以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.構成概要>
図1は、本発明に係る情報処理システム(情報配信システム)1を示す図である。図1に示すように、情報処理システム1は、複数のMFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))10(10a〜10d)と管理サーバ90とを備える。
本システム1における各要素10,90は、それぞれ、ネットワーク108を介して互いに通信可能に接続される。ネットワーク108は、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどによって構成される。また、当該ネットワーク108に対する接続態様は、有線接続であってもよく、あるいは無線接続であってもよい。
複数のMFP10は、企業内等に構築された或るLANの内部に設けられている。一方、管理サーバ90は、当該LANの外部に設けられている。なお、これに限定されず、管理サーバ90が当該LANの内部に設けられていてもよい。
管理サーバ90は、複数のMFP10とは別に設けられた外部装置(外部サーバ)である。管理サーバ90は、複数のユーザのそれぞれの管理対象情報(次述)を管理する管理装置として機能する。
管理対象情報は、ユーザごとに管理される情報であって複数のMFP10において利用(共有)され得る情報である。ここでは、各MFP10にて表示され得る操作画面(各ユーザに対応する操作画面)に関する操作画面情報(操作画面データ)が、管理対象情報として管理サーバ90にて保存(管理)されている。
具体的には、この情報処理システム1では、ユーザは、MFP10のタッチパネル25(図1)に表示される各種の操作画面を自身向けにカスタマイズ(変更)することが可能である。たとえば、ユーザは、トップメニュー画面(不図示)に表示させるアイコン(特定ジョブの設定画面の呼出ボタン等)およびその配置位置等をカスタマイズすることが可能である。ユーザによってカスタマイズされた操作画面(カスタマイズ画面)のデータ(操作画面データ(カスタマイズ画面データ))は、カスタマイズ操作が行われたMFP10から管理サーバ90に送信され、当該管理サーバ90において当該ユーザと対応付けて格納される。
また、この情報処理システム1では、各ユーザに対応する操作画面データ(各ユーザ用の操作画面データ)は、管理サーバ90のみならず、当該各ユーザの使用履歴(ログイン履歴)を有するMFP10(「既使用装置」とも称する)にも格納されている。たとえば、ユーザU1の操作画面データ(ユーザU1用の操作画面データ)は、管理サーバ90のみならず、ユーザU1の使用履歴を有するMFP10(たとえばMFP10a,10b,10c)にも格納されている。
具体的には、ユーザU1の使用履歴を有するMFP10には、次のようにして当該ユーザU1の操作画面データが格納(新規格納)される。なお、次述の新規格納処理は、後述する転送処理(ユーザU1の操作画面データの転送処理(配信処理))よりも前の時点において実行される。
より具体的には、或るMFP10(たとえばMFP10c)においてユーザU1によるログインが受け付けられると、当該MFP10cは、ログインユーザU1の操作画面データ(ユーザU1用の操作画面データ)が自装置10cに格納されているか否か、を判定する。たとえば、ユーザU1がMFP10cに初めてログインした場合(使用履歴を有しないMFP10にログインした場合)、MFP10cは、ログインユーザU1の操作画面データが自装置10cに格納されていない旨を判定する。このような判定がなされると、MFP10cは、管理サーバ90に対してユーザU1の操作画面データを要求し、管理サーバ90は、当該要求に応答してユーザU1の操作画面データをMFP10cに送信する。そして、MFP10cは、管理サーバ90から受信されたユーザU1の操作画面データに基づく画面(操作画面)(不図示)を自装置10cのタッチパネル25(図1参照)に表示するとともに、ユーザU1の操作画面データを自装置10cに格納(新規格納)する。このようにして、ユーザU1の使用履歴を有するMFP10には、当該ユーザU1(使用ユーザ)の操作画面データが格納(新規格納)される。
なお、ここでは、ユーザの既使用装置に当該ユーザの操作画面データ(更新前の操作画面データ)が格納されているが、これに限定されず、ユーザの既使用装置に当該ユーザの操作画面データ(更新前の操作画面データ)が格納されていなくてもよい。
<1−2.MFPの構成>
図2は、MFP10の機能ブロックを示す図である。
MFP10は、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能およびボックス格納機能などを備える装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP10は、図2の機能ブロック図に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、操作部6およびコントローラ(制御部)9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。なお、MFP10は、画像処理装置あるいは画像形成装置などとも称される。
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像あるいはスキャン画像とも称する)を生成する処理部である。
印刷出力部3は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、ネットワーク108を介したネットワーク通信を行うことも可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先(管理サーバ90等)との間で各種のデータを授受することが可能である。通信部4は、各種データを送信する送信部4aと各種データを受信する受信部4bとを有する。たとえば、受信部4b(詳細には、転送装置(後述)として動作するMFP10の受信部4b)は、複数のユーザのうち特定ユーザの操作画面データがカスタマイズにより更新された旨を示す更新情報を管理サーバ90から取得(受信)する。当該更新情報は、複数のユーザのうち特定ユーザの操作画面データの更新が管理サーバ90にて遂行された旨を示す更新遂行情報である、とも称される。
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)および半導体メモリ等の記憶装置で構成される。格納部5には、自装置の使用履歴を有するユーザ(使用ユーザ)に関する使用履歴情報(使用回数、ログイン時刻等)が格納されている。
操作部6は、MFP10に対する操作入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
このMFP10においては、略板状の操作パネル部6c(図1参照)が設けられている。また、操作パネル部6cは、その正面側にタッチパネル25(図1参照)を有している。タッチパネル25は、操作入力部6aの一部としても機能するとともに、表示部6bの一部としても機能する。タッチパネル25は、液晶表示パネルに各種センサ等が埋め込まれて構成され、各種情報を表示するとともに操作ユーザからの各種の操作入力を受け付けることが可能である。
コントローラ9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPU(Central Processing Unit)(マイクロプロセッサあるいはコンピュータプロセッサなどとも称される)および各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM(登録商標))内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてMFP10にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワーク108等を経由してダウンロードされてMFP10にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、図2に示すように、コントローラ9は、当該プログラムの実行により、通信制御部11と入力制御部12と表示制御部13と判定部14と決定部15とを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部11は、他の装置(管理サーバ90、他のMFP10等)との間の通信動作を通信部4等と協働して制御する処理部である。通信制御部11は、各種データの送信動作を制御する送信制御部と各種データの受信動作を制御する受信制御部とを有する。たとえば、通信制御部11(詳細には、転送装置(後述)として動作するMFP10の通信制御部11)は、通信部4と協働して、特定ユーザの操作画面データの更新後のデータ(更新後データあるいは更新後情報とも称する)を管理サーバ90から受信する。また、通信制御部11(詳細には、転送装置として動作するMFP10の通信制御部11)は、通信部4と協働して、管理サーバ90から受信された更新後データ(更新後の操作画面データ)を、複数の配信先候補装置(更新後データを共有可能な装置)のうちの一部の装置に対して送信する。なお、配信先候補装置は、更新後データを共有すべく当該更新後データが配信されるべき配信先装置の候補である。
入力制御部12は、操作入力部6a(タッチパネル25等)に対する操作入力動作を制御する制御部である。たとえば、入力制御部12は、タッチパネル25に表示された操作画面に対する操作入力を受け付ける動作を制御する。
表示制御部13は、表示部6b(タッチパネル25等)における表示動作を制御する処理部である。
判定部14は、各種の判定動作を実行する処理部である。
決定部15は、特定ユーザの更新後データを共有するための配信先装置を特定ユーザの使用履歴に基づき決定する処理を実行する処理部である。
なお、ここでは、主にコントローラ9のCPUにてソフトウエアプログラムを実行することによって、上述の各種の動作が実行されているが、これに限定されず、MFP10(詳細には、コントローラ9の内部あるいは外部)にて設けられた専用ハードウエア等を用いて、上述の各種の動作が実行されるようにしてもよい。たとえば、通信制御部11、入力制御部12、表示制御部13、判定部14および決定部15(図2)等の全部または一部が、1または複数の専用ハードウエアを用いて実現されてもよい。
<1−3.動作>
