JP6953378B2 - 複数の竿体が継合される釣竿 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の竿体が継合される釣竿に関する。
インロー継式の釣竿においては、中空の小径竿体と中空の大径竿体とがインロー芯材により連結される。従来のインロー継式の釣竿は、例えば、特開2003−250396号公報に開示されている。インロー継式の釣竿においては、インロー芯材の一端を大径竿体の穂先側端部に接着等により固定し、このインロー芯材のうち穂先側端部から飛び出している部位を小径竿体に後端(手元側端)から挿入することにより、当該小径竿体と当該大径竿体とがインロー芯材により連結される。
特開2003−250396号公報
インロー継式の釣竿が曲げられると、小径竿体の後端において、当該小径竿体の内周からインロー芯材へ応力が集中的に作用する。この応力の集中のために、インロー芯材は釣竿の使用時に破断しやすい。
同様の問題は並継式の釣竿においても発生する。すなわち、並継式の釣竿においては、小径の小径竿体が大径の大径竿体の内部に挿入されているため、釣竿が曲げられると、小径竿体のうち大径竿体の内周面と接触する位置に応力が集中しやすい。このため、小径竿体のうち大径竿体に挿入されている部位が破断しやすい。
本発明の目的の一つは、竿体の継合部位における破断を抑制することである。本発明の上記以外の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
本発明の一実施形態による釣竿は、中心軸に沿って一端から他端まで延びる中空の竿体と、前記中心軸に対して第1角度だけ傾斜する外周面を有し、前記一端から前記竿体に挿入される軸部材と、を備える。この竿体の内周面は、前記一端から前記軸方向の第1位置まで前記中心軸に対して第1角度より大きな角度で傾斜して延びる第1面と、前記第1位置から前記第1位置よりも前記他端側にある第2位置まで延びる第2面と、前記第2位置から前記第2位置よりも前記他端側にある第3位置まで前記中心軸と平行に又はほぼ平行に延びる第3面と、を有する。この第2面は、前記第1面に連続しており前記中心軸に対して前記第1角度より大きな角度で傾斜している傾斜部と、前記第3面に連続しており前記中心軸と平行に又はほぼ平行に延びる非傾斜部と、を有する。
本発明の一実施形態において、前記非傾斜部の前記第1位置における前記中心軸周りの周方向における長さは、前記第2位置における前記内周面の全長の50%以上である。
本発明の一実施形態において、前記第1面の前記中心軸方向における長さは、前記第2面の前記中心軸方向における長さ以上である。
本発明の一実施形態において、前記軸部材は、インロー芯材である。
本発明の一実施形態による釣竿において、前記軸部材は、前記竿体よりも小径の他の竿体である。
本発明の一実施形態による釣竿は、前記竿体の外周面に設けられた釣糸ガイドをさらに備える。前記傾斜部は、前記中心軸周りの周方向における釣糸ガイドの取付位置と反対側に設けられる。
本発明の一実施形態において、前記傾斜部は、前記中心軸周りの周方向における釣糸ガイドの取付位置と同じ側に設けられる。
本発明の実施形態によって、竿体の継合部位における破断を抑制することができる。
本発明の一実施形態による釣竿を示す模式図である。 図1の釣竿が有する大径竿体と小径竿体との継合構造を模式的に示す断面図である。 図2に示されている継合構造を拡大して示す模式図である。 図3に示された釣竿の継合構造を中心軸の方向に延びる線で切り開いて展開した模式図である。 中心軸に垂直な面で穂先竿を切断した断面を模式的に示す図である。 中心軸に垂直な面で穂先竿を切断した断面を模式的に示す図である。 本発明の他の実施形態による釣竿における継合構造を模式的に示す断面図である。
以下、適宜図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。なお、各図面において共通する構成要素に対しては同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。
図1から図4を参照して、本発明の一実施形態による釣竿1について説明する。図1は、本発明の一実施形態によるインロー継ぎ式の釣竿1の模式図である。図2は、釣竿1における大径竿体と小径竿体との継合構造を模式的に示す断面図であり、図3は、図2に示されている継合構造を拡大して示す模式図であり、図4は、図3に示された釣竿1の継合構造を中心軸Xの方向に延びる線で切り開いて展開した模式図である。
