JP6969129B2 - 配管部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、配管部品の製造方法に関する。
従来より、高圧の燃料や作動油等の高圧流体を流通させる配管部品を、鍛造で成形する技術が知られている。例えば特許文献1には、中実棒状の母材を鍛造し、その鍛造品にドリル加工を施して流路を形成することで、高圧燃料を噴射する燃料噴射弁のボデーを配管部品として製造する方法が開示されている。
特開2006−181577号公報
ここで本発明者らは、以下に説明する構造の配管部品を、上述の如く鍛造で製造することを検討した。この配管部品は、中央配管部と、中央配管部の長手方向と交差する向きに中央配管部から突出する形状の分岐配管部とを備える。中央配管部の内部には上記長手方向に延びる中央流路が形成され、分岐配管部の内部には中央流路から分岐する分岐流路が形成されている。
この種の構造では、中央流路と分岐流路とが交差する部分(交差部)への、高圧流体の圧力による応力集中が懸念される。そのため、応力集中により交差部が損傷しないように交差部の形状や肉厚を設定する必要がある。しかしながら、上述の如く鍛造で製造した場合、数値解析による応力分布から想定される以上に、実際には交差部が損傷しやすくなっていることを本発明者らは見出した。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたもので、その目的は、応力集中による損傷の抑制を図った配管部品の製造方法を提供することにある。
ここに開示される発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示される発明は、
所定の長手方向に延びて流体を流通させる中央流路(11a)が内部に形成された中央配管部(11)と、
長手方向と交差する向きに中央配管部から突出する形状であり、中央流路から分岐する分岐流路(12a)の少なくとも一部が内部に形成された分岐配管部(12)と、を備える配管部品(10)の製造方法であって、
長手方向に延びる中実棒状の母材であって中心偏析により自身の中心線に沿う部分に不純物(IP)が分布した母材(50)を鍛造用の金型(20、30、200、300)に配置する準備工程(S3)と、
金型に荷重を付与して母材を鍛造して、中央配管部に相当する部分である中央鍛造部(61)および分岐配管部に相当する部分である分岐鍛造部(62、620)を有する鍛造品(60、600、601)を成形する鍛造工程(S4)と、
鍛造品に穴あけ加工し中央流路および分岐流路を形成する穴あけ工程(S7)と、
を備え、
鍛造工程では、中心線に沿って延びる中央鍛造部から長手方向と交差する向きに中央鍛造部から突出する形状であり、中央鍛造部に対して分岐鍛造部の反対側に位置するダミー鍛造部(63、630、631、632、633)が鍛造品に設けられるように、且つ鍛造品において不純物が分岐鍛造部側とダミー鍛造部側とに対称に拡がるように鍛造し、
鍛造工程の後、ダミー鍛造部を除去する除去工程(S6)をさらに備える配管部品の製造方法である。
さて、配管部品を鍛造で製造した場合、数値解析による応力分布から想定される以上に実際には交差部が損傷しやすくなっていることは、先述した通りである。その原因について、本発明者らは以下に説明する知見を得た。
鍛造の母材には、酸化カルシウムや酸化マンガン等の酸化物や、炭素、リン、硫黄等の元素が不純物として含まれている。そして、その母材が所定の長手方向に延びる中実棒状である場合、母材の中心線に沿う部分に不純物が分布(中心偏析)している場合がある。この現象は、母材を鋳造する際の冷却過程で次のように生じる。上記冷却過程において、母材に含まれる鉄成分は外表面から中心に向けて順に冷却されて固化していくのに対し、母材に含まれる不純物は、外表面から順に固化していく鉄成分に押し退けられて中心に移動していく。このように、鋳造での冷却が完了した時点で、不純物が中心に偏析する場合がある。
そして、上記発明に反してダミー鍛造部を鍛造品に設けない場合には、中心偏析した不純物の多くは中央流路に位置することになるので、鍛造品から除去されることになる。しかしながら、配管部品が、中央配管部から突出する分岐配管部を有した形状であることに起因して、鍛造される母材は、中央鍛造部から分岐鍛造部へ向けて延びるように塑性変形する。したがって、中心偏析した不純物の分布は、母材の塑性変形に伴い中央鍛造部から分岐鍛造部へ向けて拡がることになる。このように拡がった位置に分布する不純物は、中央流路から外れた位置に存在し、鍛造品から除去されずに残存する可能性がある。そして、残存した不純物が、中央流路と分岐流路との交差部に位置していると、交差部の強度が想定よりも低下した状態になる。
