JP3996420B2 - 生理用ナプキン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は生理用ナプキンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の生理用ナプキンのフラップ部は、ショーツの外面に折り返すタイプ(以下、折返しフラップ部ともいう)のものと、長時間用生理用ナプキンに良く見られるようにショーツの外側に折り返されず、肌面と接するように且つ前記本体部の周囲への体液の漏れを受けるように延出されて使用されるもの(以下、カバーフラップ部ともいう)とがある。両者は概念的かつ機能的に明確に区別される。すなわち前者は、物品をショーツに固定することをその主要機能とするものであり、後者は本体部から漏れた体液がショーツ等の被服に移るのを防止することを主要機能とするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のカバーフラップ部は、本体部から漏れた体液の拡散を防止することができなかった。
【0004】
そこで、本発明の主たる課題は、本体部から漏れた体液の拡散を抑止しうるカバーフラップ部を備えた生理用ナプキンを提案することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は、次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
不透液性裏面シートと、透液性トップシートと、これら両シート間の幅方向中央に介在された吸収体と、前記不透液性裏面シートの両側部が前記吸収体の両側縁よりも側方に延出されるとともに、この延出部分の表面側全体を覆うように親水処理不織布からなる肌側表面層が積層接合されて形成されたカバーフラップ部とを有し、このカバーフラップ部が、少なくとも使用状態において肌面と接するように且つ前記吸収体を有する本体部の周囲への体液の漏れを受けるように延出され、本体部の外面に重なる方向に折り返されないものである、生理用ナプキンであって、
エンボス加工によって、前記カバーフラップ部の少なくとも肌面側表面層の表面に、深さ0.01mm以上、かつ開口幅15mm以下の液止凹部が、1〜5mmの相互間隔をもって多数形成されている、
ことを特徴とする生理用ナプキン。
【0006】
(作用効果)
このように本発明では肌面側表面層の表面に液止凹部を設けることにより、仮に本体部側からカバーフラップ部上に体液が漏れ出たとしても、その表面に形成された液止凹部によって体液の拡散を抑制できる。特に、液止凹部を隣接配置することにより、凹部を多数設ける場合にその間からの体液拡散が効果的に防止される。また、液止凹部の深さが0.01mm未満であると、液止作用がなく、体液拡散の抑制効果は殆ど発揮されない。また、液止凹部の開口幅が上記範囲を超えると、液止機能が実質的に無くなるため好ましくない。
【0007】
<請求項2記載の発明>
前記カバーフラップ部における前記裏面シート及び前記肌側表面層は前記カバーフラップ部の自由端から2〜10mmの周縁部にて相互に直接または間接的に接合されており、かつ前記液止凹部は少なくとも前記周縁部よりも内側に形成されている、請求項1記載の生理用ナプキン。
【0008】
(作用効果)
カバーフラップ部を、外装シート層と肌面側表面をなす不織布シート層とを有する層構成とする場合、これらを相互に接合する必要がある。この場合、本請求項2記載の発明のように、両層の接合はカバーフラップ部の自由端縁において行い、その内側に液止凹部を設けることで体液の拡散抑制機能が良好に発揮される。
【0009】
<請求項3記載の発明>
前記肌側表面層に前記エンボス加工による液止凹部が形成されるとともに、前記裏面シートに凹凸形成処理が施されておらず、且つ前記カバーフラップ部の裏面における裏面シート上に粘着剤層が形成されている、請求項1または2記載の生理用ナプキン。
【0010】
(作用効果)
カバーフラップ部は肌面側表面に凹部を有するものの、その反対面(裏面)には凹凸を実質的に有しない。かくして粘着剤層を裏面シートに密接させて確実に保持させることができるようになり、これをショーツ外面に粘着させた後に取り外しても粘着剤層の一部がショーツ外面に残ってしまうような事態が発生し難くなる。
【0011】
<請求項4記載の発明>
