以下、本発明の実施形態の例を説明するが、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限られないことは勿論である。
図1は、本発明が適用されたコンテンツ配信システムの構成例を示す図である。コンテンツ配信システム1000は、コンテンツを配信するサービスを提供するコンピュータシステムであって、通信回線9を介して相互にデータ通信が可能に接続された配信サーバシステム1100と、複数のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)とを含む。
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
配信サーバシステム1100は、提供ユーザ2tのユーザ端末1500Tから提供された少なくとも映像を含むコンテンツを、各視聴ユーザ2(2a,2b,…)のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)へ向けて配信するコンテンツ配信システムを実現するコンピュータシステムである。
具体的には、配信サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを有し、本体装置1101には制御基板1150を搭載する。
制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種プロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。なお、制御基板1150の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
そして、配信サーバシステム1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、
1)ユーザ登録等に係るユーザ管理機能と、
2)コンテンツの配信機能と、
3)ユーザ端末1500から発信(投稿とも言える)されたテキストや画像を配信するユーザ発信サービス機能と、
4)ユーザ発信サービス機能で発信(投稿)することのできる発信用画像をオンラインで購入可能にするオンラインショッピング機能と、
を実現する。勿論、これら以外の機能を実現できる構成も可能である。例えば、ソーシャルネットワーキングサービス機能、その一部としてのチャット機能なども実現できるようにしてもよい。
本実施形態における配信機能は、コンテンツを提供するユーザである提供ユーザ2tのユーザ端末1500Tから配信用のコンテンツデータを取得し、視聴者登録したユーザである視聴ユーザ2(2a,2b,…)のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)へ、取得したコンテンツデータのダウンロードと並行しながらの視聴を可能な形式で配信する所謂ストリーミング配信機能である。勿論、その他の配信形式により実現するとしても良い。
ユーザ発信サービス機能は、視聴ユーザ2(2a、2b…)のユーザ端末1500(1500a、1500b…)から発信操作されたテキストや画像を、視聴ユーザ2(2a、2b…)のユーザ端末1500(1500a、1500b…)及び提供ユーザ2tのユーザ端末1500Tへ配信し、発信された内容が反映された反映表示を配信先で表示させる機能である。
なお、配信サーバシステム1100は単体として記しているが、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線9を介してデータ通信させることで、全体として配信サーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
ユーザ端末1500(1500a,1500b,…,1500T)は、ユーザ2(2a,2b,…,2t)が使用するコンピュータシステムであって、実行するプログラムを変えることで、配信用に提供するコンテンツを作成する提供端末、又は配信されるコンテンツの視聴を可能にする視聴端末、として機能するようになる。図1の例では、ユーザ端末1500Tが提供端末に該当し、ユーザ端末1500a、1500bが視聴端末に該当する。なお、本実施形態のユーザ端末1500は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、携帯型ゲーム装置や、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、などでもよい。
図2は、本実施形態におけるユーザ端末1500の構成例を示す正面図である。
ユーザ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、スピーカ1510と、内蔵バッテリー1509と、マイク1512と、イメージセンサモジュール1520と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ゲームプレイの対価の支払いが可能なICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置などを設けるとしてもよい。
制御基板1550は、CPU1551やGPU,DSPなどの各種プロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、インターフェース回路1557などを搭載する。
インターフェース回路1557には、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、イメージセンサモジュール1520で撮影された画像の画像データを入力する回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、などが含まれている。
制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。
そして、制御基板1550は、提供端末としての機能を実現させるための動画提供プログラムや、視聴端末としての機能を実現させるための視聴プログラム、各種データをICメモリ1552に記憶する。
なお、本実施形態では、ユーザ端末1500は、プログラム(例えば、コンテンツの作成と提供を可能にする提供端末プログラム、配信されたコンテンツの視聴及びテキストや画像の発信を可能にする視聴端末プログラム)や、各種設定データを配信サーバシステム1100からダウンロードする構成としているが、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
図3は、本実施形態におけるコンテンツを視聴するための視聴画面の構成を説明するための図である。
視聴プログラムを実行しているユーザ端末1500では、タッチパネル1506に、視聴画面W3が表示される。視聴画面W3は、
1)タイトルなどの配信されたコンテンツに関して提供ユーザが設定した付帯情報を表示する付帯情報表示部31と、
2)配信されているコンテンツを表示するコンテンツ表示部32と、
3)汎用表示部33と、
4)テキストの入力と発信操作を行うテキスト発信操作部34と、
5)視聴ユーザのアバター4(4a,4b,…)や、発信されたテキスト及び画像の内容が反映された反映表示をする反映表示部35と、
6)発信用画像8の発信操作(画像発信操作)をするための画像発信操作アイコン36と、
7)発信用画像8をオンラインで購入するためのショッピングアイコン37と、
を含む。
コンテンツ表示部32では、少なくとも動画を含むコンテンツ(例えば、提供ユーザ自身による演奏や演芸などのライブ中継、提供ユーザがプレイするゲームプレイのライブ中継や録画されたゲームプレイ動画を編集したもの、提供ユーザが撮影や編集を行ったビデオ作品、など;以降、単に「コンテンツ」と言う。)の映像を表示する。
付帯情報表示部31で表示される付帯情報とは、例えば、タイトルや、コンテンツサムネイル(縮小見本画像)、コンテンツ種類(コンテンツジャンル)、撮影日時、撮影場所、被写体に関する情報、状況説明文、提供ユーザからのメッセージ(コメント)、などが含まれ得る。本実施形態では、付帯情報は、コンテンツの提供前に提供ユーザ自らが設定する事とするが、配信サービスの運営者側が設定するとしてもよい。付帯情報表示部31では、表示内容を切り替えて表示されたり、スクロール表示されたりして、設定された情報が表示される。
汎用表示部33には、各種報知や、演出表示、アバター4の表示などに目的を固定せずに使用される領域である。反映表示部35の拡張領域としても使用される。
テキスト発信操作部34は、コメントやメッセージのテキスト(文字・数字・記号)の入力欄と、発信実行操作アイコンなどを含む。
反映表示部35には、コンテンツを視聴中の視聴ユーザ2のアバター4が表示される。そして、視聴ユーザ2から発信されたテキストは、当該ユーザのアバター4が発言していることを示す吹き出し5(5b,5c,…)の中に表示される。また、視聴ユーザ2から発信された発信用画像8は、当該ユーザのアバター4から飛び出すように、或いはアバター4が取り出したかのようなアクション動作で出現表示がなされる。つまり、テキストや発信用画像8の反映表示が行われる。
画像発信操作アイコン36は、発信する画像を事前に割り当てておくことが可能なワンタッチ操作アイコンである。当該アイコンにワンタッチするだけで、割り当て設定されている発信用画像8が発信されることになる。
ここで言う「発信用画像」は、本実施形態のコンテンツ配信の運営者が用意し、視聴ユーザ2に無料或いは有料で付与する画像である。視聴ユーザ2は発信用画像8を入手・購入してそれらを保有し、発信に使用することができる。発信された発信用画像8は視聴ユーザ2の保有数(発信用画像種類に対応づけられている保有数パラメータ値)から消費される。従って、保有数が「0」になると、その発信用画像8を発信することはできなくなる。
画像発信操作アイコン36には、視聴ユーザが現在所有している発信用画像8の何れかの種類を割り当てることができる。
具体的には、所定の割り当て変更操作(例えば、当該アイコンへの2本指タッチ操作)を行うと、視聴画面W3には、図4に示すようなポップアップ表示W4が表示される。ポップアップ表示W4には、視聴ユーザ2が所有する発信用画像8(8a,8b,…)が種類毎にその所有数とともに表示される。視聴ユーザ2はそれらのうちの何れかをタッチ操作して、画像発信操作アイコン36への割り当てを設定することができる。現在割り当てられている発信用画像8の表示には、選択状態を示すチェックマーク40が添付表示される。つまり、視聴画面W3上は同じ位置にある同じ操作アイコンであるが、割り当てる発信用画像8が変わることで、異なる発信操作をすることができるようになっている。
発信用画像8の種類は、適宜設定可能である。静止画に限らず、アニメーションGIF(Graphics Interchange Format)のように変化を伴う画像でも良い。そして、発信用画像8は、基本的には視聴ユーザ2間のコミュニケーションのアイテムとなるように様々にデザインされている。その中には、視聴しているコンテンツを評価するメッセージ(例えば、いいね、だめだね、面白い、面白くない、凄い、格好いい、…)、提供ユーザへの応援やねぎらいのメッセージ(例えば、頑張れ、落ち着いて、…)、発信者の既定の意思表示(例えば、いいね、面白い等の評価のメッセージや、応援しています、頑張れ、…)などを示すデザインの発信用画像8が含まれている。
