JP6956740B2 - 懸濁液を室温で乾燥させる方法 - Google Patents

懸濁液を室温で乾燥させる方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6956740B2
JP6956740B2 JP2018558494A JP2018558494A JP6956740B2 JP 6956740 B2 JP6956740 B2 JP 6956740B2 JP 2018558494 A JP2018558494 A JP 2018558494A JP 2018558494 A JP2018558494 A JP 2018558494A JP 6956740 B2 JP6956740 B2 JP 6956740B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suspension
microcapsules
water
powder
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018558494A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019505591A (ja
Inventor
ブーケラン ピエール−エティエンヌ
エラバディ アマル
マイオ セルジェ
ダルデル グレゴリー
ノルマン ヴァレリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Firmenich SA
Original Assignee
Firmenich SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Firmenich SA filed Critical Firmenich SA
Publication of JP2019505591A publication Critical patent/JP2019505591A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6956740B2 publication Critical patent/JP6956740B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L27/00Spices; Flavouring agents or condiments; Artificial sweetening agents; Table salts; Dietetic salt substitutes; Preparation or treatment thereof
    • A23L27/70Fixation, conservation, or encapsulation of flavouring agents
    • A23L27/72Encapsulation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L29/00Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof
    • A23L29/20Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents
    • A23L29/206Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents of vegetable origin
    • A23L29/212Starch; Modified starch; Starch derivatives, e.g. esters or ethers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L29/00Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof
    • A23L29/30Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing carbohydrate syrups; containing sugars; containing sugar alcohols, e.g. xylitol; containing starch hydrolysates, e.g. dextrin
    • A23L29/35Degradation products of starch, e.g. hydrolysates, dextrins; Enzymatically modified starches
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J13/00Colloid chemistry, e.g. the production of colloidal materials or their solutions, not otherwise provided for; Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/02Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/20After-treatment of capsule walls, e.g. hardening
    • B01J13/22Coating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
    • C11D3/50Perfumes
    • C11D3/502Protected perfumes
    • C11D3/505Protected perfumes encapsulated or adsorbed on a carrier, e.g. zeolite or clay

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Seasonings (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

本発明は、デリバリーシステムの分野に関する。より具体的には、本発明は、活性な揮発成分、特に香料又はフレーバーをカプセル化する、粉末状マイクロカプセルの製造方法に関する。本発明の方法は、室温で行われるので、噴霧乾燥に対する有利で持続可能な代替的方法を提供する。前記方法により得ることができる粉末状マイクロカプセルも、本発明の対象である。前記カプセルを含む付香及びフレーバリング組成物並びに消費者製品も、本発明の一部である。
香料及びフレーバー工業が直面している課題の1つは、活性化合物により提供される嗅覚に関する利益が、それらの活性化合物の揮発性、特に“トップノート”の揮発性のために相対的に急速に損失することにある。それらの活性物質のカプセル化は同時に、酸化又は水分のような“攻撃”に対する、カプセル内に封入された成分の保護を提供し、他方では、フレーバー又はフレグランス放出の速度論をある程度制御して、連続した放出による知覚効果を誘導することを可能にする。
噴霧乾燥は、揮発性物質、例えばフレーバー及びフレグランスを、固体の形態でカプセル化することにより安定化させるのに使用され、多くの用途に適した、最も普通の技術の一部である。噴霧乾燥は、単純エマルションを粉末へ変換するのに使用することができ、その結果、マトリックス型のカプセル化システムを提供するが、しかし、水性スラリー型の乾燥マイクロカプセル化活性成分、特にコア−シェルシステムに適した技術としても記載されている。噴霧乾燥粉末は普通、液状のエマルション又はスラリーを熱風の流れ中へ噴霧することにより製造される。噴霧乾燥は通常、回転円板又は多成分ノズルによって行われる。詳細な技術は、例えば、K. Masters, Spray-drying Handbook, Longman Scientific and Technical 1991に記載されている。この乾燥技術は、幾つかの欠点を免れず、主なものは、その方法が実施される温度であり、これは該方法中の揮発減量を必然的にまねく。関連するさらなる課題は、技術的安全性の課題であり、その際に、上記のカプセル化装置の欠点は、空気中に浮遊される粒子の爆発である。したがって、考えられる爆発の激しさを低下させるという課題を、例えば製剤中で特別な難燃剤を使用することによって、扱わなければならない。
噴霧乾燥中の揮発減量を低下させるという課題を扱うことに対する解決手段、その中でもより低い温度での噴霧乾燥は、記載されている。国際公開第2012/122010号(WO2012/122010)には特に、方法中に揮発性化合物を保持するために100℃未満の入口温度かつ空気入口露点−10℃〜+5℃を有するように装置を変更することに基づく解決手段が記載されている。しかしながら、該装置により生じるコストに加えて、この方法は、依然として揮発減量を生じる。
他方では、プレーティング(plating)は、室温で実施される公知技術である。これは多孔質キャリヤー上への液体活性成分の固定化を呼ぶ。該液体は、粒子の細孔及び/又は毛管中に吸収されるか又は該粒子の隙間に吸着され、こうして凝集をもたらす。この技術は、液相及び粉末相の双方をブレンダー中で混合することによって行われ、油送達のための最も費用対効果の高い粒状化方法となる。しかしながら、プレーティングされたフレーバー又は香料は、シェル中へ適切にカプセル化されず、したがって、貯蔵中に蒸発及び酸化しやすく、このことは、この技術により粉末に変えることができる液体の範囲を、不揮発性及び非酸素感受性の化合物に限定する。
カプセル化すべき活性な揮発性物質を保持しながら、単純エマルション又はスラリーを乾燥させて自由流動性粉末を形成するために、既存の乾燥技術に対する代替的な解決手段を見出す必要がある。本発明は、この課題を、室温で行われる新規な方法を提供することによって解決し、該方法は、特定の基準に適合する材料との粉末ブレンドにより、油相を、固化したキャリヤー中へ効率的にカプセル化することを可能にする。前記方法は、噴霧乾燥粉末に少なくとも匹敵する性能を有する、独自のマイクロカプセルを製造することである。
発明の要約
活性な揮発成分のための効率的なデリバリーシステムを提供するために、液体活性成分を固定化するのではなく、濃厚な水中油型懸濁液を、精選された乾燥剤粉末を用いて乾燥させるのに、プレーティング技術を使用できることが目下見出された。したがって、室温で実施される本発明の方法は、上記の課題への解決手段を構成する、それというのも、粉末状マイクロカプセル化システムを、カプセル内に封入された揮発成分を保持しながら、製造することを可能にするからである。
第一態様において、本発明は、以下の工程を含む、粉末状マイクロカプセル化組成物を製造する方法に関する:
a)以下の(i)〜(iii)を含有する水中油型懸濁液を製造する工程:
(i)活性成分、好ましくは香料又はフレーバーを含む油相、前記油は、
(ii)水と、水溶性炭水化物キャリヤーとを含む水相
中に分散されている;及び
(iii)任意に、乳化剤;
ここで、該油相と該水との質量比が、好ましくは1を上回り、より好ましくは1.5を上回る;
b)室温で、工程a)で得られた懸濁液を乾燥剤粉末とブレンドして、自由流動性マイクロカプセル粉末を形成する工程、ここで、前記方法は、相対湿度50%及び25℃での該乾燥剤の水分収着と該キャリヤーの水分収着との質量差Δは、正であり;好ましくはΔは、少なくとも1%であり、より好ましくはΔは少なくとも2%であることにより特徴付けられる、
c)任意に、得られた粉末をふるい分けして、過剰な該乾燥剤を除去する。
第二態様において、本発明は、上記で定義されたような方法により得ることができる、非球形の付香又はフレーバリング粉末状マイクロカプセルに関する。第三態様において、本発明は、
(i)上記で定義されたような非球形の付香又はフレーバリング粉末状マイクロカプセル;
(ii)少なくとも1種の付香又はフレーバリング補助成分
を含む、付香又はフレーバリング組成物に関する。
第四及び第五の態様において、本発明は、上記で定義された粉末状マイクロカプセルを含む、付香された消費者製品及びフレーバリングされた食用製品に関する。
