JP6965858B2 - 表面実装インダクタおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面実装インダクタおよびその製造方法に関する。
コイルが埋設された成型体と、導電性材料を含み、成型体の表面を被覆するシールド部材とを備えるシールド型インダクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。シールド型インダクタでは、シールド部材をグランドに接続することでインダクタからの放射ノイズが抑制される。
米国特許出願公開第2017/0309394号明細書
従来のシールド型インダクタでは、コイルを内蔵する成型体に金属板を被せてかしめることによりシールド部材を形成している。そのため成型体とシールド部材との密着性が不安定になり、放射ノイズ漏れが発生したり、シールド部材の位置ずれによりシールド部材と外部端子との間の距離が所定の距離よりも小さくなり、耐電圧性が低下したりする場合があった。
本発明は、成型体とシールド部材との密着性に優れる表面実装インダクタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
表面実装インダクタは、磁性粉を含有する複合材料に埋設されたコイルと、コイルに接続される外部端子と、コイルの巻軸と交差する金属面を有し、複合材料を含む成型体とを備える。
また、表面実装インダクタの製造方法は、成型体の表面の一部を被覆可能な形状を有する金属板を成型金型内に配置することと、前記金属板が配置された成型金型内に、磁性粉を含有する複合材料または前記複合材料の予備成型体と、コイルとを配置することと、前記成型金型内で、前記金属板と前記複合材料と前記コイルとを一体に成型して、前記コイルが埋設され表面の一部に金属板が配置される成型体を形成することとを含む。
さらに、表面実装インダクタの製造方法は、成型金型内に、磁性粉を含有する複合材料または前記複合材料の予備成型体と、コイルとを配置することと、前記成型金型内で、前記複合材料と前記コイルとを一体に成型して、前記コイルが埋設される成型体を形成することと、前記成型体の表面に金属膜を形成することとを含む。
またさらに、表面実装インダクタの製造方法は、成型金型内に、磁性粉を含有する複合材料が予備成型されてなり、表面に金属膜が形成される予備成型体と、コイルとを配置することと、前記成型金型内で、前記予備成型体と前記コイルとを一体に成型して、前記コイルが埋設され、表面に前記金属膜を有する成型体を形成することとを含む。
本発明によれば、成型体とシールド部材との密着性に優れる表面実装インダクタおよびその製造方法を提供することができる。
実施例1の表面実装インダクタの上面側からの概略斜視図である。 実施例1の表面実装インダクタの実装面側からの概略斜視図である。 実施例1の表面実装インダクタの上面側からの概略透過平面図である。 実施例1の表面実装インダクタの製造方法を説明する概略平面図および概略断面図である。 実施例2の表面実装インダクタの上面側からの概略斜視図である。 実施例3の表面実装インダクタの概略部分透過斜視図である。 図6のA−A断面における概略断面図である。 実施例3の表面実装インダクタの製造方法を説明する概略平面図および概略断面図である。 実施例4の表面実装インダクタの上面側からの概略斜視図である。 実施例5の表面実装インダクタの実装面側からの概略斜視図である。 実施例6の表面実装インダクタの上面側からの概略斜視図である。 実施例6の表面実装インダクタの製造方法を説明する概略平面図および概略断面図である。 実施例6の表面実装インダクタの製造方法を説明する概略斜視図である。 実施例6の表面実装インダクタの概略部分断面図である。 実施例6の表面実装インダクタの他の製造方法を説明する概略平面図および概略断面図である。 実施例7の表面実装インダクタの概略部分透過平面図である。 実施例7の表面実装インダクタの概略部分透過斜視図である。 実施例8の表面実装インダクタの概略部分透過平面図である。 実施例8の表面実装インダクタの概略断面図である。 実施例9の表面実装インダクタの概略断面図である。 実施例9の表面実装インダクタの概略部分透過平面図である。
第1の実施形態に係る表面実装インダクタは、磁性粉を含有する複合材料に埋設されたコイルと、コイルに接続される外部端子と、コイルの巻軸と交差する金属面を有し、複合材料を含む成型体とを備える。すなわち、表面実装インダクタは、コイルと、磁性粉を含有する複合材料を含み、コイルを内蔵し、コイルの巻軸と交差する金属面を有する成型体と、成型体の表面に配置され、コイルに電気的に接続される外部端子とを備える。成型体がコイルの巻軸と交差する金属面を有することで、コイルからの放射ノイズの漏れを効果的に抑制することができる。
成型体の金属面は、少なくとも一部を成型体の表面に露出して配置されていてもよい。金属面を構成する金属部材の裏面側が成型体内に埋め込まれるので、金属部材と成型体の密着性がより向上すると伴に、耐振動、耐衝撃等の機械的強度が向上する。また、金属面が成型体の表面に露出することで、成型体内でコイルの形状を大きくすることができる。