そうしたメッセージや意志表示を含むデザインの発信用画像8が割り当てられている状態で画像発信操作アイコン36を操作すると、当該操作は、メッセージ発信操作や、既定の意思表示を示す既定発信操作を行うことになる。
例えば、画像発信操作アイコン36に割り当てる発信用画像8として、発信用画像8a、8b、8cのような、花や星などの自然物をモチーフとしたグラフィック図形とすることができる。花や星は、喜び・楽しい・対象を良く思っている、などの好意的な意志表示のタイミングに発信すると好適である。その他、テキストでは表示されないような大サイズのテキストをモチーフとしたグラフィック図形としてもよい。同じ形状だが、大きさや配色などを異ならせた複数種類の発信用画像8でシリーズ(例えば、春の花シリーズ、夏の花シリーズ、など)を用意することもできる。
また、画像発信操作アイコン36に割り当てる発信用画像8として、発信用画像8d、8eのように、キャラクタになにがしかのアイテム(図4の例では、スティック先端に星が付いていて、手に持って振るようにして使う応援グッズ)を持たせた内容や、キャラクタが何かのアクション(例えば、投げキッスする、笑いかける、がっかりする、など)をしている画像、等とすることができる。同じアイテムを持っていてもキャラクタが異なれば違う種類とすることができる。また、同じアクションをしていてもキャラクタが異なれば違う種類とすることができる。
また、画像発信操作アイコン36に割り当てる発信用画像8として、発信用画像8fのように、画像内に単語や文言を含む画像も可能である。キャラクタに吹き出しを付けて表し、あたかもキャラクタがその単語や文言を話しているかのようにデザインしてもよい。勿論、その単語や文言は、マンガの効果音表現のようなオノマトペでも良い。例えば、驚いた様子のキャラクタに「ギク!」の文字、興奮した様子のキャラクタに「ワクワク!」の文字、を添えた画像とすることができる。
また更に、本実施形態の発信用画像8(8a,8b,…)は、配信サービスの運営者により予め用意されているものとしているが、ユーザ自らが作成した画像を事前登録して使用できる構成でもよい。勿論、グラフィックデザイン、イラスト、フォントに限らず、実写の画像を用いたものでもよい。
図3に示すように、本実施形態の動画配信サービスの視聴画面W3は、大きなコンテンツ表示部32の手前に、それよりもずっと小さな視聴ユーザ2のアバター4(4a,4b,…)を配置表示するようにレイアウトされており、あたかも集まってコンテンツを鑑賞しているような雰囲気をユーザに提供する。
加えて、各視聴ユーザ2が発信したテキストをアバター4の吹き出し5で表示したり、発信用画像8をアバター4から出現表示させるように反映表示することで、まるで、皆でコンテンツを鑑賞しつつ、思い思いに感想を述べたり、仲間に話しかけているような雰囲気を醸成している。発信用画像8は、テキストのように一々読まなくて良いので、視聴ユーザ2が感じているところ、思っているところのものを瞬時かつ象徴的にしかも端的に伝えることができる。また、場の盛り上げ効果も大きい。
このように、本実施形態の視聴画面W3は、配信用のコンテンツを提供する提供ユーザとそれを視聴する視聴ユーザ2とが、あたかも1つのライブステージや舞台を協働して盛り上げている感覚を得やすいように工夫されている。
そして、本実施形態では、画像発信に係る利便性を高めるための新たな付加価値が盛り込まれている。
図5は、本実施形態の配信サービスが備える新たな付加価値について説明するための図である。
前述のように、視聴ユーザ2(2a,2b,…)は、自身が保有する発信用画像8のうち、何れかを画像発信操作アイコン36に割り当て、当該アイコンを操作することで、割り当てている発信用画像8を消費して、当該画像を発信することができる。そして、保有数の残数が「0」になると、当該画像をそれ以上発信できなくなる。視聴の雰囲気が大いに盛り上がり、「今こそ、この画像を発信したい!」と思ってもできないのは、ファン心理からすると大いに痛手である。
「0」になった発信用画像8も、種類によっては、ショッピングアイコン37を操作してオンラインショッピングで購入すればすぐに手に入れることができる。しかし、保有数が「0」になった発信用画像8が必ずしも購入できるとは限らない。例えば、無料配付される発信用画像8であるが、その画像は、視聴時間が単位時間分経過するごとに無料配付される専用の画像で、オンラインショッピングで購入できない画像であれば、視聴時間が一定時間経過しないと次の配付は行われない。つまり、無料の発信用画像8は、保有数が「0」になると次の配付まで待たなければならない。また、視聴ユーザ2の事情により(例えば、予算上の都合から)、オンラインショップしたくてもできないかもしれない。
そこで、本実施形態の配信サービスにおいては、視聴中のコンテンツ(第1のコンテンツ)から離れて、誘導先のコンテンツ(第2のコンテンツ)を一時視聴すれば、発信用画像8の保有数(保有数パラメータ値)を増加できる仕組みを用意している。
具体的には、「誘導表示開始条件」が満たされると、視聴画面W5の例に示すように、汎用表示部33に誘導表示体42と、利用案内44とが出現表示される(または強調表示される)。
「誘導表示開始条件」は、誘導表示体42と利用案内44を画面表示(または強調表示)するための条件である。本実施形態では、視聴ユーザ2(2a,2b,…)の発信用画像8の保有数が「0」になった場合、或いは保有数が所定の少数に達した場合など、視聴ユーザが増加を望むような状況が設定される。また、誘導表示開始条件に、視聴ユーザ2の数が所定人数に達した場合を、前提的な条件(AND条件)として含めることができる。
誘導表示体42は、誘導先コンテンツ(視聴中のコンテンツとは別の第2のコンテンツ)のコンテンツアイコン42aと、コンテンツタイトル42bとをまとめて表示させるオブジェクトである。図5の例では、飛行船のデザインが与えられているが、誘導表示体42のデザインはこれに限らず適宜設定可能である。飛行船の形状のオブジェクトの表示に代えて、コンテンツアイコン42aのみを表示して、これを誘導表示体としてもよい。
コンテンツアイコン42aは、静止画でも良いしGIFアニメーションなどでもよい。このコンテンツアイコン42aを誘導表示体とすることもできる。
利用案内44は、誘導表示体42の利用方法を説明する、テキストや画像である。
誘導表示体42は、画面の端から出現して視聴画面内を横切るなどの所定の移動パターンで表示されるので、視聴ユーザ2(2a,2b,…)の注意を惹くことができる。そして、所定の誘導表示終了条件を満たすと、誘導表示体42は画面の外に移動して消え、利用案内44も消える。
「誘導表示終了条件」は、適宜設定可能である。例えば、誘導表示開始から一定時間経過した場合や、無料の発信用画像8の配付により、視聴ユーザ2(2a,2b,…)の発信用画像8の保有数が増加して誘導表示開始条件が解消された場合、などを設定できる。
なお、誘導表示体42を常時或いは所定周期で自動表示させる場合には、誘導表示開始条件が満たされたときには誘導表示体42を強調表示するとしてもよい。具体的には、表示サイズを大きくしたり、配色を変更したり、移動する軌道や速度のパターンを変更する、などして通常の自動表示状態とは異なるように表示して視聴ユーザ2(2a,2b,…)の注意を惹く。その場合、利用案内44は、誘導表示開始条件が満たされると表示され、誘導表示終了条件が満たされると消去される。
また、一度に表示される誘導表示体42の数は、複数でもよい。
誘導表示体42は、視聴ユーザ2(2a,2b,…)が、コンテンツ表示部32で表示されている元の視聴コンテンツC1を離れ、別コンテンツを一時的に視聴することを対価にして発信用画像8の保有数を表すパラメータ値の増加を受ける操作アイコンを兼ねている。
図6は、発信用画像8の保有数を表すパラメータ値の増加についての概念を説明するための図である。図6(1)に示すように、当初より視聴中のコンテンツC1がコンテンツ表示部32で表示されている最中に、視聴ユーザ2(2a,2b,…)が誘導表示体42へタッチ操作すると、図6(2)に示すように、タッチ操作された誘導表示体42が示す誘導先コンテンツC2の視聴が開始される。
そして、誘導先コンテンツC2の視聴が終了すると、元の視聴コンテンツC1の視聴へ復帰される。そして、これに伴って、図6(3)に示すように、誘導先コンテンツC2の視聴実績パラメータ値(例えば、視聴時間、視聴中のテキスト発信の回数、など)に応じて、発信用画像8の保有数を表すパラメータ値の増加が決定・実行される。よって、視聴コンテンツC1の視聴中に、発信用画像8が不足していた視聴ユーザ2(2a,2b,…)は、オンラインショップや無料の発信用画像8の配付を待つこと無しに、不足を解消し、再びコンテンツC1の視聴において画像発信をすることが可能となる。
図7は、本実施形態における増加内容の決定方法について説明するための図である。
増加が実行されるために満たすべき視聴実績を表すパラメータ値の要件を視聴実行条件と言う。図7(1)に示すように、視聴実行条件は、誘導先コンテンツ別に設定することができる。そして、増加内容は、誘導先コンテンツC2の視聴実績パラメータ値が大きい程、増加数が大きくなったり、増加される発信用画像8の価値(例えば、レアリティや、オンラインショップでの購入価格など)が高くなるように決定されるが、具体的な増加数の導出関数や、どの種類の発信用画像8を増加するかは、誘導先コンテンツ別に設定することができる。勿論、増加対象を無料配付タイプの発信用画像8に固定するとしてもよい。
また、本実施形態では、図7(2)に示すように、元の視聴コンテンツC1の提供ユーザ2tと、誘導先コンテンツC2を視聴した視聴ユーザ2(2a,2b,…)との関係性に応じて増加内容が追加される。
具体的には、元の視聴コンテンツC1の提供ユーザ2tと、誘導先コンテンツC2を一時視聴した視聴ユーザ2(2a,2b,…)との、それぞれのユーザ登録時に設定された各種情報や、視聴ユーザ2(2a,2b,…)の過去のコンテンツ視聴実績に基づいて、「関係性ポイント」が設定される。
「関係性ポイント」の内容と、そのポイント設定方法は適宜設定可能であるが、本実施形態では、ユーザ登録時に申告されたユーザ個人に係る情報(ユーザ情報)に類似性がある場合にポイントを加算することとする。図7(2)の例では、登録されている性別が同性、登録されている年齢が同年代、がこれに該当する。また、視聴ユーザ2(2a,2b,…)が、元の視聴コンテンツC1の提供ユーザ2tが過去に提供したコンテンツ(元の視聴コンテンツC1を含む)を視聴した回数といった、いわば「ファン度合を類推するパラメータ値」が過去のコンテンツ視聴実績が所定の基準に達すると、関係性ポイントを加算する。
そして、関連性ポイントの合計値が追加開始基準値P3に達すれば、増加内容を追加する。例えば、増加数を、関連性ポイントの合計に比例する値だけ加算するとしてもよいだろう。また、増加される発信用画像8の種類を増やしたり、増加される発信用画像8の価値を関連性ポイントの合計に比例させて高めるように補正するとしてもよい。
このように、誘導先コンテンツC2の一時視聴によって、発信用画像8の不足が解消される。そしてその効果は、単に不足の解消に限らず、新たなコンテンツの存在を知り得る機会提供となりコンテンツ配信の利用促進を促すこととなる。
図8は、視聴端末における誘導先コンテンツC2の視聴画面の表示例を示す図である。
誘導先コンテンツC2の視聴画面である誘導先視聴画面W8は、視聴画面W5から画面全体が切り替わる、或いはポップアップして表示される。
誘導先視聴画面W8の構成は、通常の視聴画面W5と略同じであるが、付帯情報表示部31とコンテンツ表示部32にはそれぞれ誘導先コンテンツC2の付帯情報、誘導先コンテンツC2の映像がそれぞれ表示される。
