JP6965098B2 - 車両用ドアフレーム - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ドアフレームに関する。
従来、アッパサッシュと、アッパサッシュの後端部から下方に延びる後側サイドサッシュと、アッパサッシュの前端部から下方に延びる前側サイドサッシュと、を備えた車両用ドアフレームが知られている。ドアパネルの上端と車両用ドアフレームとの間には窓開口部が設けられ、窓開口部内をドアガラスが上下に開閉する。ドアガラスが閉じた状態では、車両用ドアフレームの内周側(窓開口部側)で、ガラスランを介してドアガラスが支持される(例えば、特許文献1)。
特開2004−230939号公報
しかしながら、上記従来構成において、車両走行時にドアガラスの車外側を走行風が通過すると、ドアガラスの車外側の気圧が車内側の気圧よりも低くなるため、気圧差によってドアガラスが車外側に移動し、当該ドアガラスから前側サイドサッシュおよび後側サイドサッシュに対して車外側に向かう荷重が印加され、前側サイドサッシュおよび後側サイドサッシュが変形しやすくなるという問題があった。
そこで、本発明の課題の一つは、例えば、車外側に向かう荷重に対して変形し難い、すなわちより剛性が高い車両用ドアフレームを得ることである。
本発明の車両用ドアフレームは、例えば、アッパサッシュと、前記アッパサッシュと接続され車両上下方向に延びドアガラスの前縁部または後縁部をガラスランを介して支持すると共に、車内側に配置されたインナ部材と、前記インナ部材の車外側に配置されたアウタ部材と、前記インナ部材または前記アウタ部材の前記ドアガラス側に配置されたロアサッシュと、を有したロアサッシュアッセンブリと、を備え、前記ロアサッシュアッセンブリは、車両前後方向に延びた第1壁部、前記第1壁部の車外側に位置し車両前後方向に延びた第2壁部、前記第1壁部の前端部と前記第2壁部の前端部とを車幅方向に連結する第3壁部、前記第1壁部の後端部と前記第2壁部の後端部とを車幅方向に連結する第4壁部、および、前記第1壁部における前端部と後端部との間に位置する第1中間部と、前記第2壁部における前端部と後端部との間に位置する第2中間部と、を車幅方向に連結する第5壁部、を含む閉断面構造と、前記第3壁部または前記第4壁部のうち前記ドアガラス側の壁部に設けられ、前記ガラスランを保持するガラスラン保持部と、を有し、前記第1壁部は、前記第4壁部と前記第5壁部との間の前後位置において、ドアインナパネルに溶接部を介して接合され、前記第2壁部における前記溶接部の車幅方向に面する部位に、前記溶接部を設ける際の作業孔を有している。
前記車両用ドアフレームにおいて、例えば、前記第1中間部は、前記第1壁部における前端部と後端部との車両前後方向の中央部に位置し、前記第2中間部は、前記第2壁部における前端部と後端部との車両前後方向の中央部に位置している。
前記車両用ドアフレームにおいて、例えば、前記第5壁部は、前記第1壁部から第5壁部の少なくともいずれかで構成される閉断面部の内方に向けて凹む凹部を有する。
前記車両用ドアフレームにおいて、例えば、前記第5壁部は、前記インナ部材、前記アウタ部材、および前記ロアサッシュのうちいずれかによって構成されている。
本発明の車両用ドアフレームにおいて、アウタ部材、インナ部材、およびロアサッシュによって構成されるロアサッシュアセンブリは、四角形状の閉断面を構成する第1壁部から第4壁部に加えて、第1壁部の第1中間部と第2壁部の第2中間部とを車幅方向に連結する第5壁部と、を有している。よって、本発明によれば、例えば、ロアサッシュアセンブリにおいて、四角形状の閉断面構造と第5壁部とによって2つの閉断面部が構成されるため、1つの閉断面部のみを有したロアサッシュアセンブリに比べて、ドアから印加される車外側に向いた荷重に対する剛性が高くなる。よって、本発明によれば、車外側に向かう荷重に対して変形し難い車両用ドアフレームが得られる。
図1は、第1実施形態のフロントドアの模式的かつ例示的な図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、第2実施形態のロアサッシュアッセンブリの図2と同等位置での断面図である。 図4は、第3実施形態のロアサッシュアッセンブリの図2と同等位置での断面図である。 図5は、第4実施形態のロアサッシュアッセンブリの図2と同等位置での断面図である。 図6は、第5実施形態のロアサッシュアッセンブリの図2と同等位置での断面図である。 図7は、第6実施形態のロアサッシュアッセンブリの図2と同等位置での断面図である。 図8は、第7実施形態のロアサッシュアッセンブリの図2と同等位置での断面図である。 図9は、第8実施形態のロアサッシュアッセンブリの図2と同等位置での断面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のフロントドア100の模式的かつ例示的な図である。なお、各図中には、便宜上、方向が示されている。Xは、車幅方向の右方(車外側)、Yは、車両前後方向の前方、また、Zは、車両上下方向の上方を示している。
図1に示されるフロントドア100は、車両の右側のフロントドア100として構成されている。即ち、右側のフロントドア100を車内側から見た図である。フロントドア100は、ドアパネル1と、ドアフレーム2と、を備えている。ドアパネル1は、例えば、車内側のドアインナパネル10(図2参照)と車外側のドアアウタパネル(不図示)とがヘミング加工などで結合されて構成される。ドアフレーム2は、ドアパネル1に固定されドアパネル1から上方に突出している。具体的には、ドアフレーム2は、ドアパネル1の上端部1aの後部から上方に延びるサイドサッシュ20と、サイドサッシュ20の上端部20aから前方に延びるアッパサッシュ21と、アッパサッシュ21の前端部21aに接続され、当該前端部21aから下方(車両上下方向)に延びる閉断面構造のロアサッシュアッセンブリ4と、を備えている。