成型体の金属面は、成型体の実装面側とは反対側の上面に配置され、上面が有する4つの角部のうち少なくとも2つの角部に成型体露出部を有していてもよい。成型体の表面の一部が露出する成型体露出部が形成されることで、金属面を構成する金属部材と成型体との接触面積を増やすことができ、それによって金属部材の成型体への密着性をより向上することができる。
成型体の金属面は、成型体の実装面側とは反対側の上面と、上面に隣接し、互いに対向する1対の側面とに延在して配置され、上面と1対の側面とに連続する成型体露出部を有していてもよい。成型体の表面の一部が露出する成型体露出部が形成されることで、金属面を構成する金属部材と成型体との接触面積を増やすことができ、それによって金属部材の成型体への密着性をより向上することができる。
成型体の金属面は、成型体内に埋設されていてもよい。金属面を構成する金属部材が成型体に埋設されることで、金属部材の成型体への密着性がより向上する。
成型体の金属面を構成する金属部材は、金属板であって、金属板の一面が金属面であっってもよい。金属面を構成する金属部材が板状であることで、金属部材の強度が向上し、これにより表面実装インダクタの機械的強度がより向上する。
成型体の金属面を構成する金属部材は、成型体の表面上に形成される金属膜であって、金属膜の一面が金属面であってもよい。金属面を構成する金属部材が金属膜であることで、表面実装インダクタにおける成型体の体積を相対的に大きくすることが可能になり、成型体に埋設されるコイルの形状を大きくすることができる。
成型体の金属面を構成する金属部材が金属膜であり、金属膜を構成する金属材料の少なくとも一部が、成型体内に埋設されていてもよい。これにより金属膜の成型体への密着性がより向上する。
第2の実施形態に係る表面実装インダクタの製造方法は、成型体の表面の一部を被覆可能な形状を有する金属板を成型金型内に配置することと、金属板が配置された成型金型内に、磁性粉を含有する複合材料または複合材料の予備成型体と、コイルとを配置することと、成型金型内で、金属板と複合材料とコイルとを一体に成型して、コイルが埋設され表面の一部に金属板が配置される成型体を形成することとを含む。金属板が成型体と一体に形成されることで、金属板と成型体との密着性に優れ、コイルからの放射ノイズ漏れが効果的に抑制される。
第3の実施形態に係る表面実装インダクタの製造方法は、成型金型内に、磁性粉を含有する複合材料または複合材料の予備成型体と、コイルとを配置することと、成型金型内で、複合材料とコイルとを一体に成型して、コイルが埋設される成型体を形成することと、成型体の表面に金属膜を形成することとを含む。金属面を構成する金属部材を金属膜として形成することで、その厚みを薄くできる。これにより、表面実装インダクタにおける成型体の体積を相対的に大きくすることが可能になり、成型体に埋設されるコイルの形状を大きくすることができる。
表面実装インダクタの製造方法は、金属膜が形成された成型体を、成型金型内でさらに成型することを含んでいてもよい。成型体の表面に形成される金属膜を構成する金属材料の一部が、成型体内に埋設されることで、金属膜と成型体との密着性がより向上する。
第4の実施形態に係る表面実装インダクタの製造方法は、成型金型内に、磁性粉を含有する複合材料が予備成型されてなり、表面に金属膜が形成される予備成型体と、コイルとを配置することと、成型金型内で、予備成型体とコイルとを一体に成型して、コイルが埋設され、表面に金属膜を有する成型体を形成することとを含む。金属膜を有する予備成型体を用いることで、表面に金属面を有し、コイルが埋設される成型体を良好な生産性で製造することができる。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。また、組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための、表面実装インダクタおよびその製造方法を例示するものであって、本発明は、以下に示す表面実装インダクタおよびその製造方法に限定されない。なお特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に限定するものでは決してない。特に実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。実施例2以降では実施例1等と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
実施例1
実施例1の表面実装インダクタ100を図1から図4を参照して説明する。図1は表面実装インダクタ100の実装面側とは反対側の上面側からの概略斜視図であり、図2は実装面側からの概略斜視図である。図3は表面実装インダクタ100の内部構造を例示する上面側からの概略部分透過平面図である。図4(a1)から(c2)は、表面実装インダクタ100の製造方法を模式的に説明する概略平面図および概略断面図である。
