以下、本発明の実施形態の例を説明するが、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限られないことは勿論である。
図1は、本発明が適用されたコンテンツ提供システムの構成例を示す図である。コンテンツ提供システム1000は、マルチメディアコンテンツに代表されるコンテンツを不特定多数で同時に楽しむストリーミング配信サービスを提供するコンピュータシステムであって、通信回線9を介して相互にデータ通信が可能に接続されたストリーミングサーバ1100と、複数のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)とを含む。
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
ストリーミングサーバ1100は、提供ユーザ2tのユーザ端末1500Tから提供された少なくとも映像を含むマルチメディアコンテンツを、各視聴ユーザ2(2a,2b,…)のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)へ向けてストリーミング配信するコンテンツ配信システムを実現するコンピュータシステムである。
具体的には、ストリーミングサーバ1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを有し、本体装置1101には制御基板1150を搭載する。
制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。なお、制御基板1150の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
そして、ストリーミングサーバ1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、
1)ユーザ登録等に係るユーザ管理機能と、
2)マルチメディアコンテンツのストリーミング配信機能と、
3)ユーザ端末1500から発信(投稿とも言える)されたテキストや画像を配信するユーザ発信サービス機能と、
4)ユーザ発信サービス機能で発信(投稿)することのできる発信用画像をオンラインで購入可能にするオンラインショッピング機能と、
を実現する。勿論、これら以外の機能を実現できる構成も可能である。例えば、ソーシャルネットワーキングサービス機能、その一部としてのチャット機能なども実現できるようにしてもよい。
ストリーミング配信機能は、マルチメディアコンテンツを提供するユーザである提供ユーザ2tのユーザ端末1500Tから動画データ等のマルチメディアコンテンツを取得し、取得したマルチメディアコンテンツを視聴者登録したユーザである視聴ユーザ2(2a,2b,…)のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)へ、コンテンツファイルのダウンロードと並行しながらの視聴を可能な形式で配信する機能である。
ユーザ発信サービス機能は、視聴ユーザ2(2a、2b…)のユーザ端末1500(1500a、1500b…)から発信操作されたテキストや画像を、視聴ユーザ2(2a、2b…)のユーザ端末1500(1500a、1500b…)及び提供ユーザ2tのユーザ端末1500Tへ配信し、配信先で発信された内容が反映された反映表示を表示させる機能である。
なお、ストリーミングサーバ1100は単体として記しているが、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線9を介してデータ通信させることで、全体としてストリーミングサーバ1100として機能させる構成であっても良い。
ユーザ端末1500(1500a,1500b,…,1500T)は、ユーザ2(2a,2b,…,2t)が使用するコンピュータシステムであって、実行するプログラムを変えることで、ストリーミング配信用に提供するマルチメディアを作成する提供端末、又はストリーミング配信されるマルチメディアコンテンツの視聴を可能にする視聴端末、として機能するようになる。図1の例では、ユーザ端末1500Tが提供端末に該当し、ユーザ端末1500a、1500bが視聴端末に該当する。なお、本実施形態のユーザ端末1500は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、携帯型ゲーム装置や、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、などでもよい。
図2は、本実施形態におけるユーザ端末1500の構成例を示す正面図である。
ユーザ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、スピーカ1510と、内蔵バッテリー1509と、マイク1512と、イメージセンサモジュール1520と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ゲームプレイの対価の支払いが可能なICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置などを設けるとしてもよい。
制御基板1550は、CPU1551やGPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、インターフェース回路1557などを搭載する。
インターフェース回路1557には、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、イメージセンサモジュール1520で撮影された画像の画像データを入力する回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、などが含まれている。
制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。
そして、制御基板1550は、提供端末としての機能を実現させるための動画提供プログラムや、視聴端末としての機能を実現させるための視聴プログラム、各種データをICメモリ1552に記憶する。
なお、本実施形態では、ユーザ端末1500は、プログラム(例えば、マルチメディアコンテンツの作成と提供を可能にする提供端末プログラム、ストリーミング配信されたマルチメディアコンテンツの視聴及びテキストや画像の発信を可能にする視聴端末プログラム)や、各種設定データをストリーミングサーバ1100からダウンロードする構成としているが、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
図3は、本実施形態におけるマルチメディアコンテンツを視聴するための視聴画面の構成を説明するための図である。
視聴プログラムを実行しているユーザ端末1500では、タッチパネル1506に、視聴画面W3が表示される。視聴画面W3は、
1)番組タイトルなどの配信されたマルチメディアコンテンツに関して提供ユーザが申告・設定した付帯情報を表示する付帯情報表示部31と、
2)配信されているマルチメディアコンテンツを表示するコンテンツ表示部32と、
3)汎用表示部33と、
4)テキストの入力と発信操作を行うテキスト発信操作部34と、
5)視聴ユーザのアバター4(4a,4b,…)や、発信されたテキスト及び画像の内容が反映された反映表示をする発信内容表示部35と、
6)発信用画像8の発信操作(画像発信操作)をするための画像発信操作アイコン36と、
7)発信用画像8をオンラインで即時に購入するためのショッピングアイコン37と、
8)追加ヒント要求操作アイコン38と、
9)累積活況指標値表示部39と、
を含む。
コンテンツ表示部32では、少なくとも動画を含むマルチメディアコンテンツ(例えば、提供ユーザ自身による演奏や演芸などのライブ中継、提供ユーザがプレイするゲームプレイのライブ中継や録画されたゲームプレイ動画を編集したもの、提供ユーザが撮影や編集を行ったビデオ作品、など)の映像を表示する。
付帯情報表示部31で表示される付帯情報とは、例えば、タイトルや、ジャンル、撮影日時、撮影場所、被写体に関する情報、状況説明文、提供ユーザからのメッセージ、などが含まれ得る。マルチメディアコンテンツがゲームプレイ動画であれば、プレイ内容やゲーム状況(例えば、プレイしているステージや場所の情報、装備品の情報、敵キャラクタの名称、攻略の状況、ステージクリアまでの残時間や経過時間、入手できるレアアイテム名、など)が含まれ得る。本実施形態では、付帯情報は、マルチメディアコンテンツの提供前に提供ユーザ自らが設定する事とするが、ストリーミング配信サービスの運営者側が設定するとしてもよいし、ゲームプレイ動画であればプレイしているゲームのプレイ情報から自動取得して設定するとしてもよい。
汎用表示部33には、各種報知や、演出表示、アバター4の表示などに目的を固定せずに使用される領域である。発信内容表示部35の拡張領域としても使用される。
テキスト発信操作部34は、コメントやメッセージのテキスト(文字・数字・記号)の入力欄と、発信実行操作アイコンなどを含む。
発信内容表示部35には、マルチメディアコンテンツを視聴中の視聴ユーザ2のアバター4が表示される。そして、視聴ユーザ2から発信されたテキストは、当該ユーザのアバター4が発言していることを示す吹き出し5(5b,5c,…)の中に表示される。また、視聴ユーザ2から発信された発信用画像8は、当該ユーザのアバター4から飛び出すように、或いはアバター4が取り出したかのようなアクション動作で出現表示がなされる。つまり、テキストや発信用画像8の反映表示が行われる。
画像発信操作アイコン36は、発信する画像を事前に割り当てておくことが可能なワンタッチ操作アイコンである。当該アイコンにワンタッチするだけで、割り当て設定されている発信用画像8が発信(投稿)されることになる。
詳細は後述するが、ここで言う発信用画像8は、本実施形態のストリーミング配信の運営者が用意し、視聴ユーザ2に無料或いは有料で付与する画像である。視聴ユーザ2は発信用画像8を入手・購入してそれらを保有し、発信(投稿)に使用することができる。発信された発信用画像8は視聴ユーザ2の保有数から消費される。
画像発信操作アイコン36には、視聴ユーザが現在所有している発信用画像8の何れかの種類を割り当てることができる。
具体的には、所定の割り当て変更操作(例えば、当該アイコンへの2本指タッチ操作)を行うと、視聴画面W3には、図4に示すようなポップアップ表示W4が表示される。ポップアップ表示W4には、視聴ユーザ2が所有する発信用画像8(8a,8b,…)が種類毎にその所有数とともに表示される。視聴ユーザ2はそれらのうちの何れかをタッチ操作して、画像発信操作アイコン36への割り当てを設定することができる。現在割り当てられている発信用画像8の表示には、選択状態を示すチェックマーク40が添付表示される。
視聴画面W3上は同じ位置にある同じ操作アイコンであるが、割り当てる発信用画像8が変わることで、異なる発信操作をすることができるようになっている。
発信用画像8の種類は、適宜設定可能である。静止画に限らず、アニメーションGIFのように変化を伴う画像でも良い。そして、発信用画像8は、基本的には視聴ユーザ2間のコミュニケーションのアイテムとなるように様々にデザインされている。その中には、視聴しているマルチメディアコンテンツを評価するメッセージ(例えば、いいね、だめだね、面白い、面白くない、凄い、格好いい、…)、提供ユーザへの応援やねぎらいのメッセージ(例えば、頑張れ、落ち着いて、…)、発信者の既定の意思表示(例えば、いいね、面白い、等の評価のメッセージや、応援しています、頑張れ、…)などを示すデザインの発信用画像8が含まれている。
そうしたメッセージや意志表示を含むデザインの発信用画像8が割り当てられている状態で画像発信操作アイコン36を操作すると、当該操作は、メッセージ発信操作や、既定の意思表示を示す既定発信操作を行うことになる。
例えば、画像発信操作アイコン36に割り当てる発信用画像8として、発信用画像8a、8b、8cのような、花や星などの自然物をモチーフとしたグラフィック図形とすることができる。花や星は、喜び・楽しい・対象を良く思っている、などの好意的な意志表示のタイミングに発信すると好適である。その他、テキストでは表示されないような大サイズのテキストをモチーフとしたグラフィック図形としてもよい。同じ形状だが、大きさや配色などを異ならせた複数種類の発信用画像8でシリーズ(例えば、春の花シリーズ、夏の花シリーズ、など)を用意することもできる。
また、画像発信操作アイコン36に割り当てる発信用画像8として、発信用画像8d、8eのように、キャラクタになにがしかのアイテム(図4の例では、スティック先端に星が付いていて、手に持って振るようにして使う応援グッズ)を持たせた内容や、キャラクタが何かのアクション(例えば、投げキッスする、笑いかける、がっかりする、など)をしている画像、等とすることができる。同じアイテムを持っていてもキャラクタが異なれば違う種類とすることができる。また、同じアクションをしていてもキャラクタが異なれば違う種類とすることができる。
また、画像発信操作アイコン36に割り当てる発信用画像8として、発信用画像8fのように、画像内に単語や文言を含む画像も可能である。キャラクタに吹き出しを付けて表し、あたかもキャラクタがその単語や文言を話しているかのようにデザインしてもよい。勿論、その単語や文言は、マンガの効果音表現のようなオノマトペでも良い。例えば、驚いた様子のキャラクタに「ギク!」の文字、興奮した様子のキャラクタに「ワクワク!」の文字、を添えた画像とすることができる。
また更に、本実施形態の発信用画像8(8a,8b,…)は、ストリーミング配信サービスの運営者により予め用意されているものとしているが、ユーザ自らが作成した画像の使用が可能な構成でもよい。勿論、グラフィックデザイン、イラスト、フォントに限らず、実写の画像を用いたものでもよい。
