JP6955693B2 - 蓄電素子、及び蓄電素子の製造方法 - Google Patents

蓄電素子、及び蓄電素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、折り返された第一の電極の間に第二の電極が配置された電極体を備える蓄電素子、及び前記蓄電素子の製造方法に関する。
従来から、負極電極板及び正極電極板の一方の電極板がつづら折り状に積層されているリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」と称する)が知られている(特許文献1参照)。具体的に、この電池は、図18に示すように、負極電極板501と、正極電極板504と、両電極板501、504間に挿入されたセパレータ507とが、交互に積層されて構成された電極積層体である。
負極電極板501は、両面でセパレータ507と密着しており、長手方向に所定間隔で交互に折り畳まれてつづら折り状に積層された長尺の可撓性材料からなる電極板(長尺電極板と称する)である。負極の長尺電極板501は、銅箔502の両面に形成された負極活物質層503をもつ。
セパレータ507は、長尺の絶縁膜からなり、その厚さ方向に電荷の移動が可能な電池用セパレータである。このセパレータ507は、負極の長尺電極板501の両面に接して折り畳まれている。具体的に、セパレータ507は、長尺電極板501の銅箔502のうち、負極活物質層503の形成されている部分を両面から包み込んでいる。即ち、長尺電極板501とその両面を包むセパレータ507とは一体化して一体長尺物508を形成している。
正極電極板504は、両面でセパレータ507に密着しており、多数の互いに独立した短冊形状の電極板(短冊状電極板と称する)である。正極の各短冊状電極板504は、アルミニウム箔505の両面に形成された正極活物質層506をもつ。
そして、長尺電極板501とセパレータ507とからなる一体長尺物508に対し、その両側から多数の短冊状電極板504が交互に積層されて電池500が構成されている。即ち、一枚の一体長尺物508と多数の短冊状電極板504との積層に際し、一体長尺物508はつづら折りに折り畳まれ、その間に短冊状電極板504が両側から挿入されて一体長尺物508に挟持された構造を電池500は持っている。
以上の電池500において、負極電極板501を製造する際には、長尺帯状の銅箔502に、その幅方向の一端部を残して負極活物質が塗布された後、プレスされることで負極活物質層503が形成される。この負極活物質が塗布されていない部位(未塗工部)は、負極電極板501が折り畳まれて電極積層体が形成された後に外部端子等の外部に対して入出力を行う部位(集電部位)として利用される。
この負極電極板501の製造時において、負極活物質が塗布された部位(塗工部)と塗布されていない部位(未塗工部)とでは厚さが異なるため、プレスの際に塗工部と未塗工部とで圧力差が生じ、この圧力差から未塗工部側の部位より塗工部(負極活物質が塗布されている部位)側の部位が長手方向に伸びる。これにより、プレス後の負極電極板501は、図19に示すように全体的に湾曲した形状となり、折目が揃うようにつづら折り状に折り畳み難い。
このため、近年、電極体を製造する際に用いられる電極(電極板)として、未塗工部のない、即ち、金属箔の幅方向(短手方向)の全域に活物質層が重ねられた電極(電極板)を用いる要請がある。
特開2014−103082号公報
そこで、本実施形態は、ターン軸の延びる方向の全域に活物質層を有する電極に適した集電構造を備えた蓄電素子、及び前記蓄電素子の製造方法を提供することを目的とする。
本実施形態の蓄電素子は、
ターン部で折り返されている折り返し部を有する第一の電極と、前記折り返し部の内側に配置され且つ前記第一の電極と極性の異なる第二の電極と、を有する電極体を備え、
前記第一の電極は、前記折り返し部に沿って延びる金属箔と、少なくとも該金属箔における前記第二の電極に対向する面において前記ターン部のターン軸の延びる方向の全域に重ねられる活物質層と、を有し、
前記電極体は、前記第一の電極に取り付けられ且つ該第一の電極から前記ターン軸の延びる方向に突出する集電片も有する。
ターン軸の延びる方向の全域に活物質層を有する電極の場合、電流をどのように取り出すかが課題となる。本実施形態では、集電片を第一の電極に取り付けるという簡単な構成で、第一の電極から電流を取り出すことができる。即ち、ターン軸の延びる方向の全域に活物質層を有する電極に適した集電構造が得られる。
前記蓄電素子では、
前記第一の電極は、前記ターン部の内側の少なくとも一部において、前記第二の電極と対向しておらず、
前記集電片は、少なくともその一部が前記第二の電極と対向しない状態で、前記ターン部の内側に取り付けられてもよい。
このように、少なくともその一部が第二の電極と対向しない状態で集電片がターン部の内側に取り付けられることで、折り返し部の間に配置された第二の電極が集電片と重ならない、又は、第二の電極が集電片と重なったとしても、第二の電極のターン部側の端部のみが重なるため、第一の電極と第二の電極との対向面積の減少が抑えられ、これにより、第二の電極と集電片との重なりに起因する蓄電素子の電池容量の低下が抑えられる。
前記蓄電素子では、
前記集電片は、前記活物質層に重ねられた状態で前記ターン部に取り付けられてもよい。
かかる構成によれば、第一の電極に取り付けられた集電片の周囲に金属箔(第一の電極を構成する金属箔)が露出する領域がないため、折り返し部の間に配置される第二の電極の位置ずれや膨張によって該第二の電極がターン部に接近したときの該第二の電極と前記金属箔との間の電流集中の発生を防ぐことができる。具体的には、以下の通りである。
