JP6969800B2 - 増殖性疾患の治療に使用される置換2,4−ジアミノ−キノリン誘導体 - Google Patents

増殖性疾患の治療に使用される置換2,4−ジアミノ−キノリン誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、新規な置換2,4−アミノ−キノリン誘導体、それらの製造、それらを含有する医薬組成物、及び医薬としてのそれらの使用に関する。
本発明の新規な置換2,4−アミノ−キノリン誘導体は、癌を含む増殖性障害の治療に有用である。
本発明は、一般に増殖性疾患、特に癌を治療する分野に関する。
癌は、異常な細胞の無秩序な増殖と拡散を特徴とする疾患である。これらの異常な細胞は、膨張性の塊を形成し、重要な臓器に広がり、最終的に患者の死を引き起こす可能性がある。癌は世界中の人々に影響を与える。
異常な細胞増殖の治療に対する伝統的なアプローチには、手術、化学療法、放射線療法など、ならびにそれらの組み合わせが含まれる。腫瘍のサイズ又は位置及び/又は進行した転移によっては、手術が常に選択肢であるとは限らない。さらに手術は新生物組織を完全に除去できない場合がある。放射線療法は、しばしば重篤な副作用を引き起こすことがある。化学療法は、典型的には癌細胞増殖を阻害する1個以上の化合物の使用を含む。最も知られている抗癌剤は、残念ながら癌に対する選択性が狭く、基本的に癌組織と正常組織の両方に対して有毒である。それらはまた、脱毛、造血の抑制、吐き気などの深刻な副作用を引き起こし得る。患者の全身的な健康状態によっては、このような副作用は化学療法剤の投与を妨げる可能性があり、又は少なくとも患者にとって極めて不快でいやなものであり、癌患者の残りのクオリティオブライフを著しく低下させる。
新たな抗癌剤の発見は、最近は、細胞ベースのアッセイから、詳細に特性決定され、単離され、トランスフェクション支援発現された薬剤候補タンパク質に対するより集中的なインビトロアプローチへと移行している。細胞傷害性化学療法から、分子標的化された抗癌剤の発見及び開発への移行により、治療の成功例が増加しており、これが多数の癌患者の生活に影響を及ぼしている。ABL阻害剤であるイマチニブ(imatinib)は一般に、明確な患者集団(この場合、BCR−ABL転座によって進行する慢性骨髄性白血病の患者)を治療するための小分子治療薬の設計の概念を最も印象的に立証した先駆的薬剤とみなされており、その生存率の改善は劇的であった(Druker, S. et al., N. Engl. J. Med. 2006 (355) 2408-2417)。しかし、新しい分子標的療法で大幅な進歩が見られたにもかかわらず、いくつかの癌はキナーゼ阻害剤の臨床使用に対して自然の耐性を有するようであるか、又は分子標的療法は実際には適切ではない(例えば、肝細胞癌及び膵臓癌)。さらに、細胞形質転換、癌増殖、癌微小環境、及び転移の進行の分子的理解及び分子的説明は、例えば癌幹細胞(CSC)又は腫瘍開始細胞(TIC)の概念については依然として発展途上である。
2013年には、肝臓癌の推定数は、男性では55万9000人、女性では23万3000人であり、これは、優性肝細胞癌(HCC)、肝芽腫、及び肉腫を含む。この腫瘍による推定死亡数は、それぞれ55万4000人及び25万4000人であった。世界的に肝臓癌は、男性では2番目に多い癌であり、女性では5番目に多い癌であり、その生存率の中央値は7.2ヶ月である(Global burden of cancer 2013 JAMA Oncol 2015 (1) 505-527)。ソラフェニブ(SOC:sorafenib)が承認され、広く適用されているにもかかわらず、進行した肝細胞癌(HCC)患者の予後は依然としてよくない。近年、癌幹細胞(CSC)と名付けられた癌細胞の高度に腫瘍形成性の亜集団が、治療後の腫瘍再発に関係していると言われている。実際CSCは化学療法に抵抗性であり、腫瘍内のすべてのタイプの細胞を再生する能力を有する。このため、本来の作用機序を有しCSCと戦うことができる革新的な薬剤は、患者の癌治療を改善するであろう。 この文脈において、我々は、偏りのない表現型細胞スクリーニングアッセイの開発によって、細胞区画全体及び細胞培養環境に取り組むこととした。
従って上記の考察により、癌などの新生物及び非新生物の増殖性疾患の予防及び治療を助けることができる、改善された効果又は低減された副作用を有する活性化合物に対する必要性が絶えず存在することが分かる。
特に、癌耐性の問題に取り組むことを助け得るこのような活性化合物に対する必要性が存在する。
(発明の開示)
予想外に、特定の置換2−アミノ−4−2級アミノ−キノリン誘導体が、驚くべきことに特定の癌細胞株に対して強力な抗増殖作用及び細胞傷害作用を示すことが発見された。本出願人は実験において、本発明の化合物が少なくとも7つのヒト癌細胞株に対して、顕著な抗増殖作用と細胞傷害作用を示すことを実際に証明した。この抗増殖活性は、本発明の化合物が、異常な細胞増殖に関連する多種多様な障害の治療に有用であることを示唆している。これらの障害又は疾患は、悪性新生物などの腫瘍的性質のものでも、又は良性腫瘍や乾癬などの非腫瘍的性質のものでもよい。すなわち本発明の化合物及びそれらを含む組成物は、細胞増殖又は細胞分化の任意の障害(悪性又は非悪性)の治療と予防に使用することができる。これらはまた、癌、転移性癌、薬物耐性癌、又は放射線耐性癌の治療にも使用することができる。さらに、本発明の化合物及びそれらを含有する組成物は、放射線療法のような他の療法に対して被験体を感作するために使用することができ、又は癌患者の維持療法として使用することもできる。さらに、このクラスの化合物は、抗癌治療後の癌の再発の原因であると広く認識されているヒト癌幹細胞(CSC)に対して、同様に追加の活性を示す。腫瘍球形成アッセイ(tumor sphere formation assay)は、CSCに対する活性を説明するための癌幹細胞機能機能性マーカーとして使用された(Tovar, V. et al. Gut 2015 (0) 1-11, Hashimoto, N. et al. BMC Cancer 2014 (14) 722)。本発明の別の目的は、癌幹細胞(CSC)、腫瘍開始細胞、癌に関連する間葉様細胞、間葉系癌細胞、又は間葉細胞の増殖又は分化を阻害する方法を提供することである。
従って、1つの態様において本発明は、構造式(I)で表される置換2−アミノ−4−2級アミノ−キノリン化合物の群:
Figure 0006969800
[ここで、
・Lは、単結合、又は置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり;
・Lは、単結合、カルボニル、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり;
・Rは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アリーレン、又は置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであり;
・Rは、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アルキルアミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノカルボニルアミノ、又はNR(ここで、各R及びRは、独立してH、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであるか、又はR及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換もしくは非置換複素環を形成する)であり;
・Q、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、H、ヒドロキシル、ハロ、アミノ、ニトロ、チオール、カルボキシル、シアノ、アジド、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換スルファニル、置換もしくは非置換アルキルアミノ、置換もしくは非置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノ、置換もしくは非置換アシル、置換もしくは非置換アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、置換スルホ、置換スルホニル、置換スルフィニル、置換もしくは非置換アミノスルホニル、置換もしくは非置換スルホニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノであり;
・R3aは、H、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、又は置換もしくは非置換アミノカルボニルであり;
・各R3bは、独立してH、ヒドロキシル、ハロ、アジド、アミノ、ニトロ、チオール、シアノ、カルボキシル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;
・R3cは、H、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであるが、ただし、R3cがHである場合、Lは単結合以外であるか、又はRはNR以外であるか、又はR3aはH以外であるか、又はQ、Q、Q、及びQの少なくとも2つはH以外でかつ別個であり;
・Wは、場合により存在し、存在する場合は、H,ヒドロキシル、ハロ、アジド、アミノ、ニトロ、チオール、シアノ、カルボキシル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換スルファニル、置換もしくは非置換アルキルアミノ、置換もしくは非置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノ、置換もしくは非置換アシル、置換もしくは非置換アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカーボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、置換スルホ、置換スルホニル、置換スルフィニル、置換もしくは非置換アミノスルホニル、置換もしくは非置換スルホニルアミノ、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、置換もしくは非置換アリールスルホニル、置換もしくは非置換アミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノであり;
・mは、0、1、2、3、又は4であり;
mが0である場合、dは独立して0、1、又は2であり;mが1である場合、dは独立して0、1、2、又は3であり;mが2である場合、dは独立して0、1、2、3、又は4であり;mが3である場合、dは独立して0、1、2、3、4、又は5であり、又はmが4である場合、dは独立して0、1、2、3、4、5、又は6である]、
又は、その医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体に関する。
本発明の他の好適な実施態様は以下に提示され、これらの実施態様の2個以上の任意の組み合わせは本発明の範囲内であるとみなされる。
・好適な実施態様は、Lが単結合、又は置換もしくは非置換アルキレンである、式(I)の化合物を提供する。
・別の好適な実施態様は、Lが単結合、カルボニル、置換もしくは非置換アルキレンである、式(I)の化合物を提供する。
・本発明のさらに別の好適な実施態様は、Rが、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、又はNR(ここで、各R及びRは、独立してH、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであるか、又はR及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換もしくは非置換複素環を形成する)である、式(I)の化合物を提供する。別の好適な実施態様において本発明は、mが0、1、又は2である式(I)の化合物を提供する。
・さらに別の好適な実施態様において本発明は、R3aが、H、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルであり、各R3bが独立してHである、式(I)の化合物を提供する。
・さらに別の好適な実施態様において本発明は、R3cがH、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換シクロアルキルである、式(I)の化合物を提供する。
・具体的な実施態様において本発明は、Q、Q、Q、及びQが、それぞれ独立して、H、ハロ、シアノ、又は置換もしくは非置換アルキルである、式(I)の化合物を提供する。
・本発明の別の具体的な実施態様は、Lが単結合であり、RがNRである、式(I)の化合物を提供する。
・別の実施態様において本発明は、Lが、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり、Rが置換もしくは非置換アリーレンである、式(I)の化合物を提供する。
・さらなる実施態様において本発明は、Lが、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり、Rが置換もしくは非置換アリーレンであり、そしてWがハロである、式(I)の化合物を提供する。
・本発明のさらなる好適な実施態様は、置換もしくは非置換アリーレンが、置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイル、又は置換もしくは非置換ナフタレン−1,4−ジイルである、式(I)の化合物を提供する。
・本発明のさらなる好適な実施態様は、各R3bがHで、かつmが0、1、又は2であり;mが0である場合、dは2であり;mが1である場合、dは独立して3であり;又はmが2である場合、dは4である、式(I)の化合物を提供する。
・本発明のさらなる好適な実施態様は、Lが−CH−であり、Rが置換もしくは非置換アリーレンであり、ここで、置換もしくは非置換アリーレン基が、置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイル、又は置換もしくは非置換ナフタレン−1,4−ジイルである、式(I)の化合物を提供する。
・好適な実施態様において本発明は、Lが−CH−であり;Rが、置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、又は置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイルであり、R3aが、H、ハロ、CN、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(I)の化合物を提供する。
・別の好適な実施態様において本発明は、Lが単結合であり、Rが置換もしくは非置換アリーレンである、式(I)の化合物を提供する。
・別の好適な実施態様において本発明は、Wが置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノである、式(I)の化合物を提供する。
・好適な実施態様において、Lが単結合であり;Rが置換もしくは非置換アリーレンであり;Wが置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノであり、各R3bがHであり;mが0、1、又は2であり;mが0である場合、dは2であり;mが1である場合、dは独立して3であり;又はmが2である場合、dは4である、式(I)の化合物が開示される。
・別の好適な実施態様において、Rが置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイル、又は置換もしくは非置換ナフタレン−1,4であり;R3aが、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(I)の化合物が開示される。
・さらに別の好適な実施態様において、Rが、置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、又は置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイルである、式(I)の化合物が開示される。
・好適な実施態様において本発明は、Lが単結合であり;Rが置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであり;Wが置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノである、式(I)の化合物を提供する。
・別の好適な実施態様において本発明は、Lが単結合であり;Rが置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであり;Wが置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノであり;各R3bがHであり;mが0、1、又は2であり;mが0である場合、dは2であり;mが1である場合、dは独立して3であり;又はmが2である場合、dは4である、式(I)の化合物を提供する。
・さらに好適な実施態様において本発明は、Rが置換もしくは非置換ピリジンジイル、置換もしくは非置換ピリミジンジイル、置換もしくは非置換ピラジンジイル、置換もしくは非置換1H−ピラゾールジイル、オキサゾールジイル、又は置換もしくは非置換イソキサゾールジイルであり;R3aが、ハロ、シアノ、又は置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(I)の化合物を提供する。
・さらなる好適な実施態様において本発明は、Rが置換もしくは非置換ピリジン−2,4−ジイル、置換もしくは非置換ピリジン−2,5−ジイル、又は置換もしくは非置換ピリジン−2,6−ジイルである、式(I)の化合物を提供する。さらなる好適な実施態様において本発明は、Wが、ピリミジン−2−イル−アミノ、ピリミジン−4−イル−アミノ、ピリミジン−5−イル−アミノ、1H−ピラゾール−5−イル−アミノ、1H−ピラゾール−4−イル−アミノ、フロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル−アミノ、ピリジン−2−イル−アミノ、ピリジン−3−イル−アミノ、又はピリジン−4−イル−アミノである、式(I)の化合物を提供する。
・さらなる実施態様において、以下からなる群から選択される化合物:
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピロリジン−1−イル)アゼチジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(モルホリン−4−イル)アゼチジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(メチルカルバモイル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノカルボニル)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピロリジン−1−カルボニル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
(2S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]キノリン、
(2S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]キノリン、
(2R)−2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン−1−イル]−キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(イソ−プロポキシ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(4−フェノキシピペリジン−1−イル)−キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(m−トリルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピラジン−2−イルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
(3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)キノリン、
(3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(フェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
(3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピリジン−2−イルオキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
(3S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−キノリン、
(3S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピリジン−2−イルオキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(N−4−クロロベンジル−N−メチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(N−4−クロロベンジル−N−エチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(N−4−クロロベンジル−N−イソプロピルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(N−4−クロロベンジル−N−イソブチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(4−クロロベンジルアミノ)キノリン−3−カルボン酸メチル、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−メチル−8−フルオロキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチル−8−フルオロキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−フルオロ−8−メチルキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−フルオロ−8−メチルキノリン、
2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルベンジルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(3−メチル−4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ)−3−シアノ−4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−キノリン、
2−[4−(4,6−ジメチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[4−(4−メチル−6−メトキシピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−メチル−4−(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)−5−シアノピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−メチル−4−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−(4−トリフルオロメチル−2−ピリミジンアミノ)−4−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−フルオロ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−8−メチルキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−メチルキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチルキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−アミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(メチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(イソプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
{[(テトラヒドロ−2H−ピラ−4−イル)メチル]アミノ}−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(シクロペンチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(モルホリノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジエチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(4−アミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(メチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(イソプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(tert−ブチルオキシカルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(シクロペンチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(モルホリノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(ジエチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−アミノピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(メチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(シクロペンチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ]ピロリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−モルホリノピロリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジエチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−フェノキシピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(3−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(3−メチルピラジン−2−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(4−フェノキシピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(p−トリルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−クロロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(3−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(ピリジン−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(5−メチルイソキサゾール−3−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(3−メチルピラジン−2−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−フェノキシピロリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メトキシフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−クロロフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(3−フルオロフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(3−メチルピラジン−2−イル)オキシ]ピロリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(ピリジン−4−イル)オキシ]ピロリジン−1−イル}キノリン、
2−(フェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−メチルフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(3−メチル−4−フルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−メトキシフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(2−トリフルオロメチルフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(3−トリフルオロメチルフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−フルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(3−フルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(1,3−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−{4−[(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)アミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(ピリジン−2−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(ピリミジン−2−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(ピリミジン−4−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(ピラジン−2−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(ベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−メチルベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−メトキシベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[4−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[2−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(フラン−2−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(ピリジン−4−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(ピリジン−2−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体が開示される。
好適な実施態様において、式(II)の化合物:
Figure 0006969800
[ここで
−Lは、単結合、カルボニル、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり;
−Rは、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アルキルアミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノカルボニルアミノ、又はNR(ここで、各R及びRは、独立してH、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであるか、又はR及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換もしくは非置換複素環を形成する)であり;
−R3aは、H、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、又は置換もしくは非置換アミノカルボニルであり;
−各R3bは、独立してH、ヒドロキシル、ハロ、アジド、アミノ、ニトロ、チオール、シアノ、カルボキシル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;
−R3cは、H、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであるが、ただし、R3cがHである場合、Lは単結合以外であるか、又はRはNR以外であるか、又はR3aはH以外であり;
−mは、0、1、2、3、又は4であり;
mが0である場合、dは独立して0、1、又は2であり;mが1である場合、dは独立して0、1、2、又は3であり;mが2である場合、dは独立して0、1、2、3、又は4であり;mが3である場合、dは独立して0、1、2、3、4、又は5であり、又はmが4である場合、dは独立して0、1、2、3、4、5、又は6である]、
又は、その医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体が提供される。
好適な実施態様において、R3cが、H、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換シクロアルキルである、式(II)の化合物が提供される。
・別の好適な実施態様において、各R3bが独立してHである、式(II)の化合物が提供される。
・さらなる好適な実施態様において、R3aが、H、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(II)の化合物が提供される。好ましくは、ハロ原子はフッ素である。
・なおさらなる好適な実施態様において、Lが、単結合、カルボニル、置換もしくは非置換アルキレンである、式(II)の化合物が提供される。
・なおさらなる好適な実施態様において、mが、0、1、又は2である、式(II)の化合物が提供される。
本発明はまた、好適な実施態様において、以下の構造を有する式(III)の化合物を提供する:
Figure 0006969800
[ここで:
−Q、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、H、ヒドロキシル、ハロ、アミノ、ニトロ、チオール、カルボキシル、シアノ、アジド、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換スルファニル、置換もしくは非置換アルキルアミノ、置換もしくは非置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノ、置換もしくは非置換アシル、置換もしくは非置換アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、置換スルホ、置換スルホニル、置換スルフィニル、置換もしくは非置換アミノスルホニル、置換もしくは非置換スルホニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノであり;Q、Q、Q、及びQの少なくとも2個はH以外であり、かつ別個である]。
・さらなる実施態様において本発明は、Q、Q、Q、及びQがそれぞれ独立してH、シアノ、メチル、又はハロである、式(III)の化合物を提供する。
本発明はまた、好適な実施態様において、以下の構造を有する式(IV)の化合物を提供する:
Figure 0006969800
[ここで
−R3aは、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、又は置換もしくは非置換アミノカルボニルであり;
−Lは、単結合、又は置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり;
−Rは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アリーレン、又は置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであり;
−Wは、場合により存在し、存在する場合は、H,ヒドロキシル、ハロ、アジド、アミノ、ニトロ、チオール、シアノ、カルボキシル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換スルファニル、置換もしくは非置換アルキルアミノ、置換もしくは非置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノ、置換もしくは非置換アシル、置換もしくは非置換アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカーボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、置換スルホ、置換スルホニル、置換スルフィニル、置換もしくは非置換アミノスルホニル、置換もしくは非置換スルホニルアミノ、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、置換もしくは非置換アリールスルホニル、置換もしくは非置換アミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノである]。
・さらに好適な実施態様において本発明は、R3aが、ハロ、シアノ、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(IV)の化合物を提供する。
・別の好適な実施態様において本発明は、Lが、単結合、又は置換もしくは非置換アルキレンである、式(IV)の化合物を提供する。
・さらに別の好適な実施態様において本発明は、Rが、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールである、式(IV)の化合物を提供する。
・さらに別の好適な実施態様において本発明は、Wが、置換もしくは非置換アリールアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノである、式(IV)の化合物を提供する。
別の態様において本発明はまた、医薬として使用される、本発明の化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体を提供する。
さらなる態様において本発明はまた、本発明の化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又は同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体の治療有効量と、医薬的に許容し得る賦形剤とを含む、医薬組成物を提供する。
さらに別の態様において本発明はまた、必要とする患者に本発明の医薬組成物を投与することを含む、増殖性疾患を治療する方法を提供する。
本発明の別の態様において、増殖性疾患の治療に使用するための、本発明の化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体が提供される。具体的には増殖性疾患は、新生物疾患及び非新生物性疾患から選択される。具体的には新生物疾患は癌である。さらに具体的には、癌は、悪性腫瘍、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、悪性星細胞腫、良性腫瘍、固形腫瘍、肉腫、癌腫、カルチノイド、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、脳腫瘍、脳及び/又は神経系及び/又は髄膜由来の腫瘍、神経膠腫、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、胃癌、膵臓癌、腎臓癌、腎細胞癌、前立腺癌、前立腺癌腫、結合組織腫瘍、軟部組織肉腫、線維肉腫、膵臓腫瘍、肝臓癌、頭部眼、頸部癌、喉頭癌、鼻咽頭癌、食道癌、大腸癌、甲状腺癌、骨肉腫、網膜芽腫、胸腺腫、精巣癌、肺癌、肺腺癌、小細胞肺癌、気管支癌腫、乳癌(breast cancer)、乳癌(mamma carcinoma)、腸がん、結腸直腸腫瘍、結腸癌腫、前立腺癌、直腸癌、婦人科腫瘍、卵巣腫瘍、子宮癌、子宮頸癌(cervical cancer)、子宮頸癌(cervix carcinoma)、子宮体癌、コーパス癌、子宮内膜癌、膀胱癌、尿生殖路癌、膀胱癌、皮膚癌、上皮腫瘍、扁平上皮癌、基底細胞癌、基底細胞腫、脊髄腫、メラノーマ、眼内メラノーマ、白血病、単球白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、急性白血病、急性骨髄性白血、急性前骨髄性白血病(APL)、急性リンパ性白血病、急性Tリンパ芽球性白血病、成人T細胞白血病、好塩基球性白血病、好酸球性白血病、顆粒球性白血病、毛様細胞白血病、白血球減少性白血病、リンパ性白血病、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病、巨核球性白血病、小骨髄芽球性白血病、単球性白血病、好中球性白血病、幹細胞白血病、胚細胞癌、及び転移性増殖から成る群から選択される。具体的には癌は、肝細胞癌、胆管癌、及び肝芽細胞腫からなる群から選択される肝臓癌である。
さらなる態様において本発明はまた、癌幹細胞(CSC)、腫瘍開始細胞、癌に関連する間葉様細胞、間葉系癌細胞、又は間葉系細胞の増殖又は分化を阻害するのに使用される、本発明の化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体を提供する。
好適な実施態様において本発明の医薬組成物は、少なくとも1つの追加の治療活性物質をさらに含む。具体的には、追加の治療活性物質は、癌の治療のためのものである。
さらに別の態様において本発明はまた、新生物疾患及び非新生物障害から選択される増殖性疾患の治療のための医薬の製造における、本発明の化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体の使用を提供する。
式I(又はII、III、III’ 又はIV)の構造を有する化合物の、プロドラッグ、立体異性体、立体異性体の混合物、ラセミ体、互変異性体、塩、水和物、溶媒和物、塩水和物、酸塩水和物、及び同形結晶形態もまた、本発明の範囲内であると考えられる。
本発明は、式(I)の化合物が、特に哺乳動物における細胞増殖性疾患の治療に有用であり得るという認識に基づく。本発明はまた、本発明の化合物の調製方法、それらの調製のための中間体、本発明の化合物を含む医薬組成物、及び細胞増殖性疾患の治療のための医薬品としてのそれらの使用を提供する。
本明細書で使用されるセクションの見出しは、構成目的のみのためのものであり、記載される主題を限定するものと解釈されるべきではない。特に限定されるものではないが、特許、特許出願、記事、書籍、マニュアル、及び論文を含む、本出願で引用されているすべての文書又は文書の一部は、任意の目的のためにその全体が参照として明示的に取り込まれる。
本明細書で使用される用語「本発明の化合物」及び同等の表現は、上記の一般式(I)の化合物を包含することを意味し、文脈上許容し得る場合には、その表現には、その医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、同位体変異体、互変異性体、立体異性体、及びそれらの多形体を含まれる。同様に、文脈上許容し得る場合には、中間体への言及は、それ自体が特許請求されているか否かにかかわらず、その塩、溶媒和物、及び同位体変異体を包含することを意味する。明確にするために、文脈で許される特定の例が本文に時々示されるが、これらの例は純粋に例示的なものであり、文脈が許す限り他の例を排除することを意図しない。
「本明細書で上に定義された」という語句は、発明の概要又は最も広い請求項に記載されているように、各群の最も広い定義を指す。以下に提供される他のすべての実施態様において、各実施態様に存在し得る明示的に定義されていない置換基は、発明の概要で提供される最も広い定義を保持する。
本明細書において、特に他に言及しない場合は、単数形の使用には複数形が含まれる。本明細書及び添付の請求項で使用される時、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。本明細書において、「又は」の使用は、他に記載がない限り「及び/又は」を意味する。さらに、用語「含む」及び「含まれる」などの他の形態の使用は限定的ではない。
標準的な化学用語の定義は、Carey and Sundberg “ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 5TH ED.”Vols. A (2008) and B (2010), Plenum Press, New York を含む参考文献中に見いだされる。特に別の指定がなければ、当業者の技術範囲内である質量分析、NMR、HPLC、タンパク質化学、生化学、組換えDNA技術、及び薬理学の従来の方法が使用される。特に別の指定がなければ、本明細書に記載の分析化学、合成有機化学、医薬品化学、及び製薬化学と関連して使用される命名法、及び実験手順及び技術は、当該分野で公知である。標準的な技術は、化学合成、化学分析、薬学的調製、製剤化、送達、及び患者の治療に使用することができる。組換えDNA、オリゴヌクレオチド合成、及び組織培養や形質転換(例えば、電気穿孔法、リポフェクション)のために、標準的な技術を使用することができる。反応及び精製技術は、例えば、製造業者の仕様のキットを使用して、又は当技術分野で一般的に行われているか、又は本明細書に記載されているように、実施することができる。前述の技術及び手順は、当技術分野で公知の従来の方法、及び本明細書全体を通して引用及び議論されている様々な一般的及びより具体的な参考文献に記載されているように、一般的に行うことができる。
本明細書に記載の方法及び組成物は、本明細書に記載の特定の方法論、プロトコール、細胞株、構築物、及び試薬に限定されず、従って変更し得ることを理解されたい。本明細書で使用される用語は、具体的な実施態様のみを説明するためのものであり、本明細書に記載の方法及び組成物の範囲を限定するものではなく、添付の特許請求の範囲によりのみ限定されることも理解されたい。
本明細書で言及される全ての刊行物及び特許は、例えば、その刊行物に記載されている構築物及び方法論を記載及び開示する目的で、その全体が参照により本明細書に組み込まれが、これらは、本明細書に記載の方法、組成物、及び化合物に関連して使用し得る。本明細書で論じられる刊行物は、本出願の出願日前のそれらの開示のためにのみ提供される。これは、本明細書に記載された発明者が、先行発明により又は他の何らかの理由で、そのような開示に先行する資格がないことを認めるものと、理解すべきではない。
置換基の定義
用語「独立して」は、本明細書において、同じ化合物内の同一又は異なる定義を有する変数の存在又は非存在に関係なく、変数は任意の1つの例に適用されることを示すために使用される。すなわち例えば、置換基Yが2回現れ、「独立して基G1又は基G2」と定義される化合物において、両方のYがG1であっても、両方のYがG2であってもよく、又は1つのYがG1で他法がG2であってもよい。
「アルキル」基は脂肪族炭化水素基を指す。アルキル部分は「飽和アルキル」基であってもよく、これは、アルケン又はアルキン部分を全く含まないことを意味する。アルキル部分はまた「不飽和アルキル」部分であってもよく、これは少なくとも1つのアルケン又はアルキン部分を含むことを意味する。「アルケン」部分は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する基を指し、「アルキン」部分は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する基を指す。アルキル部分は、飽和であっても不飽和であっても、分枝鎖、直鎖、又は環状(この場合、「シクロアルキル」基としても知られている)であってもよい。構造に依存してアルキル基は、モノラジカル又はジラジカル(この場合「アルキレン」基としても知られている)であり得る。アルキル基はまた、1〜6個の炭素原子を有する「低級アルキル」であってもよい。
本明細書で使用されるC〜Cは、C〜C、C〜C、・・・C〜Cを含む。。単なる例として「C〜C」は、この部分中に1〜4個の炭素原子、すなわち1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、又は4個の炭素原子を含む基、ならびにC〜CからC〜Cの範囲を含む基である。従って、単なる一例として「C〜Cアルキル」は、アルキル基中に1〜4個の炭素原子が存在することを示し、すなわち、このアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、及びt−ブチルから選択される。本明細書に現れるときはいつでも、「1〜10」のような数値範囲は、所定の範囲内の各整数を指す。例えば「1〜10個の炭素原子」は、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子、6個の炭素原子、7個の炭素原子、8個の炭素原子、9個の炭素原子、又は10個の炭素原子を有することを意味する。
「アルキル」部分は、1〜10個の炭素原子を有していてもよい(本明細書に現れるときはいつも、「1〜10」のような数値範囲は所定の範囲内の各整数を指す;例えば「1〜10個の炭素原子」は、アルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子等、10個までの炭素原子を有することができるが、本定義はまた、数値範囲が指定されていない用語「アルキル」の存在をも含む)。本明細書に記載の化合物のアルキル基は、「C〜Cアルキル」又は類似の名称で表すことができる。単なる例として「C〜Cアルキル」は、アルキル鎖中に1〜4個の炭素原子が存在することを示し、すなわち、アルキル鎖は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、及びt−ブチルから選択される。すなわちC〜Cアルキルには、C〜Cアルキル及びC〜Cアルキルが含まれる。アルキル基は、置換されていても置換されていなくてもよい。典型的なアルキル基には、特に限定されるものではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、3級ブチル、ペンチル、ヘキシル、エテニル、プロペニル、ブテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。
用語「アルキレン」は、アルキルが上記のようにジラジカルであるアルキル基を指す。典型的にはアルキレン基は、分子の残りへの2つの結合点(例えば、本発明の式Iで表される分子中の−L−及び/又は−L−)を有する。アルキレン基の2つの結合点は、その1つの炭素原子上又は2つの異なる炭素原子上に位置することができる。
アルキレン基は分枝鎖又は直鎖であってもよい。アルキレン基は不飽和であってもよい(この場合、これは「アルケニレン」基又は「アルキニレン」基としても知られている)。アルキレン基は環状であってもよい(この場合、これは「シクロアルキレン」基としても知られている)。アルキレン基は、置換されていても置換されていなくてもよい。アルキレン基は、1〜10個の炭素原子を有することができる。好ましいアルキレン基は、1〜8個の炭素原子を有するものである。最も好ましいアルキレン基は、1〜6個の炭素原子を有するものである。
