JP6951684B2 - 蓄電素子の製造方法、及び蓄電素子 - Google Patents

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Description

本発明は、折り返された第一の電極の内側に第二の電極が配置された電極体を備える蓄電素子に関する。
従来から、負極電極板及び正極電極板の一方の電極板がつづら折り状に積層されているリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」と称する)が知られている(特許文献1参照)。具体的に、この電池は、図17に示すように、負極電極板101と、正極電極板105と、両電極板101、105間に挿入されたセパレータ108とが、交互に積層されて構成された電極積層体である。
負極電極板101は、両面でセパレータ108と密着しており、長手方向に所定間隔で交互に折り畳まれてつづら折り状に積層された長尺の可撓性材料からなる電極板(長尺電極板と称する)である。
また、負極の長尺電極板101は、図18に示すように、銅箔102の両面に形成された負極活物質層103と、銅箔102における負極活物質層103からつづら折りの折り目の延伸方向に沿った両方向のうち一方側へ突出した部分だけで構成される負極端子部104とをもつ。
図17に戻り、セパレータ108は、長尺の絶縁膜からなり、その厚さ方向に電荷の移動が可能な電池用セパレータである。このセパレータ108は、負極の長尺電極板101の両面に接して折り畳まれている。具体的に、セパレータ108は、長尺電極板101の銅箔102のうち、負極活物質層103の形成されている部分を両面から包み込んでいる。即ち、長尺電極板101とその両面を包むセパレータ108とは一体化して一体長尺物109を形成している。
正極電極板105は、両面でセパレータ108に密着しており、多数の互いに独立した短冊形状の電極板(短冊状電極板と称する)105である。正極の各短冊状電極板105は、アルミニウム箔106の両面に形成された正極活物質層107をもつ。
そして、長尺電極板101とセパレータ108とからなる一体長尺物109に対し、その両側から多数の短冊状電極板105が交互に積層されて電池100が構成されている。即ち、一枚の一体長尺物109と多数の短冊状電極板104との積層に際し、一体長尺物109はつづら折りに折り畳まれ、その間に短冊状電極板104が両側から挿入されて一体長尺物109に挟持された構造を電池100は持っている。
ところで、上記構成の電池100では、長尺電極板101全体、すなわち、負極活物質層103と負極端子部104とが圧延された後、該長尺電極板101が前記長手方向における所定間隔で交互に折り畳まれている。
しかしながら、長尺電極板101では、負極活物質層103が形成されている部分の厚みが銅箔102だけの負極端子部104の厚みよりも大きくなっているため、長尺電極板101全体が圧延されると、負極活物質層103が外側に膨らむようにして湾曲する。
このように、前記長手方向に直交する直交方向で並ぶ各端辺のそれぞれの長さが異なる長尺電極板101が前記長手方向に直交する方向に延びる折線に沿って折り畳まれると、折線を基準とする一方側の部分と他方側の部分とで重なり合わない部分が生じる(いわゆる、積層ずれが生じる)ため、電析が発生し易くなる。
特開2014−103082号公報
そこで、本実施形態は、折り返した電極の積層ずれを抑制できる蓄電素子の製造方法、及び蓄電素子を提供することを目的とする。
本発明の蓄電素子の製造方法は、
シート状の電極であって、第一の辺と該第一の辺よりも長尺な第二の辺とが間隔をあけて並ぶ電極をターンさせることによって、前記第一の辺から前記第二の辺に亘って延びるターン部と、該ターン部によって接続され且つ互いに対向する一対の平坦部とを形成することを備え、
前記ターン部と前記平坦部を形成するときに、前記第一の辺で構成される前記各平坦部の第一の端縁よりも前記第二の辺で構成される前記各平坦部の第二の端縁の方が長尺となり、且つ前記一対の平坦部が前記ターン部を中心として対称又は略対称な形状となるように前記第一電極をターンさせる。
上記構成の蓄電素子の製造方法では、間隔をあけて並ぶ第一の辺と第二の辺の長さが異なる電極を、各平坦部の第一の端縁よりも第二の端縁の方が長尺となり、且つ一対の平坦部がターン部を中心として対称な形状となるようにしてターンさせるため、第二の辺が直線でない電極であっても、一対の平坦部の位置ずれ、すなわち、第一電極の積層ずれを抑えることができる。
本実施形態の蓄電素子は、
シート状の電極を有する電極体を備え、
前記電極は、互いに対向する一対の平坦部と、該一対の平坦部の端部同士を接続するターン部とを有し、
前記平坦部は、前記ターン部のターン軸が延びる方向で並ぶ第一の端縁と第二の端縁とを有し、
前記電極は、前記一対の平坦部が対向する方向から見て前記第一の端縁よりも前記第二の端縁が長尺であり、且つ展開された状態で前記ターン部を中心として対称又は略対称な形状となるように構成されている。
上記構成の蓄電素子によれば、シート状の電極が、前記一対の平坦部が対向する方向から見て前記第一の端縁よりも前記第二の端縁が長尺であり、且つ展開された状態で前記ターン部を中心として対称又は略対称な形状となるように構成されているため、第二の辺が直線状でない電極によって電極体が構成されていても、対向する一対の平坦部の位置ずれ、すなわち、第一電極の積層ずれが抑えられる。