第一の電極における集電片の被取付領域が活物質層を有しない構成(金属箔によって構成される)の場合、この被取付領域は、集電片を取り付ける際のマージンを含むため、集電片の取り付け部位より大きい。このため、第一の電極に取り付けられた集電片と活物質層との間に隙間(前記マージンに相当する隙間)が生じ、該隙間から金属箔が露出する(例えば、図13参照)。この状態で、折り返し部の間に配置される第二の電極の位置ずれや膨張によって該第二の電極がターン部(前記露出した金属箔)に接近すると、該第二の電極と集電片の周囲で露出する金属箔との間において電流集中が発生する。
しかし、上記構成の第一の電極によれば、第一の電極の被取付領域に活物質層があるため、第一の電極に取り付けられた状態の集電片の周囲に金属箔の露出する領域(前記マージンに相当する領域)が生じず、これにより、第二の電極のずれや膨張による該第二の電極と前記集電片の周囲に露出する金属箔との間の電流集中が生じない。
この場合、
前記集電片は、前記折り返し部において、前記ターン軸の延びる方向における該集電片の突出側の第一端縁から該第一端縁と反対の第二端縁側に間隔をあけた部位に取り付けられてもよい。
かかる構成によれば、集電片の先端(第一の電極からの突出方向の先端)から第一の電極との取付位置までの部位の長さ寸法が、集電片が第一の電極における集電片の突出側の端縁から延びている(前記端縁に固定されている)場合に比べて長いため、電極体に対して集電片の先端側が突出方向と交差する方向に動いたときの該集電片に生じる前記先端側の移動に起因する応力が抑えられる。
また、前記蓄電素子では、
前記集電片は、前記ターン部の内側に取り付けられ、
前記折り返し部は、前記集電片の端縁に沿って折り返されていてもよい。
かかる構成によれば、集電片の端縁がターン部に沿っているため、集電片のターン部側への移動がターン部によって規制され、これにより、集電片がずれ難くなる。
また、本実施形態の蓄電素子の製造方法は、
第一方向に延びる第一の電極に、前記第一方向と直交する第二方向に延びる集電片をその一部が前記第一の電極から突出した状態で取り付けることと、
前記第一の電極を前記集電片の前記第一方向における一方の端縁に沿って折り返すことと、を備える。
かかる構成によれば、第一の電極を集電片の端縁に沿って折り返すため、折目位置の位置決めが容易になる。
以上より、本実施形態によれば、ターン軸の延びる方向の全域に活物質層を有する電極に適した集電構造を備えた蓄電素子、及び前記蓄電素子の製造方法を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る蓄電素子の斜視図である。 図2は、前記蓄電素子の分解斜視図である。 図3は、図1のIII−III位置の断面図である。 図4は、図1のIV−IV位置の断面図である。 図5は、電極体を説明するための斜視図である。 図6は、図5のVI−VI位置における断面模式図である。 図7は、負極及び集電片を説明するための図である。 図8は、つづら折り状態の負極及び集電片の構成を説明するための図である。 図9は、折り返し部を説明するための斜視図である。 図10は、電極体のターン部及びその周囲の構成を説明するための断面模式図である。 図11は、正極及びセパレータを含む枚葉状部材の構成を説明するための図である。 図12は、正極及びセパレータを含む枚葉状部材の構成を説明するための図である。 図13は、被取付領域に負極活物質層がない負極に集電片が取り付けられた状態を示す模式図である。 図14は、他実施形態に係る電極体のターン部及びその周囲の構成を説明するための断面模式図である。 図15は、他実施形態に係る電極体のターン部及びその周囲の構成を説明するための断面模式図である。 図16は、他実施形態に係る電極体の構成を示す模式図である。 図17は、前記蓄電素子を備える蓄電装置の斜視図である。 図18は、従来の電池の積層構成を模式的に示す断面図である。 図19は、プレスによって湾曲した負極電極板を示す模式図である。
以下、本発明に係る蓄電素子の一実施形態について、図1〜図13を参照しつつ説明する。蓄電素子には、一次電池、二次電池、キャパシタ等がある。本実施形態では、蓄電素子の一例として、充放電可能な二次電池について説明する。尚、本実施形態の各構成部材(各構成要素)の名称は、本実施形態におけるものであり、背景技術における各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
本実施形態の蓄電素子は、非水電解質二次電池である。より詳しくは、蓄電素子は、リチウムイオンの移動に伴って生じる電子移動を利用したリチウムイオン二次電池である。この種の蓄電素子は、電気エネルギーを供給する。蓄電素子は、単一又は複数で使用される。具体的に、蓄電素子は、要求される出力及び要求される電圧が小さいときには、単一で使用される。一方、蓄電素子は、要求される出力及び要求される電圧の少なくとも一方が大きいときには、他の蓄電素子と組み合わされて蓄電装置に用いられる。前記蓄電装置では、該蓄電装置に用いられる蓄電素子が電気エネルギーを供給する。
蓄電素子は、図1〜図4に示すように、電極体2を備える。また、蓄電素子1は、電極体2を収容するケース3と、少なくとも一部が外部に露出した状態でケース3に取り付けられる外部端子4と、電極体2と外部端子4とを接続する集電体5と、を備える。また、蓄電素子1は、電極体2とケース3との間に配置される絶縁部材6等も備える。尚、各図においては、構造を示すために、電極体2を構成する電極等の厚さを誇張して表す等、電極体2の構成を模式的に表している。