本発明による方法の概略図である。 天然デンプン、もしくはHi-Cap(登録商標)の水分収着を示す。 Nu-Flow、もしくはHi-Cap(登録商標)の水分収着を示す。 例4に記載された粉末状マイクロカプセルのSEM画像であり;ここで、a)は、フラクション200〜500μmであり、かつb)は、フラクション1250〜1400μmである。 噴霧乾燥エマルションのSEM画像である。 本発明による粉末と、噴霧乾燥されたカプセルスラリーとの、乾燥した洗濯物についての香料強度の比較を図示する。 本発明の方法及び他の乾燥方法、すなわち噴霧乾燥及び標準プレーティングにより乾燥されたエマルションの、フレーバー及びアロマ強度の比較を図示する。溶解された6つの粉末から放出された全てのイオンの和。 粉末洗剤中での本発明による(試料II)及び本発明の範囲外(試料I)の粉末状マイクロカプセルの嗅覚に関する性能を図示する。 本発明による乾燥フレーバー及び標準プレーティング試料の放出プロファイルを図示する。 熱水中に溶解された、本発明による乾燥フレーバー及び標準プレーティング試料の放出プロファイルを図示する。 本発明による乾燥フレーバー、標準プレーティング試料(比較)及び液体フレーバー(比較)の、45日間貯蔵後のテイスティングパネルを図示する。
他に示されない限り、百分率(%)は、組成の質量百分率を示すことを意図している。
“室温”は、20℃〜30℃に典型的に含まれる温度を意味する。
“香料又はフレーバー油”は、唯一の付香又はフレーバリング化合物又は幾つかの付香又はフレーバリング化合物の混合物を意味する。
明確にするために、本発明における表現“懸濁液”は、“粒子”が、異なる組成の連続相中に分散されるシステムを示すことを意図しており、とりわけ分散液又はエマルションを含む。疑いを避けるために、水相中に分散されるカプセルスラリーは、懸濁液の定義に含まれ、並びに“遊離”、すなわち水相中に分散されるカプセル化されない油も、それらの混合物も含まれる。
本発明に関連して材料の“水分収着”を参照する場合に、等温条件における相対湿度の関数としての、前記乾燥材料により吸収される水の百分率を意味する。
“粉末状”組成物は、乾燥組成物を意味する。
“非球形の付香又はフレーバリング粉末状マイクロカプセル”は、0.70を下回る、好ましくは0.60を下回る円形度係数を有する粉末状マイクロカプセルであると理解すべきである。対照的に、噴霧乾燥により得られる粒子は、0.7よりも大きい円形度係数を有する。
円形度係数fcircは、周知の形状パラメーターであり、かつ該粒子の周長P及び面積Aの関数である(円の円形度は1である):
circ=(4πA)/P
本発明は、加熱を含まず、かつ室温で実施されると同時に、なお効率的な油カプセル化を提供する方法を用いて、噴霧乾燥粉末に対する有利な代替物を提供する。
したがって、本発明は、第一態様において、以下の工程を含む、粉末状マイクロカプセル化組成物を製造する方法に関する:
a)以下の(i)〜(iii)を含有する水中油型懸濁液を製造する工程:
(i)活性成分、好ましくは香料又はフレーバーを含む油相、前記油は、
(ii)水溶性炭水化物キャリヤーを含む水相
中に分散されている;及び
(iii)任意に、乳化剤、
ここで、該油相と該水との比は、好ましくは1を上回り、より好ましくは1.5を上回る;
b)室温で、工程a)で得られた懸濁液を乾燥剤粉末とブレンドして、自由流動性マイクロカプセル粉末を形成する工程、ここで、前記方法は、相対湿度50%及び25℃での該乾燥剤の水分収着と該キャリヤーの水分収着との質量差Δは、正であり;好ましくはΔは、少なくとも1%であり、より好ましくはΔは、少なくとも2%であることにより特徴付けられる;
c)任意に、得られた粉末をふるい分けして、過剰な該乾燥剤を除去する。
本発明によれば、上記の方法は、噴霧乾燥工程を全く含まない。
むしろ、本方法の工程b)は、工程a)で得られた懸濁液を、室温で前記懸濁液を乾燥剤粉末とブレンドすることにより乾燥させて、自由流動性マイクロカプセル粉末、すなわち、乾燥マイクロカプセル粉末を形成させることにある。
本発明による方法は、従来の噴霧乾燥に比べて、考えられる揮発減量を低下させ、かつ当初の液体の嗅覚に関する又はフレーバーのプロファイルを尊重するという利点を提供する。これは、製造コスト及びカーボンフットプリントを低下させる方法でもあり、かつ液体を熱風中で乾燥させることに付随する爆発危険性を回避する。乾燥の際にキャリヤーとして作用してガラス質のマトリックス中での真のカプセル化を達成できる分散液中の水溶性キャリヤーの存在は、該キャリヤー及び該乾燥剤のそれぞれ特有な水分収着等温線と併せて、該水が、該懸濁液から該乾燥剤へブレンド中に移行して効率的なカプセル化を可能にするような条件を提供していることが見出された。
本方法の第一工程において、水中油型懸濁液が製造される。該油相は、疎水性の活性成分を含む。好ましい実施態様によれば、該活性成分は、香料又はフレーバーからなる。カプセル化されることで利益を得ることができる選択的な疎水性成分は、香料又はフレーバーの代わりに又は香料又はフレーバーと組み合わせてのいずれかで使用することができる。そのような成分の限定されない例は、化粧品、スキンケア剤、悪臭中和剤、殺細菌剤、殺カビ剤、医薬又は農薬の成分、消毒剤(sanitizing agent)、昆虫忌避剤又は誘引剤を含む。
“香料油”(又は“香料”とも)又は“フレーバー”は、ここでは、約20℃で液体である成分又は組成物を意味する。前記香料又はフレーバー油は、付香又はフレーバリング成分単独又は付香又はフレーバリング組成物の形態の成分の混合物であってよい。“付香成分”として、ここでは、付香調製品又は組成物において主目的として嗜好効果を付与するのに使用される化合物を意味する。言い換えれば、付香成分とみなすべきそのような成分は、組成物のにおいを積極的又は心地よい方法で少なくとも付与又は修正することができるものとして、かつ単ににおいを有するものとしてではなく、当業者により認識されなければならない。該油相中に存在する付香成分の性質及びタイプは、ここではより詳細な説明を保証しないが、いずれにせよ網羅されるものではなく、当業者は、それらの成分を、当業者の一般知識に基づいて、かつ意図される使用又は用途及び所望の官能効果に従って選択することができる。一般的に言えば、これらの付香成分は、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペノイド、含窒素又は含硫黄の複素環式化合物及び精油のように多様な化学的分類に属し、かつ前記付香補助成分は、天然又は合成由来であってよい。これらの補助成分の多くは、参考書、例えば書籍S. Arctander著, Perfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, N.J., USA、又はそのより新しい版、又は類似の種類の他の著作物、並びに香料の分野における豊富な特許文献に列挙されている。また、前記成分が、多様なタイプの付香化合物を制御された方法で放出することが公知の化合物であってもよいことが理解される。
該付香成分は、香料工業において現在使用される溶媒中に溶解されてよい。該溶媒は、好ましくはアルコールではない。そのような溶媒の例は、フタル酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、Abalyn(登録商標)(ロジン樹脂、Eastmanから入手可能)、安息香酸ベンジル、クエン酸エチル、リモネン又は他のテルペン、又はイソパラフィンである。好ましくは、該溶媒は、極めて疎水性であり、かつ高度に立体障害性であり、例えばAbalyn(登録商標)又は安息香酸ベンジルである。好ましくは該香料は、溶媒30%未満を含む。より好ましくは、該香料は、溶媒20%未満及びさらにより好ましくは10%未満を含み、ここで、これら全ての百分率は、該香料の全質量に対する質量により定義される。最も好ましくは、該香料は、溶媒を本質的に含まない。
“フレーバー成分又は組成物”は、ここでは、フレーバリング成分又はフレーバリング成分、フレーバリング製剤の製造のために現在使用される溶媒又はアジュバントの混合物、すなわち、食用組成物又は咀嚼製品に添加されて、その官能的性質、特にそのフレーバー及び/又は味覚を付与、改善又は修正することが意図される成分の個々の混合物を意味する。味覚変革物質も、前記の定義に含まれる。フレーバリング成分は、当業者に周知であり、かつそれらの性質は、ここでは詳細な説明を保証しないが、いずれにせよ網羅されるものではなく、熟練したフレーバリストは、それらの成分を、当業者の一般知識に基づいて、かつ意図される使用又は用途及び達成することが望ましい官能効果に従って選択することができる。これらのフレーバリング成分の多くは、参考書、例えば書籍S. Arctander著, Perfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, N.J., USA、又はそのより新しい版、又は類似の種類の他の著作物、例えばFenaroli’s Handbook of Flavor Ingredients, 1975, CRC Press又はSynthetic Food Adjuncts, 1947, M.B. Jacobs著, Van Nostrand Co., Incに列挙されている。フレーバリング製剤の製造のために現在使用される溶媒及びアジュバントも、当工業界において周知である。
特別な実施態様において、該フレーバーは、柑橘及びミント油を含むテルペン系フレーバー、及び硫黄様フレーバーからなる群から選択される。
本発明のいずれか1つの実施態様によれば、該油は、該分散液の全質量に対して、質量で、約10%〜60%w/w、又はさらに20%〜50%w/wである。好ましくは、該油相と該水との質量比は、1を上回り、より好ましくは1.5を上回る。
一実施態様によれば、該香料又はフレーバーは、該水相中に分散された遊離油の形態である。本発明に関連して“遊離油”は、カプセル化されない油を意味する。第二実施態様によれば、該香料又はフレーバーは、該水相中に分散されたカプセル化された形態、すなわちスラリーの形態である。第三実施態様によれば、該香料又はフレーバーは、遊離油及びカプセル化油の混合物である。本発明の第一工程において製造される懸濁液が、カプセル化された形態の油を含む場合には、このカプセル化された形態は好ましくは、水不溶性マイクロカプセルからなる。それらのマイクロカプセルは、当工業界において公知のあらゆる方法により得ることができ、かつより詳細な説明を要しない。限定されない例として、それらの水不溶性マイクロカプセルは、界面重合、重縮合、単純及び複合コアセルベーション又はそれらの組み合わせからなる群から選択される方法により得ることができる。特別な実施態様によれば、該マイクロカプセルは、ポリマーシェルを有するコア−シェル構造を有する。本発明のマイクロカプセルのポリマーシェルの種類は多様であってよい。限定されない例として、該シェルは、アミノプラストをベースとするもの、ポリ尿素をベースとするもの又はポリウレタンをベースとするものであってよい。該シェルは、ハイブリッド、すなわち有機−無機の、例えば、架橋された少なくとも二つのタイプの無機粒子から構成されるハイブリッドシェル、又はさらにポリアルコキシシランマクロモノマー組成物の加水分解及び縮合反応から生じるシェルであってもよい。
特別な実施態様によれば、該シェルは、アミノプラストコポリマー、例えばメラミン−ホルムアルデヒド又は尿素−ホルムアルデヒド又は架橋メラミン−ホルムアルデヒド又はメラミングリオキサールを含む。
さらなる実施態様によれば、該シェルは、例えば、イソシアネートをベースとするモノマー及びアミンを有する架橋剤、例えば炭酸グアニジン及び/又はグアナゾールから製造されるポリ尿素をベースとするものであるが、これらから製造されるものに限定されるものではない。好ましいポリ尿素マイクロカプセルは、少なくとも2個のイソシアネート官能基を含む少なくとも1種のポリイソシアネートと、水溶性グアニジン塩及びグアニジンからなる群から選択される少なくとも1種の反応物との重合の反応生成物である、ポリ尿素壁;コロイド安定剤又は乳化剤;及びカプセル化香料を含む。