さて、或るユーザ(たとえばユーザU1)の操作画面データが更新された場合、上述の従来技術(特許文献1に記載の技術)では、当該或るユーザ(U1)の更新後の操作画面データ(更新後データ)が複数の配信先候補装置(更新後データを共有すべく当該更新後データが配信されるべき配信先装置の候補)の全てに送信される。換言すれば、上述の従来技術では、ユーザU1の操作画面データが更新された場合、ユーザU1の使用履歴を有するMFP10(「既使用装置」)のみならず、ユーザU1の使用履歴を有しないMFP10(「未使用装置」)に対しても、当該ユーザU1の更新後データが送信される。
ただし、当該更新後データを複数の配信先候補装置の全てに送信することは、効率的ではない。具体的には、当該ユーザU1の使用履歴を有しないMFP10(未使用装置)が当該ユーザU1によって使用される可能性(使用可能性)は比較的低い。そのため、ユーザU1の未使用装置に対しても当該ユーザU1の更新後データが送信される場合、当該更新後データが利用される可能性が比較的低いにもかかわらず当該更新後データが当該未使用装置に格納され、当該未使用装置の記憶領域(更新後データを格納するための記憶領域)が無駄に消費されてしまう。
このような事態等を回避するため、この情報処理システム1では、特定ユーザの更新後データは、複数の配信先候補装置のうちの一部の装置(当該特定ユーザの既使用装置を含む一部の装置)に送信される。換言すれば、特定ユーザの更新後データは、複数の配信先候補装置のうち当該一部の装置を除く残余の装置(ここでは、当該特定ユーザの使用履歴を有しないMFP10(未使用装置))には送信されない。
ここにおいて、管理サーバ90から当該一部の装置への更新後データの送信(配信)に関しては、次のような2つの配信経路が考えられる。
1つ目は、更新後データを管理サーバ90から当該一部の装置へと直接的に送信する配信経路(図21参照)である。2つ目は、更新後データを管理サーバ90から当該一部の装置へと、当該一部の装置の属するLAN内の代表装置(後述の転送装置として機能するMFP10)を経由して転送する配信経路(図3参照)である。ここでは、後者の経路を用いて、管理サーバ90から当該一部の装置へと更新後データが送信(配信)される態様を例示する。なお、前者の経路(図21参照)に関しては、後述する。
図3は、情報処理システム1の概略動作を示す概念図である。また、図4は、転送装置(後述)として機能するMFP10(たとえばMFP10a)の動作を示すフローチャートである。
これらの図に示すように、転送装置(たとえばMFP10a)は、特定ユーザ(たとえばユーザU1)の操作画面データがカスタマイズにより更新された旨を示す更新遂行情報(更新通知)に応答して、当該特定ユーザ(U1)の更新後の操作画面データ(更新後データ)を管理サーバ90から取得する(ステップS11〜S13)。そして、当該転送装置(MFP10a)は、複数の配信先候補装置(ここでは他の複数のMFP10b〜10d)のうちの一部の装置(特定ユーザU1の既使用装置10b,10cを含む一部の装置10b,10c)に対して、当該特定ユーザ(U1)の更新後データを送信する。換言すれば、当該一のMFP10(10a)は、複数の配信先候補装置10b〜10dのうち、当該一部の装置10b,10cを除く残余のMFP10(ここでは、当該特定ユーザ(U1)の未使用装置10d)に対しては、当該特定ユーザ(U1)の更新後データを送信しない。
なお、ここでは、当該転送装置(たとえばMFP10a)が、情報処理システム1において、管理サーバ90および配信先装置との間での各種情報(更新後データ等)の送受信を制御する情報処理装置(更新制御装置)として機能する。
このような動作の詳細について、以下に説明する。
具体的には、まず、管理サーバ90は、所定のタイミングで(予め定められた更新チェックタイミングで(たとえば、所定の確認予定時刻(12時00分等)の到来に応答して))、複数のユーザ(登録ユーザ)のそれぞれの操作画面データ(管理サーバ90内の操作画面データ)の更新有無を判定する。ここでは、複数のユーザのうちユーザU1の操作画面データがカスタマイズにより更新された旨が判定される。
なお、ユーザU1の更新後の操作画面データは、当該所定の時点に先立って、ユーザU1によるカスタマイズ操作(自身用の操作画面を更新前の操作画面から新たな操作画面へと変更(カスタマイズ)する操作)を受け付けたMFP10(たとえばMFP10c)から管理サーバ90へと送信された後、管理サーバ90にて更新される。
ユーザU1の操作画面データが更新された旨が管理サーバ90にて判定されると、管理サーバ90は、複数のユーザのうちユーザU1の操作画面データがカスタマイズにより更新された旨を示す更新通知(更新遂行情報)を特定のMFP10(転送装置)に送信する。
具体的には、管理サーバ90においては、複数のユーザのそれぞれについて、管理サーバ90から複数の配信先候補装置のうちの一部の装置(既使用装置を含む一部の装置)への更新後データの転送処理を実行する転送装置が予め登録されている(図5参照)。
図5は、各ユーザの更新後データの転送装置を示す図である。ここでは、ユーザU1の更新後データの転送装置は、MFP10aであり、ユーザU2の更新後データの転送装置は、MFP10bである。また、ユーザU3の更新後データの転送装置は、MFP10aである。なお、ここでは、各ユーザの更新後データの転送装置は、当該各ユーザの使用履歴を有するものとする(図3も参照)。ただし、これに限定されず、各ユーザの更新後データの転送装置が、当該各ユーザの使用履歴を有しなくてもよい。
このような登録内容に基づいて、管理サーバ90は、ユーザU1の操作画面データがカスタマイズにより更新された旨を示す更新通知を、当該ユーザU1の更新後データの転送装置(ここではMFP10a)に送信する。
そして、転送装置において、図4の動作が実行される。図4のフローチャートは、いずれかのユーザの更新後データの転送装置として登録されているMFP10において実行される。ここでは、MFP10a(ユーザU1の更新後データの転送装置)における動作について説明する。
まず、ステップS11においては、転送装置(ここではMFP10a)は、管理サーバ90からの更新通知を待機する。そして、更新通知(特定ユーザ(ここではユーザU1)の操作画面データがカスタマイズにより更新された旨を示す通知)が管理サーバ90から取得(受信)される(図3も参照)と、処理はステップS11からステップS12へと進む。
ステップS12においては、転送装置(MFP10a)は、当該特定ユーザ(更新対象ユーザ)(U1)の更新後データの送信要求を管理サーバ90に送信する。そして、管理サーバ90は、当該送信要求に応答して、更新対象ユーザ(U1)に対応する更新後データをMFP10a(ユーザU1の更新後データの転送装置)に送信する(図3も参照)。
転送装置10aは、更新対象ユーザU1の更新後データを管理サーバ90から受信する(ステップS13)と、当該更新後データの転送処理を実行する(ステップS15,S16)。
なお、ここでは、転送装置10a自身もユーザU1の使用履歴を有し(図3も参照)、当該転送装置10aにもユーザU1の操作画面データが格納されている。そのため、転送装置10aは、自装置10aにおける更新処理を実行する(ステップS14)。ここでは、転送装置10aは、更新後データの転送処理(ステップS15,S16)に先立って、自装置10aにおける更新処理を実行する(ステップS14)。具体的には、転送装置10aは、管理サーバ90から受信された更新後データ(ユーザU1の更新後の操作画面データ)を、自装置10a内のユーザU1の操作画面データ(更新前の操作画面データ)に対して上書き登録(上書き保存)する。
そして、処理はステップS14からステップS15,S16へと進み、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の更新後データを、複数の配信先候補装置のうちの一部の装置(ここでは、複数の配信先候補装置のうち更新対象ユーザの既使用装置)に対して転送する。
具体的には、まず、転送装置(ここではMFP10a)は、更新対象ユーザ(ここではユーザU1)の使用履歴に基づき、当該更新対象ユーザ(U1)の更新後データを共有するための配信先装置(更新後データを共有すべく当該更新後データが配信されるべき装置)を決定する(ステップS15)。
より具体的には、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の使用履歴の有無を、複数の配信先候補装置(ここでは、複数のMFP10a〜10dのうち自装置10aを除く残余のMFP10(10b〜10d))に問い合わせて取得する(ステップS15)。ここでは、MFP10b,10cは、ユーザU1の使用履歴を有しており(図3参照)、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の使用履歴を有する旨の問合せ結果をMFP10b,10cから取得する。一方、MFP10dは、ユーザU1の使用履歴を有しておらず(図3参照)、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の使用履歴を有しない旨の問合せ結果をMFP10dから取得する。そして、転送装置10aは、複数の配信先候補装置10b〜10dのうちのMFP10b,10cを、更新対象ユーザU1の既使用装置として特定するとともに、更新対象ユーザU1の更新後データの配信先装置として決定する。
そして、処理はステップS15からステップS16へと進み、転送装置は、複数の配信先候補装置(他の複数のMFP10)のうち、配信先装置として決定された一部のMFP10(のみ)に対して、更新対象ユーザの更新後データを自動的に転送する。ここでは、転送装置10aは、複数の配信先候補装置10b〜10dのうち、配信先装置として決定されたMFP10b,10c(更新対象ユーザU1の既使用装置)のみに対して、更新対象ユーザU1の更新後データを自動的に転送する(図3も参照)。換言すれば、転送装置10aは、複数の配信先候補装置10b〜10dのうち、配信先装置として決定された装置10b,10c以外の装置(更新対象ユーザU1の未使用装置10d)に対しては、当該更新対象ユーザU1の更新後データを転送しない。
ここにおいて、複数の配信先装置(ここではMFP10b,10c)が存在する場合、転送装置10aは、当該複数の配信先装置(MFP10b,10c)への更新後データの送信(転送処理)を、当該複数の配信先装置のうち、更新対象ユーザU1による使用回数(ログイン回数)の多い装置から順に実行する。
具体的には、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の使用回数(所定期間(たとえば3ヶ月)前の時点から現時点までの使用回数、あるいは過去の全使用回数)を、配信先装置として決定されたMFP10(10b,10c)に対して問い合わせて取得する。ここでは、ユーザU1による配信先装置10bの使用回数が10回(図6も参照)である旨が配信先装置10bから取得されるとともに、ユーザU1による配信先装置10cの使用回数が20回(図6も参照)である旨が配信先装置10cから取得される。この場合、ユーザU1による配信先装置10cの使用回数がユーザU1による配信先装置10bの使用回数よりも多く、転送装置10aは、配信先装置10c,10bの順にユーザU1の更新後データを送信する(図3も参照)。換言すれば、転送装置10aは、ユーザU1によって最も多く使用された配信先装置10cに対して、他の配信先装置10bよりも先行して(優先的に)更新対象ユーザU1の更新後データを送信する。
