JP6965901B2 - 苗移植機 - Google Patents

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Description

この発明は、野菜等の苗を圃場に移植する苗移植機に関するものである。
従来、苗等の移植物を圃場に移植する移植機としては、例えば、以下の特許文献に記載されたものが知られている。
特許文献1には、野菜等の苗を圃場に植え付ける植付け装置に水を供給する灌水装置を備えた苗移植機が記載されている。
また特許文献1には、灌水装置が、水タンクの水を、ホースを介してプランジャーポンプで吸い上げてから送水用のホースにより植付け装置に供給するものであることも記載されている。
特許文献2には、植え付けられた移植物としての苗の周辺の土壌に供給する水を貯留する水タンクとその水タンクを載置する水タンクステーを備えた移植機が記載されている。
また特許文献2には、水タンクステーが車体の左右方向を基準にして移植物供給装置の左右外側面よりも内側に設けられていることや、水タンクステーに載置された水タンクの後部が車体の前後方向を基準にして後輪の回転軸よりも後方にあることや、水タンクステーが車体左側および車体右側に設けてもよいことや、水タンクステーの一部が後輪の伝動ケースに取り付けられることも記載されている。
特開2012−217368号公報 特開2017−175998号公報
しかしながら、従来の移植機においては、水タンクを載置する水タンクステー等の部材が、特許文献2に例示されているように前輪よりも後輪の側に片寄った位置に配置されている。
このため、このような移植機では、その水タンクステー等の部材に水を貯留した水タンクを載置すると、機体の前後バランスが後方側に片寄ってしまい、これにより、機体の前方が浮き上がって機体の前後傾斜が発生して苗の植付け装置と圃場の畝面との距離が近くなり、苗の植付け深さが深くなり過ぎることがある。
また、水タンクの水が消費されてその残量が少なくなるにつれて、機体の前後バランスの後方側に片寄った度合いが変動してしまい、これによっても、機体の前後傾斜が発生して苗の植付け深さが変動することがある。
ちなみに、従来の移植機においても、例えば水タンクを機体の前後および左右の位置に2つずつ載置して使用することも考えられる。
しかしながら、このような位置に複数の水タンクを載置した移植機であっても、複数の水タンクの一部のものを使い切ってから残りの水タンクを順番に使用するようにした場合には、先行して水が消費される水タンクの水残量が経時的に変化することや、先に空になる水タンクと未消費の水タンクとが機体の前後バランスを崩すような位置関係になることにより、機体の前後又は左右のバランスが変動してしまう。このため、この場合にも、機体の前後傾斜や左右傾斜が発生して苗の植付け深さ等が変動することになる。
この発明は、苗を圃場に移植する際に供給する水を貯留した容器を複数載置して苗の植付け作業を行う場合でも、機体の前後バランスに片寄りが生じにくくなり、その前後バランスの片寄りにより機体の前後傾斜が発生して苗の植付け深さが変動することを抑制できる苗移植機を提供することを課題とする。
この発明の上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1に係る発明は、
駆動装置(11)と圃場(100)を走行可能な走行装置(13,14)が設けられた車体(10)と、
前記車体(10)に設けた入力軸(16)から前記駆動装置(11)の駆動力を前記走行装置に伝動する手段(17)が収容された伝動ケース(15)と、
苗を圃場に植え付ける植付け装置(30)と、
水を貯留した容器(95)を載置する載置部材(50)と、
前記載置部材(50)に載置される容器(95)の水を苗が植え付けられた圃場に供給する灌水装置(0)と、
を備えた苗移植機(1)において、
前記載置部材(50)は、前記伝動ケース(15)の入力軸(16)よりも前方の位置に容器(95)を載置する前方載置部(51)と前記伝動ケース(15)の入力軸(16)よりも後方の位置に容器(95)を載置する後方載置部(52)とを有しており、
前記灌水装置(0)は、前記前方載置部(51)に載置される前方の容器(95F)の水と前記後方載置部(52)に載置される後方の容器(95R)の水を使用して供給するよう構成されているとともに、水を吸って送り出すポンプ(61)と、前記前方の容器(95F)の水を取り出す前方ホース(62)と、前記後方の容器(95R)の水を取り出す後方ホース(63)と、前記前方ホース(62)と前記後方ホース(63)を合流させるよう連結する第1連結部材(64)と、前記第1連結部材(64)と前記ポンプ(61)の間を接続する吸水ホース(65)と、前記ポンプ(61)と灌水ノズル(66)の間を接続する排水ホース(67)とで構成されており、
前記第1連結部材(64)は、前記前方の容器(95F)および前記後方の容器(95R)の上端部(95a)よりも上方の位置に配置されており、
前記灌水装置(70)は、前記前方ホース(62)又は後方ホース(63)の途中に介在させる三方弁(71)と、前記第1連結部材(64)に接続される第1中継ホース(72)と、前記三方弁(71)に接続される第2中継ホース(73)と、前記第1中継ホース(72)と前記第2中継ホース(73)を合流させるよう連結する第2連結部材(74)と、前記第2連結部材(74)と前記ポンプ(61)の間を接続する吸水ホース(65)とを追加して構成されており、
前記第2連結部材(74)は、前記前方の容器(95F)および前記後方の容器(95R)の下端部よりも下方の位置に配置されており、
前記三方弁(71)は、接続される側の前記前方の容器(95F)又は前記後方の容器(95R)の上端部(95a)よりも下方の位置に配置されているとともに、前記植付け装置(30)による植付け作業の開始前に前記第1連結部材(64)へ水を流す流路(r1)に切り替えられ且つ前記植付け作業の開始時に前記第2連結部材(74)へ水を流す流路(r2)に切り替えられることを特徴とする苗移植機である。
請求項に係る発明は、上記請求項1に係る苗移植機において、
前記載置部材(50)は、前記前方載置部(51)を前記車体(10)における前後方向と交差する左右方向に配置してなる左右の前方載置部(51A,51B)と、前記後方載置部(52)を前記左右方向に配置してなる左右の後方載置部(52A,52B)とを有しており、
前記左右の前方載置部(51A,51B)および後方載置部(52A,52B)における左右方向の外側端部に、前記外側に斜めに曲げられた上端曲げ部(53d)を設けた立上げ部(53b)を配置している苗移植機である。
請求項に係る発明は、上記請求項1又は2に係る苗移植機において、
前記載置部材(50)は、前記伝動ケース(15)又は前記車体(10)の一部に取り付けられる支持部材(56)と、前記支持部材(56)に前記車体(10)の前後方向と交差する左右方向の外側の端部を支点にして前記外側に回動するよう取り付けられる可動部材(57)と、前記可動部材(57)を外側へ回動させるよう付勢する付勢部材(58)と、前記可動部材(57)が前記外側とは反対の内側に回動したときに予め定める作業位置で停止するよう前記可動部材(57)の回動を規制する規制部材(59)とで構成されている苗移植機である。
請求項1に係る発明によれば、苗を圃場に移植する際に供給する水を貯留した容器を複数載置して苗の植付け作業を行う場合でも、水を貯留する容器が伝動ケースの入力軸を挟んだ前後の位置に載置されるとともに、その前後に載置された容器の水が使用されるので、機体の少なくとも前後バランスに片寄りが生じにくくなり、その前後バランスの片寄りにより機体の前後傾斜が発生して苗の植付け深さが変動することを抑制することができる。
