JP6970494B2 - 体液吸収物品 - Google Patents

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Description

本発明は、皮膚に貼り付けて使用される体液吸収物品に関する。
従来より、身体から漏出した血液や組織液等の体液を吸収して保持するための様々な体液吸収物品が知られている。典型的な体液吸収物品は、特許文献1に示すように、液透過性の表面シートと液不透過性の裏面シートと両シート間の吸収体とを含み、裏面シートの外面に設けられた粘着剤により下着に貼り付ける仕様となっている。
特開2013−102950号公報
しかしながら、下着に貼り付ける従来の仕様では、身体と体液吸収物品との密着性が必ずしも十分ではなく、両者のずれにより体液の漏れが生じ得る。一方で、絆創膏のように、体液吸収物品を皮膚に貼り付ける仕様にすると、体液の保持量が十分に確保されず、やはり体液の漏れが生じ得る。
本発明は、体液を十分に保持して体液の漏れを防ぐことが可能な、皮膚に貼り付けて使用される体液吸収物品を提供することを目的とする。
第1観点に係る体液吸収物品は、皮膚に貼り付けて使用される体液吸収物品であって、シート材と、あて材とを備える。前記シート材は、疎水性の材料からなるシート本体と、前記シート本体の前記皮膚側に配置され、前記皮膚に貼り付けられる粘着層とを含む。前記あて材は、液体保持性を有し、前記シート材の前記皮膚側の表面の一部に配置される。前記シート材の前記皮膚側の表面には、多数の溝からなる溝パターンが形成されている。
第2観点に係る体液吸収物品は、第1観点に係る体液吸収物品であって、前記溝パターンは、互いに概ね平行に延びる複数の第1溝を含む。
第3観点に係る体液吸収物品は、第2観点に係る体液吸収物品であって、前記溝パターンは、前記第1溝に交差するように延びる複数の第2溝をさらに含む。
第4観点に係る体液吸収物品は、第3観点に係る体液吸収物品であって、前記第2溝は、前記第1溝に概ね直交するように延びる。
第5観点に係る体液吸収物品は、第2観点から第4観点のいずれかに係る体液吸収物品であって、前記第1溝は、前記シート材の長手方向又は前記長手方向に直交する短手方向に概ね平行に延びる。
第6観点に係る体液吸収物品は、第1観点から第5観点のいずれかに係る体液吸収物品であって、前記あて材は、親水性の材料からなる親水性層と、前記親水性層の前記皮膚側に配置され、親油性の材料からなる親油性層とを含む。
第7観点に係る体液吸収物品は、第1観点から第6観点のいずれかに係る体液吸収物品であって、前記溝パターンは、前記粘着層に形成されている。
第8観点に係る体液吸収物品は、第1観点から第7観点のいずれかに係る体液吸収物品であって、前記シート本体は、疎水性の繊維からなる。
第9観点に係る体液吸収物品は、第1観点から第8観点のいずれかに係る体液吸収物品であって、前記シート材は、前記体液吸収物品において前記皮膚側と反対側の最外面を構成し、前記皮膚側の表面から前記最外面にかけて液透過性を有する。
本発明によれば、体液を吸収するためのあて材と、あて材を皮膚に貼り付けるための粘着層を含むシート材とを備える体液吸収物品が提供される。そして、シート材の皮膚側の表面には、多数の溝からなる溝パターンが形成される。その結果、あて材で吸収されず、シート材の表面上に漏出してしまった体液は、シート材の表面の多数の溝に捉えられることになる。また、シート材の本体部であるシート本体が、疎水性の材料から構成されるため、シート材の表面上に漏出した体液は、外部に浸み出す前に、毛細管現象により溝に沿ってシート材の表面を移動する。その結果、体液がシート材の表面で分散し、シート材がより多くの体液を保持可能となる。以上より、皮膚に貼り付けて使用される体液吸収物品において、体液を十分に保持して体液の漏れを防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係る体液吸収物品の平面図。 剥離紙を取り外した状態の体液吸収物品の平面図。 図2の側面図。 あて材の使用時の様子を示す側面図。 あて材の使用時の様子を示す別の側面図。 あて材の使用時の様子を示すさらに別の側面図。 あて材の使用時の様子を示すさらに別の側面図。 シート材の部分拡大側面図。 シート材の部分拡大平面図。 本発明の一実施形態に係る体液吸収物品と油性薬剤とを含むパッケージ製品を示す図。 変形例に係る体液吸収物品の側面図。 別の変形例に係るシート材の部分拡大側面図。 別の変形例に係るシート材の部分拡大側面図。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る体液吸収物品について説明する。
