力の関係が線形である従来技術の用途では、問題1および問題2が生じる。ただし、本発明では、速度−力の関係は非線形であり、運転速度に対して、小さい一定の反対向きの力が発生し(問題1を解決)、エレベータが過速度トリガ速度に達する直前に力が急速に増加する(問題2を解決)。従来技術および本発明において言及される速度−力の関係を、グラフ1に示す。
Figure 0006974682

グラフ1:従来技術(Prior art)および本発明(Invention)の速度−力の関係
D:後退制限要素からの解放
E:過速度ブレーキトリガ速度
F:前進制限要素により制限
D−F間の領域は遷移領域を規定する。
磁石と運動拘束要素とを備えるシステムであって、磁石と運動拘束要素とが、反作用面に沿って磁石を移動させ、エレベータかごが通常の運転速度状態にあるときに、線形の速度−力の関係を得ることにより、エレベータかごの通常の動作速度において線形ブレーキ作動力が発生し、運動拘束要素が、過速度状態において線形の速度−力の関係を非線形の速度−力の関係に変化させ、これにより通常の動作速度内で機械的損失を低く保ちながら、過速度状態において急激に増加する力を発生させる、ように構成される、システム。
従来技術のエレベータの概略図である。 従来技術のエレベータのためのケーブルループ調速機の概略図である。 本発明の一実施形態における運転速度時の過速度緊急ブレーキシステムの概略図である。 図3の実施形態の速度超過時の過速度緊急ブレーキシステムの概略図である。 本発明の別の実施形態のための共振特性部品を備えた過速度緊急ブレーキシステムの概略図である。 運転速度における別の実施形態の過速度緊急ブレーキシステムの概略図である。 過速度運転中の図6の実施形態における過速度緊急ブレーキシステムの概略図である。 運転速度における別の実施形態の過速度緊急ブレーキシステムの概略図である。 過速度運転中の図8の実施形態における過速度緊急ブレーキシステムの概略図である。
本発明のブレーキシステム(1)は、過速度緊急ブレーキシステム(1)として理解されるものとする。
開示される本発明のブレーキシステム(1)は、過速度検出器磁石(11)を有するエレベータかご(10)などの輸送キャビンと、反作用面(20)と、反作用面(20)に対するエレベータかご(10)の速度を、磁石(11)にかかる力と非線形になるように変化させる変化手段(運動拘束要素(30))と、を備える。
ブレーキ作動力は、反作用面(20)に沿って移動する磁石(11)によって発生し、力は、機械的パラメータが一定に保たれている限り速度に対して線形である。機械的パラメータは、運動拘束要素(30)上の過速度検出器磁石(11)の位置により定義される。変化手段は、速度に対して線形の力を非線形性の強い力に変化させるため、運転速度領域(通常の動作速度領域)内で機械的損失を低く抑えながら、速度が過速度状態に達するか、過速度状態を超えたときに、急激に増加する力を発生させる。
エレベータかご(10)は、2つの運転状態、すなわち、エレベータかご(10)が設計速度で走行する通常の動作状態と、エレベータかご(10)が設計速度を超える過速度状態と、を有する。磁石(11)、反作用面(20)、および運動拘束要素(30)は、反作用面(20)に沿って磁石(11)を移動させ、エレベータかご(10)が通常の運転速度状態にあるときに、線形の速度−力の関係を得ることにより、エレベータかご(10)の通常の動作速度において線形ブレーキ作動力が発生し、運動拘束要素(30)が、過速度状態において線形の速度−力の関係を非線形の速度−力の関係に変化させ、これにより通常の動作速度内で機械的損失を低く保ちながら、過速度状態において急激に増加する力を発生させる、ように構成される。
通常の動作状態では、磁石(11)と反作用面(20)との間の重なり領域が小さいため、または周期的要素の励起速度が運動拘束要素(30)および磁石(11)の共鳴領域外にあるため、反作用面(20)に沿って移動する磁石(11)によって、レンツの法則により発生するブレーキ作動力は小さく保たれる。しかしながら、過速度状態に近づくと、力は急激に大きくなる。ブレーキ作動力の非線形増加は、運動拘束要素(30)による磁石(11)と反作用面(20)との間の重なり領域の増加、または周期的特徴(21)によるブレーキ作動力の変化に起因する運動拘束要素(30)の共鳴によるものである。
本発明は、2つの主な実施形態を含む。1つの主な実施形態では、機械的非線形性は、運動拘束要素(30)および制御要素(32)によって課される抑制力により、速度に対して磁石(11)と反作用面(20)との重なりを増加させることにより実現される。