電極体2は、図5及び図6にも示すように、ターン部234で折り返されている折り返し部23を有する第一の電極21と、折り返し部23の間に配置され且つ第一の電極21と極性が異なる第二の電極22と、第一の電極21に取り付けられ且つ第一の電極21から折り返し部23の短手方向に突出する集電片27と、を有する。この電極体2は、第一の電極21と第二の電極22との間に配置されるセパレータ25も有する。本実施形態の電極体2では、第一の電極21は、負極であり、第二の電極22は、正極である。また、本実施形態の電極体2では、正極(第二の電極)22とセパレータ25とによって枚葉状部材26を構成している。
負極21は、折り返し部23に沿って延びる金属箔211と、少なくとも金属箔211における折り返し部23の内側を向いた面において短手方向(図5の上下方向)の全域に重ねられる負極活物質層(活物質層)212と、を有する。
具体的に、負極21は、図7にも示すように、金属箔211と、金属箔211の両面のそれぞれに重ねられる負極活物質層212と、を有する。即ち、負極21は、一つの金属箔211と一対の負極活物質層212とを有する。この負極21の厚さは、100〜600μm程度である。本実施形態の金属箔211は、例えば、銅箔である。この金属箔211の厚さは、5〜50μm程度である。また、本実施形態の負極21では、帯状の金属箔211の短手方向の全域において負極活物質層212が重ねられている。即ち、帯状の金属箔211の両面のそれぞれが、全域において負極活物質層212に覆われている。この負極21は、ターン部234で折り返されている少なくとも一つの折り返し部23を有する。詳しくは、以下の通りである。
負極活物質層212は、負極活物質と、バインダーと、を有する。この負極活物質層212の厚さは、50〜300μm程度である。
負極活物質は、例えば、グラファイト、難黒鉛化炭素、及び易黒鉛化炭素などの炭素材、又は、ケイ素(Si)及び錫(Sn)などのリチウムイオンと合金化反応を生じる材料である。本実施形態の負極活物質は、グラファイトである。
負極活物質層212に用いられるバインダーは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレンとビニルアルコールとの共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレンブタジエンゴム(SBR)である。本実施形態のバインダーは、ポリフッ化ビニリデンである。
負極活物質層212は、ケッチェンブラック(登録商標)、アセチレンブラック、黒鉛等の導電助剤をさらに有してもよい。本実施形態の負極活物質層212は、導電助剤を有していない。
折り返し部23は、図8及び図9に示すように、谷折り側の面である第一の面231及び山折り側の面(即ち、第一の面231と反対側の面)である第二の面232をそれぞれ有し且つ第一の面231同士を対向させた一対の平坦部233と、一対の平坦部233の端部同士を接続するターン部234と、を含む。本実施形態の負極21は、ターン部234を反対に向けた状態で隣り合う折り返し部23同士がその一部(平坦部233)を共通させた状態で連続するつづら折り状態(蛇腹状)である。
換言すると、負極21は、所定方向(図8の左右方向)の一方側が開放されるように折り返された折り返し部(第一折り返し部)23Aと、前記所定方向の他方側が開放されるように折り返された折り返し部(第二折り返し部)23Bとが交互に配置されたつづら折り状態である。そして、一つの折り返し部(第一折り返し部)23Aに着目したときに、第一折り返し部23Aと、その隣(図8における後ろ側)の折り返し部(第二折り返し部)23Bとでは、第一折り返し部23Aのターン部234Aと、第二折り返し部23Bのターン部234Bとの間の平坦部233A、233Bを共通させている。
この場合、図8に示すように、第一折り返し部23Aに着目したときの平坦部233Aでは、第一折り返し部23Aにおける谷折り面側の面が第一の面231Aであり、その反対側の面(山折り側の面)が第二の面232Aである。一方、第二折り返し部23Bに着目したときの平坦部233B(第一折り返し部23Aの平坦部233Aと共通させた平坦部233B)では、第二折り返し部23Bにおける谷折り面側の面が第一の面231Bであり、その反対側の面(山折り側の面)が第二の面232Bである。即ち、第一折り返し部23Aと第二折り返し部23Bとで共通させている平坦部233A、233Bでは、第一折り返し部23Aに着目したときと、第二折り返し部23Bに着目したときとで、第一の面(折り返し部23において向かい合う面)231と第二の面(折り返し部において反対方向を向く面)232とが逆になる。
具体的には、図8に示すように、負極21では、帯状の負極21が長尺方向において所定間隔で交互に折り返されることによって、平坦部233とターン部234とが交互に形成されている。即ち、長尺な負極21が、図7に示す長手方向に所定間隔で交互に設定された山折り線21Aの位置と谷折り線21Bの位置とで山折りと谷折りとが交互に繰り返されることによって、つづら折り状態となる。これにより、負極21は、複数の平坦部233と複数のターン部234とを有し、複数の平坦部233のそれぞれは、平行若しくは略平行に並び、複数のターン部234のそれぞれは、隣り合う平坦部233の前記長尺方向の一端側の端部同士と他端側の端部同士とを交互に接続している。
以下では、平坦部233が並ぶ方向を直交座標系におけるX軸方向とし、平坦部233に対してターン部234が配置されている方向(図8における左右方向)を直交座標系におけるY軸方向とし、ターン部234の旋回軸Sの延びる方向(短手方向:図8参照)を直交座標系のZ軸方向とする。
複数の平坦部233のそれぞれは、矩形状の部位である。本実施形態の平坦部233は、Y軸方向に長い矩形状である。