<1.体液吸収物品の全体構成>
図1〜図3に、本実施形態に係る体液吸収物品1の全体構成図を示す。図1及び図2は、体液吸収物品1の平面図であり、図3は、その側面図である。これらの図に示すように、体液吸収物品1は、血液や組織液等の体液を吸収するための液体保持性を有するあて材2と、あて材2を皮膚に接触させて固定するためのシート材3とを備え、皮膚に貼り付けて使用される。体液吸収物品1は、身体から漏出する体液を吸収して、下着を含む衣類の汚れを防ぐ他、患部を保護し治療する等の目的で使用される。体液吸収物品1は、体液が漏出し得る身体の様々な部位に取り付けることができ、その取り付け部位は特に限定されないが、痔の治療に適しており、臀部、特に肛門付近に張り付けて使用することができる。
シート材3は、シート本体30と、シート本体30上に形成される粘着層31とから構成される。粘着層31は、皮膚に貼り付けられ、体液吸収物品1を皮膚に固定する役割を果たす。あて材2は、シート材3の皮膚側の表面3a、すなわち、粘着層31の表面上に配置される。なお、粘着層31を皮膚に貼り付けることができるよう、あて材2は、シート材3の表面3aの一部のみ、より具体的には、長手方向の中央部分のみを覆っている。以上により、シート材3の粘着層31が皮膚に貼り付けられた状態で、あて材2の皮膚側の表面2aが皮膚に接触することになる。
図1に示すように、体液吸収物品1の使用前の状態においては、粘着層31は、粘着層31に貼り付けられている剥離紙4により保護されている。そして、体液吸収物品1の使用時には、この剥離紙4を取り外し(図2参照)、あて材2の表面2aを患部に接触させるように粘着層31を皮膚に貼り付ける。なお、体液吸収物品1の使用状態、すなわち、皮膚に貼り付けられた状態においては、図3の上側が皮膚側に相当し、下側がその反対の外面側に相当する。以下では、「上」及び「下」とは、特に断らない限り、図3の状態を基準に定義される。
本実施形態に係る体液吸収物品1は、体液の漏れを効果的に防ぐための様々な工夫が施されている。具体的には、シート材3の皮膚側の表面3aには、後述する溝パターンが形成されており、これにより、体液を十分に保持して体液の漏れを防ぐことができる。また、本実施形態に係る体液吸収物品1は、油性成分を含む薬剤(以下、油性薬剤という)5を皮膚に塗布する際に使用されることも想定されており、油性薬剤の使用時であっても体液の漏れを防止でき、さらにはベタつくことなく、しっとりとした使用感をもたらすよう、あて材2にも工夫が施されている。以下、ここでいう油性薬剤について説明した後、あて材2及びシート材3について詳細に説明する。
<2.各部の詳細構成>
<2−1.油性薬剤>
油性薬剤5の種類としては、軟膏剤、クリーム剤、液剤、ジェル剤等の任意の種類を選択することができる。油性薬剤5は、油性成分を含む薬剤である。油性薬剤5全体における油性成分の含有量は、特に制限されないが、1重量%以上であることが好ましく、10重量%以上であることがより好ましく、20重量%以上であることがさらに好ましく、20〜100重量%であることが特に好ましい。油性薬剤5とは、典型的には、基剤の中に、生体に対して生理活性を有する薬効成分が分散しているものを言うが、薬効成分を含有せずに、基剤のみからなる場合も含まれる。基剤が油性成分である場合の好ましい例としては、ワックス、液状油、多価アルコール等の成分そのもの、又はこれらの成分を乳化して得られる乳化物が挙げられる。ワックスの例としては、白色ワセリン、ゲル化炭化水素、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、サラシミツロウ、ラノリンアルコール等が挙げられ、液状油の例としては、流動パラフィン、形質流動パラフィン、合成スクワラン、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルポリシロキサン等が挙げられ、多価アルコールの例としては、濃グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
