JP6965901B2 - 苗移植機 - Google Patents
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Description
また特許文献1には、灌水装置が、水タンクの水を、ホースを介してプランジャーポンプで吸い上げてから送水用のホースにより植付け装置に供給するものであることも記載されている。
また特許文献2には、水タンクステーが車体の左右方向を基準にして移植物供給装置の左右外側面よりも内側に設けられていることや、水タンクステーに載置された水タンクの後部が車体の前後方向を基準にして後輪の回転軸よりも後方にあることや、水タンクステーが車体左側および車体右側に設けてもよいことや、水タンクステーの一部が後輪の伝動ケースに取り付けられることも記載されている。
このため、このような移植機では、その水タンクステー等の部材に水を貯留した水タンクを載置すると、機体の前後バランスが後方側に片寄ってしまい、これにより、機体の前方が浮き上がって機体の前後傾斜が発生して苗の植付け装置と圃場の畝面との距離が近くなり、苗の植付け深さが深くなり過ぎることがある。
また、水タンクの水が消費されてその残量が少なくなるにつれて、機体の前後バランスの後方側に片寄った度合いが変動してしまい、これによっても、機体の前後傾斜が発生して苗の植付け深さが変動することがある。
しかしながら、このような位置に複数の水タンクを載置した移植機であっても、複数の水タンクの一部のものを使い切ってから残りの水タンクを順番に使用するようにした場合には、先行して水が消費される水タンクの水残量が経時的に変化することや、先に空になる水タンクと未消費の水タンクとが機体の前後バランスを崩すような位置関係になることにより、機体の前後又は左右のバランスが変動してしまう。このため、この場合にも、機体の前後傾斜や左右傾斜が発生して苗の植付け深さ等が変動することになる。
請求項1に係る発明は、
駆動装置(11)と圃場(100)を走行可能な走行装置(13,14)が設けられた車体(10)と、
前記車体(10)に設けた入力軸(16)から前記駆動装置(11)の駆動力を前記走行装置に伝動する手段(17)が収容された伝動ケース(15)と、
苗を圃場に植え付ける植付け装置(30)と、
水を貯留した容器(95)を載置する載置部材(50)と、
前記載置部材(50)に載置される容器(95)の水を苗が植え付けられた圃場に供給する灌水装置(70)と、
を備えた苗移植機(1)において、
前記載置部材(50)は、前記伝動ケース(15)の入力軸(16)よりも前方の位置に容器(95)を載置する前方載置部(51)と前記伝動ケース(15)の入力軸(16)よりも後方の位置に容器(95)を載置する後方載置部(52)とを有しており、
前記灌水装置(70)は、前記前方載置部(51)に載置される前方の容器(95F)の水と前記後方載置部(52)に載置される後方の容器(95R)の水を使用して供給するよう構成されているとともに、水を吸って送り出すポンプ(61)と、前記前方の容器(95F)の水を取り出す前方ホース(62)と、前記後方の容器(95R)の水を取り出す後方ホース(63)と、前記前方ホース(62)と前記後方ホース(63)を合流させるよう連結する第1連結部材(64)と、前記第1連結部材(64)と前記ポンプ(61)の間を接続する吸水ホース(65)と、前記ポンプ(61)と灌水ノズル(66)の間を接続する排水ホース(67)とで構成されており、
前記第1連結部材(64)は、前記前方の容器(95F)および前記後方の容器(95R)の上端部(95a)よりも上方の位置に配置されており、
前記灌水装置(70)は、前記前方ホース(62)又は後方ホース(63)の途中に介在させる三方弁(71)と、前記第1連結部材(64)に接続される第1中継ホース(72)と、前記三方弁(71)に接続される第2中継ホース(73)と、前記第1中継ホース(72)と前記第2中継ホース(73)を合流させるよう連結する第2連結部材(74)と、前記第2連結部材(74)と前記ポンプ(61)の間を接続する吸水ホース(65)とを追加して構成されており、
前記第2連結部材(74)は、前記前方の容器(95F)および前記後方の容器(95R)の下端部よりも下方の位置に配置されており、
前記三方弁(71)は、接続される側の前記前方の容器(95F)又は前記後方の容器(95R)の上端部(95a)よりも下方の位置に配置されているとともに、前記植付け装置(30)による植付け作業の開始前に前記第1連結部材(64)へ水を流す流路(r1)に切り替えられ且つ前記植付け作業の開始時に前記第2連結部材(74)へ水を流す流路(r2)に切り替えられることを特徴とする苗移植機である。