この知見に基づき、上記発明では、鍛造工程において、中央鍛造部に対して分岐鍛造部の反対側にダミー鍛造部を設け、その後の除去工程でダミー鍛造部を除去する。そのため、鍛造される母材は、中央鍛造部から分岐鍛造部へ向けて延びるように塑性変形すると同時に、中央鍛造部からダミー鍛造部へ向けて延びるようにも塑性変形する。したがって、中心偏析した不純物の分布は、母材の塑性変形に伴い中央鍛造部から分岐鍛造部へ向けて拡がると同時に、ダミー鍛造部へ向けても拡がる。そして、ダミー鍛造部は中央鍛造部に対して分岐鍛造部の反対側に位置するので、不純物が分岐鍛造部へ向けて拡がる範囲は、その反対側(ダミー鍛造部の側)へも不純物が拡がることにより縮小される。これにより、不純物が分岐鍛造部の側へ拡がって交差部に達するおそれを低減できるので、応力集中による交差部の損傷抑制を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る製造方法により製造されたコモンレールの正面図。 図1のII−II断面図。 第1実施形態に係る製造方法の手順を示すフローチャート。 図3の各工程での製造状況を説明する平面図。 第1実施形態に係る中間成形用金型の断面図。 図4のVI−VI線に沿う断面図であって、第1実施形態に係る最終成形用金型の断面図。 図3の各工程での製造状況を説明する断面図であって、中心偏析した不純物と鍛造品との位置関係について第1実施形態と比較例との違いを示す図。 本発明の第2実施形態に係る鍛造品を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る製造方法により製造されたコモンレールの正面図。 第1実施形態に対する変形例を示す鍛造品の断面図。
以下、図面を参照しながら発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。
(第1実施形態)
図1に示す配管部品は、車両用の内燃機関に設けられたコモンレール10である。内燃機関は、複数の気筒を有する圧縮自着火式であり、コモンレール10へ供給される燃料は軽油である。コモンレール10は、高圧ポンプから吐出された高圧流体である燃料を蓄圧し、各気筒に設けられた燃料噴射弁へ燃料を分配する。コモンレール10は、図示しないクランプにより車両のエンジンルーム内の所定部位に固定される。
コモンレール10は、中央配管部11および分岐配管部12を備える金属製である。これらの中央配管部11および分岐配管部12は、鍛造により一体に成形された金属製である。
中央配管部11は、所定の長手方向(図1の上下方向)に延びる円筒形状であり、中央配管部11の内部には、上記長手方向に延びる中央流路11aが形成されている。中央流路11aは、中央配管部11を貫通する断面円形の形状である。長手方向に対して垂直な面における中央流路11aの断面形状は、長手方向に均一である。中央配管部11の中心軸線A1と中央流路11aの中心軸線とは一致する。
分岐配管部12は、中央配管部11の中心軸線A1と交差する向きに、中央配管部11から突出する円筒形状であり、複数備えられている。図1に示す例では、分岐配管部12の中心軸線A2は、中央配管部11の中心軸線A1と直交する。分岐配管部12の内部には、中央流路11aから分岐する分岐流路12aの一部が形成されている。分岐流路12aは、分岐配管部12を貫通する断面円形の形状である。分岐配管部12の中心軸線A2と分岐流路12aの中心軸線とは一致する。分岐流路12aのうち中央流路11aと連通する部分は細孔流路12bと呼ばれ、分岐流路12aのうち細孔流路12bの部分は、他の部分に比べて流路断面積が小さい。細孔流路12bは中央配管部11の内部に位置する。
中央流路11aおよび分岐流路12aは、高圧ポンプから供給される高圧燃料で満たされる。具体的には、高圧ポンプから吐出された高圧燃料は、先ず中央流路11aへ流入し、その後、各々の分岐流路12aへ分配される。分岐流路12aの細孔流路12bで絞られた高圧燃料は、分岐配管部12に接続された図示しない高圧配管を通じて燃料噴射弁へ供給される。
図2に示すように、中央配管部11のうち中央流路11aと分岐流路12aとが交差する部分を交差部11pと呼ぶ。また、交差部11pの内壁面は、中心軸線A2の方向において中央流路11aの側から分岐流路12aの側に見て円形のエッジ形状である。図2に示す例では、交差部11pは断面直角の壁面を有するエッジ形状である。
図1および図2に示すように、複数の分岐配管部12は所定の基準面B1に対して同じ側(図2の右側)に位置する。この基準面B1は、中央配管部11の中心軸線A1を含み、かつ分岐配管部12の中心軸線A2に直交する面である。複数の分岐配管部12の中心軸線A2は同一平面上に位置し、複数の分岐配管部12の中心軸線A2は互いに平行である。また、複数の分岐配管部12は長手方向において等ピッチで配置されている。
