JP6957415B2 - 止水板及びこれを用いた止水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ゲリラ豪雨等によって建物開口の外部にあたる前方から内部にあたる後方に向けての水の侵入を防止する止水板及びこれを用いた止水構造に関する。
昨今、地球温暖化を要因の一つとする異常気象に伴い、各地で記録的なゲリラ豪雨が頻発している。しかしながら、都市部では交通等の利便性追求に伴った道路の舗装化が進んでいることから、降雨した雨水は殆ど地中に吸収されず、下水道施設に導水した後に河川へと一気に移送して処理している。このような状況から、河川の氾濫を誘発し、また移送先を失った雨水が下水道施設から地上に噴き出すなどして建物の床下浸水や床上浸水等の水害を引き起こしている。
従来、このような水害時は、建物の出入口等の建物開口に土嚢を積み上げて遮水壁を作ることにより建物等の内部への水の侵入を防いでいたが、土嚢は重量が大きく積上げには時間と労力を要する。よって、短時間で起こる水害を防止するのは非常に困難であり、また、嵩張るため平常時の保管場所を確保するのも容易ではなかった。
これに対し、短時間かつ低労力で設置可能な止水乃至は防水方法を提供すべく、種々の技術が提案されている。例えば特許文献1(特開2003−278458号公報)においては、「増水時に建物などの入口から内部へ浸水するのを防止する防水装置であって、前記入口の両側壁面に対向させて立設する一対の溝付支柱と、入口の床面上に床面に対してフラットに埋設する底板と、前記溝付支柱の溝内に左右両端部を差し込んで前記底板上に1又は複数段積み上げる防水板とから成り、該防水板の左右両端部近傍には防水板を溝付支柱に固定する複数の固定ハンドルを備えると共に、防水板の上下端部には防水板の自重で押圧されるように水密ゴムを固着する一方、防水板の左右両端部には前記固定ハンドルの固定操作にて押圧されるように水密ゴムを固着したことを特徴とする防水装置。」が提案されている。
また、特許文献2(特開2017−160693号公報)においては、「前方面及び後方面を有し、厚みを有する略矩形の板部材と、前記板部材の上側水平部の端部側に取り付けられた基部と、前記基部に対して略水平方向の外向き及び略上向きに変位可能で、かつ前記板部材の後方に突出して、前記基部に取り付けられた押圧機構と、を具備すること、を特徴とする止水板。」が提案されており、押圧体によって建物開口の内向き立設面を上向き及び外向きに押圧することで止水板を簡便に建物開口の前面又は後面に設置することができるとされている。
特開2003−278458号公報 特開2017−160693号公報
しかしながら、上記特許文献1の防水装置は、構造が複雑であり、部品点数も多く、取付け作業が煩雑であり、短時間及び低労力での取付けという観点からは未だ改善の余地があった。
また、特許文献2の止水板は、押圧体で建物開口の内向き立設面を上向き及び外向きの二方向に同時押圧でき、建物開口の高い止水性を実現でるものである。ただ、押圧力を過剰に付加した場合には、止水板本体を当接する建物開口の前面(又は後面)に対向する方向に反力が発生し、止水板本体が建物開口から離れる方向(止水板本体が建物開口の前面に当接するときは前方)に移動するおそれがある。よって、このような問題を未然に防止して、建物開口の止水性の向上をより一層図ることができる止水板が求められる。
これらの事情は、大雨やそれに伴う河川の氾濫等、予測できない自然災害による緊急を要した状況下にあることから一層懸念されるものであり、簡便な操作で誰でも確実に設置が行える止水板の提案は喫緊の課題であると言える。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて創作されたものであり、部品点数が少なくシンプルな構造を有し、短時間及び低労力で、略自動(オートマチック)で確実に設置でき、建物開口の外部にあたる前方から内部にあたる後方に向けての水の侵入を防止することができる止水板及びこれを用いた止水構造を提供することにある。
上記の課題を解決すべく、本発明は、
建物開口の外部にあたる前方から内部にあたる後方に向けての水の侵入を防止する止水板であって、
建物開口の前方端縁又は後方端縁に当接する開口当接面と、グラウンドに当接するグラウンド当接面と、を有する立設板状の止水板本体と、
前記建物開口の内向き立設面に当接する押圧体と、を具備して構成され、
前記建物開口の内向き立設面に対して、前記押圧体を上向きと、外向きとに押圧するとともに、前記押圧体を前向き又は後向きに牽引する、押圧牽引手段を有すること、
を特徴とする止水板を提供する。
また、上記の本発明の止水板においては、
前記押圧牽引手段が、
前記開口当接面に対して略直交するよう前記止水板本体に支持された固定回転軸と、
前記固定回転軸の軸心で回転し、前記開口当接面に対して略平行の関係にある第一面と、