図3に示すように、本実施形態の動画配信サービスの視聴画面W3は、大きなコンテンツ表示部32前にして、それよりもずっと小さな視聴ユーザ2のアバター4(4a,4b,…)を配置表示するようにレイアウトされており、あたかも集まってマルチメディアコンテンツを鑑賞しているような雰囲気をユーザに提供する。
加えて、各視聴ユーザ2が発信したテキストをアバター4の吹き出し5で表示したり、発信用画像8をアバター4から出現表示させるように反映表示することで、まるで、皆でマルチメディアコンテンツを鑑賞しつつ、思い思いに感想を述べたり、仲間に話しかけているような雰囲気、を醸成している。発信用画像8は、テキストのように一々読まなくて良いので、視聴ユーザ2が感じているところ、思っているところのものを瞬時かつ象徴的にしかも端的に伝えることができる。また、場の盛り上げ効果もテキストよりも大きい。
このように、本実施形態の視聴画面W3は、配信用のマルチメディアコンテンツを提供する提供ユーザとそれを視聴する視聴ユーザ2とが、あたかも1つのライブステージや舞台を協働して盛り上げている感覚を得やすいように工夫されている。
そして、本実施形態では、テキストや発信用画像8のユーザ発信機能を利用して、視聴ユーザ2間の一体感や連帯感を高める新たな付加価値をもたらすように工夫されている。
図5は、本実施形態のストリーミング配信サービスが備える新たな付加価値について説明するための図である。
本実施形態では、視聴ユーザ2(2a,2b,…)のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)で、テキストや画像の発信操作を行うと、何時何を発信したのかについての情報すなわち発信実績の情報が、ストリーミングサーバ1100に蓄積される。そして、ストリーミングサーバ1100を介して同時にマルチメディアコンテンツを視聴している全ての視聴ユーザ2のユーザ端末1500に送信され、それぞれの視聴画面W3にて反映表示される。
ストリーミングサーバ1100は、発信タイミングの前後で発信者が異なる発信が所定規模以上に連鎖した「発信コンボ(ユーザ発信のコンビネーションの略)」の発生に応じて、マルチメディアコンテンツを視聴している雰囲気を盛り上げるための特典制御を実行する。
発信コンボの発生認定は、連鎖条件を満たす状態が規模要件を満たす程に継続された場合に、肯定判定(認定判定)される。
連鎖条件は、発信されたタイミング(発信タイミング)に連続性が有り、且つ、それらの発信内容に関連性が有る場合に、連鎖条件が満たされたと肯定判定する。
連続性の判定は、発信タイミングの時間差が所定の「連続性認定時間差Δt」以下である場合に、それらは「連続性有り」と肯定判定される。
連続性認定時間差Δtは、適宜設定可能である。例えば、5秒前後を設定すると好適である。なお、連続性認定時間差Δtは、ストリーミング配信サービスで共通の値とすることもできるが、本実施形態では配信されるマルチメディアコンテンツのジャンルなどの内容に応じて異なる値を用意している。
関連性の判定は、「連続性有り」と判定された複数の発信内容を対象にして行われ、それら複数の発信内容の共通点やそれらが作り出すパターンの有無に基づいて行われる。換言すると、発信操作同士の関連性が有れば「関連性有り」と肯定判定される。
図6は、関連性有りと判定される例を説明するための図である。
図6(1)〜(6)は、関連性があると認定される異なるタイプの例を示しており、関連性の判定対象となる連続性を有すると判定された発信の内容(連続性を有する発信内容)の例を発信順に左から右に配列して示している。なお、配列されている発信の内容の例やその数は例示のための便宜上のものあり、実際の運用においてこれらに限定されるものではない。
図6(1)〜図6(4)に示すように、連続性を有する複数の発信内容が、共通点を有している場合に、それらは関連性が有ると判定される。
図6(1)の例では、何れも発信用画像8aであって、その種類が共通するので関連性有りと判定される。共通点は発信用画像8の種類に限らない。連続性を有する発信内容とされる複数の発信用画像8の配色や形状でもよい。配色の場合は、最も広い面積を示す主要配色や、面積占有順上位の配色の色系、などでもよい。全体として丸型、△型、四角型、といった外形についての共通に着目して関連性の条件が定められていてもよい。
また、描かれている内容の共通性に着目してもよい。例えば、図6(2)のように、発信用画像8に描かれているキャラクタは異なるが、ポーズやアクションが共通している場合も、関連性有りと判定することができる。
図6(3)のように、キャラクタもポーズやアクションも厳密には異なるが、ポーズやアクションに共通のテーマ性がある場合も、関連性有りと判定することができる。図6(3)の例では、音楽演奏というテーマにおいて共通点があるので、関連性有りと判定されている。他にも「旗を振る」「メガホンで叫んでいる」「拍手をしている」といった3つのアクションが揃うと「応援」というアクションの共通テーマがあるので、関連性有りと判定することもできる。更に言えば、発信用画像8に描かれているキャラクタが、全体として1つの団体モーションを形成している場合(例えば、スタジアムでの応援に使用されるウェーブモーションなど)に、関連性有りと判定することもできる。
また更に、画像に含まれるテキストに着目すれば、図6(4)に示すように、発信用画像8に含まれるテキストの意味内容が同一であったり、共通のテーマ性がある場合も、関連性有りと判定することができる。図6(4)の例では、何れも「かわいい」を意味するので、関連性有りとしている。
図6(5)〜図6(6)に示すように、連続性を有する発信内容が、発信された順(発信順)にそれらを並べてみるとパターンを形成している場合や、所定の組み合わせが揃うと、関連性有りと判定される。
図6(5)の例では、連続性を有する発信内容全てに共通する共通点は無いが、発信用画像8fと発信用画像8bとが発信順に交互に発信された時系列パターンを形成しているので、関連性有りとされる。関連性有りと認める時系列パターンの内容は、適宜設定可能である。
また、図6(6)の例でも、発信用画像8a、8b、8s、8tはそれぞれ異なる種類であるが、所定の「花」シリーズが形成されているので、関連性有りと判定することができる。
図5に戻って、規模要件の判定は、連鎖条件を継続して満たしている回数(換言すると連鎖数)又は時間長が基準値に達している場合に肯定判定される。本実施形態では連鎖条件を継続して満たしている回数「3連鎖以上」とするが、2連鎖以上の値を適宜設定することができる。または、連続性認定時間差Δtの当該回数を乗じて、連鎖条件を継続して満たしている時間長「3×Δt以上」と設定してもよい。
規模要件が満たされると、「発信コンボが発生した」と認定され、その規模を表す数(本実施形態では連鎖数)が「コンボの連鎖数」「コンボ数」となる。そして、発信コンボが発生すると、特典制御が実行される。
特典制御の内容は、適宜設定可能である。本実施形態では、視聴ユーザ2や提供ユーザへの特典の付与(例えば、アイテム、クーポン、抽選券、ポイント、などの付与)、視聴画面W3に適用される背景を特別な内容にする、視聴画面W3に特別な演出表示を行う、特別なイベント(例えば、特定の発信用画像8を一定時間無料で使えるようになる、など)を発生させる、などの内容が設定されている。
そして、特典制御の内容は、図6に示すように、関連性有りと判定される条件別に、異なる内容が割り当てられている。図6中の「特典A1」「特典A2」…がそれに該当する。つまり、発信コンボが発生したと認められたときに満たした関連性認定条件に応じて、実行される特典制御が変わることになる。
特典制御の内容によっては、連鎖数に応じて更に特典制御の内容に差異が設けられており、ストリーミング配信サービス全体でみると多様な特典制御が行われるようになっている。例えば、特典制御がアイテムを付与する内容であった場合、付与対象のユーザ1人当たりの付与数が、連鎖数が大きい程、より多くなるように設定して、差異を設けることができる。また、特別なイベントが発生する場合、連鎖数に応じてイベントの内容が異なるように設定するとしてもよい。
図7は、発信コンボの発生及び特典制御が実行されていることをユーザに報知する例を示す視聴画面図である。発信コンボの発生が認定され、特典制御が実行されると、視聴画面W7には、コンボ発生通知80と、特典実行通知82と、演出表示84とが、汎用表示部33に表示される。勿論、表示箇所の設定は、汎用表示部33に限らず、画面内であれば何処でも良い。
コンボ発生通知80は、発信コンボの連鎖数を含み、連鎖数に応じて異なるフォントや異なるサイズで報知内容が表示されるように設定されている。
特典実行通知82は、実行されている特典制御の内容を告げる。
演出表示84は、発信コンボの連鎖数や特典制御の内容に応じた種類が表示されて、動画視聴の雰囲気を盛り上げる。
さて、本実施形態では、こうした発信コンボの仕様を利用して、更にユーザ体験をより豊かにする工夫が盛り込まれている。それを「秘密イベント」と言う。
図8は、秘密イベントについて説明するための視聴画面例を示す図である。
「秘密イベント」は、同じマルチメディアコンテンツを視聴している視聴ユーザ2同士で、お互いの発信内容が分からない状況で、秘密条件として設定された発信コンボの条件を達成した場合に、特別な特典を獲得することができる視聴者参加型のマルチプレイイベントである。
特定のイベント開始条件が満たされると、「秘密イベント」が発動する。そして、秘密イベントが発動すると、少なくとも関連性の条件を含む秘密条件が自動で設定される。
一方、視聴画面W8では、秘密イベントが発動すると、秘密イベント発生通知70が表示されて、視聴ユーザ2にイベント発生が告知される。しかし、秘密条件とされた関連性の条件は視聴ユーザ2には明かされず、ヒント表示72が視聴画面W8に表示されるにとどまる。ヒント表示72は、秘密条件とされた関連性の内容に関する間接的な情報や連想させる情報、いわゆるヒントを開示する。ヒント表示72は、全視聴ユーザ2に向けた秘密イベントのクリアのための「お題」の提示とも言える。
秘密条件とされた関連性の内容によっては、開示可能な情報が複数、つまりはヒントが複数用意されている場合もある。その場合は、視聴画面W8に表示される追加ヒント要求操作アイコン38を操作することによって、追加ヒント表示74を表示させることができる。但し、追加ヒントの要求には対価が要求される。対価は、電子決済による仮想通貨の消費、特定のアイテムや発信用画像8の消費、などによって実現される。勿論、対価は「0」、すなわち無償に設定することも可能である。
さて、視聴ユーザ2は、ヒント表示72を参考にして、皆の発信で秘密条件とされた関連性の内容に当たりをつけて、思い思いにテキストや画像の発信を行うことになる。しかし、自分が発信者である発信内容の反映表示は自分の端末においては当該発信内容が明示され(明示形態)、他者の発信内容の反映表示は、その発言内容が非明示な状態(非明示形態)で、つまり「目隠し」された状態で表示される。そのため、そう簡単には秘密条件を満たす発信コンボを作ることはできないようになっており、イベントに視聴者参加型のゲームとしての趣向をもたらしている。
図8の例では、図示の視聴画面W8が表示されている視聴端末のユーザ端末1500aを使用する視聴ユーザ2aが発信操作した発信用画像8(8g)は標準形態(明示形態)で表示されている。本実施形態では、発信用画像8(8g)がそのまま表示される。対して、他の視聴ユーザが発信したテキストや発信用画像は非明示形態で表示される。本実施形態では、目隠し7(7b、7c、…)で覆われて、視聴端末のユーザ端末1500aを使用する視聴ユーザ2aには、その内容が見えないように表示されている。
非明示形態で反映表示された他の視聴ユーザが発信したテキストや発信用画像は、吹き出し5bや近接するアバター4(4b、4c)との相対位置から、概ねどの視聴ユーザによる発信であるかが知れるが、本実施形態では、視聴ユーザ別に固有の目隠し7(7b,7c,…)が設定されており、目隠し7(7b,7c,…)のデザインからもそれがどの視聴ユーザによる発信であるかが分かるようになっている。
視聴ユーザ各々が、他者の発信内容が見えない状態で、発信した結果、見事ターゲットとして設定されている秘密条件を満たす発信コンボを実現すると、当該秘密条件に対応づけられる秘密イベント用の特別特典制御が実行される。この特別特典制御は、秘密イベントではない通常時における発信コンボが発生した場合の特典制御よりも価値ある内容とされる。
そして、各視聴端末では図9に示すように視聴画面W9が表示される。具体的には、汎用表示部33では、イベントクリア通知86と、秘密イベントのクリア特典の内容を通知する秘密イベント用特典通知82と、演出表示84と、が表示される。そして、発信内容表示部35では、非明示形態で表示されていた他視聴ユーザの発言内容が標準形態で表示される。つまり、目隠し7がリベールされ、明示形態とされる。そして、秘密イベントは終了となる。
さて、このように秘密イベントでは、他者の発信内容は目隠しされている。
そのため、図6(1)のように、花柄の発信用画像8を揃えるといった、最も単純なパターンの発信コンボの形成すら困難になる可能性も否定できない。
そこで、本実施形態では、秘密イベントが発動すると、関連性認定条件を秘密イベント中に限り緩和する「緩和条件」を設定する。緩和条件を設けることで、関連性認定条件の判定対象とされる発信内容に、関連性認定条件の成立を阻害する発信内容(以下、「阻害発信」と呼称)が少数含まれていても、便宜上、関連性認定条件が満たされたと見なされるようにする。
「緩和条件」としては、
1)関連性認定条件の判定対象に含まれる阻害発信の許容数、
2)関連性認定条件の判定対象数に含まれる阻害発信の許容割合、