複数のターン部234のそれぞれは、つづら折り状態の負極21において、Z軸方向に延びる軸を旋回軸S(図8参照)として帯状の負極21が旋回(方向転換)している(換言すると、旋回軸Sに沿った折目が形成されるように折り返されている)部位である。
集電片27は、Z軸方向(折り返し部23の短手方向)に沿って延び且つターン部234の内側に取り付けられている。この集電片27は、導電性を有する。本実施形態の集電片27は、Z軸方向に長尺な帯状である。具体的に、集電片27は、Z軸方向の一端(図8における下端)を負極21のZ軸方向(短手方向)の一方の端縁(第二端縁)215に一致させたときに他端(図8における上端)が負極21のZ軸方向の他方の端縁(第一端縁)216から突出する長さ寸法(Z軸方向の寸法)を有する。また、集電片27のY軸方向の寸法は、ターン部234のY軸方向における寸法以下である(図10参照)。また、集電片27のY軸方向の寸法は、枚葉状部材26における接合部位251(図5及び図10参照)の寸法よりも小さい。本実施形態の集電片27は、銅又は銅合金等の銅系金属材料製であり、厚さは、50〜200μm程度である。
この集電片27は、負極活物質層212に重ねられた状態でターン部234にカシメ接合されている。詳しくは、集電片27は、電極体2のY軸方向の一方(図8における右側)の端部においてX軸方向に並ぶ複数のターン部234のそれぞれにカシメ接合されている。尚、負極21と集電片27とがカシメ接合されている部位を、図8及び図10において符号20により示している。
本実施形態の集電片27は、例えば、TOX(登録商標)等のクリンチカシメによって接合されている。具体的に、集電片27は、ターン部234において、Z軸方向における第一端縁216より第二端縁215側の部位、即ち、第一端縁216とZ軸方向に間隔をあけた位置にカシメ接合されている(図8の符号20参照)。本実施形態の集電片27は、Z軸方向に間隔をあけて並ぶ複数個所においてカシメ接合されている。このカシメ接合(本実施形態の例ではTOX(登録商標))によって生じる接合部位の凸部(図10に示す例では、ターン部234の内側において突出する部位)201の突出方向の寸法αは、正極22の厚さ寸法以下である。
本実施形態の電極体2では、折り返し部23が、集電片27のY軸方向の一方の端縁271に沿って折り返されている。即ち、集電片27のY軸方向の一方の端縁271は、折り返し部23のターン部234に沿っている。
電極体2において、各集電片27の負極21(ターン部234)から突出している部位は、X軸方向から見て重なっている。このつづら折り状態の負極21の第一端縁216から突出している複数の集電片27は、束ねられ、外部端子4と集電体5を介して接続されている(図3参照)。本実施形態の集電片27の束は、溶接によって集電体5に接続されている。
正極22は、図5、図6、図11、及び図12にも示すように、金属箔221と、金属箔221の両面のそれぞれに重ねられる正極活物質層222と、を有する。即ち、正極22は、一つの金属箔221と一対の正極活物質層222とを有する。この正極22の厚さは、100〜600μm程度である。本実施形態の金属箔221は、例えば、アルミニウム箔である。この金属箔221の厚さは、5〜50μm程度である。正極22は、つづら折り状態の負極21において、X軸方向に隣り合う平坦部233間のそれぞれに配置されている。このため、本実施形態の電極体2は、複数の正極22を有している。
正極活物質層222は、正極活物質と、バインダーと、を有する。この正極活物質層222の厚さは、50〜300μm程度である。
本実施形態の正極活物質は、例えば、リチウム金属酸化物である。具体的に、正極活物質は、例えば、LiaMebOc(Meは、1又は2以上の遷移金属を表す)によって表される複合酸化物(LiaCoyO、LiaNixO、LiaMnzO、LiaNixCoyMnzO等)、LiaMeb(XOc)d(Meは、1又は2以上の遷移金属を表し、Xは例えばP、Si、B、Vを表す)によって表されるポリアニオン化合物(LiaFebPO、LiaMnbPO、LiaMnbSiO、LiaCobPOF等)である。本実施形態の正極活物質は、LiNi1/3Co1/3Mn1/3である。
正極活物質層222に用いられるバインダーは、負極活物質層212に用いられたバインダーと同様のものである。本実施形態のバインダーは、ポリフッ化ビニリデンである。
正極活物質層222は、ケッチェンブラック(登録商標)、アセチレンブラック、黒鉛等の導電助剤をさらに有してもよい。本実施形態の正極活物質層222は、導電助剤としてアセチレンブラックを有する。
具体的に、複数の正極22のそれぞれは、正極本体(電極本体)223と、正極本体223の周縁から延びる正極タブ224と、を有する。詳しくは、複数の正極22のそれぞれは、矩形状の正極本体(電極本体)223と、正極本体223の矩形状の輪郭を構成する一辺から突出する(本実施形態の例では、Z軸方向の端縁からZ軸方向に延びる)正極タブ224と、を有する。本実施形態の正極本体223は、Y軸方向に長い矩形状である。正極本体223では、金属箔221の両面が正極タブ224を残して正極活物質層222に覆われ、正極タブ224では、金属箔221が露出している。即ち、正極タブ224は、正極活物質層222を有しない。
正極本体223における正極活物質層222は、X軸方向に対向する(詳しくは、セパレータ25を介して対向する)負極21の負極活物質層212よりZ軸方向の寸法が小さい。
電極体2において、各正極22の正極タブ224は、X軸方向から見て重なっている。本実施形態の正極22では、各正極タブ224は、正極本体223のZ軸方向の一方(図5における上側)の端縁におけるY軸方向の他方(集電片27の取り付けられた位置とは反対側:図5における左側)の端部からZ軸方向に延びている。この複数の正極本体223のそれぞれから延びている正極タブ224は、束ねられ、外部端子4と集電体5を介して接続されている。本実施形態の正極タブ224の束は、集電片27の束と同様に、溶接によって集電体5と接続されている(図3参照)。
