JP6969203B2

JP6969203B2 - 乗物用シート

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Publication number: JP6969203B2
Application number: JP2017151709A
Authority: JP
Inventors: 佑介梶野
Original assignee: Toyota Boshoku Corp
Current assignee: Toyota Boshoku Corp
Priority date: 2017-08-04
Filing date: 2017-08-04
Publication date: 2021-11-24
Anticipated expiration: 2037-08-04
Also published as: CN109383332B; US20190039490A1; DE102018210547A1; JP2019031123A; US10843604B2; DE102018210547B4; CN109383332A

Description

本開示は、乗物用シートに関する。

車両等の乗物に配置されるシートにおいて、着席者の姿勢に対応してシートクッション又はシートバックを車両に固定されたフレームに対し変位可能としたシートが公知である（特許文献１参照）。

上記シートにおいて、可動部材としてのシートクッション又はシートバックを変位可能に支持する構成として、バネによる弾性支持が利用できる。バネによって可動部材を弾性支持することで、荷重によって可動部材を変位させると共に、荷重が無くなった場合に可動部材を元の位置に復元することができる。

国際公開第２０１３／０２１９７号

可動部材を１つのバネで支持した場合、微振動でもバネ及び可動部材が変位し、シートの動きが安定しない。つまり、可動部材の動き出し荷重（つまり初期荷重）を設定することができない。

また、図５Ａ，５Ｂに示すように、可動部材１０８を挟むように２つのバネ１０７Ａ，１０７Ｂで可動部材１０８を支持した場合、可動部材１０８の変位（つまり初期位置からの距離）ｘと荷重Ｆとの関係は図６のように表される。図６に示されるように、図５Ａ，５Ｂの構成では、初期位置（つまりｘ＝０となる釣り合い位置）においてバネ１０７Ａ，１０７Ｂの弾性力が相殺され、初期荷重がゼロとなる。そのため、この場合でも可動部材１０８の動き出し荷重が設定できない。

本開示の一局面は、可動部材の動き出し荷重を容易に設定できる乗物用シートを提供することを目的としている。

本開示の一態様は、シートクッション（２）と、シートバック（３）と、シートクッション（２）及びシートバック（３）の骨格を構成するフレーム（４，５）とを備える乗物用シート（１）である。乗物用シート（１）は、シートクッション（２）及びシートバック（３）の少なくとも一部をフレーム（４，５）に対し変位可能に支持するように構成された可動機構（６）を備える。可動機構（６）は、フレーム（４，５）に第１端部がそれぞれ連結された２つのバネ部材（７Ａ，７Ｂ）と、シートクッション（２）又はシートバック（３）の少なくとも一部に連結されると共に、フレーム（４，５）に対し変位可能に構成された可動部材（８）と、２つのバネ部材（７Ａ，７Ｂ）の第２端部がそれぞれ連結された２つの受動部材（９Ａ，９Ｂ）と、２つの受動部材（９Ａ，９Ｂ）の変位を規制するように構成された規制部材（１０）と、を有する。可動部材（８）は、初期位置から第１方向（Ｄ１）に変位したときに２つの受動部材（９Ａ，９Ｂ）のうち第１受動部材（９Ａ）を第１方向（Ｄ１）に変位させると共に、初期位置から第１方向（Ｄ１）と反対の第２方向（Ｄ２）に変位したときに２つの受動部材（９Ａ，９Ｂ）のうち第２受動部材（９Ｂ）を第２方向（Ｄ２）に変位させるように構成される。規制部材（１０）は、第１受動部材（９Ａ）の初期位置から第２方向（Ｄ２）側への変位と、第２受動部材（９Ｂ）の初期位置から第１方向（Ｄ１）側への変位とを規制するように構成される。

このような構成によれば、初期位置から可動部材（８）が変位する際に、一方の受動部材のみに荷重が加わるため、可動部材（８）は、一方のバネ部材のみから弾性力を受ける。したがって、可動部材（８）の動き出し荷重を１つのバネ部材の弾性力によって設定できる。