3)途切れ許容時間差条件ΔU、
の少なくとも何れかを設定することができる。
途切れ許容時間差条件ΔUは、図10に示すように、判定対象とする発信内容の発信タイミングに着目して、阻害発信(図10の例では発信用画像8s)の発信タイミングt4から途切れ許容時間差条件ΔU以内に、途中まで満たされていた関連性認定条件(図10の例では、画像種類が発信用画像8aで共通)を継続して満たす新たな発信用画像8aの発信タイミングt5までの時間である。図10の例では、規模要件を「4つ以上」とした場合、緩和条件が無ければ、全部で発信用画像8aが4つあるが、阻害発信となる発信用画像8sが中途に存在することにより規模要件を満たせずに発信コンボが成立しない。しかし、緩和条件が有ることで、阻害発信となる発信用画像8sが判定対象から除外され、発信コンボの発生と認定されることになる。
因みに、緩和条件が「許容数=1以下」或いは「許容割合=20%以下」に設定している場合でも、図10と同じ結果となる。
なお、秘密イベントは、秘密条件とされた関係性を満たす発信コンボがそれまでに実現されなくとも、所定のイベント終了条件が満たされると自動的に終了される。イベント終了条件は、適宜設定可能である。例えば、イベント開始から所定時間経過、発信用画像8のうち当該イベントに限り設定されるNGテキストやNG画像(終了条件として設定された発信内容)が発信された場合、などを設定できる。
秘密イベント終了時点で、まだ秘密条件とされた関係性を満たす発信コンボがそれまでに実現されていない場合は、目隠し7はそのままとなる。そして、目隠し7は通常の反映表示と同様に、表示開始から所定時間で発信内容表示部35から消去される。その際、目隠し7を消去する際に、目隠し7が先に消去されて、これに覆い隠されていた発信用画像8が一瞬だけ見えるように表示制御するとしてもよい。
[機能構成の説明]
図11は、本実施形態におけるストリーミングサーバ1100の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるストリーミングサーバ1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、音出力部390sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。図1のキーボード1106がこれに該当する。
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ユーザ端末1500から受信したデータ、等に基づいて各種の演算処理を実行して、ストリーミングサーバ1100の動作を統合的に制御する。
そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部204と、配信サービス管理部210と、計時部280sと、音生成部290sと、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
ユーザ管理部202は、ユーザ登録手続きに係る処理及びユーザアカウントに紐付けられる各ユーザのデータの管理を行う。本実施形態では、ユーザ管理部202は、1)登録ユーザへの固有のユーザアカウントの付与と、2)ユーザアカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理と、3)課金要素(本実施形態ではオンラインショッピングなど)の支払いで消費される電子決済媒体の帳簿管理と、4)ログイン及びログアウトの履歴等を管理する利用履歴管理と、5)アバター4の作成・編集機能と、の各機能を有する。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられる他のデータの管理機能も適宜含めることができる。
オンラインショッピング管理部204は、オンラインショッピングに関する制御を担い、公知のオンラインショッピング技術を適宜利用して実現できる。本実施形態では、視聴ユーザ2は、オンラインショッピングによって、発信用画像8などを購入することができる。オンラインショッピングにおける販売対象は、これら以外にも適宜設定可能である。
配信サービス管理部210は、動画配信サービスの実行管理に係る各種処理を行う。そして、本実施形態の配信サービス管理部210は、マルチメディアコンテンツのストリーミング配信サービスを実現するための各種処理を行う。例えば、マルチメディアコンテンツの配信スケジュールの管理処理、視聴ユーザの管理処理、提供端末から配信用のマルチメディアコンテンツのコンテンツデータを取得する処理、ストリーミング配信処理、などを実行することができる。勿論、これら以外の処理も適宜含めることができる。
そして、本実施形態では、配信サービス管理部210は、アバター表示制御部212と、発信反映制御部214と、連鎖条件設定部216と、規模要件設定部218と、秘密イベント制御部220と、特典制御実行部230と、活況指標値算出部232と、ランキング管理部234と、を有する。勿論、これら以外の機能部も適宜含むとしてもよい。
アバター表示制御部212は、視聴画面に、視聴ユーザ別のアバターを表示させる制御を行う。本実施形態では、視聴ユーザ別のアバターを表示させるためのデータの配信がこれに含まれる。
発信反映制御部214は、視聴中のマルチメディアコンテンツに対する発信操作が入力されたことを視聴者ユーザのユーザ端末(視聴端末)から受け付けて、当該発信操作がなされた反映表示を視聴端末における視聴画面中に表示させる制御を行う。
本実施形態では、視聴端末から発信操作に応じて発信リクエストともに発信内容のデータを受け付け、一時記憶し、全視聴端末及び提供端末へ向けて、発信内容のデータを配信する処理がこれに該当する。そして、本実施形態では、視聴端末側で、受信した発信内容が反映された表示体を発信内容表示部35(図3参照)に表示させる反映表示の表示制御を行う。具体的には、吹き出し5によるテキストの表示や、発信用画像8の出現表示がこれに該当する。つまり、発信反映制御部214は、発信操作に係る視聴ユーザ2のアバターが所与のアクション動作を行うように表示制御することができる。
なお、ストリーミングサーバ1100が、発信内容表示部35として表示される画像それ自体も配信の対象とする場合には、発信反映制御部214がその画像を生成するとしてもよい。
連鎖条件設定部216は、本実施形態で言う所の「発信コンボ」の発生を認定するための条件の1つである連鎖条件を、配信されるマルチメディアコンテンツの種類等に応じて可変に設定する。配信されるマルチメディアコンテンツがゲームプレイ動画である場合には、連鎖条件を、視聴中のゲームプレイ動画に係るゲーム状況に応じて可変に設定することができる。また、連鎖条件の設定に際しては、複数の視聴ユーザにより入力された発信操作同士の関連性を認定するための関連性認定条件を更に含むように連鎖条件を設定する。
規模要件設定部218は、本実施形態で言う所の「発信コンボ」の発生を認定するための条件の1つである規模要件を、配信されるマルチメディアコンテンツの種類に応じて可変に設定する。配信されるマルチメディアコンテンツがゲームプレイ動画である場合には、規模要件を、視聴中のゲームプレイ動画に係るゲーム状況に応じて可変に設定することができる。また、規模要件の設定に際しては、連鎖条件を満たした数または時間に基づく条件や、連鎖条件を満たす発信操作を行った視聴ユーザの数に基づく条件、が含まれるように規模要件を設定することができる。
秘密イベント制御部220は、秘密イベントに係る各種制御を実行する。具体的には、イベント開始終了制御部221と、秘密条件設定部222と、緩和条件設定部223と、第1表示制御部224と、イベントクリア判定部225と、第2表示制御部226と、ヒント表示制御部227と、を含む。
イベント開始終了制御部221は、秘密イベントの発生・終了の判定と制御を行う。
秘密条件設定部222は、発生した秘密イベントにて適用される関連性認定条件を選択し秘密条件として設定する。本実施形態では、配信されるマルチメディアコンテンツの内容及び/又は当該マルチメディアコンテンツの視聴状況に応じて秘密条件を設定することができる。配信されるマルチメディアコンテンツがゲームプレイ動画の場合は、ゲームプレイ動画に係るゲーム状況に応じて秘密条件を設定することができる。
緩和条件設定部223は、秘密条件とされた関連性認定条件の判定に際し、条件を満たす(=認める)ための緩和内容を設定する。
第1表示制御部224は、発信内容の表示形態を視聴端末とされるユーザ端末別に制御する機能部であって、当該ユーザ端末の視聴ユーザが発信した発信内容(自身発信内容)を明示形態、当該ユーザ端末の視聴ユーザ以外が発信した発信内容(他者発信内容)を非明示形態として視聴画面中に表示させる制御を行う。
本実施形態では、視聴端末にて新たな発信操作が行われる毎に、全視聴端末へ向けて同じ情報を配信するので、視聴端末側で当該新たな発信の発信内容が、自身発信内容であるか他者発信内容であるかを判定するための情報として、発信者のユーザアカウントと、目隠し7の情報と、を配信内容とともに送信する。
イベントクリア判定部225は、複数の視聴ユーザによる複数の発信内容が、少なくとも所与の関連性認定条件を含む秘密条件を満たすか否かを判定する。本実施形態では、緩和条件設定部223が設定した緩和条件を適用して判定する。
また、イベントクリア判定部225は、秘密条件を満たすか否かの判定対象とする発信内容を発信順に選択し、且つ、同一の視聴ユーザによる発信を連続して選択しないように選択することができる。異なる視聴ユーザによる交互の発信のみを判定対象とすることで、発明の目的に即するように、1人の視聴ユーザによるイベントクリアではなく、複数の視聴ユーザの参加によるイベントクリアを求めるようにしている。
第2表示制御部226は、イベントクリア判定部225により肯定判定された発信内容であって、第1表示制御部224により非明示形態とされた発信内容を、明示形態に変更して表示させる制御を行う。本実施形態では、所定の秘密イベントのクリア通知の配信がこれに該当する。
ヒント表示制御部227は、秘密条件のヒントを視聴端末とされるユーザ端末に表示させる制御を行う。本実施形態では、視聴端末にて、追加ヒント要求操作アイコン38への操作が検出された場合には、追加ヒント表示74(図8参照)を表示させることが可能である。その場合、追加ヒントを、提供ユーザ又は視聴ユーザによる所定の対価支払と引き換えに、マルチメディアコンテンツを視聴中の視聴ユーザ全員のユーザ端末に表示させる。なお、追加ヒントの表示は、追加ヒント要求操作アイコン38へ操作した視聴ユーザの視聴端末に限定する構成としてもよい。また、対価支払いの引き換えによるヒント表示は、追加ヒントに限らずヒント表示72(図8参照)についても適用する構成も可能である。
特典制御実行部230は、発信コンボの発生及び秘密イベントのクリアに伴い、視聴ユーザ及び/又は提供ユーザに所与の特典を付与する制御を実行する。その際、コンテンツの種類や、満たされた関連性認定条件、満たされた規模要件に応じて付与する特典を可変に制御することができる。配信されるマルチメディアコンテンツがゲームプレイ動画である場合には、ゲームプレイ動画に係るゲーム状況に応じて、付与する特典を可変に制御することができる。
活況指標値算出部232は、視聴ユーザの発信状況を少なくとも用いて、当該コンテンツに係る活況指標値を算出する。
ランキング管理部234は、活況指標値に基づいて各コンテンツをランキングする。
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
音生成部290sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、ストリーミングサーバ1100のシステム管理や動画配信に係る操作音やBGMなどの音声データを生成或いはデコードする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390sへ出力する。
音出力部390sは、音声信号を放音する。図1の例では本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
画像生成部292sは、ストリーミングサーバ1100のシステム管理に関する画像等を生成することができる。そして、システム管理に関する画像は画像表示部392sへ出力することができる。
画像表示部392sは、画像生成部292sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1の例ではタッチパネル1108が該当する。
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では通信装置1153が該当する。
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにストリーミングサーバ1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。図1の例では本体装置1101が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
図12は、本実施形態におけるサーバ記憶部500sが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。本実施形態におけるサーバ記憶部500sは、サーバプログラム503と、配信用提供端末プログラム505と、配信用視聴端末プログラム507と、販売品管理データ509と、配信サービス初期設定データ510と、を記憶する。
