JP6955549B2 - 切削インサート及びこれを備えた切削工具 - Google Patents

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Description

本態様は、切削加工において用いられる切削インサートに関する。
被削材に転削加工及び旋削加工などの切削加工をする際に切削工具が用いられる。切削工具は、一般的に、ポケットを有するホルダと、このポケットに取り付けられた切削インサートとを備えている。切削インサートとしては、例えば特許文献1に記載のものが知られている、特許文献1に記載の切削インサートは、炭窒化チタンを含有する硬質相及びコバルト及びニッケルの少なくとも一方を含有する結合相を備えたサーメットによって構成されている。
近年、断続切削加工においても高能率で切削加工を行うことが可能な切削インサートが求められている。断続切削加工のような切削加工においては、切削インサートに加わる負荷が大きく、逃げ面でクラックが進展して切刃にチッピングが生じるおそれがある。これは、図8に示すように逃げ面において、結合相の中をクラックが容易に進展するからである。
国際公開2012/086839
一態様に基づく切削インサートは、第1面と、該第1面に隣接した第2面と、前記第1面及び前記第2面が交わる稜線の少なくとも一部に位置する切刃とを有する基体を具備している。また、前記第1面は、前記切刃に沿った第1領域を有し、前記第2面は、前記切刃に沿った第2領域を有している。基体は、炭窒化チタンを含有するとともに平均粒径が0.05〜0.5μmである第1相と、コバルト及びニッケルの少なくとも一方を含有する第2相とを有している。そして、前記第2領域は、前記第1相が凝集し、最大長さが2μm以上の凝集部を複数有している。
一実施形態の切削インサートを示す斜視図である。 図1に示す切削インサートにおけるA1−A1断面の断面図である。 図1に示す切削インサートにおける第2面の拡大図である。 図3と同じ部分を示す拡大図である。 図5(a)〜(d)は、凝集部の最大長さを示す模式図である。 図3に示す切削インサートの変形例における拡大図である。 一実施形態の切削工具を示す斜視図である。 比較例1の切削インサートにおける第2面の拡大図である。
以下、一実施形態の切削インサート1(以下、単にインサート1ともいう。)について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本実施形態を説明する上で必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、インサート1は、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
図1、2に示すように本開示のインサート1は、基体3を具備している。基体3は、四角板形状であって、四角形の第1面5(図1における上面)と、第1面5に隣接した第2面7(図1における側面)と、第1面5及び第2面7が交差する稜線の少なくとも一部に位置する切刃9とを有している。また、基体3の第1面5と下面とを上下に貫通する貫通孔17を有している。
本実施形態の基体3においては、第1面5の外周の全体が切刃9となっていてもよい。インサート1はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、四角形の第1面5における1辺のみ、若しくは、部分的に切刃9を有するものであってもよい。
第1面5は、少なくとも一部にすくい面領域を有している。第1面5における切刃9に沿った第1領域5aは少なくともすくい面領域である。第2面7は、少なくとも一部に逃げ面領域を有している。第2面7における切刃9に沿った第2領域7aは少なくとも逃げ面領域である。言い換えれば、すくい面領域及び逃げ面領域が交差する部分に切刃9が位置している。
図1では、第1面5における第1領域5a及びそれ以外の領域の境界と、第2面7における第2領域7a及びそれ以外の領域の境界とを一点鎖線で示している。図1においては、第1面5及び第2面7が交差する稜線の全てが切刃9である例を示しているため、第1面5において切刃9に沿った環状の一点鎖線が示されている。
基体3の大きさは特に限定されるものではないが、例えば、本実施形態においては、第1面5の一辺の長さが3〜20mm程度に設定される。また、第1面5から第1面5の反対側に位置する面(図1における下面)までの高さは、例えば5〜20mm程度に設定される。
なお、第1領域5aの範囲は、インサート1の形態によって変わりうる。少なくとも、切刃9に沿って切刃9から1mm以内は第1領域5aと判断する。また、第2領域7aの範囲もインサート1の形態によって変わりうる。少なくとも、切刃9に沿って切刃9から1mm以内は第2領域7aと判断する。