次に、コモンレール10の製造方法について、図3〜図7を用いて説明する。なお、図4の符号(1)に示す欄は鍛造用の金型の下型20を示す平面図、(2)欄は下型20に母材50を配置した平面図、(3)欄は脱型直後の鍛造品60Aを示す平面図である。また、図4の符号(4)に示す欄は、鍛造品60Aから鍛造バリ60xを除去した状態の鍛造品60を示す平面図である。この鍛造品60から図1に示すコモンレール10が製造される。
先ず、図3に示す工程S1において、コモンレール10の母材となる円柱形状の鋼材を、所定長さに切断する。続く工程S2では、工程S1で切断した鋼材(母材)を所定温度に加熱する。この所定温度は、母材が再結晶する温度(例えば数百度)に設定されている。続く工程S3(準備工程)では、図4(1)欄に示す鍛造用の金型(下型20)に、工程S2で加熱された母材50を配置する(図4(2)欄参照)。
厳密には、本実施形態では2種類の金型を用いて段階的に鍛造しており、先ず、図5に示す中間成形用の金型で鍛造した後、図6に示す最終成形用の金型で鍛造する。
これらの金型は下型20、200および上型30、300を備える。下型20、200には下側キャビティ20a、200aが形成され、上型30、300には上側キャビティ30a、300aが形成されている。工程S3では、下側キャビティ20a、200aの直上に上側キャビティ30a、300aが位置するように、下型20、200に配置された母材50の直上位置に上型30、300を設置する。
なお、中間成形に係る鍛造と最終成形に係る鍛造とでは、キャビティ形状が異なる金型を用いるものの、その製造手順については同じであるため、図4の記載および以下の説明では、中間成形用の金型を省略して最終成形用の金型について説明する。また、本発明の実施にあたり、中間成形用の金型を用いること無く最終成形用の金型で鍛造してもよい。
続く工程S4(鍛造工程)では、鍛造用プレス機のハンマーで上型30を打撃して、上型30と下型20の間で母材50を加圧する。これにより、キャビティ20a、30aの形状に倣って母材50は塑性変形する。
続く工程S5では、上型30および下型20を脱型して、図4(3)欄に示す鍛造品60Aを取り出す。脱型直後の鍛造品60Aは、中央鍛造部61、分岐鍛造部62、ダミー鍛造部63および鍛造バリ60xを有する。中央鍛造部61は、コモンレール10の中央配管部11に相当する部分である。分岐鍛造部62は、コモンレール10の分岐配管部12に相当する部分であり、分岐配管部12と同様にして複数設けられている。ダミー鍛造部63は、上記長手方向と交差する向きに中央鍛造部61から突出する円柱形状であり、中央鍛造部61に対して分岐鍛造部62の反対側に位置する。
ここで図6に示す下側キャビティ20aおよび上側キャビティ30aの各々は、中央鍛造部61を成形する中央部21、31、分岐鍛造部62を成形する分岐部22、32およびダミー鍛造部63を成形するダミー部23、33を有する。そして、中央鍛造部61、分岐鍛造部62およびダミー鍛造部63の上半分が上型30で鍛造され、下半分が下型20で鍛造される。母材50のうち下型20と上型30の間からはみ出た部分が鍛造バリ60xとなる。工程S3では、母材50の中心軸線が中央部21、31の中心軸線と一致するように、母材50が金型内に配置される。
鍛造品60の説明に戻り、ダミー鍛造部63は、分岐鍛造部62の各々に対応して複数設けられており、ダミー鍛造部63の数と分岐鍛造部62の数は同じである。図4(4)欄に示すように、各々のダミー鍛造部63は、分岐鍛造部62の中心軸線A2とダミー鍛造部63の中心軸線A3とが一致するように配置されている。
ダミー鍛造部63および分岐鍛造部62は互いに円柱形状であり同じ形状である。また、ダミー鍛造部63の大きさは分岐鍛造部62の大きさと同じである。よって、ダミー鍛造部63の体積は分岐鍛造部62の体積と同じである。ここで定義されるダミー鍛造部63の体積は、円柱形状の中央鍛造部61を分岐鍛造部62とともに鍛造品60から除いた部分の体積である。また、ここで定義される分岐鍛造部62の体積は、円柱形状の中央鍛造部61をダミー鍛造部63とともに鍛造品60から除いた部分の体積である。
続く工程S6では、トリミング作業により鍛造バリ60xを除去して、図4(4)欄に示す鍛造品60を取り出す。さらに工程S6(除去工程)では、鍛造バリ60xとともにダミー鍛造部63を除去する。具体的には、旋盤等の切削ツールを用いてダミー鍛造部63を除去する。続く工程S7(穴あけ工程)では、鍛造品60に穴あけ加工を施して中央流路11aおよび分岐流路12aを形成する。