また、サーバ記憶部500sは、ストリーミング配信に係り逐次生成・管理されるデータとして、提供ユーザ登録データ590と、ランキングデータ599と、ユーザ管理データ600と、配信管理データ620と、現在日時800と、を記憶する。その他、タイマや、カウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
サーバプログラム503は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部204と、配信サービス管理部210としての機能を実現させるためのプログラムである(図11参照)。
配信用提供端末プログラム505は、提供端末として使用されるユーザ端末1500へダウンロードされるアプリケーションプログラムのオリジナルであって、これを実行することにより、そのユーザ端末1500は提供端末として機能できるようになる。
なお、配信用提供端末プログラム505は、ライブ配信機能を実装したゲームを実行可能にするためのゲームプログラムの中に含まれている構成も可能である。
配信用視聴端末プログラム507は、視聴端末として使用されるユーザ端末1500へダウンロードされるアプリケーションプログラムのオリジナルであって、これを実行することにより、そのユーザ端末1500は視聴端末として機能できるようになる。
販売品管理データ509は、オンラインショッピングによる販売品を定義・管理するためのデータを格納する。例えば、購入可能なデータと、在庫数、その課金対価(決済媒体からの引き落とし額に相当)とを対応づけて格納している。
配信サービス初期設定データ510は、本実施形態のストリーミング配信サービスを実行するための各種初期設定データを格納している。本実施形態では、発信用画像定義データ520と、連続性認定条件定義データ530と、関連性認定条件定義データ540と、規模要件定義データ550と、特典定義データ560と、秘密イベント定義データ570と、コンボ発生報知定義データ580と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。例えば、アバター4を作成・編集するための素材データや、視聴画面の背景画像とすることのできる複数の背景データ、各種演出表示のための素材データを含めることができる。
発信用画像定義データ520は、発信用画像8を定義するデータである。
1つの発信用画像定義データ520は、例えば図13に示すように、発信用画像種類521と、発信用画像データ522と、販売価格523と、レアリティ524と、当該発信用画像が反映表示されてから消えるなどの表示形態の変更が行われるまでの表示持続時間525と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
図12に戻って、連続性認定条件定義データ530は、異なる視聴ユーザによる時間的に隣接する発信操作が、連続性を有すると見做すための条件を定義する情報を格納する。本実施形態では、連続性認定時間差Δt(図5参照)を定義している。本実施形態では、連続性認定条件定義データ530は、連続性認定時間差Δtが1つのみであるが、マルチメディアコンテンツの内容、例えばジャンルなど、に応じて連続性を認定する条件を違えたい場合には、選択条件別に異なる連続性認定時間差Δtを対応づけて格納すればよい。
関連性認定条件定義データ540は、関連性を認定するための条件を定義する各種データを格納する。1つの関連性認定条件定義データ540は、例えば図14に示すように、固有の関連性ID541と、当該定義データが選択・適用される条件を記述する選択条件542と、関連性認定条件544と、1つ又は複数のヒントデータセット546と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
選択条件542は、更に、マルチメディアコンテンツの付帯情報とされる内容に関する条件を含む。本実施形態では、ジャンル条件542aと、提供ユーザ条件542bと、被写体条件542cと、状況条件542dと、視聴ユーザ数条件542eと、コンボ発生回数条件542fとを含み、それらのAND条件又はOR条件として記述される。勿論、選択条件542が内包するこれらの条件は、「設定なし」の場合もあり得る。
ジャンル条件542aは、視聴されるマルチメディアコンテンツのジャンルについての条件である。例えば、「ゲームプレイ実況」の時だけに適用される関連性認定条件を用意することもできる。
提供ユーザ条件542bは、提供ユーザに関する情報についての条件である。例えば、ユーザアカウント、ユーザ歴、年齢、性別、特定ゲームタイトルにおけるプレーヤレベルや称号、ストリーミング配信サービスにおける人気ランキングのランキング順位、などについての条件を設定できる。
被写体条件542cは、配信されるマルチメディアコンテンツの主たる被写体についての条件である。例えば、提供ユーザ自身、子供、動物、料理、自動車、紹介する物品、演奏する楽器や曲目、演奏バンド名、ゲームジャンル、ゲーム名、プレイするゲームキャラクタ、などである。それらの固有名を当該条件に含めることもできる。その場合、複数の固有名をAND条件又はOR条件として定義してもよい。
状況条件542dは、配信されるマルチメディアコンテンツの内容の状況についての条件である。提供ユーザが、提供するマルチメディアコンテンツに付帯する情報の中にも、状況に関する情報が含まれている。例えば「(曲名)を演奏してみた」「(番組名のエンディング)を踊ってみた」「(製品名)の開封」「(ゲームタイトル)のステージ難所をクリア」「(ゲームタイトル)の第4ステージボスキャラ攻略」、などとなる。よって、状況条件542dは、それらに含まれるキーワードを設定することにより定義付けできる。
視聴ユーザ数条件542eは、その時の視聴ユーザ数についての条件である。
コンボ発生回数条件542fは、それまでに発生認定された発信コンボの回数についての条件である。
その他、配信中のマルチメディアコンテンツのランキング順位、配信開始からの発信累計数なども選択条件542を記述する情報として利用することもできる。
関連性認定条件544は、共通点条件544aと、組み合わせ条件544bと、のAND条件又はOR条件として記述される。関連性認定条件544が含むこれらの条件は、何れも「設定なし」を含み得る。
共通点条件544aは、連続性を有する複数の発信の発信内容である発信用画像8やテキストに共通するべき要件を定義する。例えば、発信用画像8の種類や、発信用画像8に含まれる(描かれている)共通のテキスト、主要配色、共通と認められる被写体種類のリスト、等を設定することができる。主要配色は、発信用画像8の他、発信されたテキストのフォントカラーにも適用できる。
組み合わせ条件544bは、連続性を有する複数の発信の発信内容である発信用画像8やテキストの組み合わせを定義する。例えば、発信用画像8の種類のリスト、発信用画像8の主要配色のリスト、発信用画像8に含まれている(描かれている)テキストのリスト、発信されたテキストの戦闘文字の組み合わせ、発信用画像8の種類とテキストの組み合わせ、などであり、それらの発信順も定義に含めることができる。
より具体的には、例えば、「四季の花」と言うタイトルの発信用画像8のシリーズがあったとして、当該シリーズを構成する発信用画像8の種類のリストを定義すれば、四季の花が反映表示として時系列に揃うと、関連性ありと認定される条件を定義できる。また、主要配色のリストに、虹の構成色を、発信順が虹におけるそれらの配列順と同じとなるように設定すれば、連続性を有するとされる発信された発信用画像8(連続性を有するとされた発信操作群)に描かれているものは何であれ、発信順に並べると虹と同じ配色パターンを構成していれば、関連性を認定するとする条件を定義できる。
ヒントデータセット546は、ヒント選択条件546a別に、1つ又は複数の第1ヒント546bと、1つ又は複数の追加ヒントリスト546cと、ヒント対価546dと、対価支払者546eと、を含む。
ヒント選択条件546aは、当該セットが選択される条件を定義する。本実施形態では、配信中のマルチメディアコンテンツの内容や、視聴状況を条件とする。例えば、マルチメディアコンテンツのジャンル、視聴ユーザ数、それまでの配信コンボ発生回数、配信中のマルチメディアコンテンツのランキング順位、などを、ヒント選択条件546aを記述する情報として利用することができる。
第1ヒント546bは、ヒント表示72(図8参照)として表示される内容を定義する。視聴ユーザに向けた「お題」と称しても良い。複数の場合には、何れかをランダムに選択して使用することとする。設定無しも可能である。
追加ヒントリスト546cは、追加ヒント要求操作に応じて開示・表示される追加ヒントの内容を開示される順番に格納する。追加ヒントは、第1ヒント546bの後に開示されるので、第2ヒント以降のヒントを順に格納しているといえる。なお、追加ヒントは設定無しも可能である。
ヒント対価546dは、追加ヒントの表示の支払対価を定義する。対価無しは勿論のこと、追加された追加ヒントの数に応じて対価が変化するように設定してもよい。
対価支払者546eは、追加ヒントの表示対価を誰が支払うかを指定する。基本的には、追加ヒントの要求操作をした視聴ユーザとするが、提供ユーザや、両方としてもよい。
図12に戻って、規模要件定義データ550は、発信コンボの発生を認めるために必要とされる、連続性のある発信の規模に関する条件(規模要件)を定義するデータを格納する。1つの規模要件定義データ550は、例えば図15に示すように、固有の規模要件ID551と、選択条件552と、要件数553と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
選択条件552は、関連性認定条件定義データ540の選択条件542(図14参照)と同様に構成されている。
要件数553は、本実施形態における連鎖条件を満たして継続している規模を定義する値である。本実施形態では、連続性および関連性があると認定された複数の発信の基準となる数を定義している。連続性認定時間差Δt(図5参照)と要件数553とを乗じて、継続時間の長さで定義するとしてもよい。
図12に戻って、特典定義データ560は、発信コンボの発生が認定された場合に実行される特典制御の内容毎に用意され、特典制御を定義する各種データを格納する。
例えば図16に示すように、1つの特典定義データ560は、固有の特典ID561と、適用関連性IDリスト562と、標準特典実行通知素材563と、標準特典実行データ564と、秘密イベント用特典実行通知素材565と、秘密イベント用特典実行データ566と、追加特典付与条件567と、追加特典通知素材568と、追加特典実行データ569と、を含む。
適用関連性IDリスト562は、当該定義データが適用される発信コンボや秘密イベントを指定する情報である。当該リストで指定された関連性IDの関連性認定条件を満たした発信コンボに当該定義データが適用されることを示す。また、当該リストで指定された関連性IDの関連性認定条件を秘密条件とした秘密イベントにてイベントがクリアされると当該定義データが適用されることを示す。
標準特典実行通知素材563と、標準特典実行データ564は、それぞれ秘密イベントが開始されていない状態で、適用関連性IDリスト562の関連性が満たされた発信イベントが発生したと認められた場合の特典の実行通知と、特典制御を実行するためのデータとを定義している。
秘密イベント用特典実行通知素材565と、秘密イベント用特典実行データ566は、それぞれ秘密イベントがクリアされた場合の特典の実行通知と、特典制御を実行するためのデータとを定義している。
追加特典通知素材568と、追加特典実行データ569は、それぞれ秘密イベントがクリアされた場合で、且つ、追加特典付与条件567(例えば、追加ヒント無しで、発信コンボの連続数が10に到達した場合)を満たした場合に限定した追加の特典の実行通知と、その特典制御を実行するためのデータとを定義している。なお、追加特典付与条件567と、追加特典通知素材568と、追加特典実行データ569とは、設定無しとしてもよい。
特典の内容は、適宜設定可能である。アイテム、電子決済用の決済媒体、特別な発信用画像、オンラインショッピングでの割り引き券、などの付与は勿論、イベントの発生、視聴画面の特別な背景への変更、なども特典制御の内容として設定することができる。多彩な特典内容を用意することでマンネリ化を防ぎつつ、より視聴ユーザに積極的な発信を促すことができる。
図12に戻って、秘密イベント定義データ570は、秘密イベントを定義する各種データを格納する。例えば図17に示すように、固有の秘密イベントID571と、イベント開始条件572と、イベント終了条件573と、秘密条件とされる関連性認定条件を指定する秘密条件指定関連性ID574と、緩和条件定義データ576と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
緩和条件定義データ576は、配信されるマルチメディアコンテンツの内容や視聴状況に応じて複数種類用意されている。1つの緩和条件定義データ576は、適用条件576aと、緩和条件576bとを含む。適用条件576aは、例えば、マルチメディアコンテンツのジャンル、視聴ユーザ数、それまでの発信コンボ発生回数、配信中のマルチメディアコンテンツのランキング順位、提供ユーザの情報、などで記述することができる。
図12に戻って、コンボ発生報知定義データ580は、発信コンボの発生を視聴ユーザ2等に報知する状況別に用意され、発信コンボの発生を報知する方法と内容を定義する各種データを格納する。1つのコンボ発生報知定義データ580は、例えば図18に示すように、適用関連性IDリスト581と、適用連鎖数範囲582と、標準報知素材データ583と、秘密イベント用報知素材データ584と、を格納する。
適用関連性IDリスト581と、適用連鎖数範囲582とで、当該定義データが適用される条件を定義している。適用関連性IDリスト581は、当該定義データが適用される条件であって、発信コンボの発生が認定されたときに満たしているべき関連性の種類を定義している。適用連鎖数範囲582は、発信コンボの連続数・連鎖数の範囲を指定している。