前記載置部材(50)は、前記前方載置部(51)を前記車体(10)における前後方向と交差する左右方向に配置してなる左右の前方載置部(51A,51B)と、前記後方載置部(52)を前記左右方向に配置してなる左右の後方載置部(52A,52B)とを有しており、
前記左右の前方載置部(51A,51B)および後方載置部(52A,52B)における左右方向の外側端部に、前記外側に斜めに曲げられた上端曲げ部(53d)を設けた立上げ部(53b)を配置している苗移植機である。
前記載置部材(50)は、前記伝動ケース(15)又は前記車体(10)の一部に取り付けられる支持部材(56)と、前記支持部材(56)に前記車体(10)の前後方向と交差する左右方向の外側の端部を支点にして前記外側に回動するよう取り付けられる可動部材(57)と、前記可動部材(57)を外側へ回動させるよう付勢する付勢部材(58)と、前記可動部材(57)が前記外側とは反対の内側に回動したときに予め定める作業位置で停止するよう前記可動部材(57)の回動を規制する規制部材(59)とで構成されている苗移植機である。
また、請求項1に係る発明によれば、伝動ケースの入力軸を挟んだ前後の位置にそれぞれ載置される容器どうしの水を使用して供給することを比較的簡易な構成の灌水装置で行うことができる。しかも、第1連結部材の配置の位置により、前方ホースおよび後方ホースに空気が存在するときや一方の容器に多くの水が残っているときに、水の残量が多い容器に接続されたホースの負圧が小さくなるので、水の残量が多い方の容器から優先的に水を取り出して使用することができ、機体の前後バランスに片寄りが生じにくくなる。
さらに、請求項1に係る発明によれば、植付け装置による苗の植付け作業が開始される前に少なくとも容器の水を取り出すホースに呼び水がなされるので、植付け作業の開始時期に合わせた灌水を遅延や不足が発生することなく開始することができる。しかも、第2連結部材の配置の位置により、前方の容器と後方の容器の一方が先に空になることがあっても、水が残る側の容器から水が取り出されることとなり、供給する水の量がすぐに減少してしまうことを回避することができる。
図1〜図3には、この発明の第1の実施形態に係る苗移植機1が3つの方向から見られたときの状態で示されている。
まず、苗移植機1は、車体10の前部に駆動装置であるエンジン11やトランスミッション12等が搭載され、車体10の前後に圃場100を走行可能な走行装置の一部である前輪13、後輪14が左右一対の関係で設けられている。
また、苗移植機1は、前輪13が従動して回転する一方で、エンジン11の回転動力がトランスミッション12および伝動ケース15を介して後輪14に伝えられて駆動することで走行するようになっている。図1における符号10aは、エンジン11、トランスミッション12等を覆うボンネットとも称される上部カバーである。
また伝動ケース15は、入力軸16を支点にして上下方向に回動するようになっており、これにより後輪14を車体10に対して上下動可能に支持している。
この伝動ケース15は、後輪14を支持する支持部材も兼ねるため、金属等の材料にて堅牢なケースとして構成されている。
また、苗移植機1は、畝102に接触して畝102の高低を検出するセンサ板19を備えている。この苗移植機1では、このセンサ板19の検出結果に応じて昇降用シリンダ18の作動を制御して自動で車体10を畝102の面に対してほぼ水平の姿勢に保つようになっており、これにより苗の植付け深さを一定に保つようにもなっている。
この無端チェーン21は、複数の苗収容カップ23を装着する筒状のカップ保持部22が列状に連結されたものであり、その一部が苗植付け装置30の上方を通過して周回移動するよう配置されている。苗収容カップ23は、苗を一時的に収容するために底面が開口した構造からなる複数個のカップである。
また、苗供給装置20は、例えば無端チェーン21の前方の近傍に、苗収容カップ23に投入すべき苗が収容された苗コンテナ25を保持するためのコンテナ保持機構26が併設されている。
これにより、苗供給装置20は、複数の苗収容カップ23に収容される苗を、苗植付け装置30に落下させて供給するようになっている。
このときホッパー32A,32Bに受け入れられた苗は、苗受入れ機構31の下方に存在する苗植付け具35に落下して移し替えられる。
これにより、苗植付け具35A,35Bは、苗を畝102に対して一度に2条で植え付けるようになっている。
鎮圧装置40は、左右一対の苗植付け具35A,35Bをそれぞれ挟むように並んで設けられる一対の鎮圧輪41A,41Bで構成されている。鎮圧輪41は、その下方で互いが接近するよう傾斜した姿勢で従動回転するよう支持フレーム42に取り付けられている。