前記第一面に対して略直交するように支持され、前記第一面の回転に連動して軸心が回動する回動回転軸と、
前記第一面と略平行かつ前記回動回転軸の軸心で回転する第二面と、を具備して構成され、
前記回動回転軸が前記第二面を介して前記押圧体を揺動可能に支持し、
前記第一面を前記固定回転軸の軸心で回転させることにより、前記押圧体が前記回動回転軸と共に前記固定回転軸の軸心で回動して、前記建物開口の内向き立設面に対して上向き及び外向きに押圧するとともに、前記止水板本体と前記押圧体との前後方向における離隔距離を縮める接近機構によって前記建物開口の内向き立設面に対して前向き又は後向きに牽引することが望ましい。
このような構成を有する本発明の止水板によれば、建物開口の内向き立設面に対して上向きと、外向きと、に押圧するとともに、前向き又は後向きに牽引可能な押圧部を備えて構成されているため、設置時において止水板を建物開口側に引寄せつつ、強固に固定することができる。建物開口の内向き立設面に対する前向き又は後向きの牽引による止水板の引寄せは、建物開口に止水板を設置する際に略自動的に行われるため、使用者は設置作業時に特段の留意を必要としない。また、止水板の設置経験がなく、腕力等に乏しい女性や高齢者であっても、一の操作(ワンアクション)によって簡便に建物の開口に設置し、確実な止水を行うことができるため、例えば短時間の記録的なゲリラ豪雨により河川の氾濫や下水道施設から雨水の噴出から、床下浸水や床上浸水等の水害が発生した場合でも、建物開口に止水板を短時間及び低労力で取付け可能で、建物開口の外部にあたる前方から内部にあたる後方に向けての水の侵入を確実に防止することができる。
また、上記の本発明の止水板においては、
前記接近機構が、
前記第二面又は第一面に膨出部を配設することにより構成され、
前記第一面を前記固定回転軸の軸心で回転させることで前記回動回転軸が回動して、これにより前記第二面が前記回動回転軸の軸心で回転し、前記第一面又は第二面が前記膨出部に乗り上げることで前記止水板本体と前記押圧体との前後方向における離隔距離を縮めることが望ましい。
このような構成を有する本発明の止水板では、膨出部を用いることで接近機構をシンプルな構造にすることができる。固定回転軸で第一面を回転させて膨出部に第一面又は第二面を乗り上げることにより、第一面と第二面との離隔距離を変化させることができる。これに伴って止水板本体と押圧体との離隔距離が縮まり、建物開口の内向き立設面に対する前向き又は後向きへの牽引(止水板本体の建物開口側への引寄せ)を行うことができる。
また、上記の本発明の止水板においては、
前記膨出部が、傾斜面を具備することが望ましい。
このような構成を有する本発明の止水板では、膨出部に第一面又は第二面をスムーズに乗り上げさせ、建物開口の内向き立設面に対する前向き又は後向きへの牽引(止水板の建物開口側への引寄せ)を行うことができる。
また、上記の本発明の止水板においては、
前記固定回転軸の軸心で前記第一面が回転することを防止するロック機構を有することが望ましい。
このような構成を有する本発明の止水板では、押圧牽引手段による建物開口の内向き立設面に対する上向き及び外向きへの押圧と前向き又は後向きへの牽引とが、当該押圧により発生する反力や過誤によって意図せずに解除されることを防止し、建物開口に対する止水板の設置状態を好適に維持することができる。
更に、上記の本発明では、
請求項1〜5のいずれかに記載の止水板を、前記押圧牽引手段を用いて建物開口の前方又は後方に設置することにより建物開口からの水の侵入を防止すること、
を特徴とする建物開口の止水構造を提供する。
このような構成を有する本発明の建物開口の止水構造によれば、上記本発明の止水板が、建物開口の前方端縁又は後方端縁と、グラウンドと、に当接した状態で、押圧牽引手段によって建物開口の内向き立設面を上向き及び外向きへの押圧と、前向き又は後向きへの牽引と、を行うことができるため、設置時に止水板を建物開口側に引寄せつつ、強固に固定することができる。建物開口の内向き立設面に対する前向き又は後向きの牽引による止水板の引寄せは、建物開口に止水板を設置する際に略自動的に行われる。このため、床下浸水や床上浸水等の水害が発生しても、短時間及び低労力で止水板を建物開口に設置することができ、建物開口の外部にあたる前方から内部にあたる後方に向けての水の侵入を確実に防ぐことができる。
本発明によれば、部品点数が少なくシンプルな構造を有し、短時間及び低労力で確実に設置が可能で、建物開口の外部にあたる前方から内部にあたる後方に向けての水の侵入を防止することができる止水板及びこれを用いた止水構造を提供することができる。