標準報知素材データ583は、秘密イベントが開始されていない状況で発信コンボが発生した場合の報知の内容を定義する。視聴画面W7(図7参照)にて表示するコンボ発生通知80や演出表示84の素材データ(画像データ又はテキスト)、フォント種類、表示サイズ、表示位置、表示時間などを格納する。表示位置は、汎用表示部33に限らず、視聴画面の外周であったり、背景であったり、適宜設定可能である。
同様に、秘密イベント用報知素材データ584は、秘密イベントが開始されている状況で発信コンボが発生した場合の報知の内容を定義する。視聴画面W9(図9参照)のイベントクリア通知86や演出表示84の素材データ(画像データ又はテキスト)、フォント種類、表示サイズ、表示位置、表示時間などを格納する。表示位置は、汎用表示部33に限らず、視聴画面の外周であったり、背景であったり、適宜設定可能である。
図12に戻って、提供ユーザ登録データ590は、登録ユーザのうち提供ユーザの経験者別に用意された特別な登録データである。1つの提供ユーザ登録データ590は、例えば図19に示すように、ユーザアカウント591と、配信素材データ592と、累積活況指標値593と、を含む。
配信素材データ592は、当該提供ユーザが提供したストリーミング配信用の素材毎に用意され、固有の配信タイトル、マルチメディアコンテンツデータ、付帯情報などを格納する。非ライブ配信の場合には、提供ユーザの提供操作に応じて予め用意されることになる。ライブ配信の場合には、提供端末より受信した配信用データをマルチメディアコンテンツデータとして配信中に逐次格納するとしてもよい。
累積活況指標値593は、ストリーミング配信を1つの番組や舞台、ステージと見立てた場合の盛り上がり度合、人気度合を表す指標値である活況指標値の累積値である。活況指標値は、視聴ユーザ2の発信数、視聴ユーザ2の数、のべ視聴時間などに応じて付与される。累積された活況指標値で、ランキングデータ599(図12参照)が決まる。
図12に戻って、ユーザ管理データ600は、登録ユーザ毎に用意され、固有の識別情報であるアカウントと紐付けられる各種データを格納する。本実施形態では、例えば図20に示すように、1つのユーザ管理データ600は、固有のユーザアカウント601と、決済媒体帳簿データ602と、アバター設定データ603と、目隠し7(7a,7b,…;図8参照)を表示させるための目隠しデータ604と、保有発信用画像管理データ608と、発信ログデータ610と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
決済媒体帳簿データ602は、当該ユーザに紐付けられる電子決済用の決済媒体(例えば、仮想通貨、サービス内通貨、特定のアイテム)の補充/消費の量と、補充/消費の事由と、変更日時と、の情報を対応づけて格納する所謂帳簿である。課金履歴データ或いは課金履歴情報と読み替えることができる。
アバター設定データ603は、当該ユーザのアバター4(図3参照)の設定データを格納する。
保有発信用画像管理データ608は、当該ユーザが保有している発信用画像8の種類毎に用意され、当該発信用画像8の最新の保有状態を記述する各種データが格納される。例えば、発信用画像8の種類と保有数とを含む。勿論、これら以外のデータ、例えば消費期限なども適宜含めることができる。
発信ログデータ610は、当該ユーザが視聴ユーザ2として発信操作する毎に作成される。1つの発信ログデータ610は、例えば、発信タイミング(発信日時)、発信対象配信タイトル、発信対象の提供ユーザのユーザアカウント、発信内容、を格納する。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
図12に戻って、配信管理データ620は、ストリーミング配信毎に用意され、配信状況を記述する各種データを格納する。1つの配信管理データ620は、例えば図21に示すように、配信タイトル621と、配信スケジュール622と、マルチメディアコンテンツデータ623と、付帯情報624と、背景データ625と、視聴ユーザ管理データ626と、アバター表示管理データ627と、発信実績データ628と、秘密条件設定データともなり得る連鎖条件設定データ630と、適用規模要件636と、連鎖数638と、コンボ発生回数639と、実行中秘密イベントID640と、適用ヒントデータセット641と、ヒント提示数642と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
背景データ625は、視聴画面の背景を定義している。
視聴ユーザ管理データ626は、視聴ユーザ2毎に用意され、視聴完了まで保存される。1つの視聴ユーザ管理データ626は、ユーザアカウントと、当該視聴ユーザ2の視聴端末に通信回線9を介して通信接続するための情報(例えば、IPアドレスなど)である視聴端末アクセス情報と、視聴開始日時と、視聴終了日時とを格納する。同じ視聴ユーザ2が、時間を置いて視聴する場合には、その都度の視聴開始日時と視聴終了日時とが追加格納され、当該視聴ユーザが配信中に視聴を中断したこと、配信中ののべ視聴時間がどれだけかを求めることができるようになっている。
アバター表示管理データ627は、視聴中の視聴ユーザ2のアバター毎に用意され、最新の表示状態を記述する各種データを格納する。1つのアバター表示管理データ627は、視聴ユーザ2のユーザアカウントと、アバターデータと、配置位置座標と、目隠し7(図9参照)の目隠しデータと、を格納する。勿論、これら以外のデータ、例えばアバターの表示サイズや、付加表示物のデータなども適宜含めることができる。
発信実績データ628は、視聴ユーザ2が視聴端末で発信操作する毎に作成される。
1つの発信実績データ628は、発信者である視聴ユーザ2のユーザアカウントと、発信タイミングと、発信内容データと、を含む。発信内容データは、テキスト発信の場合は、メッセージ等のテキスト、フォント、サイズなどを含む。画像発信の場合は、発信用画像データ522、表示持続時間525、などを含む(図13参照)。勿論、これら以外のデータも発信実績データ628に含めることができる。
連鎖条件設定データ630は、発信コンボの発生を認定するための要件を定義するデータを格納する。換言すると「発信コンボ発生認定条件設定データ」である。連鎖条件設定データ630は、秘密イベント実行中にもイベントクリア判定の際に参照されるので、イベントをクリアするための「秘密条件設定データ」も兼ねることとなる。
連鎖条件設定データ630は、適用連続性認定条件定義データ631と、適用関連性ID634と、適用緩和条件635と、を含む。
本実施形態では、秘密イベントの実行中か否かに係わらず、連続性認定条件は固定である。適用連続性認定条件定義データ631には、連続性認定条件定義データ530(図12参照)がコピーされる。
なお、連続性認定条件定義データ530に、マルチメディアコンテンツの付帯情報や、視聴状況に応じて連続性認定時間差Δt(図5参照)を違えた複数の候補を用意し、そののなかから何れかを選択する構成も可能である。その場合には、選択された何れか条件データ又はその識別情報を格納することになる。
また、秘密イベントに限定した連続性認定条件定義データ530を用意する構成も可能である。その場合は、途切れ許容時間差条件ΔUに相当する連続性認定時間差Δtを設定して、秘密イベントの開始時点でこれを適用連続性認定条件定義データ631にコピーするとしてもよい。
適用関連性ID634には、秘密イベントが実行されていない状況では、複数種類ある関連性認定条件定義データ540(図12参照)のうち、その時配信されているマルチメディアコンテンツや視聴状況が、適合する選択条件542(図14参照)の定義データの関連性ID541が格納される。秘密イベントが開始されている状況では、当該イベントの秘密イベント定義データ570(図17参照)から秘密条件指定関連性ID574がコピーされる。
適用緩和条件635は、実行中の秘密イベントに適用される緩和条件を指定する。具体的には、実行中の秘密イベントの秘密イベント定義データ570(図17参照)に格納されている緩和条件定義データ576の中から、その時配信されているマルチメディアコンテンツや視聴状況が適合する適用条件576aの定義データが検索され、検索された定義データの緩和条件576bがコピーされる。秘密イベントが実行中でなければ、設定無しを意味する所定値(例えば、NULL)が設定される。
適用規模要件636は、規模要件の設定結果を格納する。本実施形態では、複数の規模要件定義データ550(図15参照)の中から、選択条件552が適合する定義データの要件数553がコピーされることになる。
連鎖数638は、連続性の判定毎に更新され、連続性を満たしていると判定された発信の数が格納される。更新時点では、実質的には単に連続数を示していることになるが、関連性を満たしていると判定された時点で、連鎖条件を継続している回数つまりはコンボ数を表していることになる。なお、秘密イベントが実行中においては、適用緩和条件635が満たされる場合は、連続性が満たされた状態が継続しているものと見なされる。
コンボ発生回数639は、配信開始時の初期値が「0」で、発信コンボの発生が認定される毎に「1」アップされる。
実行中秘密イベントID640は、実行中の秘密イベントの識別情報(秘密イベントID571;図17参照))が格納される。未実行中では「NULL」に設定される。
適用ヒントデータセット641は、秘密イベントが開始されると、当該秘密イベントの秘密条件とされた関連性の関連性認定条件定義データ540(図14参照)のヒントデータセット546の中から、その時配信されているマルチメディアコンテンツや提供ユーザについての情報、視聴状況が適合するヒント選択条件546aのデータセットが検索され、それがコピーされる。
ヒント提示数642は、秘密イベントの開始に係り、視聴端末にて開示されているヒントの数を格納する。故に、秘密イベント開始時には「0」に設定される。そして、当該秘密イベントにおける秘密条件とされた関連性のヒントデータセット546(図14参照)の第1ヒント546bの設定があれば自動的に「1」に変更される。以降、追加ヒント要求があって、且つそれに応じるだけの追加ヒントリスト546cが提供できたならば、その都度「1」加算される。
図22は、本実施形態における視聴端末となるユーザ端末1500(1500a、1500b、…)の機能構成例を示す機能ブロック図である。視聴端末となるユーザ端末1500は、操作入力部100と、撮像部102と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
操作入力部100は、ユーザによって為された各種の操作入力に応じた操作入力信号を端末処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール、などによって実現できる。図2の方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
撮像部102は、撮影対象からの光を受光して電気信号に変換し、デジタル画像データを生成し、端末処理部200へ出力する。例えば、レンズ、メカシャッター、シャッタードライバ、CCDイメージセンサモジュールやCMOSイメージセンサモジュールといった光電変換素子、光電変換素子から電荷量を読み出し画像データを生成するデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ICメモリなどで実現される。図2のイメージセンサモジュール1520がこれに該当する。
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、ストリーミングサーバ1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、視聴端末としてのユーザ端末1500の動作を制御する。図2の制御基板1550がこれに該当する。そして、本実施形態における視聴端末の端末処理部200は、視聴端末演算部260と、計時部280と、音生成部290と、通信制御部294と、を備える。
視聴端末演算部260は、操作信号送信制御部261と、視聴画面表示制御部262とを含む。
操作信号送信制御部261は、操作入力部100へ為された操作に応じて、各種データやリクエストをストリーミングサーバ1100へ送信するための処理を実行する。
視聴画面表示制御部262は、ストリーミングサーバ1100から受信した各種データに基づいて視聴画面を表示するための制御を行う(図3,図7〜図9参照)。
音生成部290は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、視聴するマルチメディアコンテンツの音声や、視聴ユーザの発信内容の反映表示に係る効果音、BGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部390に出力する。
音出力部390は、音生成部290から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図2のスピーカ1510がこれに該当する。
画像表示部392は、視聴画面表示制御部262から入力される画像信号に基づいて各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、図2のタッチパネル1506がこれに該当する。
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部394は、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図2の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
