JP6959499B2 - フッ素化ハロゲン間化合物の精製方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、上記反応の具体例として以下の分解反応が記載されている。
[発明1]
式(1)で表される第1のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法であって、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物が含むフッ素原子の個数を変化させ、式(2)で示される第2のフッ素化ハロゲン間化合物を生成する転化工程と、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程と、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物が含むフッ素原子の個数を変化させ前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物を生成する再転化工程を有する、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
XFn±a (2)
(式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であり、Fはフッ素原子であり、n、a、n±aは、n≧1、a≧1、7≧n±a≧1である自然数である)
[発明2]
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程を、前記転化工程の前にさらに含む、発明1のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
[発明3]
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物が、ClF、ClF3、ClF5、BrF3、BrF5、IF5、IF7からなる群から選ばれる少なくとも一つのフッ素化ハロゲン間化合物である、発明1または発明2のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
[発明4]
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物または前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物が含むフッ素原子の個数を変化させる方法として、
フッ素化ハロゲン間化合物と、F2、Cl2、Br2、I2、ClF、ClF3、ClF5、BrF3、BrF5、IF5およびIF7とからなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物とを反応させる方法(但し、同じ化合物同士の組み合わせを除く)、
またはフッ素化ハロゲン間化合物を分解させる方法、
のいずれかを用いる、
発明1〜3のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
[発明5]
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する方法として、相変化、蒸留、収着、膜分離、抽出、および晶析からなる群から選ばれる少なくとも一つの方法を用いる、
発明1〜4のハロゲン間化合物の精製方法。
[発明6]
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する方法として、相変化、蒸留、収着、膜分離、抽出、および晶析からなる群から選ばれる少なくとも一つの方法を用いる、
発明2のハロゲン間化合物の精製方法。
[発明7]
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物がIF7であり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物がIF5であり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、一部のIF5を蒸発させることで、IF5よりも低沸点の不純物を主に除去する工程である、
発明1のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
[発明8]
前記転化工程の前に、前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程を、さらに含み、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、IF7を蒸発させて凝縮することで、IF7よりも高沸点の不純物を主に除去する工程である、
発明7のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
[発明9]
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物がIF5であり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物がIF7であり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、IF7を蒸発させて凝縮することで、IF7よりも高沸点の不純物を主に除去する工程である、
発明1のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
[発明10]