また、請求項1に係る発明によれば、伝動ケースの入力軸を挟んだ前後の位置にそれぞれ載置される容器どうしの水を使用して供給することを比較的簡易な構成の灌水装置で行うことができる。しかも、第1連結部材の配置の位置により、前方ホースおよび後方ホースに空気が存在するときや一方の容器に多くの水が残っているときに、水の残量が多い容器に接続されたホースの負圧が小さくなるので、水の残量が多い方の容器から優先的に水を取り出して使用することができ、機体の前後バランスに片寄りが生じにくくなる。
さらに、請求項1に係る発明によれば、植付け装置による苗の植付け作業が開始される前に少なくとも容器の水を取り出すホースに呼び水がなされるので、植付け作業の開始時期に合わせた灌水を遅延や不足が発生することなく開始することができる。しかも、第2連結部材の配置の位置により、前方の容器と後方の容器の一方が先に空になることがあっても、水が残る側の容器から水が取り出されることとなり、供給する水の量がすぐに減少してしまうことを回避することができる。
請求項に係る発明によれば、載置部材における左右の前方載置部および後方載置部の外側端部に上端曲げ部を設けた立上げ部が配置されているので、載置部材への容器の積み下ろし作業を行うときに要求される容器の持ち上げ高さが低くなり、また、その容器の積み降ろし作業を行うときに容器を上端曲げ部に滑らせて移動させることもでき、作業者の労力の軽減と作業性の向上が可能になる。
請求項に係る発明によれば、載置部材の可動部材を外側に回動させた状態にすることで、載置部材への容器の積み下ろし作業を行うときに要求される容器の持ち上げ高さが低くなって積み下ろし作業が容易になり、作業者の労力が軽減される。また、水が多めに残っている容器を載置部材から降ろすときでも、その容器が載置された可動部材が付勢部材の付勢を受けることで外側に回動しやすい状態になり、これによっても作業者の労力がさらに軽減される。
第1の実施形態に係る苗移植機を示す左側面図である。 図1の苗移植機を示す上面図である。 図1の苗移植機をその一部を省略して示す背面図である。 図1の苗移植機における載置部材および灌水装置を示す側面概要図である。 図4の載置部材および灌水装置を示す上面概要図である。 図4の載置部材の構成の一部を示す正面図である。 (A)は回動式の載置部材の全体および一部を示す正面概要図、(B)は回動式の載置部材を外側に回動させたときの状態を示す正面概要図である。 第2の実施形態に係る苗移植機の一部(主に灌水装置)を示す側面概要図である。 図8の灌水装置の一動作状態を示す概要図である。 図8の灌水装置の他の動作状態を示す概要図である。 第3の実施形態に係る苗移植機の一部(主に灌水装置)を示す側面概要図である。 苗移植機における後輪および載置部材の構成例を示す正面図である。 (A)は苗取り出し爪の一例を示す概要図、(B)は苗取り出し爪の他例を示す概要図である。 (A)は可動形式の苗取り出し爪の開いたときの状態を示す概要図、(B)は(A)の苗取り出し爪の閉じたときの状態を示す概要図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
図1〜図3には、この発明の第1の実施形態に係る苗移植機1が3つの方向から見られたときの状態で示されている。
苗移植機1は、野菜等の苗を圃場100に移して植え付ける移植機である。
まず、苗移植機1は、車体10の前部に駆動装置であるエンジン11やトランスミッション12等が搭載され、車体10の前後に圃場100を走行可能な走行装置の一部である前輪13、後輪14が左右一対の関係で設けられている。
また、苗移植機1は、前輪13が従動して回転する一方で、エンジン11の回転動力がトランスミッション12および伝動ケース15を介して後輪14に伝えられて駆動することで走行するようになっている。図1における符号10aは、エンジン11、トランスミッション12等を覆うボンネットとも称される上部カバーである。
また、苗移植機1は、車体10から後方に突出して左右に延びる操縦ハンドル90が設けられている。これにより、苗移植機1は、操作者が機体の後方を歩きながら操縦ハンドル90を握って機体の操向操作を行うことで使用される。左右の操縦ハンドル90に挟まれた位置には、各種の操作レバーやスイッチ、表示部等の部品が配置されて構成された操作ユニット91が設けられている。
さらに、苗移植機1は、車体10の後方に苗供給装置20、苗植付け装置30等が設けられている。これにより、苗移植機1は、左右の前輪13と左右の後輪14によって圃場100の畝102を跨いだ状態で進行しながら苗供給装置20、苗植付け装置30等によって苗を畝102に植え付けるようになっている。
上記伝動ケース15は、トランスミッション12から車体10の左右方向に突出して延びる駆動出力軸を入力軸16とし、その入力軸16から入力される回転動力を後輪14の車軸14aに伝えるためのギア、スプロケット、駆動チェーン等の伝動する手段17を内部に収容している。入力軸16は、円筒状の支持カバー内に収容されて車体10に強固に設けられている。
また伝動ケース15は、入力軸16を支点にして上下方向に回動するようになっており、これにより後輪14を車体10に対して上下動可能に支持している。
この伝動ケース15は、後輪14を支持する支持部材も兼ねるため、金属等の材料にて堅牢なケースとして構成されている。
また、苗移植機1は、車体10のトランスミッション12と苗植付け装置30との間に、伝動ケース15を介して後輪14を上下動させることによって機体を昇降させる昇降用シリンダ18が設けられている。この苗移植機1では、昇降用シリンダ18を伸縮させて作動させることにより、伝動ケース15が入力軸16を支点にして上下動するよう回動し、これに伴い左右の後輪14が同じ方向に同じ量だけ車体10に対して昇降する。これにより、苗移植機1の車高が調整される。
また、苗移植機1は、畝102に接触して畝102の高低を検出するセンサ板19を備えている。この苗移植機1では、このセンサ板19の検出結果に応じて昇降用シリンダ18の作動を制御して自動で車体10を畝102の面に対してほぼ水平の姿勢に保つようになっており、これにより苗の植付け深さを一定に保つようにもなっている。
上記苗供給装置20は、移植する苗を苗植付け装置30に供給する装置である。この苗供給装置20は、図1から図3に示されるように、車体10の後方から上方に立ち上がるよう設けられた支持フレーム29に、車体10の左右方向に突出して延びた状態で周回可能に配置された苗収容カップ搬送用の無端チェーン21が設けられている。
この無端チェーン21は、複数の苗収容カップ23を装着する筒状のカップ保持部22が列状に連結されたものであり、その一部が苗植付け装置30の上方を通過して周回移動するよう配置されている。苗収容カップ23は、苗を一時的に収容するために底面が開口した構造からなる複数個のカップである。
また、苗供給装置20は、例えば無端チェーン21の前方の近傍に、苗収容カップ23に投入すべき苗が収容された苗コンテナ25を保持するためのコンテナ保持機構26が併設されている。
この苗供給装置20では、操作者又は専用の作業者によって、苗コンテナ25にある苗が無端チェーン21で周回移動する空の苗収容カップ23に移し替えるよう次々に投入される。一方、苗供給装置20では、無端チェーン21で搬送される苗収容カップ23が苗植付け装置30の上方の位置を通過する際に、その通過する苗収容カップ23のカップ保持部22の底面が開いた状態にされる。
これにより、苗供給装置20は、複数の苗収容カップ23に収容される苗を、苗植付け装置30に落下させて供給するようになっている。
上記苗植付け装置30は、図1や図3に示されるように、車体10の後方から苗供給装置20の下方側の空間に存在するよう設けられた支持フレーム39に対して上下動するよう支持される苗受入れ機構31および苗植付け具35を備えている。この苗植付け装置30は、例えば、2条植えの装置として構成されている。
