JP6958512B2 - 空調装置 - Google Patents

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本発明は、空調装置に関し、詳しくは、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域に向けられた別々の分岐ダクトを備え、作業者を検出した作業領域に対応する特定の分岐ダクトから冷房又は暖房等の調和空気を送風可能に制御された空調装置に関する。
従来、作業環境の改善と省エネとを両立させるべく、作業者を検出した作業領域に対応して冷房又は暖房等の調和空気を送風可能に制御された空調装置が、例えば、特許文献1に開示されている。上記特許文献1に記載された空調装置100は、図19(A)、(B)に示すように、図示しない送風機に接続された分岐固定ダクト101に対して可動ダクト102を回動中心軸の回りに回動させて、その可動ダクト102に設けられた空気吹出し口102aを人の方向に向け、空調を行う空調装置であって、空調領域Sを仮想的に分割することにより形成された複数の分割領域I〜IIIのいずれかに人が居るか否か感知可能に設置された複数の赤外線式の固定センサ103、104と、空気吹出し口102aと同方向に向けられた状態で、可動ダクト102に取付けられた赤外線式の移動センサ105と、人が居る分割領域の方向に可動ダクト102を回動させ、移動センサ105が人を感知した時に可動ダクト102の回動を止める回動制御手段106とを有する。
上記空調装置100において、分岐固定ダクト101の先端部分はハウジング107の内部に収納されており、そのハウジング107内で可動ダクト102と接続されている。また、ハウジング107内に取り付けられたモータ&減速機108の軸部に連結されたスプロケット109が、可動ダクト102の基端部外周面に装着されたチェーン110と係合されている。そして、回動制御手段106は、移動センサ105及び固定センサ103、104からの信号に基づいてモータ&減速機108を駆動させ、可動ダクト102の空気吹出し口102aを作業者の方向に向ける働きをする。
特開2003−185226号公報
しかしながら、上記空調装置100では、移動センサ105及び固定センサ103、104で人(作業者)を検出し、モータ&減速機108で可動ダクト102の首振り動作を行わせるので、送風エリアが可動ダクト102の首振り動作軌跡の延長上(一直線上)に限定される問題があった。具体的には、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域に移動する作業者の方向に空気吹出し口102aを向けることは困難であった。
また、上記空調装置100はモータとギアによって可動ダクト102の首振り動作を行わせる構造であるので、作業者の素早い移動に追尾して可動ダクト102の向きを変更することが困難であった。一方、可動ダクト102に対する迅速な首振り動作を可能とするためには、モータ&減速機108等の大出力化が避けられず、省エネの目的に反することになる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、省エネの目的に沿いつつ、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域に移動した作業者の方向に迅速に冷房又は暖房等の調和空気を送風可能に制御された空調装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る空調装置は、次のような構成を有している。
(1)空調機に接続された主ダクトの軸心上で前記主ダクトと連通されたハウジングと、前記ハウジングの側壁部に接続された複数の分岐ダクトと、前記各分岐ダクトに対応した人感センサとを備え、前記人感センサが作業者を検出した特定の分岐ダクトから冷房又は暖房等の調和空気を吹出すように制御された空調装置であって、
前記分岐ダクトは、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域に向けられ、
前記ハウジング内には、前記主ダクトから送給される前記調和空気を前記分岐ダクトへ案内する案内壁を有し前記調和空気の前記案内壁に当たる風圧によって前記ハウジングに対して前記軸心上で水平方向に回転可能に形成された内筒を備え、
前記ハウジングと前記内筒との間には、前記特定の分岐ダクトに前記調和空気を供給する位置に前記内筒を停止させるストッパ装置が装着されていることを特徴とする。
本発明においては、分岐ダクトは、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域に向けられ、ハウジング内には、主ダクトから送給される調和空気を分岐ダクトへ案内する案内壁を有し調和空気の案内壁に当たる風圧によってハウジングの軸心上で水平方向に回転可能に形成された内筒を備え、ハウジングと内筒との間には、特定の分岐ダクトに調和空気を供給する位置に内筒を停止させるストッパ装置が装着されているので、主ダクトからハウジング内に送給される調和空気を作業者のいる作業領域に対応する特定の分岐ダクトに供給する内筒を、省エネの目的に沿うようモータ等の駆動装置を用いることなく無動力で迅速に回転させることができ、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域に移動した作業者に対して迅速に冷房又は暖房等の調和空気を送風することができる。
よって、本発明によれば、省エネの目的に沿いつつ、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域に移動した作業者の方向に迅速に冷房又は暖房等の調和空気を送風可能に制御された空調装置を提供することができる。
(2)(1)に記載された空調装置において、
前記ストッパ装置は、各分岐ダクト毎に前記ハウジングに装着され前記人感センサからの信号に基づいて前記内筒に向けて進退可能に形成された複数のストッパピンと、前記内筒に装着され前記内筒に向けて進出した前記ストッパピンと係合する係止部材とを備え、
前記特定の分岐ダクト用のストッパピンのみが進出し、他のストッパピンは退避するように制御されていることを特徴とする。
本発明においては、ストッパ装置は、各分岐ダクト毎にハウジングに装着され人感センサからの信号に基づいて内筒に向けて進退可能に形成された複数のストッパピンと、内筒に装着され内筒に向けて進出したストッパピンと係合する係止部材とを備え、特定の分岐ダクト用のストッパピンのみが進出し、他のストッパピンは退避するように制御されているので、内筒に装着された係止部材は、人感センサが検出した作業領域に対応する特定の分岐ダクト用のストッパピンのみと係合することができる。そのため、水平方向に回転可能に形成された内筒を、作業者のいる作業領域に対応する特定の分岐ダクトの位置で確実に停止させることができ、素早く移動する作業者に対しても調和空気を供給することができる。
(3)(2)に記載された空調装置において、
前記ストッパピンは、各分岐ダクトに対応して前記ハウジングに装着されたラッチングソレノイドによって進退させることを特徴とする。
本発明においては、ストッパピンは、各分岐ダクトに対応してハウジングに装着されたラッチングソレノイドによって進退させるので、ストッパピンが進出した状態及び退避した状態をラッチングソレノイドのラッチ機構によって無通電で機械的に保持することができ、より一層の省エネに寄与することができる。
(4)(1)に記載された空調装置において、
前記ストッパ装置には、各分岐ダクト毎に前記内筒に固定された複数のストッパピンと、前記ハウジングに装着され前記人感センサからの信号に基づいて前記ストッパピンと係合する係止部材を上下動させる駆動機構とを備え、
前記駆動機構は、前記係止部材が前記特定の分岐ダクト用のストッパピンのみと係合するように制御されていることを特徴とする。
本発明においては、ストッパ装置には、各分岐ダクト毎に内筒に固定された複数のストッパピンと、ハウジングに装着され人感センサからの信号に基づいてストッパピンと係合する係止部材を上下動させる駆動機構とを備え、駆動機構は、係止部材が特定の分岐ダクト用のストッパピンのみと係合するように制御されているので、ハウジングに装着された駆動機構によって上下動する係止部材は、人感センサが検出した作業領域に対応する特定の分岐ダクト用のストッパピンのみと係合することができる。そのため、水平方向に回転可能に形成された内筒を、作業者のいる作業領域に対応する特定の分岐ダクトの位置で確実に停止させることができ、素早く移動する作業者に対しても調和空気を迅速に供給することができる。また、人感センサが検出した作業領域に対応する特定の分岐ダクト用のストッパピンに対して係止部材が係合するように駆動機構が作動するので、複数のストッパピンを上下動させる機構が不要となり、装置全体の簡素化を図り、故障のリスクも低減できる。
(5)(4)に記載された空調装置において、
前記駆動機構には、前記ハウジングの下蓋に着脱可能に形成された台座板と、当該台座板に中間部が軸支されその両端部が上下動可能に形成されたアーム部材と、前記台座板に固定され前記アーム部材の一端部を上下動させる駆動部とを備え、前記係止部材は、前記アーム部材の他端部に連結されていることを特徴とする。
本発明においては、駆動機構には、ハウジングの下蓋に着脱可能に形成された台座板と、当該台座板に中間部が軸支されその両端部が上下動可能に形成されたアーム部材と、台座板に固定されアーム部材の一端部を上下動させる駆動部とを備え、係止部材は、アーム部材の他端部に連結されているので、駆動機構は、係止部材をストッパピンと係脱する位置に、アーム部材のシーソー機構を利用して簡単に上下動させることができ、駆動機構をより簡素化させることができる。また、駆動部は、アーム部材の一端部に連結されているので、調和空気が通過する内筒から離間した位置に配置でき、結露の可能性が少ない。更に、ハウジングの下蓋から台座板を取り外すことによって、駆動機構の点検修理を簡単に行うことができる。したがって、駆動機構の簡素化を図りつつ、駆動部に対する結露等による故障のリスクも低減でき、更に駆動機構の点検修理を行う際の利便性を向上させることができる。
(6)(4)に記載された空調装置において、
前記駆動機構には、前記ハウジングの下蓋に着脱可能に装着された台座板と、当該台座板に下方へ離間した位置で鉛直状に支持された支持板と、当該支持板に上下動可能に装着された移動体と、前記支持板に固定され前記移動体を上下動させる駆動部とを備え、前記係止部材は、前記移動体に連結されていることを特徴とする。
