JP6955855B2 - 甘味後引き改善用組成物およびその製造方法 - Google Patents

甘味後引き改善用組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、甘味料特に人工甘味料に特徴的な甘味後引きを改善させる組成物およびその製造方法に関する。
スクロースを始めとする天然甘味料は、好ましい味を有しており、飲料および食品産業にとって重要な素材である。一方で、スクロースはカロリーが高く、その取りすぎは健康に対して悪影響があるとの指摘がなされている。そのため、甘味度の高い人工甘味料を代替として使うことにより、甘味料そのものの摂取量を低減させる動きが広がっている。しかしながら、一般的にそのようなカロリーの低い甘味料は、特徴的な甘味の後引きがあり、食品の良好な香味を提供できない課題があった。
レバウジオシド(rebaudioside)は、天然の高甘味度の甘味料として広く使われている。レバウジオシドも一般の高甘味度の甘味料と同様に甘味の後引きという課題を持つため、甘味の後引きを低減させるために様々なことが試みられてきた。
例えば、特許文献1には、エリトリトールを用いてレバウジオシドを含む高甘味度の甘味料の甘味の後引きを低減させる方法が開示されている。また、例えば、特許文献2には、羅漢果抽出物を用いてレバウジオシドを含む高甘味度の甘味料の甘味後引きを低減させる方法が開示されている。特許文献3には、ナリンゲニン、その塩を用いてレバウジオシドを含む高甘味度の甘味料の甘味後引きを低減させる方法が開示されている。
しかしながら、その効果は限定的であったり、添加物に特有の香味があるため、良好な香味にならないなどの課題があった。
特開2015-130875 特開2012-205598 特開2015-188450 特開2014-87350 WO2008/112991
Consumer rejection threshold for 1,8-cineole (eucalyptol) in Australian red wine, Anthony J. Saliba, Jennifer Bullock, W. James Hardie, Food Quality and Preference 20 (2009) 500-504 Chaudhari & Roper, 2010, J. Cell. Bio. vol. 190 no. 3 285-296
高甘味度の甘味料に代表される甘味の後引きを改善させかつ、余分な香味を引き起こさない、組成物の提供が望まれていた。マスキングでは、マスキング剤による味の付加があり使用できる場面が限定されるという課題がある。そこで、甘味の後引きの原因となる好ましくない生体反応を改善するより効果的な方法や飲料に応用できる生体反応制御に着目されている。また、甘味の後引きを、他の化学物質が有するより強力な味覚で覆い隠すといった単なるマスキングではなく、甘味の後引きの原因となる好ましくない生体反応を改善する、より効果的な方法が望まれていた。
本発明者らは、生体反応を制御する方法のなかでも、甘味受容体以外の受容体に着目した。後引きをもつ甘味料の一部は甘味受容体以外の受容体をも刺激していることから甘味受容体以外の受容体を刺激することが甘味の後引きの原因にもなっている可能性があると着想した。甘味受容体以外の受容体を抑制することによって解決する方法を検討した結果、痛覚受容体の一種であるTRPチャンネルのアンタゴニストを混合することによって甘味の後引きを改善できる方法を確立し、本発明を完成するに至った。
より詳細には、本発明はTRPアンタゴニスト活性を有する物質のうち一つ以上からなる物質を含む組成物を摂取することによって甘味の後引きを改善できる方法である。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1) (i)トランジェント・レセプター・ポテンシャルA1(TRPA1)阻害活性を有する物質およびトランジェント・レセプター・ポテンシャルV1(TRPV1)阻害活性を有する物質からなる群より選択される少なくとも一つを含む、飲料又は食料の甘味後引きを防止するための組成物および、
(ii)甘味料
を含む飲食品。
(2) 甘味料が甘味後引きをもつ甘味料である、(1)に記載の飲食品。
(3) 前記甘味料がステビオール配糖体である、(1)または(2)に記載の組成物。
(4) 前記ステビオール配糖体は、レバウジオシドA、レバウジオシドD、レバウジオシドМ、ステビオシドからなる群より選択される1つ以上のものである、(3)に記載の飲食品。
(5) 前記甘味料が糖である、(1)に記載の飲食品。