苗受入れ機構31は、苗供給装置20から供給される苗を受け入れる左右一対のホッパー32A,32Bが設けられている。左右一対のホッパー32A,32Bは、その上端開口が苗供給装置20における2つの苗収容カップ23と向き合うよう配置されている。
この苗受入れ機構31では、苗の植え付け時期に合わせて、左右一対のホッパー32A,32Bが苗供給装置20に接近するよう上昇移動させられる。その上昇移動したホッパー32A,32Bは、2つの苗収容カップ23からそれぞれ落下して供給される苗を1つずつ受け入れる。
このときホッパー32A,32Bに受け入れられた苗は、苗受入れ機構31の下方に存在する苗植付け具35に落下して移し替えられる。
苗植付け具35は、苗受入れ機構31の下方に左右一対の苗植付け具35A,35Bとして配置されている。この苗植付け具35A,35Bはいずれも、下方が先細り状になる逆円錐形のごとき形状の部材を縦方向に沿って2分割したものを1組の部材として用い、その1組の部材をその下端が互いに離間および接近するよう左右に開閉動するよう支持フレーム39に取り付けたものである。
この左右一対の苗植付け具35A,35Bでは、はじめに植え付け時期に合わせて、苗受入れ機構31と一体で苗供給装置20に接近するよう上昇移動させられ、苗受入れ機構31のホッパー32A,32Bで受け入れた苗が受け渡される。続いて、苗植付け具35A,35Bは、畝102にむけて下降するよう移動して下端部を畝102に所定の深さで突入させた後、その下端部を離間させて開いた状態にすることで苗を畝102の土壌内に落下させて着地させる。しかる後、苗植付け具35A,35Bは、その下端部を接近させて閉じた状態にするとともに再び上昇するように移動して元の位置に戻った後、同様に作動する。
これにより、苗植付け具35A,35Bは、苗を畝102に対して一度に2条で植え付けるようになっている。
また、苗植付け装置30には、図1や図3に示されるように、苗植付け具35で植え付けられた苗の周辺における畝102の土壌を鎮圧する鎮圧装置40が併設されている。
鎮圧装置40は、左右一対の苗植付け具35A,35Bをそれぞれ挟むように並んで設けられる一対の鎮圧輪41A,41Bで構成されている。鎮圧輪41は、その下方で互いが接近するよう傾斜した姿勢で従動回転するよう支持フレーム42に取り付けられている。
この苗植付け装置30による苗周辺の土壌の鎮圧が行われることで、植え付けられた苗が安定した状態に保たれる。
さらに、苗移植機1は、図1から図5に示されるように、水を貯留した容器としての水タンク95を載置する載置部材50と、その載置部材50に載置されている水タンク95を苗が植え付けられた圃場100の畝102に供給する灌水装置60を備えている。
上記載置部材50は、伝動ケース15の入力軸16よりも前方の位置で水タンク95を載置するための前方載置部51と、伝動ケース15の入力軸16よりも後方の位置で水タンク95を載置するための後方載置部52とを有している。
第1の実施形態では、前方載置部51と後方載置部52を車体10の左右方向にそれぞれ1つずつ存在させるよう設けた載置部材50として構成している。これにより、前方載置部51は左右の前方載置部51A,51Bを有するものになり、後方載置部52は左右の後方載置部52A,52Bを有するものになる。
また、水タンク95については、前方載置部51に載置されるタンクを前方の水タンク95Fとし、後方載置部52に載置されるタンクを後方の水タンク95Rとする。また、水タンク95については、所要の量の水を貯留することが可能であって、水の出し入れを行う開口部95aを有していれば、特に限定されるものではない。水タンク95としては、水タンクを複数個載置して使用できるので比較的少容量(小さい)水タンクで済ませることができ、具体的には、例えば20リットル用のポリタンクを適用することが可能である。図4等における符号95tは、作業者が水タンク95を持つときに使用する取っ手部を示す。
前方載置部51A,51Bと後方載置部52A,52Bはいずれも、板状の第1支持部材53と、第1支持部材53と交差するように配置される板状の第2支持部材54と、第1支持部材53と第2支持部材54を連結して補強するとともに水タンク95の側面の周囲を取り巻くよう保持する板状の囲み部材55とで構成されている。
このうち第1支持部材53は、車体10の左右方向に延びる底面部53aと、その底面部53aの左右方向における両端部で上方に曲げられてそれぞれ立ち上がる左立上げ部53bおよび右立上げ部53cとを有する形状からなる部材である。
第2支持部材54は、車体10の前後方向に延びる底面部54aと、その底面部54aの前後方向における両端部で上方に曲げられてそれぞれ立ち上がる前立上げ部54bおよび後立上げ部54cとを有する形状からなる部材である。
囲み部材55は、第1支持部材53の左立上げ部53bおよび右立上げ部53cと第2支持部材54の前立上げ部54bおよび後立上げ部54cとにおけるほぼ中央の高さ部分を通過して水タンク95の側面の周囲を所要の隙間をあけて取り囲むことができる形状からなる部材である。
第1支持部材53と第2支持部材54は、底面部53aと底面部54aとが互いの中央部でほぼ直交して接触した状態で固定されている。囲み部材55は、第1支持部材53における各立上げ部53b,53cと第2支持部材54における各立上げ部54b,54cとのほぼ中間の高さ部分にそれぞれ接触した状態で固定されている。
また、前方載置部51A,51Bと後方載置部52A,52Bは、図4や図6に示されるように、左右に独立した板状の支持部材56A,56Bにそれぞれ取り付けられている。
支持部材56A,56Bは、図6に示されるように、その前後方向におけるほぼ中央部の下面部に突出して設けられた取付け部56dを、例えば伝動ケース15の入力軸16を覆う円筒状の覆いカバーの一部に固定するよう取り付けられる。これにより、前方載置部51A,51Bと後方載置部52A,52Bに載置される前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rの重量が伝動ケース15に主にかかるので、その分だけ車体10側の機械的強度を弱めることができる。
さらに、前方載置部51A,51Bと後方載置部52A,52Bは、支持部材56A,56Bにおいてほぼ水平の状態に保たれるよう配置される。また、前方載置部51A,51Bと後方載置部52A,52Bは、入力軸16を挟んで前後に対してほぼ同じ寸法だけ離れた位置にそれぞれ存在するよう配置される。
なお、前方載置部51A,51Bと後方載置部52A,52Bは、支持部材56A,56Bを介することなく、伝動ケース15や車体10に直接固定されるように取り付けるように構成してもよい。
上記灌水装置60は、苗植付け装置30による苗の植付け動作に連動させて、載置部材50の前方載置部51に載置される前方の水タンク95Fの水とその後方載置部52に載置される後方の水タンク95Rの水を同時に使用開始して所要の量ずつ供給するよう構成されている。
第1の実施形態における灌水装置60は、図4や図5に示されるように、水を吸って送り出すポンプ61と、前方の水タンク95Fの水を取り出す前方ホース62と、後方の水タンク95Rの水を取り出す後方ホース63と、前方ホース62と後方ホース63を合流させるよう連結する第1連結部材64と、第1連結部材64とポンプ61の間を接続する吸水ホース65と、ポンプ61と灌水ノズル66の間を接続する排水ホース67とで構成されている。
また、第1の実施形態における灌水装置60は、図5に示されるように、苗移植機1の前進方向で見て左側に載置された前方の水タンク95FAと後方の水タンク95RAを中心にした左側の給水経路を形成する灌水装置60Aと、その前進方向で見て右側に載置された前方の水タンク95FBと後方の水タンク95RBを中心にした右側の給水経路を形成する灌水装置60Bとに分けて構成されている。