釣竿1は、図示のように、穂先竿2と、この穂先竿2に継合する手元竿5と、を有する。穂先竿2及び手元竿5はいずれも、中心軸X方向に沿って延びる中空の管状に形成される。穂先竿2は、その後端2a1からその前端2a2まで延びている。手元竿5は、その後端5a1からその前端5a2まで延びている。穂先竿2及び手元竿5は、例えば、炭素繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグシートを焼成して管状の焼成体を形成し、この焼成体に研磨処理及び塗装を施すことにより得られる。
手元竿5の後端には、グリップ4が設けられている。手元竿5のグリップ4の前方にはリールシート3が設けられている。穂先竿2及び手元竿5の外周面の上端には、複数の釣糸ガイド7が取り付けられている。リールシート3には、不図示のリールが取り付けられる。図示の実施形態では、リールシート3には両軸受型リールが取り付けられる。両軸受型リールは、ベイトリール又はベイトキャスティングリールと呼ばれることもある。両軸受型リールが用いられる場合には、釣糸ガイド7は、図示のように穂先竿2及び手元竿5の外周面の上端に設けられる。他の実施形態において、リールシート3にはスピニングリールが取り付けられてもよい。スピニングリールが用いられる場合には、釣糸ガイド7は、穂先竿2及び手元竿5の外周面の下端に設けられる。本明細書において、釣竿1又は当該釣竿1を構成する穂先竿2及び手元竿5の前後方向に言及する場合には、図1に示されている前後方向を基準とする。
一実施形態において、手元竿5は、その内径が穂先竿2の内径よりも大きくなるように構成される。穂先竿2は小径竿体の例であり、手元竿5は大径竿体の例である。手元竿5の内径及び穂先竿2の内径はそれぞれ、例えば3mm〜15mmの範囲となり、各外径は、5mm〜20mmの範囲となるように形成される。本明細書において説明される穂先竿2及び手元竿5の寸法は例示である。
穂先竿2と手元竿5とは、インロー芯材6を介して、互いと着脱可能に接続される。インロー芯材6は、例えば、炭素繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグシートを焼成して管状の焼成体を形成し、この焼成体に研磨処理及び塗装を施すことにより得られる。インロー芯材6は、ほぼ円柱形状の後端部6aと、後端部6aの前側に設けられておりその外周面が中心軸Xに対して第1角度θ1だけ傾斜している傾斜部6bと、この傾斜部6bの前に設けられておりほぼ円柱形状を有する前端部6cと、を有する。前端部6cは、後端部6aよりも小径となるように形成される。インロー芯材6は、その中心軸方向の長さが50mm〜150mmとなり、その後端部6aの外径が3mm〜15mmとなるように形成される。傾斜部6bの外周面が中心軸Xと為す第1角度θ1は、例えば、0.05°から5.0°の範囲とされる。図2に示されている傾斜部6bの外周面の傾きは、傾斜していることを分かりやすく示すために誇張されている。インロー芯材6は中空であってもよく中実であってもよい。本明細書において説明されるインロー芯材6の寸法及び形状は例示である。例えば、インロー芯材6は、その外周面が中心軸Xに対してその後端から前端まで一定の角度で傾斜するように構成されてもよい。
一実施形態において、インロー芯材6は、手元竿5に中心軸X方向の所定の位置まで挿入され、例えば接着により手元竿5の内周面5bに固定される。インロー芯材6は、その一部が手元竿5の前端5a2から前方へ突出するように、手元竿5に対して固定される。手元竿5は、その前端付近においてインロー芯材6と接する。インロー芯材6は、竿体に挿入される軸部材の例である。
手元竿5の前端5a2から突出しているインロー芯材6を穂先竿2に後端2a1から挿入すると、インロー芯材6は穂先竿2内に所定の合わせ位置まで挿入される。これにより、穂先竿2と手元竿5とがインロー芯材6を介して継合される。
図2においては、インロー芯材6が合わせ位置まで挿入されている。インロー芯材6が合わせ位置に達したときに、手元竿5の前端5a2と穂先竿2の後端2a1との間には隙間が形成される。この隙間の中心軸X方向の長さは、例えば、3mm〜10mmである。この隙間の寸法は例示である。この穂先竿2と手元竿5との間に隙間があるため、釣竿1の使用時に穂先竿2及び手元竿5が曲げられると、インロー芯材6には曲げ応力及び剪断応力が作用する。