図1から図3に示すように表面実装インダクタ100は、磁性粉を含有する複合材料を含み、コイルが埋設される成型体10と、コイルにそれぞれに電気的に接続する1対の外部端子40と、成型体10の表面に配置される金属板30とを備える。成型体10は、実装面側の底面と、底面に対向し、コイルの巻軸と交差する上面と、底面および上面に隣接する4つの側面とを有する。成型体10は、底面と上面との距離である高さと、対向する側面間の距離である幅とを有する。成型体10では、隣接する側面どうしが交差する角部に曲面部を有している。金属板30は、成型体の上面に配置される上面部と、成型体の側面に配置される側面部と、成型体の底面に配置される補助部とを備える。金属板30は、成型体10の上面と、上面に隣接し、互いに対向する1対の側面と、底面の一部に延在して配置される。金属板30の上面部は、コイルの巻軸と交差する金属面を構成する。金属板30の上面部は、成型体10の上面の4辺までを被覆し、4つの角部に対応する位置に切り欠き部を有する形状および大きさを有する。また、金属板30は、成型体10の上面および側面に、表面を露出して、その厚み方向に部分的に埋設され、上面部の端面31の一部が成型体10の側面から露出する。金属板30の側面部の幅は、成型体10の外部端子が配置される側面間の幅よりも狭くなっており、金属板30が配置される側面に成型体露出部が形成される。また、金属板30は側面部の底面側に成型体10の側面から底面に延在して配置される補助部32を有する。補助部32は、金属板30の側面部の幅よりも狭い幅で形成され、成型体10の底面に、表面を露出して部分的に埋設される。金属板30が、成型体10の底面に部分的に埋設される補助部32を有することで、金属板30と成型体10の密着性がより向上し、また、表面実装インダクタ100の機械的強度がより向上する。
外部端子40は、成型体10の金属板30が配置されない1対の側面から底面に延在して配置される。外部端子40の側面における高さは成型体10の高さよりも低く、その幅は成型体10の幅よりも狭くなっている。外部端子40は、金属板30および補助部32と接触しない位置と大きさで配置される。
図3に示すように、成型体の内部にはコイル20が、コイルの巻軸を成型体の上面および底面に交差させて埋設される。コイル20は、絶縁被覆を有する断面が長方形の導体(以下、平角線ともいう)を、その両端部が外周に位置し、内周で互いに繋がった状態で2段に巻回されてなる巻回部22と、巻回部22の最外周から引き出される1対の引き出し部24とを備える。引き出し部24は、成型体の金属板が配置されない側面方向に引き出され、成型体の側面から導体の表面を露出して、外部端子40と電気的に接続される。導体の絶縁被覆は、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂を含む。図3では、成型体の上面に、金属板30がコイルの巻軸と交差して配置され、上面の4つの角部に成型体露出部12が形成されている。
成型体は、磁性粉を含有する複合材料を用いて、例えば、L7.0mm×W7.0mm×T3.0mmからL12.0mm×W12.0mm×T6.0mmの大きさに加圧成型されて形成される。複合材料は、磁性粉に加えて、樹脂等の結着剤を更に含有してもよい。複合材料を構成する磁性材料としては、例えば、鉄(Fe)、Fe−Si、Fe−Si−Cr、Fe−Si−Al、Fe−Ni−Al、Fe−Cr−Al等の鉄系の金属磁性粉末、鉄を含まない組成系の金属磁性粉、鉄を含む他の組成系の金属磁性粉、アモルファス等の金属磁性粉末、表面がガラス等の絶縁体で被覆された金属磁性粉末、表面を改質した金属磁性粉末、ナノレベルの微小な金属磁性体粉末、フェライト等を挙げることができる。また、結着剤としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂等を挙げることができる。結着剤はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、金属板30は、導電性金属から形成されればよく、銅、ニッケル等の導体で形成されてもよい。金属板30の厚みは、例えば、100μm以上300μm以下とすることができる。
表面実装インダクタ100では、成型体がコイルの巻軸と交差する金属面を有することで、コイルから発生する電界ノイズ・磁界ノイズを遮蔽することができ、表面実装インダクタからの放射ノイズが低減される。表面実装インダクタ100では、成型体と金属面を構成する金属板が密着していることにより、ノイズ漏れがより発生しにくくなる。また、成型体と金属板が一体成型されてなるため、金属板の位置が安定する。これにより、金属板の位置がずれることによる金属板と外部端子間の距離不足による耐電圧の劣化が発生し難くなる。
表面実装インダクタ100は、例えば、コイルと、コイルを埋設する複合材料と、所望形状の金属板とを金属板の表面が露出する状態で成型し、成型体とシールドとして機能する金属板とが一体となるように製造される。表面実装インダクタ100の製造方法の一例を、図4(a1)から図4(c2)を参照して説明する。図4(a1)、(b1)および(c1)は、成型金型の開口部からみた概略平面図であり、図4(a2)、(b2)および(c1)は、図4(a1)、(b1)および(c1)のA−A線を通過する面における概略断面図である。