さらなる実施態様によれば、該シェルは、例えば、ポリイソシアネート及びポリオール、ポリアミド、ポリエステル等から製造されるポリウレタンをベースとするものであるが、これらから製造されるものに限定されるものではない。
さらなる実施態様によれば、該マイクロカプセルは、複合コアセルベーションから生じるポリマーシェルを有し、ここで、該シェルは、例えば国際公開第2014/044840号(WO2014044840)に記載されているように、場合によっては架橋される。
該油相は、水溶性炭水化物を含む水相中に分散される。理論に縛られるものではないが、本発明による方法における水溶性キャリヤーが、乾燥の際にバリアとして作用して、ガラス質のマトリックス中での真のカプセル化を達成できると考えられる。前記水溶性キャリヤーは好ましくは、該懸濁液25質量%〜40質量%に含まれる量で存在する。一実施態様によれば、該水溶性炭水化物キャリヤー材料は、3000ダルトンを下回る数平均分子量(Mn)を有する少なくとも1種の乳化性ポリマーからなる。さらなる実施態様によれば、該水溶性炭水化物キャリヤー材料は、1500ダルトンを下回る分子量(Mn)を有する少なくとも1種のデンプン加水分解物を含み、かつ該懸濁液はさらに、乳化剤を含む。典型的な乳化剤は、レシチン、グリセリンエステル、脂肪酸エステル、サポニン、タンパク質、アラビアゴム及びそれらの混合物を含む。特別な実施態様によれば、該水溶性炭水化物キャリヤー材料は、加工デンプン又はオクテニルスクシニル化デンプンである。
本発明の方法の第二工程において、工程a)で得られる懸濁液は、室温で乾燥剤粉末とブレンドされて、自由流動性粉末が形成される。該乾燥剤は、相対湿度(RH)50%及び25℃での前記乾燥剤の水分収着と該キャリヤーの水分収着との質量差Δが正であるようなものである。好ましい実施態様によれば、Δは、少なくとも1%、より好ましくは少なくとも2%である。
水分収着等温線は、動的水蒸気収着装置(Surface Measurement Systems Ltd, Alperton London, UK)を用いることにより容易に測定することができる。非晶質バイオポリマーは、S字状の水分収着等温線を示し、これはGuggenheim-Anderson-de Boerにより開発されたモデル(GABのモデル)に従う。この技術は、最も普及しており、かつ推奨される:H. Bizot, “Using the GAB model to construct sorption isotherms”, R. Jowitt, et al. (編), Physical Properties of Foods (European Project Group COST 90 on physical properties of foods), Applied Science Publishers, London, 1983, p. 43。
該収着等温線は、GAB経験的モデル(Anderson 1946;Guggenheim 1966;de Boer 1968;van den Berg 1981)により詳しく記載され、ここで、Xは、乾燥量基準の含水量であり、かつX、K及びCは、温度に依存する実験定数であるのに対して、aは水分活性である:
Figure 0006956740
該乾燥剤は好ましくは、該乾燥剤と該液体懸濁液との質量比が、1〜9に含まれるような量で使用される。
本発明に適した乾燥剤の例は、マルトデキストリン、デンプン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、デキストリン、天然又は加工デンプン、植物ガム、ペクチン、キサンタン、アルギン酸塩、カラギーナン、セルロース誘導体、ゼラチン及びそれらの混合物を含む。
当業者は、適したキャリヤー及び適した乾燥剤を、相対湿度50%及び25℃での該乾燥剤の水分収着と該キャリヤーの水分収着との質量差Δが正であるように選択することができる。
本発明の方法の一実施態様によれば、得られた自由流動性粉末は、ついでふるい分けされる。異なるメッシュサイズにより特徴付けられる、異なるふるいを使用することができる。例として、メッシュサイズ1400/800/500/200μmを有するふるいを、本発明に関連して使用することができる。
上記のいずれかの実施態様によれば、流動化剤は、本発明の方法において使用することができる。該流動化剤は、ふるい分け工程がある場合に、形成されるマイクロカプセルと、該エマルションを乾燥させるのに使用される乾燥剤との間の分離を容易にすることができる。該流動化剤は、ふるい分け工程の不在下で、生じる粉末の流動性を改善するのに使用することもできる。流動化剤の典型的な例は、シリケート、もみ殻繊維、リン酸三カルシウム及びステアリン酸マグネシウムからなる群から選択されるものを含む。
本発明の第二の対象は、上記のいずれかの実施態様に記載されたような方法によって得ることができる、非球形の付香又はフレーバリング粉末状マイクロカプセルからなる。
図4は、本発明の製品の、異なる二つのフラクションについての非球形の性質を図示しており、これは、本発明の製品を、図5に示されたような噴霧乾燥方法により得られた球形のマイクロカプセルから区別する、独自の特徴である。得られた製品は、第一実施態様によれば、遊離油のエマルションが本発明による方法により乾燥される場合に、マトリックス構造を有する。第二実施態様によれば、乾燥コア−シェルマイクロカプセルの形態を取る。第三実施態様によれば、該粉末は、炭水化物材料のマトリックスにおける双方の組み合わせからなる。
本発明によるマイクロカプセルは、噴霧乾燥粉末に対する有利な代替物を呈示する、それというのも、それらのマイクロカプセルは、カプセル内に封入された香料又はフレーバーからのプロファイルの最適な保持を保証するからである。
そのようなマイクロカプセルは、上述のように他のあらゆる疎水性の活性物質を用いて製造することもできる。
本発明の製品は、本発明の対象でもある付香又はフレーバリング組成物の製造に使用することができる。
特に、(i)上記で定義されたような非球形の付香粉末状マイクロカプセル;(ii)少なくとも1種の付香補助成分;及び(iii)任意に、香料アジュバントを含む、付香組成物は、本発明のさらなる対象である。
“付香補助成分”は、ここでは、付香調製品又は組成物において、嗜好効果を付与するのに使用され、かつ上記で定義されたようなマイクロカプセルではない、化合物を意味する。言い換えれば、付香補助成分とみなすべきそのような補助成分は、組成物のにおいを積極的又は心地よい方法で付与又は修正することができるものとして、かつ単ににおいを有するものとしてではなく、当業者により認識されなければならない。該付香組成物中に存在する付香補助成分の性質及びタイプは、ここではより詳細な説明を保証しないが、いずれにせよ網羅されるものではなく、当業者は、それらの補助成分を、当業者の一般知識に基づいて、かつ意図される使用又は用途及び所望の官能効果に従って選択することができる。一般的に言えば、これらの付香補助成分は、アルコール、ラクトン、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペノイド、含窒素又は含硫黄の複素環式化合物及び精油のように多様な化学的分類に属し、かつ前記付香補助成分は、天然又は合成由来であってよい。これらの補助成分の多くは、いずれにせよ、参考書、例えば書籍S. Arctander著, Perfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, New Jersey, USA、又はそのより新しい版、又は類似の種類の他の著作物、並びに香料の分野における豊富な特許文献に列挙されている。また、前記補助成分が、多様なタイプの付香化合物を制御された方法で放出することが公知の化合物であってもよいことが理解される。
“香料アジュバント”は、ここでは、付加的に追加される利益、例えば色、特に耐光性、化学安定性等を付与することができる成分を意味する。付香ベースにおいて普通に使用されるアジュバントの性質及びタイプの詳細な説明は、網羅できるものではないが、前記成分が当業者に周知であることは述べなければならない。
好ましくは、本発明による付香組成物は、上記で定義されたようなマイクロカプセル0.1〜30質量%を含む。
本発明のマイクロカプセルは、現代香料の全ての分野において有利に使用することができる。したがって、本発明のさらなる対象は、付香成分として、上記で定義されたマイクロカプセル又は上記で定義されたような付香組成物を含む、付香消費者製品により表される。
したがって、本発明のマイクロカプセルは、付香消費者製品中で、本発明の付香組成物をそれ自体として又はその一部として添加することができる。
明確にするために、“付香消費者製品”が、少なくとも心地よい付香効果を、消費者製品が適用される表面(例えば皮膚、毛髪、テキスタイル、又は住まいの表面)に送達することが期待される消費者製品を意味することを述べなければならない。言い換えれば、本発明による付香消費者製品は、機能性製剤、並びに任意に、所望の消費者製品、例えば洗剤又はエアフレッシュナーに対応する、付加的な利益剤及び嗅覚に関して有効量の少なくとも1つの発明の化合物を含む、付香された消費者製品である。
該香料消費者製品の成分の性質及びタイプは、ここではより詳細な説明を保証しないが、いずれにせよ網羅されるものではなく、当業者は、それらの成分を、当業者の一般知識に基づいて、かつ前記製品の性質及び所望の効果に従って選択することができる。本発明のマイクロカプセルを組み込むことができる消費者製品の処方は、そのような製品に関する豊富な文献に見出すことができる。これらの処方は、ここでは詳細な説明を保証しないが、いずれにせよ網羅されるものではない。そのような消費者製品を処方する当業者は、適した成分を、当業者の一般知識及び利用可能な文献に基づいて申し分なく選択することができる。
適した香料消費者製品の限定されない例は、香水、例えばファインパヒューム、コロン又はアフターシェーブローション;ファブリックケア製品、例えば洗剤、タブレット及びポッド(パック型洗剤)、柔軟仕上げ剤、ドライヤーシート、ファブリックリフレッシュナー、アイロンウォーター、又は漂白剤;ボディケア製品、例えばヘアケア製品(例えばシャンプー、ヘアコンディショナー、カラーリング剤又はヘアスプレー)、化粧品(例えばバニシングクリーム、ボディローション又はデオドラント又は制汗剤)、又はスキンケア製品(例えば付香された石けん、シャワームース又はバスムース、ボディウォッシュ、ボディオイル又はボディゲル、バスソルト、又は衛生製品);エアケア製品、例えばエアフレッシュナー又は“すぐに使用できる”粉末状エアフレッシュナー;又はホームケア製品、例えば多目的クリーナー、液体又は粉末又はタブレット型の食器洗い製品、トイレクリーナー又は多様な表面を清浄にするための製品であってよい。
好ましくは、該付香消費者製品は、本発明のマイクロカプセル0.1〜15質量%、より好ましくは0.2〜5質量%を含み、ここで、これらの百分率は、該消費者製品の全質量に対する質量により定義される。もちろん、上記の濃度は、各製品において望ましい嗅覚的効果に従って適合されてよい。
フレーバーをカプセル化する場合の本発明のマイクロカプセルは、多種多様な食用の最終製品において使用することもできる。本発明のマイクロカプセルによりフレーバリングされることができる消費者製品は、食品、飲料、医薬等を含んでいてよい。例えば、本発明の粉末状マイクロカプセルを使用することができる食品素材は、
・焼き菓子(例えばパン、ドライビスケット、ケーキ、その他の焼き菓子)、
・ノンアルコール系飲料(例えば炭酸入り清涼飲料、ボトル入り飲料水、スポーツ/エネルギードリンク、ジュース飲料、野菜ジュース、野菜ジュース調製品)、
・アルコール系飲料(例えば発泡酒及び醸造酒、蒸留酒)、
・インスタント飲料(例えばインスタント野菜飲料、粉末状清涼飲料、インスタントコーヒー及び茶)、
・穀物製品(例えば朝食シリアル、調理済既製米製品、米粉製品、ミレット及びもろこし製品、生又は調理済の緬類及びパスタ製品)、
・乳製品(例えばフレッシュチーズ、ソフトチーズ、ハードチーズ、乳飲料、ホエー、バター、部分的又は完全に加水分解された乳タンパクを含有する製品、発酵乳製品、練乳及び類似物)、
・乳製品を主原料とする製品(例えばフルーツ又は味付きヨーグルト、アイスクリーム、フルーツアイス)
