JP6365590B2 - 車体の接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、スクリュ部材を用いた車体の接合構造に関し、車体の生産技術分野に属する。
近年、自動車の生産技術分野では、燃費性能の更なる向上等を図るために車体の軽量化がますます要求されており、これに伴って、車体構成部材の材料として、アルミニウム系材料等の軽量材料の需要が高まっている。従来から用いられている鋼材等の鉄系材料と軽量材料とを併用して車体を構成する場合、異種材料からなる車体構成部材間の接合を行う必要がある。
異種金属材料間の接合は、溶接によっては困難であることから、一般には、SPR(セルフピアシングリベット)やブラインドリベットなどを用いて行われる。
SPRによる接合は、重ね合わされた複数の金属板をレシーバとダイによって挟み込んだ状態で、レシーバに装填されたリベットを金属板に打ち込んで、リベットの先端部をダイの形状に合わせて拡開させることで行われる。この接合方法では、金属板に下穴を開ける必要がない利点がある一方、被接合部の両側に上記のレシーバ及びダイがセットされるスペースを確保できる場合にしか適用できない欠点がある。また、高張力鋼板(ハイテン)等、高強度の材料にはリベットを打ち込めないこともある。
ブラインドリベットによる接合は、ツールの先端に装着されたリベットを、金属板に予め形成された下穴に差し込んで、金属板の一方側から他方側へ貫通させた後、ツールを前記一方側に引き込んで、金属板の前記他方側においてリベットを加締めることで行われる。この接合方法では、金属板の片側からの作業で接合を行える利点がある一方、金属板に下穴を開ける手間がかかる欠点がある。
このような事情から、その他の接合技術を用いて、異種材料からなる車体構成部材間の接合を行うことが検討ないし実用化されている。
そのような接合技術の一種として、特許文献1には、下穴を有しない複数の被接合部材に対してねじ穴を形成しながらねじ込むセルフタッピング式のスクリュ部材に関する技術が開示されている。
この特許文献1に開示されたセルフタッピング式のスクリュ部材は、その先端を被接合部材に圧着させて高速回転させることにより、その先端部と被接合部材の接触面との間に摩擦熱を発生させて、この熱により周囲の母材を塑性化させながらねじ込むものである。このスクリュ部材が被接合部材を貫通するとき、塑性化した母材がスクリュ部材に沿って軸方向に伸張されることで、軸方向に長いねじ穴が形成されるため、ねじ代が増大された強固な接合が可能になる。
この種のスクリュ部材を用いた接合技術を車体構成部材間の接合に適用すれば、車体構成部材の被接合部に下穴を開けることなく、該被接合部の片側からの作業によって接合を行うことができると共に、異種材料からなる車体構成部材間を強固に接合することが可能になる。
特表平4−506243号公報
しかしながら、車体構成部材間の接合に上記のスクリュ部材を用いる場合、該スクリュ部材の鋭利な先端が車体構成部材の被接合部から突出した状態となるため、該被接合部の周囲に配設されるハーネス等の周辺部品が組付け時やメンテナンス時にスクリュ部材の先端に接触して傷つく可能性がある。
そこで、本発明は、スクリュ部材による複数の車体構成部材間の接合部において、周辺部品等の物体の保護を図ることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車体の接合構造は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明に係る車体の接合構造は、
接合面部を有する複数の車体構成部材と、これらの車体構成部材の接合面部を貫通するスクリュ部材とを有し、該スクリュ部材によって前記複数の車体構成部材が相互に接合される車体の接合構造であって、
前記スクリュ部材は、前記車体構成部材の接合面部に直交させてねじ込まれ、
前記スクリュ部材の先端側の車体構成部材には、前記接合面部との間に鋭角のコーナ部を形成する傾斜方向に前記接合面部から突出して、前記スクリュ部材の先端に対向する対
向壁部が設けられ
前記スクリュ部材の先端側の車体構成部材は、互いに対向する第1側面部及び第2側面部と、該第1及び第2側面部の一方側の端部同士を繋ぐ連絡面部と、前記第1側面部の他方側の端部から反連絡面部側に延びて、前記接合面部を形成するフランジ部と、前記第1側面部及び前記フランジ部間に跨がって設けられ、前記対向壁部を形成するリブとを有することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記請求項に記載の発明において、
前記リブは、前記第1側面部における前記一方側の端部から前記他方側の端部にかけて設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記請求項又は請求項に記載の発明において、
前記スクリュ部材の先端側の車体構成部材は、車体前後方向に延びるフレーム部を備え、
前記フレーム部は、車体前後方向に沿って直線状に延びる第1直線部と、該第1直線部の一端に湾曲部を介して連なり、車体前後方向に対する傾斜方向に沿って直線状に延びる第2直線部とを有し、
前記フレーム部における前記湾曲部から前記第2直線部にかけて、前記第1側面部及び前記フランジ部間に跨がる複数のリブが、前記フレーム部の長さ方向に間隔を空けて設けられ、
該複数のリブのうち少なくとも1つのリブは、前記対向壁部を形成していることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記請求項に記載の発明において、
前記複数のリブは、互いに平行に配置されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記請求項又は請求項に記載の発明において、