このようにして、転送装置(ここではMFP10a)は、更新対象ユーザの更新後データを管理サーバ90から受信して複数の配信先候補装置のうちの一部の装置(ここでは、更新対象ユーザの既使用装置)に自動的に転送する。
そして、当該一部の装置(ここではMFP10b,10c)は、更新対象ユーザ(U1)の更新後データを転送装置(MFP10a)から受信すると、自装置内の更新対象ユーザ(U1)の操作画面データを、転送装置(10a)から受信された更新後の操作画面データに更新する。これにより、MFP10a〜10cにおいて、ユーザU1の更新後の操作画面データが共有される。
なお、ここでは、ユーザU1の更新後データの転送装置(MFP10a)において図4の各処理が実行されているが、他のユーザの更新後データの転送装置においても図4の各処理が実行される。
たとえば、ユーザU2の操作画面データが管理サーバ90にて更新された場合には、ユーザU2の更新後データの転送装置(ここではMFP10b(図5参照))において図4の処理が実行される。
具体的には、ユーザU2の操作画面データがカスタマイズにより更新された旨を示す更新通知が、管理サーバ90から転送装置10bに送信される。そして、転送装置10bは、更新対象ユーザU2の更新後データを管理サーバ90から受信した(ステップS13)後、複数の配信先候補装置(他の複数のMFP10a,10c,10d)のうちの一部の装置を、更新対象ユーザU2の更新後データの配信先装置として決定する(ステップS15)。詳細には、転送装置10bは、複数の配信先候補装置(MFP10a,10c,10d)のうち、更新対象ユーザU2の既使用装置(ここではMFP10d(図3も参照))を当該配信先装置として決定する。そして、転送装置10bは、複数の配信先候補装置(MFP10a,10c,10d)のうち、配信先装置として決定されたMFP10(MFP10d)(のみ)に対して、更新対象ユーザU2の更新後データを転送する(ステップS16)。
以上のように、第1実施形態では、複数の配信先候補装置(たとえばMFP10b〜10d)のうち、その操作画面データが更新された特定ユーザの使用履歴に基づき配信先装置として決定された一部の装置(たとえばMFP10b,10c)に対して、当該特定ユーザの更新後データが送信される(ステップS16)(図3参照)。そのため、当該複数の配信先候補装置のうち、当該特定ユーザによる使用可能性が比較的(未使用装置よりも)高いMFP10b,10cに対して、当該特定ユーザの更新後データが送信される。換言すれば、当該複数の配信先候補装置のうち、特定ユーザによる使用可能性が比較的低いMFP10d(未使用装置)には、当該特定ユーザの更新後データは送信されない。したがって、更新後の管理対象情報を効率的に送信することが可能である。
また、複数の配信先装置(ここではMFP10b,10c)が存在する場合、当該複数の配信先装置への更新後データの送信が、当該複数の配信先装置のうち、特定ユーザによる使用回数の多い装置から順(ここではMFP10c,10bの順)に実行される。換言すれば、特定ユーザの更新後データが、当該特定ユーザによって頻繁に使用されている配信先装置10cに対して、特定ユーザによってあまり使用されていない配信先装置10bよりも先行して送信される。したがって、特定ユーザによって早期に使用される可能性が比較的高いMFP10cに対して、当該特定ユーザによって早期に使用される可能性が比較的低いMFP10bよりも先行して、当該特定ユーザの更新後データを送信することが可能である。ひいては、当該MFP10cにおいて、当該MFP10bよりも先行して、特定ユーザの操作画面データの更新処理を実行させることが可能である。
<1−4.第1実施形態の改変例>
なお、上記第1実施形態においては、複数の配信先装置が存在する場合、当該複数の配信先装置への更新後データの送信(転送処理)が、当該複数の配信先装置のうち、更新対象ユーザによる使用回数の多い装置から順に実行されているが、これに限定されない。
たとえば、複数の配信先装置(たとえばMFP10b,10c)が存在する場合、当該複数の配信先装置への更新後データの送信が、当該複数の配信先装置のうち、更新対象ユーザ(たとえばユーザU1)による直近の使用時点の新しい装置から順に実行されてもよい。
具体的には、転送装置(たとえばMFP10a)は、更新対象ユーザU1による直近の使用時点(直近のログイン時刻)を、複数の配信先候補装置のうち、配信先装置として決定されたMFP10(ここではMFP10b,10c)に対して問い合わせて取得する。ここでは、更新対象ユーザU1による配信先装置10bの直近の使用時点は2017年8月20日17時00分(図7参照)である旨が配信先装置10bから取得される。また、更新対象ユーザU1による配信先装置10cの直近の使用時点は2017年8月28日14時30分(図7参照)である旨が配信先装置10cから取得される。この場合、ユーザU1による配信先装置10cの直近の使用時点はユーザU1による配信先装置10bの直近の使用時点よりも新しく(現時点に近く)、転送装置10aは、配信先装置10c,10bの順にユーザU1の更新後データを送信する。換言すれば、転送装置10aは、最も現地点に近い時点でユーザU1によって使用された配信先装置10cに対して、他の配信先装置10bよりも先行して(優先的に)ユーザU1の更新後データを送信する。
このように、複数の配信先装置が存在する場合、当該複数の配信先装置への更新後データの送信が、当該複数の配信先装置のうち、更新対象ユーザによる直近の使用時点の新しい装置から順に実行されてもよい。
あるいは、複数の配信先装置(たとえばMFP10b,10c)が存在する場合、当該複数の配信先装置のうち更新対象ユーザ(たとえばユーザU1)が存在する部屋に設けられた装置に対して優先的に、当該更新対象ユーザの更新後データが送信されてもよい。
たとえば、配信先装置10bが部屋R2に設けられており、配信先装置10cが部屋R3(部屋R2とは別の部屋)に設けられていることを想定する(図8参照)。転送装置10aは、複数の配信先装置10b,10cへの更新対象ユーザU1の更新後データの送信に際して、入退室管理システム等と連携して、更新対象ユーザU1が存在する部屋を特定する。具体的には、転送装置10aは、ユーザU1が部屋R3に存在(入室)している旨の入室情報を入退室管理サーバ70(図8)から取得することによって、更新対象ユーザU1が存在する部屋(ここでは部屋R3)を特定する。そして、転送装置10aは、複数の配信先装置10b,10cのうち当該部屋R3(更新対象ユーザU1が存在する部屋)に設けられた配信先装置(ここではMFP10c)に対して、当該部屋R3以外の部屋に設けられた配信先装置(MFP10b)よりも先行して(優先的に)、更新後データを送信する。
このように、複数の配信先装置が存在する場合、更新対象ユーザが存在する部屋に設けられた配信先装置に対して優先的に、当該更新対象ユーザの更新後データが送信されてもよい。なお、更新対象ユーザが存在する部屋(あるいは更新対象ユーザが存在しない部屋)に複数の配信先装置が存在する場合は、たとえば第1実施形態のように、当該複数の配信先装置への更新後データの送信が、当該複数の配信先装置のうち、更新対象ユーザによる使用回数の多い装置から順に実行されればよい。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、一の転送装置(たとえばMFP10a)において、単一の更新対象ユーザ(たとえばユーザU1)の更新後データの転送処理が実行されている。
これに対して、この第2実施形態では、一の転送装置において、複数の更新対象ユーザ(たとえばユーザU1,U3)の更新後データの転送処理が実行される。
ここにおいて、情報処理システム1内のMFP10を頻繁に使用しているユーザは、当該MFP10をあまり使用していないユーザよりも早期にいずれかのMFP10(既使用装置)を使用する可能性が比較的高い。そのため、両者の操作画面データが管理サーバ90において更新された場合、いずれかのMFP10(既使用装置)を早期に使用する可能性が比較的高いユーザの操作画面データが、優先的に、既使用装置において更新されることがより好ましい。
この点を考慮して、第2実施形態では、一の転送装置において複数の更新対象ユーザの更新後データの転送処理が実行される場合、各更新対象ユーザによる複数のMFP10a〜MFP10dのそれぞれの使用回数の合計値(合計使用回数)に基づいて、転送順序が決定される。換言すれば、各ユーザによる所定の複数のMFP10a〜10d(換言すれば、転送装置と配信先候補装置との双方)の使用回数に基づき各ユーザの合計使用回数が評価され、その評価結果に基づいて更新後データの転送順序が決定される。なお、各MFP10a〜10dは、各ユーザの合計使用回数の評価対象(合計使用回数の算定対象)となる装置(MFP)であることから、評価対象装置(あるいは算定対象装置)とも称される。
以下、第2実施形態の動作について説明する。
図11は、第2実施形態に係るMFP10(転送装置)の動作を示すフローチャートである。図11に示されるように、この第2実施形態では、ステップS11とステップS12との間において、転送順序の決定処理(ステップS31)が実行される。
また、図9および図10は、第2実施形態に係る情報処理システム1の概略動作を示す概念図である。ここでは、ユーザU1,U3の各操作画面データが管理サーバ90にて更新された場合を想定する。なお、ユーザU1の更新後データの転送装置はMFP10aであり、ユーザU3の更新後データの転送装置もMFP10aである(図5参照)。
管理サーバ90は、所定のタイミングで実行された判定処理において、複数のユーザ(ここではユーザU1,U3)の操作画面データが更新された旨を判定すると、ユーザU1の操作画面データとユーザU3の操作画面データとがカスタマイズにより更新された旨を示す更新通知を転送装置(ここではMFP10a)に送信する(図9参照)。
転送装置10aは、当該更新通知を管理サーバ90から受信する(ステップS11)と、処理をステップS11からステップS31へと進める(図11参照)。
そして、ステップS31においては、転送装置10aは、配信先装置への各更新対象ユーザの更新後データの転送順序を決定する。