サイドサッシュ20の下端部20bは、ドアインナパネル10に接続され、上端部20aは、アッパサッシュ21の後端部21bに接続されている。アッパサッシュ21は、後端部21bから前方に向かうに従って斜め下方に沿ってなだらかに湾曲しながら前端部21aまで延びている。また、ドアフレーム2とドアパネル1の上端部1aとの間には、窓開口部5が設けられており、この窓開口部5内をドアガラス6が昇降する。なお、ドアパネル1には、前後方向に沿って延びるレインフォースメントパネル7が設けられている。
図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。図2に示すように、ドアインナパネル10は、前後方向に延びる内側壁10aと、内側壁10aの前端10bで屈曲して車外側(車幅方向の右方)に延びる前側壁10cと、を有する。また、内側壁10aの前後方向の途中部分には、段差部10dが設けられている。
ロアサッシュアッセンブリ4は、車内側と前方側とに配置されたインナ部材42と、インナ部材42の車外側に配置されたアウタ部材43と、インナ部材42およびアウタ部材43の後方側(ドアガラス6側)に配置されたロアサッシュ41と、を含む。
インナ部材42は、ドアインナパネル10の内側壁10aに沿って後方に延びると共に前後方向の途中部分に段差部42bを有する内側壁部42aと、内側壁部42aの前端42cで屈曲して車外方向(車幅方向の右方向)に延びると共に車外方向の途中部分に段差部42dを有する前側壁部42eと、を有する。内側壁部42aは、ドアインナパネル10の内側壁10aに、例えばスポット溶接部31を介して接合されている。なお、スポット溶接部31に限定されずに、種々の溶接法による溶接部で内側壁部42aと内側壁10aとを接合してもよい。
アウタ部材43は、インナ部材42の内側壁部42aと車外側に離間して配置され車両前後方向に沿って延びている。アウタ部材43の前端部43aは、インナ部材42の前側壁部42eに当接し、後端部43bは車内側に屈曲した屈曲部に構成されている。
ロアサッシュ41は、車外側に配置されて車両前後方向に延びる外側壁部41aと、外側壁部41aの後端41gから車内側に延びる後側壁部41bと、後側壁部41bの車内側の端部で屈曲した後側屈曲部41cと、外側壁部41aの前端部から車内側に延びる前側壁部41dと、前側壁部41dの車内側の端部で屈曲した前側屈曲部41eと、を有する。前側壁部41dの車外側の端部には、凹部41fが設けられている。凹部41fは、車外側に延びる横壁部(屈曲部)41f1と、横壁部(屈曲部)41f1の車内側の端部から前方に延びる縦壁部(屈曲部)41f2と、を含み、L字状の屈曲部分に構成されている。凹部41fは、第2閉断面部S2の内方(中央部分)に向けて凹む形状に構成されている。また、外側壁部41aにおける前後方向中央部には、スポット溶接を行う際に用いる溶接ガンや、アーク溶接時に用いる溶接トーチなどの溶接機器を挿入するための作業孔32が設けられている。この作業孔32は、外側壁部41aにおけるスポット溶接部31の車幅方向に面する部位に設けられている。なお、実施形態における「閉断面構造」や「閉断面部」は、ロアサッシュアッセンブリ4の長手方向の一部に作業孔32などを設けたものも含む。即ち、例えば、図2は作業孔32が設けられた部位の断面図であるが、他の部位の断面は、作業孔32等が設けられていない。
アウタ部材43の後端部43bは、凹部41fに当接された状態で溶接されている。具体的には、アーク溶接部30によって、後端部43bが凹部41fに接合されている。また、ロアサッシュ41の後側屈曲部41cおよび前側屈曲部41eは、インナ部材42の内側壁部42aにアーク溶接部30を介して接合されている。なお、アーク溶接部30に限定されず、種々の溶接法による溶接部で接合してもよい。
ロアサッシュ41の後側壁部41bにおける車外側の端部には、ガラスラン8を保持するガラスラン保持部44が設けられている。ガラスラン保持部44は、ロアサッシュ41の後側壁部41bから後方に延びる外側壁部44aと、外側壁部44aの車内側に離間して配置され外側壁部44aに沿って延びる内側壁部44bと、を有する。これらの外側壁部44aおよび内側壁部44bの間にガラスラン8が挟まれて保持される。ガラスラン8は、ゴムなどの弾性部材で構成されている。リップ8aがドアガラス6の前縁部6aに押されて弾性変形することにより、ロアサッシュ41とドアガラス6の前縁部6aとの間を液密に塞ぐ。このように、ロアサッシュアッセンブリ4は、ドアガラス6の前縁部6aがガラスラン8を介して支持されている。
ここで、ロアサッシュアッセンブリ4の閉断面構造について説明する。即ち、本発明によるロアサッシュアッセンブリ4は、車両前後方向に延びた第1壁部W1と、第1壁部W1の車外側に位置し車両前後方向に延びた第2壁部W2と、第1壁部W1の前端部W1aと第2壁部W2の前端部W2aとを車幅方向に連結する第3壁部W3と、第1壁部W1の後端部W1bと第2壁部W2の後端部W2bとを車幅方向に連結する第4壁部W4と、第1壁部W1における前端部W1aと後端部W1bとの間に位置する第1中間部M1と、第2壁部W2における前端部W2aと後端部W2bとの間に位置する第2中間部M2と、を車幅方向に連結する第5壁部W5と、第3壁部W3または第4壁部W4のうちドアガラス6側の壁部に設けられ、ガラスラン8を保持するガラスラン保持部44と、を有する。