本発明においては、駆動機構には、ハウジングの下蓋に着脱可能に装着された台座板と、当該台座板に下方へ離間した位置で鉛直状に支持された支持板と、当該支持板に上下動可能に装着された移動体と、支持板に固定され移動体を上下動させる駆動部とを備え、係止部材は、移動体に連結されているので、駆動部が移動体を上方へ移動させることによって、移動体に連結された係止部材を、人感センサが検出した作業領域に対応する特定の分岐ダクト用のストッパピンと係合させ、内筒の回転を停止させることができる。そのため、移動体を介して係止部材を簡単に上下動させることができ、駆動機構をより簡素化させることができる。また、駆動部は、ハウジングの下蓋に着脱可能に装着された台座板に下方へ離間した位置で鉛直状に支持された支持板に固定されているので、調和空気が通過する内筒から離間した位置に配置でき、結露の可能性が少ない。更に、ハウジングの下蓋から台座板を取り外すことによって、駆動機構の点検修理を簡単に行うことができる。したがって、駆動機構の簡素化を図りつつ、駆動部に対する結露等による故障のリスクも低減でき、更に駆動機構の点検修理を行う際の利便性を向上させることができる。
(7)(5)又は(6)に記載された空調装置において、
前記駆動部は、前記人感センサの信号に対応して作動するラッチングソレノイドであることを特徴とする。
本発明においては、駆動部は、人感センサの信号に対応して作動するラッチングソレノイドであるので、人感センサが検出した作業領域に対応する特定の分岐ダクト用のストッパピンに対して係止部材が係合した状態、及び人感センサが検出しない作業領域に対応する分岐ダクト用のストッパピンに対して係止部材が退避した状態を、ラッチングソレノイドのラッチ機構によって無通電で機械的に保持することができ、より一層の省エネに寄与することができる。
(8)(2)乃至(7)のいずれか1つに記載された空調装置において、
前記係止部材には、前記ストッパピンからの衝撃を緩和する緩衝部材を備えていることを特徴とする。
本発明においては、係止部材には、ストッパピンからの衝撃を緩和する緩衝部材を備えているので、ストッパピンと係止部材とが係合するときの衝撃力を緩衝部材によって吸収しながら、内筒の回転を滑らかに停止させることができる。そのため、内筒の回転速度を速くして、作業者の素早い移動に迅速に対応させることもできる。その場合においても、内筒の回転を滑らかに停止させることができ、ストッパ装置の故障を低減することができる。
(9)(8)に記載された空調装置において、
前記係止部材は、水平方向へ回転する略卍状に形成された係止爪からなることを特徴とする。
本発明においては、係止部材は、水平方向へ回転する略卍状に形成された係止爪からなるので、人感センサからの信号に基づいて係止爪とストッパピンとが当接すると、係止爪が回転中心部を中心に若干角度回転して、内筒の回転を滑らかに停止させることができる。また、係止部材は、水平方向へ回転する略卍状に形成された係止爪からなるので、係止爪を薄型化して、ハウジングと内筒との隙間にコンパクトに装着できる。
(10)(9)に記載された空調装置において、
前記係止部材は、回転中心部から回転方向へ半円弧状に曲設された4つのガイド部と、当該ガイド部の先端部から内方へ突設された止め部とを備えていることを特徴とする。
本発明においては、係止部材は、回転中心部から回転方向へ半円弧状に曲設された4つのガイド部と、当該ガイド部の先端部から内方へ突設された止め部とを備えているので、ストッパピンがガイド部に当接して内筒が減速し始める減速開始位置からストッパピンが止め部に当接して内筒が停止する停止位置までの、内筒の制動距離をより短くさせることができる。そのため、内筒の停止位置におけるバラツキを低減して、主ダクトからハウジング内に送給される調和空気を作業者のいる作業領域に対応する特定の分岐ダクトに、より一層正確かつ迅速に供給することができる。
(11)(9)又は(10)に記載された空調装置において、
前記緩衝部材は、前記係止部材の回転中心部に回転軸部が連結されたロータリーダンパからなることを特徴とする。
本発明においては、緩衝部材は、係止部材の回転中心部に回転軸部が連結されたロータリーダンパからなるので、ストッパピンと係止部材とが当接すると、ロータリーダンパのダンパ機構が作用して、内筒の回転を徐々に減速させながら停止させることができる。また、ロータリーダンパは、回転軸方向で薄型化できるので、ハウジングと内筒との隙間にコンパクトに装着できる。
(12)(9)又は(10)に記載された空調装置において、
前記緩衝部材は、前記係止部材の回転中心部に回転軸部が連結された発電モータからなることを特徴とする。
本発明においては、緩衝部材は、係止部材の回転中心部に回転軸部が連結された発電モータからなるので、ストッパピンと係止部材とが当接すると、発電モータの磁気反発力が作用して、内筒の回転を徐々に減速させながら、発電モータが発電し、その発電した電力をストッパ装置に供給することができる。また、発電モータから電力をストッパ装置に供給することによって、本空調装置は、外部電源と接続する電気配線を不要として、配線工事を簡略化できる。
(13)(1)乃至(12)のいずれか1つに記載された空調装置において、
前記内筒は、前記案内壁と、前記案内壁の上端に接続され前記主ダクトの軸心上で前記主ダクトと略同一内径の通孔が穿設された円環状上蓋と、前記案内壁の下端に接続され前記円環状上蓋と略同一外径の円盤状下蓋と、前記円環状上蓋の通孔から円盤状下蓋まで鉛直状に延設された円弧状側壁とを備え、前記案内壁が前記円弧状側壁の周方向端部から前記円環状上蓋及び前記円盤状下蓋の外周縁まで所定の幅で湾曲状に延設されていることを特徴とする。
本発明においては、内筒は、案内壁と、案内壁の上端に接続され主ダクトの軸心上で主ダクトと略同一内径の通孔が穿設された円環状上蓋と、案内壁の下端に接続され円環状上蓋と略同一外径の円盤状下蓋と、円環状上蓋の通孔から円盤状下蓋まで鉛直状に延設された円弧状側壁とを備え、案内壁が円弧状側壁の周方向端部から円環状上蓋及び円盤状下蓋の外周縁まで所定の幅で湾曲状に延設されているので、主ダクトから送給される調和空気を円弧状側壁と案内壁とを介して淀みなく滑らかに特定の分岐ダクトに供給することができる。そのため、主ダクトから送給される調和空気の圧力損失を低減して、作業者への送風量をより一層増大させることができる。
(14)(13)に記載された空調装置において、
前記円盤状下蓋は、軸心上で前記ハウジングの下蓋又は前記ハウジングの下蓋に着脱可能に装着された台座板に支持された軸受けを介して前記ハウジングと連結され、外周部で前記下蓋又は前記台座板に周方向に配置された複数の支持体を介して水平状に支持されていることを特徴とする。
本発明においては、円盤状下蓋は、軸心上でハウジングの下蓋又はハウジングの下蓋に着脱可能に装着された台座板に支持された軸受けを介してハウジングと連結され、外周部で下蓋又は台座板に周方向に配置された複数の支持体を介して水平状に支持されているので、内筒を軽量化しつつ、ハウジングに対して内筒を安定的に回転させることができる。また、内筒を軽量化することによって、内筒をより速く回転させることができ、調和空気をより迅速に送風することができる。また、内筒を軽量化することによって、特定の分岐ダクトの位置で停止させるストッパ装置への衝撃荷重を低減させることができる。
本発明によれば、省エネの目的に沿いつつ、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域に移動した作業者の方向に迅速に冷房又は暖房等の調和空気を送風可能に制御された空調装置を提供することができる。
本実施形態に係る第1実施例〜第3実施例の空調装置の側方から見た斜視図である。 図1に示す空調装置の平面図である。 図1に示す第1実施例の空調装置におけるハウジング、内筒、及びストッパ装置の側面図である。ただし、ハウジングは仮想線で示す。 図3に示す空調装置におけるハウジング、内筒、及びストッパ装置の平面図である。 図4に示すストッパ装置の平面図である。 図5に示すA−A断面図である。 本実施形態に係る第2実施例の空調装置(分岐ダクト、人感センサを省略)の平面図である。 図7に示す空調装置を斜め下方から見た斜視図である。 図7に示す空調装置における分解図であって、分解した内筒及びストッパ装置を装着した台座板を斜め上方から見た斜視図である。 図7に示す空調装置における分解図であって、分解した内筒及びストッパ装置を装着した台座板を斜め下方から見た斜視図である。 図7に示す空調装置において、ストッパピンに係止部材が係合している状態におけるストッパ装置の断面図である。 図7に示す空調装置において、ストッパピンから係止部材が退避している状態におけるストッパ装置の断面図である。 図7、図16に示す空調装置の動作フロー図である。 図13に示す動作フローの説明図であって、(A)は人感方向と内筒の吹出し口の方向が異なる状態を示し、(B)は係止部材が退避して回転を始めた内筒の吹出し口が人感方向にさしかかった状態を示し、(C)は内筒の吹出し口の方向が人感方向と一致した位置で係止部材とストッパピンとが係合して、内筒が停止した状態を示す。 図1及び図7、図16に示す空調装置のストッパ装置の動作比較図であって、(A)は図1に示す空調装置のストッパ装置の動作図を示し、(B)は図7、図16に示す空調装置のストッパ装置の動作図を示す。 本実施形態に係る第3実施例の空調装置(分岐ダクト、人感センサを省略)の平面図である。 図16に示す空調装置における分解図であって、分解したハウジング、内筒、ハウジングの台座板、及び台座板に装着したストッパ装置を斜め上方から見た斜視図である。 図17に示すストッパ装置における係止部材及び駆動機構を斜め上方から見た斜視図である。 特許文献1に記載された空調装置を表す概略図であり、(A)はその要部側面図であり、(B)はその要部正面図である。
次に、本発明に係る実施形態である空調装置について、図面を参照して詳細に説明する。はじめに、本空調装置の第1実施例の構造について詳細に説明し、その後、その動作方法について説明する。次に、本空調装置の第2実施例及び第3実施例の構造及び動作方法について、第1実施例との相違点を中心に説明する。
<本空調装置の第1実施例の構造及び動作方法>
まず、本実施形態に係る空調装置の第1実施例の構造及び動作方法を、図1〜図6を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る第1実施例〜第3実施例の空調装置の側方から見た斜視図を示す。図2に、図1に示す空調装置の平面図を示す。図3に、図1に示す第1実施例の空調装置におけるハウジング、内筒、及びストッパ装置の側面図を示す。ただし、ハウジングは仮想線で示す。図4に、図3に示す空調装置におけるハウジング、内筒、及びストッパ装置の平面図を示す。図5に、図4に示すストッパ装置の平面図を示す。図6に、図5に示すA−A断面図を示す。
(第1実施例の構造)
