以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
{1.全体構成}
{1.1.モニタリングシステムの構成}
図1は、本発明の実施の形態に係るモニタリングシステム100の構成を示す図である。図1に示すように、モニタリングシステム100は、映像記録装置R1と、モニタリング用端末2と、ネットワーク3と、モニタリング装置M−1〜M−3と、ネットワークセンサS1とを備える。本実施の形態では、モニタリングシステム100は、オフィスビルなどの施設内に構築される。ネットワーク3は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、VPN(Virtual Private Network)、インターネット等の各種ネットワークにより構成される。
モニタリング装置M−1及びネットワークセンサS1は、施設における領域KBに設置される。モニタリング装置M−1は、領域KBを撮影し、記録用映像データ11C又はライブ用映像データ11Dをネットワーク3を介して映像記録装置R1に送信する。ネットワークセンサS1は、本実施の形態では、温度センサである。ネットワークセンサS1は、温度検出データ11Sを、ネットワーク3を介してモニタリング装置M−1に送信する。温度検出データ11Sは、領域KBにおける温度検出結果を記録したデータである。
モニタリング装置M−2,M−3は、施設における領域KB以外の領域に設置され、設置された領域においてモニタリングを行う。
モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1が故障した場合に使用されるモニタリング装置M−1の代替装置である。モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1が正常に動作しているときは、ネットワーク3に接続されない。
ネットワークセンサS2は、ネットワークセンサS1が故障した場合に使用されるネットワークセンサS1の代替センサである。ネットワークセンサS2は、ネットワークセンサS1が正常に動作しているときは、ネットワーク3に接続されない。
以下の説明では、特に説明のない限り、モニタリング装置M−1及びネットワークセンサS1が正常に動作しており、モニタリング装置M−4及びネットワークセンサS2がネットワーク3に接続されていない場合を説明する。モニタリング装置M−1が使用できなくなった場合、ネットワークセンサS1が使用できなくなった場合におけるモニタリングシステム100の動作については、後述する。
モニタリング装置M−1は、カメラC−1と、イベント検出装置E−1とを備える。カメラC−1は、モニタリング装置M−1が設置された領域KBを撮影し、映像データを生成する。カメラC−1は、映像記録装置R1のHDD(Hard Disk Drive)などの大容量記憶装置に保存するための記録用映像データ11Cと、ライブ表示用の映像データ(ライブ用映像データ11D)とを映像記録装置R1に送信する。
イベント検出装置E−1は、イベント検出装置E−1が備えるセンサの検出結果と、温度検出データ11Sとに基づいて、領域KBで発生するイベントを検出する。イベント検出装置E−1は、検出したイベントが記録用映像データ11Cの送信条件を満たしているか否かを判断する。送信条件が満たされていると判断された場合、カメラC−1は、記録用映像データ11Cを送信する。
モニタリング装置M−2は、カメラC−2と、イベント検出装置E−2とを備える。カメラC−2は、記録用映像データ21Cとライブ用映像データ21Dとを、映像記録装置R1に送信する。モニタリング装置M−3は、カメラC−3と、イベント検出装置E−3とを備える。カメラC−3は、記録用映像データ31Cとライブ用映像データ31Dとを、映像記録装置R1に送信する。
映像記録装置R1は、ネットワーク3を介してモニタリング装置M−1〜M−3と接続され、例えば、施設内の警備室に設置される。映像記録装置R1は、記録用映像データ11C〜31Cをモニタリング装置M−1〜M−3から取得し、取得した記録用映像データ11C〜31CをHDDに保存する。映像記録装置R1は、モニタリング装置M−1〜M−3のうち、オペレータにより指定されたモニタリング装置からライブ用映像データを取得してモニタに表示する。
また、映像記録装置R1は、モニタリング装置M−1〜M−3を管理する管理装置としても動作する。
モニタリング用端末2は、例えば、映像記録装置R1とともに施設内の警備室に設置される。モニタリング用端末2は、カメラC−1〜C−3により生成されたライブ用映像データ11D〜31Dを表示する。
{1.2.モニタリング装置M−1の構成}
図2は、図1に示すモニタリング装置M−1の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、モニタリング装置M−1は、図1に示すカメラC−1及びイベント検出装置E−1に加えて、記憶装置111と、検出データ取得部112と、動作管理部113と、センサ接続部114とを備える。
(カメラC−1)
カメラC−1は、撮像部101と、符号化部102と、バッファ103と、映像送信部104とを備える。
撮像部101は、図示しない光学系及び撮像素子を備え、モニタリング装置M−1が設置された領域KBを撮影して映像データ11Aを生成する。
符号化部102は、撮像部101により生成された映像データ11AをH.264などの所定の符号化方式で符号化して符号化映像データ11Bを生成する。符号化部102は、図示しないマイクにより録音された音声データを符号化し、符号化された音声データを符号化映像データ11Bに多重化してもよい。
バッファ103は、符号化部102により生成された符号化映像データ11Bを一時的に格納する。バッファ103は、所定時間分の符号化映像データ11Bを格納することが可能である。バッファ103は、リングバッファであり、符号化映像データ11Bをバッファ103の先頭アドレスから順次書き込む。符号化映像データ11Bがバッファ103の終端アドレスに書き込まれた場合、新たに生成された符号化映像データ11Bが、バッファ103の先頭アドレスに上書きされる。
映像送信部104は、イベント検出装置E−1が記録用映像データ11Cの送信条件を満たすと判断した場合、バッファ103に記録された符号化映像データ11Bの中から、映像記録装置R1に送信すべき記録用映像データ11Cを特定する。映像送信部104は、特定した記録用映像データ11Cをバッファ103から読み出して、映像記録装置R1に送信する。
また、映像送信部104は、映像記録装置R1又はモニタリング用端末2からの要求に応じて、符号化部101から出力された符号化映像データ11Bをライブ用映像データ11Dとして送信する。ライブ用映像データ11Dは、リアルタイムで映像記録装置R1又はモニタリング用端末2に送信される。
(イベント検出装置E−1)
イベント検出装置E−1は、動き検出部105と、接点入力部106と、照度センサ107と、送信判断部108とを備える。
動き検出部105は、撮像部101により生成された映像データ11Aを解析して、映像データ11Aにおける時間的な変化を動きとして検出する。時間的な変化は、例えば、扉の開閉、人物の動きなどによって発生する。動き検出部105は、映像データ11Aから動きを検出した場合、動きが検出されたことを示す動き検出通知を送信判断部108に出力する。
接点入力部106は、モニタリング装置M−1における外部入力端子であり、図示しない外付けセンサが有線で接続される。接点入力部106は、外付けセンサからのセンシングデータを、送信判断部108に出力する。外付けセンサは、モニタリング装置M−1が備えるセンサ機能(動き検出、照度検出)を補完するために用いられる。外付けセンサは、例えば、人感センサ、ドアの開閉センサである。
照度センサ107は、領域KBにおける明るさを検出するセンサである。照度センサ107は、検出した照度を予め定められた時間間隔で送信判断部108に出力する。
送信判断部108は、動き検出部105からの動き検出通知の内容、外付けセンサからのセンシングデータの内容、照度センサ107により検出された照度、又は、検出データ取得部112により取得された温度検出データ11Sに基づいて、記録用映像データ11Cの送信条件が満たされたか否かを判断する。
(記憶装置111)
記憶装置111は、不揮発性の記憶装置であり、例えば、フラッシュメモリである。記憶装置111は、特徴データ31と、設定ファイル41とを保存する。
特徴データ31は、モニタリング装置M−1が有する特徴を記録したデータである。特徴データ31は、固有特徴データ311と、使用中特徴データ312と、外部センサデータ313とを含む。固有特徴データ311は、モニタリング装置M−1が元来有する特徴を記録したデータである。使用中特徴データ312は、モニタリング装置M−1が元来有する特徴のうち、モニタリングに用いられている特徴を記録したデータである。外部センサデータ313は、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用するネットワークセンサS1が有する特徴を記録したデータである。特徴データ31、固有特徴データ311、使用中特徴データ312及び外部センサデータ313の詳細については、後述する。
設定ファイル41は、モニタリング装置M−1のモニタリング条件を記録したファイルである。設定ファイル41は、装置設定ファイル411と、センサ設定ファイル412とを含む。
装置設定ファイル411は、モニタリング装置M−1の動作条件を記録したファイルである。装置設定ファイル411には、例えば、記録用映像データ11Cの送信条件が記録されている。なお、接点入力部106に接続される外付けセンサについての動作条件は、装置設定ファイル411に記録される。
センサ設定ファイル412は、ネットワークセンサS1の動作条件を記録したファイルである。例えば、センサ設定ファイル412には、温度検出データ11Sに含まれる内容や、温度検出データ11Sの送信間隔等が記録されている。
(検出データ取得部112)
検出データ取得部112は、ネットワークセンサS1から送信される温度検出データ11Sを取得する。検出データ取得部112は、取得した温度検出データ11Sをモニタリング装置M−1における送信判断部108に出力する。
(動作管理部113)
動作管理部113は、動作確認パケット61,71及び動作確認応答パケット62,72を用いて、映像記録装置R1と互いに動作確認を行う。動作管理部113は、映像記録装置R1からモニタリング条件の変更を指示された場合、モニタリング条件の変更内容を設定ファイル41に反映させる。
(センサ接続部114)
センサ接続部114は、ネットワークセンサS1を使用することができなくなった場合、ネットワークセンサS1の代替センサを探索する。具体的には、センサ接続部114は、センサ探索パケット66を送信する。センサ接続部114は、センサ探索応答パケット67をネットワークセンサS2から受信した場合、代替センサとしてネットワークセンサS2を検出したと判断する。センサ接続部114は、代替センサとしてネットワークセンサS2を検出した場合、ネットワークセンサS2をモニタリングに使用するための処理を行う。
{1.3.モニタリング装置M−2,M−3の構成}
モニタリング装置M−2,M−3は、モニタリング装置M−1と同様の構成を有する。このため、モニタリング装置M−2,M−3についての詳細な説明を省略する。モニタリング装置M−1と同様に、外付けセンサがモニタリング装置M−2,M−3における接点入力部106に接続されてもよい。モニタリング装置M−2,M−3における接点入力部106に接続される外付けセンサの種類は、モニタリング装置M−2,M−3のモニタリング目的に応じて変更される。
また、モニタリング装置M−2,M−3は、設定ファイル42,43(図4参照)を記憶装置に保存する。モニタリング装置M−2,M−3は、ネットワークセンサS1以外のネットワークセンサを用いたモニタリングを行わない。このため、設定ファイル42は、モニタリング装置M−2の動作条件を記録した装置設定ファイルを含むが、センサ設定ファイルを含まない。同様に、設定ファイル43は、モニタリング装置M−3の動作条件を記録した装置設定ファイルを含むが、センサ設定ファイルを含まない。
{1.4.モニタリング装置M−4の構成}
図3は、モニタリング装置M−1が故障した場合に使用されるモニタリング装置M−4の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、モニタリング装置M−4は、カメラC−4と、イベント検出装置E―4と、記憶装置141と、センサ接続部142と、動作管理部143とを備える。
カメラC−4は、記録用映像データ41C及びライブ用映像データ41Dを映像記録装置R1に送信する。カメラC−4の構成は、カメラC−1と同じである。イベント検出装置E−4の構成は、イベント検出装置E−1と同じである。このため、カメラC−4及びイベント検出装置E−4の構成についての詳細な説明を省略する。
(記憶装置141)
記憶装置141は、不揮発性の記憶装置であり、例えば、フラッシュメモリである。記憶装置141は、特徴データ34と、設定ファイル44とを保存する。
特徴データ34は、モニタリング装置M−4が有する特徴を記録するデータであり、固有特徴データ341と、使用中特徴データ342と、外部センサデータ313とを含む。固有特徴データ341は、モニタリング装置M−4が元来有する特徴を記録したデータである。使用中特徴データ342は、モニタリング装置M−4が元来有する特徴のうち、モニタリングに用いられている特徴を記録したデータである。モニタリング装置M−4がモニタリング装置M−1の代わりにモニタリングを行う場合、ネットワークセンサS1が用いられるため、特徴データ34は、外部センサデータ313を含んでいる。特徴データ34と、固有特徴データ341と、使用中特徴データ342の詳細については、後述する。
設定ファイル44は、モニタリング装置M−4のモニタリング条件を設定したファイルである。モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1のモニタリング条件を引き継ぐ。しかし、モニタリング装置M−4の設定ファイル44は、後述するように、モニタリング装置M−1の設定ファイル41と同じファイルであるとは限らない。設定ファイル44は、装置設定ファイル441と、センサ設定ファイル412とを含む。
装置設定ファイル441は、モニタリング装置M−4の動作条件を設定したデータである。装置設定ファイル441は、故障したモニタリング装置M−1の動作条件が反映されたファイルである。ただし、装置設定ファイル441は、装置設定ファイル411と同一のファイルであるとは限らない。例えば、モニタリング装置M−4が故障したモニタリング装置M−1と異なる機種である場合、モニタリング装置M−4は、装置設定ファイル411を自装置の仕様にあった内容に修正することにより、装置設定ファイル441を生成する。
センサ設定ファイル412は、上述のように、ネットワークセンサS1の動作条件を記録したデータである。モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1と同様に、ネットワークセンサS1を用いてモニタリングを行うため、設定ファイル44は、センサ設定ファイル412を包含する。
(センサ接続部142)
センサ接続部142は、ネットワークセンサS1とネットワーク3を介して通信する。センサ接続部142は、ネットワークセンサS1の存在を映像記録装置R1から通知された場合、記憶装置141に保存されたセンサ設定ファイル412をネットワークセンサS1に送信する。また、センサ接続部142は、図2に示す検出データ取得部112と同様に、ネットワークセンサS1から送信される温度検出データ11Sを取得する。センサ接続部142は、取得した温度検出データ11Sをモニタリング装置M−4における送信判断部108に出力する。
(動作管理部143)
動作管理部143は、装置探索パケット81を映像記録装置R1から受信した場合、装置探索応答パケット82を映像記録装置R1に送信する。装置探索パケット81は、モニタリング装置M−1が故障した際に、映像記録装置R1がモニタリング装置M−1の代替装置の候補を探索するために用いられる。動作管理部143は、映像記録装置R1の要求に応じて、固有特徴データ341を映像記録装置R1に送信する。
また、動作管理部143は、設定ファイル41を映像記録装置R1から受信した場合、受信した設定ファイル41を修正して設定ファイル44を生成する。動作管理部143は、生成した設定ファイル44に基づいて、モニタリング装置M−4のモニタリング条件を変更する。
{1.5.映像記録装置R1の構成}
図4は、図1に示す映像記録装置R1の構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、映像記録装置R1は、記録映像取得部51と、表示制御部52と、デコーダ53と、モニタ54と、HDD55と、管理部56とを備える。
記録映像取得部51は、モニタリング装置M−1〜M−3から記録用映像データ11C〜31Cを取得し、取得した記録用映像データ11C〜31CをHDD55に保存する。
表示制御部52は、モニタリング装置M−1〜M−3からのライブ映像をモニタ54に表示するための制御を行う。具体的には、モニタリング装置M−1〜M−3の中からライブ映像の表示対象を選択し、選択した表示対象のモニタリング装置に対してライブ用映像データの送信を指示する。表示制御部52は、表示対象のモニタリング装置から送信されるライブ用映像データを受信する。