続く工程S8では、分岐配管部12の先端および中央配管部11の両端に面取り加工を施し、工程S7の穴あけ加工で生じたバリを除去する。これにより、鍛造品60からコモンレール10が製造される。つまり、1本の母材50から1本のコモンレール10が製造される。
なお、図1に示すコモンレール10には、図示しないポンプ配管、分配配管および圧力センサ等が取り付けられている。ポンプ配管は、先述した高圧ポンプとコモンレール10とに接続され、高圧ポンプから吐出された燃料をコモンレール10へ供給する配管であり、例えば中央配管部11の一端に取り付けられる。分配配管は、先述した燃料噴射弁とコモンレール10とに接続され、コモンレール10から燃料噴射弁へ燃料を分配供給する配管であり、分岐配管部12に取り付けられる。圧力センサは、コモンレール10内の燃料圧力を検出するセンサであり、例えば中央配管部11の他端に取り付けられる。
次に、母材50に含まれる先述した不純物IPについて、図4および図7を用いて以下に説明する。図中の網点は不純物IPの分布範囲を示す。図示される分布範囲は、所定濃度以上に不純物が存在する範囲を示すものであり、分布範囲外であっても不純物IPが所定濃度未満で存在する場合がある。
図7の符号(1)に示す欄は、鍛造直前の母材50の断面図、図7(2)欄は、図4(2)欄に示す鍛造品60Aの断面図、図7(3)欄は、鍛造バリ60xおよびダミー鍛造部63が除去された状態の鍛造品60の断面図である。また、図7(4)(5)欄は、本実施形態の比較例としての鍛造品60AR、60Rを示す断面図である。この比較例では、本実施形態に反してダミー鍛造部63を備えておらず、本実施形態と同じ形状の母材50から鍛造されたものである。図7(4)欄に示す鍛造品60ARは、中央鍛造部61R、分岐鍛造部62Rおよび鍛造バリ60xを有する。図7(5)欄に示す鍛造品60Rは、鍛造品60ARから鍛造バリ60xを除去した状態のものである。
図4(2)欄および図7(1)欄に示すように、鍛造前の時点における不純物IPは、母材50の断面中心に分布(中心偏析)している。その分布範囲は、母材50の断面中心から真円状に拡がる範囲である。なお、図中の一点鎖線に示す基準面B1は、母材50の中心軸線A1を含み、かつ、金型の分割面C1(図6参照)に直交する面であり、鍛造品60A、60の中心軸線A1を含む基準面B1でもあり、図2に示す基準面B1と一致する。
図4(3)欄および図7(2)欄に示すように、鍛造品60Aに含まれる不純物IPの分布は、鍛造により母材50が塑性変形することに伴い、その変形する方向へ拡がっている。その分布範囲は、母材50の断面中心から楕円状に拡がる範囲である。したがって、分布範囲の楕円長手方向は、分岐鍛造部62およびダミー鍛造部63の突出方向と一致する。また、分岐鍛造部62が突出する側(図7の右側)とダミー鍛造部63が突出する側(図7の左側)の両方へ不純物IPは拡がるので、不純物IPの分布中心(楕円の中心)が、中央鍛造部61の中心軸線A1からずれることが抑制される。図4(4)欄の例では、上記楕円の中心は中央鍛造部61の中心軸線A1と一致する。
図7(3)欄に示すように、トリミング後の鍛造品60に含まれる不純物IPの分布は、トリミング前の鍛造品60Aに含まれる不純物IPの分布と同じである。つまり、不純物IPの分布中心(楕円の中心)は中央鍛造部61の中心軸線A1と一致している。換言すれば、鍛造品60A、60に含まれる不純物IPの分布は、中心軸線A1方向に見て基準面B1を中心に、分岐鍛造部62およびダミー鍛造部63の突出方向において対に拡がっている。
これにより、コモンレール10の交差部11pには不純物IPが存在しなくなる。より詳細には、中央配管部11のうち中心軸線A1方向に見て基準面B1に対して分岐配管部12の反対側(図2の左側)の部分には不純物IPが存在する。しかし、中央配管部11のうち基準面B1に対して分岐配管部12と同じ側(図2の右側)の部分には不純物IPが存在しない。
これに対し比較例の鍛造品60ARは、ダミー鍛造部63を備えていないので、図7(4)欄に示すように分岐鍛造部62Rが突出する側(図7の右側)へ不純物IPが大きく拡がる一方で、その反対側(図7の左側)へは大きく拡がらない。そのため、不純物IPの分布中心(楕円の中心)が、中央鍛造部61Rの中心軸線A1から分岐鍛造部62Rの側へ大きくずれることとなる。
したがって、トリミング後の鍛造品60Rに含まれる不純物IPの分布についても、図7(5)欄に示すように、不純物IPの分布中心(楕円の中心)は、中央鍛造部61Rの中心軸線A1から分岐鍛造部62Rの側へ大きくずれている。換言すれば、鍛造品60AR、60Rに含まれる不純物IPの分布は、中心軸線A1方向に見て基準面B1に対して分岐鍛造部62Rの側に偏って拡がっている。よって、比較例の鍛造品60Rからコモンレールを製造した場合、コモンレールの交差部に不純物IPが存在する蓋然性が高くなる。