セパレータ25は、絶縁性を有する部材であり、負極21と正極22との間に配置される。これにより、電極体2において、負極21と正極22とが互いに絶縁される。また、セパレータ25は、ケース3内において、電解液を保持する。これにより、蓄電素子1の充放電時において、セパレータ25を挟んで対向する負極21と正極22との間を、リチウムイオンが移動可能となる。
このセパレータ25は、帯状であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、ポリアミドなどの多孔質膜によって構成される。本実施形態のセパレータ25は、SiO粒子、Al粒子、ベーマイト(アルミナ水和物)等の無機粒子を含んだ無機層を、多孔質膜によって形成された基材の上に設けることで形成されている。本実施形態のセパレータ25の基材は、例えば、ポリエチレンによって形成される。
本実施形態のセパレータ25は、正極22を覆っている。具体的に、セパレータ25は、正極本体223全体をX軸方向に挟み込むように覆っている。このセパレータ25は、図5、図10〜図12に示すように、矩形状のものを、間に正極22を挟み込むようにして長尺方向の中央部で折り返し、四辺(各縁部の接合代同士)を接合(接着、溶着等)されている。このとき、正極タブ224は、折り返されたセパレータ25から突出し(図5参照)、前記接合は、正極タブ224を避けて行われている。これにより、正極22の周縁とセパレータ25の周縁との間に、接合部位(正極22が挟まれていない部位)251が形成される。
この正極22を挟み込んだ状態のセパレータ25は、X軸方向から見て矩形状であり、Z軸方向の寸法は、負極21のZ軸方向の寸法より大きく、Y軸方向の寸法は、平坦部233の寸法より大きい。上述のように、本実施形態の電極体2では、正極22と、この正極22を挟み込んだ状態のセパレータ25とが、枚葉状部材26を構成している。
複数の枚葉状部材26のそれぞれは、上述のように、Y軸方向の一方の端縁(ターン部234側の端縁)がターン部234の内側(Y軸方向の奥)に当接若しくは近接するように、各折り返し部23の間に配置されている(図10参照)。
図1〜図4に戻り、ケース3は、開口を有するケース本体31と、ケース本体31の開口を塞ぐ(閉じる)蓋板32と、を有する。このケース3では、ケース本体31と蓋板32とによって内部空間が画定される。ケース3は、この内部空間に、電極体2と共に電解液を収容する。
この電解液は、非水溶液系電解液である。この電解液は、有機溶媒に電解質塩を溶解させることによって得られる。有機溶媒は、例えば、プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネートなどの環状炭酸エステル類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート類である。電解質塩は、LiClO、LiBF、及びLiPF等である。本実施形態の電解液は、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートを、エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:エチルメチルカーボネート=3:2:5の割合で調整した混合溶媒に、1mol/LのLiPFを溶解させたものである。
ケース3は、上記の電解液に耐性を有する金属によって形成される。本実施形態のケース3は、例えば、アルミニウム、又は、アルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料によって形成される。
ケース本体31は、板状の閉塞部311と、閉塞部311の周縁に接続される筒状の胴部(周壁)312と、を備える。
閉塞部311は、ケース本体31が開口を上に向けた姿勢で配置されたときにケース本体31の下端に位置する(即ち、前記開口が上を向いたときのケース本体31の底壁部となる)部位である。本実施形態の閉塞部311は、矩形状である。
胴部312は、角筒形状、より詳しくは、偏平な角筒形状を有する。胴部312は、閉塞部311の周縁における長辺から延びる一対の長壁部313と、閉塞部311の周縁における短辺から延びる一対の短壁部314とを有する。短壁部314が一対の長壁部313の対応(詳しくは、X軸方向に対向)する端部同士をそれぞれ接続することによって、角筒状の胴部312が形成される。
以上のように、ケース本体31は、開口方向(Z軸方向)における一方の端部が塞がれた角筒形状(即ち、有底角筒形状)を有する。
蓋板32は、ケース本体31の開口を塞ぐ部材である。この蓋板32の輪郭形状は、ケース本体31の開口周縁部310(図2参照)に対応した形状である。即ち、蓋板32は、Y軸方向に長い矩形状の板材である。
以上のように構成されるケース3には、負極21の各平坦部233が長壁部313と平行(略平行)となる(即ち、各ターン部234が短壁部314と対向する)ように、絶縁部材6に覆われた状態の電極体2が収容される(図2〜図4参照)。
外部端子4は、他の蓄電素子の外部端子又は外部機器等と電気的に接続される部位である。このため、外部端子4は、導電性を有する部材によって形成される。また、外部端子4は、溶接性の高い金属材料によって形成される。例えば、正極の外部端子4は、アルミニウム又はアルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料によって形成され、負極の外部端子4は、銅又は銅合金等の銅系金属材料によって形成される。本実施形態の外部端子4は、少なくとも一部がケース3の外部に露出した状態で蓋板32に取り付けられる。