<2−2.あて材>
次に、あて材2について説明する。あて材2は、積層構造を有し、親水性の材料からなる親水性層21と、親水性層21の上面に形成され、親油性の材料からなる親油性層22とを含む。親油性層22を構成する材料としては、典型的には、親油性を示すもののうち、疎水性を示すものが選択される。また、親水性層21は、吸水性を示す層であり、親油性層22は、吸油性を示す層である。なお、ここでいう親油性とは、油性薬剤5に含まれる油性成分に対して親和性を示す特性のことを言う。
親油性層22の上面は、あて材2の最上面(皮膚側の表面)2aに相当し、皮膚との接触面を構成する。親水性層21の下面は、あて材2の最下面(皮膚と反対側の表面)2bに相当し、シート材3の粘着層31との結合面を構成する。本実施形態に係るあて材2は、平面視において矩形状であるが、勿論、円形、楕円形、多角形等、任意の形状とすることができる。
親油性層22は、液透過性であり、内部に微細な空間が形成された構造を有し、本実施形態では、不織布からなる。しかしながら、この例に限らず、親油性層22は、例えば、織布や紙等の他の親油性の繊維から構成される構造体とすることもできる。ただし、あて材2のクッション性及び肌触りを向上させる観点からは、親油性層22は、不織布からなることが好ましい。親油性層22の材料の好ましい例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド等の繊維を挙げることができる。また、親油性層22は、非親油性の材料からなる層に親油処理(一部の撥水処理を含む)を施すことで形成されてもよい。
親油性層22の厚みは、0.1mm以上であることが好ましく、0.3mm以上であることがより好ましい。また、親油性層22の厚みは、3mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがより好ましい。
親水性層21は、主として体液を保持する役割を果たし、親油性層22に対し皮膚との接触面2aの反対側に配置される。本実施形態では、親水性層21は、複数の層21a,21aを貼り合わせた積層体として構成される。これにより、親水性層21、ひいてはあて材2のクッション性が増し、体液吸収物品1の張り付けられた皮膚表面を保護することができ、肌触りを向上させることができる。さらに、親水性層21で保持可能な体液の保持量を増加させることができる。
親水性層21も、液透過性であり、内部に微細な空間が形成された構造を有し、本実施形態では、不織布からなる。しかしながら、この例に限らず、親水性層21は、例えば、織布や紙等の他の親水性の繊維から構成される構造体とすることもできる。ただし、あて材2のクッション性及び肌触りを向上させる観点からは、親水性層21は、不織布からなることが好ましい。親水性層21の材料の好ましい例としては、パルプ、レーヨン、アセテート等のセルロース系繊維等の繊維を挙げることができる。また、親水性層21は、非親水性の材料からなる層に親水処理を施すことで形成されてもよい。
以上の構成を有することにより、あて材2は、体液の漏れを防ぐことができる他、油性薬剤5の使用感を向上させることができる。すなわち、あて材2の表面2a又は皮膚表面に油性薬剤5を塗布した後に(図4A参照)、体液吸収物品1を皮膚に貼り付ける場面を考える。このとき、油性薬剤5は、あて材2の表面2aに指で押圧されたり、あて材2の表面2aと皮膚との間で圧縮される。しかしながら、あて材2の表面2aは親油性層22で形成されているため、油性薬剤5は、親油性層22の内部の隙間へと容易に入り込むことができ(図4B参照)、多量の油性薬剤5があて材2の表面2aに留まることがない。一方で、親油性層22の下方の層は親水性層21であるため、親油性層22に入り込んだ油性薬剤5が親水性層21にまで進みにくく、これにより、あて材2の表面2aに油性薬剤5を適度に留めることができる。これにより、油性薬剤5を適度に皮膚に供給することができ、さらにベタつかず、しっとりとした使用感が達成される。