・菓子製品(例えばチューインガム、ハード及びソフトキャンデー)
・チョコレート及びコンパウンドコーティング
・油脂又はそのエマルションを主原料とする製品(例えばマヨネーズ、スプレッド、マーガリン、ショートニング、レムラード、ドレッシング、香辛料調製品)、
・香味付け、マリナード漬け又は加工した水産製品(例えば魚肉ソーセージ、水産練り製品)、
・卵又は卵製品(乾燥卵、卵白、卵黄、カスタード)、
・デザート(例えばゼラチン菓子及びプリン)
・大豆タンパク質又はその他の大豆画分から製造された製品(例えば豆乳及びそれから製造された製品、大豆レシチン含有調製品、発酵製品、例えば豆腐又はテンペ又はそれから製造された製品、醤油)、
・野菜調製品(例えばケチャップ、ソース、加工及び再構成した野菜、乾燥野菜、冷凍野菜、調理済野菜、酢漬け野菜、野菜濃縮物又はペースト、加熱調理済野菜、じゃがいも調製品)、
・ベジタリアンミート代替物、ベジタリアンバーガー
・香辛料又は香辛料調製品(例えばマスタード調製品、ホースラディッシュ調製品)、香辛料混合物及び、特に調味料、例えばスナックの分野において使用される調味料、
・スナック商品(例えばベイクド又はフライドポテトチップ又はポテト生地製品、パン生地製品、とうもろこし、米又は粉砕ナッツを主原料とする押出物)、
・食肉製品(例えば加工肉、家禽、ビーフ、ポーク、ハム、フレッシュソーセージ又は生肉調製品、香味付け又はマリナード漬けした生鮮肉又は塩漬食肉製品、再成形肉)、
・すぐ食べられる料理(例えば即席緬類、ごはん、パスタ、ピザ、トルティーヤ、ラップ)及びスープ及びブロス(例えばストック、セイボリーキューブ、乾燥スープ、インスタントスープ、調理済スープ、レトルトスープ)、ソース(インスタントソース、乾燥ソース、既製ソース、グレービー、スイートソース)
を含む。
好ましくは、本発明によるマイクロカプセルは、焼き菓子、インスタント飲料、穀物製品、乳製品、乳製品を主原料とする製品、油脂又はそのエマルションを主原料とする製品、デザート、野菜調製品、ベジタリアンミート代替物、香辛料及び調味料、スナック、食肉製品、すぐ食べられる料理、スープ及びブロス及びソースからなる群から選択される製品において使用する。
本発明は目下、実施例によってさらに記載される。請求の範囲に記載の発明が、これらの例により何ら限定されることを意図するものではないことが理解される。
例1
フレーバーエマルションをベースとする、本発明によるマイクロカプセル化粉末の製造
プレエマルションを、シンプルなブレードミキサーを用いて製造した。このプレエマルションを、コロイドミル(Fryma)でさらに処理した。該エマルションは、レモンフレーバー(51124A;出所:Firmenich SA)50%+加工デンプン(Hi-Cap(登録商標)、Ingredion Ltd、マンチェスター UKの商標及び出所)25%+水25%から製造された。
乾燥剤として、天然デンプンを使用した。
図2は、天然デンプン、もしくはHi-Cap(登録商標)の水分収着を示す。RH 50%で、Δ([天然デンプンの水分収着]−[Hi-Cap(登録商標)の水分収着])は、正である。
該天然デンプンを使用前にオーブン中で乾燥させた。その最終含水量は4.1質量%であった。天然デンプン500gをボウルミキサー中に移し、上記のエマルション107.7gを、大きなシリンジを用いて、ブレンドしながら添加した。生じたブレンドは、フレーバー8.9質量%に相当するエマルション17.7質量%を含有していた。シリカゲルつや消し剤(Syloid 244FP、出所Grace)1g及びシリカ系流動化剤(Sipernat(登録商標) 2000、Evonik indutriesの商標)1gを、該ブレンド200g中へ分散させ、メッシュサイズ1400/800/500/200μmを有する異なる4つのふるいによってふるい分けした。得られたフラクションは、第1表に列挙及び記載されている。
第1表
Figure 0006956740
主にデンプンである底部フラクションは廃棄物とみなしたが、リサイクルすることもできた。200〜800μmの二つのフラクションは、極めてよく、ダストフリーで、自由流動性のある高増量粉末を与えた。
例2
比較例:本発明の範囲外のフレーバーエマルションをベースとする、マイクロカプセル化粉末の製造
Nu-FLOW(登録商標)(Ribus Cieの商標)は、乾燥条件において貯蔵され、水分4.4%を含有するRibus Cieの天然の流動化剤である。この材料を乾燥剤として選択した。例1において使用されたエマルション130gを、シリンジを用いて、ボウルミキサー中でNu-FLOW(登録商標)粉末500g中に数分間分散させた。ついで、生じたブレンド組成物は、Hi-Cap(登録商標) 5.2%+添加水5.2%+レモン油10.3%+Nu-FLOW(登録商標) 79.3%であった。
このブレンド250gをSipernat(登録商標) 2000 1gと混合し、メッシュサイズ1400/800/500/200μmを有する異なる4つのふるいによってふるい分けした。
図3は、Nu-Flow、もしくはHi-Cap(登録商標)の水分収着を示す。RH 50%で、Δ([Nu-FLOW(登録商標)の水分収着]−[Hi-Cap(登録商標)の水分収着])は、負である。
得られたフラクションは、第2表に記載されている。
第2表
Figure 0006956740
該試料全体のLF−NMR分析は、7.74質量%のフレーバー添加量を与えた一方で、実際には10.3質量%を含有する。該値の約25%のこの減少は、既に指摘した特別な相互作用を確認する。500〜800μmのフラクションが、当初のブレンドよりもフレーバーがより豊富であると思われる場合でさえも、その含水量は、該フラクションの全てについて同じままである。結論として、乾燥剤としてのNu-FLOW(登録商標)は、エマルションを粉末へ変えることができたが、しかし例1におけるデンプンとは対照的に乾燥させることはできなかった。
例3
本発明により、香料マイクロカプセルスラリーをRTで乾燥させる方法
本発明による方法を、香料マイクロカプセルの粘稠なスラリーに適用した。
a)界面重合により製造された香料マイクロカプセルの形態の油を含有する、懸濁液の製造
ポリ尿素のコア−シェルマイクロカプセルを、国際公開第2009/153695号(WO2009153695)に記載された方法に従って、該マイクロカプセルのコアとしてモデル香料を用いて、製造した。
マイクロカプセルの得られたスラリーを、水和したキャリヤー材料としてHi-Cap(登録商標)を含有する水中に分散させた。そのカプセル化油と水との比は3.4であった。得られた系は、安定化された懸濁液からなっていた。
工程a)で得られた懸濁液約43gを4000rpmで10分間遠心分離して、過剰な水を除去した。
b)ブレンド工程
カプセルの濃いペースト約20gを回収し、含水量5.1%を有する天然デンプン(乾燥剤)80g+Sipernat(登録商標) (流動化剤)0.7gを含有するボウルミキサー中に移した。TGA測定によれば、該ペーストは水約22%を含有し、これは香料74%に相当する。
20秒間混合した後に、生じたブレンドを、最大振幅で5分間ふるい分けして、第3表に記載された次のフラクションを得た。
第3表
Figure 0006956740
この場合に、その分離は極めて効率的であった、それというのも、大きな粒子は、50%を上回る香料を含有していたのに対し、より下のフラクションは、5%未満を含有していたからである。該スラリーは、本発明による方法により効果的に乾燥された。
例4
乾燥剤としてマルトデキストリンを用いる、本発明による方法により得られる粒子
本発明による粒子を、以下に記載したように得た:
プレエマルションを、オレンジフレーバーを50/50w/w Hi-Cap/水の溶液と、機械インペラーを用いて混合することにより、製造した。このプレエマルションを、コロイドミル(Fryma)でさらに処理した。最終エマルションの組成は、オレンジ油/Hi-Cap/水 50/25/25(w/w/w)である。
2DEマルトデキストリンを乾燥剤として使用し、かつ予めオーブン中で80℃で乾燥させた。その最終含水量は4.4質量%であった。乾燥された2DEマルトデキストリン210gを、ボウルミキサー中に移し、上記のエマルション53gを、大きなシリンジを用いて、ブレンドしながら添加した。二酸化ケイ素2gを、流動性を改善するためにブレンド工程の最後に添加した。したがって、該粉末中の平均フレーバー含量は10質量%である。最後に、該ブレンドを、メッシュサイズ1400/1250/800/500/200μmを有する異なる5つのふるいによってふるい分けした。次のフラクションが得られた:
Figure 0006956740
該油の分離が該乾燥プロセス中に起こり、その際に大きな粒子(含油量>10質量%)に富むことが観察された。サイズ<200μmのフラクション(場合によってはリサイクルすべき遊離乾燥剤粉末)については、そのフラクションは、より高い含水量及びより低いフレーバー含量を有するものであることが観察された。フレーバー及び水のこれらの異なる分布プロファイルは、この方法による該乾燥剤の成功した乾燥能力を強調する。
図4は、得られた粒子、それぞれa)フラクション200〜500μm及びb)1250〜1400μmのSEM画像である。該粒子が、粗い表面を有する非球形であることが観察される。比較のために、図5は、噴霧乾燥粉末のSEM画像であり、滑らかで球形である粒子を示す。
例5
遊離香料及びマイクロカプセル化香料(メラミン−ホルムアルデヒド)の組み合わせに適用される、本発明による方法により得られる粒子
本発明による粒子を、以下に記載したように得た:
遊離香料を、Hi-Capで、国際公開第2006/131846号(WO2006131846)に従って得られたメラミンマイクロカプセルの懸濁液(マイクロカプセル35質量%を含有する懸濁液)中に乳化させた。最終懸濁液は、マイクロカプセル懸濁液50質量%、遊離香料17質量%、Hi-cap 33質量%を含有していた。全ての成分を混合した後に、該エマルションを、機械インペラーを用いて製造した。
ついで、乾燥させた2DEマルトデキストリン210gを、カッターブレンダー中に移し、続けて上記の懸濁液53gを移した。この二つの相を、均質化するまで30秒間ブレンドしてから、二酸化ケイ素流動化剤2gを添加し、ふるい分け前に再び混合した。
該ブレンドを、メッシュサイズ1400/1250/800/500/200/100μmの6つのふるいによってふるい分けした。次のフラクションが得られた:
Figure 0006956740
性能の比較のために、マルトデキストリン2DEで乾燥された懸濁液のふるい分けされないブレンドを製造した:
オーブン中で80℃で乾燥させた2DEマルトデキストリン180gを、カッターブレンダー中に移し、続けて上記の懸濁液120gを移した(乾燥剤60質量%及び懸濁液40質量%)。この二つの相を、均質化するまで30秒間ブレンドしてから、二酸化ケイ素流動化剤2gを添加した。
良流動性粉末が得られた。低磁場(LF)−NMR測定により、該粉末の香料含量(10.2質量%)及び含水量(14.1質量%)を決定することができた。
例6A
コアセルベーションにより得られたマイクロカプセルの懸濁液に適用される、本発明による方法により得られる粒子
a)複合コアセルベーションにより製造された香料マイクロカプセルの形態の油を含有する、懸濁液の製造。
複合コアセルベーションに基づくコア−シェルマイクロカプセルを、米国特許出願公開第2009/0253165号明細書(US 20090253165)、例1に記載された技術水準の方法に従って、該マイクロカプセルのコアとしてモデル香料を用いて、得た。
得られたスラリーは、香料45%及び水45%を含有する、水中のマイクロカプセルの懸濁液であり、その段階で、そのカプセル化油と水との比は1であった。該キャリヤー材料(Hi-Cap(登録商標))をついで、該カプセル懸濁液に、その水相中へ50%の濃度に達するまで添加し、完全に可溶化するまで混合する。得られた最終系は、安定化された懸濁液からなっていた。
b)ブレンド工程
製造したカプセル懸濁液を回収し、5.1%の含水量を有する天然デンプン(乾燥剤)及び任意に流動化剤(Sipernat(登録商標))0.1%を含有するカッターブレンダー中に移した。