なお、ここでは、後述するように、転送装置10aは、ステップS31にて決定された転送順序と同じ順序で、各更新対象ユーザの更新後データを管理サーバ90から取得する(ステップS13)とともに自装置10a内の更新対象ユーザの操作画面データを更新する(ステップS14)。そして、転送装置10aは、ステップS31にて決定された転送順序で配信先装置へと各更新対象ユーザの更新後データを転送し(ステップS16)、当該配信先装置にて更新対象ユーザの操作画面データが更新される。このように、更新後データの転送順序は、転送装置10a(更新対象ユーザの使用履歴を有する一のMFP10)と配信先装置との双方における各更新対象ユーザの操作画面データの更新順序でもある。そのため、配信先候補装置(他の複数のMFP10b〜10d)のみならず転送装置(MFP10a)自体をも評価対象装置に含めて、各更新対象ユーザの合計使用回数が評価される。
具体的には、ステップS31において、転送装置10aは、まず、更新対象ユーザU1による複数の評価対象装置のそれぞれの使用回数の合計値(合計使用回数N10)と、更新対象ユーザU3による複数の評価対象装置のそれぞれの使用回数の合計値(合計使用回数N20)とを取得する。
より具体的には、転送装置10aは、ユーザU1,U3による各配信先候補装置(ここでは、他の複数のMFP10b〜10d)の使用回数を当該各配信先候補装置に問い合わせてそれぞれ取得する。また、転送装置10aは、ユーザU1,U3による自装置10aの使用回数をそれぞれ取得する。
その後、転送装置10aは、取得された使用回数(各ユーザによる各評価対象装置10a〜10dの使用回数)に基づいて、ユーザU1の合計使用回数N10(ここでは、N10=60(図12参照))とユーザU3の合計使用回数N20(ここでは、N20=15(図12参照))とを算出(算定)して取得する。
そして、転送装置10aは、各合計使用回数N10,N20を比較し、比較結果に応じて転送順序(転送処理の実行順序)を決定する。
具体的には、複数の更新対象ユーザのそれぞれの更新後データが、合計使用回数の多いユーザの更新後データから順に配信先装置へと転送されるように、転送順序が決定される。たとえば、更新対象ユーザU1の合計使用回数N10(=60)が更新対象ユーザU3の合計使用回数N20(=15)よりも多い場合、更新対象ユーザU1,U3の順にその更新後データの転送処理が実行されるように転送順序が決定される。換言すれば、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の更新後データを更新対象ユーザU3の更新後データよりも先行して(優先的に)配信先装置(複数の配信先候補装置のうちの一部の装置)に転送すべき旨、を決定する。
そして、処理はステップS31からステップS12以降へと進み、第1実施形態と同様の動作が実行される。ただし、ここでは、上述したように、決定された転送順序と同じ順序で各更新対象ユーザの更新後データが管理サーバ90から受信される。
具体的には、ステップS12においては、転送装置10aは、決定された転送順序に従って更新対象ユーザU1,U3の順にその更新後データを送信すべき旨の送信要求を管理サーバ90に送信する。換言すれば、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の更新後データを更新対象ユーザU3の更新後データよりも先行して送信すべき旨の送信要求を管理サーバ90に送信する。
管理サーバ90は、転送装置10aからの当該送信要求に応答して、更新対象ユーザU1の更新後データを転送装置10aに送信した後、更新対象ユーザU3の更新後データを転送装置10aに送信する(図9参照)。転送装置10aは、更新対象ユーザU1の更新後データを管理サーバ90から受信した後、更新対象ユーザU3の更新後データを管理サーバ90から受信する(ステップS13)。
そして、転送装置10aは、自装置10aにおけるユーザU1の操作画面データの更新処理を実行するとともに、更新対象ユーザU1の操作画面データの更新処理の完了後に更新対象ユーザU3の操作画面データの更新処理を実行する(ステップS14)。
その後、転送装置10aは、各更新対象ユーザU1,U3について、更新後データの配信先装置を決定する(ステップS15)とともに、決定された転送順序に従って、配信先装置に対して当該更新後データを送信する(ステップS16)。具体的には、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の既使用装置(ここではMFP10b,10c)を更新対象ユーザU1の更新後データの配信先装置として決定し(ステップS15)、当該MFP10b,10cに対して更新対象ユーザU1の更新後データを送信(転送)する(ステップS16)(図10参照)。また、転送装置10aは、更新対象ユーザU3の既使用装置(ここではMFP10c,10d)を更新対象ユーザU3の更新後データの配信先装置として決定し(ステップS15)、更新対象ユーザU1の更新後データの転送後に、当該MFP10c,10dに対して更新対象ユーザU3の更新後データを送信(転送)する(ステップS16)(図10参照)。
このように、複数のユーザの操作画面データが管理サーバ90にて更新され、且つ一の転送装置(ここではMFP10a)において複数の更新対象ユーザの更新後データの転送処理が実行される場合、各更新対象ユーザによる複数の評価対象装置のそれぞれの使用回数の合計値(合計使用回数)に基づいて、転送順序が決定される。
なお、複数のユーザの操作画面データが管理サーバ90にて更新された場合であっても、各更新対象ユーザの更新後データの転送装置が互いに異なる装置であるときには、各転送装置において、上記第1実施形態と同様の動作が実行される。たとえば、ユーザU1の操作画面データとユーザU2の操作画面データとが管理サーバ90にて更新された場合には、MFP10a(ユーザU1の更新後データの転送装置)とMFP10b(ユーザU2の更新後データの転送装置)とにおいて、それぞれ、上記第1実施形態と同様の動作が実行される。
以上のように、第2実施形態では、転送装置において複数の更新対象ユーザ(U1,U3)の更新後データの転送処理が実行される場合、合計使用回数の多いユーザの更新後データから順に(たとえばユーザU1,U3の順に)各更新対象ユーザの更新後データが転送されるように、転送順序が決定される(ステップS31)。換言すれば、情報処理システム1内のMFP10(評価対象装置)を頻繁に使用しているユーザU1の更新後データが、当該MFP10(評価対象装置)をあまり使用していないユーザU3の更新後データよりも先行して配信先装置に転送される。したがって、複数の評価対象装置(ここではMFP10a〜10d)のいずれかを早期に使用する可能性が比較的高いユーザU1の更新後データを優先的に配信先装置に送信することが可能である。ひいては、当該ユーザU1の操作画面データの更新処理を、当該ユーザU3の操作画面データの更新処理よりも先行して実行させることが可能である。
<第2実施形態の改変例>
<転送順序の決定に関する改変例>
なお、上記第2実施形態では、一の転送装置において複数の更新対象ユーザの更新後データの転送処理が実行される場合、各更新対象ユーザの合計使用回数(複数の評価対象装置のそれぞれの使用回数の合計値)に基づいて転送順序が決定されているが、これに限定されない。たとえば、一の転送装置において複数の更新対象ユーザの更新後データの転送処理が実行される場合、各更新対象ユーザの最新使用時点(複数の評価対象装置のそれぞれの直近の使用時点のうちの最新の使用時点)に基づいて転送順序が決定されてもよい。
ここにおいて、複数の更新対象ユーザのうち、その最新使用時点が最も新しいユーザは、他のユーザよりも早期にいずれかのMFP10(既使用装置)を使用する可能性が比較的高い、とも考えられる。
この点を考慮して、この改変例では、一の転送装置において複数の更新対象ユーザの更新後データの転送処理が実行される場合、各更新対象ユーザの最新使用時点(複数のMFP10a〜10dのそれぞれの直近の使用時点のうちの最新の使用時点)に基づいて、転送順序が決定される。換言すれば、各ユーザによる複数の評価対象装置(所定の複数のMFP10a〜10d(換言すれば、転送装置と配信先候補装置との双方))の直近使用時点に基づき各ユーザの最新使用時点が評価され、その評価結果に基づいて転送順序が決定される。
具体的には、転送装置は、まず、複数のユーザ(たとえばユーザU1,U3)の各操作画面データが更新された旨の更新通知を管理サーバ90から取得すると、各更新対象ユーザの最新使用時点を取得する。ここでは、転送装置10aは、更新対象ユーザU1による複数の評価対象装置(ここではMFP10a〜10d)のそれぞれの直近使用時点のうちの最新の使用時点(最新使用時点T10)と、更新対象ユーザU3による当該複数の評価対象装置のそれぞれの直近使用時点のうちの最新の使用時点(最新使用時点T20)とをそれぞれ取得する。
より具体的には、転送装置10aは、ユーザU1,U3による各配信先候補装置(ここでは他の複数のMFP10b〜10d)の直近使用時点を当該各配信先候補装置に問い合わせて取得する。また、転送装置10aは、各更新対象ユーザU1,U3による自装置10aの直近使用時点を取得する。そして、転送装置10aは、取得された直近使用時点(各ユーザによる各MFP10の直近使用時点)に基づいて、ユーザU1の最新使用時点T10(ここでは、T10=2017年9月1日10時15分(図13参照))とユーザU3の最新使用時点T20(ここでは、T20=2017年8月10日17時00分(図13参照))とを取得する。
そして、転送装置10aは、各最新使用時点T10,T20を比較し、比較結果に応じて転送順序を決定する。
具体的には、複数の更新対象ユーザのそれぞれの更新後データが、最新使用時点の新しいユーザの更新後データから順に配信先装置へと転送されるように、転送順序(管理サーバ90からの受信順序および配信先装置への転送順序)が決定される。たとえば、更新対象ユーザU1の最新使用時点T10が更新対象ユーザU3の最新使用時点T20よりも新しい(現時点に近い)場合、更新対象ユーザU1,U3の順にその更新後データの転送処理が実行されるように転送順序が決定される。換言すれば、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の更新後データを更新対象ユーザU3の更新後データよりも先行して(優先的に)配信先装置(複数の配信先候補装置のうちの一部の装置)に転送すべき旨、を決定する。
このように、転送装置において複数の更新対象ユーザの更新後データの転送処理が実行される場合、各更新対象ユーザの最新使用時点(複数の評価対象装置のそれぞれの直近使用時点のうちの最新の使用時点)に基づいて転送順序が決定されてもよい。
これによれば、上記第2実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