前記転化工程の前に、前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程を、さらに含み、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、一部のIF5を蒸発させることで、IF5よりも低沸点の不純物を主に除去する工程である、
発明9のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
[発明11]
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物がClF3であり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物がClFであり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、ClFを蒸発させて凝固することで、ClFよりも高沸点の不純物を主に除去する工程である、
発明1のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
[発明12]
前記転化工程の前に、前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程を、さらに含み、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、一部のClF3を蒸発させすることで、ClF3よりも低沸点の不純物を主に除去する工程である、発明11のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
[発明13]
式(1)で表される第1のフッ素化ハロゲン間化合物の製造方法であって、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物が含むフッ素原子の個数を変化させ、式(2)で示される第2のフッ素化ハロゲン間化合物を生成する転化工程と、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程と、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物が含むフッ素原子の個数を変化させ、式(1)で表される第1のフッ素化ハロゲン間化合物を生成する再転化工程とを有する、
フッ素化ハロゲン間化合物の精製工程を含む、フッ素化ハロゲン間化合物の製造方法。
XFn±a (2)
(式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であり、Fはフッ素原子であり、n、a、n±aは、n≧1、a≧1、7≧n±a≧1の自然数である)
本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法は、
式(1)で表される第1のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法であって、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物が含むフッ素原子の個数を変化させ、式(2)で示される第2のフッ素化ハロゲン間化合物を生成する転化工程と、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程と、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物が含むフッ素原子の個数を変化させ、式(1)で表される第1のフッ素化ハロゲン間化合物を生成する再転化工程を有する、
フッ素化ハロゲン間化合物の精製方法である。
XFn±a (2)
(式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であり、Fはフッ素原子であり、n、a、n±aは、n≧1、a≧1、7≧n±a≧1の自然数である。)
先ず、第1のフッ素化ハロゲン間化合物(XFn)に含まれるフッ素原子の個数を増加または減少させる転化を行い、第2のフッ素化ハロゲン間化合物(XFn±a)を得る。
第1のフッ素化ハロゲン間化合物を転化し第2のフッ素化ハロゲン間化合物を得る転化工程、第2のフッ素化ハロゲン間化合物を再転化し第1のフッ素化ハロゲン間化合物を得る再転化工程について説明する。
具体的な例として、前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物がIF7、第2のフッ素化ハロゲン間化合物がIF5である場合、前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物がIF5、第2のフッ素化ハロゲン間化合物がIF7である場合に分けて説明する。
先ず、式(3A)に示すように、第1のフッ素化ハロゲン間化合物であるIF7をI2と反応させて転化し、第2のフッ素化ハロゲン間化合物であるIF5を得る。
式(4A)に示すように、IF5とF2を反応させて再転化し第1のフッ素化ハロゲン間化合物であるIF7を、高純度で得ることができる。
先ず、式(5A)に示すように、第1のフッ素化ハロゲン間化合物であるIF5をF2と反応させて転化し、第2のフッ素化ハロゲン間化合物であるIF7を得る。
式(6A)に示すように、IF7とI2を反応させて再転化し第1のフッ素化ハロゲン間化合物であるIF5を得る、または式(7A)に示すようにIF7を熱分解して再転化し、第1のフッ素化ハロゲン間化合物であるIF5を高純度で得ることができる。IF7を、IF5とF2に熱分解する方法は、前述の通りである。最終的に、さらに高純度のIF5を得たい場合、式(5A)で用いる、初めのIF5は、蒸留などの操作により、予め低沸点成分を除去したIF5であることが好ましい。