前記車体は、
車室内空間の床面を構成するフロアパネルと、
エンジンルームと車室内空間とを車体前後方向に仕切るダッシュパネルと、
車体前方側に向かって車体上方側に傾斜するように、前記フロアパネルと前記ダッシュパネルとに跨がって配設されたトーボードと、
前記ダッシュパネルから車体前方側へ延びるフロントサイドフレームと、
前記フロントサイドフレームの後端部に連結され、前記トーボードの下面及び前記フロアパネルの前端部の下面に沿って車体前後方向に延びる前後フレーム部を有するトルクボックスとを備え、
前記フレーム部は、前記前後フレーム部であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記請求項1から請求項のいずれか1項に記載の発明において、
前記車体は、
車室内空間の床面を構成するフロアパネルと、
車体幅方向における前記フロアパネルの端部に沿って車体前後方向に延びるサイドシルと、
エンジンルームと車室内空間とを車体前後方向に仕切るダッシュパネルと、
車体前方側に向かって車体上方側に傾斜するように、前記フロアパネルと前記ダッシュパネルとに跨がって配設されたトーボードと、
前記ダッシュパネルから車体前方側へ延びるフロントサイドフレームと、
前記フロントサイドフレームの後端部に連結されたトルクボックスとを備え、
前記トルクボックスは、前記トーボードの下面に沿って車体幅方向に延びて、車体幅方向外側の端部において前記サイドシルに連結された横フレーム部を有し、
前記横フレーム部は、前記トーボードの下面に沿って車体幅方向に延びて、前記接合面部を形成するフランジ部と、該フランジ部の前端部から下方に延びて、前記対向壁部を形成する後面部とを有することを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、車体構成部材の接合面部に直交させて貫通されたスクリュ部材の先端に、前記接合面部との間に鋭角のコーナ部を形成するように該接合面部に対して傾斜した対向壁部が対向するため、周辺部品の組付け時やメンテナンス時等において、スクリュ部材にその先端側から接近する周辺部品等の物体とスクリュ部材との間に前記対向壁部が介在されることで、スクリュ部材の先端と前記物体との接触が抑制され、これにより、該物体の損傷を防止することができる。
また、車体構成部材における第1側面部とフランジ部との間に跨がってリブが設けられることで、該車体構成部材の補強を図りつつ、該リブを利用して、スクリュ部材先端からの周辺部品等の物体の保護を図ることができる。
請求項に記載の発明を請求項に記載の発明に適用すれば、車体構成部材における第1側面部の一方側の端部から他方側の端部にかけて前記リブが設けられることで、車体構成部材の断面変形をより効果的に抑制することができる。
請求項に記載の発明を請求項又は請求項に記載の発明に適用すれば、車体構成部材のフレーム部において、車体前後方向に沿って直線状に延びる第1直線部と車体前後方向に対する傾斜方向に沿って直線状に延びる第2直線部との間に介在する湾曲部から第2直線部にかけて、第1側面部とフランジ部とに跨がる複数のリブがフレーム部の長さ方向に間隔を空けて設けられることで、車体前後方向からの荷重入力時に断面変形が生じやすい湾曲部及び第2直線部を効果的に補強しつつ、前記複数のリブのうち少なくとも1つのリブを利用して、スクリュ部材の先端に接近する物体の保護を図ることができる。
請求項に記載の発明を請求項に記載の発明に適用すれば、フレーム部の湾曲部及び第2直線部に設けられた複数のリブが互いに平行に配置されているため、ダイカスト等の金型鋳造によってフレーム部を成形する場合、金型の面数が少なくても複数のリブを容易に成形することができ、これにより、金型構造の簡素化ひいては生産性の向上を図ることができる。
請求項に記載の発明を請求項又は請求項に記載の発明に適用した場合、車体前方側からフロントサイドフレームを経由してトルクボックスの前後フレーム部に衝撃荷重が入力されたときに、該前後フレーム部には、車体前後方向に対する第2直線部の傾斜角度が増大するような曲げモーメントが発生しやすく、これによって湾曲部及び第2直線部に断面変形が生じたり湾曲部に応力が集中したりしやすいが、湾曲部及び第2直線部に上記複数のリブが設けられていることにより前後フレーム部が補強されているため、湾曲部及び第2直線部での断面変形や、湾曲部で屈曲変形するような前後フレーム部の座屈が抑制され、これにより、該前後フレーム部を経由した車体後方側への荷重伝達を良好に行うことができる。そして、このような補強用のリブを利用して、フロアパネル及びトーボードに対するトルクボックスの前後フレーム部の接合に用いられるスクリュ部材の先端に接近する物体を効果的に保護することができる。
請求項に記載の発明によれば、トルクボックスの横フレーム部を介してフロントサイドフレームとサイドシルとが連結される場合において、前記横フレーム部のフランジ部とトーボードの下面との接合に用いられるスクリュ部材の先端に、横フレーム部の後面部が対向配置されることで、該後面部を利用して、スクリュ部材の先端に接近する物体の保護を図ることができる。