また、仮に、油性薬剤5が表面2aからあて材2の内部に入り込まないと、表面2aの全体に油性薬剤5が広がってしまう。表面2aの全体に油性薬剤5の層が形成されると、かかる層が体液の経路を塞ぎ、体液はその部分を通過できなくなってしまう。しかしながら、本実施形態では、油性薬剤5が、あて材2の表層を形成する親油性層22に速やかに入り込むため、あて材2の表面2aに油性薬剤5の層が広範囲に亘って過度に広がることがない。その結果、体液は、表面2aにおいて油性薬剤5の層が形成されていない部分を介して、毛細管現象により親油性層22を通過する。その後、体液は、下方の親水性層21に引き込まれ、そこで保持される(図4C参照)。これにより、体液の横漏れを防ぐことができる。また、一度、親水性層21に保持された体液は、親油性層22にブロックされるため、表面2aへの体液の逆戻りが抑制される(図4D参照)。
以上のとおり、余分な油性薬剤5は親油性層22に吸収され、体液は親水性層21に吸収される。これにより、油性薬剤5及び体液が皮膚と粘着層31との間に入り込むことが抑制され、体液吸収物品1の皮膚からの剥離も防止される。
あて材2の厚みは、3mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましい。また、あて材2の厚みは、30mm以下であることが好ましく、20mm以下であることがより好ましく、18mm以下であることがさらに好ましい。また、あて材2の圧縮され易さ又は柔らかさを表す指標である、WC値(圧縮エネルギー値)は、20gfcm/cm2以上であることが好ましく、25gfcm/cm2以上であることがより好ましく、30gfcm/cm2以上であることがさらに好ましい。また、あて材2のWC値は、100gfcm/cm2以下であることが好ましく、80gfcm/cm2以下であることがより好ましい。あて材2の厚み及びWC値をこのような数値範囲とすることで、クッション性及び肌触りを向上させることができる。
また、一般に、あて材2の表面2aが親油性層22で形成されている場合には、このような親油性層22がない場合に比べると、体液は親水性層21へ吸収されにくいと言える。しかしながら、体液吸収物品1の皮膚への装着時には、多少なりともあて材2が捩れ、あて材2の表面2aに配置される親油性層22にシワが形成される。このシワは、あて材2の表面2aにエンボス効果を生じさせ、あて材2の表面2aに付着した体液の表面張力を低下させることができる。その結果、体液が親油性層22に浸入し易くなり、親油性層22を介して親水性層21へと素早く移動することができる。また、使用につれて、あて材2のシワは増えてゆく。その結果、使用につれて、エンボス効果が増し、あて材2の体液の吸収力が増すため、使用につれて、吸収力が低下することが抑制される。なお、同様の効果を奏するべく、親油性層22の上面に予めエンボス加工を施し、凹凸を形成しておいてもよい。また、上述したあて材2のWC値の数値範囲は、あて材2に適度なシワを形成され易くするものであり、かかる観点からも好ましいと言える。
<2−3.シート材>
続いて、シート材3について説明する。シート材3の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、平面視において概ね細長い矩形状であり、より正確には、矩形の長辺を円弧状に内側に湾曲させたような形状を有する。上述のあて材2は、シート材3の長手方向の中央部分に配置されており、平面視においてシート材3の輪郭を形成する長辺に沿っている。
図5は、シート材3の部分拡大側面図である。シート材3は、上記のとおり、シート本体30と、シート本体30上に形成される粘着層31とを含み、粘着層31が皮膚への貼着面となる。また、この粘着層31により、上述のあて材2とシート材3とが強固に結合される。
シート本体30は、疎水性の材料からなる。好ましくは、シート本体30は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド等から構成される。また、シート本体30は、液透過性であり、内部に微細な空間が形成された構造を有し、本実施形態では、不織布からなる。しかしながら、この例に限らず、シート本体30は、例えば、織布や紙等の他の疎水性の繊維から構成される構造体とすることもできる。また、シート本体30は、液不透過性のシートとすることもできる。ただし、風合いを確保する観点からは、シート本体30の材料としては、不織布が選択されることが好ましい。なお、シート本体30は、非疎水性からなる材料に撥水処理を施すことで形成されてもよい。
