JP2023161652A - エレベーターの乗りかご、及び、エレベーター - Google Patents

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健二 櫻井
Kenji Sakurai
智 橋本
Satoshi Hashimoto
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Abstract

【課題】側板において、意匠面の仕様が異なる場合にも同じ構造を適用することができ、かつ、意匠性が保持されたエレベーターの乗りかご、及び、エレベーターを提供する。【解決手段】側板部に設けられる一対の折り曲げ部のそれぞれは、コ字状折り曲げ部又はZ字状折り曲げ部のいずれかで構成される。隣り合う側板は、コ字状折り曲げ部とZ字状折り曲げ部とが隣り合うように配置され、コ字状折り曲げ部に設けられ、フランジ部を有するかしめナットと、Z字状折り曲げ部に設けられたボルト貫通孔に挿入されるボルトとでボルト締結される。【選択図】図1

Description

本発明は、エレベーターの乗りかご、及び、エレベーターに関する。
従来、エレベーターの乗りかごのかご室を囲むように立設された側板部は、複数の側板を互いに締結することで構成されている。このような複数の側板は、水平方向の両端部にコの字状の折り返し部を有しており、隣り合う側板の折り返し部同志をボルトで締結することで互いに固定されている。
また、側板のかご室側の意匠面には、化粧シートが貼り付けられていることが多い。この場合、化粧シートの切れ目が、かご室側から見えないようにするため、側板の折り返し部側まで、化粧シートを貼り付ける必要がある。
一方、折り曲げ部にまで化粧シートが貼り付けられることで、隣り合う側板同志のボルト締結時における締結力が化粧シートに作用し、化粧シートが折り曲げ部側にさらに巻き込まれる。これにより、側板のかご室側から見える位置に、化粧シートの膨らみが発生する問題があった。
これに対し、特許文献1では、側板の折り曲げ部側に貼り付けられる化粧シートの端部に切欠き部を形成することで、ボルト締結時の締め付け力による化粧シートの膨張を防ぐ構成が開示されている。
また、特許文献2では、側板の折り曲げ部において、ボルト締結に用いられるボルト穴の周囲に刃状の突条を設ける構成が開示されている。側板の折り曲げ部に刃状の突条を設けておくことで、2枚の側板のそれぞれの折り曲げ部を当接させてボルト締結する際に、一方の折り曲げ部に設けられた突条の先端が側板に張り付けられた化粧シートを突き破り、他方の折り曲げ部に突き当たる。これにより、締結手段による締結力を突条で十分に保持することができるため、化粧シートが押しつぶされて、側板の合わせ目表面に膨らみが生じるのを防ぐことができるとされている。
特許第2614310号公報 特開平7-187550号公報
以上のように、従来、乗りかごにおいて、側板と側板との締結時に係る締結力により、側板に貼られた化粧シートに膨らみが発生することを防ぐ技術が開示されている。その他、従来、側板と側板とを締結する際に、相互の折り曲げ部の間に、ライナーを挟持させることで、側板に貼られた化粧シートに締結力が掛かるのを防ぐ方法も利用されている。
このように、従来、側板の意匠面の意匠性を保持するために、種々の構成が採られている。
ところで、側板に化粧シートを貼り付けずに塗装仕上げとしたり、カラー鋼板で側板を構成したりする場合には、上述したような、化粧シートの膨らみを防止するための構成が
必要ない。
したがって、側板の意匠面に化粧シートを貼り付ける場合と、化粧シートを貼り付けずに塗装等で仕上げる場合とで、側板の構造、作業工程、必要部品が異なってくる。そうすると、側板の意匠面の仕様が異なる乗りかご毎に、側板の構造を使い分ける必要が出てくる。
そこで、本発明は、側板において、意匠面の仕様が異なる場合にも同じ構造を適用することができ、かつ、意匠性が保持されたエレベーターの乗りかご、及び、エレベーターを提供する。