他の実施形態において、インロー芯材6は、穂先竿2の継合部2aの内周面2bに接着される。この場合、インロー芯材6は、穂先竿2の後端2a1から後方に突出するように穂先竿2に固定される。インロー芯材6のうちこの穂先竿2の後端2a1から突出している部位を手元竿5に挿入することにより、穂先竿2と手元竿5とがインロー芯材6を介して連結される。
次に、穂先竿2の後端2a1付近における内周面2bの形状について説明する。穂先竿2の内周面2bは、中心軸X方向に対して傾斜して後端2a1から前方へ延伸する傾斜面2b1と、傾斜面2b1の前端の位置P1から位置P2まで延びる応力緩和面2b2と、位置P2から位置P3まで延びる円筒面2b3と、を有する。位置P1は、穂先竿2の後端2a1から中心軸Xに沿って前方へL1だけ移動した位置を示し、位置P2は、位置P1から中心軸Xに沿って前方へL2だけ移動した位置を示す。位置P3は、中心軸X上において位置P2と穂先竿2の前端2a2との間にある任意の位置である。長さL1は、例えば、1mm〜30mmの範囲の長さとされる。一実施形態において、長さL1は、1mm〜5mmの範囲とされる。長さL2は、長さL1以下の長さとされる。位置P1から前方へ延びる応力緩和面2b2が長くなると(位置P1を起点とした長さL2が大きくなると)、穂先竿2において応力緩和面2b2が占める割合が大きくなる。応力緩和面2b2は薄肉化されているため、長さL2が大きくなると穂先竿2の後端付近の強度が不足するおそれがある。長さL2を長さL1以下の長さとすることで、穂先竿2が強度不足となることを防止できる。位置P1、位置P2、及び位置P3はそれぞれ、中心軸X方向における第1位置、第2位置、及び第3位置の例である。
傾斜面2b1は、中心軸Xに対して第1角度θ1よりも大きな第2角度θ2だけ傾斜してP1まで延びている。第2角度θ2は、例えば、第1角度θ1よりも大きな角度である。第2角度θ2は、例えば、0.1°から10.0°の範囲とされる。一実施形態において、第2角度θ2は2.0°とされる。傾斜面2b1は、中心軸X周りの周方向の任意の位置において同じ角度であってもよいし、周方向の位置によって異なる角度であってもよい。例えば、周方向の第1位置における第2角度θ21と周方向において当該第1位置から所定角度だけ回転した第2位置における第2角度θ22とは異なる角度であってもよい。ただし、第2角度θ21及び第2角度θ22はいずれも第1角度θ1よりは大きな角度である。
円筒面2b3は、位置P2から位置P3まで中心軸X方向と平行又はほぼ平行に延伸する。円筒面2b3の中心軸X方向に対する傾きが第1角度θ1よりも小さい場合には、円筒面2b3は中心軸X方向とほぼ平行に延伸するといえる。穂先竿2は、後端から前端に向かって先細りとなるように構成されてもよい。この場合、穂先竿2の外周面は中心軸X方向と所定角度だけ傾いて延びる。円筒面2b3は、穂先竿2の外周面と平行に延伸してもよい。
応力緩和面2b2は、穂先竿2の内周面2bのうち傾斜面2b1と円筒面2b3との間の部位である。応力緩和面2b2は、傾斜部21a,21b,21c,21dと、非傾斜部22と、を有している。説明の便宜上、傾斜部21a,21b,21c,21dを総称して傾斜部21と呼ぶことがある。傾斜部21と非傾斜部22との間の境界23aは、傾斜面2b1と応力緩和面2b2との間の境界23bから後方に向かって凸となる波形を有している。境界23bは、中心軸X周りの周方向に延びている。本明細書においては、境界23aを応力緩和境界と呼び、境界23bを合わせ位置境界と呼ぶことがある。
傾斜部21は、その後端において傾斜面2b1と連続している。つまり、傾斜部21の後端は位置P1にある。傾斜部21の各々は、位置P1から中心軸Xに沿って前方に延びている。各傾斜部21の前端は、互いに異なっていてもよい。図示の実施形態においては、上記のように傾斜部21a,21b,21c,21dの4つの傾斜部が設けられており、このうち傾斜部21aが円筒面2b3との境界である位置P1まで延びている。傾斜部21aは、4つの傾斜部のうちで最も前方まで延伸している。傾斜部21b、傾斜部21c、及び傾斜部21dは、位置P1から、位置P1と位置P2との間にある位置まで延伸している。
