JP6959747B2 - 炭化ケイ素系複合体及びその製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素系複合体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭化ケイ素系複合体及びその製造方法に関する。さらに詳細には、本発明は、優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体(SiC/SiC)、及び簡便な処理で優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体が得られる炭化ケイ素系複合体の製造方法に関する。
従来、炭化ケイ素系複合体は、以下のような製造方法によって製造されていた(特許文献1参照。)。まず、炭化ケイ素繊維(SiC繊維)に対して、窒化ホウ素−化学気相成長(BN−CVD:Boron nitride−Chemical Vaper Deposition)によって、窒化ホウ素からなる界面層を形成する。次いで、得られた繊維を製織して、所望形状を有する炭化ケイ素繊維製のプリフォームを作成する。しかる後、得られたプリフォームに、ポリマー含浸焼成(PIP:Polymer Infiltration Pyrolysis)によって、炭化ケイ素を生成させて、炭化ケイ素系複合体を得る。
特開平11−49570号公報
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法においては、BN−CVDを利用するため、製造コストが高く、また、BN−CVDを織物へ適用することが困難であった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明は、優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体、及び簡便な処理で優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体が得られる炭化ケイ素系複合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた。その結果、炭素被覆が無くかつ炭素被覆以外の被覆を含まず、酸素元素の含有量が1質量%以下である炭化ケイ素繊維からなるプリフォームに、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む界面層を形成することなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の炭化ケイ素系複合体は、炭化ケイ素繊維からなる骨格と、前記骨格を被覆する界面層及びマトリックス層とを備える炭化ケイ素系複合体であって、前記界面層は、前記骨格に直接被覆されており、前記炭化ケイ素繊維は、酸素元素の含有量が1質量%以下であり、前記界面層が、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含み、前記マトリックス層が、炭化ケイ素を含むことを特徴とする。
そして、本発明の炭化ケイ素系複合体の製造方法は、上記炭化ケイ素系複合体を製造する方法であって、炭素被覆が無くかつ炭素被覆以外の被覆を含まず、酸素元素の含有量が1質量%以下である炭化ケイ素繊維からなるプリフォームに、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む化合物を含浸、乾燥及び焼成する界面層形成処理を施してプレ複合体を得、しかる後、前記プレ複合体に、炭素及びケイ素を含む化合物を含浸させて加熱するマトリックス層形成処理を施す、ことを特徴とする。
また、本発明の炭化ケイ素系複合体の界面層形成の製造方法の好適形態は、前記ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む化合物が、ポリボロオルガノシラザンであることを特徴とする。
さらに、本発明の炭化ケイ素系複合体のマトリックス層形成の製造方法の好適形態は、前記炭素及びケイ素を含む化合物が、ポリカルボシランであることを特徴とする。
本発明によれば、炭素被覆が無くかつ炭素被覆以外の被覆を含まず、酸素元素の含有量が1質量%以下である炭化ケイ素繊維からなるプリフォームに、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む界面層を形成することなどとした。そのため、優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体、及び簡便な処理で優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体が得られる炭化ケイ素系複合体の製造方法を提供することができる。