また、前記蓄電素子は、
電解液及び前記電極体を収容する有底形状のケースを備え、
前記平坦部の前記第二の端縁が前記第一の端縁よりも前記ケースの底壁部側に配置されていてもよい。
以上より、本実施形態の蓄電素子の製造方法、及び蓄電素子によれば、折り返した電極の積層ずれを抑制できる。
図1は、本実施形態に係る蓄電素子の斜視図である。 図2は、前記蓄電素子の分解斜視図である。 図3は、図1のIII−III位置における断面図である。 図4は、電極体を説明するための斜視図である。 図5は、図4のV−V位置における断面模式図である。 図6は、負極の構成を説明するための図である。 図7は、折線に沿って折り返される前の負極の部分拡大図である。 図8は、折線に沿って折り返した状態の負極の部分拡大図である。 図9は、つづら折り状態の負極の構成を説明するための斜視図である。 図10は、折り返し部を説明するための斜視図である。 図11は、正極及びセパレータを含む短冊状部材の構成を説明するための図である。 図12は、正極及びセパレータを含む短冊状部材の構成を説明するための図である。 図13は、電池ケース内に収容された状態の電極体の説明図である。 図14は、電極体と被覆部材との位置関係を示す断面図である。 図15は、他実施形態に係る電極体の構成を示す断面図である。 図16は、前記蓄電素子を備える蓄電装置の斜視図である。 図17は、従来の電池の積層構成を模式的に示す断面図である。 図18は、従来の電池の長尺電極板を模式的に示した斜視図である。
以下、本発明に係る蓄電素子の一実施形態について、図1〜図14を参照しつつ説明する。蓄電素子には、一次電池、二次電池、キャパシタ等がある。本実施形態では、蓄電素子の一例として、充放電可能な二次電池について説明する。尚、本実施形態の各構成部材(各構成要素)の名称は、本実施形態におけるものであり、背景技術における各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
本実施形態の蓄電素子は、非水電解質二次電池である。より詳しくは、蓄電素子は、リチウムイオンの移動に伴って生じる電子移動を利用したリチウムイオン二次電池である。この種の蓄電素子は、電気エネルギーを供給する。蓄電素子は、単一又は複数で使用される。具体的に、蓄電素子は、要求される出力及び要求される電圧が小さいときには、単一で使用される。一方、蓄電素子は、要求される出力及び要求される電圧の少なくとも一方が大きいときには、他の蓄電素子と組み合わされて蓄電装置に用いられる。前記蓄電装置では、該蓄電装置に用いられる蓄電素子が電気エネルギーを供給する。
蓄電素子は、図1〜図3に示すように、電極体2と、電極体2の少なくとも一部を覆う被覆部材6と、電解液と、電極体2、被覆部材6及び電解液を収容するケース3と、を備える。また、蓄電素子1は、少なくとも一部が外部に露出する外部端子4と、電極体2と外部端子4とを接続する集電体5等も、備える。本実施形態の蓄電素子1では、電極体2とケース3との間に配置される絶縁部材が被覆部材6を兼ねている。以下では、被覆部材6と称する。また、各図においては、構造を示すために、電極体2を構成する電極等の厚さを誇張して表す等、電極体2の構成を模式的に表している。
電解液は、非水溶液系電解液である。この電解液は、有機溶媒に電解質塩を溶解させることによって得られる。有機溶媒は、例えば、プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネートなどの環状炭酸エステル類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート類である。電解質塩は、LiClO、LiBF、及びLiPF等である。本実施形態の電解液は、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートを、エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:エチルメチルカーボネート=3:2:5の割合で調整した混合溶媒に、1mol/LのLiPFを溶解させたものである。
電極体2は、図4及び図5にも示すように、第一の電極21と、第一の電極21と極性の異なる第二の電極22と、第一の電極21と第二の電極22との間に配置されるセパレータ25と、を有する。本実施形態の電極体2では、第一の電極21は、負極であり、第二の電極22は、正極である。
負極21は、長尺な帯状の金属箔211と、金属箔211の両面のそれぞれに重ねられる負極活物質層212と、を有する。そのため、負極21は、長尺な帯状(シート状)であり、さらに、金属箔211に負極活物質層212が重ねられた塗工部213を有する(図6参照)。
金属箔211は、例えば、銅箔である。
負極活物質層212は、負極活物質と、バインダーと、を有する。
負極活物質は、例えば、グラファイト、難黒鉛化炭素、及び易黒鉛化炭素などの炭素材、又は、ケイ素(Si)及び錫(Sn)などのリチウムイオンと合金化反応を生じる材料である。本実施形態の負極活物質は、グラファイトである。