デコーダ53は、表示制御部52が受信したライブ用映像データをデコードして、映像データを生成する。モニタ54は、ライブ表示画面を表示する。ライブ表示画面は、表示制御部52により生成され、表示対象のモニタリング装置の映像データを所定の表示レイアウトに従って配置した画面である。
また、表示制御部52は、オペレータの操作に応じて、HDD55に保存されている記録用映像データ11C〜31Cをモニタ54に表示する。この場合、表示制御部52は、HDD55に保存されている記録用映像データ11C〜31Cをデコーダ53にデコードさせる。
HDD55は、記録用映像データ11C〜31Cと、設定ファイル41〜43と、管理データ57とを保存する。映像記録装置R1は、バックアップのために、設定ファイル41〜43をモニタリング装置M−1〜M−3から取得し、取得した設定ファイル41〜43をHDDに保存する。
管理データ57は、モニタリング装置M−1〜M−3の識別情報と、モニタリング装置M−1〜M−3の特徴とを対応付けたデータベースである。管理データ57は、基本テーブル571と、特徴テーブル572とを含む。基本テーブル571は、映像記録装置R1がモニタリング装置M−1〜M−3を管理するために用いられるデータを記録したテーブルである。特徴テーブル572は、モニタリング装置M−1〜M−3が有する特徴を記録したテーブルである。管理データ57の詳細については後述する。
管理部56は、管理データ57を用いてモニタリング装置M−1〜M−3を管理する。管理部56は、動作確認部561と、装置探索部562と、特徴データ取得部563と、特徴判断部564と、更新部565と、通知部566とを備える。
動作確認部561は、モニタリング装置M−1〜M−3と通信して、モニタリング装置M−1〜M−3の各々の動作状況を確認する。
装置探索部562は、モニタリング装置M−1〜M−3のうちいずれか1つのモニタリング装置で故障が発生した場合、故障したモニタリング装置の代替装置の候補を探索する。
特徴データ取得部563は、装置探索部562が代替装置の候補としてモニタリング装置M−4を検出した場合、モニタリング装置M−4の特徴データ34をモニタリング装置M−4から取得する。具体的には、特徴データ取得部563は、固有特徴データ341及び使用中特徴データ342を取得する。
特徴判断部564は、モニタリング装置M−1が故障した場合、故障したモニタリング装置M−1の特徴データ31と、モニタリング装置M−4の特徴データ34とに基づいて、モニタリング装置M−4を故障装置の代替装置として使用できるか否かを判断する。本実施の形態では、特徴判断部564が、故障したモニタリング装置M−1の使用中特徴データ312とモニタリング装置M−4の固有特徴データ341とを用いる場合を説明するが、これに限られるものではない。
更新部565は、特徴判断部564がモニタリング装置M−4を故障したモニタリング装置の代替装置として使用できると判断した場合、モニタリング装置M−4を管理対象に含めるように管理データ57を更新する。
通知部566は、故障したモニタリング装置がモニタリング装置M−1である場合、ネットワークセンサS1の存在をモニタリング装置M−4に通知する。具体的には、通知部566は、設定ファイル41をモニタリング装置M−4に送信することにより、ネットワークセンサS1の存在を通知する。
{2.特徴データ31の構造}
図5は、図2に示す特徴データ31のデータ構造を示すブロック図である。図5を参照して、特徴データ31は、上述のように、モニタリング装置M−1が有する特徴を記録したデータである。特徴データ31は、固有特徴データ311と、使用中特徴データ312と、外部センサデータ313とを有する。
固有特徴データ311は、固有基本データ311aと、固有カメラデータ311bと、固有センサデータ311cとを有する。固有基本データ311aは、モニタリング装置M−1が元来有する特徴のうち、基本的な特徴を記録したデータである。基本的な特徴とは、例えば、モニタリング装置M−1の型番、名称、装置設定ファイルの名称である。固有カメラデータ311bは、モニタリング装置M−1が元来有する特徴のうち、カメラC−1が有する特徴を記録したデータである。固有センサデータ311cは、モニタリング装置M−1が元来有する特徴のうち、センサに関する特徴を記録したデータである。
使用中特徴データ312は、使用中基本データ312aと、使用中カメラデータ312bと、使用中センサデータ312cとを有する。使用中基本データ312aは、固有基本データ311aに記録されている特徴のうちモニタリングに使用されている特徴を記録したデータである。使用中カメラデータ312bは、固有カメラデータ311bに記録されている特徴のうちモニタリングに使用されている特徴を記録したデータである。使用中センサデータ312cは、固有センサデータ311cに記録されている特徴のうちモニタリングに使用されている特徴を記録したデータである。
外部センサデータ313は、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用しているネットワークセンサの特徴を記録したデータである。
なお、ネットワークセンサS1とは別に、外付けセンサが、モニタリング装置M−1における接点入力部106(図2参照)に接続されている場合、外付けセンサについてのデータは、使用中センサデータ312cに記録される。外付けセンサのデータは、外部センサデータ313に記録されない。
モニタリング装置M−2,M−3についての特徴データは、図5に示す特徴データ31と同様のデータ構造を有する。モニタリング装置M−4についての特徴データ34は、図5に示す特徴データ31と同様のデータ構造を有する。
{3.管理データ57の内容}
図6は、管理データ57に記録される内容の一例を示す図である。図6に示すように、管理データ57は、基本テーブル571と、特徴テーブル572とを含む。
(基本テーブル571)
基本テーブル571は、モニタリング装置M−1〜M−3に関する基本的なデータを記録するテーブルである。図6に示す基本テーブル571において、装置型番は、モニタリング装置M−1〜M−3の各々の機種を示す番号である。名称は、モニタリングシステム100の管理者により割り当てられたモニタリング装置M−1〜M−3の名称である。状態は、モニタリング装置M−1〜M−3の各々の動作状況を示す。
表示枠番号は、モニタリング装置M−1〜M−3のライブ映像を映像記録装置R1のモニタ54に表示する場合おいて、モニタリング装置M−1〜M−3のライブ映像の表示位置を特定するパラメータである。記録チャネル番号は、モニタリング装置M−1〜M−3の記録用映像データ11C〜31CをHDD55に記録する場合における、記録用映像データ11C〜31Cの記録場所を特定するパラメータである。
なお、基本テーブル571は、図6に示す項目以外の項目のデータを記録してもよい。例えば、基本テーブル571は、モニタリング装置M−1〜M−3の各々のシリアル番号を記録してもよい。
設定ファイル名は、モニタリング装置M−1〜M−3についての設定ファイル41〜43の各々のファイル名を示す。映像記録装置R1における設定ファイル41〜43の保存場所は、予め設定されている。
(特徴テーブル572)
特徴テーブル572は、モニタリング装置M−1〜M−3の各々が有する特徴を記録するテーブルである。具体的には、特徴テーブル572は、固有特徴データ311と、固有特徴データ321と、固有特徴データ331とを記録する。
固有特徴データ311は、上述のように、モニタリング装置M−1が元来有する特徴を記録したデータであり、固有基本データ311aと固有カメラデータ311bと固有センサデータ311cとを有する。特徴テーブル572は、固有基本データ311aと固有カメラデータ311bと固有センサデータ311cとの各々を、5ビットのデータで記録している。
固有特徴データ321は、モニタリング装置M−2が元来有する特徴を記録したデータである。固有特徴データ321は、固有基本データ321aと、固有カメラデータ321bと、固有センサデータ321cとを有する。
固有特徴データ331は、モニタリング装置M−3が元来有する特徴を記録したデータである。固有特徴データ331は、固有基本データ331aと、固有カメラデータ331bと、固有センサデータ331cとを有する。
特徴テーブル572は、使用中特徴データ312と、使用中特徴データ322と、使用中特徴データ332とを記録する。
使用中特徴データ312は、上述のように、モニタリング装置M−1が元来有する特徴のうち、モニタリングに用いられている特徴を記録したデータである。使用中特徴データ312は、使用中基本データ312aと、使用中カメラデータ312bと、使用中センサデータ312cとを有する。例えば、特徴テーブル572は、使用中基本データ312aと使用中カメラデータ312bと使用中センサデータ312cとの各々を5ビットのデータで記録している。
使用中特徴データ322は、モニタリング装置M−2が元来有する特徴のうち、モニタリングに用いられている特徴を記録したデータである。使用中特徴データ322は、使用中基本データ322aと、使用中カメラデータ322bと、使用中センサデータ322cとを有する。
使用中特徴データ332は、モニタリング装置M−3が元来有する特徴のうち、モニタリングに用いられている特徴を記録したデータである。使用中特徴データ332は、使用中基本データ332aと、使用中カメラデータ332bと、使用中センサデータ332cとを有する。
特徴テーブル572は、モニタリング装置M−1の外部センサデータ313を記録する。モニタリング装置M−2,M−3は、ネットワークセンサをモニタリングに使用しない。このため、特徴テーブル572は、モニタリング装置M−2,M−3の外部センサデータを記録していない。
外部センサデータ313は、ネットワークセンサS1が有する特徴を記録するデータである。図6に示す例では、外部センサデータ313は、5ビットのデータとして特徴テーブル572に記録される。モニタリング装置M−1が2つ以上のネットワークセンサを使用する場合、各ネットワークセンサについての外部センサデータ313を記録する欄が、特徴テーブル572におけるモニタリング装置M−1のレコードに追加される。
(モニタリング装置M−1の具体的な特徴)
図7は、モニタリング装置M−1についての固有特徴データ311及び使用中特徴データ312の具体的な内容の一例を示す図である。図7は、固有特徴データ311及び使用中特徴データ312の内容を、項目ごとに具体的に示している。固有特徴データ311及び使用中特徴データ312は、図7に示す各項目の内容をビットデータとして保持する。ビットデータの長さは、固有特徴データ311及び使用中特徴データ312に記録される項目の数に応じて適宜変更される。
以下、図7を参照しながら、モニタリング装置M−1が元来有する特徴(固有特徴データ311に記録される内容)について説明する。
固有特徴データ311に記録されるモニタリング装置M−1の特徴は、基本、カメラ、センサに分類される。「基本」の項目には、モニタリング装置M−1の基本的な特徴として、形状、設置可能場所、使用可能な記録メディア、ネットワーク機能が設定されている。固有基本データ311aは、「基本」の項目における設定内容を記録する。
形状は、モニタリング装置M−1の筐体の形状を示している。固有基本データ311aは、モニタリング装置M−1の筐体がドーム型であることを記録する。設置可能場所は、モニタリング装置M−1を設置可能な場所を示している。固有基本データ311aには、「屋内」及び「屋外」のどちらにでも設置可能であることが記録されている。
使用可能な記録メディアは、記録用映像データ11Cを記録することができるメディアを示している。固有基本データ311aには、記録用映像データ11Cを映像記録装置R1内のHDD55に記録でき、モニタリング装置M−1が備えるSDカードに記録できないことを示す内容が記録されている。ネットワーク機能は、モニタリング装置M−1が利用可能なネットワーク機能を示している。固有基本データ311aには、モニタリング装置M−1が図7に示すネットワーク機能の全てを利用可能であることが記録されている。
「カメラ」の項目には、カメラC−1に関する機能として、例えば、画像圧縮方式及び解像度が設定される。固有カメラデータ311bには、「カメラ」の項目における設定内容が記録されている。
画像圧縮方式は、カメラC−1の符号化部102が対応する符号化方式を示している。固有カメラデータ311bには、カメラC−1が図7に示す全ての符号化方式を使用可能であることが記録されている。解像度は、カメラC−1における撮像部101の解像度を示している。固有カメラデータ311bには、撮像部101の解像度がVGAであることが記録されている。
「センサ」の項目には、イベント検出装置E−1が備えるイベント検出機能が設定されている。固有センサデータ311cには、「センサ」の項目における設定内容が記録されている。
固有センサデータ311cにおいて、動き検出、接点入力、照度の各項目が使用可能となっている。このことから、イベント検出装置E−1は、動き検出部105により検出される画像の変化、接点入力部106から入力されるセンシングデータ、照度センサ107により検出される照度に基づいて、イベントを検出できることが分かる。
図7において、使用中特徴データ312は、固有特徴データ311において使用可能と記録されたモニタリング装置M−1の特徴の中で、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用している特徴を記録する。
例えば、図7に示す固有基本データ311aの設置可能場所を参照した場合、モニタリング装置M−1は、屋内及び屋外の両者で使用可能である。一方、図7に示す使用中基本データ312aの設置可能場所を参照すると、モニタリング装置M−1は、屋外で使用中であることが分かる。
図7に示す固有カメラデータ311bの画像圧縮方式を参照した場合、モニタリング装置M−1は、JPEG、MPEG2、H.264及びH.265に対応している。一方、図7に示す使用中カメラデータ312bの画像圧縮方式の項目を参照すると、モニタリング装置M−1は、MPEG2を使用中であることが分かる。つまり、記録用映像データ11C及びライブ用映像データ31Dは、MPEG2方式で符号化されたデータである。
図7に示す固有センサデータ311cのイベント検出機能を参照した場合、モニタリング装置M−1は、動き検出、接点入力及び照度を使用可能である。一方、図7に示す使用中センサデータ312cのイベント検出機能の項目を参照すると、モニタリング装置M−1は、動き検出機能、接点入力及び照度を使用中であることが分かる。
{4.モニタリングシステム100の動作}
{4.1.映像データの送信}
(記録用映像データの送信)
図8は、モニタリング装置M−1がライブ用映像データ11Dを映像記録装置R1に送信するときのモニタリング装置M−1の動作を示すシーケンス図である。
図8を参照して、映像記録装置R1は、オペレータの操作に応じて、ライブ映像の送信をモニタリング装置M−1に要求する(ステップS101)。
モニタリング装置M−1における映像送信部104は、映像記録装置R1からライブ映像の送信要求を受けた場合、ライブ用映像データ11Dの送信を開始する(ステップS102)。具体的には、映像送信部104は、符号化部102からリアルタイムに出力される符号化映像データ11Bを取得し、取得した符号化映像データ11Bをライブ用映像データ11Dとして映像記録装置R1に送信する。
映像記録装置R1における表示制御部52は、モニタリング装置M−1から受信したライブ用映像データ11Dをモニタ54に表示する(ステップS103)。このとき、表示制御部52は、モニタ54におけるライブ用映像データ11Dの表示位置を、基本テーブル571(図6参照)に記録されたモニタリング装置M−1の表示枠番号に基づいて決定する。表示制御部52は、他のモニタリング装置のライブ映像を、モニタリング装置M−1のライブ用映像データ11Dとともにモニタ54に表示してもよい。
表示制御部52は、オペレータの操作に応じて、ライブ用映像データ11Dの送信停止要求をモニタリング装置M−1に送信する(ステップS104)。モニタリング装置M−1において、映像送信部104は、映像記録装置R1の送信停止要求に応じて、ライブ用映像データ11Dの送信を停止する(ステップS105)。
(記録用映像データの送信)
図9は、モニタリング装置M−1が記録用映像データ11Cを映像記録装置R1に送信するときのモニタリング装置M−1の動作を示すシーケンス図である。
図9に示すように、モニタリング装置M−1において、イベント検出装置E−1が、イベントを検出する(ステップS201)。例えば、動き検出部105が、撮像部101により生成された映像データ11Aにおいて時間的な変化を検出する。動き検出部105は、動きが検出されたことを示す動き検出通知を送信判断部108に出力する。
送信判断部108は、動き検出通知の内容に基づいて、記録用映像データ11Cを映像記録装置R1に送信するか否かを判断する(ステップS202)。例えば、送信判断部108は、動き検出通知を受けた時刻が前回の動き検出通知を受けた時刻から所定時間を経過していた場合、記録用映像データ11Cの送信を決定する。
送信判断部108が記録用映像データ11Cの送信を決定した場合、映像送信部104は、バッファ103に記録された記録用映像データ11Cのうち、送信対象となる記録用映像データ11Cを決定する(ステップS203)。例えば、送信判断部108が、動き検出部105からの動き検出通知に基づいて、記録用映像データ11Cの送信を決定したと仮定する。この場合、映像送信部104は、送信判断部108が動き検出通知を受けた時刻(基準時刻)の5秒前の時刻から基準時刻の10秒後の時刻までの期間における記録用映像データ11Cを送信対象に決定する。