上記、IF5またはIF7に係る、反応式(3A)および(5A)に示す転化反応、および(4A)、(6A)、(7A)に示す再転化反応の原料化合物に対する目的化合物の収率は80%以上、99.9%未満が好ましい。収率が80%未満の場合、不純物を分離する際の収率が低下する虞がある。収率が99.9%以上の場合、収率を達成するための装置が大規模となり、製造コストが増加する虞がある。
具体的な例として、前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物がClF3、第2のフッ素化ハロゲン間化合物がClFである場合を説明する。
先ず、式(3B)に示すように、第1のフッ素化ハロゲン間化合物であるClF3をCl2と反応させて転化し、第2のフッ素化ハロゲン間化合物であるClFを得る。
式(4B)に示すように、ClFとF2を反応させて再転化し第1のフッ素化ハロゲン間化合物であるClF3を、高純度で得ることができる。
上記、ClFまたはClF3に係る、反応式(3B)に示す転化反応、および(4B)、に示す再転化反応の原料化合物に対する目的化合物の収率は80%以上、99.9%未満が好ましい。収率が80%未満の場合、不純物を分離する際の収率が低下する虞がある。収率が99.9%以上の場合、収率を達成するための装置が大規模となり、製造コストが増加する虞がある。
本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法に用いる装置の材質としては、フッ素化ハロゲン間化合物、F2、Cl2、Br2およびI2に対して耐食性があり侵されることなく、フッ素化ハロゲン間化合物中に不純物として混入しない材質であることが好ましい。
フッ素化ハロゲン間化合物を精製する際に、装置より不純物が混入しない温度の条件としては、装置の材質がニッケルの場合は−200℃以上、400℃以下が好ましく、装置の材質がステンレス鋼の場合は−200℃以上、200℃以下が好ましい。−200℃未満でフッ素化ハロゲン間化合物を精製する場合、不純物とフッ素化ハロゲン間化合物が凝固して、分離が難しくなる虞がある。装置の材質がニッケルの場合は400℃を超える温度で、装置の材質がステンレス鋼の場合は200℃を超える温度でフッ素化ハロゲン間化合物を精製する場合、装置材質に由来する不純物が増加する虞がある。
[本発明で精製するフッ素化ハロゲン間化合物の物性]
表1は、フッ素化ハロゲン間化合物の物性を示した表である。
本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法を用い、フッ素化ハロゲン間化合物から除去する対象となる不純物には、Al、As、Ca、Co、Cr、Cu、Fe、K、Mg、Mn、Mo、Na、Ni、P、Pb、Se、Si、Ti、Zn、またはZrのフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酸フッ化物、酸塩化物、酸臭化物、または酸ヨウ化物、さらにN2、Ar、He、CO2、O2、CF4、OF2、HFまたはフルオロカーボンを挙げることができる。
転化後のフッ素化ハロゲン間化合物に含まれる不純物をフッ素化ハロゲン間化合物から分離する方法としては、特に限定されないが、フッ素化ハロゲン間化合物の相変化に伴う蒸発昇華、または凝縮凝固の際に分離する方法(以下、相変化法と呼ぶことがある)、蒸留、収着、吸収、膜による分離、抽出または晶析による方法を挙げることができる。これらの方法の中で、より好ましくは相変化法または蒸留である。不純物を収着、膜分離または抽出によって分離する際は、通常、収着剤、膜分離剤または抽出剤を使用する必要がある。しかしながら、これらを用いるとフッ素化ハロゲン間化合物の不純物が増加する虞がある。晶析によって分離する場合は、フッ素化ハロゲン間化合物に複数の不純物が含まれていると、これらを除去する晶析操作が困難となる。
相変化法とは、フッ素化ハロゲン間化合物の温度を変えることで、フッ素化ハロゲン間化合物を相変化させて、不純物を除く方法である。
蒸留は一般的な方法によって行うことができる。すなわち、不純物を含むフッ素化ハロゲン間化合物から、フッ素化ハロゲン間化合物より高沸点の不純物を除去する場合は、高沸点の不純物を缶出液に濃縮し除去すればよい。不純物を含むフッ素化ハロゲン間化合物から、フッ素化ハロゲン間化合物より低沸点の不純物を除去する場合は、低沸点の不純物を留出液に濃縮し除去すればよい。
収着とは、不純物を含む気体または液体状態の対象から、不純物を固体収着剤に物理的または化学的に吸着する方法である。不純物を収着により除去する場合は、不純物を含む気体状態のフッ素化ハロゲン間化合物より、不純物を除去することが好ましい。フッ素化ハロゲン間化合物を低沸点のフッ素化ハロゲン間化合物に転化することで、不純物を含む気体状のフッ素化ハロゲン間化合物より、収着による不純物の除去を容易に行うことができる。
不純物を膜分離により除去する場合は、液体で分離膜を透過させることが好ましい。即ち、沸点の高いフッ素化ハロゲン間化合物に転化して液状のフッ素化ハロゲン間化合物に添加した後、膜分離を行うことが好ましい。不純物を抽出または晶析する場合は、除去する不純物の溶解度などから、より分離しやすいフッ素化ハロゲン間化合物に転化した後に抽出または晶析することが好ましい。
1−1.実施例1〜4
実施例1〜4において、本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法によりIF7またはIF5の精製を行った。