負極活物質層212に用いられるバインダーは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレンとビニルアルコールとの共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレンブタジエンゴム(SBR)である。本実施形態のバインダーは、ポリフッ化ビニリデンである。
負極活物質層212は、ケッチェンブラック(登録商標)、アセチレンブラック、黒鉛等の導電助剤をさらに有してもよい。本実施形態の負極活物質層212は、導電助剤を有していない。
図6に示すように、塗工部213には、輪郭を構成する一辺である第一の辺2130と、該第一の辺の反対側の一辺(すなわち、第一の辺2130に対して間隔をあけて並ぶ一辺)であり且つ該第一の辺2130よりも長尺な第二の辺2131とが含まれている。なお、以下の説明においては、第一の辺2130と第二の辺2131とが並ぶ方向を第一方向と称する場合がある。
第一の辺2130は、第一方向において内側に凹状となるように曲がっている。具体的に、第一の辺2130は、負極21の長手方向における両端側から中央側になるにつれて徐々に前記第一方向における内側に向かうように湾曲している。
一方、第二の辺2131は、前記第一方向において外側に膨らむように曲がっている。具体的に、第二の辺2131は、負極21の長手方向における両端側から中央側になるにつれて徐々に前記第一方向における外側に向かうように湾曲している。
このように、第一の辺2130と第二の辺2131とは、何れも曲線状である。
負極21は、図9にも示すように、折り返し部23を有する。折り返し部23は、図10に示すように、谷折り側の面である第一の面231及び山折り側の面(即ち、第一の面231と反対側の面)である第二の面232をそれぞれ有し且つ第一の面231同士を対向させた一対の平坦部233と、一対の平坦部233の端部同士を接続するターン部234と、を含む。本実施形態の負極21は、ターン部234を反対に向けた状態で隣り合う折り返し部23同士がその一部(平坦部233)を共通させた状態で連続するつづら折り状態(蛇腹状)である。即ち、図9において、一つの折り返し部(第一折り返し部)23Aに着目したときに、第一折り返し部23Aと、その隣(図9における後ろ側)の折り返し部(第二折り返し部)23Bとでは、第一折り返し部23Aのターン部234Aと、第二折り返し部23Bのターン部234Bとの間の平坦部233A、233Bを共通させている。
この場合、図9に示すように、第一折り返し部23Aに着目したときの平坦部233Aでは、第一折り返し部23Aにおける谷折り面側の面が第一の面231Aであり、その反対側の面(山折り側の面)が第二の面232Aである。一方、第二折り返し部23Bに着目したときの平坦部233B(第一折り返し部23Aの平坦部233Aと共通させた平坦部233B)では、第二折り返し部23Bにおける谷折り面側の面が第一の面231Bであり、その反対側の面(山折り側の面)が第二の面232Bである。即ち、第一折り返し部23Aと第二折り返し部23Bとで共通させている平坦部233A、233Bでは、第一折り返し部23Aに着目したときと、第二折り返し部23Bに着目したときとで、第一の面(折り返し部23において向かい合う面)231と第二の面(折り返し部において反対方向を向く面)232とが逆になる。
具体的には、負極21では、帯状の負極21が長尺方向において所定間隔で交互に折り返されることによって、平坦部233とターン部234とが交互に形成されている。即ち、長尺な負極21が、図6に示す長手方向に所定間隔で交互に設定された山折り線21Aの位置と谷折り線21Bの位置とで山折りと谷折りとが交互に繰り返されることによって、つづら折り状態となる。これにより、負極21は、複数の平坦部233と複数のターン部234とを有し、複数の平坦部233のそれぞれは、平行若しくは略平行に並び、複数のターン部234のそれぞれは、隣り合う平坦部233の前記長尺方向の一端側の端部同士と他端側の端部同士とを交互に接続している。
本実施形態の負極21では、上述のように第二の辺2131が長手方向における両端側から中央側になるにつれて徐々に前記第一方向における外側に向かうように湾曲する曲線であるため、山折り線21A、谷折り線21Bは、それぞれ塗工部213の第二の辺2131の形状に合わせて設定された折線L1に基づいて決定されている。
具体的に、折線L1は、図7、図8に示すように、第二の辺2131の接線L2に直交する方向に延びるように設定されており、この折線L1を山折り線21A、又は谷折り線21Bとして負極21が折り返されている。
本実施形態では、負極21が第二の辺2131の接線L2に直交する直交方向に延びる折線L1に沿って折り返されているため、該折線L1を境として一方側の部分(すなわち、負極21の折り返される部分)と、該折線L1を境として他方側の部分(すなわち、折り返された負極21が重ねられる部分)とは、前記折線L1を中心として対称又は略対称となっている。そのため、折り返し部23は、ターン部234が展開されている状態においては、折線L1を中心とする両側の形状が対称であり、ターン部234に連続する一対の平坦部233もまた互いに対称な形状である。
