JP6973918B2 - 混練機 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば、ごみ焼却施設から排出される飛灰と、キレート剤水溶液とを混練するのに用いられる、混練機に関する。
ごみ焼却施設から排出される飛灰には、鉛、カドミウムなどの有害金属が含まれているため、飛灰を埋立て処分する際には、有害金属を安定化させる処理をしなければならない。かかる処理方法の1つとして、飛灰に安定化剤であるキレート剤の水溶液を加えて混練し、飛灰中の有害金属とキレート剤とを反応させて、水に不溶性のキレート錯体を生成する方法がある。
また、従来、飛灰とキレート剤水溶液とを混練するのに用いられる混練機として、特開平9−10570号公報に記載されたものが知られている。この混練機は、ケーシングと、2本の回転軸とを備える。2本の回転軸は、ケーシング内に互いに平行に配置され、かつ、運転時に互いに同方向に同速度で回転する。また、2本の回転軸には、軸方向一方側部の外周面にそれぞれ螺旋状のスクリュー羽根が取り付けられており、軸方向他方側部の外周面にそれぞれ複数個のパドル羽根が軸方向に並べて取り付けられている。
このような混練機を用いて、飛灰とキレート剤水溶液とを混練する際には、ケーシング内に飛灰を投入する。すると、ケーシング内に投入された飛灰は、スクリュー羽根により軸方向他方側、すなわちパドル羽根側に搬送され、さらに、このパドル羽根側に搬送された飛灰と、ケーシング内に注入されたキレート剤水溶液とが、パドル羽根により混練されながら軸方向他方側に搬送され、ケーシング外に排出される。
特開平9−10570号公報
従来の混練機は、単位時間当たりの飛灰の処理量を増やす面から、改良の余地がある。すなわち、飛灰は、カルシウムを含んでいるため、水分であるキレート剤水溶液を含むと、固化性が高くなる。このように水分を含んで固化性が高くなった飛灰は、軸方向一方側から数えて1個目のパドル羽根の周囲で壁を形成する。従来の混練機では、この飛灰の壁を破壊する能力が限られており、結果として、軸方向一方側から数えて2個目以降のパドル羽根への飛灰の送り込み量が限られたものとなるため、単位時間当たりの飛灰の処理量を増やすことが難しかった。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、単位時間当たりの飛灰の処理量を増やすことができる構造を実現することにある。
本発明の混練機は、ケーシングと、前記ケーシング内に互いに平行に配置され、かつ、運転時に互いに同方向に同速度で回転する2本の回転軸と、前記各回転軸の軸方向一方側部の外周面にそれぞれ取り付けられた螺旋状のスクリュー羽根と、前記各回転軸の軸方向他方側部の外周面にそれぞれ軸方向に並べて複数個取り付けられたパドル羽根とを備える。そして、運転時に、前記ケーシング内に投入された原料を、前記各スクリュー羽根により軸方向他方側に搬送し、該原料と前記ケーシング内に注入された液体とを、前記各パドル羽根により混練しながら軸方向他方側に搬送した後、前記ケーシング外に排出する。
特に、本発明の混練機では、前記ケーシングは、前記回転軸毎の前記複数個のパドル羽根のうち、軸方向一方側から数えて1個目のパドル羽根の周囲に前記液体が注入される位置に、前記液体の注入口を有している。
また、前記回転軸毎の前記複数個のパドル羽根のうちで、軸方向一方側から数えて2個目のパドル羽根の回転方向の取り付け位相は、軸方向一方側から数えて1個目のパドル羽根の回転方向の取り付け位相に対して、前記各回転軸の運転時の回転方向と同方向に所定角度ずれている。
また、前記回転軸毎の前記複数個のパドル羽根のうちで、軸方向一方側から数えて3個目以降の各パドル羽根の回転方向の取り付け位相は、それぞれ軸方向一方側に隣り合うパドル羽根の回転方向の取り付け位相に対して、前記各回転軸の運転時の回転方向と逆方向に所定角度ずれている。
本発明の混練機によれば、単位時間当たりの飛灰の処理量を増やすことができ、効率良く飛灰を処理することができる。