そのため、２つのバネ部材（７Ａ，７Ｂ）によって可動部材（８）に初期位置への復元力を付与しつつ、規制部材（１０）と２つのバネ部材（７Ａ，７Ｂ）の第１端部とのそれぞれの距離（つまり、２つのバネ部材（７Ａ，７Ｂ）の初期長さ）を調整することで、可動部材（８）の動き出し荷重を容易に調整することができる。

本開示の一態様では、２つのバネ部材（１７Ａ，１７Ｂ）は、それぞれ、第１受動部材（１９Ａ）又は第２受動部材（１９Ｂ）の初期位置からの変位によって伸びるように構成されてもよい。このような構成によれば、バネ部材（１７Ａ，１７Ｂ）が圧縮によって座屈するリスクを回避できるので、可動機構（１６）の信頼性が向上する。

本開示の一態様では、規制部材（１０）は、フレーム（４，５）の一部であってもよい。このような構成によれば、より少ない部品点数で可動機構（６）を構築することができる。

なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。

図１は、実施形態における乗物用シートを示す模式的な斜視図である。図２Ａは、図１の乗物用シートにおける可動機構の構成を示す模式図であり、図２Ｂは、図２Ａの可動機構において可動部分が変位した状態を示す模式図である。図３は、図２Ａの可動機構における可動部分の変位と荷重との関係を示すＦ−Ｓ線図の一例である。図４Ａは、図２Ａとは異なる実施形態における可動機構の構成を示す模式図であり、図４Ｂは、図４Ａの可動機構において可動部分が変位した状態を示す模式図である。図５Ａは、従来の乗物用シートにおける可動機構の構成を示す模式図であり、図５Ｂは、図５Ａの可動機構において可動部分が変位した状態を示す模式図である。図６は、図５Ａの可動機構におけるＦ−Ｓ線図である。

以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
［１．第１実施形態］
［１−１．構成］
図１に示す乗物用シート１は、シートクッション２と、シートバック３と、シートクッション２の骨格を構成するクッションフレーム４と、シートバック３の骨格を構成するバックフレーム５とを備える。また、乗物用シート１は、図２に示す可動機構６を備える。

本実施形態の乗物用シート１は、普通乗用車の座席シートとして使用される。なお、以下の説明及び各図面における方向は、乗物用シート１を乗物（つまり車両）に組み付けた状態における方向を意味する。また、本実施形態では、シート幅方向は、乗物の左右方向に一致し、シート前方は、乗物の前方に一致する。

シートクッション２は、着席者の臀部等を支持するための部位である。シートバック３は、着席者の背部を支持するための部位であり、シートクッション２に対してシート前後方向に揺動可能である。

＜可動機構＞
可動機構６は、シートバック３の少なくとも一部（つまり、変位させる部位）をバックフレーム５に対し変位可能に支持するように構成されている。可動機構６は、図２Ａに示すように、２つのバネ部材７Ａ，７Ｂと、可動部材８と、２つの受動部材９Ａ，９Ｂと、規制部材１０とを有する。

（バネ部材）
２つのバネ部材７Ａ，７Ｂは、第１バネ部材７Ａと第２バネ部材７Ｂとを含む。第１バネ部材７Ａ及び第２バネ部材７Ｂは、例えばコイルバネでそれぞれ構成される。

第１バネ部材７Ａ及び第２バネ部材７Ｂの第１端部は、それぞれ、バックフレーム５の異なる部分に連結されている。つまり、２つのバネ部材７Ａ，７Ｂの第１端部はバックフレーム５に対して固定されている。また、２つのバネ部材７Ａ，７Ｂの第２端部は、後述する受動部材９Ａ，９Ｂにそれぞれ連結されている。

第１バネ部材７Ａ及び第２バネ部材７Ｂは、可動部材８を挟んで対称に配置されている。第１バネ部材７Ａは、可動部材８の第１方向Ｄ１側に配置され、第２バネ部材７Ｂは、可動部材８の第２方向Ｄ２側に配置されている。