本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法により、IF5の精製を行った。具体的には、IF7からIF5へ転化する前に、IF7を蒸発させた後に凝縮し、IF7よりも高沸点の不純物を主に除去した後、IF7を転化しIF5とし、一部のIF5を蒸発させることで、IF5よりも低沸点の不純物を主に除去し、IF5からIF7へ再転化することで、IF7を精製した(発明8に対応)。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。脱気後の容器11内に精製物質としての液状のIF7、259.9g(1.00mol)を充填し、容器11の内温を温調装置にて、30℃(蒸発温度)に保持した。その際、容器11の内圧は絶対圧で233kPaであった。
次いで、IF7の入った容器12の内温を温調装置で10℃(反応温度)に保持した。その際、容器12の内圧は絶対圧で119kPaであった。容器12内にI2ガス供給器14よりI2ガスを穏やかに供給し、以下の式(3A)に示す反応により、IF7をIF5に転化した(回収量1.37モル、収率99.5%)。
液状のIF5の入った容器12の内温を、50℃(蒸発温度)に温調装置にて保持した。容器12の内圧は、絶対圧で13kPaであった。容器12と、温調装置で内温25℃(捕集温度)に保持した容器11間の仕切弁13を開き、IF5の蒸気の一部を容器12から容器11に移動させ凝縮して捕集し回収した(容器12における回収量1.34モル、収率98.0%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16で容器11を脱気することで、容器11内の不純物(主に、IF5より低沸点の不純物)を含む残渣を除去した。
IF5の入った容器12の内温を温調装置にて60℃(反応温度)に保持した。その際、容器11の内圧は絶対圧で20kPaであった。容器11内にF2ガスを穏やかに供給し、以下の式(4A)に示す反応により、IF5をIF7に再転化した(回収量1.33モル、収率99.5%)。
本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法により、IF5の精製を行った。具体的には、IF5からIF7へ転化する前に、一部のIF5を蒸発させることで、IF5よりも低沸点の不純物を主に除去した後、IF5を転化しIF7とし、IF7を蒸発させた後に凝縮し、IF7よりも高沸点の不純物を主に除去し、IF7からIF5へ再転化することで、IF5を精製した(発明10に対応)。精製装置には、実施例1と同じ装置を用いた。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
次いで、IF5の入った容器11の内温を温調装置にて60℃(反応温度)に保持した。その際、容器11の内圧は絶対圧で20kPaであった。容器11内にF2ガス供給器15よりF2ガスを穏やかに供給し、以下の式(5A)に示す反応により、IF5をIF7に転化した(回収量0.98モル、収率99.5%)。
液状のIF7の入った容器11の内温を温調装置にて30℃(蒸発温度)に保持した。容器11の内圧は、絶対圧で233kPaであった。容器11と、温調装置で内温10℃(捕集温度)に保持した容器12間の仕切弁13を開き、IF7の蒸気を容器11から容器12に移動させ凝縮して捕集し回収した(容器12での回収量0.96モル、収率98.0%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器11を脱気することで、容器11内の不純物(主に、IF7より高沸点の不純物)を含む残渣を除去した。
IF7の入った容器12の内温を温調装置にて10℃(反応温度)に保持した。その際、容器12の内圧は絶対圧で119kPaであった。容器12にI2ガス14を穏やかに供給し、以下の式(6A)に示す反応により、IF7をIF5に再転化した(回収量0.98モル、収率99.5%)。
本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法により、IF7の精製を行った。具体的には、IF7を転化しIF5とし、一部のIF5を蒸発させることで、IF5よりも低沸点の不純物を主に除去し、IF5からIF7へ再転化することで、IF7を精製した(発明7に対応)。精製装置は、実施例1と同じ装置を用い、IF7は、実施例1で用いたのと同じIF7を用いた。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
液状のIF5の入った容器11の内温を50℃(蒸発温度)に温調装置にて保持した。容器11の内圧は、絶対圧で13kPaであった。容器11と、温調装置で内温25℃(捕集温度)に保持した容器12間の仕切弁13を開き、IF5の蒸気の一部を容器11から容器12に移動させ凝縮して捕集し回収した(容器11における回収量1.37モル、収率98.0%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16で容器12を脱気することで、容器12内の不純物(主に、IF5より低沸点の不純物)を含む残渣を除去した。
IF5の入った容器11の内温を温調装置にて60℃(反応温度)に保持した。その際、容器11の内圧は絶対圧で20kPaであった。容器11内にF2ガスを穏やかに供給し、以下の式(3A)に示す反応により、IF5をIF7に再転化した。(回収量1.36モル、収率99.5%)。