図1は、実施の形態の第1例に係る、混練機の平面図である。 図2は、実施の形態の第1例に係る、図1のA−A断面図である。 図3は、実施の形態の第1例に係る、混練機本体を構成する2本の回転軸とスクリュー羽根とパドル羽根とを示す平面図である。 図4は、実施の形態の第1例に係る、一部を省略して示す、図2の拡大B−B断面図である。 図5は、実施の形態の第1例に係る、一部を省略して示す、図2の拡大C−C断面図である。 図6は、実施の形態の第1例に係る、パドル羽根による混練機構を説明するための図5と同様の断面図である。 図7は、実施の形態の第1例に係る、軸方向一方側から数えて1個目〜5個目までの各パドル羽根を軸方向一方側から見た図である。 図8は、比較例に係る、図7と同様の図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1〜図7を用いて説明する。
<混練機の概要>
本例の混練機は、図1および図2に示すように、それぞれが基台1の上面に設置された、駆動源となる電動機2と、減速機3と、歯車伝達装置4と、混練機本体5とを備えている。
電動機2は、運転時に所定方向に回転する出力軸を有している。電動機2の出力軸の回転は、減速機3の入力軸に対し、駆動プーリ6、無端ベルト7、および従動プーリ8を介して伝達されるようになっている。
減速機3は、入力軸の回転を減速して出力軸に伝達する減速機構を有している。減速機3の出力軸の回転は、歯車伝達装置4の入力軸に対し、カップリング9を介して伝達されるようになっている。
歯車伝達装置4は、入力軸の回転に伴って2本の出力軸10a、10bを同方向に同速度で回転させる歯車伝達機構を有している。歯車伝達装置4の2本の出力軸10a、10bの回転は、それぞれカップリング11a、11bを介して、混練機本体5を構成する2本の回転軸12a、12bに伝達されるようになっている。したがって、これら2本の回転軸12a、12bも、互いに同方向に同速度で回転する。本例では、歯車伝達装置4の2本の出力軸10a、10b、および、混練機本体5の2本の回転軸12a、12bは、それぞれ水平面内で互いに平行に配置されている。
混練機本体5は、ケーシング13内に投入された飛灰などの原料と、ケーシング13内に注入されたキレート剤水溶液などの液体とを混練した後、これらの混練物をケーシング13外に排出するものである。
<混練機本体5の構成>
混練機本体5は、図1〜図5に示すように、ケーシング13と、2本の回転軸12a、12bと、スクリュー羽根14a、14bと、パドル羽根15a、15bとを備えている。
なお、本例に関する以下の説明中、特に断らない限り、軸方向は、2本の回転軸12a、12bの軸方向(図1〜図3の左右方向)を意味する。また、軸方向に関して一方側は、図1〜図3の左方側であり、軸方向に関して他方側は、図1〜図3の右方側である。
2本の回転軸12a、12bは、上述のように水平面内で互いに平行に配置されており、かつ、それぞれがケーシング13内を挿通している。すなわち、2本の回転軸12a、12bは、それぞれの軸方向中間部がケーシング13内に配置されており、それぞれの軸方向両端部がケーシング13外に配置されている。軸方向に関して、ケーシング13の両端部には、それぞれフレーム16が固定されている。2本の回転軸12a、12bのそれぞれの軸方向両端部は、これらのフレーム16に対して、転がり軸受により回転自在に支持されている。
ケーシング13内には、図4および図5に示すように、一方の回転軸12aを中心とする円柱状空間20aと、他方の回転軸12bを中心とする円柱状空間20bとが存在し、これらの円柱状空間20a、20b同士が互いに連通している。
また、ケーシング13は、軸方向一方側の端部の上部に、ケーシング13内に飛灰などの原料を投入するための原料投入口17を有しており、かつ、軸方向中間部の上部に、ケーシング13内の各円柱状空間20a、20bにキレート剤水溶液などの液体を注入するための液体注入口18を有しており、かつ、軸方向他方側の端部の下部に、ケーシング13内から前記原料と前記液体との混練物を排出するための混練物排出口19を有している。