(6) 前記糖は、スクロース、フルクトース、グルコース、エリスリトール、キシリトール、マルチトールからなる群より選択される1つ以上のものである、(5)に記載の飲食品。
(7) TRPA1阻害活性を有する物質がユーカリプトール、ボルネオール、メントールからなる群より選択される1つ以上である、(1)〜(6)のいずれかに記載の飲食品。
(8) TRPA1阻害活性を有する物質がユーカリプトールもしくはボルネオールであるか、又はユーカリプトールとボルネオールとの組み合わせである、(1)〜(7)のいずれかに記載の飲食品。
(9) TRPV1阻害活性を有する物質がサリチル酸メチル、カプサゼピンからなる群より選択される1つ以上である、(1)〜(8)のいずれかに記載の飲食品。
(10) TRPV1阻害活性を有する物質がサリチル酸メチルである、(1)〜(9)のいずれかに記載の飲食品。
(11) TRPA1阻害活性を有する物質は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.001〜1000ppbとなるように飲料又は食料に添加されるものである、(1)〜(10)のいずれかに記載の飲食品。
(12) TRPV1阻害活性を有する物質は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.1〜20ppbとなるように飲料又は食料に添加されるものである、(1)〜(11)のいずれかに記載の飲食品。
(13) トランジェント・レセプター・ポテンシャルA1(TRPA1)阻害活性を有する物質およびトランジェント・レセプター・ポテンシャルV1(TRPV1)阻害活性を有する物質からなる群より選択される少なくとも一つを飲料又は食料に添加する工程を含む、甘味後引きを防止する方法。
(14) 前記甘味後引きがステビオール配糖体の甘味の後引きである、(13)に記載の方法。
(15) 前記ステビオール配糖体は、レバウジオシドA、レバウジオシドD、レバウジオシドМ、ステビオシドからなる群より選択される1つ以上である、(13)又は(14)に記載の方法。
(16) 前記甘味後引きが糖の甘味の後引きである、(13)に記載の方法。
(17) 前記糖は、スクロース、フルクトース、グルコース、エリスリトール、キシリトール、マルチトールからなる群より選択される1つ以上である、(16)に記載の方法。
(18) TRPA1阻害活性を有する物質がユーカリプトール、ボルネオール、メントールからなる群より選択される1つ以上である、(13)〜(17)のいずれかに記載の方法。
(19) TRPA1阻害活性を有する物質がユーカリプトールもしくはボルネオールであるか、又はユーカリプトールとボルネオールとの組み合わせである、(13)〜(18)のいずれかに記載の方法。
(20) TRPV1阻害活性を有する物質がサリチル酸メチル、カプサゼピンからなる群より選択される1つ以上である、(13)〜(19)のいずれかに記載の方法。
(21) TRPV1阻害活性を有する物質がサリチル酸メチルである、(13)〜(20)のいずれかに記載の方法。
(22) TRPA1阻害活性を有する物質は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.001〜1000ppbとなるように飲料又は食料に添加される、(13)〜(21)のいずれかに記載の方法。
(23) TRPV1阻害活性を有する物質は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.1〜24ppbとなるように飲料又は食料に添加される、(13)〜(22)のいずれかに記載の方法。
(24) (1)〜(12)のいずれかに記載の組成物を含む飲料又は食料。
本願発明の組成物およびその組成物を配合した甘味料により、甘味後引きを改善することができる。また、本発明により甘味後引きが改善された飲料及び食料を提供することができる。
知覚される甘さと時間との関係を表すグラフである。レバウジオシドDはスクロースに比べて甘さが長引いていることを表している。 RebAとRebDの構造式である。
以下、本発明を詳細に説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施の形態のみに限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施をすることができる。
甘味後引き
本発明は、甘味の後引きの改善するものである。ここで、甘味の後引きについてはDuBois and Prakash(“Non-Caloric Sweeteners, Sweetness Modulators, and Sweetener Enhancers” Annual Reviews of Food Science And Technology, 3, pp.353-380)に記載がありその概略を図1に示す。