上記課題を解決し、本発明のエレベーターの乗りかごは、かご室側に意匠面を有する側面部、及び、側面部の上下方向に直交する幅方向の両端おいて、意匠面側とは反対側に設けられた一対の折り曲げ部を有し、かご室を囲むように設けられた複数の側板とを備える。また、エレベーターの乗りかごは、隣り合って配置される側板の折り曲げ部同士を締結する締結部を備える。一対の折り曲げ部のそれぞれは、意匠面側とは反対側であって、意匠面に対して垂直な方向に延在する第1曲げ部、及び、第1曲げ部の側面部側とは反対側の端部から側面部に対向する側に延在する第2曲げ部で構成されたコ字状折り曲げ部、又は、意匠面側とは反対側であって、意匠面に対して垂直な方向に延在する第3曲げ部、及び、第3曲げ部の前記側面部側とは反対側の端部から側面部に対向する側とは反対側に延在する第4曲げ部で構成されるZ字状折り曲げ部のいずれかで構成される。締結部は、コ字状折り曲げ部に設けられ、側面部の意匠面につながる面側にフランジ部を有するかしめナットと、Z字状折り曲げ部に設けられたボルト貫通孔に、側面部の前記意匠面につながる面とは反対側の面から挿入されるボルトとで構成される。隣り合って配置される側板は、互いに、コ字状折り曲げ部と、Z字状折り曲げ部とがフランジ部を挟んで幅方向に重なるようにされると共に、かしめナットに、ボルトを螺合することで締結されている。
また、本発明のエレベーターは、上記のエレベーターのドア装置を備える。
本発明によれば、側板の意匠面の仕様が異なる場合にも適用可能であり、かつ、意匠性を保持することができる。
本発明の一実施形態に係るエレベーターの乗りかごの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る乗りかご1を構成する側板部4を上面から見たときの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る乗りかご1の要部を分解した斜視図である。 図2の破線部で囲む領域を拡大して示した図である。 比較例に係る乗りかごの側板部100を上面から見た図である。 比較例に係る側板部100の要部を分解して示した斜視図である。 図5の破線部で囲む領域を拡大して示した図である。
以下、本発明の実施形態に係るエレベーターの乗りかごの一例を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。以下で説明する各図において、共通の部材には同一の符号を付している。
〈1.エレベーターの乗りかごの内部の構成〉
図1に、本発明の一実施形態に係るエレベーターの乗りかご1の内部の様子を示す概略構成を示す。図1では、乗りかご1のかごドア(図示を省略する)側から内部側を見た様子を示している。図1に示すように、本実施形態のエレベーターの乗りかご1は、かご床2と、側板部4と、天井3とを備え、これらに囲まれる空間が乗客等を収容できるかご室となる。
かご床2は、例えばタイルなどで構成され、かご室側の面が水平な床面を有する。天井3は、かご室を介してかご床2と対向する位置に設けられている。
側板部4は、かご室の側面を囲むようにかご床2の周囲に立設された複数の側板40(41、4324、45)で構成れる。側板部4は、かごドアが設けられる出入口5(図2参照)を除く位置に設けられる。
また、側板部4は、隣り合う側板40と側板40とを締結する締結部50(図2参照)、及び、各側板40の意匠面に貼り付けられた化粧シート60(図4参照)を備える。本実施形態では、側板部4の構成に特徴を有する。側板部4の詳しい構成については以下に説明する。
〈2.側板部の構成〉
図2は、本実施形態に係る乗りかご1を構成する側板部4を上面から見たときの概略構成図である。また、図3は、本実施形態に係る乗りかご1の要部を分解した斜視図である。また、図4は、図2の破線部で囲む領域を拡大して示した図である。
図2に示すように、側板部4は、それぞれ、後述する折り曲げ部の構成が異なる複数の側板(前面側板41、第1側板43、第2側板44、第3側板45)40と、側板40間を締結する締結部50と、各側板40の意匠面に貼り付けられた化粧シート60とで構成されている。以下の説明では、前面側板41、第1側板43、第2側板44、及び、第3側板45を区別しない場合には、単に側板40と記す。また、前面側板41、第1側板43、第2側板44、及び第3側板45において、同一の構成を有する部分には同一符号を付す。
[側板]
側板40は、それぞれ、ステンレスや鉄等で構成された板部材を折り曲げ加工することによって構成されている。