本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法により、IF5の精製を行った。具体的には、IF5を転化しIF7とし、IF7を蒸発させた後に凝縮しIF7よりも高沸点の不純物を主に除去し、IF7からIF5へ再転化することで、IF5を精製した(発明9に対応)。精製装置には、実施例1と同じ装置を用い、IF5は、実施例2で用いたのと同じIF5を用いた。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
脱気後の容器11内に精製物質としての液状のIF5、221.9g(1.00mol)を充填し、容器11の内温を温調装置にて60℃(反応温度)に保持した。その際、容器11の内圧は絶対圧で20kPaであった。容器11内にF2ガス供給器15よりF2ガスを穏やかに供給し、以下の式(5A)に示す反応により、IF5をIF7に転化した(回収量0.98モル、収率99.5%)。
液状のIF7の入った容器11の内温を温調装置にて30℃(捕集温度)に保持した。容器11の内圧は、絶対圧で233kPaであった。容器11と、温調装置で内温10℃に保持した容器12間の仕切弁13を開き、IF7の蒸気を容器11から容器12に移動させ凝縮して捕集し回収した(容器12での回収量0.96モル、収率98.0%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器11を脱気することで、容器11内の不純物(主に、IF7より高沸点の不純物)を含む残渣を除去した。
IF7の入った容器12の内温を温調装置にて10℃(反応温度)に保持した。その際、容器12の内圧は絶対圧で119kPaであった。容器12にI2ガス14を穏やかに供給し、以下の式(6A)に示す反応により、IF7をIF5に再転化した(回収量1.36モル、収率99.5%)。
次いで、比較例1〜4において、本発明の範疇にない精製方法によりIF7またはIF5の精製を行った。
実施例1で用いたのと同じIF7を、実施例1と同じ装置を用い、本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法における[転化工程][再転化工程]を行わず、従来のフッ素化ハロゲン間化合物の精製で用いる[不純物除去工程]のみによる精製を行った。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
IF7の入った容器12の内温を温調装置にて30℃(蒸発温度)に保持した。本容器12と、温調装置で内温10℃(捕集温度)に保持した容器11の間に設けた仕切弁13を開き、IF7の蒸気の一部を容器12から容器11に移動させ凝縮して捕集し回収した(容器12での回収量1.33モル、収率97.8%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器11を脱気することで、容器11内の不純物を含む残渣を除去した。
実施例2で用いたのと同じIF5を、実施例1と同じ装置を用い、本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法における[転化工程][再転化工程]を行わず、従来のフッ素化ハロゲン間化合物の精製で用いる[不純物除去工程]のみによる精製を行った。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
脱気後の容器11内に精製物質としての液体のIF5、306.2g(1.38mol)を充填し、容器11の内温を温調装置にて50℃(蒸発温度)に保持した。本容器11と、温調装置で内温25℃(捕集温度)に保持した容器12の間に設けた仕切弁13を開き、IF5の蒸気の一部を容器11から容器12に移動させ凝縮し捕集して回収した(容器11での回収量1.36モル、収率98.1%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器12を脱気することで、容器12内の不純物を含む残渣を除去した。
IF5の入った容器11の内温を温調装置にて50℃(蒸発温度)に保持した。本容器11と、温調装置で内温25℃(捕集温度)に保持した容器12の間に設けた仕切弁13を開き、IF5の蒸気を容器11から容器12に移動させ凝縮し捕集して回収した(容器12での回収量1.33モル、収率98.1%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器11を脱気することで、容器11内の不純物を含む残渣を除去した。
実施例1で用いたのと同じIF7を、実施例1と同じ装置を用い、本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法における[転化工程][再転化工程]を行わず、従来のフッ素化ハロゲン間化合物の精製で用いる[不純物除去工程]のみによる精製を行った。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
脱気後の容器11内に精製物質としての液体のIF7、363.9g(1.40mol)を充填し、容器11の内温を温調装置で30℃(蒸発温度)に保持した。本容器11と、温調装置で内温10℃(捕集温度)に保持した容器12の間に設けた仕切弁13を開き、IF7の蒸気の一部を容器11から容器12に移動させ凝縮し捕集して回収した(容器11における回収量1.36モル、収率97.0%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器12を脱気することで、容器12内の不純物を含む残渣を除去した。