本実施形態における止水板1の概要を示す模式図である。 図1における揺動体5の構造を示す図であって、図2(a)は、揺動体5の斜視図であり、図2(b)は、揺動体5の平面図であり、図2(c)は、図2(a)に示す矢視Aの断面図である。 図1における押圧牽引手段7の構造を示す図であって、図3(a)は、押圧牽引手段7の側面図であり、図3(b)は、押圧牽引手段7の正面図である。 押圧牽引手段7を用いた建物開口81の内向き立設面85に対する上向きZ1及び外向きY1の押圧を示す模式図である。 押圧牽引手段7を用いた建物開口81の内向き立設面85に対する前向きX1の方向に対する牽引を示す図であって、図5(a)は、膨出部19に対して第一面13が乗り上げていない状態を示す模式図であり、図5(b)は、膨出部19に対して第一面13が乗り上げた状態を示す模式図である。 ロック機構23の構造を示す図であって、図6(a)は、ロック機構23近傍を拡大視した押圧牽引手段7の正面図であり、図6(b)は、押圧牽引手段7の側面図であり、図6(c)は、押圧牽引手段7の平面図である。 膨出部119の構造を示す図であって、図7(a)は、膨出部119の正面図であり、図7(b)は、図7(a)における矢視Bを示す側面図である。 膨出部119を固定可能な構造を有する第二面115に膨出部119を固定した状態を示す図であって、図8(a)は、膨出部119を固定した状態の第二面115の正面図であり、図8(b)は、図8(a)における矢視Cの断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の止水板における代表的な実施形態を詳細に説明する。但し、本発明は図示されるものに限られるものではなく、各図面は本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて大小や長短の比率や数量を誇張又は簡略化して表している場合もある。更に、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することもある。
なお、本実施形態では、建物開口81を基準として、前後方向をX、間口方向をY、高さ方向をZとしており、更に詳細には、前後方向のうち前向きの方向をX1、後向きの方向をX2とし、間口方向のうち外向きの方向をY1(Y1と反対の方向にあたる内向きの方向をY2)とし、また高さ方向のうち上向きの方向をZ1、下向きの方向をZ2として説明を行う。
1.止水板1の概要
図1を用いて本発明の一実施形態に係る止水板1の概要を説明する。図1は、本実施形態における止水板1の概要を示す模式図である。図1に示すとおり、本実施形態の止水板1は、例えば有事の際に発生した洪水等の大量の水が、建物開口81の外部にあたる前方(図1の右奥側)から内部にあたる後方(図1の左手前側)に向けて(換言するならば後ろ向きX2の方向)の水の侵入を防止するものである。
ここでいう建物間口81としてより具体的には、家屋やビル等の建築物における扉や戸などのある出入口や窓のほか、外構の出入口、地下街や駐車場への出入口等が例示できる。
2.止水板1の構造
止水板1は、建物開口81に当接設置する止水板本体3と、建物開口81の内向き立設面85を押圧する押圧体5Aを具備する揺動体5(本実施形態では、止水板本体3の上方の左右の端部側に各1つ)と、この揺動体5を建物開口81の内向き立設面85に押圧する押圧牽引手段7(本実施形態では、止水板本体3の上方の左右の端部側に各1つ)と、建物開口81の前方又は後方の端縁83及びグラウンド87に当接する止水パッキン(止水材)と、を概ね具備して構成されている。なお、本実施形態における止水パッキンは、建物開口81の前方の端縁83及びグラウンド87と当接する部位に設けられているため、図1では図示されていない。
なお、以下の実施形態の説明では、主に止水板1が建物開口81の前方(例えば、建物出入口の外側)に設けた場合を示すが、これとは異なって建物開口81の後方(例えば、建物出入口の内側)に設けるようにしても同様である。ただし、止水板1に大きな水圧が負荷されるおそれのある場合には、止水板本体3が建物開口の端縁83で支持されるため、止水板1は建物開口81の前方に設けられることが好ましい。
<止水板本体3>
止水板本体3は、建物開口81の前方又は後方の端縁83に当接する開口当接面3Aと、グラウンド87に当接するグラウンド当接面3Bと、を有し、所定の厚さで構成された略矩形の板状部品である。
また、止水板本体3は、樹脂製であっても金属製であってもよく、更に、複数の材料で構成されていてもよい。例えば止水板本体3の主体部分を樹脂製とし、周縁に金属製の枠材を設けて構成してもよい。少なくとも開口当接面3A及びグラウンド当接面3Bを有し、内部を桟構造とした中空体であってもよい。
<止水パッキン>
止水板本体3の開口当接面3Aと、グラウンド当接面3Bと、には止水パッキンが配設されている。本実施形態では、開口当接面3Aには左右両端部の高さ方向Zに連続して配設し、グラウンド当接面3Bには略全面に配設している。