第1実施形態においては、インナ部材42の内側壁部42aが第1壁部W1を構成する。アウタ部材43と、ロアサッシュ41の外側壁部41aと、が第2壁部W2を構成する。インナ部材42の前側壁部42eが第3壁部W3を構成する。ロアサッシュ41の後側壁部41bが第4壁部W4を構成する。ロアサッシュ41の前側壁部41dが第5壁部W5を構成する。なお、前側屈曲部41eが第1中間部M1を構成し、アウタ部材43の後端部43bが第2中間部M2を構成する。また、内側壁部42aの前端42cが第1壁部W1の前端部W1aを構成し、後側屈曲部41cが第1壁部W1の後端部W1bを構成する。アウタ部材43の前端部43aが第2壁部W2の前端部W2aを構成し、外側壁部41aの後端41gが第2壁部W2の後端部W2bを構成する。本実施形態では、前側屈曲部41e(第1中間部M1)は、内側壁部42aの前端42cと、後側屈曲部41cと、の車両前後方向の中央部に位置している。アウタ部材43の後端部43b(第2中間部M2)は、アウタ部材43の前端部43aと、外側壁部41aの後端41gと、の車両前後方向の中央部に位置している。
また、ロアサッシュアッセンブリ4は、2つの閉断面部である第1閉断面部S1と第2閉断面部S2とを有する。具体的には、第1閉断面部S1は、内側壁部42aと、アウタ部材43と、前側壁部42eと、前側壁部41dと、によって構成される。第2閉断面部S2は、内側壁部42aと、ロアサッシュ41と、によって構成される。言い換えると、ロアサッシュアッセンブリ4は、第1壁部W1から第4壁部W4によって構成された四角形状の閉断面部分と、第1中間部M1と第2中間部M2とを車幅方向に連結した第5壁部W5と、を有している。
次いで、図2を参照して、ドアガラス6が車外側に移動したときの荷重の伝わり方を説明する。車両が走行するとドアガラス6の車外側は走行風が通過するため、ドアガラス6の外側の気圧は、車内側の気圧よりも低くなる。従って、図2に示すように、ドアガラス6が車外側に移動してドアガラス6の前縁部6aがガラスラン8を介してガラスラン保持部44の外側壁部44aを車外側に押圧する押圧荷重Fが外側壁部44aに印加される。ここで、外側壁部44aと外側壁部41aと後側壁部41bとで構成されるT字状の部分に着目して考える。つまり、断面構造において、外側壁部44aと外側壁部41aとが前後方向に直線状に延び、結合部分Cにおいて、外側壁部44aと外側壁部41aと後側壁部41bが互いに結合している。前述のように、外側壁部44aは、車外側に向けて押圧されるため、外側壁部41aと後側壁部41bとの結合部分Cでは、図2において反時計回り方向の曲げモーメントが生じる。これによって、前側壁部41dに車内方向に向けて圧縮荷重f1が印加されると共に、アウタ部材43にも荷重f2が印加される。つまり、ドアガラス6の前縁部6aからの押圧荷重Fが、圧縮荷重f1と荷重f2とに分散して伝達される。
以上、説明したように、本実施形態によるロアサッシュアッセンブリ4は、例えば、内側壁部42a、アウタ部材43、前側壁部42e、および前側壁部41dによって構成される第1閉断面部S1と、内側壁部42aおよびロアサッシュ41によって構成される第2閉断面部S2と、の2つの閉断面部を有するため、1つの閉断面部しかない構成に比べて剛性(曲げ剛性や捩れ剛性)が向上する。従って、車両走行時に車内外の気圧差によってドアガラス6から車外側に向かう押圧荷重Fがロアサッシュ41に印加された場合にあっても、本実施形態によればロアサッシュアッセンブリ4の曲げ剛性や捩れ剛性が高められている分、ドアガラス6をより確実に保持することができる。また、前述したように、押圧荷重Fが圧縮荷重f1と荷重f2とに分散して伝達されるため、第5壁部W5を有さず荷重の分散が生じ無い構成と比較して、局所的な応力の集中が抑制される。
また、本実施形態では、前側屈曲部41e(第1中間部M1)は、内側壁部42aの前端42cと、後側屈曲部41cと、の車両前後方向の中央部に位置し、アウタ部材43の後端部43b(第2中間部M2)は、アウタ部材43の前端部43aと、外側壁部41aの後端41gと、の車両前後方向の中央部に位置している。従って、前側壁部41d(第5壁部W5)が、ロアサッシュアッセンブリ4の前後方向の中央部に配置されるため、ロアサッシュアッセンブリ4の前後方向の端部に前側壁部41dが配置される場合よりも、圧縮荷重f1と荷重f2との差が小さくなり、局所的な応力の集中が抑制される。
さらに、本実施形態では、前側壁部41d(第5壁部W5)は、第2閉断面部S2の内方に向けて凹む凹部41fを有する。従って、ロアサッシュアッセンブリ4の閉断面構造の剛性が更に向上するため、車両走行時にドアガラス6をより確実に保持することができる。
また、内側壁部42a(第1壁部W1)は、ドアインナパネル10の内側壁10aにスポット溶接部31(溶接部)を介して接合されている。このスポット溶接部31は、前側壁部41dと後側壁部41bとの間の前後位置に配置されている。従って、ロアサッシュアッセンブリ4の保持剛性が更に向上し、車両走行時にドアガラス6をより確実に保持することができる。
なお、外側壁部41a(第2壁部W2)における、スポット溶接部31の車幅方向に面する部位に、作業孔32が設けられている。よって、スポット溶接を行う際に用いる溶接ガンを挿入しやすくなり、溶接作業を効率的に行うことができる。なお、スポット溶接以外の例えばアーク溶接の場合、作業孔32を介して、アーク溶接時に用いる溶接トーチなどの溶接機器を挿入しやすくなる。
さらに、第5壁部W5は、例えば、ロアサッシュ41によって構成されている。このため、アウタ部材43、インナ部材42、およびロアサッシュ41とは別の部材を用いた場合に比べて、部品点数を増やすことなく、第5壁部W5を構成できる。よって、第5壁部W5が別の部材によって構成されたロアサッシュアッセンブリと比較して、製造の手間やコストを抑制できる。
[第2実施形態]
次いで、第2実施形態によるロアサッシュアッセンブリ4Aの断面構造を説明する。図3は、第2実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Aの断面図である。