折り返し部23では、図13に示すように、第一の辺2130で構成される第一の端縁235が、前記第一方向において内側に凹状となるように曲がっており、第二の辺2130で構成され且つ前記第一方向で第一の端縁235の反対側に位置する第二の端縁236が、前記第一方向において内側に凹状となるように曲がっている。
なお、第一の端縁235は、前記第一方向及び一対の平坦部233が並ぶ第二方向のそれぞれの方向に対して直交する第三方向における両端側から中央側になるにつれて前記第一方向において徐々に内側に向かうように湾曲した曲線状であり、第二の端縁236は、前記第三方向における両端側から中央側になるにつれて前記第一方向において徐々に外側に向かうように湾曲した曲線状である。
そのため、電極体2がケース3内に挿入された状態においては、第二の端縁236の前記中央部(すなわち、平坦部233のY軸方向における中央部)がケース3の後述する閉塞部311に隣接する位置に配置され、第二の端縁236の前記両端部(すなわち、ターン部234の一端部)が第二の端縁236の前記中央部よりも後述する閉塞部311から離れた位置に配置される。
そして、折り返し部23では、Y軸方向における第二の端縁236の寸法がY軸方向における第一の端縁235の寸法よりも長くなっている。
以下では、前記第二方向を直交座標系におけるX軸方向とし、前記第三方向(図9における左右方向)を直交座標系におけるY軸方向とし、前記第一方向を直交座標系のZ軸方向とする。
複数の平坦部233のそれぞれは、台形状の平坦部本体2331と、平坦部本体2331の矩形状の輪郭を構成する一辺から突出する(本実施形態の例では、Z軸方向の端縁からZ軸方向に延びる)負極タブ2332と、を有する。本実施形態の平坦部本体2331は、Y軸方向に長い矩形状である。平坦部本体2331では、金属箔211の両面が負極タブ2332側の端部を残して負極活物質層212に覆われ、負極タブ2332では、金属箔211が露出している。即ち、負極タブ2332は、負極活物質層212を有しない。
つづら折り状態の負極21において、各平坦部233の負極タブ2332は、X軸方向から見て重なっている。本実施形態の負極21では、各負極タブ2332は、平坦部本体2331のZ軸方向の一方(図9における上側)の端縁におけるY軸方向の一方(図9における右側)の端部からZ軸方向に延びている。この複数の平坦部本体2331のそれぞれから延びている負極タブ2332は、束ねられ、集電体5を介して外部端子4と接続されている(図3参照)。本実施形態の負極タブ2332の束は、集電体5に溶接されている。
複数のターン部234のそれぞれは、つづら折り状態の負極21において、Y軸方向及びZ軸方向に対して傾斜する方向に延びる軸をターン軸S(図9参照)として帯状の負極21が旋回している(換言すると、ターン軸Sに沿った折目が形成されるように折り返されている)部位である。
そのため、ターン部234のそれぞれは、図13に示すように、第一の端縁235側から第二の端縁236側になるにつれて、Y軸方向における外方側に向かうように傾斜している。なお、このターン部234においても、金属箔211の両面が負極活物質層212に覆われている。
正極22は、矩形の平板状であり、また、図4、図5、図11、及び図12にも示すように、金属箔221と、金属箔221の両面のそれぞれに重ねられる正極活物質層222と、を有する。即ち、正極22は、一つの金属箔221と一対の正極活物質層222とを有する。本実施形態の金属箔221は、例えば、アルミニウム箔である。この正極22は、つづら折り状態の負極21において、X軸方向に隣り合う平坦部233間のそれぞれに配置されている。このため、本実施形態の電極体2は、複数の正極22を有している。
なお、本実施形態では、図13に示すように、Y軸方向において、折り返し部23の第一の端縁235の寸法が第二の端縁236の寸法よりも小さくなっているが、該第一の端縁235の寸法が正極本体223の寸法よりも大きくなっている。そのため、正極本体223全体が一対の平坦部233の間に収容されている。
また、Y軸方向における第二の端縁236の寸法(Y軸方向における寸法)が第一の端縁235の寸法よりも大きくなっているため、平坦部233の間に正極22が挿入されている状態においては、折り返し部23の第一の端縁235側の角部237と、正極22の正極タブ224が突出している一辺側の角部225との間隔よりも、折り返し部23の第二の端縁236側の角部238と、正極22の前記一辺とは反対側に位置する角部226との間隔が広くなっている。
正極活物質層222は、正極活物質と、バインダーと、を有する。
本実施形態の正極活物質は、例えば、リチウム金属酸化物である。具体的に、正極活物質は、例えば、LiaMebOc(Meは、1又は2以上の遷移金属を表す)によって表される複合酸化物(LiaCoyO、LiaNixO、LiaMnzO、LiaNixCoyMnzO等)、LiaMeb(XOc)d(Meは、1又は2以上の遷移金属を表し、Xは例えばP、Si、B、Vを表す)によって表されるポリアニオン化合物(LiaFebPO、LiaMnbPO、LiaMnbSiO、LiaCobPOF等)である。本実施形態の正極活物質は、LiNi1/3Co1/3Mn1/3である。
正極活物質層222に用いられるバインダーは、負極活物質層212に用いられたバインダーと同様のものである。本実施形態のバインダーは、ポリフッ化ビニリデンである。