この苗植付け装置30による苗周辺の土壌の鎮圧が行われることで、植え付けられた苗が安定した状態に保たれる。
また、水タンク95については、前方載置部51に載置されるタンクを前方の水タンク95Fとし、後方載置部52に載置されるタンクを後方の水タンク95Rとする。また、水タンク95については、所要の量の水を貯留することが可能であって、水の出し入れを行う開口部95aを有していれば、特に限定されるものではない。水タンク95としては、水タンクを複数個載置して使用できるので比較的少容量(小さい)水タンクで済ませることができ、具体的には、例えば20リットル用のポリタンクを適用することが可能である。図4等における符号95tは、作業者が水タンク95を持つときに使用する取っ手部を示す。
第2支持部材54は、車体10の前後方向に延びる底面部54aと、その底面部54aの前後方向における両端部で上方に曲げられてそれぞれ立ち上がる前立上げ部54bおよび後立上げ部54cとを有する形状からなる部材である。
囲み部材55は、第1支持部材53の左立上げ部53bおよび右立上げ部53cと第2支持部材54の前立上げ部54bおよび後立上げ部54cとにおけるほぼ中央の高さ部分を通過して水タンク95の側面の周囲を所要の隙間をあけて取り囲むことができる形状からなる部材である。
支持部材56A,56Bは、図6に示されるように、その前後方向におけるほぼ中央部の下面部に突出して設けられた取付け部56dを、例えば伝動ケース15の入力軸16を覆う円筒状の覆いカバーの一部に固定するよう取り付けられる。これにより、前方載置部51A,51Bと後方載置部52A,52Bに載置される前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rの重量が伝動ケース15に主にかかるので、その分だけ車体10側の機械的強度を弱めることができる。
なお、前方載置部51A,51Bと後方載置部52A,52Bは、支持部材56A,56Bを介することなく、伝動ケース15や車体10に直接固定されるように取り付けるように構成してもよい。
また、右側の灌水装置60Bにおいても、同様に作動する。つまり、載置部材50における右の前方載置部51Bに載置された前方の水タンク95FBの水と右の後方載置部52Bに載置された後方の水タンク95RBの水が、ポンプ61の吸引力を同様に受けて前方ホース62と後方ホース63からそれぞれ取り出されてから第1連結部材64で合流した後、その第1連結部材64から共通の吸水ホース65に流れるとともにポンプ61に達するよう送られる。
またこの際、苗移植機1では、水が苗植付け具35A,35Bの内部を通過することにより、苗植付け具35A,35Bの内部に付着した土(根鉢を構成する土の一部や、植付け時に張り込む圃場100の土)を洗い落すことができ、これにより苗植付け具35A,35Bの内部に苗が貼り付いて圃場100に植え付けられなくなることが防止される。
このため、この苗移植機1によれば、機体の少なくとも前後バランスに片寄りが生じにくくなり、その前後バランスの片寄りにより機体の前後傾斜が発生して苗の植付け深さが変動することが抑制される。
このため、この苗移植機1によれば、機体の左右バランスにも片寄りが生じにくくなり、その左右バランスの片寄りにより機体の左右傾斜が発生して苗の植付け深さが左右で変動することも抑制される。
このため、このことによっても機体の前後バランスに片寄りが生じにくくなる。
これにより、灌水装置60A,60Bによる水の供給(灌水)を、苗植付け装置30による苗の植付け動作の開始に合わせて遅延や不足が発生することもなく的確に開始することができる。
しかし、実際には、その投入される水量の差や、その吸い出される水量の差により、例えば前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rのどちらか一方の水が先に無くなることが多い。
このとき、前後のどちらか一方の水が無くなると灌水作業を行わない構成とすると、車体10の前後バランスが乱れることを防止することはできるが、一部の水タンクには灌水作業に十分な水が残った状態で空の水タンク95への水の補給作業をしなければならなくなる。残りの植付け作業が僅かな段階であれば、上記の水の補給作業は余分な作業であり、作業能率の低下や作業者に余分な労力を費やさせる問題が生じる。また、前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rのうち、一方の水が無くなるとき、車体10のバランスを前後どちらかに著しく乱すほどの量の水が他方に残ることは考えにくい。