端末記憶部500は、端末処理部200に、ユーザ端末1500を視聴端末として統合的に制御するための諸機能を実現するためのプログラムや、各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図2の制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。
視聴端末の端末記憶部500は、視聴端末プログラム504と、受信済配信データ群700と、発信用画像割り当て設定708と、反映表示管理データ710と、現在日時800と、自機を使用する視聴ユーザのアカウントである自機ユーザアカウント802と、秘密イベント実行中フラグ804と、を記憶する。勿論、これら以外のプログラムやデータも適宜記憶することができる。
視聴端末プログラム504は、端末処理部200が読み出して実行することによって視聴端末演算部260としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトウェアである。本実施形態では、ストリーミングサーバ1100から提供される配信用視聴端末プログラム507(図12参照)のコピーとする。
受信済配信データ群700は、ストリーミング配信に係りストリーミングサーバ1100から受信した各種配信データを格納する。本実施形態では、アバター表示管理データ704と、保有発信用画像管理データ706と、が含まれる。保有発信用画像管理データ706は、ユーザのログイン時又は視聴ユーザの登録時に、保有発信用画像管理データ608(図20参照)がコピーされる。
発信用画像割り当て設定708は、画像発信操作アイコン36(図3参照)への発信用画像8の割り当てを示す。具体的には、割り当てされている発信用画像8の発信用画像種類などが格納される。
反映表示管理データ710は、視聴ユーザ2による発信操作の反映表示が行われる毎に作成され、その表示管理に関する各種データを格納する。1つの反映表示管理データ710は、発信内容データと、表示位置と、表示サイズと、表示開始日時と、表示持続時間と、を格納する。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
自機ユーザアカウント802は、視聴ユーザがログインする際に記憶される。
秘密イベント実行中フラグ804は、初期状態は「0(未実行)」とされ、ストリーミングサーバ1100から秘密イベント開始通知や、当該イベントの第1ヒントのデータを受信すると、「1(実行中)」に変更される。そして、ストリーミングサーバ1100から秘密イベントの終了通知を受信すると「0(未実行)」に戻される。
図23は、本実施形態における提供端末となるユーザ端末1500(1500T)の機能構成例を示す機能ブロック図である。提供端末となるユーザ端末1500は、操作入力部100と、撮像部102と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、ストリーミングサーバ1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、提供端末としてのユーザ端末1500の動作を制御する。そして、本実施形態における提供端末の端末処理部200は、提供端末演算部270と、計時部280と、音生成部290と、通信制御部294と、を備える。
提供端末演算部270は、操作信号送信制御部272と、コンテンツ提供制御部274と、操作画面表示制御部276とを含む。
操作信号送信制御部272は、操作入力部100へ為された操作に応じて、各種データやリクエストをストリーミングサーバ1100へ送信するための処理を実行する。
コンテンツ提供制御部274は、配信用のマルチメディアコンテンツのデータの生成と、ストリーミングサーバ1100への提供制御に関する処理を行う。ライブ配信の場合は、撮像部102で撮影された画像を逐一エンコードして、ストリーミングサーバ1100へ制御する、ライブストリーミングエンコーダとしての機能を実現する。
操作画面表示制御部276は、提供端末としての操作画面を表示するための制御を行う。
端末記憶部500は、端末処理部200に、ユーザ端末1500を視聴端末として統合的に制御するための諸機能を実現するためのプログラムや、各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図2の制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。
提供端末の端末記憶部500は、提供端末プログラム506と、受信済配信データ群700と、登録時配信タイトル720と、登録時配信スケジュール722と、登録時付帯情報724と、提供用マルチメディアコンテンツデータ726と、発信コンボ発生統計データ728と、現在日時800と、を記憶する。勿論、これら以外のプログラムやデータも適宜記憶することができる。
提供端末プログラム506は、端末処理部200が読み出して実行することによって提供端末演算部270としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトウェアである。本実施形態では、ストリーミングサーバ1100から提供される配信用提供端末プログラム505(図12参照)のコピーとする。
受信済配信データ群700は、ストリーミングサーバ1100から受信した各種配信データを格納する。
登録時配信タイトル720と、登録時配信スケジュール722と、登録時付帯情報724は、それぞれ提供ユーザとして配信登録手続きをした際に申告・設定したそれぞれの情報を格納している。
提供用マルチメディアコンテンツデータ726は、配信用のマルチメディアコンテンツのオリジナルデータである。
発信コンボ発生統計データ728は、ストリーミングサーバ1100から配信された発信コンボ発生の報知の情報の統計データである。例えば、配信開始からの発信コンボの累計回数、平均コンボ数、最大コンボ数、などである。統計内容は適宜設定可能である。
当該統計データは、マルチメディアコンテンツを提供中に表示されるモニタ画面兼操作入力画面である提供画面にて表示される。
[動作の説明]
次に、コンテンツ提供システム1000の動作について説明する。
先ず、図24〜図26は、ストリーミングサーバ1100における1つのストリーミング形式によるライブ配信に係る処理の流れについて説明するためのフローチャートである。ここで説明する処理の流れは、サーバ処理部200sがサーバプログラム503を実行することにより実現される。なお、配信タイトルと配信スケジュールは予め提供ユーザによる配信登録手続きに伴い、既に設定されているものとする。また、視聴ユーザの視聴端末は、別途ログイン手続き済みであるものとする。
図24に示すように、ストリーミングサーバ1100は、先ず提供ユーザによる配信タイトルと配信スケジュールの登録時に作成された配信管理データ620(図21参照)を初期化する(ステップS100)。
すなわち、配信タイトル621、配信スケジュール622、付帯情報624は、配信登録手続きに伴い設定されている。マルチメディアコンテンツデータ623は、ライブ配信なので配信開始までは記憶されない。もし、ライブ配信でなければ、予め用意されたマルチメディアコンテンツのデータが格納されることになる。
背景データ625は、所定の背景が表示されるように初期値が設定される。視聴ユーザ管理データ626とアバター表示管理データ627は、視聴リクエストを視聴端末から受信するまで未設定である。発信実績データ628、連鎖条件設定データ630、適用規模要件636は、この時点では記憶されていない。連鎖数638とコンボ発生回数639は「0」に初期化される。
また、実行中秘密イベントID640は「NULL」、適用ヒントデータセット641は未設定、ヒント提示数642は「0」に初期化される。
次に、ストリーミングサーバ1100は、背景データ625、アバター表示管理データ627、発信実績データ628、などを、視聴ユーザ管理データ626に基づく視聴端末及び提供端末への配信を開始する(ステップS102)。配信タイミングは、所定周期としても良いし、新たな視聴ユーザの登録や、対象とされるデータが追加・削除・更新される都度に配信するとしてもよい。
また、視聴ユーザへの所定の発信用画像8の無料配付を開始する(ステップS104)。例えば、視聴時間が一定時間経過する毎に当該発信用画像を無料で付与する。これにともない、視聴ユーザの保有発信用画像管理データ608が更新されるので、ストリーミングサーバ1100は、各視聴ユーザ別に、更新された保有発信用画像管理データ608を配信する。
次に、ストリーミングサーバ1100は、視聴リクエストの受信有無を判定する(ステップS110)。視聴リクエストは、視聴端末として機能しているユーザ端末1500(1500a,1500b,…)にて視聴ユーザが視聴したい配信タイトルを選択した後に所定の視聴操作をすると、視聴端末からストリーミングサーバ1100へ、ユーザアカウント等の情報とともに送信される。
そして、ストリーミングサーバ1100は、視聴リクエストを受信すると(ステップS110のYES)、新たに視聴ユーザ管理データ626(図21参照)を作成して、視聴リクエストしたユーザを視聴ユーザとして登録し、新たなアバター表示管理データ627を作成して、当該ユーザのアバター4が視聴画面で表示されるようにする(ステップS112)。そして、新たなアバターが追加されたので、視聴画面の発信内容表示部35(図3参照)にて、視聴ユーザのアバター同士が重なり合わないように、できるだけ分散するように全アバターの配置位置を更新する(ステップS114)。
前述のようにステップS102にてアバター表示管理データ627の配信は開始されているので、配置位置が更新されたアバター表示管理データ627もまた視聴端末に配信される。視聴端末では、配信されたアバター表示管理データ627に基づいて、各アバター4の表示位置を変更することになる。視聴画面では、新たな仮想視聴者がスクリーンの前に出現したかのように見える。
これにより、ストリーミング配信を皆で一緒に視聴する仮想体験がよりリッチなものになり、視聴者の一体感が醸し出される。そして、視聴者の一体感が、みんなで視聴環境を盛り上げようという想いとなり、それが視聴ユーザによる積極的な発信を促し、ついには本実施形態のストリーミング配信サービスが従来の配信サービス以上に楽しい充実したユーザ体験をもたらす要因の1つとなる。
次に、ストリーミングサーバ1100は、テキスト発信リクエストの有無を判定する(ステップS120)。テキスト発信リクエストは、視聴端末のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)にて視聴ユーザがテキスト発信操作部34(図3参照)にて、テキスト入力して所定の発信操作を行うと、ストリーミングサーバ1100へ、ユーザアカウントと、入力されたテキストなどとともに送信される。
ストリーミングサーバ1100は、テキスト発信リクエストを受信すると(ステップS120のYES)、受信した新たなテキスト発信についての発信実績データ628(図21参照)を追加作成する(ステップS122)。
前述のようにステップS102にて発信実績データ628の配信は開始されているので、新たなテキスト発信の情報もまた視聴端末に配信される。視聴端末では、追加配信された発信実績データ628に基づいて、テキスト発信した視聴ユーザのアバター4の吹き出し5にて発信内容が表示され、あたかも当該アバターが話したかのように見える。これもまた、ストリーミング配信を皆で一緒に視聴する仮想体験をよりリッチなものにしてくれる。
次に、ストリーミングサーバ1100は、発信用画像の購入リクエストの有無を判定する(ステップS124)。購入リクエストは、視聴端末にて視聴ユーザが所定の購入操作(例えば、図3のショッピングアイコン37への操作)を行うと、ストリーミングサーバ1100へ送信される。
ストリーミングサーバ1100は、購入リクエストを受信すると(ステップS124のYES)、発信用画像8のオンラインショッピングに係る処理を実行する(ステップS126)。この購入に伴って、購入リクエストした視聴ユーザのユーザ管理データ600(図20参照)の保有発信用画像管理データ608の新たな追加又は更新が行われる。また、購入する視聴ユーザの視聴端末で記憶されている保有発信用画像管理データ706(図22参照)も同様に更新される。
このように、ライブ配信前であっても、視聴ユーザは、テキスト発信したり、発信用画像8の購入が可能となり、ライブが始まる前に視聴ユーザ間で思い思いにライブへの期待を語りあったり、ライブ開始に備えた画像発信の準備ができる。
ライブ配信の開始予定時刻に達すると(ステップS128のYES)、ストリーミングサーバ1100はマルチメディアコンテンツのライブ配信を開始する(ステップS130)。
図25に移って、マルチメディアコンテンツの配信を開始した後は、ストリーミングサーバ1100は、秘密イベントを開始するべき条件が整ったかを監視している。すなわち、秘密イベント定義データ570(図17参照)を参照して、イベント開始条件572が満たされた秘密イベントを検索する。そして、ストリーミングサーバ1100は、秘密イベントが実行されていない状態で、且つ、イベント開始条件572が満たされている秘密イベントがあれば(ステップS132のYES)、秘密イベントの開始処理を実行する(ステップS134)。
秘密イベントの開始処理として、具体的には、次の処理を行う。
1)ストリーミングサーバ1100は、配信管理データ620(図21参照)の実行中秘密イベントID640を、ステップS132で条件を満たしたと判定された秘密イベントの秘密イベントID571(図17参照)に設定。
2)ヒント提示数642を「0」に設定。