分枝鎖又は直鎖の典型的なアルキレン基には、特に限定されるものではないが、メチレン(−CH−)、エチレン(−CH−CH−)、エタン−1,1−ジイル(−CH(CH)−)、プロピレン(−CH−CH−CH−)、1−メチル−エチレン(−CH(CH)−CH−)、プロパン−1,1−ジイル(−(CH)−CH−CH)、プロパン−2,2−ジイル(−C(CH−)、プロピレン−1,1−ジイル(−(−CH)−CH−CH)、プロピレン−1,1−3−ジイル(−(−CH)−CH−CH−)、ブチレン(−CH−CH−CH−CH−)、ブタン−1,1−ジイル(−(−CH)−CH−CH−CH)が含まれる。
不飽和の典型的なアルキレン基(すなわち、アルケニレン又はアルキニレン)には、特に限定されるものではないが、1−プロペン−3,3−ジイル、1−プロピン−3,3−ジイル、1−ブテン−4,4−ジイル、1−ブチン−4,4−ジイル、2−ブテン−1,4−ジイル、2−ブチン−1,4−ジイル、2−ペンテン−1,5−ジイル、3−ペンテン−1,5−ジイル、2−ペンチン−1,5−ジイル、3−ペンチン−1,5−ジイル、3−ヘキセン−1,6−ジイル、3−ヘキシン−1,6−ジイル、4−ヘキセン−1,6−ジイル、及び4−ヘキシン−1,6−ジイルが含まれる、
飽和又は不飽和の環状の典型的なアルキレン基(すなわちシクロアルキレン)には、特に限定されるものではないが、シクロプロパン−1,1−ジイル、シクロプロパン−1,2−ジイル、シクロブタン−1,1−ジイル、シクロブタン−1,3−ジイル、シクロペンタン−1,1−ジイル、シクロペンタン−1,3−ジイル、シクロヘキサン−1,1−ジイル、シクロヘキサン−1,2−ジイル、シクロヘキサン−1,3−ジイル、シクロヘキサン−1,4−ジイル、1−シクロペンテン−3,5−ジイル、1−シクロヘキセン−3,4−ジイル、1−シクロヘキセン−3,5−ジイル、又は1−シクロヘキセン−3,6−ジイルなどが含まれる。
本明細書で使用される用語「非環状アルキル」は、環状でないアルキル(すなわち、少なくとも1個の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖)を指す。非環状アルキルは、完全に飽和していてもよく、非環状アルケン及び/又はアルキンを含有していてもよい。非環状アルキルは、場合により置換されていてもよい。
用語「アルケニル」は、アルキル基の最初の2個の原子が、芳香族基の一部ではない二重結合を形成する一種のアルキル基を指す。すなわちアルケニル基は、原子−C(R)=C(R)−Rで始まり、ここでRはアルケニル基の残りの部分を指し、これは同じであっても異なっていてもよい。アルケニル部分は、分枝状、直鎖状、又は環状であってもよい(この場合、これは「シクロアルケニル」基としても知られている)。構造に依存してアルケニル基は、モノラジカル又はジラジカル(すなわち、アルケニレン基)であり得る。アルケニル基は、場合により置換されていてもよい。アルケニル基の非限定例には、−CH=CH、−C(CH)=CH、−CH=CHCH、−C(CH)=CHCHが含まれる。アルケニレン基には、特に限定されるものではないが、−CH=CH−、−C(CH)=CH−、−CH=CHCH−、−CH=CHCHCH−、及び−C(CH)=CHCH−が含まれる。アルケニル基は、2〜10個の炭素を有することができる。アルケニル基はまた、2〜6個の炭素原子を有する「低級アルケニル」でもよい。
用語「アルキニル」は、アルキル基の最初の2個の原子が三重結合を形成する一種のアルキル基を指す。すなわちアルキニル基は、−C=C−Rで始まり、ここで、Rはアルキニル基の残りの部分を指し、これは同じでも異なっていてもよい。アルキニル部分の「R」部分は、分枝状、直鎖状、又は環状であり得る。構造に依存してアルキニル基は、モノラジカル又はジラジカル(すなわち、アルキニレン基)であり得る。アルキニル基は、場合により置換されていてもよい。アルキニル基の非限定例には、特に限定されるものではないが、−C≡CH、−C≡CCH、−C≡CCHCH、−C≡C−、及び−C≡CCH−が含まれる。アルキニル基はまた、2〜10個の炭素を有することができる。アルキニル基はまた、2〜6個の炭素原子を有する「低級アルキニル」でもよい。
本明細書で使用される用語「環」は、任意の共有結合で閉じた構造を指す。環には、例えば、炭素環(例えば、アリール及びシクロアルキル)、複素環(例えば、ヘテロアリール及び非芳香族複素環)、芳香族(例えば、アリール及びヘテロアリール)、及び非芳香族(例えば、シクロアルキル及び非芳香族複素環)が含まれる。環は、単環式又は多環式であり得る。環は、場合により置換することができる。
本明細書で使用される用語「環系」は、1個以上の環を指す。
用語「員環」は、任意の環式構造を包含し得る。用語「員の」は、環を構成する骨格原子の数を意味する。従って、例えばシクロヘキシル、ピリジン、ピラン、及びチオピランは6員環であり、シクロペンチル、ピロール、フラン、及びチオフェンは5員環である。
用語「縮合した」は、2個以上の環が1個以上の結合を共有する構造を指す。
用語「炭素環式」又は「炭素環」は、環を形成する各原子が炭素原子である環を指す。炭素環には、アリール及びシクロアルキルが含まれる。従ってこの用語は、環骨格が炭素とは異なる少なくとも1個の原子(すなわち、ヘテロ原子)を含む複素環(「複素環」)から、炭素環を区別する。複素環には、ヘテロアリール、及びヘテロシクロアルキルが含まれる。炭素環及び複素環は、場合により置換することができる。
用語「芳香族」は、4n+2n個(nは整数である)の電子を含む非局在化π電子系を有する平面状の環を指す。芳香族環は、5,6,7,8,9、又は10以上の原子から形成することができる。芳香族は場合により置換することができる。用語「芳香族」は、炭素環式アリール(例えば、フェニル)、及び複素環式アリール(又は「ヘテロアリール」又は「複素芳香族」)基(例えば、ピリジン)の両方を含む。この用語は、単環式又は縮合環多環式(すなわち、隣接する炭素原子対を共有する環)基を含む。
本明細書で使用される用語「アリール」は、環を形成する原子のそれぞれが炭素原子である芳香族環を指す。アリール環は、5個、6個、7個、8個、9個、又は10個以上の炭素原子により形成することができる。アリール基は、場合により置換することができる。アリール基の例には、特に限定されるものではないが、フェニル、ナフタレニル、フェナントレニル、アントラセニル、フルオレニル、及びインデニルが含まれる。構造に依存してアリール基は、モノラジカル又はジラジカルであってもよく、その場合、これはアリーレン基として知られている。アリーレン基の例には、特に限定されるものではないが、ベンゼン−1,3−ジイル、ベンゼン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、アセナフテン−ジイル、フェナントレン−3,8−ジイル、フルオロアンテン−ジイルなどが含まれる。
「アラルキル」は、アリール基で置換された、本明細書で定義されるアルキル基を意味する。非限定的なアラルキル基としては、ベンジル、フェネチルなどが含まれる。
「アラルケニル」は、アリール基で置換された、本明細書で定義されるアルケニル基を意味する。
用語「シクロアルキル」は、炭素と水素のみを含み、飽和、部分不飽和、又は完全不飽和であり得る単環式又は多環式基を指す。シクロアルキル基には、3〜10個の環原子を有する基が含まれる。シクロアルキル基の例は以下の部分:
Figure 0006969800
などが含まれる。構造に依存して、シクロアルキル基は、モノラジカル又はジラジカル(例えば、シクロアルキレン基)であり得る。シクロアルキル基は、3〜7個の炭素原子を有する「低級シクロアルキル」であってもよい。
「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキル基で置換された、本明細書で定義されるアルキル基を意味する。非限定的なシクロアルキルアルキル基には、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルなどが含まれる。
用語「複素環」は、それぞれO、S、及びNから選択される1〜4個のヘテロ原子を含む複素芳香族及び複素脂環式基を指し、各複素環基は環系に4〜10個の原子を有するが、但し、前記基の環は2つの隣接するO原子もS原子も含まない。ここで、複素環における炭素原子の数(例えば、C〜C複素環)が示されるときはいつも、少なくとも1つの他の原子(ヘテロ原子)が環内に存在しなければならない。「C〜C複素環」のような名称は、環中の炭素原子の数のみを指し、環中の総原子数を指すものではない。複素環式環は環内に追加のヘテロ原子を有することができることが理解される。「4〜6員複素環」のような名称は、環内に含まれる原子の総数を指す(すなわち、4、5、若しくは6員環であり、ここで、少なくとも1個の原子は炭素原子であり、少なくとも1個の原子はヘテロ原子であり、残りの2〜4個の原子は炭素原子又はヘテロ原子のいずれかである)。2個以上のヘテロ原子を有する複素環において、これらの2個以上のヘテロ原子は、互いに同じであっても異なっていてもよい。複素環は、場合により置換されている。複素環への結合は、ヘテロ原子でも又は炭素原子を介していてもよい。非芳香族複素環基には、環系中に4個の原子のみを有する基が含まれるが、芳香族複素環基は、環系中に少なくとも5個の原子を有していなければならない。複素環基はベンゾ縮合環系を含む。4員複素環基の例は、アゼチジニル(アゼチジンから誘導される)である。5員複素環基の例はチアゾリルである。6員複素環基の例はピリジルであり、10員複素環基の例はキノリニルである。非芳香族複素環基の例は、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インドリル、及びキノリジニルである。芳香族複素環基の例は、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、及びフロピリジニルである。上に列挙した基から誘導された前述の基は、可能な場合にはC−結合又はN−結合されていてもよい。例えば、ピロールから誘導される基は、ピロール−1−イル(N−結合)又はピロール−3−イル(C−結合)であってもよい。さらに、イミダゾールから誘導される基は、イミダゾール−1−イル又はイミダゾール−3−イル(いずれもN−結合)又はイミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、又はイミダゾール−5−イル(すべてC−結合)であってもよい。複素環基には、ベンゾ縮合環系、及びピロリジン−2−オンなどの1又は2個のオキソ(=O)部分で置換された環系が含まれる。構造に依存して、複素環基はモノラジカル又はジラジカル(すなわち、ヘテロシクレン基)であり得る。
用語「ヘテロアリール」又は代替的に「複素芳香族」は、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1個以上の環ヘテロ原子を含むアリール基を指す。N含有「複素芳香族」又は「ヘテロアリール」部分は、環の骨格原子の少なくとも1個が窒素原子である芳香族基を指す。ヘテロアリール基の例は以下の部分:
Figure 0006969800
などが含まれる。構造に依存して、ヘテロアリール基は、モノラジカル又はジラジカル(すなわち、ヘテロアリーレン基)であり得る。
ヘテロアリーレン基の例には、特に限定されるものではないが、ピリジンジイル、ピリミジンジイル、ピラジンジイル、フランジイル、チオフェンジイル、キノリンジイル、イソキノリンジイル、ベンゾフランジイル、ベンゾチオフェンジイル、ベンゾオキサゾールジイル、ベンゾチアゾールジイル、及びインドールイルが含まれる。ヘテロアリーレン基の具体的な例には、特に限定されるものではないが、フラン−2,5−ジイル、チオフェン−2,4−ジイル、1,3,4−オキサジアゾール−2,5−ジイル、1、3,4−チアジアゾール−2,5−ジイル、1,3−チアゾール−2,4−ジイル、1,3−チアゾール−2,5−ジイル、ピラゾール−3,4−ジイル、ピリジン−2,3−ジイル、ピリジン−2,4−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、6−メチル−ピリジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,6−ジイル、ピリミジン−2,4−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、キノリン−2,3−ジイル、ピリダジン−ジイル、トリアジン−ジイルなどが含まれる。
本明細書で使用される用語「非芳香族複素環」、「ヘテロシクロアルキル」、又は「複素脂環式」は、環を形成する1個以上の原子がヘテロ原子である非芳香族環を指す。「非芳香族複素環」又は「ヘテロシクロアルキル」基は、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含むシクロアルキル基を指す。この基は、アリール又はヘテロアリールと縮合していてもよい。ヘテロシクロアルキル環は、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、又は10個以上の原子により形成することができる。ヘテロシクロアルキル環は、場合により置換されていてもよい。特定の実施態様において、非芳香族複素環は、1個以上のカルボニル又はチオカルボニル基、例えば、オキソ及びチオ含有基を含み得る。ヘテロシクロアルキルの例には、特に限定されるものではないが、ラクタム、ラクトン、環状イミド、環状チオアミド、環状カルバメート、テトラヒドロチオピラン、4H−ピラン、テトラヒドロピラン、ピペリジン、1,3−ジオキシン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキシン、1,4−ジオキサン、ピペラジン、1,3−オキサチアン、1,4−オキサチイン、1,4−オキサチアン、テトラヒドロ−1,4−チアジン、2H−1,2−オキサジン、マレイミド、スクシンイミド、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ジオキソピペラジン、ヒダントイン、ジヒドロウラシル、モルホリン、トリオキサン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピロリン、ピロリジン、ピロリドン、ピロリジオン、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、1,3−ジオキソール、1,3−ジオキソラン、1,3−ジチオール、1,3−ジチオラン、イソキサゾリン、イソオキサゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾリジノン、チアゾリン、チアゾリジン、及び1,3−オキサチオランが含まれる。非芳香族複素環とも呼ばれるヘテロシクロアルキル基の例は:
Figure 0006969800
などが含まれる。複素脂環式という用語はまた、特に限定されるものではないが、単糖類、二糖類、及びオリゴ糖を含む、すべての環形態の炭水化物を含む。構造に依存して、ヘテロシクロアルキル基は、モノラジカル又はジラジカル(すなわち、ヘテロシクロアルキレン基)であり得る。ヘテロシクロアルキレン基の非限定例には、ピロリジン−ジイル、ピペリジン−ジイル、モルホリン−ジイル、ピペラジン−ジイル、テトラヒドロピラン−ジイル、2−オキソピペリジン−ジイル、又はチオモルホリン−ジイルなどが含まれる。
用語「ハロ」又は「ハロゲン」又は代替的に「ハロゲン化物」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを意味する。
用語「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、「ハロアルキニル」、及び「ハロアルコキシ」は、少なくとも1個の水素がハロゲン原子で置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、及びアルコキシ構造を含む。2個以上の水素原子がハロゲン原子で置換された特定の実施態様において、ハロゲン原子はすべて互いに同じである。他の実施態様において、2個以上の水素原子がハロゲン原子で置換された他の実施態様において、ハロゲン原子はすべて互いに同じではない。
本明細書で使用される用語「フルオロアルキル」は、少なくとも1個の水素がフッ素原子で置換されたアルキル基を指す。フルオロアルキル基の例には、特に限定されるものではないが、−CF、−CHCF、−CFCF、−CHCHCFなどが含まれる。
本明細書で使用される用語「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」、及び「ヘテロアルキニル」は、1個以上の骨格鎖原子がヘテロ原子(例えば酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、又はそれらの組み合わせ)である、場合により置換されたアルキル、アルケニル、及びアルキニル基を含む。そのヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の任意の内部位置に、又はヘテロアルキル基が分子の残りに結合している位置に配置されてもよい。例には、特に限定されるものではないが、−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH、−CH−NH−CH、−CH−CH−NH−CH、−CH−N(CH)−CH、−CH−CH−NH−CH、−CH−CH−N(CH)−CH、−CH−S−CH−CH、−CH−CH、−S(O)−CH、−CH−CH−S(O)−CH、−CH=CH−O−CH、−Si(CH、−CH−CH=N−OCH、及び−CH=CH−N(CH)−CHが含まれる。さらに、例えば−CH−NH−OCH及び−CH−O−Si(CH)3のように、最大2個のヘテロ原子が連続していてもよい。
用語「ヘテロ原子」は、炭素又は水素以外の原子を指す。ヘテロ原子は、典型的には、酸素、硫黄、窒素、ケイ素、及びリンの中から独立して選択されるが、これらの原子に限定されない。2個以上のヘテロ原子が存在する実施態様において、この2個以上のヘテロ原子はすべて互いに同じであってもよく、2個以上のヘテロ原子の一部又はすべてがそれぞれ他と異なっていてもよい。
用語「結合」又は「単結合」は、2個の原子間の化学結合を、又は結合によりつながれた原子がより大きな部分構造の一部であると考えられる場合は2つの部分間の化学結合を指す。
「アルコキシ」基は、−O(アルキル)基を指し、ここで、アルキルは本明細書で定義されるとおりである。アルコキシ基の非限定例には、特に限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ヘキシルオキシなどが含まれる。
「ヒドロキシアルキル」は、少なくとも1個のヒドロキシ基で置換された、本明細書で定義されるアルキル基を指す。ヒドロキシアルキルの非限定例には、特に限定されるものではないが、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシブチル、3,4−ジヒドロキシブチル、及び2−(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキシプロピルが含まれる。
「アルコキシアルキル」は、本明細書で定義されるアルコキシ基で置換された、本明細書で定義されるアルキル基を指す。
「アルケニルオキシ」基は、−O(アルケニル)基を意味し、ここでアルケニルは本明細書で定義されるとおりである。
「アリールオキシ」基は、−O(アリール)基を指し、ここでアリールは本明細書で定義されるとおりである。
用語「アミノ」は−NH基を意味する。
用語「アルキルアミノ」又は「アルキルアミン」は、基−NHR20を指し、ここで、R20は、本明細書で定義されるアルキル基を表す。アルキルアミノ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。ジアルキルアミノ基の非限定例には、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ブト−3−エニルアミノ、[(Z)−ブト−2−エニル]−メチル−アミノ、ヘキシルアミノなどが含まれる。
用語「ジアルキルアミノ」又は「ジアルキルアミン」は、基−NR2122を指し、ここで各R21及びR22基は、独立して、本明細書で定義されるアルキル、シクロアルキル、アリール、シクロヘテロアルキル、又はヘテロアリール基である。特定の実施態様において、R21及びR22基は、それらが結合しているN原子と一緒になって、環式環系、特に5又は6員の窒素含有複素環を形成することができる。ジアルキルアミノ基は置換されていても置換されていなくてもよい。ジアルキルアミノ基の非限定例には、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチル(メチル)アミノ、ブチル(エチル)アミノ、1−ブテニル(エチル)アミノ、[(Z)−ブタ−2−エニル]−メチル−アミノ、ジブチルアミノ、ヘキシル(メチル)アミノ、シクロペンチル(メチル)アミノ、シクロペント−2−エン−1−イル(メチル)アミノ、モルホリノ、メチルピペラジノなどが含まれる。
用語「アリールアミノ」又は「アリールアミン」は、−NR2324基を指し、ここでR23は本明細書で定義されるアリールであり、R24基は水素、本明細書で定義されるアルキル、シクロアルキル、アリール、シクロヘテロアルキル、又はヘテロアリール基である。アリールアミノ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。アリールアミノ基の非限定例には、フェニルアミノ、トリルアミノ、3−メトキシフェニルアミノ、4−フェニルフェニルアミノ、4−トリフルオロメチルフェニルアミノ、3−メトキシフェニル(メチル)アミノ、2−フルオロメチルフェニルアミノ、及び3−フェニルフェニルアミノなどが含まれる。
用語「ヘテロアリールアミノ」又は「ヘテロアリールアミン」は、−NR2526基を指し、ここで、R25は本明細書で定義されるヘテロアリールであり、R26基は水素、本明細書で定義されるアルキル、シクロアルキル、アリール、シクロヘテロアルキル、又はヘテロアリール基である。ヘテロアリールアミノ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。ヘテロアリールアミノ基の非限定例には、ピリミジン−2−イル−アミノ、ピリミジン−4−イル−アミノ、ピリミジン−5−イル−アミノ、(6−メチルピリミジン−2−イル)アミノ(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)、(4−フルオロ−6−メチル−ピリミジン−2−イル)アミノ、(4−メトキシ−6−メチル−ピリミジン−2−イル)アミノ、(4−シアノピリミジン−2−イル)アミノ、[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]アミノ、[4−(ジメチルアミノ)−5−フルオロ−ピリミジン−2−イル]アミノ、[4−(3−ピリジル)ピリミジン−2−イル]アミノ、[4−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ、[4−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)−6−メチル−ピリミジン−2−イル]アミノ、[4−(2,4−ジメチルチアゾール−5−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ、[4−(2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ、6−(1−メチルピラゾール−4−イル)−2−ピリジル]アミノ、[6−(4−シクロプロピル−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−ピリジル]アミノ、[6−4−イソプロピル−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−ピリジル]アミノ、[2−(3−ピリジル)ピリミジン−4−イル]アミノ、[5−シアノ−2−(3−ピリジル)ピリミジン−4−イル]アミノ、(6−フルオロ−2−モルホリノ−ピリミジン−4−イル)アミノ、(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)アミノ、(6−メチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)アミノ、1H−ピラゾール−5−イル−アミノ、1H−ピラゾール−4−イル−アミノ、フロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル−アミノ、ピリジン−2−イル−アミノ、ピリジン−3−イル−アミノ、又はピリジン−4−イル−アミノが含まれる。
「アルキルアミノアルキル」は、本明細書で定義されるアルキルアミンで置換された、本明細書で定義されるアルキル基を指す。
用語「アシルアミノ」は、基−N(R27)−C(=O)R28を指し、ここでR27は水素又は本明細書で定義されるアルキルであり、R28は水素、本明細書で定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリール、又はヘテロアリールである。構造に依存して、アシルアミノ基は、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、又はヘテロアリールカルボニルアミノとしても知られているであろう。アシルアミノ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。アシルアミノ基の非限定例には、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、アセチル(メチル)アミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、シクロヘキシルメチルカルボニルアミノ、ベンジルカルボニルアミノ、メチル(ベンジルカルボニル)アミノ、ベンゾイルアミノ、ベンゾイル(メチル)アミノ、(3−メトキシベンゾイル)−メチル−アミノ、(4−メトキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ、ピリジン−2−カルボニルアミノ、ピリジン−2−カルボニル(メチル)アミノなどが含まれる。
用語「アミノカルボニル」は、基−C(=O)NR2930を指し、ここでR29及びR30はそれぞれ独立して水素、本明細書で定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリール、又はヘテロアリールである。特定の実施態様において、R29及びR30基は、それらが結合しているN原子と一緒になって、環式環系、特に5員若しくは6員の窒素含有複素環を形成することができる。構造に依存して、アミノカルボニル基はまた、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ヘテロアリールアミノカルボニルとしても知られているであろう。アミノカルボニル基は、置換されていても置換されていなくてもよい。アミノカルボニル基はまた、カルバモイルとしても知られているであろう。アミノカルボニル基の非限定例には、アミノカルボニル(−C(=O)NH)、ジメチルアミノカルボニル、2−ヒドロキシエチルアミノカルボニル、2−メトキシエチルアミノカルボニル、2−ジメチルアミノエチルアミノカルボニル、ベンジルアミノカルボニル、フェニルアミノカルボニル、フェニル(メチル)アミノカルボニル、トリル(メチル)アミノカルボニル、ピペリジン−1−カルボニル、モルホリン−4−カルボニル、4−メチルピペラジン−1−カルボニル、ピリミジン−2−イル−アミノカルボニル、1H−ピラゾール−5−イル−アミノカルボニルなどが含まれる。
「アシルアミノ」基及び「アミノカルボニル」基は、化学的には、アミド部分である。アミド部分は、アミノ酸又はペプチド分子と本明細書に記載の化合物との間に結合を形成することができ、それによりプロドラッグを形成し得る。本明細書に記載の化合物上の任意のアミン又はカルボキシル側鎖はアミド化することができる。このようなアミドを製造するための手順及び特定の基は、当業者に公知であり、Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley & Sons, New York, N.Y., 1999, 及び Benoiton N. Leo, Chemistry of Peptide synthesis, CRC Press 2005(これらは、参照のためその全体が本明細書に組み込まれる)などの文献中に見いだされる。
「カルボキシ」は、−C(=O)−OH基を意味する。
用語「アシル」は、基−C(=O)−R31をを指し、ここで、R31は、水素、本明細書で定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリール、又はヘテロアリールである。アシル基は、置換されていても置換されていなくてもよい。アシル基の非限定例には、アセチル、プロパノイル、ヘキサノイル、オクタノイル、デカノイル、ベンゾイル、ピリジン−3−カルボニル、4−メトキシベンゾイル、2,2,2−トリフルオロアセチル、2−ヒドロキシアセチル、9,9,10,10,10−ペンタフルオロデカノイル、2−(2−ヒドロキシエトキシ)アセチルなどが含まれる。
用語「アルコキシカルボニル」は、基−C(=O)−OR32を指し、ここでR32は、本明細書で定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアルキル、又はヘテロアリールアルキルである。アルコキシカルボニル基は、置換されていても置換されていなくてもよい。アルコキシカルボニル基の非限定例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、2−ヒドロキシエトキシカルボニル、2−メトキシエトキシカルボニル、2−ジメチルアミノエトキシカルボニル、3−(ジメチルアミノ)プロポキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2−(3−メトキシフェニル)エトキシカルボニル、2-モルホリノエトキシカルボニルなどが含まれる。
用語「アリールオキシカルボニル」は、基−C(=O)−O−R33基を指し、ここで、R33は本明細書で定義されるアリールである。アリールオキシカルボニル基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
用語「ヘテロアリールオキシカルボニル」は、基−C(=O)−O−R34を指し、ここで、R34は本明細書で定義されるヘテロアリールである。ヘテロアリールオキシカルボニル基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
用語「アシルオキシ」は、基−O−C(=O)−R31基を指し、ここで、R31は本明細書で定義されるものである。アシルオキシ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、及びアシルオキシ基は、「エステル」基として知られている官能基のファミリーに属する。エステル(すなわち、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、又はアシルオキシ基)を製造するための手順(例えばエステル化反応)及び特定の基は、当業者に公知であり、例えばGreene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley & Sons, New York, N.Y., 1999(これは参照のためその全体が本明細書に組み込まれる)などの文献中に見いだされる。本明細書に記載の化合物上の任意のヒドロキシ又はカルボキシル側鎖はエステル化することができる。
用語「アミノカルボニルアミノ」は、基−N(R27)−C(=O)−NR2930を指し、ここで、R27、R29、及びR30は、それぞれ独立して本明細書で定義されるものである。アミノカルボニルアミノ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
用語「アミノカルボニルオキシ」は、基−O−C(=O)−NR2930を指し、ここで、R29及びR30は、上で定義されたとおりである。アミノカルボニルオキシ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
用語「アルコキシカルボニルアミノ」は、基−N(R27)−C(=O)−OR35を指し、ここでR27は上記で定義したものであり、R35は、本明細書で定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアルキル、又はヘテロアリールアルキルである。アルコキシカルボニルアミノ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。アルコキシカルボニルアミノ基の代表例は、特に限定されるものではないが、tert−ブトキシカルボニルアミノ又は9H−フルオレン−9−イルオキシカルボニルアミノである。
用語「アリールオキシカルボニルアミノ」は、基−N(R27)−C(=O)−OR36を指し、R27は上記で定義した通りであり、R36は本明細書で定義されるアリールである。アリールオキシカルボニルアミノ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
用語「ヘテロアリールオキシカルボニルアミノ」は、基−N(R27)−C(=O)−OR37を指し、ここでR27は上記で定義した通りであり、R37は本明細書で定義されるヘテロアリールである。ヘテロアリールアルコキシカルボニルアミノ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
本明細書で使用される用語「部分」、「化学的部分」、「基」、及び「化学基」は、分子の特定のセグメント又は官能基を指す。化学的部分は、しばしば、分子に埋め込まれているか、又は分子に付加されている認識された化学的実体である。
用語「スルホニル」は、二価の基−S(=O)−を意味する。「置換スルホニル」基は、基−S(=O)−R38を指し、ここで、R38は、本明細書で定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリール、又はヘテロアリールである。
用語「アミノスルホニル」又は「スルホンアミド」は、基−S(=O)NHを指す。「置換アミノスルホニル」又は「置換スルホンアミド」は、基−S(=O)NR2930を指し、ここで、R29及びR30は、それぞれ独立して本明細書に記載のとおりである。
用語「スルホニルアミノ」は、アミノ基−N(R27)−S(=O)38に結合したスルホニル基を意味しかつ包含し、ここで、R27及びR38は、それぞれ独立して本明細書に記載のとおりである。スルホニルアミノ基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
用語「スルホ」は、−S(=O)OHを指す。「置換スルホニル」基は、基−S(=O)OR31を指し、ここで、R31は上で定義したとおりである。
用語「スルフィニル」は、二基−S(=O)−を指す。「置換スルフィニル」は、−S(=O)R38を指し、ここで、R38は、本明細書で定義される任意の置換基である。
用語「スルファニル」は、二価の基−S−を指す。「置換スルファニル」は、−SR38などの基を指し、ここで、R38は本明細書で定義される任意の置換基である。置換スルファニル基の非限定例には、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、tert−ブチルチオ、ブト−3−エニルスルファニル、ヘキシルチオ、ベンジルチオ、フェニルチオ、(3−メトキシフェニル)スルファニル、又は2−ピリジルスルファニルが含まれる。
本明細書で使用される用語「チオール」は、基−SHを指す。
本明細書で使用される用語「ヒドロキシル」は、基−OHを指す。
本明細書で使用される用語「カルボニル」は、二価基−C(=O)−を指す。
「イソシアナート」基は、−N=C=O基を指す。
「イソチオシアナート」基は、−N=C=S基を指す。
本明細書で使用される用語「トリハロメタンスルホニル」は、式−S(=O)−CXの基を指し、ここで、Xはハロゲンである。
本明細書で使用される用語「シアノ」は、式−CNの基を指す。
「シアノアルキル」は、少なくとも1個のシアノ基で置換された本明細書で定義されるアルキル基を意味する。
本明細書で使用される用語「アジド」は、基−Nを指す。
本明細書で使用される用語「ニトロ」は、基−NOを指す。
本明細書で使用される用語「O−チオカルバミル」は、式−OC(=S)NRの基を指す。
本明細書で使用される用語「N−チオカルバミル」は、式−N(H)−C(=S)ORの基を指す。
用語「置換された」又は「場合により置換された」は、参照されている基が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキルアルキル、複素脂環式、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、アリールスルホン、シアノ、ハロ、アシル、ニトロ、ハロアルキル、フルオロアルキル、モノ−及びジ−置換アミノ基を含むアミノ、及びこれらの保護された誘導体から、個々に及び独立して選択される1個以上の追加の基で置換されてよい。例えば任意の置換基はL’でもよく、ここで、各Lは、結合、−O−、−C(=O)−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、−NH−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、S(=O)NH−、−NHS(=O)、−OC(O)NH−、−NHC(O)O−、−(置換もしくは非置換C〜Cアルキル)、又は−(置換もしくは非置換C〜Cアルケニル)から独立して選択され;各R’は、H、(置換もしくは非置換C〜Cアルキル)、(置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル)、ヘテロアリール、又はヘテロアルキルから独立して選択される。上記置換基の保護誘導体を形成し得る保護基は、当業者に公知であり、上記のGreene and Wutsなどの参考文献中に見いだされる。
その他の定義
本明細書で使用されるいくつかの他の用語又は語句は、以下に定義される。
−本明細書で使用される塩、担体、賦形剤、又は希釈剤などの物質、又は製剤、組成物、もしくは成分に関する用語「許容し得る」又は「医薬的に許容し得る」は、処置されている被験体の一般的な健康に対して持続的な悪影響が無く、又はその化合物の生物学的活性又は特性を無効にせず、比較的毒性が無いことを、すなわち、前記材料、製剤、組成物、又は成分は、望ましくない生物学的作用を引き起こすことなく、又はそれが含有されている組成物の成分のいずれかと有害な方法で相互作用することなく、被験体に投与できることを、意味する。
−本明細書で使用される用語「プロドラッグ」は、個体への投与及びその後の吸収の後に、代謝経路による変換などのいくつかのプロセスを介して、活性種又はより活性な種に変換される薬物前駆体を指す。すなわちこの用語は、受容者に投与すると、本発明の化合物又はその薬学的に活性な代謝産物又は残基を直接又は間接的に提供することができる化合物の任意の誘導体を包含する。いくつかのプロドラッグは、それを低活性にし、及び/又は溶解性又はある種の他の特性を薬物に付与する化学基を、プロドラッグ上に有する。一旦化学基がプロドラッグから切断及び/又は修飾されると、活性薬物が生成される。プロドラッグは、状況によっては親薬物よりも投与が容易であり得るので、しばしば有用である。これらは、例えば経口投与により生物学的利用可能であり得るが、親薬物はそうではない。特に好ましい誘導体もしくはプロドラッグは、そのような化合物が個体に投与されたとき(例えば、経口投与された化合物を血液中により容易に吸収させることにより)、本発明の化合物の生物学的利用能を増加させる誘導体、又は生物学的区画(例えば、脳、又はリンパ系)への親化合物の送達を増強する誘導体である。
−用語「溶媒和物」は、非共有結合性分子間力により結合された化学量論量又は非化学量論量の溶媒をさらに含む、本明細書に記載の本発明の化合物を意味する。いくつかの実施態様において、溶媒和物は、水、エタノールなどの溶媒を用いた結晶化プロセス中に形成されることがある。溶媒和物の非限定例には、溶媒が水である場合に形成され得る水和物、及び溶媒がアルコールである場合に形成され得るアルコラートが含まれる。
−本明細書で使用される用語「医薬的に許容し得る塩」は、特定の化合物の遊離酸及び塩基の生物学的有効性を保持し、生物学的又はその他の点で望ましくないことは無い塩をいう。本明細書に記載の化合物は酸性又は塩基性基を有することができ、従って、いくつかの無機又は有機塩基、及び無機及び有機酸のいずれかと反応して医薬的に許容し得る塩を形成することができる。これらの塩は、本発明の化合物の最終的な単離中に及び精製中に、又はその遊離塩基形態の精製化合物を適切な有機又は無機酸と別々に反応させ、そのようにして形成された塩を単離することにより、インサイチュで調製することができる。
−本明細書で使用される用語「治療する」、「治療している」、又は「治療」、及び他の文法上の同等語は、疾患又は状態、又はその1つ以上の症状を緩和、軽減、又は改善すること、追加の症状を予防すること、症状の根底にある代謝原因を予防すること、疾患又は状態を抑制すること、例えば疾患又は状態の進行を停止させること、疾患又は状態を緩和すること、疾患又は状態の退行を引き起こすこと、疾患又は状態により引き起こされる症状を緩和すること、又は疾患又は状態の症状を停止させることを含み、予防を含むことが意図される。この用語は、治療的利益及び/又は予防的利益を達成することをさらに含む。治療的利益とは、治療される基礎疾患の根絶又は改善を意味する。また、個体が依然として根底にある障害に罹患しているにも関わらず、基礎疾患に関連する1つ以上の生理学的症状の根絶又は改善により、治療上の利益が達成されて、個体において改善が観察される。予防的利益のために、組成物は、特定の疾患を発症するリスクのある個体に、又は疾患の診断が行われていないにもかかわらず、疾患の生理的症状の1つ以上を報告する個体に投与される。
−用語「予防する」、「予防している」、及び「予防」は、障害、疾患、又は状態、及び/又はそれに付随する症状の発症を遅延及び/又は排除する方法、被験体が障害、疾患、又は状態を獲得するのを妨げる方法、又は被験体が障害、疾患、又は状態を獲得するリスクを低下させる方法、を含むことを意味する。
−用語「阻害すること、阻害、及び/又は遅延」は、本発明の目的を以下のように参照することを意図する:「部分的又は完全な阻害すること、阻害、及び/又は遅延」。この場合、通常の測定及び決定方法により、そのような阻害すること、阻害、及び/又は遅延を測定及び決定することは、平均的な当業者の専門知識の範囲内である。従って、例えば部分的な阻害すること、阻害、及び/又は遅延は、完全な阻害すること、阻害、及び/又は遅延に関連して、測定及び決定することができる。
−本明細書で使用される用語「被験体」及び「患者」は、癌又は非新生物状態などの増殖性疾患について治療される個体を指すために互換的に使用される。 具体的な実施態様において、個体は霊長類、より具体的にはヒトである。 別の具体例において、個体は、特に限定されるものではないが、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット及びマウスである。
−用語「患者」、「被験体」、又は「個体」は、互換的に使用される。本明細書中で使用される場合、これらは疾患、具体的には異常な細胞増殖に関連する疾患(例えば、癌又は非新生物疾患など)に関連する疾患、に罹患している個体を指し、哺乳動物及び非哺乳動物を包含する。どの用語も、個人が医療従事者のケア及び/又は監督を受けていることを必要とはしない。哺乳類は哺乳綱 (Mammalian class)の任意のメンバーであり、特に限定されるものではないが、ヒト、非哺乳動物、例えばチンパンジー、及び他の類人猿やサル種;農場動物、例えばウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ;家畜、例えばウサギ、イヌ、及びネコ;げっ歯類を含む実験動物、例えばラット、マウス、及びモルモットなどを含む。非哺乳動物の例には、特に限定されるものではないが、鳥類、魚類などが含まれる。本明細書で提供される方法及び組成物のいくつかの実施態様において、個体は哺乳動物である。好適な実施態様において、個体はヒトである。
−用語「増殖性障害」及び「増殖性疾患」は、癌又は異形成などの異常な細胞増殖に関連する障害を指す。増殖性疾患は、良性又は悪性の増殖性疾患であり得、例えば良性前立腺肥大又は新生物疾患、好ましくは悪性増殖性疾患、例えば癌、例えば固形腫瘍、特に進行した固形腫瘍であり得る。
−用語「腫瘍」、「新生物」、及び「新生物障害又は疾患」は、本明細書において互換的に使用され、多細胞生物に傷害(すなわち、不快感又は平均余命の減少)をもたらす多細胞生物における、細胞の1つ以上のサブセットの望ましくない細胞増殖を指すことを意味する。特定の実施態様において、腫瘍は、良性(非癌性)又は前癌病変を含む悪性(癌性)であり得る。
−用語「癌」は悪性新生物を指すことを意味し、これは、本来は、細胞増殖速度を支配するであろう正常な調節制御を細胞が失った、無秩序な細胞増殖を特徴とする。これらの無秩序に分裂する細胞は、「転移」と呼ばれるプロセスで体全体に広がり、正常組織に侵入する可能性がある。
−用語「新生物」は、自律増殖のための能力、すなわち急速に増殖する細胞増殖を特徴とする異常な状態又は症状を有する細胞を意味する。新生物疾患状態は、病理学的、すなわち、疾患状態を特徴付けるか又は構成するものとして分類することができ、又は非病理学的、すなわち正常からの逸脱であるが疾患状態に関連しないものとして分類することができる。この用語は、組織病理学的タイプ又は侵襲性ステージにかかわらず、あらゆるタイプの癌性増殖、又は発癌プロセス、転移組織、又は悪性に形質転換された細胞、組織、又は臓器を含むことを意味する。
−用語「腫瘍増殖を阻害する」及びその文法上の同等語は、異常な細胞増殖を阻害することができる任意のメカニズムを指す。特定の実施態様において、異常な細胞増殖は、異常細胞の増殖を遅らせることにより阻害される。特定の実施態様において、異常細胞の増殖は、癌細胞などの異常細胞の増殖を停止させることにより阻害される。特定の実施態様において、腫瘍細胞の増殖は、癌細胞などの異常細胞を死滅させることにより阻害される。特定の実施態様において、異常細胞の増殖は、癌細胞などの異常細胞のアポトーシスを誘導することにより阻害される。特定の実施態様において、異常細胞の増殖は、異常な細胞の移動を防止することにより阻害される。特定の実施態様において、異常細胞の増殖は、癌細胞などの異常細胞の浸潤を防止することにより阻害される。
−本明細書で使用される用語「癌幹細胞(CSC)」は、正常な幹細胞に関連する特徴(具体的には特定の癌試料中に見出される全ての細胞型を生じる能力)を有する癌細胞(腫瘍又は血液癌内に見出される)を指す。CSCは、自己再生及び複数の細胞型への分化の幹細胞プロセスを介して腫瘍を生成し得る。より最近の文献において、初期の用語「癌幹細胞」は、用語「腫瘍幹様細胞」又は「腫瘍開始細胞」に置き換えられている。すなわち用語「腫瘍幹様細胞」又は「腫瘍開始細胞」は、本質的に「癌幹細胞」と同義である。
−用語「放射線療法(radiation therapy)」、「放射線療法的処置」、又は「放射線療法(radiotherapy)」は、内部及び外部の放射線療法、放射線免疫療法を含む複数のタイプの放射線療法、ならびに様々なタイプの放射線(X線、ガンマ線、アルファ粒子、ベータ粒子、光子、電子、中性子、放射性同位体を含む、複数のタイプの放射線、及び他の形態の電離放射線)の使用を指す。好ましくは、放射線療法はX線の使用を含む。
−本明細書で使用される用語「医薬組成物」は、特に限定されるものではないが、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、賦形剤などの少なくとも1種の医薬的に許容し得る化学成分と場合により混合された、生物学的に活性な化合物を指す。
−用語「医薬的に許容し得る担体」、「医薬的に許容し得る賦形剤」、「生理学的に許容し得る担体」、又は「生理学的に許容し得る賦形剤」は、液体、又は固体充填剤、希釈剤、溶媒、又は封入材料を含む、医薬的に許容し得る材料、組成物、又はビヒクルを指す。1つの実施態様において、各成分は、医薬製剤の他の成分と適合性があり、合理的な利益/リスク比に見合って、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、免疫原性、又は問題もしくは合併症無しで、ヒトや動物の組織又は臓器と接触して使用するのに適しているという意味で「医薬的に許容し得る」。Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 22th ed.; Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, Pa., 2012; the Handbook of Pharmaceutical Excipients, 6th edition, Rowe et al., Eds., American Pharmaceuticals Association (2011); The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association: 2009; Handbook of Pharmaceutical Additives, 3rd ed.; Ash and Ash Eds.; Gower Publishing Company: 2007; 及び Pharmaceutical Preformulation and Formulation, 2nd ed.; Gibson Ed.; CRC Press LLC: Boca Raton, Fla., 2009を参照されたい。
−本明細書で使用される用語「医薬的組み合わせ」、「追加療法の実施」、「追加治療薬の投与」などは、2種以上の活性成分の混合又は組み合わせから生じる医薬療法を指し、活性成分の固定された及び固定されていない組み合わせの両方を含む。用語「固定された組み合わせ」は、本明細書に記載の化合物の少なくとも1種と少なくとも1種の補助剤とが、単一の実体又は投与の形態で同時に個体に投与されることを意味する。用語「固定されていない組み合わせ」は、本明細書に記載の化合物の少なくとも1種と少なくとも1種の補助剤とが、別個の実体として同時に又は可変介入時間制限内で連続して投与されることを意味し、このような投与は、個体の体内における2種以上の化合物の有効レベルを提供する。これらはまた、カクテル療法、例えば3種以上の活性成分の投与にも適用される。
−本明細書で使用される用語「投与する」、「投与している」、「投与」などは、化合物又は組成物を所望の生物学的作用部位に送達するのに使用できる方法を指す。これらの方法には、特に限定されるものではないが、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、血管内、又は注入を含む)、局所、及び直腸投与が含まれる。当業者は、本明細書に記載の化合物及び方法と共に使用することができる投与技術に精通している。好適な実施態様において、本明細書に記載の化合物及び組成物は、経口投与される。
−本明細書で使用される用語「同時投与」、「と組み合わせて投与される」、及びそれらの文法上の同等語などは、選択された治療薬の単一の個体への投与を包含することを意味し、薬剤が、同じ又は異なる投与経路により、又は同じ時間もしくは異なる時間に投与される治療処方を包含することを意味する。いくつかの実施態様において、本明細書に記載の化合物は他の薬剤と同時投与される。これらの用語は、動物への2種以上の薬剤の投与を包含し、その結果、両方の薬剤及び/又はこれらの代謝産物が同時に動物に存在する。これらには、別々の組成物中の同時投与、別々の組成物中の異なる時間での投与、及び/又は両方の薬剤が存在する組成物中での投与が含まれる。従っていくつかの実施態様において、本発明の化合物及び他の薬剤は、単一の組成物中で投与される。いくつかの実施態様において、本発明の化合物及び他の薬剤は、組成物中で混合される。
−用語「活性成分」、「活性物質」、又は「活性薬剤」は、状態、障害、又は疾患の1種又は2種以上の症状を治療、予防、又は改善するために、被験体に、単独で又は1種以上の医薬的に許容し得る賦形剤と組合せて投与される化合物又はその医薬組成物を指す。本明細書で使用される「活性成分」及び「活性物質」は、本明細書に記載の化合物の光学活性異性体であり得る。
