JP6955859B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は毛髪化粧料に関する。
近年、消費者が望むヘアスタイルが変化してきている。このため、整髪剤に求められる性能も従来のような粘着性ポリマーや被膜形成ポリマーで髪を固定するものから、自然なまとまり感を維持しつつ、仕上がり後の髪の感触も柔軟で自然なものに変わってきている。特に最近の女性は、何もついていないような手触り、束感のない自然な見た目でありながら、指通り良くかつまとまる整髪剤を求めている。
このような要求に対して、非水系の毛髪化粧料、特に一般的にヘアオイルと呼ばれる製品があるが、製品中に含まれる油に起因し、塗布時及び塗布後髪になじませる際に油の上滑り感がしばらく続く、不自然な毛束感が残ってしまう、塗布後髪の見た目や手触りが重く、べたつきが残る等の問題があった。
ヘアオイルにおける上記問題の解消のため、例えば特許文献1では、特定構造のポリエーテル変性シリコーンと揮発性油分とエタノールとを併用したヘアオイルを開示している。当該文献には、このヘアオイルは塗布直後の油っぽさが解消され、髪なじみが良く、経時でのぱさつきが改善されることが開示されている。
また、特許文献2では、特定のイソパラフィン系炭化水素と、特定の炭化水素を含有する速乾性ヘアオイルが開示されている。当該文献には、この速乾性ヘアオイルは濡れた髪に適用することによって、毛髪を乾かす時間を短縮でき、乾燥した毛髪にコンディショニング効果を与えることが開示されている。
一方、非水系の毛髪化粧料にはヘアオイル以外にも様々な用途のものが存在する。特許文献3では、有機溶剤、揮発性油、特定のジメチルポリシロキサン誘導体を含む枝毛コート剤が開示されている。当該文献には、この枝毛コート剤は、べたつかずに枝毛をコートし、容易に洗い流すことができることが開示されている。
特開2011-195471号公報 特開2015-003886号公報 特開平8-40839号公報
しかし、特許文献1及び2のヘアオイルは、洗髪後の濡れ髪に塗布した場合には、乾燥後のまとまり感やコンディショニング効果を付与することができるが、乾き髪に塗布した場合には、毛髪のダメージレベルの違いによって濡れ広がり方が不均一であるため、乾燥後のまとまりや、感触が不十分であるという問題があった。また、毛髪全体に均一に塗布できるように十分な量を塗布すると、乾燥後に重さや、毛束感が残ってしまうという問題もあった。更に特許文献2のヘアオイルは、洗髪後の濡れた毛髪の水の蒸発速度を速めることができても、乾き髪に塗布した後に乾燥するまでの間は揮発性油分による不自然な手触りが強く、改善の余地があった。
また、特許文献3の枝毛コート剤は、枝毛をコートするために全組成物中に10〜50重量%、特に20〜40重量%ものジメチルポリシロキサン誘導体を含むことが好ましいとされている。このため、乾燥後も多量に毛髪上に残ったジメチルポリシロキサン誘導体によって、重さや毛束感が残り、また、サラサラした感触にするのは困難であった。
従って本発明は、乾き髪に塗布した場合に毛髪のダメージレベルによらず均一に濡れ広がることができ、かつ塗布後にはすぐに乾き、きしみ感や毛髪が濡れた感触を与えず、乾燥後には毛束を作らずに毛髪を自然にまとめることのできる毛髪化粧料に関する。
本発明者らは、上述の非水系毛髪化粧料における問題は、主に毛髪上のダメージレベルにより、乾き髪上では濡れ広がり性が異なってしまうことと、塗布後に揮発性油が揮発に時間がかかる点にあると考え、検討を行った。その結果、特定の揮発性油と低級アルコールを一定比率にすると、溶媒の表面張力が顕著に低下して、毛髪上に適用した毛髪化粧料がダメージレベルに依らず極めて速やかに薄く均一に濡れ広がることを見出した。そしてこの結果、含有するポリマー成分を毛髪表面に速やかに均一に塗布することができ、更に極めて速やかに乾燥するため、塗布した直後から毛髪上に毛髪化粧料の存在感が消失し、かつ乾燥後の毛髪がまとまることを見出し、発明を完成した。
すなわち本発明は、以下の成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)の含有量が0.1質量%以上10質量%以下、成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)が0.8以上99以下である毛髪化粧料を提供するものである。
(A):水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマー
(B):炭素数1〜4の1価アルコール
(C):一般式(1)で表される炭素数9〜21の液状油
Figure 0006955859
〔式中、R1〜R8はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。Xは−CH2−、−COO−又は−CH2COO−を示す。nは1〜7、mは0〜2、lは0〜2を示し、n+m+lは1〜7である。ただし、m及びlが共に1以上であるときは、R4〜R7のいずれか1つはメチル基である。〕
本発明の毛髪化粧料は、乾き髪での毛髪表面の濡れ広がり性が顕著に向上し、自発的に濡れ広がりながら、毛髪化粧料が速やかに乾燥する。このため、毛髪化粧料中のポリマーが速やかに毛髪表面に薄く均一に拡散し、塗布後速やかに毛髪化粧料の存在感が消失し、不自然な毛束感がなく何もついていないような手触りでありながら、自然なまとまりを与える。更に、塗布時にきしみやべたつき感が無く、毛髪が濡れた感触を持つこともない。
〔成分(A):水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマー〕