ここで、レバウジオシドのような高甘味度甘味料が甘味受容体細胞(Taste Receptor Cell)のみならずTRP(Transient Receptor Potential)チャンネルにも結合することがRebDの甘味後引きの長さに関与しているため、TRPチャンネルをおさえるアンタゴニスト(拮抗剤)によって後引きが低減されることが考えられる(非特許文献2)。甘味の後引きとは、甘味溶液を一旦口に含んだ後、それを吐き出した後の甘味の残り方を指し、「後味全体の強さ」と「後味の甘味の持続性」を含み、これらを総合して甘味の後引きを構成する。「後味全体の強さ」とは甘味料の甘味の中でも後に残る甘味の強度のことであり、「後味の甘味の持続性」とは甘味料の甘味の中でも後に残る甘味の口の中への時間的な残りやすさを表す。したがって、甘味の後引きが改善されたとは、後に残る甘味の強度と口の中への時間的な残りやすさの両方が低減したという状態になることを言う。甘味の後引きの改善は、Time Intensity法によって定量的に測定・検知することが可能である。Time Intensity法とはVisual Analogue Scaleを用いた甘味の強度評定を継続的に行う測定方法である。
甘味の後引きの測定については例えば、Journal of Food Science 80 pp.S2944-S2949 “Chocolate Milk with Chia Oil: Ideal Sweetness, Sweeteners Equivalence, and Dynamic Sensory Evaluation Using a Time-Intensity Methodology” Rodrigues, Paixao, Cruz, Boliniの文献を参照することができる。
甘味料
甘味の後引きは、例えば食品および飲料に含まれる甘味料の甘味の後引きであってもよい。ここで、甘味料としては、糖、糖アルコール及び高甘味度の甘味料が例として挙げられるが、これに限定されるものではない。
本願発明における糖としては、スクロース、フルクトース、グルコース、糖アルコールとしては、エリスリトール、キシリトール、マルチトールなどの甘味料が挙げられる。また、高甘味度の甘味料には、ステビオール配糖体(ステビア抽出物およびステビアを酵素処理してブドウ糖を付加した酵素処理ステビア等のステビア誘導体及びステビアの甘味成分の中で最も甘味質のよいレバウオシドAやレバウオシドDを含む);ペプチド系甘味料、例えばネオテーム、アリテーム等;カンゾウ抽出物等;ショ糖誘導体、例えばスクラロース等;合成甘味料、例えばアセスルファムK、サッカリン等の高甘味度甘味料が挙げられる。
また、ステビオール配糖体としては、レバウジオシドA、レバウジオシドD、レバウジオシドМ、ステビオシドなどが挙げられる。レバウジオシドAおよびレバウジオシドDの構造式を図2に示す。
TRPチャンネル
TRPチャンネルとは、トランジェント・レセプター・ポテンシャル(Transient Receptor Potential)チャンネルの略で、細胞膜に存在し、陽イオンを透過させるチャンネルの一種で、環境の化学的・物理的変化により活性化される。TRPチャンネルは、痛み・温度・pHなどの様々な感覚に関与することが知られており、味覚とは直接関連しないが、温感・冷感などを介して一部影響することが知られている。
TRPチャンネルについては例えば、Peier et al “A TRP Channel that Senses Cold Stimuli and Menthol” Cell 108 pp.705-715, Montell et al 1989 Neuron 2 pp.1313-1323, Clapham 2003 “” Nature 426pp.517-524の文献を参照することができる。
TRPのファミリー
TRPチャンネルを構成するタンパク質であるTRPには、いくつかのファミリーが知られる。これらには、トランジェント・レセプター・ポテンシャルA1(TRPA1)やトランジェント・レセプター・ポテンシャルV1が含まれる。TRPのファミリーについては例えば、沼田ら 2009”TRPチャンネルの構造と多様な機能” 生化学 81 pp.962-983の文献を参照することができる。
トランジェント・レセプター・ポテンシャルA1(TRPA1)阻害活性
トランジェント・レセプター・ポテンシャルA1(TRPA1)阻害活性とはTRPA1の活性部位への結合を妨げるような活性をいう。トランジェント・レセプター・ポテンシャル阻害活性は、下記の方法で測定することができる(Luo J1, Zhu Y, Zhu MX, Hu H..