−用語「薬物」、「治療薬」、及び「化学療法剤」は、状態、障害、又は疾患の1種以上の症状を治療、予防、又は改善するために被験体に投与される化合物、又はその医薬組成物を指す。
−用語「接触している」、又は「接触させる」は、治療薬及び細胞又は組織を一緒にして、そのような接触の結果として、生理学的及び/又は化学的効果が生じるようにすることを意味する。接触は、インビトロ、エクスビボ、又はインビボで行うことができる。1つの実施態様において、治療薬は、細胞培養物中の細胞と(インビトロで)接触して、細胞に対する治療薬の効果を決定する。別の実施態様において、治療薬と細胞又は組織との接触は、接触させるべき細胞又は組織を有する被験体への治療薬の投与を含む。
−本明細書で使用される用語「有効量」、「治療有効量」、又は「医薬的有効量」は、治療される疾患又は状態の1つ以上の症状をある程度緩和する、投与される少なくとも1種の薬剤又は化合物の十分な量を指す。その結果は、疾患の徴候、症状、又は原因の減少及び/又は軽減、又は生物系の任意の他の所望の改変であり得る。例えば、治療的使用のための「有効量」は、疾患の臨床的に有意な減少を提供するのに必要な本明細書に開示される化合物を含む組成物の量である。適切な「有効」量は、個人により異なる場合がある。個々の場合の適切な「有効」量は、用量漸増研究などの技術を使用して決定することができる。
−本発明の目的のための医薬組成物中のような用語「組成物」は、活性成分、及び担体を構成する不活性成分を含む生成物、ならびに任意の2種以上の成分の組み合わせ、複合体化、又は凝集から、又は1種以上の成分の解離から、又は1種以上の成分の他の種類の反応もしくは相互作用から、直接又は間接的に生じる任意の生成物を包含することが意図される。従って本発明の医薬組成物は、本発明の化合物と医薬的に許容し得る担体とを混合することにより作製される任意の組成物を包含する。
−本明細書で使用されるIC50又はEC50は、特定の試験化合物により誘導、誘発、又は増強される特定の応答の最大発現の50%で、用量依存性応答を誘発する特定の試験化合物の用量、濃度、又は量を指す。
−用語「約」又は「およそ」は、当業者により決定されるような特定の値に対する許容可能な誤差を意味し、これは一部は、値がどのように測定又は決定されるかに依存する。特定の実施態様において、用語「約」又は「およそ」は、1,2,3、又は4標準偏差以内を意味する。特定の実施態様において、用語「約」又は「およそ」は、ある値又は範囲の50%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、又は0.05%以内である。
−本明細書で使用される表現及び用語は、説明のためのものであり、限定的であると見なされるべきではないことを理解されたい。本明細書中の「含む(including)」「含む(comprising)」、又は「有する」、及びそれらの変形は、その後に列挙される項目及びその同等語ならびに追加の項目を含むことを意味する。
II.本発明の化合物
式(I)の化合物、その医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、多形体、互変異性体、同位体変異体、及び立体異性体が本明細書に記載される。
本発明の化合物は、一般に式(I):
Figure 0006969800
で示される化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体に属する。
本発明において、mは0、1、2、3、又は4である。
本発明において、dは0〜6の整数であり、但し、mが0である場合、dは独立して0、1、又は2であり;mが1である場合、dは独立して0、1、2、又は3であり;mが2である場合、dは独立して0、1、2、3、又は4であり;mが3である場合、dは独立して0、1、2、3、4、又は5であり、又はmが4である場合、dは独立して0、1、2、3、4、5、又は6である。
本発明のLは、単結合、アルキレン、アルケニレン、又はアルキニレンであり;アルキレン基、アルケニレン基、及びアルキニレン基は場合により置換されている。いくつかの実施態様において、Lは単結合である。他の実施態様において、Lはアルキレン、アルケニレン、又はアルキニレンである。特定の実施態様において、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである。特にLは、単結合又はメチレン(−CH)−である。
本発明のRは、アリール、ヘテロアリール、アリーレン、又はヘテロアリーレンであり;アリール、ヘテロアリール、アリーレン、又はヘテロアリーレン基は、場合により置換されている。1つの実施態様において、Rは、場合により置換されているアリーレン又はヘテロアリーレンである。
のアリーレンの具体例には、フェニレン−1,4−ジイル、3−メチル−フェニレン−1,4−ジイル、2,4−メチル−フェニレン−1,4−ジイル、3−メトキシ−フェニレン−1,4−ジイル、2−フルオロ−フェニレン−1,4−ジイル、3−フルオロ−フェニレン−1,4−ジイル、フェニレン−1,3−ジイル、4−メチル−フェニレン−1,3−ジイル、4−メトキシ−フェニレン−1,3−ジイル、5−メチル−フェニレン−1,3−ジイル、及びナフタレン−1,4−ジイルが含まれる。
のヘテロアリーレンの具体例には、フラン−2,5−ジイル、チオフェン−2,4−ジイル、1,3,4−オキサジアゾール−2,5−ジイル、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジイル、1,3−チアゾール−2,4−ジイル、1,3−チアゾール−2,5−ジイル、ピラゾール−3,4−ジイル、ピリジン−2,3−ジイル、ピリジン−2,4−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、6−メチル−ピリジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,6−ジイル、ピリミジン−2,4−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、キノリン−2,3−ジイル、ピリダジン−ジイル、トリアジン−ジイルなどが含まれる。
本発明においてLは、単結合、カルボニル、アルキレン、アルケニレン、又はアルキニレンであり;アルキレン基、アルケニレン基、及びアルキニレン基は場合により置換されている。特定の実施態様において、Lは単結合である。いくつかの実施態様において、Lは単結合以外のものである。他の特定の実施態様において、Lはカルボニルである。特定の実施態様において、Lは、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、又はC〜Cアルキニレンである。いくつかの好適な実施態様において、Lは、単結合、又はカルボニル(−C(=O)−)である。
本発明のRは、ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、又はヘテロアリールオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシカルボニルアミノ、又はアルキルアミノカルボニルアミノ、アリールアミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールアミノカルボニルアミノ、又はNRであり、ここで各R及びRは、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキルから選択され、又はR及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換もしくは非置換複素環を形成してもよい。Rについて、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アリールアミノカルボニルアミノ、及びヘテロアリールアミノカルボニルアミノは、場合により置換される。
本発明において、Q、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、H、ヒドロキシル、ハロ、アミノ、ニトロ、チオール、カルボキシル、シアノ、アジド、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、スルファニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アシル、アシルアミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、置換スルホ、置換スルホニル、置換スルフィニル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、及びヘテロアリールオキシカルボニルアミノから成る群から選択される。Q、Q、Q、及びQの各々について、基アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、スルファニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アシル、アシルアミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、及びヘテロアリールオキシカルボニルアミノは、場合により置換される。いくつかの実施態様において、Q、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、H、ヒドロキシル、ハロ、アミノ、ニトロ、チオール、カルボキシル、シアノ、アジド、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール−C〜Cアルキル C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルアミノ、及びC〜Cジアルキルアミノからなる群から選択される。特定の実施態様において、Q、Q、Q、及びQの少なくとも2個はH以外であり、かつ別個である。
本発明において各R3aは、H、ハロ、シアノ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、及びアミノカルボニルからなる群から選択される;基アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、及びアミノカルボニルは、場合により置換される。いくつかの実施態様において、R3aはHである。他の実施態様においてR3aは、ハロ、シアノ、C〜Cアルキル、又はC〜Cアルコキシカルボニルである。
本発明において各R3bは、独立して、H、ヒドロキシル、ハロ、アジド、アミノ、ニトロ、チオール、シアノ、カルボキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキルから成る群から選択される。R3bの各々について、基アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、場合により置換される。いくつかの実施態様において、各R3bはHである。いくつかの特定の実施態様において、R3bの少なくとも1つはH以外である。他の実施態様において、R3bの少なくとも1つはC〜Cアルキルである。
本発明のR3cは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、又はヘテロシクロアルキルであるが、但し、R3cがHである場合、Lは単結合以外であるか、又はRがNR以外であるか、又はR3aがH以外であるか、又はQ、Q、Q、及びQのうちの2つはH以外であり、かつ別個である。R3cについて、基、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキルは場合により置換される。いくつかの実施態様においてR3cはHである。他の実施態様においてR3cは、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、又はC〜Cシクロアルケニルである。
本発明において、Wは場合により存在し、存在する場合、H、ヒドロキシル、ハロ、アジド、アミノ、ニトロ、チオール、シアノ、カルボキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、スルファニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アシル、アシルアミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、置換スルホ、置換スルホニル、置換スルフィニル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、及びヘテロアリールオキシカルボニルアミノから成る群から選択される。Wについて、基アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、スルファニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アシル、アシルアミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、 アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、及びヘテロアリールオキシカルボニルアミノは、場合により置換される。いくつかの実施態様において、Wはハロ、好ましくはクロロである。他の特定の実施態様において、Wは置換又は非置換ヘテロアリールアミノである。
式(I)の化合物の医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、同位体変異体、互変異性体、及び立体異性体もまた、本発明により企図される。
本明細書に記載された2つ以上の実施態様の任意の組合せは、本発明の範囲内であるとみなされる。
本発明は、Lが単結合、又は置換もしくは非置換アルキレンである、式(I)の化合物を提供する。
本発明は、Lが単結合、カルボニル、置換もしくは非置換アルキレンである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、Rが、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、又はNR(ここで、各R及びRは、独立してH、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであるか、又はR及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換もしくは非置換複素環を形成する)である、式(I)の化合物を提供する。別の好適な実施態様において本発明は、mが0、1、又は2である式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、R3aが、H、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(I)の化合物を提供;各R3bは独立してHである。
本発明はまた、R3cがH、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換シクロアルキルである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、Q、Q、Q、及びQが、それぞれ独立して、H、ハロ、シアノ、又は置換もしくは非置換アルキルである、式(I)の化合物を提供する。
さらに本発明は、Lが単結合であり、RがNRである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、Lが置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり、Rが置換もしくは非置換アリーレンである、式(I)の化合物を提供する。
本発明は、Lが置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり、Rが置換もしくは非置換アリーレンであり;Wがハロである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、置換もしくは非置換アリーレンが、置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイル、又は置換もしくは非置換ナフタレン−1,4−ジイルである、式(I)の化合物を提供する。
さらに本発明は、各R3bがHであり、mが0、1、又は2であり;mが0である場合、dは2であり;mが1である場合、dは独立して3であり;又はmが2である場合、dは4である、式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、Lが−CH−であり;Rが置換もしくは非置換アリーレン基であり、ここで、置換もしくは非置換アリーレン基が、置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイル、又は置換もしくは非置換ナフタレン−1,4−ジイルである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はさらに、Lが−CH−であり;Rが、置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、又は置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイルであり、R3aが、H、ハロ、CN、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、Lが単結合であり、Rが置換もしくは非置換アリーレンである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、Wが置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はさらに、Lが単結合であり;Rが置換もしくは非置換アリーレンであり;Wが置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノであり、各R3bがHであり;mが0、1、又は2であり;mが0である場合、dは2であり;mが1である場合、dは独立して3であり;又はmが2である場合、dは4である、式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、Rが置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイル、又は置換もしくは非置換ナフタレン−1,4−ジイルであり;R3aが、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はさらに、Rが、置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、又は置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイルである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はまた、Lが単結合であり;Rが置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであり;Wが置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノである、式(I)の化合物を提供する。
さらに本発明は、Lが単結合であり;Rが置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであり;Wが置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノであり;各R3bがHであり;mが0、1、又は2であり;mが0である場合、dは2であり;mが1である場合、dは独立して3であり;又はmが2である場合、dは4である、式(I)の化合物を提供する。
本発明は、Rが置換もしくは非置換ピリジンジイル、置換もしくは非置換ピリミジンジイル、置換もしくは非置換ピラジンジイル、置換もしくは非置換1H−ピラゾールジイル、オキサゾールジイル、又は置換もしくは非置換イソキサゾールジイルであり;R3aが、ハロ、シアノ、又は置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(I)の化合物を提供する。
本発明はさらに、Rが置換もしくは非置換ピリジン−2,4−ジイル、置換もしくは非置換ピリジン−2,5−ジイル、又は置換もしくは非置換ピリジン−2,6−ジイルである、式(I)の化合物を提供する。さらなる好適な実施態様において本発明は、Wが、ピリミジン−2−イル−アミノ、ピリミジン−4−イル−アミノ、ピリミジン−5−イル−アミノ、1H−ピラゾール−5−イル−アミノ、1H−ピラゾール−4−イル−アミノ、フロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル−アミノ、ピリジン−2−イル−アミノ、ピリジン−3−イル−アミノ、又はピリジン−4−イル−アミノである、式(I)の化合物を提供する。
本発明の好適な化合物は、以下:
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピロリジン−1−イル)アゼチジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(モルホリン−4−イル)アゼチジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(メチルカルバモイル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノカルボニル)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピロリジン−1−カルボニル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
(2S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]キノリン、
(2S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]キノリン、
(2R)−2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン−1−イル]−キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(イソ−プロポキシ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(4−フェノキシピペリジン−1−イル)−キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(m−トリルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピラジン−2−イルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
(3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)キノリン、
(3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(フェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
(3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピリジン−2−イルオキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
(3S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−キノリン、
(3S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピリジン−2−イルオキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(N−4−クロロベンジル−N−メチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(N−4−クロロベンジル−N−エチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(N−4−クロロベンジル−N−イソプロピルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(N−4−クロロベンジル−N−イソブチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(4−クロロベンジルアミノ)キノリン−3−カルボン酸メチル、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−メチル−8−フルオロキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチル−8−フルオロキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−フルオロ−8−メチルキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−フルオロ−8−メチルキノリン、
2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルベンジルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(3−メチル−4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ)−3−シアノ−4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−キノリン、
2−[4−(4,6−ジメチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[4−(4−メチル−6−メトキシピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−メチル−4−(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)−5−シアノピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−メチル−4−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−(4−トリフルオロメチル−2−ピリミジンアミノ)−4−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−フルオロ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−8−メチルキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−メチルキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチルキノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−アミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(メチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(イソプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
{[(テトラヒドロ−2H−ピラ−4−イル)メチル]アミノ}−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(シクロペンチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(モルホリノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジエチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(4−アミノピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(メチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(イソプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(tert−ブチルオキシカルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(シクロペンチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(モルホリノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(ジエチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−アミノピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(メチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(シクロペンチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ]ピロリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−モルホリノピロリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジエチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−フェノキシピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(3−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(3−メチルピラジン−2−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(4−フェノキシピペリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(p−トリルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−クロロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(3−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(ピリジン−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(5−メチルイソキサゾール−3−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(3−メチルピラジン−2−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−フェノキシピロリジン−1−イル)キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メトキシフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−クロロフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(3−フルオロフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(3−メチルピラジン−2−イル)オキシ]ピロリジン−1−イル}キノリン、
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(ピリジン−4−イル)オキシ]ピロリジン−1−イル}キノリン、
2−(フェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−メチルフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(3−メチル−4−フルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−メトキシフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(2−トリフルオロメチルフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(3−トリフルオロメチルフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−クロロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−フルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(3−フルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(1,3−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−{4−[(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)アミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(ピリジン−2−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(ピリミジン−2−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(ピリミジン−4−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(ピラジン−2−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(ベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−メチルベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−(4−メトキシベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[4−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[2−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(フラン−2−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(ピリジン−4−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
2−[(ピリジン−2−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン。
又はその水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体から成る群から選択される。
本発明の好適な化合物は、以下の式(II):
Figure 0006969800
[ここで
−Lは、単結合、カルボニル、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり;
−Rは、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アルキルアミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノカルボニルアミノ、又はNR(ここで、各R及びRは、独立してH、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであるか、又はR及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換もしくは非置換複素環を形成する)であり;
−R3aは、H、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、又は置換もしくは非置換アミノカルボニルであり;
−各R3bは、独立してH、ヒドロキシル、ハロ、アジド、アミノ、ニトロ、チオール、シアノ、カルボキシル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;
−R3cは、H、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであるが、ただし、R3cがHである場合、Lは単結合以外であるか、又はRはNR以外であるか、又はR3aはH以外であり;
−mは、0、1、2、3、又は4であり;
mが0である場合、dは独立して0、1、又は2であり;mが1である場合、dは独立して0、1、2、又は3であり;mが2である場合、dは独立して0、1、2、3、又は4であり;mが3である場合、dは独立して0、1、2、3、4、又は5であり、又はmが4である場合、dは独立して0、1、2、3、4、5、又は6である]の構造、
又は、その医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体を有する。
本発明は、R3cがH、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換シクロアルキルである、式(II)の特定の化合物を提供する。
本発明は、各R3bが独立してHである、式(II)の特定の化合物が提供される。
本発明はまた、R3aが、H、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(II)の特定の化合物を提供する。
本発明はまた、Lが、単結合、カルボニル、置換もしくは非置換アルキレンである、式(II)の特定の化合物を提供する。
本発明はまた、mが、0、1、又は2である、式(II)の特定の化合物を提供する。
本発明の式(I)の代表的な化合物には、特に限定されるものではないが、以下の表1に示される式(II)の化合物が含まれる:
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
本発明はまた、好適な実施態様において、以下の構造を有する式(III)の化合物を提供する:
Figure 0006969800
[ここで:
−Q、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、H、ヒドロキシル、ハロ、アミノ、ニトロ、チオール、カルボキシル、シアノ、アジド、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換スルファニル、置換もしくは非置換アルキルアミノ、置換もしくは非置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノ、置換もしくは非置換アシル、置換もしくは非置換アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、置換スルホ、置換スルホニル、置換スルフィニル、置換もしくは非置換アミノスルホニル、置換もしくは非置換スルホニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノであり;Q、Q、Q、及びQの少なくとも2個はH以外であり、かつ別個である]。
好ましくは、Q、Q、Q、及びQは、それぞれ独立してH、シアノ、メチル、又はハロである。
本発明の代表的な化合物には、特に限定されるものではないが、以下の表2に示される化合物、及び下記の式(IIIの化合物が含まれる。
Figure 0006969800
本発明はまた、好適な実施態様において、以下の構造を有する式(III’)の化合物を提供する:
Figure 0006969800
[ここで、Q、Q、Q、及びQは、式Iで定義されたものである。好ましくはQ、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、H、ハロ、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルコキシである]。
本発明の代表的な化合物には、特に限定されるものではないが、以下の表2’に示され、及び下記の式(III’)に示される化合物が含まれる。
Figure 0006969800
本発明はまた、以下の構造を有する式(IV)の特定の化合物を提供する:
Figure 0006969800
[ここで
−R3aは、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、又は置換もしくは非置換アミノカルボニルであり;
−Lは、単結合、又は置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり;
−Rは、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アリーレン、又は置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであり;そして
−Wは、場合により存在し、存在する場合は、H,ヒドロキシル、ハロ、アジド、アミノ、ニトロ、チオール、シアノ、カルボキシル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換スルファニル、置換もしくは非置換アルキルアミノ、置換もしくは非置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノ、置換もしくは非置換アシル、置換もしくは非置換アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカーボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、置換スルホ、置換スルホニル、置換スルフィニル、置換もしくは非置換アミノスルホニル、置換もしくは非置換スルホニルアミノ、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、置換もしくは非置換アリールスルホニル、置換もしくは非置換アミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノである]。
さらに本発明は、R3aがハロ、シアノ、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、式(IV)による特定の化合物を提供する。
本発明はまた、Lが単結合、又は置換もしくは非置換アルキレンである、式(IV)の特定の化合物を提供する。
本発明は、Rが置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールである、式(IV)のさらなる特定の化合物を提供する。
本発明はまた、Wが置換もしくは非置換アリールアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノである、式(IV)の別の特定の化合物を提供する。
式(IV)の代表的な化合物としては、特に限定されるものではないが、以下の表3に示される化合物が含まれる。
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
式(I)の化合物の全ての立体異性体(例えば、種々の置換基上の不斉炭素に起因して存在し得るもの)、鏡像異性体、及びジアステレオ異性体は、混合物中で又は純粋もしくは実質的に純粋な形成で、本発明の範囲内であると考えられる、本発明の化合物は、任意の炭素原子で不斉中心を有することができる。その結果、それらはラセミ体、純粋な鏡像異性体及び/又はジアステレオ異性体の形態で、又はこれらの鏡像異性体及び/又はジアステレオ異性体の混合物の形態で存在することができる。混合物は、立体異性体の所望の混合比を有することができる。従って、例えば、1つ以上のキラリティー中心を有し、ラセミ化合物又はジアステレオ異性体混合物として存在する本発明の化合物は、それ自体公知の方法により、光学的に純粋な異性体、すなわち鏡像異性体又はジアステレオ異性体に分画することができる。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsにより定義されるS又はR立体配置を有し得る。ラセミ体又はジアステレオ異性体混合物で存在し得る本発明の化合物の分離は、キラル又は非キラル相でのカラム分離、分別結晶化、又は場合により光学活性溶媒からの再結晶化により、又は光学活性酸もしくは塩基の使用、又は例えば光学活性アルコールなどの光学活性試薬による誘導体化、及び引き続く基の脱離により行うことができる。いくつかの例では本発明の化合物は、各二重結合がE(トランス)又はZ(シス)配置、又はそれらの組み合わせで存在する1個以上の二重結合を有することができる。 特定の立体中心を反転させるか又は変化させないで残す技術、及び立体異性体の混合物を分割する技術は、例えば、Furniss et al. (編), VOGEL'S ENCYCLOPEDIA OF PRACTICAL ORGANIC CHEMISTRY 第5版, Longman Scientific and Technical Ltd., Essex, 1991, 809-816; and Heller, Acc. Chem. Res. 1990, 23, 128 中に見いだされる。
可能であれば本発明の化合物は、互変異性体、例えばケト−エノール互変異性体の形態であり得る。
式(I)(又は(II)、(III)、(III’)、もしくは(IV))の化合物は、治療における意図された使用に適した任意の形態で提供され得る。適切な形態には、本発明の範囲内にある医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形体、プロドラッグ、及び同位体変異体が含まれる。
本明細書で使用される用語「塩」は、無機及び/又は有機の酸及び塩基で形成される酸性及び/又は塩基性塩を示す。さらに、式(I)の化合物が、特に限定されるものではないがピリジニル、イミダゾリル、又はアミンなどの塩基性部分と、特に限定されるものではないがカルボン酸などの酸性部分との両方を含む場合、双性イオンが形成され、本明細書で使用される用語「塩」に含まれる。医薬的に許容し得る(すなわち、非毒性の、生理学的に許容し得る)塩が好ましいが、他の塩も、例えば調製中に使用され得る単離又は精製工程において有用である。式(I)の化合物の塩は、例えば式(I)の化合物を、ある量、例えば当量の酸又は塩基と、塩が沈殿する媒体又は水性媒体中で反応させて、次に凍結乾燥することにより形成することができる。
適切な塩のリストは、例えば、"Remington's Pharmaceutical Sciences", 第22版, Allen Loyd V. Jr., (2012); 及び "Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use" 第2版、Stahl and Wermuth (Wiley-VCH, Weinheim, Germany, 2011)中に見いだされる。
限定されるものではないが、アミン又はピリジルもしくはピリミジニル環などの塩基性部分を含む式(I)の化合物は、様々な有機酸及び無機酸と塩を形成し得る。酸付加塩の例には、酢酸塩(例えば、酢酸又はトリハロ酢酸、例えばトリフルオロ酢酸と形成されるもの)、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロキシエタンスルホン酸塩(例えば2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩)、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩(例えば2−ナフタレンスルホン酸塩)、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸炎、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニルプロピオン酸塩(例えば3−フェニルプロピオン酸塩)、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩(例えば、硫酸で形成されたもの)、スルホン酸塩(本明細書で言及されるようなもの)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、例えばトシル酸塩、ウンデカン酸塩などが含まれる。
限定されるものではないがカルボン酸などの酸性部分を含む式(I)の化合物は、様々な有機及び無機塩基と塩を形成し得る。例示的な塩基性塩としては、アンモニウム塩;アルカリ金属塩、例えばナトリウム塩、リチウム塩、及びカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩及びマグネシウム塩;有機塩基(例えば有機アミン)との塩、例えばベンザチン、ジシクロヘキシルアミン、ヒドラバミン(N,N−ビス(デヒドロアビエチル)エチレンジアミンと形成される)、N−メチル−D−グルカミン、N−メチル−D−グリカミド、t−ブチルアミン、及びアルギニン、リシンなどのアミノ酸との塩が含まれる。塩基性窒素含有基は、低級アルキルハロゲン化物(例えばメチル、エチル、プロピル、及びブチルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物)、硫酸ジアルキル(例えばジメチル、ジエチル、ジブチル、及びジアミル硫酸塩)、長鎖ハロゲン化物(例えばデシル、ラウリル、ミリスチル、及びステアリルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物)、ハロゲン化アラルキル(例えば臭化ベンジル及び臭化フェネチル)などを使用して四級化される。
用語「水和物」は、非共有結合分子間力により結合された化学量論量又は非化学量論量の水をさらに含む、本明細書に記載の本発明の化合物を意味する。水和物には、特に限定されるものではないが、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物などが含まれる。本発明の化合物及びその医薬的に許容し得る塩の水和物は、これらの化合物又はその医薬的に許容し得る塩に、適切な条件下で水を接触させることにより調製することにより、選択した水和物を生成することができる。
用語「溶媒和物」は、非共有結合分子間力により結合された化学量論的、又は非化学量論的量の溶媒をさらに含む、本明細書に記載の本発明の化合物を意味する。いくつかの実施態様において溶媒和物は、水、エタノールなどの溶媒を使用する結晶化プロセス中に形成し得る。溶媒和物の非限定例には、溶媒が水である場合に形成され得る水和物、及び溶媒がアルコールである場合に形成され得るアルコラートが含まれる。本明細書に記載の化合物の溶媒和物は、本明細書に記載のプロセス中に便利に調製又は形成することができる。ほんの一例として、本明細書に記載の化合物の水和物は、特に限定されるものではないが、ジオキサン、テトラヒドロフラン、又はメタノールを含む有機溶媒を使用して、水性/有機溶媒混合物から再結晶することにより便利に調製することができる。さらに、本明細書で提供される化合物は、溶媒和していない形態及び溶媒和した形態で存在することができる。一般に溶媒和形態は、本明細書で提供される化合物及びその用途の目的で非溶媒和形態と、等価であると考えられる。
用語「プロドラッグ」は、生物学的条件下(インビトロ又はインビボ)で加水分解、酸化、又はその他の方法で反応して、本発明の化合物を提供することができる化合物の誘導体を意味する。プロドラッグは、そのような反応において生物学的条件下で活性になるか、又はそれらの未反応形態で活性を有し得る。さらにプロドラッグは、生体外環境において化学的又は生化学的方法により、本出願の化合物に変換することができる。例えばプロドラッグは、適切な酵素又は化学試薬を使用して経皮パッチリザーバーに入れたときは、本出願の化合物にゆっくりと変換することができる。プロドラッグは、当技術分野で一般的に知られている手段を使用して形成することができ、従って当業者に認識されている本質的に任意の形態をとることができる。プロドラッグを形成するために修飾される部分には、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、及びチオールなどの反応性官能基が含まれる。ヒドロキシルの修飾基の具体例には、アセチル、プロピオニル、イソブチリル、ピバロイル、ベンゾイル、4−メチルベンゾイル、ジメチルカルバモイル、アルコキシカルボニル(例えばエトキシカルボニル)、ジカルボン酸(例えばスクシニル)と形成されるモノエステル、リン酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、スルホニル、スルフィニルなどが含まれる。カルボキシメチルの修飾基の具体例には、エチル、ピバロイルオキシメチル、1−(アセチルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、カルボキシメチル、メチル(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)、フェニル、o−トリルなどが含まれる。