実施例2で用いたのと同じIF5を、実施例1と同じ装置を用い、本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法における[転化工程][再転化工程]を行わず、従来のフッ素化ハロゲン間化合物の精製で用いる[不純物除去工程]のみによる精製を行った。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
脱気後の容器11内に精製物質としての液体のIF5、308.4g(1.39mol)を充填し、容器11の内温を温調装置にて50℃(蒸発温度)に保持した。本容器11と、温調装置で内温25℃(捕集温度)に保持した容器12の間に設けた仕切弁13を開き、IF5の蒸気を容器11から容器12に移動させ凝縮し捕集した(容器12での回収量1.36モル、収率97.7%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器11を脱気することで、容器11内の不純物を含む残渣を除去した。
次いで、以下の実施例5〜6において、本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法により、ClF3の精製を行った。
2−1.実施例5〜6
本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法により、ClF3の精製を行った。具体的には、ClF3からClFへ転化する前に、一部のClF3を蒸発させることで、ClF3よりも低沸点の不純物を主に除去した後、ClF3を転化しClFとし、ClFを輸送および凝固させることで、ClFよりも高沸点の不純物を主に除去し、ClFからClF3へ再転化することで、ClF3を精製した(発明12に対応)。精製装置には、実施例1と同じ装置を用いた。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
脱気後の容器11内に精製物質としての液体状のClF3、185.0g(2mol)を充填し、容器11の内温を温調装置にて25℃(蒸発温度)に保持した。その際、容器11の内圧は絶対圧で172kPaであった。
次いで、ClF3の入った容器11の内温を温調装置にて10℃(反応温度)に保持した。その際、容器11の内圧は絶対圧で94kPaであった。容器11内にCl2ガス供給器14よりCl2ガスを穏やかに供給し、以下の式(3B)に示す反応により、ClF3をClFに転化した(回収量2.73モル、収率99.5%)。
液体状のClFの入った容器11の内温を温調装置にて10℃(蒸発温度)に保持した。容器11の内圧は、絶対圧で677kPaであった。容器11と、冷媒で内温−186℃(捕集温度)に保持した容器12間の仕切弁13を開き、ClFの蒸気を容器11から容器12に移動させ凝固して捕集し回収した(容器12での回収量2.73モル、収率98.0%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器11を脱気することで、容器11内の不純物(主に、ClFより高沸点の不純物)を含む残渣を除去した。
ClFの入った容器12の内温を温調装置にて25℃(反応温度)に保持した。その際、容器12の内圧は絶対圧で676kPaであった。容器12にF2ガス15を穏やかに供給し、以下の式(4B)に示す反応により、ClFをClF3に再転化した(回収量2.66モル、収率99.5%)。
本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法により、ClF3の精製を行った。具体的には、ClF3を転化しClFとし、ClFを輸送および凝固させることで、ClFよりも高沸点の不純物を主に除去し、ClFからClF3へ再転化することで、ClF3を精製した(発明11に対応)。精製装置には、実施例1と同じ装置を用い、ClF3は、実施例5で用いたのと同じClF3を用いた。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
脱気後の容器11内に精製物質としての液状のClF3、185.0g(2.00mol)を充填し、容器11の内温を温調装置にて10℃(反応温度)に保持した。その際、容器11の内圧は絶対圧で94kPaであった。容器11内にCl2ガス供給器14よりCl2ガスを穏やかに供給し、以下の式(3B)に示す反応により、ClF3をClFに転化した(回収量2.79モル、収率99.5%)。
液状のClFの入った容器11の内温を温調装置にて10℃(蒸発温度)に保持した。容器11の内圧は、絶対圧で692kPaであった。容器11と、冷媒で内温−186℃(捕集温度)に保持した容器12間の仕切弁13を開き、ClFの蒸気を容器11から容器12に移動させ凝固して回収した(容器12での回収量2.73モル、収率98.0%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器11を脱気することで、容器11内の不純物(主に、ClFより高沸点の不純物)を含む残渣を除去した。
ClFの入った容器12の内温を温調装置にて10℃(捕集温度)に保持した。その際、容器12の内圧は絶対圧で640kPaであった。容器12にF2ガス15を穏やかに供給し、以下の式(4B)に示す反応により、ClFをClF3に再転化した(回収量2.72モル、収率99.5%)。
次いで、比較例5〜6において、本発明の範疇にない精製方法によりClF3の精製を行った。
実施例5で用いたのと同じClF3を、実施例1と同じ装置を用い、本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法における[転化工程][再転化工程]を行わず、従来のフッ素化ハロゲン間化合物の精製で用いる[不純物除去工程]のみによる精製を行った。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