正極活物質層222は、ケッチェンブラック(登録商標)、アセチレンブラック、黒鉛等の導電助剤をさらに有してもよい。本実施形態の正極活物質層222は、導電助剤としてアセチレンブラックを有する。
図4、図5、図11、及び図12に戻り、複数の正極22のそれぞれは、矩形状の正極本体223と、正極本体223の矩形状の輪郭を構成する一辺から突出する(本実施形態の例では、Z軸方向の端縁からZ軸方向に延びる)正極タブ224と、を有する。本実施形態の正極本体223は、Y軸方向に長い矩形状である。正極本体223では、金属箔221の両面が正極タブ224側の端部を残して正極活物質層222に覆われ、正極タブ224では、金属箔221が露出している。即ち、正極タブ224は、正極活物質層222を有しない。
正極本体223における正極活物質層222は、X軸方向に対向する(詳しくは、セパレータ25を介して対向する)平坦部233の負極活物質層212よりY−Z面(Y軸とZ軸とを含む平面)方向において小さい。即ち、正極本体223の正極活物質層222は、全域において平坦部233の負極活物質層212と対向し、平坦部233の負極活物質層212は、周縁部を除いた領域において正極本体223の正極活物質層222と対向する。
電極体2において、各正極22の正極タブ224は、X軸方向から見て重なっている。本実施形態の正極22では、各正極タブ224は、正極本体223のZ軸方向の一方(図11における上側)の端縁におけるY軸方向の他方(平坦部本体2331に対する負極タブ2332の位置とは反対側:図11における左側)の端部からZ軸方向に延びている。この複数の正極本体223のそれぞれから延びている正極タブ224は、束ねられ、集電体5を介して外部端子4と接続されている。本実施形態の正極タブ224の束は、負極タブ2332の束と同様に、集電体5に溶接されている(図3参照)。
セパレータ25は、絶縁性を有する部材であり、負極21と正極22との間に配置される。これにより、電極体2において、負極21と正極22とが互いに絶縁される。また、セパレータ25は、ケース3内において、電解液を保持する。これにより、蓄電素子1の充放電時において、セパレータ25を挟んで対向する負極21と正極22との間を、リチウムイオンが移動可能となる。
このセパレータ25は、帯状であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、ポリアミドなどの多孔質膜によって構成される。本実施形態のセパレータ25は、SiO粒子、Al粒子、ベーマイト(アルミナ水和物)等の無機粒子を含んだ無機層を、多孔質膜によって形成された基材の上に設けることで形成されている。本実施形態のセパレータ25の基材は、例えば、ポリエチレンによって形成される。
本実施形態のセパレータ25は、正極22を覆っている。具体的に、セパレータ25は、正極本体223全体をX軸方向に挟み込むように覆っている。このセパレータ25は、図11及び図12に示すように、矩形状のものを、間に正極22を挟み込むようにして長尺方向の中央部で折り返し、折目方向(Z軸方向)の両端縁(二辺)を接合(接着、溶着等)されている。このとき、正極タブ224は、折り返されたセパレータ25から突出し(図4参照)、前記接合は、正極タブ224を避けて行われている。
この正極22を挟み込んだ状態のセパレータ25は、X軸方向から見て矩形状であり、Z軸方向の寸法は、負極21の平坦部233の寸法より大きく、Y軸方向の寸法は、平坦部233の寸法と同じ若しくは略同じである。以下では、この正極22を挟み込んだ状態のセパレータ25を、短冊状部材27と称することもある。
短冊状部材27は、図14に示すように、X軸方向に隣り合う平坦部233間のそれぞれに配置される。これにより、正極22が、負極21の平坦部233の各面と対向した状態となる。詳しくは、一つの折り返し部23(図14における中央の折り返し部23)に着目したときに、一方(図14の上側)の平坦部233Aがその外側に配置されるセパレータ(第一のセパレータ)25Aと対向し、他方(図14の下側)の平坦部233Bがその外側に配置されるセパレータ(第二のセパレータ)25Bと対向するように、各短冊状部材27が各折り返し部23の間等に配置されている。そして、第一のセパレータ25Aと第二のセパレータ25Bとは、ターン部234に沿って一方の平坦部233Aから他方の平坦部233Bに向かう方向において間隔をあけて配置されている。
図1〜図3に戻り、ケース3は、開口を有するケース本体31と、ケース本体31の開口を塞ぐ(閉じる)蓋板32と、を有する。このケース3では、ケース本体31と蓋板32とによって内部空間が画定される。ケース3は、この内部空間に、電極体2と共に電解液を収容する。このため、ケース3は、電解液に耐性を有する金属によって形成される。本実施形態のケース3は、例えば、アルミニウム、又は、アルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料によって形成される。
ケース本体31は、板状の閉塞部311と、閉塞部311の周縁に接続される筒状の胴部(周壁)312と、を備える。
閉塞部311は、ケース本体31が開口を上に向けた姿勢で配置されたときにケース本体31の下端に位置する(即ち、前記開口が上を向いたときのケース本体31の底壁部となる)部位である。本実施形態の閉塞部311は、矩形状である。