汎用表示部33には、増加状況通知50が表示される。
増加状況通知50は、今現在の誘導先コンテンツC2の視聴実績から増加される予定の内容が表示される。増加される発信用画像8の画像、増加される数、次に増加されるまでに満たすべき要件(図8の例では、次に増加されるまでの視聴時間)を表示する。
反映表示部35には、誘導先コンテンツC2を視聴する本人のアバター4(図8の例では、アバター4a)が表示され、テキストや画像の発信の反映表示が行われる。
反映表示部35にはまた、誘導先コンテンツC2の視聴終了操作をするための誘導先視聴終了操作アイコン52が表示される。
誘導先視聴終了操作アイコン52は、元の視聴コンテンツC1のどこから視聴を復帰するかを設定する視聴復帰時間設定操作アイコンを兼ねる。復帰時間の設定方法は、適宜決めることができる。本実施形態では、元の視聴コンテンツC1の冒頭から再視聴する「最初から」と、誘導先コンテンツC2の視聴を開始する直前の視聴時間(または、そこから所定時間前)から再視聴する「見ていた所から」の2種類の選択肢を用意する。勿論、タイムラインをスライドバーで表して任意位置から再視聴時間を細かく指定できる構成でもよい。
なお、「見ていた所から」については、コンテンツ配信の配信形式が「録画」の場合には、誘導先コンテンツC2の視聴開始時の元の視聴コンテンツC1の再生時間や描画フレーム数を記憶しておくことで実現できる。配信形式が「ライブ」の場合には、誘導先コンテンツC2を視聴している間もライブ配信は止まらないので、元の視聴コンテンツC1の視聴に戻ったタイミングからのライブでの視聴復帰となる。
さて、本実施形態では、元の視聴コンテンツC1のどこから再視聴するかによって、発信用画像の保有数を表すパラメータ値の増加内容が変更される。具体的には、復帰後に復帰時点から、元の視聴コンテンツC1を全て視聴し終わるまでの時間が長くなる場合ほど、1)増加数の追加が増える、2)追加される発信用画像8の種類が増える、3)増加される発信用画像8の価値がより高くなる、の少なくとも何れかによって、増加内容を変更することができる。
加えて、本実施形態では、こうした「誘導先コンテンツの一時視聴」の仕組みを、元の視聴コンテンツC1の提供ユーザ2tが自身の他コンテンツ又はお勧めコンテンツを広めるために利用したり、視聴の雰囲気の盛り上げに利用できるようになっている。
具体的には、先ず、提供ユーザ2tは誘導先コンテンツC2の指定ができる。
図9は、提供ユーザ2tのユーザ端末1500(提供端末)にてコンテンツ提供の手続きに係り表示される提供設定画面の表示例を示す図である。提供設定画面W9は、配信サーバシステム1100へアクセスして、所定のコンテンツ提供手続きを行う際に表示され、基礎設定部90とオプション設定部92とを有する。
基礎設定部90では、コンテンツの配信形式の設定(本実施形態では、ライブ又は録画)や、提供されるコンテンツファイルの選択、ができる。また、配信スケジュール、タイトル、コンテンツのコンテンツ種類、コンテンツサムネイル、などの付帯情報を設定する各種設定部が設けられており、提供ユーザ2tがそれらを選択或いは設定操作をすることができる。
オプション設定部92では、基礎設定部90で設定したコンテンツの配信時に付加実行される内容を設定する。本実施形態では単数又は複数の誘導先コンテンツリスト設定部93(93a,93b,…)が含まれている。例えば、当該設定部をタッチ操作すると、配信可能なコンテンツの検索欄が表示される。提供ユーザ2tは、そこから過去に自身が提供したコンテンツや、お気に入りのコンテンツ、提携先のコンテンツ、などを選択・設定操作することができる。そして、誘導先コンテンツリスト設定部93(93a,93b,…)で設定されたコンテンツは、今回提供設定しているコンテンツ(基礎設定部90で設定したコンテンツ)と紐付けられる誘導先コンテンツの候補としてリスト登録される。
また、提供ユーザ2tは、コンテンツの配信状況をモニタしながら、任意のタイミングで誘導表示体42の表示を開始することができる。
図10は、コンテンツ配信時の提供ユーザ2tのユーザ端末1500T(提供端末)における画面表示例を示す図である。コンテンツ配信時の提供端末では、コンテンツ提供操作画面W10が表示される。同画面には、
1)配信スケジュールの終了時刻までの残時間表示61と、
2)録画形式による配信中のコンテンツの映像、又はライブ形式による配信に係り配信サーバシステム1100へ提供中の映像を表示する映像モニタ部62と、
3)視聴ユーザ2(2a,2b,…)による発信内容を発信順に表示する発信モニタ部63と、
4)視聴ユーザ数の変化を表示する視聴ユーザ数モニタ部64と、
5)発信数の変化を表示する発信数モニタ部65と、
6)一斉誘導表示開始操作アイコン67と、
7)ライブ形式による配信に係り、コンテンツの提供を終了するライブ終了操作アイコン68と、
が含まれる。勿論、これら以外の表示も適宜含めることができる。尚、本実施形態では、これらの各種モニタ部で表示される元になるデータは、配信サーバシステム1100から逐一配信され、提供端末側で各モニタ部の表示形式にて表示制御される。
そして、提供ユーザ2tが一斉誘導表示開始操作アイコン67をタッチ操作すると、コンテンツ配信の全ての視聴端末にて、誘導表示開始条件を満たしているか否かに係わらず、一斉に誘導表示を開始させることができる。つまり、本実施形態では、提供端末における当該操作の検出が、誘導表示開始条件の1つとされる。
提供ユーザ2tは、コンテンツ提供操作画面W10によって、配信されるコンテンツの内容とともに、どれくらいの人数の視聴ユーザがどのように盛り上がって視聴しているか、謂わば視聴状況をモニタできる。そして、モニタの結果を参考にして、「盛り上がりに欠けてきたな」「配信内容に変化をつけたいな」「ライブ配信中で、インターバルを設けたいな」と思ったときに、一斉誘導表示開始操作アイコン67をタッチ操作して、全ての視聴端末にて誘導表示体42の表示を開始させることができる。
一斉誘導表示に触発されて、視聴ユーザ2(2a,2b,…)が一時的に誘導先コンテンツC2を視聴することで、当該視聴ユーザ2が保有する発信用画像8を増加させることができたり、配信にメリハリがついたり、提供ユーザがイニシャティブを取って視聴ユーザを誘導させるといったことができる。
[機能構成の説明]
図11は、本実施形態における配信サーバシステム1100の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態における配信サーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、音出力部390sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。図1のキーボード1106がこれに該当する。
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU、ASIC、FPGA等の演算回路となるプロセッサの他、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ユーザ端末1500から受信したデータ、等に基づいて各種の演算処理を実行して、配信サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。
そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部204と、配信サービス管理部210と、計時部280sと、音生成部290sと、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
ユーザ管理部202は、ユーザ登録手続きに係る処理及びユーザアカウントに紐付けられる各ユーザの情報の記憶管理を行う。
本実施形態では、ユーザ管理部202は、1)登録ユーザへの固有のユーザアカウントの付与と、2)ユーザアカウント別に個人情報(ユーザ情報)を登録管理するユーザ情報管理と、3)課金要素(本実施形態ではオンラインショッピングなど)の支払いで消費される電子決済媒体の帳簿管理と、4)ログイン及びログアウトの履歴等を管理する利用履歴管理と、5)アバター4の作成・編集機能と、6)コンテンツ配信の視聴履歴の管理と、の各機能を有する。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられる他のデータの管理機能も適宜含めることができる。
オンラインショッピング管理部204は、オンラインショッピングに関する制御を担い、公知のオンラインショッピング技術を適宜利用して実現できる。本実施形態では、視聴ユーザ2は、オンラインショッピングによって、発信用画像8などを購入することができる。オンラインショッピングにおける販売対象は、これら以外にも適宜設定可能である。
配信サービス管理部210は、コンテンツ配信の実行管理に係る各種処理を行う。そして、本実施形態の配信サービス管理部210は、コンテンツの配信サービスを実現するための各種処理を行う。例えば、コンテンツの配信スケジュールの管理処理、視聴ユーザの管理処理、提供端末から配信用のコンテンツのコンテンツデータを取得する処理、配信処理、などを実行することができる。勿論、これら以外の処理も適宜含めることができる。
そして、本実施形態では、配信サービス管理部210は、アバター表示制御部214と、発信反映制御部216と、誘導先決定部218と、誘導表示制御部220と、誘導先コンテンツ視聴制御部222と、パラメータ値増加制御部224と、増加状況通知制御部226と、第1増加分使用制限部228と、第2増加分使用制限部230と、復帰制御部232と、提供ユーザ特典制御部234と、を有する。勿論、これら以外の機能部も適宜含むとしてもよい。
アバター表示制御部214は、視聴画面に、視聴ユーザ別のアバター4を表示させる制御を行う。本実施形態では、視聴ユーザ別のアバターを表示させるためのデータの配信がこれに含まれる。
発信反映制御部216は、視聴中のコンテンツに対する発信操作が入力されたことを視聴者ユーザのユーザ端末(視聴端末)から受け付けて、当該発信操作がなされた反映表示を視聴端末における視聴画面中に表示させる制御、具体的には、例えば、既定発信操作がなされた反映表示として、既定表示体を視聴画面中に表示させる制御を行う。
本実施形態では、視聴端末から発信操作に応じて発信リクエストともに発信内容のデータを受け付け、一時記憶し、全視聴端末及び提供端末へ向けて、発信内容のデータを配信する処理がこれに該当する。そして、本実施形態では、視聴端末側で、受信した発信内容を反映表示部35(図3参照)に反映表示させる表示制御を行う。具体的には、吹き出し5によるテキストの表示や、発信用画像8の出現表示がこれに該当する。
また、発信反映制御部216は、発信対価を視聴ユーザが有するパラメータ値から消費する制御を行う。本実施形態では、テキスト発信については対価「0」とし、画像発信については、発信用画像8の発信の都度、当該発信用画像の保有数を表すパラメータ値を「1」減らすことで対価とする。発信の対価徴収としては別の方法を採用してもよい。例えば、テキスト発信及び画像発信の両方の対価とすることができる共通のパラメータ値(例えば、発信体力値のような名称のパラメータ値、発信魔法アイテムの保有値、など)を採用して、この共通のパラメータ値の消費により対価徴収を実現することもできる。