ケーシング13内において、2本の回転軸12a、12bは、図3に示すように、それぞれの軸方向一方側部の外周面に、螺旋状のスクリュー羽根14a、14bが取り付けられており、かつ、それぞれの軸方向他方側部の外周面に、軸方向に重ねて並べられた複数個のパドル羽根15a、15bが取り付けられている。なお、液体注入口18は、各回転軸12a、12b毎の複数個のパドル羽根15a、15bのうち、軸方向一方側から数えて1個目のパドル羽根15a(15b)と2個目のパドル羽根15a(15b)との境界と同じ軸方向位置に設けられている。
スクリュー羽根14a、14bの螺旋方向は、混練機の運転時、すなわち、2本の回転軸12a、12bが互いに同方向に同速度で回転する際に、原料投入口17からケーシング13内に投入された飛灰などの原料が、スクリュー羽根14a、14bによって軸方向他方側、すなわちパドル羽根15a、15b側に搬送される方向になっている。
各パドル羽根15a、15bは、図5に示すように、各回転軸12a、12bを中心とする略楕円筒状(軸方向視で木の葉形状)の外周面を有している。また、図3に示すように、一方の回転軸12aに取り付けられた複数個のパドル羽根15aの軸方向に関する配置の位相と、他方の回転軸12bに取り付けられた複数個のパドル羽根15bの軸方向に関する配置の位相とは、互いに一致している。また、2本の回転軸12a、12b同士で、軸方向に関して互いに同じ位置に配置された1対のパドル羽根15a、15bは、図5に示すように、各回転軸12a、12bに対する回転方向の取り付け位相が、互いに90度ずれている。これらの1対のパドル羽根15a、15bは、混練機の運転時に、たとえば図6(a)→図6(b)→図6(c)の順に示すように回転するが、この際の回転位置に拘わらず、常に何れか一方のパドル羽根の外周面の長軸方向端部が他方のパドル羽根の外周面に近接または接触するようになっている。
また、各回転軸12a(12b)に取り付けられた複数個のパドル羽根15a(15b)は、図7に示すように、軸方向に隣り合うパドル羽根15a(15b)同士で、各回転軸12a(12b)に対する回転方向の取り付け位相が所定角度(本例では45゜)異なっている。
具体的には、軸方向一方側から数えて2個目のパドル羽根15a(15b)の回転方向の取り付け位相は、同じく1個目のパドル羽根15a(15b)の回転方向の取り付け位相に対して、各回転軸12a、12bの運転時の回転方向ωと同方向に所定角度(45゜)ずれている。また、軸方向一方側から数えて3個目以降の各パドル羽根15a(15b)の回転方向の取り付け位相は、それぞれ軸方向一方側に隣り合うパドル羽根15a(15b)の回転方向の取り付け位相に対して、各回転軸12a、12bの運転時の回転方向ωと逆方向に所定角度(45゜)ずれている。
すなわち、本例では、軸方向一方側から数えて1個目のパドル羽根15a(15b)の回転方向の取り付け位相を「0゜」とし、かつ、各回転軸12a、12bの運転時の回転方向ωを+方向とすると、複数個のパドル羽根15a(15b)の回転方向の取り付け位相は、図7に示すように、軸方向一方側から軸方向他方側に向けて順次「0゜」→「+45゜」→「0゜」→「−45゜」→「−90゜」→・・・といったように変化している。
また、別な言い方をすれば、回転軸12a(12b)に対する複数個のパドル羽根15a(15b)の回転方向の取り付け位相は、軸方向一方側から軸方向他方側に向かうに従って所定角度(45゜)ずつ変化しているが、当該変化の方向は、全てが同じ方向にはなっておらず、2個目のパドル羽根15a(15b)だけ、他の(3個目以降の)パドル羽根15a(15b)とは逆方向になっている。
何れにしても、本例では、回転軸12a(12b)に対する複数個のパドル羽根15a(15b)の回転方向の取り付け位相が、軸方向一方側から軸方向他方側に向かうに従って所定角度(45゜)ずつ変化している、すなわち、各パドル羽根15a(15b)の外周面の長軸方向端部を結ぶ線が螺旋状に変化している。このため、混練機の運転時、すなわち、2本の回転軸12a、12bが互いに同方向に同速度で回転する際に、複数個のパドル羽根15a(15b)は、原料および液体を混練する機能に加えて、混練物を軸方向に送る機能を発揮する。