成分(A)は、界面活性剤を使用しなくても水又はエタノールに溶解あるいは安定に分散するポリマーであり、成分(B)のような極性を有する溶媒中に安定に存在することができる成分である。この成分(A)は、本発明の構成により毛髪表面上に均一に塗布されることで、ポリマーの存在感を感じることなく毛髪に自然なまとまり感や自然な感触を与えることができる成分である。このような水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマーとしては、被膜形成ポリマーやポリエーテル変性シリコーンが好ましい。
まとまり感をより一層強くする観点からは、成分(A)として被膜形成ポリマーを用いることが好ましい。成分(A)に使用可能な皮膜形成ポリマーとしては、水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有するものであれば特に限定されず、整髪剤に一般的に使用されるセット力の高いものから、セット力の比較的低いものまでいずれのものも使用することができる。
このような被膜形成ポリマーとしては、シリコーン系グラフトポリマー、ウレタン系高分子化合物、ポリビニルピロリドン系高分子化合物、アニオン性ビニルエーテル系高分子化合物、アニオン性ポリ酢酸ビニル系高分子化合物、アニオン性(メタ)アクリル系高分子化合物、両性(メタ)アクリル系高分子化合物、ノニオン性(メタ)アクリル系高分子化合物、カチオン性(メタ)アクリル系高分子化合物、マレイミド系高分子化合物等が挙げられる。
シリコーン系グラフトポリマーとしては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン等のポリシリコーン-9;ポリシリコーン-28等の国際公開第2014/002707号に記載のオルガノポリシロキサングラフトポリマー;KP-545(信越化学工業社)等のアクリル酸アルキル共重合体メチルポリシロキサンエステル;シルソフトSpread TT(モメンティブ社)等のポリシリコーン-17;ルビフレックスSilk(BASF社)等のアクリル酸アルキル・メタクリル酸・シリコーン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、セット性、乾き際のべたつきの無さ、塗布後の柔らかさ、塗布後の指通り性の観点から、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン等のポリシリコーン-9;ポリシリコーン-28等の国際公開第2014/002707号に記載のオルガノポリシロキサングラフトポリマー、KP-545(信越化学工業社)等のアクリル酸アルキル共重合体メチルポリシロキサンエステルがより好ましい。
ウレタン系高分子化合物としては、ルビセットP.U.R.(BASFジャパン社)等のポリウレタン;ダイナムX(アクゾノーベル社)等のポリウレタン-14・AMP-アクリレーツコポリマーが挙げられる。
ポリビニルピロリドン系高分子化合物としては、ルビスコールK12、ルビスコールK17、ルビスコールK30、ルビスコールL60、ルビスコールK80、ルビスコールK90(BASF社);PVP K15、PVP K17、PVP K30、PVP K60、PVP K90、PVP K120(以上、アシュランド社)等のポリビニルピロリドン;ルビスコールVA28、ルビスコールVA37、ルビスコールVA55、ルビスコールVA64P、ルビスコールVA73(以上、BASF社);ルビスコールPlus(BASF社)等のポリビニルカプロラクタム;PVP/VA E-735、PVP/VA E-635、PVP/VA E-535、PVP/VA E-335、PVP/VA S-630、PVP/VA W-735(以上、アシュランド社)等の(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマー;ルビスコールVAP343(BASF社)等のポリビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル三元共重合体;ルビフレックス(BASF社);コポリマー845、コポリマー937、コポリマー958(以上、アシュランド社)等のポリビニルピロリドン/ジメチルアミノメチル/アクリル酸共重合体;コポリマーVC-713(アシュランド社)等のポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体;ルビセットClear(BASF社)等の(VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマー;ルビカットHM552(BASF社)等のビニルイミダゾリウムメタクロライド/ビニルピロリドン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、塗布直後のなめらかさ、セット性、乾き際のべたつきの無さ、塗布後の柔らかさの観点から、(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマー、ポリビニルピロリドンがより好ましい。
アニオン性ビニルエーテル系高分子化合物としては、ガントレッツES-225(アシュランド社)等の(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー;ガントレッツES-425(アシュランド社)等の(ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル)コポリマー等が挙げられる。これらの中でも、セット性、乾き際のべたつきの無さ、塗布後の柔らかさの観点から、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル)コポリマーが好ましい。
アニオン性ポリ酢酸ビニル系高分子化合物としては、レジン28-1310(アクゾノーベル社)、ルビセットCA66(BASF社)等の酢酸ビニル/クロトン酸共重合体;レジン28-2930(アクゾノーベル社)等の(酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマー;ルビセットCAP(BASF社)等の酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体等が挙げられる。