アミノの修飾基の具体例には、ヘキシルカルバモイル、3−メチルチオ−1−(アセチルアミノ)プロピルカルボニル、1−スルホ−1−(3−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−メチル、メチル(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)などが含まれる。様々な形態のプロドラッグが当該分野で公知であり、例えば、(i)Wermuth CG et al., Chapter 31: 671-696, The Practice of Medicinal Chemistry, Academic Press 1996;(ii)Bundgaard H, Design of Prodrugs, Elsevier 1985; 及び (iii) Bundgaard H, Chapter 5: 131-191 , A Textbook of Drug Design and Development, Harwood Academic Publishers 1991に開示されている。前記文献は参照により本明細書に組み込まれる。
プロドラッグは、状況によっては親薬物よりも投与が容易であり得るため、しばしば有用である。それらは、例えば経口投与により生物学的利用可能であり得るが、親薬物はそうではない。特に好ましい誘導体又はプロドラッグは、そのような化合物が個体に投与されたとき(例えば、経口投与された化合物をより容易に血液中に吸収させることにより)、本発明の化合物の生物学的利用能を上昇させるもの、又は生物学的区画(例えば、脳又はリンパ系)への親化合物の送達を増強するものである。
本明細書で使用される「同位体変異体」は、それぞれ本明細書中に記載されている医薬的塩、水和物、溶媒和物、及びプロドラッグを含む本開示の化合物を指し、ここで1個以上の原子は、自然界に通常見られる原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子により置換されている。本開示の化合物中に取り込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、及び塩素の同位体(例えば、それぞれH、H、13C、14C、15N、180,17O,31P、32P、35S、18F、36C1)が含まれる。本開示化合物の同位体変異体は、薬物及び/又は基質の組織分布アッセイにおいて有用であり得る。トリチウム化(H)及び炭素−14(14C)標識化合物は、調製及び検出の容易さのために特に好ましい。さらに、重水素(H)などのより重い同位体による置換は、より大きな代謝安定性から生じる特定の治療上の利点、例えばインビボ半減期の増加又は必要用量の減少をもたらすことができ、従って状況によっては好ましいことがある。医薬的塩、エステル、溶媒和物、水和物、及びプロドラッグを含む本発明の化合物の同位体変異体は、当技術分野で公知の任意の手段により調製することができる。さらに、重水素などのより重い同位体による通常の豊富な水素(H)の置換は、例えば改善された吸収、分布、代謝、及び/又は排泄(ADME)特性から生じる治療的利点を与えることができ、改良された有効性、安全性、及び/又は耐容性を有する薬物を作り出すことができる。また、通常は豊富な12Cを13Cで置き換えることにより、利益を得ることもできる。国際公開第2007/005643号、国際公開第WO2007/005644号、国際公開第2007/016361号、及び国際公開第2007/016431号を参照されたい。
いくつかの例では、本発明の化合物又はその医薬的に許容し得る塩もしくはプロドラッグは、様々な多形形態で存在してもよく、ある種の修飾物がさらに準安定であることがある。これらの多形体形態の化合物はすべて、本発明に属するとみなされるべきである。本明細書で使用される用語「多形体」は、本明細書に記載の本発明の化合物の固体結晶形を意味する。同じ化合物の異なる多形体が、異なる物理的、化学的、及び/又は分光学的特性を示すことがある。異なる物理的特性としては、特に限定されるものではないが、安定性(例えば、熱又は光)、圧縮性、及び密度(製剤化及び製品製造において重要)、及び溶解速度(これは生物学的利用能に影響を及ぼす可能性がある)が含まれる。安定性の差異は、化学反応性(例えば、別の多形体ではなくある多形体からなる場合、剤形がより急速に変色するような示差的酸化)、又は機械的特性(例えば、動力学的に好ましい多形体が熱力学的により安定な多形体に変換されて、錠剤が貯蔵中に砕ける)、又はその両方(例えば、1つの多形体の錠剤は高湿度でより壊れやすい)の変化から生じ得る。多形体の異なる物理的性質は、それらの処理に影響を及ぼし得る。例えば1つの多形体は例えば、その粒子の形状、サイズ、又は粒度分布のために、他のものよりも、溶媒和物を形成し易いか、又は濾過又は洗浄がより困難であり得る。
さらに、化学物質が体内で代謝産物に変換され、これが、適切な場合には、いくつかの状況では、より顕著な形態でさえも所望の生物学的作用を引き出すことができることが知られている。本発明の化合物のいずれかからの代謝によりインビボで変換された任意の生物学的に活性な化合物は、本発明の範囲と精神内の代謝産物である。本明細書で使用される用語「代謝産物」は、化合物が代謝されるときに形成される化合物の誘導体を指す。本明細書で使用される用語「活性代謝物」は、化合物が代謝されるときに形成される化合物の生物学的に活性な誘導体を指す。本明細書で使用される用語「代謝された」は、生物により特定の物質が変化するプロセス(特に限定されるものではないが、加水分解反応、及び酵素により触媒される反応を含む)の全体を指す。すなわち酵素は、化合物に対して特異的な構造変化を生じ得る。例えば、サイトクロムP450は種々の酸化還元反応を触媒するが、ウリジン2リン酸グルクロン酸転移酵素は、芳香族アルコール、脂肪族アルコール、カルボン酸、アミン、及び遊離スルフヒドリル基への活性グルクロン酸分子の転移を触媒する。代謝に関するさらなる情報は、The Pharmacological Basis of Therapeutics, 9th Edition, McGraw-Hill (1996)から得られる。
III.本発明の化合物を調製するための一般的合成方法
本発明はさらに、上記で定義した式(I)の化合物の一般的な調製方法を提供する。
本発明の式(I)の化合物は、当業者に公知のものを含む種々の有機化学方法を使用して調製することができる。
いくつかの実施態様において、本発明の式(I)の化合物の合成は、以下の工程を含む一般的な合成手順に従って行うことができる(スキームIも参照)。
工程(1):下記構造:
Figure 0006969800
(ここで、X、X’は独立してハロであり、R3a、Q、Q、Q、及びQは、一般式(I)で定義した通りである)を有する式(I−a)の化合物に、
下記構造:
Figure 0006969800
(ここで、L、R、R3c、及びWは、一般式(I)で定義した通りである)を有する式(I−b)のアミン化合物を反応させて、式(I−c)の中間体化合物:
Figure 0006969800
(ここで、Xはハロであり、L、R、Q、Q、Q、Q、R3a、R3c、及びWは、一般式(I)で定義した通りである)を形成する。
工程(2):式(I−c)の中間体化合物に、以下の構造:
Figure 0006969800
(ここで、d、m、L、R、及びR3bは、一般式(I)で定義した通りである)を有する式(I−d)の環状アミノ化合物を反応させる。
スキームI:
Figure 0006969800
一般的合成方法の工程1は、標準的Buchwald (又はBuchwald-Hartwig) アミノ化条件(Buchwald, SL et al. ; J. Org. Chem. 2001, 66 (8), 2560-2565; or Buchwald, SL, et al., ; J. Am. Chem. Soc. 2014, 136, 1617-1627; Surry D.S et al. Chemical Science 2011, 2, 27-50)に従って、特に、酢酸パラジウム(Pd(COAc))などのパラジウム触媒、リガンド、好ましくはキサントホス(CAS番号:161265−03−8)などの二座有機リンリガンド、及びナトリウムtert−ブチルオキサイドなどの塩基の存在下で、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、又は1,4−ジオキサンなどの溶媒、及びこれらの任意の混合物中で行うことができる。工程1は、室温から最大150℃までの温度、好ましくは70℃〜120℃の温度で行うことができる。
注:式(I−a)の化合物(2,4−ジハロ−キノリン、最終的に基R3a、及び/又は基Q、Q、Q、及びQの1個以上を有する)は、市販されているか、又は当業者に公知の方法に従って調製することができる。
一般的な合成方法の工程2は、当業者に公知の種々の条件下で行うことができる。特に、位置4にハロ(例えば、クロロ又はブロモ)置換基を有する得られた化合物(1−b)は、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DiPEA)などの塩基の存在下で、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの極性溶媒中で、マイクロ波照射下で、及び80℃〜250℃、特に120℃〜200℃の範囲の温度で、化合物(1−d)(環状2級アミン)との求核芳香族置換反応(SNAr)に供することができる。化合物(1−d)(環状2級アミン)とハロ化合物(1−b)とのカップリングはまた、パラジウム(0)触媒下で、2つの有機基質間の効率的なクロスカップリングを促進する適切なホスフィンベースのリガンドの存在下で行うことができる。複素芳香族ハロゲン化物とアミンを効率的にカップリングするための条件に関する多くの変法は、化学文献で知られている(例えば、Surry DS, Buchwald SL., Chem. Sci., 2011, 2(1), 27-51参照)。
スキームII:
Figure 0006969800
本発明の式(I)の化合物はまた、反応スキームIIに示すように調製することができ、ここで、工程1’及び2’は、それぞれ工程2と1について上記したように行うことができる。
スキームIII:
Figure 0006969800
いくつかの実施態様において、R3cがHである式(I)(又はI−f)の化合物は、以下のアルキル化剤:R3c−LG(I−g)[ここで、LCは、ハロ(例えば、クロロ、ヨード、ブロモ)、又はスルホン酸エステル(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸(トリフラート)、メタンスルホン酸塩(メシラート)、又はp−トルエンスルホン酸塩(トシラート))などの適切な脱離基であり、R3cは、置換もしくは置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルである]の存在下で、N−アルキル化反応(スキームII参照)に供することができる。これらの実施態様に従って、N−アルキル化反応は、アセトニトリル(MeCN)又はジメチルホルムアミド(DMF)などの反応不活性有機溶媒中で、150℃未満、好ましくは25℃〜120℃の温度で攪拌することにより、行うことができる。特に、前記N−アルキル化反応は、水素化ナトリウム(NaH)などの塩基の存在下で、場合によりアルカリ金属ヨウ化物(例えばKI又はNaI)の存在下で行われる。
注:ある場合には、式(Ia)〜(1−f)の化合物及び/又はアルカリ化剤(Ig)が、1個以上の特定の化学反応性官能基(例えば、アミン、ヒドロキシ、チオール、カルボキシ、アルデヒドなど)を独立して有することがあり、これは、所望の反応と競合し、望ましくない副反応生成物をもたらす可能性がある。望ましくない結合及び副反応生成物の形成を防止するために、官能基保護戦略を使用することができる。この基保護戦略は、当業者に公知である。すなわち保護基を使用して、特定の化学反応性官能基を一時的にマスクして、所望の中間体又は最終化合物の形成を可能にすることができる。本明細書で使用される用語「保護された」、「保護基(protecting group)」、及び「保護基(protective group)」とは、ある反応条件下にある分子中の特定の化学反応性の官能基の反応を防止又は遮断する部分(すなわち、保護基)の存在を指す。保護基は、保護される化学反応性基の種類、ならびに使用される反応条件、及びもしあれば、分子中の追加の反応性基又は保護基の存在に依存して、変化する。当該分野で公知の保護基は、Greene, T.W., et al., PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS, 第3版., John Wiley & Sons, Inc., New York, NY (1999)中に見いだされる。
上記のスキーム(I)、(II)、及び(III)において、出発化合物(例えば、化合物(Ia)、(Ib)、及び(Id))、反応物(例えば、アルキル化剤(1−f))、及び中間体は、それらの調製方法が記載されていない場合は、市販されているか、又は文献に記載されているか、又はそこに記載されている方法もしくは当業者に公知の方法に従って製造することができる。
IV.薬理学と有用性
有利には本発明の化合物は、異なる癌細胞株に対して強力な増殖阻害作用を示す。この強力な増殖阻害作用は、癌細胞試料、例えば本明細書に記載の以下の癌細胞株に対するインビトロアッセイにより容易に証明される:肝細胞癌細胞(HepG2及びHuh7)、結腸直腸癌細胞(HCT−116)、急性骨髄性白血病(MOLM−14)、悪性メラノーマ細胞(A375)、膵臓癌細胞(PANC−1)、及び腎腺癌(786−O)細胞。本発明の化合物は、一般に約10μM未満、好ましくは約5μM未満の阻害値EC50を有する。
それらの驚くほど強い抗癌作用のために、本発明の化合物は、従来技術の他のあまり強力でない抗癌剤と比較して、より低い用量で有利に投与され得るが、それでも、同等の又はより優れた所望の生物学的作用を達成する。さらに、そのような用量の減少は、有利には医学的有害作用がほとんど又はまったくなくなる可能性がある。さらに、本発明の化合物の高い阻害作用は、適用される用量にかかわらず、それ自体で、望ましくない副作用の減少につながる可能性がある。
すなわち本発明の化合物は、個体における新生物性又は非新生物性の障害により引き起こされ得る細胞増殖性疾患に対して有効であると考えられる。
本発明の化合物はまた、薬剤耐性癌又は放射線耐性癌に対して有効であると考えられる。
本発明の化合物はまた、癌の退行をもたらし、癌患者の生存性を高めることができると考えられる。
さらに本発明の化合物はまた、被験体を放射線療法などの他の療法に感作させるために使用することもできるし、又は癌患者の維持療法として使用することもできる。
従って本発明はまた、医薬として使用するための、式I、又は式II、又は式III、又は式III’、又は式IVの化合物、又はそれぞれその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又は同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体を提供する。そのような医薬は、特に、哺乳動物における疾患の治療又は予防を目的とすることができる。
本発明はまた、新生物疾患及び非新生物疾患から選択することができる増殖性疾患の治療を目的とする医薬を調製するための、上で定義した式(I)の化合物の使用に関する。
本発明に従って治療される増殖性疾患は、好ましくは新生物疾患又は非新生物疾患である。特に新生物疾患は、癌、腫瘍、悪性腫瘍、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、悪性星細胞腫、良性腫瘍、固形腫瘍、肉腫、癌腫、過剰増殖性疾患、骨髄増殖性疾患、カルチノイド、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、脳腫瘍、脳及び/又は神経系及び/又は髄膜に由来する腫瘍、神経芽腫、神経芽細胞腫、神経芽腫、胃癌、膵臓癌、腎臓癌、腎細胞癌、前立腺癌、結合組織腫瘍、軟部組織肉腫、線維肉腫、膵臓腫瘍、肝臓腫瘍、頭部腫瘍、頚部腫瘍、喉頭癌、鼻咽頭癌、食道癌、結腸癌、甲状腺癌、骨肉腫、網膜芽細胞腫、胸腺腫、精巣癌、肺癌、肺腺癌、小細胞肺癌、気管支癌腫、乳癌、腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、前立腺癌、直腸癌、婦人科腫瘍、卵巣腫瘍、子宮癌、子宮頸癌、子宮体癌、乳頭癌、子宮内膜癌、膀胱癌、泌尿生殖器癌、皮膚癌、上皮腫瘍、扁平上皮癌、基底細胞癌、基礎細胞癌、脊髄腫、黒色腫、眼内黒色腫、白血病、単球白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、急性白血病、急性骨髄性白血病、急性前骨髄球性白血病(APL)、急性リンパ性白血病、急性T細胞リンパ芽球性白血病、成人T細胞白血病、好塩基球性白血病、好酸球性白血病、顆粒球性白血病、毛状細胞白血病、白血球減少性白血病、リンパ性白血病、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病、巨核球性白血病、小芽球性白血病、単球性白血病、好中球性白血病、幹細胞白血病、胚細胞癌、転移性増殖、ならびに当業者に公知の他の新生物疾患から成る群から選択される癌である。
一般に任意の癌の転移は、本発明の化合物で予防又は治療することができる。
非新生物性障害の代表的な例には、特に限定されるものではないが、良性腫瘍、乾癬、良性増殖性皮膚疾患、魚鱗癬、乳頭腫、再狭窄、強皮症及び血管腫、及び白板症、慢性関節リウマチ、虚血再灌流関連脳浮腫及び傷害、皮質虚血、卵巣過形成及び血管過多、(多嚢胞性卵巣症候群)、子宮内膜症、糖尿病性網膜症、及び他の眼血管新生疾患、例えば未熟児網膜症(後水晶体線維増殖症)、黄斑変性症、角膜移植片拒絶、神経芽球性緑内障、及びオスターウェバー症候群、眼科疾患、脈絡膜血管新生、糖尿病性網膜症、炎症性疾患、関節炎、神経変性、移植拒絶、線維症、再狭窄、アテローム性動脈硬化症、炎症、創傷治癒の障害、及び血管新生、ならびに当業者に公知の他の非新生物性疾患が含まれる。
新生物疾患は、特に、肝臓癌、膵臓癌、肺癌、膀胱癌、結腸直腸癌、急性骨髄性白血病、悪性黒色腫、腎腺癌、及び消化器癌(食道癌、胃癌、小腸癌、大腸癌、直腸癌、及び結腸癌)から成る群から選択することができる。特に新生物疾患は、肝細胞癌、胆管癌、及び肝芽細胞腫の群から選択される肝臓癌である。
前記化合物は、異なる肝臓癌細胞株(例えば、HepG2又はHuh7)に対して高い阻害作用を示した。従って本発明の目的は、特に、新生物疾患の治療を目的とした医薬を調製するための、上で定義した式(I)の化合物の使用であり、ここで、新生物疾患は、肝細胞癌腫、胆管癌、及び肝芽細胞腫から選択される腎臓癌である。
さらに本発明の化合物はまた、癌幹細胞(CSC)を標的化し死滅させるのにも適している可能性がある。従って本発明はまた、癌幹細胞(CSC)、腫瘍開始細胞、癌に関連する間葉様細胞、間葉系癌細胞、又は間葉系細胞の増殖、又は分化を阻害するために使用される、式I、又は式II、又は式III、又は式III’、又は式IVの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグ、又はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体を提供する。
本発明の化合物はまた、特に肝臓及び膵臓における癌の再発を阻害するの有用であり得る。
V.医薬組成物−製剤−キット:
本発明の化合物は、組成物中に配合することができる(下記の「医薬組成物」の項を参照)。場合により組成物は、1種以上の追加の活性物質を含むことができる(下記の「医薬組成物」の項を参照)。医薬組成物及び薬剤併用は、任意の適切な形態(個体への所望の投与経路に依存する)であり得る。
医薬組成物:
従って別の態様において本発明はまた、活性成分として、本発明の化合物の1種以上を含む医薬組成物を提供する。典型的には、活性成分として使用される本発明の化合物は、1種以上の医薬的に許容し得る担体(例えば、賦形剤、希釈剤、又は補助剤)とともに配合される。一般に本発明の化合物は、本発明の医薬組成物中に活性成分として治療有効量で存在する。
以下に詳細に記載するように、本発明の医薬組成物は、特に固体又は液体の形態で投与するために配合することができ、以下に適合するものを含む:(1)経口投与、例えば飲薬(水性又は非水性溶液又は懸濁液)、錠剤、例えば、頬、舌下、及び全身吸収を標的とするもの、ボーラス、散剤、顆粒、舌への適用のためのペースト、(2)非経口投与、例えば滅菌溶液又は懸濁液又は徐放性製剤として、皮下、筋肉内、静脈内、又は硬膜外注射による非経口投与;(3)局所塗布、例えばクリーム、軟膏、又は制御放出パッチ又はスプレーとして皮膚に塗布する;(4)膣内又は直腸内に、例えばペッサリー、クリーム、又はフォームとして;(5)舌下;(6)眼に;(7)経皮的に;(8)鼻に;(9)肺に;、又は(10)髄腔内に投与する。
本明細書で使用される語句「治療有効量」は、任意の医療処置に適用可能な、妥当な利益/リスク比で、動物の細胞の少なくとも亜集団で何らかの所望の治療効果を生じるのに有効な、化合物、材料、又は本発明の化合物を含む組成物の量を意味する。
医薬的に許容し得る担体として役立ち得る材料の代表的な例には、特に限定されるものではないが、(1)糖、例えばラクトース、グルコース、及びスクロース;(2)デンプン、例えばトウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン;(3)セルロース、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及び酢酸セルロース、及びその誘導体;(4)粉末状トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)賦形剤、例えばカカオ脂及び坐薬ワックス;(9)油、例えばピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、及び大豆油;(10)グリコール、例えばプロピレングリコール;(11)ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコール;(12)エステル、例えばオレイン酸エチル、ラウリン酸エチル;(13)寒天;(14)増量剤、例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;(15)アルギン酸;(16)発熱物質を含まない水;(17)等張性生理食塩水;(18)リンゲル液;(19)エチルアルコール;(20)pH緩衝化溶液;(21)ポリエステル、ポリカーボネート、及び/又はポリ無水物;(22)医薬製剤に使用される他の非毒性適合物質が含まれる。
組成物中にはまた、湿潤剤、乳化剤、及び滑沢剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム、ならびに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、及び芳香剤、防腐剤、及び酸化防止剤も存在し得る。
医薬的に許容し得る酸化防止剤の例には、(1)水溶性抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、塩酸システイン、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム;(2)脂溶性抗酸化剤、例えばパルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α−トコフェロール;及び(3)金属キレート剤、例えばクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸が含まれる。
本発明の製剤は、経口、経鼻、局所(頬側及び舌下を含む)、直腸内、膣内、及び/又は非経口投与に適したものを含む。製剤は、単位剤形で提供されるのが好都合であり、薬学分野において公知の任意の方法により調製され得る。単一剤形を製造するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、治療される宿主、特定の投与様式に依存して変化する。単一剤形を製造するために担体物質と組み合わせることができる活性成分の量は、一般に治療効果を生じる化合物の量である。一般に、この量は、100%のうち約0.1%〜約99%の活性成分、好ましくは約5%〜約70%、最も好ましくは約10%〜約30%である。
特定の実施態様において、本発明の製剤は、シクロデキストリン、セルロース、リポソーム、ミセル形成剤、例えば胆汁酸、及びポリマー担体、例えばポリエステル及びポリ無水物からなる群から選択される賦形剤と、本発明の化合物とを含む。特定の実施態様において、上記製剤は、本発明の化合物を経口で生体利用可能にする。
これらの製剤又は組成物を調製する方法は、本発明の化合物を担体と、及び場合により1種以上の補助成分と会合させる工程を含む。一般に製剤は、本発明の化合物を液体担体又は細かく分割された固体担体又はその両方と、均一かつ密接に会合させ、次に必要ならば生成物を成形することにより調製される。
経口投与に適した本発明の製剤は、カプセル、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ(風味付けされた基剤、通常はスクロース、及びアカシア、又はトラガカントを使用する)、散剤、顆粒剤の形態、又は水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液として、又は水中油型もしくは油中水型液体エマルジョンとして、又はエリキシル剤もしくはシロップ剤として、又はトローチ(不活性基剤、例えばゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアカシアを使用する)として、及び/又は口腔洗浄剤などとして、それぞれ本発明の化合物の所定量を活性成分として含有する。本発明の化合物はまた、ボーラス、舐剤、又はペーストとして投与することもできる。
経口投与用の本発明の固体剤形(カプセル、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤、タッチ剤など)において、活性成分は、1種以上の医薬的に許容し得る担体、例えばクエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウムと、及び/又は以下の任意のもの(1)充填剤又は増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及び/又はケイ酸;(2)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、及び/又はアカシア;(3)湿潤剤、例えばグリセロール;(4)崩壊剤、例えば寒天−寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウム;(5)溶解遅延剤、例えばパラフィン;(6)吸収促進剤、例えば四級アンモニウム化合物及び界面活性剤、例えばポロキサマー、及びラウリル硫酸ナトリウム;(7)湿潤剤、例えばセチルアルコール、モノステアリン酸グリセロール、及び非イオン性界面活性剤;(8)吸収剤、例えばカオリン及びベントナイト粘土;(9)滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、及びそれらの混合物;(10)着色剤;及び(11)制御放出剤、例えばクロスポビドン又はエチルセルロース、と混合される。カプセル、錠剤、及び丸剤の場合、医薬組成物はまた緩衝剤も含み得る。同様のタイプの固体組成物もまた、ラクトース又は乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用して、軟質及び硬質ゼラチンカプセル中の充填剤として使用することもできる。
錠剤は、場合により1種以上の補助成分と共に、圧縮又は成形により製造することができる。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム又は架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤、又は分散剤を使用して調製することができる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を適切な機械で成形することにより製造することができる。
本発明の医薬組成物の錠剤及び他の剤形、例えば糖衣錠、カプセル剤、丸剤、及び顆粒剤は、場合により、腸溶性コーティング及び製薬分野でよく知られている他のコーティングなどのコーティング及びシェルを使用して、切れ目を入れるか又は調製される。それらはまた、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースを様々な割合で使用して、その中の活性成分の徐放又は制御放出を提供するように調製して、所望の放出プロファイル、他のポリマーマトリックス、リポソーム、及び/又はミクロスフェアを提供することもできる。それらは、迅速な放出のためにのために調製、例えば凍結乾燥されてもよい。それらは、例えば、細菌保持フィルターにより濾過して、又は使用直前に滅菌水又は他の滅菌注射用媒体に溶解され得る滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことにより滅菌され得る。これらの組成物はまた、場合により乳白剤を含有してもよく、活性成分のみを、又は優先的には消化管の特定の部分において、場合により遅延的に放出する組成物であってもよい。使用することができる包埋組成物の例には、ポリマー物質及びワックスが含まれる。活性成分はまた、適宜、上記の賦形剤の1種以上を使用してマイクロカプセル化された形態であり得る。
本発明の化合物の経口投与のための液体剤形としては、医薬的に許容し得るエマルジョン、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤、及びエリキシル剤が含まれる。活性成分に加えて、液体剤形は、当該分野で一般的に使用される不活性希釈剤、例えば水又は他の溶媒、可溶化剤、及び乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(特に綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、及びそれらの混合物が含まれる。
不活性希釈剤に加えて、経口組成物は、補助剤、例えば湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、甘味剤、香味剤、着色剤、芳香剤、及び防腐剤を含むこともできる。
懸濁液は、活性化合物に加えて、懸濁剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、及びソルビタンエステル、微晶質セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天−寒天、及びトラガント、ならびにそれらの混合物を含有し得る。
直腸又は膣投与のための本発明の医薬組成物の製剤は、坐剤として提供することができ、これは、1つ以上の本発明の化合物に、例えばカカオ脂、ポリエチレングリコール、坐剤ワックス、又はサリチル酸塩を含む1種以上の適切な非刺激性賦形剤又は担体を混合することにより調製することができ、及びこれは室温で固体であるが、体温では液体であり、従って直腸又は膣内で溶けて活性化合物を放出する。
膣内投与に適した本発明の製剤はまた、当技術分野において適切であることが知られている担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、又はスプレー製剤を含む。
本発明の化合物の局所又は経皮投与のための剤形には、散剤、噴霧剤、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、液剤、パッチ剤、及び吸入剤が含まれる。活性化合物は、無菌条件下で、医薬的に許容し得る担体と、及び必要とされ得る任意の防腐剤、緩衝剤、又は噴射剤と混合され得る。
軟膏、ペースト、クリーム、及びゲルは、本発明の活性化合物に加えて、賦形剤、例えば動物及び植物脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、及び酸化亜鉛、又はそれらの混合物を含有することができる。
粉末及びスプレーは、本発明の化合物に加えて、賦形剤、例えばラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、及びポリアミド粉末、又はこれらの物質の混合物を含有することができる。スプレーはさらに、通常の噴射剤、例えばクロロフルオロヒドロカーボン、及び揮発性非置換炭化水素、例えばブタン及びプロパンを含むことができる。
経皮パッチは、体内への本発明の化合物の制御された送達を提供するという追加の利点を有する。そのような剤形は、化合物を適切な媒体に溶解又は分散させることにより作製することができる。また、皮膚を通過する化合物の流量を増加させるために、吸収促進剤も使用し得る。そのような流れの速度は、速度制御膜を提供するか、又は化合物をポリマーマトリックス又はゲル中に分散させることにより制御することができる。
眼科用製剤、眼軟膏、散剤、液剤などもまた、本発明の範囲内であると考えられる。
非経口投与に適した本発明の医薬組成物は、本発明の1種以上の化合物を、1種以上の医薬的に許容し得る無菌の等張性の水性もしくは非水性の溶液、分散液、懸濁液、又はエマルジョン、又は使用直前に無菌の注射可能な溶液又は分散液で復元可能な無菌の粉末と組合せて含み、これは、糖、アルコール、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、製剤を意図された受容体の血液と等張にする溶質、又は懸濁剤もしくは増粘剤を含有していてもよい。
本発明の医薬組成物に使用することができる適切な水性及び非水性担体の例には、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、及びそれらの適切な混合物、植物油、例えばオリーブ油、及び注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルを含む。適切な流動性は、例えばレシチンなどのコーティング材料の使用により、分散液の場合には必要とされる粒子サイズの維持により、及び界面活性剤の使用により、維持することができる。
これらの組成物はまた、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤などの補助剤を含有してもよい。対象化合物に対する微生物作用の防止は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含めることにより確実にすることができる。等張剤(例えば糖、塩化ナトリウム)を組成物に含めることも望ましい場合がある。さらに、注射用医薬形態の長期吸収は、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンなどの吸収を遅らせる薬剤の包含によりもたらされ得る。
場合により、薬物の作用を持続させるために、皮下又は筋肉内注射による薬物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、水溶性の低い結晶質又は非晶質の液体懸濁液の使用により達成することができる。次に、薬物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、その溶解速度は、結晶サイズ及び結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与された剤形の遅延吸収は、薬物を油性ビヒクルに溶解又は懸濁することにより達成される。
注射可能なデポー形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に本化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することにより作成される。薬物対ポリマーの比及び使用される特定のポリマーの性質に依存して、薬物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が含まれる。デポー注射用製剤はまた、身体組織に適合するリポソーム又はマイクロエマルジョン中に薬剤を封入することにより調製される。
本発明の化合物が医薬品として、必要とする被験体(例えばヒト又は動物)に投与される場合、それ自体を投与するか、又は例えば0.1〜99%(より好ましくは10〜30%)の活性成分を医薬的に許容し得る担体と組み合わせて含む医薬組成物として投与することができる。
本発明の製剤は、経口的、非経口的、局所的、又は直腸的に投与することができる。それらは、もちろん各投与経路に適した形態で投与される。例えば、これらは、錠剤又はカプセル剤で、注射、吸入、目薬、軟膏、坐剤などにより、注射、注入、又は吸入により;ローション又は軟膏による局所的に;座薬による直腸的に、投与される経口投与が好ましい。
本明細書で使用される語句「非経口投与」及び「非経口的に投与される」は、通常注射による経腸及び局所投与以外の投与様式を意味し、特に限定されるものではないが、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、膣内、嚢下、くも膜下腔、脊髄内、及び胸骨内の注射及び注入が含まれる。
本明細書で使用される「全身投与」、「全身的に投与される」、「末梢投与」及び「末梢的に投与される」という語句は、化合物、薬物、又は他の物質を、中枢神経系に直接投与する以外の投与を意味し、従ってこれは、患者の系内に入り、従って代謝及び他の同様のプロセス、例えば皮下投与の対象となる。
これらの化合物は、必要な被験体(例えば、ヒト又は動物)に、例えば経口的に、例えばスプレーにより鼻内、直腸内、膣内、非経口的、嚢内、及び散剤として、軟膏として、又は滴剤として(頬及び舌下を含む)局所的に投与することを含む、適切な投与経路により投与することができる。
選択された投与経路にかかわらず、適切な水和形態で使用され得る本発明の化合物及び/又は本発明の医薬組成物は、当業者に公知の従来法により、医薬的に許容し得る剤形に製剤化される。本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投与量レベルは、患者への毒性無しで、特定の患者、組成物、及び投与様式について、所望の治療応答を達成するのに有効な量の活性成分を得るように変化し得る。
選択される投与量レベルは、まず、治療される被験体(ヒト又は動物)に、及び使用されている本発明の特定の化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、同位体変異体、互変異性体、又はその立体異性体の活性に依存する。医薬組成物がヒト個体に投与される場合、1日用量は、通常処方する医師により決定され、その用量は一般的に、個体の年齢、性別、食事、体重、一般的健康、及び応答、個体の症状の重症度、治療される正確な適応症又は状態、治療される正確な適応症又は状態の重症度、投与される時間、投与経路、組成物の性質、排泄速度、薬物の組み合わせ、及び処方医師の裁量に依存する。また投与経路は、状態及びその重症度に依存して変化し得る。好ましくは、医薬組成物は単位剤形である。そのような形態では、調製物は、活性成分の適切な量、例えば所望の目的を達成するのに有効な量を含む単位用量に細分される。特定の状況のための適切な投与量の決定は、当業者の技術範囲内である。一般に治療は、化合物の最適用量よりも少ない用量で開始される。その後、その状況下での最適作用に達するまで、用量を少量ずつ増加させる。便宜上、必要であれば1日の総投与量を分割し、1日の中で分割して投与してもよい。本明細書に記載の化合物の投与量及び頻度、及び適用可能であれば他の治療薬及び/又は治療法は、上記した要因を考慮して担当する臨床家(医師)の判断に従って調節される。従って、投与される医薬組成物の量は、広範囲に変わり得る。
投与は、約0.001mg/kg体重〜約100mg/kg体重/日(単回投与又は分割投与で)、より好ましくは少なくとも約0.1mg/kg体重/日で行われる。特定の治療用量は、例えば約0.01mg〜約7000mgの化合物を含み、好ましくは、例えば約0.05mg〜約2500mgを含む。より詳細には、体重が約70kgの成人の経口又は非経口投与の場合には、0.1mg〜5g、好ましくは約0.1mg〜1g、より好ましくは0.5mg〜500mg、最も好ましくは約1mg〜300mgの範囲の1日用量が適当であるが、必要な場合は上限を超えてもよい。単位用量の調製物中の活性化合物の量は、特定の用途に依存して、約0.1mg〜1000mg、好ましくは約1mg〜300mg、より好ましくは10mg〜200mgに変更又は調整することができる。いくつかの例では、上記範囲の下限を下回る投与量レベルは十二分に適切であり、他の場合には、より多い投与量を1日を通して投与するために数回に分けて投与することにより、有害な副作用を引き起こすことなく使用し得る。投与される量は、使用される化合物の特定のIC50値又はEC50値に依存して変化する。化合物が唯一の治療ではない組合せ適用では、より少ない量の化合物を投与することが可能であり、それでも治療作用又は予防作用を有する可能性がある。所望であれば、活性化合物の有効1日用量は、1日を通して適切な間隔で別々に、場合により単位剤形で、2,3,4,5,6、又はそれ以上の副用量として投与することができる。好ましい投与は1日1回投与である。
本発明の化合物は単独で投与することも可能であるが、医薬製剤(組成物)として投与することが好ましい。本発明の化合物は、他の医薬品と同様に、ヒト又は動物用医薬品に使用するための任意の便利な方法で投与するために配合することができる。
別の態様において本発明は、1種以上の医薬的に許容し得る担体(添加剤)及び/又は希釈剤とともに配合された、上記の本発明の1種以上の化合物の治療有効量を含む医薬組成物を提供する。以下に詳細に記載するように、本発明の医薬組成物は、特に固体又は液体の形態で投与するために配合することができ、以下のように適合されるものを含む:(1)経口投与、例えば飲薬(水性又は非水性溶液又は懸濁液)、錠剤、ボーラス、散剤、顆粒、舌への適用のためのペースト、(2)非経口投与、例えば滅菌溶液又は懸濁液として、皮下、筋肉内、又は静脈内注射による非経口投与;(3)局所塗布、例えば、皮膚、肺、又は粘膜に塗布されるクリーム、軟膏、又はスプレー;(4)膣内又は直腸内投与、例えばペッサリー、クリーム、又はフォーム;(5)舌下又は頬に;(6)眼に;(7)経皮的に;(8)鼻に投与。
本発明の化合物は、そのままで又は医薬的に許容し得る担体と混合して投与することができ、ペニシリン、セファロスポリン、アミノグリコシド、及び糖ペプチドなどの抗菌剤と併用して投与することもできる。従って併用療法は、最初に投与されたものの治療作用が、次の化合物が投与されるときに、完全に消失しないような方法で、活性化合物の逐次、同時、及び別々の投与を含む。
マイクロ乳化技術は、いくつかの親油性(水不溶性)薬剤の生物学的利用能を改善することができる。例には、トリメトリン(Trimetrine)(Dordunoo, S. K., et al., Drug Development and Industrial Pharmacy, 17(12), 1685-1713, 1991)及びREV5901(Sheen, P. C, et al., J Pharm Sci 80(7), 712-714, 1991)がある。特に、マイクロ乳化は、循環系の代わりにリンパ系への吸収を優先することにより生物学的利用能の向上をもたらし、これにより、肝臓をバイパスして肝胆道循環における化合物の破壊を防止する。全ての適切な両親媒性の担体が意図されているが、現時点で好ましい担体は、「一般的に安全であると認められている」(GRAS:General-Recognised-as-Safe)状態を有し、本発明の化合物を可溶化し、そして溶液が後に複合的水相(例えば、ヒトの消化管中に見られるもの)と接触する後の段階で、これをマイクロ乳化することができるものである。通常、これらの要件を満たす両親媒性成分は、2〜20のHLB(親水性対親油性バランス)値を有し、及びそれらの構造が、C−6〜C−20の範囲の直鎖脂肪族基を含有する。例は、ポリエチレングリコール化脂肪グリセリド及びポリエチレングリコールである。市販の両親媒性担体が特に企図され、例えばGelucireシリーズ、Labrafil、Labrasol、又はLauroglycol(全てGattefosse Corporation, Saint Priest, Franceにより製造及び販売されている)、PEG−モノオレエート、PEG−ジオレエート、PEG−モノラウレート及びジラウレート、レシチン、ポリソルベート80など(米国及び世界各地の多くの企業により製造及び販売されている)である。
本発明における使用に適した親水性ポリマーは、容易に水溶性であり、小胞形成脂質に共有結合され、毒性作用なしでインビボで耐容される(すなわち、生体適合性である)ものである。好適なポリマーには、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ乳酸(ポリラクチドとも呼ばれる)、ポリグリコール酸(ポリグリコリドとも呼ばれる)、ポリ乳酸−ポリグリコール酸コポリマー、及びポリビニルアルコールが含まれる。っこてなポリマーは、約100又は120ダルトンから約5,000又は10,000ダルトンまで、より好ましくは約300ダルトンから約5,000ダルトンまでの分子量を有するポリマーである。特に好適な実施態様において、ポリマーは、約100〜約5,000ダルトン、より好ましくは約300〜約5,000ダルトンの分子量を有するポリエチレングリコールである。特に好適な実施態様において、ポリマーは、750ダルトンのポリエチレングリコール(PEG−750)である。ポリマーはまた、その中のモノマーの数により定義することもできる。本発明の好適な実施態様は、少なくとも約3個のモノマーのポリマー、例えば3つのモノマー(約150ダルトン)からなるPEGポリマーを利用する。本発明における使用に適する他の親水性ポリマーには、ポリビニルピロリドン、ポリメトキサゾリン、ポリエチルオキサゾリン、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、及び誘導体化セルロース、例えばヒドロキシメチルセルロース又はヒドロキシエチルセルロースが含まれる。
特定の実施態様において、本発明の製剤は、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレン、アクリルとメタクリルエステルのポリマー、ポリビニルポリマー、ポリグリコリド、ポリシロキサン、ポリウレタン及びそれらのコポリマー、セルロース、ポリプロピレン、ポリスチレン、乳酸とグリコール酸のポリマー、ポリ酸無水物、ポリ(オルト)エステル、ポリ(酪酸)、ポリ(吉草酸)、ポリ(ラクチド−コ−カプロラクトン)、多糖類、タンパク質、ポリヒアルロン酸、ポリシアノアクリレート、及びこれらのブレンド、混合物、又はコポリマーを含む。
シクロデキストリンは、6、7、又は8個のグルコース単位からなる環状オリゴ糖であり、それぞれギリシャ文字のアルファ、ベータ、又はガンマ文字で表される。グルコース単位が6個未満のシクロデキストリンは存在しないことが知られている。グルコース単位は、α−1,4−グルコシド結合により連結されている。糖単位の椅子形立体配置の結果として、全ての2級ヒドロキシル基(C−2、C−3)は環の一方の側に位置し、C−6の全ての1級ヒドロキシル基は他方側に位置する。結果として、外面が親水性になり、シクロデキストリンを水溶性にする。対照的に、シクロデキストリンの空洞は、C−3及びC−5原子の水素及びエーテル様酸素により裏打ちされているため、疎水性である。これらのマトリックスは、例えば、17β−エストラジオールなどのステロイド化合物を含む様々な比較的疎水性の化合物との錯化を可能にする(例えば、van Uden et al. Plant Cell Tiss. Org. Cult. 38: 1-3-113 (1994))。錯化は、ファンデルワールス相互作用及び水素結合形成により起こる。シクロデキストリンの化学の一般的な総説については、Wenz, Agnew. Chem. Int. Ed. Engl., 33:803-822 (1994)を参照されたい。
リポソームは、水性内部区画を囲む少なくとも1つの脂質二重層膜からなる。リポソームは、膜の種類及びサイズにより特徴づけることができる。小さい単一ラメラ小胞(SUV)は、単一の膜を有し、典型的には直径が0.02〜0.05μmの範囲であり、大きい単一ラメラ小胞(LUV)は、典型的には0.05μmより大きい。オリゴラメラの大きい小胞及びマルチラメラ小胞は、複数の通常は同心の膜層を有し、典型的には0.1μmより大きい。いくつかの非同心膜を有するリポソーム、すなわちより大きな小胞内に含まれるいくつかのより小さい小胞は、多小胞と呼ばれる。
本発明の1つの態様は、本発明の化合物を含有するリポソームを含む製剤に関し、ここで、リポソーム膜は、増大した担持容量を有するリポソームを提供するように処方される。あるいは又はさらに、本発明の化合物は、リポソームのリポソーム二重層内に含まれていても吸着されていてもよい。本発明の化合物は、脂質界面活性剤と凝集させて、リポソームの内部空間内に運ぶことができる。これらの場合、リポソーム膜は、活性薬剤−界面活性剤凝集物の破壊的な作用に抵抗するように調製される。
本発明の1つの実施態様において、リポソームの脂質二重層は、ポリエチレングリコール(PEG)で誘導体化された脂質を含み、従って、PEG鎖が脂質二重層の内面から、リポソームにより封入された内部空間に延び、脂質二重層の外側から周囲の環境へと延びる。本発明のリポソームに含まれる活性薬剤は、可溶化形態である。界面活性剤と活性薬剤の凝集物(例えば、目的の活性薬剤を含むエマルジョン又はミセル)は、本発明のリポソームの内部空間内に捕捉されてもよい。界面活性剤は、活性薬剤を分散させ、可溶化するように作用し、特に限定されるものではないが、様々な鎖長の生体適合性リゾホスファチジルコリン(LPC)(例えば、約C14〜約C20)を含む任意の適切な脂肪族、脂環式、又は芳香族界面活性剤から選択することができる。PEG−脂質などの高分子誘導体化脂質も、ミセル/膜融合を阻害するように作用し、界面活性剤分子へのポリマーの添加が界面活性剤のCMCを低下させ、ミセル形成を助けるため、ミセル形成に利用することができる。マイクロモル範囲のCMCを有する界面活性剤が好ましい。より高いCMCの界面活性剤を使用して、本発明のリポソーム内に閉じ込められたミセルを調製することができるが、ミセル界面活性剤モノマーはリポソーム二重層安定性に影響を及ぼし、所望の安定性を有するリポソームを設計する要因となるであろう。
本発明のリポソームは、当技術分野で公知の様々な技術のいずれかにより調製することができる。例えば、米国特許第4,235,871号;公開PCT出願国際公開第96/14057号;New RRC, Liposomes: A practical approach, IRL Press, Oxford (1990), pages 33-104; Lasic DD, Liposomes from physics to applications, Elsevier Science Publishers BV, Amsterdam, 1993を参照されたい。
例えば、本発明のリポソームは、親水性ポリマーで誘導体化された脂質を、予め形成されたリポソーム中に、例えば脂質グラフト化ポリマーからなるミセルに、あらかじめ形成されたリポソームを、誘導体化されたリポソームの最終モルパーセントに対応する、リポソーム内で所望である脂質濃度で、暴露することにより調製することができる。親水性ポリマーを含有するリポソームはまた、当技術分野で公知のように、ホモジナイズ化、脂質−場水和、又は押出技術により形成することができる。