3)適用関連性ID634に、当該秘密イベントの秘密条件指定関連性ID574(図17参照)を設定。
4)当該IDの関連性認定条件定義データ540のヒントデータセット546(図14参照)の中から、ヒント選択条件546aが適合する定義データを検索し、該当するデータセットを、適用ヒントデータセット641にコピー。
5)当該秘密イベントの緩和条件定義データ576(図17参照)のうち、適用条件576aが満たされている定義データを検索して、その緩和条件定義データ576(図17参照)を適用緩和条件635にコピー。
6)所定の秘密イベント開始通知信号と、適用ヒントデータセット641のうちの何れかの第1ヒント(第1ヒント546bのコピー)とを視聴端末及び提供端末へ配信。
7)第1ヒントを配信下場合は、ヒント提示数642を「1」に変更。
また、マルチメディアコンテンツの配信開始以降、ストリーミングサーバ1100は、実行中の秘密イベントの終了条件が満たされたかを監視している。そして、実行中秘密イベントID640が示す実行中の秘密イベントのイベント終了条件573(図17参照)が満たされている場合(ステップS136のYES)、秘密イベントの終了処理を実行する(ステップS138)。当該終了処理として、具体的には、所定の秘密イベント終了通知信号を、視聴端末及び提供端末へ配信する。
また、マルチメディアコンテンツの配信開始以降、ストリーミングサーバ1100は購入リクエストの受信を監視する。そして、当該リクエストを受信すると(ステップS140のYES)、発信用画像8の購入処理を実行する(ステップS142)。
また、マルチメディアコンテンツの配信開始以降、ストリーミングサーバ1100はテキスト発信リクエストの受信を監視する。そして、当該リクエストを受信すると(ステップS144のYES)、新たな発信実績データ628(図21参照)とリクエストした視聴ユーザの発信ログデータ610(図20参照)を作成して更新する(ステップS146)。
また、マルチメディアコンテンツの配信開始以降、ストリーミングサーバ1100は、画像発信のリクエストの受信を監視する(ステップS150)。
画像発信リクエストは、視聴端末にて視聴ユーザが所定の画像発信操作(例えば、図3の画像発信操作アイコン36へのタッチ操作)を行うと、ユーザアカウントと、発信タイミングと、発信内容としての発信用画像8の識別情報又は画像データそのものとが、ストリーミングサーバ1100へ送信される。
ストリーミングサーバ1100は、画像発信リクエストを受信すると(ステップS150のYES)、当該リクエストをした視聴ユーザの保有発信用画像管理データ608(図20参照)を参照して、発信内容とされる発信用画像8の残数があるのを確認する(ステップS152)。そして、残数が有れば(ステップS152のYES)、ストリーミングサーバ1100は当該発信用画像を1つ消費して、その残数を返信し(ステップS154)、新たな発信実績データ628(図21参照)と、リクエストした視聴ユーザの発信ログデータ610(図20参照)を追加作成し更新する(ステップS156)。
前述のようにステップS102にて発信実績データ628の配信は開始されているので、新たな画像発信の情報もまた視聴端末に配信される。視聴端末では、追加配信された発信実績データ628に基づいて、画像発信した視聴ユーザのアバター4から、発信内容の発信用画像8が飛び出るように出現表示される。これは、あたかも当該アバターが舞台に花束を投げ込む行為のように見え、ストリーミング配信を皆で一緒に視聴する仮想体験をよりリッチなものにしてくれる。
図26に移って、次に、秘密イベントが実行中でなければ(ステップS160のYES)、ストリーミングサーバ1100は、発信コンボ発生判定処理を実行する(ステップS162)。
図27は、発信コンボ発生判定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同処理において、ストリーミングサーバ1100は、先ず、連続性認定条件を満たす複数の発信実績データの有無を判定する(ステップS164)。
具体的には、発信実績データ628(図21参照)の中から、発信タイミングが新しい方から順に辿って、1)発信タイミングが前後する他の発信実績データ628と発信者を示すユーザアカウントが異なっていて、且つ、2)発信タイミングが1つ前の発信実績データ628との発信タイミングの時間差が、連続性認定条件定義データ530(図10参照)の連続性認定時間差Δt以下である、発信実績データ628を抽出する。抽出される発信実績データ628が複数であれば、「連続性のある複数の発信有り」として肯定判定する。
そして、「連続性を有する複数の発信有り」の場合(ステップS164のYES)、ストリーミングサーバ1100は、それらの数をカウントして連鎖数638(図21参照)に設定し(ステップS166)、複数の関連性認定条件定義データ540の中から選択条件542(図14参照)が適合する定義データを検索し、今回適用する関連性認定条件を設定する(ステップS168)。つまり、今回の発信コンボの認定に適用する連鎖条件を設定する。検索結果は、連鎖条件設定データ630(図21参照)の適用関連性ID634に格納される。
次に、ストリーミングサーバ1100は、連続性を有する複数の発信の内容が、適用する関連性認定条件を満たしているかを判定する。そして、肯定判定の場合、つまりは連鎖条件を満たしている場合(ステップS170のYES)、ストリーミングサーバ1100は、複数の規模要件定義データ550の中から、選択条件552(図15参照)が適合する定義データを検索して、今回適用する規模要件を設定する(ステップS172)。これに伴い、検索された規模要件定義データ550の要件数553が、適用規模要件636(図21参照)に設定される。
そして、先に連鎖条件を満たすと判定された複数の発信が、適用規模要件636を示す規模要件を満たしているか判定する(ステップS174)。具体的には、連鎖条件を満たすと判定された複数の発信数を示している連鎖数638(図21参照)が適用規模要件636に達していれば、規模要件を満たしていると判定する。
これで、連鎖条件を満たし且つ規模要件を満たしたことになるので、ストリーミングサーバ1100は、「発信コンボが発生した」と認定して(ステップS174のYES)、コンボ発生回数639(図21参照)を「1」加算して、視聴端末にて発信コンボの発生を報知させる為の報知素材データ等の配信を行う(ステップS176)。
具体的には、複数のコンボ発生報知定義データ580(図18参照)の中から、適用関連性IDリスト581に、適用関連性ID634(図21参照)に設定されている関連性IDが含まれている定義データを選択する。そして、その標準報知素材データ583とともに連鎖数638などの関連情報を、視聴端末及び提供端末へ配信する。視聴端末ではこれを受信して、視聴画面の汎用表示部33等においてコンボ発生通知80や演出表示84を表示させる。
次いで、ストリーミングサーバ1100は、発信コンボの発生が認定された状況に応じた特典制御を実行する(ステップS178)。
具体的には、複数の特典定義データ560(図16参照)の中から、適用関連性IDリスト562に適用関連性ID634(図21参照)に設定されている関連性IDが含まれている定義データを選択し、当該定義データの標準特典実行データ564に基づいて特典制御を開始する。
次いで、ストリーミングサーバ1100は、視聴端末にて特典実行の報知を行わせる為の標準特典実行通知素材563の配信を行う(ステップS180)。
具体的には、先に選択した特典定義データ560の標準特典実行通知素材563(図16参照)を視聴端末及び提供端末に配信する。視聴端末ではこれを受信して、視聴画面の汎用表示部33等において特典実行通知82を表示させる。
次に、ストリーミングサーバ1100は、活況指標値を提供ユーザへ付与する(ステップS182)。例えば、連鎖数638やコンボ発生回数639、視聴者数などを変数とする秘密イベント未実行中に適用される所定の算出関数又はテーブルデータを用意しておいて、それらのパラメータの値が大きいほど、より活況指標値が算出する。そして、算出された活況指標値を、提供ユーザに付与する。これにより、提供ユーザの該当する累積活況指標値593(図19参照)が更新される。
そして、ストリーミングサーバ1100は、発信コンボ判定処理を終了する。
図26に戻って、秘密イベントが実行中の場合は(ステップS160のYES)、ストリーミングサーバ1100は、実行中の秘密イベントがクリアされたかを判定する秘密イベントクリア判定処理を実行する(ステップS180)。
図28は、秘密イベントクリア判定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同処理において、ストリーミングサーバ1100は、発信実績データ628(図21参照)の中から、秘密イベントのクリア判定の対象とされる発信を抽出する(ステップS192)。
具体的には、発信実績データ628のなかから、発信タイミングの順に過去へ辿って、所定数の発信を抽出する。ここで言う、所定数は、緩和条件を適用した場合に相当する値とする。
より具体的には、例えば、連鎖数10(10コンボ)以上ならば全て特典制御の内容が一緒になる構成で、緩和条件を「阻害発信の許容数」で定義し、その許容数を「3」とするならば、所定数=10+3となる。緩和条件を「阻害発信の許容割合」で定義し、その許容割合が50%とするならば、所定数=10/0.5となる。緩和条件を「途切れ許容時間差条件ΔU」で定義する場合は、発信実績データ628のうち最新の発信タイミングから過去「10×ΔU」以内に発信された任意の数となる。
なお、本実施形態では、判定対象とする発信の抽出には、適用連続性認定条件定義データ631の適用を除外して、よりクリアし易い様にしている。しかし、適用連続性認定条件定義データ631を適用して判定対象を選択することも可能である。
次に、ストリーミングサーバ1100は、適用規模要件636を決定し(ステップS194)、更に判定対象として抽出した発信の発信内容から、適用関連性ID634が示す関連性認定条件定義データ540(図14参照)の関連性認定条件544を満たしている発信内容を抽出する(ステップS196)。
そして、その数が適用規模要件636の示す値に達していなければ(ステップS198のNO)、未クリアと判定し(ステップS200)、秘密イベントクリア判定処理を抜ける。
対して、関連性認定条件544を満たしていている発信内容の数が適用規模要件636の示す値に達していれば(ステップS188のYES)、今回の秘密イベントはクリアされたと判定し(ステップS202)、ストリーミングサーバ1100は、所定の秘密イベントクリア通知とともに、適用関連性ID634が適用関連性IDリスト581に含まれるコンボ発生報知定義データ580(図18参照)を検索して、その秘密イベント用報知素材データ584を視聴端末及び提供端末へ配信する(ステップS204)。
次いで、ストリーミングサーバ1100は、秘密イベント用の特典制御を開始する(ステップS206)。具体的には、適用関連性ID634が適用関連性IDリスト562に含まれる特典定義データ560(図16参照)の秘密イベント用特典実行データ566を参照して、特典制御を開始する。
そして、ストリーミングサーバ1100は、同じ特典定義データ560の秘密イベント用特典実行通知素材565を、視聴端末及び提供端末へ配信し(ステップS208)、秘密イベントの終了処理を実行する(ステップS210)。
次いで、ストリーミングサーバ1100は、活況指標値を提供ユーザへ付与する(ステップS212)。例えば、連鎖数638やコンボ発生回数639、視聴者数などを変数とする秘密イベント実行中に適用される所定の算出関数又はテーブルデータを用意しておいて、それらのパラメータの値が大きいほど、より活況指標値が算出する。そして、算出された活況指標値を、提供ユーザに付与する。
そして、活況指標値を付与したならば、ストリーミングサーバ1100は、秘密イベントクリア判定処理を抜ける。
図26に戻って、秘密イベントが実行されている間、ストリーミングサーバ1100は、追加ヒントの要求を監視している。ストリーミングサーバ1100は、視聴端末から追加ヒントリクエストが受信されると(ステップS220のYES)、ヒント対価の支払処理を実行して(ステップS222)、未開示の追加ヒントを全視聴端末及び提供端末へ配信する(ステップS224)。
具体的には、適用ヒントデータセット641(図21参照:内容は図14のヒントデータセット546に同じ)の対価支払者546eの設定に従って、追加ヒントリクエストした視聴端末の視聴ユーザ又は、配信されているマルチメディアコンテンツの提供ユーザから対価を徴収する。そして、追加ヒントリスト546cから、ヒント提示数642の示す順番の追加ヒントを、未開示の追加ヒントとして配信し、ヒント提示数642を「1」加算する。なお、追加ヒントリスト546cには、1つも追加ヒントが設定されていない場合もあり得る。その場は、追加ヒントが無い旨の通知を、追加ヒントリクエストした視聴端末へ返信するものとする。
ストリーミングサーバ1100は、マルチメディアコンテンツの配信が終了するまで(ステップS230のNO)、ステップS132からステップS224を繰り返す。
そして、配信が終了すると(ステップS230のYES)、ストリーミングサーバ1100は、今回のストリーミング配信の総括として活況指標値を提供ユーザに付与し、付与された活況指標値の通知を視聴端末へ配信する(ステップS232)。具体的には、総括としての活況指標値は、視聴ユーザ数(延べ人数でも良い)、全視聴ユーザによる視聴時間の合計、平均視聴時間、テキスト発信や画像発信の累計数、などを変数とし、それらが大きいほどより高値となるような関数やテーブルデータを用意して決定する。
