JP6969986B2 - ピン挿入検出装置及びこれを備える作業機 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、固定部側の複数のピン穴と可動部側の複数のピン穴とのうち同軸に重なるピン穴の組のそれぞれへのピンの挿入を検出する検出器の数を低減するのに好適なピン挿入検出装置及びこれを備えた作業機を提供することを課題とする。
(構成)
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態に係るタワークレーン1は、シャーシフレーム2と、走行装置3と、ベース4と、コラム5と、クレーン装置6とを備える。加えて、右前アウトリガ装置9RF、右後アウトリガ装置9RR、左前アウトリガ装置9LF及び左後アウトリガ装置9LRと、運転席10と、操作部11と、ウインチ12と、ワイヤロープ13と、フック14と、原動部15と、コントロールボックス16と、フック格納ブラケット17とを備える。
ベース4は、シャーシフレーム2の上部に連結固定されており、コラム5は、ベース4の上部に旋回自在に立設されている。
クレーン装置6は、コラム5の上端に起伏自在に枢支され、入れ子式の箱型ブームで構成された伸縮式の起伏ブーム7と、この起伏ブーム7の先端部に起伏自在に枢支され、入れ子式の箱型ブームで構成された伸縮式の折曲げブーム8とを備える。
以下、右前、右後、左前及び左後アウトリガ装置9RF、9RR、9LF及び9LRを、「各アウトリガ装置9RF〜9LR」と略称する場合がある。
各アウトリガ装置9RF〜9LRは、シャーシフレーム2上に旋回かつ起伏自在に設けられた基端側アーム93と、基端側アーム93の先端に起伏自在に設けられた伸縮式の先端側アーム95とを備えている。
運転席10は、タワークレーン1を走行操作時にオペレータ(運転者)が着座するもので、リンク機構を介してタワークレーン1の後方に突出して設けられている。
上記各操作レバーは、各種油圧アクチュエータにそれぞれ対応して設けられており、中立位置から傾倒する方向で各操作レバーに対応する油圧アクチュエータの駆動が可能となっている。
ここで、このタワークレーン1は、クレーン操作を遠隔で行うことが可能な遠隔操作装置(図示略)を備えている。この遠隔操作装置は、遠隔操作装置の筺体に設けられた各種操作レバーや各種操作スイッチにより、上記操作部11の操作レバー及び操作スイッチと同等の操作が可能に構成されている。また、この遠隔操作装置は、操作レバー及び操作スイッチの操作に応じた遠隔操作信号を無線送信するように構成されている。
次いで、オペレータの操作部11又は遠隔操作装置の操作によって、各横アウトリガシリンダを駆動して、先端側アーム95を起方向に動作させると共に伸長させる。更に、各縦アウトリガシリンダ37を駆動して各アウトリガ装置9RF〜9LRの基端側アーム93を伏方向に動作させて先端側アーム95を接地させることで、作業時(吊荷時)のタワークレーン1の安定を図るようになっている。
即ち、タワークレーン1は、一部を除いて図示省略するが、旋回用油圧モータ、起伏ブーム伸縮用油圧シリンダ、折曲げブーム伸縮用油圧シリンダ、ウインチ用油圧モータ、起伏ブーム起伏用油圧シリンダ及び折曲げブーム起伏用油圧シリンダ35R及び35Lを備える。なお更に、タワークレーン1は、走行装置3を駆動するための油圧アクチュエータとして、走行用モータを備える。
図1及び図2に戻って、コントロールボックス16は、その内部に、図2(b)に示すコントローラ160を備えている。
第1実施形態では、各種検出器からの検出信号として、図2(b)に示すように、ピン挿入検出装置を構成する検出器であるリミットスイッチ203(後述)からの検出信号SWp、各アウトリガ装置9RF〜9LRの旋回位置を検出するための検出器であるポテンショメータ(図示略)からの検出信号θr等がコントローラ160に入力されている。
そして、コントローラ160は、これら入力信号に応じて、タワークレーン1の備える油路切換用の電磁弁等の各種電気装置を作動制御する。