図1は、比較例4の3点曲げ試験(N=5)の結果を示すグラフである。 図2は、比較例2及び比較例4の試験後の断面の走査型電子顕微鏡写真(A)及び(B)である。 図3は、比較例5の3点曲げ試験(N=5)の結果を示すグラフである。 図4は、実施例2の3点曲げ試験(N=5)の結果を示すグラフである。 図5は、比較例5の試験後の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 図6は、実施例1の試験後の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 図7は、実施例2の試験後の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 図8は、実施例2の二次イオン質量分析の結果を示す画像である。
以下、本発明の一実施形態に係る炭化ケイ素系複合体及びその製造方法について詳細に説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る炭化ケイ素系複合体について詳細に説明する。本実施形態の炭化ケイ素系複合体は、炭化ケイ素繊維からなる骨格と、骨格を被覆する界面層及びマトリックス層とを備える。そして、炭化ケイ素繊維は、酸素元素の含有量が1質量%以下である。また、界面層は、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む。さらに、マトリックス層は、炭化ケイ素を含む。
酸素元素の含有量が1質量%以下である炭化ケイ素繊維からなるプリフォームに、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む界面層を形成した後、炭化ケイ素を含むマトリックス層を形成することにより、優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体となる。なお、特に限定されるものではないが、酸素元素の含有量が1質量%以下の場合の具体的な例としては、酸素元素の含有量が0質量%超1質量%以下である場合を挙げることができる。また、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素、さらには酸素などの元素の組成は、電子プローブマイクロ分析(EPMA)や二次イオン質量分析(SIMS)などによって確認することができる。特に、ホウ素元素は、電子プローブマイクロ分析(EPMA)での確認は困難を伴うが、二次イオン質量分析(SIMS)での確認は比較的容易である。
なお、炭化ケイ素繊維における酸素元素の含有量が1質量%超の場合には、優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体とならない。これは、特に限定されるものではないが、炭化ケイ素繊維に含まれる酸素が、界面層に含まれる窒素と反応して、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む界面層と繊維表面が結合するためと考えられる。
また、酸素元素の含有量が1質量%以下である炭化ケイ素繊維からなるプリフォームを用いることとしたため、優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体が得られるだけでなく、BN−CVDを利用する必要がない。そのため、製造コストを低減することができるという副次的な利点がある。
さらに、酸素元素の含有量が1質量%以下である炭化ケイ素繊維からなるプリフォームを用いることとしたため、優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体が得られるだけでなく、酸素元素の含有量が1質量%超(例えば、5質量%以上)である炭化ケイ素繊維を用いる場合には必要であった炭素を含む被覆部を形成する工程が必要ない。そのため、工程数を低減することができるという副次的な利点がある。
次に、本発明の一実施形態に係る炭化ケイ素系複合体の製造方法について詳細に説明する。本実施形態の炭化ケイ素系複合体の製造方法は、炭化ケイ素繊維からなる骨格と、骨格を被覆する界面層及びマトリックス層とを備える炭化ケイ素系複合体を製造する方法であって、上述した本発明の一実施形態に係る炭化ケイ素系複合体を製造する方法の一実施形態である。なお、本発明の炭化ケイ素系複合体は、このような製造方法により得られたものに限定されるものではない。
本実施形態の炭化ケイ素系複合体の製造方法は、以下の工程(1)及び工程(2)を含む。
工程(1)は、酸素元素の含有量が1質量%以下である炭化ケイ素繊維からなるプリフォームに、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む化合物を含浸、乾燥及び焼成する界面層形成処理を施してプレ複合体を得る工程、すなわち、目的とする炭化ケイ素系複合体における界面層を形成する工程である。
工程(2)は、工程(1)の後に実行され、プレ複合体に、炭素及びケイ素を含む化合物を含浸させて加熱するマトリックス層形成処理を施す工程、すなわち、目的とする炭化ケイ素系複合体におけるマトリックス層を形成して、目的とする炭化ケイ素系複合体を得る工程である。