アニオン性(メタ)アクリル系高分子化合物としては、プラスサイズL-53P、プラスサイズL-9540B(以上、互応化学工業社)等のアクリル樹脂アルカノールアミン液;ダイヤホールド(三菱化学社)等のアクリル酸/アクリル酸エステル共重合体;ウルトラホールド8、ウルトラホールドstrong(以上、BASF社)や、アンフォーマーV-42、ダーマクリル79(以上、アクゾノーベル社)等のアクリル酸/アクリル酸アミド/アクリル酸エチル共重合体;アニセットNF-1000、アニセットHS-3000(以上、大阪有機化学工業社)等のアクリル酸アルキル共重合体等が挙げられる。
両性(メタ)アクリル系高分子化合物としては、ユカフォーマーM-75、ユカフォーマーR205、ユカフォーマー301、ユカフォーマーSM(以上、三菱化学社)、RAMレジン(大阪有機化学社)等の(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー;アンフォーマー28-4910、アンフォーマーLV-71(以上、アクゾノーベル社)等の(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)コポリマー;アンフォーマーHC(アクゾノーベル社)等の(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)コポリマー;ダイヤフォーマーZ-651(三菱化学社)等の(アクリレーツ/アクリル酸ラウリル/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー等が挙げられる。これらの中でも、セット性、乾き際のべたつきの無さ、塗布後の柔らかさの観点から、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマーが好ましい。
ノニオン性(メタ)アクリル系高分子化合物としては、プラスサイズL-2700、プラスサイズL-2714(以上、互応化学工業社)等の(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー等が挙げられる。
カチオン性(メタ)アクリル系高分子化合物としては、特開平2-180911号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体;特開平8-291206号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体;プラスサイズL-515(互応化学工業社)等のポリクオタニウム-99;アクアフレックスSF-40(アシュランド社)等の(PVP/ビニルカプロラクタム/アクリル酸DMAPA)コポリマー;スタイリーゼCC-10(アシュランド社)等の(ビニルピロリドン/アクリル酸DMAPA)コポリマー;ルビカットPQ11(BASF社)、ガフカット734、ガフカット755(以上、アシュランド社)等のビニルピロリドン/ジメチルアミノメタクリレート共重合体の四級化物(ポリクオタニウム-11)が挙げられる。この中でも特開平2-180911号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、特開平8-291206号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、ポリクオタニウム-11が好ましい。
マレイミド系高分子化合物としては、アクアフレックスFX-64(アイエスピー・ジャパン社)等の(イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミド)コポリマーが挙げられる。
これら被膜形成ポリマーの中でも、セット性、乾きぎわのべとつきの無さ、塗布後の柔らかさの観点からシリコーン系グラフトポリマー、ポリビニルピロリドン系高分子化合物、アニオン性ポリ酢酸ビニル系高分子化合物、両性(メタ)アクリル系高分子化合物、ノニオン性(メタ)アクリル系高分子、カチオン性(メタ)アクリル系化合物がより好ましい。
一方、塗布直後のきしみのなさ、乾燥後のまとまりをより一層向上する観点からは、成分(A)としてポリエーテル変性シリコーンを使用することが好ましい。成分(A)に使用可能なポリエーテル変性シリコーンとしては、水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有するものであれば特に限定されず、ポリオキシエチレン変性シリコーン、ポリプロピレン変性シリコーン、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられ、変性の形式としてはペンダント型(側鎖変性型)、直鎖共重合型等が挙げられる。