本実施形態では、第１バネ部材７Ａ及び第２バネ部材７Ｂは、同じバネ定数及び自然長（つまり荷重が加わっていない状態の長さ）を有する。また、図２Ａに示す初期位置において、２つのバネ部材７Ａ，７Ｂは、その長さが共にｘ_０となるように構成されている。

第１バネ部材７Ａ及び第２バネ部材７Ｂは、図２Ｂに示すように、後述する可動部材８が初期位置からｘ方向（つまり図２Ａ，２Ｂにおける左右方向）に変位した際に、一方が縮むように配置されている。以下、図２Ｂにおいて右に向かう方向を第１方向Ｄ１、左に向かう方向（つまり第１方向Ｄ１と反対方向）を第２方向Ｄ２とする。

具体的には、可動部材８が第１方向Ｄ１に変位すると、第１バネ部材７Ａのみが初期状態から縮んで長さがｘ_０よりも小さくなる。一方、可動部材８が第２方向Ｄ２に変位すると、第２バネ部材７Ｂのみが初期状態から縮んで長さがｘ_０よりも小さくなる。

（可動部材）
可動部材８は、シートバック３に連結されている。また、可動部材８は、バックフレーム５に対し変位可能に構成されている。そのため、可動部材８の変位によって、シートバック３の少なくとも一部がバックフレーム５に対し変位する。可動部材８は、バックフレーム５から独立したフレームである。

可動部材８は、図２Ａに示すように、ｘ方向において後述する２つの受動部材９Ａ，９Ｂの間に配置されている。本実施形態では、可動部材８は、図２Ａに示す初期位置から第１方向Ｄ１及び第２方向Ｄ２に変位可能に構成されている。

（受動部材）
２つの受動部材９Ａ，９Ｂは、第１受動部材９Ａと第２受動部材９Ｂとを含む。第１受動部材９Ａには、第１バネ部材７Ａの第２端部が連結されている。第２受動部材９Ｂには、第２バネ部材７Ｂの第２端部が連結されている。

第１受動部材９Ａは、第１バネ部材７Ａの伸縮に合わせてｘ方向に変位する。第２受動部材９Ｂは、可動部材８を挟んで第１受動部材９Ａと対向する位置に配置され、第２バネ部材７Ｂの伸縮に合わせてｘ方向に変位する。

（規制部材）
規制部材１０は、２つの受動部材９Ａ，９Ｂの変位を規制するように構成されている。本実施形態では、規制部材１０は、バックフレーム５の一部である。ただし、規制部材１０は、バックフレーム５に固定された部材であってもよい。

規制部材１０は、第１受動部材９Ａの初期位置から第２方向Ｄ２側への変位と、第２受動部材９Ｂの初期位置から第１方向Ｄ１側への変位とを規制するように構成されている。具体的には、規制部材１０は、第１受動部材９Ａに第２方向Ｄ２側から当接する位置に設けられ、第１受動部材９Ａの初期位置を画定している。また、規制部材１０は、第２受動部材９Ｂに第１方向Ｄ１側から当接する位置に設けられ、第２受動部材９Ｂの初期位置を画定している。

また、規制部材１０は、可動部材８及び２つのバネ部材７Ａ，７Ｂの変位を規制しないように配置されている。つまり、規制部材１０は、可動部材８及び２つのバネ部材７Ａ，７Ｂの可動領域には存在しない。

（可動機構の動作）
図２Ａに示す可動部材８が初期位置にある状態では、第１受動部材９Ａ及び第２受動部材９Ｂは、それぞれ第１バネ部材７Ａ及び第２バネ部材７Ｂによって、規制部材１０に押圧されている。一方、可動部材８は、初期位置において２つのバネ部材７Ａ，７Ｂの弾性力を受けない。

なお、初期位置において、可動部材８は、図２Ａに示すように第１受動部材９Ａ及び第２受動部材９Ｂに当接してもよいし、第１受動部材９Ａ及び第２受動部材９Ｂと離間していてもよい。