これにより、苗の植付作業の終盤で前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rのどちらかの水が無くなっても苗の植付作業、及び水の供給作業を継続できるので、作業能率が向上する。
また、植付け作業の途中で複数の水タンク95FA,95FB,95RA,95RBのうちで空になった水タンクに水を補給する作業が不要となるので、作業者の労力が軽減される。
なお、上記の条件で全ての水タンク95FA,95FB,95RA,95RBの水が植付け作業の途中で無くなったときには、左右の水タンクに水を補給し、前後どちらか一方の水タンク95F,95Rの水を使用するように構成することで、その残りの植付け作業を行うようにする。
すなわち、載置部材50の各載置部51,52は、伝動ケース15の入力軸16の覆いカバーに固定して取り付けられる支持部材56A(56B)と、支持部材56A(56B)に車体10の前後方向と交差する左右方向の各外側の端部を支点にしてその各外側(例えば矢印D1で示す方向)に回動するようそれぞれ取り付けられる第1支持部材53、第2支持部材54および囲み部材55からなる可動部材57と、可動部材57を外側へ回動させるよう付勢する付勢部材の一例であるスプリング58と、可動部材57が外側とは反対の内側(例えば矢印D2で示す方向)に回動したときに予め定める作業位置で停止するよう可動部材57の回動を規制する規制部材59とで構成されている。
規制部材59は、例えば、図6と図7に示されるように、支持部材56A(56B)における内側の端部底面から内側に突出するよう固定された棒状の固定部材59aと、可動部材57における第1支持部材53の底面部53aの内側端部を延設した部分に設けられて曲げた部位が固定部材59aの両側から挟むように変形して係止される弾性嵌め部材(例えば、ばねクリップ)59bとで構成されている。予め定める作業位置とは、水タンク95を載置して使用するときの位置になる。
また、水が多めに残っている水タンク95を載置部材50の各載置部51,52から降ろすときでも、その水タンク95が載置された可動部材57がスプリング58の付勢を受けることで外側に回動しやすい状態になり、これによっても作業者の労力がさらに軽減される。
図8には、この発明の第2の実施形態に係る苗移植機の一部が示されている。
第2の実施形態に係る苗移植機は、灌水装置60に代えて以下に説明する構成からなる灌水装置70を適用した点で異なるが、それ以外については第1の実施形態に係る苗移植機1と同じ構成からなるものである。
三方弁71は、前方ホース62の上流部62aおよび下流部62bをつなげて第1連結部材64へ水を流す流路r1と、前方ホース62と第2中継ホース73とをつなげて第2連結部材74へ水を流す流路r2とに切り替えられる切替え弁である。
第2連結部材74は、第1連結部材64と同様のホースジョイントで構成することができるが、好ましくは、水を一時的に貯留することが可能な空間からなる一時貯留部(チャンバ)を付設したホースジョイントで構成する。
第2連結部材74の配置位置は、合流点になる第2連結部材74までの流路の圧力損失以上になる位置であればよい。また三方弁71は、第2連結部材74よりも上方の位置に配置することが好ましい。
このため、灌水装置70A,70Bは、水の供給(灌水)を苗植付け装置30による苗の植付け動作の開始に合わせて的確に開始するための準備が整えられる。
この三方弁71が流路r2に切り替えられた際、前方ホース62の上流部62aにある水が三方弁71を介して第2中継ホース73に流れ込むが、三方弁71の配置位置の関係により、それと同時に前方の水タンク95Fからも同じ量の水がサイフォンの原理で前方ホース62の上流部62aに取り出されて流れ込むことで補充される。またこの際、前方ホース62の下流部62bにある水は、第1連結部材64と三方弁71との間に滞留して残ったままになる。
続いて、前方の水タンク95FAの水と後方の水タンク95RAの水は、第2連結部材74で合流した後、その第2連結部材74から吸水ホース65に流れるとともにポンプ61に達するよう送られる。
また、右側の灌水装置70Bにおいても、同様に作動する。
また、この苗移植機によれば、第1の実施形態に係る苗移植機1の場合と同様に、機体の左右バランスにも片寄りが生じにくくなり、その左右バランスの片寄りにより機体の左右傾斜が発生して苗の植付け深さが左右で変動することも抑制される。
(灌水)を苗植付け装置30による苗の植付け動作の開始に合わせて遅延や不足が発生することもなく的確に開始することができる。