胴部312は、角筒形状、より詳しくは、偏平な角筒形状を有する。胴部312は、閉塞部311の周縁における長辺から延びる一対の長壁部313と、閉塞部311の周縁における短辺から延びる一対の短壁部314とを有する。短壁部314が一対の長壁部313の対応(詳しくは、X軸方向に対向)する端部同士をそれぞれ接続することによって、角筒状の胴部312が形成される。
以上のように、ケース本体31は、開口方向(Z軸方向)における一方の端部が塞がれた角筒形状(即ち、有底角筒形状)を有する。このケース本体31には、負極21の各平坦部233が長壁部313と平行(略平行)となる(即ち、各ターン部234が短壁部314と対向する)ように、電極体2が収容される(図2参照)。
蓋板32は、ケース本体31の開口を塞ぐ部材である。この蓋板32の輪郭形状は、ケース本体31の開口周縁部310(図2参照)に対応した形状である。即ち、蓋板32は、Y軸方向に長い矩形状の板材である。
外部端子4は、他の蓄電素子の外部端子又は外部機器等と電気的に接続される部位である。このため、外部端子4は、導電性を有する部材によって形成される。また、外部端子4は、溶接性の高い金属材料によって形成される。例えば、正極の外部端子4は、アルミニウム又はアルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料によって形成され、負極の外部端子4は、銅又は銅合金等の銅系金属材料によって形成される。本実施形態の外部端子4は、少なくとも一部がケース3の外部に露出した状態で蓋板32に取り付けられる。
被覆部材6は、ターン部234の外側面の少なくとも一部を覆っている。この被覆部材6は、非多孔体である。本実施形態の被覆部材6は、非多孔性のシートであり、絶縁性を有する樹脂によって形成されている。例えば、被覆部材6は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド等によって形成されている。具体的に、被覆部材6は、所定の形状に裁断された絶縁性を有するシート状の部材を折り曲げることによって蓋板32側が開口した袋状に形成されている(図2参照)。本実施形態の被覆部材6は、ケース本体31に沿った形の袋状である。この袋状の被覆部材6には、負極21の各平坦部233が被覆部材6における長壁部313と対応する部位(X軸方向に対向する壁状の部位)と略平行となり、各ターン部234が被覆部材6における短壁部314と対応する部位(Y軸方向に対向する壁状の部位)と対向するように、電極体2が収容される。
本実施形態の被覆部材6は、蓋板32側が開口した袋状であるため、電極体2が収容された状態では、ターン部234のターン方向と直交する方向(Z軸方向)における電極体2の一方(図2における上側)の端部を開放した状態となっている。
本実施形態に係る蓄電素子1の構成は、以上の通りである。続いて、蓄電素子1の製造方法について説明を行う。
蓄電素子1の製造方法に先立ち、電極体2の製造方法について説明する。電極体2の製造方法は、図6乃至図8に示すように、シート状であり且つ第二の辺2131が第一の辺2130よりも長尺な負極21(第一の電極21)をターンさせることによって、第一の辺2130から第二の辺2131に亘って延びるターン部234と、該ターン部234によって接続され且つ互いに対向する一対の平坦部233とを形成することを備えている。
本実施形態では、ターン部234と平坦部233を形成する際、平坦部233の第二の端縁236が第一の端縁235よりも長尺となり、且つ一対の平坦部233がターン部234を中心として対称又は略対称な形状となるように負極21をターンさせている。
また、一対の平坦部233とターン部234とを形成する際においては、負極21に正極22を重ねて配置した後、該正極22上に覆い被せるようにして負極21をターンさせる。これにより、一対の平坦部233の間に正極22が収容される(図14参照)。
なお、負極21をターンさせる場合は、第一の辺2130から第二の辺2131に亘って延びる折線1を設定し、該折線1に沿って負極21をターンさせてもよい。また、本実施形態に係る負極21のように、シートの状態(ターンさせる前の状態)で第二の辺2131が前記Z軸方向において外側に膨らむように湾曲している場合は、第二の辺2131の接線L2に直交する直交方向に延びるように折線L1を設定し、この折線L1に沿って負極21を折り返せばよい。
このようにして、電極体2が製造される。
続いて、上記の方法により製造した電極体2を用いて蓄電素子1を製造する場合は、まず、電極体2の負極タブ2332と、正極タブ224とを、それぞれ異なる外部端子4に電気的に接続する。
外部端子4は、集電体5に接続された状態で蓋板32に取り付けられているため、本実施形態では、電極体2の負極タブ2332と正極タブ224とを、それぞれ異なる集電体5に接続する。すなわち、集電体5を介して電極体2の負極タブ2332と正極タブ224とを、別々の外部端子4に電気的に接続する。
そして、平坦部233の第二の端縁側236を閉塞部311に向けた状態で電極体2をケース本体31内に配置した後、ケース本体31の開口縁部全周と、蓋板32の外周縁部全周とを溶接し、さらに、蓋板32に形成されている貫通孔(所謂、注液口)からケース本体31内に電解液を充填する。