特に、本例では、1個目のパドル羽根15a(15b)と2個目のパドル羽根15a(15b)とによる混練物の送り方向は、軸方向他方側から軸方向一方側に向かう方向、すなわち混練物をスクリュー羽根14a、14b側に戻す方向となる。これに対し、2個目以降の各パドル羽根15a(15b)については、軸方向に隣り合うパドル羽根15a(15b)による混練物の送り方向は、何れも、軸方向一方側から軸方向他方側に向かう方向となる。
<混練機の動作>
本例の混練機を用いて、飛灰とキレート剤水溶液とを混練する際には、電動機2を駆動することに基づいて、2本の回転軸12a、12bを互いに同方向に同速度で回転させる。そして、この状態で、ケーシング13の原料投入口17を通じて、ケーシング13内に飛灰を投入する。すると、ケーシング13内に投入された飛灰は、スクリュー羽根14a、14bにより軸方向他方側、すなわちパドル羽根15a、15b側に搬送され、さらに、このパドル羽根15a、15b側に搬送された飛灰と、液体注入口18を通じてケーシング13内に注入されたキレート剤水溶液とが、パドル羽根15a、15bによって混練されながら軸方向他方側に搬送され、混練物排出口19を通じて、ケーシング13外に排出される。
以下、このような混練機の動作について、より具体的に説明する。
本例の混練機では、上述のように飛灰およびキレート剤水溶液を混練する際に、軸方向に関して互いに同じ位置に配置された1対のパドル羽根15a、15bの外周面とケーシング13の内面との間に存在する空間は、1対のパドル羽根15a、15bの回転に伴って、たとえば図6(a)→図6(b)→図6(c)の順に示すように、横断面形状が変化する。飛灰およびキレート剤水溶液は、この空間内で混練される。また、1対のパドル羽根15a、15bは、一方のパドル羽根の外周面の長軸方向端部が他方のパドル羽根の外周面を掃くように動き、かつ、双方のパドル羽根の外周面の長軸方向端部がケーシング13の内面を掃くように動く。すなわち、1対のパドル羽根15a、15bは、回転に伴って互いの外周面を清掃すると共にケーシング13の内面を清掃する、セルフクリーニング機能を発揮する。
また、本例の混練機では、キレート剤水溶液は、液体注入口18を通じて、1個目のパドル羽根15a、15bの周囲に注入される。ここで、飛灰は、カルシウムを含んでいるため、水分であるキレート剤水溶液を含むと、固化性が高くなる。このため、1個目のパドル羽根15a、15bの周囲には、水分を含んで固化性が高くなった飛灰の壁が形成される。この飛灰の壁は、スクリュー羽根14a、14bから搬送されてくる乾燥した飛灰によっては、破壊することができない。
本例の混練機では、前記飛灰の壁の一部は、1個目のパドル羽根15a、15bによるセルフクリーニング機能によって機械的に破壊される。
たとえば、図6(a)〜図6(c)に示したパドル羽根15a、15bが、1個目のパドル羽根15a、15bであり、かつ、図6(a)の状態で、パドル羽根15a、15bの周囲が全て飛灰の壁になっていると仮定する。この状態から、図6(a)→図6(b)に示すように、パドル羽根15a、15bが1/8回転すると、この間に、パドル羽根15aの外周面の長軸方向端部は、パドル羽根15bの外周面の1/4周に相当する範囲をクリーニングする。これに伴い、飛灰の壁の一部、具体的には、図6(b)に斜格子を付して示す箇所の飛灰の壁が、機械的に破壊される。そして、この飛灰の壁が破壊された箇所に、スクリュー羽根14a、14bから搬送されてきた飛灰が送り込まれることに伴って、2個目以降のパドル羽根15a、15bに飛灰が送られる。
また、この状態から、図6(b)→図6(c)に示すように、パドル羽根15a、15bがさらに1/8回転すると、この間に、パドル羽根15aの外周面の長軸方向端部は、パドル羽根15bの外周面の1/4周に相当する範囲をさらにクリーニングする。これに伴い、飛灰の壁の一部、具体的には、図6(c)に斜格子を付して示す箇所の飛灰の壁がさらに破壊される。そして、この飛灰の壁が破壊された箇所に、スクリュー羽根14a、14bから搬送されてきた飛灰が送り込まれることに伴って、2個目以降のパドル羽根15a、15bに飛灰が送られる。
