JP6961910B2 - 光軸補正装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

光軸補正装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、光源が射出するレーザ光の調整に関する。
従来から、複数のレーザ光源から出射したレーザ光を基に構成された画像を表示する場合に、レーザ光源間の光軸を調整する技術が知られている。例えば、特許文献1には、レーザ光ごとに複数の光軸調整部品を駆動させることで、各レーザ光の光軸を調整する光走査型画像表示装置が開示されている。
国際公開WO2010/146974
特許文献1の光走査型画像表示装置では、各レーザ光の光軸を調整するのに複数の調整部品を駆動させる必要があり、光軸調整に時間を要してしまう。また、特許文献1の光走査型画像表示装置は、複数の光軸調整部品を要するため、装置の構成が複雑化し、装置の大型化及び製造コストが高くなるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、光軸調整を簡易的かつ迅速に実行することが可能な光軸補正装置を提供することを主な目的とする。
請求項に記載の発明は、複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の光軸補正装置であって、前記レーザ光を受光する受光部と、前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出部と、前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正部と、を備える。
請求項に記載の発明は、前記補正部が、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正すると共に、前記レーザ光により構成された画像の表示位置を補正する、ことを特徴とする。
または、請求項に記載の発明は、前記補正部が、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記1の光軸を基準とした前記他の光軸のX軸上とY軸上の相対的なずれ量の和が最小となるように、前記1の光軸を選定する、ことを特徴とする。
あるいは、請求項に記載の発明は、前記補正部が、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外となり、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する相対光軸補正を実行した以後では、前記相対光軸補正を継続して実行する、又は、前記所定範囲を小さくする、ことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の前記レーザ光を受光する受光部を有する光軸補正装置が実行する制御方法であって、前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出工程と、前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正工程と、を有する。
請求項に記載の発明は、前記補正工程が、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正すると共に、前記レーザ光により構成された画像の表示位置を補正する、ことを特徴とする。
または、請求項に記載の発明は、前記補正工程が、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記1の光軸を基準とした前記他の光軸のX軸上とY軸上の相対的なずれ量の和が最小となるように、前記1の光軸を選定する、ことを特徴とする。
あるいは、請求項に記載の発明は、前記補正工程が、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外となり、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する相対光軸補正を実行した以後では、前記相対光軸補正を継続して実行する、又は、前記所定範囲を小さくする、ことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の前記レーザ光を受光する受光部を有するコンピュータが実行するプログラムであって、前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出部と、前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正部、として前記コンピュータを機能させる。
請求項に記載の発明は、前記補正部が、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正すると共に、前記レーザ光により構成された画像の表示位置を補正する、ことを特徴とする。
または、請求項に記載の発明は、前記補正部が、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記1の光軸を基準とした前記他の光軸のX軸上とY軸上の相対的なずれ量の和が最小となるように、前記1の光軸を選定する、ことを特徴とする。
あるいは、請求項に記載の発明は、前記補正部が、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外となり、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する相対光軸補正を実行した以後では、前記相対光軸補正を継続して実行する、又は、前記所定範囲を小さくする、ことを特徴とする。
実施例に係るヘッドアップディスプレイの概略構成を示す。 光源ユニットの構成を示す。 補正用点灯領域の配置例を示す。 改良表面分割型PSDを用いた場合の位置検出素子の受光面図を示す。 実施例に係る処理の概要を示すフローチャートである。 光軸補正処理の手順を示すフローチャートである。 絶対光軸補正によりR,G,Bの各レーザの光軸を補正する処理の概要を示す。 相対光軸補正によりR,G,Bの各レーザの光軸を補正する処理の概要を示す。 基準状態での画像の表示位置と、相対光軸補正後の画像の表示位置との関係を示す。
本発明の好適な実施形態では、光軸補正装置は、複数の光源からのレーザ光を受光する受光部と、前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出部と、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合に、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合に、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正部と、を備える。
上記光軸補正装置は、受光部と、検出部と、補正部とを備える。受光部は、複数の光源からのレーザ光を受光する。検出部は、受光部が受光したレーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する。補正部は、レーザ光の光軸の各々のずれ量の各々が所定範囲内である場合に、光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、光軸のずれ量のいずれかが所定範囲外である場合に、レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて光軸間のずれを補正する。ここで、「光軸間のずれ」とは、画像を的確に表示するための各レーザ光の光軸間の理想的な相対位置関係に対するずれを指す。このように、光軸補正装置は、光軸間のずれを補正する場合に、レーザ光の光軸の各々のずれ量の各々が所定範囲内であるか否かに基づいて、各光軸を基準位置に移動させるか、1の光軸を基準として他の光軸を移動させるか決定する。これにより、光軸補正装置は、光軸を移動させる範囲に制限がある場合であっても、各レーザ光の光軸のずれ量に応じて適切に光軸間のずれを補正することができる。