このようにして、蓄電素子1が製造される。
以上のように、本実施形態の蓄電素子1の製造方法によれば、間隔をあけて並ぶ第一の辺2130と第二の辺2131の長さが異なる第一の電極21を、各平坦部233の第一の端縁よりも第二の端縁236の方が長尺となり、且つ一対の平坦部233がターン部234(折線L1)を中心として対称な形状となるようにしてターンさせるため、第二の辺2131が直線でない第一の電極21であっても、一対の平坦部233の位置ずれ、すなわち、第一の電極21の積層ずれを抑えることができる。
また、本実施形態に係る蓄電素子1では、負極21が、前記X軸方向(一対の平坦部233が対向する方向)から見て第一の端縁235よりも第二の端縁236が長尺であり、且つ展開された状態でターン部234を中心として対称又は略対称な形状となるように構成されているため、シートの状態で第二の辺2131が直線状でない負極21によって電極体2が構成されていても、対向する一対の平坦部233の位置ずれ、すなわち、負極21の積層ずれが抑えられる。
なお、本実施形態では、負極21における塗工部213の第二の辺2131が前記第一方向において外側に膨らむように湾曲しているため、該第二の辺2131の接線L2に直交する直交方向に延びるように折線L1が設定され、さらに、この折線L1に沿って負極21が折り返されている。これにより、前記蓄電素子1では、負極21の折線L1を基準とする一方側の部分の全体又は略全体が、負極21の折線L1を基準とする他方側の部分に重なる結果、負極21同士の積層ずれが抑えられている。
また、本実施形態の蓄電素子1では、毛細管現象によってターン部234での電解液の保持量が、平坦部233での電解液の保持量よりも増え易くなるが、折り返し部23では、第二の端縁236が前記第三方向における両端側から中央側になるにつれて前記第一方向において徐々に内側に向かうように湾曲した曲線状となっている。
そのため、前記蓄電素子1では、平坦部233がターン部234よりも閉塞部311側に近い場所に位置しているため、平坦部233での電解液の保持量が増え易くなる結果、ターン部234と平坦部233との電解液の保持量の差が抑えられる。なお、平坦部233の一部が電解液に浸かる場所に位置し、且つターン部234が電解液の液面上に位置するようにケース3内での電解液の液位が設定されていれば、平坦部233の電解液の保持量をより高めることも可能である。
さらに、蓄電素子1の折り返し部23では、第二の端縁236が第一の端縁235に対してY軸方向において外側に広がっているため、正極22に対しても第二の端縁236側の方が第一の端縁235側よりもY軸方向における外側に広がっている。その一方で、第二の端縁236は、前記中央部よりも前記両端の方が閉塞部311から離間するように曲がっているため、第二の端縁236全体が閉塞部311に隣接する位置で真っ直ぐに延びている場合に比べて折り返し部23の第一の端縁235側と正極22との未対向部分が小さくなる。
従って、折り返し部23における正極22と対向していない未対向部分での電荷担体の保持量が過剰になることを避けることができ、これにより、未対向部分で保持している電荷担体の中に正極22に戻らなくなるものが発生することが抑えられる。
また、本実施形態では、Y軸方向において、平坦部233の寸法が塗工部213の寸法よりも小さくなっているが、平坦部233の寸法が正極22の寸法と同一以上であるため、正極22全体が負極21の外側に露出しないように一対の平坦部233の間に収容されている。
さらに、蓄電素子1では、正極22の外部端子4に接続される第二のタブ224側の角部225の周囲よりも、正極22の第二のタブ224側とは反対側の角部226の周囲に電析が発生し易いが、折り返し部23の第二の端縁236側の角部238が正極22の第二のタブ224側とは反対側の角部226に対して遠ざけられているため、折り返し部23での電析の発生が抑えられる。
尚、本発明の蓄電素子は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
上記実施形態では、塗工部213の第二の辺2131が曲線状であったが、この構成に限定されない。例えば、塗工部213の第二の辺2131は、前記第一方向において外側に膨らむように曲がっていれば、折れ線状であってもよい。
上記実施形態では、折り返し部23の第一の端縁235及び第二の端縁236は、曲線状であったが、この構成に限定されない。例えば、折り返し部23の第一の端縁235及び第二の端縁236は、直線状、具体的には、Y軸方向に沿って延びる直線状であってもよい。
また、折り返し部23の第一の端縁235は、X軸方向において内側に凹状となる折線状であってもよいし、第二の端縁236は、X軸方向において外側に膨らむように曲がる折線状であってもよい。
上記実施形態において、Y軸方向における第一の端縁235の寸法が正極本体223の寸法よりも大きくなっていたが、この構成に限定されない。例えば、Y軸方向における第一の端縁235の寸法は、正極本体223と同一であってもよい。