なお、配信サーバシステム1100が、反映表示部35として表示される画像それ自体も配信の対象とする場合には、発信反映制御部216がその画像を生成するとしてもよい。
誘導先決定部218は、複数の候補のなかから誘導先とするコンテンツを決定する。具体的には、提供ユーザの操作入力に基づいて設定された第2のコンテンツの複数の候補の中から、第2のコンテンツ(誘導先コンテンツ)を決定することができる。
誘導表示制御部220は、視聴ユーザのユーザ端末(視聴端末)で第1のコンテンツ(元の視聴コンテンツ)が視聴されている際に、所与の誘導表示開始条件が満たされたことを検出して、第2のコンテンツ(誘導先コンテンツ)の視聴を誘導する誘導表示体を当該ユーザ端末に表示させる制御を行う。本実施形態では、誘導表示体表示開始指示信号を、誘導表示対象とする視聴端末へ送信する。
具体的な誘導表示としては、第1のコンテンツを視聴中の視聴画面内に、誘導表示体を移動表示させることができる。また、誘導表示開始条件には、パラメータ値が所定の減少値に達した視聴ユーザが存在する視聴ユーザ別条件を少なくとも含み、誘導表示制御部220は、視聴ユーザ別条件を満たした視聴ユーザのユーザ端末に誘導表示体を表示させることができる。
また、誘導表示開始条件には、提供ユーザにより所定の開始指示操作がなされたことである開始指示条件を少なくとも含み、誘導表示制御部220は、開始指示条件を満たした場合に、当該開始指示操作を行った提供ユーザが提供するコンテンツを視聴中の視聴ユーザのユーザ端末に一斉に誘導表示体を表示させることができる。本実施形態では、一斉誘導表示開始操作アイコン67(図10参照)への操作入力が、提供ユーザによる所定の開始指示操作に該当する。
誘導先コンテンツ視聴制御部222は、第2のコンテンツ(誘導先コンテンツ)の視聴開始操作が入力された視聴ユーザのユーザ端末(視聴端末)に、第2のコンテンツを表示させる。本実施形態では、第2のコンテンツ(誘導先コンテンツ)の配信制御を実行する。
パラメータ値増加制御部224は、第2のコンテンツ(誘導先コンテンツ)の視聴に応じてパラメータ値を増加させる制御を行う。本実施形態では、発信用画像8の保有数を表すパラメータ値を増加すること、換言すると発信用画像8の付与・補充がこれに該当する。
具体的には、第2のコンテンツの視聴時間や、第2のコンテンツに対する発信操作に基づいて、パラメータ値を増加させるか否か、及び、その増加量を決定することができる。また、ユーザ別のユーザ情報に基づいて、第1のコンテンツを提供した提供ユーザと、第2のコンテンツを視聴した視聴ユーザとが、所与の関係性を有するか否かに基づいて当該視聴ユーザの前記パラメータ値を増加させる増加量を制御することできる。また、第1のコンテンツ(元の視聴コンテンツ)の復帰方法、具体的には第1のコンテンツに復帰するときの再開時間に応じて、パラメータ値の追加増加量を決定して、当該追加増加量分、パラメータ値を増加させることができる。
増加状況通知制御部226は、パラメータ値増加制御部224によるパラメータ値の増加状況を第2のコンテンツ(誘導先コンテンツ)を視聴しているユーザ端末に通知する制御を行う。本実施形態では、増加状況通知50(図8参照)の表示に係るモニタデータの管理や配信がこれに該当する。
第1増加分使用制限部228は、パラメータ値増加制御部224によって増加された第2のコンテンツ(誘導先コンテンツ)の視聴に応じたパラメータ値の増加分について、第2のコンテンツに対する発信操作の対価としての使用を禁止する。本実施形態では、第2のコンテンツ(誘導先コンテンツ)の視聴終了後に、増加の実行を行うことで、実質的な禁止を実現する。第2のコンテンツの視聴終了前に逐次増加を実行する構成では、第2のコンテンツを用途外とする用途条件を付した発信用画像8の保有数を表すパラメータ値の増加により実現するとしてもよい。
第2増加分使用制限部230は、パラメータ値増加制御部224によって増加された第2のコンテンツ(誘導先コンテンツ)の視聴に応じたパラメータ値の増加分について、第1のコンテンツ(元の視聴コンテンツ)に対する発信操作の対価としての使用のみに限定する。本実施形態では、第1のコンテンツを使用可能なコンテンツに限定する用途限定タイプの発信用画像の付与がこれに該当する。
復帰制御部232は、第2のコンテンツの視聴を終了した際に、第1のコンテンツの視聴に復帰させる制御を行う。具体的には、第2のコンテンツを視聴していた視聴ユーザによる復帰方法の選択に応じて復帰させることができる。復帰方法の選択の1つに、視聴開始操作が入力されたときの第1のコンテンツの視聴時間(タイムコード、フレーム数、チャプタ、などでも可)に基づいて、第1のコンテンツの視聴を再開させることができる。より具体的には、第1のコンテンツの視聴を再開させる際の再開時間を視聴ユーザの選択操作に基づいて決定することもできる。
提供ユーザ特典制御部234は、パラメータ値増加制御部224によるパラメータ値の増加が行われる場合に、第2のコンテンツ(誘導先コンテンツ)を提供した提供ユーザに所与の特典を付与する制御を行う。
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
音生成部290sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、配信サーバシステム1100のシステム管理や動画配信に係る操作音やBGMなどの音声データを生成或いはデコードする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390sへ出力する。
音出力部390sは、音声信号を放音する。図1の例では本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
画像生成部292sは、配信サーバシステム1100のシステム管理に関する画像等を生成することができる。そして、システム管理に関する画像は画像表示部392sへ出力することができる。
画像表示部392sは、画像生成部292sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1の例ではタッチパネル1108が該当する。
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では通信装置1153が該当する。
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sに配信サーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。図1の例では本体装置1101が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
図12は、本実施形態におけるサーバ記憶部500sが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。本実施形態におけるサーバ記憶部500sは、サーバプログラム503と、配信用提供端末プログラム505と、配信用視聴端末プログラム507と、販売品管理データ509と、配信サービス初期設定データ510と、を記憶する。
また、サーバ記憶部500sは、コンテンツ配信に係り逐次生成・管理されるデータとして、ユーザ管理データ600と、コンテンツ管理データ620と、配信管理データ640と、現在日時800と、を記憶する。その他、タイマや、カウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
サーバプログラム503は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部204と、配信サービス管理部210としての機能を実現させるためのプログラムである(図11参照)。
配信用提供端末プログラム505は、提供端末として使用されるユーザ端末1500へダウンロードされるアプリケーションプログラムのオリジナルであって、これを実行することにより、そのユーザ端末1500は提供端末として機能できるようになる。
なお、配信用提供端末プログラム505は、ライブ配信機能を実装したゲームを実行可能にするためのゲームプログラムの中に含まれている構成を採用することとしてもよい。
配信用視聴端末プログラム507は、視聴端末として使用されるユーザ端末1500へダウンロードされるアプリケーションプログラムのオリジナルであって、これを実行することにより、そのユーザ端末1500は視聴端末として機能できるようになる。
なお、配信用視聴端末プログラム507は、視聴機能を実装したゲームを実行可能にするためのゲームプログラムの中に含まれている構成を採用することとしてもよい。
販売品管理データ509は、オンラインショッピングによる販売品を定義・管理するためのデータを格納する。例えば、購入可能なデータと、在庫数、その課金対価(決済媒体からの引き落とし額に相当)とを対応づけて格納している。
配信サービス初期設定データ510は、本実施形態の配信サービスを実行するための各種初期設定データを格納している。本実施形態では、発信用画像定義データ512と、誘導表示体定義データ514と、誘導表示開始条件定義データ516と、誘導先視聴基準増加定義データ520と、復帰時間基準増加定義データ530と、提供ユーザ特典定義データ540と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。例えば、アバター4を作成・編集するための素材データや、各種演出表示のための素材データを含めることができる。
発信用画像定義データ512は、発信用画像8を定義するデータである。
1つの発信用画像定義データ512は、例えば、発信用画像種類と、発信用画像データと、販売価格と、レアリティと、当該発信用画像の表示持続時間とを含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。例えば、当該発信用画像の反映表示にともなって発信した視聴ユーザ2(2a,2b,…)のアバター4(4a,4b,…)を動作制御する際の反映表示時アバター制御定義データを含めることもできる。
誘導表示体定義データ514は、誘導表示体42(図5参照)を定義する各種データを格納する。例えば、表示体ID、表示体モデルデータ、移動パターンデータ、などである。移動パターンについては、例えば、通常移動パターンと、強調表示用の移動パターンとを用意する。
なお、本実施形態では誘導表示体42は1種類としているが、複数種類用意して、提供ユーザ2tが、視聴ユーザ2のユーザ端末に表示させる誘導表示体42を選択できる構成も可能である。その場合は、誘導表示体定義データ514を種類毎に用意する。
誘導表示開始条件定義データ516は、誘導表示開始条件を記述する各種パメータ値の閾値や範囲といったデータを格納する。本実施形態では、視聴ユーザ別に適用される条件(視聴ユーザ別条件)として、無料配付タイプの発信用画像8の保有数を表すパラメータ値が「0」又は「0」相当値、或いは、「0」を含む「1」や「2」等の少数とみなされる閾値を格納する。
なお、視聴ユーザ別条件を記述するパラメータは、無料配付タイプの発信用画像8の保有数に限らず適宜設定可能である。例えば、視聴ユーザ2(2a,2b,…)が保有する発信用画像8の全種のうち、保有数が「0」になっている割合の閾値などを用いて視聴ユーザ別条件を設定することとしてもよい。視聴実績パラメータ値(例えば、視聴ユーザ数、視聴中のテキスト発信の回数、など)を用いて視聴ユーザ別条件を設定することとしてもよい。また、コンテンツ配信の経過時間の条件(例えば、開始5分から5分30秒と言った具体的な範囲、開始10分毎、など)を用いて視聴ユーザ別条件を設定することとしてもよい。
