JP3821651B2 - 廃棄物供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ごみ、産業廃棄物などの廃棄物を焼却炉、またはガス化溶融炉に供給するための廃棄物供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃棄物を焼却炉に供給する装置としては、図5および図6に示すように、二軸式スクリューの廃棄物供給装置が提案されている。
【0003】
この廃棄物供給装置51は、一端側に供給口52および他端側に排出口53が形成された略筒形状のケーシング54内に、スクリュー羽根55Aを有する一対の廃棄物供給用スクリュー55、55が水平方向で且つ互いに平行に配置され、また上記ケーシング54の排出口53側には、解砕装置56が設けられ、この解砕装置56には、一対の解砕用スクリュー57、57が鉛直方向で且つ互いに平行に配置されており、上記廃棄物供給用および解砕用スクリュー55、55、57、57が、矢印58の示す方向に、モーター59、60により回転駆動されるものである。
【0004】
上記構成において、ケーシング54内に投入された廃棄物は、ケーシング54内の一対の廃棄物供給用スクリュー55、55が回転してスクリュー羽根55A、55A間に挟み込まれて圧縮され、順次供給口52側から排出口53側に搬送される。そして、排出口53側から排出される廃棄物は、解砕装置56を構成する一対の解砕用スクリュー57、57間に取り込まれることにより、解砕され、下方の焼却炉に落下して供給される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の構成によると、ケーシング54の排出口53から排出される廃棄物は、解砕装置56の解砕用スクリュー57により解砕される際に、排出口53と、解砕用スクリュー57の取り込み部57Aとの間に距離があるため、ケーシング54の排出口53側の一対の廃棄物供給用スクリュー55、55同士間に上記廃棄物が集積して圧密化し、それが成長して、解砕用スクリュー57で解砕できなくなることがある。したがって焼却炉に供給される廃棄物は、定量ずつ供給されなくなり、焼却炉の運転が不安定になるといった問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、これらの問題を解決するようになされたもので、焼却炉に供給する廃棄物を確実に解砕して焼却炉に定量ずつ供給し、焼却炉の運転を安定させる廃棄物供給装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の廃棄物供給装置は、一端側に投入口および他端側に排出口が形成されたケーシング内に、複数本の廃棄物供給用スクリューが水平方向で且つ互いに平行に配置された廃棄物供給機における上記ケーシングの排出口側に解砕装置を配置し、
この解砕装置は、上記隣り合うスクリュー同士間に且つ廃棄物の排出方向に対向するように配置された略円錐状の回転体の表面に略放射状に設けられて上記排出口から排出される廃棄物を解砕する解砕羽根と、この解砕羽根の後方に配置された回転軸体の外周に略放射状に突設されて当該解砕羽根により解砕された廃棄物を撹拌する撹拌羽根と、これら解砕羽根および撹拌羽根を回転させる回転駆動装置とから構成され、かつ上記攪拌羽根が上記各解砕羽根同士間に配置されたものである。
【0008】
また、請求項2記載の廃棄物供給装置は、請求項1記載の廃棄物供給装置における解砕装置の解砕羽根および撹拌羽根を互いに異なる速度で回転させるものである。
【0009】
上記廃棄物供給装置によると、解砕装置を廃棄物供給機のケーシングの排出口側の隣り合うスクリュー同士間に対向して配置するとともに、
略円錐状の回転体の表面に略放射状に設けられた解砕羽根と、この解砕羽根の後方に設けられた回転軸体に略放射状に突設された攪拌羽根とにより構成し、さらに上記攪拌羽根を各解砕羽根同士間に配置させたので、排出口から排出される廃棄物を解砕羽根により解砕した後、その後方でかつ中間に配置された撹拌羽根によりさらに確実に分断して周囲に分散させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の廃棄物供給装置は、都市ごみ、産業廃棄物などの廃棄物を焼却炉に供給するためのものである。
【0011】
以下、本発明の第1の実施の形態の廃棄物供給装置を図1〜図4に基づき説明する。
図1および図2に示すように、この廃棄物供給装置1は、都市ごみ、産業廃棄物などの廃棄物が投入されるホッパー2と、このホッパー2の下方に配置されて一端側にホッパー2と連通する投入口3が形成されるとともに他端側に排出口4が形成された略筒状のケーシング5と、このケーシング5内に水平方向で且つ互いに平行に所定間隔でもって配置されて回転軸部6の外周にスクリュー羽根7Aが設けられてなる一対の廃棄物供給用スクリュー7、7と、これら一対の廃棄物供給用スクリュー7、7を互いに逆方向(矢印8の方向)に回転させる電動機9(回転駆動装置の一例で油圧モータを使用してもよい)とから成る廃棄物供給機10およびこの廃棄物供給機10におけるケーシング5の排出口4側に配置された解砕装置11とから構成されている。
【0012】