このような工程(1)及び工程(2)を経ることにより、BN−CVDを利用する必要がないため、製造コストを低減することができる。また、工程数が多くなる要因の1つである酸素元素の含有量が1質量%超(例えば、5質量%以上)である炭化ケイ素繊維を用いる場合には必要であった炭素を含む被覆部を形成する工程が必要ない。そのため、工程数を低減することができる。さらに、織物に対してBN−CVDを適用する必要がなく、優れた曲げ強度を有する炭化ケイ素系複合体を得ることができる。
ここで、(1)工程におけるプリフォームとしては、特に限定されるものではなく、例えば、所定の炭化ケイ素繊維を用い、ブレード織法、フィラメントワインディング法、2D積層法など従来公知の方法によって得られたものを適用することができる。また、所定の炭化ケイ素繊維は、酸素元素の含有量が1質量%以下であるものであれば、特に限定されるものではない。さらに、(1)工程におけるケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリボロオルガノシラザンを挙げることができる。この化合物は、上述した炭素ケイ素繊維からなる骨格に界面層を形成し、この点からは、ポリボロオルガノシラザンは界面層前駆体と言ってもよい。
界面層前駆体の被覆は、BN−CVDより簡便なディッピングなど従来公知の湿式法によって行うことができる。例えば、乾燥は150〜200℃、焼成は800〜1000℃で行うことができる。また、これらの含浸、乾燥及び焼成は、いわゆるPIPによって行ってもよい。また、湿式法であれば、BN−CVDでは困難であった織物に対して直接処理することができる。
上記ポリボロオルガノシラザンは、以下の反応式で合成されるものである。SiNBC系ポリマーと表記することがあり、Si/B=1/2の混合比のものを「SiNBC−1/2」と略記することがある。
Figure 0006959747
また、(2)工程における炭素及びケイ素を含む化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリカルボシラン(PCS)を適用することができる。なお、上記の化合物は、マトリックス層前駆体として機能するが、トルエンやキシレンなどの希釈溶媒で希釈して使用することができる。また、キシレンで希釈することが好ましい。さらに、希釈する際には、ポリカルボシランの濃度が20〜40質量%であることが好ましく、30〜40質量%であることがより好ましい。
ポリカルボシランは、例えば、NGSアドバンストファイバー株式会社製PCS−UHを用いても良い。
プレ複合体に化合物を含浸させて加熱するマトリックス層の形成は、繰り返すことにより複数回行うことができ、例えば、6〜12回程度行うことが好ましい。これらの含浸、加熱は、いわゆるPIPによって行ってもよい。また、例えば、加熱は、通常、乾燥と焼成で行うことができ、乾燥は80〜120℃程度、焼成は窒素ガス(N)雰囲気下800〜1000℃程度で行うことができる。なお、乾燥及び焼成は窒素ガス(N)雰囲気下に室温から昇温し1000℃程度に加熱することによって行ってもよい。
また、本実施形態の製造方法においては、所要に応じて、(2)工程の後にさらに所定の熱処理を行うことができる。所定の熱処理は、(2)工程で得られた炭化ケイ素系複合体を不活性ガス中1000〜1500℃で加熱処理するものであるが、これにより、炭化ケイ素系複合体を結晶化させて品質の均一化を図ることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこのような実施例に限定されるものではない。
(比較例1)
炭化ケイ素繊維織物として、炭素被覆されていない炭化ケイ素繊維織物(NGSアドバンストファイバー株式会社製、N8B2222(NL−201)(熱分解炭素コート(以下「Cコート」ということがある。)無し)、糸の製品名:Nicalon(標準グレード)、原子数比(C/Si):1.31、酸素元素含有割合:12質量%、8枚朱子織、目付:388g/m)を用いた。
また、マトリックス層前駆体として、ポリカルボシラン(PCS)(NGSアドバンストファイバー株式会社製、PCS−UH)の40質量%キシレン溶液を用いた。
まず、炭素被覆されていない炭化ケイ素繊維織物を50mm×70mmの大きさに切断し、12枚積層した。次いで、得られた織物積層体を金型にセットし、加圧成形を行った。しかる後、得られた織物成形体を100℃で乾燥し、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱し、プレ複合体を得た。
(マトリックス層形成処理)
次に、グローブボックス中で、得られたプレ成形体に、PCS−UHの40質量%キシレン溶液を真空含浸させた。次いで、得られた含浸済みプレ複合体を金型にセットし、含浸済みプレ複合体を100℃で乾燥して余剰のキシレンを蒸発させ、さらに、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱して焼成した。
上記PCS含浸と焼成(PIP)を12回繰り返し、本例の炭化ケイ素系複合体(2D−SiC/SiC)を得た。
(比較例2)