上記光軸補正装置の一態様では、前記検出部は、前記光軸の各々のずれ量を、前記受光部が受光した前記光軸の各々の位置と、前記光軸の各々がそれぞれ前記基準位置に存在する場合の前記光軸の各々のずれ量を示す光軸ずれ基準値とに基づいて検出する。この態様により、光軸補正装置は、各レーザ光の光軸の各々のずれ量を的確に算出することができる。
上記光軸補正装置の他の一態様では、前記補正部は、前記ずれ量の各々が前記所定範囲内である場合、前記光軸の各々の前記光軸ずれ基準値と、前記光軸のずれ量が前記光軸ずれ基準値である場合に前記光軸間のずれを補正する前記レーザ光の各々の点灯タイミングの基準値と、前記光軸補正装置が有する光学倍率とに基づいて、前記光軸の各々を移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記他の光軸の相対的なずれ量と、前記点灯タイミングの基準値と、前記光学倍率とに基づいて、前記他の光軸を移動させる。この態様により、光軸補正装置は、各レーザ光の光軸を基準位置に戻すことができない場合であっても、各光軸の相対位置を各光軸が基準位置に存在する場合と同様の状態に戻し、光軸間のずれを適切に補正することができる。
上記光軸補正装置の他の一態様では、前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正すると共に、前記レーザ光により構成された画像の表示位置を補正する。この態様により、光軸補正装置は、光軸のずれ量のいずれかが所定範囲外である場合であっても、光軸間のずれを適切に補正しつつ、画像の表示位置のずれを好適に補正することができる。
上記光軸補正装置の他の一態様では、前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記1の光軸を基準とした前記他の光軸の相対的なずれ量が最小となるように、前記1の光軸を選定する。この態様により、光軸補正装置は、1の光軸を基準として他の光軸の位置を補正する場合の補正量を好適に低減することができる。
上記光軸補正装置の他の一態様では、前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記画像の表示位置の補正量が最小となるように、前記1の光軸を選定する。この態様により、光軸補正装置は、1の光軸を基準として他の光軸の位置を補正する場合の画像位置の補正量を好適に低減することができる。
上記光軸補正装置の他の一態様では、前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外となり、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する相対光軸補正を実行した以後では、前記相対光軸補正を継続して実行する、又は、前記所定範囲を小さくする。この態様により、光軸補正装置は、各光軸を基準位置に戻す補正と相対光軸補正とを煩雑に切り替えて実行するのを好適に抑制することができる。
上記光軸補正装置の好適な例では、前記レーザ光により構成された画像を虚像として観察者に視認させるヘッドアップディスプレイに適用される。
本発明の他の実施形態では、複数の光源からのレーザ光を受光する受光部を有する光軸補正装置が実行する制御方法であって、前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出工程と、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合に、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合に、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正工程と、を有する。光軸補正装置は、この制御方法を実行することで、光軸を移動させる範囲に制限がある場合であっても、各レーザ光の光軸のずれ量に応じて適切に光軸間のずれを補正することができる。
本発明の他の実施形態では、複数の光源からのレーザ光を受光する受光部を有するコンピュータが実行するプログラムであって、前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出部と、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合に、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合に、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正部として前記コンピュータを機能させる。コンピュータは、このプログラムを実行することで、光軸を移動させる範囲に制限がある場合であっても、各レーザ光の光軸のずれ量に応じて適切に光軸間のずれを補正することができる。好適には、上記プログラムは、記憶媒体に記憶される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[ヘッドアップディスプレイの構成]
図1は、本実施例に係るヘッドアップディスプレイ100の概略構成図である。図1に示すように、本実施例に係るヘッドアップディスプレイ100は、主に、光源ユニット1と、凹面鏡10と、を備え、フロントウィンドウ25と、天井部27と、ボンネット28と、ダッシュボード29とを備える車両に取り付けられる。
光源ユニット1は、ダッシュボード29内に設けられ、表示像を構成する光(「表示光」とも呼ぶ。)を凹面鏡10に照射させる。この場合、凹面鏡10で反射した表示光は、ダッシュボード29に設けられた開口部89を介してフロントウィンドウ25へ到達し、さらにフロントウィンドウ25で反射することで運転者の目の位置に到達する。このように、光源ユニット1は、表示光を運転者の目の位置へ到達させて、運転者に虚像「Iv」を視認させる。なお、光源ユニット1は、図示しないナビゲーション装置と通信を行うことで、ユーザが設定した目的地への経路(案内経路)の情報など、虚像Ivとして表示させる画像を生成するのに必要な種々の情報を受信してもよい。光源ユニット1は、本発明における「光軸補正装置」の一例である。
凹面鏡10は、光源ユニット1から出射された表示光を、ダッシュボード29に設けられた開口部89に向けて反射し、フロントウィンドウ25へ到達させる。この場合、凹面鏡10は、表示光が示す画像を拡大して反射する。
なお、光源ユニット1の設置位置は、図1に示すようにダッシュボード29の内部であることに限定されない。例えば、光源ユニット1は、天井部27に取り付けられる態様(図示しないサンバイザに取り付けられる態様も含む)であってもよい。この場合、光源ユニット1とフロントウィンドウ25との間にコンバイナが設けられてもよい。
[光源ユニットの構成]
図2は、光源ユニット1の概略構成を示す。光源ユニット1は、主に、プロジェクタユニット2と、光源部3と、光源ユニット1の駆動電力を供給する電源4と、ナビゲーション装置等から虚像Ivの表示に必要なビデオ信号「S1」及びコントロール信号「S2」を受信するインターフェース5とを有する。ビデオ信号S1は、画像コンテンツ信号やプロジェクタ等で対応可能な動画信号であり、例えば、RGB888やYUV444などが該当する。