第2の主な実施形態では、機械的非線形性は、運動拘束要素(30)および磁石(11)の機械的共振において、反作用面(20)の周期的特徴(21)(例えば、周期的に配置されたスロットまたは均等物)によりブレーキ作動力を変化させることにより実現される。
エレベータかご(10)は、運動拘束要素(30)と過速度検出器磁石(11)とを備える。エレベータかご(10)または運動拘束要素(30)は、本発明の用途に従って釣合おもり(31)を備えてもよい。
運動拘束要素(30)は、エレベータかご(10)に取り付けられ、過速度検出器磁石(11)の運動軌道を規定する。運動拘束要素(30)は、エレベータかご(10)および反作用面(20)に対する磁石(11)の運動を規定する任意の機構を備えてもよいし、そのような任意の機構であってもよい。
制御要素(32)は、好ましい実施形態では、線形または回転設計の適切な機械的収縮ばねである。また、十分な大きさの所望の対抗する力が発生するまで、磁石(11)を運動拘束要素(30)の安定位置に維持するための一定の力を供給する別の要素であってもよい。本発明の用途において、反作用面(20)は、例えば強磁性または非強磁性の任意の適切な反作用面(20)とすることができる。通常、エレベータかご(10)のための昇降路に既に設置されているガイドレール(GR)を使用することができる、またはその目的のために追加の表面を設置することができる。本発明の別の実施形態では、反作用面(20)は、過速度検出器磁石(11)が上を移動する他の何らかの適切な構成要素とすることができる。
非線形の速度−力の関係は、過速度状態で、運動拘束の設計、または反作用面(20)の周期的特徴(21)のいずれかにより、磁石(11)にかかる力が急激に増加する場合に実現される。
エレベータかご(10)に対するシステム(1)のセットアップが完了すると、運動拘束要素(30)がエレベータかご(10)に取り付けられる。
ブレーキシステム(1)にはいくつかの実施形態がある。
本発明のいくつかの実施形態では、運動拘束要素(30)は、エレベータかご(10)に取り付けられ、一端を過速度検出器磁石(11)に固定され、他端を制御要素(32)に固定される。運動拘束要素(30)は、加速力(図3、図4、図5、図6、および図7)の下で過速度検出磁石(11)の動きを防ぐための釣合おもり(31)を備える。従って、本発明は、加速度よりも速度に敏感であり、例えば、エレベータかご(10)の始動および停止中における、過速度緊急ブレーキの誤ったトリガが回避される。
本発明のいくつかの実施形態では、運動拘束要素(30)は、過速度検出器磁石(11)の運動軌道を規定する。ブレーキシステム(1)はまた、後退制限要素(33)を備える。後退制限要素(33)は、代替の運動拘束要素(30)の一部である。制御要素(32)は、運転速度(通常の動作速度)中に過速度検出器磁石(11)が後退制限要素(33)に向かって引き付けられるように取り付けられて、通常の動作速度中の力を最小化する。ブレーキシステム(1)は、前進制限要素(34)をさらに備える。代替の前進制限要素(34)は、運動拘束要素(30)に備わる。前進制限要素(34)は、過速度状態での最大ブレーキ力および過速度検出器磁石(11)の変位を維持する(図3、図4、図6、図7、図8、および図9)。過速度状態は、本明細書の過速度閾値制限または事前定義された過速度制限または事前決定された過速度制限または事前設定された過速度制限または較正された過速度制限または事前定義された過速度トリガ速度と交換可能に使用される。これらの表現は同じ意味として読まれるものとする。
本発明の別の実施形態では、運動拘束要素(30)は、過速度検出器磁石(11)の運動軌道を規定する。制御要素(32)は、通常の動作速度中に過速度検出器磁石(11)が反作用面(20)上の周期的特徴(21)に重なり、エレベータかご(10)の動きの方向に沿って振動運動できるように取り付けられる。
本発明の第1の主な実施形態、好ましくは、運動拘束要素(30)は、以下に説明するように、ピボットアーム(35)または並列リンク(36)または線形ガイド(37)を備える。
本発明の第1の主な実施形態において、ここで動作の本質を開示すれば、通常の動作状態下では、過速度検出器磁石(11)と反作用面(20)との重なり合う表面積は、磁石(11)の表面積よりも小さく、力が増すと重なり合う表面積が増加するようにシステムを提供する必要がある。