特に、リポソームは、選択されたサイズ範囲において実質的に均質なサイズを有するように調製される。有効なサイズ調整方法の1つは、選択された均一な孔サイズを有する一連のポリカーボネート膜を通してリポソームの水性懸濁液を押し出すことである。膜の孔径は、その膜を通した押し出しにより生成される最大サイズのリポソームにほぼ対応する。例えば、米国特許第4,737,323号(1988年4月12日)を参照されたい。本発明の製剤の放出特性は、封入材料、封入された薬物の濃度、及び放出修飾物質の存在に依存する。例えば放出は、例えば胃におけるように低いpHでのみ又は腸におけるようなより高いpHでのみ放出するpH感受性コーティングを使用して、pH依存性になるように操作することができる。腸溶コーティングを使用して、胃を通過するまで放出が起こらないようにすることができる。異なる材料に封入されたシアンアミドの複数のコーティング又は混合物を使用して、最初に胃で放出されて、その後腸で放出されるようにすることができる。放出はまた、カプセルからの拡散による水の摂取又は放出を増加させることができる塩又は細孔形成剤の包含により操作することもできる。放出速度を制御するために、薬物の溶解度を改変する賦形剤を使用することもできる。マトリックスの分解又はマトリックスからの放出を増強する薬剤も組み込むことができる。それらは薬物に添加することができ、別個の相として(すなわち微粒子として)添加することができ、又は化合物に依存してポリマー相に共溶解することができる。すべての場合において、その量は0.1〜30パーセント(w/wポリマー)でなければならない。分解促進剤の種類には、無機塩、例えば硫酸アンモニウム及び塩化アンモニウム、有機酸、例えばクエン酸、安息香酸、及びアスコルビン酸、無機塩基、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、及び水酸化亜鉛、有機塩基、例えば硫酸プロタミン、スペルミン、コリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミン、ならびに界面活性剤、例えばTween(登録商標)及びPluronic(登録商標)が含まれる。マトリックスに微細構造を加える細孔形成剤(すなわち、無機塩及び糖などの水溶性化合物)が、微粒子として添加される。範囲は1〜30パーセント(w/wポリマー)でなければならない。
取り込みはまた、腸内の粒子の滞留時間を変えることにより操作することもできる。これは、例えば粒子を粘膜接着ポリマーで被覆するか、又は封入材料として選択することにより達成することができる。例には、遊離カルボキシル基を有するほとんどのポリマー、例えばキトサン、セルロース、特にポリアクリレート(本明細書中で使用される場合、ポリアクリレートは、アクリレート基及び修飾アクリレート基を含むポリマー、例えばシアノアクリレート及びメタクリレートを指す)が含まれる。
医薬品の組み合わせ
さらに本発明の化合物は、本発明の化合物又は他の活性薬剤が有用性有する疾患又は状態の治療、予防、抑制、又は改善において、1種以上の他の活性薬剤(成分、薬物)と組み合わせて使用することができる。
典型的には、薬物の組み合わせはいずれかの薬物単独よりも安全であるか又はより有効であり、又は組み合わせは、個々の薬物の付加的特性に基づいて予想されるよりも安全であるか又はより有効である。このような他の薬物は、本発明の化合物と同時に又は連続的に、一般的に使用される経路及び量で投与することができる。本発明の化合物を1種以上の他の薬物と同時に使用する場合、そのような他の薬物と本発明の化合物を含有する併用生成物が好ましい。しかし、併用療法はまた、本発明の化合物と1個以上の他の薬物が、異なる重複スケジュールで投与される治療法も含まれる。他の活性成分と組み合わせて使用する場合、本発明の化合物又は他の活性成分又はその両方は、それぞれが単独で使用される場合よりも少ない用量で有効に使用され得ることが企図される。従って、本発明の医薬組成物は、本発明の化合物に加えて、1種以上の他の活性薬剤を含むものを含むことができる。
特定の実施態様において、本発明の医薬組成物に含めることができる追加の活性薬剤は、癌の治療用である。好ましくは追加の薬剤は、以下のクラスの抗癌剤から選択される:BCPv−ABL阻害剤、ALK阻害剤、BRAF阻害剤、FLT3阻害剤、MEK阻害剤、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体阻害剤、HER2受容体阻害剤、CD20抗体、チロシンキナーゼ阻害剤、DNA合成阻害剤、抗新生物剤、表皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤、HER二量体化阻害剤、ヒト顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)調節物質、免疫調節剤、CD40阻害剤、プロアポトーシス受容体アゴニスト(PARA) ヘッジホッグアンタゴニスト、PI3K阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、BCL−2阻害剤、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼ(MEK)阻害剤、アロマターゼ阻害剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、mTOR阻害剤、破骨細胞性骨吸収阻害剤、CD33抗体薬物結合体、CD22抗体薬物結合体、CD20抗体薬物結合体、ソマトスタイン類似体、合成インターロイキン−11(IL−11)、合成エリスロポエチン、核因子κB受容体アクチベーター(RANK)阻害剤、トロンボポエチン模倣ペプチボディ、細胞増殖刺激剤、抗インスリン様増殖因子−1受容体(IGF−1R)抗体、抗CS1抗体、CD52抗体、CTLA−4阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(HDI)、アルキル化剤、生物学的応答調節剤、抗腫瘍抗生物質、抗微小管剤、カテプシンK阻害剤、エポチロンB類似体、熱ショックタンパク質(HSP)阻害剤、TpoRアゴニスト、抗有糸分裂剤、副腎ステロイド阻害剤、抗アンドロゲン剤、アンドロゲン、プロテアソーム阻害剤、CDK1阻害剤、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体アゴニスト、タキサン抗新生物剤、5HT1a受容体アゴニスト、HPCワクチン、鉄キレート剤、代謝拮抗剤、ビスホスホネート、脱メチル化剤、植物アルカロイド、グルココルチコステロイド、サイトカイン、エストロゲン受容体ダウンレギュレーター、抗エストロゲン、選択的エストロゲン受容体調節物質(SERM)、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト、プロゲステロン、その他の細胞傷害剤。
これらのクラスの抗癌剤のそれぞれの具体例を以下の表4に示す:
Figure 0006969800
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本発明の式(I)の化合物はまた、以下の補助療法と組み合わせて使用することもできる:
−抗悪心:NK−1受容体アンタゴニスト:カソピタント(商品名Rezonic(登録商標)及びZunrisa(登録商標)でGlaxoSmithKlineにより販売);及び
−細胞保護剤:アミホスチン(商品名Ethyol(登録商標)で販売)、ロイコボリン(ロイコボリンカルシウム、シトロバムム因子、及びフォリン酸としても知られている);
本開示内でなされた参考文献の引用は、引用された参考文献が本発明の特許性に悪影響を与える先行技術であることを認めるものとして理解されるべきではない。
キット
別の態様において本発明は、(a)本発明の式の化合物と;(b)癌を治療するための、同時に、別々に、又は逐次的に使用される、医薬組成物としての追加の活性物質(例えば抗癌剤)とを含むキットに関する。
治療法
別の態様において本発明はまた、増殖性疾患を治療することを必要とする患者に、治療有効量の式I、式II、式III、又は式IVの化合物を投与することを含む、上記疾患を治療する方法を提供する。
本発明はまた、腫瘍などの新生物疾患の治療を必要とする患者に、治療有効量の本発明の化合物又は本発明の医薬組成物を投与することを含む、上記疾患を治療する方法を提供する。
本発明はまた、非新生物疾患の治療を必要とする患者に、治療有効量の本発明の化合物又は本発明の医薬組成物を投与することを含む、上記疾患を治療する方法を提供する。
本発明をよりよく理解できるように、以下の実施例が記載される。これらの実施例は、例示のみを目的とするものであり、決して本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。本明細書で言及される全ての刊行物は、参照のためその全体が本明細書に組み込まれる。
V.実施例
I.化学合成
材料と方法の化学
略語と頭字語
有機化学の当業者により使用される略語の包括的なリストは、The ACS Style Guide(第3版)又はthe Guidelines for Authors for the Journal of Organic Chemistryに記載されている。前記リストに含まれる略語及び有機化学の当業者により使用される全ての略語は、参照により本明細書に組み込まれる。本発明の目的において化学元素は、元素の周期律表、CAS版、Handbook of Chemistry and Physics, 第67版, 1986-87に従って特定される。
より詳しくは、本開示を通して以下の略語が使用される場合、それらは以下の意味を有する:
AcOEt:酢酸エチル;
Ar:アルゴン
Boc又はBOC:tert−ブチルオキシカルボニル
DCM:ジクロロメタン
DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DiPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
EtO:ジエチルエーテル
ES+:電子噴霧イオン化
HCl:塩酸
HMBC:ヘテロ核多重結合相関、核磁気共鳴
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
MeCN:アセトニトリル
MS:質量スペクトル、質量分析
MTBE:メチルtert−ブチルエーテル
NMP:N−メチル−2−ピロリジノン
NMR:核磁気共鳴実験
RT:室温
UPLC:超高速液体クロマトグラフィー
THF:テトラヒドロフラン
TLC:薄層クロマトグラフィー
HNMR:プロトン核磁気共鳴
13C NMR:炭素核磁気共鳴
Δ:還流
g:グラム
h:時間
M:モルL−1(モル)
m:多重線
MHz:メガヘルツ
min:分
ml:ミリリットル
μM:マイクロモル
mol:モル
mmol:ミリモル
MW:マイクロ波
m/z:質量対電荷比
q:カルテット
RT:保持時間(HPLC)
rt:室温
s:シングレット
t:トリプレット
本発明の化合物は2個以上の塩基性アミン官能基を含むことができるため、本発明の化合物の塩形態は2個以上の酸付加物(例えばHCl)を含むことができる。例えば、酸付加物としてのHClについては、塩酸塩の化学量論は可変的であり、塩生成に使用される化合物のpKa及びHClの同等物に依存し得る。従って、塩酸塩形態は、x.HClとして表され、ここでxは1以上である。
試薬及び溶媒は、商業的供給元から得られ、さらに精製することなく使用した。
フラッシュクロマトグラフィー精製は、固定相としてMerckシリカゲル(40〜63μM)で行った。
分析手順
試薬及び溶媒は、商業的供給元から得られ、さらに精製することなく使用した。
フラッシュクロマトグラフィー精製は、固定相としてMerckシリカゲル(40〜63μM)で行った。
本発明の化合物の構造は、以下の分析方法の1つ以上を使用して確認した。
NMR法:
方法1:H及び13C NMRは、BRUKER分光計Avance III nanobay-300MHzを使用して行った。
方法2:H及び13C NMRは、BRUKER分光計Avance III nanobay-300MHzを使用して行った。
赤外法:
赤外スペクトルは、IRAFFINITY-1フーリエ変換赤外分光光度計(SHIMADZU)を使用して記録した。
HPLC/MS/UV法
方法1:HPLC/MS/UV/MSは、AGILENT 1260 Infinityシリーズ及びMass quadrupole Agilent 6120装置を使用して、主に下記の勾配法で行った。
流量:2ml/分
温度:35℃
カラム:Poroshell 120 SB-C18 2.7μm 4.6×75mm
移動相A:ギ酸0.1%水溶液(v/v)
移動相B:メタノール
勾配溶出:
Figure 0006969800
分析実行時間:8分
方法2:HPLC/UV/MSは、AGILENT 1290シリーズ及びMass 6130四重極装置を使用して、主に下記の勾配法で行った。
流量:0.8ml/分
温度:60℃
カラム:Acquity UPLCBEH C18 1.7μm 2.1×50mm
移動相A:ギ酸0.1%水溶液(v/v)
移動相B:ギ酸0.1%アセトニトリル
勾配溶出:
Figure 0006969800
分析実行時間:2.6分
方法3:HPLC/UVは、Waters Alliance 2695シリーズ装置を使用して、主に下記の勾配法で行った。
流量:1ml/分
温度:室温
カラム:X-bridge C18 3.5μm 4.6×150mm
移動相A:水中の10mM酢酸アンモニウム
移動相B:アセトニトリル
勾配溶出:
Figure 0006969800
分析実行時間:16分
方法4:HPLC/UV/MSは、AGILENT 1290シリーズ及びMass Agilent 6130四重極装置を使用して、主に下記の勾配法で行った:
流量:0.5ml/分
温度:45℃
カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm 2.1×50mm
移動相A:ギ酸0.1%水溶液(v/v)
移動相B:ギ酸0.1%アセトニトリル
勾配溶出:
Figure 0006969800
分析実行時間:3.2分
方法5:HPLC/UV/MSは、Waters Alliance 2695シリーズとMass Agilent 6130四重極装置を使用して、主に下記の勾配法で行った。
流量:2ml/分
温度:室温
カラム:X-bridge C18 3.5μm 4.6×75mm
移動相A:水中の10mM酢酸アンモニウム
移動相B:アセトニトリル
勾配溶出:
Figure 0006969800
分析実行時間:5分
方法6:HPLC/UV/MSは、Waters Alliance 2695シリーズとMass Agilent 6130四重極装置を使用して、主に下記の勾配法で行った。
流量:0.8ml/分
温度:60℃
カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm 2.1×50mm
移動相A:ギ酸0.1%水溶液(v/v)
移動相B:ギ酸0.1%アセトニトリル
勾配溶出:
Figure 0006969800
分析実行時間:3分
方法7:HPLC/UV/MSは、AGILENT 1200シリーズとMass Agilent 6130四重極装置を使用して、主に下記の勾配法で行った。
流量:0.8ml/分
温度:60℃
カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm 2.1×50mm
移動相A:ギ酸0.1%水溶液(v/v)
移動相B:ギ酸0.1%アセトニトリル
勾配溶出:
Figure 0006969800
分析実行時間:2.6分
方法8:HPLC/UV/MSは、AGILENT 1290シリーズとMass Agilent 6130四重極装置を使用して、主に下記の勾配法で行った。
流量:0.6ml/分
温度:35℃
カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm 2.1×50mm
移動相A:ギ酸0.05%水溶液(v/v)
移動相B:ギ酸0.05%アセトニトリル
勾配溶出:
Figure 0006969800
分析実行時間:4.5分
式I、II、III、IVの化合物、出発物質、反応物(例えば、アルキル化剤(I−g))、及び中間体は、特に本明細書中の説明の点から、化学分野でよく知られているもの、及びComprehensive Heterocyclic Chemistry II, Editors Katritzky and Rees, Elsevier, 1997, 例えば第3巻;Liebigs Annalen der Chemie, (9): 1910-16, (1985); Helvetica Chimica Acta, 41 : 1052-60, (1958); Arzneimittel-Forschung, 40(12): 1328-31, (1990)(これらのそれぞれは参照により明示的に本明細書に組み込まれる)に記載の他の複素環についての方法と類似の方法、を含む合成経路により合成することができる。出発物質は一般に、Aldrich Chemicals(Milwaukee, WI)などの商業的供給源から入手可能であるか、又は当業者に公知の方法を使用して容易に調製される(例えば、Louis F. Fieser and Mary Fieser, Reagents for Organic Synthesis, v. 1-23, Wiley, N.Y. (1967-2006 ed.), 又は Beilsteins Handbuch der organischen Chemie, 4, Aufl. ed. Springer- Verlag, Berlin, 補遺を含む(Beilsteinのオンラインデータベースを介しても入手可能)を含む)。
式I(又はII、III、IV)の化合物及び必要な試薬及び中間体の合成に有用な合成化学変換及び保護基法(保護及び脱保護)は、当該分野で公知であり、例えばR. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989); T. W. Greene and P. G .M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3r Ed., John Wiley and Sons (1999); 及び L. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents forOrganic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)、 及びそれ以降の版に記載されているものがある。
実施例は、式I(及びII、III、IV)の化合物を調製するための例示的な方法を提供する。当業者であれば、他の合成経路を使用して式I及びIIの化合物を合成できることを理解するであろう。特定の出発材料及び試薬は、図及び実施例に示され、議論されるが、他の出発物質及び試薬は容易に置換されて、種々の誘導体及び/又は反応条件を提供する。さらに、記載された方法により調製された例示的化合物の多くは、当業者に公知の従来の化学を使用して、本開示を考慮してさらに修飾することができる。
2−(置換−アミノ)−4−クロロキノリン誘導体の合成のための、2,4−ジクロロキノリンへのパラジウムカップリング補助アミン置換の一般的手順
Figure 0006969800
無水THF(20ml)(トルエンとジオキサンを同様に使用することができる)中の2,4−ジクロロキノリン(10mmol)の窒素ガス下の溶液に、アミン誘導体(20mmol、2当量)とt−BuONa(28mmol、2.8当量)を加えた。得られた混合液をアルゴンで10分間脱気した後、キサントホス、又はアミノアリール−ハロゲンもしくはアミノヘテロアリール−ハロゲンPd補助カップリング反応で通常使用される他の二座ホスフィンリガンド(10mmol、0.1当量)及びPd(OAc)(5.0mmol、0.05当量)(使用した二座ホスフィンリガンドに関しては0.5当量の ”Pd”を使用した、他のPd(II)源を使用することができるが、優先的にはPd(OAc))を加え、反応の完了まで反応混合液を加熱還流した。次に、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗混合物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2−(置換アミノ)−4−クロロキノリンを得た。
アミノ置換基は同様にして組み立てることができ、特にR−Wサブ構造は、パラジウム補助アリール/アリールカップリング又はパラジウム補助アリール/アミノアリールカップリングを使用して組み立てることができる。
足場2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロキノリンの合成
Figure 0006969800
無水THF(200ml)中の2,4−ジクロロキノリン(20.0g、101mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(24.7ml、202mmol、2当量)及びt−BuONa(27.2g、283mmol、2.8当量)を加えた。得られた混合液を窒素で10分間脱気し、次にキサントホス(5.8g、10.1mmol、0.1当量)及びPd(OAc)(1.1g、5.0mmol、0.05当量)を加え、反応混合液を3時間加熱還流した。次に反応混合液を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(勾配 石油エーテル/DCM、5/5〜0/10)により精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロキノリンに対応する13.5g(収率44%)の褐色固体を得た。
質量:(ES+) C18H12Cl2N2, 計算値 303; 実測値 303-305 [M+H], HPLC/MS 方法1。
合成A:R 3a 及びR 3c がHに等しい式(I)の4−(置換2級シクロアミン)−2−(4−クロロベンジルアミノ)−キノリン塩酸塩化合物の一般的合成(以下の表5参照)
Figure 0006969800
2mlのNMP中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロキノリン(300mg、0.99mmol)及び対応する置換2級シクロアミン(1.25当量)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DiPEA)を加え、得られた混合液を140℃で24時間加熱した。次に反応混合液を冷却し、1N NaOH水溶液(25ml)で希釈し、得られた混合液をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。
次に、化合物をDCM中で希釈し、EtO中の2N HCl溶液(4当量)の添加により、塩酸塩に変換した。得られた溶液を室温で15分間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。得られた塩酸塩をHOに溶解し、凍結乾燥した。
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
上記の一般的手順Aに従って調製された化合物の化学構造:
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピロリジン−1−イル)アゼチジン−1−イル]キノリン塩酸塩(116)、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(モルホリン−4−イル)アゼチジン−1−イル]キノリン塩酸塩(118)、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(メチルカルバモイル)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(1598)、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノカルボニル)−ピペリジン−1−イル]−キノリン塩酸塩(1604)、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピロリジン−1−カルボニル)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(1648)、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−キノリン塩酸塩(1656)、(2S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(2308)、(2S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[(2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(2310)、(2R)−2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(2380)、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩(2916)、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(イソ−プロポキシ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン塩酸塩(2918)、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(4−フェノキシピペリジン−1−イル)−キノリン塩酸塩(2940):
Figure 0006969800
上記の一般的手順Aに従って調製された化合物の化学構造:
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(m−トリルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(2946)、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(2950)、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピラジン−2−イルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(2958)、(3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)キノリン塩酸塩(2988)、(3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(フェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(3012)、(3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピリジン−2−イルオキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(3026)、(3S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−キノリン塩酸塩(3060)、(3S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピリジン−2−イルオキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン塩酸塩(3098):
Figure 0006969800
式(I)の4−(置換2級シクロアミン)−2−(置換、非置換アリール−ヘテロアリールアミン)−キノリン塩酸塩化合物の合成のための一般的手順:
Figure 0006969800
2mlのNMP中の2−(置換、非置換アリール−ヘテロアリールアミン)−4−クロロキノリン(1mmol、1.0当量)及び対応する置換2級シクロアミン(1.25mmol、1.25当量)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DiPEA、2〜6当量)を加え、得られた混合液を、反応が完了するまで140℃で加熱した(基質反応性に依存して、反応温度は、120℃〜200℃の間で又はマイクロ波オーブン有り又は無しで調整することができる)。次に、反応混合液を冷却し、1N NaOH水溶液(25ml)で希釈し、得られた混合液をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。
次に、化合物をDCM中で希釈し、EtO中の2N HCl溶液(4当量)の添加により塩酸塩に変換した。得られた溶液を室温で15分間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。得られた塩酸塩をHOに溶解し、最後に凍結乾燥した。
化合物212の調製:2−(N−4−クロロベンジル−N−メチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン塩酸塩:
2−(4−クロロ−N−メチルベンジルアミノ)−4−クロロキノリン、中間体212−I−1の合成
Figure 0006969800
無水THF(10ml)中の2,4−ジクロロキノリン(1.00g、5.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロ−N−メチルベンジルアミン(1.57g、10.1mmol、2当量)及びt−BuONa(1.36g、14.1mmol、2.8当量)を加えた。得られた混合液を窒素で5分間脱気し、次にキサントホス(292mg、0.51mmol、0.1当量)及びPd(OAc)(57mg、0.25mmol)を加え、反応混合液を3時間加熱還流した。次に、反応混合液を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(勾配、石油エーテル/DCM、5/5〜0/10)により精製して、2−(4−クロロ−N−メチルベンジルアミノ)−4−クロロキノリンに対応する褐色固体800mg(収率50%を得た。
質量:(ES+) C17H14Cl2N2, 計算値 317; 実測値 317-319 [M+H], HPLC/MS 方法1。
化合物212:2−(N−4−クロロベンジル−N−メチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
2mlのNMP中の2−(4−クロロ−N−メチルベンジルアミノ)−4−クロロキノリン(200mg、0.63mmol)及び4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン(123mg、0.79mmol、1.25当量)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(175μl、1.0mmol)を加え、得られた混合液を140℃で42時間加熱した。次に、反応混合液を冷却し、1N NaOH水溶液(25ml)で希釈し、得られた混合液をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色油状物を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(勾配、DCM/MeOH、10/0〜8/2)により精製した。化合物をDCM中で希釈し、EtO中の2N HCl溶液を添加することにより、塩酸塩に変換した。溶液を室温で15分間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。得られた塩酸塩をHOに溶解した後、凍結乾燥して、2−(N−4−クロロベンジル−N−メチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン塩酸塩に対応する194mg(収率65%)の白色の固体を得た。
合成B:2−(N−4−クロロベンジル−N−アルキルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン誘導体(214,216,220)の一般的合成:
Figure 0006969800
アセトニトリル(3ml)中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン(100mg、0.24mmol)の溶液に、ハロゲン化アルキル(4当量)及びNaH(油中60%、4当量)を加えた。得られた混合液を24時間加熱還流した。次に、反応混合液を室温に冷却し、冷水(10ml)で希釈し、得られた混合液をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。
Figure 0006969800
化合物をDCM中で希釈し、EtO中の2N HCl(4当量)の溶液を添加することにより、塩酸塩に変換した。溶液を室温で15分間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。次に、得られた塩酸塩をHOに溶解し、凍結乾燥した。
上記の一般的手順Bに従って調製された化合物の化学構造:
2−(N−4−クロロベンジル−N−エチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン塩酸塩(214)、2−(N−4−クロロベンジル−N−イソプロピルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン塩酸塩(216)、2−(N−4−クロロベンジル−N−イソブチルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン(220)。
Figure 0006969800
N−アルキル化により得られた2−(N,N−二置換アミノ)−4−[置換2級シクロアミン)−キノリン誘導体の合成の一般的手順
Figure 0006969800
アセトニトリル(3〜10ml)中のモノ置換2−アミノキノリン誘導体A−1(1mmol)の0℃溶液に、アルキル化ハロゲン化物(4当量)及びNaH(油中60%、4当量)を加えた。得られた混合液を室温まで加熱し、又は基質反応性に依存して、反応混合液を反応完了まで、室温から120℃で加熱することができる(溶媒としてMeCN、THF、MTHF、又はDMFを使用)。反応中に臭化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウムなどの触媒量の四級ハロゲン化アンモニウムの触媒量を使用することができ、一置換2−アミノキノリン誘導体(I−f)の反応性に依存して、水素化ナトリウムをKCO又はCsCO(2〜6当量)に置き換えてもよい。炭酸塩塩基を使用する場合、MeCN、THF、MTHF、DMF、NMP、又はトルエンを溶媒として使用することができる。次に、反応混合液を室温に冷却し、冷水(10〜50ml)で希釈し、得られた混合液をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、式(I)のR3c置換2−アミノ−キノリン誘導体を得た。
化合物348、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩の調製
2−フルオロマロン酸、中間体348−I−1の合成
Figure 0006969800
ジエチル2−フルオロマロン酸エステル(1.0g、5.617mmol)に、エタノール(10ml)、水(10ml)、及び水酸化リチウム一水和物(0.943g、22.47mmol)を加え、次に反応物を50℃で16時間よく攪拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残留物をMTBE及び水で希釈し、次に混合液を6N HClで酸性化し、次にMTBE(5×50ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して2−フルオロマロン酸に対応する400mg(収率58%)の白色固体を得た。粗生成物をさらに精製することなく次の工程で使用した。
2,4−ジクロロ−3−フルオロキノリン、中間体348−I−2の合成
Figure 0006969800
化合物348−I−1(1.0g、8.196mmol)に塩化ホスホリル(20ml)を加え、次に反応物を80℃で30分間よく攪拌し、次に反応混合液を50℃に冷却した。粗混合液にアニリン(0.609g、6.557mmol)を少しずつ加え、得られた混合液を80℃で16時間撹拌した。反応混合液を室温にし、氷水に注ぎ、次にアンモニア水溶液でクエンチし、次に水層をAcOEt(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗化合物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;2:98→5:95)により精製して、2,4−ジクロロ−3−フルオロキノリンに対応する400mg(収率23%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C9H4Cl2FN 計算値 214.97; 実測値 215.9 [M+H], HPLC/MS 方法7。
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−クロロキノリン、中間体348−I−3の合成
Figure 0006969800
THF(20ml)中の化合物348−I−2(0.4g、1.860mmol)の窒素下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(0.395g、2.791mmol)及びt−BuONa(0.541g、5.582mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(108mg、0.1860mmol)及び酢酸パラジウム(42mg、0.1860mmol)を加え、反応混合液を80℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→50:50)により精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−クロロキノリンに対応する300mg(収率50%)の白色固体を得た。(化合物348−I−3は、HMBC NMR実験により確認された)。
質量:(ES+) C16H11Cl2FN2 計算値 320.03; 実測値 321.22 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物348の遊離塩基、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリンの合成
Figure 0006969800
6mlのNMP中の化合物348−I−3(300mg、0.936mmol)の溶液に、4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン(580mg、3.75mmol)を加え、混合液をマイクロ波オーブン中で140℃で3時間加熱した。次に、反応混合液を氷水で冷却、希釈し、濾過し、集めた固体をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→50:50)により精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリンに対応する100mg(収率24%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C25H30ClFN4 計算値 440.21; 実測値 441.22 [M+H], HPLC/MS 方法2。
化合物348、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
2mlの1,4−ジオキサン中の化合物348の遊離塩基(0.1g、0.227mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン(2.0ml)中の4M HClを加え、混合液を室温で1時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩に対応する95mg(収率88%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:( ES+) C25H31Cl2FN4 計算値 476.19 ; 実測値 441[M-HCl +H], HPLC/MS 方法2。
化合物240−F、2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリンの調製
2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−クロロキノリン(348−1−4)の合成
Figure 0006969800
THF(10ml)中の2,4−ジクロロ−3−フルオロキノリン(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−フルオロベンジルアミン(1.1mmol)及びCsCO(3.0mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(0.05mmol)及びPd(dba)(0.05mmol)を加え、反応混合液を室温で14時間撹拌した。次に、反応混合液を濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcで分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色固体を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、EtOAc−石油エーテル)により精製して、2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−クロロキノリンに対応する白色固体を収率50%で得た。
2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン(240−F)の合成:
Figure 0006969800
2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−クロロ−キノリン(1.0mmol)及びN−tert−ブチルピペリジン−4−アミン(2.0mmol)を密閉管中に採取し、反応混合液を180℃で24時間攪拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、残留物をメタノールに溶解し、減圧下で濃縮して褐色固体を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、DCM−MeOH;1%〜3%)により精製して、少量の不純物を含む100mgの白色固体を得た。この物質を分取HPLCにより精製して、2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリンをオフホワイトの固体として収率13%で得た。
化合物350、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩の調製
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−クロロキノリン、中間体350−I−1の合成:
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(2ml)中の2,4−ジクロロ−3−メチルキノリン(0.05g、0.236mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(0.049g、0.35mmol)及び炭酸セシウム(0.192g、0.59mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(13mg、0.023mmol)及びPd(dba)(22mg、0.023mmol)を加え、反応混合液を100℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、4−クロロ−N−(4−クロロベンジル)−3−メチルキノリン−2−アミンに対応する35mg(収率47%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C17H14Cl2N2 計算値 316; 実測値 317 [M+H], HPLC/MS 方法2。
2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、実施例350の化合物の遊離塩基の合成
Figure 0006969800
2mlのNMP中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−クロロキノリン 350−I−1(0.33g、1.04mmol)の溶液に、4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン(0.49g、3.13mmol)を加え、混合液をマイクロ波中で220℃で2時間加熱した。次に、反応混合液を氷水で冷却、希釈し、濾過し、集めた固体を分取HPLCで精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリンに対応する45mg(収率11%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C26H33ClN4, 計算値 436; 実測値 437 [M +H], HPLC/MS 方法2。
実施例350の化合物、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
1mlのDCM中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン(45mg、103mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(1.0ml)中の2M HClを加え、混合液を室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩に対応する41mg(収率78%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C26H34Cl2N4 計算値 436 [M-HCl]; 実測値 437 [M-HCl+H], HPLC/MS 方法2。
化合物354、4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(4−クロロベンジルアミノ)キノリン−3−カルボン酸メチル塩酸塩の調製
4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸メチル、中間体354−I−1の合成
Figure 0006969800
マロン酸ジメチル(2.9ml、22mmol)を、−10℃の無水DMF(50ml)中の鉱油中の60%水素化ナトリウム(0.883g、36.8mmol)の懸濁液に、窒素下でゆっくり加えた。室温で30分間撹拌後、無水イサト酸(3.0g、18.4mmol)を加え、反応混合液を115℃で3時間加熱した。反応混合液を室温に冷却し、氷水に注ぎ、2M HClで酸性化した。得られた沈殿物を濾過により集めて、粗4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸メチルを得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した(収量2.89g≒約60%)。
2,4−ジクロロキノリン−3−カルボン酸メチル、中間体354−I−2の合成
Figure 0006969800
4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸メチル(1.5g、6.84mmol)に塩化ホスホリル(25ml)を加えた。得られた混合液を80℃で4時間撹拌した。反応をTLC(30%酢酸エチル/石油エーテル)で追跡した。反応の完了後、反応混合液を室温にし、氷水に注ぎ、AcOEt(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗化合物を得て、これを、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;1:99→10:90)により精製して、2,4−ジクロロキノリン−3−カルボン酸メチルに対応する1.0g(収率47%)のオフホワイトの固体を得た。
4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−クロロキノリン−3−カルボン酸メチル、中間体354−I−3の合成
Figure 0006969800
MeCN(25ml)中の2,4−ジクロロキノリン−3−カルボン酸メチル(0.89g、3.50mmol)の撹拌溶液に、室温、フラスコ中で4−tert−ブチルアミノピペリジン(0.67g、4.64mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応をTLC(30%酢酸エチル/石油エーテル)で追跡した。反応の完了後、反応混合液を室温にし、氷水に注ぎ、AcOEt(2×25ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗化合物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;5:95→20:80)により精製して、4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−クロロキノリン−3−カルボン酸メチルに対応する0.5g(収率38%)のオフホワイトの固体を得た。化合物は、NOE H NMR実験により確認した。
質量:(ES+) C20H26ClN3O2計算値 375 実測値 376 [M+H], HPLC/MS 方法2。
4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(4−クロロベンジルアミノ)キノリン−3−カルボン酸メチル、実施例354の化合物の遊離塩基の合成
Figure 0006969800
トルエン(20ml)中の4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−クロロキノリン−3−カルボン酸メチル(0.2g、0.53mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(0.113g、0.799mmol)及びナトリウムtert−ブトキシド(0.127g、1.32mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで30分間脱気し、次にキサントホス(0.028mg、0.05mmol)及びPd(dba)(0.048mg、0.05mmol)を加え、反応混合液を100℃で1時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、MeOH−DCM 0→10)により精製して、4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(4−クロロベンジルアミノ)キノリン−3−カルボン酸メチルに対応する0.04g(収率28%)の白色固体を得た。
化合物354、4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(4−クロロベンジルアミノ)キノリン−3−カルボン酸メチル塩酸塩の合成
Figure 0006969800
2mlのジエチルエーテル中のチル4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(4−クロロベンジルアミノ)キノリン−3−カルボン酸メチル(0.04g、0.072mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(2.0ml)中の2M HClを加え、混合液を室温で3時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(4−クロロベンジルアミノ)キノリン−3−カルボン酸メチル塩酸塩に対応する43mg(収率93%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C27H34Cl2N4O2 計算値 480 (M-HCl) 実測値 481 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物564:2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−メチル−8−フルオロキノリン塩酸塩の調製
2,4−ジクロロ−7−メチル−8−フルオロ−キノリン、中間体564−I−1の合成
Figure 0006969800