プロジェクタユニット2は、光源部3に表示光を出射させるコントロール信号等を生成するユニットであり、主に、電源ブロック6と、コントロールブロック7と、ビデオ信号処理ブロック8と、フレームメモリ11と、ROM12と、RAM13と、タイミングコントローラ14と、MEMS制御ブロック15と、MEMSドライバ16と、レーザ制御ブロック17と、レーザドライバ18と、光軸補正ブロック19と、IV変換部20と、ADC(Analog to Digital Converter)21、22と、を有する。
光源部3は、プロジェクタユニット2から供給されるコントロール信号等に基づき表示光を生成して凹面鏡10に照射させる。光源部3は、主に、MEMSミラー31と、位置検出素子(PSD:Position Sensitive Detector)32と、レーザ光源部36と、受光素子37とを有する。
電源ブロック6は、コントロールブロック7から受信するコントロール信号に基づき、電源4から供給された電力をプロジェクタユニット2内で使う電力に変換し、各ブロックへの電源の供給と停止を行う。
コントロールブロック7は、プロジェクタユニット2全体の制御を行う。コントロールブロック7は、ナビゲーション装置等からインターフェース5を介して供給されるコントロール信号S2を受信し、当該コントロール信号S2が示す指示に応じた動作を行う。例えば、コントロールブロック7は、コントロール信号S2に基づき、輝度調整、画像の点灯/消灯、カラーバランス調整、画像調整等の処理を行う。
ビデオ信号処理ブロック8は、ナビゲーション装置等からインターフェース5を介して供給されるビデオ信号S1に基づいて、MEMS制御ブロック15やレーザ制御ブロック17を制御する。また、ビデオ信号処理ブロック8は、ビデオ信号S1をフレームメモリ11に書き込み、MEMSミラー31の駆動タイミングに応じて随時読み出し、赤(R)、緑(G)、青(B)の色ごとに各ピクセルの輝度に対応するコントロール信号を順次レーザ制御ブロック17に送信する。ビデオ信号処理ブロック8は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成されている。
また、本実施例では、ビデオ信号処理ブロック8は、光軸補正ブロック19から供給されるコントロール信号に基づきR,G,Bの波長を有するレーザ光源部36のレーザダイオードLD1〜LD3の点灯タイミングを補正することで、R,G,Bの各レーザ光の見た目上の(即ち表示される画像上に生じる)光軸ずれを補正する。さらに、ビデオ信号処理ブロック8は、ビデオ信号S1に基づく画像を画像処理により補正する処理(「画像補正処理」とも呼ぶ。)を行うことで、虚像Ivの見かけ上の位置を変更する。例えば、ビデオ信号処理ブロック8は、図示しない入力部へのユーザ入力に基づき虚像Ivの見かけ上の位置を観察者に適切な位置に補正したり、後述する相対光軸補正に起因した表示位置のずれを補正したりする。
ROM12は、ビデオ信号処理ブロック8が動作するための制御プログラムやデータなどを記憶している。RAM13には、ビデオ信号処理ブロック8が動作する際のワークメモリとして、各種データが逐次読み書きされる。
タイミングコントローラ14は、フレームメモリ11からのビデオ信号処理ブロック8による画像データの読み出しタイミングを制御する。また、タイミングコントローラ14は、MEMS制御ブロック15を介してMEMSミラー31の動作タイミングも制御する。
MEMS制御ブロック15は、ビデオ信号処理ブロック8から供給されるコントロール信号及びMEMSミラー31から供給されるMEMSミラー31の変位情報から、実際にMEMSミラー31を駆動するための出力信号をMEMSドライバ16へ供給する。
MEMSドライバ16は、MEMS制御ブロック15から供給されたMEMSミラー31の駆動信号を、実際のMEMSミラー31を動作させる信号になるように増幅させてMEMSミラー31に供給する。
MEMSミラー31は、入射するレーザ光をマイクロレンズアレイ39に向けて反射する。マイクロレンズアレイ39は、複数のマイクロレンズが配列されており、MEMSミラー31で反射されたレーザ光が入射する。マイクロレンズアレイ39の放射面には、中間像が形成される。マイクロレンズアレイ39から射出された光は、図示しないフィールドレンズ等を介し、凹面鏡10に入射される。MEMSミラー31には、ピエゾセンサ41、42が設けられている。
レーザ光源部36は、R,G,Bの波長を有するレーザダイオードLD1〜LD3を備える。各レーザダイオードLD1〜LD3は、後述するレーザドライバ18からの駆動信号により発光する。レーザダイオードLD1〜LD3は、本発明における「複数の光源」の一例である。レーザ光源部36は、各レーザダイオードLD1〜LD3のレーザ光を平行光にするコリメータレンズと、各レーザダイオードLD1〜LD3のレーザ光を合成するための反射ミラーなどを備える。合成されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ38に入射する。そして、偏光ビームスプリッタ38に入射したレーザ光は、偏光ビームスプリッタ38を透過してMEMSミラー31に入射する光と、偏光ビームスプリッタ38で反射して位置検出素子32又は受光素子37に入射する光とに分けられる。偏光ビームスプリッタ38により反射されたレーザ光の一部は、ビームスプリッタによりR,G,Bごとのレーザ光に分解された状態で受光素子37に入射し、その余のレーザ光はビームスプリッタを介して位置検出素子32に入射する。
位置検出素子32は、光起電効果によりレーザ光の照射位置に応じた電流を発生させる。位置検出素子32は、本発明における「受光部」の一例である。受光素子37は、R,G,Bの各レーザ光の光量(強度)に応じた電気信号である検出信号を生成し、ADC21へ供給する。受光素子37が生成する検出信号は、レーザパワー安定化のためのフィードバック信号として用いられたり、異常発光を検出した場合にレーザダイオードLD1〜LD3の消灯を行うレーザセーフティ動作に用いられたりする。ピエゾセンサ41は、水平方向(即ちZ軸方向)のMEMSミラー31の位置を検出し、その検出信号をタイミングコントローラ14に供給する。ピエゾセンサ42は、垂直方向(即ちX軸方向)のMEMSミラー31の位置を検出し、その検出信号をタイミングコントローラ14に供給する。
レーザ制御ブロック17は、ビデオ信号処理ブロック8から供給されるコントロール信号と、受光素子37からの光検出信号とに基づき、レーザ光源部36を駆動する為の駆動信号を生成し、レーザドライバ18へ供給する。また、本実施例では、虚像Ivとして表示させる画像の描画エリアの外側の所定領域(「補正用点灯領域AR」とも呼ぶ。)に、R,G,Bそれぞれのレーザを位置検出素子32により検知可能な光量だけ照射させ、R,G,Bの各光軸の位置を位置検出素子32により検知させる。また、レーザ制御ブロック17は、APC(Auto Power Control)ブロック71を有する。
APCブロック71は、補正用点灯領域ARを特定の輝度で光らせた場合の受光素子37が検出したR,G,Bの各レーザの出力値を取得し、これらの出力値が予め記憶した基準値(「APC基準値」とも呼ぶ。)になるように調整する。具体的には、APCブロック71は、レーザドライバ18のゲインを調整したり、ビデオ信号S1のゲインを調整したりすることにより、受光素子37の出力値がAPC基準値になるように制御する。これにより、APCブロック71は、温度変化が生じても、見かけ上の輝度及びカラーバランスを一定に保つ。APC基準値は、最高輝度及びカラーバランスが最適になるようR,G,Bの各レーザのゲイン調整が行われた時点で、R,G,Bの各レーザをある特定の輝度で光らせた時の受光素子37の出力値であって、図示しない不揮発メモリーなどに記憶される。