このようなポリエーテル変性シリコーンとしては、オルガノシロキサン鎖とポリアルキレン鎖とのブロック鎖を有する共重合体が好ましく、シルソフトA+(モメンティブ社)等の(PEG-40/PPG-8 メチルアミノプロピル/ヒドロプロピルジメチコン)コポリマー;FZ-2222、FZ-2233、CB2250(東レダウコーニング社)等のポリシリコーン-13;シルウェットL-8600(モメンティブ社)等のPEG-12 ジメチコン、シルソフト900(モメンティブ社)等のPPG-12 ジメチコン;シルソフト860(モメンティブ社)等のPEG-10 ジメチコン;シルスタイル104(東レダウコーニング社)等の(ビスイソブチルPEG-14/アモジメチコン)コポリマー;シルスタイル401(東レダウコーニング社)等の(ビスイソブチルPEG/PPG-20/35/アモジメチコン)コポリマー;CE-8411 Smooth Plus Emulsion(東レダウコーニング社)等のビス-イソプロパノールアミノ-PG-プロピル ジメチコン/ビス-イソブチルPEG-14コポリマー;DOW CORNING TORAY SS-3588(東レダウコーニング社)等の(ビスイソブチルPEG-15/アモジメチコン)コポリマー等が挙げられる。中でも、アミノ変性オルガノポリシロキサン鎖とポリオキシアルキレン鎖とのブロック鎖を有する共重合体が好ましく、(ビスイソブチルPEG-14/アモジメチコン)コポリマー、(ビスイソブチルPEG/PPG-20/35/アモジメチコン)コポリマー、ビス-イソプロパノールアミノ-PG-プロピル ジメチコン/ビス-イソブチルPEG-14コポリマー、(ビスイソブチルPEG-15/アモジメチコン)コポリマーのような直鎖共重合型アミノ・ポリエーテル変性シリコーンがより好ましく、(ビスイソブチルPEG-15/アモジメチコン)コポリマーが更に好ましい。
これらの毛髪化粧料用ポリマーは、いずれかを単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができるが、自然なまとまり感と自然な感触の両方を一層向上する観点から、成分(A)として上述の被膜形成ポリマーとポリエーテル変性シリコーンとを併用することが好ましい。
また、乾き際にべとつきを生じることなく毛髪上に薄く均一に残り、自然な感触とまとまりをより一層与える観点から、成分(A)は両親媒性の被膜形成性高分子又はポリエーテル変性シリコーンであることが好ましい。両親媒性の被膜形成性高分子とは、疎水部を質量比で10〜98%含むセットポリマーであり、このような両親媒性のセットポリマーとしては、ポリシリコーン-9、ポリシリコーン-28が挙げられ、特にポリシリコーン-9が好ましい。
本発明の毛髪化粧料中における成分(A)の含有量は、毛髪のまとまり性を付与する観点から、0.1質量%以上であって、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上である。また、毛髪に重さや毛束感を与えず、自然な感触とまとまり感を与える観点から、10質量%以下であって、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
〔成分(B):炭素数1〜4の一価アルコール〕
成分(B)は成分(C)との組み合わせで成分(A)を含む毛髪化粧料の濡れ広がり性と毛髪上での乾燥速度を制御する成分である。成分(B)の炭素数1〜4の一価アルコールとしては、飽和又は不飽和の脂肪族アルコールを用いることができる。これら一価アルコールは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。アルコールとしては、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、tert-ブチルアルコールが好ましく、エタノール、イソプロパノールがより好ましく、エタノールが更に好ましい。
本発明の毛髪化粧料中における成分(B)の含有量は、乾きの速さ、束感のなさの観点から、好ましくは45質量%以上、より好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、また塗布後のきしみのなさの観点から、好ましくは98質量%以下、より好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。
〔成分(C):一般式(1)で表される炭素数9〜21の液状油〕
成分(C)は、成分(B)との組み合わせで、毛髪化粧料の濡れ広がり性及び毛髪化粧料の毛髪上での乾燥速度を制御する成分であり、低沸点非極性油剤が好ましい。また、成分(B)との組み合わせで、成分(C)自体も塗布後に存在感を感じず、サラサラとした自然な感触になる。成分(C)の液状油は、以下の一般式(1)で表される。
Figure 0006955859
〔式中、R1〜R8はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。Xは−CH2−、−COO−又は−CH2COO−を示す。nは1〜7、mは0〜2、lは0〜2を示し、n+m+lは1〜7である。ただし、m及びlが共に1以上であるときは、R4〜R7のいずれか1つはメチル基である。〕
このような成分(C)としては、イソドデカン、水添ポリイソブテン、イソノナン酸イソノニル、イソステアリン酸イソプロピルが好ましく、イソドデカン、水添ポリイソブテン、イソノナン酸イソノニルがより好ましく、イソドデカン、水添ポリイソブテンが更に好ましい。
好ましい液状油としては、Xが−CH2−、mが0、lが0であり、nが1〜3であるイソドデカン及び水添ポリイソブテンが挙げられる。このようなイソドデカンとして、一般式(1)においてR1、R2及びR8がメチル基、R3が水素原子、n=1であるイソドデカン(マルカゾールR、丸善石油化学株式会社)が挙げられる。また、水添ポリイソブテンの場合、一般式(1)中のnは、カッコ内のイソブテンの平均重合度を示し、1〜2がより好ましく、1が更に好ましい。このような化合物として、一般式(1)においてR1、R2及びR3がメチル基、R8が水素原子であり、n=1である水添ポリイソブテン(パールリーム3、日油株式会社)、R1、R2及びR3がメチル基、R8が水素原子であり、n=2である水添ポリイソブテン(パールリーム4、日油株式会社)が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料中における成分(C)の含有量は、塗布後のすべり性・指通りの良さの観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上であり、また乾燥後の毛束感のなさ・軽さ・処方の高温安定性の観点から、好ましくは52質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である。