また、コントローラ160は、図示省略するが、所定の制御プログラムに基づいて、各種演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、制御プログラムを含む各種データを格納しているROM(Read Only Memory)と、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM(Random Access Memory)と、時間計測用のタイマとを備えている。
以下、アウトリガ装置9Fの詳細な構成について説明する。
アウトリガ装置9Fは、図2(a)及び(b)に示すように、シャーシフレーム2の上面に装着されたベースブラケット90を備えている。ベースブラケット90は、その基端側に設けられた、円筒状の回動支持部92を備えている。
そして、回動支持部92は、フレームブラケット18を構成する上部ブラケット部18T及び下部ブラケット部18Bの間に、これらを垂直に貫通する垂直軸18p回りに旋回可能に枢支されている。上部ブラケット部18T及び回動支持部92の上端部には、張り出し位置固定用のピン穴(以下、単に「固定用穴」と称す)が設けられており、挿抜可能なロックピン106を固定用穴に挿入することでアウトリガ装置9Fの張り出し位置(旋回位置)を固定できるように構成されている。
なお、張り出し位置にてロックピン106を固定用穴に挿入してアウトリガ装置9Fの張り出し位置が確実に固定される。即ち、このアウトリガ装置9Fは、図1及び図2に示す格納姿勢から、アウトリガ装置9Fをオペレータが手で水平方向に回動させることで、図3に示すように、シャーシフレーム2の側方の張り出し位置に位置させられるように構成されている。以上のオペレータの手による張り出し位置への旋回操作については、左後アウトリガ装置9LR及び右後アウトリガ装置9RRについても同様となる。
上記先端側アーム95は、角筒状のアウタボックス96と、アウタボックス96の長手方向に沿って伸縮可能にアウタボックス96内に収嵌された角筒状のインナボックス97とを有する。インナボックス97の先端には、水平な軸回りに回動自在にフロート98が枢支されている。
次に、フレームブラケット18の詳細な構成について説明する。
フレームブラケット18は、図5(a)及び図6(a)に示すように、シャーシフレーム2から回動支持部92の配設方向に向けて突設された上部ブラケット部18T及び下部ブラケット部18Bを備えている。
具体的に、図4(a)を平面視して、軸穴18htの上側に固定用穴18h1及び18h2が同一円周上に左右隣り合わせに配置され、軸穴18htの左下側に固定用穴18h3及び18h4が同一円周上に斜めに配置されている。これらの位置は、予め設定された複数の張り出し位置に基づき計算によって決められている。
次に、ベースブラケット90の回動支持部92の詳細な構成について説明する。
回動支持部92は、図5及び図6に示すように、上端部を構成する板状の上端プレート92aと、筒状の軸カバー部92cと、下端部を構成する板状の下端プレート92dと、上端プレート92aと下端プレート92dとの間に設けられた板状の支持用プレート92sとを備えている。
この上端プレート92aは、図4(b)に示すように、軸カバー部92cの上記基端側の外径部から突出する部分が軸カバー部92cの外径部に沿って扇状に膨らむ形状を有している。そして、板面の軸カバー部92cの上部開口部と重なる位置に板面を貫通して設けられた真円形状の軸穴92htと、この軸穴92htの周囲の上記扇状に膨らんだ部分の板面を貫通して設けられた真円形状の3つの固定用穴92h1、92h2及び92h3とを備えている。また、上端プレート92aの上面の軸穴92htの周囲にはボス92eが形成されている。また、軸穴92htは、垂直軸18pを挿通可能な径を有し、固定用穴92h1〜92h3は、ロックピン106を挿通可能な径を有している。
軸カバー部92cは、組立時に垂直軸18pの大部分を筒状の内側に収納するように構成されている。
この下端プレート92dは、上端プレート92aと軸カバー部92cを介して面対向に設けられている。そして、図示省略するが、その板面の軸穴92htと同軸となる位置に板面を貫通して設けられた軸穴92htと同形状の軸穴(以下、「下端軸穴」と称す)を備えている。