本発明の実施形態に係る車体の接合構造を有する車両における車室内空間の床面及びその周辺部を車体後上方側から見た斜視図である。 同車両におけるリヤサイドフレーム及びその周辺部を車体後上方側から見た斜視図である。 同車両におけるトルクボックス及びその周辺部を示す底面図である。 同トルクボックスの横フレーム部の断面形状を示す図3のA−A線断面図である。 同トルクボックスの前後フレーム部の断面形状を示す図3のB−B線断面図である。 同トルクボックスにおける前後フレーム部の第1フランジ部及びその周辺部を車体幅方向から見た図3のC−C線断面図である。 スクリュ部材をその側方から見た図である。 フロアレインフォースメントとトルクボックスの前後フレーム部との接合部を拡大して示す図6の拡大断面図である。 トルクボックスの横フレーム部とトーボードとの接合部を示す拡大断面図である。 前後フレーム部の第1変形例を示す図7と同様の断面図である。 前後フレーム部の第2変形例を示す図7と同様の断面図である。 前後フレーム部の第3変形例を示す図7と同様の断面図である。 前後フレーム部の第4変形例を示す図7と同様の断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る車体の接合構造の詳細を説明する。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「右」、「左」、「上」、「下」等の方向を示す用語は、特段の説明がある場合を除いて、車両の前進走行時の進行方向を「前」とした場合における車体の各方向を指すものとする。また、添付図面では、車体幅方向に符号「X」、車体前後方向に符号「Y」、車体上下方向に符号「Z」を付している。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る車体の接合構造を有する自動車1は、フロアパネル2、左右一対のサイドシル4、左右一対のルーフレール6、左右一対のヒンジピラー10、左右一対のセンタピラー12、左右一対のリヤピラー14、ダッシュパネル20及びトーボード22を備えている。
フロアパネル2は、車室内空間の床面を構成する部材である。フロアパネル2の車体幅方向X中央部には、車体前後方向Yに延びるフロアトンネル2aが設けられており、該フロアトンネル2a内に、排気管やハーネス等が配設されている。フロアパネル2及びトーボード22の上面には、車体前後方向Yに延びる左右一対のフロアレインフォースメント16が接合されている。
サイドシル4は、フロアパネル2の車体幅方向Xの端部に沿って車体前後方向Yに延びるように設けられている。ルーフレール6は、サイドシル4の車体上方側において車体前後方向Yに延びるように設けられている。
ヒンジピラー10は、サイドシル4及びルーフレール6の前端部間に跨がって、センタピラー12は、サイドシル4及びルーフレール6の中間部間に跨がって、リヤピラー14は、サイドシル4及びルーフレール6の後端部間に跨がって、それぞれ車体上下方向Zに延びるように設けられている。
ダッシュパネル20は、左右のヒンジピラー10間に亘って車体幅方向Xに延びるように配設されており、これにより、車室内空間とエンジンルームを車体前後方向Yに仕切っている。
トーボード22は、フロアパネル2とダッシュパネル20とに跨がって配設されている。トーボード22は、車体前方側に向かって車体上方側に傾斜して配置されている。トーボード22の後端部はフロアパネル2の前端部に例えば溶接により接合され、トーボード22の前端部はダッシュパネル20の下端部に例えば溶接により接合されている。
図3は、トーボード22の車体右側部分及びその周辺部を車体下方側から見た底面図である。
図3に示すように、自動車1は、ダッシュパネル20(図1参照)から車体前方側へ延びる左右一対のフロントサイドフレーム24、フロアパネル2の下面に沿って車体前後方向Yに延びる左右一対のフロアフレーム26、及び、フロントサイドフレーム24の後端部をフロアフレーム26の前端部とサイドシル4の前端部とに連結させる左右一対のトルクボックス30を更に備えている。
なお、図3には、車体右側のフロントサイドフレーム24、フロアフレーム26及びトルクボックス30のみが図示されているが、車体左側にも、同様のフロントサイドフレーム24、フロアフレーム26及びトルクボックス30が設けられている。
フロントサイドフレーム24とフロアフレーム26は、車体幅方向Xにおいて互いに略同じ位置で且つサイドシル4よりも内側に配置されている。また、フロントサイドフレーム24は、車体上下方向Zにおいてサイドシル4及びフロアフレーム26よりも上側に配置されている。フロアパネル2を挟んでフロアフレーム26の車体上方側には上記のフロアレインフォースメント16(図1参照)が配設されている。
トルクボックス30は、車体前後方向Yに延びる前後フレーム部32と、車体幅方向Xに延びる横フレーム部33とを有する。トルクボックス30は、例えばアルミニウム合金からなり、例えばダイカストによって一体に成形されている。
前後フレーム部32は、トーボード22の下面及びフロアパネル2の前端部の下面に沿って車体前後方向Yに延びるように配設されている。前後フレーム部32は、前端部においてフロントサイドフレーム24の後端部に連結され、後端部においてフロアフレーム26の前端部に連結されている。
なお、図2に示すように、フロアフレーム26の後端部には、車体前後方向Yに延びるリヤサイドフレーム28の前端部が連結されている。車体前方側からフロントサイドフレーム24に入力された衝撃荷重は、トルクボックス30の前後フレーム部32及びフロアフレーム26を経由してフロアパネル2やリヤサイドフレーム28、左右のリヤサイドフレーム28間に架設されたリヤフロアパネル78等に伝達され、これにより、車体後方側への効果的な荷重分散が実現される。
横フレーム部33は、前後フレーム部32から車体幅方向X外側に延びるように設けられ、その外側の端部においてサイドシル4の前端部に接合されている。このようにして、横フレーム部33は、前後フレーム部32とサイドシル4とに跨がって設けられている。