誘導先視聴基準増加定義データ520は、誘導先コンテンツC2の視聴実績に応じた増加の内容別に用意され、その内容を決定・増加実行するための各種データを格納する。1つの誘導先視聴基準増加定義データ520は、例えば図13に示すように、増加対象種類521と、増加実行条件522と、増加数導出関数524と、用途限定有無設定526と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
増加対象種類521は、1つまたは複数の発信用画像8の種類が設定される。
増加実行条件522は、増加を実行するために満たすべき要件を定義するデータを格納する。当該条件は適宜設定可能である。本実施形態では、視聴状況に関する条件である視聴状況条件522aと、誘導先コンテンツC2のコンテンツ種類に関する条件である誘導先コンテンツ種類条件522bと、特定の誘導先コンテンツを指定する指定誘導先コンテンツIDリスト522cとを含む。
視聴状況条件522aは、例えば、視聴状況パラメータ別の閾値や範囲で記述されるパラメータ別の条件のANDやORで定められる。本実施形態では、少なくとも視聴時間条件を含み、好ましくは更に発信数条件を含み、そのAND又はORで定義される。
ここで言う「視聴時間条件」は、視聴時間の閾値(例えば、視聴開始から30秒以上経過)や、視聴終了までに要した時間の範囲、といった視聴時間に関する条件で定められる。「発信数条件」は、発信数の閾値(例えば、発信数5個)や、視聴終了までの累積発信数、といった発信に関する条件で定められる。
誘導先コンテンツ種類条件522bは、誘導先コンテンツC2の種類(ジャンル)に関する条件である。当該条件を適当に設定することで、特定の種類の誘導先コンテンツを視聴した場合に、発信用画像をより多く付与するといったことが可能となる。換言すると、誘導先コンテンツの種類に基づいて、視聴ユーザの発信用画像8の保有数を増加させる条件を変更することができる、とも言える。
指定誘導先コンテンツIDリスト522cでは、「この種類の発信用画像は、これこれのコンテンツを視聴した場合に限って増加する」場合には、当該リストで指定する。
なお、誘導先コンテンツ種類条件522bと、指定誘導先コンテンツIDリスト522cは、「指定無し」も可能である。また、これらを省略しても良いのは勿論である。
増加数導出関数524は、発信用画像の増加数(付与数とも言える)を決定するためのデータである。本実施形態では、誘導先コンテンツC2の視聴時間と、発信数条件と、関連性ポイント合計(図7参照)とを変数とする導出関数とする。なお、当該導出関数の変数は、これら以外も適宜設定可能であるし、これらのうち幾つかを省略することもできる。
用途限定有無設定526は、付与した発信用画像を発信できる視聴コンテンツ、或いは、発信できない視聴コンテンツを制限するか否かの設定である。「有り」に設定されている場合には用途限定を設定する。本実施形態では、元の視聴コンテンツC1のみに用途を限定する。
復帰時間基準増加定義データ530は、誘導先コンテンツC2の視聴から元の視聴コンテンツC1のどの視聴時間(又はフレーム番号)からの視聴に復帰させるかの種類別に用意される。また、発信用画像の追加増加を行うか、およびその増加内容を定義する各種データを格納する。例えば図14に示すように、復帰時間条件532と、増加内容定義データ534とを対応づけて格納する。
復帰時間条件532は、本実施形態では「最初から」「見ていた所から」の2種類の何れか又は両方となる。元の視聴コンテンツC1の視聴時間(タイムコード、フレーム番号、チャプタでも可)を視聴ユーザが任意に指定できる構成とする場合には、「任意の所から」という選択肢を追加設定することができる。
増加内容定義データ534には、例えば、増加対象種類とその追加増加数との対応づけを設定することができる。増加させる数を変更するのではなく、発信用画像を変更することとする場合には、変更元発信用画像種類と、変更先発信用画像種類とを対応づけて設定することができる。
図12に戻って、提供ユーザ特典定義データ540は、視聴ユーザが誘導先コンテンツC2を視聴した(換言すれば、視聴ユーザを誘導することに成功した)ことに対する提供ユーザへの特典を定義する。特典の内容は適宜設定可能である。配信サービスに係るアイテム、サービス特典、などでもよい。誘導先コンテンツC2における視聴実績を表すパラメータ値(例えば、視聴時間、発信回数、など)を変数として、特典の種類や、付与する特典の数を決定するテーブルデータや関数を定義するとしてもよい。
ユーザ管理データ600は、登録ユーザ毎に用意され、固有の識別情報であるアカウントと紐付けられる各種データを格納する。本実施形態では、例えば図15に示すように、1つのユーザ管理データ600は、固有のユーザアカウント601と、決済媒体帳簿データ602と、アバター設定データ603と、ユーザ情報612と、発信用画像管理データ614と、視聴履歴データ616と、提供コンテンツIDリスト618と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
決済媒体帳簿データ602は、当該ユーザに紐付けられる電子決済用の決済媒体(例えば、仮想通貨、サービス内通貨、特定のアイテム)の増加/消費の量と、増加/消費の事由と、変更日時と、の情報を対応づけて格納する所謂帳簿である。課金履歴データ或いは課金履歴情報と読み替えることができる。
なお、本実施形態では、テキスト発信は無料、発信用画像8は無料配付又はオンラインショッピングにて購入する構成としているが、テキスト発信や発信用画像8を、決済媒体の消費を対価として実行するサービス機能として実現する場合には、増加対象に決済媒体を設定することができる。
アバター設定データ603は、当該ユーザのアバター4(図3参照)の設定データを格納する。
ユーザ情報612は、当該ユーザの個人情報を格納する。例えば、性別、年齢、住所、職業、好きなゲームタイトル、応援している提供ユーザ、趣味、などの情報を格納できる。勿論、これら以外のデータも適宜格納するとしてもよい。
発信用画像管理データ614は、当該ユーザが保有している発信用画像8の種類毎に用意され、発信用画像種類と、用途限定先を示す情報である用途情報と、保有数(保有する数を表すパラメータ値)と、を格納する。なお、用途情報には、用途限定無しを示す情報が設定される場合もある。
ここで言う「用途」とは、当該発信用画像を使用できるコンテンツの意味である。本実施形態では、用途限定された発信用画像(用途限定発信用画像)は、誘導先コンテンツC2の視聴に伴ってのみ付与・増加されるものとするが、オンラインショッピングにより購入可能としたり、無料配付の対象に含めるとしてもよい。
具体的には、誘導先コンテンツC2の視聴に応じて付与される発信用画像8には、用途限定が設定されている。本実施形態では、元の視聴コンテンツC1に用途限定する。よって、用途限定発信用画像についての発信用画像管理データ614の用途情報には、元の視聴コンテンツC1の識別情報(コンテンツID)が設定されることになる。勿論、用途限定は、元の視聴コンテンツC1に限るものではない。例えば、特定の提供ユーザのコンテンツ、特定のタイトルのコンテンツ、特定の種類のコンテンツ、特定の日時でのコンテンツ視聴、などとすることもできる。
視聴履歴データ616は、当該ユーザが配信されたコンテンツを視聴した履歴であって、視聴別に用意される。1つの視聴履歴データ616は、視聴日時と、視聴したコンテンツを識別する視聴コンテンツIDと、視聴中に当該ユーザが発信した内容を全て網羅した全発信内容履歴と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
提供コンテンツIDリスト618は、当該ユーザがこれまでに提供したコンテンツの識別情報を時系列に格納する。
図12に戻って、コンテンツ管理データ620は、提供ユーザより提供されたコンテンツ別に用意され、管理用の各種データを格納する。
1つのコンテンツ管理データ620は、例えば図16に示すように、固有のコンテンツID621と、提供ユーザアカウント622と、ライブ又は録画の何れかが設定される提供形式623と、配信スケジュール624と、コンテンツファイルデータ625と、付帯情報626と、提供された日時を示す提供日時627と、誘導先候補リスト628と、過去配信管理IDリスト629と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
コンテンツファイルデータ625は、提供形式623が「録画」の場合には、提供ユーザ2tのユーザ端末1500T(提供端末)より予めアップロードされる。提供形式623が「ライブ」の場合には、配信スケジュール624のタイミングで、逐次、提供ユーザ2tのユーザ端末1500T(提供端末)より取得したデータを保管することで実現される。
付帯情報626には、当該コンテンツに付帯して提供ユーザ(或いは、配信サービス運営者)が設定した各種参照情報を格納する。本実施形態では、提供設定画面W9(図9参照)の基礎設定部90で設定した内容がこれに該当する。例えば、タイトル、コンテンツ種類、コンテンツサムネイル、状況説明、再生時間、コンテンツの映像の被写体に関する情報、どのような状況を撮影したものであるかを説明する状況情報、などを格納できる。勿論、これら以外のデータも適宜格納できる。
誘導先候補リスト628は、当該コンテンツを配信中に、誘導表示体42で表示される誘導先のコンテンツIDのリストである。本実施形態では、提供設定画面W9(図9参照)のオプション設定部92で設定した内容がこれに該当する。
過去配信管理IDリスト629は、当該コンテンツがこれまでに配信されたときの配信管理IDのリストである。換言すると、当該コンテンツの過去の配信で起きた出来事を参照するためのキーデータである。
図12に戻って、配信管理データ640は、配信コンテンツ毎に用意され、配信制御に必要とされる配信状況を記述する各種データを格納する。1つの配信管理データ640は、例えば図17に示すように、固有の配信管理ID641と、配信するコンテンツを示す配信対象コンテンツID642と、視聴ユーザ管理データ643と、アバター表示管理データ644と、発信実績データ645と、モニタデータ646と、誘導表示対象端末管理データ647と、誘導先視聴中端末管理データ650と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
視聴ユーザ管理データ643は、視聴ユーザ2毎に用意され、視聴完了まで保存される。1つの視聴ユーザ管理データ643は、ユーザアカウントと、当該視聴ユーザ2の視聴端末に通信回線9を介して通信接続するための情報(例えば、IPアドレスなど)である視聴端末アクセス情報と、視聴開始日時と、視聴終了日時とを格納する。同じ視聴ユーザ2が、時間をおいて視聴する場合には、その都度の視聴開始日時と視聴終了日時とが格納される。
アバター表示管理データ644は、視聴中の視聴ユーザ2のアバター毎に用意され、最新の表示状態を記述する各種データを格納する。1つのアバター表示管理データ644は、視聴ユーザ2のユーザアカウントと、アバターを構成する要素(例えば、表示形態を定義するデータや装備品)のリストであるアバターデータと、配置位置座標と、表示サイズと、を格納する。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