前面側板41は、かごドアが設けられる出入口5を挟む位置にそれぞれ設けられている。それぞれの前面側板41、41は、かご室側に意匠面を有する側面部49と、L字状折り曲げ部31と、出入り口側折り曲げ部30と、を有する。L字状折り曲げ部31は、側面部49の上下方向に直交する方向であって意匠面に平行な方向(以下、幅方向とする)の一端部に設けられている。出入口側折り曲げ部30は、側面部49の幅方向の他端部に設けられている。
側面部49は、かご室に面する側に意匠面を備える板状の部材で構成されている。側面部49の上下方向の長さは、かご床2側から天井3までの所望の範囲を被覆する長さに構成されている。側面部49の上下方向に垂直な幅方向の長さは、出入口5を除くかご室の側面を覆うことができる長さに構成されている。
L字状折り曲げ部31は、前面側板41において、側板部4の出入口5側とは反対側の端部に設けられている。L字状折り曲げ部31は、前面側板41を構成する板部材の端部を、意匠面とは反対側(裏面側)に90度折り曲げることで構成された、断面形状がL字状の折り曲げ部である。L字状折り曲げ部31は、後述する第1側板43のZ字状折り曲げ部33と、締結部50によって締結される。なお、後述するが、本実施形態では、締結部50にかしめナット51(図4参照)が用いられるため、L字状折り曲げ部31の所定の位置には、後述するかしめナット51が挿入可能なナット貫通孔(図示を省略する)が設けられている。
出入口側折り曲げ部30は、前面側板41において、側面部49の出入口5側の端部に設けられている。出入口側折り曲げ部30は、前面側板41を構成する板部材の端部を、意匠面とは反対側(裏面側)に90度折り曲げ、さらに、その端部を側面部49と対向するように90度折り曲げることによって形成されている。一対の前面側板41、41に設けられた出入口側折り曲げ部30間には、かごドアが設けられる。
第1側板43、第2側板44、及び第3側板45は、それぞれ、かご室の出入口5から見て左右方向及び奥側に配置される側板40である。本実施形態では、かご室の左右方向及び奥側を構成する複数枚(図2では9枚)の側板40が、それぞれ、第1側板43、第2側板44、第3側板45のいずれかで構成されており、所定の順序に並べられて互いに締結部50により締結されている。なお、本実施形態では、9枚の側板40でかご室の左右方向及び奥側の側板部4を構成する例としたが、乗りかご1の内容積に応じて種々の変更が為される。
第1側板43は、かご室側に意匠面を有する側面部49と、側面部49の幅方向の両端のそれぞれに設けられたZ字状折り曲げ部33、33とを有する。
第2側板44は、かご室側に意匠面を有する側面部49と、側面部49の幅方向の両端のそれぞれに設けられたコ字状折り曲げ部32、32とを有する。
第3側板45は、かご室側に意匠面を有する側面部49と、側面部49の幅方向の一方の端部に設けられたZ字状折り曲げ部33と、他方の端部に設けられたコ字状折り曲げ部32とを有する。
側面部49は、前面側板41の側面部49と同様、かご室に面する側に意匠面を備える板状の部材で構成され、側面部49の上下方向の長さは、かご床2側から天井3までの所望の範囲を被覆する長さに構成されている。また、第1側板43、第2側板44、及び第3側板45の側面部49の上下方向に直交する幅方向のそれぞれの長さは、板部材の剛性等を考慮し、側板40の強度を維持できる範囲内に設定されている。
コ字状折り曲げ部32は、図2及び図3に示すように、それぞれ、断面形状がコの字形状を為す折り曲げ部であり、平面形状が矩形状に構成される第1曲げ部32a及び第2曲げ部32bで構成されている。第1曲げ部32aは、側面部49の意匠面側とは反対側(裏面)に向けて、意匠面に対して垂直な方向に延在するように設けられている。第2曲げ部32bは、第1曲げ部33aの側面部49とは反対側の端部から側面部49に対向する方向に延在するように設けられている。第1曲げ部32a及び第2曲げ部32bは、それぞれ、側板40を構成する板部材の端部を、意匠面とは反対側(裏面側)に90度折り曲げ、さらに、その端部を側面部49と対向するように90度折り曲げることによって形成されている。
また、第1曲げ部32aには、上下方向において、所定の間隔で複数個のナット貫通孔56(図3参照)が設けられている。ナット貫通孔56は、後述するかしめナット51が挿入され、固定される孔である。