支持用プレート92sは、図7(a)及び(b)に示すように、半円環板状の外周部分の一部を平面視で波状に切り欠いた形状を有している。加えて、板面を貫通して設けられた真円形状の支持用穴192h1、192h2及び192h3を備えている。これら支持用穴192h1〜192h3は、ロックピン106を挿通可能な径を有している。
従って、例えば、図6(b)に示すように、ロックピン106を、同軸に重なり合う固定用穴18h4及び92h1に挿入時にその先端部は検出用穴200h1(後述)を介して支持用穴192h1に挿入される。これによって、ロックピン106の挿入部分の上端部分は固定用穴18h4にて支持され、中間部分は固定用穴92h1にて支持され、先端部分は支持用穴192h1にて支持されて、ロックピン106の傾きを抑えることが可能である。
各アウトリガ装置9RF〜9LRの張り出し位置の数は、図3に示すように、前方側は、左前及び右前アウトリガ装置9LF及び9RFのフレームブラケット18L及び18Rの固定用穴18h1〜18h4の4つと、回動支持部92の固定用穴92h1〜92h3の3つとの組み合わせとなるため最大で12通りとなる。しかし、ブラケット部91が、図7(a)に示すように格納方向の旋回でアジャスタ190と当接し、図7(b)に示すように張り出し側への旋回でシャーシフレーム2と当接する。そのため、最大で12通りとなるところ、図3に示すように、6通りとなっている。
次に、第1実施形態に係るピン挿入検出装置の詳細な構成を説明する。
このピン挿入検出装置は、図2、図5及び図6に示すように、フレームブラケット18の固定用穴18h1〜18h4と、回動支持部92の固定用穴92h1〜92h3とのうち同軸に重なる各組の穴にロックピン106が挿入されたことを検出する装置である。
補助プレート200は、プラスチック等の樹脂製の部材から構成されており、バネ205A及び205Bを介して、回動支持部92の上端プレート92aと支持用プレート92sとの間に摺動可能に装着されている。
これら検出用穴200h1〜200h3は、上端プレート92aの固定用穴92h1〜92h3と同じ相対位置関係且つ同じ形状に設けられている。但し、第1実施形態では、ロックピン106の挿入補助のために、検出用穴200h1、200h2及び200h3の上端部には面取りが施され、図4(c)に示すように、挿入補助用の傾斜面である補助面200b1、200b2及び200b3が形成されている。ここで、補助面200b1〜200b3は、下端側から上端側に向かうほど径が徐々に大きくなる傾斜面となっており、これらの形成部の径は固定用穴92h1〜92h3の径よりも大きくなっている。
補助プレート200は、なお更に、円周方向の一端部に設けられたバネ取付部200eと、円周方向の他端部に設けられたバネ取付部200fとを備えている。
バネ205Aは、引っ張りコイルバネから構成されており、その一端部及び他端部にはそれぞれ取付用のフックが設けられている。
バネ取付部91dは、ブラケット部91の一方の側面の回動支持部92寄りの上部に突設されており、その先端部にはバネ205Bの取付用の穴である取付用穴91fが設けられている。
即ち、図5及び図6に示すように、補助プレート200を上端プレート92aと支持用プレート92sとの間に配置して、バネ205Aの一端側のフックを補助プレート200の取付用穴200jに引っかけ、バネ205Aの他端側のフックをブラケット部91側の取付用穴91gに引っかける。更に、バネ205Bの一端側のフックを補助プレート200の取付用穴200gに引っかけ、バネ205Bの他端側のフックをブラケット部91側の取付用穴91fに引っかける。このようにすることで、補助プレート200が、上端プレート92aと支持用プレート92sとの間に摺動可能に装着される。
ローラスイッチ部203rは、円筒形のローラが回転自在に取り付けられており、例えば、横方向からのドグの当接に対してその力を受けて回転することでドグの移動を補助する。また、ローラスイッチ部203rは、プランジャ構造によって、例えば、ドグからの力を受けることでローラ部分が本体部側に沈み込み、ドグからの力を受けない解放状態では、例えば圧縮コイルバネによってローラ部分が元の位置へと復帰する。