前記カバーフラップ部がヒップ部に形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
【0012】
【0013】
<請求項5記載の発明>
前記吸収体は吸収コアを含ものであり、この吸収コアの両側部において製品長手方向に延在する横漏れ防止バリヤーが設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
<請求項6記載の発明>
前記液止凹部は、製品長手方向又は巾方向に対して非平行な方向に沿って間欠的に多数配列されるとともに、この液止凹部の列が相互に交差するように多数列形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
【0020】
(作用効果)
このように液止凹部を製品の長手方向と又は巾方向に対して非平行な方向に沿って間欠的に多数配列することによって、カバーフラップ部周縁へと向う体液拡散経路を遮ることができ、より効果的に体液拡散を抑制できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳説する。
図1は、本発明に係る生理用ナプキン1の展開状態での体液吸収側面を示しており、図2はその反対面すなわち外装面を示しており、図3は図1のIII-III断面を示している。この生理用ナプキン1は、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性トップシート3とを有する。これら両シート2,3間の幅方向中央には、綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収コア4と、この吸収コア4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収コア4を包むクレープ紙5とを含む吸収体ABが介在されている。この吸収機能を発揮する製品中央部分が本発明の本体部を構成する。
【0022】
本実施形態では、透液性トップシート3は吸収体ABを若干スケールアップした形状を有し、吸収体ABの表面全体を覆うように配置されている。不透液性裏面シート2は製品の平面形状と同じ形状を有しており、その両側部は吸収体ABの両側縁よりも側方に延出されており、この延出部分の表面側全体を覆うように親水処理不織布からなるサイドシート6,6が積層接合されている。この接合手法としては、ホットメルト接着剤による接着、超音波シール、熱融着、熱圧着、またはこれらの組み合わせを採用することができる。
【0023】
特に図示形態のように、製品周縁部、具体的には裏面シート2及びサイドシート6,6の積層部分の自由端縁と、透液性トップシート3および不透液性裏面シート2の前後端縁は、ヒートシールb1,b2により強固に接合するのが好ましい。この接合縁の幅は少なくとも2mm以上10mm未満程度確保するのが望ましい。なお、図示形態では前者のヒートシールb1は、肌面側に凹凸が現れないようになされている。
【0024】
本実施形態では、かかる不透液性裏面シート2とサイドシート6,6との積層部分のうち特に股間部およびヒップ部が吸収体ABの側方に大きく延出され、これら各延出部分によって折返しフラップ部F1およびヒップカバーフラップ部F2がそれぞれ形成されている。本発明ではカバーフラップ部を設ける限り、折返しフラップ部を省略することもできる。なお、カバーフラップ部は、少なくとも使用状態において肌面と接するように且つ前記本体部の周囲への体液の漏れを受けるように延出されている限り、その配設位置には限定されず、例えば図1に示す形態の折返しフラップ部F1を折り返さないものとしたり、図6に示すように、折返しフラップ部が通常形成される位置までカバーフラップ部F3が延在された形態を採ることもできる。
【0025】
他方、好適には、図2および図3に示すように、フラップ部F1,F2の裏面には裏面シート2上に粘着剤層20が形成されており、これによってショーツに対する止着がなされる。フラップ部F1,F2は製品提供段階では本体部裏面側に折り畳み、本体部裏面に粘着固定しておくこともできるが、この場合カバーフラップ部F2は少なくとも使用状態では前述のとおり肌面と当接されるように戻される。
【0026】