図3、4に、本開示のインサート1の第2領域7aの拡大図を示す。本開示の基体3は、主成分として炭窒化チタン(TiCN)を含有するともに平均粒径が0.05〜0.5μmである第1相11を有している。第1相11は、一般的にサーメットにおける硬質相と呼ばれる相である。第1相11は、主成分として炭窒化チタンを含有している。主成分とは、80重量%以上含有していることを意味している。
また、基体3は、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)の少なくとも一方を含有する第2相13を有する。
第2相13は、図3、4における、第1相11以外の部分である。第2相13は、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)の少なくとも一方を含有し、両者の合計量が80質量%以上の結合相を含有している。また、第2相13は、結合相以外にも、固溶体相を含有していてもよい。固溶体相は、例えば、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)の少なくとも一方を含有し、チタンと炭素と窒素を合量で20〜60質量%含有するものが挙げられる。
上記のように、結合相と固溶体相とを含有する場合には、両者を合わせて第2相13と呼ぶ。本開示の図面においては、結合相と固溶体相とを合わせて、第2相13として記載している。
なお、本実施形態における第1相11の粒径の測定は、CIS−019D−2005に規定された超硬合金の平均粒径の測定方法に準じて測定すればよい。
第2相13は、上述したように、一般的にサーメットにおける結合相と呼ばれる領域を含む。結合相は、第1相11を接合する機能を有している。
なお、結合相はチタンを含有していてもよい。結合相がチタンを含有すると、チタンを含有する第1相11と結合相との接合性がよい。
第1相11の平均粒径は、0.05〜0.5μmである。第1相11の平均粒径が0.05μm以上であることによって、隣り合う第1相11同士が第2相13によって安定して結合される。また、第1相11の平均粒径が0.5μm以下であることによって、基体3の強度が安定して高い。
さらに、本実施形態における第2領域7aは、第1相11が凝集した、最大長さが2μm以上の凝集部15を複数有している。図3及び図4に示すように、凝集部15は、基体3の断面視において、第1相11が複数、具体的には10個以上が凝集してなる構成であり、その最大長さが、第1相11の平均粒径の4倍以上である2μm以上となっている。
図5は、凝集部15の最大長さを説明する模式図であり、凝集部15を構成する第1相11を黒く表示している。凝集部15の最大長さ16とは、図5(a)〜(d)に示すように、基体3の断面視において、凝集部15の外周に接する最小外接円16の直径のことである。つまり、図5(a)のように、第1相11がまとまった場合でも、図5(b)のように第1相11が直線状に並んだ場合でも、前記5(c)のように、第1相11が蛇行するように並んだ場合でも、あるいは図5(d)のように第1相11が枝分かれするように凝集している場合でも、同じ基準で凝集部15の最大長さ16を測定することができる。
なお、図3は、第2領域7aを拡大した拡大図であり、10μm四方の範囲を示している。また、凝集部15の領域を視覚的に分かり易くするため、図3における凝集部15を黒くしたものを図4に示す。
図3及び図4に示すように、第2領域7aが上記の凝集部15を複数有していることから、仮に第2相13においてクラックが発生した場合であっても、硬質相である第1相11が凝集した凝集部15においてクラックの進展を抑制できる。そのため、インサート1の耐久性を高めることができる。
なお、第1領域5a及び第2領域7aにおける、第1相11及び第2相13は、それぞれの領域における基体3の表面から0.2mm研削加工を施し、鏡面加工を施した後、それぞれの断面を例えば走査型電子顕微鏡(SEM)画像を撮影することによって確認することができる。また、第1領域5a及び第2領域7aを被覆層が覆っている場合にも同様であるが、研削加工量は膜厚に0.2mmを加算した量を研削すればよい。
基体3の断面視における第1相11及び第2相13の構成は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)画像によって確認することができる。各相における元素分析は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)に付属するエネルギー分散型X線分光器(EDX)を用いたSEM−EDX法によって評価することができる。また、各相を構成する含有成分の確認は、例えばX線回折(XRD)法を用いることで評価できる。