このうちポンプ61としては、苗植付け装置30による苗の植え付け動作に連動させて所要量の水を間欠的に吸って送り出すことができるものであればよく、例えばプランジャーポンプが適用される。図5では、灌水装置60A,60Bにおいて1つのポンプ61を共用しているように図示されているが、そのポンプ61は同じポンプ機能を2系統有しているものである。ポンプ61としては、灌水装置60A,60Bに別個独立したものを適用しても勿論よい。
また、各ホース62,63,65,67は、特に限定されるものでないが、例えば引き回し等の作業性の観点からするとフレキシブルな物性のホースが適用される。前方ホース62と後方ホース63は、その一端部を前方の水タンク95Fおよび後方の水タンク95Rにおける開口部95aからタンク内部の底面付近まで挿し込んで使用される。
第1連結部材64は、流路の合流点になるものであり、例えば互いに連通した3つの接続口があるホースジョイントが適用される。また、第1連結部材64は、前方の水タンク95Fおよび後方の水タンク95Rの上端部(開口部95a)の位置よりも上方の位置に配置されている。
灌水ノズル66は、所要の形状や数の排水口が形成されたものであり、排水ホース67の末端部に取り付けられる。排水ホース67は、苗植付け装置30における左右の苗植付け具35A,35Bの上部に設けられた装着穴にそれぞれ差し込んで連結されており、その各末端部に取り付けた各灌水ノズル66から排出される水を苗植付け具35A,35Bの内部にそれぞれ供給できるよう配置されている。これにより、灌水装置60A,60Bは、水を、苗植付け装置30における左右の苗植付け具35A,35Bを通して供給するようになっている。また、灌水装置60A,60Bでは、排水ホース67と灌水ノズル66を左右の苗植付け具35A,35Bの上部に連結させるように装着しているので、水の供給が機体の振動や風等の影響を受けることなく確実に行われる。
そして、苗移植機1においては、苗植付け装置30による苗の植付け動作が開始されると、その植付け動作に連動して、灌水装置60A,60Bにおいてポンプ61が所要の量の水を吸って送り出すように作動する。
これにより、ポンプ61から送り出される水が、灌水装置60A,60Bの各排水ホース67を通して末端にある各灌水ノズル66まで流れ、その各灌水ノズル66から苗植付け装置30における左右の苗植付け具35A,35Bにむけてそれぞれ排出される。
このときポンプ61から送り出される水は、1回で供給する水の量によっても異なるが、その1回で供給される水の量が少ない場合であれば、ポンプ61内や吸水ホース65内にある水が使用される。またこのときは、その使用された分と同じ量の水が水タンク95の方から取り出されて補給される。
この際、左側の灌水装置60Aでは、載置部材50における左の前方載置部51Aに載置された前方の水タンク95FAの水と左の後方載置部52Aに載置された後方の水タンク95RAの水が、ポンプ61の吸引力を受けて前方ホース62と後方ホース63からそれぞれ取り出されてから第1連結部材64で合流した後、その第1連結部材64から共通の吸水ホース65に流れるとともにポンプ61に達するよう送られる。
また、右側の灌水装置60Bにおいても、同様に作動する。つまり、載置部材50における右の前方載置部51Bに載置された前方の水タンク95FBの水と右の後方載置部52Bに載置された後方の水タンク95RBの水が、ポンプ61の吸引力を同様に受けて前方ホース62と後方ホース63からそれぞれ取り出されてから第1連結部材64で合流した後、その第1連結部材64から共通の吸水ホース65に流れるとともにポンプ61に達するよう送られる。
この結果、苗移植機1では、左右の灌水装置60A,60Bにより、苗植付け装置30において植付け直前又は植付け時の位置にある左右の苗植付け具35A,35Bの内部に水が放出され、その水が苗植付け具35A,35Bの植え付ける苗と共に圃場100の畝102に供給される。このときの水は、植付けの直前に、苗の根部が入り込んでいる土の部分、いわゆる根鉢に供給されるもの、あるいは、苗の植付け位置の周囲に苗植付け具35A,35Bの内部を通過して放出されることで供給されるものとする。
またこの際、苗移植機1では、水が苗植付け具35A,35Bの内部を通過することにより、苗植付け具35A,35Bの内部に付着した土(根鉢を構成する土の一部や、植付け時に張り込む圃場100の土)を洗い落すことができ、これにより苗植付け具35A,35Bの内部に苗が貼り付いて圃場100に植え付けられなくなることが防止される。
このように苗移植機1では、複数の水タンク95(95FA,95RA,95FB,95RB)を載置して苗の植付け時に水の供給を行う場合、その複数の水タンク95を伝動ケース15の入力軸16を挟んだ前後の位置に載置するとともに、その前後の位置にそれぞれ載置した前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rの各水(より詳しくは、水タンク95FAと水タンク95RAの各水、又は水タンク95FBと水タンク95RBの各水)が同時に使用開始される。
したがって、この苗移植機1においては、苗を圃場100の畝102に移植する際に供給する水を貯留した複数の水タンク95を載置して苗の植付け作業を行う場合でも、少なくとも伝動ケース15の入力軸16を挟んだ前後の位置に載置される前方の水タンク95FA(95FB)の水と後方の水タンク95RA(95RB)の水が同時に使用開始されない場合に比べると、その前方の水タンク95FA(95FB)の水の消費される量と後方の水タンク95RA(95RB)の水の消費される量が時間の経過とともに異なることが殆どない。
このため、この苗移植機1によれば、機体の少なくとも前後バランスに片寄りが生じにくくなり、その前後バランスの片寄りにより機体の前後傾斜が発生して苗の植付け深さが変動することが抑制される。
また、苗移植機1は、前記したセンサ板19の検出結果に基づいて昇降用シリンダ18を作動させて車体10を畝102の面に対してほぼ水平に保つことで植付け深さが自動で調整されるという機能を有する。しかし、例えば、畝102の面がほぼ平滑なときに複数の水タンク95のバランスの偏りにより機体の前後バランスが変動して機体の前後傾斜が発生すると、その自動調整機能だけでは植付け深さの変動に対応できないのに対し、この実施形態の苗移植機1であれば対応可能となり有効である。
また、この苗移植機1では、車体10の左右方向に載置される前方の水タンク95FA(95FB)の水と後方の水タンク95RA(95RB)の水も同時に使用開始されて、ほぼ同じ速さで消費される。
このため、この苗移植機1によれば、機体の左右バランスにも片寄りが生じにくくなり、その左右バランスの片寄りにより機体の左右傾斜が発生して苗の植付け深さが左右で変動することも抑制される。
なお、苗移植機1のような2条植付けのごとき複数条対応の苗移植機では、畝102(の溝)の左右の高さに違いがあると、左右の伝動ケース15の少なくとも一方の入力軸16を支点にした回動量が調整されて車体10を畝102の面に対してほぼ水平な姿勢に保つ機構、いわゆるローリング機構を備えている。しかし、このローリング機構を備えている場合であっても、例えば、畝102の面の左右高さがほぼ同じであるときに複数の水タンク95のバランスの偏りにより機体の左右バランスが変動して機体の左右傾斜が発生すると、そのローリング機構だけでは左右の植付け深さの変動に対応できないが、この実施形態の苗移植機1であれば対応可能となり有効である。
さらに、この苗移植機1では、第1連結部材64の配置の位置により、前方ホース62および後方ホース63に空気が存在するときや前方又は後方の一方の水タンク95F(又は95R)のみに多くの水が残っているときに、水の残っている水タンク95に接続されたホース62(又は63)の負圧が小さくなるので、その水の残っている方の水タンク95から優先的に水を取り出して使用することができる。
このため、このことによっても機体の前後バランスに片寄りが生じにくくなる。