コネクタ部203cは、信号線や電源線などを内包したケーブルを接続するためのコネクタである。図示省略しているが、実際はコネクタ部203cにはケーブルが接続されており、リミットスイッチ203は、このケーブルを介して制御基板550(図2(b)参照)に接続されている。更に、この制御基板550は、信号線(図示略)を介してコントローラ160に接続されている。従って、リミットスイッチ203のスイッチのオン・オフの状態を示す検出信号SWpは、制御基板550を介してコントローラ160に入力される。
スイッチ取付部204は、軸カバー部92cに突設されたスペーサー204a及び204bと、取付プレート204cとを備えている。
スペーサー204a及び204bは、直方体形状を有している。そして、軸カバー部92cの支持用プレート92sの切り欠き部92wの下部位置に、周方向にリミットスイッチ203の幅広側の面の横幅よりも広い間隔を空けて対向して突設されている。また、スペーサー204a及び204bの先端面には、図示省略するが、上下に間隔を空けて取付プレート204cを固定するためのボルト穴がそれぞれ2つずつ設けられている。
従って、リミットスイッチ203を取付プレート204cにボルトで固定した後に、この取付プレート204cを、スペーサー204a及び204bの内側にリミットスイッチ203が収納される向きでボルト用の穴位置を合わせてスペーサー204a及び204bにボルトで固定する。このようにして、リミットスイッチ203を軸カバー部92cに取り付けることで、ボルト用の穴位置の関係から、リミットスイッチ203のローラスイッチ部203r側が上方を向く姿勢でリミットスイッチ203が固定される。このとき、図9(b)に示すように、ローラスイッチ部203rのローラ部の一部が補助プレート200の切り欠き凹部200cに到達する高さ位置に固定されるようになっている。
次に、上端プレート92aの固定用穴92h1〜92h3に対する補助プレート200の検出用穴200h1〜200h3のずれ量φと、ロックピン106の形状との関係について説明する。
上記ずれ量φは、図10(a)に示すように、回動支持部92の旋回中心と固定用穴92h1〜92h3の各中心位置とを通る線と、旋回中心と検出用穴200h1〜200h3の各中心位置を通る線との間の角度となる。
そのため、第1実施形態では、図10(b)に示すように、先端部106pを略円錐形状として先端を尖らせるようにすると共に、この先端部106pの先端の幅d’を、「d’<d」の幅に構成している。
なお、以上の説明は、前方側の左前及び右前アウトリガ装置9LF及び9RFのロック機構に対応したピン挿入検出装置の説明となる。
次に、第1実施形態に係るピン挿入検出装置を備えたタワークレーン1のピン挿入検出動作について説明する。
荷役作業が終了し、オペレータが、操作部11又は遠隔操作装置を操作して、アウトリガ装置9Fの基端側アーム93及び先端側アーム95を格納可能な状態に縮小且つ折り畳んだとする。その後、オペレータが、手でアウトリガ装置9Fを張り出し位置から格納位置まで旋回させて、図8(a)に示すように、固定用穴18h1及び92h1を同軸に重なる状態にしたとする。
このオン状態を示す検出信号SWpは、制御基板550を介してコントローラ160に入力され、コントローラ160にてロックピン106の挿入状態が検出される。
ここで、第1実施形態において、タワークレーン1が作業機に対応し、上端プレート92aが可動プレートに対応し、上部ブラケット部18T及び後方側上部ブラケット部が固定プレートに対応する。
また、リミットスイッチ203が検出器に対応し、ベースブラケット90がブラケット部に対応し、シャーシフレーム2が基台に対応する。