<決定された転送順序の変更に関する改変例>
また、上記第2実施形態(あるいは上記「転送順序の決定に関する改変例」)において、さらに、合計使用回数(あるいは最新使用時点)に基づき決定された転送順序が、種々の管理システムとの連携によって変更されるようにしてもよい。
具体的には、たとえば更新対象ユーザU1,U3の順にその更新後データを転送すべき旨が決定された場合であっても、特別の事情(ユーザU1によって評価対象装置が早期に使用される可能性が低い事情)が存在するときには、ユーザU1ではなくユーザU3の更新後データが先行して配信先装置に送信されてもよい。
たとえば、複数の更新対象ユーザに関して決定された転送順序が、出退勤管理システムと連携して変更されるようにしてもよい。
具体的には、転送装置(たとえばMFP10a)は、配信先装置の決定(ステップS15(図11))に際して、各更新対象ユーザU1,U3の出退勤状況(配信先装置が設置されている事業所への出勤状況)を出退勤管理サーバ60(図14)に問い合わせて取得し、各更新対象ユーザU1,U3が出勤しているか否か、を判定する。
そして、たとえば、ユーザU1,U3の順にその更新後データを転送すべき旨が決定された場合において、ユーザU1が出勤している旨が判定されるときには、ステップS31において、決定された転送順序のまま(ユーザU1,U3の順に)各更新対象ユーザの更新後データが転送される。
一方、ユーザU1,U3の順にその更新後データを転送すべき旨が決定された場合であっても、ユーザU1が出勤していない旨が判定されるときには、ステップS31において、ユーザU1ではなくユーザU3の更新後データが、先行して配信先装置に転送される。詳細には、ユーザU1が出勤していない場合は、当該配信先装置が当該ユーザU1によって早期に使用される可能性は低く、当該ユーザU1の操作画面データを当該配信先装置にて直ちに更新することを要しない。このような場合は、更新対象ユーザU1の更新後データの転送処理よりも先行して、他の更新対象ユーザU3の更新後データの転送処理が実行される。
なお、ユーザU3の出勤状況もが考慮されることがより好ましい。具体的には、ユーザU1が出勤しておらず且つユーザU3が出勤している旨が判定される場合に、決定された転送順序が上述のように変更されてもよい。換言すれば、ユーザU1,U3の双方が出勤していない旨が判定される場合には、決定された転送順序が変更されないようにしてもよい。
あるいは、複数の更新対象ユーザに関して決定された転送順序が、入退室管理システムと連携して変更されるようにしてもよい。
具体的には、転送装置(たとえばMFP10a)は、配信先装置の決定(ステップS15(図11))に際して、各更新対象ユーザU1,U3の入退室状況を入退室管理サーバ70(図15)に問い合わせて取得し、各更新対象ユーザU1,U3が配信先装置(各更新対象ユーザの既使用装置)の設置部屋に存在するか否か、を判定する。
そして、たとえば、ユーザU1,U3の順にその更新後データを転送すべき旨が決定された場合において、ユーザU1が配信先装置10b,10cの設置部屋R2,R3のいずれかに入室している旨が判定されるときには、ステップ16において、決定された転送順序のまま(ユーザU1,U3の順に)、各更新対象ユーザの更新後データが転送される。
一方、ユーザU1,U3の順にその更新後データを転送すべき旨が決定された場合であっても、ユーザU1が配信先装置10b,10cの設置部屋R2,R3から退室している旨が判定されるときには、ステップS16において、ユーザU1ではなくユーザU3の更新後データが、先行して当該配信先装置に転送される。詳細には、ユーザU1が当該配信先装置10b,10cの設置部屋R2,R3に在室していない場合は、配信先装置10b,10cが当該ユーザU1によって早期に使用される可能性は低く、当該ユーザU1の操作画面データを当該配信先装置10b,10cにて直ちに更新することを要しない。このような場合は、更新対象ユーザU1の更新後データの転送処理よりも先行して、他の更新対象ユーザU3の更新後データの転送処理が実行される。
なお、ユーザU3の入退室状況もが考慮されることがより好ましい。具体的には、ユーザU1が自身の更新後データの配信先装置10b,10cの設置部屋R2,R3から退室しており且つユーザU3が自身の更新後データの配信先装置10c、10dの設置部屋R3,R4のいずれかに入室している旨が判定される場合に、決定された転送順序が上述のように変更されてもよい。換言すれば、ユーザU1,U3の双方が自身の更新後データの配信先装置の設置部屋から退室している旨が判定される場合には、決定された転送順序が変更されないようにしてもよい。
また、複数の更新対象ユーザに関して決定された転送順序が、スケジュール管理システムと連携して変更されるようにしてもよい。
具体的には、転送装置(たとえばMFP10a)は、配信先装置の決定(ステップS15(図11))に際して、各更新対象ユーザU1,U3のスケジュール(会議スケジュール)をスケジュール管理サーバ80(図16)に問い合わせて取得し、各更新対象ユーザU1,U3が会議中であるか否か、を判定する。
そして、たとえば、ユーザU1,U3の順にその更新後データを転送すべき旨が決定された場合において、ユーザU1が会議中でない旨が判定されるときには、ステップS16において、決定された転送順序のまま(ユーザU1,U3の順に)、各更新対象ユーザの更新後データが転送される。
一方、ユーザU1,U3の順にその更新後データを転送すべき旨が決定された場合であっても、ユーザU1が会議中である旨が判定されるときには、ステップS16において、ユーザU1ではなくユーザU3の更新後データが、先行して配信先装置に転送される。詳細には、ユーザU1が会議中である場合は、配信先装置が当該ユーザU1によって早期に使用される可能性は比較的低く、当該ユーザU1の操作画面データを当該配信先装置にて直ちに更新することを要しない。このような場合は、更新対象ユーザU1の更新後データの転送処理よりも先行して、他の更新対象ユーザU3の更新後データの転送処理が実行される。
なお、ユーザU3の会議スケジュールもが考慮されることがより好ましい。具体的には、ユーザU1が会議中であり且つユーザU3が会議中でない旨が判定される場合に、決定された転送順序が上述のように変更されてもよい。換言すれば、ユーザU1,U3の双方が会議中である旨が判定される場合には、決定された転送順序が変更されないようにしてもよい。
さらに、複数の更新対象ユーザに関して決定された転送順序が、入退室管理システム(入退室管理サーバ70)とスケジュール管理システム(スケジュール管理サーバ80)との双方と連携して変更されるようにしてもよい。
たとえば、ユーザU1,U3の順にその更新後データを転送すべき旨が決定された場合であっても、ユーザU1が配信先装置(ユーザU1の既使用装置10b,10c)の設置部屋(R2,R3)から退室しているときには、転送順序が変更されて、ユーザU3,U1の順に各更新対象ユーザの更新後データの転送処理が実行される。一方、ユーザU1,U3の順にその更新後データを転送すべき旨が決定された場合において、ユーザU1が配信先装置(ユーザU1の既使用装置10b,10c)の設置部屋(R2,R3)に在室しているときには、決定された転送順序のまま(ユーザU1,U3の順に)、各更新対象ユーザの更新後データの転送処理が実行される。ただし、ユーザU1が配信先装置(ユーザU1の既使用装置10b,10c)の設置部屋(R2,R3)に在室している場合であっても、当該ユーザU1が(当該部屋R2,R3のいずれかにて)会議中であるときには、転送順序が変更されて、ユーザU3,U1の順に各更新対象ユーザの更新後データの転送処理が実行される。換言すれば、転送装置10aは、ユーザU1が配信先装置(ユーザU1の既使用装置10b,10c)の設置部屋に在室しており且つ当該ユーザU1が会議中でないことを条件に、決定された転送順序に従ってユーザU1,U3の順に各更新対象ユーザの更新後データの転送処理を実行する。
なお、出退勤管理システム(出退勤管理サーバ60)とスケジュール管理システム(スケジュール管理サーバ80)とが連携して、同様に、複数の更新対象ユーザに関して決定された転送順序が変更されるようにしてもよい。
<評価対象装置に関する改変例>
さらに、上記第2実施形態(あるいは、第2実施形態の上記改変例)では、合計使用回数(あるいは最新使用時点)に基づき転送順序を決定するにあたって、転送装置(たとえばMFP10a)が評価対象装置に含まれているが、これに限定されない。たとえば、転送装置(たとえばMFP10a)は評価対象装置に含まれず、複数の配信先候補装置(複数のMFP10のうち転送装置以外のMFP10(10b〜10d))が評価対象装置であってもよい。なお、この場合、転送装置における管理サーバ90からの更新後データの受信順序が、転送順序とは別個に(たとえば、各更新対象ユーザによる転送装置の使用回数(あるいは直近使用時点)に基づいて)決定されてもよい。
<3.第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、管理サーバ90から転送装置へと送信された更新通知の取得に応答して、転送装置は、特定ユーザ(更新対象ユーザ)の更新後データを当該管理サーバ90から受信している(図3参照)。
これに対して、この第3実施形態では、管理サーバ90から転送装置へと更新通知は送信されず、転送装置は、特定ユーザの操作画面データの更新有無を管理サーバ90に対して(自発的に)問い合わせる。そして、当該特定ユーザの操作画面データが更新された旨の問合せ結果の取得に応答して、転送装置は、当該特定ユーザの更新後データを管理サーバ90から受信する(図17参照)。
図17は、第3実施形態に係る情報処理システム1の概略動作を示す図である。また、図18は、第3実施形態に係るMFP10(転送装置)の動作を示すフローチャートである。ここでは、MFP10a(ユーザU1の更新後データの転送装置)における動作について例示する。
まず、ステップS21においては、転送装置(MFP10a)は、所定のタイミング(予め定められた更新チェックタイミング)で、自装置10aの使用履歴を有するユーザ(ここでは使用ユーザU1,U3)の操作画面データの更新有無を管理サーバ90に問い合わせる(図17参照)。たとえば、転送装置10aは、所定の問合せ予定時刻(12時00分等)の到来に応答して、使用ユーザU1,U3の操作画面データの更新有無を管理サーバ90に問い合わせる(図17参照)。ただし、これに限定されず、転送装置の電源投入時点(電源オフ状態から電源オン状態への遷移時点)の到来等に応答して、使用ユーザの操作画面データの更新有無が問い合わせられてもよい。あるいは、転送装置がスリープ状態を有する期間中において、使用ユーザの操作画面データの更新有無が問い合わせられてもよい。なお、転送装置(転送装置の複数の処理部のうち一部の処理部)がスリープ状態を有する場合であっても、当該転送装置の通信部4(図2)は通常状態を有し、転送装置は管理サーバ90とのデータ授受を実行できるものとする。この場合、当該転送装置は、後述のステップS23の判定処理等に際してスリープ状態から通常状態に復帰してステップS12以降の処理等を実行する。