一方、Z字状折り曲げ部33は、図2及び図3に示すように、断面形状が略Z字形状を為す折り曲げ部であり、平面形状が矩形状に構成される第3曲げ部33a及び第4曲げ部33bで構成されている。第3曲げ部33aは、側面部49の意匠面側とは反対側(裏面)に向けて、意匠面に対して垂直な方向に延在するように設けられている。第4曲げ部33bは、第3曲げ部33aの側面部49とは反対側の端部から、側面部49の幅方向における延在方向とは反対側に延在するように設けられている。第3曲げ部33a及び第4曲げ部33bは、それぞれ、側板40を構成する板部材の端部を、意匠面とは反対側(裏面側)に90度折り曲げ、さらに、その端部を側面部49と対向する方向とは反対方向に90度折り曲げることによって形成されている。
また、Z字状折り曲げ部33の第3曲げ部33aには、その上下方向において、第1曲げ部32aのナット貫通孔56が設けられた高さ位置と同じ高さ位置に、ボルト貫通孔55が設けられている。ボルト貫通孔55は、後述する締結部50を構成するボルト52が挿入される孔である。
[締結部]
締結部50は、図4に示すように、第1曲げ部32aに設けられるかしめナット51と、そのかしめナット51に螺合するボルト52とで構成されている。
かしめナット51は、図4に示すように、第1曲げ部32aのナット貫通孔56(図3参照)に挿入されて固定される挿入部51aと、挿入部51aと一体に構成されたフランジ部51bとを有する円筒状の部材である。挿入部51aは、ナット貫通孔56に貫通可能な外径を有する筒状部材で構成されており、内周面にはボルト52が螺合する雌ネジが設けられている。
フランジ部51bは、挿入部51aと一体に形成された筒状部材であり、その外径がナット貫通孔56の径よりも大きく、かつ、第1曲げ部32aの面方向における各方向の幅よりも小さい。フランジ部51bの内径は、挿入部51aの内径と同じに構成されている。
また、フランジ部51bの軸方向における厚みW1は、後述する化粧シート60の2枚分の厚みより厚く設定されている。
かしめナット51は、ナット貫通孔56に、側面部49の意匠面につながる面(以下、表面)側から挿入され、かしめられることにより第1曲げ部32aに取り付けられる。これにより、フランジ部51bが第1曲げ部32aの表面側に配置される。
ボルト52は、かしめナット51に螺合可能な雄ネジを有し、図4に示すように、第3曲げ部33aに設けられたボルト貫通孔55に、側面部49の意匠面とは反対側の面(以下、裏面)側から挿入され、かしめナット51に螺合される。本実施形態では、ボルト52は、ワッシャー53を介してボルト貫通孔55に挿入されている。
本実施形態では、隣り合って配置されたコ字状折り曲げ部32とZ字状折り曲げ部33とが、締結部50によって締結することで側板40同志を固定することができる。したがって、本実施形態では、コ字状折り曲げ部32とZ字状折り曲げ部33とが隣合うように、第1側板43、第2側板44、及び第3側板45のそれぞれが配置される。第1側板43、第2側板44、及び第3側板45の配置例については後で説明する。
[化粧シート]
化粧シート60は、側板40の側面部49の意匠面に貼り付けられるシートであり、例えば塩化ビニル系の材料で構成されている。化粧シート60は、各側板40の折り曲げ部(出入口側折り曲げ部30、L字状折り曲げ部31、コ字状折り曲げ部32又はZ字状折り曲げ部33)側に延在し、締結部50を覆わない位置まで設けられている。
このように、化粧シート60を各側板40の折り曲げ部にまで延在させて貼り付けることで、意匠面における意匠性を高めることができる。
〈3.側板の配置例及び締結方法〉
次に、第1側板43、第2側板44、及び、第3側板45の配置例、及び、締結方法について説明する。本実施形態では、図2に示すように、コ字状折り曲げ部32と、Z字状折り曲げ部33とが隣り合うように(ボルト締結可能なように)、第1側板43、第2側板44、及び第3側板45のそれぞれが配置されている。本実施形態では、かご室の左右方向における側板部4で、中央に第2側板44が配置され、その両脇に第1側板43、43が配置されている。一方、かご室の奥側における側板部4では、中央に第2側板44が配置され、その両脇に第3側板45、45が配置されている。