第2領域7aにおけるTiCNの塊が、1つの大きな第1相11であるか、又は、複数の第1相11が凝集してなる構成であるかは、例えば、SEM、透過型電子顕微鏡(TEM)画像又は電子後方散乱回折(EBSD)法による画像を解析することによって判断できる。上記の塊が複数の第1相11が凝集してなる構成である場合には、各第1相11で結晶の方位性が異なるため、第1相11同士の境界が上記の画像において視認できる。
図3に示すように、第2領域7aが10μm四方当たりに凝集部15を複数有する程度に凝集部15が存在している場合には、凝集部15において安定してクラックの進展を抑制することができる。そのため、インサート1の耐久性をさらに高めることができる。
また、第2領域7aは、複数、存在する第1相11のうち半分以上が凝集部15に属する構成である場合には、第1相11における凝集部15の面積比率が高いため、インサート1の耐久性がさらに高い。
凝集部15の構成としては、図6に示すような構成であってもよい。図6においては、第2相13に対する第1相11の面積比率が高く、大きな凝集部15が構成されている。ただし、図3に示すように、第2相13に対する第1相11の面積比率が小さく、かつ、凝集部15が構成されている場合には、第2相13によって高い結合性を確保しつつ、凝集部15においてクラックの進展が抑制される。そのため、図6に示す構成と比較して図3に示す構成においては、強度及び靭性の両方が高いインサート1となる。
凝集部15の形状は、特定の形状に限定されるものではないが、凝集部15が細長い形状である場合には、凝集部15においてクラックの進展を抑制し易い。具体的には、第2領域7aにおける複数の凝集部15の少なくとも1つが、その最大長さとなる方向を長軸方向とするとともに長軸方向に直交する方向を短軸方向とした際に、長軸方向における長さが短軸方向における長さの2倍以上である場合には、この凝集部15においてクラックの進展を抑制し易い。
第2領域7aに加えて第1領域5aが、凝集部15を複数有していてもよい。その様な構成を有すると、第1面5においてクラックが進展した場合であっても、第1領域5aが有する凝集部15によってクラックの進展を抑制することができる。
ここで、第1領域5aにおける第2相13の含有比率が、第2領域7aにおける第2相13の含有比率よりも多くなっている場合には、すくい面領域を有する第1領域5aにおいて、切屑が接触することによる第1相11の脱粒が生じるおそれを小さくできる。なお、第1領域5a及び第2領域7aにおける第2相13の含有比率は、SEM画像又はTEM画像において上記の10μm四方当たりの面積比率によって評価すればよい。
なお、上記の効果は、インサート1が基体3のみによって構成され、第1面5が露出している場合について言及したものであるが、例えば、インサート1が、第1面5の上に位置するとともにチタン化合物を含有する被覆層(不図示)を有している場合には、基体3からの被覆層の剥離を抑制するという効果が得られる。
なお、上記のチタン化合物としては、チタンの炭化物、窒化物、酸化物、炭酸化物、窒酸化物、炭窒化物及び炭窒酸化物などが挙げられる。
被覆層は、化学蒸着(CVD)法又は物理蒸着(PVD)法を用いることによって、基体3の上に位置させることが可能である。例えば、貫通孔17の内周面で基体3を保持した状態で上記の蒸着法を利用して被覆層を形成する場合には、貫通孔17の内周面を除く基体3の表面の全体を覆うように被覆層を位置させることができる。
また、切削加工時においては、第1面5に対して比較的大きく、且つ、第2面7に対しては比較的小さな角度で切削負荷が加わるため、クラックは第2面7に沿った方向に進展し易い。そのため、第2領域7aにおける第1相11の含有比率が、第1領域5aにおける第1相11の含有比率よりも多く、第2領域7aよりも第1領域5aにおける凝集部15の含有比率が高い場合には、より安定してクラックの進展を抑制することができる。
なお、第1領域5a及び第2領域7aにおける第1相11及び凝集部15の含有比率は、第2相13の含有比率と同様に、これらの面のSEM画像又はTEM画像において上記の10μm四方当たりでの面積比率によって評価すればよい。
第1領域5aよりも第2領域7aにおける凝集部15の含有比率が高い場合だけでなく、第2領域7aにおける複数の凝集部15の最大幅の平均値が、第1領域5aにおける複数の凝集部15の最大幅の平均値よりも大きい場合においても、クラックの進展を抑制しやすくなる。
また、第1領域5aよりも第2領域7aにおける凝集部15の含有比率が高い場合だけでなく、第2領域7aにおける上記の10μm四方当たりの凝集部15の数が、第1領域5aにおける上記の10μm四方当たりの凝集部15の数よりも多い場合においても、クラックの進展を抑制しやすくなる。