各バネ部材７Ａ，７Ｂの初期長さ（つまり初期位置における長さ）をｘ_０、自然長をｘ_１、バネ定数をｋとすると、初期位置において、第１受動部材９Ａ及び第２受動部材９Ｂには、可動部材８に向かうｋ（ｘ_１−ｘ_０）の荷重が加わっている。

つまり、図３に示す可動機構６の初期荷重Ｆ_０はｋ（ｘ_１−ｘ_０）である。可動部材８に初期荷重Ｆ_０よりも大きい第１方向Ｄ１又は第２方向Ｄ２の荷重が加わると、可動部材８はその荷重の方向に変位する。

可動部材８は、初期位置から第１方向Ｄ１に変位した第１状態にあるときに第１受動部材９Ａをその初期位置から第１方向Ｄ１に変位させ、第１バネ部材７Ａを圧縮する。また、可動部材８は、初期位置から第２方向Ｄ２に変位した第２状態にあるときに第２受動部材９Ｂをその初期位置から第２方向Ｄ２に変位させ、第２バネ部材７Ｂを圧縮する。

なお、図２Ｂは、可動部材８が第１方向Ｄ１に変位した第１状態を示している。図２Ｂの第１状態では、第１バネ部材７Ａの弾性力、つまり可動部材８に加わるｘ方向の荷重はｋ（ｘ_１−ｘ_０−Δｘ）となる。

可動部材８の第１方向Ｄ１又は第２方向Ｄ２への変位（つまり初期位置からの距離）ｘが大きくなると、図３に示すように、可動部材８を変位させるのに必要な荷重Ｆが大きくなる。また、可動部材８に加わる荷重が小さくなると、第１バネ部材７Ａ又は第２バネ部材７Ｂに蓄えられた弾性力により、可動部材８は初期位置に向かって復元される。

ここで、初期荷重Ｆ_０は、各バネ部材７Ａ，７Ｂの初期長さｘ_０を変更することで調整が可能である。つまり、規制部材１０のｘ方向の位置、又は各バネ部材７Ａ，７Ｂのバックフレーム５との連結位置を変更することで、初期荷重Ｆ_０を調整できる。初期荷重Ｆ_０の調整により、例えば図３に示すように、Ｆ−Ｓ線が実線から破線に移動する。

規制部材１０は、手動で位置が変更可能に構成されてもよいし、例えばアクチュエータによって自動で位置が変更可能に構成されてもよい。
また、各バネ部材７Ａ，７Ｂのバネ定数ｋ、自然長ｘ_１等の特性を変更することで、初期荷重Ｆ_０を調整してもよいが、規制部材１０の位置調整が最も容易である。

［１−２．効果］
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
（１ａ）初期位置から可動部材８が変位する際に、一方の受動部材のみに荷重が加わるため、可動部材８は、一方のバネ部材のみから弾性力を受ける。したがって、可動部材８の動き出し荷重を１つのバネ部材の弾性力によって設定できる。

そのため、２つのバネ部材７Ａ，７Ｂによって可動部材８に初期位置への復元力を付与しつつ、規制部材１０と２つのバネ部材７Ａ，７Ｂの第１端部とのそれぞれの距離（つまり、２つのバネ部材７Ａ，７Ｂの初期長さｘ_０）を調整することで、可動部材８の動き出し荷重を容易に調整することができる。

（１ｂ）規制部材１０をバックフレーム５の一部で構成することにより、より少ない部品点数で可動機構６を構築することができる。また、規制部材１０の強度を高めることができる。

［２．第２実施形態］
［２−１．構成］
図４Ａに示す可動機構１６は、図２Ａの可動機構６に替えて、図１の乗物用シート１に設けられる。可動機構１６は、２つのバネ部材１７Ａ，１７Ｂと、可動部材１８と、２つの受動部材１９Ａ，１９Ｂと、規制部材２０とを有する。