更に、本発明の毛髪化粧料中における成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)は0.8以上99以下である。この範囲内において、本発明の毛髪化粧料は表面張力が低くなり、健常毛でも傷んだ髪であっても、毛髪化粧料を毛髪表面に適用した瞬間に自発的かつ速やかに毛髪表面に濡れ広がると共に、毛髪化粧料が毛髪表面で速やかに乾燥する。このため、塗布後に毛束ができにくく、速やかに毛髪化粧料の存在感が消失し、何もついていないような手触りでありながら、自然なまとまりを与える。更に塗布時に上滑り感やぬるぬる感が無く、毛髪が濡れた感触を持つことも無い。この効果をより一層向上させる観点から、成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)は、1以上が好ましく、1.2以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましく、2以上が更に好ましく、かつ50以下が好ましく、30以下がより好ましく、10以下が更に好ましく、5以下が更に好ましい。
〔成分(D):安定化剤〕
本発明の毛髪化粧料は、高温下で保存しても毛髪化粧料が分離することなく安定に保存できる観点から、更に成分(D)として、ポリオール、尿素、有機酸、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド及びポリオキシアルキレングリセリルエーテルから選ばれる1種又は2種以上を含有することが好ましい。好適なポリオールとしては1,3-ブタンジオール、グリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。また好適な有機酸としては乳酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。また、好適なポリオキシアルキレンアルキルグルコシドとしては、PPG-10メチルグルコース、PPG-20メチルグルコース、メチルグルセス-10、メチルグルセス-20等が挙げられる。また、好適なポリオキシアルキレングリセリルエーテルとしてはPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン等が挙げられる。中でも、高温保存安定性の観点から尿素、乳酸、グリセリンが好ましく、より好ましくは尿素である。
本発明の毛髪化粧料中における成分(D)の含有量は、高温安定性確保の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、また自然な感触を保つ観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。
〔水〕
本発明の毛髪化粧料は、水を含有しないことが好ましい。ただし、微量〜少量(例えば0.0001質量%以上)の水の混入が不可避となることもあるが、そのような場合にも水分量は少ない方が好ましい。具体的には水分の含有量が5質量%未満であることが好ましく、3質量%未満であることがより好ましく、0.5質量%未満であることが更に好ましい。
〔任意成分〕
本発明の毛髪化粧料中には、以上述べた成分のほかに、本発明の効果を妨げない限度内で、成分(A)及び(C)以外の化粧料用油剤を含有させることができる。毛髪化粧料中における成分(A)及び(C)以外の化粧料用油剤の含有量は、好ましくは0.1〜10質量%である。このような化粧料用油剤としては、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボカド油、オリーブ油等のグリセライド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のエステル類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エポキシ変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル等の成分(A)に含まれるものを除くシリコーン誘導体等が挙げられる。
更に、本発明の毛髪化粧料には、商品価値を高めるために香料や色素、毛髪化粧料の経日的変質防止のために防腐剤や酸化防止剤を含有させることができ、また、更に必要に応じて、界面活性剤、硬化剤、帯電防止剤、消泡剤、分散剤、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、有色染料、染料定着剤、噴射剤等を含有させることもできる。
〔剤型〕
本発明の毛髪化粧料の剤型としては、特に制限はなく、透明液状、ローション状、乳液状、霧状(ヘアミスト、ヘアスプレー)、泡状(ヘアムース)等が可能であるが、なかでも霧状の形態で塗布する剤型とすることが好ましく、ノンエアゾール型の剤型であることがより好ましい。なお、ノンエアゾール毛髪化粧料にする場合、成分(B)と成分(C)の双方への分散性や溶解性に優れるという観点から、成分(A)は両親媒性の被膜形成性高分子又はポリエーテル変性シリコーンであることが好ましい。
なお、本発明の毛髪化粧料を、エアゾール原液と噴射剤からなるエアゾール式毛髪化粧料として用いる場合、各成分の含有量は、噴射剤を含まないエアゾール原液の全組成中の含有量をいうものとする。
〔整髪方法〕
本発明の毛髪化粧料は、整髪剤として好適に使用することができる。整髪剤としての使用方法、すなわち整髪方法としては、本発明の毛髪化粧料を毛髪に適用し、髪型を整える方法であればどのような方法を採用することもできる。本発明の毛髪化粧料は、濡れ髪に適用してもよく、乾き髪に適用してもよいが、乾き髪に適用するのが好ましい。
例えば毛髪化粧料を霧状に直接塗布し、手ぐしやコーム、ブラシ等で梳きながら毛髪の形を整えるのが好ましい。