“Cell-based calcium assay for medium to high throughput screening of TRP channel functions using FlexStation 3.”, J Vis Exp. 2011 Aug 17;(54). pii: 3149. doi: 10.3791/3149)。HEK293T 細胞にTRP チャネル遺伝子を強制発現させ,TRP チャネルのカルシウムイオン透過性を利用してCa2+ イメージングを用いる。Ca2+イメージングでは、TRPA1活性部位への結合の強さを表すCa2+流入量が蛍光強度として測定される。この蛍光強度を,アンタゴニスト投与の前後で比較することでアンタゴニストの阻害活性の指標を得る。例えば、アゴニストのみの場合に比べてアンタゴニストを含む場合における蛍光強度の低下の割合を阻害活性の指標とする。トランジェント・レセプター・ポテンシャルA1(TRPA1)阻害活性については例えば、Preti, Saponaro, Szallasi 2015 “Transient receptor potential Ankyrin 1 (TRPA1) antagonists” Future Science 4, 75-94の文献を参照することができる。
トランジェント・レセプター・ポテンシャルV1(TRPV1)阻害活性
トランジェント・レセプター・ポテンシャルV1(TRPV1)阻害活性とはTRPV1の活性化を妨げるような活性をいう。トランジェント・レセプター・ポテンシャル阻害活性は下記の方法で測定することができる。HEK293T 細胞にTRP チャネル遺伝子を強制発現させ,TRP チャネルのカルシウムイオン透過性を利用してCa2+ イメージングを用いる。Ca2+イメージングでは、TRPA1活性部位への結合の強さを表すCa2+流入量が蛍光強度として測定される。この蛍光強度を,アンタゴニスト投与の前後で比較することでアンタゴニストの阻害活性の指標を得る。例えば、アゴニストのみの場合に比べてアンタゴニストを含む場合における蛍光強度の低下の割合を阻害活性の指標とする。トランジェント・レセプター・ポテンシャルV1(TRPV1)阻害活性については例えば、Kim, Son, Kim,Kweon, Suh, Lyall, Rhyu 2014 “Selective activation of hTRPV1 by N-geranyl cyclopropylcarboxamide, an amiloride-insensitive salt taste enhancer”, PLoSOne, 9, e89062の文献を参照することができる。
TRPA1阻害活性を有する物質
本明細書において、TRPA1阻害活性を有する物質としては、テルペン類などが挙げられる。本明細書において、テルペン類には、メントール(Menthol)、リモネン、リナロール、ネラール、ゲラニアール、α−ピネン、β−ピネン、β−イオノン、カルバクロール、オイゲノール、カルボン、ターピネオール、アネトール、カンファー、メントール、チモール、ネロリドール、ファルネソール、フィトール、ペリリルアルコール、ユーカリプトール(eucalyptol)(シネオール(cineol))、ボルネオール(borneol)、β−ミルセン、カレン、α−ターピネン、γ−ターピネンなどが含まれるが、これらに限定されない。これらのうち、ユーカリプトール(シネオール(cineol))、ボルネオール、メントール等のモノテルペンが好ましい。また、これらのテルペン類を組み合わせて用いてもよく、ユーカリプトールとボルネオールとの組み合わせが好ましい効果を有する。また、TRPA1阻害活性を有する物質としては、HC30031、AP18、ポリゴジアール等のTRPA1のアンタゴニストが挙げられる。
TRPV1阻害活性を有する物質
本明細書において、TRPV1阻害活性を有する物質には、サリチル酸メチル等のフェノール類、カプサゼピン(Capsazepine)、I−RTX、SB−366791、BCTC、AMG 9810、A 784168、JNJ 17203212等のTRPV1のアンタゴニストが挙げられる。本発明の一態様では、サリチル酸メチルが好ましい。
TRPA1阻害活性またはTRPV1阻害活性を有する物質の濃度
TRPA1阻害活性またはTRPV1阻害活性を有する物質は飲料又は食料の食味を損なわない範囲で添加するのが好ましく、例えば以下に示す終濃度となるように添加することが好ましい。
TRPA1阻害活性またはTRPV1阻害活性を有する物質は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.001ppb〜1000ppb、より好ましくは0.01ppb〜100ppb、0.1ppb〜48ppb、0.2ppb〜48ppb、飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.1ppb〜24ppbとなる範囲が好ましい。