（バネ部材）
２つのバネ部材１７Ａ，１７Ｂは、第１バネ部材１７Ａと第２バネ部材１７Ｂとを含む。第１バネ部材１７Ａ及び第２バネ部材１７Ｂは、第２端部が後述する受動部材１９Ａ，１９Ｂにそれぞれ連結されている点を除いて、図２Ａの第１バネ部材７Ａ及び第２バネ部材７Ｂと同様のものである。

第１バネ部材１７Ａ及び第２バネ部材１７Ｂは、図４Ｂに示すように、後述する可動部材１８が初期位置からｘ方向（つまり図４Ａ，４Ｂにおける左右方向）に変位した際に、一方が伸張するように配置されている。

具体的には、可動部材１８が第１方向Ｄ１に変位すると、第２バネ部材１７Ｂのみが初期状態から伸びて長さが初期長さよりも大きくなる。一方、可動部材１８が第２方向Ｄ２に変位すると、第１バネ部材１７Ａのみが初期状態から伸びて長さが初期長さよりも大きくなる。

（可動部材）
可動部材１８は、シートバック３に連結されている。また、可動部材１８は、バックフレーム５に対し変位可能に構成されている。

可動部材１８には、開口１８Ａが設けられている。開口１８Ａは、ｘ方向に延伸している。開口１８Ａには、後述する２つの受動部材１９Ａ，１９Ｂが、それぞれ挿入されている。

（受動部材）
２つの受動部材１９Ａ，１９Ｂは、第１受動部材１９Ａと第２受動部材１９Ｂとを含む。第１受動部材１９Ａには、第２バネ部材１７Ｂの第２端部が連結されている。第２受動部材１９Ｂには、第１バネ部材１７Ａの第２端部が連結されている。

また、２つの受動部材１９Ａ，１９Ｂは、それぞれ、可動部材１８の開口１８Ａを貫通している。第２受動部材１９Ｂは、第１受動部材１９Ａよりも第１方向Ｄ１側に配置されている。また、２つの受動部材１９Ａ，１９Ｂは、開口１８Ａ内をｘ方向にスライド可能に構成されている。換言すれば、可動部材１８は、２つの受動部材１９Ａ，１９Ｂを開口１８Ａ内に保持したまま、ｘ方向に変位可能に構成されている。

可動部材１８が初期位置にあるとき、２つの受動部材１９Ａ，１９Ｂは、それぞれ、開口１８Ａのｘ方向の両端に位置する。つまり、第１受動部材１９Ａは、開口１８Ａの第２方向Ｄ２側の縁に当接し、第２受動部材１９Ｂは、開口１８Ａの第１方向Ｄ１側の縁に当接している。

第１受動部材１９Ａは、第２バネ部材１７Ｂの伸縮に合わせて、可動部材１８の開口１８Ａと共にｘ方向に変位する。第２受動部材１９Ｂは、第１バネ部材１７Ａの伸縮に合わせて、可動部材１８の開口１８Ａと共にｘ方向に変位する。

（規制部材）
規制部材２０は、２つの受動部材１９Ａ，１９Ｂの変位を規制するように構成されている。本実施形態では、規制部材２０は、バックフレーム５の一部である。ただし、規制部材２０は、バックフレーム５に固定された部材であってもよい。

規制部材２０は、第１受動部材１９Ａの初期位置から第２方向Ｄ２側への変位と、第２受動部材１９Ｂの初期位置から第１方向Ｄ１側への変位とを規制するように構成されている。具体的には、規制部材２０は、可動部材１８の開口１８Ａを貫通した第１受動部材１９Ａに第２方向Ｄ２側から当接する位置と、第２受動部材１９Ｂに第１方向Ｄ１側から当接する位置とに設けられている。

また、規制部材２０は、可動部材１８及び２つのバネ部材１７Ａ，１７Ｂの変位を規制しないように配置されている。つまり、規制部材２０は、可動部材１８及び２つのバネ部材１７Ａ，１７Ｂの可動領域には存在しない。