以上述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様を更に開示する。
<1>
以下の成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)の含有量が0.1質量%以上10質量%以下、成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)が0.8以上99以下である毛髪化粧料。
(A):水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマー
(B):炭素数1〜4の1価アルコール
(C):一般式(1)で表される炭素数9〜21の液状油
Figure 0006955859
〔式中、R1〜R8はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。Xは−CH2−、−COO−又は−CH2COO−を示す。nは1〜7、mは0〜2、lは0〜2を示し、n+m+lは1〜7である。ただし、m及びlが共に1以上であるときは、R4〜R7のいずれか1つはメチル基である。〕
<2>
成分(A)が好ましくは被膜形成ポリマー及びポリエーテル変性シリコーンから選ばれる1種又は2種以上、より好ましくは両親媒性の被膜形成ポリマー及びポリエーテル変性シリコーンから選ばれる1種又は2種以上である<1>に記載の毛髪化粧料。
<3>
成分(A)が好ましくは(ビスイソブチルPEG-15/アモジメチコン)コポリマー、ポリシリコーン-9又はポリシリコーン-28、より好ましくはポリシリコーン-9である<1>又は<2>に記載の毛髪化粧料。
<4>
成分(A)の含有量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上であり、かつ好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下である<1>〜<3>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<5>
成分(B)が好ましくはエタノール、プロパノール、イソプロパノール及びtert-ブチルアルコールから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはエタノールである<1>〜<4>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<6>
成分(B)の含有量が、好ましくは45質量%以上、より好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、かつ好ましくは98質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である<1>〜<5>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<7>
成分(C)が、好ましくはイソドデカン、水添ポリイソブテン、イソノナン酸イソノニル及びイソステアリン酸イソプロプルから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはイソドデカン、水添ポリイソブテン及びイソノナン酸イソノニルから選ばれる1種又は2種以上である、更に好ましくはイソドデカン及び水添ポリイソブテンから選ばれる1種又は2種以上である<1>〜<6>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<8>
成分(C)が、好ましくは一般式(1)においてR1、R2及びR3がメチル基、R8が水素原子、nが1である水添ポリイソブテンである<7>に記載のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<9>
成分(C)の含有量が、好ましくは1質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上であり、かつ好ましくは52質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である<1>〜<8>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<10>
成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)が、好ましくは1以上、より好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.5以上、更に好ましくは2以上であり、かつ好ましくは50以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下である<1>〜<9>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<11>
好ましくは更に成分(D)として、ポリオール、尿素、有機酸、ポリオキシアルキレンアルキルグリコシド及びポリオキシアルキレングリセリルエーテルから選ばれる1種又は2種以上を含有する<1>〜<10>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<12>
成分(D)が、好ましくは尿素、乳酸及びグリセリンから選ばれる1種又は2種以上、より好ましくは尿素である<11>に記載の毛髪化粧料。
<13>
成分(D)の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、かつ好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である<12>に記載の毛髪化粧料。
<14>