図1、図2に示すように、本実施形態に係る第1実施例の空調装置10は、空調機1に接続された主ダクト2の軸心CL上で主ダクト2と連通されたハウジング3と、ハウジング3の側壁部31に接続された複数の分岐ダクト4と、各分岐ダクト4の前端部に装着した人感センサ5とを備え、人感センサ5が作業者Mを検出した作業領域(図2では、S1)に対応する特定の分岐ダクト4から冷房又は暖房等の調和空気TKを吹出すように制御された空調装置である。また、分岐ダクト4は、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域(S1〜S6)に斜め上方から向けられている。
ここで、空調機1は、冷房又は暖房等の調和空気TKを調整して所定量の風量を送風する送風機であり、既設の空調機を利用することができる。また、ハウジング3は、複数の作業領域(S1〜S6)の中間部近傍に、天井側から吊り具によって懸架されている。ハウジング3は、上面視で略星形状に形成された筒状筐体であり、その上蓋32及び下蓋33は、同一の略星形状に形成されている。ハウジング3の上蓋32には、主ダクト2が接続された円筒状の主接続フランジ部321が上方へ突設されている。
また、図2〜図4に示すように、ハウジング3内には、主ダクト2から送給される調和空気TKを分岐ダクト4の接続フランジ部41へ案内する案内壁61、62を有し、調和空気TKの案内壁61に当たる風圧によってハウジング3に対して軸心CL上で水平方向(図4に示す矢印Rの方向)に回転可能に形成された内筒6を備えている。また、ハウジング3と内筒6との間には、人感センサ5が作業者Mを検出した作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4に調和空気TKを供給する位置に内筒6を停止させるストッパ装置7が装着されている。
また、ハウジング3の側壁部31は、平面視で略星形状に形成された上蓋32及び下蓋33の外縁に沿って形成されている。側壁部31には、分岐ダクト4と接続された円筒状の接続フランジ部41が周方向で等間隔に形成されている。各接続フランジ部41の中心線は、主ダクト2の軸心CLを中心とする所定半径の円に接する正6角形の各辺と略同一方向に向けられている。主ダクト2及び分岐ダクト4は、必要な長さに延設されたフレキシブルパイプで形成されている。分岐ダクト4は、各作業領域(S1〜S6)の近傍まで延設されている。分岐ダクト4の内径は、各作業領域へ送風する風速を高めるべく、主ダクト2の内径より20〜30%程度小さく形成されている。図2では、作業領域(S1〜S6)が6箇所の場合を示すが、任意に設定できる。例えば、作業領域が5箇所の場合、ハウジング3の側壁部31に形成された6個の接続フランジ部41の内、いずれか1つを封止することによって、ハウジング3を共通化することもできる。
また、人感センサ5は、作業者Mを検出し得るセンサであれば特に限定されないが、例えば、人体の熱を検出する赤外線センサなどが好ましい。作業領域(S1〜S6)に配置された機械やワークに対する誤動作が少ないからである。また、図1に示すように、人感センサ5には、隣接する作業領域で人感センサ同士の誤動作が生じないように、その検出方向の範囲を調節可能に規制する規制板51を設置することが好ましい。
また、図3〜図6に示すように、ストッパ装置7は、各分岐ダクト4毎にハウジング3に装着され人感センサ5からの信号に基づいて内筒6に向けて進退可能に形成されたストッパピン72と、案内壁62の近傍で内筒6に装着され内筒6に向けて進出したストッパピン72と係合する係止部材73と、係止部材73に連結されストッパピン72からの衝撃を緩和する緩衝部材74とを備え、人感センサ5が作業者Mを検出した作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4用のストッパピン72のみが進出し、他のストッパピン72は退避するように制御されている。
また、ストッパピン72は、各分岐ダクト4に対応してハウジング3に装着されたラッチングソレノイド71によって進退させるように構成されている。ラッチングソレノイド71は、電磁力によって駆動ピン711が上下動し、上昇端又は下降端にて駆動ピン711をラッチ機構によって機械的にロックされるように構成されている。ラッチングソレノイド71は、ハウジング3の上蓋32に主接続フランジ部321より外方へ離間した位置に周方向で等間隔にブラケット712を介して装着されている。ラッチングソレノイド71は、駆動ピン711が上下方向へ移動可能に配置され、駆動ピン711の下端がストッパピン72の上端にネジ止めされている。また、ストッパピン72は、ハウジング3の上蓋32に装着されたガイドブッシュ721によって上下方向へ進退可能に案内されている。
また、係止部材73は、水平方向(図4、図5に示す矢印Qの方向)へ回転する略卍状に形成された係止爪73Tからなり、緩衝部材74は、係止部材73の回転中心部733に回転軸部741が連結されたロータリーダンパ74Rからなる。係止部材73は、回転中心部733に対して略90度間隔で放射状に形成されたガイド部732と、ガイド部732の先端で鈎型(U字状)に内方へ屈曲された止め部731とからなる。係止部材73は、ガイド部732がストッパピン72の先端部に当接すると、止め部731がストッパピン72に当接するまで、回転中心部733を中心に回転する。回転中心部733に連結された回転軸部741が回転するとき、ロータリーダンパ74Rの緩衝作用が働く。なお、係止部材73は、後述する風ガイド筒631aと干渉しない位置に配置されている。
また、内筒6は、案内壁61、62と、案内壁61、62の上端に接続され主ダクト2の軸心CL上で主ダクト2と略同一内径の通孔631が穿設された円環状上蓋63と、案内壁61、62の下端に接続され円環状上蓋63と略同一外径に形成された円盤状下蓋64と、円環状上蓋63の通孔631から円盤状下蓋64まで鉛直状に延設された円弧状側壁65とを備えている。案内壁61、62は、円弧状側壁65の周方向端部651、652から円環状上蓋63及び円盤状下蓋64の外周縁632、642まで所定の幅(例えば、分岐ダクト4の内径に相当する幅)で湾曲状に延設されている。
また、案内壁61、62は、円弧状側壁65から外方へ延びる略平行な略円弧状側壁又は略螺旋状側壁として形成されている。略円弧又は略螺旋における径方向外側の案内壁61の周長は、径方向内側の案内壁62の周長より長く形成されている。また、内筒6には、円弧状側壁65の内面から円盤状下蓋64の中心部641へ向けて傾斜する傾斜案内板66が形成されている。円盤状下蓋64に対する傾斜案内板66の傾斜角は、40〜50度程度が好ましい。また、円環状上蓋63には、通孔631と同径の風ガイド筒631aが軸心CL上でハウジング3の上蓋32に近接する位置まで延設されている。
また、内筒6の円盤状下蓋64は、軸心CL上でハウジング3の下蓋33に支持された軸受け331を介してハウジング3と連結され、外周部643でハウジング3の下蓋33に周方向に均等配置された複数の戸車(支持体)332を介して水平状に支持されている。また、ハウジング3の上蓋32の外周側内面には、円環状上蓋63の外周部633との隙間を詰めるため、略三角形状に形成された風洩れ防止用内張り部材322が、各分岐ダクト4が接続される側壁部31に対応して装着されている。
(第1実施例の動作方法)
次に、本空調装置の第1実施例の動作方法について、図2〜図5を用いて説明する。図2〜図5に示すように、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域(S1〜S6)を作業者Mが順番に作業しながら移動する。本空調装置10は、各作業領域毎に向けられた分岐ダクト4から各作業領域に移動した作業者Mに向けて調和空気TKを迅速に送風する。
例えば、作業領域S6にて所定の作業を終了した作業者Mが、作業領域S6から次の作業領域S1へ移動すると、作業領域S6に対応する特定の分岐ダクト4の先端部に装着された人感センサ5がオフ信号を出力し、その分岐ダクト4に対応するラッチングソレノイド71の駆動ピン711を上方へ移動させる。それに伴ってストッパピン72が上方へ移動する。作業領域S6に対応するストッパピン72が上方へ移動することによって、ストッパピン72と係止部材73との係合が解除される。
次に、作業領域S6に対応するストッパピン72と係止部材73との係合が解除されたので、主ダクト2から下方へ送給される調和空気TKが内筒6の湾曲状に形成された主に径方向外側の案内壁61を風圧によって押圧し、内筒6は、ハウジング3に対して軸心CL上で水平方向(図4に示す矢印Rの方向)に回転する。
また、内筒6が矢印Rの方向へ回転すると同時に、作業領域S6から作業領域S1へ移動した作業者Mを、作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4の先端部に装着された人感センサ5が検出する。そして、当該人感センサ5が作業者Mを検出してオン信号を出力すると、作業領域S1に対応するストッパピン72が下方へ移動する。
次に、内筒6と共に回転する係止部材73は、そのガイド部732が下方へ移動した作業領域S1に対応するストッパピン72の先端部に当接する。係止部材73のガイド部732は、その先端に形成された止め部731がストッパピン72に当接するまで、回転中心部733を中心に若干角度回転する。回転中心部733に連結された回転軸部741が回転するとき、緩衝部材74のロータリーダンパ74Rの緩衝作用が働くことによって、内筒6及びストッパピン72に対する衝撃力を緩和させる。また、人感センサ5が作業者Mを検出した作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4に調和空気TKを供給する位置に内筒6を停止させる。
本空調装置10は、上述のように動作することによって、主ダクト2からハウジング3内に送給される調和空気TKを作業者Mのいる作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4に供給する内筒6を、省エネの目的に沿うようモータ等の駆動装置を用いることなく無動力で迅速に回転させることができ、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域(S1〜S6)に移動した作業者Mに対して迅速に冷房又は暖房等の調和空気TKを送風することができる。
<本空調装置の第2実施例の構造及び動作方法>