ちなみに、この苗移植機1においては、苗植付け装置30による苗の植付け動作を開始する前に、灌水装置60A,60Bにおいてポンプ61を一時的に作動させて、少なくともポンプ61の吸水側に存在するホース(62,63,65)を水で満たす呼び水をする準備動作が行われる。
これにより、灌水装置60A,60Bによる水の供給(灌水)を、苗植付け装置30による苗の植付け動作の開始に合わせて遅延や不足が発生することもなく的確に開始することができる。
また、苗移植機1は、前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rが常に同時に使用開始するように構成している。これは、複数の水タンク95FA,95FB,95RA,95RBに投入された水量が完全に同じであり、且つ植付け作業時に吸い出される水量が完全に同じであれば、特に問題はない。
しかし、実際には、その投入される水量の差や、その吸い出される水量の差により、例えば前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rのどちらか一方の水が先に無くなることが多い。
このとき、前後のどちらか一方の水が無くなると灌水作業を行わない構成とすると、車体10の前後バランスが乱れることを防止することはできるが、一部の水タンクには灌水作業に十分な水が残った状態で空の水タンク95への水の補給作業をしなければならなくなる。残りの植付け作業が僅かな段階であれば、上記の水の補給作業は余分な作業であり、作業能率の低下や作業者に余分な労力を費やさせる問題が生じる。また、前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rのうち、一方の水が無くなるとき、車体10のバランスを前後どちらかに著しく乱すほどの量の水が他方に残ることは考えにくい。
したがって、この苗移植機1では、苗に水を供給する灌水作業において、例えば、前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rのどちらか一方の残っている水を使用するように構成することも許容するものとする。
これにより、苗の植付作業の終盤で前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rのどちらかの水が無くなっても苗の植付作業、及び水の供給作業を継続できるので、作業能率が向上する。
また、植付け作業の途中で複数の水タンク95FA,95FB,95RA,95RBのうちで空になった水タンクに水を補給する作業が不要となるので、作業者の労力が軽減される。
なお、上記の条件で全ての水タンク95FA,95FB,95RA,95RBの水が植付け作業の途中で無くなったときには、左右の水タンクに水を補給し、前後どちらか一方の水タンク95F,95Rの水を使用するように構成することで、その残りの植付け作業を行うようにする。
また、苗移植機1においては、図6等に示されるように、左右の前方載置部51A,51Bおよび後方載置部52A,52Bにおける左右方向の外側端部に、その外側に斜めに曲げられた上端曲げ部53dを設けた右立上げ部53cが設けられている。
これにより、苗移植機1では、載置部材50の各載置部51,52に対して水タンク95を交換時等において積み下ろす作業を行うときに要求される水タンク95の持ち上げるべき高さが低くなる(図6参照)。また、その水タンク95の積み降ろし作業を行うときに、水タンク95を外側にある右立上げ部53cの上端曲げ部53dに滑らせるような状態で移動させることもでき、作業者の労力の軽減と作業性の向上が可能になる(図7(B)参照)。なお、この苗移植機1では、例えば4個という多めの水タンク95を一度に積載して使用することができるので、水補給のための交換頻度が少なくなり、このことによって作業能率の向上が図れる。
さらに、苗移植機1においては、図6、図7等に示されるように、載置部材50における各載置部51,52が以下に説明するように回動可能な形式の構造部として設けられている。
すなわち、載置部材50の各載置部51,52は、伝動ケース15の入力軸16の覆いカバーに固定して取り付けられる支持部材56A(56B)と、支持部材56A(56B)に車体10の前後方向と交差する左右方向の各外側の端部を支点にしてその各外側(例えば矢印D1で示す方向)に回動するようそれぞれ取り付けられる第1支持部材53、第2支持部材54および囲み部材55からなる可動部材57と、可動部材57を外側へ回動させるよう付勢する付勢部材の一例であるスプリング58と、可動部材57が外側とは反対の内側(例えば矢印D2で示す方向)に回動したときに予め定める作業位置で停止するよう可動部材57の回動を規制する規制部材59とで構成されている。
可動部材57は、第1支持部材53の底面部53aにおける外側の端部が支持部材56A(56B)に対して軸56eを介して矢印D1,D2で示す方向に回動可能に設けられている。
規制部材59は、例えば、図6と図7に示されるように、支持部材56A(56B)における内側の端部底面から内側に突出するよう固定された棒状の固定部材59aと、可動部材57における第1支持部材53の底面部53aの内側端部を延設した部分に設けられて曲げた部位が固定部材59aの両側から挟むように変形して係止される弾性嵌め部材(例えば、ばねクリップ)59bとで構成されている。予め定める作業位置とは、水タンク95を載置して使用するときの位置になる。
これにより、苗移植機1では、載置部材50の各載置部51,52に対して水タンク95を積み下ろす作業を行うときに、図7(B)に示されるように可動部材57を外側に回動させて斜めの角度に倒した状態にすることができので、その積み下ろし作業時に要求される水タンク95の持ち上げ高さが低くなって積み下ろし作業が容易になり、作業者の労力が軽減される。
また、水が多めに残っている水タンク95を載置部材50の各載置部51,52から降ろすときでも、その水タンク95が載置された可動部材57がスプリング58の付勢を受けることで外側に回動しやすい状態になり、これによっても作業者の労力がさらに軽減される。
[第2の実施形態]
図8には、この発明の第2の実施形態に係る苗移植機の一部が示されている。
第2の実施形態に係る苗移植機は、灌水装置60に代えて以下に説明する構成からなる灌水装置70を適用した点で異なるが、それ以外については第1の実施形態に係る苗移植機1と同じ構成からなるものである。
この苗移植機における灌水装置70は、第1の実施形態における灌水装置60と対比した場合、図8に示されるように、前方ホース62の途中に介在させる三方弁71と、第1連結部材64に接続される第1中継ホース72と、三方弁71に接続される第2中継ホース73と、第1中継ホース72と第2中継ホース73を合流させるよう連結する第2連結部材74とが追加され、吸水ホース65の上流端が第2連結部材74に接続されることが加わる点で異なるが、それ以外は同様に構成されている。
灌水装置70における前方ホース62は、三方弁71を介在させることにより、前方の水タンク95Fと三方弁71の間を接続する上流部62aと、三方弁71と第1連結部材64との間を接続する下流部62bとに分かれたものになる。
三方弁71は、前方ホース62の上流部62aおよび下流部62bをつなげて第1連結部材64へ水を流す流路r1と、前方ホース62と第2中継ホース73とをつなげて第2連結部材74へ水を流す流路r2とに切り替えられる切替え弁である。
第2連結部材74は、第1連結部材64と同様のホースジョイントで構成することができるが、好ましくは、水を一時的に貯留することが可能な空間からなる一時貯留部(チャンバ)を付設したホースジョイントで構成する。
また、灌水装置70は、図8に示されるように、第2連結部材74が前方の水タンク95Fおよび後方の水タンク95Rの下端部(例えば各底部)よりも下方の位置に配置されており、三方弁71が前方の水タンク95Fの上端部(例えば各開口部95a)よりも下方の位置に配置されている。第1連結部材64の配置については、第1の実施形態における第1連結部材64と同様であり、前方の水タンク95Fおよび後方の水タンク95Rの上端部(各開口部95a)よりも上方の位置に配置されている。