乾燥剤+カプセル懸濁液の混合物を、ついで1分間混合して完全に均質化させた。該混合物を、ついで、ふるい分けタワー中に移し、最大振幅で5分間ふるい分けして、1700μmを上回るアグロメレートを除去し、かつ100μmを下回る乾燥剤を回収した。
生じた生成物は、自由流動性粉末である。
例6B
複合マイクロカプセルの懸濁液に適用される、本発明による方法により得られる粒子。
a)香料複合マイクロカプセルの形態の油を含有する、懸濁液の製造。複合コア−シェルマイクロカプセルを、(多層コア−シェルマイクロカプセル―欧州特許出願公開第2897723号明細書(EP2897723)、例4)に記載された方法に従って、該マイクロカプセルのコアとしてモデル香料を用いて、得た。
得られたスラリーは、香料45%及び水45%を含有する、水中のマイクロカプセルの懸濁液であり、その段階で、そのカプセル化油と水との比は1であった。該キャリヤー材料(Hi-Cap(登録商標))をついで、該カプセル懸濁液中へ、その水相中へ50%の濃度に達するまで注ぎ入れ、完全に可溶化するまで混合する。得られた最終系は、安定化された懸濁液からなっていた。
b)ブレンド工程
製造したカプセル懸濁液を回収し、5.1%の含水量を有する天然デンプン(乾燥剤)及び任意に流動化剤(Sipernat(登録商標))0.1%を含有するカッターブレンダー中に移した。
乾燥剤+カプセル懸濁液の混合物を、ついで1分間混合して、完全に均質化させた。該混合物を、ついで、ふるい分けタワー中に移し、最大振幅で5分間ふるい分けして、1700μmを上回るアグロメレートを除去し、かつ100μmを下回る乾燥剤を回収した。
生じた生成物は、自由流動性粉末である。
例6C
遊離香料及びマイクロカプセル化香料(コアセルベーションにより得られたマイクロカプセル)の組み合わせに適用される、本発明による方法により得られる粒子
a)遊離油と、複合コアセルベーションにより製造された香料マイクロカプセルの形態の油との組み合わせを含有する、懸濁液の製造。
複合コアセルベーションに基づくコア−シェルマイクロカプセルを、米国特許出願公開第2009/0253165号明細書(US 20090253165)、例1に記載された技術水準の方法に従って、該マイクロカプセルのコアとしてモデル香料を用いて、得た。
得られたスラリーは、香料45%及び水45%を含有する、水中のマイクロカプセルの懸濁液である。該キャリヤー材料(Hi-Cap(登録商標))を、ついで、該カプセル懸濁液中へ、その水相中へ50%の濃度に達するまで注ぎ入れ、完全に可溶化するまで混合する。遊離香料を、ついで該マイクロカプセル懸濁液中へ導入し、機械インペラーを用いて乳化した。得られた最終系は、マイクロカプセルと遊離油との安定化された懸濁液からなっていた。
b)ブレンド工程
製造した懸濁液を回収し、2DEマルトデキストリン(乾燥剤)及び任意に流動化剤(Sipernat(登録商標))0.1%を含有するカッターブレンダー中に移した。
乾燥剤+カプセル懸濁液の混合物を、ついで1分間混合して、完全に均質化させた。該混合物を、ついで、ふるい分けタワー中に移し、最大振幅で5分間ふるい分けして、1700μmを上回るアグロメレートを除去し、かつ100μmを下回る乾燥剤を回収した。
生じた生成物は、自由流動性粉末である。
例6D
遊離香料及びマイクロカプセル化香料(複合マイクロカプセル)の組み合わせに適用される、本発明による方法により得られる粒子。
a)遊離油と、香料複合マイクロカプセルの形態の油との組み合わせを含有する、懸濁液の製造。
複合コア−シェルマイクロカプセルを、(多層コア−シェルマイクロカプセル―欧州特許出願公開第2897723号明細書(EP2897723)、例4)に記載された方法に従って、該マイクロカプセルのコアとしてモデル香料を用いて、得た。
得られたスラリーは、香料45%及び水45%を含有する、水中のマイクロカプセルの懸濁液である。該キャリヤー材料(Hi-Cap(登録商標))を、ついで、該カプセル懸濁液中へ、その水相中へ50%の濃度に達するまで注ぎ入れ、完全に可溶化するまで混合する。遊離香料を、ついで該マイクロカプセル懸濁液中へ導入し、機械インペラーを用いて乳化した。得られた最終系は、マイクロカプセルと遊離油との安定化された懸濁液からなっていた。
b)ブレンド工程
製造した懸濁液を回収し、2DEマルトデキストリン(乾燥剤)及び任意に流動化剤(Sipernat(登録商標))0.1%を含有するカッターブレンダー中に移した。
乾燥剤+カプセル懸濁液の混合物を、ついで1分間混合して、完全に均質化させた。該混合物を、ついで、ふるい分けタワー中に移し、最大振幅で5分間ふるい分けして、1700μmを上回るアグロメレートを除去し、かつ100μmを下回る乾燥剤を回収した。
生じた生成物は、自由流動性粉末である。
例7
粉末洗剤中での本発明による粒子の性能
例5に記載されたような乾燥粉末を、二つの形態で使用した:
1)ふるい分けされないブレンド
2)ふるい分けされたブレンド及びフラクション500〜800μmの選択
対照粉末を、遊離香料とメラミン−ホルムアルデヒドスラリーとを含有する懸濁液(例5に記載されたものと同じ)を噴霧乾燥することにより、製造した。
第4表:懸濁液組成
Figure 0006956740
プロトコル:
木綿の洗濯物(タオル20枚及び負荷布4枚)2kgを、Miele Novotronic W 900-79 Ch洗濯機中で洗濯した(予備洗いなしの900rpmでの40℃短縮サイクル、2回のすすぎサイクルが続く)。本発明に記載された付香された組成物を含有する粉末洗剤(洗濯機用の代表的処方)100gを使用した。
試験した付香された粉末洗剤は、以下に記載される:
A− ふるい分けされたブレンド(マイクロカプセル0.21%、遊離油0.15%)1.70%を有する粉末洗剤
B− ふるい分けされないブレンド(マイクロカプセル0.21%、遊離油0.15%)2.78%を有する粉末洗剤
C− 噴霧乾燥された懸濁液(マイクロカプセル0.14%、遊離油0.15%)0.72%を有する粉末洗剤
D− 噴霧乾燥された懸濁液(マイクロカプセル0.21%、遊離油0.22%)1.06%を有する粉末洗剤。
該洗濯後に、洗濯物を24時間乾燥させた。
官能パネルを、17人のパネリストで実施し、彼らに、乾燥したタオルについてこする前と後の香料強度を、1(知覚できる香料なし)〜7(極めて強い香料強度)のスケールを用いて、格付けを依頼した。
パネルの結果を、ついで、95%信頼区間(又は必要に応じて90%)で解析し、分散を、Duncanの事後解析を用いて計算した(α=0.05)。
結果は、図6に示されている。
例8
チキンブイヨン中での本発明による粒子の性能、異なる方法間での比較
同じチキンフレーバー(ボイルドチキントップノート310114 00803TH、出所:Firmenich)を、異なる方法を用いて、乾燥粉末へ変換した。
− 50/25/25チキンフレーバー/Hi-Cap(登録商標)/水のエマルションを、本発明の方法に従って、マルトデキストリン2DE 80%上へ乾燥させ、ついでふるい分けして、異なる3つのフラクション(200〜500μm、500〜800μm及び>800μm)を得た。
− 選択的に、同じチキンフレーバー20%を、マルトデキストリン4−8DE 80%上に、ブレンダー中で強力混合することによりプレーティングした(マルトデキストリン上の標準プレーティング)(対照1)
− 同様に、該チキンフレーバー5.4%を、塩化ナトリウム94.6%上にプレーティングした(塩上の標準プレーティング)(対照2)
− 最後に、該チキンフレーバーを、マルトデキストリン上に噴霧乾燥した(噴霧乾燥粉末)(対照3)。
7つ全てのフレーバーを、最初に、6人の専門家のパネリストによりブラインドで、第一セッションにおいて水中で及び第二セッションにおいてチキンブイヨン中で、等活性添加量で評価した。該調合量は、第5表に提供される。
第5表:等活性添加量を達成するための全てのフレーバーシステムのすぐに使える調合量
Figure 0006956740
1−官能評価
7つ全てのフレーバーを、最初に、6人の専門家のパネリストによりブラインドで、第一セッションにおいて水中で及び第二セッションにおいてチキンブイヨン中で評価した。
次の成分を含有する、チキンストックを製造した:
第6表
Figure 0006956740
チキンストック10gを、沸騰水500ml中へ注ぎ入れた。全てのフレーバーを、第5表に示された調合量で該チキンブイヨンに添加した。
該パネリストに、そのアロマ及びフレーバー強度を格付けし、かつ何を知覚するかを記載することを依頼した。水中での結果は、第7表に示される。該チキンブイヨン中での結果は、第8表に示される。
第7表:水中での7つのフレーバーシステムの平均したアロマ及びフレーバー強度及びパネリストにより挙げられたコメント
Figure 0006956740
第8表:チキンブイヨン中での7つのフレーバーシステムの平均したアロマ及びフレーバー強度及びパネリストにより挙げられたコメント
Figure 0006956740
概して、マルトデキストリン上及び塩上の標準プレーティングは、他の試料よりも弱く知覚された。塩上にプレーティングされたフレーバーは、ゆがんだと知覚されたのに対し、本発明の方法により製造されたエマルションの3つ全てのフラクションは、該噴霧乾燥粉末に極めて似ていることが見出された。
2)分析評価
全てのフレーバーを、AFFIRM(登録商標)(Analysis of Flavors and Fragrances In Real time)を用いて、等活性添加量で評価した。該調合量は、第9表に提供される。
第9表:等活性添加量を達成するための全てのフレーバーシステムの調合量
Figure 0006956740
各フレーバーシステムを、500ml Schottボトル中に配置した。沸騰水100mlを、該Schott ボトルに添加し、ついでこれを密閉し、撹拌し、2分間平衡化させた。そのヘッドスペースを、1分間サンプリングした。該ヘッドスペース中で、溶解された粉末から放出された各分子の信号強度を、そのバックグラウンド信号を試料信号から引くことにより決定した。6つの溶解された粉末から放出され、測定された全てのイオン又は分子の和が、図7に表される。プレーティングしたエマルションからのフレーバーデリバリーは測定されるフラクションに関係なく、そのフレーバー放出は、噴霧乾燥及び標準プレーティングよりも高く、かつ噴霧乾燥粉末に類似しているフレーバープロファイルを維持する。
例9
制汗スティック中での本発明による粉末状マイクロカプセルの性能
試験を、標準制汗スティック基剤を用いて実施した。第10表に示された最終組成を有するスティック基剤を、次のプロトコルに従って製造した:
・ A部を75℃に加熱し、よく混合し、
・ B部をA部中に分散させ、よく混合し、かつ
・ 最後に、香料を添加し、よく混合する。
第10表:制汗スティックの組成
Figure 0006956740
遊離香料及びマイクロカプセル化香料の組み合わせに適用される、本発明による方法により得られる粉末状マイクロカプセル
遊離香料(50質量%)を、水(25質量%)中のHi-Cap(25質量%)で、Ultra-Turrax(登録商標)を用いて乳化した。
ついで、このエマルションを、同じ量の、国際公開第2011/154893号(WO 2011/154893 A1)に従って得られたポリ尿素マイクロカプセルの懸濁液(マイクロカプセル44質量%を含有する懸濁液)と、機械インペラーによって混合した。最終懸濁液は、マイクロカプセル懸濁液50質量%、すなわちマイクロカプセル22質量%、遊離香料25質量%、Hi-cap 12.5質量%を含有していた。
ついで、乾燥させた2DEマルトデキストリン210gを、カッターブレンダー中に移し、続けて上記の懸濁液53gを移した。この二つの相を、均質化するまで30秒間ブレンドしてから、二酸化ケイ素流動化剤4gを添加し、ふるい分け前に再び混合した。
該ブレンドを、メッシュサイズ1400/1250/500/200/125/71μmの6つのふるいによってふるい分けした。次のフラクションが得られた:
Figure 0006956740
フラクション>500μmを用いて製造した40gの二つの試料(香料添加量25.9%)を、該制汗スティックにおいて調製した:
試料は、次のものを含む:
− 本発明の粉末状マイクロカプセル0.92g、及び