モニタリング装置M−1の映像送信部104は、ステップS203で送信対象に決定した記録用映像データ11Cを映像記録装置R1に送信する(ステップS204)。映像記録装置R1における記録映像取得部51は、モニタリング装置M−1からの記録用映像データ11Cを、HDD55に保存する(ステップS205)。
{4.2.動作確認}
図10は、映像記録装置R1及びモニタリング装置M−1が互いに動作確認を行うときの動作を示すシーケンス図である。本実施の形態では、映像記録装置R1及びモニタリング装置M−1は、MQTT(Message Queue Telemetry Transport)プロトコルを用いて、互いに動作確認を行う。
(コネクションの確立)
最初に、映像記録装置R1及びモニタリング装置M−1は、コネクションA1を確立する(ステップS301)。コネクションA1において、モニタリング装置M−1がパブリッシャであり、映像記録装置R1がサブスクライバである。MQTTプロトコルでは、情報(トピック)を供給する装置がパブリッシャと呼ばれ、情報(トピック)を購読する装置がサブスクライバと呼ばれる。コネクションA1において、供給される情報(トピック)は、例えば、記録用映像データ11Cや、モニタリング装置M−1の動作状況を示す動作確認応答パケットである。また、コネクションA1において、パブリッシャであるモニタリング装置M−1が、MQTTプロトコルにおけるブローカーとしても動作する。
ステップS301において、映像記録装置R1における動作確認部561が、コネクション確立要求をモニタリング装置M−1に送信する。モニタリング装置M−1の接続情報(IPアドレス等)は、モニタリング装置M−1のモニタリング条件が設定されている装置設定ファイル411(図4参照)に記録されている。モニタリング装置M−1における動作管理部113は、映像記録装置R1からのコネクション確立要求に対する応答(ACK)を映像記録装置R1に送信する。これにより、コネクションA1が確立される。
映像記録装置R1及びモニタリング装置M−1は、コネクションA1とは別のコネクションA2を確立する(ステップS302)。コネクションA2において、映像記録装置R1がパブリッシャであり、モニタリング装置M−1がサブスクライバである。コネクションA2において、供給される情報(トピック)は、例えば、映像記録装置R1の動作状況を示す動作確認応答パケットである。また、コネクションA2において、パブリッシャである映像記録装置R1が、MQTTプロトコルにおけるブローカーとしても動作する。
本実施の形態では、映像記録装置R1及びモニタリング装置M−1の各々は、動作状況を通知するための動作確認パケットを受信しており、MQTTプロトコルにおけるサブスクライバとして動作する。このため、映像記録装置R1及びモニタリング装置M−1の各々がパブリッシャとして動作できるようにするために、2つのコネクションA1,A2が確立される。
ステップS302において、モニタリング装置M−1における動作管理部113は、コネクション確立要求を映像記録装置R1に送信する。動作管理部113は、映像記録装置R1の接続情報(IPアドレス)を、ステップS301で受けるコネクション確立要求から取得する。映像記録装置R1における動作確認部561は、モニタリング装置M−1からのコネクション確立要求に対する応答(ACK)をモニタリング装置M−1に送信する。これにより、コネクションA2が確立される。
(動作確認パケットの送信)
映像記録装置R1は、コネクションA1を使用して、モニタリング装置M−1の動作確認を行う(ステップS303)。
具体的には、映像記録装置R1における動作確認部561が、コネクションA1を介して、動作確認パケット61をモニタリング装置M−1に送信する。モニタリング装置M−1における動作管理部113は、動作確認パケット61を受けた場合、モニタリング装置M−1で異常が発生しているか否かを確認する。モニタリング装置M−1の異常は、例えば、撮像部101(図2参照)の故障などであり、モニタリング装置M−1がモニタリングを継続する上で支障となる状態のことである。
異常がない場合、動作管理部113は、通常動作であることを示す動作確認応答パケット62を映像記録装置R1に送信する。異常がある場合、動作管理部113は、異常の内容を記録した動作確認応答パケット62を映像記録装置R1に送信する。モニタリング装置M−1で異常があった場合における映像記録装置R1の動作については、後述する。
モニタリング装置M−1は、コネクションA2を使用して、映像記録装置R1の動作確認を行う(ステップS304)。
具体的には、モニタリング装置M−1における動作管理部113は、コネクションA2を介して、動作確認パケット71を映像記録装置R1に送信する。映像記録装置R1における動作確認部561は、動作確認パケット71を受けた場合、異常があるか否かを確認する。映像記録装置R1の異常は、例えば、HDD55(図4参照)の記録容量が足りないなど、記録用映像データ11CのHDD55への保存又はライブ用映像データ11Dのモニタ54への表示に支障をきたす状態のことである。
異常がない場合、動作確認部561は、通常動作であることを示す動作確認応答パケット72をモニタリング装置M−1に送信する。一方、異常がある場合、動作確認部561は、動作異常の内容を記録した動作確認応答パケット72をモニタリング装置M−1に送信する。モニタリング装置M−1における動作管理部113は、映像記録装置R1で異常が発生している場合、記録用映像データ11C又はライブ用映像データ11Dの送信先を、映像記録装置R1の予備機などに変更する。
映像記録装置R1によるモニタリング装置M−1の動作確認(ステップS303)と、モニタリング装置M−1による映像記録装置R1の動作確認(ステップS304)とは、一定の時間(例えば、3分間)が経過するたびに繰り返される。
(コネクションの切断)
映像記録装置R1における動作確認部561は、コネクションA1を切断する場合、切断要求をモニタリング装置M−1に送信する(ステップS305)。これにより、コネクションA1が切断される。モニタリング装置M−1における動作管理部113は、コネクションA2を切断する場合、切断要求を映像記録装置R1に送信する(ステップS306)。これにより、コネクションA2が切断される。
映像記録装置R1における動作確認部561は、モニタリング装置M−1に対する動作確認と同様に、モニタリング装置M−2,M−3に対して動作確認を行う。モニタリング装置M−2,M−3は、モニタリング装置M−1と同様に、映像記録装置R1に対して動作確認を行う。モニタリング装置M−2,M−3の動作確認は、上記と同様であるため、その説明を省略する。
(ネットワークセンサS1の動作確認)
モニタリング装置M−1は、映像記録装置R1だけでなく、ネットワークセンサS1と動作確認を行う。モニタリング装置M−1とネットワークセンサS1とは、MQTTプロトコルを用いて、互いに動作確認を行う。モニタリング装置M−4とネットワークセンサS1とにより行われる動作確認は、図10に示す処理と同様の処理であるため、その詳細な説明を省略する。
モニタリング装置M−1における動作管理部113は、ネットワークセンサS1との動作確認結果に基づいて、ネットワークセンサS1の動作状況を示すセンサ状況データを作成し、動作確認応答パケット62に含める。映像記録装置R1は、動作確認応答パケット62に含まれるセンサ状況データに基づいて、ネットワークセンサS1で異常が発生しているか否かを判断する。
{4.3.モニタリング装置M−1の交換}
図11は、モニタリング装置M−1が故障した場合におけるモニタリングシステム100の動作を示すシーケンス図である。図12は、映像記録装置R1がモニタリング装置M−1で異常が発生したことを認識した場合に更新された管理データ57を示す図である。
図11は、モニタリング装置M−1で故障が発生してから、映像記録装置R1がモニタリング装置M−4をモニタリング装置M−1の代替装置の候補として検出するまでのモニタリングシステム100の動作を示している。
(モニタリング装置M−1における異常発生)
図11を参照して、映像記録装置R1及びモニタリング装置M−1は、動作確認を定期的に実行する(ステップS401)。ステップS401は、図10に示すステップS303,S304と同じ処理である。モニタリング装置M−1〜M−3がモニタリングを通常通り行っている場合、管理データ57には、図6に示す内容が記録されている。
動作確認応答パケット62がモニタリング装置M−1での異常発生を示している場合、映像記録装置R1における動作確認部561は、モニタリング装置M−1で異常が発生したことを認識する(ステップS402)。更新部565は、動作確認部561がモニタリング装置M−1での異常発生を認識したため、モニタリング装置M−1で異常が発生したことを管理データ57の基本テーブル571に記録する。
ここで、モニタリング装置M−1の撮像部101において異常が発生した場合を例にして説明する。この場合、動作確認応答パケット62は、撮像部101での異常発生を示すデータを含む。更新部565は、撮像部101での異常発生を示すデータに基づいて、管理データ57を図6に示す内容から図12に示すに内容に更新する。図12を参照して、基本テーブル571において、モニタリング装置M−1の状態が「通常」から「撮像部異常」に変更されている。
モニタリング装置M−1において異常が発生した場合、動作確認部561は、モニタリング装置M−1に対して復旧を指示する。例えば、動作確認部561は、モニタリング装置M−1に対して再起動を指示する。再起動によってモニタリング装置M−1の異常が解消された場合、映像記録装置R1とモニタリング装置M−1とは、動作確認(ステップS401)を再び繰り返し実行する。
再起動によってもモニタリング装置M−1の異常が解消されない場合、動作確認部561は、モニタリング装置M−1で異常が発生したことを映像記録装置R1のオペレータに通知する(ステップS403)。例えば、動作確認部561は、モニタリング装置M−1で異常が発生したこと及びモニタリング装置M−1の交換を促すメッセージをモニタ54に表示する。
ステップS403の結果、モニタリング装置M−1をモニタリング装置M−4に置き換える作業が、モニタリングシステム100を保守する作業員によって開始される。
なお、動作確認部561は、モニタリング装置M−1から動作確認応答パケット62を受信することができない場合、モニタリング装置M−1で通信異常が発生したと判断してもよい。動作確認部561は、例えば、動作確認応答パケット62をモニタリング装置M−1から受信することができない回数が所定回数連続して発生した場合、モニタリング装置M−1で通信異常が発生したと判断することができる。
(モニタリング装置M−4の検出)
映像記録装置R1における装置探索部562は、モニタリング装置M−1の代替装置の候補を探索するために、装置探索パケット81の送信を開始する(ステップS404)。装置探索パケット81は、MQTTプロトコルではなく、UDP(User Datagram Protocol)によりネットワーク3にブロードキャストされる。
モニタリング装置M−1をモニタリング装置M−4に交換する作業が終了することにより、モニタリング装置M−4が、ネットワーク3に接続する(ステップS405)。
モニタリング装置M−4は、ネットワーク3に接続された時点で、映像記録装置R1からの装置探索パケット81を受信することが可能となる。モニタリング装置M−4における動作管理部143は、映像記録装置R1からの装置探索パケット81を受信した場合、装置探索応答パケット82を映像記録装置R1に送信する(ステップS406)。装置探索応答パケット82は、モニタリング装置M−4の接続情報(IPアドレスなど)、モニタリング装置M−4の装置型番を含む。
(モニタリング装置M−4の登録)
映像記録装置R1において、装置探索部562は、モニタリング装置M−4からの装置探索応答パケット82を受信する。これにより、装置探索部562は、モニタリング装置M−4をモニタリング装置M−1の代替装置の候補として検出したと判断する(ステップS407)。装置探索部562は、装置探索パケット81の送信を停止する。
図13は、モニタリング装置M−4が代替装置の候補として検出された場合における、モニタリングシステム100の動作を示すシーケンス図である。図13は、図11に示すステップS407以降におけるモニタリングシステム100の動作を示している。
装置探索部562がモニタリング装置M−4を検出した場合、特徴データ取得部563は、モニタリング装置M−4の固有特徴データ341の送信をモニタリング装置M−4に要求する(ステップS408)。
モニタリング装置M−4における記憶装置141(図3参照)には、モニタリング装置M−4の特徴データ34が予め格納されている。特徴データ34において、固有特徴データ341には、モニタリング装置M−4が元来有する特徴が記録されている。モニタリング装置M−4は、ネットワーク3に接続された時点でモニタリングに用いられていない。このため、使用中特徴データ342には、モニタリング装置M−4の全ての特徴が「未使用」と記録されている。ステップS408の時点で、モニタリング装置M−4は、ネットワークセンサS1を使用していないため、特徴データ34は、外部センサデータ313を含まない。
モニタリング装置M−4における動作管理部143は、固有特徴データ341の送信要求に応じて、記憶装置141から固有特徴データ341を読み出す。動作管理部143は、読み出した固有特徴データ341を映像記録装置R1に送信する(ステップS409)。
映像記録装置R1における特徴データ取得部563は、モニタリング装置M−4から送信された固有特徴データ341を取得する。ステップS406で送信された装置探索応答パケット82の内容と、ステップS409で送信された固有特徴データ341を用いて、モニタリング装置M−4に関するデータを図12に示す管理データ57に追加する(ステップS410)。
図14は、ステップS410により、モニタリング装置M−4に関するデータが追加された管理データ57を示す図である。
モニタリング装置M−4がモニタリング装置M−1の代替装置の候補として検出されている。このため、図14に示すように、更新部565は、モニタリング装置M−4のレコードとして、行番号が「004」に設定されたレコードを基本テーブル571及び特徴テーブル572に追加する。
更新部565は、モニタリング装置M−4の装置型番を、基本テーブル571に追加されたモニタリング装置M−4のレコードに書き込む。装置型番は、モニタリング装置M−4からの装置探索応答パケット82に含まれている。
更新部565は、基本テーブル571に追加されたモニタリング装置M−4のレコードにおいて、モニタリング装置M−4の状態を「未登録」と書き込む。また、基本テーブル571において、モニタリング装置M−4のレコードは、装置ID、名称、表示枠番号、記録チャネル番号及び設定ファイル名を記録していない。これらの理由は、ステップS410が実行される時点で、モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1の代替装置に決定されていないためである。
更新部565は、モニタリング装置M−4の固有特徴データ341を、特徴テーブル572に追加されたモニタリング装置M−4のレコードに書き込む。固有特徴データ341は、固有基本データ341aと、固有カメラデータ341bと、固有センサデータ341cとを含む。固有特徴データ341は、モニタリング装置M−4が元来有する特徴を記録したデータであり、固有特徴データ311と同様のデータ構造を有する。このため、固有特徴データ341の詳細な説明を省略する。モニタリング装置M−4の型番は、モニタリング装置M−1の型番と異なるため、モニタリング装置M−4の固有特徴データ341は、モニタリング装置M−1の固有特徴データ311と異なる。
(代替装置の決定)
特徴判断部564は、ステップS410で更新された管理データ57(図14参照)を用いて、モニタリング装置M−4をモニタリング装置M−1の代替装置として使用できるか否かを決定する(ステップS411)。具体的には、特徴判断部564は、異常が発生したモニタリング装置M−1の使用中特徴データ312を、モニタリング装置M−4の固有特徴データ341と比較する。
モニタリング装置M−1がネットワークセンサS1をモニタリングに使用しているが、特徴判断部564は、ステップS411において、ネットワークセンサS1の特徴を記録した外部センサデータ313を使用しない。この理由は、異常が発生していないネットワークセンサS1を引き続き利用することができるためである。
特徴判断部564は、比較結果に基づいて、モニタリング装置M−4がモニタリング装置M−1でモニタリングに使用されていた特徴を含んでいるか否かを判断する。
モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1がモニタリングで使用している全ての特徴を含んでいない場合、特徴判断部564は、モニタリング装置M−4を異常が発生したモニタリング装置M−1の代替装置として使用できないことを決定する。この場合、更新部565は、基本テーブル571及び特徴テーブル572におけるモニタリング装置M−4のレコードを削除する。装置探索部562は、代替装置の候補の探索を再開するために装置探索パケット81の送信を開始する(ステップS404)。装置探索部562は、モニタリング装置M−4以外の装置から装置探索応答パケット82を受信した場合、代替装置の候補を新たに検出したと判断する。