絶縁部材6は、絶縁性を有する樹脂によって形成されている。具体的に、絶縁部材6は、図2〜図4に示すように、所定の形状に裁断された絶縁性を有するシート状の部材を折り曲げることによって袋状に形成されている。本実施形態の絶縁部材6は、ケース3に沿った形の袋状である。
次に、蓄電素子1の製造方法について説明する。
先ず、電極体2が形成される。具体的には、集電片27が、その一部を負極21の第一端縁216から突出させた状態で、負極21の所定位置(折り返されたときにターン部234となる位置)にカシメ接合によって取り付けられる。複数の集電片27のそれぞれが負極21の所定位置に取り付けられると、負極21が集電片27のY軸方向の一方の端縁271(図8及び図10参照)を基点に(例えば、図7の山折り線21Aの上に位置する集電片27の端縁271に沿って)折り返され、これにより、一つの折り返し部23が形成される。本実施形態の製造方法では、枚葉状部材26を挟み込むように、負極が集電片27の前記一方の端縁271を基点に折り返される。続いて、枚葉状部材26を挟み込むように、Y軸方向の他方側の所定位置(例えば、図7の谷折り線21Bの位置)において負極21が折り返される。この折り返しが繰り返され、負極21がつづら折り状態に折り畳まれると共に、各折り返し部23の間に枚葉状部材26が挟み込まれることで、電極体2が完成する。
次に、外部端子4、集電体5等が蓋板32に組み付けられる。続いて、電極体2の集電片27の束と、正極タブ224の束とが、蓋板32に組付けられている集電体5に溶接される。
電極体2、外部端子4、及び集電体5等が蓋板32に取り付けられると、絶縁部材6が電極体2に被せられ、蓋板32がケース本体31の開口周縁部310に当接するまで、該蓋板32に組付けられた電極体2がケース本体31の開口部から挿入される。蓋板32がケース本体31の開口周縁部310に当接すると、蓋板32とケース本体31の開口周縁部310との境界部が溶接(レーザ溶接等)される。
蓋板32とケース本体31とが溶接されると、電解液が蓋板32の注液孔からケース3の内部に注入(注液)され、注液の完了後に、注液孔が封止される。これにより、蓄電素子1が完成する。
以上の蓄電素子1によれば、集電片27を負極21に取り付けるという簡単な構成で、負極21から電流を取り出すことができる。即ち、本実施形態の蓄電素子1によれば、Z軸方向の全域に負極活物質層212を有する負極21に適した集電構造が得られる。
本実施形態の蓄電素子1では、集電片27は、少なくともその一部が正極22と対向しない状態で、ターン部234の内側に取り付けられている。このため、X軸方向(負極21の平坦部233と正極22との対向方向)から見て、折り返し部23の間に配置された正極22が集電片27と重ならない、又は、正極22が集電片27と重なったとしても、正極22のターン部234側の端部のみが重なるため、負極21と正極22との対向面積の減少が抑えられる。これにより、正極22と集電片27との重なりに起因(換言すると、負極21と正極22との対向面積の減少に起因)する蓄電素子1の電池容量の低下が抑えられる。
本実施形態の蓄電素子1では、前記集電片27は、負極活物質層212に重ねられた状態でターン部234に取り付けられている。
かかる構成によれば、負極21に取り付けられた集電片27の周囲に金属箔211が露出する領域がないため、折り返し部23の間に配置される正極22の位置ずれや膨張によって該正極22がターン部234に接近したときの該負極21と金属箔211との間の電流集中の発生を防ぐことができる。具体的には、以下の通りである。
図13に示すように、負極21における集電片27の被取付領域217が活物質層を有しない構成(金属箔211によって構成されている)の場合、この被取付領域は、集電片27を取り付ける際のマージンを含むため、集電片27の取り付け部位(負極21と重なる部位)より大きい。このため、負極21に取り付けられた集電片27と負極活物質層212との間に隙間(前記マージンに相当する隙間)218が生じ、該隙間218から金属箔211が露出する。この状態で、折り返し部23の間に配置される正極22の位置ずれや膨張によって該正極22がターン部234(前記露出した金属箔211)に接近すると(図13の矢印参照)、該正極22と集電片27の周囲で(隙間218から)露出する金属箔211との間において電流集中が発生する。
しかし、本実施形態の負極21によれば、負極21の被取付領域(ターン部234)に負極活物質層212があるため、負極21に取り付けられた状態の集電片27の周囲に金属箔211の露出する領域(前記マージンに相当する領域)が生じない。これにより、正極22のずれや膨張による該正極22と金属箔211(集電片27の周囲に露出する金属箔211)との間の電流集中の発生を防ぐことができる。即ち、隙間218が生じていて金属箔211が露出していた場合にこの露出した金属箔211と正極22との間において電流集中が生じる位置まで正極22がターン部234側(集電片27側)に移動又は膨張したとしても、本実施形態の負極21では金属箔211の全域が負極活物質層212に覆われている(露出していない)ため、該正極22と負極21の金属箔211との間に電流集中が生じない。
また、本実施形態の蓄電素子1において、集電片27は、ターン部234において、Z軸方向における第一端縁216より第二端縁215側の部位に取り付けられている。かかる構成では、集電片27の先端(負極21からの突出方向の先端)から負極21との接合位置(最も第一端縁216側の接合部位20)までの部位の長さ寸法が、集電片27が負極21の第一端縁216から延びている(前記端縁に固定されている)場合に比べて長い。このため、電極体2に対して集電片27の先端側が突出方向と交差する方向に動いたときの該集電片27に生じる前記先端側の移動に起因する応力が抑えられる。