第1実施形態に係るピン挿入検出装置は、ベースブラケット90に設けられ且つベースブラケット90の回動方向に沿って並ぶようにプレート面を貫通して設けられた固定用穴92h1〜92h3を有する上端プレート92aと、上端プレート92aと所定間隙を空けて対向する位置に固定され且つベースブラケット90を回動させたときに回動範囲に予め設定された複数の張り出し位置にて固定用穴92h1〜92h3と順に同軸に重なる位置(同一円周上の位置)に貫通して設けられた固定用穴18h1〜18h4を有する上部ブラケット部18T(なお、後方側は後方側上部ブラケット部)と、を備え、複数の張り出し位置にて同軸に重なる複数の固定用穴の組へのロックピン106の挿入によってベースブラケット90を固定用穴の組に対応する張り出し位置で固定するロック機構において、固定用穴の組へのロックピン106の挿入を検出する装置である。
検出用穴200h1〜200h3は、ロックピン106が挿入されていないときに固定用穴92h1〜92h3に対して、ロックピン106の先端部106pを挿入可能な貫通部(図10(a)の幅dの貫通部分)を形成した状態で回動方向の一方向にずれた位置を初期位置とする構成となっている。加えて、先端部106pが貫通部に挿入された時に略円錐形状の先端部106pの外周面が検出用穴200h1〜200h3のいずれか1つの内径部に摺接して補助プレート200を前記一方向とは反対方向に固定用穴と同軸となる位置まで移動させる。その結果、ロックピン106の基軸部106bを挿入可能な状態となる。そして、リミットスイッチ203は、補助プレート200の前記反対方向への移動を検出するように構成されている。
一方、第1実施形態に係るタワークレーン1は、上記各アウトリガ装置9RF〜9LRと、上記ロック機構と、ロック機構における補助プレート200の回動を検出する装置として上記ピン挿入検出装置とを備える。
(第2実施形態)
(構成)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
第2実施形態は、補助プレートが、ロックピンを挿入時に初期位置からロックピンの挿入方向に移動し、この挿入方向への移動をリミットスイッチによって検出するように構成されている点で上記第1実施形態と異なる。
図11(a)及び(b)に示すように、第2実施形態に係るピン挿入検出装置は、上記第1実施形態のピン挿入検出装置における、補助プレート200に代えて、補助プレート201を備えた構成となっている。加えて、第1実施形態のバネ205A及び205Bに代えて、両端に取付用のフックを有する引っ張りコイルバネから構成されたバネ206A及び206Bを備えた構成となっている。なお、バネ206A及び206Bは、同じバネから構成されており、同じ長さ且つ同じ弾性力を有している。
また、第2実施形態に係るロックピン107は、上記第1実施形態のロックピン106と異なり、先端が円錐状に尖っておらず、軸部が全て円柱状となっている。そして、先端面が平坦面となっている。
次に、第2実施形態に係るピン挿入検出装置を備えたタワークレーン1のピン挿入検出動作について説明する。
ロックピン107が挿入されていない状態では、図11(a)に示すように、補助プレート201は、バネ206A及び206Bによって、平衡に吊り下げられた状態となっている。この状態では、リミットスイッチ203のローラスイッチ部203rの上端部が、補助プレート201の下面から離れた位置にある。そのため、リミットスイッチ203はオフ状態となっている。
ここで、第2実施形態において、タワークレーン1が作業機に対応し、上端プレート92aが可動プレートに対応し、上部ブラケット部18Tが固定プレートに対応する。
また、第2実施形態において、固定用穴92h1〜92h3が第1のピン穴に対応し、固定用穴18h1〜18h4が第2のピン穴に対応する。
(第2実施形態の作用及び効果)
第2実施形態に係るピン挿入検出装置は、上記第1実施形態のピン挿入検出装置における補助プレート200に代えて補助プレート201を備える。
上記第1実施形態では、アウトリガ装置を複数の張り出し位置に対応する複数の旋回位置のいずれかの位置に固定するロック機構に対して、検出用穴200h1〜200h3へのロックピン106の挿入による補助プレート200の回動方向への移動を検出する構成とした。この構成に限らず、適用対象を、例えば直進移動をする可動部の直進位置を固定するロック機構として、検出用穴へのロックピンの挿入による補助プレートの直進方向への移動を検出する構成としてもよい。