図3に示すように、ロアサッシュアッセンブリ4Aは、車内側と前方側と後方側とに配置されたインナ部材42Aと、インナ部材42Aの車外側に配置されたアウタ部材43Aと、アウタ部材43Aの後方側に配置されたロアサッシュ41Aと、を含む。インナ部材42Aは、前後方向に延びる内側壁部42Aaと、内側壁部42Aaの前端42Abで屈曲して車外方向(車幅方向の右方向)に延びる前側壁部42Acと、内側壁部42Aaの後端42Adで屈曲して車外方向(車幅方向の右方向)に延びる後側壁部42Aeと、を有する。アウタ部材43Aは、インナ部材42Aの内側壁部42Aaと車外側に離間して配置され車両前後方向に沿って延びている。前端部43Aaは、インナ部材42Aの前側壁部42Acに当接し、後端部43Abはロアサッシュ41Aに当接している。ロアサッシュ41Aは、車外側に配置されて車両前後方向に延びる外側壁部41Aaと、外側壁部41Aaの後端41Aeから車内側に延びる後側壁部41Abと、外側壁部41Aaの前端から車内側に延びる前側壁部41Acと、前側壁部41Acの車内側の端部で屈曲した前側屈曲部41Adと、を有する。そして、ロアサッシュ41Aの後側壁部41Abには、ガラスラン8を保持するガラスラン保持部44Aが設けられている。ガラスラン保持部44Aは、ロアサッシュ41Aの外側壁部41Aaの後端41Aeから後方に延びる外側壁部44Aaと、外側壁部44Aaの車内側に離間して配置され外側壁部44Aaに沿って延びる内側壁部44Abと、を有する。
第2実施形態においては、インナ部材42Aの内側壁部42Aaが第1壁部W1を構成する。アウタ部材43Aと、ロアサッシュ41Aの外側壁部41Aaと、が第2壁部W2を構成する。インナ部材42Aの前側壁部42Acが第3壁部W3を構成する。ロアサッシュ41Aの後側壁部41Abと、インナ部材42Aの後側壁部42Ae、とが第4壁部W4を構成する。ロアサッシュ41Aの前側壁部41Acが第5壁部W5を構成する。なお、ロアサッシュ41Aの前側屈曲部41Adが第1中間部M1を構成し、アウタ部材43Aの後端部43Abが第2中間部M2を構成する。
また、内側壁部42Aaの前端42Abが第1壁部W1の前端部W1aを構成し、内側壁部42Aaの後端42Adが第1壁部W1の後端部W1bを構成する。アウタ部材43Aの前端部43Aaが第2壁部W2の前端部W2aを構成し、外側壁部41Aaの後端41Aeが第2壁部W2の後端部W2bを構成する。本実施形態では、前側屈曲部41Ad(第1中間部M1)は、内側壁部42Aaの前端42Abと、内側壁部42Aaの後端42Adと、の車両前後方向の中央部に位置している。アウタ部材43Aの後端部43Ab(第2中間部M2)は、アウタ部材43Aの前端部43Aaと、外側壁部41Aaの後端41Aeと、の車両前後方向の中央部に位置している。
そして、ロアサッシュアッセンブリ4Aは、2つの閉断面部である第1閉断面部S1と第2閉断面部S2とを有する。具体的には、第1閉断面部S1は、前側壁部42Acと、アウタ部材43Aと、内側壁部42Aaと、前側壁部41Acと、によって構成される。第2閉断面部S2は、ロアサッシュ41Aと、内側壁部42Aaと、後側壁部42Aeと、によって構成される。
以上、説明したように、本実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Aは、前記第1実施形態と同様に配置された第1壁部W1〜第5壁部W5を有している。よって、本実施形態によっても前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
[第3実施形態]
次いで、第3実施形態によるロアサッシュアッセンブリ4Bの断面構造を説明する。図4は、第3実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Bの断面図である。
図4に示すように、ロアサッシュアッセンブリ4Bは、車内側と前方側とに配置されたインナ部材42Bと、インナ部材42Bの車外側に配置されたアウタ部材43Bと、アウタ部材43Bの後方側に配置されたロアサッシュ41Bと、を含む。インナ部材42Bは、前後方向に延びる内側壁部42Baと、内側壁部42Baの前端42Bbで屈曲して車外方向(車幅方向の右方向)に延びる前側壁部42Bcと、を有する。アウタ部材43Bは、インナ部材42Bの内側壁部42Baの車外側に配置され車両前後方向に沿って延びた前後方向壁部43Baと、前後方向壁部43Baの後端43Bbから車内側に向けて延びる車両内外方向壁部43Bcと、を有する。車両内外方向壁部43Bcの車内側の端部43Bdが内側壁部42Baに接続され、前後方向壁部43Baの前端43Beが前側壁部42Bcに接続されている。ロアサッシュ41Bは、車外側に配置されて車両前後方向に延びる外側壁部41Baと、外側壁部41Baの後端41Bbから車内側に延びる後側壁部41Bcと、後側壁部41Bcの車内側の端部に設けられた屈曲部41Bdと、を有する。そして、ロアサッシュ41Bの後側壁部41Bcには、ガラスラン8を保持するガラスラン保持部44Bが設けられている。ガラスラン保持部44Bは、ロアサッシュ41Bの外側壁部41Baの後端から後方に延びる外側壁部44Baと、外側壁部44Baの車内側に離間して配置され外側壁部44Baに沿って延びる内側壁部44Bbと、を有する。
第3実施形態においては、インナ部材42Bの内側壁部42Baが第1壁部W1を構成する。アウタ部材43Bの前後方向壁部43Baと、ロアサッシュ41Bの外側壁部41Baと、が第2壁部W2を構成する。インナ部材42Bの前側壁部42Bcが第3壁部W3を構成する。ロアサッシュ41Bの後側壁部41Bcが第4壁部W4を構成する。アウタ部材43Bの車両内外方向壁部43Bcが第5壁部W5を構成する。なお、アウタ部材43Bにおける端部43Bdが第1中間部M1を構成し、前後方向壁部43Baの後端43Bbが第2中間部M2を構成する。