本実施形態におけるインサート1(基体3)は、図1に示すように四角板形状であるが、インサート1の形状としてはこのような形状に限定されるものではない。例えば、基体3の上面が四角形ではなく、三角形、六角形又は円形であっても何ら問題無い。
本実施形態のインサート1は、図1に示すように、貫通孔17を有している。本実施形態における貫通孔17は、第1面5から第1面5の反対側に位置する面にかけて形成されており、これらの面において開口している。貫通孔17は、インサート1をホルダに保持する際に、ねじ又はクランプ部材を取り付けるために用いることが可能である。なお、貫通孔17は、第2面7における互いに反対側に位置する領域において開口する構成であっても何ら問題無い。
(製造方法)
次に、上述したサーメットの製造方法の一例について説明する。
まず、平均粒径0.1〜2μmの炭窒化チタンの粉末と、平均粒径1.0〜10μmの炭化タングステン(WC)の粉末と、平均粒径0.1〜2μmの炭化バナジウム(VC)の粉末と、平均粒径0.8〜2μmのコバルトの粉末と、平均粒径0.5〜3μmのニッケルの粉末と、所望により平均粒径0.5〜10μmの炭酸マンガン(MnCO)の粉末とを混合した混合粉末を調製する。
なお、原料中に炭化チタン(TiC)の粉末及び窒化チタン(TiN)の粉末を添加することもあるが、これらの原料粉末は焼成後のサーメットにおいて炭窒化チタンを構成する。
そして、上記の混合粉末にバインダを添加して、スプレードライヤーなどの方法によって平均粒径10〜200μmの顆粒体を作製し、プレス成形、押出成形及び射出成形などの公知の成形方法によって所定形状の成形体を作製する。作製された成形体を下記の条件にて焼成することにより、上述した所定組織の基体が得られる。
本実施形態における焼成条件は、
(a)真空中にて室温から1200℃まで昇温する工程、
(b)真空中にて1200℃から1330〜1380℃の焼成温度(温度T1と称す)まで0.1〜2℃/分の昇温速度r1で昇温する工程、
(c)真空中にて温度T1から1450〜1600℃の焼成温度(温度T2と称す)まで4〜15℃/分の昇温速度r2で昇温する工程、
(d)真空中のまま温度T2にて0.5〜2時間保持する工程、
(e)焼成炉内の雰囲気を30〜5000Paの不活性ガス雰囲気に切り替えて、温度T2にて0.5〜1時間保持する工程、
(f)0.1MPa〜0.9MPaの不活性ガス雰囲気にて100℃以下の温度(温度T3と称す)に10〜50℃/分の降温速度r3で下げる工程、
の(a)〜(f)の工程を含む焼成パターンであり、このパターンによって成形体を焼成してなる焼結体が得られる。なお、上記の真空中とは、焼成炉内の圧力が15Pa以下であることを意味している。
本実施形態においては、温度T2にて成形体を焼成する際に(d)及び(e)の工程を有していることから、焼結体の表面において炭窒化チタンの分解が抑制され、炭窒化チタンの凝集が促進される。
なお、(d)の工程において保持時間を0.5〜1時間とする、または、(e)の工程において不活性ガス圧を3000〜5000Paとするか、保持時間を0.5〜0.75時間とすることで、面積当たりの凝集部の数を多くできる。このような工程により、第2領域において、10μm四方当たりに凝集部を複数する切削インサートを製造できる。また、第2領域において、第1相の半分以上が、凝集部に属する切削インサートを製造できる。
なお、上記方法にて作製した焼結体の主面を、所望により、ダイヤモンド砥石、炭化珪素(SiC)の砥粒を用いた砥石等で研削加工(両頭加工)を施し、さらに、所望により、焼結体の側面の加工、バレル加工やブラシ研磨及びブラスト研磨などによる切刃9のホーニング加工を行う。また、被覆層を形成する場合には、所望によって、成膜前の焼結体の表面を洗浄してもよい。
また、凝集部の少なくとも1つにおいて、最大長さとなる方向を長軸方向とするとともに長軸方向に直交する方向を短軸方向とした場合に、長軸方向における長さが短軸方向における長さの2倍以上とするためには、粒子径が炭窒化チタン粉末の粒径よりも2倍以上大きいWC粉末などを用いるとよい。
本開示の切削インサートを製造するための焼成にあたり、複数の成形体を以下に述べるように配置すると、第1領域と第2領域とで、凝集部の大きさや、面積当たりの凝集部の数を制御することができる。
矩形状の成形体を用いた例について説明する。焼成後に切削インサートの第1面となる、成形体の面を上面に配置する。そうすると成形体の側面は、焼成後に切削インサートの第2面となる。この成形体の側面同士の間隔が、1〜3mmとなるように複数の成形体を配置して、焼成を行う。このような配置とすると、成形体の側面同士の間では、ガスが流通しにくく、成形体の上面ではガスが流通しやすい。このような差を設けることによって、第2領域における凝集部の最大長さの平均値が、第1領域における凝集部の最大長さの平均値よりも大きくなる。また、第2領域における10μm四方当たりの凝集部の数が、第1領域における10μm四方当たりの凝集部の数よりも多くなる。