炭化ケイ素繊維織物として、炭素被覆されていない炭化ケイ素繊維織物(NGSアドバンストファイバー株式会社製、N8B2222(NL−201)(Cコート無し)、糸の製品名:Nicalon(標準グレード)、原子数比(C/Si):1.31、酸素元素含有割合:12質量%、8枚朱子織、目付:388g/m)を用いた。
また、界面層前駆体として、ポリボロオルガノシラザン(原子数比Si/B=1/2の「SiNBC−1/2」)の20質量%トルエン溶液(株式会社アート科学製)を用いた。
さらに、マトリックス層前駆体として、ポリカルボシラン(PCS)(NGSアドバンストファイバー株式会社製、PCS−UH)の40質量%キシレン溶液を用いた。
(界面層形成処理)
まず、炭素被覆されていない炭化ケイ素繊維織物を50mm×70mmの大きさに切断し、12枚積層した。次いで、グローブボックス中で、得られた織物積層体に、SiNBC−1/2の20質量%トルエン溶液を真空含浸させた。さらに、得られた含浸済み織物積層体を金型にセットし、加圧成形を行った。しかる後、得られた織物成形体を100℃で乾燥して余剰のトルエンを蒸発させ、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱して焼成し、プレ複合体を得た。
(マトリックス層形成処理)
次に、グローブボックス中で、得られたプレ成形体に、PCS−UHの40質量%キシレン溶液を真空含浸させた。次いで、得られた含浸済みプレ複合体を金型にセットし、含浸済みプレ複合体を100℃で乾燥して余剰のキシレンを蒸発させ、さらに、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱して焼成した。
上記PCS含浸と焼成(PIP)を12回繰り返し、本例の炭化ケイ素系複合体(2D−SiC/SiC)を得た。
(比較例3)
炭化ケイ素繊維織物として、炭素被覆された炭化ケイ素繊維織物(NGSアドバンストファイバー株式会社製、N5S1616(NL−501)(Cコート有り)、糸の製品名:Nicalon(低電気抵抗グレード)、酸素元素含有割合:14質量%、5枚朱子織、目付:268g/m)を用いた。
また、マトリックス層前駆体として、ポリカルボシラン(PCS)(NGSアドバンストファイバー株式会社製、PCS−UH)の40質量%キシレン溶液を用いた。
まず、炭素被覆された炭化ケイ素繊維織物を50mm×70mmの大きさに切断し、12枚積層した。次いで、得られた織物積層体を金型にセットし、加圧成形を行った。しかる後、得られた織物成形体を100℃で乾燥し、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱して焼成し、プレ複合体を得た。
(マトリックス層形成処理)
次に、グローブボックス中で、得られたプレ成形体に、PCS−UHの40質量%キシレン溶液を真空含浸させた。次いで、得られた含浸済みプレ複合体を金型にセットし、含浸済みプレ複合体を100℃で乾燥して余剰のキシレンを蒸発させ、さらに、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱して焼成した。
上記PCS含浸と焼成(PIP)を12回繰り返し、本例の炭化ケイ素系複合体(2D−SiC/SiC)を得た。
(比較例4)
炭化ケイ素繊維織物として、炭素被覆された炭化ケイ素繊維織物(NGSアドバンストファイバー株式会社製、N5S1616(NL−501)(Cコート有り)、糸の製品名:Nicalon(低電気抵抗グレード)、酸素元素含有割合:14質量%、5枚朱子織、目付:268g/m)を用いた。
また、界面層前駆体として、ポリボロオルガノシラザン(原子数比Si/B=1/2の「SiNBC−1/2」)の20質量%トルエン溶液(株式会社アート科学製)を用いた。
さらに、マトリックス層前駆体として、ポリカルボシラン(PCS)(NGSアドバンストファイバー株式会社製、PCS−UH)の40質量%キシレン溶液を用いた。
(界面層形成処理)
まず、炭素被覆された炭化ケイ素繊維織物を50mm×70mmの大きさに切断し、12枚積層した。次いで、グローブボックス中で、得られた織物積層体に、SiNBC−1/2の20質量%トルエン溶液を真空含浸させた。さらに、得られた含浸済み織物積層体を金型にセットし、加圧成形を行った。しかる後、得られた織物成形体を100℃で乾燥して余剰のトルエンを蒸発させ、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱して焼成し、プレ複合体を得た。
(マトリックス層形成処理)
次に、グローブボックス中で、得られたプレ成形体に、PCS−UHの40質量%キシレン溶液を真空含浸させた。次いで、得られた含浸済みプレ複合体を金型にセットし、含浸済みプレ複合体を100℃で乾燥して余剰のキシレンを蒸発させ、さらに、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱して焼成した。
上記PCS含浸と焼成(PIP)を12回繰り返し、本例の炭化ケイ素系複合体(2D−SiC/SiC)を得た。
[性能評価]