また、内側壁部42Baの前端42Bbが第1壁部W1の前端部W1aを構成し、屈曲部41Bdが第1壁部W1の後端部W1bを構成する。前後方向壁部43Baの前端43Beが第2壁部W2の前端部W2aを構成し、外側壁部41Baの後端41Bbが第2壁部W2の後端部W2bを構成する。本実施形態では、端部43Bd(第1中間部M1)は、内側壁部42Baの前端42Bbと、屈曲部41Bdと、の車両前後方向の中央部に位置している。前後方向壁部43Baの後端43Bb(第2中間部M2)は、前後方向壁部43Baの前端43Beと、外側壁部41Baの後端41Bbと、の車両前後方向の中央部に位置している。
そして、ロアサッシュアッセンブリ4Bは、2つの閉断面部である第1閉断面部S1と第2閉断面部S2とを有する。具体的には、第1閉断面部S1は、インナ部材42Bと、アウタ部材43Bと、によって構成される。第2閉断面部S2は、ロアサッシュ41Bと、インナ部材42Bと、によって構成される。
以上、説明したように、本実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Bは、前記第1実施形態〜第2実施形態と同様に配置された第1壁部W1〜第5壁部W5を有している。よって、本実施形態によっても前記第1実施形態〜第2実施形態と同様の効果が得られる。
[第4実施形態]
次いで、第4実施形態によるロアサッシュアッセンブリ4Cの断面構造を説明する。図5は、第4実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Cの断面図である。
図5に示すように、ロアサッシュアッセンブリ4Cは、車内側と前方側と後方側とに配置されたインナ部材42Cと、インナ部材42Cの車外側に配置されたアウタ部材43Cと、アウタ部材43Cの後方側に配置されたロアサッシュ41Cと、を含む。インナ部材42Cは、前後方向に延びる内側壁部42Caと、内側壁部42Caの前端42Cdから車外方向(車幅方向の右方向)に延びる前側壁部42Ccと、内側壁部42Caの後端42Ceから車外方向(車幅方向の右方向)に延びる後側壁部42Cbと、を有する。アウタ部材43Cは、インナ部材42Cの内側壁部42Caの車外側に配置され車両前後方向に沿って延びた前後方向壁部43Caと、前後方向壁部43Caの後端43Cbから車内側に向けて延びる車両内外方向壁部43Ccと、車両内外方向壁部43Ccの車内側の端部に設けられた屈曲部43Cdと、を有する。前後方向壁部43Caの前端43Ceは、前側壁部42Ccに接続されている。ロアサッシュ41Cは、車外側に配置されて車両前後方向に延びる外側壁部41Caと、外側壁部41Caの後端41Ccから車内側に延びる後側壁部41Cbと、を有する。そして、ロアサッシュ41Cの後側壁部41Cbには、ガラスラン8を保持するガラスラン保持部44Cが設けられている。ガラスラン保持部44Cは、外側壁部44Caと、内側壁部44Cbと、を有する。
第4実施形態においては、インナ部材42Cの内側壁部42Caが第1壁部W1を構成する。アウタ部材43Cの前後方向壁部43Caと、ロアサッシュ41Cの外側壁部41Caと、が第2壁部W2を構成する。インナ部材42Cの前側壁部42Ccが第3壁部W3を構成する。ロアサッシュ41Cの後側壁部41Cbと、インナ部材42Cの後側壁部42Cbと、が第4壁部W4を構成する。アウタ部材43Cの車両内外方向壁部43Ccが第5壁部W5を構成する。なお、アウタ部材43Cにおける屈曲部43Cdが第1中間部M1を構成し、前後方向壁部43Caの後端43Cbが第2中間部M2を構成する。
また、内側壁部42Caの前端42Cdが第1壁部W1の前端部W1aを構成し、内側壁部42Caの後端42Ceが第1壁部W1の後端部W1bを構成する。前後方向壁部43Caの前端43Ceが第2壁部W2の前端部W2aを構成し、外側壁部41Caの後端41Ccが第2壁部W2の後端部W2bを構成する。本実施形態では、屈曲部43Cd(第1中間部M1)は、内側壁部42Caの前端42Cdと、内側壁部42Caの後端42Ceと、の車両前後方向の中央部に位置している。前後方向壁部43Caの後端43Cb(第2中間部M2)は、前後方向壁部43Caの前端43Ceと、外側壁部41Caの後端41Ccと、の車両前後方向の中央部に位置している。
そして、ロアサッシュアッセンブリ4Cは、2つの閉断面部である第1閉断面部S1と第2閉断面部S2とを有する。具体的には、第1閉断面部S1は、インナ部材42Cと、アウタ部材43Cと、によって構成される。第2閉断面部S2は、ロアサッシュ41Cと、インナ部材42Cと、によって構成される。
以上、説明したように、本実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Cは、前記第1実施形態〜第3実施形態と同様に配置された第1壁部W1〜第5壁部W5を有している。よって、本実施形態によっても前記第1実施形態〜第3実施形態と同様の効果が得られる。なお、車両内外方向壁部43Ccに屈曲部43Cdが設けられているため、車両内外方向壁部43Ccに圧縮荷重f1が印加された場合に、圧縮荷重f1を内側壁部42Caに広い面積で伝えることができる。
[第5実施形態]
次いで、第5実施形態によるロアサッシュアッセンブリ4Dの断面構造を説明する。図6は、第5実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Dの断面図である。