かかるピン挿入検出装置は、図12(a)及び(b)に示すように、補助プレート302と、バネ303A及び303Bと、バネ取付部301a及び301bと、リミットスイッチ203と、スイッチ取付部204とを備えている。なお、コントローラは省略している。
この補助プレート302は、図12(a)に示すように、矩形板状の長手方向の一端部の下部を面取りして設けられた傾斜部302sと、板面を貫通して設けられた真円形状の2つの検出用穴302h1及び302h2とを備えている。これら検出用穴302h1及び302h2は、可動プレート300の固定用穴300h1及び300h2並びに固定プレート301の固定用穴301h1及び301h2と同じ相対位置関係且つ同じ形状に設けられている。
一方、固定プレート301は、矩形板状の長手方向の両端が下方に突出した形状を有している。そして、これら突出部の一方に内側に向けて突出して設けられたバネ取付部301aと、他方に内側に向けて突出して設けられたバネ取付部301bとを備えている。なお、図示省略するが、バネ取付部301a及び301bの先端部にはバネ303A及び303Bの取付用穴が設けられている。
バネ303Bは、バネ303Aよりも大きい弾性力の引っ張りコイルバネから構成されており、その一端部及び他端部にはそれぞれ取付用のフックが設けられている。
即ち、補助プレート302を固定プレート301の下部(両端の突出部の内側)に配置して、バネ303Aの一端側のフックを補助プレート302のバネ取付部302aの取付用穴に引っかけ、バネ303Aの他端側のフックを固定プレート301側のバネ取付部301aの取付用穴に引っかける。更に、バネ303Bの一端側のフックを補助プレート302のバネ取付部302bの取付用穴に引っかけ、バネ303Bの他端側のフックを固定プレート301のバネ取付部301bの取付用穴に引っかける。このようにすることで、補助プレート302が、固定プレート301の下部に摺動可能に装着される。補助プレート302は樹脂製の部材から構成されているため摺動時に滑りがよく且つ固定プレート301の塗装を剥げにくくすることが可能である。
また、上記各実施形態では、補助プレートを初期位置へと戻す付勢手段として、引っ張りコイルバネを用いる構成としたが、この構成に限らない。例えば、圧縮コイルバネや円錐バネ等の他のバネを用いる構成としてもよい。また、バネに限らず磁石や錘などの他の付勢手段を用いる構成としてもよい。
2 シャーシフレーム
3 走行装置
4 ベース
5 コラム
6 クレーン装置
7 起伏ブーム
8 折曲げブーム
9 アウトリガ装置
9RF、9RR、9LF及び9LR 右前、右後、左前及び左後アウトリガ装置
10 運転席
11 操作部
12 ウインチ
13 ワイヤロープ
14 フック
16 コントロールボックス
17 フック格納ブラケット
18L,18R,19L,19R フレームブラケット
18T 上部ブラケット部
18B 下部ブラケット部
18h1〜18h4,92h1〜92h3,300h1〜300h2,301h1〜301h2 固定用穴
18ht,18hb,92ht 軸穴
18p 垂直軸
37 縦アウトリガシリンダ
90 ベースブラケット
91 ブラケット部
91a,94a 装着腕
91b,91c,94b 回転軸
91d,91e,92g,92j,200e,200f,201a,201b,301a,301b,302a,302b バネ取付部
91f,91g,200g,200j 取付用穴
92 回動支持部
92a 上端プレート
92c 軸カバー部
92d 下端プレート
92e ボス
92s 支持用プレート
92w 切り欠き部
93 基端側アーム
94 センタブラケット
94c 支軸
95 先端側アーム
96 アウタボックス
97 インナボックス
98 フロート
106,107 ロックピン
106a 軸部
106b 基軸部
106p 先端部
106h ハンドル部
160 コントローラ
190 アジャスタ
192h1〜192h3 支持用穴
200,201,302 補助プレート
200b1〜200b3 補助面
200c 切り欠き凹部
200d 切り欠き凸部
200s,302s 傾斜部
200h1〜200h3,302h1〜302h2 検出用穴
203 リミットスイッチ
203r ローラスイッチ部