そして、本実施形態では、エンボス加工による凹部ebが多数形成されたサイドシート6,6を、エンボス加工等の凹凸形成処理を施していない裏面シート2と接合している。したがって図1と図2との対比からも明らかなように、フラップ部F1,F2は肌面側表面に凹部ebを有するものの、その反対面(裏面)には凹凸を実質的に有しない。かくして粘着剤層20を裏面シート2に密接させて確実に保持させることができるようになり、これをショーツ外面に粘着させた後に取り外しても粘着剤層20の一部がショーツ外面に残ってしまうような事態が発生し難くなる。
【0027】
しかも、カバーフラップ部F2の肌側表面にはエンボス凹部ebが多数形成されることになるので、体液が本体部において吸収保持されずに脇に漏れた場合であっても、その体液は当該カバーフラップ部F2の凹部ebにより拡散が抑制される。なお、折返しフラップ部F1の表面にも結果的に凹部ebが形成されるが、折返しフラップ部F1はショーツの外側に折り返されるため、そこに体液が漏れ出てくることは殆どなく、拡散抑制機能は実質的な意味をなさない。しかし製造手法の都合等により、このように折返しフラップ部F1に凹部ebが形成されていても良い。
【0028】
特に本実施形態のようにサイドシート6,6が親水処理不織布からなるものであると、本体部の脇に漏れ出た体液はサイドシート不織布6,6内に浸透することにより拡散されるが、この拡散についてもエンボス凹部ebによる封止効果により抑制される。この機能は体液の粘性に関わらず発揮される。しかもこのサイドシート不織布6,6は、体液の拡散抑制機能のみならず、体液の吸収保持機能も若干有する。
【0029】
さらにこのようにフラップ部F1,F2の肌側表面が不織布からなる場合、フラップ部F1,F2の肌面側の肌触りが良くなるため、装着者においてフラップ部F1,F2との擦れによって違和感をおぼえたり、フラップ部F1,F2と擦れる部位にカブレが発生したりし難くなる利点ももたらされる。
【0030】
他方、さらに図示の生理用ナプキン1の構造や素材などについてさらに詳述すると、フラップ部F1,F2の肌側表面は、前述のとおり親水処理不織布により形成する。
【0031】
特にサイドシート6,6の不織布としては、前述した理由から、エアスルー不織布のように嵩高な不織布が望ましい。そして、この不織布としては、フラップ部における経血等の吸収性を重視して、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いる。かかる不織布としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくは目付け量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。
【0032】
フラップ部F1,F2の肌側表面に付与する液止凹部ebは、下記要件(A)〜(D)の条件のうち、(A)、(C)及び(D)を満足するものであり、特に(B)をも満足するのが好ましい。
(A)液止凹部ebの相互間隔は1〜5mm、好適には1〜3mmとする。
(B)液止凹部ebはカバーフラップ部F2に対し、製品前後方向の50%の範囲、好ましくは70%の範囲にわたって形成する。
(C)液止凹部ebの深さは0.01mm以上、好ましくは0.03mm以上とする。
(D)液止凹部ebの開口幅は15mm以下、好ましくは10mm以下とする。
【0033】
また、液止凹部のパターンは図示形態のように凹部を間欠的に多数配列するものとされる。また、液止凹部ebの周縁は、角を有しないような曲線とするのが肌触りの面から好ましいが、角を有していても良い。図示形態のように異なる形状の液止凹部ebを組み合わせたパターンを用いることもできるし、同一の形状の液止凹部のみでパターンを形成しても良い。体液の拡散抑制という観点からは、図示形態のように液止凹部ebが、製品長手方向と又は巾方向に対して非平行な方向に沿って延在する形状(溝状)を有するか、前記非平行な方向に沿って配列されるか、またはこれらの形状及び配列の両方を満足するように設けられるのが好ましい。特に図示のように凹部の配列方向(凹部が溝状に延在する場合には溝相互)が交差する形態が好ましい。
【0034】
【0035】
他方、前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートがある。
【0036】
前記透液性トップシート3としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。特に好ましいのは、多孔性プラスチックシートである。
【0037】