2−フルオロ−3−メチルアニリン(5.0g、40mmol)に塩化ホスホリル(100ml)を加え、次にマロン酸(12.4g、120mmol)を少しずつ加えた。得られた混合液を80℃で1時間撹拌した。次に、混合液を125℃で2時間撹拌した。反応混合液を室温にし、氷水に注ぎ、AcOEt(2×100ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗化合物を得て、これを、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;8:92→10:90)により精製して、2,4−ジクロロ−8−フルオロ−7−メチルキノリンに対応する2.5g(収率27%)の白色固体を得た。
質量:ES+) C10H6Cl2FN, 計算値 229; 実測値 230 [M+H], HPLC/MS 方法2。
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−7−メチル−8−フルオロキノリン、中間体564−I−2の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(25ml)中の2,4−ジクロロ−7−メチル−8−フルオロ−キノリン(2.5g、10.9mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(2.3g、16.3mmol)及び炭酸セシウム(8.8g、27.2mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで30分間脱気し、次にキサントホス(630mg、1.09mmol)及びPd(dba)(990mg、1.09mmol)を加え、反応混合液を100℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;12:88→15:85)により精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−7−メチル−8−フルオロキノリンに対応する1.1g(収率31%)の白色の固体を得た。
質量:(ES+) C17H13Cl2FN2 計算値 334; 実測値 335 [M+H], HPLC/MS 方法4。
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−メチル−8−フルオロキノリン、実施例564の化合物の遊離塩基の合成
Figure 0006969800
2mlのNMP中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−7−メチル−8−フルオロキノリン(0.2g、0.598mmol)の溶液に、4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン(0.32g、2.05mmol)を加え、混合液をマイクロ波オーブン中で200℃で45分間加熱した。次に、反応混合液を氷水で冷却、希釈し、濾過し、集めた固体を分取HPLCで精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−メチル−8−フルオロキノリンに対応する60mg(収率25%)の白色固体を得た。
質量:ES+) C26H32ClFN4, 計算値 454; 実測値 455 [M +H], HPLC/MS 方法2。
564の化合物、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−メチル−8−フルオロキノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
4mlのジエチルエーテル中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−メチル−8−フルオロキノリン(0.06g)の溶液に、ジエチルエーテル(1.0ml)中の2M HClを加え、混合液を室温で3時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−ピペリジン−1−イル]−7−メチル−8−フルオロキノリン塩酸塩に対応する50mg(収率72%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C26H32ClFN4 計算値 454(M-HCl) ; 実測値 455 [M +H], HPLC/MS HPLC/MS 方法2。
化合物568:2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチル−8−フルオロキノリン、塩酸塩の調製
2,4−ジクロロ−6−メチル−8−フルオロ−キノリン中間体568−I−1の合成
Figure 0006969800
2−フルオロ−3−メチルアニリン(2.0g、16mmol)に塩化ホスホリル(40ml)を加え、次にマロン酸(2.4g、24mmol)を少しずつ加えた。得られた混合液を80℃で16時間撹拌した。反応混合液を室温にし、氷水混合液に注いだ。水層をAcOEt(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗化合物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;2:98→5:95)により精製して、2,4−ジクロロ−6−メチル−8−フルオロキノリンに対応する700mg(収率19%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C10H6Cl2FN計算値 229; 実測値 230 [M+H], HPLC/MS 方法2。
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチル−8−フルオロキノリン、中間体568−I−2の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(10ml)中の2,4−ジクロロ−6−メチル−8−フルオロキノリン(300mg、1.31mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(221mg、1.57mmol)及び炭酸セシウム(859mg、2.62mmol)を加えた。得られた反応混合液をアルゴンガスで10分間脱気し、次にキサントホス(75mg、0.131mmol)及びPd(dba)(119mg、0.131mmol)を加え、反応混合液を100℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;12:88→15:85)により精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−6−メチル−8−フルオロキノリンに対応する100mg(収率22%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C17H13Cl2FN2 計算値 334; 実測値 335 [M+H], HPLC/MS 方法2。
化合物568の遊離塩基、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチル−8−フルオロキノリンの合成
Figure 0006969800
2mlのNMP中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−6−メチル−8−フルオロキノリン(100mg、0.299mmol)の溶液に、4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン(0.163mg、1.04 mmol)を加え、混合液をマイクロ波オーブン中で200℃で3時間加熱した。次に、反応混合液を氷水で冷却、希釈し、濾過した。集めた固体を分取HPLCで精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチル−8−フルオロキノリンに対応する40mg(収率29%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C26H32ClFN4 計算値 454; 実測値 455 [M+H], HPLC/MS 方法2。
化合物568:2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチル−8−フルオロキノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
5mlのDCM中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチル−8−フルオロキノリン(0.04g、0.088mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(2.0ml)中の1M HClに加え、混合液を室温で1時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチル−8−フルオロキノリン塩酸塩に対応する35mg(収率81%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:ES+) C26H32ClFN4 計算値 454 (M-HCl) ; 実測値 455[M +H], HPLC/MS 方法2。
化合物572:2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−フルオロ−8−メチルキノリン塩酸塩の調製
2,4−ジクロロ−7−フルオロ−8−メチルキノリン中間体572−I−1の合成
Figure 0006969800
2−フルオロ−3−メチルアニリン(2.0g、16mmol)に塩化ホスホリル(40ml)を加え、次にマロン酸(2.4g、24mmol)を少しずつ加えた。得られた混合液を80℃で16時間撹拌した。反応混合液を室温にし、氷水混合液に注いだ。水層をAcOEt(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗化合物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;2:98→5:95)により精製して、2,4−ジクロロ−7−フルオロ−8−メチルキノリンに対応する1.2g(収率33%)の白色固体を得た。
質量:(((ES+) C26H32ClFN4 計算値 229; 実測値 230 [M +H], HPLC/MS 方法4。
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−8−メチルキノリン、中間体572−I−2の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(10ml)中の2,4−ジクロロ−7−フルオロ−8−メチルキノリン(650mg、2.82mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(478mg、3.39mmol)及び炭酸セシウム(1.84mg、5.64mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで10分間脱気し、次にキサントホス(162mg、0.282mmol)及びPd(dba)(258mg、0.282mmol)を加え、反応混合液を100℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−8−メチルキノリンに対応する350mg(収率35%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C26H32ClFN4 計算値 334; 実測値 335 [M +H], HPLC/MS 方法4。
化合物572の遊離塩基、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−フルオロ−8−メチルキノリンの合成
Figure 0006969800
2mlのNMP中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−8−メチルキノリン(200mg、0.599mmol)の溶液に、4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン(0.299mg、1.94 mmol)を加え、次に混合液をマイクロ波オーブン中で200℃で3時間加熱した。次に、反応混合液を氷水で冷却、希釈し、濾過した。集めた固体を分取HPLCにより精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−フルオロ−8−メチルキノリンに対応する80mg(収率30%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C26H32ClFN4 計算値 454; 実測値 455 [M +H], HPLC/MS 方法4。
化合物572、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−フルオロ−8−メチルキノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
4mlのエーテル中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−フルオロ−8−メチルキノリン(80mg、0.175mmol)の溶液に、EtO(2.0ml)中の4M HClを加え、混合液を室温で3時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−フルオロ−8−メチルキノリン塩酸塩に対応する70mg(収率82%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C26H32ClFN4 計算値 454 (M-HCl); 実測値 455 [M +H], HPLC/MS 方法2。
化合物580、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−フルオロ−8−メチルキノリン、塩酸塩の調製
2,4−ジクロロ−6−フルオロ−8−メチルキノリン、中間体580−I−1の合成
Figure 0006969800
2−フルオロ−3−メチルアニリン(2.5g、20mmol)に塩化ホスホリル(40ml)を加え、次にマロン酸(4.2g、40mmol)を少しずつ加えた。得られた反応混合液を80℃で16時間撹拌した。次に、反応混合液を室温にし、氷水に注いだ。水層をAcOEt(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗化合物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;2:98→5:95)似いい精製して、2,4−ジクロロ−6−フルオロ−8−メチルキノリンに対応する0.75g(収率20%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C26H32ClFN4 計算値 229; 実測値 230 [M +H], HPLC/MS 方法4。
2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−6−フルオロ−8−メチルキノリン、中間体580−I−2の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(10ml)中の2,4−ジクロロ−6−フルオロ−8−メチルキノリン(750mg、3.26mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(550mg、3.91mmol)及びt−BuONa(0.78g、8.15mmol)を加えた。得られた混合液を窒素で5分間脱気し、次にキサントホス(188mg、0.32mmol)及びPd(OAc)(36mg、0.16mmol)を加え、反応混合液を2時間加熱還流した。次に、反応混合液を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−6−フルオロ−8−メチルキノリンに対応する550mg(収率55%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C26H32ClFN4 計算値 334; 実測値 335 [M +H], HPLC/MS 方法4。
化合物580の遊離塩基、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−フルオロ−8−メチルキノリンの合成
Figure 0006969800
2mlのNMP中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−クロロ−6−フルオロ−8−メチルキノリン(150mg、0.44mmol)の溶液に、4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン(0.209mg、1.34 mmol)を加え、得られた混合液をマイクロ波オーブン中で200℃で3時間加熱した。次に、反応混合液を氷水で冷却、希釈し、濾過した。集めた固体を分取HPLCにより精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−フルオロ−8−メチルキノリンに対応する100mg(収率50%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:((ES+) C26H32ClFN4 計算値 454; 実測値 455 [M +H], HPLC/MS 方法5。
化合物580、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−フルオロ−8−メチルキノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
4mlのエーテル中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−フルオロ−8−メチルキノリン(0.1g、0.22mmol)の溶液に、EtO(2.0ml)中の4M HClを加え、得られた混合液を室温で3時間撹拌した。反応混合液を減圧濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−フルオロ−8−メチルキノリン塩酸塩に対応する90mg(収率82%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:( ES+) C26H32ClFN4 計算値 454 (M-HCl) ; 実測値 455 [M +H], HPLC/MS 方法2。
532−Meの化合物、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
−(4−メチルピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミン、中間体532−Me−I−1の合成
Figure 0006969800
0℃で10%エタノール水溶液(100ml)中のベンゼン−1,4−ジアミン(5.0g、46.29mmol)及び2−クロロ−4−メチルピリミジン(5.9g、46.29mmol)の撹拌溶液に、濃HCl水溶液(3.4ml、92.58mmol)を滴加した。得られた反応混合液を100℃で2時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた残留物を冷水で希釈し、10%NaHCO水溶液で中和し、AcOEt(2×100ml)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50ml)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗化合物を得て、これを、フラッシュクロマトグラフィー(REVELERIS-Grace 40g、シリカゲル:230〜400メッシュ、AcOEt−石油エーテル;1:4→3:7)により精製して、N−(4−メチルピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミンに対応する3g(収率32%)の淡褐色固体を得た。
質量:ES+) C11H12N4, 計算値 200; 実測値 201.1 [M+H], HPLC/MS 方法5。
2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−クロロキノリン、中間体532−Me−I−2の合成
Figure 0006969800
THF(20ml)中の2,4−ジクロロ−3−メチルキノリン(0.5g、2.35mmol)のアルゴンガス下の溶液に、N−(4−メチルピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミン(0.57g、2.83mmol)及びt−BuONa(0.63g、6.58mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで10分間脱気し、次にキサントホス(0.14g、0.23mmol)及びPd(OAc)(27mg、0.12mmol)を加え、次に反応混合液を80℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、冷水(30ml)で希釈し、AcOEt(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30ml)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して褐色油状物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(REVELERIS-Grace、40g、シリカゲル:230〜400メッシュ、AcOEt−石油エーテル1:4→3:7)により精製して、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル4−クロロキノリンに対応する0.18g(20%収率)の淡褐色の固体を得た。
質量:(ES+) C21H18ClN5 計算値 375.13; 実測値 376.1 [M+H], method HPLC/MS 方法6。
化合物532−Meの遊離塩基、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006969800
3mlのNMP中の2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−クロロキノリン(0.4g、1.06mmol)の溶液に、4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン(0.83g、5.30mmol)を加え、次に混合液をマイクロ波オーブン中で240℃で4時間加熱した。次に、反応混合液を氷水で冷却、希釈し、濾過した。集めた固体をSFC分取クロマトグラフィーにより精製して、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する70mg(収率13%)の淡黄色の固体を得た。
質量:(ES+) C30H37N7, 計算値 495.31; 実測値 496.3 [M +H], HPLC/MS 方法5。
化合物532−Me、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
0℃の2mlのエタノール中の2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン(0.07g、0.091mmol)の溶液に、エタノール(2ml)中の7.2M HClを加え、混合液を室温で1時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する60mg(収率80%)の淡黄色固体を得た。
質量:(ES+) C30H38ClN7 計算値 531.29; 実測値 496.3 [(M-HCl + H)]+, HPLC 方法6。
化合物540−Meの調製:2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
−(4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン、中間体540−Me−I−1の合成
Figure 0006969800
0℃の10%エタノール水溶液中のベンゼン−1,3−ジアミン(2.0g、18.51mmol)及び2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン(3.4g、18.51mmol)の撹拌溶液に、濃HCl水溶液(1.1ml)を滴加し。次に、得られた混合液を100℃で2時間撹拌した。次に、溶媒を留去し、得られた残留物を冷水で希釈し、10%NaHCOで塩基性化し、AcOEt(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20ml)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗化合物を得て、これを、フラッシュクロマトグラフィー(REVELERIS-Grace 40g、シリカゲル:230〜400メッシュ、AcOEt−石油エーテル1:0→1.5:8.5)により精製して、N−(4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミンに対応する1g(収率21%)の淡褐色の固体を得た。
;ES+) C11H9F3N4, 計算値 254; 実測値 255 [M+H], HPLC/MS 方法4。
2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−クロロキノリン、中間体540−Me−I−2の合成
Figure 0006969800
THF(10ml)中の2,4−ジクロロ−3−メチルキノリン(0.1g、0.47mmol)のアルゴンガス下の溶液に、N−(4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン(0.18g、0.70mmol)及びt−BuONa(0.13g、96.1mmol)を加えた。得られた反応混合液をアルゴンガスで10分間脱気し、次にキサントホス(27mg、0.047mmol)及びPd(OAc)(6mg、0.023mmol)を加え、反応混合液を80℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、冷水(10ml)で希釈し、AcOEt(2×20ml)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10ml)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して褐色の油状物を得て、(REVELERS Grace、40g、シリカゲル:230〜400メッシュ、AcOEt−石油エーテル;1:9→2:8)により精製して、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−クロロキノリンに対応する1g(収率20%の淡褐色固体を得た。
質量:(ES+) C21H15ClF3N5 計算値 429.10; 実測値 430 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物540−Meの遊離塩基、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006969800
3mlのNMP中の2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−クロロキノリン(0.3g、0.598mmol)の溶液に、4−(tert−ブチルアミノ)−ピペリジン(0.55g、3.49mmol)を加え、混合液をマイクロ波オーブン中で240℃で4時間加熱した。次に、反応混合液を氷水で冷却、希釈し、濾過した。次に、集めた固体を分取HPLCにより精製して、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する60mg(収率15%)の淡黄色固体を得た。
質量:(ES +)C30 H 34 F 3N 7、必要549.28;実測値(ES+) C30H34F3N7, 計算値 549.28; 実測値 550 [M +H], HPLC/MS 方法5。
化合物540−Me:2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
0℃で2mlのエタノール中の2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン(0.05g、0.091mmol)の溶液に、エタノール(2ml)中の7.2M HClを加え、得られた混合液を室温で1時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する40mg(収率75%)の淡黄色固体を得た。
質量:(ES+) C30H35ClF3N7 計算値 549 (M-HCl) ; 実測値 550 [(M-HCl + H)]+, HPLC/MS 方法4。
化合物352−CN、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩の調製
中間体2−クロロ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、中間体352−CN−I−1の調製
Figure 0006969800
アセトニトリル(70ml)中の2,4−ジクロロキノリン−3−カルボニトリル(0.6g、2.702mmol)の撹拌溶液に、4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン(0.42g、2.702mmol)を加え、反応物を70℃で1時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−クロロ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−キノリンに対応する600mg(収率65%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C19H23ClN4 計算値 342.16; 実測値 343 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物352−CNの遊離塩基、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリンの合成
Figure 0006969800
THF(4ml)中の2−クロロ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン(0.2g、0.585mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(0.124g、0.877mmol)及びt−BuONa(0.170g、1.754mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気した後、キサントホス(33.8mg、0.0584mmol)及び酢酸パラジウム(13mg、0.0584mmol)を加え、得られた反応混合液を100℃で3時間撹拌した。反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色の油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(t−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリンに対応する60mg(収率22%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C26H30ClN5 計算値 447.2; 実測値 448.22 [M+H], HPLC 方法4。
化合物352−CN、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
2mlのジクロロメタン中の2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン(60mg、103mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(2.0ml)中の2M HClの溶液を加え、混合液を室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン塩酸塩に対応する55mh(収率78%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C26H31Cl2N5 計算値 483 ; 実測値 446 [M-HCl-H], HPLC 方法4。
化合物498−CN、2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルベンジルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
2−(3−メチル−4−ブロモベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、中間体498−CN−I−1の合成
Figure 0006969800
THF(10ml)中の2−クロロ−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、中間体352−CN−I−1(500mg、1.46mmol)の窒素ガス下の溶液に、3−メチル−4−ブロモベンジルアミン塩酸塩(377mg、1.608mmol)及びt−BuONa(280mg、2.922mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで10分間脱気し、次にキサントホス(84mg、0.1461mmol)及びPd(OAc)(16mg、0.073mmol)を加え、反応混合液を還流下で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。次に、残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、EtOAc−石油エーテル;40:60→100:0)により精製して、2−(3−メチル−4−ブロモベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する200mg(収率27%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C27H32BrN5 計算値 505; 実測値 506 [M+H], HPLC/MS 方法2。
化合物498−CNの遊離塩基、2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルベンジルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006969800
トルエン(10ml)中の2−(3−メチル−4−ブロモベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン(190mg、0.376mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−アミン(71mg、0.413mmol)及びt−BuONa(72mg、0.752mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで10分間脱気し、次にキサントホス(21mg、0.0376mmol)及びPd(dba)(34mg、0.0376mmol)を加え、反応混合液を100℃で1時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して黄色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、MeOH−CHCl;0:100→20:80)により精製して、2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルベンジルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する60mg(収率20%)の淡黄色固体を得た。
質量:(ES+) C36H39N9 計算値 597; 実測値 598 [M+H], HPLC/MS 方法6。
化合物498−CN、2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルベンジルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
EtOH(0.5ml)中の2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルベンジルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン(0.06g、0.100mmol)の溶液に、EtOH(0.5ml)中の7.2M HClを加え、混合液を室温で1時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルベンジルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する55mg(収率87%)の淡黄色固体を得た。
質量:( ES+) C36H40N9Cl 計算値 597 (M-HCl) ; 実測値 598[M +H], 方法4。
実施例500−CNの化合物、4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(3−メチル−3−シアノ−4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ)キノリン塩酸塩の調製
4−メチル−N−(2−メチル−4−ニトロフェニル)ピリミジン−2−アミン、中間体500−CN−I−1の合成
Figure 0006969800
室温で丸底フラスコ中で、DMF(15ml)中の2−フルオロ−5−ニトロトルエン(1.0g、6.451mmol)の撹拌溶液に、2−アミノ−4−メチルピリミジン(0.77g、6.451mmol)及びCsCO(2.41g、9.677mmol)を加え、80℃で16時間撹拌した。反応をTLC(30%酢酸エチル/石油エーテル)で追跡した。反応の完了後、反応物質を室温にし、氷水に注ぎ、AcOEt(2×25ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗4−メチル−N−(2−メチル−4−ニトロフェニル)ピリミジン−2−アミン(2.3g)を得た。我々は、精製することなく直接次の工程に進んだ。
質量:(ES+) C12H12N4O2 計算値 244; 実測値 245.1 [M+H], HPLC/MS 方法7。
2−メチル−N−(4−メチルピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミン、中間体500−CN−I−2の合成
Figure 0006969800
10%Pd−C(100mg)をエタノール中の化合物500−CN−I−1(2.3g、9.387mmol)の撹拌溶液に室温で加えた。反応混合液を水素下(50psi)室温で5時間攪拌した。反応混合液を濾過し、減圧下で濃縮して褐色油状物を得た。粗化合物をエーテルで洗浄し、2−メチル−N−(4−メチルピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミンに対応する500mg(2工程で収率23%)の褐色固体を得た。
質量:(ES+) C12H14N4 計算値 214.12; 実測値 215.2 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物500−CNの遊離塩基、2−[4−(4−メチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリンの合成
Figure 0006969800
THF(20ml)中の化合物500−CN−I−2(0.220g、0.964mmol)の窒素ガス下の溶液に、2−クロロ−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、352−CN−I−1(0.3g、0.877mmol)及びt−BuONa(0.168g、1.754mmol)加えた。得られた混合液をアルゴンガスで30分間脱気し、次にキサントホス(50mg、0.087mmol)及びPd(OAc)(10mg、0.043mmol)を加え、反応混合液を80℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、10%MeOH:DCM)により精製して、2−[4−(4−メチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリンに対応する50mg(収率10.9%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C31H36N8 計算値 520.31; 実測値 521.3 [M+H], 方法4。
化合物500−CN、2−[4−(4−メチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
1mlのジクロロメタン中の2−[4−(4−メチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン(50mg、0.059mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(1.0ml)中の2M HClを加え、混合液を室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[4−(4−メチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン塩酸塩に対応する41mg(収率75%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C31H37ClN8 計算値 555.1; 実測値 521.1 [M-HCl+H], HPLC/MS 方法2。
実施例502−CNの化合物、2−[4−(4,6−ジメチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン塩酸塩の調製
4,6−ジメチル−N−(2−メチル−4−ニトロフェニル)ピリミジン−2−アミン、中間体502−CN−I−1の合成
Figure 0006969800
室温でフラスコ中で、DMF(15ml)中の2−フルオロ−5−ニトロトルエン(2g、12.903mmol)の撹拌溶液に、2−アミノ−3,5−ジメチルピリミジン(1.58g、12.90mmol)及びCsCO(6.2g、25.806mmol)を室温で添加し、80℃で16時間撹拌した。反応混合液をTLC(50%酢酸エチル/石油エーテル)で追跡した。反応の完了後、反応物を室温にし、氷水に注ぎ、混合液をAcOEt(2×100ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗4−メチル−N−(2−メチル−4−ニトロフェニル)ピリミジン−2−アミン(2.2g)を得た。粗生成物を、精製することなく次の工程に使用した。
質量:(ES+) C13H14N4O2 計算値 258.1; 実測値 259.1 [M+H], HPLC/MS 方法2。
−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−2−メチルベンゼン−1,4−ジアミン、中間体502−CN−I−2の合成
Figure 0006969800
エタノール中の化合物502−CN−I−1(2.2g、8.523mmol)の撹拌溶液に、室温で10%Pd−C(100mg)を加えた。反応混合液を水素下(50psi)、室温で5時間攪拌した。次に、反応混合液を濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、2%MeOH:DCM)により精製して、2−メチル−N−(4−メチルピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミンに対応する500mg(2工程で収率16%)の褐色固体を得た。
質量:(ES+) C13H16N4 計算値 228.14; 実測値 229.2 [M+H], HPLC/MS 方法7。
化合物502−CNの遊離塩基、2−[4−(4,6−ジメチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリンの合成
Figure 0006969800
THF(20ml)中の化合物502−CN−I−2(0.199g、0.877mmol)の窒素ガス下の溶液に、2−クロロ−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、中間体352−CN−I−1(0.3g、0.877mmol)及びt−BuONa(0.168g、1.754mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで30分間脱気し、次にキサントホス(50mg、0.087mmol)及びPd(OAc)(10mg、0.043mmol)を加え、反応混合液を80℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、10%MeOH:DCM)により精製して、2−[4−(4,6−ジメチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリンに対応する70mg(収率14.5%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C32H38N8 計算値 534.32; 実測値 535.3 [M+H], HPLC/MS 方法6。
化合物502−CN、2−[4−(4,6−ジメチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
1mlのDCM中の化合物2−[4−(4,6−ジメチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン(70mg.131mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(1.0ml)中の2M HClを加え、混合液を室温で30分間撹拌した。次に、反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[4−(4,6−ジメチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン塩酸塩に対応する60mg(収率81%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C32H39ClN8 計算値 569.2; 実測値 535.3 [M-HCl+H], HPLC/MS 方法6。
実施例510−CNの化合物、2−[4−(4−メチル−6−メトキシピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
2−クロロ−4−メトキシ−6−メチルピリミジン、中間体510−CN−I−1の合成
Figure 0006969800
濃HCl水溶液(50ml)中の2−アミノ−4−メトキシ−6−メチルピリミジン(5g、35.97mmol)の溶液に、水(5ml)中のNaNO(2.97g、43.16mmol)を0℃で30分間ゆっくり滴加し、反応混合液を室温で1時間撹拌した。次に、反応混合液を10N水酸化ナトリウム溶液でクエンチし、不溶性物質を濾過し、濾液を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−クロロ−4−メトキシ−6−メチルピリミジンに対応する600mg(収率8%)の白色固体を得た。
4−メトキシ−6−メチル−N−(2−メチル−5−ニトロフェニル)ピリミジン−2−アミン、中間体510−CN−I−2の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(15ml)中の化合物510−CN−I−1(600mg、3.797mmol)の窒素ガス下の溶液に、化合物3(578mg、3.797mmol)及び炭酸セシウム(2.148g、6.592mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで30分間脱気し、次にキサントホス(440mg、0.759mmol)及びPd(dba)(348mg、0.379mmol)を加え、反応混合液を100℃で16時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;70%)により精製して、4−メトキシ−6−メチル−N−(2−メチル−5−ニトロフェニル)ピリミジン−2−アミンに対応する0.3g(収率28.8%)の淡黄色固体を得た。
質量:(ES+) C13H14N4O3 計算値 274.11; 実測値 275.1 [M+H], HPLC/MS 方法8。
−(4−メトキシ−6−メチルピリミジン−2−イル)−6−メチルベンゼン−1,3−ジアミン、中間体510−CN−1−3の合成
Figure 0006969800
EtOH(30ml)中の化合物510−CN−I−2(0.3g、1.006mmol)の溶液に10%Pd/C(30mg)を加えた。得られた混合液を水素下(1バール)で16時間撹拌した。触媒を濾別し、EtOHで洗浄し、溶媒を減圧下で濃縮して、N−(4−メトキシ−6−メチルピリミジン−2−イル)−6−メチルベンゼン−1,3−ジアミンに対応する0.20gの淡褐色固体を得た。粗生成物をさらに精製することなく次の工程で使用した。
化合物510−CNの遊離塩基、2−[4−(4−メチル−6−メトキシピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(10ml)中の化合物510−CN−I−3(0.2g、0.585mmol)の窒素ガス下の溶液に、2−クロロ−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、中間体352−CN−I−1(0142g、0.585mmol)及び炭酸セシウム(381mg、1.169mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(68mg、0.1169mmol)及びPd(dba)(54mg、0.0585mmol)を加え、反応混合液を100℃で4時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−[4−(4−メチル−6−メトキシピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する90mg(収率28%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C32H38N8O 計算値 550.31; 実測値 551.3 [M+H], HPLC/MS 方法8。
化合物510−CN、2−[4−(4−メチル−6−メトキシピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩塩の合成
Figure 0006969800
2mlの1,4−ジオキサン中の化合物510−CNの遊離塩基(90mg、0.1636mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン(2.0ml)中の4M HClを加え、混合液を室温で30分間攪拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[4−(4−メチル−6−メトキシピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する80mg(収率84%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C32H39ClN8O 計算値 586.29; 実測値 551 [M-HCl+H], HPLC/MS 方法6。
化合物512−CN、2−[3−メチル−4−(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
2−クロロ−4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン、中間体512−CN−I−1の合成
Figure 0006969800