第1の主な実施形態の第1の代替形態では、運動拘束要素(30)はピボットアーム(35)である。この実施形態では、ピボットアーム(35)は、一端を過速度検出器磁石(11)に固定され、他端を制御要素(32)に固定される。エレベータかご(10)に対するシステム(1)のセットアップが完了した後、運動拘束要素(30)に接続されていない方の制御要素(32)の端部が、エレベータかご(10)に固定され、ピボットポイントが、エレベータかごに取り付けられる(10)。この実施形態では、運動拘束要素(30)は、加速力が過速度検出器磁石(11)を動かすのを防ぐ役割を果たす過速度検出器磁石(11)の重さと釣り合うための釣合おもり(31)を備える。この実施形態では、システム(1)は、前進制限要素(34)と後退制限要素(33)とを備える。後退制限要素(33)は、制御要素(32)に予張力を与え、運動拘束要素(30)を静止位置に保持する。ピボットアーム(35)は、特定の機械的利益を有する適切なリンケージにより、過速度緊急ブレーキ(B)のトリガ機構に接続され、過速度緊急ブレーキ(B)のトリガ機構がエレベータかご(10)に取り付けられる(図3および図4)。
エレベータかご(10)が運転速度範囲内で移動する通常の動作状態下では、運動拘束要素(30)は、後退制限要素(33)および制御要素(32)によりその静止位置に保持され、過速度検出器磁石(11)の表面は、反作用面(20)に部分的にしか重ならない。従って、静止位置では、レンツの法則による、エレベータかご(10)の動きとは反対向きの過速度検出器磁石(11)にかかる力は小さく、エレベータかご(10)の速度に対して略直線的に変化する。この構成を図3に示す。通常の動作状態下では、過速度検出器磁石(11)に発生する力は、制御要素(32)の予張力に打ち勝つのに十分ではなく、運動拘束要素(30)は静止位置に留まる。静止位置での過速度検出器磁石(11)表面と反作用面(20)との重なりがわずかであることが、本発明の電力効率の理由である(図3)。
エレベータかご(10)の速度が増加すると、過速度検出器磁石(11)にかかる力も増加する。速度が過速度設定点に向かって増加すると、力は制御要素(32)の予張力を超えて増加し、過速度検出器磁石(11)は運動拘束要素(30)によって拘束されて動き始め、過速度検出器磁石(11)と反作用面(20)との間の重なり領域が増加する。この動きは、ピボットアーム(35)の回転運動であってもよい。重なりの増加により、力が悪循環で増加し、それによって運動拘束要素(30)が最終的に前進制限要素(34)までスイングし、過速度検出器磁石(11)が反作用面(20)に完全に重なり、力および変位が最大になる。過速度検出器磁石(11)にかかる力、および事前定義された過速度トリガ速度での運動拘束要素(30)の変位の増加は、緊急ブレーキ(B)をトリガするのに十分であり、それによってエレベータかご(10)の動きを停止させる。過速度状態でのブレーキシステム(1)の構成を図4に示す。速度の増加に伴うこの非線形の磁力増加は、通常の動作状態から過速度状態への突然の遷移を引き起こし、これにより過速度の設定における良好な精度を可能にする。
第1の主な実施形態の第2の代替形態(図6〜図7)では、運動拘束要素(30)は、並列リンク(36)、すなわち少なくとも2つの平行な機械的アームを備える。この実施形態では、2つの機械的アームおよび過速度検出器磁石(11)が、過速度検出器磁石(11)が2つの機械的アーム上で、並進運動中に反作用面(20)に対して平行のままであるように構成される。この実施形態は、第1の主な実施形態の第1の代替形態で説明したのと同じ動作原理で動作し、ただ磁石(11)が並進運動するときに反作用面(20)に対して回転しない。
第1の主な実施形態の第3の代替形態を図8および図9に示す。この実施形態は、少なくとも1つの線形ガイド(37)から構成される運動拘束要素(30)を備える(例えば、ガイドは複数の並列ガイドを含むことができる)。この実施形態では、過速度検出器磁石(11)は、複数の傾斜した平行な線形ガイド(37)上で並進運動する。これらのガイドは、システム(1)のセットアップがエレベータかご(10)に対して実現された後、エレベータかご(10)に取り付けられる。線形ガイド(37)の一方の移動制限は後退制限要素(33)を形成し、他端は前進制限要素(34)である。過速度検出器磁石(11)は、制御要素(32)を使用して適切な予張力で後退制限要素(33)に向かって保持され、その表面は反作用面(20)と部分的に重なる。線形ガイド(37)は、特定の機械的利益を有する適切なリンケージにより、過速度緊急ブレーキ(B)のトリガ機構に接続され、過速度緊急ブレーキ(B)のトリガ機構がエレベータかご(10)に取り付けられる(図8および図9)。過速度状態に近づくと、過速度検出器磁石(11)が線形ガイド(37)の上を並進運動し、過速度検出器磁石(11)と反作用面(20)との間で重なり合う表面が増加する。動作の原理は、図(図3、図4、図6、および図7)の上記で開示された実施形態について説明したものと同じである。