図4(a1)および(a2)では、所定の形状の金属板30を成型金型50の内部に配置する。金属板30は、成型体の上面に配置される上面部と、上面部の対向する2辺上に上面部と略直交してそれぞれ配置される側面部と、側面部の上面部側とは反対側の辺にそれぞれ配置される補助部32とを有する。金属板30の上面部は、成型体の上面の4つの角部に対応する位置に切り欠き部34を有して、成型体の上面を被覆する。側面部は、成型体の上面の幅よりも狭い幅を有し、成型体の高さと略同一の高さを有する。補助部32は、側面部の幅よりも狭い幅を有して側面部と同一面上に配置される。すなわち、金属板30は、成型体の上面と、上面に隣接して互いに対向する1対の側面を覆うことができ、成型体の上面の4隅に対応する位置に切り欠き部34が設けられ、成型体の側面の底面側に対応する部分に補助部32が設けられた形状を有し、成型体の上面と1対の側面とに沿うことができる様に加工されてなる。
図4(b1)および(b2)では、金属板が配置された成型金型50の内部に第1予備成型体60とコイル20とを配置する。第1予備成型体60は、樹脂と磁性粉を含有する複合材料を予備成型して形成される。第1予備成型体60は、コイル20の巻回部22が載置される底部62と、底部62上に配置され、巻回部22の内周の空間に挿入される巻軸部68と、底部62の外縁部に配置され、巻回部22を包囲する壁部64とを備え、対向する1対の壁部64の一部に切り欠き部66がそれぞれ設けられる。第1予備成型体60は、金属板の上面部上に底部62が配置され、金属板の側面部が壁部64と成型金型50の内壁との間に挟持される。金属板の補助部32は、第1予備成型体60の壁部64の端面よりも高い位置に配置される。コイル20は、巻回部22の空間に巻軸部68が挿入され、引き出し部24が、壁部64の切り欠き部66を通じて第1予備成型体60の外側に引き出され、壁部64と成型金型50の内壁との間に挟持されて配置される。
図4(c1)および(c2)では、コイル20を底部と壁部で包囲する第1予備成型体の上に、平板状の第2予備成型体70が配置され、第1予備成型体とコイル20が被覆される。金属板の補助部32は第2予備成型体70から突出して配置される。
続いて、この成型金型の開口部側からパンチを挿入し、金属板、第1予備成型体、コイルおよび第2予備成型体を加圧して一体に成型する。これにより、コイルが成型体に埋設されると共に、成型体の上面とこの上面に隣接して互いに対向する1対の側面に、その表面を露出して金属板が厚み方向に埋設される。金属板の補助部は、成型体の底部に沿って折り曲げられ、底部に表面を露出して埋設される。また、コイルの引き出し部の表面が、成型体の金属板が配置されない側面にそれぞれ露出する。さらに、金属板の切り欠き部に対応する位置には、成型体の表面が露出する成型体露出部が形成される。
続いて、金属板が部分的に埋設された成型体のコイルの引き出し部の表面が露出する側面と底面には、例えば、導電性ペーストが塗布され、成型体の側面と底面に延在し、コイルの引き出し部と電気的に接続される外部端子が形成される。以上により、表面実装インダクタ100が製造される。
図4(b1)および(b2)では、複合材料から形成される第1予備成型体とコイルとを成型金型内に配置したが、予備成型されていない複合材料とコイルとを金属板が配置された成型金型内に配置してもよい。図4(c1)および(c2)では、複合材料から形成される第2予備成型体を第1予備成型体とコイルの上に配置したが、予備成型されていない複合材料を成型金型内に充填してもよい。
実施例2
実施例2の表面実装インダクタ110を、図5を参照して説明する。図5は表面実装インダクタ110の上面側からの概略斜視図である。表面実装インダクタ110は、成型体10の上面に配置される金属板30の上面部が、外部端子40が配置される側面まで延在しておらず、金属板30が配置される1対の側面と上面に連続する成型体露出部12が形成されていること以外は、実施例1の表面実装インダクタ100と同様に構成される。
表面実装インダクタ110では、金属板30の上面部が、成型体10の外部端子が配置される側面間の幅よりも狭い幅を有している。また、外部端子40が配置される成型体10の側面に対向する金属板30の端面が、成型体10の上面に埋設される。これにより、金属板30が成型体10に埋設される部分の長さが長くなり、表面実装インダクタ110としての機械的強度が向上する。また、金属板30と外部端子40との距離が長くなり、耐電圧性が向上する。
実施例3
実施例3の表面実装インダクタ120を、図6から図8を参照して説明する。図6は表面実装インダクタ120の上面側からの概略部分透過斜視図であり、図7は図6のA−A線を通り、成型体の上面に直交する断面における概略断面図である。図8(a1)から(c2)は、表面実装インダクタ120の製造方法を模式的に説明する概略平面図および概略断面図である。表面実装インダクタ120は、金属板30の上面部と側面部とが成型体10に埋設され、金属板30の上面部および側面部の表面が成型体から露出していないこと以外は、実施例2の表面実装インダクタ110と同様に構成される。