発信実績データ645は、視聴ユーザ2が視聴端末で発信操作する毎に作成される。
1つの発信実績データ645は、発信者である視聴ユーザ2のユーザアカウントと、発信タイミングと、発信内容データと、を含む。発信内容データは、テキスト発信の場合は、メッセージ等のテキスト、フォント、サイズなどを含む。画像発信の場合は、少なくとも発信用画像種類を含む。勿論、これら以外のデータも発信実績データ645に含めることができる。
モニタデータ646は、提供ユーザ2tのユーザ端末1500(提供端末)へ配信・提供されるモニタ関連のデータであって、コンテンツ配信の開始から逐次計算される。本実施形態では、視聴ユーザ数の時間変化を記録した視聴ユーザ数履歴と、発信数の時間変化を記録した発信数履歴と、を含むが、これら以外のモニタ用のデータ、例えばピーク視聴ユーザ数、発信された発信用画像8の種類別の出現率、なども適宜含めることができる。
誘導表示対象端末管理データ647は、視聴ユーザ2(2a,2b,…)のユーザ端末1500(視聴端末)のうち、誘導表示の対象とされるユーザ端末毎に用意され、当該ユーザ端末における誘導表示に係る各種データを格納する。1つの誘導表示対象端末管理データ647は、例えば、ユーザ端末を識別するための情報である視聴ユーザアカウント(又はアクセス情報)と、誘導表示開始日時と、誘導先コンテンツを示す誘導先コンテンツIDと、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
誘導先視聴中端末管理データ650は、誘導先コンテンツC2を視聴している視聴端末(誘導先視聴中端末)毎に用意され、当該端末への誘導先コンテンツC2の配信を管理するための各種データを格納する。
1つの誘導先視聴中端末管理データ650は、例えば図18に示すように、該当する視聴端末を識別するための視聴ユーザアカウント651と、誘導先コンテンツID653と、誘導先視聴開始日時655と、配信制御データ657と、誘導先視聴実績データ659と、増加内容設定データ660と、視聴復帰時間設定670と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
誘導先視聴実績データ659は、誘導先コンテンツC2の視聴時間(視聴されている継続時間)と、誘導先コンテンツC2の視聴中に行われた発信の内容を時系列に記した発信内容リストと、を格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納するとしてもよい。
増加内容設定データ660は、誘導先コンテンツC2を視聴終了後に視聴ユーザ2(2a,2b,…)へ付与される予定の発信用画像8の種類毎に用意され、増加予定数や、次回の増加実行のための制御データ、当該増加内容の通知(増加状況通知50;図8参照)を実現するための各種情報、などを格納する。1つの増加内容設定データ660は、増加予定発信用画像種類661と、増加予定数663と、次回増加実現残パラメータ値665(665a、665b)と、用途限定有無設定666と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
配信制御データ657には、ストリーミング制御に必要なデータを格納する。本実施形態では、少なくとも元の視聴コンテンツC1のどこまで配信されたかを示す情報(例えば、配信フレーム番号や、再生時間、など)を格納する。当該データを参照すれば、元の視聴コンテンツC1の視聴から誘導先コンテンツC2への一時視聴へジャンプする直前のポイントを知ることができるので、視聴復帰時間「見ていた所から」の制御が可能となる。
次回増加実現残パラメータ値665(665a,665b)は、増加予定の発信用画像が、次に増加されるために必要とされるパラメータ値の残数を格納する。本実施形態では、誘導先コンテンツC2での視聴時間条件と発信数条件とが増加実行条件522(図13参照)に含まれているので、それぞれのパラメータ値の残数を格納する。すなわち、少なくとも2つの次回増加実現残パラメータ値665(665a、665b)が用意されることになる。勿論、何れか一方のみの構成でもよいし、その他のパラメータ値に関する次回増加実現残パラメータ値665を追加してもよい。
用途限定有無設定666には、参照した誘導先視聴基準増加定義データ520の用途限定有無設定526がコピーされる(図13参照)。
視聴復帰時間設定670は、視聴復帰時間設定の結果(視聴復帰時間設定操作アイコンを兼ねる誘導先視聴終了操作アイコン52への操作結果)を格納する。
図19は、本実施形態における視聴端末となるユーザ端末1500(1500a、1500b、…)の機能構成例を示す機能ブロック図である。視聴端末となるユーザ端末1500は、操作入力部100と、撮像部102と、音入力部104と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
操作入力部100は、ユーザによって為された各種の操作入力に応じた操作入力信号を端末処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール、などによって実現できる。図2の方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
撮像部102は、撮影対象からの光を受光して電気信号に変換し、デジタル画像データを生成し、端末処理部200へ出力する。例えば、レンズ、メカシャッター、シャッタードライバ、CCDイメージセンサモジュールやCMOSイメージセンサモジュールといった光電変換素子、光電変換素子から電荷量を読み出し画像データを生成するデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ICメモリなどで実現される。図2のイメージセンサモジュール1520がこれに該当する。
音入力部104は、音を電気信号に変換した音声データを生成し、端末処理部200へ出力する。図2のマイク1512がこれに該当する。
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のプロセッサや、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、配信サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、視聴端末としてのユーザ端末1500の動作を制御する。図2の制御基板1550がこれに該当する。そして、本実施形態における視聴端末の端末処理部200は、視聴端末演算部260と、計時部280と、音生成部290と、通信制御部294と、を備える。
視聴端末演算部260は、操作信号送信制御部261と、視聴画面表示制御部262とを含む。
操作信号送信制御部261は、操作入力部100へ為された操作に応じて、各種データやリクエストを配信サーバシステム1100へ送信するための処理を実行する。
視聴画面表示制御部262は、配信サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて視聴画面W3(図3参照)、視聴画面W5(図5参照)、誘導先視聴画面W8(図8参照)を表示するための制御を行う。
音生成部290は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、視聴するコンテンツの音声や、視聴ユーザの発信内容の反映表示に係る効果音、BGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部390に出力する。
音出力部390は、音生成部290から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図2のスピーカ1510がこれに該当する。
画像表示部392は、視聴画面表示制御部262から入力される画像信号に基づいて各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、図2のタッチパネル1506がこれに該当する。
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部394は、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図2の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
端末記憶部500は、端末処理部200に、ユーザ端末1500を視聴端末として統合的に制御するための諸機能を実現するためのプログラムや、各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図2の制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。
視聴端末の端末記憶部500は、視聴端末プログラム504と、受信済配信データ群700と、発信用画像割り当て設定708と、反映表示管理データ710と、誘導表示体制御データ712と、現在日時800と、を記憶する。勿論、これら以外のプログラムやデータも適宜記憶することができる。
視聴端末プログラム504は、端末処理部200が読み出して実行することによって視聴端末演算部260としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトウェアである。本実施形態では、配信サーバシステム1100から提供される配信用視聴端末プログラム507(図12参照)のコピーとする。
なお、視聴端末プログラム504は、専用のクライアントプログラムであっても良いし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグインなどにより構成するとしても良い。
受信済配信データ群700は、コンテンツ配信に係り配信サーバシステム1100から受信した各種配信データを格納する。本実施形態では、アバター表示管理データ704と、保有発信用画像管理データ706と、が格納されることになる。保有発信用画像管理データ706は、ユーザのログイン時又は視聴ユーザの登録時に、発信用画像管理データ614(図15参照)がコピーされる。
発信用画像割り当て設定708は、画像発信操作アイコン36(図3参照)への発信用画像8の割り当てを示す。具体的には、割り当てられている発信用画像8の種類などが格納される。
反映表示管理データ710は、視聴ユーザ2による発信操作の反映表示が行われる毎に作成され、その表示管理に関する各種データを格納する。1つの反映表示管理データ710は、発信内容データと、表示位置と、表示サイズと、表示開始日時と、表示持続時間と、を格納する。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
誘導表示体制御データ712は、誘導表示の制御に関する各種データを格納する。本実施形態では、飛行船をモチーフとしたデザインの誘導表示体42(図5参照)を移動表示するので、誘導表示体42の表示位置、移動速度、表示形態に関する情報、対応づけられる誘導先コンテンツのコンテンツID、コンテンツアイコン、コンテンツのタイトル等の付帯情報、などを格納する。対応づけられる誘導先コンテンツに関する情報は、誘導表示開始前に、配信サーバシステム1100から配信されるので、これを格納するものとする。なお、一度に複数の誘導表示体42を表示する場合には、誘導表示体制御データ712は誘導表示体42毎に用意する。