粘着層31は、上記のとおり、シート本体30の皮膚側の表面上に形成され、皮膚に貼り付けられることで、皮膚に対し体液吸収物品1を固定する。粘着層31は、シート材3の表層を構成し、粘着層31には、多数の溝からなる溝パターンが形成されている。本実施形態では、この溝パターンは、図2及び図3に示すとおり、シート材3の表面3aの全域に亘って形成されている。なお、好ましくは、この溝パターンは、シート本体30の表面に粘着層31を構成する粘着剤を塗工する際に、これと同時に形成する。
図6は、シート材3の部分拡大平面図である。本実施形態では、溝パターンは、互いに概ね平行に延びる多数の第1溝41と、第1溝41に交差し、互いに平行に延びる多数の第2溝42とから構成される。第1溝41は、シート材3の短手方向に概ね平行に延びており、第2溝42は、第1溝41に直交する方向、すなわち、シート材3の長手方向に概ね平行に延びている。このような溝パターンにより、あて材2で吸収されず、シート材3の表面3a上に漏出してしまった体液は、シート材3の表面3aの溝41,42に捉えられ、そこで保持される。また、シート本体30が、疎水性の材料から構成され、かつ粘着層31が存在することにより、シート材3の表面3a上に漏出した体液が直ちにシート本体30の隙間に入り込むことがない。そのため、体液は、外部に浸み出す前に、毛細管現象により、溝41,42に保持されながらシート材3上を移動する。その結果、体液がシート材3上で分散し、シート3全体に設けられた溝41,42によって体液が保持可能となる。これにより、体液の外部への漏れを防ぐことができる。
また、図6に示すとおり、本実施形態に係る第1溝41は、短手方向に沿ってシート材3の端から端まで連続的に直線状に延びている。これにより、シート材3は、長手方向に湾曲し易く、その結果、皮膚表面により密着することができる。一方で、本実施形態に係る第2溝42は、長手方向に沿ってシート材3の端から端まで連続的に直線状に延びておらず、長手方向に途切れながら直線状に延びている。一方で、第2溝42は、第1溝41に連結している。これにより、体液は、第1溝41に沿って進みつつ、第2溝42で折れ曲がりながら、シート材3の表面3a上でジグザグに進むことになり、シート材3の表面3a上でより広範囲に広がることができる。
粘着層31を構成する粘着剤としては、ゴム系、アクリル系、ウレタン系、シリコン系等、様々なものを選択することができる。また、上記のとおり、毛細管現象によりシート本体30に体液が浸み込む前に、より確実に体液が上記溝パターンに沿って分散されるよう、粘着層31を疎水性の粘着剤から構成することができる。このとき、粘着剤でシート本体30の表面全体をコーティングするようにしてもよい。
シート材3は、皮膚側の表面3aから下面3bにかけて液透過性を有し、また、シート材3の下面3bは、体液吸収物品1において皮膚側と反対側の最外面を構成する。すなわち、本実施形態に係る体液吸収物品1には、液不透過性で体液を遮断するような防漏層は設けられていない。これにより、体液吸収物品1の最外面を不織布からなるシート材3により構成することができ、体液吸収物品1の風合いを保つことができる。また、その一方で、上述したシート材3の体液の保持機能により、体液の漏れを防止することができる。
<3.パッケージ製品>
図7に、体液吸収物品1と油性薬剤5とを同じ容器101に収容したパッケージ製品100を示す。容器101は、箱や袋等の任意の形態とすることができる。油性薬剤5は、チューブやジャー等の任意の容器102に充填される。また、1つの容器101には、複数の体液吸収物品1を収容することもできる。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は適宜組み合わせることができる。
<4−1>