以上のようにしてフロントサイドフレーム24とサイドシル4とがトルクボックス30を介して相互に連結されることで、フロントサイドフレーム24のねじれが抑制され、これにより、自動車1の走行安定性の向上が図られている。また、車体前方側からフロントサイドフレーム24に入力された衝撃荷重がトルクボックス30を経由してサイドシル4に伝達されることで、車体後方側へのより効果的な荷重分散が可能となっている。
図4に示すように、横フレーム部33は、トーボード22の前端部の車体前下方側に間隔を空けて対向し、車体前方側に向かって車体上方側に傾斜して配置された傾斜面部41、傾斜面部41の前端から車体上方側に延びる前面部42、傾斜面部41の後端から車体後方側へ略水平に延びる下面部43、下面部43の後端から車体上方側に延びて、前面部42の車体後方側に間隔を空けて対向配置された後面部44、及び、後面部44の上端から車体後方側に延びるフランジ部45を備えている。
このようにして、横フレーム部33は、全体として、車体上方側に開放すると共に車体幅方向Xに延びる溝状に形成されている。横フレーム部33の下面部43は、車体前後方向Yにおいてトーボード22の前端とオーバラップして配置されており、傾斜面部41及び前面部42は、トーボード22の前端よりも車体前方側に配置されている。横フレーム部33の上面開放部において、トーボード22の前端よりも車体前方側の部分は、蓋部材50によって塞がれている。
後面部44は、車体上下方向Zに沿って配置されており、フランジ部45は、トーボード22の下面に沿って、車体前方側に向かって車体上方側へ傾斜して配置されている。これにより、後面部44とフランジ部45との間には、横フレーム部33の長さ方向(車体幅方向X)から見て鋭角のコーナ部K2(図9参照)が形成されている。
フランジ部45は、後述するセルフタッピング式のスクリュ部材70によってトーボード22の下面に接合されている。なお、トーボード22とフランジ部45との接合には、スクリュ部材70に加えて接着剤が併用されてもよい。
蓋部材50は、例えば鋼板で構成されている。蓋部材50は、横フレーム部33の傾斜面部41の車体上方側に配置された上面部51、上面部51の前端から車体下方側に延びる前側フランジ部52、及び、上面部51の後端から車体上方側に延びる後側フランジ部53を備えている。
蓋部材50の前側フランジ部52は、横フレーム部33の前面部42に例えばSPR(セルフピアシングリベット)またはスクリュ部材によって接合され、後側フランジ部53は、例えば溶接によってダッシュパネル20を介してトーボード22の前端部に接合されている。これにより、トーボード22、横フレーム部33及び蓋部材50の間に、車体幅方向Xに連続する閉断面が形成されている。
図3及び図4に示すように、前後フレーム部32は、フロアフレーム26との連結部から車体前方側へ車体前後方向Yに沿って略水平な直線状に延びる第1直線部としての後方側水平部34と、後方側水平部34の前端に湾曲部35を介して連なり、車体前方側に向かって車体上方側へ傾斜した方向に沿って直線状に延びる第2直線部としての前方側傾斜部36とを有する。
前後フレーム部32は、横フレーム部33との接続部よりも車体後方側部分において、トーボード22又はフロアパネル2を挟んで、上記のフロアレインフォースメント16(図1参照)に接合されている。
図5に示すように、フロアレインフォースメント16は、車体下方側に開放した断面ハット状の部材であり、例えば高張力鋼板からなる。フロアレインフォースメント16は、トーボード22又はフロアパネル2に対向する上面部17、該上面部17の車体幅方向Xの両端部からそれぞれ下方に延びる一対の側面部18a,18b、及び、これらの側面部18a,18bの下端からそれぞれ外方へ車体幅方向Xに延びる一対のフランジ部19a,19bを有する。
トルクボックス30の前後フレーム部32は、車体前後方向Yにおいてフロアレインフォースメント16とオーバラップする部分において、車体上方側に開放したハット状の断面形状を有する。前後フレーム部32は、互いに対向する第1側面部61及び第2側面部62と、該第1及び第2側面部61,62の下端同士を繋ぐ連絡面部としての下面部60と、第1側面部61の上端から外方(反下面部60側)へ車体幅方向Xに延びる第1フランジ部63と、第2側面部62の上端から外方(反下面部60側)へ車体幅方向Xに延びる第2フランジ部64とを有する。
なお、前後フレーム部32は、フロアレインフォースメント16の前端よりも車体前方側部分においては、上記と同様の第1及び第2側面部61,62並びに下面部60からなるコ字状の断面形状を有している。
図4に示すように、前後フレーム部32は、湾曲部35において湾曲していると共に、前方側傾斜部36が車体前後方向Y(水平方向)に対して車体上下方向Zに傾斜して配置されている。そのため、車体前方側からフロントサイドフレーム24を経由してトルクボックス30の前後フレーム部32に衝撃荷重が入力されたとき、該前後フレーム部32には、水平方向に対する前方側傾斜部36の傾斜角度を増大させるような曲げモーメントが発生しやすく、これにより湾曲部35に応力が集中しやすい。
そこで、前後フレーム部32には、次に説明するような第1リブ65及び第2リブ66が設けられており、これにより、前後フレーム部32の剛性の向上が図られている。したがって、上記のような曲げモーメント発生時において、前後フレーム部32の湾曲部35及び前方側傾斜部36における断面変形が抑制されると共に、湾曲部35への応力集中が抑制されることで、湾曲部35で屈曲変形するような前後フレーム部の座屈が抑制される。これにより、フロントサイドフレーム24から前後フレーム部32を経由した車体後方側への荷重伝達を良好に行うことができる。
図3〜図5に示すように、第1リブ65は、第1側面部61及び第1フランジ部63間に跨がって設けられ、第2リブ66は、第2側面部62及び第2フランジ部64間に跨がって設けられている。