次に、本実施形態による作用効果について説明する。
上述した本実施形態では、中央流路11aが内部に形成された中央配管部11と、中央配管部11から突出する形状であり分岐流路12aの一部が内部に形成され分岐配管部12と、を備えるコモンレール10を、以下のように製造する。すなわち、中実棒状の母材50を金型に配置して、中央配管部11に相当する中央鍛造部61、分岐配管部12に相当する分岐鍛造部62およびダミー鍛造部63を有する鍛造品60を成形する。そして、鍛造後にダミー鍛造部63を除去し、中央流路11aおよび分岐流路12aを穴あけ加工してコモンレール10を製造する。ダミー鍛造部63は、中央鍛造部61の長手方向と交差する向きに中央鍛造部61から突出する形状であり、中央鍛造部61に対して分岐鍛造部62の反対側に位置する。
これによれば、鍛造される母材50は、中央鍛造部61から分岐鍛造部62へ向けて延びるように塑性変形すると同時に、中央鍛造部61からダミー鍛造部63へ向けて延びるようにも塑性変形する。したがって、中心偏析した不純物IPの分布は、母材50の塑性変形に伴い中央鍛造部61から分岐鍛造部62へ向けて拡がると同時に、ダミー鍛造部63へ向けても拡がる。そして、ダミー鍛造部63は中央鍛造部61に対して分岐鍛造部62の反対側に位置するので、不純物IPが分岐鍛造部62へ向けて拡がる範囲は、その拡がりと同時に不純物IPがダミー鍛造部63へ向けて拡がることにより縮小される。これにより、不純物IPが分岐鍛造部62の側へ拡がって交差部11pに達するおそれを低減できるので、応力集中による交差部11pの損傷を抑制できる。
さらに本実施形態では、分岐鍛造部62とダミー鍛造部63とが、中央鍛造部61の長手方向において重複する位置関係となるように鍛造する。また、分岐鍛造部62の中心軸線A2とダミー鍛造部63の中心軸線A3とが同一平面上に位置するように鍛造する。具体的には、分岐鍛造部62およびダミー鍛造部63は、分岐鍛造部62の中心軸線A2とダミー鍛造部63の中心軸線A3とが一致する位置関係である。これによれば、「不純物IPが分岐鍛造部62へ向けて拡がる範囲は、その拡がりと同時に不純物IPがダミー鍛造部63へ向けて拡がることにより縮小される」といった先述の効果(拡大抑制効果)が顕著になる。そのため、不純物IPの分岐鍛造部62側へ拡がる範囲の縮小が促進され、不純物IPが交差部11pに達するおそれの低減を促進できる。
さらに本実施形態では、複数の分岐鍛造部62の全てが、中央鍛造部61の中心軸線A1を含む所定の基準面B1に対して一方の側(図7(2)欄の右側)に配置されている。また、複数のダミー鍛造部63の全てが、基準面B1に対して他方の側(図7(2)欄の左側)に配置されている。これによれば、中心偏析している不純物IPが、中央鍛造部61の長手方向の全体に亘って他方の側に引き寄せられるので、長手方向の所定部分だけを他方の側に引き寄せる場合に比べて、先述した拡大抑制効果を向上できる。
さらに本実施形態では、分岐鍛造部62の各々に対応してダミー鍛造部63も複数設けられている。具体的には、全ての分岐鍛造部62に対応してダミー鍛造部63が設けられており、ダミー鍛造部63は分岐鍛造部62と同数設けられている。そのため、先述の拡大抑制効果が全ての分岐鍛造部62に対して発揮され、交差部11p損傷抑制を促進できる。
さらに本実施形態では、分岐鍛造部62の各々とダミー鍛造部63の各々とが、中央鍛造部61の長手方向において重複する位置関係となるように鍛造する。具体的には、全てのダミー鍛造部63の中心軸線A3が、分岐鍛造部62の中心軸線A2と一致する。これによれば、全ての分岐鍛造部62に対して拡大抑制効果の促進を図ることができ、交差部11p損傷抑制を促進できる。
さらに本実施形態では、ダミー鍛造部63の体積が分岐鍛造部62体積以上である。つまり、任意の1つの分岐鍛造部62に対応するダミー鍛造部63の体積は、その対応する分岐鍛造部62の体積以上である。具体的には、ダミー鍛造部63は分岐鍛造部62と同体積である。これによれば、ダミー鍛造部63の体積が分岐鍛造部62の体積より小さい場合に比べて、先述の拡大抑制効果が顕著になるので、不純物IPの分岐鍛造部62側へ拡がる範囲の縮小を促進でき、不純物IPが交差部11pに達するおそれの低減を促進できる。