このとき、集電片27のうちターン部234の内側に位置している部位は、X軸方向において、最大で正極22の厚み分、ターン部234の内側を移動し得る。この移動に起因する応力を効果的に抑えるため、Z軸方向において、第一端縁216から集電片27が取り付けられる部位までの間隔は、正極22の厚み以上であるとよい。
尚、集電片27がターン部234の第一端縁216より第二端縁215側の部位に取り付けられる場合、負極21がつづら折り状態であり、X軸方向に隣り合う集電片27同士が接合されている構成が好ましい。かかる構成によれば、隣り合う集電片27に引っ張られることに伴う応力が抑制される。
また、本実施形態の蓄電素子1では、折り返し部23は、集電片27の端縁271に沿って折り返されている。このように、集電片27の端縁271がターン部234に沿っているため、集電片27のターン部234側への移動がターン部234によって規制され、これにより、集電片27がずれ難い。
また、本実施形態の蓄電素子1の製造方法によれば、負極21を集電片27の端縁271に沿って折り返すため、負極21を折り返す際の折目位置の位置決めが容易になる。
尚、本発明の蓄電素子1及び蓄電素子1の製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
集電片と負極との接合部位(カシメ接合による接合部位)の具体的な形状は、限定されない。本実施形態の凸部201は、ターン部234の内側に向けてX軸方向に突出しているが、この構成に限定されない。凸部201は、ターン部234の外側に向けてX軸方向に突出してもよい。また、本実施形態の凸部201の突出方向の寸法αは、正極22の厚さ寸法以下であるが、この構成に限定されない。凸部201の突出方向の寸法αは、正極22の厚さ寸法より大きくてもよい。
尚、凸部201がターン部234の内側に向けてX軸方向に突出し、且つ、該ターン部234の内側のZ軸方向の同じ位置に凸部201が一つしかない場合には、凸部201の突出方向の寸法αが枚葉状部材26又は正極22の厚さ寸法以下が好ましい。これは、電極体2のX軸方向の寸法が大きくならないためである。また、図14に示すように、二つの凸部201がターン部234の内側において対向するようにX軸方向にそれぞれ突出している場合には、各凸部201の突出方向の寸法αが、枚葉状部材26の厚さ寸法又は正極22の厚さ寸法以下であれば、電極体2のX軸方向の寸法が大きくならない。
上記実施形態の蓄電素子1における負極21と集電片27との接合は、TOX(登録商標)によるカシメ接合であるが、この構成に限定されない。カシメ接合は、例えば、複数の針を刺す(貫通させる)ことによって接合する針カシメ等の他のカシメによる接合でもよい。
上記実施形態の集電片27の接合部位では、負極21と集電片27とがカシメられているが、この構成に限定されない。前記接合部位では、図15に示すように、負極(第一の電極)21と、セパレータ25と、集電片27とが、カシメられていてもよい。
また、上記実施形態の蓄電素子1では、一方の電極(上記実施形態の例では負極21)がつづら折り状態であるが、この構成に限定されない。電極体2において、一方の電極が少なくとも一つの折り返し部23を有していればよい。
例えば具体的には、図16に示すように、電極体2は、それぞれが独立した負極21によって構成される複数の折り返し部23を有していてもよい。この場合、Y軸方向の両端に集電片27が位置することになるため、正極22の正極タブ224は、前記両端の集電片27を避けた位置(X軸方向から見て前記両端の集電片27と重ならない位置)に配置される。かかる構成によっても、集電片27がターン部234の内側に取り付けられた折り返し部23において、X軸方向(負極21の平坦部233と正極22との対向方向)から見て、折り返し部23の間に配置された正極22が集電片27と重ならない、又は、正極22が集電片27と重なったとしても、正極22のターン部234側の端部のみが重なるため、負極21と正極22との対向面積の減少が抑えられる。これにより、正極22と集電片27との重なりに起因(換言すると、負極21と正極22との対向面積の減少に起因)する蓄電素子1の電池容量の低下が抑えられる。
上記実施形態の蓄電素子1では、セパレータ25は、正極22と共に枚葉状部材26を構成しているが、この構成に限定されない。負極21と同様の長尺なセパレータ25が、負極21に固定(貼り付け等)される構成等でもよい。
上記実施形態の蓄電素子1は、第一の電極21が負極で、第二の電極22が正極であるが、この構成に限定されない。第一の電極21が正極で、第二の電極22が負極でもよい。
上記実施形態の蓄電素子1の集電片27(詳しくは、集電片27の負極21と重なる部位)は、負極21の全幅を横切るように配置されている、即ち、負極21の第一端縁216から第二端縁215までZ軸方向に延びているが、この構成に限定されない。集電片27は、第一端縁216からZ軸方向の途中位置まで延びていてもよい。
上記実施形態の負極21におけるターン部234では、金属箔211のターン部234の内側を向いた面のZ軸方向の全域に負極活物質層212が重ねられているが、この構成に限定されない。負極活物質層212は、前記内側を向いた面において、Z軸方向の少なくとも一部に重ねられていればよい。