第2連結部材74の配置位置は、合流点になる第2連結部材74までの流路の圧力損失以上になる位置であればよい。また三方弁71は、第2連結部材74よりも上方の位置に配置することが好ましい。
さらに、灌水装置70は、三方弁71が、図9に示されるように苗植付け装置30による植付け作業の開始前に第1連結部材64へ水を流す流路r1に切り替えられ、且つ、図10に示されるように植付け作業の開始時に第2連結部材74へ水を流す流路r2に切り替えられるよう構成されている。三方弁71の切り替えは、図示しない制御装置により制御される弁駆動装置により行われる。なお、三方弁71は、作業開始からの経過時間や水タンク95内の水量等の条件に基づいて作業者が手動で操作して切り替えられるよう構成してもよい。
また、この灌水装置70についても、第1の実施形態における灌水装置60の場合(図5)と同様に、苗移植機1の前進方向で見て左側に載置された前方の水タンク95FAと後方の水タンク95RAを中心にした左側の給水経路を形成する灌水装置70Aと、その前進方向で見て右側に載置された前方の水タンク95FBと後方の水タンク95RBを中心にした右側の給水経路を形成する灌水装置70Bとに分けて構成されている。
そして、この灌水装置70A,70Bは、苗植付け装置30による苗の植付け動作が開始されると、その植付け動作に連動して、ポンプ61が所要の量の水を吸って送り出すように作動する。
特に灌水装置70A,70Bでは、その植付け作業が開始される前に、図9に示されるように三方弁71が第1連結部材64へ水を流す流路r1に一時的に切り替えられて、少なくともポンプ61の吸水側に存在する前方ホース62、後方ホース63、第1中継ホース72および吸水ホース65を水で満たす呼び水をするための準備動作が行われる。
これにより、ポンプ61の吸引力が吸水ホース65、および第1中継ホース72を通して第1連結部材64に及ぶので、前方の水タンク95Fの水が前方ホース62の上流部62a、三方弁71および前方ホース62の下流部62bを経由して第1連結部材64まで送られる一方で、後方の水タンク95Rの水が後方ホース63を通して第1連結部材64まで送られて合流する。合流した水は、第1中継ホース72、第2連結部材74および吸水ホース65を経由してポンプ61まで送られる。このときポンプ61の排出側に存在する排水ホース67にも水が送られている。
以上の準備動作により、少なくともポンプ61の吸水側に存在する前方ホース62、後方ホース63、第1中継ホース72および吸水ホース65は、図9で該当するホースに網点を付して示すように、水で満たされて呼び水が完了する。またこのときの排水ホース67も、図9では白抜きで示されているが、実際には水で満たされた状態になっている。
このため、灌水装置70A,70Bは、水の供給(灌水)を苗植付け装置30による苗の植付け動作の開始に合わせて的確に開始するための準備が整えられる。
続いて、灌水装置70A,70Bでは、苗の植付け作業が開始されると、図10に示されるように三方弁71が第2連結部材74へ水を流す流路r2に切り替えられて、正式な灌水動作が行われる。
この三方弁71が流路r2に切り替えられた際、前方ホース62の上流部62aにある水が三方弁71を介して第2中継ホース73に流れ込むが、三方弁71の配置位置の関係により、それと同時に前方の水タンク95Fからも同じ量の水がサイフォンの原理で前方ホース62の上流部62aに取り出されて流れ込むことで補充される。またこの際、前方ホース62の下流部62bにある水は、第1連結部材64と三方弁71との間に滞留して残ったままになる。
これにより、第1の実施形態における灌水装置70A,70Bの場合と同様に、ポンプ61から送り出される水が、灌水装置70A,70Bの各排水ホース67を通して末端にある各灌水ノズル66まで流れ、その各灌水ノズル66から苗植付け装置30における左右の苗植付け具35A,35Bの内部にそれぞれ排出される。
また、灌水装置70A,70Bにおいても、ポンプ61から送り出される水がポンプ61内や吸水ホース65内にある水が使用されるとともに、その使用された分と同じ量の水が水タンク95の方から取り出されて補給される。
この際、左側の灌水装置70Aでは、ポンプ61の吸引力を受けて、載置部材50における左の前方載置部51Aに載置された前方の水タンク95FAの水が前方ホース62の上流部62aで取り出された後に、三方弁71および第2中継ホース73を経由して第2連結部材74まで送られる。また、左の後方載置部52Aに載置された後方の水タンク95RAの水が後方ホース63で取り出された後、第1連結部材64および第1中継ホース72を経由して第2連結部材74まで送られる。
続いて、前方の水タンク95FAの水と後方の水タンク95RAの水は、第2連結部材74で合流した後、その第2連結部材74から吸水ホース65に流れるとともにポンプ61に達するよう送られる。
また、右側の灌水装置70Bにおいても、同様に作動する。
この結果、左右の灌水装置70A,70Bでは、苗植付け装置30において植付け直前又は植付け時の位置にある左右の苗植付け具35A,35Bの内部に水が放出され、その苗植付け具35A,35Bの内部にそれぞれ存在する苗等に水が供給される。また、このときの苗は、水が供給された状態で圃場100の畝102に植え付けられる。
この灌水装置70A,70Bを備えた苗移植機においても、苗を圃場100の畝102に移植する際に供給する水を貯留した複数の水タンク95(95FA,95RA,95FB,95RB)を載置して苗の植付け作業を行う場合でも、第1の実施形態に係る苗移植機1の場合と同様に、その前方の水タンク95FA(95FB)の水の消費される量と後方の水タンク95RA(95RB)の水の消費される量が時間の経過とともに異なることが殆どない。図8から図10において符号Swで指す二点鎖線は、貯留されている水の水面(水位)を参考までに示している。
このため、第2の実施形態に係る苗移植機によっても、機体の少なくとも前後バランスに片寄りが生じにくくなり、その前後バランスの片寄りにより機体の前後傾斜が発生して苗の植付け深さが変動することが抑制される。
また、この苗移植機によれば、第1の実施形態に係る苗移植機1の場合と同様に、機体の左右バランスにも片寄りが生じにくくなり、その左右バランスの片寄りにより機体の左右傾斜が発生して苗の植付け深さが左右で変動することも抑制される。
また、第2の実施形態に係る苗移植機では、灌水装置70A,70Bにおいて苗の植付け作業の開始前に準備動作が行われるので、その灌水装置0A,0Bによる水の供給
(灌水)を苗植付け装置30による苗の植付け動作の開始に合わせて遅延や不足が発生することもなく的確に開始することができる。
しかも、第2連結部材74の配置位置により、仮に前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rの一方が先に空になることがあっても、水が残る側の水タンク95F(又は95R)から水が確実に取り出することができ、例えば供給する水の量がすぐに減少してしまうことを回避することができる。
この他、灌水装置70A,70Bにおいて第2連結部材74として上述した一時貯留部(チャンバ)を付設したものを適用した場合には、その一時貯留部に貯留している水がポンプ61に送られて使用されることが可能になる。このため、例えば、灌水動作の途中で水タンク95や第2連結部材74の上流側に存在するホースが空になった状態(水が無い状態)になることが発生しても、灌水動作の途中でポンプ61が空気を吸引してしまって灌水動作の異常が発生することを回避することができる。