また、上記実施形態の蓄電素子1では、一方の電極(上記実施形態の例では負極21)がつづら折り状態であるが、この構成に限定されない。電極体2において、一方の電極が少なくとも一つの折り返し部23を有していればよい。この場合、折り返し部23の一対の平坦部233の各面231、232が、セパレータ25を介して他方の電極(一方の電極が負極21である場合には正極)と対向し、セパレータ25がターン部234の外側面を覆わない構成となっている。
例えば具体的には、図15に示すように、電極体2は、それぞれが負極21によって構成される複数の折り返し部23を有していてもよい。かかる構成によっても、セパレータ25が各ターン部234の外側面を覆わない構成とすることで、ターン部234の外側面もセパレータ25に覆われている構成に比べ、前記外側面からの電解液の供給が抑えられる。これにより、蓄電素子1の充放電が繰り返されても、負極21において、電解液が十分に供給されないターン部234と、セパレータ25によって電解液が十分に供給される平坦部233と、の間の電荷担体の移動が抑えられ、その結果、負極21における電荷担体の分布の偏り、即ち、蓄電素子1の充放電に寄与しない電荷担体が増加することが抑えられる。
上記実施形態の蓄電素子1では、負極21が少なくとも一つの折り返し部23を有し(上記実施形態では、つづら折り状態であり)、正極22が短冊状であるが、互いが逆の構成、即ち、正極22が少なくとも一つの折り返し部23を有し、負極21が短冊状でもよい。
上記実施形態の蓄電素子1では、ターン部234の外側面の全域がセパレータ25の無い状態であるが、この構成に限定されない。平坦部233から延びているセパレータ25がターン部234の外側面の一部を覆っていてもよい。
また、上記実施形態においては、蓄電素子1が充放電可能な非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)として用いられる場合について説明したが、蓄電素子1の種類や大きさ(容量)は任意である。また、上記実施形態において、蓄電素子1の一例として、リチウムイオン二次電池について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、種々の二次電池、その他、一次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタの蓄電素子にも適用可能である。
蓄電素子(例えば電池)1は、図16に示すような蓄電装置(蓄電素子が電池の場合は電池モジュール)11に用いられてもよい。蓄電装置11は、少なくとも二つの蓄電素子1と、二つの(異なる)蓄電素子1同士を電気的に接続するバスバ部材12と、を有する。この場合、本発明の技術が少なくとも一つの蓄電素子1に適用されていればよい。
1…蓄電素子、2…電極体、3…ケース、4…外部端子、5…集電体、6…被覆部材、11…蓄電装置、12…バスバ部材、21…負極(第一の電極、電極)、21A…山折り線、21B…谷折り線、22…正極(第二の電極、電極)、23…折り返し部、23A…第一折り返し部、23B…第二折り返し部、25…セパレータ、25A…第一のセパレータ、25B…第二のセパレータ、27…短冊状部材、31…ケース本体、32…蓋板、211…金属箔、212…負極活物質層、213…塗工部、221…金属箔、222…正極活物質層、223…正極本体、224…正極タブ、225、226…正極の角部、231、231A、231B…第一の面、232、232A、232B…第二の面、233、233A、233B…平坦部、234、234A、234B…ターン部、235…第一の端縁、236…第二の端縁、237、238…負極の角部、310…開口周縁部、311…閉塞部、312…胴部、313…長壁部、314…短壁部、2130…第一の辺、2131…第二の辺、2331…平坦部本体、2332…負極タブ、L1…折線、L2…接線、S…ターン軸

Claims (3)

  1. シート状の電極であって、第一の辺と該第一の辺よりも長尺な第二の辺とが間隔をあけて並ぶ電極をターンさせることによって、前記第一の辺から前記第二の辺に亘って延びるターン部と、該ターン部によって接続され且つ互いに対向する一対の平坦部とを形成することを備え、
    前記ターン部と前記平坦部を形成するときに、前記第一の辺で構成される前記各平坦部の第一の端縁よりも前記第二の辺で構成される前記各平坦部の第二の端縁の方が長尺となり、且つ前記一対の平坦部が前記ターン部を中心として対称又は略対称な形状となるように前記電極をターンさせる蓄電素子の製造方法。
  2. シート状の電極を有する電極体を備え、
    前記電極は、互いに対向する一対の平坦部と、該一対の平坦部の端部同士を接続するターン部とを有し、
    前記平坦部は、前記ターン部のターン軸が延びる方向で並ぶ第一の端縁と第二の端縁とを有し、
    前記電極体は、前記一対の平坦部が対向する方向から見て前記第一の端縁よりも前記第二の端縁が長尺であり、且つ前記電極が展開された状態で前記ターン部を中心として対称又は略対称な形状となるように構成されている蓄電素子。
  3. 電解液及び前記電極体を収容する有底形状のケースを備え、
    前記平坦部の前記第二の端縁が前記第一の端縁よりも前記ケースの底壁部側に配置されている、請求項2記載の蓄電素子。
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