また、各々のダミー鍛造部63が、対応する分岐鍛造部62の体積以上であり、かつ、ダミー鍛造部63は分岐鍛造部62と同数設けられているので、複数のダミー鍛造部63の総体積が、複数の分岐鍛造部62の総体積以上となっている。これによれば、ダミー鍛造部63の総体積が分岐鍛造部62の総体積より小さい場合に比べて、先述の拡大抑制効果が顕著になるので、不純物IPの分岐鍛造部62側へ拡がる範囲の縮小を促進できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、図7(2)(3)欄に示すように、複数の分岐鍛造部62の全てが、中央鍛造部61の中心軸線A1を含む基準面B1に対して一方の側に配置され、複数のダミー鍛造部63の全てが基準面B1に対して他方の側に配置されている。これに対し本実施形態では、図8に示すように、複数の分岐鍛造部62、620のうちの特定の分岐鍛造部620は、基準面B1に対して他の分岐鍛造部62とは反対の側(他方の側)に配置されている。したがって、特定の分岐鍛造部620に対応するダミー鍛造部630は、他の分岐鍛造部62に対応するダミー鍛造部63とは反対の側(一方の側)に配置されている。要するに、基準面B1に対して一方の側には分岐鍛造部62とダミー鍛造部630とが混在して配置され、基準面B1に対して他方の側にも分岐鍛造部620とダミー鍛造部63とが混在して配置されている。
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様にして、分岐鍛造部62、620の中心軸線A2とダミー鍛造部63、630の中心軸線A3とが同一平面上に位置する。また、複数の分岐鍛造部62、620および複数のダミー鍛造部63、630の全てについて、中心軸線A2、A3が同一平面上に位置する。
また、一方の側に配置された分岐鍛造部62およびダミー鍛造部630は、長手方向において等ピッチで配置されている。他方の側に配置された分岐鍛造部620およびダミー鍛造部63は、長手方向において等ピッチで配置されている。
本実施形態に係る製造方法の手順は、図3に示す第1実施形態の手順と同じであり、中央鍛造部61、分岐鍛造部62、620およびダミー鍛造部63、630を備える鍛造品601を鍛造する。その後、鍛造バリ60xとともにダミー鍛造部63、630を除去し、穴あけ加工を施してコモンレール10を製造する。
以上により、基準面B1に対して異なる側に突出する分岐鍛造部62、620が設けられている本実施形態においても、分岐鍛造部62、620の各々に対して中央鍛造部61の反対側にダミー鍛造部63、630が設けられている。よって、上記第1実施形態と同様にして、「不純物IPが分岐鍛造部62、620へ向けて拡がる範囲は、その拡がりと同時に不純物IPがダミー鍛造部63、630へ向けて拡がることにより縮小される」といった先述の効果が発揮される。よって、不純物IPが交差部11pに達するおそれを低減できる。
(第3実施形態)
図9に示すように、本実施形態に係る製造方法により製造されたコモンレール100は取付ボス14を備える。取付ボス14には貫通穴14aが形成されており、貫通穴14aには図示しないボルトが挿入され、そのボルトを車両の所定部位に締結することで、コモンレール100は車両の所定部位に固定される。
したがってコモンレール100の前駆体となる鍛造品(図示せず)は、第1実施形態と同様の中央鍛造部61、分岐鍛造部62およびダミー鍛造部63に加えて、取付ボス14に相当する部分である取付鍛造部(図示せず)を備える。取付鍛造部は、中央鍛造部61に対して分岐鍛造部62の反対側に位置する。取付鍛造部と分岐鍛造部62とは長手方向において重複する位置関係である。
重複の位置関係となる分岐鍛造部62および取付鍛造部について、取付鍛造部の体積が分岐鍛造部62の体積以上である。また、複数の取付鍛造部およびダミー鍛造部63の総体積が、複数の分岐鍛造部62の総体積以上である。また、分岐鍛造部62の中心軸線A2と取付鍛造部の中心軸線A4(図9参照)とが同一平面上に位置する。また、ダミー鍛造部63の数と取付鍛造部の数との合計は、分岐鍛造部62と同数である。
要するに、第1実施形態に係る鍛造品60のうち、2つのダミー鍛造部63を取付鍛造部に置き替えたのが本実施形態の鍛造品である。そして本実施形態では、ダミー鍛造部63については鍛造後に除去するものの、取付鍛造部については除去せずに貫通穴14aを形成して取付ボス14としている。但し、ダミー鍛造部63が円柱形状であるのに対し、取付鍛造部は板形状である。
以上により、取付ボス14がコモンレール100に形成されている本実施形態においても、分岐鍛造部62の各々に対して中央鍛造部61の反対側にダミー鍛造部63または取付鍛造部が設けられている。よって、上記第1実施形態と同様にして、「不純物IPが分岐鍛造部62へ向けて拡がる範囲は、その拡がりと同時にダミー鍛造部63または取付鍛造部へ向けて不純物IPが拡がることにより縮小される」といった効果が発揮される。よって、取付ボス14に対応した位置の分岐配管部12についても、不純物IPが交差部11pに達するおそれを低減できる。