図3及び図4に示すように、第1リブ65及び第2リブ66は、それぞれ、前後フレーム部32における湾曲部35から前方側傾斜部36にかけて、前後フレーム部32の長さ方向に間隔を空けて複数ずつ設けられている。
複数の第1リブ65は、それぞれ車体前後方向Yに直角な面に沿って、互いに平行に配置されている。複数の第2リブ66も、それぞれ車体前後方向Yに直角な面に沿って、互いに平行に配置されている。このように、全ての第1リブ65及び第2リブ66が平行に形成されているため、ダイカストにおける金型の面数の低減を図りつつ、全ての第1リブ65及び第2リブ66を容易に成形することができ、これにより、金型構造の簡素化ひいては生産性の向上を図ることができる。
図6に示すように、前後フレーム部32は、複数のセルフタッピング式のスクリュ部材70を用いて、トーボード22又はフロアパネル2を介してフロアレインフォースメント16に接合されている。なお、前後フレーム部32とフロアレインフォースメント16との接合には、スクリュ部材70に加えて接着剤が併用されてもよい。
複数のスクリュ部材70は、前後フレーム部32及びフロアレインフォースメント16の長さ方向において、これらの接合強度が十分に確保され得るような適当な間隔を空けて打ち込まれている。
図7及び図8を参照しながら、トーボード22を挟んだフロアレインフォースメント16のフランジ部19aと前後フレーム部32の第1フランジ部63との接合部を例に挙げて、スクリュ部材70による接合について具体的に説明する。
スクリュ部材70は、上述した特許文献1(特表平4−506243号公報)に開示されたスクリュ部材と同様、下穴が形成されていない複数の被接合部材(図7に示す例では、フロアレインフォースメント16のフランジ部19a、トーボード22、トルクボックス30の前後フレーム部32の第1フランジ部63)に対してねじ穴を形成しながらねじ込まれるタイプのものである。
スクリュ部材70は、頭部71と、頭部71から延びる軸部74とを有する。頭部71における軸部74側の面には、軸部74の基端部を囲む周溝72(図8参照)が形成されている。軸部74は、その基端部から中間部にかけて設けられたねじ部75と、鋭利な先端76とを有する。
トーボード22を介してフロアレインフォースメント16と前後フレーム部32とが接合されるとき、スクリュ部材70は、高速回転されながら、下穴が形成されていないフロアレインフォースメント16のフランジ部19a、トーボード22、前後フレーム部32の第1フランジ部63に対して、車体上方側(フロアレインフォースメント16側)から打ち込まれる。
スクリュ部材70の軸部74がフロアレインフォースメント16のフランジ部19a、トーボード22、前後フレーム部32の第1フランジ部63を貫通するとき、これらの接合面部19a,22,63における軸部74に対する接触面と、軸部74の外周面との間に摩擦熱が発生し、この熱により軸部74の周囲で塑性化した接合面部19a,22,63にねじ穴が形成されながら、該ねじ穴にスクリュ部材70がねじ込まれる。
このように、スクリュ部材70は、母材を塑性化させながら打ち込まれるため、高張力鋼板からなる硬いフロアレインフォースメント16を容易に貫通することができる。
前後フレーム部32の第1フランジ部63には、スクリュ部材70の軸部74の貫通時に塑性化した母材が軸部74に沿って軸方向の先端側に伸張されることで、車体下方側に突出した突出部63aが形成される。また、フロアレインフォースメント16のフランジ部19aには、スクリュ部材70の軸部74の貫通時に塑性化した母材が軸方向に伸張されることで、車体上方側に突出してスクリュ部材70の周溝72に収容される突出部19cが形成される。
これにより、スクリュ部材70がねじ込まれる接合面部19a,22,63において、軸方向に長いねじ穴が形成されることで、ねじ代が増大されるため、鋼板からなるフロアレインフォースメント16及びトーボード22に対して、アルミニウム合金からなるトルクボックス30の前後フレーム部32を強固に接合できる。
また、この種のスクリュ部材70を用いることで、接合面部19a,22,63に下穴を開けることなく、車体上方側からの作業のみによって接合面部19a,22,63間を接合できる。
図8に示すように、各スクリュ部材70の軸部74の先端側部分は、前後フレーム部32の第1フランジ部63から車体下方側に突出している。このようなスクリュ部材70の突出部分は、車体前後方向Yに隣接する一対の第1リブ65間に挟まれるように配置されている。
各スクリュ部材70は、上記の接合面部19a,22,63に直交させてねじ込まれている。これにより、車体側面視において、各スクリュ部材70の軸心L1は、前後フレーム部32の第1フランジ部63に対して直角に配置されている。
これに対して、前後フレーム部32において第1フランジ部63から車体下方側へ突出した各第1リブ65は、車体側面視において、車体上下方向Zに沿って、すなわち第1フランジ部63に対して傾斜した方向に沿って配置されている。これにより、各第1リブ65と、第1フランジ部63における当該第1リブ65の上端から車体後下方側に延びる部分との間には、車体側面視において鋭角のコーナ部K1が形成されている。
第1リブ65は、スクリュ部材70の軸心L1と交差するように設けられている。ただし、第1リブ65とスクリュ部材70の軸心L1は必ずしも交差しなくてもよく、スクリュ部材70の軸心L1から僅かに車体上方側にずれた位置に、第1リブ65の下端が配置されていてもよい。