止水パッキンは、ゴム材料、樹脂材料若しくは樹脂発泡体又は空気袋体等で構成することができ、止水板1に押圧力や水圧が負荷された際に弾性変形して圧力を受け止め、かつ止水板本体3と建物開口81の端縁83との間から漏水しないように密封する、いわゆるシール材あるいはパッキンとしての機能を持つ。なお、止水パッキンは建物開口81の端縁83側に取り付けられてもよく、所望の止水性が期待できるのであれば、これら止水パッキンは必須の構成要素でないことは言うまでもない。
<揺動体5>
次に、図2を用いて、揺動体5の構造について詳細に説明する。図2(a)(b)(c)は、揺動体5の構造を示す図であって、図2(a)は、揺動体5の斜視図であり、図2(b)は、揺動体5の平面図であり、図2(c)は、図2(a)に示す矢視Aの断面図である。
揺動体5は、後述する第二面15及びこの第二面15に対向する面を具備する略コの字状部品と、所定の弾性を有し建物開口81の内向き立設面85に直接当接する押圧体5Aと、から概ね構成されている。また、第二面15には、後述する回動回転軸11を挿通する挿通孔10と、コの字状部品を形成している対向した面側に突出した膨出部19と、が形成されており、膨出部19は第二面15から膨出先端に向かう傾斜面21を備えている。
押圧体5Aは押圧牽引手段によって、建物開口81の内向き立設面85に当接し、さらに押圧されるとともに、牽引されることから、押圧体5Aの建物開口81の内向き立設面85に当接する面は、滑らずに押圧力及び牽引力を伝達容易にするため、摩擦係数の大きいゴムや合成樹脂などの材料で形成されることが望ましい。さらに、摩擦力を向上し、また過剰な押圧力が負荷された場合にその過剰な力を容易に逃がすため、凹凸形状に形成することが望ましい。
本実施形態での膨出部19は、平坦に構成した金属製の第二面15の一部を絞り加工することによって、第二面15と一体に形成されており、例えば被配設面(本実施形態では第二面15)から高さを3mm〜20mmの範囲、また傾斜面21の傾斜角度を5度〜45度の範囲で設定することが望ましい。このようにしておくと、接近機構によって縮められる止水板本体3と押圧体5Aとの離隔距離を適切にするとともに、押圧牽引手段をスムーズに作動させることができるので好ましい。
また、上述のとおり本実施形態では、膨出部19を略コの字状部品が具備する第二面15のみに形成しているが、第二面15と第二面15に対向する面との両方に対し、対象となるように形成してもよい。膨出部19の形成についてこのような態様を取れば、揺動体5の方向性が排除され、止水板本体3の上方の左右の端部どちらにも配設することができる(換言すると、揺動体5を止水板本体3の上方左配設用と、上方右配設用と、に分けて2種類準備する必要がなくなる。)。また、本実施形態では、この膨出部19を第二面15に配設しているが、第二面15と対向する第一面13に配設しても同様の作用効果を得ることができる。よって、膨出部19は第二面15又は第一面13のどちらかのみに配設してもよく、第二面15及び第一面13の両方に配設してもよい。
なお、膨出部は、第二面15とは別体で構成し、接着剤、ビス又は係合等によって第二面15に固定されてもよい。この場合の膨出部部分の材質は、金属、合成樹脂又はゴム等を用いることができるが、硬質で滑性を有する合成樹脂が最も好ましい。
膨出部を第二面15と別体で構成する場合、例えば、図7及び図8に示す態様を用いることができる。図7は膨出部119の構造を示す図であって、図7(a)は、膨出部119の正面図であり、図7(b)は、図7(a)の矢視Bを示す側面図である。また、図8は膨出部119を固定可能な構造を有する第二面115に膨出部119を固定した状態を示す図であって、図8(a)は、膨出部119を固定した状態の第二面115の正面図であり、図8(b)は、図8(a)における矢視Cの断面図である。
図7に示すとおり、膨出部119は突起部119A及び係止片119Bを具備して構成されている。突起部119Aは、上述した膨出部19と略同様で、かつ下方に第二面115と当接する底面120が形成されている。係止片119Bは、底面120から更に下方に突出しつつ折り返して下方側から底面に対向(略上方に対向)する対の突起状部位である。一対の関係に形成された係止片119B同士の折り返し先端間距離は図8に示す第二面115に設けられた開口116の開口距離よりも広く設定されており、且つ係止片119Bは弾性変形可能に形成されているため、一対の関係に形成された係止片119Bを開口116に押し込むように嵌入することで、第二面115に膨出部119が係止固定される。
図8に示すとおり、この膨出部119は第二面115の開口116に係止片119Bを係止固定さることにより、第二面115と一体的に構成可能な態様となっている。膨出部119を第二面115と別体とすることで双方の材質を異にすることができ、接近機構の継続的な使用で膨出部119が摩耗や変形したとしても、開口116における被係止側から係止片119B同士間の距離を縮める動作を行うことで簡単に係止を解除でき、容易に交換してメンテナンスを行うことができる。さらに、突起部119Aの突出高さの異なる膨出部119を用いることで、現場(建物開口81)の状況に合わせて、接近機構による牽引の程度も調整できる。