図3は、補正用点灯領域ARの配置例を示す。図3は、レーザ光の進行方向に沿った方向から、マイクロレンズアレイ39を観察した図を示している。破線で表された走査可能領域「SR」は、MEMSミラー31による走査が可能な範囲、即ち描画が可能な範囲に対応する領域である。この走査可能領域SR内には、マイクロレンズアレイ39が配置される。そして、マイクロレンズアレイ39内の一点鎖線で表された領域は描画領域「RR」を示す。そして、この場合、補正用点灯領域ARは、表示を阻害しないように、走査可能領域SR内の領域であって、描画領域RR外の位置に設けられている。MEMSミラー31は、図3中の矢印に示すようにレーザ光を複数回走査する(つまりラスタースキャンを実施する)ことで、表示すべき画像(映像)を描画領域RRに描画させる。本明細書では、横矢印が示すレーザ光の走査方向(主走査方向)を「X軸方向」、当該走査方向に垂直な方向を「Y軸方向」とする。
再び図2を参照して光源ユニット1の各構成要素について説明する。レーザドライバ18は、レーザ制御ブロック17から供給されるレーザ光源部36の駆動信号を増幅する。レーザドライバ18は、DAC(Digital−to−Analog Converter)を内蔵し、上述の駆動信号をアナログ信号に変換してレーザ光源部36へ供給してもよい。
光軸補正ブロック19は、上述した補正用点灯領域ARへのレーザ照射により得られた位置検出素子32の出力に基づき、レーザ光の光軸ずれを検出し、当該光軸ずれを補正するためのR,G,Bのそれぞれのレーザ光の点灯タイミングの補正量(「点灯タイミング補正量dT」とも呼ぶ。)を算出する。そして、光軸補正ブロック19は、算出した点灯タイミング補正量dTに基づく点灯タイミングの指示信号をビデオ信号処理ブロック8へ供給することで光軸ずれを補正する。光軸補正ブロック19は、本発明における「検出部」、「補正部」、及びプログラムを実行する「コンピュータ」の一例である。
光源ユニット1の図示しない不揮発メモリーには、光軸ずれ基準値と、光軸補正タイミング基準値と、光軸補正限界値と、光軸補正ゲインとが予め記憶されている。これらの値は、光軸補正ブロック19が点灯タイミング補正量dTを算出するのに用いられる。
ここで、光軸ずれ基準値は、生産時での調整操作又はユーザ操作により適切にR,G,Bの各レーザ光の光軸が調整された状態(「基準状態」とも呼ぶ。)での位置検出素子32上でのR,G,Bの各光軸のX軸方向の位置及びY軸方向の位置を示す。以後では、R,G,BのX軸上での光軸ずれ基準値を「Xrref」、「Xgref」、「Xbref」と表記し、R,G,BのY軸上での光軸ずれ基準値を「Yrref」、「Ygref」、「Ybref」と表記する。位置検出素子32上でのXY座標空間の例については、図4を参照して後述する。
光軸補正タイミング基準値は、生産時での調整操作又はユーザ操作により適切に光軸調整された基準状態での最適なレーザ光の点灯タイミングを示す。光軸補正タイミング基準値は、例えば、光軸ずれを考慮しない場合の標準的な点灯タイミングに対して早める又は遅延させる時間幅を示す。光軸補正タイミング基準値は、本発明における「点灯タイミングの基準値」の一例である。以後では、R,G,BのX軸上での光軸補正タイミング基準値を「Txrref」、「Txgref」、「Txbref」と表記し、R,G,BのY軸上での光軸補正タイミング基準値を「Tyrref」、「Tygref」、「Tybref」と表記する。
光軸補正限界値は、レーザ光の点灯タイミングの補正による光軸の移動可能距離を示す。光軸補正限界値は、レーザ光の点灯タイミングの補正による光軸の見た目(マイクロレンズアレイ39上)での移動可能距離を、位置検出素子32のX軸上及びY軸上での移動距離に換算した値を示す。以後では、X軸の光軸補正限界値を「光軸補正限界値dXlim」、Y軸の光軸補正限界値を「光軸補正限界値dYlim」と呼ぶ。
光軸補正ゲインは、位置検出素子32上での光軸ずれ量を実際の点灯タイミングの補正量(即ち調整する時間)に換算するゲインを示す。ここで、位置検出素子32までの光学倍率と、マイクロレンズアレイ39までの光学倍率と、MEMSスキャン周波数とは、それぞれ設計値で予め決まっている。よって、これらの値に基づき、位置検出素子32上での光軸ずれ量から、実際の点灯タイミングの補正量に換算する光軸補正ゲインGを予め算出して記憶しておくことが可能である。
具体的には、X軸方向の光軸補正ゲイン「Gx」及びY軸方向の光軸補正ゲイン「Gy」は、マイクロレンズアレイ39までのX軸方向及びY軸方向の光学倍率をそれぞれ「Kxsc」及び「Kysc」、位置検出素子32までのX軸方向及びY軸方向の光学倍率をそれぞれ「Kxpsd」及び「Kypsd」、描画領域RRのX軸方向及びY軸方向の長さをそれぞれ「Sx」及び「Sy」、1枚のフレームをSx区間表示するのに要する時間(MEMSミラー31のH共振周波数から算出可)を「Tx」、1枚のフレームをSy区間表示するのに要する時間(MEMSミラーのV駆動周波数から算出可)を「Ty」とすると、以下の式により表される。
Gx=(Kxsc/Kxpsd)・(Sx/Tx)
Gy=(Kysc/Kypsd)・(Sy/Ty)
なお、時間Tx、Tyに関連するMEMSミラー31のH共振周波数及びV駆動周波数は、一般的に個体ごとにばらつきが存在する。よって、光源ユニット1は、生産時又は電源投入時に、ピエゾセンサ41、42から測定した結果に基づき光軸補正ゲインGx、Gyを算出し、不揮発メモリーに保存して使用してもよい。
IV変換部20は、位置検出素子32が出力する電流値を電圧値に変換する。ADC21は、受光素子37が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換してAPCブロック71に供給する。ADC22は、IV変換部20が電圧値に変換した位置検出素子32の出力をデジタル信号に変換して光軸補正ブロック19に供給する。
図4は、位置検出素子32として改良表面分割型PSDを用いた場合の位置検出素子32の受光面図を示す。図4の例では、位置検出素子32は、抵抗部33と、抵抗部33に内接する四角形として規定された受光面34と、電極(アノード)X、X、Y、Yとを有する。この構成では、電極Xに流れる電流値を「Ix1」、電極Xに流れる電流値を「Ix2」、電極Yに流れる電流値を「Iy1」、電極Yに流れる電流値を「Iy2」とし、抵抗部33のX軸及びY軸での長さをそれぞれ「Lx」及び「Ly」とすると、受光面34上の中心位置からのX軸上での光軸ずれ量「x」及びY軸上での光軸ずれ量「y」は、以下の式(1)及び(2)により表される。
Figure 0006961910
Figure 0006961910
よって、光軸補正ブロック19は、電流値Ix1、Ix2、Iy1、Iy2をADC22から受信することにより、式(1)、(2)に基づき、R,G,Bのそれぞれの受光面34の中心に対するX軸及びY軸上での光軸ずれ量を算出することが可能である。なお、位置検出素子32は、図4に示した改良表面分割型PSDに限らず、表面分割型PSDなどの他の構成であってもよい。
[光軸補正処理]
次に、光軸補正処理について説明する。概略的には、光源ユニット1は、点灯タイミングを補正することでR,G,Bの各光軸ずれ量をそれぞれ対応する光軸ずれ基準値に戻すことができる場合には、各光軸ずれ量をそれぞれ対応する光軸ずれ基準値に戻すようにR,G,Bの点灯タイミングを変更する光軸補正(「絶対光軸補正」とも呼ぶ。)を行う。一方、光源ユニット1は、絶対光軸補正ができない場合には、R,G,Bの位置検出素子32上での各光軸の相対位置が基準状態での各光軸の相対位置と同じになるように、R,G,Bのいずれか1つのレーザ光を基準として他の2つのレーザ光の点灯タイミングを補正する光軸補正(「相対光軸補正」とも呼ぶ。)を行い、かつ、必要な画像補正処理を行う。
(1)処理フロー
図5は、光源ユニット1が実行する処理の概要を示すフローチャートである。光源ユニット1は、図5のフローチャートを繰り返し実行する。