水の含有量が、好ましくは5質量%未満、より好ましくは3質量%未満、更に好ましくは0.5質量%未満、更に好ましくは水を含有しない<1>〜<13>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<15>
好ましくはノンエアゾール型のヘアミストである<1>〜<14>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<16>
<1>〜<15>のいずれかに記載の毛髪化粧料の整髪剤としての使用。
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実験例1〜13〕
ダメージ毛の表面、及び健常毛の表面での自発的な濡れ広がり性を疑似的に確認するため、表1に示す組成物を調製し、それぞれマイクロピペット(Research Plus V 3120、エッペンドルフ社製)で50μLずつ親水性表面のフィルム(スッキリフィルム、アルフォリア社製)と疎水性表面のフィルム(再生クリアホルダー、大塚商会社製、型番TCHEA4-100)それぞれにフィルム表面の1cm上から滴下した。滴下30秒後にフィルム表面で広がった液滴の長径、短径を測定し、面積を(長径×短径×円周率)により算出した。
Figure 0006955859
実験例1〜5からわかるとおり、成分(B)及び成分(C)を含有し、成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)が請求項1に記載の範囲である場合、成分(B)のみを含有する場合(実験例6)、成分(C)のみを含有する場合(実験例8)に比べ、親水性フィルム、疎水性フィルムの両方において、液滴が大きく広がっており、自発的な濡れ広がり性が優れていた。一方、実験例10〜13のように、液状油が成分(C)に該当しない場合にはこの効果が見られなかった。
〔実施例1〜6及び比較例1〜6〕
実験例を参考に、表2に記載の毛髪化粧料を常法により調製し、実験例と同じ手法で親水性フィルム、疎水性フィルムへの自発的な濡れ広がり性の評価を行った。なお、これらのうち実施例5及び6は参考例であって、特許請求の範囲に包含されるものではない。
また、表2に記載の毛髪化粧料を吉野製作所社製ポンプスプレー容器(実施例、比較例の毛髪化粧料を噴霧した場合の平均粒子径が60μmとなるスプレーヤーを使用)に充填して、以下の方法及び基準に従って性能評価を行った。

(評価用毛束)
化学処理履歴がない日本人の弱いクセ毛で長さ30cm、重さ8gの毛束を作製した。毛束に花王社製サクセス薬用シャンプーhを3g塗布し、30秒泡立てて洗浄し、40℃の水道水で30秒すすぎ流した。このシャンプー操作を2回繰り返した。次いで、下記の処方に示すモデルリンスを3g塗布し、15秒なじませた後、40℃の水道水で30秒すすいだ。次いで、タオルドライ後、実験室条件下で6時間自然乾燥させたものを評価用毛束として使用した。
(モデルリンスの組成)
成分 (質量%)
セテアリルアルコール 2.0
ステアルトリモニウムクロリド 0.76
ジステアリルジモニウムクロリド 2.7
プロピレングリコール 5.0
イソプロパノール 0.6
エチルパラベン 0.1
イオン交換水 バランス
合計 100
(評価方法)
「塗布直後の乾きの速さ」
ポンプスプレーに充填した各毛髪化粧料を評価用毛束全体に0.2g噴霧した。噴霧後、評価用毛束に手ぐしを30回通した。手ぐしを通している間の乾きの速さについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「乾きが速い」/「どちらともいえない」/「乾きが遅い」のいずれであるのかを択一的に選択させた。乾きが速い/どちらともいえない/乾きが遅いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後のきしみのなさ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを1〜10回繰り返し通している間のきしみ感のなさについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「きしみ感がない」/「どちらともいえない」/「きしみ感がある」のいずれであるのかを択一的に選択させた。きしみ感がない/どちらともいえない/きしみ感があると答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の指通りの良さ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを1〜10回繰り返し通している間の指通りの良さについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「指通りが良い」/「どちらともいえない」/「指通りが悪い」のいずれであるのかを択一的に選択させた。指通りが良い/どちらともいえない/指通りが悪いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「手ぐし時のべたつきのなさ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通している間のべたつきのなさについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「べたつきがない」/「どちらともいえない」/「べたつく」のいずれであるのかを択一的に選択させた。指通りが良い/どちらともいえない/指通りが悪いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「乾燥後の毛束感のなさ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、毛束感の無さについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「毛束感がない」/「やや毛束感がある」/「毛束感がある」のいずれであるのかを択一的に選択させた。毛束感がない/やや毛束感がある/毛束感があると答えたパネラーの人数を順に示す。