傾斜部21の各々は、傾斜面2b1と同様に、中心軸Xに対して第1角度θ1よりも大きな第2角度θ2だけ傾斜している。傾斜部21は、中心軸X周りの周方向の位置によって中心軸X方向と為す角度が異なっていてもよい。例えば、傾斜部21aが中心軸X方向と為す角度は傾斜部21bが中心軸X方向と為す角度と異なっていてもよい。また、傾斜部21aが周方向の位置B1において中心軸X方向と為す角度は、傾斜部21aが周方向の位置B2において中心軸X方向と為す角度と異なっていてもよい。つまり、傾斜部21aが中心軸X方向と為す角度は、周方向の位置によって異なっていてもよい。このことは、傾斜部21b,21c,21dにも同様に当てはまる。傾斜部21が中心軸に対して為す角度は、傾斜面2b1が中心軸に対して為す角度と同じであってもよいし異なっていてもよい。
図5及び図6も参照して、応力緩和面2b2についてさらに説明する。図5は、穂先竿2を中心軸Xに垂直であり位置B1を通る面で切断した断面を示す図であり、図6は、穂先竿2を中心軸Xに垂直であり位置C1を通る面で切断した断面を示す図である。中心軸Xに沿う方向において、位置C1は位置B1よりも前方にある。
上記のように、傾斜部21aは、中心軸Xに対して第1角度θ1より大きな角度で傾斜している一方で、非傾斜部22は、中心軸Xと平行またはほぼ平行に延びている。したがって、応力緩和面2b2は、図5の断面図に示されているように、周方向における位置B1と位置B2との間、位置B3と位置B4との間、及び位置B5と位置B6との間にある傾斜部21aにおいて穂先竿2の径方向外側に向かって凹む。同様に、図6に示されている断面においても、応力緩和面2b2は、周方向における位置C1と位置C2との間及び位置C3と位置C4との間において穂先竿2の径方向外側に向かって凹む。
釣竿1の使用時には、穂先竿2は図5の下方に向かって曲がるので、穂先竿2の下側の部位が圧縮される。穂先竿2のうち圧縮されるのは、穂先竿2の下端を中心として所定角度範囲内にある部位である。穂先竿2の下端は図4における0°の位置を示す。この0°の位置を中心として±30°の領域に特に圧縮力が作用する。穂先竿2の下端から周方向に±30°の範囲にある領域を圧縮領域R1という。
図示の実施形態において、釣糸ガイド7は穂先竿2(及び手元竿5)の上端に設けられているので、圧縮領域R1は、中心軸X周りの周方向において釣糸ガイド7の取付位置と反対側にある。図4に即して説明すれば、釣糸ガイド7は、周方向における180°の位置に設けられ、圧縮領域R1は、0°の位置を中心として±30°の位置にある。スピニングリールが使用される他の実施例においては、釣糸ガイド7は、周方向における0°の位置に設けられるので、圧縮領域R1は、釣糸ガイド7と同じく穂先竿2の下側に設けられる。
傾斜部21a,21b,21c,21dのうちの少なくとも一つは、この圧縮領域R1に設けられる。図示の実施形態では、傾斜部21aが圧縮領域R1内に設けられている。傾斜部21aは、その全部が圧縮領域R1内に設けられてもよいし、その一部が圧縮領域R1内に設けられてもよい。
このように、応力緩和面2b2は、非傾斜部22と、この傾斜部22から穂先竿2の径方向に凹んでいる傾斜部21aとを有している。応力緩和面2b2における傾斜部21aの形状及び配置は図示したものには限定されない。
図示の実施形態において、非傾斜部22の一部は、位置P2から位置P1まで延びている。言い換えると、非傾斜部22の一部の後端は、中心軸X方向において位置P1に位置している。中心軸X方向の位置P1における非傾斜部22の周方向長さ(図4における長さb1+b2+b3+b4に相当する。)の応力緩和面2b2の内周面の周方向における全長(図4における長さaに相当する。)に対する比は、0.5以上とされる。つまり、(b1+b2+b3+b4)/aは0.5以上(百分率で表せば50%以上)とされる。
上記のように、一実施形態における穂先竿2の製造のためには、炭素繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグシートを焼成して管状の焼成体が作成される。穂先竿2の傾斜面2b1及び応力緩和面2b2は、この管状の焼成体の内周面を例えばテーパーリーマ等の工具を用いて加工することにより得られる。一実施形態においては、穂先竿2の内部に、テーパーリーマをその軸方向が中心軸Xに対してやや傾くように(例えば、0.05°〜2°の範囲内の角度で傾くように)挿入して、穂先竿2の内周面を削ることにより傾斜面2b1を形成し、その後、より小径のリーマ(例えば、ピンリーマ)を用いて、穂先竿2の内周面の傾斜面2b1よりも奥にある領域を削ることにより傾斜部21aを形成してもよい。他の実施形態においては、まずピンリーマを用いて穂先竿2の内周面を削ることにより傾斜部21aに相当する細溝を形成し、次にテーパーリーマを用いて穂先竿2の内周面を当該細溝よりも浅く削ることにより、傾斜面2b1及び傾斜部21aを形成してもよい。このようにして、傾斜面2b1、及び、傾斜部21aが設けられた応力緩和面2b2を形成することができる。傾斜面2b1と傾斜部21aはどちらを先に形成してもよいし、両者を一度に形成してもよい。