まず、光源ユニット1は、ビデオ信号S1を図示しないナビゲーション装置等からインターフェース5を介して取得する(ステップS101)。そして、光源ユニット1は、ビデオ信号S1に基づきレーザダイオードLD1〜LD3を制御し、レーザダイオードLD1〜LD3が射出するR,G,Bのレーザ光をMEMSミラー31により反射させてマイクロレンズアレイ39上の描画領域RRを走査することで、ビデオ信号S1に基づく画像を虚像Ivとして表示させる(ステップS102)。さらに、光源ユニット1は、図6で説明する光軸補正処理を実行する(ステップS103)。
図6は、図5のステップS103で実行する光軸補正処理の手順を示すフローチャートである。
まず、レーザ制御ブロック17は、描画領域RR外の補正用点灯領域ARに対してR,G,Bの各レーザ光を照射し、光軸補正ブロック19は、位置検出素子(PSD)32が検出した電流値をADC22から取得する(ステップS201)。図4の例では、光軸補正ブロック19は、上述の電流値として、Ix1、Ix2、Iy1、Iy2を、R,G,Bのレーザ光ごとに取得する。以後では、Rのレーザ光に対する電流値Ix1、Ix2、Iy1、Iy2をそれぞれ「Ix1r」、「Ix2r」、「Iy1r」、「Iy2r」、Gのレーザ光に対する電流値Ix1、Ix2、Iy1、Iy2をそれぞれ「Ix1g」、「Ix2g」、「Iy1g」、「Iy2g」、Bのレーザ光に対する電流値Ix1、Ix2、Iy1、Iy2をそれぞれ「Ix1b」、「Ix2b」、「Iy1b」、「Iy2b」と表記する。
次に、光軸補正ブロック19は、R,G,Bの各レーザ光の位置検出素子32上でのX軸及びY軸上でのそれぞれの現在の光軸ずれ量を算出する(ステップS202)。ここで、位置検出素子32が図4に示す改良表面分割型PSDである場合、光軸補正ブロック19は、R,G,BのX軸上での光軸ずれ量「xrcur」、「xgcur」、「xbcur」、及び、R,G,BのY軸上での光軸ずれ量「yrcur」、「ygcur」、「ybcur」を、式(1)及び式(2)に基づく以下の式(3)〜(8)により算出する。
Figure 0006961910
Figure 0006961910
Figure 0006961910
Figure 0006961910
Figure 0006961910
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次に、光軸補正ブロック19は、R,G,Bの各レーザの光軸に対し、X軸及びY軸のそれぞれについて、基準状態からの相対的な光軸ずれ量(「対基準値ずれ量」とも呼ぶ。)を算出する(ステップS203)。具体的には、光軸補正ブロック19は、不揮発性メモリーに予め記憶された光軸ずれ基準値Xrref、Xgref、Xbref、Yrref、Ygref、Ybrefを用いて、R,G,BのX軸上での対基準値ずれ量「dXr」、「dXg」、「dXb」、及び、R,G,BのY軸上での対基準値ずれ量「dYr」、「dYg」、「dYb」を,それぞれ以下の式(9)〜(14)により算出する。
dXr=xrcur−Xrref 式(9)
dXg=xgcur−Xgref 式(10)
dXb=xbcur−Xbref 式(11)
dYr=yrcur−Yrref 式(12)
dYg=ygcur−Ygref 式(13)
dYb=ybcur−Ybref 式(14)
次に、光軸補正ブロック19は、ステップS203で式(9)〜(14)により算出した対基準値ずれ量が全て光軸補正限界値以下であるか否か判定する(ステップS204)。具体的には、光軸補正ブロック19は、対基準値ずれ量dXr、dXg、dXbのいずれもX軸の光軸補正限界値dXlim以下であって、対基準値ずれ量dYr、dYg、dYbのいずれもY軸の光軸補正限界値dYlim以内であるか否か判定する。これにより、光軸補正ブロック19は、点灯タイミングを補正することでR,G,Bのマイクロレンズアレイ39上での各光軸位置を基準状態での位置に戻すことができるか否か判定する。
そして、光軸補正ブロック19は、ステップS203で算出した対基準値ずれ量が全て光軸補正限界値以下である場合(ステップS204;Yes)、即ち、対基準値ずれ量dXr、dXg、dXbがいずれもX軸の光軸補正限界値dXlim以下であって、対基準値ずれ量dYr、dYg、dYbがいずれもY軸の光軸補正限界値dYlim以内である場合、絶対光軸補正を実行する(ステップS205)。絶対光軸補正の詳細については後述する。
一方、光軸補正ブロック19は、ステップS203で算出した対基準値ずれ量のいずれかが光軸補正限界値より大きい場合(ステップS204;No)、即ち、対基準値ずれ量dXr、dXg、dXbのいずれかがX軸の光軸補正限界値dXlimより大きい、又は、対基準値ずれ量dYr、dYg、dYbのいずれかがY軸の光軸補正限界値dYlimより大きい場合、相対光軸補正を実行する(ステップS206)。その後、ビデオ信号処理ブロック8は、相対光軸補正により生じた画像のずれを補正するように、画像補正処理を行う(ステップS207)。相対光軸補正及び画像補正処理の詳細については後述する。
(2)絶対光軸補正
次に、図6のステップS205で実行する絶対光軸補正について説明する。概略的には、光軸補正ブロック19は、絶対光軸補正では、R,G,Bの位置検出素子32上での光軸ずれ量が光軸ずれ基準値と一致する点灯タイミング補正量dTを算出し、算出した点灯タイミング補正量dTを反映したR,G,Bの点灯タイミングをビデオ信号処理ブロック8に指示する。これにより、R,G,Bの各光軸を基準状態に戻してR,G,Bの光軸間のずれを好適に補正する。
具体的には、光軸補正ブロック19は、不揮発性メモリーに予め記憶されたゲインGx、Gyを参照することで、X軸上でのR,G,Bの各レーザ光のそれぞれの点灯タイミング補正量「dTxr」、「dTxg」、「dTxb」、Y軸上でのR,G,Bの各レーザ光のそれぞれの点灯タイミング補正量「dTyr」、「dTyg」、「dTyb」を、以下の式(15)〜(20)により算出する。
dTxr=dXr・Gx 式(15)
dTxg=dXg・Gx 式(16)
dTxb=dXb・Gx 式(17)
dTyr=dYr・Gy 式(18)
dTyg=dYg・Gy 式(19)
dTyb=dYb・Gy 式(20)
そして、光軸補正ブロック19は、不揮発性メモリーに予め記憶された光軸補正タイミング基準値Txrref、Txgref、Txbref、Tyrref、Tygref、Tybrefを、式(15)〜(20)により算出した点灯タイミング補正量dTxr、dTxg、dTxb、dTyr、dTyg、dTybにより補正する。具体的には、光軸補正ブロック19は、現在設定すべきR,G,BそれぞれのX軸での点灯タイミング「Txrcur」、「Txgcur」、「Txbcur」及び現在設定すべきR,G,BそれぞれのY軸での点灯タイミング「Tyrcur」、「Tygcur」、「Tybcur」を、それぞれ以下の式(21)〜(26)により算出する。
Txrcur=Txrref−dTxr 式(21)
Txgcur=Txgref−dTxg 式(22)
Txbcur=Txbref−dTxb 式(23)
Tyrcur=Tyrref−dTyr 式(24)
Tygcur=Tygref−dTyg 式(25)
Tybcur=Tybref−dTyb 式(26)
光軸補正ブロック19は、算出した点灯タイミングTxrcur、Txgcur、Txbcur、Tyrcur、Tygcur、Tybcurをビデオ信号処理ブロック8に通知する。そして、ビデオ信号処理ブロック8は、通知された点灯タイミングによりR,G,Bの点灯タイミングを制御する。これにより、マイクロレンズアレイ39上でのR,G,Bの各光軸が基準状態と同様の位置に戻るため、虚像Ivの各画素が鮮明に表示されるように光軸間のずれが好適に補正される。