次に、本実施形態に係る空調装置の第2実施例の構造及び動作方法を、図1、図2、図7〜図15を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る第1実施例〜第3実施例の空調装置の側方から見た斜視図を示す。図2に、図1に示す空調装置の平面図を示す。図7に、本実施形態に係る第2実施例の空調装置(分岐ダクト、人感センサを省略)の平面図を示す。図8に、図7に示す空調装置を斜め下方から見た斜視図を示す。図9に、図7に示す空調装置における分解図であって、分解した内筒及びストッパ装置を装着した台座板を斜め上方から見た斜視図を示す。図10に、図7に示す空調装置における分解図であって、分解した内筒及びストッパ装置を装着した台座板を斜め下方から見た斜視図を示す。図11に、図7に示す空調装置において、ストッパピンに係止部材が係合している状態におけるストッパ装置の断面図を示す。図12に、図7に示す空調装置において、ストッパピンから係止部材が退避している状態におけるストッパ装置の断面図を示す。図13に、図7、図16に示す空調装置の動作フロー図を示す。図14に、図13に示す動作フローの説明図であって、(A)は人感方向と内筒の吹出し口の方向が異なる状態を示し、(B)は係止部材が退避して回転を始めた内筒の吹出し口が人感方向にさしかかった状態を示し、(C)は内筒の吹出し口の方向が人感方向と一致した位置で係止部材とストッパピンとが係合して、内筒が停止した状態を示す。図15に、図4及び図7、図16に示すストッパ装置の動作比較図であって、(A)は図4に示すストッパ装置の動作図を示し、(B)は図7、図16に示すストッパ装置の動作図を示す。
(第2実施例の構造)
図1、図2に示すように、本実施形態に係る第2実施例の空調装置10Bは、空調機1に接続された主ダクト2の軸心CL上で主ダクト2と連通されたハウジング3Bと、ハウジング3Bの側壁部31Bに接続された複数の分岐ダクト4と、各分岐ダクト4の前端部に装着した人感センサ5とを備え、人感センサ5が作業者Mを検出した作業領域(図2では、S1)に対応する特定の分岐ダクト4から冷房又は暖房等の調和空気TKを吹出すように制御された空調装置である。また、分岐ダクト4は、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域(S1〜S6)に斜め上方から向けられている。また、ハウジング3Bは、複数の作業領域(S1〜S6)の中間部近傍に、天井側から吊り具によって懸架されている。なお、空調機1、主ダクト2、分岐ダクト4及び人感センサ5は、第1実施例と共通するので、同一の符号を付してその説明は、原則として割愛する。
また、図2、図7〜図12に示すように、ハウジング3Bは、上面視で略星形状に形成された筒状筐体であり、ハウジング3Bの上蓋32Bには、主ダクト2が接続された円筒状の主接続フランジ部321Bが上方へ突設されている。また、ハウジング3Bの側壁部31Bは、平面視で略星形状に形成された上蓋32Bの外縁に沿って形成されている。側壁部31Bには、分岐ダクト4と接続された円筒状の接続フランジ部41Bが周方向で等間隔に形成されている。各接続フランジ部41Bの中心線は、主ダクト2の軸心CLを中心とする所定半径の円に接する正6角形の各辺と略同一方向に向けられている。
また、ハウジング3Bの下蓋33Bは、側壁部31Bより外方に突出した正6角形状に形成されている。ハウジング3B内には、主ダクト2から送給される調和空気TKを分岐ダクト4の接続フランジ部41Bへ案内する案内壁61B、62Bを有し、調和空気TKの案内壁61Bに当たる風圧によってハウジング3Bに対して軸心CL上で水平方向(図7、図9に示す矢印Rの方向)に回転可能に形成された内筒6Bを備えている。また、ハウジング3Bと内筒6Bとの間には、人感センサ5が作業者Mを検出した作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4に調和空気TKを供給する位置に内筒6Bを停止させるストッパ装置7Bが装着されている。なお、ハウジング3Bの下蓋33Bには、内筒6Bが上下方向に通過できる円孔333Bが形成されている。
また、ストッパ装置7Bには、各分岐ダクト4毎に内筒6Bに固定された複数のストッパピン72Bと、ハウジング3Bに装着され人感センサ5からの信号等に基づいてストッパピン72Bと係合する係止部材73Bを上下動させる駆動機構75Bとを備えている。また、駆動機構75Bは、係止部材73Bが特定の分岐ダクト用のストッパピン72Bのみと係合するように制御されている。
また、駆動機構75Bには、ハウジング3Bの下蓋33Bに着脱可能に形成された台座板33B1と、当該台座板33B1に中間部751B2が軸支されその両端部(751B1、751B3)が上下動可能に形成されたアーム部材751Bと、台座板33B1に固定されアーム部材751Bの一端部751B1を上下動させる駆動部752Bとを備えている。駆動部752Bは、ハウジング3Bの下蓋33Bの外縁より外方に延設された台座板33B1の起立フランジ部33B11に装着され、内筒6Bから離間した位置に配置されている。また、ハウジング3Bの下蓋33Bから台座板33B1を取り外すことによって、駆動機構75Bの点検修理を簡単に行うことができる。このとき、台座板33B1に軸支された内筒6Bも、ハウジング3B内から取り出すことができる。
駆動部752Bは、人感センサ5の信号に対応して作動するラッチングソレノイド752LBが好ましい。その場合、駆動部752Bは、人感センサ5が検出した作業領域に対応する特定の分岐ダクト用のストッパピン72Bに対して係止部材73Bが係合した状態、及び人感センサ5が検出しない作業領域に対応する分岐ダクト用のストッパピン72Bに対して係止部材73Bが退避した状態を、ラッチングソレノイド752LBのラッチ機構によって無通電で機械的に保持し得る。駆動部752Bには、駆動ピン752B1が上下動した動作を検出するリードスイッチ752B2、752B3が装着されている。また、アーム部材751Bの一端部751B1には、リードスイッチ752B2、752B3を作動させる磁石752B4が装着されている。
また、係止部材73Bは、アーム部材751Bの他端部751B3に連結されている。アーム部材751Bは、中間部751B2を左右に分離して配置され、略菱形状の枠体に形成されている。また、左右に分離された中間部751B2は、連結棒754Bで連結され、また、連結棒754Bは、台座板33B1に固定された左右の軸受け部753Bに軸支されている。なお、左右の軸受け部753Bによってアーム部材751Bが軸支される構造であるので、係止部材73Bとストッパピン72Bとが係合したときの水平方向の衝撃に対するアーム部材751Bの傾きを防止できる。
また、係止部材73Bは、水平方向へ回転する略卍状に形成された係止爪からなる。略卍状に形成された係止爪73TBは、複数の係止爪73TBが回転中心部733Bから放射状に延設されていればよく、係止爪73TBは必ずしも4つに限らない。ここでは、係止部材73Bは、回転中心部(略卍中心部)733Bから回転方向(図7、図9に示す矢印Qの方向)へ半円弧状に曲設された4つのガイド部732Bと、当該ガイド部732Bの先端部から内方へ突設された止め部731Bとを備えている。止め部731Bと隣接するガイド部732Bとの間には、ストッパピン72Bが通過する隙間が形成されている。ストッパピン72Bは、ガイド部732Bの中間部に当接した後、ガイド部732Bと摺接しながら止め部731Bまで移動し、止め部731Bにて係合される。このとき、係止部材73Bは、回転中心部733Bを中心に水平方向(矢印Qの方向)に回転する。台座板33B1には、係止部材73Bが通過し得る通孔33B12が形成されている。
また、係止部材73Bには、ストッパピン72Bからの衝撃を緩和する緩衝部材74Bを備えている。緩衝部材74Bは、係止部材73Bの回転中心部733Bに回転軸部741Bが連結されたロータリーダンパ74RBが好ましい。この場合、ストッパピン72Bと係止部材73Bとが当接すると、ロータリーダンパ74RBのダンパ機構が作用して、内筒6Bの回転を徐々に減速させながら停止させる。なお、緩衝部材74Bは、係止部材73Bの回転中心部733Bに回転軸部741Bが連結された発電モータ74HBでもよい。この場合、ストッパピン72Bと係止部材73Bとが当接すると、発電モータ74HBの磁気反発力が作用して、内筒6Bの回転を徐々に減速させながら、発電モータ74HBが発電し、その発電した電力をストッパ装置7Bに供給することができる。
また、内筒6Bは、案内壁61B、62Bと、案内壁61B、62Bの上端に接続され主ダクト2の軸心CL上で主ダクト2と略同一内径の通孔631Bが穿設された円環状上蓋63Bと、案内壁61B、62Bの下端に接続され円環状上蓋63Bと略同一外径に形成された円盤状下蓋64Bと、円環状上蓋63Bの通孔631Bから円盤状下蓋64Bまで鉛直状に延設された円弧状側壁65Bとを備えている。案内壁61B、62Bは、円弧状側壁65Bの周方向端部651B、652Bから円環状上蓋63B及び円盤状下蓋64Bの外周縁632B、642Bまで所定の幅(例えば、分岐ダクト4の内径に相当する幅)で湾曲状に延設されている。円盤状下蓋64Bの下面には、各分岐ダクト4に対応した6つのストッパピン72Bが周方向で等間隔に突設されている。
案内壁61B、62Bは、例えば、円弧状側壁65Bから外方へ延びる略平行な略円弧状側壁又は略螺旋状側壁として形成されている。径方向外側の案内壁61Bの周長は、径方向内側の案内壁62Bの周長より長く形成されている。また、内筒6Bには、円弧状側壁65Bの内面から円盤状下蓋64Bの中心部641Bへ向けて傾斜する傾斜案内板66Bが形成されている。傾斜案内板66Bは、平板状に形成しても、下方へ湾曲する湾曲板状に形成してもよい。円盤状下蓋64Bに対する傾斜案内板66Bの傾斜角は、40〜50度程度が好ましい。
また、内筒6Bの円盤状下蓋64Bは、台座板33B1に支持された軸受け331Bを介してハウジング3Bと連結され、外周部643Bで台座板33B1に周方向に配置された複数のボールベア(支持体)332Bを介して水平状に支持されている。また、台座板33B1には、軸受け331Bの周囲に内筒6Bの吹出し口(案内壁61B、62Bの出口)の位置を検出するリードスイッチ34B(34B1、34B2、34B3)が各分岐ダクト4に対応して装着されている。ここでは、内筒6Bの回転方向(矢印Rの方向)に対して前側に位置するリードスイッチ34B3は、駆動部752Bを作動させる先行リードスイッチであって、他のリードスイッチ34B1、34B2より周方向で先行した位置に配置されている。また、内筒6Bの円盤状下蓋64Bには、リードスイッチ34B(34B1、34B2、34B3)を作動させる磁石35B(35B1、35B2)が内筒6Bの吹出し口に対応した位置に装着されている。
(第2実施例の動作方法)