− 制汗組成物(第10表参照)39.08g、
これは、香料0.6%に相当する。
スティック製品0.07gを、吸取紙12cm×4.5cm上に適用した。三枚の吸取紙を調製し、かつホットプレート上で37℃で3時間貯蔵した。
3人の専門家のパネリストが、該吸取紙の嗅覚強度を、“0”(においなし)〜“10”(極めて強い)のスケールを用いて、評価した:
− 一枚目の吸取紙を、該カプセルの拡散を評価するために、そのまま保つ
− 二枚目の吸取紙を、こすった後の増強を評価するために、指1本でこする、
− 水を、三枚目の吸取紙上に噴霧する。
第11表:制汗スティック中での該粉末状マイクロカプセルの嗅覚に関する性能
Figure 0006956740
第11表に示されるように、香料インパクトは、乾燥した紙片に関して顕著であり、こする際又は水添加後に少しの増強を伴う。
例10
粉末洗剤中での本発明による粉末状マイクロカプセルの性能
遊離香料に適用される、本発明による方法により得られる粉末状マイクロカプセル(粉末状マイクロカプセルA)
粉末状マイクロカプセルAを、本発明に従って次のように製造した:
粘稠なエマルションを、香料B(以下の表参照)100gをHiCap(登録商標) 60g及び水40gを含有する水溶液中に、Ultra-Turraxを用いてせん断することにより製造した(香料/Hicap/水 50/30/20 w/w/w)。
ついで、この濃いエマルション100gを、マルトデキストリン2DE 398g内で、カッターブレンダーを用いて30秒間ブレンドし、続いて二酸化ケイ素2gを添加してから、再び30秒間混合した。自由流動性の良好な粉末が得られた。
Figure 0006956740
抽出及びガスクロマトグラフィーにより測定されたフレグランス添加量は、10質量%であった。
嗅覚に関する性能
試験を、代表的な粉末洗剤基剤(界面活性剤8〜12%、ソーダ灰30〜35%、ゼオライト0〜2%、ケイ酸ナトリウム0〜4%;塩化ナトリウム0〜30%、ポリマー0〜2%、水分5〜8%;硫酸ナトリウム)を用いて実施した。
二つの洗剤粉末試料を、ブルーミング試験のために製造した。そのフレグランスシステムは次のとおりであった:
Figure 0006956740
Figure 0006956740
該ブルーミング試験を、次のように実施した:
* 製品2gを量り、プラスチックカップ中へ配置する
* 水(25℃)200mlを量り、パネリストに与える。
* 製品につき1本のプラスチックマドラーも、パネリストに提供する。
製品と水の1セットが各パネリストに提供される。
官能パネルを、24人のパネリストで実施し、彼らに、希釈した洗剤粉末試料の香料ブルーミング強度を、1(知覚できる香料なし)〜7(極めて強い香料強度)のスケールを用いて、格付けを依頼した。該パネルの結果を、ついで、95%信頼区間(又は必要に応じて90%)で解析し、分散を、Duncanの事後解析を用いて計算した(α=0.05)。
該パネルの結果は、当初の評価(0s、5回かき混ぜた後)及び60秒後の双方で、本発明のマイクロカプセルを含む試料IIが、参考試料I(本発明の範囲外)よりも有意に強かったことを示す(図8参照)。
例11
タルク粉末中での本発明による粉末状マイクロカプセルの性能
試験を、標準タルクベース(100%タルク、ごくわずかな特徴的なにおい、白色粉末、出所:LUZENAC)を用いて実施した。
40gの二つの試料を、次のように製造した:粉末状マイクロカプセル(例10により製造)0.56gを、タルク39.44gに添加した。これは遊離フレグランス0.14%に相当していた。
ついで、タルク製品0.5gを、紙コップ中へ注ぎ入れた。二つのコップを調製する。
2人の専門家のパネリストが、該コップの嗅覚強度を、“0”(においなし)〜“10”(極めて強い)のスケールを用いて、評価した:
− 1個目のコップを、該カプセルの拡散を評価するために、そのまま保つ
− 水を、2個目のコップ中に噴霧する。
第12表:タルク粉末中での該粉末状マイクロカプセルの嗅覚に関する性能
Figure 0006956740
上記の結果は、極めて良好な嗅覚の増強を強調する。
例12
本発明によるビーフフレーバーの性能
ビーフフレーバー(Beef FL 706416 05601 AH、Firmenich)を含有する粘稠なエマルションを、本発明に従って乾燥させ、液体フレーバー及び標準プレーティング試料と比較した。
本発明による粉末状マイクロカプセルの製造:
水12.5g、加工デンプン(Hicap 100(登録商標))12.5g及び液体ビーフフレーバー25gを含有する粘稠なエマルション50gを、ローター−ステーターホモジナイザーを用いて製造した。
ついで、このエマルション10gを、マルトデキストリン2DE 89.5gと、キッチンカッターブレンダーを用いて、30秒間せん断することにより混合した。二酸化ケイ素0.5gを最後に添加してから、さらに30秒間ブレンドした。フレーバー5%を含有する得られた試料を、本発明により製造された乾燥フレーバーと呼ぶ。
該標準プレーティング試料(比較)の製造:
対照として、同じビーフフレーバーを、標準プレーティングによりマルトデキストリン6DE上へ適用した:液体フレーバー5gを、マルトデキストリン6DE 95gに、キッチンカッターブレンダーで30秒間せん断することにより混合した。フレーバー5%を含有する得られた試料を、標準プレーティングと呼ぶ。
双方の試料のフレーバー保留及び放出を、乾燥粉末及びウェット粉末の上方のヘッドスペースをAFFIRM(登録商標)により測定することによって、それぞれキャラクタリゼーションした:
各フレーバーシステムを、500ml Schott ボトル中に配置した。そのヘッドスペースを、各乾燥粉末について1分間サンプリングした。ついで、沸騰水100mlを、該Schott ボトルに添加し、ついでこれを密閉し、撹拌し、2分間平衡化させた。そのヘッドスペースを、1分間サンプリングした。該ヘッドスペース中で乾燥粉末及び溶解された粉末から放出された各分子の信号強度を、そのバックグラウンド信号を試料信号から引くことにより決定した。全ての信号を、測定された最も高い強度に正規化した。
該粉末の放出プロファイルは、図9に表される。標準プレーティング試料は、化合物の分子量の全ての範囲に関して乾燥状態で最も高い放出強度を有するのに対し、本発明の方法により乾燥されたフレーバーは、乾燥状態ではるかに少なく放出する。これは、本発明に記載された方法が、標準プレーティングよりも良好なフレーバー保護を保証することを示す。
熱水中に溶解された該粉末の放出プロファイルは、図10に表される。本発明の乾燥フレーバーは、溶解後に標準プレーティングよりも多くの揮発性物質を該ヘッドスペース中に放出する。このことは、より多くの揮発性物質が、図9において観察されるように、該粉末中に効率的に保留されるという事実によって説明され、また、より顕著なフレーバー増強が、該乾燥フレーバーの溶解の際に観察されることも示す。
該乾燥フレーバー、標準プレーティング及び元の液体フレーバーを室温で貯蔵し、知覚の観点から経時的に評価した。テイスティングを、訓練されたパネリストの群で経時的に実施し、彼らに等活性条件において溶解された試料を含有する3つの溶液をブラインドで味見することを依頼した。第13表は、水中で等活性条件を達成するための3つのフレーバーシステムの調合量を記載する。該パネリストに、各溶液について0〜10のスケールでスコアを与えることを依頼した。該パネル結果は、図11に示されている。室温で45日の貯蔵後に、本発明により乾燥されるフレーバーが、元の液体フレーバー及び標準プレーティングよりも良好に知覚されることが観察される。
第13表:3つのフレーバーシステムの調合量
Figure 0006956740
例13
本発明によるフレーバリング粉末状マイクロカプセルを含む、食品消費者製品
本発明によるフレーバリング粉末状マイクロカプセル(乾燥フレーバー)の製造:
水12.5g、HiCap 100(加工デンプン)12.5g及び液体フレーバー25gを含有する粘稠なエマルション50gを、ローター−ステーターホモジナイザーを用いて製造した。
ついで、このエマルション20gを、マルトデキストリン2DE 79gと、キッチンカッターブレンダーを用いて、30秒間せん断することにより混合した。二酸化ケイ素1gを最後に添加してから、さらに30秒間ブレンドした。フレーバー10%を含有する得られた試料を、本発明により製造された乾燥フレーバー粉末と呼ぶ。
1−基本的なビーフヌードル調味料
Figure 0006956740
手順:
キサンタンを砂糖中へプレーティングし、残りの粉末成分を加え、混ぜる。パーム脂を加え、均質になるまで混ぜる。
2−オーブン中のビーフバーガー
Figure 0006956740
手順:
該フレーバーを塩、ペッパーと一緒に水で薄め、パン粉を加える。全ての成分をよく混ぜる。ビーフバーガー(70g)を成形し、ついで冷凍する。
3−チキンブイヨンキューブ
Figure 0006956740
手順
全ての成分をよく混ぜる。
キューブを作る。
4−チキンナゲット
・ 肉だね
Figure 0006956740
手順
リン酸塩を、溶解するまで水と合わせ、塩に加える。
鶏肉(10mmに挽く)及び鶏皮(2回通す、細かく挽く)をミンチにする。
鶏肉、鶏皮及び溶液を、液体が吸収されるまで混ぜる。
冷やし、型で成形し、急速冷凍する。
・ 下粉
Figure 0006956740
手順
下粉を混ぜる。
たねに肉の5%質量で適用する。
・ ナゲット(肉だね+下粉)
Figure 0006956740
手順
たねに下粉を付ける。
スチームオーブン中で、90℃、90%蒸気で5分間調理する。
パン粉及び天ぷら粉の衣を付ける(ミックス1:1.1水)
190℃で35秒間、軽く揚げる。
急速冷凍する。
5−コシード“ハム”
・ 肉
Figure 0006956740
手順:
適量のチキンを用意し、水の冷浴中に入れて解凍する。該ターキーミートを、肉挽き機、サイズ10mmのプレートで挽いて、冷蔵庫で保存する。
・ マリナード
Figure 0006956740
手順:
リン酸塩を氷水に溶かす。
塩と発色剤(亜硝酸ナトリウム)を加える。
ついで、残りの成分を加え、全てが溶けるまでハンドミキサーでよく混ぜる。
肉をよく混ぜ、一緒にマリナード漬けする。
タンブラーに入れ、プログラム13、真空下で1時間タンブルする。
冷蔵庫に14時間置く。
再び、プログラム13、真空下で1時間タンブルする。
調理袋に詰め、できれば真空下で密封する。
内部温度73℃まで、オーブン中で80℃、100%蒸気、25分間調理する。
氷中で素早く冷やす。
4℃で冷蔵する。
6−ベジタリアンビーフバーガー
Figure 0006956740
手順:
水と着色料をブレンドする。
組織状エンドウタンパクを45分間、水に浸す。
全ての成分をブレンドし(Thermomix(登録商標) スピード2、リバース設定)、ゆっくりと該油を加え、スピードを2分間保つ。止めて、スプーンで混ぜる。
ついで、スピード2で3分間混ぜ続ける
バーガー(60g)を成形する
ついでオーブン中で、100℃―50%RHで10分間調理する
170℃で30秒間揚げる。包装し、冷凍する。
7−ベジタリアンチキンナゲット
Figure 0006956740
手順:
大豆タンパク濃縮物を減圧バッグ中で15分間、水に浸す(段階1)、
分離大豆タンパク及び水を予め混ぜる、
段階1を混ぜ(Stephan(登録商標)、調理用ミキサー)、予め混ぜたもの(大豆タンパク及び水)を加え、均質になったら油をゆっくりと加えて、エマルションを形成させる。
レシピに示された段階ごとに、他の全ての成分を加え、各成分を30秒間混ぜる、
真空下でスピード9で1.5分間カットして、組織状大豆タンパク濃縮物を切り刻む、
真空を解放し、スクレーパーでならし、該大豆タンパク濃縮物片が全て切り刻まれているかをチェックする、
真空1bar下で1.5分間、スピード3にする。
該ナゲットを成形し、1時間冷凍する。
例14
本発明による粉末状マイクロカプセルを含む清涼飲料
乾燥ライムフレーバーエマルションを、本発明により次のように製造した:
粘稠なエマルションを、ライムフレーバー50gをHiCap(登録商標) 12.5g及び水12.5gを含有する水溶液中で、プロペラを備えた機械撹拌機を用いてせん断することにより、製造した(フレーバー/Hicap/水 50/25/25 w/w/w)。