次いで、ストリーミングサーバ1100は、累積活況指標値593(図19参照)に基づく配信タイトルのランキングを更新し、ランキング情報を配信して(ステップS234)、一連の処理を終了する。
図29〜図31は、本実施形態における視聴端末となるユーザ端末1500(1500a,1500b,…)におけるマルチメディアコンテンツの視聴に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、視聴端末となるユーザ端末1500では、視聴端末プログラム504が実行状態にあるものとする。
図29に示すように、視聴端末では、先ずログイン処理を実行する(ステップS300)。そして、マルチメディアコンテンツの配信を視聴するための所定の視聴操作(視聴するコンテンツの選択を含む)を検出すると(ステップS310のYES)、ストリーミングサーバ1100へ視聴リクエストを送信する(ステップS312:通信A)。
視聴リクエストがストリーミングサーバ1100にて受信されると、視聴ユーザ登録が行われ、当該視聴端末へ、アバター表示管理データ627や、発信実績データ628などの配信が開始される(配信α)。
視聴端末は、これらを受信して受信済配信データ群700(図22参照)に格納して、視聴画面W3(図3参照)の表示を開始する(ステップS314)。視聴画面が表示されると、マルチメディアコンテンツの配信が始まれば自動的にコンテンツ表示部32にて当該マルチメディアコンテンツの映像が表示される。また、他の視聴ユーザが発信したテキストの吹き出し5や発信用画像8が発信内容表示部35にて逐一表示されるようになる。
視聴端末は、視聴画面の表示開始以降、イベントの開始/終了の通知を監視している。
視聴端末は、ストリーミングサーバ1100から秘密イベントの開始通知(通信M)や終了通知(通信N)の受信に応じて、秘密イベントの開始/終了の通知を視聴画面に表示させる(ステップS316)。これに伴い、秘密イベント実行中フラグ804が「0(未実行)」「1(実行中)」に切り換られる。
また、視聴端末は、発信用画像8の購入操作を検出すると(ステップS320のYES)、ストリーミングサーバ1100へ購入リクエストを送信し(ステップS322;通信B)、購入手続き処理を実行する(ステップS324)。当該手続き処理にともなって、当該視聴端末で記憶されている保有発信用画像管理データ706(図22参照)が更新される。
また、視聴端末は、テキスト発信操作部34(図3参照)にてテキスト入力操作を検出すると(ステップS330のYES)、テキストの入力編集処理を実行する(ステップS323)。そして、テキスト発信操作が検出されたならば(ステップS334のYES)、入力されたテキストを含むテキスト発信リクエストをストリーミングサーバ1100へ送信する(ステップS336;通信C)。
ストリーミングサーバ1100は、当該リクエストを受信すると発信実績データ628(図21参照)を更新して配信する。視聴端末は、前述のようにステップS314にて各種配信データに基づく視聴画面の表示制御を開始しているので、視聴ユーザの発信したテキストが視聴画面内に表示されることとなる。
図30に移って、視聴端末は、画像発信操作アイコン36(図3参照)への発信用画像の割り当て変更操作を検出すると(ステップS340のYES)、ポップアップ表示W4(図4参照)の表示制御を含む割り当て変更処理を実行して、発信用画像割り当て設定708(図22参照)を変更する(ステップS342)。
視聴端末は、画像発信操作を検出すると(ステップS350のYES)、画像発信リクエストをストリーミングサーバ1100へ発信し(ステップS352;通信D)、発信内容の発信用画像8の残数を「1」減らすように、保有発信用画像管理データ706(図22参照)を更新する(ステップS354)。
ストリーミングサーバ1100は、画像発信リクエストを受信すると発信実績データ628(図21参照)を更新して配信する(配信α)。
視聴端末は、ストリーミングサーバ1100から新たに配信された発信実績データ628を受信すると(ステップS360のYES)、新たな反映表示管理データ710を作成し、新たな反映表示の表示開始日時と、表示持続時間を設定する(ステップS362)。
そして、新たに発信されたテキストや発信用画像8の反映表示制御をする(ステップS364;図3参照)。
その際、秘密イベントが実行されていない場合には、当該新たな発信の反映表示を、その発信内容が分かるような明示形態で表示する。すなわち、新たに発信されたテキストを発信者のアバター4から吹き出し5で表示させたり、新たに発信された発信用画像8を発信者のアバター4から出現するように反映表示制御する(視聴画面W3;図3参照)。
対して、秘密イベントが実行されている場合には、その発信内容が分からないように非明示形態で表示する。すなわち、発信者別の目隠し7で発信内容を覆う又は置換して表示することで非明示に表示する(視聴画面W8;図8参照)。
なお、視聴端末は、表示持続時間を超過した反映表示は逐一消去する(ステップS366)。すなわち、反映表示管理データ710(図22参照)のうち、表示開始時間から表示持続時間を超過した反映表示(発信されたテキスト、発信された発信用画像)を消去する。
視聴端末は、ストリーミングサーバ1100から配信された発信コンボの発生を報知するための報知素材データ等を受信すると(ステップS370のYES)、
当該素材データに基づいてコンボ発生通知80と演出表示84とを視聴画面に表示させる(ステップS372;図3参照)。
また、視聴端末は、ストリーミングサーバ1100から秘密イベントクリア通知及び秘密イベント用報知素材データ584(通信Q)を受信すると(ステップS374のYES)、視聴画面にイベントクリア通知86を表示させ(視聴画面W9;図9参照)、非明示形態で表示されていた反映表示を明示形態に変更する(ステップS376)。すなわち、本実施形態で言う所の目隠し7により隠されていた本来のテキストの吹き出し5(5a,5b,…)や発信用画像8(8a,8b,…)を明らかにする。
図31に移って、視聴端末は、ストリーミングサーバ1100から配信された特典実行通知素材データを受信すると(ステップS380のYES)、当該データに基づいて特典実行通知82を視聴画面に表示させる(ステップS382;図3、図9参照)。
視聴端末は、追加ヒント要求操作アイコン38(図8参照)への操作を検出すると(ステップS390のYES)、所定の追加ヒントリクエストと自機ユーザアカウント802と、をストリーミングサーバ1100へ送信する(ステップS392;通信L)。
ストリーミングサーバ1100は、当該リクエストを受信すると、追加ヒントを配信する(通信P)。
視聴端末は、配信された追加ヒントを受信すると(ステップS394)、これを追加ヒント表示74(図9参照)として視聴画面W8にて表示する(ステップS396)。
配信が終了するまでは(ステップS400のNO)、視聴端末ではステップS320〜S384が繰り返される。
配信が終了すると(ステップS400のYES)、視聴端末は、ストリーミングサーバ1100から配信された活況指標値の付与実績とランキング情報とを表示して(ステップS402)、一連の処理を終了する。
図32は、本実施形態における提供端末となるユーザ端末1500(1500T)における処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、提供端末のユーザ端末1500では、提供端末プログラム506(図23参照)が実行されているものとする。また、マルチメディアコンテンツをゲームプレイ動画のライブ中継コンテンツとする場合には、別途、ゲームプログラムが実行されているものとする。
提供端末は、先ずログイン処理を実行し、提供画面の表示制御を開始する(ステップS500)。提供画面は、マルチメディアコンテンツのライブ配信のための各種操作を受け付ける操作画面であり、且つ、配信状況をモニタするモニタ画面を兼ねている。
次に、提供端末は、配信タイトルと、配信スケジュール、付帯情報の設定・登録手続き処理を行う(ステップS502)。そして、配信予定時刻になるとマルチメディアコンテンツの提供を開始する(ステップS504)。本実施形態では、ライブ配信を想定しているので、例えば、実写によるライブ配信の場合は、提供端末は、自機のイメージセンサモジュール1520で撮影した映像にマイク1512で集音した音声を付加したマルチメディアコンテンツデータを逐次作成するとともに、そのライブストリーミングエンコードを行ってストリーミングサーバ1100へ送信する。マルチメディアコンテンツが予め用意された動画データなどの場合には、配信予定時刻を待たずに、配信タイトル等の登録手続きとともに、ストリーミングサーバ1100へアップロードする。ゲームプレイの画面をライブ配信する場合は、ゲーム画面をキャプチャした動画にゲーム音声を付加してマルチメディアコンテンツデータを逐次作成する。
コンテンツの提供を開始した後、ストリーミングサーバ1100から発信コンボの発生の報知を受信すると(ステップS510のYES)、提供端末は、報知表示するとともに(ステップS512)、発信コンボ発生統計データ728(図23参照)を更新して、最新の統計の表示を更新する(ステップS514)。
つまり、提供端末にて、発信コンボの最新の発生をモニタできるとともに、配信開始からの発信コンボの発生の統計を逐一確認できるようになるので、提供ユーザはストリーミング配信の活況具合を確認しながらのライブ配信ができる。例えば、それを元にアドリブを追加するなどの内容のアップデートが可能となるので、マルチメディアコンテンツの品質向上、視聴ユーザのユーザ体験の向上する可能性が高くなる。また、ライブ配信であれば、発信コンボの発生の御礼を視聴ユーザ向けにアドリブで追加すれば、視聴ユーザとの一体感をより醸成するのに寄与するであろう。それはまた、更なる発信コンボを誘発し、ユーザ体験の向上をもたらすこととなる。
また、ストリーミングサーバ1100から標準特典実行通知素材563を受信すると(ステップS520)、提供端末は、提供画面に特典実行の報知をログ表示する(ステップS522)。
そして、マルチメディアコンテンツの配信を終了すると(ステップS524のYES)、一連の処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、配信されたマルチメディアコンテンツを視聴している視聴ユーザ同士のユーザ端末には、自身の発信内容は視聴画面中で見えるが(明示形態)、他者の発信内容は視聴画面中では分からない非明示形態で表示される。そして、視聴ユーザ同士の発信内容が秘密の関連性を満たすと、非明示形態であった他者の発信内容が明示形態とされて、特典を獲得することができる。よって、テキストや画像の発信機能を利用した新たな付加価値を創出し、ユーザ体験をより豊かにすることができる。
また、ユーザテキストや画像の発信機能を利用して、マルチメディアコンテンツのストリーミング配信サービスにて、発信コンボと、秘密イベントという新たな付加価値を創出できる。よって、複数の視聴ユーザが皆で集まって1つのマルチメディアコンテンツを視聴するという仮想ユーザ体験がより豊かになり、ストリーミング配信のサービスを向上できる。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
[その1]
例えば、上記実施形態では、クライアント・サーバ型のコンピュータシステムにてストリーミング配信サービスを実現する例を挙げたが、複数のユーザ端末1500同士をピアツーピア接続したコンピュータシステムにおいて実現するとしてもよい。その場合、何れかのユーザ端末1500にストリーミングサーバ1100としての機能を担わせる。或いは、複数のユーザ端末1500で配信サービス管理部210が有する機能を分担して担う構成としてもよい。
[その2]
また、上記実施形態は、複数のユーザが同時にアクセスしていて、それぞれがテキストや画像の発信操作が可能なサービスであればその他のサービスにも適用可能である。
例えば、図3の視聴画面W3のうち、コンテンツ表示部32より下の画面部分を、ソーシャルネットワーキングサービスのチャット機能を適用した画面とすることもできる。図33は、その場合の表示例を示す図である。
視聴画面W33に、チャット機能を適用した画面であるチャット画面W29を含める。
チャット画面W29の左側には、当該画面が表示されるユーザ端末1500を使用するユーザのアバター4aが表示され、当該ユーザが発信操作したテキストが吹き出し5で反映表示され、当該ユーザが発信操作した発信用画像8が反映表示される。
チャット画面W29の右側には、他ユーザのアバター4b、4c、…が表示されるともに、彼等が発信操作したテキストの吹き出し5や発信用画像8が表示される。
チャット画面W29の背景は、特典制御として特別な背景データが付与される場合には、アクセスしている全ユーザのユーザ端末1500にて同じ特別な背景へ表示が切り換えられる。また、アバター4や吹き出し5、発信用画像8が表示される表示レイヤーと、背景レイヤーとの間の中間レイヤーにて、コンボ発生通知80や特典実行通知82などの各種通知、演出表示84などが表示される。特典制御として、特別な演出表示84sを表示する場合にもこの中間レイヤーを使用することができる。
また、秘密イベントに関しては、上記実施形態では秘密イベントは自動且つ無料で実行されたが、秘密イベントの実行を有料としてもよい。その場合、秘密イベント定義データ570(図17参照)に別途、実行対価についての情報と、当該実行対価を誰に支払わせるかを指定する対価支払者指定情報とを追加しておく。そして、ステップS132とステップS134(図25参照)との間で、対価支払指定者のユーザ端末1500での実行対価についての説明通知と承認要求とを行うステップを追加する。そして、承認要求された場合に、実行対価の徴収を行うステップを追加すれば良い。