図6に示すように、ロアサッシュアッセンブリ4Dは、車内側と前方側とに配置されたインナ部材42Dと、インナ部材42Dの車外側に配置されたアウタ部材43Da,43Dbと、アウタ部材43Da,43Dbの車内側に配置されたロアサッシュ41Dと、を含む。インナ部材42Dは、前後方向に延びる内側壁部42Daと、内側壁部42Daの前端42Dcから車外方向に延びる前側壁部42Dbと、を有する。アウタ部材43Da,43Dbは、インナ部材42Dの内側壁部42Daの車外側に配置され車両前後方向に沿って延びている。アウタ部材43Daの前端43Dcは、前側壁部42Dbに接続されている。アウタ部材43Dbの後端43Ddは、ロアサッシュ41Dに接続されている。ロアサッシュ41Dは、車内側に配置されて車両前後方向に延びる内側壁部41Daと、内側壁部41Daの後端41Dcから車外側に延びる後側壁部41Dbと、内側壁部41Daの前端41Ddから車外側に延びる前側壁部41Deと、前側壁部41Deの車外側の端部に設けられた屈曲部41Dfと、を有する。そして、ロアサッシュ41Dには、ガラスラン8を保持するガラスラン保持部44Dが設けられている。ガラスラン保持部44Dは、外側壁部44Daと、内側壁部44Dbと、を有する。
第5実施形態においては、インナ部材42Dの内側壁部42Daと、ロアサッシュ41Dの内側壁部41Daと、が第1壁部W1を構成する。アウタ部材43Da,43Dbが第2壁部W2を構成する。インナ部材42Dの前側壁部42Dbが第3壁部W3を構成する。ロアサッシュ41Dの後側壁部41Dbが第4壁部W4を構成する。ロアサッシュ41Dの前側壁部41Deが第5壁部W5を構成する。なお、内側壁部41Daの前端41Ddが第1中間部M1を構成し、屈曲部41Dfが第2中間部M2を構成する。また、内側壁部42Daの前端42Dcが第1壁部W1の前端部W1aを構成し、内側壁部41Daの後端41Dcが第1壁部W1の後端部W1bを構成する。アウタ部材43Daの前端43Dcが第2壁部W2の前端部W2aを構成し、アウタ部材43Dbの後端43Ddが第2壁部W2の後端部W2bを構成する。本実施形態では、内側壁部41Daの前端41Dd(第1中間部M1)は、インナ部材42Dの内側壁部42Daと、ロアサッシュ41Dの内側壁部41Daと、の車両前後方向の中央部に位置している。屈曲部41Df(第2中間部M2)は、アウタ部材43Da,43Dbの車両前後方向の中央部に位置している。
また、ロアサッシュアッセンブリ4Dは、2つの閉断面部である第1閉断面部S1と第2閉断面部S2とを有する。具体的には、第1閉断面部S1は、インナ部材42Dと、アウタ部材43Daと、ロアサッシュ41Dの前側壁部41Deと、によって構成される。第2閉断面部S2は、アウタ部材43Dbと、ロアサッシュ41Dと、によって構成される。
以上、説明したように、本実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Dは、前記第1実施形態〜第4実施形態と同様に配置された第1壁部W1〜第5壁部W5を有している。よって、本実施形態によっても前記第1実施形態〜第4実施形態と同様の効果が得られる。なお、ロアサッシュ41Dが屈曲部41Dfを有するため、アウタ部材43Dbから前側壁部41Deに圧縮荷重f1が印加されるときに、広い面積で圧縮荷重f1を受けることができる。
[第6実施形態]
次いで、第6実施形態によるロアサッシュアッセンブリ4Eの断面構造を説明する。図7は、第6実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Eの断面図である。
図7に示すように、ロアサッシュアッセンブリ4Eは、車内側と前方側とに配置されたインナ部材42Eと、インナ部材42Eの車外側に配置されたアウタ部材43Eと、アウタ部材43Eの後方側に配置されたロアサッシュ41Eと、を含む。インナ部材42Eは、前後方向に延びる内側壁部42Eaと、内側壁部42Eaの前端42Ecから車外方向に延びる前側壁部42Ebと、を有する。アウタ部材43Eは、インナ部材42Eの内側壁部42Eaの車外側に配置され車両前後方向に沿って延びている。アウタ部材43Eの前端43Eaは、前側壁部42Ebに接続され、後端43Ebは、ロアサッシュ41Eに接続されている。ロアサッシュ41Eは、車外側に配置されて車両前後方向に延びる外側壁部41Eaと、外側壁部41Eaの後端41Ehから車内側に延びる後側壁部41Ebと、後側壁部41Ebの車内側の端部41Egから前方に延びる内側壁部41Ecと、内側壁部41Ecの前端41Edから車外側に延びる前側壁部41Eeと、を有する。前側壁部41Eeの車外側の端部41Efは、外側壁部41Eaに接続されている。そして、ロアサッシュ41Eには、ガラスラン8を保持するガラスラン保持部44Eが設けられている。ガラスラン保持部44Eは、外側壁部44Eaと、内側壁部44Ebと、を有する。
第6実施形態においては、インナ部材42Eの内側壁部42Eaと、ロアサッシュ41Eの内側壁部41Ecと、が第1壁部W1を構成する。アウタ部材43Eと、ロアサッシュ41Eの外側壁部41Eaと、が第2壁部W2を構成する。インナ部材42Eの前側壁部42Ebが第3壁部W3を構成する。ロアサッシュ41Eの後側壁部41Ebが第4壁部W4を構成する。ロアサッシュ41Eの前側壁部41Eeが第5壁部W5を構成する。なお、内側壁部41Ecの前端41Edが第1中間部M1を構成し、前側壁部41Eeの車外側の端部41Efが第2中間部M2を構成する。また、内側壁部42Eaの前端42Ecが第1壁部W1の前端部W1aを構成し、後側壁部41Ebの車内側の端部41Egが第1壁部W1の後端部W1bを構成する。アウタ部材43Eの前端43Eaが第2壁部W2の前端部W2aを構成し、外側壁部41Eaの後端41Ehが第2壁部W2の後端部W2bを構成する。本実施形態では、内側壁部41Ecの前端41Ed(第1中間部M1)は、インナ部材42Eの内側壁部42Eaと、ロアサッシュ41Eの内側壁部41Ecと、の車両前後方向の中央部に位置している。前側壁部41Eeの車外側の端部41Ef(第2中間部M2)は、アウタ部材43Eと、ロアサッシュ41Eの外側壁部41Eaと、の車両前後方向の中央部に位置している。