次に、本空調装置の第2実施例の動作方法について、図11〜図15を用いて説明する。図13、図14(A)に示すように、ある方向で人感センサ5(図1、図2を参照)が作業者Mを検出した場合(ステップ:ST1)、内筒6Bの調和空気TKを送風する吹出し口(案内壁61B、62Bの出口)の方向が、人感方向と一致するか否かを、リードスイッチ34Bによって判断する(ステップ:ST2)。すなわち、人感センサ5がオンとなった分岐ダクトに対応するリードスイッチ34B(34B3)と、内筒6Bに装着した磁石35Bが近接してオンとなったリードスイッチ34Bとが、異なれば、内筒6Bの吹出し口の方向が人感方向と一致しないことになる。
次に、図13、図14(A)に示すように、内筒6Bの吹出し口の方向が、人感方向と一致しない場合、現時点で内筒6Bの吹出し口の方向に対応したリードスイッチ34Bのチャージを解除し、人感方向に対応したリードスイッチ34B3をチャージする。また、係止部材73Bを下降させてストッパピン72Bとの係合を解除する(ステップ:ST3)。ここでは、図12に示すように、駆動部752Bが作動して駆動ピン752B1がアーム部材751Bの一端部751B1を上昇させると、アーム部材751Bの他端部751B3に連結された係止部材73Bが下降する。係止部材73Bが下降したことは、駆動部752Bに装着したリードスイッチ752B2がオンとなることで確認する。リードスイッチ752B2は、アーム部材751Bの一端部751B1に装着した磁石752B4が近接したときオンとなる。
次に、図13、図14(B)に示すように、係止部材73Bとストッパピン72Bとの係合が解除されたので、調和空気TKの風圧に案内壁61Bが押されて、内筒6Bが矢印Rの方向へ回転する(ステップ:ST4)。そして、内筒6Bの吹出し口が人感方向にさしかかったか否かを、内筒6Bに装着した磁石35B1が近接するリードスイッチ(先行リードスイッチ)34B3によって判断する(ステップ:ST5)。すなわち、人感センサ5がオンとなった分岐ダクトに対応するリードスイッチ(先行リードスイッチ)34B3と、内筒6Bに装着した磁石35B1が近接してオンとなったリードスイッチ(先行リードスイッチ)34B3とが、同一であれば、内筒6Bの吹出し口の方向が人感方向にさしかかったことになる。
次に、図13、図14(B)、(C)に示すように、内筒6Bの吹出し口が人感方向にさしかかったとき、係止部材73Bを上昇させ、ストッパピン72Bと係合させる(ステップ:ST6)。すなわち、図14(B)に示すように、内筒6Bの吹出し口が人感方向にさしかかると、内筒6Bに装着した磁石35B1が人感方向に対応するリードスイッチ(先行リードスイッチ)34B3に近接し、リードスイッチ(先行リードスイッチ)34B3がオンとなる。人感センサ5のオン信号及びリードスイッチ(先行リードスイッチ)34B3のオン信号を受けて、図11に示すように、駆動部752Bが作動し、駆動ピン752B1がアーム部材751Bの一端部751B1を下降させる。そのとき、アーム部材751Bの他端部751B3に連結された係止部材73Bが上昇し、人感方向の分岐ダクト4に対応するストッパピン72Bと係合する。係止部材73Bが上昇したことは、駆動部752Bに装着したリードスイッチ752B3が磁石752B4の近接によってオンとなることで確認する。
次に、図13、図14(C)に示すように、係止部材73Bがストッパピン72Bと係合することによって、内筒6Bの回転が停止する(ステップ:ST7)。内筒6Bが停止したとき、内筒6Bの吹出し口の方向が人感方向に対応することは、内筒6Bに装着した磁石35B1、35B2が人感方向に対応する他のリードスイッチ34B1、34B2に近接し、他のリードスイッチ34B1、34B2がオンとなることによって確認する。
なお、第2実施例では、図15(B)に示すように、係止部材73Bは、回転中心部733Bから回転方向(矢印Qの方向)へ半円弧状に曲設された4つのガイド部732Bと、当該ガイド部732Bの先端部から内方へ突設された止め部731Bとを備えている。これに対して、第1実施例では、図15(A)に示すように、係止部材73は、回転中心部733に対して略90度間隔で放射状に形成されたガイド部732と、ガイド部732の先端で鈎型(U字状)に内方へ屈曲された止め部731とからなる。両者を比較すると、第2実施例では、ストッパピン72Bがガイド部732Bに当接して内筒6Bが減速し始める減速開始位置(P1)からストッパピン72Bが止め部731Bに当接して内筒6Bの回転が停止する停止位置(P2)までの、内筒6Bの制動距離L2を第1実施例の制動距離(L1:図15(A)を参照)より短くさせることができる。そのため、第2実施例では、内筒6Bの停止位置(P2)におけるバラツキを低減して、主ダクト2からハウジング3B内に送給される調和空気TKを作業者Mのいる作業領域に対応する特定の分岐ダクト4に、より一層正確かつ迅速に供給することができる。
本空調装置10Bは、上述のように動作することによって、主ダクト2からハウジング3B内に送給される調和空気TKを作業者Mのいる作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4に供給する内筒6Bを、省エネの目的に沿うようモータ等の駆動装置を用いることなく無動力で迅速に回転させることができ、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域(S1〜S6)に移動した作業者Mに対して迅速に冷房又は暖房等の調和空気TKを送風することができる。
<本空調装置の第3実施例の構造及び動作方法>
次に、本実施形態に係る空調装置の第3実施例の構造及び動作方法を、図1、図2、図13〜図18を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る第1実施例〜第3実施例の空調装置の側方から見た斜視図を示す。図2に、図1に示す空調装置の平面図を示す。図13に、図7、図16に示す空調装置の動作フロー図を示す。図14に、図13に示す動作フローの説明図であって、(A)は人感方向と内筒の吹出し口の方向が異なる状態を示し、(B)は係止部材が退避して回転を始めた内筒の吹出し口が人感方向にさしかかった状態を示し、(C)は内筒の吹出し口の方向が人感方向と一致した位置で係止部材とストッパピンとが係合して、内筒が停止した状態を示す。図15に、図4及び図7、図16に示すストッパ装置の動作比較図であって、(A)は図4に示すストッパ装置の動作図を示し、(B)は図7、図16に示すストッパ装置の動作図を示す。図16に、本実施形態に係る第3実施例の空調装置(分岐ダクト、人感センサを省略)の平面図を示す。図17に、図16に示す空調装置における分解図であって、分解したハウジング、内筒、ハウジングの台座板、及び台座板に装着したストッパ装置を斜め上方から見た斜視図を示す。図18に、図17に示すストッパ装置における係止部材及び駆動機構を斜め上方から見た斜視図を示す。
(第3実施例の構造)
図1、図2に示すように、本実施形態に係る第3実施例の空調装置10Cは、空調機1に接続された主ダクト2の軸心CL上で主ダクト2と連通されたハウジング3Cと、ハウジング3Cの側壁部31Cに接続された複数の分岐ダクト4と、各分岐ダクト4の前端部に装着した人感センサ5とを備え、人感センサ5が作業者Mを検出した作業領域(図2では、S1)に対応する特定の分岐ダクト4から冷房又は暖房等の調和空気TKを吹出すように制御された空調装置である。また、分岐ダクト4は、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域(S1〜S6)に斜め上方から向けられている。また、ハウジング3Cは、複数の作業領域(S1〜S6)の中間部近傍に、天井側から吊り具によって懸架されている。なお、空調機1、主ダクト2、分岐ダクト4及び人感センサ5は、第1実施例と共通するので、同一の符号を付してその説明は、原則として割愛する。
また、図2、図16〜図18に示すように、ハウジング3Cは、上面視で略星形状に形成された筒状筐体であり、ハウジング3Cの上蓋32Cには、主ダクト2が接続された円筒状の主接続フランジ部321Cが上方へ突設されている。また、ハウジング3Cの側壁部31Cは、平面視で略星形状に形成された上蓋32Cの外縁に沿って形成されている。側壁部31Cには、分岐ダクト4と接続された円筒状の接続フランジ部41Cが周方向で等間隔に形成されている。各接続フランジ部41Cの中心線は、主ダクト2の軸心CLを中心とする所定半径の円に接する正6角形の各辺と略同一方向に向けられている。
また、ハウジング3Cの下蓋33Cは、側壁部31Cより外方に突出した正6角形状に形成されている。ハウジング3B内には、主ダクト2から送給される調和空気TKを分岐ダクト4の接続フランジ部41Cへ案内する案内壁61C、62Cを有し、調和空気TKの案内壁61Cに当たる風圧によってハウジング3Cに対して軸心CL上で水平方向(図16、図17に示す矢印Rの方向)に回転可能に形成された内筒6Cを備えている。また、ハウジング3Cと内筒6Cとの間には、人感センサ5が作業者Mを検出した作業領域(図2では、S1)に対応する特定の分岐ダクト4に調和空気TKを供給する位置に内筒6Cを停止させるストッパ装置7Cが装着されている。なお、ハウジング3Cの下蓋33Cには、内筒6Cが上下方向に通過できる円孔333Cが形成されている。
また、ストッパ装置7Cには、各分岐ダクト4毎に内筒6Cに固定された複数のストッパピン72Cと、ハウジング3Cに装着され人感センサ5からの信号等に基づいてストッパピン72Cと係合する係止部材73Cを上下動させる駆動機構75Cとを備えている。また、駆動機構75Cは、係止部材73Cが特定の分岐ダクト用のストッパピン72Cのみと係合するように制御されている。また、係止部材73Cには、ストッパピン72Cからの衝撃を緩和する緩衝部材74Cを備えている。緩衝部材74Cは、係止部材73Cの回転中心部733Cに回転軸部741Cが連結されたロータリーダンパ74RCが好ましい。この場合、ストッパピン72Cと係止部材73Cとが当接すると、ロータリーダンパ74RCのダンパ機構が作用して、内筒6Cの回転を徐々に減速させながら停止させ得る。
また、駆動機構75Cには、ハウジング3Bの下蓋33Cに着脱可能に形成された台座板33C1と、当該台座板33C1に下方へ離間した位置で鉛直状に支持された支持板751Cと、当該支持板751Cに上下動可能に装着された移動体753Cと、支持板751Cに固定され移動体753Cを上下動させる駆動部752Cとを備えている。駆動機構75Cの制御基板76Cは、台座板33C1の下方に突出して配置されるケース板77C内に装着されている。支持板751Cは、矩形状に形成され、台座板33C1から下方へ延設された支柱部材754Cに固定されている。移動体753Cは、回転軸部741Cが上方に起立するロータリーダンパ74RCを締結する取付け板753C1と、支持板751Cに固定された上下移動ガイド部753C3と、上下移動ガイド部753C3に案内されて上下動する移動本体753C2とを備えている。