上記実施形態の蓄電素子1では、集電片27は、Y軸方向の寸法が枚葉状部材26における接合部位251の寸法よりも小さく、且つY軸方向の全域で接合部位251と対向しているが、この構成に限定されない。集電片27は、枚葉状部材26のターン部234側の端部における出代部(セパレータ25の間に正極22が挟まれていない部位)の少なくとも一部と対向していればよい。かかる構成によれば、集電片27のY軸方向の全域が枚葉状部材26に含まれる正極22と対向する場合に比べ、蓄電素子1の容量低下が抑制される。この場合、前記出代部のY軸方向の寸法が、集電片27のY軸方向の寸法より大きく、且つ、集電片27のY軸方向の全域が前記出代部と対向することで、集電片27による負極21と正極22との対向面積の減少がより効果的に抑えられる。これにより、蓄電素子1の容量低下がより効果的に抑制される。
また、上記実施形態においては、蓄電素子が充放電可能な非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)として用いられる場合について説明したが、蓄電素子の種類や大きさ(容量)は任意である。また、上記実施形態において、蓄電素子の一例として、リチウムイオン二次電池について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、種々の二次電池、その他、一次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタの蓄電素子にも適用可能である。
蓄電素子(例えば電池)1は、図17に示すような蓄電装置(蓄電素子が電池の場合は電池モジュール)11に用いられてもよい。蓄電装置11は、少なくとも二つの蓄電素子1と、二つの(異なる)蓄電素子1同士を電気的に接続するバスバ部材12と、を有する。この場合、本発明の技術が少なくとも一つの蓄電素子1に適用されていればよい。
1…蓄電素子、2…電極体、20…接合部位、201…凸部、21…負極(第一の電極)、21A…山折り線、21B…谷折り線、211…金属箔、212…負極活物質層、215…第二端縁、216…第一端縁、217…被取付領域、218…隙間、22…正極(第二の電極)、221…金属箔、222…正極活物質層、223…正極本体、224…正極タブ、23…折り返し部、23A…第一折り返し部、23B…第二折り返し部、231、231A、231B…第一の面、232、232A、232B…第二の面、233、233A、233B…平坦部、234、234A、234B…ターン部、25…セパレータ、251…接合部位、26…枚葉状部材、27…集電片、271…集電片の端縁、3…ケース、31…ケース本体、310…開口周縁部、311…閉塞部、312…胴部、313…長壁部、314…短壁部、32…蓋板、4…外部端子、5…集電体、6…絶縁部材、11…蓄電装置、12…バスバ部材、500…電池、501…負極電極板(長尺電極板)、502…銅箔、503…負極活物質層、504…正極電極板(短冊状電極板)、505…アルミニウム箔、506…正極活物質層、507…セパレータ、508…一体長尺物、S…旋回軸、α…凸部の突出方向の寸法

Claims (6)

  1. ターン部で折り返されている折り返し部を有する第一の電極と、前記第一の電極と極性の異なる第二の電極、及び該第二の電極を挟み込んだ状態のセパレータを有し、前記折り返し部の内側に配置される枚葉状部材と、を有する電極体を備え、
    前記第一の電極は、前記折り返し部に沿って延びる金属箔と、少なくとも該金属箔における前記第二の電極に対向する面において前記ターン部のターン軸の延びる方向の全域に重ねられる活物質層と、を有し、
    前記電極体は、前記第一の電極に取り付けられ且つ該第一の電極から前記ターン軸の延びる方向に突出する集電片も有し、
    前記枚葉状部材は、前記ターン部側の端部に出代部を有し、
    前記出代部は、前記セパレータにおいて前記第二の電極を挟んでいない部位によって構成され、
    前記集電片は、前記ターン部の内側に取り付けられると共に、前記出代部の少なくとも一部と対向している、蓄電素子。
  2. 前記第一の電極は、前記ターン部の内側の少なくとも一部において、前記第二の電極と対向しておらず、
    前記集電片は、少なくともその一部が前記第二の電極と対向しない状態で、前記ターン部の内側に取り付けられる、請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記集電片は、前記活物質層に重ねられた状態で前記ターン部に取り付けられている、請求項2に記載の蓄電素子。
  4. 前記集電片は、前記折り返し部において、前記ターン軸の延びる方向における該集電片の突出側の第一端縁から該第一端縁と反対の第二端縁側に間隔をあけた部位に取り付けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  5. 記折り返し部は、前記集電片の端縁に沿って折り返されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  6. 第一方向に延びる第一の電極に、前記第一方向と直交する第二方向に延びる集電片をその一部が前記第一の電極から突出した状態で取り付けることと、
    前記第一の電極を前記集電片の前記第一方向における一方の端縁に沿って折り返すことによってターン部で折り返されている折り返し部を形成することと、
    前記第一の電極と極性の異なる第二の電極と、該第二の電極を挟み込んだ状態のセパレータとを有する枚葉状部材を、前記折り返し部の内側に配置することと、を備え
    前記枚葉状部材は、前記ターン部側の端部に出代部を有し、
    前記出代部は、前記セパレータにおいて前記第二の電極を挟んでいない部位によって構成され、
    前記集電片は、前記出代部の少なくとも一部と対向している、蓄電素子の製造方法。
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