上記のように、インロー芯材6は、穂先竿2の継合部2aの内周面2bに接着されてもよい。この場合、インロー芯材6のうち穂先竿2の後端2a1から突出している部位を手元竿5に挿入することにより、穂先竿2と手元竿5とがインロー芯材6を介して連結される。この場合、手元竿5の内周面5bの先端付近が穂先竿2の内周面2bの後端付近と同様に形成される。具体的には、手元竿5の内周面5bの先端付近に、傾斜面2b1及び応力緩和面2b2に相当する凹凸構造が形成される。
穂先竿2の内周面の後端付近に傾斜面2b1及び応力緩和面2b2を形成し、且つ、手元竿5の内周面の前端付近に傾斜面2b1及び応力緩和面2b2に相当する凹凸構造を形成してもよい。このような凹凸構造を穂先竿2と手元竿5の両方に設けることにより、破断をさらに抑制することができる。この場合、インロー芯材6は、手元竿5の内周面に接着されてもよいし、穂先竿2の内周面に接着されてもよい。
次に、図7を参照して、本発明の他の実施形態による釣竿101について説明する。図7は、本発明の他の実施形態による釣竿101における継合構造を模式的に示す断面図である。
釣竿101は、並継式の釣竿である。釣竿101は、手元竿102と、この手元竿102の穂先端に継合される穂先竿105と、を有する。穂先竿105は、手元竿102よりも小径に構成される。穂先竿105の外周面105aは、手元竿102の内部に合わせ位置まで挿入されたときに、その合わせ位置における外径が、当該合わせ位置における手元竿102の内径とほぼ一致するように形成される。これにより、穂先竿105を手元竿102に継合することができる。図7の実施形態においては、穂先竿105の後端部(手元竿102に近い側の端部)が竿体に挿入される軸部材に相当する。
手元竿102の内周面102bは、図3〜図6に示されている穂先竿2の内周面2bと同様に構成される。すなわち、手元竿102の内周面102bは、その前端付近において傾斜面2b1及び応力緩和面2b2に相当する凹凸構造を有するように形成される。図示は省略しているが、穂先竿105の外周面105aには、インロー芯材6の傾斜部6bと同様の傾斜部が設けられる。
図7には、手元竿102と穂先竿105の2本の竿のみが図示されているが、並継式の釣竿は3本以上の竿体が継合されたものでもよい。並継式の釣竿を構成する各竿体は、手元竿102と穂先竿105との継合構造と同様の継合構造を用いて継合され得る。
続いて、上記実施形態が奏する作用効果について説明する。上記の一実施形態において、インロー芯材6が挿入される穂先竿2の内周面2bは、その後端付近に、傾斜面2b1と、応力緩和面2b2と、円筒面2b3と、を有している。この応力緩和面2b2は、傾斜部21a,21b,21c,21dと、非傾斜部22と、を有している。傾斜面21及び傾斜部21a,21b,21c,21dは、中心軸X方向に対してインロー芯材6の外周面の傾斜角度よりも大きな傾斜角度を為して延びているのに対して、非傾斜部22は中心軸X方向と平行に又はほぼ平行に延びている。インロー芯材6を穂先竿2の内周面2bに嵌め合わせると、合わせ位置境界23bにおいて、穂先竿2の内周面2bがインロー芯材6に接する。このように、穂先竿2は、境界23bにおいてインロー芯材6に支持される。
釣竿1の使用時に穂先竿2及び手元竿5が撓むと、合わせ位置境界23bにおいてだけでなく応力緩和境界23aにおいても穂先竿2の内周面2bがインロー芯材6と接するようになる。応力緩和境界23bは、中心軸X方向の後端側に向かって凸となる波形の形状を有するので、穂先竿2の内周面2bからインロー芯材6に作用する応力は、合わせ位置境界23bが配置されている中心軸X方向の位置P1においてだけでなく、この位置P1から中心軸X方向の後方にシフトした位置においても作用する。つまり、穂先竿2の内周面2bからインロー芯材6に対して作用する応力を中心軸X方向の1点(P1の位置)ではなく中心軸X方向において拡がりを持った範囲に分散させることができる。