次に、一実施形態の切削工具101について図面を用いて説明する。
本実施形態の切削工具101は、図7に示すように、第1端(図7における上端)から第2端(図7における下端)に向かって延びる棒状体であり、第1端側にポケット103を有するホルダ105と、ポケット103に位置する上記のインサートとを備えている。
ポケット103は、インサートが装着される部分であり、ホルダ105の下面に対して平行な着座面と、着座面に対して傾斜する拘束側面とを有している。また、ポケット103は、ホルダ105の第1端側において開口している。
ポケット103にはインサートが位置している。このとき、インサートの下面がポケット103に直接に接していてもよく、また、インサートとポケット103との間にシートを挟んでいてもよい。
インサートは、第1面及び第2面が交差する稜線における切刃9として用いられる部分がホルダ105から外方に突出するように装着される。本実施形態においては、インサートは、固定ネジ107によって、ホルダ105に装着されている。すなわち、インサートの貫通孔に固定ネジ107を挿入し、この固定ネジ107の先端をポケット103に形成されたネジ孔(不図示)に挿入してネジ部同士を螺合させることによって、インサートがホルダ105に装着されている。
ホルダ105としては、鋼、鋳鉄などを用いることができる。特に、これらの部材の中で靱性の高い鋼を用いることが好ましい。
本実施形態においては、いわゆる旋削加工に用いられる切削工具を例示している。旋削加工としては、例えば、内径加工、外径加工及び溝入れ加工が挙げられる。なお、切削工具としては旋削加工に用いられるものに限定されない。例えば、転削加工に用いられる切削工具に上記の実施形態のインサートを用いてもよい。
1・・・インサート
3・・・基体
5・・・第1面
7・・・第2面
9・・・切刃
11・・・第1相
13・・・第2相
15・・・凝集部
16・・・凝集部の最大長さ、最小外接円
17・・・貫通孔
101・・・切削工具
103・・・ポケット
105・・・ホルダ
107・・・固定ネジ

Claims (6)

  1. 第1面であるすくい面と、該第1面に隣接した第2面である逃げ面と、前記第1面及び前記第2面が交わる稜線の少なくとも一部に位置する切刃とを有する基体を具備し、
    前記第1面は、前記切刃に沿った第1領域を有し、
    前記第2面は、前記切刃に沿った第2領域を有し、
    該基体は、主成分として炭窒化チタンを含有するとともに平均粒径が0.05〜0.5μmである第1相と、コバルト及びニッケルの少なくとも一方を含有する第2相とを有し、
    前記第2領域は、前記第1相が凝集し、最大長さが2μm以上の凝集部を複数有しているとともに、
    前記第1領域は、前記凝集部を複数有しており、
    前記第2領域は、前記第1相の半分以上が前記凝集部に属しており、
    前記第2領域における前記凝集部の最大長さの平均値が、前記第1領域における前記凝集部の最大長さの平均値よりも大きいことを特徴とする切削インサート。
  2. 前記第2領域は、10μm四方当たりに前記凝集部を複数有していることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記第2領域は、前記凝集部の少なくとも1つにおいて、最大長さとなる方向を長軸方向とするとともに該長軸方向に直交する方向を短軸方向とした場合に、前記長軸方向における長さが前記短軸方向における長さの2倍以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の切削インサート。
  4. 前記第1領域における前記第2相の含有比率が、前記第2領域における前記第2相の含有比率よりも多いことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の切削インサート。
  5. 前記第2領域における10μm四方当たりの前記凝集部の数が、前記第1領域における10μm四方当たりの前記凝集部の数よりも多いことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の切削インサート。
  6. 先端側にポケットを有するホルダと、
    前記ポケットに位置する請求項1〜のいずれか1つに記載の切削インサートとを備えた切削工具。
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