透液性トップシート3に対しては図示しない表面エンボスを付与することができる。また図4に示すように透液性トップシート3を本体部の側方に延出させて、この延出部分によりフラップ部F1,F2の肌側表面層を形成し、前述のサイドシート6を省略することもできる。この場合、透液性トップシート3の側方延出部分に前述の液止凹部ebを形成する。もちろん、サイドシート6を省略せずに、サイドシート6の上に若しくはサイドシート6と裏面シート2との間にトップシート3を延出させたり、他のシートを配置したりすることにより、フラップ部F1,F2を3層構成とすることもできる(図示せず)。
【0038】
不透液性裏面シート2と透液性トップシート3との間に介在される吸収コア4は、たとえばフラッフ状パルプと吸水ポリマーとにより構成されている。前記吸水性ポリマーは吸収コアを構成するパルプ中に例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。
【0039】
また、透液性トップシート3と吸収コア4(具体的にはクレープ紙5)との間に厚手の親水性不織布からなる図示しない吸収促進シートを配設することもできる。この吸収促進シートは長手方向中央部に位置し、前方側には長く延在し、前寄りに偏在させるのが望ましい。かかる吸収促進シートを設けることで、経血やおりもの等(以下、まとめて体液という。)が速やかに吸収されることができるようになるとともに、肌と接触する表面はドライタッチ性に優れたものとなる。
【0040】
なお、図示形態のように、吸収コア4を囲繞するクレープ紙5を設け、結果的に透液性トップシート3と吸収コア4との間にクレープ紙5が介在するようにすれば、吸収性に優れる前記クレープ紙5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。このようにクレープ紙5は、体液を速やかに拡散させる機能を有するので、これを設けるときには吸収促進シートを省略することもできる。
【0041】
一方、図示形態では、透液性トップシート3の上面における排血対応部位を跨ぐ両側部に、略長手方向に沿うエンボスによるサイド条溝8,8がそれぞれ形成されている。また、これらの前後端部間を繋ぐように幅方向に延びる弧状のエンボスによる、フロント条溝10F,バック条溝10Bがそれぞれ形成されている。さらにフロント条溝10Fと長手方向中間部との間には、幅方向に延びる弧状のエンボスによる前漏れ防止条溝11が形成され、この前漏れ防止条溝11の長手方向位置と製品の長手方向中間部との間には、サイド条溝8,8の外側にこのサイド条溝8,8に沿って延在するエンボスによるサイド補助条溝9,9がそれぞれ形成されている。これらの条溝8,9,10F,10B,11は、当該部位の各層を重ねた状態で使用面側から加熱しながらエンボスすることにより、いわゆる熱融着エンボスとして形成できる。
【0042】
これらの条溝8,9,10F,10B,11は、排血口当接部からの経血が外方に拡散するのを防止するためのものである。これらの条溝8,9,10F,10B,11は、少なくとも吸収コア4が圧縮される形態で圧搾されたものである限り、エンボスの形態に限定はないが、条溝の長さ方向に高圧搾部(高密度部)と低圧搾部(低密度部)とが交互に現れる形態とすることができる。
【0043】
他方、図示形態のように、吸収コア4の両側部において製品長手方向に延在する横漏れ防止バリヤー30,30を設けるのも好ましい。図3に示す形態では、製品長手方向に延在するバリヤーシート31の幅方向一端部が吸収コア4の側部に固定され、他端部が自由端とされ、かつ自由端側部分に弾性伸縮部材32,32が長手方向に沿って伸張下に固定されている。そしてこのバリヤーシート31の製品の長手方向前後端部は折り重ねられた状態で相互に接合され、中間部分では接合されていない。かくして、使用状態においては、図3に示すように、弾性伸縮部材32,32の収縮力によりバリヤーシート31,31の中間部分が起立し、経血の横漏れ防止バリヤー30,30として機能する。
【0044】
かかる横漏れ防止バリヤー30,30は、図5に示すように、サイドシート6,6の内側部分を吸収コア4の側縁より内方に延在させ、この延在部分6e,6eを前記バリヤーシート31,31に替えて利用することによっても形成できる。この場合からも判るように、製造方法の都合等により、横漏れ防止バリヤー30,30が液止凹部を有していても良い。
【0045】
<実験例>