各例の炭化ケイ素系複合体(2D−SiC/SiC)から5×50×2(厚み)mmの試験片を切り出し、この試験片を室温(25℃)で3点曲げ試験に供した。各例の仕様の一部とともに得られた結果を表1に示す。また、図1は、比較例4の3点曲げ試験(N=5)の結果を示すグラフである。さらに、図2は、比較例2及び比較例4の試験後の断面の走査型電子顕微鏡写真(A)及び(B)である。
Figure 0006959747
表1より、炭素被覆されていない炭化ケイ素繊維織物を用いた比較例1における曲げ強度は65MPaであり、低い曲げ強度であることが分かる。
そして、表1より、炭素被覆されていない炭化ケイ素繊維織物を用い、SiNBC系ポリマーによる界面層形成処理をした比較例2における曲げ強度は30MPaであり、比較例1よりさらに曲げ強度が低下することが分かる。
また、表1より、炭素被覆された炭化ケイ素繊維織物を用いた比較例3における曲げ強度は325MPaであり、比較例1の約5倍程度まで強度が向上することが分かる。
さらに、表1より、炭素被覆された炭化ケイ素繊維織物を用い、SiNBC系ポリマーによる界面層形成処理をした比較例4における曲げ強度は400MPaであり、比較例3よりさらに曲げ強度が向上することが分かる。
なお、図1より、比較例4における3点曲げ試験の結果は、335MPa(平均値)であることが分かる。
また、図2より、高い曲げ強度を発現した比較例4の断面(図2(B)参照。)は、低い曲げ強度を発現した比較例2の断面(図2(A)参照。)と比較した場合、顕著な繊維の引き抜け破壊の様子が確認された。
以上より、酸素元素の含有割合が1質量%超(例えば、5質量%以上)の炭化ケイ素繊維を用いる場合には、炭素被覆をしなければ、SiNBC系ポリマーによる界面層形成処理による曲げ強度向上効果が得られないことが分かる。
これは、炭化ケイ素繊維に含まれる酸素とSiNBC系ポリマーが反応することによって、繊維引き抜け破壊が起こることが阻害される可能性を示している。また、これらの例においては、曲げ強度向上効果の発現は、界面層の存在よりも炭素を含む被覆部の存在が支配的であると推察される。
(比較例5)
炭化ケイ素繊維織物として、炭素被覆されていない炭化ケイ素繊維織物(NGSアドバンストファイバー株式会社製、NLS107−8HS(Cコート無し)、糸の製品名:ハイニカロンタイプS、原子数比(C/Si):1.05、酸素元素含有割合:0.8質量%、8枚朱子織、目付:354g/m)を用いた。
また、マトリックス層前駆体として、ポリカルボシラン(PCS)(NGSアドバンストファイバー株式会社製、PCS−UH)の40質量%キシレン溶液を用いた。
まず、炭素被覆されていない炭化ケイ素繊維織物を50mm×70mmの大きさに切断し、12枚積層した。次いで、得られた織物積層体を金型にセットし、加圧成形を行った。しかる後、得られた織物成形体を100℃で乾燥し、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱し、プレ複合体を得た。
(マトリックス層形成処理)
次に、グローブボックス中で、得られたプレ成形体に、PCS−UHの40質量%キシレン溶液を真空含浸させた。次いで、得られた含浸済みプレ複合体を金型にセットし、含浸済みプレ複合体を100℃で乾燥して余剰のキシレンを蒸発させ、さらに、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱して焼成した。
上記PCS含浸と焼成(PIP)を6回繰り返し、本例の炭化ケイ素系複合体(2D−SiC/SiC)を得た。
(実施例1)
炭化ケイ素繊維織物として、炭素被覆されていない炭化ケイ素繊維織物(NGSアドバンストファイバー株式会社製、NLS107−8HS(Cコート無し)、糸の製品名:ハイニカロンタイプS、原子数比(C/Si):1.05、酸素元素含有割合:0.8質量%、8枚朱子織、目付:354g/m)を用いた。
また、界面層前駆体として、ポリボロオルガノシラザン(原子数比Si/B=1/1の「SiNBC−1/1」)の40質量%トルエン溶液(株式会社アート科学製)を用いた。
さらに、マトリックス層前駆体として、ポリカルボシラン(PCS)(NGSアドバンストファイバー株式会社製、PCS−UH)の40質量%キシレン溶液を用いた。
(界面層形成処理)
まず、炭素被覆されていない炭化ケイ素繊維織物を50mm×70mmの大きさに切断し、12枚積層した。次いで、グローブボックス中で、得られた織物積層体に、SiNBC−1/1の40質量%トルエン溶液を真空含浸させた。さらに、得られた含浸済み織物積層体を金型にセットし、加圧成形を行った。しかる後、得られた織物成形体を100℃で乾燥して余剰のトルエンを蒸発させ、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱して焼成し、プレ複合体を得た。
(マトリックス層形成処理)
次に、グローブボックス中で、得られたプレ成形体に、PCS−UHの40質量%キシレン溶液を真空含浸させた。次いで、得られた含浸済みプレ複合体を金型にセットし、含浸済みプレ複合体を100℃で乾燥して余剰のキシレンを蒸発させ、さらに、窒素ガス雰囲気下200℃/hrの昇温速度で1000℃まで加熱して焼成した。