また、駆動部752Cは、人感センサ5の信号に対応して作動するラッチングソレノイド752LCが好ましい。その場合、駆動部752Cは、人感センサ5が検出した作業領域に対応する特定の分岐ダクト用のストッパピン72Cに対して係止部材73Cが係合した状態、及び人感センサ5が検出しない作業領域に対応する分岐ダクト用のストッパピン72Cに対して係止部材73Cが退避した状態を、ラッチングソレノイド752LCのラッチ機構によって無通電で機械的に保持し得る。駆動部752Cは、駆動本体752C2が支持板751Cに固定され、上下に移動する駆動ピン752C1の先端部が取付け板753C1に締結されている。なお、ハウジング3Cの下蓋33Cから台座板33C1を取り外すことによって、駆動機構75Cの点検修理を簡単に行うことができる。
また、係止部材73Cは、水平方向へ回転する略卍状に形成された係止爪73TCからなる。略卍状に形成された係止爪は、複数の係止爪73TCが回転中心部733Cから放射状に延設されていればよく、係止爪73TCは必ずしも4つに限らない。ここでは、係止部材73Cは、回転中心部(略卍中心部)733Cから回転方向(図16、図18に示す矢印Qの方向)へ半円弧状に曲設された4つのガイド部732Cと、当該ガイド部732Cの先端部から内方へ突設された止め部731Cとを備えている。止め部731Cと隣接するガイド部732Cとの間には、ストッパピン72Cが通過する隙間が形成されている。ストッパピン72Cは、ガイド部732Cの中間部に当接した後、ガイド部732Cと摺接しながら止め部731Cまで移動し、止め部731Cにて係合される。このとき、係止部材73Cは、回転中心部733Cを中心に水平方向(矢印Qの方向)に若干回転する。台座板33C1には、係止部材73Cが通過し得る通孔33C12が形成されている。
また、内筒6Cは、案内壁61C、62Cと、案内壁61C、62Cの上端に接続され主ダクト2の軸心CL上で主ダクト2と略同一内径の通孔631Cが穿設された円環状上蓋63Cと、案内壁61C、62Cの下端に接続され円環状上蓋63Cと略同一外径に形成された円盤状下蓋64Cと、円環状上蓋63Cの通孔631Cから円盤状下蓋64Cまで鉛直状に延設された円弧状側壁65Cとを備えている。案内壁61C、62Cは、円弧状側壁65Cの周方向端部651C、652Cから円環状上蓋63C及び円盤状下蓋64Cの外周縁632C、642Cまで所定の幅(例えば、分岐ダクト4の内径に相当する幅)で湾曲状に延設されている。円盤状下蓋64Cの下面には、各分岐ダクト4に対応した6つのストッパピン72Cが周方向で等間隔に突設されている。
また、内筒6Cは、軽量化し断熱性能を向上させるため、オール発泡スチロール製にしても良く、この場合、案内壁61C、62C、及び円弧状側壁65Cは、厚肉状に形成するとよい。また、内筒6Cには、円弧状側壁65Cの内面から円盤状下蓋64Cの中心部641Cへ向けて傾斜する傾斜案内板66Cが形成されている。傾斜案内板66Cは、平板状に形成しても、下方へ湾曲する湾曲板状に形成してもよい。円盤状下蓋64Cに対する傾斜案内板66Cの傾斜角は、40〜50度程度が好ましい。
また、内筒6Cの円盤状下蓋64Cは、台座板33C1に支持された軸受け331Cを介してハウジング3Cと連結されている。内筒6Cを軽量化し、軸受け331Cを2重構造とすることによって、台座板33C1に周方向に配置する複数のボールベア(支持体)を廃止しうる。また、台座板33C1には、軸受け331Cの周囲に内筒6Cの吹出し口(案内壁61C、62Cの出口)の位置を検出するリードスイッチ34C(34C1、34C2、34C3)が各分岐ダクト4に対応して装着されている。ここでは、内筒6Cの回転方向(矢印Rの方向)に対して前側に位置するリードスイッチ34C3は、駆動部752Cを作動させる先行リードスイッチであって、他のリードスイッチ34C1、34C2より周方向で先行した位置に配置されている。また、内筒6Cの円盤状下蓋64Cには、リードスイッチ34C(34C1、34C2、34C3)を作動させる磁石35C(35C1、35C2)が内筒6Cの吹出し口に対応した位置に装着されている。
(第3実施例の動作方法)
次に、本空調装置の第3実施例の動作方法について、図11〜図15を用いて説明する。図13、図14(A)に示すように、ある方向で人感センサ5(図1、図2を参照)が作業者Mを検出した場合(ステップ:ST1)、内筒6Cの調和空気TKを送風する吹出し口(案内壁61C、62Cの出口)の方向が、人感方向と一致するか否かを、リードスイッチ34Cによって判断する(ステップ:ST2)。すなわち、人感センサ5がオンとなった分岐ダクトに対応するリードスイッチ34C(34C3)と、内筒6Cに装着した磁石35Cが近接してオンとなったリードスイッチ34Cとが、異なれば、内筒6Cの吹出し口の方向が人感方向と一致しないことになる。
次に、図13、図14(A)に示すように、内筒6Cの吹出し口の方向が、人感方向と一致しない場合、現時点で内筒6Cの吹出し口の方向に対応したリードスイッチ34Cのチャージを解除し、人感方向に対応したリードスイッチ34C3をチャージする。また、係止部材73Cを下降させてストッパピン72Cとの係合を解除する(ステップ:ST3)。ここでは、図18に示すように、駆動部752Cが作動して駆動ピン752C1が取付け板753C1を下降させると、取付け板753C1に締結された緩衝部材74Cであるロータリーダンパ74RCとロータリーダンパ74RCの回転軸部741Cに連結された係止部材73Cとが下降して、係止部材73Cとストッパピン72Cとの係合が解除される。
次に、図13、図14(B)に示すように、係止部材73Cとストッパピン72Cとの係合が解除されたので、調和空気TKの風圧に案内壁61Cが押されて、内筒6Cが矢印Rの方向へ回転する(ステップ:ST4)。そして、内筒6Cの吹出し口が人感方向にさしかかったか否かを、内筒6Cに装着した磁石35C1が近接するリードスイッチ(先行リードスイッチ)34C3によって判断する(ステップ:ST5)。すなわち、人感センサ5がオンとなった分岐ダクトに対応するリードスイッチ(先行リードスイッチ)34C3と、内筒6Cに装着した磁石35C1が近接してオンとなったリードスイッチ(先行リードスイッチ)34C3とが、同一であれば、内筒6Cの吹出し口の方向が人感方向にさしかかったことになる。
次に、図13、図14(B)、(C)に示すように、内筒6Cの吹出し口が人感方向にさしかかったとき、係止部材73Cを上昇させ、ストッパピン72Cと係合させる(ステップ:ST6)。すなわち、図14(B)に示すように、内筒6Cの吹出し口が人感方向にさしかかると、内筒6Cに装着した磁石35C1が人感方向に対応するリードスイッチ(先行リードスイッチ)34C3に近接し、リードスイッチ(先行リードスイッチ)34C3がオンとなる。人感センサ5のオン信号及びリードスイッチ(先行リードスイッチ)34C3のオン信号を受けて、図18に示すように、駆動部752Cが作動し、駆動ピン752C1が取付け板753C1を上昇させる。そのとき、取付け板753C1に固定された係止部材73Cが上昇し、人感方向の分岐ダクト4に対応するストッパピン72C(図示せず)と係合する。
次に、図13、図14(C)に示すように、係止部材73Cがストッパピン72Cと係合することによって、内筒6Cの回転が停止する(ステップ:ST7)。内筒6Cが停止したとき、内筒6Cの吹出し口の方向が人感方向に対応することは、内筒6Cに装着した磁石35C1、35C2が人感方向に対応する他のリードスイッチ34C1、34C2に近接し、他のリードスイッチ34C1、34C2がオンとなることによって確認する。
なお、第3実施例では、図15(B)に示すように、係止部材73Cは、回転中心部733Cから回転方向(矢印Qの方向)へ半円弧状に曲設された4つのガイド部732Cと、当該ガイド部732Cの先端部から内方へ突設された止め部731Cとを備えている。これに対して、第1実施例では、図15(A)に示すように、係止部材73は、回転中心部733に対して90度間隔で放射状に形成されたガイド部732と、ガイド部732の先端で鈎型(U字状)に内方へ屈曲された止め部731とからなる。両者を比較すると、第3実施例では、ストッパピン72Cがガイド部732Cに当接して内筒6Cが減速し始める減速開始位置(P1)からストッパピン72Cが止め部731Cに当接して内筒6Cの回転が停止する停止位置(P2)までの、内筒6Cの制動距離L2を第1実施例の制動距離(L1:図15(A)を参照)より短くさせることができる。そのため、内筒6Cの停止位置(P2)におけるバラツキを低減して、主ダクト2からハウジング3C内に送給される調和空気TKを作業者Mのいる作業領域に対応する特定の分岐ダクト4に、より一層正確かつ迅速に供給することができる。
本空調装置10Cは、上述のように動作することによって、主ダクト2からハウジング3C内に送給される調和空気TKを作業者Mのいる作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4に供給する内筒6Cを、省エネの目的に沿うようモータ等の駆動装置を用いることなく無動力で迅速に回転させることができ、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域(S1〜S6)に移動した作業者Mに対して迅速に冷房又は暖房等の調和空気TKを送風することができる。
<作用効果>
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る空調装置10、10B、10Cによれば、分岐ダクト4は、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域(S1〜S6)に上方から向けられ、ハウジング3、3B、3C内には、主ダクト2から送給される調和空気TKを分岐ダクト4の接続フランジ部41、41B、41Cへ案内する案内壁61、61B、61C、62、62B、62Cを有し調和空気TKの案内壁61、61B、61C、62、62B、62Cに当たる風圧によってハウジング3、3B、3Cの軸心CL上で水平方向(矢印Rの方向)に回転可能に形成された内筒6、6B、6Cを備え、ハウジング3、3B、3Cと内筒6、6B、6Cとの間には、特定の分岐ダクト4に調和空気TKを供給する位置に内筒6、6B、6Cを停止させるストッパ装置7、7B、7Cが装着されているので、主ダクト2からハウジング3、3B、3C内に送給される調和空気TKを作業者Mのいる作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4に供給する内筒6、6B、6Cを、省エネの目的に沿うようモータ等の駆動装置を用いることなく無動力で迅速に回転させることができ、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域(S1〜S6)に移動した作業者Mに対して迅速に冷房又は暖房等の調和空気TKを送風することができる。