<押圧牽引手段7>
次に、図3を用いて押圧牽引手段7の構造について詳細に説明する。図3(a)及び(b)は、押圧牽引手段7の構造を示す図であって、図3(a)は、押圧牽引手段7の側面図であり、図3(b)は、押圧牽引手段7の正面図である。押圧牽引手段7は、建物開口81の内向き立設面85を揺動体5が具備する押圧体5Aによって略同時に上向きZ1と、外向きY1と、に押圧するとともに、押圧体5Aを前向きX1に牽引する手段であって、これにより建物開口81に対して本実施形態の止水板1を確実に設置することができる。
図3(a)及び(b)に示すとおり、押圧牽引手段7は、止水板本体3の開口当接面3Aと略直交するよう支持された固定回転軸9と、この固定回転軸9の軸心で回転し、止水板本体3の開口当接面3Aに対して略平行の関係となる第一面13と、この第一面13に対して略直交するように支持され、第一面13の回転に連動して軸心が回動する回動回転軸11と、第一面13と略平行かつ回動回転軸11の軸心で回転する第二面15と、を具備して構成されている。また、この押圧牽引手段7には、固定回転軸9の軸心で第一面13が回転することを防止するロック機構23を有することが望ましい。このロック機構に23についての詳細は後述する。
押圧牽引手段7の構造についてより具体的には、建物開口81の内向き立設面85に当接する当接面を有する高さ方向Zに立設した立設面27A(正面視で略直角三角形にみえる面)と、この立設面27Aと略直交する底面27Bと、を具備して、側面視では略L字状に形成される基部27が、底面27Bの下方で止水板本体3の上方部(換言すると天面)と接続され、この基部27に対して複数の部品が接続されることにより構成されている。
なお、基部27と止水板本体3の上方部とは、蟻溝と蟻臍の組み合わせ等によって開口の間口方向Yにスライド可能に嵌着されており、建物開口81の間口幅に応じてその位置を調整可能とし、調整後は基部27を螺合手段などによって止水板本体3に固定できるようにしておくことが好ましい。
固定回転軸9は、略円柱状の部品であって、一方の端部を基部27の立設面27Aに固定することにより、固定回転軸9が止水板本体3の開口当接面3Aに対し略直交するように接続される。この固定回転軸9の軸心で後述する種々の部品が回転又は回動するよう構成される。
第一面13は所定の長さで形成された板状部品であって一部(第一面13の長さ方向における中間域)に固定回転軸9が挿通され、この固定回転軸9の軸心で止水板本体3の開口当接面3Aに対して略平行に回転するよう接続されている。本実施形態では、第一面13と、第一面13に対向する面と、を有する略コの字状部品として形成し、第一面13の長さ方向における一端側に押圧牽引手段7を操作するための操作部25を固定している。
操作部25は、所定の長さを有する略棒状の部品であって、先端近傍に使用者が把持するグリップ体を具備している。なお、操作部25の長さは押圧牽引手段7の回転操作を簡便に行えるよう適宜調整のうえ決定することが望ましい。また、操作部25は、その軸方向が第一面13の長さ方向と略平行となるよう固定される。
回動回転軸11は、略円柱状の部品であって、第一面13に対して略直交(換言すると、止水板本体3の開口当接面3Aとも略直交であり、固定回転軸9とは略平行である。)するよう、第一面13の長さ方向における他端側域に挿して支持されている。なお、回動回転軸11の具体的な位置は、上述した操作部25を上向きZ1に立てた状態で、固定回転軸9より、下向きZ2の方向かつ外向きY1の方向に、それぞれ所定寸法を設けて位置させることが望ましい。
第二面15は、揺動体5の一部を構成する部位である。本実施形態では第二面15を第一面13より後向きX2の方向に配置しつつ、第一面13と重ねるようにして配設し(換言すると、第一面13と略平行である。)、回動回転軸11を挿通孔10に挿通することにより支持されている。この際、膨出部19は第一面13側に膨出先端を向けて突出した状態となる。また、第二面15は、回動回転軸11の軸心で回転するよう構成されており、これによって揺動体5は回動回転軸11の軸心を中心に回転揺動するように構成されている。
なお、ここで記載している第一面13の一端側及び他端側とは、第一面13に挿通された固定回転軸9を基準(略中間域)とし、一方の端部を一端側、他方の端部を他端側とする意味で用いている。
3.押圧牽引手段7による建物開口81の内向き立設面85に対する押圧及び牽引
続いて、図4及び図5を用いて押圧牽引手段7を用いた建物開口81の内向き立設面85に対する押圧及び牽引について詳細に説明する。図4は、押圧牽引手段7を用いた建物開口81の内向き立設面85に対する上向きZ1及び外向きY1の押圧を示す模式図である。また、図5(a)及び(b)は、押圧牽引手段7を用いた建物開口81の内向き立設面85に対する前向きX1の方向に対する牽引を示す図であって、図5(a)は、膨出部19に対して第一面13が乗り上げていない状態を示す模式図であり、図5(b)は、膨出部19に対して第一面13の長さ方向における他端側の先端域が乗り上げた状態を示す模式図である。