濃HCl水溶液(6ml)中の4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンの溶液に、水(1ml)中のNaNO(0.38g、5.521mmol)を0℃で10分間ゆっくり滴加し、反応混合液を室温で3時間撹拌した。反応混合液を10N水酸化ナトリウム水溶液でクエンチした後、得られた溶液を濾別し、濾液を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−クロロ−4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジンに対応する300mg(収率47%)の白色固体を得た。
N−(2−メチル−5−ニトロフェニル)−4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−アミン、中間体512−CN−I−2の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(10ml)中の化合物512−CN−I−1(300mg、1.648mmol)の窒素ガス下の溶液に、2−アミノ−4−ニトロトルエン(159mg、1.648mmol)及び炭酸セシウム(1.074g、3.296mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで30分間脱気し、次にキサントホス(191mg、0.329mmol)及びPd(dba)(151mg、0.1648mmol)を加え、得られた反応混合液を100℃で4時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;70%)により精製して、4,6−ジメチル−N−(2−メチル−5−ニトロフェニル)フロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンに対応する0.3g(収率61%)の淡黄色固体を得た。
質量:(ES+) C15H14N4O3 計算値 298.11; 実測値 299.1 [M+H], HPLC/MS 方法8。
−(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)−6−メチルベンゼン−1,3−ジアミン、中間体512−CN−I−3の合成
Figure 0006969800
EtOH(30ml)中の化合物512−CN−I−2(0.3g、1.006mmol)の溶液に10%Pd/C(30mg)を加えた。得られた混合液を水素下(1バール)で16時間撹拌した。触媒を濾別し、EtOHで洗浄し、溶媒を減圧下で濃縮して、N−(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)−6−メチルベンゼン−1,3−ジアミンに対応する0.29gの淡褐色の固体を得た。粗生成物を、さらに精製することなく次の工程で使用した。
化合物512−CNの遊離塩基、2−[3−メチル−4−(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(10ml)中の化合物352−CN−I−1(0.4g、1.169mmol)の窒素ガス下の溶液に、化合物512−CN−I−3(0.313g、1.169mmol)及び炭酸セシウム(0.953g、2.898mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(135mg、0.233mmol)及びPd(dba)(107mg、0.116mmol)を加え、反応混合液を100℃で12時間攪拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−[3−メチル−4−(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する350mg(収率52%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C34H38N8O 計算値 574.31; 実測値 575.3 [M+H], HPLC/MS 方法4。
実施例512−CNの化合物、2−[3−メチル−4−(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(2.0ml)中の化合物512−CNの遊離塩基(100mg、0.164mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン(2.0ml)中の4M HClを加え、混合液を室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[3−メチル−4−(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する330mg(収率88%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C34H39ClN8O 計算値 610.29; 実測値 575.3 [M-HCl+H], HPLC/MS 方法6。
化合物522−CN、2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
3−メチル−4−ヨードフェニルカルバミン酸N−tert−ブチル、中間体522−CN−I−1の合成
Figure 0006969800
THF(200ml)中の2−ヨード−5−アミノトルエン(10g、43.1mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(10.81g、128.76mmol)及びBocO(14.09g、64.66mmol)を加え、反応混合液を50℃で12時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、4−ヨード−3−メチルフェニルカルバミン酸N−tert−ブチルに対応する10g(収率69%)の褐色固体を得た。粗生成物をさらに精製することなく次の工程で使用した。
質量:(ES+) C12H16INO2 計算値 333.02; 実測値 332 [M-H], HPLC/MS 方法4。
3−メチル−4−(2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)フェニルカルバミン酸tert−ブチル、中間体522−CN−I−2の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(8ml)中の2−(ピリジン−3−イル)−4−アミノピリミジン(0.4g、2.325mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−ヨード−3−メチルフェニルカルバミン酸tert−ブチル(1.548g、4.651mmol)及び炭酸セシウム(2.273g、6.976mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(270mg、0.465mmol)及びPd(dba)(213mg、0.233mmol)を加え、反応混合液を100℃で12時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、3−メチル−4−(2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)フェニルカルバミン酸tert−ブチルに対応する400mg(収率45%)の褐色固体を得た。
質量:(ES+) C21H23N5O2 計算値 377; 実測値 378 [M+H], HPLC/MS 方法8。
2−メチル−N−(2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)ベンゼン−1,4−ジアミン、中間体522−CN−I−3の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(10ml)中の化合物3−メチル−4−(2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)フェニルカルバミン酸tert−ブチル(400mg、1.061mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン(10.0ml)中の4M HCl溶液を加え、混合液を室温で1時間攪拌した。反応混合液を減圧下で濃縮した。残留物を飽和重炭酸塩溶液とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、2−メチル−N−(2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)ベンゼン−1,4−ジアミンに対応する250mg(収率85%)の褐色固体を得た。粗生成物をさらに精製することなく次の工程で使用した。
質量:(ES+) C16H15N5計算値 277.13; 実測値 278 [M+H], HPLC/MS 方法8。
化合物522−CNの遊離塩基、2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(8ml)中の化合物352−CN−I−1(0.4g、1.169mmol)の窒素ガス下の溶液に、2−メチル−N−(2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)ベンゼン−1,4−ジアミン(0.323g、1.169mmol)及び炭酸セシウム(0.95g、2.923mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(67.6mg、0.0117mmol)及びPd(dba)(107mg、0.0117mmol)を加え、得られた反応混合液を100℃で12時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する300mg(収率58%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C35H37N9 計算値 583; 実測値 584 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物522−CN、2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
DCM(3ml)中の2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン(300mg、0.514mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(3.0ml)中の2M HClを加え、混合液を室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する230mg(収率72%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:ES+) C35H38ClN9 計算値 619.29; 実測値 584.3[M-HCl+H], HPLC/MS 方法6。
化合物524−CN、2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)−5−シアノピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
4−(5−シアノ−2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−メチルフェニルカルバミン酸tert−ブチル、中間体524−CN−I−1の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(20ml)中の4−アミノ−5−シアノ−2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン(500mg、2.538mmol)の窒素ガス下の溶液に、化合物522−CN−I−1(1.69g、5.076mmol)及び炭酸セシウム(1.65g、5.076mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで30分間脱気し、次にキサントホス(294mg、0.507mmol)及びPd(dba)(232mg、0.253mmol)を加え、反応混合液を100℃で12時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;70%)により精製して、4−(5−シアノ−2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−メチルフェニルカルバミン酸tert−ブチルに対応する0.5g(収率49%)の淡黄色固体を得た。
質量:(ES+) C22H22N6O2 計算値 402.18; 実測値 403.1 [M+H], HPLC/MS 方法8。
4−[(4−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ]−2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−5−カルボニトリル、中間体524−CN−I−2の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(5ml)中の化合物524−CN−I−1(500mg、1.243mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン(5.0ml)中の4M HClを加え、混合液を室温で4時間維持した。次に、反応混合液を減圧下で濃縮した。残留物を水(10ml)で希釈し、次に固体重炭酸塩でクエンチし、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、4−[(4−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ]−2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−5−カルボニトリルに対応する0.3g(収率79%)の褐色固体を得た。
質量:(ES+) C17H14N6 計算値 302.13; 実測値 303.1 [M+H], HPLC/MS 方法8。
化合物524−CNの遊離塩基、2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)−5−シアノピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(10ml)中の化合物352−CN−I−1(0.4g、1.169mmol)の窒素ガス下の溶液に、化合物524−CN−I−2(0.35g、1.169mmol)及び炭酸セシウム(0.953g、2.898mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(135mg、0.233mmol)及びPd(dba)(107mg、0.1169mmol)を加え、反応混合液を100℃で1時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)−5−シアノピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する100mg(収率14%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C36H36N10 計算値 608.31; 実測値 609 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物524−CN、2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)−5−シアノピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(2ml)中の化合物524−CNの遊離塩基(100mg、0.164mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン(2.0ml)中の4M HClを加え、混合液を室温で30分攪拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)−5−シアノピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する85mg(収率80%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C36H37ClN10 計算値 644.29; 実測値 609 [M-HCl+H], HPLC/MS 方法6。
化合物532−CN、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
化合物532−CNの遊離塩基、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(4ml)中の(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)−4−フェニルアミン(0.2g、0.585mmol)の窒素ガス下の溶液に、化合物352−CN−I−1(0.175g、0.877mmol)及びt−BuONa(0.170g、1.754mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(33.8mg、0.0584mmol)及びPd(OAC)(13mg、0.0584mmol)を加え、反応混合液を100℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する50mg(収率16.8%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C30H34N8 計算値 506.29 ; 実測値 507.22 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物532−CN、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
DCM(1ml)中の化合物532−CNの遊離塩基(50mg、0.0988mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(1.0ml)中の2M HClを加え、得られた混合液を室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する40mg(収率75%)のオフホワイト色の固体を得た。
質量:(ES+) C30H35ClN8 計算値 542.27; 実測値 507 [M-HCl+H], HPLC/MS 方法4。
化合物534−CN、2−[3−メチル−4−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
N−(2−メチル−4−ニトロフェニル)−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン中間体、534−CN−I−1の合成
Figure 0006969800
濃HCl水溶液を、10%エタノール水溶液中の2−アミノ−5−ニトロトルエン(2g、13.15mmol)及び2−クロロ−4−トリフルオロメチルピリミジン(2.39g、13.15mmol)の撹拌溶液に加えた。反応混合液を80℃で16時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcで分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して黄色固体を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;20:80)により精製して、N−(2−メチル−4−ニトロフェニル)−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミンに対応する800mg(収率25%)お黄色固体を得た。
質量:(ES+) C12H9F3N4O2計算値 298.07; 実測値 299.0 [M+H], HPLC/MS 方法6。
2−メチル−N−(4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミン、中間体534−CN−I−2の合成
Figure 0006969800
室温でエタノール中の化合物−534−CN−I−1(0.8g、2.684mmol)の撹拌溶液に10%Pd−Cを加え、反応混合液を水素下(50psi)室温で5時間攪拌した。次に、反応混合液を濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をエーテルで洗浄して、2−メチル−N−(4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミンに対応する500mg(収率69.3%)の黄色固体を得た。
質量:(ES+) C12H11F3N4 計算値 268.09.26; 実測値 269.1 [M+H], HPLC/MS 方法6。
化合物534−CNの遊離塩基、2−[3−メチル−4−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006969800
THF(15ml)中の化合物352−CN−I−1(0.3g、0.875mmol)の窒素ガス下の溶液に、化合物−534−CN−I−2(0.235g、0.8775mmol)及びt−BuONa(0.255g、2.625mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(50.0mg、0.087mmol)及びPd(OAc)(10.0mg、0.044mmol)を加え、反応混合液を80℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、0〜10%MeOH:DCM)により精製して、2−[3−メチル−4−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する50mg(収率10%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C31H33F3N8 計算値 574.28.26; 実測値 575.2M+H], HPLC/MS 方法6。
化合物534−CN、2−[3−メチル−4−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
DCM(1ml)中の化合物534−CNの遊離塩基(50mg、574.28mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(1.0ml)中の2M HClを加え、得られた混合液を室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[3−メチル−4−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の40mg(収率71%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C31H34F3ClN8 計算値 610.25; 実測値 575.2 (M-HCl+H], HPLC 方法4。
実施例538−CNの化合物、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)−4−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン塩酸塩の調製
N−(2−メチル−5−ニトロフェニル)−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン、中間体538−CN−I−1の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(20ml)中の2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン(1.0g、5.47mmol)の窒素ガス下の溶液に、2−メチル−5−ニトロアニリン(1.0g、6.5mmol)及び炭酸セシウム(4.64g、14.25mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで30分間脱気し、次にキサントホス(330mg、0.57mmol)及びPd(dba)(520mg、0.57mmol)を加え、反応混合液を100℃で6時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;30%)により精製して、N−(2−メチル−5−ニトロフェニル)−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミンに対応する0.5g(収率31%)の淡黄色固体を得た。
質量:ES+) C12H9F3N4O2 計算値 298; 実測値 299 [M+H], HPLC/MS 方法4。
6−メチル−N−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]ベンゼン−1,3−ジアミン、中間体538−CN−I−2の合成
Figure 0006969800
EtOH(15ml)中のN−(2−メチル−5−ニトロフェニル)−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン(0.5g、1.67mmol)の溶液に、10%Pd/C(50mg)を加えた。得られた混合液を水素下(1バール)で6時間撹拌した。触媒を濾別し、EtOHで洗浄し、溶媒を減圧下で濃縮して、6−メチル−N−(4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミンに対応する0.35g(収率77.7%)の淡褐色固体を得た。
質量:ES+) C12H11F3N4 計算値 268; 実測値 269 [M+H], HPLC/MS 方法2。
化合物538−CNの遊離塩基、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)−4−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリンの合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(25ml)中の2−[3−(4−トリフルオロメチル−2−ピリミジンアミノ)−4−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン、352−CN−I−1(0.45g、1.3mmol)の窒素ガス下の溶液に、6−メチル−N−(4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン、538−CN−I−2(0.35g、1.3mmol)及びt−BuONa(312mg、3.25mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで30分間脱気し、次にキサントホス(62mg、0.13mmol)及びPd(OAc)(29mg、0.13mmol)を加え、反応混合液を100℃で16時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、4%MeOH−CHCl)により2回精製して、2−[3−(4−トリフルオロメチル−2−ピリミジンアミノ)−4−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリンに対応する30mg(収率4%)の淡褐色の固体を得た。
質量:(ES+) C31H33F3N8 計算値 574; 実測値 575 [M+H], HPLC 方法2。
化合物538−CN、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)−4−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(5ml)中の2−[3−(4−トリフルオロメチル−2−ピリミジンアミノ)−4−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン(0.03g、0.05mmol)の溶液に、0℃で1,4−ジオキサン(5.0ml)中の4M HClを加え、混合液を室温で6時間撹拌した。次に、反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[3−(4−トリフルオロメチル−2−ピリミジンアミノ)−4−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)−キノリン塩酸塩に対応する25mg(収率78%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C31H34ClF3N8 計算値 574(M-HCl); 実測値 575 [(M-HCl) +H]+, HPLC/MS 方法5。
化合物540−CN、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、実施例540−CNの化合物の遊離塩基の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(4ml)中の化合物352−CN−I−1(0.2g、0.585mmol)の窒素ガス下の溶液に、化合物540−Me−I−1(0.222g、0.877mmol)及びt−BuONa(0.170g、1.754mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(33.8mg、0.0584mmol)及びPd(OAC)(13mg、0.0584mmol)を加え、反応混合液を100℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する70mg(収率21%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C30H31F3N8 計算値 560.26; 実測値 561.22 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物540−CN、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
DCM(2ml)中の化合物540−CNの遊離塩基(70mg、0.125mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(2.0ml)中の2M HClを加え、混合液を室温で30分間撹拌した。次に、反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する67mg(収率90%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:ES+) C30H32ClF3N8 計算値 596; 実測値 559 [M-HCl-H]+, HPLC/MS 方法4。
化合物3131−CN、2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
N−(2−メチル−4−ニトロフェニル)−4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−アミン、中間体3131−CN−I−1の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(10ml)中の4−(ピリジン−3−イル)−2−クロロピリミジン(200mg、1.047mmol)の窒素ガス下の溶液に、2−メチル−4−ニトロアニリン(159mg、1.047mmol)及び炭酸セシウム(682mg、2.094mmol)を加えた。得られた混合液をアルゴンガスで30分間脱気し、次にキサントホス(61mg、0.1047mmol)及びPd(dba)(96mg、0.1047mmol)を加え、反応混合液を100℃で4時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;70%)により精製して、N−(2−メチル−4−ニトロフェニル)−4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−アミンに対応する0.2g(収率62%)の淡黄色固体を得た。
質量:ES+) C16H13N5O2 計算値 307.11; 実測値 308.1 [M+H], 方法8。
2−メチル−N−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,4−ジアミン、中間体3131−CN−I−2の合成
Figure 0006969800
EtOH(20ml)中の化合物3131−CN−I−2(0.2g、0.651mmol)の溶液に10%Pd/C(20mg)を加えた。得られた混合液を水素下(1バール)で16時間撹拌した。触媒を濾別し、EtOHで洗浄し、溶媒を減圧下で濃縮して、2−メチル−N−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミンに対応する0.15g(収率83%)の淡褐色固体を得た。
質量:ES+) C16H15N5 計算値 277.13; 実測値 278 [M+H], HPLC/MS 方法8。
化合物3131−CNの遊離塩基、2−{4−[4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ]−3−メチルフェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンの合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(4ml)中の352−CN−I−1(0.2g、0.585mmol)の窒素ガス下の溶液に、3131−CN−I−2(0.16g、0.585mmol)及びt−BuONa(0.170g、1.754mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(33.8mg、0.0584mmol)及びPd(dba)(53.5mg、0.0584mmol)を加え、反応混合液を100℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−{4−[4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ]−3−メチルフェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する40mg(収率12%)の白色固体を得た。
質量:ES+) C35H37N9 計算値 583.32; 実測値 584.22 [M+H], HPLC/MS 方法8。
化合物3131−CN、2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
ジオキサン(1ml)中の2−{4−[4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ]−3−メチルフェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン(40mg、0.103mmol)の溶液に、1,4−ジオキサン(1.0ml)中の4M HClを加え、混合液を室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する30mg(収率71%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C35H38ClN9 計算値 619.29 ; 実測値 584 [M-HCl+H], HPLC/MS 方法6。
実施例540−Fの化合物、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−フルオロ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の調製
2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−フルオロ−4−クロロキノリン、中間体540−F−I−1の合成
Figure 0006969800
1,4−ジオキサン(4ml)中の2,4−ジクロロ−3−フルオロキノリン(0.1g、0.465mmol)の窒素ガス下の溶液に、化合物中間体540−Me−I−1(141.7mg、0.558mmol)及びKCO(0.158g、1.145mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで5分間脱気し、次にキサントホス(26.9mg、0.046mmol)及びPd(dba)(21.3mg、0.023mmol)を加え、反応混合液を100℃で2時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とAcOEtに分配し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、AcOEt−石油エーテル;10:90→15:85)により精製して、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−フルオロ−4−クロロキノリンに対応する110mg(収率55%)の白色固体を得た。
質量:(ES+) C20H12ClF4N5 計算値 433.07; 実測値 434.1 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物540−Fの遊離塩基、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−フルオロ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
NMP(2ml)中の化合物540−FI−1(100mg、0.230mmol)の溶液に、4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン(108mg、0.692mmol)、続いてDiPEA(0.06ml、0.345mmol)を加え、得られた混合液を220℃でマイクロ波中で5時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、氷水及びAcOEtで希釈し、水層をAcOEtで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮してオフホワイトの固体を得た。得られた固体を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、MeOH−DCM;05:95→10:90)により精製して、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−フルオロ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリンに対応する0.4g(収率31%)のオフホワイトの固体を得た。
質量:(ES+) C29H31F4N7 計算値 553.26; 実測値 554.2 [M+H], HPLC/MS 方法4。
化合物540−F、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−フルオロ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩の合成
Figure 0006969800
DCM(2ml)中の化合物540−Fの遊離塩基(40mg、0.072mmol)の溶液に、エタノール(2.0ml)中の2M HClを加え、混合液を室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄して、2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−フルオロ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン塩酸塩に対応する40mg(収率95%)の黄色固体を得た。
質量:(ES+) C29H32ClF4N7 計算値 553.26; 実測値 554.3 [M-HCl+H], HPLC/MS 方法4。
化学合成の追加例
一般的手順GP−1
本一般的手順GP−1を使用して、式IIIの特定の化合物、特に下記式III’−aの化合物を調製することができる:
Figure 0006969800
[ここで、Q、Q、Q、びQは、それぞれ独立して、H、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換アルコキシである]。
2−シアノ−3−オキソ−3−(アリールアミノ)プロパン酸エチル(3)の合成
Figure 0006969800
[ここで、Q、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、一般式III’−aで上に定義した通りである]。
DMF中のイソシアアン酸アリール(1)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、2−シアノ酢酸エチル(2)(1.2mmol)を加え、続いてEtN(2.5mmol)を加えた。反応混合液を室温で3時間撹拌した。次に、反応混合液を砕いた氷水に注ぎ、濾過し、n−ペンタンで洗浄して、2−シアノ−3−オキソ−3−(アリールアミノ)プロパン酸エチル(3)に対応する固体生成物を50〜65%の収率で得た。
2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−カルボニトリル誘導体(4)の合成
Figure 0006969800
[ここで、Q、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、一般式III’−aで上に定義した通りである]。
1,2−ジクロロベンゼン中の2−シアノ−3−オキソ−3−(アリールアミノ)プロパン酸エチル(3)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液を、185〜190℃で6時間加熱した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、EtOHで洗浄して、所望の化合物(4)(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−カルボニトリル)(4)に対応する固体化合物を、少なくとも70%(例えば、72〜85%)の収率で得た。
2,4−ジクロロ−キノリン−3−カルボニトリル誘導体(5)の合成
Figure 0006969800
[ここで、Q、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、一般式III’−aで上に定義した通りである]。
POCl中の2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−カルボニトリル誘導体(4)(1.0mmol)の窒素ガス下の撹拌溶液に、PCl(0.80g、0.7mmol)を窒素雰囲気下で加え、6時間加熱還流した。次に、反応混合液を室温に冷却し、次に減圧下で溶媒を留去して残留物を得た。得られた残留物を冷水(15℃未満)で粉砕し、濾過し、n−ペンタンで洗浄して、化合物(5)(2,4−ジクロロ−キノリン−3−カルボニトリル誘導体)を淡黄色固体として少なくとも50%(例えば、57〜69%)の収率で得た。
2−クロロ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン誘導体(7a)の合成:
Figure 0006969800
[ここで、Q、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、一般式III’−aで上に定義した通りである]。
MeCN中の化合物(5)(2,4−ジクロロ−8−キノリン−3−カルボニトリル誘導体)(1.0mmol)の窒素ガス下の攪拌溶液に、N−tert−ブチルピペリジン−4−アミン(6a)(1.2mmol)を加えた。反応混合液を80℃で4時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、MeCNで洗浄して、化合物(7a)(2−クロロ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン誘導体)(固体生成物)を少なくとも50%(例えば、58〜78%)の収率で得た。
式III’−aの化合物(2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン誘導体)の合成
Figure 0006969800
条件A(NMP、85℃、48時間)下での反応:
NMP(4mL)中の化合物(7a)(2−クロロ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン誘導体(1.0mmol)の窒素ガス下の攪拌溶液に、4−クロロベンジルアミン(8)(4.0mmol)を加えた。得られた混合液を80℃で48時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して固体残留物を得た。後者を分取HPLCにより精製して、所望の化合物(III’−a)(2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン誘導体)を固体生成物として少なくとも20%の収率で得た。
条件B(Pd(OAc)、キサントホス、t−BuONa、THF、70℃、5時間)での反応
THF中の化合物7a(2−クロロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−3−シアノキノリン誘導体)(1.0mmol)の窒素ガス下の撹拌溶液に、4−クロロベンジルアミン(8)(1.3mmol)及びt−BuONa(3.0mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(0.1mmol)及びPd(OAc)(0.1mmol)を加え、反応混合液を70℃で5時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を分取HPLCにより精製して、対応するIII’−aの化合物式(2−クロロ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−キノリン誘導体)を固体として少なくとも10%の収率で得た。
以下の表の化合物は、一般的手順GP−1に従って調製される:
Figure 0006969800
一般的手順GP−2
本発明の手順GP−2を使用して、一般式IIの特定の化合物、特に下記一般式II−aの化合物を調製することができる:
Figure 0006969800
[ここで、R及びRは、一般式IIで定義した通りである]。
3−もしくは4−置換アミノピペリジン誘導体(6)の合成:
Figure 0006969800
[ここで、R及びRは、一般式IIで定義した通りである]。
工程A:
DCE中の3−もしくは4−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(A)(1.0mmol)及びアミン(B)(1.5mmol)の窒素ガス下の撹拌溶液に、酢酸(0.1mmol)を0℃で加えた。10分後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.0mmol)を同じ温度で反応混合液に加え、室温で16時間撹拌した。次に、反応の完了をTLCでチェックした。TLCは出発物質の消費を示したため、反応混合液を1N NaOH水溶液でクエンチし、室温で10分間撹拌した。次に、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。次に、粗物質を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル(60〜120メッシュ)、石油エーテル中の0%〜100%EtOAcで溶出する)により精製して、3−もしくは4−アミノBocピペリジンCを少なくとも30%(30〜60%)の収率で得た。
工程B:
DCM(5ml)中の4アミノBocピペリジンC(1.0mmol)の窒素ガス下の撹拌溶液に、ジオキサン(8ml)中の4N HCl溶液を0℃で加えた。次に、反応混合液を室温で3時間撹拌した。次に、反応の完了をTLCでチェックし、TLCは出発物質の消費を示したため、溶媒は減圧下で除去した。得られた粗物質をジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して、化合物(6b)(3−もしくは4−アミノピペリジン)を、塩酸塩として及び固体化合物として少なくとも60%(例えば65〜95%)の収率で得た。
化合物(7b)(2−クロロ−3−シアノ−4−(置換3−もしくは4−アミノピペリジン−1−イル)キノリン)の合成:
Figure 0006969800
[R及びRは、一般式IIで定義した通りである]。
MeCN中の2,4−ジクロロ−3−シアノキノリン(5)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、置換3−もしくは4−アミノピペリジン(6c)(1.2mmol)を加えた。反応混合液を80℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、MeCNで洗浄して、2−クロロ−3−シアノ−4−(3−もしくは4−置換アミノピペリジン−1−イル)キノリン(7b)に対応する固体化合物を、少なくとも30%(例えば、35〜87%)の収率で得た。
注:反応混合液中のHClを中和するために、HCl塩(6b)として使用されたアミノピペリジン(6c)の場合に、TEAは反応において塩基として使用された。
式II−aの化合物(2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−もしくは4−置換アミノピペリジン−1−イル)キノリン)の合成:
Figure 0006969800
THF(4ml)中の化合物(7b)(2−クロロ−3−シアノ−4−(3−もしくは4−置換アミノピペリジン−1−イル)キノリン)(1.0mmol)の窒素ガス下の攪拌溶液に、4−クロロベンジルアミン(8)(1.5mmol)及びt−BuONa(3.0mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで10分間脱気し、次にキサントホス(0.1mmol)及びPd(OAc)(0.1mmol)を加え、反応混合液を70〜80℃で5時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色固体を得た。後者をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、MeOH−DCM;0%→10%)又は分取HPLCにより精製して、所望の式(II−a)の化合物(2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−もしくは4−置換アミノピペリジン−1−イル)キノリン)を、固体化合物として少なくとも5%(例えば6〜50%)の収率で得た。
注:化合物6cのいくつかの例では、基R及び/又はRはHであってもよい。これらの例について、対応するアミン官能基(−NH又は−NH−R又は−NH−R)は、任意の適切な保護基(例えば、3級ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルバメート(Cbz)基)により保護することができる。従って、対応する化合物II−aは、ピペリジン環上にN−保護アミン官能基を有するであろう。これらの化合物II−aの対応する遊離塩基形態への変換は、当該分野で公知の任意の適切な脱保護技術を使用して行うことができる。
以下の表の化合物は、一般的手順GP−2に従って調製される:
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
一般的手順GP−3
本発明の手順GP−3を使用して、一般式IIの特定の化合物、特に下記一般式II−bの化合物を調製することができる:
Figure 0006969800
[ここで、R及びRは、一般式IIで定義した通りである]。
化合物(6d)(3−置換アミノピロリジン誘導体)の合成:
Figure 0006969800
[R及びRは、一般式II一般式IIで定義した通りである]。
工程A:
DCE中の3−オキソピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(A’)(1.0mmol)及びアミン(B)(1.5mmol)の窒素ガス下の撹拌溶液に、酢酸(0.1mmol)を0℃で加えた。10分後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.0mmol)を反応混合液に同じ温度で加え、室温で16時間撹拌した。次に、反応の完了をTLCでチェックし、TLCは出発物質の消費を示したため、反応混合液を1N NaOH水溶液でクエンチし、室温で10分間撹拌し、次に水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。次に、粗物質を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル(60〜120メッシュ)、石油エーテル中0〜100%EtOAcを溶出)により精製して、所望の化合物(C’)(Boc保護ピロリジン)を少なくとも40%(例えば43〜77%)の収率で得た。
工程B:
DCM(5ml)中の化合物(C’)(Boc保護されたピロリジン)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、ジオキサン(8ml)中4N HCl溶液(0℃)を加えた。次に、反応混合液を室温で3時間撹拌した。次に、反応の完了をTLCによりチェックし、TLCは出発物質の消費を示したため、溶媒を減圧下で除去した。得られた粗物質をジエチルエーテルで洗浄し、次に乾燥して、所望の化合物(6d)(3−アミノピロリジン誘導体)を塩酸塩として及び固体化合物として、少なくとも80%(例えば85〜90%)の収率で得た。
化合物(7c)(2−クロロ−3−シアノ−4−(3−アミノピロリジン−1−イル)キノリン誘導体)の合成:
Figure 0006969800
[R及びRは、一般式IIで定義した通りである]。
MeCN(5ml)中の2,4−ジクロロ−3−シアノキノリン(5)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、化合物6e(1.0mmol)を加えた。反応混合液を80℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、MeCNで洗浄して、2−クロロ−3−シアノ−4−(3−アミノピロリジン−1−イル)キノリン誘導体に対応する固体化合物(7c)を、少なくとも50%(59〜89%)の収率が得た。
注:反応混合液中のHClを中和するために、塩酸塩形態(6d)で得られた中間体(6e)の場合に、トリエチルアミン(TEA)は塩基として使用された。
式(II−b)の化合物:2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−アミノピロリジン−1−イル)キノリン誘導体の合成:
Figure 0006969800
[R及びRは、一般式IIで定義した通りである]。
THF(4ml)中の化合物(7c)(2−クロロ−3−シアノ−4−(3−アミノピロリジン−1−イル)キノリン誘導体)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(8)(1.5mmol)及びt−BuONa(3.0mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで10分間脱気し、次にキサントホス(0.1mmol)及びPd(OAc)(0.1mmol)を加え、反応混合液を80℃で5時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して褐色固体を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、MeOH−DCM;0%→10%)又は分取HPLCにより精製して、式II−bの化合物[2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−アミノピロリジン−1−イル)キノリン誘導体]を、固体化合物として少なくとも5%(例えば6〜32%)の収率で得た。
注:化合物6eのいくつかの例では、基R及び/又はRはHであってもよい。これらの例について、対応するアミン官能基(−NH又は−NH−R又は−NH−R)は、任意の適切な保護基(例えば、3級ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルバメート(Cbz)基)により保護することができる。従って、対応する化合物II−bは、ピロリジン環上にN−保護アミン官能基を有するであろう。これらの化合物II−bの対応する遊離塩基形態への変換は、当該分野で公知の任意の適切な脱保護技術を使用して行うことができる。
以下の表の化合物は、一般的手順GP−3に従って調製される:
Figure 0006969800
Figure 0006969800
一般的手順GP−4
本発明の手順GP−4を使用して、一般式IIの特定の化合物、特に下記一般式II−cの化合物を調製することができる:
Figure 0006969800
[ここで、Lは単結合であり、Rは置換もしくは非置換アリールオキシ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシである]。
中間体6eの合成:
Figure 0006969800
[ここで、R−O(=R)は、置換もしくは非置換アリールオキシ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシである]。
工程A:
THF(20ml)中の化合物A”(3−もしくは4−Bocピペリジノール)(1.0mmol)及びアリールヒドロキシル又はヘテロアリールヒドロキシル(D)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、DIAD(1.1mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.1mmol)を0℃で加えた。反応混合液を室温で一晩撹拌した。次に、反応の完了をTLCでチェックし、TLCは出発物質の消費を示したため、反応混合液を1N NaOH水溶液でクエンチし、室温で10分間撹拌した。次に、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。次に、粗物質をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル(60〜120メッシュ)、石油エーテル中の0%〜100%EtOAcで溶出)により精製して、中間体E(3−もしくは4−アリールオキシ又は3−もしくは4−ヘテロアリールオキシBoc−ピペリジン)を少なくとも30%(例えば、38〜75%)の収率で得た。
工程B:
DCM(5ml)中の中間体E(3−もしくは4−アリールオキシ又は3−もしくは4−ヘテロアリールオキシBoc−ピペリジン)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、ジオキサン(8mL)中の4N HCl溶液をに0℃で加えた。次に、反応混合液を室温で3時間撹拌した。次に、反応の完了をTLCでチェックし、TLCは出発物質の消費を示したため、溶媒を減圧下で除去した。得られた粗物質をジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥して、所望の中間体(6e)(3−もしくは4−アリールオキシ又は3−もしくは4−ヘテロアリールオキシピペリジン誘導体)を、塩酸塩として及び固体化合物として、少なくとも50%(60〜100%)の収率で得た。
中間体7dの合成:
Figure 0006969800
[ここで、R−O(=R)は、置換もしくは非置換アリールオキシ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシである]。
MeCN中の2,4−ジクロロ−3−シアノキノリン(5)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、中間体(6f)(3−もしくは4−アリールオキシ又は3−,4−ヘテロアリールオキシピペリジン誘導体)(1.5mmol)を加えた。反応混合液を70〜80℃で3時間攪拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、MeCNで洗浄して、所望の中間体(7d)(2−クロロ−3−シアノ−4−(3−もしくは4−アリールオキシ/ヘテロアリールオキシピペリジン−1−イル)キノリン誘導体)を、固体化合物として少なくとも45%(例えば51〜78%)の収率で得た。
注:反応混合液からのHClを中和するために、塩形態(6e)で使用された化合物(6f)の場合に、TEAは塩基として使用された。
式II−cの化合物[2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−もしくは4−アリールオキシ−ピペリジン−1−イル)キノリン、又は2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−もしくは4−ヘテロアリールオキシ−ピペリジン−1−イル)キノリン]の合成:
Figure 0006969800
[ここで、R−O(=R)は、置換もしくは非置換アリールオキシ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシである]。
THF(4ml)中の化合物(7d)(2−クロロ−3−シアノ−4−(3−もしくは4−アリールオキシ/ヘテロアリールオキシピペリジン−1−イル)キノリン誘導体)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロベンジルアミン(8)(1.5mmol)及びt−BuONa(3.0mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで10分間脱気し、次にキサントホス(0.1mmol)及びPd(OAc)(0.1mmol)を加え、反応混合液を還流下で5時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色固体を得た。
各粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、MeOH−DCM;0%→10%)又は分取HPLCにより精製して、対応する式II−cの所望の化合物[2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−もしくは4−アリールオキシ−ピペリジン−1−イル)キノリン、又は2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−もしくは4−ヘテロアリールオキシ−ピペリジン−1−イル)キノリン]を、固体化合物として少なくとも9%(例えば9%〜38%)の収率で得た。
以下の表の化合物は、一般的手順GP−4に従って調製される:
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
一般的手順GP−5
本発明の一般的手順GP−5を使用して、一般式IVの特定の化合物、特に下記一般式IV−aの化合物を調製することができる:
Figure 0006969800
[ここで:
は単結合であり、
は、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アリーレン、又は置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであり、
Wは、H、ハロ、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換アリールアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノである]。
Figure 0006969800
条件Aでの反応:
THF中の2−クロロ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン7a(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、アミン化合物10(アリールアミン又はヘテロアリールアミン)(1.5mmol)及びt−BuONa(3.0mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(0.1mmol)及びPd(OAc)(0.1mmol)を加え、反応混合液を80℃で3〜5時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色固体を得た。
粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230〜400メッシュ、MeOH−DCM;0%→10%)又は分取HPLCにより精製して、対応する所望の式IV−aの化合物(2−置換アリールアミノ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、又は2−置換ヘテロアリールアミノ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン)を、固体化合物として少なくとも5%(例えば5〜43%)の収率で得た。
条件Bでの反応:
ジオキサン中の化合物7a(2−クロロ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、アミン化合物10(アリール−又はヘテロアリールアミン)(1.5mmol)及びCsCO(3.0mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(0.1mmol)及びPd(dba)(0.05mmol)を加え、反応混合液を還流下で3〜5時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色固体を得た。粗化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230〜400メッシュ、MeOH−DCM;0%→10%)又は分取HPLCにより精製して、対応する所望の式IV−aの化合物(2−置換アリールアミノ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、又は2−置換ヘテロアリールアミノ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン)を、固体化合物として少なくとも20%(25〜30%)の収率で得た。
以下の表の化合物は、一般的手順GP−5に従って調製される:
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
一般的手順GP−6
以下の手順GP−6を使用して、式IVの特定の化合物、特に下記式IV−bの化合物を調製することができる:
Figure 0006969800
[ここで:
は置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり;Rは、置換もしくは非置換アリール、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールであり;WはHである]。
式IV−bの化合物(2−置換アミノ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン誘導体)の合成:
Figure 0006969800
[ここで、L、R、及びWは、式VI−bで定義されるものである]。
がメチレンである化合物の例:
THF(4ml)中の2−クロロ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン7e(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、アリールメチルアミン又はヘテロアリールメチルアミン9(1.5mmol)及びt−BuONa(3.0mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで30分間脱気し、次にキサントホス(0.1mmol)及びPd(OAc)(0.1mmol)を加え、反応混合液を80℃で5時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色固体を得た。
粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:230〜400メッシュ、MeOH−DCM;0%→10%)又は分取HPLCにより精製して、対応する所望の式IV−bの化合物(2−置換アリールメチルアミノ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、又は2−置換ヘテロアリールメチルアミノ−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリンを、固体化合物として少なくとも5%(例えば7〜25%)の収率で得た。
下表の化合物は、一般的手順GP−6に従って調製される:
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
一般的手順GP−7:
以下の手順GP−7を使用して、式IIの特定の化合物、特に下記の式II−dの化合物を調製することができる:
Figure 0006969800
[ここで、Lは単結合であり、Rは置換もしくは非置換アリールオキシ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシである]。
化合物6h(3−アリールオキシ/ヘテロアリールオキシピロリジンHCl塩)の合成:
Figure 0006969800
[ここで、R−O(=R)は、置換もしくは非置換アリールオキシ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシである]。
工程A:
THF(20ml)中のN−Bocピロリジン−3−オールA'''(1.0mmol)及びヒドロキシルアリールもしくはヒドロキシルヘテロアリールD(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、DIAD(1.1mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.1mmol)を0℃で加えた。次に、反応混合液を室温で一晩撹拌した。次に、反応の完了をTLCでチェックし、TLCは出発物質の消費を示したため、反応混合液を1N NaOH水溶液でクエンチし、室温で10分間撹拌した。次に、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。次に、粗物質をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル(60−120メッシュ)、石油エーテル中0%〜100%EtOAcで溶出する)により精製して、化合物F(N−Boc3−アリールオキシ/ヘテロアリールオキシピロリジン)を、少なくとも20%(例えば25〜67%)の収率で得た。
工程B:
DCM(5ml)中の化合物F(N−Boc3−アリールオキシ/ヘテロアリールオキシピロリジン)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、0℃でジオキサン(4ml)中の4N HCl溶液を加えた。次に、反応混合液を室温で3時間撹拌した。次に、反応の完了をTLCでチェックし、TLCは出発物質の消費を示したため、溶媒は減圧下で除去した。得られた粗物質をジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して、化合物6h(3−アリールオキシ/ヘテロアリールオキシピロリジン)を塩酸塩形態で、固体化合物として少なくとも70%(例えば81〜95%)の収率で得た。
中間体7e(2−クロロ−3−シアノ−4−(3−アリールオキシ又は3−ヘテロアリールオキシピロリジン−1−イル)キノリン)の合成:
Figure 0006969800
[ここで、R−O(=R)は、置換もしくは非置換アリールオキシ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシである]。
MeCN中の2,4−ジクロロ−3−シアノキノリン5(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、アミン化合物6i(3−アリールオキシもしくは3−ヘテロアリールオキシピロリジン)(1.0mmol)を加えた。反応混合液を80℃で3時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、MeCNで洗浄して、中間体7e(2−クロロ−3−シアノ−4−(3−アリールオキシもしくは3−ヘテロアリールオキシピロリジン−1−イル)キノリン)に対応する固体化合物を、少なくとも40%(例えば46〜88%)の収率で得た。
注:反応混合液からのHClを中和するために、HCl塩6hの形態で使用で使用されたアミン化合物6i(3−アリールオキシもしくは3−ヘテロアリールオキシピロリジン)の場合に、TEAを塩基として使用した。
式II−dの化合物(2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−アリールオキシもしくは3−ヘテロアリールオキシピロリジン−1−イル)キノリン)の合成:
Figure 0006969800
[ここで、R−O(=R)は、置換もしくは非置換アリールオキシ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシである]。
THF(4ml)中の中間体7e(2−クロロ−3−シアノ−4−(3−アリールオキシ/ヘテロアリールオキシピロリジン−1−イル)キノリン)(1.0mmol)の窒素ガス下の溶液に、4−クロロ−ベンジルアミン8(1.5mmol)及びt−BuONa(3.0mmol)を加えた。得られた混合液をArガスで10分間脱気し、次にキサントホス(0.1mmol)及びPd(OAc)(0.1mmol)を加え、反応混合液を還流下で3〜5時間撹拌した。次に、反応混合液を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を食塩水とEtOAcに分配し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、褐色固体を得た。粗化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:100〜200メッシュ、MeOH−DCM:0%→10%)により精製して、化合物II−d(2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−アリールオキシ又は3−ヘテロアリールオキシピロリジン−1−イル)キノリン)を固体化合物として、少なくとも3%(例えば3〜41%)の収率で得た。
以下の表の化合物は、一般的手順GP−7に従って調製される:
Figure 0006969800
Figure 0006969800
分析データ
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
使用されたHPLC/MS分析方法、Rt:保持時間(分)、使用されたHPLC/UV分析方法、NMR H法、NMR 13C法、[M−2 HCl]MH+、IR又は NMR欄の印「X」は 対応するデータが利用可能であることを意味する。
III.生物学的評価
実施例5:HepG2、Huh−7、HCT−116、A375、MOLM−14、786−O細胞株における本発明の化合物の活性プロファイル
細胞培養:すべての細胞株を、1%ペニシリン−ストレプトマイシン(Dutscher、P06−07100)及び10%胎児牛血清(Hyclone Dutscher、RZK35922)を含む培地中で、37℃、5%COで培養して維持した。HepG2(肝細胞癌)株は、ダルベッコ改変イーグル培地低グルコース(Gibco、21885025)中で培養し、Huh7(肝細胞癌)、HCT−116(結腸直腸癌)、PANC−1(膵臓癌)、及びA375(悪性黒色腫)細胞株は、ダルベッコー改変イーグル培地(Dutscher、L0103)中で培養した。MOLM−14(急性骨髄性白血病)細胞株は、MEMアルファ培地(Gibco、22561−021)中で維持した。786−O(腎臓腺癌)細胞株は、RPMI1640培地(Dutscher、L0498)中で維持した。
細胞生存率アッセイ:細胞生存率は、製造業者(Promega、Ref G7571)により記載されたCellTiter-Glo(登録商標)発光細胞生存率アッセイを使用して、Infinite F200Pro照度計(Tecan)を使用して測定した。簡単に説明すると、接着細胞については、細胞を、ウェル当たり90μLの培地中に96ウェルプレート(白色で透明な底面を有する)上に播種し、アッセイ前に一晩増殖させた。懸濁液中で増殖する細胞については、細胞を、アッセイの1時間前に96ウェルプレート上に播種した。1ウェルあたり播種した細胞の数を以下の表8に示す。
Figure 0006969800
化合物をHO又はDMSOに再懸濁し、各ウェルに異なる濃度で添加し、細胞培養物を72時間インキュベートした。各希釈剤(HO又はDMSO)を対照として使用し、すべての化合物をHO又はDMSOの一定割合で試験した。読み取りの日に、プレートを室温で30分間平衡化した後、100μLのCellTiter-Glo(登録商標)を添加し、Infinite F200Pro(Tecan)を使用して発光を測定した。%細胞生存率は、希釈剤で処理した細胞培養物について得られたシグナルのパーセンテージとして表した。EC50値は、希釈剤で処理した細胞培養物について得られたシグナルの50%まで発光値を低下させるのに必要な化合物の用量として決定した。実験データは、コンピュータプログラム、Graphpad Prism v5(GraphPad Software, Inc., La Jolla, CA)を使用して分析した。すべての点は、少なくとも二重測定で行った。
以下の表9及び9aは、以下の癌細胞株に対して試験した場合の、上記方法により測定された化合物のEC50範囲を示す:それぞれ、MOLM−14;A375;HCT−116;Huh7;PANC−1;786−O;HepG2。
結果を以下に示す:
Aは、≦10μM〜>5μMの範囲のEC50値を表す
Bは、≦5μM〜>0.5μMの範囲のEC50値を表す
Cは、≦0.5μM〜>0.05μMの範囲のEC50値を表す
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
Figure 0006969800
これらの結果は、種々の癌細胞株の増殖を効果的に阻害する本発明の化合物の能力を証明する。
まとめると、これらのデータは、本発明の化合物が、種々の癌細胞株における細胞生存活性に影響する能力のために、抗増殖剤として、特に抗新生物剤として、より詳しくは抗癌剤として有用性を有することを証明する。

Claims (22)

  1. 以下の式(I)で示される構造を有する化合物:
    Figure 0006969800
    [式中、
    は、単結合、又は置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり;
    は、単結合又はカルボニルであり;
    は、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アリーレン、又は置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであり;
    は、ヒドロキシル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アルキルアミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノカルボニルアミノ、又はNR(ここで、各R及びRは、独立してH、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル)であり;
    、Q、Q、及びQは、それぞれ独立して、H、ヒドロキシル、ハロ、アミノ、ニトロ、チオール、カルボキシル、シアノ、アジド、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換スルファニル、置換もしくは非置換アルキルアミノ、置換もしくは非置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノ、置換もしくは非置換アシル、置換もしくは非置換アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、置換スルホ、置換スルホニル、置換スルフィニル、置換もしくは非置換アミノスルホニル、置換もしくは非置換スルホニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノであり;
    3aは、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、又は置換もしくは非置換アミノカルボニルであり;
    各R3bは、独立してH、ヒドロキシル、ハロ、アジド、アミノ、ニトロ、チオール、シアノ、カルボキシル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、又は置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルであり;
    3cは、Hであり;
    Wは、場合により存在し、存在する場合は、H,ヒドロキシル、ハロ、アジド、アミノ、ニトロ、チオール、シアノ、カルボキシル、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換アリールアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルケニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換スルファニル、置換もしくは非置換アルキルアミノ、置換もしくは非置換ジアルキルアミノ、置換もしくは非置換アリールアミノ、置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノ、置換もしくは非置換アシル、置換もしくは非置換アシルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換アリールオキシカーボニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニル、置換スルホ、置換スルホニル、置換スルフィニル、置換もしくは非置換アミノスルホニル、置換もしくは非置換スルホニルアミノ、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、置換もしくは非置換アリールスルホニル、置換もしくは非置換アミノカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アミノカルボニルオキシ、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルアミノ、置換もしくは非置換アリールオキシカルボニルアミノ、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシカルボニルアミノであり;
    mは、0、1、2、3、又は4であり;
    mが0である場合、dは独立して0、1、又は2であり;mが1である場合、dは独立して0、1、2、又は3であり;mが2である場合、dは独立して0、1、2、3、又は4であり;mが3である場合、dは独立して0、1、2、3、4、又は5であり、又はmが4である場合、dは独立して0、1、2、3、4、5、又は6である]、
    又は、その医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体。
  2. が単結合、又は置換もしくは非置換アルキレンである、請求項1に記載の化合物。
  3. mが0、1、又は2である、請求項1又は2のいずれか1項に記載の化合物。
  4. が単結合であり、RがNRであり、式中、R及びRは請求項1に定義されるとおりである、請求項1に記載の化合物。
  5. が、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換アルケニレン、又は置換もしくは非置換アルキニレンであり;Rが置換もしくは非置換アリーレンであり;且つ
    Wがハロである、請求項1に記載の化合物。
  6. が単結合であり;Rが置換もしくは非置換アリーレン、又は置換もしくは非置換ヘテロアリーレンである、請求項1に記載の化合物。
  7. が単結合であり;Rが置換もしくは非置換アリーレン、又は置換もしくは非置換ヘテロアリーレンであり;Wが置換もしくは非置換ヘテロアリールアミノである、請求項1に記載の化合物。
  8. が置換もしくは非置換フェニレン−1,4−ジイル、置換もしくは非置換フェニレン−1,3−ジイル、又は置換もしくは非置換ナフタレン−1,4であり;R3aが、ハロ、シアノ、置換もしくは非置換アルキル、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、請求項1に記載の化合物。
  9. が置換もしくは非置換ピリジンジイル、置換もしくは非置換ピリミジンジイル、置換もしくは非置換ピラジンジイル、置換もしくは非置換1H−ピラゾールジイル、オキサゾールジイル、又は置換もしくは非置換イソキサゾールジイルであり;R3aが、ハロ、シアノ、又は置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換アルコキシカルボニルである、請求項1に記載の化合物。
  10. Wが、ピリミジン−2−イル−アミノ、ピリミジン−4−イル−アミノ、ピリミジン−5−イル−アミノ、1H−ピラゾール−5−イル−アミノ、1H−ピラゾール−4−イル−アミノ、フロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル−アミノ、ピリジン−2−イル−アミノ、ピリジン−3−イル−アミノ、又はピリジン−4−イル−アミノである、請求項7に記載の化合物。
  11. 以下からなる群から選択される、請求項1に記載される化合物:
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−メチル−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(4−クロロベンジルアミノ)キノリン−3−カルボン酸メチル、
    2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−メチル−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルベンジルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−(3−メチル−4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ)−3−シアノ−4−(4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−キノリン、
    2−[4−(4,6−ジメチル−2−ピリミジンアミノ)−3−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−[4−(4−メチル−6−メトキシピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−[3−メチル−4−(4,6−ジメチルフロ[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−{3−メチル−4−[2−(ピリジン−3−イル)−5−シアノピリミジン−4−イルアミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−[4−(4−メチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−[3−メチル−4−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−[3−(4−トリフルオロメチル−2−ピリミジンアミノ)−4−メチル−フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−[4−(4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メチルフェニルアミノ]−3−シアノ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−[3−(4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イルアミノ)フェニルアミノ]−3−フルオロ−4−(4−tert−ブチルアミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−フルオロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−8−メチルキノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−7−メチルキノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−メチルキノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−アミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(メチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(イソプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    {[(テトラヒドロ−2H−ピラ−4−イル)メチル]アミノ}−3−フルオロ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(シクロペンチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジエチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(4−アミノピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(メチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(イソプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(tert−ブチルオキシカルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(シクロペンチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(ジエチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−アミノピロリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(メチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(シクロペンチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ]ピロリジン−1−イル}キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(ジエチルアミノ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−フェノキシピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(3−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(3−メチルピラジン−2−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(4−フェノキシピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(p−トリルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−クロロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(4−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(3−フルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(ピリジン−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(5−メチルイソキサゾール−3−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{4−[(3−メチルピラジン−2−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−(3−フェノキシピロリジン−1−イル)キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メチルフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−メトキシフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−クロロフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[3−(3−フルオロフェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(3−メチルピラジン−2−イル)オキシ]ピロリジン−1−イル}キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−3−シアノ−4−{3−[(ピリジン−4−イル)オキシ]ピロリジン−1−イル}キノリン、
    2−(フェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−メチルフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(3−メチル−4−フルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−メトキシフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(2−トリフルオロメチルフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(3−トリフルオロメチルフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−フルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(3−フルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニルアミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[(1,3−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−{4−[(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)アミノ]フェニルアミノ}−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(ピリジン−2−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(ピリミジン−2−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(ピリミジン−4−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(ピラジン−2−イルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(ベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−メチルベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−メトキシベンジルアミノ)−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[4−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[2−(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[(フラン−2−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[(ピリジン−4−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−[(ピリジン−2−イルメチル)アミノ]−3−シアノ−4−[4−(tert−ブチルアミノ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体。
  12. 式(II)で示される構造を有する、請求項1に記載の化合物:
    Figure 0006969800
    [式中、
    、R、R3a、R3b、R3c、及びd及びmは、請求項1に定義されるとおりである]、
    又は、その医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体。
  13. 式(IV)で示される構造を有する、請求項1に記載の化合物:
    Figure 0006969800
    [式中、L、R、R3a、及びWは、請求項1に定義されるとおりである]
    又は、その医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体。
  14. 3aが、ハロ、シアノ、又は置換もしくは非置換アルコキシカルボニルであり;Lは、単結合、又は置換もしくは非置換アルキレンであり;Rは、置換もしくは非置換アリール、又は置換もしくは非置換ヘテロアリールであり;Wは、置換もしくは非置換のアリールアミノ、又は置換もしくは非置換のヘテロアリールアミノである;請求項13に記載の化合物。
  15. 以下よりなる群から選択される化合物:
    (2S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    (2S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    (2R)−2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[2−(ヒドロキシメチル)−ピロリジン−1−イル]−キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(イソ−プロポキシ)−ピペリジン−1−イル]−キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(4−フェノキシピペリジン−1−イル)−キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(m−トリルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[4−(ピラジン−2−イルオキシ)ピペリジン−1−イル]キノリン、
    (3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)キノリン、
    (3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(フェノキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    (3R)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピリジン−2−イルオキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    (3S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−キノリン、
    (3S)2−(4−クロロベンジルアミノ)−4−[3−(ピリジン−2−イルオキシ)ピロリジン−1−イル]キノリン、
    又は、その医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体。
  16. a)単独で又は少なくとも1種の追加の治療活性物質との組合せにおける、請求項1〜15のいずれか一項に記載される化合物又はその医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、はその同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体、および
    b)一以上の医薬的に許容し得る担体
    を含む、医薬組成物。
  17. 医薬として使用される、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、はそれらの同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体を含む、医薬組成物。
  18. 単独、または少なくとも1種の追加の治療活性物質との組合せにおいて、増殖性疾患の治療、予防、抑制又は改善において使用される、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、はそれらの同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体を含む、医薬組成物。
  19. 前記増殖性疾患が、新生物疾患及び非新生物疾患から選択される、請求項18に記載の医薬組成物。
  20. 前記新生物疾患が、癌であり、前記癌が、悪性腫瘍、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、悪性星細胞腫、良性腫瘍、固形腫瘍、肉腫、癌腫、カルチノイド、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、脳腫瘍、脳及び/又は神経系及び/又は髄膜由来の腫瘍、神経膠腫、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、胃癌、膵臓癌、腎臓癌、腎細胞癌、前立腺癌、前立腺癌腫、結合組織腫瘍、軟部組織肉腫、線維肉腫、膵臓腫瘍、肝臓癌、頭部眼、頸部癌、喉頭癌、鼻咽頭癌、食道癌、大腸癌、甲状腺癌、骨肉腫、網膜芽腫、胸腺腫、精巣癌、肺癌、肺腺癌、小細胞肺癌、気管支癌腫、乳癌(breast cancer)、乳癌(mamma carcinoma)、腸がん、結腸直腸腫瘍、結腸癌腫、前立腺癌、直腸癌、婦人科腫瘍、卵巣腫瘍、子宮癌、子宮頸癌(cervical cancer)、子宮頸癌(cervix carcinoma)、子宮体癌、コーパス癌、子宮内膜癌、膀胱癌、尿生殖路癌、膀胱癌、皮膚癌、上皮腫瘍、扁平上皮癌、基底細胞癌、基底細胞腫、脊髄腫、メラノーマ、眼内メラノーマ、白血病、単球白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、急性白血病、急性骨髄性白血、急性前骨髄性白血病(APL)、急性リンパ性白血病、急性Tリンパ芽球性白血病、成人T細胞白血病、好塩基球性白血病、好酸球性白血病、顆粒球性白血病、毛様細胞白血病、白血球減少性白血病、リンパ性白血病、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病、巨核球性白血病、小骨髄芽球性白血病、単球性白血病、好中球性白血病、幹細胞白血病、胚細胞癌、及び転移性増殖から成る群から選択される、請求項19に記載の医薬組成物。
  21. 前記肝臓癌が、肝細胞癌、胆管癌、及び肝芽細胞腫からなる群から選択される、請求項20に記載の医薬組成物。
  22. 癌幹細胞(CSC)、腫瘍開始細胞、癌に関連する間葉様細胞、間葉系癌細胞、又は間葉系細胞の増殖又は分化を阻害するのに使用される、請求項1〜15のいずれか1項化合物、又はそれらの医薬的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、はそれらの同位体変異体、互変異性体、もしくは立体異性体を含む、医薬組成物。
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