一方、モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1がモニタリングで使用している全ての特徴を含んでいる場合、特徴判断部564は、モニタリング装置M−4をモニタリング装置M−1の代替装置に決定する。更新部565は、異常が発生したモニタリング装置M−1に代えて、モニタリング装置M−4を管理対象に含めるように、管理データ57を更新する(ステップS412)。
図15は、モニタリング装置M−4がモニタリング装置M−1の代替装置に決定された場合において、更新部565により更新された管理データ57を示す図である。
モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1の代替装置であるため、モニタリング装置M−1の装置ID、名称、表示枠番号及び記録チャネル番号を引き継ぐ。このため、更新部565は、図15に示すように、モニタリング装置M−1の装置ID、名称、表示枠番号及び記録チャネル番号を、基本テーブル571におけるモニタリング装置M−4のレコードに記録する。後述するように、モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−4の設定ファイル41を修正して、モニタリング装置M−4の設定ファイル44を生成する。このため、ステップS412の時点では、モニタリング装置M−1の設定ファイル41は、モニタリング装置M−1のレコードに記録され、モニタリング装置M−4の設定ファイル44は、モニタリング装置M−4のレコードに記録されない。
更新部565は、モニタリング装置M−1の使用中特徴データ312を、特徴テーブル572におけるモニタリング装置M−4のレコードに使用中特徴データ342として記録する。特徴テーブル572において、使用中特徴データ342は、モニタリング装置M−1の使用中特徴データ312と同じ内容を有する。
また、更新部565は、モニタリング装置M−1の外部センサデータ313を、特徴テーブル572におけるモニタリング装置M−4のレコードに記録する。
更新部565は、設定ファイル41のファイル名を除き、管理データ57におけるモニタリング装置M−1に関するデータを削除する。図15に示す例では、更新部565は、基本テーブル571及び特徴テーブル572において、モニタリング装置M−1のレコードそのものは削除されない。
この結果、モニタリング装置M−1のモニタリング条件が、管理データ57において、モニタリング装置M−4に引き継がれる。しかし、ステップS412が実行された時点で、モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1と同じ条件でモニタリングすることができない。具体的には、装置設定ファイル411の内容がモニタリング装置M−4に反映されていないため、モニタリング装置M−4は、ネットワークセンサS1を利用してモニタリングすることができない。このため、ステップS412が実行された時点で、更新部565は、基本テーブル571におけるモニタリング装置M−4の状態を、モニタリングの開始前であることを示す「開始前」と記録する。
(モニタリング条件の反映)
上述のように、モニタリング装置M−4がモニタリング装置M−1の代替装置に決定された場合、モニタリング装置M−1のモニタリング条件がモニタリング装置M−4に反映される。以下、図13を参照しながら、詳しく説明する。
モニタリング装置M−4と映像記録装置R1とは、MQTTプロトコルに基づくコネクションB1,B2を確立する(ステップS413)。コネクションB1では、モニタリング装置M−4がパブリッシャであり、映像記録装置R1がサブスクライバである。コネクションB2では、映像記録装置R1がパブリッシャであり、モニタリング装置M−4がサブスクライバである。ステップS413は、ステップS301,S302(図10参照)と同様の処理であるため、その詳細な説明を省略する。
映像記録装置R1における通知部566は、コネクションB2を介して、HDD55に保存されているモニタリング装置M−1の設定ファイル41を、モニタリング装置M−4に送信する(ステップS414)。設定ファイル41は、ネットワークセンサS1の動作条件及び接続情報を記録したセンサ設定ファイル412を含む。このため、通知部566は、ステップS414を実行することにより、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用していたネットワークセンサS1の存在をモニタリング装置M−4に通知する。
モニタリング装置M−4における動作管理部143は、ステップS414で受信した設定ファイル41を記憶装置141に保存する。動作管理部143は、設定ファイル41に含まれる装置設定ファイル411を修正する(ステップS415)。ステップS415により、装置設定ファイル441が生成される。
ステップS415で実行される装置設定ファイル411の修正について説明する。例えば、モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1と異なる機種である場合、モニタリング装置M−1の動作条件を記録した装置設定ファイル411をそのまま使用することができない。この場合、動作管理部143は、自装置(モニタリング装置M−4)の仕様に合わせて、装置設定ファイル411を修正する。
モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1が有していない新たな特徴を有している場合、この新たな特徴の使用条件を新たに設定する必要がある。例えば、モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1が有していない新たな特徴として映像のコントラスト調整機能を有している場合、動作管理部143は、コントラスト調整機能を使用する条件を装置設定ファイル411に追加して、装置設定ファイル441を生成する。コントラスト調整機能の使用条件として、例えば、カメラC−4が逆光の条件下で撮影した場合などが挙げられる。
モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1の特徴を有していない場合がある。この場合、動作管理部143は、モニタリング装置M−4が有していない特徴についての条件を装置設定ファイル411から削除して、装置設定ファイル441を生成する。
動作管理部143は、ステップS414で受信した装置設定ファイル411を変更しなくてもよい場合、装置設定ファイル411をそのまま設定ファイル441として使用する。
動作管理部143は、装置設定ファイル441を生成する際に、ネットワークセンサS1の動作条件が記録されたセンサ設定ファイル412を変更しない。モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1と同様に、ネットワークセンサS1をモニタリングに用いるためである。
動作管理部143は、ステップS415で生成された装置設定ファイル415に基づいて、モニタリング装置M−4の動作条件を変更する(ステップS416)。
モニタリング装置M−4における動作条件の変更(ステップS416)の後に、モニタリング装置M−4におけるセンサ接続部142は、装置設定ファイル411に含まれるネットワークセンサS1の接続情報を用いて、モニタリング装置M−4とネットワークセンサS1との間にコネクションC1,C2を確立する(ステップS417)。コネクションC1では、ネットワークセンサS1がパブリッシャであり、モニタリング装置M−4がサブスクライバである。コネクションC2では、モニタリング装置M−4がパブリッシャであり、ネットワークセンサS1がサブスクライバである。ステップS417は、ステップS301,S302(図10参照)と同様の処理であるため、その詳細な説明を省略する。
センサ接続部142は、記憶装置141に保存されている設定ファイル44からセンサ設定ファイル412を抽出する。センサ接続部142は、その抽出したセンサ設定ファイル412を、コネクションC2を介してネットワークセンサS1に送信する(ステップS418)。
ネットワークセンサS1は、ステップS418で受信したセンサ設定ファイル412に従って、動作条件を変更する(ステップS419)。モニタリング装置M−1で異常が発生した場合、ネットワークセンサS1の動作条件が変更される場合がある。例えば、ネットワークセンサS1は、モニタリング装置M−1と通信できない場合、通信を復旧するために再起動することが考えられる。再起動の際に、ネットワークセンサS1の動作条件が初期化される虞がある。モニタリング装置M−1がモニタリング装置M−4に交換された場合であっても、ネットワークセンサS1は、ステップS419により、モニタリング装置M−1に温度検出データ11Sを送信する時と同じ条件で動作することが可能となる。
ステップS416でモニタリング装置M−4のモニタリング条件が変更され、ステップでネットワークセンサS1の動作条件が変更されることにより、モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1と同じ条件でモニタリングを開始することができる。
(設定ファイルのバックアップ)
図13に示すステップS420〜S422は、モニタリング装置M−4のモニタリング条件の変更に実際に用いられた設定ファイル44を、映像記録装置R1にバックアップするために実行される。
ネットワークセンサS1は、コネクションC1を介して、動作条件の設定に用いたセンサ設定ファイル412をモニタリング装置M−4に送信する(ステップS420)。
モニタリング装置M−4において、動作管理部143は、モニタリング装置M−4の設定ファイル44を新たに生成して、映像記録装置R1に送信する(ステップS421)。設定ファイル44は、ステップS415で生成した装置設定ファイル441と、ステップS420で受信したセンサ設定ファイル412とを含む。設定ファイル44は、コネクションB1を介して送信される。
映像記録装置R1において、通知部566は、モニタリング装置M−4から設定ファイル44を受信する。これにより、通知部566は、モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1と同じ条件でモニタリングを開始したと判断する。
図16は、図13に示すステップS422が終了した時点における管理データ57を示す図である。更新部565は、基本テーブル571を、図15に示す内容から図16に示す内容に変更する。図16に示すように、図15に示す基本テーブル571において、モニタリング装置M−4のレコードの状態の欄が、「開始前」から「正常」に変更されている。図15に示す基本テーブル571において、設定ファイル44のファイル名が、モニタリング装置M−4のレコードの設定ファイル名の欄に記録されている。設定ファイル41のファイル名が、モニタリング装置M−1のレコードの設定ファイル名の欄から削除される。上述のように、モニタリング装置M−4が設定ファイル41とは別に新たな設定ファイル44を生成するため(ステップS421。図13参照)、設定ファイル44のファイル名は、設定ファイル41のファイル名と異なる。
通知部566は、ステップS421で送信された設定ファイル44をHDD55に保存する(ステップS422)。これにより、モニタリング装置M−1をモニタリング装置M−4に交換する処理が終了する。
その後、映像記録装置R1とモニタリング装置M−4とは、コネクションB1,B2を介して、互いに動作確認を行う(ステップS423)。モニタリング装置M−4とネットワークセンサS1とは、コネクションC1,C2を介して、互いに動作確認を行う(ステップS424)。ステップS423,S424は、図10に示す動作確認の処理と同じであるため、その説明を省略する。
このように、モニタリングシステム100において、映像記録装置R1は、モニタリング中のモニタリング装置M−1で異常が発生した場合、モニタリング装置M−4をモニタリング装置M−1の代替装置に決定する。映像記録装置R1は、ネットワークセンサS1の接続情報を含むセンサ設定ファイル412をモニタリング装置M−4に送信することにより、ネットワークセンサS1の存在をモニタリング装置M−4に通知する。モニタリング装置M−4は、ネットワークセンサS1の接続情報に基づいて、モニタリング装置M−4とネットワークセンサS1との間の接続を確立する。
これにより、モニタリング装置M−1をモニタリング装置M−4に置き換えた場合であっても、モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用していたネットワークセンサS1と接続することができる。モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1と同じモニタリング条件で、モニタリングを継続することができる。
{4.4.ネットワークセンサS1の交換}
ネットワークセンサS1で異常が発生した場合、モニタリング装置M−1は、ネットワークセンサS1の代わりとなるネットワークセンサS2を検出し、検出したネットワークセンサS2を利用してモニタリングを継続する。
以下、ネットワークセンサS1で異常が発生してからネットワークセンサS2の使用を開始するまでにおける、モニタリング装置M−1の動作を説明する。
図17は、ネットワークセンサS1を交換する場合におけるモニタリングシステム100の動作を示すシーケンス図である。
図17を参照して、モニタリング装置M−1は、ネットワークセンサS1を利用したモニタリングを行っている。モニタリング装置M−1とネットワークセンサS1とは、モニタリング中に、コネクションA3,A4を用いて互いに動作確認を定期的に行う(ステップS501)。コネクションA3では、ネットワークセンサS1がパブリッシャであり、モニタリング装置M−1がサブスクライバである。コネクションA4では、モニタリング装置M−1がパブリッシャであり、ネットワークセンサS1がサブスクライバである。また、モニタリング装置M−1と映像記録装置R1とは、コネクションA1,A2を用いて互いに動作確認を定期的に行う(ステップS502)。ステップS501,S502は、図10に示す動作確認と同様の処理であるため、その詳細な説明を省略する。
モニタリング装置M−1がモニタリングを行っている間に、ネットワークセンサS1で異常が発生する(ステップS503)。ネットワークセンサS1で発生する異常は、例えば、通信異常である。この場合、モニタリング装置M−1は、ネットワークセンサS1からの動作確認応答パケットを受信することができない。
モニタリング装置M−1における動作管理部113は、ネットワークセンサS1からの動作確認応答パケットを連続して所定回数受信できない場合、ネットワークセンサS1で異常が発生したと認識する(ステップS504)。あるいは、動作管理部113は、異常発生を示す通知を、コネクションA3を介してネットワークセンサS1から受けた場合、ネットワークセンサS1で異常が発生したと認識する。
動作管理部113は、ネットワークセンサS1での異常発生を、コネクションA1を介して映像記録装置R1に通知する(ステップS505)。具体的には、動作管理部113は、動作確認パケット61を映像記録装置R1から受けた際に、ネットワークセンサS1における異常発生を示すセンサ状況データを含む動作確認応答パケット62を、映像記録装置R1に送信する。
モニタリング装置M−1におけるセンサ接続部114は、ネットワークセンサS1の代わりとなるセンサを探索するために、センサ探索パケット66の送信を開始する(ステップS506)。
映像記録装置R1における動作確認部561は、ステップS505により、ネットワークセンサS1で異常が発生したことを認識する。動作確認部561は、ネットワークセンサS1で異常が発生したため、ネットワークセンサS1の交換が必要であることを示すメッセージをモニタ54に表示する。この結果、モニタリングシステム100を保守する作業員は、ネットワークセンサS1に代えてネットワークセンサS2を領域KB(図1参照)に設置する。ネットワークセンサS2は、ネットワーク3に接続される(ステップS507)。
ネットワークセンサS2は、センサ探索パケット66をモニタリング装置M−1から受信する。ネットワークセンサS2は、ネットワーク3において、モニタリング装置M−1〜M−3とMQTTプロトコルに基づくコネクションを確立していない。このため、ネットワークセンサS2は、センサ探索パケット66に対する応答として、センサ探索応答パケット67をモニタリング装置M−1に送信する(ステップS508)。
センサ探索パケット66は、モニタリング装置M−1がモニタリングを継続するために必要なセンサの特徴を示す特徴要求データを含む。ネットワークセンサS2は、センサ探索パケット66に含まれる特徴要求データを参照して、ネットワークセンサS2が特徴要求データに含まれる特徴を有しているか否かを判断する。ネットワークセンサS2は、特徴要求データに含まれる特徴を有している場合、センサ探索応答パケット67をモニタリング装置M−1に送信する。
モニタリング装置M−1におけるセンサ接続部114は、ネットワークセンサS2から送信されたセンサ探索応答パケット67に基づいて、ネットワークセンサS1の代わりとなるネットワークセンサS2を検出したと判断する。