TRPA1阻害活性またはTRPV1阻害活性を有する物質がユーカリプトールである場合は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.1ppb〜100ppb、1ppb〜50ppb、5ppb〜28ppb、より好ましくは飲料又は食料の総重量に対し終濃度が10ppb〜14ppbとなる範囲が好ましい。
TRPA1阻害活性またはTRPV1阻害活性を有する物質がボルネオールである場合は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.001ppb〜100ppb、0.01ppb〜10ppb、0.05ppb〜2.4ppb、より好ましくは飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.1ppb〜1.2ppbとなる範囲が好ましい。
TRPA1阻害活性またはTRPV1阻害活性を有する物質がサリチル酸メチルである場合は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.01ppb〜1000ppb、0.1ppb〜100ppb、0.5ppb〜24ppb、1ppb〜24ppb、より好ましくは飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.5ppb〜12ppbとなる範囲が好ましい。
阻害活性を有する物質(アンタゴニスト)
本明細書において、阻害活性を有する物質には、アンタゴニストが含まれる。アンタゴニストとは、生体内の受容体分子に働いて神経伝達物質やホルモンなどの働きを阻害する薬のことである。拮抗剤、遮断薬、ブロッカーなどとも呼ばれる。本明細書におけるアンタゴニストには、上記のTRPA1阻害活性を有する物質およびTRPV1阻害活性を有する物質が含まれる。
飲料又は食料(飲食品)
本発明において飲料はコーヒー飲料、茶飲料(緑茶飲料、ブレンド茶飲料、紅茶飲料、烏龍茶飲料が含まれる)、果実・野菜飲料、清涼飲料、炭酸飲料、乳飲料、乳性飲料、スポーツドリンク、果汁入り清涼飲料、果実または野菜入り飲料、ビール、発泡酒、ビールテイスト飲料、チューハイ、カクテル、ウイスキー、ブランデー、リキュール、スピリッツ、焼酎、マッコリ、ワイン、梅酒、その他アルコール飲料、ビールテイストのノンアルコール飲料、カクテル・チューハイテイストのノンアルコール飲料、梅酒テイストのノンアル−ルコール飲料、ノンアルコールソーダ、ニアウォーター、ニアウォーターフレーバー飲料、天然水、ミネラルウォーター、スパークリングウォーター、天然水加工飲料、栄養補助食品としての飲料やその他の栄養飲料、健康飲料、各種の健康茶、その他の飲料等が挙げられる。本発明において、食料の種類は特に限定されず、穀類、魚介・肉類・乳類・野菜・果実の加工食品や、菓子類(例えば、飴、ジャム、チューインガム、アイスクリーム等)、調味料、特定保健用食品、特殊栄養食品、栄養補助食品等が挙げられる。また、その剤型は特に制限されず任意である。本発明の飲料には、通常の飲料と同様、各種添加剤等を配合してもよい。各種添加剤としては、例えば、香料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を配合することができる。これらは、飲料用ベース中に予め含有させておいてもよいし、飲料用ベースと果実粉砕物とを組み合わせた後に添加してもよい。
添加
本発明において、「添加する」とは、阻害活性を有する物質と活性が阻害される物質が接触するような状態とすることを包含するものであり、例えば、TRPA1阻害活性を有する物質またはTRPV1阻害活性を有する物質を、液体の形態で飲料又は食料に加えること、粉末の形態で飲料又は食料に加えること、内包したカプセルの形態で飲料又は食料に加えること、上記の飲料用ベースに調整した形態で飲料又は食料に加えることを指す。それらの飲料又は食料を経口で摂取するという工程により、TRPA1またはTRPV1に送達されることが含まれる。
防止
また、「防止する」とは、TRPアンタゴニストや香料などの防止剤を添加した場合に、甘味の後味の指標、例えば「後味の全体の強さ」や「後味の甘味の持続性」などに関して、評価値が低減することを指す。それには、「後味の全体の強さ」と「後味の甘味の持続性」の評価値をもとに後述の方法で算出した後引きの総合評価に関して、防止剤が入っていない飲料に比べて防止剤が入った飲料の方が弱くなったと回答した被験者の数が強くなったと回答した被験者の数を上回ることを含む。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
「後味全体の強さ」、もしくは「後味の甘味の持続性」の評価方法
(1)基準溶液(甘味料を含む飲料)と比較溶液(基準溶液に加え、TRPA1阻害活性を有する物質またはTRPV1阻害活性を有する物質を含む溶液)を各自別個のカップに準備する。