図5に示すように、本実施形態において、第1リブ65は、前後フレーム部32の長さ方向から見て三角形状とされており、第1リブ65の車体幅方向X寸法は、車体下方側に向かうに従って小さくなっている。前後フレーム部32の長さ方向から見て、スクリュ部材70における第1フランジ部63からの突出部分全体は、第1リブ65とオーバラップするように配置されている。
以上のようなスクリュ部材70と第1リブ65との位置関係により、図8に示すように、スクリュ部材70の車体前方側に隣接する第1リブ65は、スクリュ部材70の先端に対向する対向壁部を構成している。
前後フレーム部32の第2フランジ部64も、第1フランジ部63と同様に、複数のスクリュ部材70によって、トーボード22又はフロアパネル2を介して、フロアレインフォースメント16のフランジ部19bに接合されている。また、この接合に用いられるスクリュ部材70は、車体前後方向Yに隣接する一対の第2リブ66間に挟まれており、第2リブ66の構成及びスクリュ部材70との位置関係は、第1リブ65と同様である。したがって、スクリュ部材70の車体前方側に隣接する第2リブ66も、スクリュ部材70の先端に対向する対向壁部を構成している。
以上のように、前後フレーム部32の第1フランジ部63及び第2フランジ部64を貫通するスクリュ部材70の先端には第1リブ65又は第2リブ66が対向するため、ハーネス等の周辺部品の組付け時やメンテナンス時等において、スクリュ部材70にその先端側、すなわち車体前下方側から接近する周辺部品等の物体とスクリュ部材70との間に第1リブ65又は第2リブ66が介在されることで、スクリュ部材70の先端と前記物体との接触が抑制される。
また、車体後方側からスクリュ部材70の先端に接近する物体に対しては、該スクリュ部材70の車体後方側に隣接する第1リブ65又は第2リブ66によって、スクリュ部材70の先端との接触を抑制できる。
さらに、車体前後方向Yに隣接する第1リブ65間ないし第2リブ66間の間隔よりも大きな物体については、車体上下方向Zの真下からスクリュ部材70の先端に接近する場合や、車体幅方向Xからスクリュ部材70の先端に接近する場合にも、第1リブ65又は第2リブ66に干渉することで、スクリュ部材70の先端との接触を抑制できる。
以上のようにしてスクリュ部材70の先端との物体の接触が第1リブ65及び第2リブ66によって阻止されることで、当該物体の損傷を効果的に防止することができる。
また、上記のように前後フレーム部32の補強のために設けられた第1リブ65と第2リブ66を利用して、スクリュ部材70の先端からの物体の保護を図ることができるため、この保護のための専用の壁部をトルクボックス30に設ける必要がなく、これにより、トルクボックス30の構造の簡素化を図ることができる。
なお、図5の二点鎖線で示されるように、前後フレーム部32には、第1フランジ部63及び第2フランジ部64の端部から車体下方側に延びる折返し部67,68が更に設けられてもよい。この場合、スクリュ部材70の先端に対する車体幅方向Xからの物体の接近が、折返し部67,68によってより効果的に阻止されるため、スクリュ部材70の先端との接触による物体の損傷をより効果的に抑制できる。
図9は、トルクボックス30の横フレーム部33とトーボード22との接合部を示す拡大断面図である。この接合においては、上記と同様の複数のスクリュ部材70によって、横フレーム部33のフランジ部45がトーボード22に接合されている。
この接合において、複数のスクリュ部材70は、横フレーム部33の長さ方向において、これらの接合強度が十分に確保され得るような適当な間隔を空けて打ち込まれている。各スクリュ部材70は、トーボード22及びフランジ部45に対して、車体上方側(トーボード22側)から打ち込まれている。
フランジ部45には、スクリュ部材70の軸部74の貫通時に塑性化した母材が軸部74に沿って軸方向の先端側に伸張されることで、車体下方側に突出した突出部45aが形成されている。また、トーボード22には、スクリュ部材70の軸部74の貫通時に塑性化した母材が軸方向に伸張されることで、車体上方側に突出してスクリュ部材70の周溝72に収容される突出部22aが形成されている。
これにより、スクリュ部材70がねじ込まれる接合面部22,45において、軸方向に長いねじ穴が形成されることで、ねじ代が増大されるため、鋼板からなるトーボード22に対して、アルミニウム合金からなるトルクボックス30の横フレーム部33を強固に接合できる。
各スクリュ部材70の軸部74の先端側部分は、フランジ部45から車体下方側に突出している。このようなスクリュ部材70の突出部分は、横フレーム部33の後面部44の車体後方側に隣接して配置されている。
各スクリュ部材70は、上記の接合面部22,45に直交させてねじ込まれている。これにより、車体側面視において、各スクリュ部材70の軸心L2は、前後フレーム部32の第1フランジ部63に対して直角に配置されている。
これに対して、フランジ部45の前端から車体下方側へ延びる後面部44は、車体側面視において、車体上下方向Zに沿って、すなわちフランジ部45に対して傾斜した方向に沿って配置されている。これにより、フランジ部45と後面部44との間には、車体側面視において鋭角のコーナ部K2が形成されている。
後面部44は、スクリュ部材70の軸心L2と交差している。これにより、後面部44は、トーボード22及びフランジ部45を貫通するスクリュ部材70の先端に対向する対向壁部を構成している。
そのため、スクリュ部材70にその先端側、すなわち車体前下方側から接近する周辺部品等の物体とスクリュ部材70との間に後面部44が介在されることで、スクリュ部材70の先端と前記物体との接触が抑制され、これにより、該物体の保護を図ることができる。
また、横フレーム部33の後面部44を利用して、スクリュ部材70の先端からの物体の保護を図ることができるため、この保護のための専用の壁部を横フレーム部33に追加する必要がなく、これにより、トルクボックス30の構造の簡素化を図ることができる。