(第1実施形態の変形例)
上記第1実施形態では、分岐鍛造部62とダミー鍛造部63とが、中央鍛造部61の長手方向において重複する位置関係となっている。具体的には、図4(4)欄に示すように、分岐鍛造部62の中心軸線A2とダミー鍛造部63の中心軸線A3とが一致している。これに対し、図10に示す鍛造品600を用いて以下に説明する実施形態は、上述した重複の位置関係でありつつも、互いの中心軸線A2、A3が一致しないように配置される、第1実施形態に対する変形例である。
図10中の符号Wは、分岐鍛造部62の中心軸線A2方向から見た分岐鍛造部62の投影範囲を示す。したがって、分岐鍛造部62が円柱形状であることに伴い、投影範囲Wも円柱形状である。図10中の符号63、631、632、633の各々は、上述した重複の位置関係となっているダミー鍛造部を示す。中央鍛造部61の中心軸線A1および分岐鍛造部62の中心軸線A2の両方に対して垂直な方向、つまり図10の紙面垂直方向から見て、ダミー鍛造部の少なくとも一部が投影範囲W内に存在していれば、上述した「重複する位置関係」であると言える。
ダミー鍛造部63は、上記第1実施形態と同様にして、分岐鍛造部62の中心軸線A2とダミー鍛造部63の中心軸線A3とが一致している。そして、ダミー鍛造部63の全体が、投影範囲Wに含まれて中央鍛造部61の長手方向において分岐鍛造部62と重複する。
ダミー鍛造部631は、分岐鍛造部62の中心軸線A2とダミー鍛造部63の中心軸線A3とがずれているものの、ダミー鍛造部63の中心軸線A3は投影範囲Wに含まれている。そして、ダミー鍛造部631の半分以上が、投影範囲Wに含まれて中央鍛造部61の長手方向において分岐鍛造部62と重複する。
ダミー鍛造部632は、ダミー鍛造部63の中心軸線A3が投影範囲Wに含まれていないものの、ダミー鍛造部632の一部は投影範囲Wに含まれており、中央鍛造部61の長手方向において分岐鍛造部62と重複する。
ダミー鍛造部633は、複数の投影範囲Wに跨って配置されている。換言すれば、ダミー鍛造部633は、図4(4)欄に示す複数のダミー鍛造部63を複合させたものである。図10に示す例では、ダミー鍛造部633は中央鍛造部61の長手方向に延びる断面楕円の形状であり、かつ、2つの投影範囲Wに跨って配置されている。そして、ダミー鍛造部633の中心軸線A3は、隣り合う2つの分岐鍛造部62の中心軸線A2の間に位置する。
以上に説明したいずれのダミー鍛造部63、631、632、633についても、分岐鍛造部62に対して中央鍛造部61の反対側に設けられ、鍛造後には除去される。よって、上記第1実施形態と同様にして、先述の拡大抑制効果が発揮され、不純物IPが交差部11pに達するおそれを低減できる。
(他の実施形態)
以上、発明の好ましい実施形態について説明したが、発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、以下に例示するように種々変形して実施することが可能である。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
上記第1実施形態に係る製造方法で製造されたコモンレール10は、中央配管部11のうち基準面B1に対して分岐配管部12と同じ側(図2の右側)の部分には不純物IPが存在しない。これに対し、中央配管部11のうち基準面B1に対して分岐配管部12と同じ側の部分に不純物IPが存在するように製造されていてもよい。但し、交差部11pの部分には不純物IPが存在しないように製造することが望ましい。
図1に示すコモンレール10は、1本の中央配管部11から複数の分岐配管部12が突出する形状であるが、1本の分岐配管部12が突出する形状であってもよい。また、図9に示す取付ボス14は1つでもよい。
上記各実施形態では、図3の工程S2に示すように母材を加熱して熱間鍛造で配管部品を製造しているが、常温の母材を鍛造する冷間鍛造で配管部品を製造してもよい。上記各実施形態では、燃焼に用いる燃料を配管部品に流通させる高圧流体として適用させているが、油圧アクチュエータ等に用いる作動油を上記高圧流体として適用させてもよい。
図9に示すコモンレール100は、図4(4)欄に示す鍛造品60のダミー鍛造部63を取付鍛造部に置き替えた鍛造品から製造されている。これに対し、図4(4)欄に示す鍛造品60に取付鍛造部を追加した鍛造品から製造されるコモンレールについても、本発明は適用可能である。
上記第1実施形態では、ダミー鍛造部63の体積は分岐鍛造部62の体積と同じであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、ダミー鍛造部63の体積は分岐鍛造部62の体積より大きくてもよいし小さくてもよい。なお、このようにダミー鍛造部63と分岐鍛造部62とで体積を異ならせる場合、ダミー鍛造部63の中心軸線A3方向の長さを分岐鍛造部62の中心軸線A2方向の長さと異ならせてもよいし、径方向の大きさを異ならせてもよい。