サンプルについて:表1に示すように、凹部の配置間隔、深さ及び開口幅の異なるサンプルを各種用意し、下記の液流れ試験を行った。各サンプルはいずれも、目付け25g/m2のエアスルー不織布を用いて形成し、形状は縦150mm×横100mmの長方形とし、縦方向および横方向に沿って所定の間隔で多数列の溝状凹部(碁盤目状の凹部パターン)をエンボス加工により形成した。
【0046】
液流れ試験方法:図7に示すように、水平面に対して10度傾斜した傾斜面x上にサンプルyを固定し、サンプルy表面に対して10mm上方の位置より、ビュレットzを用いて精製水wを0.5cc自然滴下し、液が傾斜に沿って流れた距離を測定し、液流れ距離とした。なお、傾斜面xに対する凹部の向きは全サンプル共通とした。また、液流れ距離が35mm以下(液流れ抑制率50%以上)のものを◎とし、液流れ距離が35〜49mm(液流れ抑制率30〜50%)のものを○とし、液流れ距離49mmを超える(液流れ抑制率30%未満)ものを△として評価した。試験結果を表1に併記した。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】
以上のとおり本発明によれば、本体部から漏れた体液の拡散を抑止しうるカバーフラップ部を備えた生理用ナプキンとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る生理用ナプキンの展開状態における平面(体液吸収側面)図である。
【図2】 本発明に係る生理用ナプキンの展開状態における底面(裏面若しくは外装面)図である。
【図3】 図1のIII-III断面図である。
【図4】 他の形態を示す断面図である。
【図5】 別の形態を示す断面図である。
【図6】 他の形態に係る生理用ナプキンの展開状態における平面(体液吸収側面)図である。
【図7】 液流れ試験の説明図である。
【符号の説明】
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性トップシート、4…吸収コア、5…クレープ紙、6…サイドシート、F1…折返しフラップ部、F2…ヒップカバーフラップ部、eb…エンボス凹部。
Claims (6)
- 不透液性裏面シートと、透液性トップシートと、これら両シート間の幅方向中央に介在された吸収体と、前記不透液性裏面シートの両側部が前記吸収体の両側縁よりも側方に延出されるとともに、この延出部分の表面側全体を覆うように親水処理不織布からなる肌側表面層が積層接合されて形成されたカバーフラップ部とを有し、このカバーフラップ部が、少なくとも使用状態において肌面と接するように且つ前記吸収体を有する本体部の周囲への体液の漏れを受けるように延出され、本体部の外面に重なる方向に折り返されないものである、生理用ナプキンであって、
エンボス加工によって、前記カバーフラップ部の少なくとも肌面側表面層の表面に、深さ0.01mm以上、かつ開口幅15mm以下の液止凹部が、1〜5mmの相互間隔をもって多数形成されている、
ことを特徴とする生理用ナプキン。 - 前記カバーフラップ部における前記裏面シート及び前記肌側表面層は前記カバーフラップ部の自由端から2〜10mmの周縁部にて相互に直接または間接的に接合されており、かつ前記液止凹部は少なくとも前記周縁部よりも内側に形成されている、請求項1記載の生理用ナプキン。
- 前記肌側表面層に前記エンボス加工による液止凹部が形成されるとともに、前記裏面シートに凹凸形成処理が施されておらず、且つ前記カバーフラップ部の裏面における裏面シート上に粘着剤層が形成されている、請求項1または2記載の生理用ナプキン。
- 前記カバーフラップ部がヒップ部に形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
- 前記吸収体は吸収コアを含ものであり、この吸収コアの両側部において製品長手方向に延在する横漏れ防止バリヤーが設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
- 前記液止凹部は、製品長手方向又は巾方向に対して非平行な方向に沿って間欠的に多数配列されるとともに、この液止凹部の列が相互に交差するように多数列形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
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