これまでに詳述した動作は、エレベータかご(10)が下方向に速度超過する場合に有効である。上方向に速度超過するエレベータかご(10)(釣合おもりを有するエレベータかご(10)など)に関する過速度緊急ブレーキの特定の設置が必要とされる場合、上で説明したものと水平線に関して対称な機構も実装する必要がある。当業者であれば、これらの対称的な実施形態を容易に実施することができるはずであり、これらの実施形態もまた本発明の範囲内にあると見なされるべきである。
過速度時の過速度検出器磁石(11)の動きを規定する運動拘束要素(30)は、動作の本質が同じである限り、上記のように異なってもよい。
本発明の第1の主な実施形態は、問題1を軽減し、それは、通常の運転状態では、過速度検出器磁石(11)は反作用面(20)に部分的にしか重ならず、これにより、過速度検出器磁石(11)にかかる反対向きの力が大幅に低減されるためである。本発明の第1の主な実施形態は、問題2を軽減し、それは、提案された機構が所与の過速度で正のフィードバック力によって作動するのに対し、過速度検出器磁石(11)にかかる力が増加すると、過速度検出器磁石(11)は、過速度検出器磁石(11)と反作用面(20)との間の重なり合う表面積を増加する方向に移動するように制約され、これにより、さらに力が増加するためである。運動学、機械的利益、幾何学的配置、および材料を含むシステムの構造(1)によって、トリガリンケージの作動する速度が決定する。これは、通常の工学原理を用いて計算できる。過速度緊急ブレーキ(B)トリガ機構およびブレーキ機構自体は、従来のシステムであり、そのまま使用することも、若干修正して使用することもできる。
本発明の第2の主な実施形態を以下に示す。
システムは、ピボットアーム(35)を備えた運動拘束要素(30)を備える。この実施形態では、ピボットアーム(35)は、一端を過速度検出器磁石(11)に固定され、他端を制御要素(32)に固定される。運動拘束要素(30)に接続されていない方の制御要素(32)の端部は、エレベータかご(10)に対するシステム(1)の設置が行われるときにエレベータかご(10)に固定される。この実施形態では、運動拘束要素(30)は、加速力が過速度検出器磁石(11)を動かすのを防ぐ役割を果たす過速度検出器磁石(11)の重さと釣り合うための釣合おもり(31)を備える。制御要素(32)は、通常の動作速度中に過速度検出器磁石(11)が反作用面(20)上の周期的特徴(21)に重なり、エレベータかご(10)の動きの方向に沿って振動運動できるように取り付けられる。ピボットアーム(35)は、特定の機械的利益を有する適切なリンケージにより、過速度緊急ブレーキ(B)のトリガ機構に接続され、過速度緊急ブレーキ(B)のトリガ機構がエレベータかご(10)に取り付けられる(図5)。
この実施形態では、反作用面(20)は、少なくとも1つの周期的特徴(21)を備える。周期的特徴(21)は、スリット、または水平スリット、または平行な水平スリット、またはその長さに沿った非直線縁部を含む。あるいは、周期的特徴(21)は、その長さに沿って、直線または滑らかな表面または均一な構成からの同様の周期的逸脱を含む。反作用面(20)はまた、周期的特徴(21)の繰り返し距離を規定する少なくとも1つのピッチ(211)を含む。
この実施形態では、エレベータかご(10)の移動中、過速度検出器磁石(11)にかかる力は、周期的特徴ピッチ(211)およびエレベータかご(10)の速度に関連する特定の周波数で周期的特徴(21)によって変化する。運動拘束要素(30)、制御要素(32)、および磁石(11)の機械的特性は、それらの共振周波数が、所望の過速度値で走行するエレベータかご(10)によって発生する特定の周波数と一致するような機械的特性である。従って、エレベータかご(10)の事前定義された過速度では、運動拘束要素(30)が大きな振幅で共振し始め、過速度緊急ブレーキ(B)をトリガし、エレベータかご(10)の動きを止める。通常の動作中は、共振は発生せず、過速度緊急ブレーキはトリガされない。
この実施形態はまた、従来技術と比較して有利であり、それは、逸脱の寸法、運動拘束要素(30)の慣性モーメントおよび/もしくは制御要素(32)のばね定数などの機械部品の特性、ならびに/またはピッチ(211)などを変更することにより、特定の過速度に調整できるためである。
本発明で提案されるブレーキシステム(1)は、通常の動作範囲で発生する力が従来技術の用途よりも小さいこれらの領域の両方において優れており、これはより良い電力効率を意味する。第2に、エレベータかご(10)の速度−システムの力応答は、過速度状態では非線形である。従って、機械部品を適切に設計することにより、過速度制限の正確なトリガ速度を設定することができる。