例えば、図4には応力緩和境界23a上に存在する位置A、位置B1、位置C1,及び位置Dが示されており、この位置A、位置B1、位置C1,及び位置Dは中心軸X方向の異なる位置に配置されている。穂先竿2が撓む前には、穂先竿2の内周面2bは合わせ位置境界23bにおいてインロー芯材6と接している。穂先竿2及び手元竿5が撓むと応力緩和境界23bが合わせ位置境界23bに近い部位から順にインロー芯材6に接するようになる。従来の継合構造においては、応力緩和面2b2に相当する構成を備えていないため、インロー芯材に対する応力は補佐勲2の後端に集中的に作用し、このことがインロー芯材の破壊の原因となっている。これに対して、上記の実施形態においては、応力緩和面2b2により、インロー芯材6への応力が中心軸X方向において分散して作用するので、インロー芯材の破壊を抑制することができる。
図7に示されている並継式の釣竿101における継合構造においても同様の理由により手元竿102の内周面から穂先竿105へ作用する応力を中心軸方向において分散させることができる。これにより、穂先竿105の破壊を抑制することができる。
上記の一実施形態において、中心軸X方向の位置P1における非傾斜部22の周方向長さの応力緩和面2b2の内周面の周方向における全長に対する比は、0.5以上とされる。これにより、インロー芯材6または穂先竿105への応力を中心軸方向において分散させつつ、合わせ位置となる位置P1においてはインロー芯材6または穂先竿105を確実に保持することができる。
上記の作用効果は、傾斜部21a,21b,21c,21dのうち圧縮領域R1に存在するものによって特に発揮される。傾斜部21a,21b,21c,21dのうち圧縮領域R1外にあるものは省略されてもよい。
本明細書で説明された各構成要素の寸法、材料、及び配置は、実施形態中で明示的に説明されたものに限定されず、この各構成要素は、本発明の範囲に含まれうる任意の寸法、材料、及び配置を有するように変形することができる。また、本明細書において明示的に説明していない構成要素を、説明した実施形態に付加することもできるし、各実施形態において説明した構成要素の一部を省略することもできる。
1,101 釣竿
2,105 穂先竿
2b1 傾斜面
2b2 応力緩和面
2b3 円筒面
5,102 手元竿
6 インロー芯材
21a,21b,21c,21d 傾斜部
22 非傾斜部

Claims (7)

  1. 中心軸に沿って一端から他端まで延びる中空の竿体と、
    前記中心軸に対して第1角度だけ傾斜する外周面を有し、前記一端から前記竿体に挿入される軸部材と、
    を備え、
    前記竿体の内周面は、前記一端から前記軸方向の第1位置まで前記中心軸に対して第1角度より大きな角度で傾斜して延びる第1面と、前記第1位置から前記第1位置よりも前記他端側にある第2位置まで延びる第2面と、前記第2位置から前記第2位置よりも前記他端側にある第3位置まで前記中心軸と平行に又はほぼ平行に延びる第3面と、を有しており、
    前記第2面は、前記第1面に連続しており前記中心軸に対して前記第1角度より大きな角度で傾斜している傾斜部と、前記第3面に連続しており前記中心軸と平行に又はほぼ平行に延びる非傾斜部と、を有する、
    釣竿。
  2. 前記非傾斜部の前記第1位置における前記中心軸周りの周方向における長さは、前記第2位置における前記内周面の全長の50%以上である、
    請求項1に記載の釣竿。
  3. 前記第1面の前記中心軸方向における長さは、前記第2面の前記中心軸方向における長さ以上である、
    請求項1又は請求項2に記載の釣竿。
  4. 前記軸部材は、インロー芯材である、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の釣竿。
  5. 前記軸部材は、前記竿体よりも小径の他の竿体である、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の釣竿。
  6. 前記竿体の外周面に設けられた釣糸ガイドをさらに備え、
    前記傾斜部は、前記中心軸周りの周方向における釣糸ガイドの取付位置と反対側に設けられる、
    請求項1から請求項5に記載の釣竿。
  7. 前記竿体には釣糸ガイドが設けられ、
    前記傾斜部は、前記中心軸周りの周方向における釣糸ガイドの取付位置と同じ側に設けられる、
    請求項1から請求項5に記載の釣竿。
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