以降も同様にして、飛灰の壁の一部は、1個目のパドル羽根15a、15bによるセルフクリーニング機能によって機械的に破壊され、その都度、飛灰の壁が破壊された箇所に、スクリュー羽根14a、14bから搬送されてきた飛灰が送り込まれることに伴って、2個目以降のパドル羽根15a、15bに飛灰が送られる。
なお、図6(a)の状態から、パドル羽根15a、15bが1回転した時点で、パドル羽根15a、15bの周囲に最初に存在していた飛灰の壁が、全て破壊された状態となる。ただし、後から送り込まれる飛灰によって新たな壁が形成されるため、1個目のパドル羽根15a、15bの周囲から飛灰の壁がなくなることはない。
さらに、本例の混練機では、次のような作用によっても、1個目のパドル羽根15a、15bの周囲に形成された飛灰の壁が破壊される。すなわち、本例の混練機では、1個目のパドル羽根15a(15b)と2個目のパドル羽根15a(15b)とによる混練物(水分を含んだ飛灰)の送り方向が、この混練物をスクリュー羽根14a、14b側に戻す方向になっているため、スクリュー羽根14a、14bの軸方向他端部に存在する飛灰も、水分を含んだ飛灰になる。したがって、本例の混練機では、このスクリュー羽根14a、14bの軸方向他端部に存在する水分を含んだ飛灰により、前記飛灰の壁の残部を、高い面圧で押圧して破壊することができる。
したがって、本例の混練機では、前記飛灰の壁の全体を破壊することにより、2個目以降のパドル羽根15a、15bへの飛灰の送り込み量を多くすることができる。このため、単位時間当たりの飛灰の処理量を多くすることができる。
これに対して、たとえば、図8に示すように、軸方向一方側から数えて1個目のパドル羽根15a(15b)の回転方向の取り付け位相を「0゜」とし、かつ、各回転軸12a、12bの運転時の回転方向ωを+方向とした場合に、複数個のパドル羽根15a(15b)の回転方向の取り付け位相を、軸方向一方側から軸方向他方側に向けて順次「0゜」→「−45゜」→「−90゜」→「−135゜」→「−180゜」→・・・といったように変化させる比較例(従来例)の構造を採用すると、軸方向に隣り合うパドル羽根15a(15b)同士の間での混練物の送り方向が、何れも、軸方向一方側から軸方向他方側に向かう方向となる。すなわち、この比較例(従来例)の構造では、本例の構造のように、1個目のパドル羽根15a(15b)と2個目のパドル羽根15a(15b)とによる混練物(水分を含んだ飛灰)の送り方向を、この混練物をスクリュー羽根14a、14b側に戻す方向とすることができない。したがって、この比較例(従来例)の構造では、本例の構造のように、前記飛灰の壁の残部を破壊することができないため、2個目以降のパドル羽根15a、15bへの飛灰の送り込み量を多くすることができず、その分だけ、単位時間当たりの飛灰の処理量が少なくなる。
すなわち、本例の構造では、比較例の構造に比べて、2個目以降のパドル羽根15a、15bへの飛灰の送り込み量を多くして、2個目以降のパドル羽根15a、15bの周囲における飛灰の充満率を高くすることができる。このため、本例の構造では、比較例の構造に比べて、単位時間当たりの飛灰の処理量を増やすことができる。
つまり、本例の構造では、比較例の構造と同じ個数のパドル羽根15a、15bを用いて、すなわち、比較例の構造と同じ大きさの混練機で、単位時間当たりの飛灰の処理量を増やすことができる。
別な言い方をすれば、本例の構造では、比較例の構造よりも少ない個数のパドル羽根15a、15bを用いて、すなわち、比較例の構造よりも小型の混練機で、比較例の構造と同等の飛灰処理量を実現できる。