図6および図7に示すように、表面実装インダクタ120では、コイルと、成型体10の上面および上面に隣接し、互いに対向する1対の側面に沿って配置される金属板30が、成型体10の内部に埋設される。金属板30は、外部端子40が配置される側面間よりも狭い幅を有する。成型体10の上面に沿って配置される金属板30の上面部は、成型体10の上面と略同一の面積を有していてもよく、成型体10の側面に沿って配置される金属板30の側面部は、成型体10の側面と略同一の面積を有していてもよい。また、側面に沿って埋設される金属板30の側面部の底面側には、底面に沿って配置され、対向する側面方向に延在する補助部32が設けられる。補助部32は、その表面を底面から露出し、金属板30の幅よりも狭い幅を有する。コイルの巻回部22から引き出される引き出し部24は、成型体10の外部端子40が配置される側面から、その表面を露出して外部端子40と電気的に接続される。表面実装インダクタ120は、成型体10と金属板30との密着性に優れ、表面実装インダクタ120としての機械的強度が向上する。
表面実装インダクタ120は、例えば、成型体の上面とこの上面に隣接して互いに対向する1対の側面とを略被覆できる大きさに形成され、成型体の側面に対応する側面部の底面側に補助部が設けられた金属板と、コイルとを成型体を構成する複合材料に埋設した状態で成型し、成型体とシールドとして機能する金属板とが一体となるように製造される。表面実装インダクタ120の製造方法の一例を、図8(a)から図8(c)を参照して説明する。図8(a1)、(b1)および(c1)は、成型金型の開口部からみた概略平面図であり、図8(a2)、(b2)および(c1)は、図8(a1)、(b1)および(c1)のA−A線を通過する面における概略断面図である。
図8(a1)および(a2)では、成型金型50の底面に樹脂および磁性粉を含有する複合材料80を配置する。複合材料80は予め板状に予備成型されていてもよい。次に、成型体の上面と、この上面に隣接して互いに対向する1対の側面を略被覆できる大きさに形成され、成型体の側面に対応する側面部の底面側に補助部32を有する金属板30を、成型体の上面と1対の側面に沿って延在できる様に加工し、成型金型50内の複合材料80上に配置する。このとき金属板30の成型体の側面に対応する側面部と成型金型50の内壁の間には、空隙が設けられるか、または複合材料が充填される。
図8(b1)および(b2)では、金属板30が配置された成型金型50の内部に第1予備成型体60とコイル20とを配置する。第1予備成型体60は、樹脂と磁性粉を含有する複合材料を予備成型して形成される。第1予備成型体60は、コイル20の巻回部22が載置される底部62と、底部62上に配置され、巻回部22の空間に挿入される巻軸部68と、底部62の外縁部に配置され、巻回部22を包囲する壁部64とを備え、対向する1対の壁部64の一部に切り欠き部66がそれぞれ設けられる。第1予備成型体60は、金属板の上面部上に底部62が配置され、壁部64が金属板30の側面部とコイル20との間に挟持される。金属板の補助部32は、第1予備成型体60の壁部64の端面より高い位置に配置される。コイル20は、巻回部22の空間に巻軸部68が挿入され、引き出し部24が、切り欠き部66を通じて第1予備成型体60の外側に引き出され、壁部64と成型金型50の内壁との間に挟持されて配置される。
図8(c1)および(c2)では、コイル20を底部と壁部で包囲する第1予備成型体の上に、平板状の第2予備成型体70が配置され、第1予備成型体とコイル20を被覆する。金属板30の補助部32は第2予備成型体70から露出して配置される。
続いて、この成型金型の開口部側からパンチを挿入し、金属板、第1予備成型体、コイルおよび第2予備成型体を加圧して一体に成型する。これにより、コイルと、成型体の上面とこの上面に隣接して互いに対向する1対の側面に沿って配置される金属板が成型体内に埋設される。金属板の補助部は、成型体の底部に沿って折り曲げられ、底部に表面を露出して埋設される。また、コイルの引き出し部の表面が成型体の金属板が配置されない側面にそれぞれ露出する。
成型体のコイルの引き出し部の表面が露出する側面と底面には、例えば、導電性ペーストが塗布され、成型体の側面と底面に延在し、コイルの引き出し部と電気的に接続される外部端子が形成される。これにより、表面実装インダクタ120が製造される。
図8(b1)および(b2)では、複合材料から形成される第1予備成型体とコイルを成型金型内に配置したが、予備成型されていない複合材料とコイルとを金属板が配置された成型金型内に配置してもよい。図8(c1)および(c2)では、複合材料から形成される第2予備成型体を第1予備成型体とコイルの上に配置したが、予備成型されていない複合材料を成型金型内に充填してもよい。
実施例4
実施例4の表面実装インダクタ130を、図9を参照して説明する。図9は表面実装インダクタ130の上面側からの概略斜視図である。表面実装インダクタ130は、成型体10の上面および側面に配置される金属板30が、外部端子40が配置される側面まで延在し、金属板30の端面が成型体10の側面から露出すること、および成型体の側面が曲面部を有さず、隣接する側面と直交していること以外は、実施例1の表面実装インダクタ100と同様に構成される。表面実装インダクタ130は、金属板30の上面部の面積が大きく取れるので、よりインダクタからの放射ノイズが抑制される。
実施例5
