JP6960079B2 - パネル - Google Patents
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前記樹脂シートの少なくとも1枚の内面に、凹溝によりなる、液体を通過させるための中空の内部流路と、を備え、前記樹脂シートは、スチレン系エラストマー及び/またはオレフィン系エラストマーを主成分として構成されており、前記パネルに固定されるダイアライザーを有し、前記内部流路の一部を押圧することにより、当該内部流路の流体が前記ダイアライザーに送り込まれることを特徴とする。
また、前記樹脂シートは、230℃におけるメルトフローレート(MFR)が0.1〜5.0g/10分であることが好ましい。
また、前記デュロA硬度が50〜70であることが好ましい。
図1は、本発明に係る血液浄化回路パネル1の一態様を示した概略図、図2は、図1において、樹脂シート21,22の境界(内面)で断面を取った図、図3は、図1に示した血液浄化回路パネル1を裏側から見た概略図、をそれぞれ示す。
ダイアライザー3は、本実施形態では筒状からなる構成のものを示しており、その長手方向を垂直方向に一致付けられてパネル2に取り付けられている。ダイアライザー3は、本実施形態にあっては、その長さがパネル2の垂直幅より若干大きく、各端部においてそれぞれパネル2の上辺よりも上方に、下辺よりも下方に突出するように取り付けられている態様を示している。
次に、かかるダイアライザー3へ血液や透析液等の流体を送り込むための内部流路4,4aについて説明する。
次に、本発明に係る血液浄化回路パネル1に配設されるその他の流路(中空流路6,7,7a)について説明する。図1等に示すように、パネル2の内部流路4とダイアライザー3の間の領域において、パネル2の上辺から下辺にかけて延在する中空流路6が形成されている。中空流路6は、前記した内部流路4と同様、2枚の樹脂シート21,22の貼り合わせで形成されるパネル2において、一方の樹脂シート21の中空流路6を形成する領域、及び他方の樹脂シート22の中空流路6を形成する領域について凹溝61,62を形成することにより構成され、図4等では、断面が略半円状の凹溝61,62(図5も参照。)として、2枚の樹脂シート21,22が重ね合わさって断面が略円状となる態様を示している。
パネル2は、2枚の樹脂シート21,22の内面同士を貼り合わせることによりなるが、本発明にあっては、樹脂シート21,22の構成材料として、スチレン系エラストマーやオレフィン系エラストマーを主成分とした樹脂を使用する。かかるスチレン系エラストマーとオレフィン系エラストマーは、その1種を単独で使用してもよく、2種を組み合わせて使用してもよい。なお、本発明にあって、「主成分」とは、樹脂シート21,22を構成する樹脂材料全体に対して50%以上を占める成分であることを指す。
ントのポリオレフィンがポリエチレンよりなるものはポリエチレン系に分類され、ポリプロピレンよりなるものはポリプロピレン系に分類される。また、例えば、ポリプロピレン(ポリエチレン)をハードセグメントとし、ソフトセグメントをプロピレン(エチレン)を含む共重合体とした、リアクター型オレフィン系エラストマー(R−TPO)等を用いてもよい。
ポリオレフィン系樹脂を併用することにより、樹脂シート21,22の硬さや成形性等を調整することができるとともに、安価なポリオレフィン系樹脂の使用によりコストの低減等にも繋がる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリブテン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。また、エチレン・α−オレフィン系共重合体、エチレン・ビニルアルコール系共重合体、エチレン・酢酸ビニル系共重合体、ポリ−4−メチルペンテン−1系樹脂、プロピレン・α−オレフィン系共重合体等が挙げられ、これらの1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。この中でも、適度な硬度を付与でき、低コスト、汎用性等という点で、ポリプロピレン系樹脂やプロピレン・α−オレフィン系共重合体等を使用することが好ましい。主成分となるスチレン系エラストマーやオレフィン系エラストマーとポリオレフィン系樹脂を併用する場合、ポリオレフィン系樹脂の含有量は、後記するデュロA硬度や圧縮永久歪み等の物性値が後記する範囲に適合するように適宜調整すればよいが、例えば、ポリオレフィン系樹脂を樹脂シート21,22全体(樹脂シート21,22を構成する樹脂組成物全体のこと。以下同じ。)に対して、50.0質量%未満とし、0質量%を超えて50.0質量%未満とすることが好ましく、1.0〜40.0質量%とすることが特に好ましい(残部はスチレン系エラストマーやオレフィン系エラストマーとなる。)。
以下、前記の構成のパネル2を製造する方法の一例について図面を用いて説明する。図9ないし図11は、パネル2の製造工程に関する説明図である。パネル2の製造にあっては、例えば、特開2013−49186号公報等に開示されるような工法等を用いることにより、簡便に製造することができる。
以上説明した本実施形態に係る血液浄化回路パネル1は、所定の樹脂材料で構成し、デュロA硬度及び圧縮永久歪みを特定範囲とした樹脂シート21,22を貼り合わせてパネル2を形成し、パネル2の内面に凹溝41,42を形成し、かかる凹溝41,42からなる流体を通過させるための中空の内部流路4を配設している。かかる内部流路4は適度な硬度と復元性等を有するため、従来のポンプチューブの役割を果たし、内部流路4の一部を押圧することにより、流体をダイアライザー3等に送り出すことができる。加えて、内部流路4の配設により、ダイアライザー3等に流体を送り込むためのポンプチューブが不要となるため、ポンプチューブをパネル2に取り付けることの作業等の繁雑さを解消できるとともに、部材点数及びコストの削減等を図ることができる血液浄化回路パネル1となる。