図10に示す変形例では、ダミー鍛造部63、631、632、633の中心軸線A3は、分岐鍛造部62の中心軸線A2と平行であるが、非平行であってもよい。また、ダミー鍛造部63、631、632、633の中心軸線A3と、分岐鍛造部62の中心軸線A2とは同一平面上に位置していなくてもよい。要するに、中央鍛造部61からのダミー鍛造部の突出方向と分岐鍛造部62の突出方向とが異なっていてもよい。
上記第1実施形態では、ダミー鍛造部63は分岐鍛造部62と同数設けられている。これに対し、ダミー鍛造部63の数は分岐鍛造部62の数より少なくてもよいし、多くてもよい。
本発明では、中央流路11aが中央配管部11の中央に位置することに限定されるものではなく、中央からずれて位置していてもよい。その意味では、「中央流路」を「主通路」と呼び、「中央配管部」を「主配管部」と呼び、「中央鍛造部」「主鍛造部」と呼んでもよい。
10 配管部品(コモンレール)、 11 中央配管部、 11a 中央流路、 12 分岐配管部、 12a 分岐流路、 50 母材、 60、600、601 鍛造品、 61 中央鍛造部、 62、620 分岐鍛造部、 63、630、631、632、633 ダミー鍛造部、 S3 準備工程、 S4 鍛造工程、 S7 穴あけ工程。

Claims (7)

  1. 所定の長手方向に延びて流体を流通させる中央流路(11a)が内部に形成された中央配管部(11)と、
    前記長手方向と交差する向きに前記中央配管部から突出する形状であり、前記中央流路から分岐する分岐流路(12a)の少なくとも一部が内部に形成された分岐配管部(12)と、を備える配管部品(10)の製造方法であって、
    前記長手方向に延びる中実棒状の母材であって中心偏析により自身の中心線に沿う部分に不純物(IP)が分布した母材(50)を鍛造用の金型(20、30、200、300)に配置する準備工程(S3)と、
    前記金型に荷重を付与して前記母材を鍛造して、前記中央配管部に相当する部分である中央鍛造部(61)および前記分岐配管部に相当する部分である分岐鍛造部(62、620)を有する鍛造品(60、600、601)を成形する鍛造工程(S4)と、
    前記鍛造品に穴あけ加工し前記中央流路および前記分岐流路を形成する穴あけ工程(S7)と、
    を備え、
    前記鍛造工程では、前記中心線に沿って延びる前記中央鍛造部から前記長手方向と交差する向きに前記中央鍛造部から突出する形状であり、前記中央鍛造部に対して前記分岐鍛造部の反対側に位置するダミー鍛造部(63、630、631、632、633)が前記鍛造品に設けられるように、且つ前記鍛造品において前記不純物が前記分岐鍛造部側と前記ダミー鍛造部側とに対称に拡がるように鍛造し、
    前記鍛造工程の後、前記ダミー鍛造部を除去する除去工程(S6)をさらに備える配管部品の製造方法。
  2. 前記鍛造工程では、前記分岐鍛造部と前記ダミー鍛造部とが前記長手方向において重複する位置関係となるように鍛造する請求項1に記載の配管部品の製造方法。
  3. 前記重複の位置関係となる前記分岐鍛造部および前記ダミー鍛造部について、前記ダミー鍛造部の体積が前記分岐鍛造部の体積以上である請求項2に記載の配管部品の製造方法。
  4. 前記鍛造品は、1つの前記中央鍛造部から複数の前記分岐鍛造部および複数の前記ダミー鍛造部が突出した形状であり、
    複数の前記ダミー鍛造部の総体積が、複数の前記分岐鍛造部の総体積以上である請求項1〜3のいずれか1つに記載の配管部品の製造方法。
  5. 前記鍛造工程では、前記分岐鍛造部の中心軸線と前記ダミー鍛造部の中心軸線とが同一平面上に位置するように鍛造する請求項1〜4のいずれか1つに記載の配管部品の製造方法。
  6. 前記鍛造品は、1つの前記中央鍛造部から複数の前記分岐鍛造部および複数の前記ダミー鍛造部が突出した形状であり、
    複数の前記分岐鍛造部の全てが、前記中央鍛造部の中心軸線を含む所定の基準面(B1)に対して一方の側に配置され、
    複数の前記ダミー鍛造部の全てが、前記基準面に対して他方の側に配置されている請求項1〜5のいずれか1つに記載の配管部品の製造方法。
  7. 前記鍛造品は、1つの前記中央鍛造部から複数の前記分岐鍛造部および複数の前記ダミー鍛造部が突出した形状であり、
    前記ダミー鍛造部は前記分岐鍛造部と同数設けられている請求項1〜6のいずれか1つに記載の配管部品の製造方法。
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