図7(A)は、絶対光軸補正によりR,G,Bの各レーザの光軸を補正する処理の概要を示す。図7(A)において、基準照射位置「Rref」、「Gref」、「Bref」は、それぞれ基準状態における受光面34でのR,G,Bの各レーザ光の照射位置を示し、現在照射位置「Rcur」、「Gcur」、「Bcur」は、それぞれ受光面34でのR,G,Bの各レーザ光の現在の(即ち光軸ずれ発生後の)照射位置を示す。また、図7(B)は、図7(A)において、X軸の光軸補正限界値dXlim及びY軸の光軸補正限界値dYlimに基づくR,G,Bの各レーザ光の点灯タイミングによる補正可能な範囲(「補正限界範囲」とも呼ぶ。)「Ramd」、「Gamd」、「Bamd」を明示した図である。ここで、補正限界範囲Ramd、Gamd、Bamdは、現在照射位置を中心位置とし、X軸方向に光軸補正限界値dXlimだけ離れた位置及びY軸方向に光軸補正限界値dXlimだけ離れた位置を境界とする矩形範囲である。
図7(A)、(B)の例では、対基準値ずれ量dXrがX軸の光軸補正限界値dXlim以下であって、かつ、対基準値ずれ量dYrがY軸の光軸補正限界値dYlim以内であることにより、基準照射位置Rrefは、補正限界範囲Ramdの範囲内に存在する。同様に、対基準値ずれ量dXg、dXbがX軸の光軸補正限界値dXlim以下であって、かつ、対基準値ずれ量dYg、dYbがY軸の光軸補正限界値dYlim以内であることにより、基準照射位置Gref、Brefは、それぞれ補正限界範囲Gamd、Bamdの範囲内に存在する。従って、この場合、光軸補正ブロック19は、絶対光軸補正を実行すべきと判断し、式(21)〜(26)に示す点灯タイミングTxrcur、Txgcur、Txbcur、Tyrcur、Tygcur、Tybcurを算出し、ビデオ信号処理ブロック8にR,G,Bの各レーザ光の点灯タイミングを変更させる。この場合、マイクロレンズアレイ39上での点灯タイミングの変化により、マイクロレンズアレイ39上でのR,G,Bの光軸位置が基準状態での位置に戻るため、見た目の光軸ずれが無くなる。よって、ビデオ信号S1に基づく画像を鮮明に虚像Ivとして観察者に視認させることができる。なお、この場合、レーザダイオードLDの位置変化等の光学部品の物理的な変化に起因して生じた位置検出素子32上での光軸ずれ自体は、各レーザ光の点灯タイミングの変更によっては変化せず、そのままの状態となっている。
(3)相対光軸補正
次に、ステップS206で実行する相対光軸補正について説明する。概略的には、光軸補正ブロック19は、相対光軸補正では、R,G,Bの位置検出素子32上での各光軸の相対位置が基準状態での各光軸の相対位置と同じになるように、R,G,Bのいずれか1つのレーザ光(「基準レーザ光」とも呼ぶ。)を基準として他の2つのレーザ光(「補正対象レーザ光」とも呼ぶ。)の点灯タイミングを補正する。以後では、代表例として、Rのレーザ光を基準レーザ光とし、他のG、Bのレーザ光を補正対象レーザ光とする例について説明する。
この場合、光軸補正ブロック19は、基準レーザ光Rの光軸を基準として、各補正対象レーザ光G、Bの相対的な光軸ずれ量(「相対光軸ずれ量」とも呼ぶ。)を算出する。具体的には、光軸補正ブロック19は、X軸上での基準レーザ光Rに対する補正対象レーザ光Gの位置検出素子32上での光軸ずれ量「dXgr」、X軸上での基準レーザ光Rに対する補正対象レーザ光Bの位置検出素子32上での光軸ずれ量「dXbr」、Y軸上での基準レーザ光Rに対する補正対象レーザ光Gの位置検出素子32上での光軸ずれ量「dYgr」、Y軸上での基準レーザ光Rに対する補正対象レーザ光Bの位置検出素子32上での光軸ずれ量「dYbr」を、光軸ずれ基準値を用いてそれぞれ以下の式(27)〜(30)により算出する。
dXgr=(xgcur−xrcur)−(Xgref−Xrref) 式(27)
dXbr=(xbcur−xrcur)−(Xbref−Xrref) 式(28)
dYgr=(ygcur−yrcur)−(Ygref−Yrref) 式(29)
dYbr=(ybcur−yrcur)−(Ybref−Yrref) 式(30)
同様に、光軸補正ブロック19は、ゲインGx、Gyを用い、X軸上での基準レーザ光Rに対する補正対象レーザ光Gの相対光軸ずれ量「dTxgr」、X軸上での基準レーザ光Rに対する補正対象レーザ光Bの相対光軸ずれ量「dTxbr」、Y軸上での基準レーザ光Rに対する補正対象レーザ光Gの相対光軸ずれ量「dTygr」、Y軸上での基準レーザ光Rに対する補正対象レーザ光Bの相対光軸ずれ量「dTybr」を、それぞれ以下の式(31)〜(34)により算出する。
dTxgr=dXgr・Gx 式(31)
dTxbr=dXbr・Gx 式(32)
dTygr=dYgr・Gy 式(33)
dTybr=dYbr・Gy 式(34)
そして、光軸補正ブロック19は、不揮発性メモリーに予め記憶された光軸補正タイミング基準値Txgref、Txbref、Tygref、Tybrefを、式(31)〜(34)により算出した相対光軸ずれ量dTxgr、dTxbr、dTygr、dTybrにより補正する。具体的には、光軸補正ブロック19は、現在設定すべき補正対象レーザ光G、BのX軸及びY軸での各点灯タイミングTxrcur、Txgcur、Txbcur、Tyrcur、Tygcur、Tybcurを、それぞれ以下の式(35)〜(38)により算出する。
Txgcur=Txgref−dTxgr 式(35)
Txbcur=Txbref−dTxbr 式(36)
Tygcur=Tygref−dTygr 式(37)
Tybcur=Tybref−dTybr 式(38)
そして、光軸補正ブロック19は、算出した式(35)〜(38)の点灯タイミングをビデオ信号処理ブロック8に通知する。これにより、ビデオ信号処理ブロック8は、通知された点灯タイミングにより補正対象レーザ光G、Bの点灯タイミングを制御してR,G,Bの各光軸を基準状態と同様の相対位置関係に戻し、R,G,Bの見た目上での各光軸を合わせる。
図8(A)は、絶対光軸補正ができない場合のR,G,Bの各レーザ光の基準照射位置Rref、Gref、Bref及び現在照射位置Rcur、Gcur、Bcurの例を示す。図8(A)の例では、基準照射位置Grefが補正限界範囲Gamdから外れている。よって、この場合、点灯タイミングを制御した場合であっても、Gの現在照射位置を基準照射位置に戻すことができないため、光軸補正ブロック19は、相対光軸補正を実行する。
図8(B)は、図8(A)の例での相対光軸補正の概要を示す図である。この場合、光軸補正ブロック19は、式(35)〜(38)に基づき補正対象レーザ光B、Gの各点灯タイミングを算出し、ビデオ信号処理ブロック8に補正対象レーザ光G、Bの点灯タイミングを変更させることで、現在照射位置Rcur、Gcur、Bcurの相対位置関係を、基準照射位置Rref、Gref、Brefの相対位置関係に合わせる。図8(B)の例では、基準照射位置Rref、Gref、Brefを結ぶ辺70〜72から形成される三角形と、補正後の現在照射位置Rcur、Gcur、Bcurを結ぶ辺70a〜72aから形成される三角形とが合同の関係となっている。これにより、光源ユニット1は、基準状態と同様に、R,G,Bの各光軸を見た目上のずれが生じないように好適に補正することができる。なお、上述したように、光学部品の物理的な変化に起因して生じた位置検出素子32上での光軸ずれ自体は、各レーザ光の点灯タイミングの変更によっては変化しない。
図9は、基準状態でのビデオ信号S1に基づく画像の表示位置と、相対光軸補正後のビデオ信号S1に基づく画像の表示位置との関係を示す。絶対光軸補正を行わずに相対光軸補正を行った場合、基準照射位置と現在照射位置との間にずれが生じているため、図9に示すように、表示する画像全体が基準状態での表示位置からずれた状態となる。従って、この場合、ビデオ信号処理ブロック8は、画像補正処理を行うことで、基準状態のときの画像の表示位置と一致するように、画像全体の表示位置を移動させる。