よって、本実施形態によれば、省エネの目的に沿いつつ、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域(S1〜S6)に移動した作業者Mの方向に迅速に冷房又は暖房等の調和空気TKを送風可能に制御された空調装置10、10B、10Cを提供することができる。
また、本実施形態によれば、ストッパ装置7は、各分岐ダクト4毎にハウジング3に装着され人感センサ5からの信号に基づいて内筒6に向けて進退可能に形成された複数のストッパピン72と、内筒6に装着され内筒6に向けて進出したストッパピン72と係合する係止部材73とを備え、特定の分岐ダクト用のストッパピン72のみが進出し、他のストッパピン72は退避するように制御されているので、内筒6に装着された係止部材73は、人感センサ5が検出した作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4用のストッパピン72のみと係合することができる。そのため、水平方向に回転可能に形成された内筒6を、作業者Mのいる作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4の位置で確実に停止させることができ、素早く移動する作業者Mに対しても調和空気TKを供給することができる。
また、本実施形態によれば、ストッパピン72は、各分岐ダクト4に対応してハウジング3に装着されたラッチングソレノイド71によって進退させるので、ストッパピン72が進出した状態及び退避した状態をラッチングソレノイド71のラッチ機構によって無通電で機械的に保持することができ、より一層の省エネに寄与することができる。
また、本実施形態によれば、ストッパ装置7B、7Cには、各分岐ダクト4毎に内筒6B、6Cに固定された複数のストッパピン72B、72Cと、ハウジング3B、3Cに装着され人感センサ5からの信号に基づいてストッパピン72B、72Cと係合する係止部材73B、73Cを上下動させる駆動機構75B、75Cとを備え、駆動機構75B、75Cは、係止部材73B、73Cが特定の分岐ダクト4用のストッパピン72B、72Cのみと係合するように制御されているので、ハウジング3B、3Cに装着された駆動機構75B、75Cによって上下動する係止部材73B、73Cは、人感センサ5が検出した作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4用のストッパピン72B、72Cのみと係合することができる。そのため、水平方向に回転可能に形成された内筒6B、6Cを、作業者Mのいる作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4の位置で確実に停止させることができ、素早く移動する作業者Mに対しても調和空気TKを迅速に供給することができる。また、人感センサ5が検出した作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4用のストッパピン72B、72Cに対して係止部材73B、73Cが係合するように駆動機構75B、75Cが作動するので、複数のストッパピンを上下動させる機構が不要となり、装置全体の簡素化を図り、故障のリスクも低減できる。
また、本実施形態によれば、駆動機構75Bには、ハウジング3Bの下蓋33Bに着脱可能に形成された台座板33B1と、当該台座板33B1に中間部751B2が軸支されその両端部751B1、751B3が上下動可能に形成されたアーム部材751Bと、台座板33B1に固定されアーム部材751Bの一端部751B1を上下動させる駆動部752Bとを備え、係止部材73Bは、アーム部材751Bの他端部751B3に連結されているので、駆動機構75Bは、係止部材73Bをストッパピン72Bと係脱する位置に、アーム部材751Bのシーソー機構を利用して簡単に上下動させることができ、駆動機構75Bをより簡素化させることができる。また、駆動部752Bは、アーム部材751Bの一端部751B1に連結されているので、調和空気TKが通過する内筒6Bから離間した位置に配置でき、結露の可能性が少ない。更に、ハウジング3Bの下蓋33Bから台座板33B1を取り外すことによって、駆動機構75Bの点検修理を簡単に行うことができる。したがって、駆動機構75Bの簡素化を図りつつ、駆動部752Bに対する結露等による故障のリスクも低減でき、更に駆動機構75Bの点検修理を行う際の利便性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、駆動機構75Cには、ハウジング3Cの下蓋33Cに着脱可能に装着された台座板33C1と、当該台座板33C1に下方へ離間した位置で鉛直状に支持された支持板751Cと、当該支持板751Cに上下動可能に装着された移動体753Cと、支持板751Cに固定され移動体753Cを上下動させる駆動部752Cとを備え、係止部材73Cは、移動体753Cに連結されているので、駆動部752Cが移動体753Cを上方へ移動させることによって、移動体753Cに連結された係止部材73Cを、人感センサ5が検出した作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4用のストッパピン72Cと係合させ、内筒6Cの回転を停止させることができる。そのため、移動体753Cを介して係止部材73Cを簡単に上下動させることができ、駆動機構75Cをより簡素化させることができる。また、駆動部752Cは、ハウジング3Cの下蓋33Cに着脱可能に装着された台座板33C1に下方へ離間した位置で鉛直状に支持された支持板751Cに固定されているので、調和空気TKが通過する内筒6Cから離間した位置に配置でき、結露の可能性が少ない。更に、ハウジング3Cの下蓋33Cから台座板33C1を取り外すことによって、駆動機構75Cの点検修理を簡単に行うことができる。したがって、駆動機構75Cの簡素化を図りつつ、駆動部752Cに対する結露等による故障のリスクも低減でき、更に駆動機構75Cの点検修理を行う際の利便性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、駆動部752B、752Cは、人感センサ5の信号に対応して作動するラッチングソレノイド752LB、752LCであるので、人感センサ5が検出した作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4用のストッパピン72B、72Cに対して係止部材73B、73Cが係合した状態、及び人感センサ5が検出しない作業領域S2〜S6に対応する分岐ダクト用のストッパピン72B、72Cに対して係止部材73B、73Cが退避した状態を、ラッチングソレノイド752LB、752LCのラッチ機構によって無通電で機械的に保持することができ、より一層の省エネに寄与することができる。
また、本実施形態によれば、係止部材73、73B、73Cには、ストッパピン72、72B、72Cからの衝撃を緩和する緩衝部材74、74B、74Cを備えているので、ストッパピン72、72B、72Cと係止部材73、73B、73Cとが係合するときの衝撃力を緩衝部材74、74B、74Cによって吸収しながら、内筒6、6B、6Cの回転を滑らかに停止させることができる。そのため、内筒6、6B、6Cの回転速度を速くして、作業者Mの素早い移動に迅速に対応させることもできる。その場合においても、内筒6、6B、6Cの回転を滑らかに停止させることができ、ストッパ装置7、7B、7Cの故障を低減することができる。
また、本実施形態によれば、係止部材73、73B、73Cは、水平方向へ回転する略卍状に形成された係止爪73T、73TB、73TCからなるので、人感センサ5からの信号に基づいて係止爪73T、73TB、73TCとストッパピン72、72B、72Cとが当接すると、係止爪73T、73TB、73TCが回転中心部733、733B、733Cを中心に若干角度回転して、内筒6、6B、6Cの回転を滑らかに停止させることができる。また、係止部材73、73B、73Cは、水平方向へ回転する略卍状に形成された係止爪73T、73TB、73TCからなるので、係止爪73T、73TB、73TCを薄型化して、ハウジング3、3B、3Cと内筒6、6B、6Cとの隙間にコンパクトに装着できる。
また、本実施形態によれば、係止部材73B、73Cは、回転中心部733B、733Cから回転方向へ半円弧状に曲設された4つのガイド部732B、732Cと、当該ガイド部732B、732Cの先端部から内方へ突設された止め部731B、731Cとを備えているので、ストッパピン72B、72Cがガイド部732B、732Cに当接して内筒6B、6Cが減速し始める減速開始位置(P1)からストッパピン72B、72Cが止め部731B、731Cに当接して内筒6B、6Cが停止する停止位置(P2)までの、内筒6B、6Cの制動距離(L2)をより短くさせることができる。そのため、内筒6B、6Cの停止位置(P2)におけるバラツキを低減して、主ダクト2からハウジング3B、3C内に送給される調和空気TKを作業者Mのいる作業領域S1に対応する特定の分岐ダクト4に、より一層正確かつ迅速に供給することができる。
また、本実施形態によれば、緩衝部材74、74B、74Cは、係止部材73、73B、73Cの回転中心部733、733B、733Cに回転軸部741、741B、741Cが連結されたロータリーダンパ74R、74RB、74RCからなるので、ストッパピン72、72B、72Cと係止部材73、73B、73Cとが当接すると、ロータリーダンパ74R、74RB、74RCのダンパ機構が作用して、内筒6、6B、6Cの回転を徐々に減速させながら停止させることができる。また、ロータリーダンパ74R、74RB、74RCは、回転軸方向で薄型化できるので、ハウジング3、3B、3Cと内筒6、6B、6Cとの隙間にコンパクトに装着できる。
また、本実施形態によれば、緩衝部材74Bは、係止部材73Bの回転中心部733Bに回転軸部741Bが連結された発電モータ74HBからなるので、ストッパピン72Bと係止部材73Bとが当接すると、発電モータ74HBの磁気反発力が作用して、内筒6Bの回転を徐々に減速させながら、発電モータ74HBが発電し、その発電した電力をストッパ装置7Bに供給することができる。また、発電モータ74HBから電力をストッパ装置7Bに供給することによって、本空調装置10Bは、外部電源と接続する電気配線を不要として、配線工事を簡略化できる。