ついで、この濃いエマルション20gを、マルトデキストリン2DE 79g内で、カッターブレンダーを用いて30秒間ブレンドし、続いて二酸化ケイ素1gを添加してから、再び30秒間混合した。自由流動性の良好な粉末が得られた。
比較のために、同じフレーバーのエマルションを、噴霧乾燥によりカプセル化した。前記噴霧乾燥エマルションの組成は次のとおりである:
・ ライムフレーバー 16.6%
・ Capsul(登録商標) 8.3%
・ マルトデキストリン18DE 75.1%。
双方の試料を、ついで、粉末清涼飲料(本発明による粉末状粒子を含む試料A及び噴霧乾燥粒子を含む試料B)中に処方し、その結果、該フレーバー含量は、次の表によれば、0.01%である:
第14表:清涼飲料組成
Figure 0006956740
7人の訓練されたパネリストのうち、4人は、本発明により製造された試料の方を好んだ。
例15
猫砂中での本発明による粉末状マイクロカプセルの性能
この例の目的は、本発明による粉末状マイクロカプセルを含む猫砂のフレグランス強度を決定することである。
本例において使用された猫砂は、Fresh Step(登録商標) Odor Shield Scoopable 猫砂―無香料(出所:The Clorox(登録商標) Company)であり、次の組成を有していた:ベントナイト70〜90%、石灰石10〜25%、シリカ<6%及び四ホウ酸ナトリウム五水和物0.1〜1%。
該粉末状マイクロカプセルを約0.51%の質量濃度で含む、香りを付けた猫砂を、粉末状マイクロカプセル(例10により製造)2.14gを無香料の猫砂417.84gに、500ml褐色ガラス製粉末びん中で添加することにより製造した。該びんを密閉し、その内容物を、Turbula(登録商標) T2Fシェーカーミキサー(出所:GlenMills(登録商標))を用いて15分間よくブレンドした。
香りを付けた猫砂のフレグランス強度を、次の方法に従って決定した。二つの角形アルミニウムパンを、においを付けた猫砂200gで部分的に充填し、該猫砂をならした。該猫砂試料の一方を、水道水5mlで処理した(これは、該猫砂上での猫の排尿の作用をシミュレートするものである)。該アルミニウムパンを、二つの別個の5ガロン(18.93L)のガラス評価タンク中へ配置し、15分間平衡化させた。該タンク中のにおいは、8人の訓練されていないが、経験を積んだ評価者のパネルにより評価された。“訓練されていないが、経験を積んだ評価者”は、形式的な嗅覚訓練を受けていなかったが、フレグランス評価によく参加しており、においの強度を格付けする経験を有する個人を意味する。該評価者は、該タンクを順不同で評価し、かつ該フレグランスの強度を、1〜7のスケールを用いて示すように指示された;ここで、1=においなし及び7=極めて強いにおい。二つの試料の知覚される平均におい強度は、第15表に示される。
第15表:猫砂中での該粉末状マイクロカプセルの嗅覚に関する性能
Figure 0006956740
上記の結果は、本発明による粉末状マイクロカプセルが、ドライ及びウェットの段階の双方で猫砂中での良好な嗅覚に関する性能を提供することを証明し;ひいては該マイクロカプセルが、猫砂における使用に適していることを確認する。

Claims (17)

  1. 粉末状マイクロカプセル化組成物を製造する方法であって、以下の工程:
    a)以下の(i)〜(iii)を含有する水中油型の懸濁液を製造する工程
    (i)活性成分含む油相、前記油は、
    (ii)水溶性炭水化物キャリヤーを含む水相
    中に分散されている;及び
    (iii)任意に、乳化剤
    b)室温で、工程a)で得られた懸濁液を乾燥剤粉末とブレンドして、自由流動性マイクロカプセル粉末を形成する工程、ここで、前記方法は、相対湿度50%及び25℃での前記乾燥剤の水分収着と前記キャリヤーの水分収着との質量差Δは、正あることを特徴とする;
    c)任意に、得られた粉末をふるい分けして、過剰な前記乾燥剤を除去する工程
    を含み、
    前記水溶性炭水化物キャリヤー材料が、3000ダルトンを下回る分子量(Mn)を有する少なくとも1種の乳化性ポリマーを含み、かつ前記乾燥剤が、マルトデキストリン、デンプン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、デキストリン、天然デンプン又は加工デンプン、植物ガム、ペクチン、キサンタン、アルギン酸塩、カラギーナン、セルロース誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、
    前記方法。
  2. 前記油相と前記水との質量比は、1を上回ることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記懸濁液が、前記水相中に遊離して分散した香料又はフレーバーを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記懸濁液が、香料又はフレーバー油を含み、ここで、前記油の一部が、前記水相中に遊離して分散しており、かつ前記油の他の部分が、カプセル化された形態で前記水相中に分散していることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 前記懸濁液が、香料又はフレーバー油を含み、ここで、前記油が、カプセル化された形態で前記水相中に分散している、請求項1に記載の方法。
  6. 前記水溶性炭水化物キャリヤーが、前記懸濁液の25〜40質量%に含まれる量で存在することを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記乾燥剤が、前記乾燥剤と前記液体懸濁液との質量比が、1〜9に含まれるような量で使用されることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記水溶性炭水化物キャリヤー材料が、1500ダルトンを下回る分子量(Mn)を有する少なくとも1種のデンプン加水分解物を含み、かつ前記懸濁液が、乳化剤を含むことを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記懸濁液が、レシチン、グリセリンエステル、脂肪酸エステル、サポニン、タンパク質、アラビアゴム;及びそれらの混合物からなる群から選択される、乳化剤を含むことを特徴とする、請求項8記載の方法。
  10. 流動化剤を、前記懸濁液に添加することを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記流動化剤は、シリケート、もみ殻繊維、リン酸三カルシウム及びステアリン酸マグネシウムからなる群から選択されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. カプセル化香料又はフレーバーが界面重合、重縮合、単純及び複合コアセルベーションからなる群から選択される方法により得られる、水不溶性マイクロカプセルからなることを特徴とする、請求項又はに記載の方法。
  13. 請求項1から1までのいずれか1項に定義された方法により得られる、非球形の付香又はフレーバリング粉末状マイクロカプセルであって、0.70を下回る円形度係数を有することを特徴とする、前記粉末状マイクロカプセル
  14. 付香組成物であって、
    (i)請求項1に定義された非球形の付香粉末状マイクロカプセル;
    (ii)少なくとも1種の付香補助成分;
    (iii)任意に、香料アジュバント
    を含む、前記付香組成物。
  15. 付香された消費者製品であって、
    a)少なくとも1種の界面活性剤、前記消費者製品の全質量に対して、2〜65質量%;
    b)請求項1に定義された非球形の付香粉末状マイクロカプセル
    を含む、前記付香された消費者製品。
  16. 前記製品が粉末洗剤であることを特徴とする、請求項1に記載の粉末消費者製品。
  17. 請求項1に定義された非球形のフレーバリング粉末状マイクロカプセルを含む食品又は飲料消費者製品であって、前記消費者製品が、ストック、セイボリーキューブ、粉末ミックス、ビーフ又はポークを主原料とする製品、シーフード、水産練り製品、即席緬類、米、パスタ、ポテトフレーク又はフライドポテト、緬類、ポテト/トルティーヤチップ、電子レンジポップコーン、ナッツ、プレッツェル、餅、ライスクラッカー、及び粉末状飲料からなる群から選択される、前記食品又は飲料消費者製品。
JP2018558494A 2016-02-02 2017-02-02 懸濁液を室温で乾燥させる方法 Active JP6956740B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP16153927.5 2016-02-02
EP16153927 2016-02-02
PCT/EP2017/052287 WO2017134179A1 (en) 2016-02-02 2017-02-02 Process for drying a suspension at room temperature

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019505591A JP2019505591A (ja) 2019-02-28
JP6956740B2 true JP6956740B2 (ja) 2021-11-02

Family

ID=55404567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018558494A Active JP6956740B2 (ja) 2016-02-02 2017-02-02 懸濁液を室温で乾燥させる方法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US11266172B2 (ja)
EP (1) EP3411138B1 (ja)
JP (1) JP6956740B2 (ja)
CN (1) CN108602040A (ja)
BR (1) BR112018015347B1 (ja)
MX (1) MX2018009013A (ja)
WO (1) WO2017134179A1 (ja)

Families Citing this family (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7275116B2 (ja) 2017-12-14 2023-05-17 フイルメニツヒ ソシエテ アノニム 活性成分を放出する方法
EP3668479B8 (en) 2017-12-14 2023-04-26 Firmenich SA Process for preparing a powdered composition
EP3731799B1 (en) 2017-12-29 2021-10-13 Unilever Global IP Limited Non-spherical microcapsule
WO2019129454A1 (en) * 2017-12-29 2019-07-04 Unilever N.V. Non-spherical microcapsule
US11773328B2 (en) 2018-03-05 2023-10-03 Firmenich Sa Powdered composition comprising a fireproofing agent
GB201804011D0 (en) * 2018-03-13 2018-04-25 Givaudan Sa Improvements in or relating to organic compounds
CN112055580B (zh) 2018-07-25 2024-01-09 弗门尼舍有限公司 制备微胶囊的方法
JP7387638B2 (ja) 2018-09-19 2023-11-28 フイルメニツヒ ソシエテ アノニム ポリスクシンイミド誘導体ベースのマイクロカプセルを製造するための方法
MX2021008163A (es) 2019-05-21 2021-08-11 Firmenich & Cie Proceso para preparar microcapsulas.