なお、第2の実施形態における灌水装置70A,70Bでは、三方弁71を前方ホース62に代えて後方ホース63の途中に介在させるように配置することもできる。
この場合は、前方ホース62に代えて後方ホース63が、三方弁71を介在させることにより、後方の水タンク95Rと三方弁71の間を接続する上流部63aと、三方弁71と第1連結部材64との間を接続する下流部63bとに分かれたものになる点で異なるのみである。
[第3の実施形態]
図11には、この発明の第3の実施形態に係る苗移植機の一部が示されている。
第3の実施形態に係る苗移植機は、灌水装置60における第1連結部材64の配置位置を変更した点で異なるが、それ以外については第1の実施形態に係る苗移植機1と同じ構成からなるものである。
この苗移植機における灌水装置60(60A,60B)は、第1の実施形態における灌水装置60(60A,60B)と対比した場合、図11に示されるように、前方ホース62と後方ホース63を合流させるよう連結する第1連結部材64を、前方の水タンク95Fおよび後方の水タンク95Rの下端部(例えば各底部)の位置よりも下方の位置に配置した点で異なるが、それ以外は同様に構成されている。
また、この配置位置を変更した第1連結部材64を適用した灌水装置60(60A,60B)でも、第1の実施形態における灌水装置60(60A,60B)と同様の灌水動作が行われる。
そして、第3の実施形態における灌水装置60A,60Bを備えた苗移植機においても、苗を圃場100の畝102に移植する際に供給する水を貯留した複数の水タンク95(95FA,95RA,95FB,95RB)を載置して苗の植付け作業を行う際には、第1の実施形態に係る苗移植機1の場合と同様に、その前方の水タンク95FA(95FB)の水の消費される量と後方の水タンク95RA(95RB)の水の消費される量が時間の経過とともに異なることが殆どない。
このため、第3の実施形態に係る苗移植機によっても、機体の少なくとも前後バランスに片寄りが生じにくくなり、その前後バランスの片寄りにより機体の前後傾斜が発生して苗の植付け深さが変動することが抑制される。
また、この苗移植機によれば、第1の実施形態に係る苗移植機1の場合と同様に、機体の左右バランスにも片寄りが生じにくくなり、その左右バランスの片寄りにより機体の左右傾斜が発生して苗の植付け深さが左右で変動することも抑制される。
さらに、第3の実施形態に係る苗移植機では、第1連結部材64の配置の位置により、仮に前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rの一方が先に空になることがあっても、水が残る側の水タンク95と接続されるホース62(又は63)が正圧になるので、その水が残る水タンク95から水が取り出されることとなり、灌水動作中において供給する水の量がすぐに減少してしまうことを回避することができる。
[変形例]
第1〜第3の実施形態においては、車体10の左右方向において水タンク95F,95R(左右も含む)を後輪14よりも左右の外側の位置に存在するよう載置する載置部材50の構成例を示した。しかし、載置部材50については、可能であれば、水タンク95F,95R(左右も含む)が後輪14よりも内側の位置に存在するよう載置する構成にするとよい。
また、載置部材50については、車体10に取り付ける構成や、伝動ケース15と車体10の双方に取り付ける構成を採用してもよい。
また、この発明の苗移植機は、図12に例示するように後輪14Cが伝動ケース15よりも左右外側に存在するよう配置されるものであってもよい。この構成例の場合においても、載置部材50については、水タンク95F,95R(左右も含む)が上記後輪14Cよりも内側の位置に存在するよう載置する構成にするとよい。
また、第1〜第3の実施形態では、灌水装置60,70における各ホース62,63,65,67,72,73として、そのいずれも1本(流路が1つ)の構造からなるホースを適用した場合を例示した。しかし、これらの各ホースについては、流路の径(ホースの外径を含む)が細めのホースを複数本平行して並べた構成のホースを適用してもよい。
このように細めのホースを複数本並べて、あるいは束ねて配置するとき、第1〜第3の実施形態で用いられたホースの径と同等になるよう構成した場合は、ホース配策(配置)に必要なスペースに変化が生じることが防止される。
また、苗の植付け作業前には、最初に植え付けられる苗にも水が設定量供給されるように、上記した呼び水という作業を行う必要がある。
しかし、大径のホースの場合は、水が通過する断面積が大きいので、水を吸い込み始めてから水が断面積を満たすまでの時間が長く、空気が通過する空間部が生じやすいので、呼び水に要する時間が長く、作業時間の延長や、ポンプ61の作動に余分な燃料が必要になる問題が生じる。また、水を引き込み始めるとき、ホース内を水が移動できる範囲が広いので、乱流が生じやすく、圧力損失が大きくなって送水経路に水が満たされるまでの時間が長くなる問題が生じる。
一方、小径のホースの場合は、水が通過する断面積が小さいので水が速やかに満たされ、空気を先に押し出すか、あるいは空気の通過を遮断する状態になる。
このため、灌水装置60,70における各ホースとして小径のホースを複数本並べるか束ねたものを適用した場合には、呼び水に要する時間が短縮され、作業時間や燃料消費の軽減が図られる。また、水を引き込み始めると短時間でホース内に水が満たされることにより、乱流が生じにくく、圧力損失が抑えられて送水経路内に水を短時間で満たすことができ、作業時間の短縮が図られる。
また、第2の実施形態では、灌水装置70における第1連結部材64を前方の容器95Fおよび後方の容器95Rの下端部よりも下方の位置に変更して配置することも可能である。この場合における第1連結部材64は、例えば第2連結部材74よりも上方になる位置に配置するとよい。
さらに、第1〜第3の実施形態では、苗供給装置20として、無端チェーン21により周回移動する苗収容カップ23から苗を供給する方式の構成例を例示したが、苗供給装置20としては、例えば上述した特許文献1に示される苗トレイの育苗ポットから苗取出爪(28)により取り出す方式の苗供給装置(5)を適用することもできる(特許文献1の段落0027〜0044の記載や図1〜図6を参照。本段落における括弧書きの数字は、特許文献1で使用される符号を示す。)。
この方式の苗供給装置(5)では、苗トレイの育苗ポットから苗取出爪(28)の先端側に引っ掛けた状態で取り出した苗を、苗供給装置(5)の下方に配置された苗植付け装置(7)における苗植付け具(11)の内部に落下させて供給することになる(特許文献1の図5等を参照)。
このような苗トレイの育苗ポットから苗を取り出す方式の苗供給装置を適用する場合、その苗取出し爪(又は苗抜取り爪)としては、図13に示す苗取出し爪81,82や図14に示す苗取出し爪83を採用するとよい。
図13に示す苗取出し爪81,82はいずれも、取付け部を兼ねた基部800に対して所望の隙間をあけてほぼ平行して延びる2本の爪801,802が可動しない形式(固定形式)のものである。
そして、図13(A)に示す苗取出し爪81は、2本の爪801,802の先端に菱型形状の引っ掛け部803を形成したものである。また、図13(B)に示す苗取出し爪82は、2本の爪801,802の先端に基部800側に戻るよう突出する折り返し突起部804a,804bを有する矢じり形状の引っ掛け部804を形成したものである。
このような苗取出し爪81,82を採用した場合は、2本の爪801,802の先端が単に先細り形状である苗取出し爪に比べると、育苗ポット内にある苗の根部が培土に張り巡らされることで形成される、所謂根鉢を引っ掛け部803,804による返しの効果で確実に引っ掛けた状態で取り出しやすくなり、苗の取り出し性能を向上させることができる。
特に、培土の土質が塊になりにくい、根の張りが不十分である等の理由により根鉢が軟弱のものであっても、確実に取り出しやすくなる。また、苗取出し爪82は、折り返し突起部804a,804bの返しの効果がより強力に得られるので、苗取出し爪81よりも高い取り出し性能を得ることができる。