脱気後の容器11内に精製物質としての液体状のClF3、257.2g(2.78mol)を充填し、容器11の内温を温調装置で25℃(蒸発温度)に保持した。本容器11と、温調装置で内温0℃(捕集温度)に保持した容器12の間に設けた仕切弁13を開き、ClF3の蒸気を容器11から容器12に移動させ凝縮して捕集し回収した(容器12における回収量2.72モル、収率97.8%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器11を脱気することで、容器11内の不純物を含む残渣を除去した。
ClF3の入った容器12の内温を温調装置にて25℃(蒸発温度)に保持した。本容器12と、温調装置で内温0℃(捕集温度)に保持した容器11の間に設けた仕切弁13を開き、ClF3の蒸気の一部を容器12から容器11に移動させ凝縮して捕集し回収した(容器12での回収量2.66モル、収率97.8%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器11を脱気することで、容器11内の不純物を含む残渣を除去した。
実施例5で用いたのと同じClF3を、実施例1と同じ装置を用い、本発明のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法における[転化工程][再転化工程]を行わず、従来のフッ素化ハロゲン間化合物の精製で用いる[不純物除去工程]のみによる精製を行った。
先ず、真空脱気装置16を稼動させ容器11、12内を脱気した。
脱気後の容器11内に液体のClF3、259.0g(2.80mol)を充填し、容器11の内温を温調装置で25℃(蒸発温度)に保持した。本容器11と、温調装置で内温0℃(捕集温度)に保持した容器12の間に設けた仕切弁13を開き、ClF3の蒸気の一部を容器11から容器12に移動させ凝縮し捕集して回収した(容器11における回収量2.72モル、収率97.0%)。仕切弁13を閉め、真空脱気装置16により容器12を脱気することで、容器12内の不純物を含む残渣を除去した。
表7に、実施例5〜6および比較例5〜6における、ClF3の精製前後で測定した不純物量を示す。
12 ニッケル製容器
13 仕切弁
14 I2ガス供給器、若しくはCl2ガス供給器
15 F2ガス供給器
16 真空脱気装置
17 気相を分析するための抜出口
18 液相を分析するための抜出口
Claims (13)
- 式(1)で表される第1のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法であって、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物に含まれるフッ素原子の個数を変化させ、式(2)で示される第2のフッ素化ハロゲン間化合物を生成する転化工程と、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程と、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物に含まれるフッ素原子の個数を変化させ、式(1)で表される第1のフッ素化ハロゲン間化合物を生成する再転化工程を有し、
前記転化工程が、下記式(3)又は(5)に従って進行し、
前記不純物除去工程が、前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物を蒸発させる工程である、
フッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
XFn (1)
XFn±a (2)
(n−a)XF n +X a →nXF n-a (3)
XF n +F a →XF n+a (5)
(式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であり、Fはフッ素原子であり、n、n±aは、n≧1、a≧1、7≧n±a≧1の自然数である。) - 前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程を、前記転化工程の前にさらに含む、請求項1に記載のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
- 前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物が、ClF、ClF3、ClF5、BrF3、BrF5、IF5、IF7からなる群から選ばれる少なくとも一つのフッ素化ハロゲン間化合物である、請求項1または請求項2に記載のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。
- 前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物または前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物に含まれるフッ素原子の個数を変化させる方法として、
フッ素化ハロゲン間化合物と、F2、Cl2、Br2、I2、ClF、ClF3、ClF5、BrF3、BrF5、IF5およびIF7とからなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物とを反応させる方法(但し、同じ化合物同士の組み合わせを除く)、