ここで、X軸での画像の基準状態に対するずれをX軸ずれ幅「dVx」、Y軸での画像の基準状態に対するずれをY軸ずれ幅「dVy」とすると、光軸補正ブロック19は、所定の変換係数「α」、「β」を用いて、X軸ずれ幅dVx、Y軸ずれ幅dVyを対基準値ずれ量dXr、dYrから変換することで求める。即ち、光軸補正ブロック19は、以下の式(39)、(40)に基づき、X軸ずれ幅dVx、Y軸ずれ幅dVyを算出する。
dVx=α・dXr 式(39)
dVy=β・dyr 式(40)
ここで、変換係数α、βは、光源ユニット1のハードウェア的な設計により定める係数であり、例えば実験や測定などにより予め算出され、不揮発性メモリーに記憶される。
さらに、相対光軸補正に伴いビデオ信号処理ブロック8で実行する画像補正処理において設定すべきX軸及びY軸それぞれのオフセット調整値「Vxof」、「Vyof」は、光源ユニット1の生産時に光軸調整したときの画像補正処理で適用したX軸及びY軸のオフセット調整値を「Vxref」、「Vyref」、ユーザ操作に基づき調整したX軸及びY軸のオフセット調整値の調整分を「Vxofusr」、「Vyofusr」とすると、以下の式(41)、(42)により表される。
Vxof=Vxref−dVx+Vxofusr 式(41)
Vyof=Vyref−dVy+Vyofusr 式(42)
よって、ビデオ信号処理ブロック8は、相対光軸補正を実行した場合に、式(41)及び式(42)に基づき画像補正のX軸及びY軸のオフセット調整値Vxof、Vyofを決定して適用することで、適切な位置により虚像Ivを観察者に視認させることができる。
[変形例]
以下、上述の実施例に好適な変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の実施例に適用してもよい。
(変形例1)
光軸補正ブロック19は、図6のステップS206の相対光軸補正において、補正の基準とする基準レーザ光を選定する処理をさらに実行してもよい。
第1の例では、光軸補正ブロック19は、R,G,Bの各レーザ光のうち、基準レーザ光とした場合に相対光軸ずれ量が最も小さくなるレーザ光を、基準レーザ光として選定する。
この場合、例えば、光軸補正ブロック19は、まず、R,G,Bの各レーザ光の各々を基準レーザ光として定めた場合の他の補正対象レーザ光の相対光軸ずれ量をX軸及びY軸のそれぞれについて式(27)〜(30)と同様に算出し、算出した相対光軸ずれ量の和を計算する。そして、光軸補正ブロック19は、基準レーザ光とした場合に相対光軸ずれ量の和が最も小さくなるレーザ光を基準レーザ光として選定し、相対光軸補正を実行する。第1の例によれば、光源ユニット1は、補正対象レーザ光の光軸の移動量をなるべく短くし、補正限界範囲が小さい場合であっても好適に相対光軸補正により見た目での光軸ずれを補正することができる。
第2の例では、光軸補正ブロック19は、R,G,Bの各レーザ光のうち、基準レーザ光とした場合に画像補正処理に関するX軸ずれ幅dVx及びY軸ずれ幅dVyが最も小さくなるレーザ光を、基準レーザ光として選定する。この場合、例えば、光軸補正ブロック19は、まず、R,G,Bの各レーザ光の各々を基準レーザとして定めた場合のX軸ずれ幅dVx及びY軸ずれ幅dVyを、式(39)、(40)と同様に変換係数α、βを用いて算出する。そして、光軸補正ブロック19は、基準レーザ光とした場合にX軸ずれ幅dVx及びY軸ずれ幅dVyの和が最も小さくなるレーザ光を基準レーザ光として選定し、相対光軸補正を実行する。第2の例によれば、光源ユニット1は、ステップS207で実行する画像補正処理により画像を移動させる移動量をなるべく少なくし、ステップS207以外で実行する画像補正(例えばユーザ操作に基づく画像補正)で補正可能な調整量を好適に確保することができる。
(変形例2)
光源ユニット1は、絶対光軸補正と相対光軸補正とが高頻度に切替わるのを抑制するため、図6のステップS206で相対光軸補正を実行した後では、ステップS205の絶対光軸補正を実行しにくくなるようにしてもよい。
例えば、この場合、光源ユニット1は、図6のステップS206で相対光軸補正を実行した後では、再び光軸補正処理を行う場合に、ステップS204の判定処理を実行することなく、対基準値ずれ量によらずにステップS206の相対光軸補正を実行する。即ち、光源ユニット1は、相対光軸補正を1度実行した後では、絶対光軸補正を実行せずに相対光軸補正を継続して実行する。
他の例では、光源ユニット1は、図6のステップS206で相対光軸補正を実行後、再び光軸補正処理を行う場合には、ステップS204で用いるX軸の光軸補正限界値dXlim及びY軸の光軸補正限界値dYlimにヒステリシスを持たせることで、ステップS205の絶対光軸補正を実行しにくくする。言い換えると、光源ユニット1は、この場合、X軸の光軸補正限界値dXlim及びY軸の光軸補正限界値dYlimを所定値又は所定率だけ小さくすることで、ステップS204の判定処理を、ステップS206の相対光軸補正を実行すべきと判定しやすくする。
これらの例によれば、光源ユニット1は、絶対光軸補正と相対光軸補正とが高頻度に切替わることに起因したノイズ等により観察者に違和感を生じさせるのを好適に抑制することができる。
なお、好適には、光源ユニット1は、ビデオ信号S1に基づく画像を解析し、絶対光軸補正と相対光軸補正との切り替えを、表示する画像が大きく変化するタイミングで実行するとよい。この場合、例えば、光源ユニット1は、絶対光軸補正と相対光軸補正との切り替えるべきと判断した後、ビデオ信号S1に基づく画像のフレーム間の類似度を表す所定の指標を算出し、当該指標に基づく類似度が所定度合い以下であると判断したタイミングで、絶対光軸補正と相対光軸補正との切り替えを実行する。これにより、光源ユニット1は、絶対光軸補正と相対光軸補正との切り替えに起因した表示上の変化を観察者に視認されにくくすることができる。
(変形例3)
図2に示す光源ユニット1の用途は、ヘッドアップディスプレイ100に限定されない。例えば、光源ユニット1は、プロジェクタ装置やヘッドマウントディスプレイなどのレーザ光源を有する表示装置にも好適に適用される。
1 光源ユニット
2 プロジェクタユニット
3 光源部
4 電源
5 インターフェース
6 電源ブロック
8 ビデオ信号処理ブロック
11 フレームメモリ
12 ROM
13 RAM
14 タイミングコントローラ
15 MEMS制御ブロック
16 MEMSドライバ
17 レーザ制御ブロック
18 レーザドライバ
31 MEMSミラー
36 レーザダイオード
100 ヘッドアップディスプレイ

Claims (12)

  1. 複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の光軸補正装置であって、
    前記レーザ光を受光する受光部と、
    前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出部と、
    前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正部と、を備え、
    前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正すると共に、前記レーザ光により構成された画像の表示位置を補正することを特徴とする光軸補正装置。
  2. 複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の光軸補正装置であって、
    前記レーザ光を受光する受光部と、
    前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出部と、