<上向きZ1及び外向きY1の押圧>
先端が上向き方向Z1を向くように配設された操作部25を、その先端が内向き方向Y2を向くように回動させて(倒して)、第一面13を固定回転軸9の軸心で回転させることにより、揺動体5が回動回転軸11と共に固定回転軸9の軸心で回動させる。これによって、揺動体5の押圧体5Aは建物開口81の内向き立設面85を上向きZ1及び外向きY1に押圧し、その押圧反力によって止水板本体3が下向きZ2に押し付けられ、グラウド87とグラウンド当接面3Bとの間の止水性が担保できるとともに、内向きY2に突っ張ることになる。このとき、止水板本体3の左右端側に押圧牽引手段7をそれぞれ設けていると、左右の各端側で内向きY2に突っ張って均衡するため、止水板本体3は建物開口81に強く固定でき、止水板1によるの止水性を担保できる。
より具体的には、図4に示すとおり、まず、基部27の底面27Bを下向きZ2に配向(押圧牽引手段7を止水板本体3の上方部に接続し、実際に止水板本体3をグラウンド87に立設させた状態)した状態で、操作部25を内向きY2方向に倒す。これにより、操作部25の軸方向と略平行に接続された第一面13が固定回転軸9の軸心で回転方向R1に回転し、更に第一面13に配設された回動回転軸11が回動方向R2に回動する。
回動回転軸11は、固定回転軸9の軸心を中心に、固定回転軸9との離隔距離を回動半径として回動方向R2に回動するため、これに連動して第二面15を介して回動回転軸11に支持された押圧体5Aが固定回転軸9の軸心で回動方向R2に回動する。すなわち揺動体5が具備する押圧体5Aは、建物開口81の内向き立設面85に対して、上向きZ1の方向及び外向きY1の方向に移動する動作を行う。
第二面15は、回動回転軸11の軸心で回転可能(換言すると揺動可能)に支持されているため、第二面15を具備して構成されるよう揺動体5は、回動回転軸11の軸心で回転する範囲で自由に配向方向を変更することが可能である。よって、揺動体5が固定回転軸9の軸心で回動しても、自身が具備する押圧体5Aと共に建物開口81の内向き立設面85に対して容易に対向することができる。
押圧牽引手段7による以上の作用によって、押圧体5Aで建物開口81の内向き立設面85を上向きZ1及び外向きY1に押圧することができる。そして、これらの作用と略同時に、押圧体5Aは押圧牽引手段(接近機構)によって止水板本体3との離隔距離を縮め、前向きX1又は後向きX2に牽引される。このとき、押圧体5Aは建物開口81の内向き立設面85を押圧して、当該面に略固定状態になっているため、押圧体5Aが起点となって、押圧牽引手段7(接近機構)を固定する止水板本体3は、建物開口81に向けて引寄せられ、止水板本体3の開口当接面3Aと建物開口81の端縁83とが密接し、両者間の止水性を担保することができる。牽引作用を奏する具体的な機構については、以下に詳述する。
<前向きX1又は後向きX2の牽引>
第一面13を固定回転軸9の軸心で回転させることで回動回転軸11が回動し、これにより第二面15が回動回転軸の軸心で回転する。これにともない、第一面13又は第二面15が膨出部19に乗り上げて止水板本体3と押圧体5Aとの前後方向Xにおける離隔距離を縮め(離隔距離を短くし)、押圧体5Aを前向きX1又は後向きX2の方向に牽引することができる。
本実施形態に沿って、その作用を具体的に説明すると、次のようになる。
第一面13を固定回転軸9の軸心で回転させると、これに連動して回動回転軸11と第二面15(揺動部5)が、固定回転軸9を中心にして回動する。この回動により、第二面15に接続された押圧体5Aが建物開口81の内向き当接面85に接近することになる。そして、この回転動作が所定の回転角度に達すると、押圧体5Aは建物開口81の内向き当接面85に当接する。この当接によって、それまで第一面13の回転に連動して回動していた第二面15は、回動を停めることになる。しかし、先述したように、第二面15と第一面13とは揺動可能(回転可能)な状態で支持された関係にあるため、回動を停めた第二面15は、第一面13の更なる回転にともなって、回動回転軸11の軸心で回転する。そうすると、第一面13と第二面15は、回動回転軸11で互いに回転しあう関係になる。このため、第一面13の他端側の先端域が、第二面15に設けられた膨出部19に乗り上げ、第一面13と第二面15との距離を広げる方向に力が働く。その結果、第二面15(押圧体5A)は止水板本体3との前後方向Xにおける離隔距離を縮め(離隔距離を短くし)、押圧体5Aが止水板本体3を引き寄せるため、止水板本体3が建物開口81側に密接するという作用を生じる。
