JP6965497B2 - レボセチリジン固形製剤 - Google Patents
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Description
また、固形製剤には、保存時の安定性に優れることが当然に要求される。
〔1〕レボセチリジンまたはその薬学的に許容される塩と、リンゴ酸塩とを含むレボセチリジン固形製剤。
〔2〕レボセチリジンまたはその薬学的に許容される塩をレボセチリジンとして0.05〜5質量%含み、リンゴ酸塩をリンゴ酸として0.1〜5質量%含む、〔1〕に記載のレボセチリジン固形製剤。
〔3〕さらにシクロデキストリンと、粉末還元麦芽糖水アメを含有する、〔1〕または〔2〕に記載のレボセチリジン固形製剤。
〔4〕顆粒製剤である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のレボセチリジン固形製剤。
〔5〕ドライシロップ製剤である、〔4〕に記載のレボセチリジン固形製剤。
本発明のレボセチリジン固形製剤(以下、単に「固形製剤」ともいう。)は、レボセチリジンまたはその薬学的に許容される塩と、リンゴ酸塩とを含む。
固形製剤100質量%中のレボセチリジンまたはその薬学的に許容される塩の含有量は、特に制限はなく、固形製剤の剤形等に応じて適宜設定できるが、レボセチリジンとして、0.05〜5質量%が好ましい。固形製剤がたとえば顆粒製剤の場合には、なかでも0.05〜2質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましく、0.2〜0.7質量%がさらに好ましい。
糖または糖アルコールの含有量は、固形製剤100質量%中、45〜97質量%が好ましく、後述するその他の添加剤の使用割合や剤形等に応じて、適宜設定できる。なかでも70〜97質量%が好ましく、85〜95質量%がより好ましい。
矯味剤の含有量は、固形製剤100質量%中、1〜15質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
賦形剤としては、たとえば、結晶セルロース、バレイショデンプン、アルファー化デンプン、リン酸水素カルシウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、たとえば、セルロース系崩壊剤(クロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、カルメロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等。)、クロスポビドン、デンプン系崩壊剤(トウモロコシデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ等。)等が挙げられる。
滑沢剤としては、たとえば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸金属塩、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル類、フマル酸ステアリルナトリウム等が挙げられる。
結合剤としては、たとえば、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ステアリルアルコール、アンモニオメタクリレート・コポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート等が挙げられる。
着色剤としては、たとえば黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、食用黄色4号、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号,カラメル等が挙げられる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80等が挙げられる。
その他の添加剤としては、酸化チタン、カルナウバロウ等が挙げられる。
たとえば顆粒製剤の場合には、乾式造粒法、湿式造粒法等の公知の造粒工程を用いた製法が挙げられ、使用する添加剤の種類等に応じて適宜選択できる。レボセチリジンまたはその薬学的に許容される塩とリンゴ酸塩に加えて、糖または糖アルコールと矯味剤とを用いる場合の顆粒製剤の製造方法の一例としては、造粒工程に湿式造粒法を採用した方法が例示できる。具体的には、糖または糖アルコールと矯味剤とを混合し、混合物(A)を得る工程(i)と、レボセチリジンまたはその薬学的に許容される塩とリンゴ酸塩を精製水に混合、溶解し、混合液(B)を得る工程(ii)と、流動状態または転動状態にある混合物(A)に対して、混合液(B)をスプレーして造粒する造粒工程(iii)とを行う方法が挙げられる。
造粒工程の後、適宜乾燥工程を行い、必要に応じてふるいで篩過し整粒することにより、顆粒製剤を得ることができる。
まず、粉末還元麦芽糖水アメと、β−シクロデキストリンとをそれぞれ秤量して混合した混合物に対し、レボセチリジン二塩酸塩とリンゴ酸二ナトリウム塩・1/2水和物(「DL−リンゴ酸ナトリウム」(扶桑化学工業社製))を精製水に加えて溶解させた混合液を加え、造粒、乾燥、整粒を行い、実施例1の顆粒製剤(ドライシロップ剤)を得た。
得られた顆粒製剤について、後記の方法にて純度試験を行った。結果を表1に示す。
表1に示すように、リンゴ酸二ナトリウム塩・1/2水和物を使用しない処方とし、その分、粉末還元麦芽糖水アメの比率を高めた以外は、実施例1と同様にして比較例1の顆粒製剤(ドライシロップ剤)を得て、実施例1と同様の方法で純度試験を行った。結果を表1に示す。
実施例1及び比較例1の各顆粒製剤を表1に示す3条件で2週間保存した際の保存前後の総類縁物質量を測定することで、純度試験を実施した。
なお、総類縁物質量は、高速液体クロマトグラフィーを用いた自動分析法にて測定、定量した複数種の類縁物質量の総和であり、表1に記載の総類縁物質量の数値は、レボセチリジン二塩酸塩由来のピーク面積に対する、各類縁物質によるピーク面積の総和の割合を百分率で示したものである。
Claims (5)
- レボセチリジンまたはその薬学的に許容される塩と、リンゴ酸塩と、シクロデキストリンと、粉末還元麦芽糖水アメとを含むレボセチリジン固形製剤。
- レボセチリジンまたはその薬学的に許容される塩をレボセチリジンとして0.05〜5質量%含み、リンゴ酸塩をリンゴ酸として0.1〜5質量%含む、請求項1に記載のレボセチリジン固形製剤。
- 顆粒製剤である、請求項1または2に記載のレボセチリジン固形製剤。
- ドライシロップ製剤である、請求項3に記載のレボセチリジン固形製剤。
- シクロデキストリンと、粉末還元麦芽糖水アメとを混合し、混合物(A)を得る工程(i)と、レボセチリジンまたはその薬学的に許容される塩とリンゴ酸塩を精製水に混合、溶解し、混合液(B)を得る工程(ii)と、流動状態または転動状態にある混合物(A)に対して、混合液(B)をスプレーして造粒する造粒工程(iii)とを有する、レボセチリジン固形製剤の製造方法。
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