    前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正部と、を備え、
    前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記1の光軸を基準とした前記他の光軸のX軸上とY軸上の相対的なずれ量の和が最小となるように、前記1の光軸を選定することを特徴とする光軸補正装置。
  3. 複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の光軸補正装置であって、
    前記レーザ光を受光する受光部と、
    前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出部と、
    前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正部と、を備え、
    前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外となり、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する相対光軸補正を実行した以後では、前記相対光軸補正を継続して実行する、又は、前記所定範囲を小さくすることを特徴とする光軸補正装置。
  4. 前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記画像の表示位置の補正量が最小となるように、前記1の光軸を選定することを特徴とする請求項1に記載の光軸補正装置。
  5. 前記レーザ光により構成された画像を虚像として観察者に視認させるヘッドアップディスプレイに適用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光軸補正装置。
  6. 複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の前記レーザ光を受光する受光部を有する光軸補正装置が実行する制御方法であって、
    前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出工程と、
    前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正工程と、を有し、
    前記補正工程は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正すると共に、前記レーザ光により構成された画像の表示位置を補正する、
    ことを特徴とする制御方法。
  7. 複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の前記レーザ光を受光する受光部を有する光軸補正装置が実行する制御方法であって、
    前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出工程と、
    前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正工程と、を有し、
    前記補正工程は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記1の光軸を基準とした前記他の光軸のX軸上とY軸上の相対的なずれ量の和が最小となるように、前記1の光軸を選定する、
    ことを特徴とする制御方法。
  8. 複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の前記レーザ光を受光する受光部を有する光軸補正装置が実行する制御方法であって、
    前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出工程と、
    前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正工程と、を有し、
    前記補正工程は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外となり、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する相対光軸補正を実行した以後では、前記相対光軸補正を継続して実行する、又は、前記所定範囲を小さくする、
    ことを特徴とする制御方法。
  9. 複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の前記レーザ光を受光する受光部を有するコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出部と、
    前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正部と、を有し、
    前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正すると共に、前記レーザ光により構成された画像の表示位置を補正するように、
    記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  10. 複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の前記レーザ光を受光する受光部を有するコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出部と、
    前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正部と、を有し、
    前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合、前記1の光軸を基準とした前記他の光軸のX軸上とY軸上の相対的なずれ量の和が最小となるように、前記1の光軸を選定するように、
    記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  11. 複数の光源からのレーザ光を走査ミラーで走査して画像表示する光走査型画像表示装置の前記レーザ光を受光する受光部を有するコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記受光部が受光した前記レーザ光の光軸の各々のずれ量を検出する検出部と、
    前記走査ミラーの駆動タイミングに対応する前記光源の点灯タイミングを変更することにより、前記ずれ量の各々が所定範囲内である場合には、前記光軸の各々をそれぞれ対応する基準位置に移動させ、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外である場合には、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する補正部と、を有し、
    前記補正部は、前記ずれ量のいずれかが前記所定範囲外となり、前記レーザ光の1の光軸を基準として他の光軸を移動させて前記光軸間のずれを補正する相対光軸補正を実行した以後では、前記相対光軸補正を継続して実行する、又は、前記所定範囲を小さくするように、
    記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  12. 請求項9〜11のいずれか一項に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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