ところで、コ字状折り曲げ部32、及び、Z字状折り曲げ部33は、側板40の強度を高めるために設けられる。特に、コ字状折り曲げ部32が、Z字状折り曲げ部33よりも側板40の強度を高めることができる。このため、かご室の左右方向及び奥側に設けられる側板部4では、より強度の必要な中央部分に第2側板44を配置することで、側面部49の強度を維持することができる。
そして、本実施形態では、コ字状折り曲げ部32の第1曲げ部32aと、Z字状折り曲げ部33の第3曲げ部33aとが、側面部49の幅方向に重なるように配置され、締結部50によってボルト締結される。このとき、図4に示すように、第1曲げ部32aと第3曲げ部33aとは、かしめナット51のフランジ部51bを介して配置される。そして、第3曲げ部33a側から挿入されるボルト52がかしめナット51に螺合することで第1曲げ部32aと第3曲げ部33aとが固定される。
本実施形態では、図4に示すように、フランジ部51bの軸方向の厚みW1が、化粧シート60の2枚分の厚みよりも厚く構成されている。したがって、第1曲げ部32aと第3曲げ部33aとをボルト52で締結した際に、第1曲げ部32a側に貼り付けられている化粧シート60及び、第3曲げ部33a側に貼り付けられている化粧シート60が、締結部50の締結力により側板40と側板40との間に巻き込まれるのを防ぐことができる。この結果、化粧シート60が側板40と側板40との間に巻きまれることに起因する、意匠面側の化粧シート60の膨らみを防ぐことができる。
〈4.比較例に係る側板部の構成〉
ここで、比較例として、従来の乗りかごの側板部100の構成について説明する。図5は、比較例に係る乗りかごの側板部4を上面から見た図である。図6は、比較例に係る側板部100の要部を分解して示した斜視図である。また、図7は、図5の破線部で囲む領域を拡大して示した図である。図5~図7において、図2~図4に対応する部分には、同一符号を付し、重複説明を省略する。
図5に示すように、比較例に係る側板部100は、出入口5を挟んで設けられた一対の前面側板41、41と、かご室の左右方向及び奥側に設けられた複数枚の側板101とを有する。また、側板部100は、側板101、101間に設けられる上ライナー106及び下ライナー108と、側板101、101間を締結する締結部105と、化粧シート60とを有する。
複数の側板101は、それぞれ、かご室側に意匠面を有する側面部49と、側面部49の幅方向における両端部のそれぞれに設けられたコ字状折り曲げ部32、32とを有する。また、コ字状折り曲げ部32の第1曲げ部32aには、上下方向において所定の間隔で複数のボルト貫通孔107が設けられている。
比較例に係る側板部100では、複数枚の側板101が全て、図2に示す第2側板44と同様の形状で構成されており、隣り合う側板101、101間では、コ字状折り曲げ部32同士が後述する締結部105によってボルト締結されている。
上ライナー106、及び、下ライナー108は、側板101の意匠面側につながる面側において、第1曲げ部32aと第2曲げ部32bに沿うように折り曲げられた断面L字状の板状部材である。上ライナー106、及び、下ライナー108は、それぞれ、第1曲げ部32aと第2曲げ部32bの上下方向における所定の範囲を被覆可能な長さに構成されている。また、上ライナー106及び下ライナー108において、ボルト貫通孔107に相当する位置には、凹部112が設けられており、ボルト貫通孔107を被覆しない構成になっている。
上ライナー106は、コ字状折り曲げ部32において、上下方向における上側に配置され、下ライナー108は、上ライナー106よりも下側に配置されている。上ライナー106及び下ライナー108は、それぞれ、例えば第2曲げ部32bに貼り付けられた両面テープ111によって、コ字状折り曲げ部32に貼り付けられている。比較例では、上ライナー106、及び、下ライナー108は、側板101と側板101との締結時にその締結力が化粧シート60にかかるのを防ぐために設けられている。
締結部105は、ボルト109とナット110で構成されており、隣合って配置されるコ字状折り曲げ部32の第1曲げ部32a、32a間をボルト締結する。