しかも、第2連結部材74の配置位置により、仮に前方の水タンク95Fと後方の水タンク95Rの一方が先に空になることがあっても、水が残る側の水タンク95F(又は95R)から水が確実に取り出することができ、例えば供給する水の量がすぐに減少してしまうことを回避することができる。
この場合は、前方ホース62に代えて後方ホース63が、三方弁71を介在させることにより、後方の水タンク95Rと三方弁71の間を接続する上流部63aと、三方弁71と第1連結部材64との間を接続する下流部63bとに分かれたものになる点で異なるのみである。
図11には、この発明の第3の実施形態に係る苗移植機の一部が示されている。
第3の実施形態に係る苗移植機は、灌水装置60における第1連結部材64の配置位置を変更した点で異なるが、それ以外については第1の実施形態に係る苗移植機1と同じ構成からなるものである。
また、この配置位置を変更した第1連結部材64を適用した灌水装置60(60A,60B)でも、第1の実施形態における灌水装置60(60A,60B)と同様の灌水動作が行われる。
このため、第3の実施形態に係る苗移植機によっても、機体の少なくとも前後バランスに片寄りが生じにくくなり、その前後バランスの片寄りにより機体の前後傾斜が発生して苗の植付け深さが変動することが抑制される。
また、この苗移植機によれば、第1の実施形態に係る苗移植機1の場合と同様に、機体の左右バランスにも片寄りが生じにくくなり、その左右バランスの片寄りにより機体の左右傾斜が発生して苗の植付け深さが左右で変動することも抑制される。
第1〜第3の実施形態においては、車体10の左右方向において水タンク95F,95R(左右も含む)を後輪14よりも左右の外側の位置に存在するよう載置する載置部材50の構成例を示した。しかし、載置部材50については、可能であれば、水タンク95F,95R(左右も含む)が後輪14よりも内側の位置に存在するよう載置する構成にするとよい。
また、載置部材50については、車体10に取り付ける構成や、伝動ケース15と車体10の双方に取り付ける構成を採用してもよい。
しかし、大径のホースの場合は、水が通過する断面積が大きいので、水を吸い込み始めてから水が断面積を満たすまでの時間が長く、空気が通過する空間部が生じやすいので、呼び水に要する時間が長く、作業時間の延長や、ポンプ61の作動に余分な燃料が必要になる問題が生じる。また、水を引き込み始めるとき、ホース内を水が移動できる範囲が広いので、乱流が生じやすく、圧力損失が大きくなって送水経路に水が満たされるまでの時間が長くなる問題が生じる。
一方、小径のホースの場合は、水が通過する断面積が小さいので水が速やかに満たされ、空気を先に押し出すか、あるいは空気の通過を遮断する状態になる。
このため、灌水装置60,70における各ホースとして小径のホースを複数本並べるか束ねたものを適用した場合には、呼び水に要する時間が短縮され、作業時間や燃料消費の軽減が図られる。また、水を引き込み始めると短時間でホース内に水が満たされることにより、乱流が生じにくく、圧力損失が抑えられて送水経路内に水を短時間で満たすことができ、作業時間の短縮が図られる。
この方式の苗供給装置(5)では、苗トレイの育苗ポットから苗取出爪(28)の先端側に引っ掛けた状態で取り出した苗を、苗供給装置(5)の下方に配置された苗植付け装置(7)における苗植付け具(11)の内部に落下させて供給することになる(特許文献1の図5等を参照)。
そして、図13(A)に示す苗取出し爪81は、2本の爪801,802の先端に菱型形状の引っ掛け部803を形成したものである。また、図13(B)に示す苗取出し爪82は、2本の爪801,802の先端に基部800側に戻るよう突出する折り返し突起部804a,804bを有する矢じり形状の引っ掛け部804を形成したものである。
特に、培土の土質が塊になりにくい、根の張りが不十分である等の理由により根鉢が軟弱のものであっても、確実に取り出しやすくなる。また、苗取出し爪82は、折り返し突起部804a,804bの返しの効果がより強力に得られるので、苗取出し爪81よりも高い取り出し性能を得ることができる。
この可動形式の苗取出し爪83は、2本の可動爪811,812の先端に各外側に突出する丸みを帯びた三角形状からなる引っ掛け部816を形成したものである。可動爪811,812は、その各基部813にトルクスプリング等の付勢部材がそれぞれ設けられており、これにより、その各先端部側、即ち引っ掛け部816を形成した側の端部どうしが互いに接近する方向に付勢されている。
10 車体
11 駆動装置
13 前輪(走行装置の一部)
14 後輪(走行装置の一部)
15 伝動ケース
16 入力軸
17 伝動する手段
30 植付け装置
50 載置部材
51 前方載置部
52 後方載置部
53b 立上げ部
53d 上端曲げ部
56 支持部材