なお、止水板1は、建物開口81の前方端縁又は後方端縁のどちらにも設置することが可能であるため、ここでの牽引方向を「前向きX1又は後向きX2」と表現している。具体的には、本実施態様のように、建物開口81の前方端縁に止水板1を設置した場合は、押圧牽引手段7が押圧体5Aを前向きX1に牽引し、そして押圧体5Aは建物開口81の内向き立設面85に固定状態にあるため、止水板本体3が建物開口81側に引き寄せられる。一方、建物開口81の後方端縁に止水板1を設置した場合は、押圧体5Aを後向きX2に牽引し、止水板本体3が建物開口81側に引き寄せられる。
本実施形態に沿った、さらなる具体象は、次のようになる。即ち、操作部25の操作により第一面13を固定回転軸11の軸心で回転させる前は、第一スプリング31の弾性力が第二面15を第一面13(実態的には第一面13を構成する板体の反対側の面)に押し付けているため、第一面13と第二面15とが最も接近(止水板本体3との相対的な位置関係として第二面15が後向きX2の方向に最も位置する。)し、第一面13と基部27の立設面27A(止水板本体3)との距離Wが最も離隔した状態となるが(特に図5(a)参照)、操作部25の操作によって第一面13を固定回転軸9の軸心で回転させることにより、第一面13の長さ方向における他端側の先端域が、第二面15に形成された膨出部19に乗り上げ、第二面15が、止水板本体3との相対的な位置関係として前向きX1の方向に移動することで、第二面15と基部27の立設面27A(止水板本体3)との距離Wが接近する。
すなわち、第二面15を具備する揺動体5(押圧体5A)が基部27の立設面27A(止水板本体3)に接近しようとするため、揺動体5が具備する押圧体5Aを前向きX1の方向に牽引することができる。なお、距離Wは第一面13が膨出部19の傾斜面21上を摺動することで徐々に小さくなり、第一面13が膨出部19に完全に乗り上げた状態で最も小さくなる(特に図5(b)参照)。膨出部19を用いたシンプルな機械構造で第一面13と第二面15との離隔距離を変化させることができる。
上述した、押圧牽引手段7を用いた建物開口81の内向き立設面85に対する上向きZ1及び外向きY1の押圧と、前向きX1(又は後向きX2)の牽引と、は操作部25を所定の方向に倒すというワンアクションのみにより略同時に達成可能である。本実施形態の止水板1は、この二方向の押圧と一方向の牽引とを略同時に実行可能な押圧牽引手段7を備えているため、止水板本体3を建物開口81に対して簡便かつ確実に隙間なく設置し、より漏水を防止することができる。
4.ロック機構23の構造
続いて、図6を用いてロック機構23の構造について詳細に説明する。図6(a)(b)(c)は、ロック機構23の構造を示す図であって、図6(a)は、ロック機構23近傍を拡大視した押圧牽引手段7の正面図であり、図6(b)は、押圧牽引手段7の側面図であり、図6(c)は、押圧牽引手段7の平面図である。ロック機構23は、固定回転軸9の軸心で第一面13を適正な角度にまで回転されたのち、逆に向きに回転(回転戻り)することを防止(一時的に固定)するものである。
図6(a)(b)(c)に示すとおり、ロック機構23は、第一面13に設けられた穿孔を挿通自在な状態で貫通する略棒状のピン体33と、このピン体33を立設面27A側に押圧する第二スプリング35と、立設面27Aに配設されてピン体33と係合する係合孔37と、から概ね構成されている。
ピン体33は、第一面13と略直交するように軸方向を配向し、かつ第一面13に対して前後方向Xに移動可能に配設されている。また、第二スプリング35は、内部にピン体33を挿通させつつ一方の端部をピン体33に固定し、他方の端部をコの字状部品を形成する第一面13と対向する面に当接しているため、弾性力によってピン体33を立設面27Aに対して常時押圧している。
係合孔37は、立設面27Aに対して前後方向Xに貫通した孔であり、直径はピン体33の直径に所定のクリアランスを足した寸法とすることが望ましい。また、立設面27Aに対する詳細な配設位置は、固定回転軸9の軸心で第一面13を回転させた際に、固定回転軸9の軸心でピン体33が連動して回動する軌道上かつ、上述した押圧牽引手段7による押圧及び牽引効果が最も得られる第一面13の回転位置(換言すると、押圧体5Aが最も上記三方向に移動した位置)で第一面13を固定可能な位置とすることが望ましい。
ロック機構23を上記のように構成することで、押圧牽引手段7を用いて止水板本体3を建物開口81に設置する際、第一面13の回転でピン体33が係合孔37の位置に重なる。ピン体33は第二スプリング35のよって立設面27Aに押圧されているため、自動的にピン体33が係合孔37内に挿入されて双方が係合し、固定回転軸9の軸心における第一面13の回転が固定される。