図20は、本実施形態における提供端末となるユーザ端末1500(1500T)の機能構成例を示す機能ブロック図である。提供端末となるユーザ端末1500は、操作入力部100と、撮像部102と、音入力部104と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のプロセッサや、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、配信サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、提供端末としてのユーザ端末1500の動作を制御する。そして、本実施形態における提供端末の端末処理部200は、提供端末演算部270と、計時部280と、音生成部290と、通信制御部294と、を備える。
提供端末演算部270は、操作信号送信制御部272と、コンテンツ提供制御部274と、操作画面表示制御部276とを含む。
操作信号送信制御部272は、操作入力部100へ為された操作に応じて、各種データやリクエストを配信サーバシステム1100へ送信するための処理を実行する。
コンテンツ提供制御部274は、配信用のコンテンツのデータの生成と、配信サーバシステム1100への提供制御に関する処理を行う。ライブ配信の場合は、撮像部102で撮影された画像を逐一エンコードして、配信サーバシステム1100へ制御する、ライブストリーミングエンコーダとしての機能を実現する。
操作画面表示制御部276は、提供端末としての操作画面を表示するための制御を行う。本実施形態では、提供設定画面W9(図9参照)、コンテンツ提供操作画面W10(図10参照)の表示に係る制御がこれに該当する。
端末記憶部500は、端末処理部200に、ユーザ端末1500を視聴端末として統合的に制御するための諸機能を実現するためのプログラムや、各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図2の制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。
提供端末の端末記憶部500は、提供端末プログラム506と、受信済配信データ群740と、提供用コンテンツデータ746と、現在日時800と、を記憶する。勿論、これら以外のプログラムやデータも適宜記憶することができる。
提供端末プログラム506は、端末処理部200が読み出して実行することによって提供端末演算部270としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトウェアである。本実施形態では、配信サーバシステム1100から提供される配信用提供端末プログラム505(図12参照)のコピーとする。
受信済配信データ群740は、配信サーバシステム1100から受信した各種配信データを格納する。本実施形態では、発信実績データ742と、モニタデータ744とを格納するが、これら以外のデータも適宜格納するとしてもよい。
発信実績データ742とモニタデータ744は、それぞれ、配信サーバシステム1100から配信されて受信した、発信実績データ645とモニタデータ646である(図17参照)。
提供用コンテンツデータ746は、配信用のコンテンツのオリジナルデータである。
[動作の説明]
次に、コンテンツ配信システム1000の動作について説明する。
図21〜図23は、配信サーバシステム1100における1つのコンテンツのライブ形式による配信に係る処理の流れについて説明するためのフローチャートである。ここで説明する処理の流れは、サーバ処理部200sがサーバプログラム503を実行することにより実現される。なお、配信されるコンテンツは、コンテンツ提供手続きに伴い既に取得済みで、配信スケジュールなども既に設定登録されているものとする。また、視聴ユーザの視聴端末や、提供ユーザの提供端末は、それぞれログイン手続き済みとする。
図21に示すように、配信サーバシステム1100は、先ず配信予定のコンテンツに関する配信管理データ640(図17参照)を作成して初期化する(ステップS10)。
具体的には、配信対象コンテンツID642に配信予定のコンテンツID621(図16参照)をコピーする。この時点では、視聴ユーザは誰1人登録されていないし、配信も開始されていないので、視聴ユーザ管理データ643、アバター表示管理データ644、発信実績データ645、モニタデータ646、は記憶されていない。誘導表示対象端末管理データ647は「なし」を意味する所定値に設定され、誘導先視聴中端末管理データ650は作成されていない。そして、配信管理ID641が、配信対象コンテンツの過去配信管理IDリスト629(図16参照)に追加される。
次に、配信サーバシステム1100は、視聴リクエストに応じた視聴ユーザの登録受け付けを開始する(ステップS12)。
視聴端末は、所定の視聴リクエスト操作を検出すると、配信サーバシステム1100へアクセスして、視聴リクエスト信号とともに、ユーザアカウントと、視聴対象のコンテンツIDとを送信する。
配信サーバシステム1100は、視聴ユーザの登録受け付けの開始以降、当該リクエストを受信すると、リクエスト元の視聴端末のユーザのユーザ管理データ600に視聴履歴データ616(図15参照)を作成し、配信管理データ640(図17参照)に視聴ユーザ管理データ643を作成する。つまり、リクエスト元のユーザ端末を視聴端末として新たに登録し、リクエスト元のユーザ端末を使用するユーザを視聴ユーザとして新たに登録する。
そして、配信サーバシステム1100は、新たに登録した視聴ユーザ2(2a,2b,…)のアバター4のアバター表示管理データ644(図17参照)を作成し、これの全視聴端末への配信を開始する。視聴端末では、これを受信して視聴画面W3(図3参照)にて新たに登録した視聴ユーザ2(2a,2b,…)の新たなアバター4の表示制御を開始することになる。
また、視聴端末は、所定のテキスト発信操作や画像発信操作を検出すると、配信サーバシステム1100へ、発信リクエスト信号とともに、ユーザアカウントと、発信内容の情報とを送信する。
配信サーバシステム1100は、視聴ユーザの登録受け付けの開始以降、発信リクエストを受信すると、反映表示制御を行う。すなわち、新たな発信実績データ645(図17参照)を作成して、これを全視聴端末へ配信する。視聴端末では、これを受信して視聴画面W3(図3参照)にて新たな吹き出し5によるテキスト表示や、発信用画像8の出現表示を行うこととなる。
また、配信サーバシステム1100は、新たに登録された視聴ユーザも、無料配付発信用画像の配付対象とする。すなわち、視聴ユーザへ、視聴開始日時からの経過時間に応じて所定数の無料配付タイプの発信用画像8が付与される。
次に、配信サーバシステム1100は、視聴ユーザの登録受け付けの開始にともなって、モニタデータ646(図17参照)の作成・更新を開始するとともに、当該データを提供端末へ配信する制御を開始する(ステップS14)。
なお、ステップS12及びS14におけるデータ配信は、所定周期としても良いし、新たな視聴ユーザの登録や、対象とされるデータが追加・削除・更新される都度に配信するとしてもよい。
この段階では、まだコンテンツの配信は開始されないが、各視聴端末の視聴画面W3(図3参照)では、視聴ユーザ2(2a,2b,…)のアバター4(4a,4b,…)がぞくぞくと表示されるようになる。それは、あたかも会場に続々と観衆が集まってきているように見える。そして、視聴ユーザ2(2a,2b,…)が、配信開始までの間に、期待感でテキストや画像の発信を行えば、それがお互いの視聴端末で反映表示される。こうしたことが、皆で一緒にコンテンツを視聴する仮想体験を、よりリアルでリッチなものにし、視聴者の一体感が醸し出される。そして、視聴者の一体感が、みんなで視聴環境を盛り上げようという想いとなり、それが視聴ユーザによる積極的な発信を促し、ついには本実施形態の配信サービスが従来の配信サービス以上に楽しい充実したユーザ体験をもたらす要因の1つとなる。
さて、配信の開始予定時刻に達すると、配信サーバシステム1100は配信対象とされるコンテンツの配信を開始する(ステップS16)。
配信開始した後、配信サーバシステム1100は、ステップS30〜ステップS100(図23参照)を所定周期で繰り返し実行する。
すなわち、配信サーバシステム1100は、一斉誘導表示開始操作の検出を監視する(ステップS30)。提供端末は、一斉誘導表示開始操作アイコン67(図10参照)への操作を検出すると、配信サーバシステム1100へ所定の一斉誘導表示開始リクエストを送信する。配信サーバシステム1100は、当該リクエストを受信すると、一斉誘導表示開始操作の検出有りと判定する。
そして、一斉誘導表示開始操作が検出されると(ステップS30のYES)、配信サーバシステム1100は、その時点における全ての視聴端末について、誘導表示対象端末管理データ647(図17参照)を作成する(ステップS32)。
一斉誘導表示開始操作が検出されていなくとも(ステップS30のNO)、誘導表示開始条件定義データ516(図12参照)を参照して、誘導表示開始条件を満たしている視聴端末があれば、該当する視聴端末別に誘導表示対象端末管理データ647を作成する(ステップS34)。なお、ステップS32及びS34で新たに作成される誘導表示対象端末管理データ647では誘導先コンテンツは未定とされる。
次に、配信サーバシステム1100は、誘導先コンテンツが未定の誘導表示対象端末があれば(ステップS36のYES)、現在配信中のコンテンツに誘導先候補リスト628(図16参照)が設定されているかをチェックする。
そして、もし当該候補リストが無ければ(ステップS38のNO)、配信サーバシステム1100は、誘導先候補を自動作成する(ステップS40)。例えば、配信中のコンテンツと類似性のある他コンテンツを、タイトルや付帯情報、画像解析結果に基づいて抽出してリストを作成するとしてもよい。或いは、提供ユーザの視聴履歴データ616から過去に提供ユーザが視聴したコンテンツでリストを作成するとしてもよい。
次に、配信サーバシステム1100は、誘導先候補リスト628のなかから、誘導先とするコンテンツを所定数(本実施形態では1つ)だけ選択し、誘導先コンテンツが未定の誘導表示対象端末の誘導表示対象端末管理データ647に設定する。そして、それら誘導表示対象端末にて、誘導表示体42(図5参照)の表示を開始させる(ステップS42)。
具体的には、配信サーバシステム1100が、誘導表示対象端末へ、誘導表示開始指示信号とともに、誘導表示体定義データ514(図12参照)と、誘導先コンテンツのコンテンツアイコンと、コンテンツのタイトル等の付帯情報と、を送信する。視聴端末では、それらを受信して誘導表示体制御データ712に格納して、誘導表示体42の表示・移動制御を開始する。
図22に移って、配信開始以降、配信サーバシステム1100は、誘導先視聴開始操作された視聴端末の検出を監視する(ステップS60)。
誘導表示体42が表示されている視聴端末(誘導表示対象端末)は、誘導表示体42へのタッチ操作を検出すると、誘導先視聴開始リクエストと、視聴ユーザアカウントと、誘導先コンテンツのコンテンツIDと、を配信サーバシステム1100へ送信する。配信サーバシステム1100は、これを受信するとリクエスト元の視聴端末にて、誘導先視聴開始操作がなされたと判定・検出する。
そして、誘導先視聴開始操作がなされた視聴端末が検出されると(ステップS60のYES)、配信サーバシステム1100は、当該検出された視聴端末へ所定の誘導表示終了指示信号を送信して誘導表示体42の表示を終了させて、当該検出された視聴端末を、誘導表示対象端末から登録抹消する(ステップS62)。すなわち、当該検出された視聴端末の誘導表示対象端末管理データ647を消去する(図17参照)。