「乾燥後のまとまり」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、まとまりについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「まとまる」/「ややまとまる」/「まとまらない」のいずれであるのかを択一的に選択させた。まとまる/ややまとまる/まとまらないと答えたパネラーの人数を順に示す。
「乾燥後の整髪剤の存在感のなさ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、評価用毛束上の整髪剤、特にポリマーの存在感のなさについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「存在感がない」/「どちらともいえない」/「存在感がある」のいずれであるのかを択一的に選択させた。存在感がない/どちらともいえない/存在感があると答えたパネラーの人数を順に示す。
「乾燥後の指通りの良さ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、評価用毛束の指通りについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「指通りが良い」/「どちらともいえない」/「指通りが悪い」のいずれであるのかを択一的に選択させた。指通りが良い/どちらともいえない/指通りが悪いと答えたパネラーの人数を順に示す。
Figure 0006955859
〔実施例7〜16〕
更に成分(D)を追加した表3に記載の毛髪化粧料を常法により調製し、高温時の保存安定性の評価を行った。評価は以下の手順で行った。
「高温安定性評価」
50mLガラス瓶(広口規格瓶 PS-NO.6;株式会社三商)に表3の毛髪化粧料を40mL詰め、フタをして密封した。これを50℃の恒温槽に2時間静置した。その後恒温槽から取り出し、ガラス瓶の中の毛髪化粧料の様子を目視で観察した。評価は以下の基準で行った
◎:分離しない
○:白濁するが、室温に戻すと均一溶液に戻る
×:室温に戻して振とうしても均一溶液に戻らない
Figure 0006955859
なお、表3の実施例7〜16を評価毛束に塗布した際には、いずれも塗布直後の乾きが速く、塗布直後はきしみ感、べたつきがなく、指どおりの良い感触を与え、塗布した毛髪化粧料が乾燥した後には毛束感がなく、まとまりが良く、整髪剤の存在感の無い、指どおりの良い感触を与えるものであった。

Claims (7)

  1. 以下の成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)の含有量が0.1質量%以上10質量%以下、成分(B)の含有量が45質量%以上、成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)が1.2以上5以下であり、かつ、水の含有量が5質量%未満である、霧状の形態で使用するノンエアゾール毛髪化粧料。
    (A):シリコーン系グラフトポリマー、ポリビニルピロリドン系高分子化合物、アニオン性ビニルエーテル高分子化合物、カチオン性(メタ)アクリル系高分子化合物、両性(メタ)アクリル系高分子化合物、ノニオン性(メタ)アクリル系高分子化合物、及びポリエーテル変性シリコーンから選ばれる1種以上の、水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマー
    (B):炭素数1〜4の1価アルコール
    (C):一般式(1)で表される炭素数9〜21の液状油
    Figure 0006955859
    〔式中、R1〜R8はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。Xは−CH2−、−COO−又は−CH2COO−を示す。nは1〜7、mは0〜2、lは0〜2を示し、n+m+lは1〜7である。ただし、m及びlが共に1以上であるときは、R4〜R7のいずれか1つはメチル基である。〕
  2. 成分(B)の含有量が45質量%以上80質量%以下である請求項1に記載の毛髪化粧料。
  3. 成分(C)の含有量が1質量%以上52質量%以下である請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
  4. 成分(A)が被膜形成ポリマー又はポリエーテル変性シリコーンである請求項1〜のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
  5. 成分(C)がイソドデカン又は水添ポリイソブテンである請求項1〜のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
  6. 成分(B)がエタノールである請求項1〜のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
  7. 更に成分(D)として、ポリオール、尿素、有機酸、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド及びポリオキシアルキレングリセリルエーテルから選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項1〜のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
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