また、本実施形態によれば、内筒6、6B、6Cは、案内壁61、61B、61C、62、62B、62Cと、案内壁61、61B、61C、62、62B、62Cの上端に接続され主ダクト2の軸心CL上で主ダクト2と略同一内径の通孔631、631B、631Cが穿設された円環状上蓋63、63B、63Cと、案内壁61、61B、61C、62、62B、62Cの下端に接続され円環状上蓋63、63B、63Cと略同一外径の円盤状下蓋64、64B、64Cと、円環状上蓋63、63B、63Cの通孔631、631B、631Cから円盤状下蓋64、64B、64Cまで鉛直状に延設された円弧状側壁65、65B、65Cとを備え、案内壁61、61B、61C、62、62B、62Cが円弧状側壁65、65B、65Cの周方向端部651、651B、651C、652、652B、652Cから円環状上蓋63、63B、63C及び円盤状下蓋64、64B、64Cの外周縁632、632B、632C、642、642B、642Cまで所定の幅で湾曲状に延設され、かつ円弧状側壁65、65B、65Cの内面から円盤状下蓋64、64B、64Cの中心部641、641B、641Cへ向けて傾斜する傾斜案内板66、66B、66Cが形成されているので、主ダクト2から送給される調和空気TKを円弧状側壁65、65B、65Cと案内壁61、61B、61C、62、62B、62Cと傾斜案内板66、66B、66Cとを介して淀みなく滑らかに特定の分岐ダクト4に供給することができる。そのため、主ダクト2から送給される調和空気TKの圧力損失を低減して、作業者Mへの送風量をより一層増大させることができる。
また、本実施形態によれば、円盤状下蓋64、64Bは、軸心CL上でハウジング3の下蓋33又はハウジング3Bの下蓋33Bに着脱可能に装着された台座板33B1に支持された軸受け331、331Bを介してハウジング3、3Bと連結され、外周部643、643Bで下蓋33又は台座板33B1に周方向に配置された複数の支持体332、332Bを介して水平状に支持されているので、内筒6、6Bを軽量化しつつ、ハウジング3、3Bに対して内筒6、6Bを安定的に回転させることができる。また、内筒6、6Bを軽量化することによって、内筒6、6Bをより速く回転させることができ、調和空気TKをより迅速に送風することができる。また、内筒6、6Bを軽量化することによって、特定の分岐ダクト4の位置で停止させるストッパ装置7、7Bへの衝撃荷重を低減させることができる。
<変形例>
上述した実施形態は、本発明の要旨を変更しない範囲で変更することができる。例えば、本実施形態によれば、人感センサ5は各分岐ダクト4の先端部に装着されているが、必ずしもこれに限ることはなく、人感センサ5の装着位置は自由に選択できる。例えば、工場の梁部材や他の装置に装着してもよい。
また、本実施形態では、内筒6の円盤状下蓋64は、軸心CL上でハウジング3の下蓋33に装着された軸受け331を介してハウジング3と連結され、外周部643でハウジング3の下蓋33に周方向に配置された複数の支持体(戸車)332を介して水平状に支持されている。しかし、ハウジング3に対する内筒6の支持構造は、これに限る必要はない。例えば、円盤状下蓋64は、軸心CL上でハウジング3の下蓋33に装着された軸受け331を介してハウジング3と連結され、かつハウジング3の上蓋32の内面外周側に複数の戸車等を装着し、当該戸車等を内筒6の円環状上蓋63の外周縁632に当接させて、内筒6を水平状に支持してもよい。また、本実施形態では、円弧状側壁65、65B、65Cの内面から円盤状下蓋64、64B、64Cの中心部641、641B、641Cへ向けて傾斜する傾斜案内板66、66B、66Cが形成されているが、傾斜案内板66、66B、66Cを廃止しても良い。
本発明は、例えば、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域に向けられた別々の分岐ダクトを備え、作業者を検出した作業領域に対応する特定の分岐ダクトから冷房又は暖房等の調和空気を送風可能に制御された空調装置として利用できる。
1 空調機
2 主ダクト
3、3B、3C ハウジング
4 分岐ダクト
5 人感センサ
6、6B、6C 内筒
7、7B、7C ストッパ装置
10、10B、10C 空調装置
31、31B、31C 側壁部
32、32B、32C 上蓋
33、33B、33C 下蓋
33B1、33C1 台座板
41、41B、41C 接続フランジ部
61、61B、61C 案内壁
62、62B、62C 案内壁
63、63B、63C 円環状上蓋
64、64B、64C 円盤状下蓋
65、65B、65C 円弧状側壁
66、66B、66C 傾斜案内板
71 ラッチングソレノイド
72、72B、72C ストッパピン
73、73B、73C 係止部材
74、74B、74C 緩衝部材
74R、74RB、74RC ロータリーダンパ
74HB 発電モータ
75B、75C 駆動機構
331、331B、331C 軸受け
332 戸車(支持体)
332B ボールベア(支持体)
631、631B、631C 通孔
632、632B、632C 外周縁
642、642B、642C 外周縁
641、641B、641C 中心部
643、643B 外周部
651、651B、651C 周方向端部
652、652B、652C 周方向端部
73T、73TB、73TC 係止爪
731、731B、731C 止め部
732、732B、732C ガイド部
733、733B、733C 回転中心部
741、741B、741C 回転軸部
751B アーム部材
751C 支持板
752B、752C 駆動部
752LB、752LC ラッチングソレノイド
753C 移動体
CL 軸心
M 作業者
TK 調和空気
S1、S2、S3、S4、S5、S6 作業領域

Claims (14)

  1. 空調機に接続された主ダクトの軸心上で前記主ダクトと連通されたハウジングと、前記ハウジングの側壁部に接続された複数の分岐ダクトと、前記各分岐ダクトに対応した人感センサとを備え、前記人感センサが作業者を検出した特定の分岐ダクトから冷房又は暖房等の調和空気を吹出すように制御された空調装置であって、
    前記分岐ダクトは、一直線上にない平面的に分散された複数の作業領域に向けられ、
    前記ハウジング内には、前記主ダクトから送給される前記調和空気を前記分岐ダクトへ案内する案内壁を有し前記調和空気の前記案内壁に当たる風圧によって前記ハウジングに対して前記軸心上で水平方向に回転可能に形成された内筒を備え、
    前記ハウジングと前記内筒との間には、前記特定の分岐ダクトに前記調和空気を供給する位置に前記内筒を停止させるストッパ装置が装着されていることを特徴とする空調装置。
  2. 請求項1に記載された空調装置において、
    前記ストッパ装置は、各分岐ダクト毎に前記ハウジングに装着され前記人感センサからの信号に基づいて前記内筒に向けて進退可能に形成された複数のストッパピンと、前記内筒に装着され前記内筒に向けて進出した前記ストッパピンと係合する係止部材とを備え、
    前記特定の分岐ダクト用のストッパピンのみが進出し、他のストッパピンは退避するように制御されていることを特徴とする空調装置。
  3. 請求項2に記載された空調装置において、
    前記ストッパピンは、各分岐ダクトに対応して前記ハウジングに装着されたラッチングソレノイドによって進退させることを特徴とする空調装置。
  4. 請求項1に記載された空調装置において、
    前記ストッパ装置には、各分岐ダクト毎に前記内筒に固定された複数のストッパピンと、前記ハウジングに装着され前記人感センサからの信号に基づいて前記ストッパピンと係合する係止部材を上下動させる駆動機構とを備え、
    前記駆動機構は、前記係止部材が前記特定の分岐ダクト用のストッパピンのみと係合するように制御されていることを特徴とする空調装置。
  5. 請求項4に記載された空調装置において、
    前記駆動機構には、前記ハウジングの下蓋に着脱可能に形成された台座板と、当該台座板に中間部が軸支されその両端部が上下動可能に形成されたアーム部材と、前記台座板に固定され前記アーム部材の一端部を上下動させる駆動部とを備え、前記係止部材は、前記アーム部材の他端部に連結されていることを特徴とする空調装置。
  6. 請求項4に記載された空調装置において、
    前記駆動機構には、前記ハウジングの下蓋に着脱可能に装着された台座板と、当該台座板に下方へ離間した位置で鉛直状に支持された支持板と、当該支持板に上下動可能に装着された移動体と、前記支持板に固定され前記移動体を上下動させる駆動部とを備え、前記係止部材は、前記移動体に連結されていることを特徴とする空調装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載された空調装置において、
    前記駆動部は、前記人感センサの信号に対応して作動するラッチングソレノイドであることを特徴とする空調装置。
  8. 請求項2乃至請求項7のいずれか1項に記載された空調装置において、
    前記係止部材には、前記ストッパピンからの衝撃を緩和する緩衝部材を備えていることを特徴とする空調装置。
  9. 請求項8に記載された空調装置において、
    前記係止部材は、水平方向へ回転する略卍状に形成された係止爪からなることを特徴とする空調装置。
  10. 請求項9に記載された空調装置において、
    前記係止部材は、回転中心部から回転方向へ半円弧状に曲設された4つのガイド部と、当該ガイド部の先端部から内方へ突設された止め部とを備えていることを特徴とする空調装置。
  11. 請求項9又は請求項10に記載された空調装置において、
    前記緩衝部材は、前記係止部材の回転中心部に回転軸部が連結されたロータリーダンパからなることを特徴とする空調装置。
  12. 請求項9又は請求項10に記載された空調装置において、
    前記緩衝部材は、前記係止部材の回転中心部に回転軸部が連結された発電モータからなることを特徴とする空調装置。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載された空調装置において、
    前記内筒は、前記案内壁と、前記案内壁の上端に接続され前記主ダクトの軸心上で前記主ダクトと略同一内径の通孔が穿設された円環状上蓋と、前記案内壁の下端に接続され前記円環状上蓋と略同一外径の円盤状下蓋と、前記円環状上蓋の通孔から円盤状下蓋まで鉛直状に延設された円弧状側壁とを備え、前記案内壁が前記円弧状側壁の周方向端部から前記円環状上蓋及び前記円盤状下蓋の外周縁まで所定の幅で湾曲状に延設されていることを特徴とする空調装置。
  14. 請求項13に記載された空調装置において、
    前記円盤状下蓋は、軸心上で前記ハウジングの下蓋又は前記ハウジングの下蓋に着脱可能に装着された台座板に支持された軸受けを介して前記ハウジングと連結され、外周部で前記下蓋又は前記台座板に周方向に配置された複数の支持体を介して水平状に支持されていることを特徴とする空調装置。
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