モニタリング装置M−1とネットワークセンサS2とは、MQTTプロトコルに基づくコネクションD1,D2を確立する(ステップS509)。コネクションD1では、ネットワークセンサS2がパブリッシャであり、モニタリング装置M−1がサブスクライバである。コネクションD2では、モニタリング装置M−1がパブリッシャであり、ネットワークセンサS2がサブスクライバである。ステップS509は、図10に示すステップS301,S302と同様の処理であるため、その詳細な説明を省略する。
モニタリング装置M−1における動作管理部113は、コネクションD2を介して、ネットワークセンサS1の動作条件を記録したセンサ設定ファイル412をネットワークセンサS2に送信する(ステップS510)。
ネットワークセンサS2は、モニタリング装置M−1から受信したセンサ設定ファイル412を、ネットワークセンサS2が有する特徴に合うように修正する(ステップS511)。これにより、センサ設定ファイル412(図2参照)が生成される。センサ設定ファイル422には、ネットワークS1の接続情報に代えて、ネットワークセンサS2の接続情報が記録される。ステップS511におけるセンサ設定ファイル412のその他の修正は、モニタリング装置M−4による装置設定ファイル411の修正(図13のステップS416)と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
ネットワークセンサS2は、ステップS511で生成されたセンサ設定ファイル422に基づいて、動作条件を変更する(ステップS512)。これにより、ネットワークセンサS2は、ネットワークセンサS1と同じ条件で動作することが可能となる。ネットワークセンサS2は、動作条件の変更が完了した場合、コネクションD1を介して、ステップS511で生成したセンサ設定ファイル422をモニタリング装置M−1に送信する(ステップS513)。
動作管理部113は、センサ設定ファイル422をネットワークセンサS2から受けた場合、記憶装置111に保存されている設定ファイル41を修正する(ステップS514)。具体的には、動作管理部113は、設定ファイル41に含まれるネットワークセンサS1のセンサ設定ファイル412を、ネットワークセンサS2のセンサ設定ファイル422に置き換える。
動作管理部113は、コネクションA1(図10参照)を介して、修正された設定ファイル41を映像記録装置R1に送信する(ステップS514)。映像記録装置R1における通知部566は、修正された設定ファイル41を受け、その受けた設定ファイル41の内容に基づいて、ネットワークセンサS1がネットワークセンサS2に置き換えられたと判断する。通知部566は、HDD55に保存されている設定ファイル41を、モニタリング装置M−1から送信された設定ファイル41で更新する(ステップS515)。これにより、ネットワークセンサS1をネットワークセンサS2に交換する処理が終了する。
モニタリング装置M−1と映像記録装置R1とは、コネクションA1,A2を用いて、互いに動作確認を定期的に行う(ステップS516)。モニタリング装置M−1とネットワークセンサS2とは、コネクションD1,D2を用いて、互いに動作確認を定期的に行う(ステップS517)。
このように、ネットワークセンサS1に代えてネットワークセンサS2をネットワーク3に接続した場合であっても、モニタリング装置M−1は、ネットワークセンサS2を検出して、ネットワークセンサS1の動作条件をネットワークセンサS2に反映させることができる。作業員は、モニタリング装置M−1及びネットワークセンサS2の設定を行わなくてもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、モニタリング装置M−1及びネットワークセンサS1の両者を、モニタリング装置M−4と交換する場合におけるモニタリングシステム100の動作を説明する。本実施の形態では、ネットワークセンサS1が温度センサであり、モニタリング装置M−4が図3に示されていない温度センサを備えている場合を例に、モニタリングシステム100の動作を説明する。
{1.モニタリング装置M−1における異常の発生}
映像記録装置R1において、動作確認部561が、モニタリング装置M−1で異常が発生したと認識する。装置探索部562が、モニタリング装置M−1の代替装置の候補として、モニタリング装置M−4を検出する。これらの処理は、上記実施の形態で説明した図11に示す処理と同じであるため、その説明を省略する。
{2.代替装置の決定}
図18は、モニタリング装置M−4をモニタリング装置M−1及びネットワークセンサS1と交換する場合におけるモニタリングシステム100の動作を示すシーケンス図である。
図18を参照して、映像記録装置R1において、特徴データ取得部563が、モニタリング装置M−4の固有特徴データを取得する処理(ステップS601〜S602)は、図13に示すステップS408〜S409と同じである。更新部565が、モニタリング装置M−4に関するデータを管理データ57に追加する処理(ステップS603)は、図13に示すステップS410と同じである。このため、ステップS601〜S603の詳細な説明を省略する。
管理データ57は、ステップS603の処理により、図6に示す内容から、図14に示す内容に変更される。特徴判断部564は、図14に示す管理データ57を参照して、モニタリング装置M−4がモニタリング装置M−1の代替装置として使用できるか否かを決定する(ステップS604)。ステップS604の処理は、図13に示すステップS411に相当する。
具体的には、特徴判断部564は、ステップS604において、モニタリング装置M−4の固有特徴データ341を、異常が発生したモニタリング装置M−1の使用中特徴データと比較する。特徴判断部564は、その比較結果に基づいて、モニタリング装置M−1が有する特徴のうち、モニタリングに使用されていた特徴をモニタリング装置M1が含んでいるか否かを判断する。
ステップS604において、特徴判断部564は、モニタリング装置M−4の固有特徴データ341を外部センサデータ313と比較しない。つまり、特徴判断部564は、モニタリング装置M−4がネットワークセンサS1の特徴を有しているか否かを判断しない。この理由は、モニタリング装置M−4は、ネットワークセンサS1と接続する機能を有していれば、モニタリング装置M−1と同様に、ネットワークセンサS1を引き続き利用することが可能であるためである。
モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1でモニタリングに使用していた特徴を含んでいない場合、特徴判断部564は、上記実施の形態と同様に、モニタリング装置M−4をモニタリング装置M−1の代替装置として使用しないことを決定する。この場合、映像記録装置R1における更新部565は、基本テーブル571及び特徴テーブル572におけるモニタリング装置M−4のレコードを削除する。装置探索部562は、装置探索パケット81の送信を再開し、モニタリング装置M−4以外の装置から送信される装置探索応答パケット82を受信するまで待機する。
モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1でモニタリングに使用されている特徴の全てを含んでいる場合、特徴判断部564は、上記実施の形態と同様に、モニタリング装置M−4をモニタリング装置M−1の代替装置に決定する。この場合、更新部565は、モニタリング装置M−1に代えて、モニタリング装置M−4を管理対象に含めるように、管理データ57を更新する(ステップS605)。ステップS605は、図13に示すステップS412に相当する。ステップS605の処理により、管理データ57は、図12に示す内容から、図15に示す内容に更新される。
{3.ネットワークセンサS1の使用判断}
ステップS605の後に、モニタリング装置M−4と映像記録装置R1とは、MQTTプロトコルに基づくコネクションB1,B2を確立する(ステップS606)。ステップS606は、図10に示す処理と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
映像記録装置R1における通知部566は、コネクションB2を介して、モニタリング装置M−1の設定ファイル41をモニタリング装置M−4に送信する(ステップS607)。
モニタリング装置M−4において、動作管理部143は、映像記録装置R1から設定ファイル41を受ける。動作管理部143は、その受けた設定ファイル41に含まれるセンサ設定ファイル412に基づいて、モニタリング装置M−1がモニタリングにネットワークセンサS1を用いていたと判断する。動作管理部143は、センサ設定ファイル412に基づいて、ネットワークセンサS1をモニタリングに使用するか否かを決定する(ステップS608)。
具体的には、動作管理部143は、センサ設定ファイル412の内容をモニタリング装置M−1の固有特徴データ341と照らし合わせることにより、モニタリング装置M−4がネットワークセンサS1の特徴(温度センサ機能等)を含むか否かを判断する。
モニタリング装置M−4が図3に示されていない温度センサを備えており、かつ、ネットワークセンサS1が温度センサである場合、動作管理部143は、モニタリング装置M−4がネットワークセンサS1の特徴を含むと判断することができる。この場合、モニタリングシステム100は、図17に示すステップS609以降の処理を実行する。ステップS609以降の処理については、後述する。
一方、モニタリング装置M−4がネットワークセンサS1の特徴を含まない場合、動作管理部143は、ネットワークセンサS1の使用を決定する。この場合、図13に示すステップS416以降の処理が実行される。
なお、動作管理部143は、モニタリング装置M−4がネットワークセンサS1の特徴を含まない場合、映像記録装置R1にエラーを通知してもよい。映像記録装置R1は、モニタリング装置M−4からのエラー通知に基づいて、モニタリング装置M−4をモニタリング装置M−1の代替装置として使用することができないと判断する。
{4.モニタリング条件の変更}
以下、動作管理部143がネットワークセンサS1を使用しないことを決定した場合における、モニタリング装置M−1の動作を説明する。
モニタリング装置M−4における動作管理部143は、装置設定ファイル411を修正する(ステップS609)。具体的には、動作管理部143は、図13に示すステップS415と同様に、装置設定ファイル411を修正して、装置設定ファイル441を生成する。また、動作管理部143は、ネットワークセンサS1のセンサ設定ファイル412の内容をモニタリング装置M−4の仕様に合わせて修正し、その修正したセンサ設定ファイル412の内容を生成した装置設定ファイル441に追加する。これにより、センサ設定ファイル412に記録されているネットワークセンサS1の動作条件が、モニタリング装置M−4の装置設定ファイル441に反映される。
動作管理部143は、ステップS609で修正された装置設定ファイル441を用いて、モニタリング装置M−4の動作条件を変更する(ステップS610)。これにより、モニタリング装置M−4は、ネットワークセンサS1を使用するモニタリング装置M−1と同じ動作条件でモニタリングを開始することができる。また、モニタリング装置M−4における温度センサは、ネットワークセンサS1と同じ動作条件で動作することが可能となる。つまり、モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1の動作条件と、ネットワークセンサS1の動作条件とを含む新たなモニタリング条件でモニタリングを開始すること可能となる。
動作管理部143は、ステップS609により生成される装置設定ファイル441を含む設定ファイル44を新たに生成して、映像記録装置R1に送信する(ステップS611)。装置設定ファイル441がネットワークセンサS1のセンサ設定ファイル412の内容を包含しているため、設定ファイル44は、センサ設定ファイル412を含まない。設定ファイル44は、コネクションB1を介して送信される。その後、モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1の代替装置としてモニタリングを開始する。
映像記録装置R1における通知部566は、ステップS611で送信された設定ファイル44を参照して、モニタリング装置M−4がネットワークセンサS1を使用しないでモニタリングを開始したと判断する。通知部566は、モニタリング装置M−4から送信された設定ファイル44をHDD55に保存する(ステップS612)。図18に示していないが、更新部565は、通知部566が取得した設定ファイル44に基づいて、管理データ57を更新する。
図19は、設定ファイル44に基づいて更新された管理データ57の一例を示す図である。設定ファイル44がセンサ設定ファイル412の内容を包含しているため、モニタリング装置M−4が内部の温度センサをモニタリングに使用していると判断する。このため、更新部565は、使用中特徴データ342を、モニタリング装置M−4の温度センサが使用されていることを示す内容に変更する。この結果、管理データ57の内容が、図15に示す内容から、図19に示す内容に変更される。
図19を参照して、基本テーブル571において、モニタリング装置M−4のレコードは、モニタリング装置M−1の基本データを引き継いでいる。また、モニタリング装置M−4のレコードにおける状態の項目は、モニタリングが正常に行われていることを示す「正常」と記録されている。モニタリング装置M−4の設定ファイル44のファイル名が、基本テーブル571におけるモニタリング装置M−4のレコードに記録されている。モニタリング装置M−4の設定ファイル44は、モニタリング装置M−1の設定ファイル41とは別に新たに生成されるため(ステップS611。図18参照)、設定ファイル44のファイル名は、設定ファイル41のファイル名と異なる。
図19に示す特徴テーブル572は、ネットワークセンサS1が有する特徴を記録した外部センサデータ313を、モニタリング装置M−4のレコードに記録していない。モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−4に内蔵された温度センサをモニタリングに使用している。このため、図19に示す特徴テーブル572において、モニタリング装置M−4の使用中センサデータ342cが、モニタリング装置M−4に内蔵された温度センサを使用中であることを示すデータを含む。
映像記録装置R1がステップS612で管理データ57を更新した後に、映像記録装置R1とモニタリング装置M−4とは、コネクションB1,B2を用いて、動作確認を繰り返し実行する(ステップS613)。ステップS613の処理は、図10に示す処理と同様であるため、その説明を省略する。
以上説明したように、本実施の形態では、モニタリング装置M−4がモニタリング装置M−1の代替装置に決定された場合、モニタリング装置M−4が、ネットワークセンサS1を使用するか否かを判断する。モニタリング装置M−4は、ネットワークセンサS1と同じ機能を有するセンサを内蔵している場合、内蔵しているセンサの使用を決定する。
この結果、モニタリング装置M−4は、モニタリング装置M−1と同じ条件でモニタリングを開始することができるだけでなく、作業員が、モニタリング装置M−4に内蔵されたセンサを使用するようにモニタリング装置M−4を設定しなくてもよい。モニタリング装置M−1をモニタリング装置M−4に置き換える作業を効率化することができる。
なお、第2の実施の形態において、モニタリング装置M−4が、ステップS608で、設定ファイル41に含まれるセンサ設定ファイル412を固有特徴データ341と照らし合わせて、自装置がネットワークセンサS1の特徴を有しているか否かを判断する例を説明したが、これに限られない。モニタリング装置M−4は、外部センサデータ313を、固有特徴データ341の固有センサデータ341cと比較し、その比較結果に基づいて自装置がネットワークセンサS1の特徴を有しているか否かを判断してもよい。この場合、映像記録装置R1は、ステップS607において、外部センサデータ313を設定ファイル41とともに送信すればよい。
[第3の実施の形態]
{1.モニタリングシステム300の構成}
{1.1.全体構成}
図20は、本発明の第3の実施の形態に係るモニタリングシステム300の構成を示す機能ブロック図である。
図20を参照して、モニタリングシステム300は、モニタリング装置M−1〜M−3,M−5と、ネットワークセンサS3と、映像記録装置R1と、モニタリング用端末2と、ネットワーク3とを備える。
本実施の形態において、モニタリング装置M−1は、図1に示すネットワークセンサS1をモニタリングに使用しない。
モニタリング装置M−5は、モニタリング装置M−1で異常が発生した場合に、モニタリング装置M−1の代替装置として使用される。カメラC−5は、モニタリング装置M−5がモニタリング装置M−1の代替装置として動作している時に、記録用映像データ51Cと、ライブ用映像データ51Dとを映像記録装置R1に送信する。モニタリング装置M−1が照度センサ107を備えているのに対して、モニタリング装置M−5は、照度センサ107を備えない。
ネットワークセンサS3は、照度センサである。ネットワークセンサS3は、モニタリング装置M−5がモニタリング装置M−1の代替装置としてモニタリングする際に、モニタリング装置M−5により使用される。
{1.2.モニタリング装置M−5の構成}
図21は、図20に示すモニタリング装置M−5の構成を示す機能ブロック図である。図21を参照して、モニタリング装置M−5は、カメラC−5と、イベント検出装置E―5と、記憶装置151と、センサ接続部152と、動作管理部153とを備える。