ナット110は、隣り合って配置されるコ字状折り曲げ部32、32の一方において、第1曲げ部32aおいて、側面部49の意匠面につながる面とは反対側の裏面に配置される。
ボルト109は、隣り合って配置されるコ字状折り曲げ部32、32の他方において、第1曲げ部32に設けられたボルト貫通孔107に挿入されるものであり、側面部49の
意匠面につながる面と反対側の裏面から挿入される。
ところで、コ字状折り曲げ部32では、第2曲げ部32bが存在するため、ボルト締結のための作業スペースが限られているため、通常のボルトを用いることができない。したがって、比較例で用いられるボルト109は、図7に示すように、その頭部分を、第2曲げ部32bにおける上下方向に垂直な幅方向の長さよりも長く構成されている。
以上の構成において、締結部105では、他方のコ字状折り曲げ部32のボルト貫通孔107に挿入されたボルト109は、隣り合って配置される一方のコ字状折り曲げ部32の第1曲げ部32に設けられたボルト貫通孔107を貫通する。その後、一方のコ字状折り曲げ部32に配置されたナット110に螺合される。
比較例に係る側板部100では、ボルト締結されるコ字状折り曲げ部32、32間に上ライナー106と下ライナー108とを介在させることによって、化粧シート60が潰れない。このため、ボルト締結時の締結力が化粧シート60にかかるのを防ぐことができる。
しかしながら、上ライナー106と下ライナー108を用いる場合、上ライナー106と下ライナー108とが設けられていない領域(例えば上ライナー106と下ライナー108との間)は、ボルト締結される第1曲げ部32a、32a間に隙間W2ができてしまう。そうすると、側板部100の裏面側からの光が、かご室側に漏れるという問題がる。
これを防ぐため、上ライナー106と下ライナー108とを、上下方向に長い1つのライナーで構成することも考えられるが、取り扱いが難しいという問題がある。
さらに、比較例にかかる側板部100では、隣り合うコ字状折り曲げ部32、32同士をボルト締結するため、図7に示すような特殊なボルト109を用いる必要がある。
これに対し、本実施形態では、図4に示すように、隣り合って配置され、互いにボルト締結されるコ字状折り曲げ部32とZ状折り曲げ部33との間にかしめナット51のフランジ部51bが配置される。そして、このフランジ部51bの軸方向の厚みW1を、化粧シート60の2枚分の厚みよりも厚くすることで、化粧シート60が、コ字状折り曲げ部32とZ状折り曲げ部との間でボルト締結によって押圧されることがない。このため、本実施形態では、ライナーを用いる必要が無くなる。
また、本実施形態では、図4に示すように、隣り合って配置されるコ字状折り曲げ部33と、Z字状折り曲げ部32とで、第2曲げ部32bと第4曲げ部33bとが、意匠面に垂直な方向に重なるように構成されている。このため、フランジ部51bが存在することによって発生する第1曲げ部32aと第3曲げ部32aとの間の隙間が、側面部49の裏面側から第4曲げ部33bによって覆われる。したがって、フランジ部51bによって発生する隙間が第4曲げ部33bによって覆われるため、側板部4の裏面側からかご室側への光漏れを防ぐことができる。
また、本実施形態では、Z字状折り曲げ部33において、第4曲げ部33bが延在しない方向からボルトを挿入させて螺合する。このため、第4曲げ部33bがボルト締結時の作業を邪魔しないため、通常のボルトを用いることができる。
上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成について他の構成を加えることも可能である。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
2…かご床、3…天井、4…側板部、30…出入口側折り曲げ部、31…L字状折り曲げ部、33…Z字状折り曲げ部、33a…第3曲げ部、33b…第4曲げ部、32…コ字状折り曲げ部、32a…第1曲げ部、32b…第2曲げ部、40…側板、41…前面側板、43…第1側板、44…第2側板、45…第3側板、49…側面部、50…締結部、51…かしめナット、51a…挿入部、51b…フランジ部、52…ボルト、53…ワッシャー、55…ボルト貫通孔、56…ナット貫通孔、60…化粧シート、100…側板部、101…側板、105…締結部、106…上ライナー、107…ボルト貫通孔、108…下ライナー、109…ボルト、110…ナット、111…両面テープ、112…凹部