過速度緊急ブレーキシステム(1)は、エレベータかご(10)自体に完全に収容された、エレベータかご(10)(例えば、乗用エレベータ)の過速度緊急ブレーキ(B)システムを可能にする。本発明の利点は次のとおりである。
磁気原理に基づいた過速度検出が提供され、それによって本発明がエレベータかご(10)に内蔵されたものになる。
完全に機械的な過速度緊急検出およびブレーキ作動が提供される。
マルチカーエレベータシステムでの使用に適している。
効率を向上させる。この機構は、エレベータかご(10)の速度に比例する力を発生させない。
エレベータかご(10)の速度の過速度緊急制限の正確な設定を提供する。
システム(1)は特別な保守を必要としない。
実装コストが少ない。
実装が簡素である。
本システムでは、較正は、初期設定のために工場においてのみ必要である。
本発明は、上に開示された実施形態に限定されず、当業者であれば、本発明の異なる実施形態を容易に製造することができる。それらは特許請求の範囲で要求される保護の範囲内で評価する必要がある。
1 ブレーキシステム
10 エレベータかご
11 磁石
20 反作用面
21 周期的特徴
211 ピッチ
30 運動拘束要素
31 釣合おもり
32 制御要素
33 後退制限要素
34 前進制限要素
35 ピボットアーム
36 並列リンク
37 線形ガイド
B 過速度緊急ブレーキトリガ
R ロープ
GR ガイドレール
MF 磁力
V エレベータかごの速度
NV エレベータかごの運転速度
OV かごの過速度

Claims (25)

  1. エレベータかご(10)を輸送するための過速度緊急ブレーキシステム(1)において、過速度緊急ブレーキ(B)を作動させるためのブレーキ作動力を発生させる過速度検出器磁石(11)と、導電性表面(20)に対する前記磁石(11)の運動を案内する運動拘束要素(30)と、を備え、前記磁石(11)、前記導電性表面(20)、および前記運動拘束要素(30)は、
    前記運動拘束要素(30)が、前記エレベータかご(10)および前記導電性表面(20)に対する前記磁石(11)の運動を規定するために、前記エレベータかご(10)に取り付けられており、
    通常の動作速度状態(すなわち、前記運動拘束要素(30)に対する、前記磁石(11)の第1の位置)において、前記導電性表面(20)に沿った前記磁石(11)の運動により、線形のブレーキ作動力が発生し、前記磁石(11)と前記導電性表面(20)とが磁力でリンクされ、前記過速度検出器磁石(11)の表面が、前記導電性表面(20)と部分的に重なるか、または、前記導電性表面(20)上の周期的特徴の励起速度が、前記線形のブレーキ作動力を発生させるために共振領域の外にあり、前記線形のブレーキ作動力が、前記エレベータかごの動作速度と前記ブレーキ作動力との間の線形の速度−力関係を示し、
    過速度状態(すなわち、第2の位置)において、前記運動拘束要素(30)が、前記線形の速度−力関係を非線形の速度−力関係に変化させ、前記磁石(11)が、前記過速度緊急ブレーキ(B)のトリガ機構を作動させるための急激に増加する力を発生させ、
    前記運動拘束要素(30)により、前記磁石(11)が、前記導電性表面(20)と重なる前記磁石(11)の表面の領域が増加するように並進運動または移動し、それにより、前記過速度検出器磁石(11)の前記表面が前記導電性表面(20)と完全に重なるか、または、前記運動拘束要素(30)が前記過速度緊急ブレーキ(B)の前記トリガ機構を作動させる振幅で共振し始める、
    ように構成されていることを特徴とする、過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  2. 所望の十分な大きさの対抗する力が発生するまで、前記運動拘束要素(30)の安定位置に前記磁石(11)を保つための一定の力を供給する制御要素(32)をさらに備え、
    前記運動拘束要素(30)が、前記過速度検出器磁石(11)の運動軌跡を規定し、前記通常の動作速度状態において、前記制御要素(32)が、前記過速度検出器磁石(11)を後退制限要素(33)に向けて保持するための予張力をかけ、前記後退制限要素(33)が、前記予張力による前記磁石(11)の後退移動を制限し、
    前記過速度検出器磁石(11)は、前記磁石(11)の表面が前記導電性表面(20)に部分的に重なるように、前記磁石(11)が前記導電性表面(20)に沿って案内されるときに、前記磁石(11)と前記導電性表面(20)とが磁力でリンクされる、ように構成されており、