カメラC−5の構成は、カメラC−1と同じである。イベント検出装置E−1(図2参照)が照度センサ107備えるのに対して、イベント検出装置E−5が照度センサ107を備えない点を除き、イベント検出装置E−5の構成は、イベント検出装置E−1の構成と同じである。このため、カメラC−5及びイベント検出装置E−5の構成についての詳細な説明を省略する。
(記憶装置151)
記憶装置151は、不揮発性の記憶装置であり、例えば、フラッシュメモリである。記憶装置151は、特徴データ35と、設定ファイル45とを保存する。
特徴データ35は、モニタリング装置M−5が有する特徴を記録したデータである。特徴データ35は、固有特徴データ351と、使用中特徴データ352とを含む。特徴データ35は、特徴データ31と同様に、図5に示すデータ構造を有する。
設定ファイル45は、モニタリング装置M−5のモニタリング条件を記録したファイルである。設定ファイル45は、装置設定ファイル451と、センサ設定ファイル452とを含む。装置設定ファイル451は、モニタリング装置M−5の動作条件を記録したファイルである。センサ設定ファイル452は、ネットワークセンサS3の動作条件を記録したファイルである。
(センサ接続部152)
センサ接続部152は、ネットワークセンサS3を探索するためのセンサ探索パケット66を送信し、センサ探索応答パケット67をネットワークセンサS3から受信する。センサ接続部152は、ネットワークセンサS3から送信される照度検出データ31Sを取得する。センサ接続部152は、ネットワークセンサS3の動作条件を記録したセンサ設定ファイル452をネットワークセンサS3に送信する。
(動作管理部153)
動作管理部153は、装置探索パケット81を映像記録装置R1から受信した場合、装置探索応答パケット82を映像記録装置R1に送信する。動作管理部153は、映像記録装置R1の要求に応じて、固有特徴データ351を映像記録装置R1に送信する。
また、動作管理部153は、設定ファイル41を映像記録装置R1から受信した場合、その受信した設定ファイル41から設定ファイル45を新たに生成する。具体的には、動作管理部153は、その受信した設定ファイル41に含まれる装置設定ファイル411を修正して装置設定ファイル451を生成する。また、動作管理部153は、照度センサ107の動作条件を記録したデータを装置設定ファイル411から抽出し、その抽出したデータからセンサ設定ファイル452を生成する。
{2.モニタリングシステム300の動作}
(動作概略)
モニタリング装置M−1で異常が発生した場合、モニタリング装置M−5が、モニタリング装置M−1の代わりにモニタリングを行う。しかし、モニタリング装置M−5は、モニタリング装置M−1が備える照度センサ107を備えない。このため、モニタリング装置M−5は、照度センサであるネットワークセンサS3を使用して、モニタリング装置M−1と同じモニタリング条件でモニタリングを行う。
(モニタリング装置M−1での異常発生)
モニタリング装置M−1で異常が発生した場合、モニタリングシステム300を保守する作業員により、モニタリング装置M−1に代えてモニタリング装置M−5が領域KBに設置される。また、ネットワークセンサS3が、領域KBに設置される。モニタリング装置M−5及びネットワークセンサS3は、ネットワーク3に接続される。
映像記録装置R1は、モニタリング装置M−5をモニタリング装置M−1の代替装置の候補として検出する。この処理は、図11に示す処理において、モニタリング装置M−4をモニタリング装置M−5に置き換えた処理と同じである。このため、モニタリング装置M−5を検出する処理についての説明を省略する。
なお、モニタリング装置M−5が検出された時点において、管理データ57は、図12に示す内容を有する。
(モニタリング装置M−5の登録)
図22は、モニタリング装置M−5が代替装置の候補として検出された場合における、モニタリングシステム300の動作を示すシーケンス図である。
図22を参照して、映像記録装置R1における特徴データ取得部563は、モニタリング装置M−5が検出された場合、モニタリング装置M−5の固有特徴データ351をモニタリング装置M−5から取得する(ステップS701〜S702)。ステップS701〜S702は、図13に示すステップS408〜S409と同様の処理である。
映像記録装置R1における更新部565は、特徴データ取得部563により取得された固有特徴データ351を用いて、モニタリング装置M−5に関するデータを図12に示す管理データ57に追加する(ステップS703)。ステップS703は、図13に示すステップS410と同様の処理である。
図23は、ステップS703により、モニタリング装置M−5に関するデータが追加された管理データ57を示す図である。図23を参照して、行番号が「004」に設定されたレコードが、モニタリング装置M−5のレコードとして基本テーブル571及び特徴テーブル572に追加される。
更新部565は、モニタリング装置M−5の装置型番を、基本テーブル571に追加されたモニタリング装置M−5のレコードに書き込む。装置型番は、モニタリング装置M−5からの装置探索応答パケット82に含まれている。更新部565は、基本テーブル571に追加されたモニタリング装置M−5のレコードにおいて、モニタリング装置M−5の状態を「未登録」と書き込む。この時点で、基本テーブル571において、行番号、装置型番及び状態以外のデータは、モニタリング装置M−5のレコードに書き込まれない。
更新部565は、モニタリング装置M−5の固有特徴データ351を、特徴テーブル572に追加されたモニタリング装置M−5のレコードに書き込む。固有特徴データ351は、固有基本データ351aと、固有カメラデータ351bと、固有センサデータ351cとを含む。モニタリング装置M−5の型番がモニタリング装置M−1の型番と異なるため、モニタリング装置M−5の固有特徴データ351は、モニタリング装置M−1の固有特徴データ311と異なる。
(代替装置の決定)
映像記録装置R1における特徴判断部564は、ステップS703で更新された管理データ57(図23参照)を参照して、モニタリング装置M−5をモニタリング装置M−1の代替装置として使用できるか否かを決定する(ステップS704)。
具体的には、特徴判断部564は、ステップS704において、モニタリング装置M−1の使用中特徴データ312を、モニタリング装置M−5の固有特徴データ351と比較する。特徴判断部564は、この比較結果に基づいて、モニタリング装置M−5をモニタリング装置M−1の代替装置に決定するか否かを判断する。
ステップS704における比較の結果、モニタリング装置M−5が、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用している全ての特徴を有する場合がある。この場合、モニタリング装置M−5が、モニタリング装置M−1の代替装置に決定される。その後、図13に示すステップS412以降の処理が実行される。
ステップS704における比較の結果、モニタリング装置M−5が、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用している基本的な特徴及びカメラの特徴を有していない場合がある。基本的な特徴及びカメラの特徴とは、使用中基本データ312a,使用中カメラデータ312bにおいて使用中と記録された特徴である。この場合、特徴判断部564は、モニタリング装置M−5をモニタリング装置M−1の代替装置として使用しないことを決定する。映像記録装置R1は、モニタリング装置M−5以外のモニタリング装置の探索を開始する。
ステップS704における比較の結果、モニタリング装置M−5が、モニタリング装置M−1で使用されている基本的な特徴及びカメラについての特徴を含んでいるが、モニタリング装置M−1で使用されているセンサについての特徴を含まない場合がある。このケースは、本実施の形態におけるモニタリング装置M−5に該当する。具体的には、モニタリング装置M−1がモニタリングにおいて照度センサ107を使用しているが、モニタリング装置M−5が照度センサ107を有していない。この場合、特徴判断部564は、モニタリング装置M−5を、照度センサ107と同等の機能を有するセンサの使用を条件として、モニタリング装置M−1の代替装置に決定する。更新部565は、異常が発生したモニタリング装置M−1に代えて、モニタリング装置M−5を管理対象に含めるように、管理データ57を更新する(ステップS705)。モニタリング装置M−5が照度センサ107を有していないため、特徴判断部563は、上記の条件を満たすために、モニタリング装置M−5が使用することができる照度センサを探索する必要があると判断する。
照度センサを探索する場合、映像記録装置R1における通知部566は、モニタリング装置M−5が利用可能なネットワークセンサの探索を指示するために、センサ探索要求をモニタリング装置M−5に送信する(ステップS706)。センサ探索要求は、モニタリング装置M−1の使用中センサデータ312cを含む。
モニタリング装置M−5におけるセンサ接続部152は、センサ探索要求を受けた場合、UDPを用いて、センサ探索パケット66をネットワーク3にブロードキャストする(ステップS707)。センサ探索パケット66は、特徴要求データを含む。本実施の形態では、特徴要求データは、使用中センサデータ312cに含まれるセンサの特徴のうち、モニタリング装置M−5が有するセンサの特徴を削除したデータである。つまり、特徴要求データは、センサの特徴が照度検出機能であることを示すデータを含む。
ネットワークセンサS3は、全てのモニタリング装置との間でコネクションを確立していない。ネットワークセンサS3は、照度センサであり、特徴要求データで指定された照度検出機能を有する。このため、ネットワークセンサS3は、モニタリング装置M−5からのセンサ探索パケット66の応答として、センサ探索応答パケット67をモニタリング装置M−5に送信する(ステップS708)。
モニタリング装置M−5における動作管理部153は、センサ探索応答パケット67をネットワークセンサS3から受信した場合、ネットワークセンサS3を使用することができると判断する。この結果、モニタリング装置M−5がモニタリングを実行するためのコネクションが確立される(ステップS709〜S710)。
モニタリング装置M−5と、映像記録装置R1とは、MQTTプロトコルに基づくコネクションE1,E2を確立する(ステップS709)。コネクションE1において、モニタリング装置M−5がパブリッシャであり、映像記録装置R1がサブスクライバである。コネクションE2において、映像記録装置R1がパブリッシャであり、モニタリング装置M−5がサブスクライバである。
モニタリング装置M−5と、ネットワークセンサS3とは、MQTTプロトコルに基づくコネクションF1,F2を確立する(ステップS710)。コネクションF1において、ネットワークセンサS3がパブリッシャであり、モニタリング装置M−5がサブスクライバである。コネクションF2において、モニタリング装置M−5がパブリッシャであり、ネットワークセンサS3がサブスクライバである。
映像記録装置R1における通知部566は、コネクションE2を介して、モニタリング装置M−1の設定ファイル41をモニタリング装置M−5に送信する(ステップS711)。
モニタリング装置M−5における動作管理部153は、設定ファイル41を受信した場合、その受信した設定ファイル41に含まれる装置設定ファイル411を修正する(ステップS712)。具体的には、動作管理部153は、モニタリング装置M−1が備える照度センサ107の動作条件を装置設定ファイル411から削除し、照度センサ107の動作条件が削除された装置設定ファイル411の内容を、モニタリング装置M−5の使用に合わせて修正する。これにより、モニタリング装置M−4の動作条件を記録した装置設定ファイル451が生成される。
動作管理部153は、ステップS712で作成された装置設定ファイル451を用いて、モニタリング装置M−5の動作条件を変更する(ステップS713)。動作管理部153は、その後、図24に示すステップS714を実行する。
図24は、図22に示すステップS713以降のモニタリングシステム300の動作を示すシーケンス図である。図24を参照して、動作管理部153は、ステップS711で受信した設定ファイル41から、ネットワークセンサS3のセンサ設定ファイル452を生成する(ステップS714)。具体的には、動作管理部153は、ステップS711で受信した設定ファイル41から、照度センサ107の動作条件を記録したデータを抽出し、その抽出したデータに基づいて、センサ設定ファイル452を生成する。センサ接続部152は、コネクションF2を介して、ステップS714で作成されたセンサ設定ファイル452をネットワークセンサS3に送信する(ステップS715)。
ネットワークセンサS3は、モニタリング装置M−5から送信されたセンサ設定ファイル452に従って、ネットワークセンサS3の動作条件を変更する(ステップS716)。ネットワークセンサS3は、バックアップのために、動作条件の変更に用いたセンサ設定ファイル452をモニタリング装置M−5に送信する(ステップS717)。センサ設定ファイル452は、コネクションF1を介して送信される。
モニタリング装置M−5における動作管理部153は、ステップS712で生成した装置設定ファイル451と、ステップS717で受信したセンサ設定ファイル452とを含む設定ファイル45を新たに生成する。動作管理部153は、バックアップのために、その生成した設定ファイル45を映像記録装置R1に送信する(ステップS718)。設定ファイル45は、コネクションE1を介して送信される。その後、モニタリング装置M−5は、ネットワークセンサS1を用いたモニタリングを開始する。
映像記録装置R1における通知部566は、モニタリング装置M−5から送信された設定ファイル45を受信することにより、モニタリング装置M−5がモニタリング装置M−1の代替装置としてモニタリングを開始したと判断する。通知部566は、受信した設定ファイル45を、バックアップのためにHDD55に保存する(ステップS719)。
映像記録装置R1における更新部565は、ステップS719の後に、HDD55に保存された設定ファイル45に基づいて、管理データ57を更新する。
図25は、モニタリング装置M−5の設定ファイル45に基づいて更新された管理データ57を示す図である。図25に示すように、基本テーブル571は、モニタリング装置M−5のレコードにおいて、設定ファイル名を除き、モニタリング装置M−1に関するデータを記録する。一方で、モニタリング装置M−1のレコードにおいて、モニタリング装置M−1に関するデータが削除される。モニタリング装置M−5は、ステップS718(図24参照)において、設定ファイル41とは別の新たな設定ファイル44を生成するため、設定ファイル44のファイル名は、設定ファイル41のファイル名と異なる。
特徴テーブル572において、モニタリング装置M−1のレコードに記録されているデータが削除される。一方で、モニタリング装置M−5のレコードは、使用中特徴データ352と外部センサデータ353とを記録する。
使用中特徴データ352は、使用中基本データ352aと、使用中カメラデータ352bと、使用中センサデータ352cとを含む。使用中基本データ352a及び使用中カメラデータ352bは、モニタリング装置M−1の使用中基本データ312a及び使用中カメラデータ312bと同じ内容を有する。この理由は、モニタリング装置M−5は、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用していたセンサ以外の特徴を含むためである。
使用中センサデータ352cは、モニタリング装置M−1が使用していたセンサのうち、照度センサ107を除くセンサを使用していることを示している。この理由は、モニタリング装置M−5は、モニタリング装置M−1が有するセンサのうち、照度センサ107を備えていないためである。
外部センサデータ353は、モニタリング装置M−5が、照度検出機能を有するネットワークセンサを用いていることを示すデータである。ネットワークセンサS3が、モニタリング装置M−5が備えない照度センサの機能を補っているためである。
その後、モニタリング装置M−5と映像記録装置R1とは、コネクションE1,E2を用いて、動作確認を定期的に行う(ステップS720)。モニタリング装置M−5とネットワークセンサS3とは、コネクションF1,F2を用いて、動作確認を定期的に行う(ステップS721)。ステップS720,S721は、図10に示す処理と同様の処理であるため、その説明を省略する。
このように、本実施の形態では、モニタリング装置M−1が故障した場合、映像記録装置R1は、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用していた特徴のうち、基本的な特徴及びカメラの特徴を含むモニタリング装置M−5を代替装置に決定する。映像記録装置R1は、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用しているが、モニタリング装置M−5が備えていない照度センサの探索を指示する。モニタリング装置M−5は、映像記録装置R1の指示に応じて、ネットワークセンサS3を検出し、検出したネットワークセンサS3を使用してモニタリングを行う。これにより、モニタリング装置M−5が、故障したモニタリング装置M−1がモニタリングに使用している特徴を有していない場合であっても、モニタリング装置M−1と同じ条件でモニタリングを継続することが可能となる。
[第4の実施の形態]