上記解砕装置11は、ケーシング5の後方側に配置されてこのケーシング5の排出口4から排出される廃棄物を焼却炉(図示せず)に導くシュータ12内に設けられるとともに、上記隣り合う廃棄物供給用スクリュー7、7同士間に且つ排出方向に対向するように配置されて、この排出口4から排出される廃棄物を解砕する解砕羽根13を有するとともに水平軸心回りに回転自在の略円錐状の回転体14と、この回転体14に連結される回転軸体15と、上記解砕羽根13の直ぐ後方で且つ回転軸体15の外周部にそれぞれ略放射状に突出して設けられて解砕羽根13により解砕された廃棄物を撹拌する板状の撹拌羽根16と、上記シュータ12の側壁部12aに設けられて上記回転軸体15を支持する軸受体17と、これら回転体14および回転軸体15(解砕羽根13および撹拌羽根16)を回転駆動させる電動機18とから構成されている。なお、上記回転体14に設けられた解砕羽根13は、図3に示すように、正面視において回転体14の円錐軸中心部14aから略放射状に例えば該回転体14の円周方向を3等分するように3個設けられ、一方、上記回転軸体15に設けられた撹拌羽根16は、正面視において、各解砕羽根13、13同士間から回転体14の外周部に突出して例えば3枚設けられ、解砕羽根13の両側から排出される廃棄物も撹拌できるようにしている。
【0013】
また上記解砕装置11の下方には、解砕および撹拌された廃棄物が供給される焼却炉が配置されている。
上記構成において、ホッパー2からケーシング5の投入口3を介して、ケーシング5内に投入された廃棄物は、一対の廃棄物供給用スクリュー7、7が逆回転することにより、スクリュー羽根7A、7A同士間に挟み込まれて圧縮され、順次投入口3側から排出口4側に搬送されて排出される。この排出口4側の一対の廃棄物供給用スクリュー7、7同士間から排出される廃棄物は、解砕装置11により解砕および撹拌される。
【0014】
すなわち、上記廃棄物は、回転体14が回転軸体15を介して回転することにより、回転体14の解砕羽根13により解砕され、この解砕された廃棄物が回転軸体15に設けられた撹拌羽根16により、さらに撹拌されて分断され、周囲に分散される。したがって塊状の廃棄物、または大量の廃棄物が上記排出口4から排出された場合でも、まとまって落ちる(どか落ちする)のが防止される。また上記撹拌羽根16は、長いひも状の廃棄物が解砕装置11の回転軸体15に巻き付くのを防止することもできる。
【0015】
上述したように上記解砕装置11は、上記ケーシング5の排出口4側の一対の廃棄物供給用スクリュー7、7同士間に且つ廃棄物の排出方向に対向するように配置されているため、特に、解砕羽根13が設けられた回転体14がケーシング5内の一対の廃棄物供給用スクリュー7、7同士間に位置しているため、上記排出口4から排出される廃棄物を、上記解砕装置11の解砕羽根13により、確実に解砕でき、またこの解砕羽根の後方に設けられた撹拌羽根16により、この解砕された廃棄物をさらに分断して周囲に分散でき、したがって焼却炉に定量ずつ供給でき、延いては焼却炉の運転を安定させることができる。
【0017】
さらに上記実施の形態においては、ケーシング5内に水平方向で且つ互いに平行に配置された一対の廃棄物供給用スクリュー7、7を説明したが、図4に示すように、ケーシング5内に水平方向で且つ互いに平行に3本の廃棄物供給用スクリュー7、7、7を配置してもよい。この場合、上記ケーシング5の排出口4側に、これら3本の廃棄物供給用スクリュー7、7、7同士間に且つ排出方向に対向するように2台の解砕装置11、11を所定間隔でもって配置し、これら隣り合う解砕装置11の撹拌羽根16、16同士を、互いにぶつかり合わないように且つ互いに逆方向に回転させて、上記ケーシング5の排出口4側から排出される廃棄物を解砕および撹拌する。
【0018】
また上記実施の形態における解砕装置11の撹拌羽根16を回転軸体15の外周部に設ける代わりに、解砕羽根13を有する回転体14の裏面側に設けてもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明の廃棄物供給装置によれば、解砕装置を廃棄物供給機のケーシングの排出口側の隣り合うスクリュー同士間に対向して配置しているため、上記排出口から排出される廃棄物を、上記解砕装置に設けられた解砕羽根により、確実に解砕でき、またこの解砕羽根の後方に設けられた撹拌羽根により、この解砕された廃棄物をさらに分断して周囲に分散でき、したがって焼却炉に定量ずつ供給でき、延いては焼却炉の運転を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃棄物供給装置の断面図である。
【図2】同廃棄物供給装置の水平断面図である。
【図3】同廃棄物供給装置のA−A断面図である。
【図4】同廃棄物供給装置の変形例の水平断面図である。
【図5】従来の二軸式スクリューの廃棄物供給装置の断面図である。
【図6】同廃棄物供給装置の一部切欠平面図である。
【符号の説明】
1 廃棄物供給装置
3 投入口
4 排出口
5 ケーシング
7 廃棄物供給用スクリュー
10 廃棄物供給機
11 解砕装置
13 解砕羽根
16 撹拌羽根
18 電動機

Claims (1)

  1. 一端側に投入口および他端側に排出口が形成されたケーシング内に、複数本の廃棄物供給用スクリューが水平方向で且つ互いに平行に配置された廃棄物供給機における上記ケーシングの排出口側に解砕装置を配置し、
    この解砕装置は、上記隣り合うスクリュー同士間に且つ廃棄物の排出方向に対向するように配置された略円錐状の回転体の表面に略放射状に設けられて上記排出口から排出される廃棄物を解砕する解砕羽根と、
    この回転体の裏面に、または当該回転体の後方に連結された回転軸体の外周に、略放射状に突設されて当該解砕羽根により解砕された廃棄物を撹拌する撹拌羽根と、
    これら解砕羽根および撹拌羽根を回転させる回転駆動装置とから構成され、
    さらに回転体の正面視において、上記攪拌羽根が上記各解砕羽根同士間に配置されたことを特徴とする廃棄物供給装置。
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