    前記磁力が前記制御要素(32)の前記予め定められた保持力に打ち勝つことによって規定される遷移領域に到達する過速度状態において、前記運動拘束要素(30)により、前記過速度検出器磁石(11)を、前記導電性表面(20)と重なる前記磁石(11)の表面の領域が増加するように移動または並進運動させ始め、それにより、所定の過速度制限速度で前記過速度緊急ブレーキ(B)の前記トリガ機構を作動させるために前記磁力をさらに増加させ、
    前記過速度制限速度を超えると、前記遷移領域が終了し、最大のブレーキ力および前記過速度検出器磁石(11)の変位が発生し、これにより、前記磁石(11)の表面が前記導電性表面(20)に完全に重なり、前記磁石(11)が前進制限要素(34)によって拘束される、請求項1に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  3. 前記運動拘束要素(30)が、一端を前記過速度検出器磁石(11)に固定され、他端を前記制御要素(32)に固定されている、請求項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  4. 前記運動拘束要素(30)が、一端を前記過速度検出器磁石(11)に固定され、他端を前記制御要素(32)に固定されたピボットアーム(35)であり、前記ピボットアーム(35)のピボットポイントが、前記エレベータかご(10)に取り付けられている、請求項またはに記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  5. 前記運動拘束要素(30)が、少なくとも2つの平行な機械的アームを備える、請求項またはに記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  6. 前記運動拘束要素(30)および前記過速度検出器磁石(11)、前記システムの動作中に、前記過速度検出器磁石(11)が前記2つの機械的アーム上で、並進運動中に前記導電性表面(20)に対して平行のままであるように構成されている、請求項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  7. 前記過速度検出器磁石(11)の重さと釣り合って、前記過速度検出器磁石(11)が加速力によって動くのを妨げる役割を果たすための釣合おもり(31)をさらに備える、請求項1〜のいずれか一項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  8. 前記運動拘束要素(30)が、前記釣合おもり(31)を備える、請求項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  9. 前記運動拘束要素(30)が、前記過速度検出器磁石(11)の並進運動を案内するための少なくとも1つの線形ガイド(37)または複数の平行な線形ガイド(37)から構成されている、請求項またはに記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  10. 前記過速度検出器磁石(11)、前記運動拘束要素(30)、および前記制御要素(32)、前記過速度検出器磁石(11)が傾斜した複数の平行な線形ガイド(37)上で並進運動し、前記線形ガイド(37)の一方の移動制限端が前記後退制限要素(33)を形成し、他端が前記前進制限要素(34)であり、前記過速度検出器磁石(11)が、前記制御要素(32)による適切な予張力で、前記後退制限要素(33)に向かって保持され、前記過速度検出器磁石(11)の表面が、前記第1の位置で前記導電性表面(20)と部分的に重なる、ように構成されている、請求項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  11. 傾斜した前記複数の平行な線形ガイド(37)が、前記エレベータかご(10)に取り付けられている、請求項10に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  12. 前記エレベータかご(10)であって、前記運動拘束要素(30)に接続されていない方の前記制御要素(32)の端部が、前記エレベータかご(10)に固定されている、前記エレベータかご(10)をさらに備える、請求項3を直接または間接的に引用する請求項11のいずれか一項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  13. 