上記PCS含浸と焼成(PIP)を6回繰り返し、本例の炭化ケイ素系複合体(2D−SiC/SiC)を得た。
(実施例2)
上記PCS含浸と焼成(PIP)の繰り返し回数を12回としたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の炭化ケイ素系複合体(2D−SiC/SiC)を得た。
[性能評価]
各例の炭化ケイ素系複合体(2D−SiC/SiC)から5×50×2(厚み)mmの試験片を切り出し、この試験片を室温(25℃)で3点曲げ試験(N=5)に供した。各例の仕様の一部とともに得られた結果を表2に示す。また、図3は、比較例5の3点曲げ試験(N=5)の結果を示すグラフである。さらに、図4は、実施例2の3点曲げ試験(N=5)の結果を示すグラフである。また、図5〜図7は、それぞれ比較例5、実施例1及び実施例2の試験後の断面の走査型電子顕微鏡写真である。さらに、図8は、実施例2の二次イオン質量分析の結果を示す画像である。
Figure 0006959747
上述したように、酸素元素の含有割合が1質量%超の炭化ケイ素繊維を用いる場合には、曲げ強度の向上効果の発現に寄与する繊維の引き抜け破壊が起こるためには、炭素被覆が必要である(比較例4を参照。)。
一方で、本発明においては、炭素被覆が無い状態で、曲げ強度の向上効果を発現することができる。
そして、表2より、本発明の範囲に属する実施例1及び実施例2においては、炭化ケイ素繊維における酸素元素含有割合が1質量%以下の場合、SiNBCの界面層のみを形成した場合でも、曲げ強度は240MPa及び400MPaであり、高い曲げ強度であることが分かる。
また、表2より、PIPの処理回数を増やすことにより、複合体の曲げ強度の向上効果の発現が顕著となることが分かる。
さらに、表2より、本発明外の比較例5のように、SiNBCの界面層を形成しない場合でも、曲げ強度は230MPaであり、比較的高い曲げ強度であることが分かる。
しかしながら、図3〜図7より、本発明の範囲に属する実施例1及び実施例2においては、曲げ強度の向上効果の発現に寄与する繊維の引き抜け破壊が起こっている一方、本発明外の比較例5においては、脆性破壊が起こっていることが分かる。
このことから、実施例1及び実施例2においても、SiNBCの界面層を形成したことによる曲げ強度の向上効果が発揮されていることが分かる。
さらに、酸素元素の含有割合が1質量%以下の炭化ケイ素繊維を用いた場合においても、SiNBCの界面層を形成したことによって、繊維の引き抜け破壊が起こっていることから、酸素元素の含有割合が1質量%以下の炭化ケイ素繊維に含まれる酸素とSiNBCの界面層との間では有意な反応は起こらないと考えてよい。
図8は、実施例2の二次イオン質量分析の結果を示す画像である。ホウ素元素が含まれる部分(B contain parts)が緑色(green)で示されており、炭化ケイ素繊維(SiC fiber)が黒色(black)で示されている。なお、炭化ケイ素繊維の繊維径は12μmである。SiNBCの界面層に存在する元素の存在状態、特にホウ素元素(B)は、その役割が重要であると考えられる。
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
本発明の炭化ケイ素系複合体は、例えば、液体ロケットのエンジン部材や、ジェットエンジンの高圧タービンの動翼、発電用ガスタービンの動翼などに応用することができる。また、本発明の炭化ケイ素系複合体の製造方法は、上述した製品を効率良く製造することができる。

Claims (4)

  1. 炭化ケイ素繊維からなる骨格と、前記骨格を被覆する界面層及びマトリックス層とを備える炭化ケイ素系複合体であって、
    前記界面層は、前記骨格に直接被覆されており、
    前記炭化ケイ素繊維は、酸素元素の含有量が1質量%以下であり、
    前記界面層が、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含み、
    前記マトリックス層が、炭化ケイ素を含む
    ことを特徴とする炭化ケイ素系複合体。
  2. 請求項1に記載の炭化ケイ素系複合体の製造方法であって、
    炭素被覆が無くかつ炭素被覆以外の被覆を含まず、酸素元素の含有量が1質量%以下である炭化ケイ素繊維からなるプリフォームに、ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む化合物を含浸、乾燥及び焼成する界面層形成処理を施してプレ複合体を得、
    しかる後、前記プレ複合体に、炭素及びケイ素を含む化合物を含浸させて加熱するマトリックス層形成処理を施す
    ことを特徴とする炭化ケイ素系複合体の製造方法。
  3. 前記ケイ素、窒素、ホウ素及び炭素を含む化合物が、ポリボロオルガノシラザンであることを特徴とする請求項2に記載の炭化ケイ素系複合体の製造方法。
  4. 前記炭素及びケイ素を含む化合物が、ポリカルボシランであることを特徴とする請求項2又は3に記載の炭化ケイ素系複合体の製造方法。
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