203c コネクタ部
204 スイッチ取付部
204a,204b スペーサー
204c 取付プレート
205A,205B,206A,206B,303A,303B バネ
300 可動プレート
301 固定プレート
Claims (5)
- 可動部に設けられ且つ前記可動部の可動方向に沿って並ぶように設けられた複数の第1のピン穴を有する可動プレートと、前記可動プレートと所定間隙を空けて対向する位置に固定され且つ前記可動部を前記可動方向に動かしたときに可動範囲内に予め設定された複数の固定位置にて前記複数の第1のピン穴と順に同軸に重なる位置に設けられた複数の第2のピン穴を有する固定プレートとを備え、前記複数の固定位置にて同軸に重なる複数のピン穴の組のいずれか1組へのピンの挿入によって前記可動部を前記ピンの挿入されたピン穴の組に対応する前記固定位置で固定するロック機構において、前記ピン穴の組への前記ピンの挿入を検出するピン挿入検出装置であって、
前記可動プレート又は前記固定プレートと対向する位置に設けられ且つ前記複数のピン穴の組のいずれに前記ピンが挿入されても挿入された前記ピンからの力を受けてピン未挿入時の初期位置から予め設定された移動方向に移動すると共に、前記ピン穴の組から前記ピンが抜き取られたときに付勢手段によって前記初期位置へと復帰するように構成された前記複数の第1のピン穴及び前記複数の第2のピン穴に共通の補助プレートと、
前記補助プレートの前記移動方向への移動を検出する検出器と、を備えることを特徴とするピン挿入検出装置。 - 1つの前記検出器のみで前記移動方向への移動を検出するように構成された請求項1に記載のピン挿入検出装置。
- 前記補助プレートは、前記複数の第1のピン穴又は前記複数の第2のピン穴と同じ相対位置関係に設けられた、前記ピンを受け入れ可能な複数の受け入れ部を有し、
前記ピンは、円柱状の基軸部と略円錐形状の先端部とを有しており、
同軸に重なる前記第1のピン穴及び前記第2のピン穴の組に前記ピンを挿入時に前記ピンの略円錐形状の前記先端部の外周部が前記受け入れ部の内縁部分に摺接して、前記補助プレートを前記予め設定された移動方向へと移動させるように構成されている請求項1又は2に記載のピン挿入検出装置。 - 前記補助プレートは、前記同軸に重なるピン穴の組に挿入された前記ピンからの力を受けて前記初期位置から前記ピンの挿入方向に移動するように構成されている請求項1又は2に記載のピン挿入検出装置。
- 基台上に垂直な軸回りに回転自在に設けられたブラケット部と、該ブラケット部に、水平な軸回りに回転自在に支持されたアーム部とを備え、前記垂直な軸回りの回動範囲に複数の張り出し位置を有するアウトリガ装置と、
前記ブラケット部に設けられ且つ前記ブラケット部の回動方向に沿って並ぶように設けられた複数の第1のピン穴を有する可動プレートと、前記可動プレートと所定間隙を空けて対向する位置で前記基台に固定され且つ前記ブラケット部を回動させたときに前記複数の張り出し位置にて前記複数の第1のピン穴と順に同軸に重なる位置に設けられた複数の第2のピン穴を有する固定プレートとを備え、前記複数の張り出し位置にて同軸に重なる複数の前記ピン穴の組のいずれか1組へのピンの挿入によって前記ブラケット部を前記ピンの挿入されたピン穴の組に対応する前記張り出し位置で固定するロック機構と、
前記ピン穴の組への前記ピンの挿入を検出する装置として、請求項1から4のいずれか1項に記載のピン挿入検出装置と、を備えることを特徴とする作業機。
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JP2017219338A JP6969986B2 (ja) | 2017-11-14 | 2017-11-14 | ピン挿入検出装置及びこれを備える作業機 |
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- 2017-11-14 JP JP2017219338A patent/JP6969986B2/ja active Active
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