(2)口の中を水で良くゆすぎ、吐き出す。このゆすぎ作業を4回繰り返す。
(3)規定量(10ml)の上記基準溶液1を一気に口に含み、5秒後に吐き出す。
(4)口の中を水で良くゆすぎ、 吐き出す。このゆすぎ作業を4回繰り返す。
(5)規定量(10ml)の上記基準溶液2を一気に口に含み、5秒後に吐き出す。
(6)口の中を水で良くゆすぎ、 吐き出す。このゆすぎ作業を4回繰り返す。
(7)コントロールサンプルに比べ、評価サンプルがどう感じるかを記録する。
比較溶液が基準溶液と比べて、「強い」、「同じ」、「弱い」の三段階で評価し、それぞれの評価について、強いを+1、同じを±0、弱いを−1として合計値を計算した。「後味全体の強さ」、もしくは「後味の甘味の持続性」の両評価の合計値を合算して後引きの総合評価とした。
ユーカリプトールによる甘味の後引き改善効果
ユーカリプトールの甘味の後引き改善効果について検討した。
基準溶液として、RebDを593ppmの濃度で脱イオン水に溶解した。
比較溶液として、基準溶液に対して後引き改善剤として以下に示される物質を下記の表に示す濃度で混合した溶液を調製した。

・ユーカリプトール 10ppb
ユーカリプトールはTRPA1アンタゴニスト活性を有するが知られている。ユーカリプトールの不快な臭いの知覚について調べた参考文献(Saliba et al 2009:ConsumerRejectionThreshold.pdf)によると、臭いから嫌だという反応を生じる、すなわち不快臭が感じられるのは24ppb以上であるとされている。統制条件として甘味の後引き改善剤を入れないRebDのみを含む比較溶液も調製した。

官能評価に熟練した官能パネル(N=7)が評価に参加した。まず水で口をよくゆすぎ、基準溶液10mlを口に含み5秒後に吐き出した。その10秒後に4回水で口をよくゆすぎ、比較溶液10mlを口に含み5秒後に吐き出した。10秒後に4回水で口をよくゆすいだ後に評価を行った。

パネリストは、次に示す二つの観点で比較飲料と基準飲料とを比較した。
「後味全体の強さ」 基準溶液と比べて比較溶液の方が強い、同じ、弱い(三段階)
「後味の甘味の持続性」 基準溶液と比べて比較溶液の方が強い、同じ、弱い(三段階)
それぞれの評価について、強いを+1、同じを±0、弱いを−1として合計値を計算した。両評価の合計値を合算して後引きの総合評価とした。
パネリストによる評価の集計により次の結果が得られた。
Figure 0006955855
ここから、10 ppbの条件では、後引き改善効果があることが確認された。10ppb以上の濃度でユーカリプトールを添加した場合には後引き改善効果があると言える。
上記結果を考慮して有効な濃度範囲について検討した。アンタゴニストとしてのユーカリプトールの総合評価を計算するにあたり、以下のように点数化した。改善効果に関しては、改善効果があると判断される10ppb以上を○(3点)、あるとは判断されない10ppb未満を△(2点)としている。ユーカリプトールの不快臭に関しては、不快臭がない濃度を○(3点)、不快臭の閾値濃度を△(2点)、不快臭が明らかに感じられる濃度を×(1点)とした。総合評価として、改善効果と不快臭ともに○である場合を○(効果あり)、どちらかが△である場合を△、どちらかが×である場合を×とした。
これらに基づき、濃度と後引き改善の総合効果および消費者が好まない臭いとの関係をまとめたのが下表である。
ユーカリプトールを添加することにより、甘味の後引きが低減された。
Figure 0006955855
ボルネオール
ボルネオールを用いて実施例1と同じ方法で評価を行った。
・ボルネオール 1 ppb
ボルネオールはTRPA1アンタゴニスト活性を有する。社内パネル1名により、予備的に評価を行い、1ppbまでの濃度であれば不快だと感じられないことを確認した。パネルにより次の結果が得られた。
Figure 0006955855
実施例1と同様の方法で、濃度と後引き改善の総合効果および消費者が好まない臭いとの関係をまとめたのが下表である。
ボルネオールを添加することにより、甘味の後引きが低減された。
Figure 0006955855
ユーカリプトール+サリチル酸メチル
ユーカリプトールだけではなく、同じように甘味知覚に関与が考えられるTRPV1チャンネルのアンタゴニストであるサリチル酸メチルと組み合わせた場合の効果について、実施例1,2と同じ方法で検証した。すなわち、甘味知覚に関与するTRPA1とTRPV1の両チャンネルを抑えることにより、TRPA1チャンネル単独を抑える場合よりも効率的に甘味の後引きが低減できる可能性を検証する。ここでは、ユーカリプトールの濃度を半減させた場合でも、TRPV1アンタゴニストと同時に与えることにより、後引き改善効果が得られることを確認する。
・ユーカリプトール5ppbとサリチル酸メチル5ppbの組合せ