また、混練機を構成する電動機2の電気容量(動力)は、飛灰処理後の翌日の電動機2の起動電気容量で決まる。すなわち、混練機は、2本の回転軸12a、12bが互いに同方向に同速度で回転することにより、ケーシング13内に混練物が残留しないセルフクリーニング構造になっているが、ケーシング13の内面とパドル羽根15a、15bの外周面の長径方向両端部との間には、数mm程度の隙間(クリアランス)が存在している。この隙間部分では、飛灰処理後に混練物が固化反応を起こす。このため、飛灰処理後の翌日は、この固化反応を起こした混練物を破壊するために、電動機2の起動電気容量は、特に大きくなる。この点に関して、本例の構造では、比較例の構造と同等の飛灰処理量を実現する場合でも、2個目以降のパドル羽根15a、15bの周囲における飛灰の充満率が高くなり、飛灰の混練効果がアップするため、その分、パドル羽根15a、15bの個数を少なくすることができる。すなわち、飛灰処理後の翌日に破壊すべき、固化反応を起こした混練物の量を少なくすることができる。このため、本例の構造では、比較例の構造と同等の飛灰処理量を実現する場合に、比較例の構造よりも電動機2の電気容量を少なくすることができる。
なお、上述した実施の形態では、混練機を用いて混練する対象を、飛灰およびキレート剤の水溶液とした。ただし、本発明の混練機を用いて混練する対象は、これらに限らず、各種のものを採用することができる。
また、本発明を実施する場合、液体の注入口の軸方向位置は、軸方向一方側から数えて1個目のパドル羽根の周囲に液体が注入される位置であれば良く、上述した実施の形態の軸方向位置には限定されない。
1 基台
2 電動機
3 減速機
4 歯車伝達装置
5 混練機本体
6 駆動プーリ
7 無端ベルト
8 従動プーリ
9 カップリング
10a、10b 出力軸
11a、11b カップリング
12a、12b 回転軸
13 ケーシング
14a、14b スクリュー羽根
15a、15b パドル羽根
16 フレーム
17 原料投入口
18 液体注入口
19 混練物排出口
20a、20b 円柱状空間

Claims (1)

  1. ケーシングと、
    前記ケーシング内に互いに平行に配置され、かつ、運転時に互いに同方向に同速度で回転する2本の回転軸と、
    前記各回転軸の軸方向一方側部の外周面にそれぞれ取り付けられた螺旋状のスクリュー羽根と、
    前記各回転軸の軸方向他方側部の外周面にそれぞれ軸方向に並べて複数個取り付けられたパドル羽根と、
    を備え、
    運転時に、前記ケーシング内に投入された原料を、前記各スクリュー羽根により軸方向他方側に搬送し、該原料と前記ケーシング内に注入された液体とを、前記各パドル羽根により混練しながら軸方向他方側に搬送した後、前記ケーシング外に排出する混練機であって、
    前記ケーシングは、前記回転軸毎の前記複数個のパドル羽根のうち、軸方向一方側から数えて1個目のパドル羽根の周囲に前記液体が注入される位置に、前記液体の注入口を有しており、
    前記各パドル羽根は、該パドル羽根が取り付けられた前記回転軸を中心とする略楕円筒状の外周面を有し、かつ、前記パドル羽根は互いに同一形状を有しており、
    前記2本の回転軸のうちの一方の回転軸に取り付けられた複数個のパドル羽根の軸方向に関する配置の位相と、前記2本の回転軸のうちの他方の回転軸に取り付けられた複数個のパドル羽根の軸方向に関する配置の位相とは、互いに一致しており、軸方向に関して互いに同じ位置に配置された1対のパドル羽根は、前記回転軸に対する回転方向の取り付け位相が、互いに90°ずれており、
    前記回転軸毎の前記複数個のパドル羽根のうちで、軸方向一方側から数えて2個目のパドル羽根の回転方向の取り付け位相は、軸方向一方側から数えて1個目のパドル羽根の回転方向の取り付け位相に対して、前記各回転軸の運転時の回転方向と同方向に所定角度ずれており、前記1個目のパドル羽根と前記2個目のパドル羽根とによる前記原料と前記液体との混練物の送り方向は、軸方向他方側から軸方向一方側に向かう方向となっており、
    前記回転軸毎の前記複数個のパドル羽根のうちで、軸方向一方側から数えて3個目以降の各パドル羽根の回転方向の取り付け位相は、それぞれ軸方向一方側に隣り合うパドル羽根の回転方向の取り付け位相に対して、前記各回転軸の運転時の回転方向と逆方向に前記所定角度ずつずれており、前記2個目以降の各パドル羽根については、軸方向に隣り合うパドル羽根による前記混練物の送り方向は、何れも軸方向一方側から軸方向他方側に向かう方向となっている、
    混練機。
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