{1.モニタリングシステム400の構成}
{1.1.全体構成}
図26は、本発明の第4の実施の形態に係るモニタリングシステム400の構成を示す機能ブロック図である。図26を参照して、モニタリングシステム400は、モニタリング装置M−1〜M−3,M−6と、ネットワークセンサS1と、映像記録装置R2と、モニタリング用端末2と、ネットワーク3とを備える。
映像記録装置R2は、記録用映像データ11C〜31Cをモニタリング装置M−1〜M−3から取得し、取得した記録用映像データ11C〜31CをHDDに保存する。
モニタリング装置M−6は、モニタリング装置M−1が故障した場合に、モニタリング装置M−1の代替装置として使用される。モニタリング装置M−6は、モニタリング装置M−6がモニタリング装置M−1の代替装置として動作している時に、記録用映像データ61Cと、ライブ用映像データ61Dとを映像記録装置R2に送信する。
第1の実施の形態では、映像記録装置R1が、モニタリング装置M−4を故障したモニタリング装置M−1の代替装置として使用できるか否かを判断した。これに対して、本実施の形態では、モニタリング装置M−6自身が、故障したモニタリング装置M−1の代替装置として動作できるか否かを判断する。
{1.2.モニタリング装置M−6の構成}
図27は、図26に示すモニタリング装置M−6の構成を示す機能ブロック図である。図27を参照して、モニタリング装置M−6は、カメラC−6と、イベント検出装置E―6と、記憶装置161と、センサ接続部162と、動作管理部163とを備える。
カメラC−6の構成は、カメラC−1と同じである。イベント検出装置E−6の構成は、イベント検出装置E−1の構成と同じである。このため、カメラC−6及びイベント検出装置E−6の構成についての詳細な説明を省略する。
(記憶装置161)
記憶装置161は、不揮発性の記憶装置であり、例えば、フラッシュメモリである。記憶装置161は、特徴データ36と、設定ファイル46とを保存する。
特徴データ36は、モニタリング装置M−6が有する特徴を記録したデータである。特徴データ36は、固有特徴データ361と、使用中特徴データ362と、外部センサデータ313とを含む。特徴データ36は、特徴データ31と同様に、図5に示すデータ構造を有する。
設定ファイル46は、モニタリング装置M−6のモニタリング条件を記録したファイルである。設定ファイル46は、装置設定ファイル461と、センサ設定ファイル412とを含む。装置設定ファイル461は、モニタリング装置M−6の動作条件を記録したファイルである。センサ設定ファイル412は、ネットワークセンサS1の動作条件を記録したファイルである。
(センサ接続部162)
センサ接続部162は、図2に示すセンサ接続部114と同様に動作するため、その詳細な説明を省略する。
(動作管理部163)
動作管理部163は、モニタリング装置M−6がモニタリング装置M−1の代替装置として動作できるか否かを判断する。動作管理部163は、モニタリング装置M−6がモニタリング装置M−1の代替装置として動作できると判断した場合、モニタリング装置M−1の設定ファイル41から、モニタイリング装置M−6のモニタリング条件を記録した設定ファイル46を生成する。生成された設定ファイル46は、記憶装置161に保存される。
図28は、動作管理部163の構成を示す機能ブロック図である。図28を参照して、動作管理部163は、特徴データ取得部601と、代替判断部602と、設定ファイル取得部603と、設定ファイル管理部604と、特徴データ管理部605とを備える。
特徴データ取得部601は、モニタリング装置M−1の特徴データ31を映像記録装置R2から取得する。具体的には、特徴データ取得部601は、モニタリング装置M−1の使用中特徴データ312を取得する。代替判断部602は、モニタリング装置M−6の固有特徴データ361をモニタリング装置M−1の使用中特徴データ312と比較する。代替判断部602は、その比較結果に基づいて、モニタリング装置M−6がモニタリング装置M−1の代替装置として動作できるか否かを判断する。特徴データ管理部605は、モニタリング装置M−6がモニタリングを開始した場合、モニタリング装置M−6の特徴データ36を更新し、その更新した特徴データ36を映像記録装置R2に送信する。
設定ファイル取得部603は、モニタリング装置M−6がモニタリング装置M−1の代替装置として動作できると判断された場合、モニタリング装置M−1の設定ファイル41を映像記録装R2から取得する。設定ファイル管理部604は、設定ファイル取得部603により取得された設定ファイル41を修正して、モニタリング装置M−4の設定ファイル46を生成する。
{1.3.映像記録装置R2の構成}
図29は、映像記録装置R2の構成を示す機能ブロック図である。図29を参照して、映像記録装置R2は、特徴データ取得部563と、特徴判断部564とを備えない点を除き、図4に示す映像記録装置R1と同じ構成である。このため、映像記録装置R2の詳細な説明を省略する。
{2.モニタリングシステム400の動作}
{2.1.モニタリング装置M−6の検出}
上述のように、モニタリングシステム400において、モニタリング装置M−6が、故障したモニタリング装置M−1の代替装置として動作する。モニタリングシステム400は、モニタリング装置M−1が故障してから、モニタリング装置M−6がモニタリング装置M−1の代替装置の候補として検出されるまで、モニタリングシステム100と同様に動作する。このため、モニタリングシステム400においてモニタリング装置M−6が検出されるまでの詳細な説明を省略する。
{2.2.使用中特徴データ312の送信}
図30は、モニタリング装置M−6が検出された後のモニタリングシステム400の動作を示すシーケンス図である。図30を参照して、モニタリング装置M−6がモニタリング装置M−1の代替装置の候補として検出された場合、映像記録装置R2とモニタリング装置M−6とは、MQTTプロトコルに基づくコネクションG1,G2を確立する(ステップS801)。コネクションG1では、モニタリング装置M−6がパブリッシャであり、映像記録装置R2がサブスクライバである。コネクションG2では、映像記録装置R2がパブリッシャであり、モニタリング装置M−6がサブスクライバである。ステップS801は、ステップS301,S302(図10参照)と同様の処理である。
映像記録装置R2における通知部566は、モニタリング装置M−1の使用中特徴データ312を、コネクションG2を介して、モニタリング装置M−6に送信する(ステップS802)。モニタリング装置M−6における特徴データ取得部601は、使用中特徴データ312を映像記録装置R2から受け、その受けた使用中特徴データ312を代替判断部602に出力する。
{2.3.特徴データの比較}
代替判断部602は、モニタリング装置M−6の固有特徴データ361を記憶装置161から取得する。代替判断部602は、固有特徴データ361を使用中特徴データ312と比較し、その比較結果に基づいて、モニタリング装置M−6をモニタリング装置M−1の代替装置として動作させることを決定する(ステップS803)。ステップS803における代替判断部602の決定は、図13に示すステップS411と同じの処理である。
モニタリング装置M−6をモニタリング装置M−1の代替装置として動作させることが決定された場合、設定ファイル取得部603は、モニタリング装置M−1の設定ファイル41を映像記録装置R2から取得する。具体的には、設定ファイル取得部603は、コネクションG2を介して、モニタリング装置M−1の設定ファイル41の送信を映像記録装置R2に要求する(ステップS804)。映像記録装置R2における通知部566は、設定ファイル603の送信要求を受けて、コネクションG2を介して設定ファイル41をモニタリング装置M−6に送信する(ステップS805)。
{2.4.動作条件の変更}
モニタリング装置M−6において、設定ファイル取得部603は、映像記録装置R2から取得した設定ファイル41を設定ファイル管理部604に出力する。設定ファイル管理部604は、設定ファイル41に含まれる装置設定ファイル411を修正する(ステップS806)。装置設定ファイル411の修正により、モニタリング装置M−1の動作条件が記録された装置設定ファイル461が生成される。ステップS806における装置設定ファイル411の修正は、図13に示すステップS415と同じ処理である。
動作管理部163は、ステップS806で生成された装置設定ファイル461に基づいて、モニタリング装置M−6の動作条件を変更する(ステップS807)。
設定ファイル管理部604は、センサ設定ファイル412を設定ファイル41から抽出する。センサ設定ファイル412は、ネットワークセンサS1の接続情報及び動作条件を記録している。このため、設定ファイル管理部604は、モニタリング装置M−1がモニタリングにおいてネットワークセンサS1を使用していたと判断する。モニタリング装置M−6とネットワークセンサS1とは、設定ファイル管理部604の判断に基づいて、MQTTプロトコルに基づくコネクションH1,H2を確立する(ステップS808)。
コネクションH1では、ネットワークセンサS1がパブリッシャであり、モニタリング装置M−6がサブスクライバである。コネクションH2では、モニタリング装置M−6がパブリッシャであり、ネットワークセンサS1がサブスクライバである。ステップS801は、ステップS301,S302(図10参照)と同様の処理である。
モニタリング装置M−6におけるセンサ接続部162は、設定ファイル管理部604により抽出されたセンサ設定ファイル412を、コネクションH2を介してネットワークセンサS1に送信する(ステップS809)。ネットワークセンサS1は、モニタリング装置M−6から送信されたセンサ設定ファイル412に基づいて動作条件を設定する(ステップS810)。ネットワークセンサS1は、動作条件の設定に用いたセンサ設定ファイル412を、バックアップのためにモニタリング装置M−6に送信する(ステップS811)。ステップS809〜S811は、図13に示すステップS418〜S420と同様の処理である。
{2.6.新たな設定ファイルの生成}
モニタリング装置M−6において、設定ファイル管理部604は、モニタリング装置M−6の設定ファイル46を新たに生成して、映像記録装置R2に送信する(ステップS812)。設定ファイル46は、ステップS806で生成した装置設定ファイル461と、ステップS811で送信されたセンサ設定ファイル412とを含む。
映像記録装置R2における通知部566は、ステップS812で送信された設定ファイル46をHDD55に保存する(ステップS813)。これにより、モニタリング装置M−6の設定ファイル46が、映像記録装置R2にバックアップされる。
{2.6.特徴データの更新}
モニタリング装置M−6において、特徴データ管理部605は、特徴データ36を更新し、その更新した特徴データ36を映像記録装置R2に送信する(ステップS814)。具体的には、特徴データ管理部605は、装置設定ファイル461に記録されたモニタリング装置M−6の動作条件に基づいて、使用中特徴データ362を更新する。特徴データ管理部605は、ネットワークセンサS1から送信されたセンサ設定ファイル412に基づいて、外部センサデータ313を新たに生成する。特徴データ管理部605は、固有特徴データ361と、更新された使用中特徴データ362と、新たに生成された外部センサデータ313とを含む新たな特徴データ36を生成する。
特徴データ管理部605は、新たに生成した特徴データ36を記憶装置161に保存されている特徴データ36と置き換えることにより、特徴データ36を更新する。特徴データ管理部605は、更新された特徴データ36を、コネクションG1を介して映像記録装置R2に送信する。映像記録装置R2において、更新部565は、モニタリング装置M−6から送信された設定ファイル46及び特徴データ36に基づいて、管理データ57を更新する(ステップS815)。この結果、管理データ57は、図15と同様の内容を有する。ただし、本実施の形態では、図15に示す管理データ57は、モニタリング装置M−4に関するデータに代えて、モニタリング装置M−6に関するデータを記録する。
その後、映像記録装置R2とモニタリング装置M−6とは、コネクションG1,G2を介して、互いに動作確認を行う(ステップS816)。モニタリング装置M−6とネットワークセンサS1とは、コネクションH1,H2を介して、互いに動作確認を行う(ステップS817)。ステップS816,S817は、図10に示す動作確認の処理と同じであるため、その説明を省略する。
このように、モニタリングシステム400において、モニタリング中のモニタリング装置M−1が故障した場合、モニタリング装置M−6は、モニタリング装置M−1の代替装置として動作することを決定する。モニタリング装置M−6は、モニタリング装置M−1の設定ファイル41を取得し、その取得した設定ファイル41に含まれるネットワークセンサS1のセンサ設定ファイル412に基づいて、ネットワークセンサS1と接続する。
これにより、モニタリング装置M−6は、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用していたネットワークセンサS1を用いてモニタリングを行うことができる。つまり、モニタリング装置M−6は、モニタリング装置M−1と同じモニタリング条件で、モニタリングを継続することができる。
[第5の実施の形態]
{1.モニタリングシステム500の構成}
{1.1.全体構成}
図31は、本発明の第5の実施の形態に係るモニタリングシステム500の構成を示す機能ブロック図である。図31を参照して、モニタリングシステム500は、モニタリング装置M−1〜M−3,M−7と、ネットワークセンサS3と、映像記録装置R2と、モニタリング用端末2と、ネットワーク3とを備える。
図31に示すモニタリング装置M−1は、上記第3の実施の形態におけるモニタリング装置M−1(図20参照)と同様に、ネットワークセンサS1をモニタリングに使用しない。
モニタリング装置M−7は、モニタリング装置M−1が故障した場合に、モニタリング装置M−1の代替装置として使用される。モニタリング装置M−7は、記録用映像データ71Cと、ライブ用映像データ71Dとを映像記録装置R2に送信する。モニタリング装置M−1が照度センサ107を備えているのに対して、モニタリング装置M−7は、照度センサ107を備えない。
上記第3の実施の形態に係るモニタリングシステム300では、映像記録装置R1が、モニタリング装置M−5をモニタリング装置M−1の代替装置として使用できるか否かを決定した。これに対して、本実施の形態では、モニタリング装置M−7自身が、モニタリング装置M−1の代替装置として動作できるか否かを決定する。
ネットワークセンサS3は、照度センサである。ネットワークセンサS3は、モニタリング装置M−7がモニタリング装置M−1の代替装置としてモニタリングする際に、モニタリング装置M−7により使用される。
{1.2.モニタリング装置M−7の構成}
図32は、図31に示すモニタリング装置M−7の構成を示す機能ブロック図である。図32を参照して、モニタリング装置M−7は、カメラC−7と、イベント検出装置E―7と、記憶装置171と、センサ接続部172と、動作管理部173とを備える。
カメラC−7の構成は、図2に示すカメラC−1と同じである。イベント検出装置E−7の構成は、図21に示すイベント検出装置E−5の構成と同じである。このため、カメラC−7及びイベント検出装置E−7の構成についての詳細な説明を省略する。
(記憶装置171)
記憶装置171は、不揮発性の記憶装置であり、例えば、フラッシュメモリである。記憶装置171は、特徴データ37と、設定ファイル47とを保存する。
特徴データ37は、モニタリング装置M−7が有する特徴を記録したデータである。特徴データ37は、固有特徴データ371と、使用中特徴データ372と、外部センサデータ373とを含む。外部センサデータ373は、モニタリング装置M−7がモニタリングの際に使用するネットワークセンサS3の特徴を記録したデータである。
設定ファイル47は、モニタリング装置M−7のモニタリング条件を記録したファイルである。設定ファイル47は、装置設定ファイル471と、センサ設定ファイル452とを含む。装置設定ファイル471は、モニタリング装置M−7の動作条件を記録したファイルである。センサ設定ファイル452は、ネットワークセンサS3の動作条件を記録したファイルである。
(センサ接続部172)
センサ接続部172は、図21に示すセンサ接続部152と同様に動作する。このため、センサ接続部172についての詳細な説明を省略する。
(動作管理部173)
動作管理部173は、モニタリング装置M−7がモニタリング装置M−1の代替装置として動作できるか否かを判断する。動作管理部173は、モニタリング装置M−7が代替装置として動作できると判断した場合、装置設定ファイル471と、センサ設定ファイル452とをモニタリング装置M−1の設定ファイル41から生成する。動作管理部173は、装置設定ファイル471とセンサ設定ファイル452とを含む設定ファイル47を生成して、記憶装置171に保存する。
図33は、動作管理部173の構成を示す機能ブロック図である。図33を参照して、動作管理部173は、特徴データ取得部701と、代替判断部702と、設定ファイル取得部703と、設定ファイル管理部704と、特徴データ管理部705とを備える。