JP7535522B2 (ja) 2019-05-21 2024-08-16 フイルメニツヒ ソシエテ アノニム ポリ(エステル尿素)マイクロカプセル
DE102019116071A1 (de) * 2019-06-13 2020-12-17 Henkel Ag & Co. Kgaa Granulares Wasch-, Reinigungs- oder Behandlungsmitteladditiv
CN113557082A (zh) 2019-07-30 2021-10-26 弗门尼舍有限公司 复合微胶囊
EP3921075B1 (en) 2019-08-05 2024-06-12 Firmenich SA Cleavable multi-alcohol-based microcapsules
WO2021023647A1 (en) 2019-08-05 2021-02-11 Firmenich Sa Poly(amide-ester) microcapsules
EP4072722A1 (en) 2019-12-13 2022-10-19 Firmenich SA Hybrid microcapsules
BR112022012857A2 (pt) * 2020-02-26 2022-09-06 Firmenich & Cie Composição saborizada
WO2021191290A1 (en) 2020-03-27 2021-09-30 Firmenich Sa Coacervate core-shell microcapsules
JP2023523515A (ja) 2020-04-14 2023-06-06 フイルメニツヒ ソシエテ アノニム 長持ちする香りを提供するための化合物
WO2021214205A1 (en) 2020-04-24 2021-10-28 Firmenich Sa Perfume system for perfumed consumer product
BR112022024215A2 (pt) 2020-06-12 2022-12-20 Firmenich & Cie Properfume de éter enólico
JP2023543016A (ja) 2020-09-25 2023-10-12 フイルメニツヒ ソシエテ アノニム リーブオン組成物
EP4208527A1 (en) 2020-10-21 2023-07-12 Firmenich SA Improved freshness imparting compositions
WO2022136008A1 (en) 2020-12-21 2022-06-30 Firmenich Sa Process for preparing polyester microcapsules
WO2022136007A1 (en) 2020-12-21 2022-06-30 Firmenich Sa Process for preparing polyester microcapsules
EP4225484A1 (en) 2021-02-09 2023-08-16 Firmenich SA Hybrid microcapsules comprising a regenerated biopolymer
MX2023005710A (es) 2021-02-09 2023-05-30 Firmenich & Cie Microcapsulas hibridas que comprenden particulas de lignina.
CN117202987A (zh) 2021-03-30 2023-12-08 弗门尼舍有限公司 基于乙酰乙酰基聚合物的微胶囊
MX2023010127A (es) 2021-03-31 2023-09-06 Firmenich & Cie Preparacion de quitosano funcionalizado.
US20240252404A1 (en) 2021-06-28 2024-08-01 Firmenich Sa Polyamide-based microcapsules
JP2024523141A (ja) 2021-06-28 2024-06-28 フイルメニツヒ ソシエテ アノニム ポリアミドベースのマイクロカプセル
WO2023006532A1 (en) 2021-07-28 2023-02-02 Firmenich Sa Polyamide-based microcapsules
MX2024000548A (es) 2021-07-29 2024-02-02 Firmenich & Cie Microcapsulas que tienen una capa mineral.
US20240206518A1 (en) 2021-08-17 2024-06-27 Firmenich Sa Flavored particles delivery system
IL311959A (en) 2021-11-03 2024-06-01 Firmenich & Cie Acetals and Cyclic Kills for the Light-Induced Release of Active Aldehydes and Ketones
IL313051A (en) 2021-12-14 2024-07-01 Firmenich & Cie Ether enol as a fragrance enhancer
WO2023209139A1 (en) 2022-04-29 2023-11-02 Firmenich Sa Musky odorant
WO2024018014A1 (en) 2022-07-21 2024-01-25 Firmenich Sa Composite microcapsules
WO2024046997A1 (en) * 2022-09-01 2024-03-07 Microcaps Ag Method for drying capsules
WO2024068907A1 (en) 2022-09-29 2024-04-04 Firmenich Sa Lily of the valley odorant
CN115633771B (zh) * 2022-10-26 2024-03-15 鲜之然(天津)生物技术有限公司 胡椒微胶囊及其制备方法
WO2024126446A1 (en) 2022-12-14 2024-06-20 Firmenich Sa Polyamide-based microcapsules
WO2024126683A1 (en) 2022-12-14 2024-06-20 Firmenich Sa Coacervate core-shell microcapsules
WO2024153727A1 (en) 2023-01-20 2024-07-25 Firmenich Sa Microcapsules from polylactone based prepolymer
WO2024200171A1 (en) 2023-03-24 2024-10-03 Firmenich Sa Microparticles containing algal proteins and uses thereof

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997013416A1 (en) * 1995-10-12 1997-04-17 Mccormick & Company, Inc. Double encapsulation process and flavorant compositions prepared thereby
GB0310673D0 (en) * 2003-05-09 2003-06-11 Givaudan Sa Alginate matrix particles
CN101107068B (zh) * 2005-01-25 2010-07-21 奇华顿股份有限公司 化合物的包封方法
EP1893734B1 (en) 2005-06-08 2019-03-20 Firmenich Sa Near anhydrous consumer products comprising fragranced aminoplast capsules
DE602006006695D1 (de) * 2005-08-30 2009-06-18 Firmenich & Cie Eingekapselte wirkstoffe, verfahren zur vorbereitung und ihre verwendung
JP2009510079A (ja) * 2005-09-28 2009-03-12 ユニバーシティー オブ マサチューセッツ カプセル化エマルジョン及びその製造方法
US20070078071A1 (en) * 2005-09-30 2007-04-05 Kaiping Lee Spray dry capsule products and methods for preparing and using same
US8088403B2 (en) 2006-04-04 2012-01-03 Firmenich Sa Method for preparing microcapsules by coacervation
KR101374756B1 (ko) * 2006-06-27 2014-03-17 다우 코닝 코포레이션 테트라알콕시실란의 에멀젼 중합에 의해 제조된 마이크로캡슐
BRPI0915228B1 (pt) 2008-06-16 2018-07-10 Firmenich Sa Processo de preparo de microcápsulas de poliureia
BR112012029551B1 (pt) 2010-06-11 2019-01-29 Firmenich Sa processo para preparação de microcápsulas de poliureia
CA2829036A1 (en) 2011-03-04 2012-09-13 International Flavors & Fragrances Inc. Spray-dried compositions capable of retaining volatile compounds and methods of producing the same
WO2013128253A1 (en) * 2012-02-29 2013-09-06 Itc Limited Polymeric powdered coating composition for making liquid filled polymeric beads and methods thereof
US10034819B2 (en) 2012-09-24 2018-07-31 Firmenich Sa Multilayered core/shell microcapsules

Also Published As

Publication number Publication date
BR112018015347B1 (pt) 2021-10-26
US20190045824A1 (en) 2019-02-14
EP3411138A1 (en) 2018-12-12
WO2017134179A1 (en) 2017-08-10
US11266172B2 (en) 2022-03-08
CN108602040A (zh) 2018-09-28
US20220142217A1 (en) 2022-05-12
EP3411138B1 (en) 2022-04-13
MX2018009013A (es) 2018-09-28
JP2019505591A (ja) 2019-02-28
BR112018015347A2 (pt) 2018-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6956740B2 (ja) 懸濁液を室温で乾燥させる方法
JP5319066B2 (ja) アルギン酸塩マトリクス粒子
US20060172052A1 (en) Edible product comprising flavoring microcapsules
US11958030B2 (en) Coacervate core-shell microcapsules
EP3658274B1 (en) Process for drying a suspension of hydrogel microcapsules
JP2023547019A (ja) 押出粒子
CN101321475A (zh) 包含香料胶囊的速熟食品
US20220132900A1 (en) Flavored food product
EP2689674B1 (en) Micro-encapsulated animal protein concentrate
CN118807630A (zh) 在室温下干燥悬浮液的方法
JP2023514398A (ja) 粉末組成物
JP2006109801A (ja) 加工豆類およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210927

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6956740

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150