なお、図9の二点鎖線で示されるように、横フレーム部33には、フランジ部45の後端から車体下方側に延びる折返し部46が更に設けられてもよい。この場合、スクリュ部材70の先端に対する車体後方側からの物体の接近が、折返し部46によってより効果的に阻止されるため、スクリュ部材70の先端との接触による物体の損傷をより効果的に抑制できる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、図5に示すように、トルクボックス30の前後フレーム部32において、第1リブ65及び第2リブ66が、第1側面部61及び第2側面部62の上端から中間部に亘る部分と第1フランジ部63及び第2フランジ部64とに跨がって、三角形状に形成されているが、本発明において、第1リブ及び第2リブの構成はこれに限定されるものでなく、例えば図10〜図13に示される第1〜第4変形例のような構成であってもよい。
図10に示す第1変形例において、第1リブ165は、第1側面部61における上端から下端に亘る部分と第1フランジ部63とに跨がって三角形状に形成されており、第2リブ166は、第2側面部62における上端から下端に亘る部分と第2フランジ部64とに跨がって三角形状に形成されている。
第1変形例によれば、第1側面部61及び第2側面部62における上端から下端にかけて第1リブ165及び第2リブ166が設けられていることで、前後フレーム部32の断面変形をより効果的に抑制可能となっている。また、第1変形例の第1リブ165及び第2リブ166によれば、上述の実施形態に係る第1リブ65及び第2リブ66に比べて、スクリュ部材70の突出部を車体前方側から覆い隠しやすくなっており、これにより、スクリュ部材70の先端への物体の接触を抑制しやすくなっている。
図11に示す第2変形例において、第1リブ265は、第1側面部61における上端から下端に亘る部分と第1フランジ部63とに跨がって設けられ、第2リブ266は、第2側面部62における上端から下端に亘る部分と第2フランジ部64とに跨がって設けられている。そのため、第1変形例と同様、前後フレーム部32の断面変形をより効果的に抑制可能であると共に、スクリュ部材70の先端への物体の接触を抑制しやすくなっている。
また、第2変形例において、第1リブ265の外側縁部は、車体前後方向Yから見て、第1側面部61と第1フランジ部63とのコーナ部に向かって凹むように湾曲しており、第2リブ266の外側縁部も、同様に湾曲している。かかる形状の第1リブ265及び第2リブ266は、第1変形例における第1リブ165及び第2リブ166に比べて小さな面積を有し、これにより、トルクボックス30の軽量化が図られている。
図12に示す第3変形例において、第1リブ365は、第1側面部61における上端から下端に亘る部分と第1フランジ部63とに跨がって設けられ、第2リブ366は、第2側面部62における上端から下端に亘る部分と第2フランジ部64とに跨がって設けられている。そのため、第1及び第2変形例と同様、前後フレーム部32の断面変形をより効果的に抑制可能となっている。
また、第3変形例において、第1リブ365及び第2リブ366は、車体前後方向Yから見て四角形状に形成されている。そのため、スクリュ部材70の突出部を第1リブ365及び第2リブ366によって車体前方側から更に覆い隠しやすくなっており、これにより、スクリュ部材70の先端への物体の接触をより効果的に抑制できる。
図13に示す第4変形例において、第1リブ465及び第2リブ466は、第3変形例と同様、車体前後方向Yから見て四角形状に形成されている。そのため、三角形状に形成される場合に比べて、スクリュ部材70の突出部を第1リブ365及び第2リブ366によって車体前方側から覆い隠しやすくなっており、これにより、スクリュ部材70の先端への物体の接触をより効果的に抑制できる。
また、第4変形例において、第1リブ465及び第2リブ466は、第1側面部61及び第2側面部62における上端から中間部にかけて設けられており、第3変形例に比べて、第1リブ465及び第2リブ466の面積が小さくなっている。これにより、トルクボックス30の軽量化が図られている。
さらに、本発明では、第1リブ及び第2リブ以外の構成についても種々の変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、前後フレーム部32と横フレーム部33を有するトルクボックス30を例に挙げて本発明を説明したが、トルクボックス30の具体的構成は特に限定されるものでなく、例えば、前後フレーム部32のみを有するトルクボックス、又は、横フレーム部33のみを有するトルクボックスに本発明を適用することも可能である。
また、本発明は、トーボード22又はフロアパネル2を介したトルクボックス30の前後フレーム部32とフロアレインフォースメント16との接合部、並びに、トルクボックス30の横フレーム部33とトーボード22との接合部の他にも、あらゆる車体構成部材間の接合部に適用可能である。
例えば、湾曲部及び傾斜部を有するリヤサイドフレーム28と、リヤフロアパネル78との接合部に本発明を適用することも可能であり、この場合、リヤサイドフレーム28における湾曲部や傾斜部に、車体前後方向Yに間隔を空けて複数のリブが設けられることで、リヤサイドフレーム28の剛性及び強度の向上を図りつつ、これらのリブ間にスクリュ部材の突出部が配置されることで、スクリュ部材の突出部への物体の接触を効果的に抑制できる。
また、上述の実施形態では、セルフタッピング式のスクリュ部材70による接合部を例に挙げて本発明を説明したが、本発明は、セルフタッピング式でないスクリュ部材による接合部にも適用可能である。