ピン体33の係合孔37と相対する側の先端にはリング状の指掛け(フック)が付されており、止水板1を取り外す場合(押圧牽引手段7を解除)には、この指掛けに指を掛けて引っ張ることで、ピン体33が係合孔37から引き抜かれてロック状態を解除することができる。これにより、固定回転軸9の軸心における第一面13の回転状態を元に戻して、簡便に止水板1を建物開口81から取り外すことができる。
このロック機構23により、押圧牽引手段7による建物開口81の内向き立設面85に対する押圧及び牽引が、押圧反力などによって意図せず解除されることを防止し、建物開口81に対する止水板1の設置状態を維持することができるとともに、止水板の設置者はピン体33が係合孔37と係合する際に発生する音によって、固定回転軸9の軸心で第一面13を適正な角度まで回転させたことを感知できるため、必要以上の力を要さず、且つ適切に止水板を設置することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明してきたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の精神及び教示を逸脱しない範囲でその他の改良例や変形例が存在する。そして、かかる改良例や変形例は全て本発明の技術的範囲に含まれることは、当業者にとっては容易に理解されるところである。
本実施形態における止水板は、部品点数が少なくシンプルな構造を有し、短時間及び低労力で確実に設置が可能で、建物開口の外部にあたる前方から内部にあたる後方に向けての水の侵入を防止することができるものである。
1 止水板
3 止水板本体
3A 開口当接面
3B グラウンド当接面
5 揺動体
5A 押圧体
7 押圧牽引手段
9 固定回転軸
10 挿通孔
11 回動回転軸
13 第一面
15 第二面
19 膨出部
21 傾斜面
23 ロック機構
25 操作部
27 基部
27A 立設面
27B 底面
29 当接部
31 第一スプリング
33 ピン体
35 第二スプリング
37 係合孔
81 建物開口
83 端縁
85 内向き立設面
87 グラウンド
115 第二面
116 開口
119 膨出部
119A 突起部
119B 係止片
120 底面
R1 回転方向
R2 回動方向
W 距離

Claims (6)

  1. 建物開口の外部にあたる前方から内部にあたる後方に向けての水の侵入を防止する止水板であって、
    建物開口の前方端縁又は後方端縁に当接する開口当接面と、グラウンドに当接するグラウンド当接面と、を有する立設板状の止水板本体と、
    前記建物開口の内向き立設面に当接する押圧体と、を具備して構成され、
    前記建物開口の内向き立設面に対して、前記押圧体を上向きと、外向きとに押圧するとともに、前記押圧体を前向き又は後向きに牽引する、押圧牽引手段を有すること、
    を特徴とする止水板。
  2. 前記押圧牽引手段が、
    前記開口当接面に対して略直交するよう前記止水板本体に支持された固定回転軸と、
    前記固定回転軸の軸心で回転し、前記開口当接面に対して略平行の関係にある第一面と、
    前記第一面に対して略直交するように支持され、前記第一面の回転に連動して軸心が回動する回動回転軸と、
    前記第一面と略平行かつ前記回動回転軸の軸心で回転する第二面と、を具備して構成され、
    前記回動回転軸が前記第二面を介して前記押圧体を揺動可能に支持し、
    前記第一面を前記固定回転軸の軸心で回転させることにより、前記押圧体が前記回動回転軸と共に前記固定回転軸の軸心で回動して、前記建物開口の内向き立設面に対して上向き及び外向きに押圧するとともに、前記止水板本体と前記押圧体との前後方向における離隔距離を縮める接近機構によって前記建物開口の内向き立設面に対して前向き又は後向きに牽引すること、
    を特徴とする請求項1に記載の止水板。
  3. 前記接近機構が、
    前記第二面又は第一面に膨出部を配設することにより構成され、
    前記第一面を前記固定回転軸の軸心で回転させることで前記回動回転軸が回動して、これにより前記第二面が前記回動回転軸の軸心で回転し、前記第一面又は第二面が前記膨出部に乗り上げることで前記止水板本体と前記押圧体との前後方向における離隔距離を縮めること、
    を特徴とする請求項2に記載の止水板。
  4. 前記膨出部が、傾斜面を具備すること、
    を特徴とする請求項3に記載の止水板。
  5. 前記固定回転軸の軸心で前記第一面が回転することを防止するロック機構を有すること、
    を特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の止水板。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の止水板を、前記押圧牽引手段を用いて建物開口の前方又は後方に設置することにより建物開口からの水の侵入を防止すること、
    を特徴とする建物開口の止水構造。
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