図14に示す苗取出し爪83は、取付け部810に対して所望の間隔をあけてほぼ平行して延びる2本の可動爪811,812が基部813において軸814を支点にして回動して先端側が開閉する形式(可動形式)のものである。
この可動形式の苗取出し爪83は、2本の可動爪811,812の先端に各外側に突出する丸みを帯びた三角形状からなる引っ掛け部816を形成したものである。可動爪811,812は、その各基部813にトルクスプリング等の付勢部材がそれぞれ設けられており、これにより、その各先端部側、即ち引っ掛け部816を形成した側の端部どうしが互いに接近する方向に付勢されている。
図14における符号815は、可動爪811,812が取り出した苗を押し出して例えば上記苗植付け装置30に落下移動させる苗押出体である。この苗押出体815は、金属又は軟質な樹脂素材をコイル状に巻き回して構成されるものであり、そのコイル状に巻いた部分を2本の可動爪811,812の外側から囲むような状態に取り付けられる。また符号817は、苗押出体815を前後方向に進退移動させるために2本の可動爪811,812に沿って移動させられる移動部材(押出しロッド)である。
また図14(A)は、苗取出し爪83について、移動部材817が苗押出体815を後退させるよう駆動して苗押出体815を可動爪811,812の各基部813に接触させることで、2本の可動爪811,812の先端部が離間して開いた状態になり、苗200に突き刺して苗を取り出すときの状態を示している。図14(B)は、移動部材817が苗押出体815を前進させるよう駆動して苗押出体815を苗の押し出し位置に移動させることで、2本の可動爪811,812の先端部が接近して閉じた状態になり、取り出した苗200を落下させて開放させるとき(実際には苗植付け装置30に供給するとき)の状態を示している。
このような可動形式の苗取出し爪83を採用した場合は、2本の可動爪811,812の先端が単に先細り形状である苗取出し爪に比べると、育苗ポット内にある苗200を引っ掛け部816による返しの効果で確実に引っ掛けた状態で取り出しやすくなり、苗の取り出し性能を向上させることができる。一方、取り出した苗200を落下させて開放させるときは、2本の可動爪811,812の先端部が接近して閉じた状態になることで、引っ掛け部816による返しの効果が減るので苗200を容易に放出しやすくなり、苗の良好な放出性能を確保することもできる。
この発明は、例えば玉ねぎの苗の移植を行う苗移植機として有用であるが、苗の植付けの際に水の供給も可能である種類の苗であれば、その種の苗の移植に適した移植機として構成して適用することができる。
1 苗移植機
10 車体
11 駆動装置
13 前輪(走行装置の一部)
14 後輪(走行装置の一部)
15 伝動ケース
16 入力軸
17 伝動する手段
30 植付け装置
50 載置部材
51 前方載置部
52 後方載置部
53b 立上げ部
53d 上端曲げ部
56 支持部材
56e 軸(支点)
57 可動部材
58 付勢部材
59 規制部材
60,70 灌水装置
61 ポンプ
62 前方ホース
63 後方ホース
64 第1連結部材
65 吸水ホース
66 灌水ノズル
67 排水ホース
71 三方弁
72 第1中継ホース
73 第2中継ホース
74 第2連結部材
95 水タンク(容器)
95F 前方の水タンク
95R 後方の水タンク
95a 開口部(上端部の一例)
100 圃場
r1,r2 流路

Claims (3)

  1. 駆動装置(11)と圃場(100)を走行可能な走行装置(13,14)が設けられた車体(10)と、
    前記車体(10)に設けた入力軸(16)から前記駆動装置(11)の駆動力を前記走行装置に伝動する手段(17)が収容された伝動ケース(15)と、
    苗を圃場に植え付ける植付け装置(30)と、
    水を貯留した容器(95)を載置する載置部材(50)と、
    前記載置部材(50)に載置される容器(95)の水を苗が植え付けられた圃場に供給する灌水装置(0)と、
    を備えた苗移植機(1)において、
    前記載置部材(50)は、前記伝動ケース(15)の入力軸(16)よりも前方の位置に容器(95)を載置する前方載置部(51)と前記伝動ケース(15)の入力軸(16)よりも後方の位置に容器(95)を載置する後方載置部(52)とを有しており、
    前記灌水装置(0)は、前記前方載置部(51)に載置される前方の容器(95F)の水と前記後方載置部(52)に載置される後方の容器(95R)の水を使用して供給するよう構成されているとともに、水を吸って送り出すポンプ(61)と、前記前方の容器(95F)の水を取り出す前方ホース(62)と、前記後方の容器(95R)の水を取り出す後方ホース(63)と、前記前方ホース(62)と前記後方ホース(63)を合流させるよう連結する第1連結部材(64)と、前記第1連結部材(64)と前記ポンプ(61)の間を接続する吸水ホース(65)と、前記ポンプ(61)と灌水ノズル(66)の間を接続する排水ホース(67)とで構成されており、
    前記第1連結部材(64)は、前記前方の容器(95F)および前記後方の容器(95R)の上端部(95a)よりも上方の位置に配置されており、
    前記灌水装置(70)は、前記前方ホース(62)又は後方ホース(63)の途中に介在させる三方弁(71)と、前記第1連結部材(64)に接続される第1中継ホース(72)と、前記三方弁(71)に接続される第2中継ホース(73)と、前記第1中継ホース(72)と前記第2中継ホース(73)を合流させるよう連結する第2連結部材(74)と、前記第2連結部材(74)と前記ポンプ(61)の間を接続する吸水ホース(65)とを追加して構成されており、
    前記第2連結部材(74)は、前記前方の容器(95F)および前記後方の容器(95R)の下端部よりも下方の位置に配置されており、
    前記三方弁(71)は、接続される側の前記前方の容器(95F)又は前記後方の容器(95R)の上端部(95a)よりも下方の位置に配置されているとともに、前記植付け装置(30)による植付け作業の開始前に前記第1連結部材(64)へ水を流す流路(r1)に切り替えられ且つ前記植付け作業の開始時に前記第2連結部材(74)へ水を流す流路(r2)に切り替えられることを特徴とする苗移植機。
  2. 前記載置部材(50)は、前記前方載置部(51)を前記車体(10)における前後方向と交差する左右方向に配置してなる左右の前方載置部(51A,51B)と、前記後方載置部(52)を前記左右方向に配置してなる左右の後方載置部(52A,52B)とを有しており、
    前記左右の前方載置部(51A,51B)および後方載置部(52A,52B)における左右方向の外側端部に、前記外側に斜めに曲げられた上端曲げ部(53d)を設けた立上げ部(53b)を配置していることを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
  3. 前記載置部材(50)は、前記伝動ケース(15)又は前記車体(10)の一部に取り付けられる支持部材(56)と、前記支持部材(56)に前記車体(10)の前後方向と交差する左右方向の外側の端部を支点にして前記外側に回動するよう取り付けられる可動部材(57)と、前記可動部材(57)を外側へ回動させるよう付勢する付勢部材(58)と、前記可動部材(57)が前記外側とは反対の内側に回動したときに予め定める作業位置で停止するよう前記可動部材(57)の回動を規制する規制部材(59)とで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の苗移植機。
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