ここにおいて、複数のユーザの使用履歴が転送装置に存在する場合、転送装置は、管理サーバ90への問合せ順序を決定し、当該問合せ順序に従って各ユーザの操作画面データの更新有無を管理サーバ90に問い合わせる。この問合せ順序の決定に関しては、後に詳述する。ここでは、一の使用ユーザ(ユーザU1)の操作画面データの更新有無を管理サーバ90に問い合わせる場合の動作について説明する。
管理サーバ90は、転送装置10aからの問合せに応答して、指定されたユーザ(ここではユーザU1)の操作画面データの更新有無を判定する。ここでは、ユーザU1の操作画面データが更新された旨が管理サーバ90にて判定される。そして、管理サーバ90は、問合せ結果を転送装置10a(問合せ元のMFP10)に送信する(図17参照)。
転送装置10aは、管理サーバ90からの問合せ結果を更新遂行情報として取得する(ステップS22)と、当該問合せ結果に基づいて、当該使用ユーザ(ここではユーザU1)の操作画面データの更新有無(更新要否)を判定する(ステップS23)。
ここでは、ユーザU1の操作画面データがカスタマイズにより更新された旨の問合せ結果が管理サーバ90から取得されており、処理はステップS23からステップS12以降へと進む。なお、ユーザU1の操作画面データが更新されていない旨の問合せ結果が管理サーバ90から取得された場合、図18のフローチャートは終了する。
ステップS12〜S16の処理は、上記第1実施形態と同様である。具体的には、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の更新後データの送信要求を管理サーバ90に送信し(ステップS12)、当該管理サーバ90から当該更新後データを取得する(ステップS13)。そして、転送装置10aは、自装置10aにて更新対象ユーザU1の操作画面データの更新処理を実行する(ステップS14)。その後、転送装置10aは、更新対象ユーザU1の更新後データの配信先装置を決定する(ステップS15)とともに、配信先装置として決定されたMFP10に対して当該更新後データを自動的に送信する(ステップS16)。
このようにして、転送装置(MFP10a)は、自装置の使用履歴を有するユーザ(ここでは使用ユーザU1)の操作画面データが更新された旨の問合せ結果の取得に応答して、当該使用ユーザ(更新対象ユーザ)の更新後データを管理サーバ90から受信する。
これによれば、上記第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
さて、複数のユーザの使用履歴が転送装置(たとえばMFP10a)に存在する場合における管理サーバ90への問合せ順序(操作画面データの更新有無の問合せの順序)について、以下に説明する。
転送装置(たとえばMFP10a)に複数のユーザ(たとえばユーザU1,U3)の使用履歴が存在する場合、当該転送装置(MFP10a)は、ステップS21(図18)において、各ユーザ(各使用ユーザ)による自装置(10a)の使用回数(ログイン回数)に基づいて、管理サーバ90への問合せ順序を決定する。
具体的には、転送装置10aは、使用ユーザU1による自装置10aの使用回数N1(ここでは、N1=30(図12))と、使用ユーザU3による自装置10aの使用回数N2(ここでは、N2=5(図12))とを取得する。そして、転送装置10aは、当該使用回数N1と使用回数N2とを比較し、管理サーバ90への問合せ順序を決定する。
より具体的には、各使用ユーザの操作画面データの更新有無の問合せが、転送装置10aの使用回数の多いユーザから順に行われるように、問合せ順序(操作画面データの更新有無の問合せの順序)が決定される。ここでは、使用ユーザU1による転送装置10aの使用回数N1(=30)は、使用ユーザU3による転送装置10aの使用回数N2(=5)よりも多い。この場合、転送装置10aは、使用ユーザU1の操作画面データの更新有無を使用ユーザU3の操作画面データの更新有無よりも先行して管理サーバ90に問い合わせるべき旨、を決定する。なお、ここでは、各使用ユーザU1,U3による転送装置10aの使用回数に基づいて問合せ順序が決定されているが、これに限定されず、各使用ユーザU1,U3の合計使用回数N10,N20(複数の評価対象装置のそれぞれの使用回数の合計値)に基づいて問合せ順序が決定されてもよい。
そして、転送装置10aは、決定された問合せ順序に従って(ここでは、使用ユーザU1,U3の順に)、各使用ユーザの操作画面データの更新有無を管理サーバ90に問い合わせる(ステップS21)。管理サーバ90は、転送装置10aからの問合せに応答して、ユーザU1,U3の順に、その操作画面データの更新有無を判定して問合せ結果を転送装置10aに送信する。
その後、転送装置10aは、使用ユーザU1,U3の順に、問合せ結果を管理サーバ90から取得し(ステップS22)、その操作画面データの更新有無(更新要否)を判定する(ステップS23)。
ここでは、使用ユーザU1の操作画面データが更新されており且つ使用ユーザU3の操作画面データは更新されていない旨の問合せ結果が管理サーバ90から取得される。この場合、使用ユーザU1に関しては、操作画面データが更新された旨がステップS23にて判定され、処理はステップS23からステップS12以降へと進む。また、使用ユーザU3に関しては、操作画面データは更新されていない旨がステップS23にて判定され、図18のフローチャートは終了する。
なお、使用ユーザU1,U3の双方の操作画面データが更新された旨の問合せ結果が取得された場合には、たとえば上記第2実施形態(あるいは第2実施形態の改変例)と同様にして、各更新対象ユーザ(ここでは使用ユーザU1,U3)に関する転送順序が決定される。
以上のように、MFP10(たとえばMFP10a)に複数のユーザ(U1,U3)の使用履歴が存在する場合、MFP10aの使用回数の多いユーザ(MFP10aの使用頻度の高いユーザ)から順に(たとえばユーザU1,U3の順に)各使用ユーザの操作画面データの更新有無の問合せが行われるように、問合せ順序が決定される。したがって、MFP10a(転送装置)を早期に使用する可能性が比較的高いユーザU1の操作画面データの更新有無を優先的に問い合わせることが可能である。ひいては、転送装置10aを早期に使用する可能性が比較的高いユーザU1の操作画面データが仮に管理サーバ90にて更新されていた場合には、当該ユーザU1の更新後データを早期に取得する(取得して更新する)ことが可能である。
<第3実施形態の改変例>
<問合せ順序の決定に関する改変例>
なお、上記第3実施形態では、転送装置に複数のユーザの使用履歴が存在する場合、各使用ユーザの操作画面データの更新有無の問合せ順序が各使用ユーザによる転送装置の使用回数に基づいて決定されているが、これに限定されない。たとえば、転送装置に複数のユーザの使用履歴が存在する場合、各使用ユーザの操作画面データの更新有無の問合せ順序が各使用ユーザによる転送装置の直近使用時点に基づいて決定されてもよい。
具体的には、転送装置(たとえばMFP10a)は、自装置10aの使用ユーザU1,U3の操作画面データの更新有無を管理サーバ90に問い合わせる(ステップS21)にあたって、各使用ユーザU1,U3による自装置10aの直近使用時点(直近の使用時点)を取得する。ここでは、使用ユーザU1による転送装置10aの直近使用時点T1は2017年9月1日10時15分であり、使用ユーザU3による転送装置10aの直近使用時点T2は2017年7月25日11時20分である(図13参照)。
そして、転送装置10aは、各使用ユーザU1,U3の直近使用時点T1,T2を比較し、各使用ユーザU1,U3の操作画面データの更新有無の問合せ順序を決定する。具体的には、各使用ユーザの操作画面データの更新有無の問合せが、転送装置10aの直近使用時点の新しいユーザから順に行われるように、問合せ順序が決定される。ここでは、使用ユーザU1による転送装置10aの直近使用時点T1(=2017年9月1日10時15分)は、使用ユーザU3による転送装置10aの直近使用時点T2(=2017年7月25日11時20分)よりも新しい。そのため、転送装置10aは、使用ユーザU1の操作画面データの更新有無を使用ユーザU3の操作画面データの更新有無よりも先行して管理サーバ90に問い合わせるべき旨、を決定する。なお、ここでは、各使用ユーザU1,U3による転送装置10aの直近使用時点に基づいて問合せ順序が決定されているが、これに限定されず、各使用ユーザU1,U3の最新使用時点T10,T20(複数の配信先候補装置のそれぞれの直近使用時点のうちの最新の使用時点)に基づいて問合せ順序が決定されてもよい。
このように、各使用ユーザの操作画面データの更新有無の問合せ順序が、各使用ユーザによる転送装置の直近使用時点に基づいて決定されてもよい。
これによれば、第3実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
<決定された問合せ順序の変更に関する改変例>
また、上記第3実施形態(あるいは上記「問合せ順序の決定に関する改変例」)において、さらに、上述のようにして使用回数(あるいは直近使用時点)に基づき決定された問合せ順序が、種々の管理システムとの連携によって変更されるようにしてもよい。
具体的には、たとえば転送装置10aにおいて、使用ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無を問い合わせるべき旨が決定された場合であっても、ユーザU1によって転送装置10aが早期に使用される可能性が低い事情が存在するときには、ユーザU1ではなくユーザU3の操作画面データの更新有無が先行して問い合わせられてもよい。
たとえば、複数の使用ユーザに関して決定された問合せ順序が、出退勤システムと連携して変更されるようにしてもよい。
具体的には、転送装置(たとえばMFP10a)は、問合せ順序の決定に際して、各使用ユーザU1,U3の出退勤状況(転送装置10aが設置されている事業所への出勤状況)を出退勤管理サーバ60(図14)に問い合わせて取得し、各使用ユーザU1,U3が出勤しているか否か、を判定する。
そして、たとえば、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無を問い合わせるべき旨が決定された場合において、ユーザU1が出勤している旨が判定されるときには、決定された問合せ順序のまま、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無が問い合わせられる。