さらに、上述の実施形態では、異種金属材料からなる車体構成部材間の接合部に本発明を適用する例を説明したが、本発明は、同種材料からなる車体構成部材間の接合部にも同様に適用できる。
以上のように、本発明によれば、スクリュ部材による複数の車体構成部材間の接合部において、周辺部品等の物体の保護を図ることが可能となるから、スクリュ部材を用いて複数の車体構成部材間が接合される自動車の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1 自動車
2 フロアパネル
4 サイドシル
6 ルーフレール
10 ヒンジピラー
12 センタピラー
14 リヤピラー
16 フロアレインフォースメント
19a,19b フランジ部(接合面部)
20 ダッシュパネル
22 トーボード(接合面部)
24 フロントサイドフレーム
26 フロアフレーム
28 リヤサイドフレーム
30 トルクボックス
32 前後フレーム部
33 横フレーム部
34 後方側水平部(第1直線部)
35 湾曲部
36 前方側傾斜部(第2直線部)
41 傾斜面部
42 前面部
43 下面部
44 後面部
45 フランジ部(接合面部)
46 折返し部
50 蓋部材
60 下面部(連絡面部)
61 第1側面部
62 第2側面部
63 第1フランジ部(接合面部)
64 第2フランジ部(接合面部)
65 第1リブ
66 第2リブ
67,68 折返し部
69 対向面部(対向部)(受け部)
70 スクリュ部材
71 頭部
74 軸部
76 先端
78 リヤフロアパネル
165 第1リブ
166 第2リブ
265 第1リブ
266 第2リブ
365 第1リブ
366 第2リブ
465 第1リブ
466 第2リブ

Claims (6)

  1. 接合面部を有する複数の車体構成部材と、これらの車体構成部材の接合面部を貫通するスクリュ部材とを有し、該スクリュ部材によって前記複数の車体構成部材が相互に接合される車体の接合構造であって、
    前記スクリュ部材は、前記車体構成部材の接合面部に直交させてねじ込まれ、
    前記スクリュ部材の先端側の車体構成部材には、前記接合面部との間に鋭角のコーナ部を形成する傾斜方向に前記接合面部から突出して、前記スクリュ部材の先端に対向する対向壁部が設けられ
    前記スクリュ部材の先端側の車体構成部材は、互いに対向する第1側面部及び第2側面部と、該第1及び第2側面部の一方側の端部同士を繋ぐ連絡面部と、前記第1側面部の他方側の端部から反連絡面部側に延びて、前記接合面部を形成するフランジ部と、前記第1側面部及び前記フランジ部間に跨がって設けられ、前記対向壁部を形成するリブとを有することを特徴とする車体の接合構造。
  2. 前記リブは、前記第1側面部における前記一方側の端部から前記他方側の端部にかけて設けられていることを特徴とする請求項に記載の車体の接合構造。
  3. 前記スクリュ部材の先端側の車体構成部材は、車体前後方向に延びるフレーム部を備え、
    前記フレーム部は、車体前後方向に沿って直線状に延びる第1直線部と、該第1直線部の一端に湾曲部を介して連なり、車体前後方向に対する傾斜方向に沿って直線状に延びる第2直線部とを有し、
    前記フレーム部における前記湾曲部から前記第2直線部にかけて、前記第1側面部及び前記フランジ部間に跨がる複数のリブが、前記フレーム部の長さ方向に間隔を空けて設けられ、
    該複数のリブのうち少なくとも1つのリブは、前記対向壁部を形成していることを特徴とする請求項又は請求項に記載の車体の接合構造。
  4. 前記複数のリブは、互いに平行に配置されていることを特徴とする請求項に記載の車体の接合構造。
  5. 前記車体は、
    車室内空間の床面を構成するフロアパネルと、
    エンジンルームと車室内空間とを車体前後方向に仕切るダッシュパネルと、
    車体前方側に向かって車体上方側に傾斜するように、前記フロアパネルと前記ダッシュパネルとに跨がって配設されたトーボードと、
    前記ダッシュパネルから車体前方側へ延びるフロントサイドフレームと、
    前記フロントサイドフレームの後端部に連結され、前記トーボードの下面及び前記フロアパネルの前端部の下面に沿って車体前後方向に延びる前後フレーム部を有するトルクボックスとを備え、
    前記フレーム部は、前記前後フレーム部であることを特徴とする請求項又は請求項に記載の車体の接合構造。
  6. 前記車体は、
    車室内空間の床面を構成するフロアパネルと、
    車体幅方向における前記フロアパネルの端部に沿って車体前後方向に延びるサイドシルと、
    エンジンルームと車室内空間とを車体前後方向に仕切るダッシュパネルと、
    車体前方側に向かって車体上方側に傾斜するように、前記フロアパネルと前記ダッシュパネルとに跨がって配設されたトーボードと、
    前記ダッシュパネルから車体前方側へ延びるフロントサイドフレームと、
    前記フロントサイドフレームの後端部に連結されたトルクボックスとを備え、
    前記トルクボックスは、前記トーボードの下面に沿って車体幅方向に延びて、車体幅方向外側の端部において前記サイドシルに連結された横フレーム部を有し、
    前記横フレーム部は、前記トーボードの下面に沿って車体幅方向に延びて、前記接合面部を形成するフランジ部と、該フランジ部の前端部から下方に延びて、前記対向壁部を形成する後面部とを有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の車体の接合構造。
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