実施例5の表面実装インダクタ140を、図10を参照して説明する。図10は表面実装インダクタ140の実装面側からの概略斜視図である。表面実装インダクタ140は、成型体10の側面に配置される金属板30の側面部が、その底面側に底面に沿って配置される補助部を有さず、底面に対向する金属板30の端面が側面に埋設されること以外は、実施例1の表面実装インダクタ100と同様に構成される。表面実装インダクタ140は、金属板30が底面に表面を露出して配置される補助部を有さないことで、金属板30と外部端子40の距離を空けることができ、外部端子40との耐電圧性がより向上すると共に、補助部の表面が外部端子40の表面よりも突出して外部端子平行度の不具合が発生することもなくなる。
実施例6
実施例6の表面実装インダクタ150を、図11を参照して説明する。図11は表面実装インダクタ150の上面側からの概略斜視図である。表面実装インダクタ150は、コイルの巻軸と交差する金属面が金属膜30Aから構成されること、成型体10の上面および側面に配置される金属膜30Aが、外部端子40が配置される側面まで延在すること、成型体の底面に延在する補助部を有さないこと、ならびに成型体の側面が曲面部を有さず、隣接する側面と直交していること以外は、実施例1の表面実装インダクタ100と同様に構成される。また、表面実装インダクタ150は、金属板の代わりに、金属膜30Aが成型体10の上面および側面に配置されること、ならびに成型体の底面に延在する補助部を有さないこと以外は表面実装インダクタ130と同様に構成される。
成型体上に形成される金属膜30Aは、銅、ニッケル等の導電性金属から形成される。金属膜は1層で形成されていてもよく、2層以上が積層されて形成されていてもよい。金属膜の厚みは、例えば、5μm以上20μm以下とすることができる。金属膜は、例えば、スパッタ、めっき等で形成される。
金属面が金属膜から構成される表面実装インダクタ150では、シールドとして機能する金属膜の厚みを薄くでき、表面実装インダクタ150の外形寸法を小さく抑えることができる。シールドの厚みが薄くできる分、成型体を大きくすることができ、コイルの寸法を大きくすることができる。また、成型体に埋設させる部分を考慮する必要がないため、シールドとなる金属面の面積を大きくすることができる。
表面実装インダクタ150は、例えば、コイルが埋設される成型体の表面に金属膜を形成することで製造される。また、表面に金属膜が形成された複合材料の予備成型体を用いてコイルが埋設される成型体を形成して製造することもできる。表面実装インダクタ150の製造方法の一例を、図12(a1)および(a2)、図12(b1)および(b2)、図13(a)、図13(b)ならびに図14を参照して説明する。図12(a1)および(b1)は、成型金型の開口部からみた概略平面図であり、図12(a2)および(b2)は、図12(a1)および(a2)のA−A線を通過する面における概略断面図である。
図12(a1)および(a2)では、成型金型50の内部に第1予備成型体60とコイル20とを配置する。第1予備成型体60は、樹脂と磁性粉を含有する複合材料を予備成型して形成される。第1予備成型体60は、コイル20の巻回部22が載置される底部62と、底部62上に配置され、巻回部22の空間に挿入される巻軸部68と、底部62の外縁部に配置され、巻回部22を包囲する壁部64とを備え、対向する1対の壁部64の一部に切り欠き部66がそれぞれ設けられる。コイル20は、巻回部22の空間に巻軸部68が挿入され、引き出し部24が、切り欠き部66を通じて第1予備成型体60の外側に引き出され、壁部64と成型金型50の内壁との間に挟持されて配置される。
図12(b1)および(b2)では、コイル20を底部と壁部で包囲する第1予備成型体の上に、平板状の第2予備成型体70が配置され、第1予備成型体とコイル20を被覆する。
続いて、この成型金型の開口部側からパンチを挿入し、第1予備成型体、コイルおよび第2予備成型体を加圧して一体に成型する。これにより、コイルが成型体内に埋設される。また、コイルの引き出し部の表面が成型体の互いに対向する1対の側面にそれぞれ露出する。得られる成型体10は、図13(a)に示すように、対向する1対の側面にそれぞれコイルの引き出し部24の表面を露出する。
次いで、得られる成型体10の上面全体と、この上面に隣接して互いに対向する1対の側面全体に、銅、ニッケル等の導電性金属を用いて、スパッタ、めっき等により金属膜が形成される。これにより、図13(b)に示すように、成型体10の上面全体と、コイルの引き出し部24が露出していない対向する1対の側面全体とに、金属膜30Aが形成された成型体10が得られる。金属膜30Aは、銅、ニッケル等の導電性金属を用い、スパッタ、めっき等で1層に形成されてよい。また、ニッケル等を用いてスパッタで1層目を形成し、1層目の上に銅等を用いてめっきで2層目を形成する等により複数層が積層された金属膜30Aを形成してもよい。
次いで、表面に金属膜が形成された成型体のコイルの引き出し部が露出する側面と底面には、導電性ペーストが塗布され、成型体の側面から底面に延在し、コイルの引き出し部が電気的に接続された外部端子が形成される。これにより表面実装インダクタ150が製造される。