またはフッ素化ハロゲン間化合物を分解させる方法のいずれかを用いる、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。 - 前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する方法として、相変化および蒸留からなる群から選ばれる少なくとも一つの方法を用いる、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のハロゲン間化合物の精製方法。 - 前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する方法として、相変化、蒸留、収着、膜分離、抽出、および晶析からなる群から選ばれる少なくとも一つの方法を用いる、
請求項2に記載のハロゲン間化合物の精製方法。 - 前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物がIF7であり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物がIF5であり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、一部のIF5を蒸発させることで、IF5よりも低沸点の不純物を主に除去する工程である、
請求項1に記載のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。 - 前記転化工程の前に、前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程を、さらに含み、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、IF7を蒸発させて凝縮することで、IF7よりも高沸点の不純物を主に除去する工程である、
請求項7に記載のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。 - 前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物がIF5であり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物がIF7であり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、IF7を蒸発させて凝縮することで、IF7よりも高沸点の不純物を主に除去する工程である、
請求項1に記載のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。 - 前記転化工程の前に、前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程を、さらに含み、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、一部のIF5を蒸発させることで、IF5よりも低沸点の不純物を主に除去する工程である、
請求項9に記載のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。 - 前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物がClF3であり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物がClFであり、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、ClFを蒸発させて凝固することで、ClFよりも高沸点の不純物を主に除去することを特徴とする請求項1に記載のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。 - 前記転化工程の前に、前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程を、さらに含み、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程が、一部のClF3を蒸発させすることで、ClF3よりも低沸点の不純物を主に除去する工程である、請求項11に記載のフッ素化ハロゲン間化合物の精製方法。 - 式(1)で表される第1のフッ素化ハロゲン間化合物の製造方法であって、
前記第1のフッ素化ハロゲン間化合物に含まれるフッ素原子の個数を変化させ、式(2)で示される第2のフッ素化ハロゲン間化合物を生成する転化工程と、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物から不純物を除去する不純物除去工程と、
前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物に含まれるフッ素原子の個数を変化させ、式(1)で表される第1のフッ素化ハロゲン間化合物を生成する再転化工程とを有し、
前記転化工程が、下記式(3)又は(5)に従って進行し、
前記不純物除去工程が、前記第2のフッ素化ハロゲン間化合物を蒸発させる工程である、
フッ素化ハロゲン間化合物の精製工程を含む、フッ素化ハロゲン間化合物の製造方法。
XFn (1)
XFn±a (2)
(n−a)XF n +X a →nXF n-a (3)
XF n +F a →XF n+a (5)
(式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であり、Fはフッ素原子であり、n、n±aは、n≧1、a≧1、7≧n±a≧1の自然数である)
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