前記運動拘束要素(30)および前記磁石(11)、前記運動拘束要素(30)および前記磁石(11)の共振周波数、所定の過速度値で走行する前記エレベータかご(10)によって発生する特定の周波数に一致、前記運動拘束要素(30)、制御要素(32)、および前記磁石(11)を通常の動作速度よりも大きい振幅で共振させて、前記過速度緊急ブレーキ(B)の前記トリガ機構を作動させ、前記エレベータかご(10)を停止させ、通常の動作速度では、前記共振発生せず、前記過速度緊急ブレーキの前記トリガ機構を作動させない、ように構成されている、請求項1に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  14. 前記運動拘束要素(30)が、リンケージによって前記過速度緊急ブレーキ(B)の前記トリガ機構に接続するためのピボットアーム(35)を備え、前記ピボットアーム(35)のピボットポイントが、前記エレベータかご(10)に取り付けられている、請求項13に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  15. 前記運動拘束要素(30)が、前記過速度検出器磁石(11)の運動軌跡を規定する前記制御要素(32)を備える、請求項14に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  16. 前記ピボットアーム(35)が、一端を前記過速度検出器磁石(11)に固定され、他端を前記制御要素(32)に固定されている、請求項14または15に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  17. 前記運動拘束要素(30)に接続されていない方の前記制御要素(32)の端部が、前記エレベータかご(10)に固定されている、請求項16に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  18. 少なくとも1つの前記周期的特徴(21)を有する前記導電性表面(20)をさらに備え前記導電性表面(20)は、通常の動作速度中に前記過速度検出器磁石(11)が前記導電性表面(20)上の前記周期的特徴(21)に重なることができ、前記エレベータかご(10)の動きの方向に沿って振動運動を行うことができ、機械的非線形性が、前記周期的特徴(21)により前記ブレーキ作動力を変化させることにより実現される、ように構成されている、請求項1317のいずれか一項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  19. 前記周期的特徴(21)が、スリットもしくは周期的に配置されたスット、または水平スリットもしくは平行な水平スリット、またはその長さに沿った非直線縁部を含む、請求項18に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  20. 前記周期的特徴(21)が、その長さに沿って、直線または滑らかな表面または均一な構成からの周期的逸脱を含む、請求項18または19に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  21. 前記導電性表面(20)がまた、前記エレベータかご(10)の移動中に前記過速度検出器磁石(11)にかかる力を特定の周波数で変化させるための、前記周期的特徴(21)の繰り返し距離を規定する少なくとも1つのピッチ(211)を有する、請求項1820のいずれか一項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  22. 前記過速度検出器磁石(11)の重さと釣り合って、前記過速度検出器磁石(11)が加速力によって動くのを妨げる役割を果たすための釣合おもり(31)をさらに備える、請求項1321のいずれか一項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  23. 前記運動拘束要素(30)が、前記釣合おもり(31)を備える、請求項22に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  24. 前記制御要素(32)がばねである、請求項10のいずれか一項、または請求項13を直接もしくは間接的に引用する請求項1421のいずれか一項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
  25. 請求項1〜24のいずれか一項に記載の前記運動拘束要素(30)および前記過速度検出器磁石(11)を有する前記エレベータかご(10)を備える、請求項1〜24のいずれか一項に記載の過速度緊急ブレーキシステム(1)。
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