表面実装インダクタ150の製造方法では、成型体の表面に金属膜が形成された後、外部電極を形成する前に、成型体を成型金型の内部に配置してさらに成型処理してもよい。これにより、例えば、図14に示すように、金属膜を形成する金属材料36の少なくとも一部が、磁性粉14と樹脂16を含有してなる成型体内に埋設される。
また、表面実装インダクタ150の製造方法では、外部端子を形成する工程を、金属膜30Aを形成する際に、めっき処理により実施して、外部端子を形成してもよい。さらに、金属膜の形状は上面全体と1対の側面全体に延在する形状に限定されるものではない。例えば、実施例1の表面実装インダクタ100、実施例2の表面実装インダクタ110、実施例5の表面実装インダクタ140に示す形状の金属膜を成型体に形成することもできる。この場合、製造方法は、本実施例のものを適用することができる。
表面実装インダクタ150の製造方法の別の例を、図15(a1)および(a2)ならびに図15(b1)および(b2)を参照して説明する。図15(a1)および(b1)は、成型金型の開口部からみた概略平面図であり、図15(a2)および(b2)は、図15(a1)および(b1)のA−A線を通過する面における概略断面図である。図15(a1)および(a2)では、成型金型50の内部に第1予備成型体60Aとコイル20とを配置する。第1予備成型体60Aは、樹脂と磁性粉を含有する複合材料を予備成型して形成される。第1予備成型体60Aは、コイル20の巻回部22が載置される底部62と、底部62上に配置され、巻回部22の空間に挿入される巻軸部68と、底部62の外縁部に配置され、巻回部22を包囲する壁部64とを備え、対向する1対の壁部64の一部に切り欠き部66がそれぞれ設けられる。第1予備成型体60Aの切り欠き部66が設けられない壁部64の外面と、底部62の外面には金属膜30Bが設けられる。金属膜30Bは、例えば、銅、ニッケル等の導電性金属を用い、スパッタ、めっき等により形成される。第1予備成型体60は、底部62及び壁部64の外面を成型金型50の内面に対向させて配置される。コイル20は、巻回部22の空間に巻軸部68が挿入され、引き出し部24が、切り欠き部66を通じて第1予備成型体60Aの外側に引き出され、壁部64と成型金型50との間に挟持されて配置される。
図15(b1)および(b2)では、コイル20を底部と壁部で包囲する第1予備成型体の上に、平板状の第2予備成型体70が配置され、第1予備成型体とコイル20を被覆する。第2予備成型体70は、第1予備成型体60Aの金属膜30Bが設けられた壁部64に接する側面に金属膜30Bが形成される。
続いて、この成型金型の開口部側からパンチを挿入し、第1予備成型体、コイルおよび第2予備成型体を加圧して一体に成型する。これにより、コイルが成型体内に埋設される。また、コイルの引き出し部の表面が成型体の互いに対向する1対の側面にそれぞれ露出する。得られる成型体は、上面と上面に隣接して対向し、コイルの引き出し部の表面が露出していない1対の側面に金属膜が形成されている。次いで、上記と同様にして、コイルの引き出し部と電気的に接続される外部端子が形成される。
実施例7
実施例7の表面実装インダクタ160を、図16および図17を参照して説明する。図16は表面実装インダクタ160のコイルの巻軸方向から見た概略部分透過平面図であり、図17は、上面側からの概略部分透過斜視図である。表面実装インダクタ160は、コイルの巻軸を成型体10の底面および上面と交差させず、成型体10の対向する1対の側面と交差させてコイルが配置されること、コイルの引き出し部24Aが外部端子を構成すること以外は、実施例1の表面実装インダクタ100と同様に構成される。
図16および図17に示すように、表面実装インダクタ160では、コイル20が、巻回部22の巻軸を成型体10の底面および上面と略平行にして、成型体10に埋設されている。コイル20を構成する導体の端部は、巻回部22から巻軸に略平行な1対の側面にそれぞれ引き出される。側面から露出した引き出し部24Aは、側面および底面に沿って配置されて外部端子を形成する。また、成型体10は、上面とこの上面に隣接して互いに対向し、巻回部22の巻軸が交差する1対の側面とに、その表面を露出して埋設される金属板30を有する。すなわち、成型体10は1対の側面にコイルの巻軸と交差する金属面を有する。金属板30は、銅、ニッケル等の導電性金属で形成され、上面とこの上面に隣接して互いに対向する1対の側面を被覆し、上面の4つの角部に成型体露出部12を形成する切り欠き部を有する。また、金属板30は、成型体10の側面に配置される側面部の底面側に底面に延在する補助部(図示せず)を有する。表面実装インダクタ160では、コイルの引き出し部24Aの端部を外部端子として利用できるので、部品点数を低減でき、また、製造工程を簡略化できる。
実施例8
実施例8の表面実装インダクタ170を、図18を参照して説明する。図18は表面実装インダクタ170のコイル20の巻軸方向から見た概略部分透過平面図である。表面実装インダクタ170は、成型体10の側面からコイル20の引き出し部24の表面が露出せず、引き出し部24と電気的に接続し、外部端子を構成する金属板端子42を備えること以外は実施例1の表面実装インダクタ100と同様に構成される。