また、ロアサッシュアッセンブリ4Eは、2つの閉断面部である第1閉断面部S1と第2閉断面部S2とを有する。具体的には、第1閉断面部S1は、インナ部材42Eと、アウタ部材43Eと、によって構成される。第2閉断面部S2は、ロアサッシュ41Eによって構成される。
以上、説明したように、本実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Eは、前記第1実施形態〜第5実施形態と同様に配置された第1壁部W1〜第5壁部W5を有している。よって、本実施形態によっても前記第1実施形態〜第5実施形態と同様の効果が得られる。なお、ロアサッシュ41Eが、一体化された矩形状の閉断面構造に構成されているため、複数の部材を結合させた閉断面構造よりも剛性が高くなる。
[第7実施形態]
次いで、第7実施形態によるロアサッシュアッセンブリ4Fの断面構造を説明する。図8は、第7実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Fの断面図である。
図8に示すように、ロアサッシュアッセンブリ4Fは、車内側と前方側とに配置されたインナ部材42Fと、インナ部材42Fの車外側に配置されたアウタ部材43Fと、アウタ部材43Fの後方側に配置されたロアサッシュ41Fと、を含む。インナ部材42Fは、前後方向に延びる内側壁部42Faと、内側壁部42Faの前端42Ffから車外方向に延びる前側壁部42Fbと、内側壁部42Faの後端42Fcから車外方向に延びる後側壁部42Fdと、後側壁部42Fdの端部に設けられた屈曲部42Feと、を有する。アウタ部材43Fは、インナ部材42Fの内側壁部42Faの車外側に配置され車両前後方向に沿って延びている。アウタ部材43Fの前端43Faは、前側壁部42Fbに接続され、後端43Fbは、後側壁部42Fdに接続されている。ロアサッシュ41Fは、車外側に配置されて車両前後方向に延びる外側壁部41Faと、外側壁部41Faの後端41Fdから車内側に延びる後側壁部41Fbと、後側壁部41Fbの車内側の端部41Ffから前方に延びる内側壁部41Fcと、を有する。そして、ロアサッシュ41Fには、ガラスラン8を保持するガラスラン保持部44Fが設けられている。ガラスラン保持部44Fは、外側壁部44Faと、内側壁部44Fbと、を有する。
第7実施形態においては、インナ部材42Fの内側壁部42Faと、ロアサッシュ41Fの内側壁部41Fcと、が第1壁部W1を構成する。アウタ部材43Fと、ロアサッシュ41Fの外側壁部41Faと、が第2壁部W2を構成する。インナ部材42Fの前側壁部42Fbが第3壁部W3を構成する。ロアサッシュ41Fの後側壁部41Fbが第4壁部W4を構成する。インナ部材42Fの後側壁部42Fdが第5壁部W5を構成する。なお、内側壁部42Faの後端42Fcが第1中間部M1を構成し、インナ部材42Fの屈曲部42Feが第2中間部M2を構成する。また、内側壁部42Faの前端42Ffが第1壁部W1の前端部W1aを構成し、後側壁部41Fbの車内側の端部41Ffが第1壁部W1の後端部W1bを構成する。アウタ部材43Fの前端43Faが第2壁部W2の前端部W2aを構成し、外側壁部41Faの後端41Fdが第2壁部W2の後端部W2bを構成する。本実施形態では、内側壁部42Faの後端42Fc(第1中間部M1)は、インナ部材42Fの内側壁部42Faと、ロアサッシュ41Fの内側壁部41Fcと、の車両前後方向の中央部に位置している。インナ部材42Fの屈曲部42Fe(第2中間部M2)は、アウタ部材43Fと、ロアサッシュ41Fの外側壁部41Faと、の車両前後方向の中央部に位置している。
また、ロアサッシュアッセンブリ4Fは、2つの閉断面部である第1閉断面部S1と第2閉断面部S2とを有する。具体的には、第1閉断面部S1は、インナ部材42Fと、アウタ部材43Fと、によって構成される。第2閉断面部S2は、ロアサッシュ41Fと、インナ部材42Fの後側壁部42Fdと、によって構成される。
以上、説明したように、本実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Fは、前記第1実施形態〜第6実施形態と同様に配置された第1壁部W1〜第5壁部W5を有している。よって、本実施形態によっても前記第1実施形態〜第6実施形態と同様の効果が得られる。
[第8実施形態]
次いで、第8実施形態によるロアサッシュアッセンブリ4Gの断面構造を説明する。図9は、第8実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Gの断面図である。
図9に示すように、ロアサッシュアッセンブリ4Gは、車内側と前方側とに配置されたインナ部材42Gと、インナ部材42Gの車外側に配置されたアウタ部材43Gと、アウタ部材43Gの後方側に配置されたロアサッシュ41Gと、を含む。インナ部材42Gは、前後方向に延びる内側壁部42Gaと、内側壁部42Gaの前端42Gcから車外方向に延びる前側壁部42Gbと、を有する。アウタ部材43Gは、インナ部材42Gの内側壁部42Gaの車外側に配置され車両前後方向に沿って延びた前後方向壁部43Gaと、前後方向壁部43Gaの後端43Gbから車内側に向けて延びる車両内外方向壁部43Gcと、車両内外方向壁部43Gcの端部に設けられた屈曲部43Gdと、を有する。前後方向壁部43Gaの前端43Geは、前側壁部42Gbに接続されている。ロアサッシュ41Gは、車外側に配置されて車両前後方向に延びる外側壁部41Gaと、外側壁部41Gaの後端41Geから車内側に延びる後側壁部41Gbと、後側壁部41Gbの車内側の端部41Gdから前方に延びる内側壁部41Gcと、を有する。そして、ロアサッシュ41Gには、ガラスラン8を保持するガラスラン保持部44Gが設けられている。ガラスラン保持部44Gは、外側壁部44Gaと、内側壁部44Gbと、を有する。