Claims (5)

  1. かご室側に意匠面を有する側面部、及び、前記側面部の上下方向に直交する幅方向の両端おいて、前記意匠面側とは反対側に設けられた一対の折り曲げ部を有し、前記かご室を囲むように設けられた複数の側板と、
    隣り合って配置される前記側板の前記折り曲げ部同士を締結する締結部と、
    を備え、
    前記一対の折り曲げ部のそれぞれは、前記意匠面側とは反対側であって、前記意匠面に対して垂直な方向に延在する第1曲げ部、及び、前記第1曲げ部の前記側面部側とは反対側の端部から前記側面部に対向する側に延在する第2曲げ部で構成されたコ字状折り曲げ部、又は、前記意匠面側とは反対側であって、前記意匠面に対して垂直な方向に延在する第3曲げ部、及び、前記第3曲げ部の前記側面部側とは反対側の端部から前記側面部に対向する側とは反対側に延在する第4曲げ部で構成されるZ字状折り曲げ部、のいずれかで構成され、
    前記締結部は、
    前記コ字状折り曲げ部に設けられ、前記側面部の前記意匠面につながる面側にフランジ部を有するかしめナットと、
    前記Z字状折り曲げ部に設けられたボルト貫通孔に、前記側面部の前記意匠面につながる面とは反対側の面から挿入されるボルトとで構成され、
    前記隣り合って配置される側板は、互いに、前記コ字状折り曲げ部と、前記Z字状折り曲げ部とが前記フランジ部を挟んで前記幅方向に重なるように配置されると共に、前記かしめナットに、前記ボルトを螺合することで締結されている
    エレベーターの乗りかご。
  2. 前記かしめナットは、前記第1曲げ部に設けられ、前記ボルト貫通孔は、前記第3曲げ部に設けられている
    請求項1に記載のエレベーターの乗りかご。
  3. 前記締結部によって締結された前記コ字状折り曲げ部及び前記Z字状折り曲げ部では、前記第2曲げ部及び前記第3曲げ部が、前記側面部の面方向に垂直な方向に重なるように配置されている
    請求項2に記載のエレベーターの乗りかご。
  4. さらに、前記側板の前記意匠面に貼り付けられると共に、前記一対の折り曲げ部側にまで延在して貼り付けられる化粧シートを備え、
    前記フランジ部の厚みは、前記化粧シートの2枚分の厚みよりも厚い
    請求項3に記載のエレベーターの乗りかご。
  5. 昇降路を昇降移動する乗りかごを備えるエレベーターにおいて、
    前記乗りかごは、
    かご室側に意匠面を有する側面部、及び、前記側面部の上下方向に直交する幅方向の両端おいて、前記意匠面側とは反対側に設けられた一対の折り曲げ部を有し、前記かご室を囲むように設けられた複数の側板と、
    隣り合って配置される前記側板の前記折り曲げ部同士を締結する締結部と、を備え、
    前記一対の折り曲げ部のそれぞれは、前記意匠面側とは反対側であって、前記意匠面に対して垂直な方向に延在する第1曲げ部、及び、前記第1曲げ部の前記側面部側とは反対側の端部から前記側面部に対向する側に延在する第2曲げ部で構成されたコ字状折り曲げ部、又は、前記意匠面側とは反対側であって、前記意匠面に対して垂直な方向に延在する第3曲げ部、及び、前記第3曲げ部の前記側面部側とは反対側の端部から前記側面部に対向する側とは反対側に延在する第4曲げ部で構成されるZ字状折り曲げ部、のいずれかで構成され、
    前記締結部は、前記コ字状折り曲げ部に設けられ、前記側面部の前記意匠面につながる面側にフランジ部を有するかしめナットと、前記Z字状折り曲げ部に設けられたボルト貫通孔に、前記側面部の前記意匠面につながる面とは反対側の面から挿入されるボルトとで構成され、
    前記隣り合って配置される側板は、互いに、前記コ字状折り曲げ部と、前記Z字状折り曲げ部とが前記フランジ部を挟んで前記幅方向に重なるように配置されると共に、前記かしめナットに、前記ボルトを螺合することで締結されている
    エレベーター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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