一方、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無を問い合わせるべき旨が決定された場合であっても、ユーザU1が出勤していない旨が判定されるときには、ユーザU1ではなくユーザU3の操作画面データの更新有無が、先行して管理サーバ90に問い合わせられる。詳細には、ユーザU1が出勤していない場合は、転送装置10aがユーザU1によって早期に使用される可能性は低く、当該ユーザU1の操作画面データを転送装置10aにおいて直ちに更新することを要しない。このような場合は、当該使用ユーザU1の操作画面データの更新有無の問合せよりも先行して、他の使用ユーザU3の操作画面データの更新有無の問合せが実行される。
なお、ユーザU3の出勤状況もが考慮されることがより好ましい。具体的には、ユーザU1が出勤しておらず且つユーザU3が出勤している旨が判定される場合に、決定された問合せ順序が上述のように変更されてもよい。換言すれば、ユーザU1,U3の双方が出勤していない旨が判定される場合には、決定された問合せ順序が変更されないようにしてもよい。
あるいは、複数の使用ユーザに関して決定された問合せ順序が、入退室システムと連携して変更されるようにしてもよい。
具体的には、転送装置(MFP10a)は、問合せ順序の決定に際して、各使用ユーザU1,U3の入退室状況を入退室管理サーバ70(図15)に問い合わせて取得し、各使用ユーザU1,U3が自装置(10a)の設置部屋(R1)に存在するか否か、を判定する。
そして、たとえば、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無を問い合わせるべき旨が決定された場合において、当該ユーザU1が転送装置10aの設置部屋R1に在室(入室)している旨が判定されるときには、決定された問合せ順序のまま、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無が問い合わせられる。
一方、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無を問い合わせるべき旨が決定された場合であっても、当該ユーザU1が転送装置10aの設置部屋R1から退室している旨が判定されるときには、ユーザU1ではなくユーザU3の操作画面データの更新有無が、先行して管理サーバ90に問い合わせられる。詳細には、ユーザU1が転送装置10aの設置部屋R1から退室している場合は、当該転送装置10aがユーザU1によって早期に使用される可能性は比較的低く、当該ユーザU1の操作画面データを転送装置10aにおいて直ちに更新することを要しない。このような場合は、当該使用ユーザU1の操作画面データの更新有無の問合せよりも先行して、他の使用ユーザU3の操作画面データの更新有無の問合せが実行される。
なお、ユーザU3の入退室状況もが考慮されることがより好ましい。具体的には、ユーザU1が転送装置10aの設置部屋R1から退室しており且つユーザU3が転送装置10aの設置部屋R1に入室している旨が判定される場合に、決定された問合せ順序が上述のように変更されてもよい。換言すれば、ユーザU1,U3の双方が転送装置10aの設置部屋R1から退室している旨が判定される場合には、決定された問合せ順序が変更されないようにしてもよい。
また、複数の使用ユーザに関して決定された問合せ順序が、スケジュール管理システムと連携して変更されるようにしてもよい。
具体的には、転送装置(MFP10a)は、問合せ順序の決定に際して、各使用ユーザU1,U3のスケジュール(会議スケジュール)をスケジュール管理サーバ80(図16)に問い合わせて取得し、各使用ユーザU1,U3が会議中であるか否か、を判定する。
そして、たとえば、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無を問い合わせるべき旨が決定された場合において、ユーザU1が会議中でない旨が判定されるときには、決定された問合せ順序のまま、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無が問い合わせられる。
一方、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無を問い合わせるべき旨が決定された場合であっても、ユーザU1が会議中である旨が判定されるときには、ユーザU1ではなくユーザU3の操作画面データの更新有無が、先行して管理サーバ90に問い合わせられる。詳細には、ユーザU1が会議中である場合は、転送装置10aがユーザU1によって早期に使用される可能性は比較的低く、当該ユーザU1の操作画面データを転送装置10aにおいて直ちに更新することを要しない。このような場合は、当該使用ユーザU1の操作画面データの更新有無の問合せよりも先行して、他の使用ユーザU3の操作画面データの更新有無の問合せが実行される。
なお、ユーザU3の会議スケジュールもが考慮されることがより好ましい。具体的には、ユーザU1が会議中であり且つユーザU3が会議中でない旨が判定される場合に、決定された問合せ順序順序が上述のように変更されてもよい。換言すれば、ユーザU1,U3の双方が会議中である旨が判定される場合には、決定された問合せ順序順序が変更されないようにしてもよい。
さらに、複数の使用ユーザに関して決定された問合せ順序が、(入退室管理サーバ70)とスケジュール管理システム(スケジュール管理サーバ80)との双方と連携して変更されるようにしてもよい。
たとえば、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無を問い合わせるべき旨が決定された場合であっても、ユーザU1が転送装置10aの設置部屋R1から退室しているときには、問合せ順序が変更されて、ユーザU3,U1の順にその操作画面データの更新有無が管理サーバ90に問い合わせられる。一方、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無を問い合わせるべき旨が決定された場合において、ユーザU1が転送装置10aの設置部屋R1に在室しているときには、決定された問合せ順序のまま、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無が問い合わせられる。ただし、ユーザU1が転送装置10aの設置部屋R1に在室している場合であっても、当該ユーザU1が(当該設置部屋R1にて)会議中であるときには、問合せ順序が変更されて、ユーザU3,U1の順にその操作画面データの更新有無が管理サーバ90に問い合わせられる。換言すれば、転送装置10aは、ユーザU1が自装置10aの設置部屋R1に在室しており且つ当該ユーザU1が会議中でないことを条件に、決定された問合せ順序に従って、ユーザU1,U3の順にその操作画面データの更新有無を問い合わせる。
なお、出退勤管理システム(出退勤管理サーバ60)とスケジュール管理システム(スケジュール管理サーバ80)とが連携して、同様に、複数の使用ユーザに関して決定された問合せ順序が変更されるようにしてもよい。
<4.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記内容のものに限定されるものではない。
<更新後データの送信条件に関する変形例>
たとえば、上記各実施形態等においては、ステップS15(図4等)にて配信先装置として決定されたMFP10の全てに対して一律に特定ユーザの更新後データが送信されているが、これに限定されず、当該配信先装置として決定されたMFP10の全てのうち、特定ユーザの更新後データを有する装置に対しては、当該更新後データが送信されないようにしてもよい。
図19は、この改変例に係る情報処理システム1の概略動作を示す概念図である。
ここでは、転送装置(たとえばMFP10a)における図4のステップS12〜S16の処理(あるいは、図18の処理等)よりも前の或る時点Ta(たとえば、2017年9月2日9時30分)において、当該ユーザU1が、自身向けの操作画面をカスタマイズするカスタマイズ操作をMFP10cにて行った場合を想定する。なお、現時点Tb(ユーザU1の更新後データの転送処理(ステップS16)の実行時点)は、2017年9月2日12時00分である(Tb>Ta)ものとする。
当該或る時点Taにおける上記カスタマイズ操作に応答して、MFP10cは、新たな操作画面データ(更新後の操作画面データ)を、自装置10cに格納するとともに管理サーバ90へと送信する。そして、管理サーバ90において、ユーザU1の操作画面データが更新されて当該更新後の操作画面データが格納される(図19参照)。この結果、MFP10cと管理サーバ90との双方に、2017年9月2日9時30分の更新日時を有する操作画面データ(ユーザU1の操作画面データ)(更新後データ)が格納される。
その後、当該更新後データの転送装置(たとえばMFP10a)等にて第1実施形態(あるいは第3実施形態)と同様の動作が実行され、現時点Tbにおいて、ステップS15にて配信先装置として決定されたMFP10に当該更新後データが転送される(ステップS16(図4(あるいは図18))。
ただし、この改変例では、当該MFP10cは更新対象ユーザU1の配信先装置として決定される(ステップS15)ものの、後述するように、当該更新対象ユーザU1の更新後データの転送装置10aは、管理サーバ90から取得された当該更新後データを当該MFP10cには送信しない。
具体的には、転送装置10aは、配信先装置として決定されたMFP10(ここでは、更新対象ユーザU1の既使用装置10b,10c)への更新後データの送信(ステップS16)に際して、当該配信先装置内の更新対象ユーザU1の操作画面データの更新日時(タイムスタンプ)を当該配信先装置に問い合わせて取得する。
そして、転送装置10aは、ステップS13(図4等)にて管理サーバ90から受信された更新後データの更新日時と配信先装置から取得された更新日時とに基づいて、配信先装置における更新対象ユーザU1の更新後データ(更新後データの更新日時と同じ更新日時を有する操作画面データ)の有無を判定する。なお、管理サーバ90から受信された更新後データと配信先装置内の操作画面データとの2つのデータが同じ更新日時を有する場合、転送装置10aは、当該2つのデータは同じデータであるとみなす。
その後、転送装置10aは、配信先装置における更新対象ユーザU1の更新後データの有無の判定結果に基づいて、当該更新後データの送信許否を決定する。