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を備え、目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状等としても問題はない。本発明は前記した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形や改良は、本発明に含まれるものである。
なお、前記した内容と同様の構造及び同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造及び形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
下記の樹脂材料を用いて表1に示した樹脂の構成で、図1ないし図5に示した血液浄化回路パネルを、前記した「(3)パネル2の製造方法の一例:」にならい、図9ないし図11に従って成形した。凹溝の深さは2〜50mm、樹脂シートの厚さは0.5〜2.0mmに収まるようにした。
品名:ラバロン(登録商標) T331C(SEBS)(三菱化学(株)製)
MFR:0.7g/10分
デュロA硬度:24
圧縮永久歪み:35%
品名:タフマー(登録商標) DF610(ポリエチレン(PE)系エラストマー)(三井化学(株)製)
MFR:2.2g/10分
デュロA硬度:57
圧縮永久歪み:45%
品名:タフテック(登録商標) H1062(SEBS)(旭化成ケミカルズ(株)製)
MFR:4.5g/10分
デュロA硬度:67
圧縮永久歪み:30%
品名:プライムポリプロ(登録商標) B242WC((株)プライムポリマー製)(実施例1、実施例2及び比較例2について、表1に示した含有量(残部は(a)スチレン系エラストマー)として使用した。)
MFR:1.5g/10分
前記のようにして得られた実施例1ないし実施例4、比較例1及び比較例2について、下記の条件で「(1)成形性」及び「(2)送液機能」を評価した。結果を、構成する樹脂も含め表1に示す。
成形時、外観が良好で、潰れや薄肉部等の外観不良がなかったものを「○」(合格)、潰れや薄肉部等の外観不良があったものを「×」(不合格)とした。
成形品として、外径が7.0mm、肉厚0.9mmの中空流路に対して、押し潰し量1.7mm、回転速度120rpmの図7に示した構成のローラ式チューブポンプを5時間(送液回数36000回)使用し(この条件での送液量は5L/時間となる。)、5時間送液した後の送液量が4L/時間以上のものを「○」(合格)、4L/時間未満のものを「×」(不合格)とした。
2 …… パネル
21,22 …… 樹脂シート
23a,23b …… 取り付け片
24a,24b …… 切り欠き
25a,25b …… 狭窄部
3 …… ダイアライザー
31 …… 血液流入管部
32 …… 血液流出管部
33 …… 細管
34 …… 透析液流入管部
35 …… 透析液流出管部
36a,36b …… フランジ部
37a,37b …… 環状溝
4,4a …… 内部流路
41,41a,42,42a …… 凹溝
5 …… ポンプ
51 …… 回転体
52 …… ローラ
6 …… 中空流路
61,62 ……凹溝
63 …… 中空室
64,65 …… 分岐流路
7,7a …… 中空流路
71,71a,72,72a …… 凹溝
81,82 …… 分割金型
83a,83b …… Tダイ
84a,84b …… 押出スリット
85a〜85d …… ローラ
86a,86b,87a,87b …… 型枠
88a,88b …… キャビティ
89a,89b …… ピンチオフ部
9 …… 補強部材
9a …… 内部流路用補強部材
91 …… 流路部
92 …… 支持部
93 …… 中空部
9b …… 板状補強部材
R1〜R11 …… 連結部
S1,S2 …… 密閉空間
T1〜T8 …… 外付けチューブ
Ta,Tb …… 内蔵チューブ
Claims (4)
- 内部流路の一部を樹脂シートの厚み方向に押圧することにより、当該内部流路中の液体が一方向に送り込まれる血液浄化回路パネルであって、
2枚の樹脂シートの内面同士を貼り合わせることによりなるパネルと、
前記樹脂シートの少なくとも1枚の内面に、凹溝によりなる、液体を通過させるための中空の内部流路と、を備え、
前記樹脂シートは、スチレン系エラストマー及び/またはオレフィン系エラストマーを主成分として構成されており、
前記パネルに固定されるダイアライザーを有し、
前記内部流路の一部を押圧することにより、当該内部流路の流体が前記ダイアライザーに送り込まれることを特徴とする血液浄化回路パネル。 - 前記パネルの内面の少なくとも一部には、補強部材が前記2枚の樹脂シートに狭持されて介在されていることを特徴とする請求項1記載の血液浄化回路パネル。
- 2枚の樹脂シートにそれぞれ凹溝が形成されており、これら凹溝を組み合わせることで断面が略円状の内部流路が構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の血液浄化回路パネル。
- 2枚の樹脂シートの凹溝が形成されていないフラットな部分同士が面溶着されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の血液浄化回路パネル。
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