第8実施形態においては、インナ部材42Gの内側壁部42Gaと、ロアサッシュ41Gの内側壁部41Gcと、が第1壁部W1を構成する。アウタ部材43Gの前後方向壁部43Gaと、ロアサッシュ41Gの外側壁部41Gaと、が第2壁部W2を構成する。インナ部材42Gの前側壁部42Gbが第3壁部W3を構成する。ロアサッシュ41Gの後側壁部41Gbが第4壁部W4を構成する。アウタ部材43Gの車両内外方向壁部43Gcが第5壁部W5を構成する。なお、アウタ部材43Gの屈曲部43Gdが第1中間部M1を構成し、前後方向壁部43Gaの後端43Gbが第2中間部M2を構成する。また、内側壁部42Gaの前端42Gcが第1壁部W1の前端部W1aを構成し、後側壁部41Gbの車内側の端部41Gdが第1壁部W1の後端部W1bを構成する。前後方向壁部43Gaの前端43Geが第2壁部W2の前端部W2aを構成し、外側壁部41Gaの後端41Geが第2壁部W2の後端部W2bを構成する。本実施形態では、アウタ部材43Gの屈曲部43Gd(第1中間部M1)は、インナ部材42Gの内側壁部42Gaと、ロアサッシュ41Gの内側壁部41Gcと、の車両前後方向の中央部に位置している。前後方向壁部43Gaの後端43Gb(第2中間部M2)は、アウタ部材43Gの前後方向壁部43Gaと、ロアサッシュ41Gの外側壁部41Gaと、の車両前後方向の中央部に位置している。
また、ロアサッシュアッセンブリ4Gは、2つの閉断面部である第1閉断面部S1と第2閉断面部S2とを有する。具体的には、第1閉断面部S1は、インナ部材42Gと、アウタ部材43Gと、によって構成される。第2閉断面部S2は、ロアサッシュ41Gと、アウタ部材43Gの車両内外方向壁部43Gcと、によって構成される。
以上、説明したように、本実施形態のロアサッシュアッセンブリ4Gは、前記第1実施形態〜第7実施形態と同様に配置された第1壁部W1〜第5壁部W5を有している。よって、本実施形態によっても前記第1実施形態〜第7実施形態と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態を例示したが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。本発明は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら様々な形態や変形された形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、各構成や形状等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
例えば、車両用ドアは、車両のリアドア等であってもよい。また、ロアサッシュアッセンブリ4〜4Gは、ドアフレームの後部に配置され、ドアガラス6の後縁部を支持してもよい。
2…ドアフレーム(車両用ドアフレーム)、4,4A,4B,4C,4D,4E,4F,4G…ロアサッシュアッセンブリ、6…ドアガラス、6a…前縁部、8…ガラスラン、41,41A,41B,41C,41D,41E,41F,41G…ロアサッシュ、21…アッパサッシュ、31…スポット溶接部(溶接部)、32…作業孔、41f…凹部、42,42A,42B,42C,42D,42E,42F,42G…インナ部材、43,43A,43B,43C,43Da,43Db,43E,43F,43G…アウタ部材、W1…第1壁部、W2…第2壁部、W3…第3壁部、W4…第4壁部、W5…第5壁部、M1…第1中間部、M2…第2中間部、44,44A,44B,44C,44D,44E,44F,44G…ガラスラン保持部。

Claims (4)

  1. アッパサッシュと、
    前記アッパサッシュと接続され車両上下方向に延びドアガラスの前縁部または後縁部をガラスランを介して支持すると共に、車内側に配置されたインナ部材と、前記インナ部材の車外側に配置されたアウタ部材と、前記インナ部材または前記アウタ部材の前記ドアガラス側に配置されたロアサッシュと、を有したロアサッシュアッセンブリと、
    を備え、
    前記ロアサッシュアッセンブリは、
    車両前後方向に延びた第1壁部、
    前記第1壁部の車外側に位置し車両前後方向に延びた第2壁部、
    前記第1壁部の前端部と前記第2壁部の前端部とを車幅方向に連結する第3壁部、
    前記第1壁部の後端部と前記第2壁部の後端部とを車幅方向に連結する第4壁部、および、
    前記第1壁部における前端部と後端部との間に位置する第1中間部と、前記第2壁部における前端部と後端部との間に位置する第2中間部と、を車幅方向に連結する第5壁部、
    を含む閉断面構造と、
    前記第3壁部または前記第4壁部のうち前記ドアガラス側の壁部に設けられ、前記ガラスランを保持するガラスラン保持部と、を有し、
    前記第1壁部は、前記第4壁部と前記第5壁部との間の前後位置において、ドアインナパネルに溶接部を介して接合され、
    前記第2壁部における前記溶接部の車幅方向に面する部位に、前記溶接部を設ける際の作業孔を有する、
    車両用ドアフレーム。
  2. 前記第1中間部は、前記第1壁部における前端部と後端部との車両前後方向の中央部に位置し、前記第2中間部は、前記第2壁部における前端部と後端部との車両前後方向の中央部に位置した、
    請求項1に記載の車両用ドアフレーム。
  3. 前記第5壁部は、前記第1壁部から第5壁部の少なくともいずれかで構成される閉断面部の内方に向けて凹む凹部を有する、
    請求項1または2に記載の車両用ドアフレーム。
  4. 前記第5壁部は、前記インナ部材、前記アウタ部材、および前記ロアサッシュのうちいずれかによって構成されている、
    請求項1からのいずれか1項に記載の車両用ドアフレーム。
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