たとえば、配信先装置内の操作画面データが、管理サーバ90から取得された更新後データよりも古い更新日時を有する場合、転送装置10aは、当該配信先装置が更新対象ユーザU1の更新後データ(更新後データの更新日時と同じ更新日時を有する操作画面データ)を有しない旨を判定する。ここでは、配信先装置10b内の更新対象ユーザU1の操作画面データの更新日時は2017年8月9日15時00分であり(図19参照)、配信先装置10b内の当該操作画面データは、管理サーバ90から取得された更新後データの更新日時(2017年9月2日9時30分)よりも古い更新日時を有する。このような場合、転送装置10aは、当該配信先装置10bが更新対象ユーザU1の更新後データを有しない旨を判定する。そして、転送装置10aは、当該配信先装置10bに対して更新対象ユーザU1の更新後データを送信すべき旨を決定し、配信先装置10bに当該更新対象ユーザU1の更新後データを送信する(ステップS16)。その後、配信先装置10bは、転送装置10aから取得された当該更新後データに基づいてユーザU1の操作画面データの更新処理を実行する。
一方、配信先装置内の操作画面データが、管理サーバ90から取得された更新後データの更新日時と同じ更新日時を有する場合、転送装置10aは、当該配信先装置が更新対象ユーザU1の更新後データ(更新後データの更新日時と同じ更新日時を有する操作画面データ)を有する旨を判定する。ここでは、配信先装置10c内の更新対象ユーザU1の操作画面データの更新日時は2017年9月2日9時30分であり(図19参照)、配信先装置10c内の当該操作画面データは、管理サーバ90から取得された更新後データの更新日時(2017年9月2日9時30分)と同じ更新日時を有する。このような場合、転送装置10aは、当該配信先装置10cが更新対象ユーザU1の更新後データを有する旨を判定する。そして、転送装置10aは、当該配信先装置10cに対して更新対象ユーザU1の更新後データを送信すべきでない旨を決定する(配信先装置10cに対して更新対象ユーザU1の更新後データを送信しない)。換言すれば、MFP10cが配信先装置として決定された場合であっても、管理サーバ90からの更新後データと同じ更新日時を有する操作画面データが当該MFP10c内に既に存在するときには、更新対象ユーザU1の更新後データは当該MFP10cに対して送信されない。
このように、配信先装置として決定されたMFP10のうち、更新対象ユーザU1の更新後データ(管理サーバ90から取得された更新後データの更新日時と同じ更新日時を有する操作画面データ)を有する装置に対しては、当該更新後データが送信されないようにしてもよい。換言すれば、配信先装置として決定されたMFP10のうち、更新対象ユーザU1の更新後データを有しない装置(のみ)に対して、当該更新後データが送信されるようにしてもよい。
これによれば、無用な送信処理(更新後データの送信処理)を削減することが可能である。
<転送装置に関する変形例>
また、上記各実施形態等においては、複数のMFP10(10a〜10d)のうちの一のMFP10が更新後データの転送装置として動作しているが、これに限定されず、当該複数のMFP10(10a〜10d)以外の装置が更新後データの転送装置として動作してもよい。
たとえば、当該複数のMFP10の属するLANの内部に設けられたサーバ(ローカルサーバ50(図20))が、更新後データの転送装置として動作してもよい。
具体的には、ローカルサーバ50は、たとえばユーザU1の操作画面データがカスタマイズにより更新された旨を示す更新遂行情報の取得に応答して、管理サーバ90(外部サーバ)から当該ユーザU1の更新後データを受信する(図20参照)。その後、ローカルサーバ50は、複数の配信先候補装置(他の複数の情報処理装置(ここでは複数のMFP10a〜10d))のうちの一部の装置(ユーザU1の既使用装置を含む一部の装置)(たとえばMFP10a,10b,10c)を当該更新後データの配信先装置として決定する。そして、ローカルサーバ50は、当該複数の配信先候補装置10a〜10dのうち、配信先装置として決定された一部の装置10a,10b,10cに対して当該更新後データを転送する(図20参照)。
このように、複数のMFP10(10a〜10d)以外の装置が更新後データの転送装置として動作してもよい。
<配信先装置への更新後データの配信経路に関する変形例>
さらに、上記各実施形態等においては、更新対象ユーザの更新後データが、管理サーバ90から配信先装置へと転送装置を経由して送信されている(図3等参照)が、これに限定されない。たとえば、更新対象ユーザの更新後データが、管理サーバ90から配信先装置へと直接的に送信されてもよい(図21参照)。換言すれば、管理サーバ90が、情報処理システム1において配信先装置への更新後データ等の送信処理を制御する情報処理装置(更新制御装置)として機能してもよい。
具体的には、まず、管理サーバ90は、所定のタイミングで各ユーザの操作画面データの更新有無を管理サーバ90にて判定し、たとえばユーザU1の操作画面データがカスタマイズにより更新された旨の判定結果を更新遂行情報として取得する。そして、管理サーバ90は、ユーザU1による各配信先候補装置(ここではMFP10a〜10d)の使用履歴を当該各配信先候補装置に問い合わせて取得する。その後、管理サーバ90は、複数の配信先候補装置10a〜10dのうちの一部の装置(更新対象ユーザU1の既使用装置を含む一部の装置)(ここではMFP10a〜10c)を更新後データの配信先装置として決定し、配信先装置として決定されたMFP10a〜10cに当該更新対象ユーザU1の更新後データを送信(一斉送信)する(図21参照)。なお、ここでは、管理サーバ90が、ユーザU1による各配信先候補装置の使用履歴を当該各配信先候補装置に問い合わせることによって取得しているが、これに限定されない。たとえば、管理サーバ90において各配信先候補装置の使用履歴がユーザごとに管理(格納)されている場合は、管理サーバ90が、自装置90からユーザU1による各配信先候補装置の使用履歴を取得してもよい。
このように、管理サーバ90が、特定ユーザ(更新対象ユーザ)の更新後データを複数の配信先候補装置のうちの一部の装置(当該特定ユーザの既使用装置を含む一部の装置)に対して直接的に送信してもよい。
ただし、更新後データは、管理サーバ90(LAN外の装置)から複数の配信先候補装置(当該LAN内の装置)のうちの一部の装置(配信先装置)に対して直接的に送信されるのではなく、当該管理サーバ90から転送装置(当該LAN内の装置)を経由して当該一部の装置(配信先装置)に送信されることが好ましい。特に、多数の配信先装置(たとえば100台のMFP10)へと更新後データが送信される場合には、更新後データが管理サーバ90から転送装置を経由して当該配信先装置に送信されることがより好ましい。
具体的には、更新後データが、LAN外の管理サーバ90からLAN内の多数の配信先装置へと直接的に送信(一斉送信)される場合、LANの外部の比較的低速なネットワークでの通信が行われ、当該多数の配信先装置への更新後データの配信速度が低下する。これに対して、更新後データが当該管理サーバ90から転送装置(当該LAN内の一の装置)を経由して当該配信先装置に送信(転送)される場合、LANの内部の比較的高速なネットワークでの通信が主に行われる。したがって、当該配信先装置への更新後データの配信速度を向上させることが可能である。
<管理装置に関する変形例>
また、上記各実施形態等においては、管理サーバ90が、ユーザごとの管理対象情報を管理する管理装置として動作しているが、これに限定されない。たとえば、複数のMFP10(MFP10a〜10d)とは別に設けられた特定のMFP10(たとえばMFP10e(図22あるいは図23))が、当該管理装置としても動作してもよい。具体的には、特定ユーザの更新後データが、当該特定のMFP10e(管理装置)から転送装置を経由して配信先装置へと送信(転送)されるようにしてもよい(図22参照)。あるいは、特定ユーザの更新後データが、当該特定のMFP10e(管理装置)から直接的に配信先装置へと送信されるようにしてもよい(図23参照)。
<管理対象情報に関する変形例>
さらに、上記各実施形態等においては、各MFP10にて表示され得る操作画面(各ユーザに対応する操作画面)に関する操作画面情報(操作画面データ)が管理対象情報として管理装置にて管理されているが、これに限定されず、他の情報が管理対象情報として管理装置にて管理されてもよい。たとえば、各MFP10においてクラウドサービスへのアクセス時に利用され得る認証情報(各ユーザに対応する認証情報)(たとえば、ユーザIDおよびパスワード)が、管理対象情報として管理されてもよい。あるいは、各MFP10での送信ジョブ(ファクシミリジョブ等)にて利用され得る送信宛先(各ユーザに対応する送信宛先)に関する情報(送信宛先情報)が管理対象情報として管理されてもよい。
<その他>
また、上記各実施形態等においては、複数の配信先候補装置のうち、更新対象ユーザの既使用装置に対して当該更新対象ユーザの更新後データが送信されており、当該更新対象ユーザの未使用装置に対しては、当該更新後データが送信されていないが、これに限定されない。たとえば、複数の未使用装置が存在する場合、更新対象ユーザの既使用装置に対して当該更新対象ユーザの更新後データが送信されるとともに、当該複数の未使用装置のうちの一部の未使用装置に対しても、例外的に、当該更新後データが送信されてもよい。換言すれば、更新対象ユーザの既使用装置と複数の未使用装置のうちの一部の未使用装置とが、更新対象ユーザの更新後データの配信先装置(複数の配信先候補装置のうちの一部の装置)として決定されてもよい。
具体的には、複数の配信先候補装置のうち更新対象ユーザの既使用装置は、当該更新対象ユーザの更新後データの配信先装置として決定され、当該既使用装置に対して当該更新後データが送信される。一方、複数の配信先候補装置のうち更新対象ユーザの未使用装置は、原則的には、配信先装置として決定されず、当該未使用装置に対しては、更新対象ユーザの更新後データは送信されない。ただし、複数の未使用装置が存在する場合、当該複数の未使用装置のうち、更新対象ユーザが存在する部屋に設けられた未使用装置(一部の未使用装置)は、例外的に、配信先装置として決定され、当該一部の未使用装置に対して当該更新後データが送信されてもよい。換言すれば、更新対象ユーザによる使用可能性が、更新対象ユーザが存在する部屋以外の部屋の未使用装置よりも比較的高い未使用装置(一部の未使用装置)に対しては、当該更新対象ユーザの更新後データが例外的に送信されるようにしてもよい。なお、当該複数の未使用装置のうち、更新対象ユーザが存在する部屋に設けられた未使用装置以外の未使用装置(残余の未使用装置)に対しては、原則通り、当該更新後データは送信されない。
さらに、上記各実施形態等では、複数の配信先候補装置(および転送装置)がMFPである態様が例示されているが、これに限定されず、複数の配信先候補装置(および転送装置)が、MFPではなく所謂パーソナルコンピュータなどであってもよい。