サリチル酸メチルはTRPV1アンタゴニスト活性を有する。社内パネル1名により、予備的に評価を行い、少なくとも10ppbまでの濃度であれば不快だと感じられないことを確認した。ここでは、ユーカリプトールとサリチル酸メチルともに、不快だと感じられない上限の濃度10ppbの半分5ppbで組み合わせることとした。パネルにより次の結果が得られた。
Figure 0006955855
実施例1と同様の方法で、濃度と後引き改善の総合効果および消費者が好まない臭いとの関係をまとめたのが下表である。
ユーカリプトールとサリチル酸メチルを添加することにより、甘味の後引きが低減された。
Figure 0006955855
本願発明により、本願発明の組成物およびその組成物を配合した甘味料により、甘味後引きを改善する組成物が提供される。また、本願発明により本願発明の組成物およびその組成物を配合した甘味料により、甘味後引きを改善する方法が提供される。

Claims (21)

  1. (i)トランジェント・レセプター・ポテンシャルA1(TRPA1)阻害活性を有する物質を含む、飲料又は食料の甘味後引きを防止するための組成物および、
    (ii)甘味料
    を含み、TRPA1阻害活性を有する物質がボルネオールを含む、飲食品。
  2. 前記甘味料が甘味後引きをもつ甘味料である、請求項1に記載の飲食品。
  3. 前記甘味料がステビオール配糖体である、請求項1または2に記載の飲食品
  4. 前記ステビオール配糖体は、レバウジオシドA、レバウジオシドD、レバウジオシドМ、ステビオシドからなる群より選択される1つ以上のものである、請求項3に記載の飲食品。
  5. 前記甘味料が糖である、請求項1に記載の飲食品。
  6. 前記糖は、スクロース、フルクトース、グルコース、エリスリトール、キシリトール、マルチトールからなる群より選択される1つ以上のものである、請求項5に記載の飲食品。
  7. TRPA1阻害活性を有する物質がユーカリプトールをさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の飲食品。
  8. トランジェント・レセプター・ポテンシャルV1(TRPV1)阻害活性を有する物質をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の飲食品。
  9. TRPV1阻害活性を有する物質がサリチル酸メチルを含む、請求項8に記載の飲食品。
  10. TRPV1阻害活性を有する物質は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.1〜20ppbとなるように飲料又は食料に添加されるものである、請求項8または9に記載の飲食品。
  11. TRPA1阻害活性を有する物質は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.001〜1000ppbとなるように飲料又は食料に添加されるものである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の飲食品。
  12. トランジェント・レセプター・ポテンシャルA1(TRPA1)阻害活性を有する物質を飲料又は食料に添加する工程を含み、前記TRPA1阻害活性を有する物質がボルネオールを含む、甘味後引きを防止する方法。
  13. 前記甘味後引きがステビオール配糖体の甘味の後引きである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記ステビオール配糖体は、レバウジオシドA、レバウジオシドD、レバウジオシドМ、ステビオシドからなる群より選択される1つ以上である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記甘味後引きが糖の甘味の後引きである、請求項12に記載の方法。
  16. 前記糖は、スクロース、フルクトース、グルコース、エリスリトール、キシリトール、マルチトールからなる群より選択される1つ以上である、請求項15に記載の方法。
  17. TRPV1阻害活性を有する物質が飲料又は食料にさらに添加される、請求項12〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. TRPV1阻害活性を有する物質がサリチル酸メチルを含む、請求項17に記載の方法。
  19. TRPV1阻害活性を有する物質は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.1〜24ppbとなるように飲料又は食料に添加される、請求項17または18に記載の方法。
  20. TRPA1阻害活性を有する物質は飲料又は食料の総重量に対し終濃度が0.001〜1000ppbとなるように飲料又は食料に添加される、請求項1219のいずれか一項に記載の方法。
  21. ルネオールを含む、飲料又は食料の甘味後引きを防止するための組成物。
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