図18に示すように、表面実装インダクタ170では、コイル20の引き出し部24は、成型体10に埋設される。引き出し部24は成型体10内で金属板端子42と電気的に接続される。金属板端子42は、一端が成型体10の側面から露出し、側面から底面に沿って延在して外部端子を形成する。金属板端子42は、例えば、銅、ニッケル等の導電性金属から形成される。金属板端子42は、成型体10に埋設され、引き出し部24と電気的に接続し、成型体の側面まで延在する接続部と、接続部に連続して形成され、側面に沿って配置される側面部と、側面部に連続して形成され、底面に沿って配置される底面部とを有する。すなわち、金属板端子42の側面部と底面部が外部端子を構成する。表面実装インダクタ170では、金属板端子を備えるので、実装信頼性が向上する。
実施例9
実施例9の表面実装インダクタ180を、図19を参照して説明する。図19は表面実装インダクタ180のコイル20Aの巻軸に並行で、2つの外部電極を通過する断面における概略断面図である。表面実装インダクタ180では、導体が巻回されてなるコイルの代わりに、導体パターン28が形成された基板26を有して構成されるコイル20Aが成型体10に埋設されること以外は、実施例1の表面実装インダクタ100と同様に構成される。
図19に示すように、表面実装インダクタ180では、コイル20Aが、両面に螺旋状の導体パターン28がそれぞれ形成された基板26から構成される。コイル20Aでは、導体パターン28の内周部で基板26を貫通して両面の導体パターンが接続され、一連の導体パターンが形成される。導体パターン28の外周部の端部は、成型体10の側面から引き出されて外部端子40と電気的に接続される。導体パターン28は、例えば、導電性ペーストの付与、フォトリソ法等の通常用いられる方法で形成される。図19では、基板26の両面に導体パターン28を2層で有しているが、片面のみの1層で導体パターンを有していてもよく、3層以上の導体パターンを有していてもよい。また、導体パターンの形状は螺旋状に限られず、いわゆるミアンダパターン等の任意の形状であってもよい。表面実装インダクタ170では、コイル形成のため導体を巻回する必要がなくなり、引き出し部の処理が容易になる。
上記した実施例では、コイルとして導体をその両端部が外周に位置し、内周で互いに繋がった状態で2段に巻回されてなる略円形の巻回部を有するコイルを用いたが、巻回部の形状は、楕円形、矩形、トラック形、長円形など、その他の形状を用いてもよい。巻回方式はエッジワイズ巻などその他の巻回方式であってもよい。
また、コイルを形成する導体は、断面が長方形の平角線に限られず、断面が略円形、略正方形の導体であってもよい。
金属面の上には、絶縁層をさらに設けてもよい。絶縁層により、金属面の酸化を抑制する効果のほか、外部端子とのショート防止の効果も得られる。
100、110、120、130、140、150、160、170、180 表面実装インダクタ
10 成型体
20、20A コイル
22 巻回部
24 引き出し部
30 金属板
30A、30B 金属膜
32 補助部
40 外部端子

Claims (4)

  1. 磁性粉を含有する複合材料に埋設されたコイルと、前記コイルに接続される外部端子と、前記コイルの巻軸と交差する金属面を有し、前記複合材料を含む成型体とを備え、
    前記金属面は、金属板の一面であり、少なくとも一部を前記成型体の表面に露出して、前記成型体の実装面側とは反対側の上面と、前記上面に隣接し、互いに対向する1対の側面とに延在して前記金属板が配置され、
    前記上面が有する4つの角部のうち少なくとも2つの角部と前記1対の側面とに連続する成型体露出部を有し、
    前記金属面と前記成型体露出部とが同一面をなしている表面実装インダクタ。
  2. 前記金属板は、前記成型体の側面の底面側に側面から底面に延在して配置される補助部を有する請求項1に記載の表面実装インダクタ。
  3. 前記補助部は、前記成型体の側面に配置される金属板の幅よりも狭い幅で形成され、前記成型体の底面にその表面を露出して部分的に埋設される請求項2に記載の表面実装インダクタ
  4. 成型体の表面の一部を被覆可能な形状を有する金属板を成型金型内に配置することと、
    前記金属板が配置された成型金型内に、磁性粉を含有する複合材料または前記複合材料の予備成型体と、コイルとを配置することと、
    前記成型金型内で、前記金属板と前記複合材料と前記コイルとを一体に成型して、前記コイルが埋設され表面の一部に金属板が配置される成型体を形成することと
    を含む表面実装インダクタの製造方法であり、
    前記金属板は、その表面を前記成型体の表面に露出して、前記成型体の実装面側とは反対側の上面と、前記上面に隣接し、互いに対向する1対の側面とに延在して配置され、
    前記表面実装インダクタは、前記上面が有する4つの角部のうち少なくとも2つの角部と前記1対の側面とに連続する成型体露出部を有し、前記金属板の表面と前記成型体露出部とが同一面をなしている、表面実装インダクタの製造方法。
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