次いで、配信サーバシステム1100は、当該検出された視聴端末を、誘導先視聴中端末として登録する(ステップS64)。具体的には、当該誘導先視聴端末を対象とした誘導先視聴中端末管理データ650(図17、図18参照)を作成する。
そして、配信サーバシステム1100は、新たな誘導先視聴中端末へ、誘導表示体42で表示されたコンテンツの配信を開始し、当該検出された視聴端末での誘導先コンテンツC2(図6参照)の視聴を開始させる(ステップS66)。
具体的には、配信サーバシステム1100は、当該新たな誘導先視聴中端末へ、誘導先視聴指示信号を送信するとともに、誘導先コンテンツC2の配信を開始する。当該新たな誘導先視聴中端末は、誘導先視聴指示信号を受信すると、誘導先視聴画面W8(図8参照)の表示を開始する。そして、これに伴って、当該検出された視聴端末(誘導先視聴中端末)における視聴実績の記録(誘導先視聴実績データ659;図18参照の更新)が開始される。
次に、配信サーバシステム1100は、当該新たな誘導先視聴中端末を対象とする視聴実績に応じた増加内容の設定を開始する(ステップS68)。
具体的には、配信サーバシステム1100は、誘導先視聴基準増加定義データ520(図13参照)別に、その増加対象種類521を増加予定発信用画像種類661に設定した増加内容設定データ660を作成・初期化する(図18参照)。初期化に当たっては、増加予定数663を「0」に設定し、次回増加実現残パラメータ値665を視聴状況条件522a(図13参照)に応じて作成する。なお、本実施形態では、誘導先コンテンツC2の視聴が続く間、増加内容設定データ660は周期的に対象の誘導先視聴中端末へ配信され、当該誘導先視聴中端末の誘導先視聴画面W8(図8参照)の増加状況通知50の表示に利用される。
そして、増加内容設定データ660が準備されたならば、配信サーバシステム1100は、今回新たに登録された誘導先視聴中端末の誘導先視聴実績データ659を筆頭に、誘導先コンテンツID653の示すコンテンツの付帯情報626(図16参照)、誘導先視聴開始日時655などを参照しつつ、増加実行条件522が満たされた誘導先視聴基準増加定義データ520(図13参照)の有無を、所定周期で監視する。
そして、増加実行条件522を満たす誘導先視聴基準増加定義データ520が見つかると、配信サーバシステム1100は、その増加数導出関数524に従って増加数を決定して、該当する定義データの増加対象種類521が増加予定発信用画像種類661に合致する増加内容設定データ660の増加予定数663を、決定した増加数にて更新する。
これで、誘導先視聴端末では、誘導先コンテンツC2の映像を表示させつつ、その視聴実績に応じた発信用画像8の増加予定が蓄積されてゆくことになる。
さて、配信サーバシステム1100は、誘導先視聴中端末のうち誘導先視聴終了操作がなされた端末の有無を監視している。
誘導先視聴中端末は、誘導先視聴画面W8(図8参照)の誘導先視聴終了操作アイコン52へのタッチ操作を検出すると誘導先視聴終了リクエストと、視聴ユーザアカウントと、視聴復帰時間の選択結果とを配信サーバシステム1100へ送信する。配信サーバシステム1100は、これを受信して誘導先視聴終了操作がなされた端末として検出する。
また、配信サーバシステム1100は、各誘導先視聴中端末が、所定の誘導先視聴終了条件を満たしたかを監視している。「誘導先視聴終了条件」は適宜設定可能である。例えば、誘導先コンテンツの視聴開始から所定時間以上経過した場合、誘導先コンテンツ全体の所定割合を視聴した場合、などを設定できる。誘導先コンテンツを全て視聴し終えた場合は当然誘導先視聴終了条件に含めることができる。
そして、誘導先視聴終了操作がなされた誘導先視聴中端末を検出した場合、又は所定の誘導先視聴終了条件を満たした誘導先視聴中端末を検出した場合(ステップS80のYES)、配信サーバシステム1100は、該当する誘導先視聴中端末における誘導先視聴画面W8(図8参照)の表示を終了させて、誘導先コンテンツの配信を終了する(ステップS82)。
なお、ステップS80に関連して、誘導先視聴終了操作された誘導先視聴中端末から誘導先視聴終了リクエストとともに受信した視聴復帰時間の選択結果は、視聴復帰時間設定670に格納する。また、誘導先視聴終了条件を満たした視聴端末では、誘導先視聴画面W8(図8参照)の表示を終了させる前に配信を停止して、配信終了を告げる表示をさせて、必然的に視聴ユーザが誘導先視聴終了操作アイコン52を操作するように仕向けるものとする。
次に、配信サーバシステム1100は、復帰時間基準増加定義データ530(図12参照)に従って、視聴復帰時間設定670の設定に応じた予定されている増加内容を変更する(ステップS84)。
そして、配信サーバシステム1100は、当該誘導先視聴中端末の誘導先視聴中端末管理データ650(図18参照)の増加内容設定データ660に従って、当該端末を使用する視聴ユーザへ発信用画像の保有数を表すパラメータ値の増加を行う(ステップS86)。具体的には、視聴ユーザアカウント651のユーザの発信用画像管理データ614の保有数を増加させる分だけ増加させて更新する(図15参照)。
次いで、配信サーバシステム1100は、誘導先視聴終了操作がなされた視聴端末、及び誘導先視聴終了条件を満たした視聴端末を、誘導先視聴中端末の登録から抹消し(ステップS90)、増加内容設定データ660に従って元の視聴コンテンツC1の視聴を復帰させる(ステップS92)。
具体的には、リクエスト元のユーザ端末へ、所定の視聴復帰指示信号を送信するとともに、視聴復帰時間設定670に従って元の視聴コンテンツC1の配信を開始する。視聴端末は、これらを受信すると、誘導先視聴画面W8(図8参照)の表示を終了させ、元の視聴コンテンツC1の視聴画面W3(図3参照)の表示に戻し、視聴を復帰させる。
次いで、配信サーバシステム1100は、提供ユーザ特典定義データ540(図12参照)を参照して、元の視聴コンテンツの提供ユーザへ特典を付与する(ステップS94)。
図23に移って、配信サーバシステム1100は、配信スケジュールの終了日時から所定時間前に到達するまでは(ステップS100のNO)、配信サーバシステム1100は、ステップS30からS94を繰り返す。
配信スケジュールの終了日時から所定時間前に到達すると(ステップS100のYES)、配信サーバシステム1100は、全ての誘導先視聴中端末への誘導先コンテンツの配信を強制終了し、元の視聴コンテンツC1の視聴へ復帰させる(ステップS102)。更に、それぞれの視聴実績に応じた増加内容の決定と増加実行を行い(ステップS104)、提供ユーザへの特典付与を行う(ステップS106)。
そして、配信スケジュールの終了日時に達すると、配信サーバシステム1100は、ステップS16で配信開始したコンテンツの配信を終了し(ステップS108)、一連の処理を終了する。
なお、図21〜図23ではライブ配信を例に挙げて説明したが、録画による配信でも、配信形式に起因する一部のステップの扱いの変更が必要となるが同様の流れで説明することができる。例えば、録画配信の場合、コンテンツは予め用意されており、視聴端末からの視聴リクエストに応じて、個別に配信制御がスタートする。よって、ステップS10は、当該コンテンツの初回配信についてのみ行うこととする。また、ライブ配信時のステップS12では、ライブ配信用に作成された配信管理データ640(図17参照)のアバター表示管理データ644と発信実績データ645とを視聴端末へ向けて配信したが、録画形式の場合では、過去配信管理IDリスト629(図16参照)で示された過去の配信におけるアバター表示管理データ644と発信実績データ645とを視聴端末へ配信することとする。
以上、本実施形態によれば、テキストや画像の発信機能を利用できるコンテンツの配信サービスにて、複数の視聴ユーザが皆で集まって1つのコンテンツを視聴するという仮想ユーザ体験が得られる。
その視聴中は、テキストや画像の発信をして皆で思い思いの気持ちを表現しつつ、大いに盛り上がることができる。発信のうち発信用画像8については、視聴ユーザが無料配付や購入により保有している数だけ発信可能な設定であるが、仮に視聴中に発信用画像8が不足することになっても、自動的に表示される誘導表示体42が誘導するコンテンツ(第2のコンテンツ)を視聴することによって、発信用画像8の保有数を増加させるサービスを受けられる。そして、元々視聴していたコンテンツ(第1のコンテンツ)の視聴に復帰して、再び画像発信を楽しむことができる。
こうした視聴中の発信に係る新しいサービスは従来に無く、テキストや画像の発信機能を利用できるコンテンツの配信サービスに、新しい魅力的な価値を付加することとなる。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態の一例について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
[その1]
例えば、上記実施形態では、クライアント・サーバ型のコンピュータシステムにて配信サービスを実現する例を挙げたが、複数のユーザ端末1500同士をピアツーピア接続したコンピュータシステムにおいて実現するとしてもよい。その場合、何れかのユーザ端末1500に配信サーバシステム1100としての機能を担わせる。或いは、複数のユーザ端末1500で配信サービス管理部210が有する機能を分担して担う構成としてもよい。
[その2]
また、上記実施形態は、複数のユーザが同時にアクセスしていて、それぞれがテキストや画像の発信操作可能なサービスであればその他のサービスにも適用可能である。
例えば、図3の視聴画面W3のうち、コンテンツ表示部32より下の画面部分を、ソーシャルネットワーキングサービスのチャット機能を適用した画面構成とすることで、本発明をソーシャルネットワーキングサービスの一部のサービスとして実現することもできる。
[その3]
また、上記実施形態では、誘導先のコンテンツ(第2コンテンツ)を視聴した後に、再び元の視聴していたコンテンツの視聴に戻る例を説明したが、誘導先のコンテンツ(第2コンテンツ)から更に当該コンテンツの誘導先候補リスト628(図16参照)に登録されているコンテンツを第3のコンテンツ(新たな第2コンテンツとも言える)とした多重的な誘導ができる構成も可能である。
具体的には、ステップS34からステップS94を、元々視聴していたコンテンツ(第1コンテンツ)の視聴端末と、誘導先のコンテンツ(第2コンテンツ)の誘導先視聴端末と、それぞれに分けて実行する構成とすることができる。
誘導先視聴端末を対象にステップS34からステップS42を実行することで、誘導先視聴端末では、誘導先のコンテンツ(第2コンテンツ)に紐付けられている誘導先候補リスト628に登録されている第3コンテンツへ誘導する誘導表示体42が表示されることになる。そして、誘導先視聴端末を対象にステップS60からステップS94を実行すると、誘導先のコンテンツ(第2コンテンツ)の誘導先視聴端末による第3コンテンツでの視聴状況に応じて、誘導先視聴端末を対象に、第2コンテンツに係る増加実行が行われることになる。当然、第2コンテンツから第1コンテンツに戻ると、第1コンテンツに係る増加実行が行われることになる。
なお、第3コンテンツへの誘導については、第2コンテンツの視聴が所定時間を超過した場合など、視聴状況についての所定の許可条件が満たされた場合に限定する構成や、第3コンテンツへの誘導を許可するか否かを視聴ユーザに選択する機会を与える構成も可能である。