図8に示すように、体液吸収物品1に、液不透過性の防漏層6を設けてもよい。防漏層6は、上記シート材3の最外面のさらに外側に設け、体液吸収物品1の最外面を構成するようにすることもできる。また、防漏層6は、上記シート材3の最外面全体を覆うように設けることもできるし、或いは、上記シート材3の最外面上のあて材2の下方部分にのみ設けることもできる。防漏層6の材質の好ましい例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド等を挙げることができる。
<4−2>
上記実施形態では、溝パターンは、粘着層31に形成されたが、この例に限らず、シート材3の上部に形成されている限り、例えば、粘着層31に加え、シート本体30にも形成することができる(図9A参照)。また、シート本体30のみに溝パターンを形成し、溝パターンの形成されていない箇所に粘着層31を形成することもできる(図9B参照)。
<4−3>
溝パターンは、上述したものに限られず、例えば、連続的に延びる第1溝41を長手方向に沿って形成し、途切れながら延びる第2溝42を短手方向に沿って形成することもできる。また、両溝41,42を格子状に配置することもできる。また、両溝41,42は直交していなくてもよい。また、両溝41,42の少なくとも一方を、非直線状とすることができ、例えば、湾曲させることもできる。
<4−4>
上記実施形態では、親油性層22は、あて材2の最上面2aを構成したが、あて材2の上部に非常に薄い非親油性の層、例えば、親水性の層を配置し、その下に親油性層22を配置することもできる。すなわち、親油性層22は、あて材2の皮膚との接触面2aに近接した任意の位置に配置することができる。
<4−5>
上記実施形態に係る体液吸収物品1は、油性薬剤5を塗布する場合に限らず、薬剤を塗布しない場合や、油性でない薬剤を塗布する場合にも使用することができる。
<4−6>
あて材2の構成は、上述したものに限られず、液体保持性(好ましくは、吸水性)を有する限り、任意の形態とすることができる。例えば、親油性層22を省略することもできる。また、あて材2は、単層体とすることができる。ただし、本変形例においても、あて材2は、不織布から構成されることが好ましく、不織布の材料の好ましい例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド等の疎水性繊維及びパルプ、レーヨン、アセテート等のセルロース系繊維、疎水性繊維を親水化処理して得られる繊維等の親水性繊維が挙げられる。
1 体液吸収物品
2 あて材
21 親水性層
22 親油性層
3 シート材
30 シート本体
31 粘着層
41 第1溝
42 第2溝
5 油性薬剤

Claims (6)

  1. 皮膚に貼り付けて使用される体液吸収物品であって、
    疎水性の材料からなるシート本体と、前記シート本体の前記皮膚側に配置され、前記皮膚に貼り付けられる粘着層とを含むシート材と、
    液体保持性を有し、前記シート材の前記皮膚側の表面の一部に配置されるあて材と
    を備え、
    前記シート材の前記皮膚側の表面には、多数の溝からなる溝パターンが形成されており、
    前記溝パターンは、互いに概ね平行に連続的に延びる複数の第1溝と、前記複数の第1溝に交差するとともに、前記第1溝との交差点で途切れながら延びる複数の第2溝とを含み、
    前記シート材は、前記体液吸収物品において前記皮膚側と反対側の最外面を構成し、前記皮膚側の表面から前記最外面にかけて液透過性を有する、
    体液吸収物品。
  2. 前記第2溝は、前記第1溝に概ね直交するように延びる、
    請求項に記載の体液吸収物品。
  3. 前記第1溝は、前記シート材の長手方向又は前記長手方向に直交する短手方向に概ね平行に延びる、
    請求項1または2に記載の体液吸収物品。
  4. 前記あて材は、親水性の材料からなる親水性層と、前記親水性層の前記皮膚側に配置され、親油性の材料からなる親油性層とを含む、
    請求項1からのいずれかに記載の体液吸収物品。
  5. 前記溝パターンは、前記粘着層に形成されている、
    請求項1からのいずれかに記載の体液吸収物品。
  6. 前記シート本体は、疎水性の繊維からなる、
    請求項1からのいずれかに記載の体液吸収物品。

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