特徴データ取得部701は、モニタリング装置M−1の特徴データ31を映像記録装置R2から取得する。具体的には、特徴データ取得部701は、モニタリング装置M−1の使用中特徴データ312を取得する。代替判断部702は、モニタリング装置M−7の固有特徴データ371をモニタリング装置M−1の使用中特徴データ312と比較する。代替判断部702は、その比較結果に基づいて、モニタリング装置M−7がモニタリング装置M−1の代替装置として動作できるか否かを判断する。特徴データ管理部705は、モニタリング装置M−7がモニタリングを開始した際に、モニタリング装置M−7の特徴データ37を更新し、その更新した特徴データ37を映像記録装置R2に送信する。
設定ファイル取得部703は、モニタリング装置M−7がモニタリング装置M−1の代替装置として動作できると判断された場合、モニタリング装置M−1の設定ファイル41を映像記録装置R2から取得する。設定ファイル管理部704は、設定ファイル取得部703により取得された設定ファイル41を修正して、装置設定ファイル471及びセンサ設定ファイル452を生成する。また、設定ファイル管理部704は、その生成した装置設定ファイル471及びセンサ設定ファイル452を含む設定ファイル47を生成する。
{2.モニタリングシステム500の動作}
{2.1.モニタリング装置M−7の検出}
上述のように、モニタリングシステム500において、モニタリング装置M−7が、故障したモニタリング装置M−1の代替装置として動作する。モニタリングシステム500は、モニタリング装置M−1が故障してから、モニタリング装置M−7がモニタリング装置M−1の代替装置の候補として検出されるまで、モニタリングシステム300と同様に動作する。このため、モニタリングシステム500においてモニタリング装置M−7が検出されるまでの詳細な説明を省略する。
{2.2.使用中特徴データ312の送信}
図34は、モニタリング装置M−6が検出された後のモニタリングシステム500の動作を示すシーケンス図である。
図34を参照して、モニタリング装置M−7がモニタリング装置M−1の代替装置の候補として検出された場合、映像記録装置R2とモニタリング装置M−7とは、MQTTプロトコルに基づくコネクションK1,K2を確立する(ステップS901)。コネクションK1では、モニタリング装置M−7がパブリッシャであり、映像記録装置R2がサブスクライバである。コネクションK2では、映像記録装置R2がパブリッシャであり、モニタリング装置M−7がサブスクライバである。ステップS901は、ステップS301,S302(図10参照)と同様の処理である。
映像記録装置R2における通知部566は、モニタリング装置M−1の使用中特徴データ312を、コネクションK2を介して、モニタリング装置M−7に送信する(ステップS902)。モニタリング装置M−7における特徴データ取得部701は、使用中特徴データ312を映像記録装置R2から受け、その受けた使用中特徴データ312を代替判断部702に出力する。
{2.3.特徴データの比較}
代替判断部702は、モニタリング装置M−7の固有特徴データ371を記憶装置171から取得する。代替判断部702は、固有特徴データ371を使用中特徴データ312と比較する。代替判断部702は、その比較結果に基づいて、モニタリング装置M−7を条件付きでモニタリング装置M−1の代替装置として動作させることを決定する(ステップS903)。
ステップS903について詳しく説明する。上記第3の実施の形態におけるステップS704(図22参照)と同様に、モニタリング装置M−7は、モニタリング装置M−1で使用されている基本的な特徴及びカメラについての特徴を含んでいるが、モニタリング装置M−1で使用されているセンサについての特徴を含まない。具体的には、モニタリング装置M−1がモニタリングにおいて照度センサ107を使用しているが、モニタリング装置M−7が照度センサ107を有していない。このため、代替判断部702は、ネットワーク3に接続された照度センサを使用することができる場合、モニタリング装置M−7をモニタリング装置M−1の代替装置として動作させることを決定する。
{2.4.ネットワークセンサS3の探索}
代替判断部702は、ステップS903における決定に基づいて、ネットワーク3に接続された照度センサの検出をセンサ接続部172に指示する。センサ接続部172は、代替判断部702の指示を受けて、UDPを用いて、センサ探索パケット66をネットワーク3にブロードキャストする(ステップS904)。ステップS904は、図22に示すステップS707と同じ処理である。センサ探索パケット66は、センサの特徴が照度検出機能であることを示す特徴要求データを含む。
ネットワークセンサS3は、センサ探索パケット66の応答として、センサ探索応答パケット67をモニタリング装置M−7に送信する(ステップS905)。ステップS905は、図22に示すステップS708と同じ処理である。
モニタリング装置M−7におけるセンサ接続部172が、センサ探索応答パケット67をネットワークセンサS3から受信した場合、代替判断部702は、ネットワークセンサS3を用いることにより、モニタリング装置M−7を代替装置として動作させることができると判断する。この結果、MQTTプロトコルに基づくコネクションL1,L2が、モニタリング装置M−7とネットワークセンサS3との間で確立される(ステップS906)。
コネクションL1において、ネットワークセンサS3がパブリッシャであり、モニタリング装置M−7がサブスクライバである。コネクションL2において、モニタリング装置M−7がパブリッシャであり、ネットワークセンサS3がサブスクライバである。
{2.5.動作条件の変更}
モニタリング装置M−7における設定ファイル取得部703は、コネクションK2を介して、モニタリング装置M−1の設定ファイル41を映像記録装置R2から取得する(ステップS907,S908)。ステップS907,S908は、図30に示すステップS804,S805と同じ処理である。設定ファイル取得部703は、取得した設定ファイル41を設定ファイル管理部704に出力する。
設定ファイル管理部704は、モニタリング装置M−1の設定ファイル41を修正して、装置設定ファイル471とセンサ設定ファイル452とを生成する(ステップS909)。
ステップS909について詳しく説明する。本実施の形態では、モニタリング装置M−1は、ネットワークセンサS1をモニタリングに使用していない。このため、モニタリング装置M−1の設定ファイル41は、装置設定ファイル411を含むが、センサ設定ファイル412を含まない。設定ファイル管理部704は、照度センサ107(図2参照)に関する設定データを装置設定ファイル411から抽出する。設定ファイル管理部704は、その抽出した設定データをネットワークセンサS3の仕様に合わせて修正することにより、ネットワークセンサS3のセンサ設定ファイル452を生成する。センサ設定ファイル452は、修正された設定データと、ネットワークセンサS3の接続情報とを含む。
また、設定ファイル管理部704は、照度センサ107に関する設定データを除くデータを装置設定ファイル411から抽出する。設定ファイル管理部704は、その抽出したデータをモニタリング装置M−7の仕様に合わせて修正することにより、モニタリング装置M−7の装置設定ファイル471を生成する。
動作管理部173は、ステップS909で生成された装置設定ファイル471に基づいて、モニタリング装置M−7の動作条件を変更する(ステップS910)。
図35は、図34に示すステップS910以降のモニタリングシステム500の動作を示すシーケンス図である。図35を参照して、モニタリング装置M−7におけるセンサ接続部172は、ステップS909で生成されたセンサ設定ファイル452を、コネクションL2を介して、ネットワークセンサS3に送信する(ステップS911)。
ネットワークセンサS3は、ステップS911で送信されたセンサ設定ファイル452に基づいて、動作条件を変更する(ステップS912)。ネットワークセンサS3は、バックアップのために、動作条件の変更に用いたセンサ設定ファイル452をモニタリング装置M−7に送信する(ステップS913)。ステップS913において、センサ設定ファイル452は、コネクションL1を介して送信される。
{2.6.新たな設定ファイルの生成}
モニタリング装置M−7において、設定ファイル管理部704は、モニタリング装置M−7の設定ファイル47を生成して送信する(ステップS914)。具体的には、設定ファイル管理部704は、モニタリング装置M−7の動作条件の変更に用いた装置設定ファイル471と、ネットワークセンサS3の動作条件の変更に用いたセンサ設定ファイル452とを含む設定ファイル47を生成する。設定ファイル管理部704は、その生成した設定ファイル47を、コネクションK1を介して映像記録装置R2に送信する。
映像記録装置R2における通知部566は、ステップS914で送信された設定ファイル47をHDD55に保存する(ステップS915)。これにより、モニタリング装置M−7の設定ファイル47が、映像記録装置R2にバックアップされる。
{2.7.特徴データの更新}
モニタリング装置M−7において、特徴データ管理部705は、特徴データ37を更新し、その更新した特徴データ37を映像記録装置R2に送信する(ステップS916)。
具体的には、特徴データ管理部705は、装置設定ファイル471に記録されたモニタリング装置M−7の動作条件に基づいて、使用中特徴データ372を更新する。また、特徴データ管理部705は、センサ設定ファイル452の内容に基づいて、外部センサデータ373を新たに生成する。特徴データ管理部705は、固有特徴データ371と、更新された使用中特徴データ372と、新たに生成された外部センサデータ373とを含む新たな特徴データ37を生成する。
特徴データ管理部705は、新たに生成した特徴データ37を記憶装置171に保存されている特徴データ37と置き換えることにより、特徴データ37を更新する。特徴データ管理部705は、更新された特徴データ37を、コネクションK1を介して映像記録装置R2に送信する。映像記録装置R2において、更新部565は、モニタリング装置M−7から送信された設定ファイル47及び特徴データ37に基づいて、管理データ57を更新する(ステップS916)。この結果、管理データ57は、図15と同様の内容を有する。ただし、本実施の形態では、図15に示す管理データ57は、モニタリング装置M−4に関するデータに代えて、モニタリング装置M−7に関するデータを記録する。
その後、モニタリング装置M−7と映像記録装置R2とは、コネクションK1,K2を用いて、動作確認を定期的に行う(ステップS918)。モニタリング装置M−7とネットワークセンサS3とは、コネクションL1,L2を用いて、動作確認を定期的に行う(ステップS919)。ステップS918,S919は、図10に示す処理と同様の処理であるため、その説明を省略する。
このように、本実施の形態では、モニタリング装置M−7の基本的な特徴及びカメラの特徴が、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用している基本的な特徴及びカメラの特徴を包含している場合、モニタリング装置M−7は、自装置をモニタリング装置M−1の代替装置に決定する。モニタリング装置M−7は、モニタリング装置M−1がモニタリングに使用しているが、モニタリング装置M−7が備えていない照度センサを探索する。モニタリング装置M−7は、探索の結果、ネットワークセンサS3を検出し、検出したネットワークセンサS3を用いてモニタリングを行う。これにより、モニタリング装置M−7が、故障したモニタリング装置M−1がモニタリングに使用している特徴を有していない場合であっても、モニタリング装置M−1と同じ条件でモニタリングを継続することが可能となる。
{変形例}
上記実施の形態では、動作確認及びモニタリング装置の交換時において、MQTTプロトコルが用いられる例を説明した。しかし、映像記録装置、モニタリング装置、及びネットワークセンサは、動作確認及びモニタリング装置の交換時において、MQTTプロトコル以外のプロトコルを用いてもよい。例えば、映像記録装置R1が、メッセージを送信するパブリッシャ及びメッセージを受信するサブスクライバの両者として動作することができ、かつ、モニタリング装置M−1がパブリッシャ及びサブスクライバとして動作することができるプロトコルであればよい。具体的には、映像記録装置、モニタリング装置、及びネットワークセンサは、双方向に通信することができるプロトコルを用いて通信することができればよい。このとき、双方向で通信する場合に用いられるコネクションの数は、特に限定されない。
上記第1実施の形態では、映像記録装置R1が、故障したモニタリング装置の使用中特徴データを、代替装置の候補として検出されたモニタリング装置の固有特徴データと比較することにより、検出されたモニタリング装置を故障したモニタリング装置の代替装置として使用できるか否かを決定した。
しかし、映像記録装置R1は、故障したモニタリング装置の使用中特徴データを含む装置探索パケット81を送信することにより、代替装置を検出してもよい。この場合、新たにネットワーク3に接続されたモニタリング装置は、装置探索パケット81に含まれる使用中特徴データに基づいて、故障したモニタリング装置で使用されている特徴を含んでいる場合、装置探索応答パケット82を映像記録装置R1に送信する。映像記録装置R1は、装置探索応答パケット82の送信元を、故障したモニタリング装置の代替装置に決定する。つまり、映像記録装置R1が故障したモニタリング装置の代替装置を検出することができれば、代替装置を検出する方法は特に限定されない。その他の実施の形態でも同様である。
上記第1の実施の形態では、映像記録装置R1が、図13に示すステップS411において、モニタリング装置M−1の使用中特徴データ312をモニタリング装置M−4の固有特徴データ341と比較する例を説明したが、これに限られない。映像記録装置R1において、特徴判断部564は、モニタリング装置M−1の固有特徴データ311をモニタリング装置M−4の固有特徴データと比較して、モニタリング装置M−4が、モニタリング装置M−1が元来有する特徴を包含しているか否かを判断してもよい。つまり、特徴判断部564は、モニタリング装置M−1が有する特徴を記録するデータと、モニタリング装置M−4が有する特徴を記録するデータとに基づいて、モニタリング装置M−4をモニタリング装置M−1の代替装置として使用できるか否かを判断すればよい。上記第4の実施の形態におけるモニタリング装置M−6及び第5の実施の形態におけるモニタリング装置M−7についても同様である。
上記実施の形態において、映像記録装置R1,R2がHDD55を備える例を説明したが、これに限られない。映像記録装置R1,R2は、HDD55に代えて、SSDを備えてもよい。また、映像記録装置R1,R2は、HDD55及びSSDの両者を備えてもよい。この場合、HDD55が、記録用映像データを保存し、SSDが、設定ファイル41〜47及び管理データ57を保存するようにしてもよい。つまり、映像記録装置R1は、HDD55に記憶されている各種データを、複数の記憶装置に分散して保存してもよい。
上記実施の形態では、映像記録装置R1,R2が管理部56を備える例を説明したが、これに限られない。映像記録装置R1,R2が管理部56を備えていなくてもよい。映像記録装置R1,R2とは別の管理装置が、管理部56を備えるとともに、ネットワーク3に接続されていればよい。
また、上記実施形態で説明したモニタリング装置M−1〜M−7及び映像記録装置R1において、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
また、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、プログラムにより実現されるものであってもよい。そして、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、コンピュータにおいて、中央演算装置(CPU)により行われる。また、それぞれの処理を行うためのプログラムは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、ROMにおいて、あるいはRAMに読み出されて実行される。
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。
例えば、上記実施形態(変形例を含む)の各機能部を、ソフトウェアにより実現する場合、図36に示したハードウェア構成(例えば、CPU、ROM、RAM、入力部、出力部等をバスBusにより接続したハードウェア構成)を用いて、各機能部をソフトウェア処理により実現するようにしてもよい。
また、上記実施形態における処理方法の実行順序は、必ずしも、上記実施形態の記載に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、実行順序を入れ替えることができるものである。
前述した方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、大容量DVD、次世代DVD、半導体メモリを挙げることができる。
上記コンピュータプログラムは、上記記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送されるものであってもよい。
また、文言「部」は、「サーキトリー(circuitry)」を含む概念であってもよい。サーキトリーは、ハードウェア、ソフトウェア、あるいは、ハードウェアおよびソフトウェアの混在により、その全部または一部が、実現されるものであってもよい。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。