56e 軸(支点)
57 可動部材
58 付勢部材
59 規制部材
60,70 灌水装置
61 ポンプ
62 前方ホース
63 後方ホース
64 第1連結部材
65 吸水ホース
66 灌水ノズル
67 排水ホース
71 三方弁
72 第1中継ホース
73 第2中継ホース
74 第2連結部材
95 水タンク(容器)
95F 前方の水タンク
95R 後方の水タンク
95a 開口部(上端部の一例)
100 圃場
r1,r2 流路
Claims (3)
- 駆動装置(11)と圃場(100)を走行可能な走行装置(13,14)が設けられた車体(10)と、
前記車体(10)に設けた入力軸(16)から前記駆動装置(11)の駆動力を前記走行装置に伝動する手段(17)が収容された伝動ケース(15)と、
苗を圃場に植え付ける植付け装置(30)と、
水を貯留した容器(95)を載置する載置部材(50)と、
前記載置部材(50)に載置される容器(95)の水を苗が植え付けられた圃場に供給する灌水装置(70)と、
を備えた苗移植機(1)において、
前記載置部材(50)は、前記伝動ケース(15)の入力軸(16)よりも前方の位置に容器(95)を載置する前方載置部(51)と前記伝動ケース(15)の入力軸(16)よりも後方の位置に容器(95)を載置する後方載置部(52)とを有しており、
前記灌水装置(70)は、前記前方載置部(51)に載置される前方の容器(95F)の水と前記後方載置部(52)に載置される後方の容器(95R)の水を使用して供給するよう構成されているとともに、水を吸って送り出すポンプ(61)と、前記前方の容器(95F)の水を取り出す前方ホース(62)と、前記後方の容器(95R)の水を取り出す後方ホース(63)と、前記前方ホース(62)と前記後方ホース(63)を合流させるよう連結する第1連結部材(64)と、前記第1連結部材(64)と前記ポンプ(61)の間を接続する吸水ホース(65)と、前記ポンプ(61)と灌水ノズル(66)の間を接続する排水ホース(67)とで構成されており、
前記第1連結部材(64)は、前記前方の容器(95F)および前記後方の容器(95R)の上端部(95a)よりも上方の位置に配置されており、
前記灌水装置(70)は、前記前方ホース(62)又は後方ホース(63)の途中に介在させる三方弁(71)と、前記第1連結部材(64)に接続される第1中継ホース(72)と、前記三方弁(71)に接続される第2中継ホース(73)と、前記第1中継ホース(72)と前記第2中継ホース(73)を合流させるよう連結する第2連結部材(74)と、前記第2連結部材(74)と前記ポンプ(61)の間を接続する吸水ホース(65)とを追加して構成されており、
前記第2連結部材(74)は、前記前方の容器(95F)および前記後方の容器(95R)の下端部よりも下方の位置に配置されており、
前記三方弁(71)は、接続される側の前記前方の容器(95F)又は前記後方の容器(95R)の上端部(95a)よりも下方の位置に配置されているとともに、前記植付け装置(30)による植付け作業の開始前に前記第1連結部材(64)へ水を流す流路(r1)に切り替えられ且つ前記植付け作業の開始時に前記第2連結部材(74)へ水を流す流路(r2)に切り替えられることを特徴とする苗移植機。 - 前記載置部材(50)は、前記前方載置部(51)を前記車体(10)における前後方向と交差する左右方向に配置してなる左右の前方載置部(51A,51B)と、前記後方載置部(52)を前記左右方向に配置してなる左右の後方載置部(52A,52B)とを有しており、
前記左右の前方載置部(51A,51B)および後方載置部(52A,52B)における左右方向の外側端部に、前記外側に斜めに曲げられた上端曲げ部(53d)を設けた立上げ部(53b)を配置していることを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。 - 前記載置部材(50)は、前記伝動ケース(15)又は前記車体(10)の一部に取り付けられる支持部材(56)と、前記支持部材(56)に前記車体(10)の前後方向と交差する左右方向の外側の端部を支点にして前記外側に回動するよう取り付けられる可動部材(57)と、前記可動部材(57)を外側へ回動させるよう付勢する付勢部材(58)と、前記可動部材(57)が前記外側とは反対の内側に回動したときに予め定める作業位置で停止するよう前記可動部材(57)の回動を規制する規制部材(59)とで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の苗移植機。
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