図４Ｂに示すように、可動部材１８が初期位置から第１方向Ｄ１側へ変位すると、第１受動部材１９Ａは、開口１８Ａの縁に当接したまま第１方向Ｄ１側へ変位し、第２バネ部材１７Ｂを引張する。一方、第２受動部材１９Ｂは、規制部材２０によって第１方向Ｄ１側への変位が規制されているので、開口１８Ａに対しては第２方向Ｄ２側へ相対的に移動するが、絶対的なｘ方向の位置は変わらない。そのため、第１バネ部材１７Ａは変形しない。

可動部材１８が初期位置から第２方向Ｄ２側へ変位する場合も、同様の原理によって第２受動部材１９Ｂのみが変位し、第１受動部材１９Ａは変位しない。つまり、第１バネ部材１７Ａのみが引張される。

［２−２．効果］
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
（２ａ）バネ部材１７Ａ，１７Ｂの引張により復元力を得るため、バネ部材１７Ａ，１７Ｂが圧縮によって座屈するリスクを回避できる。そのため、可動機構１６の信頼性が向上する。

［３．他の実施形態］
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。

（３ａ）上記実施形態の乗物用シート１において、可動機構６，１６は、シートクッション２の少なくとも一部をクッションフレーム４に対し変位可能に支持するように構成されてもよい。

（３ｂ）上記実施形態の乗物用シート１において、規制部材は、２つの受動部材の変位を規制できれば、必ずしもクッションフレーム４又はバックフレーム５に固定されなくてもよい。

（３ｃ）上記実施形態の乗物用シート１において、２つのバネ部材のバネ定数、初期長さ、自然長等は異なっていてもよい。つまり、可動部材が変位し始める初期荷重Ｆ_０の大きさが第１方向Ｄ１と第２方向Ｄ２とで異なっていてもよい。

（３ｄ）上記実施形態の乗物用シート１は、普通乗用車以外の自動車に用いられるシートや、自動車以外の例えば鉄道車両、船舶、航空機等の乗物に用いられるシートにも適用できる。

（３ｅ）上記実施形態における１つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を１つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。

１…乗物用シート、２…シートクッション、３…シートバック、
４…クッションフレーム、５…バックフレーム、６…可動機構、７Ａ…第１バネ部材、
７Ｂ…第２バネ部材、８…可動部材、９Ａ…第１受動部材、９Ｂ…第２受動部材、
１０…規制部材、１６…可動機構、１７Ａ…第１バネ部材、１７Ｂ…第２バネ部材、
１８…可動部材、１８Ａ…開口、１９Ａ…第１受動部材、１９Ｂ…第２受動部材、
２０…規制部材。

Claims

シートクッションと、シートバックと、前記シートクッション及び前記シートバックの骨格を構成するフレームとを備える乗物用シートであって、
前記シートクッション及び前記シートバックの少なくとも一部を前記フレームに対し変位可能に支持するように構成された可動機構を備え、
前記可動機構は、
前記フレームに第１端部がそれぞれ連結された２つのバネ部材と、
前記シートクッション又は前記シートバックの少なくとも一部に連結されると共に、前記フレームに対し変位可能に構成された可動部材と、
前記２つのバネ部材の第２端部がそれぞれ連結された２つの受動部材と、
前記２つの受動部材の変位を規制するように構成された規制部材と、
を有し、
前記可動部材は、初期位置から第１方向に変位したときに前記２つの受動部材のうち第１受動部材を前記第１方向に変位させると共に、前記初期位置から前記第１方向と反対の第２方向に変位したときに前記２つの受動部材のうち第２受動部材を前記第２方向に変位させるように構成され、
前記規制部材は、前記第１受動部材に当接することにより前記第１受動部材の初期位置から前記第２方向側への変位を規制すると共に、前記第２受動部材に当接することにより前記第２受動部材の初期位置から前記第１方向側への変位を規制するように構成される、乗物用シート。
請求項１に記載の乗物用シートであって、
前記２つのバネ部材は、それぞれ、前記第１受動部材又は前記第２受動部材の前記初期位置からの変位によって伸びるように構成される、乗物用シート。
請求項１又は請求項２に記載の乗物用シートであって、
前記規制部材は、前記フレームの一部である、乗物用シート。