JP6953225B2 - シールドトンネル間の連結構造及び連結方法 - Google Patents

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本発明は、並設された複数のシールドトンネルを連結する連結構造およびその連結方法に関する。
地下構造物の構築には、複数の管体を並設してそれらを連結して構築する方法が採用される場合がある。これらの地下構造物としては、例えば、パイプルーフ、連続地中壁、高速道路の本線トンネルとランプトンネルとを接合する際の外周壁などが挙げられる。並設される複数の管体の施工は、掘進機を先端に備えた推進管を元押しジャッキで押して設置する推進工法や掘進機で組み立てたセグメントから反力をとって掘進するシールド工法などが挙げられるが、長距離施工や曲線施工などが要求される条件では、シールド工法が採用される。
複数のシールドトンネルを並設し、これらを連結して構築するものとしては、特許文献1に記載のようなものがある。
特許文献1では、複数のセグメントから円筒状覆工材のセグメントの下部に、円弧状凹部を軸心方向に沿って形成し、上下方向に隣接する覆工材同士をその外周部と円弧状凹部とを嵌め込んで構築し、覆工材同士を連結材により連結したものである。
特公平6−31535号公報
複数のシールドトンネルを並設し、これらを連結して構築された地中構造物では、シールドトンネル間の止水性の確保が重要な問題の一つである。
特許文献1のような連結構造では、円弧状の凹部に対して、トンネル基本断面そのものを形成する円弧状部を嵌め込むため、土水圧が作用しこの円弧状に沿って水みちとなり止水性が低下する場合がある。
また、複数のシールドトンネルの並設方向に対して直交する方向のせん断力が作用したときにも、トンネル基本断面そのものを形成する円弧状部を嵌め込んだものであるため、ズレが生じる場合がある。
そこで、本発明の目的は、複数の並設されたシールドトンネル間を連結する連結構造において、止水性を向上させる連結構造及び連結方法を提供することである。また、複数のシールドトンネルの並設方向に対して直交する方向のせん断力に対して強い連結構造及び連結方法を提供することである。
本願請求項1に係る発明は、並設する一のシールドトンネルと他のシールドトンネルとの連結構造であって、一のシールドトンネルは、シールド掘進機の外胴内で組立てられ、当該シールドトンネルを構成する覆工体の外周面から凹んだ覆工体凹部を備え、他のシールドトンネルは、シールド掘進機の外胴内で組立てられ、当該シールドトンネルを構成する覆工体の外周面から突設された覆工体凸部を備え、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体と前記他のシールドトンネルを構成する覆工体とは接触しておらず、前記覆工体凸部の少なくとも一部が前記覆工体凹部内に位置しており、前記覆工体凸部と前記覆工体凹部とは接触していないことを特徴とするシールドトンネル間の連結構造である。
本願請求項2に係る発明は、前記覆工体凸部と前記覆工体凹部との間には、裏込め材が介在することを特徴とする請求項1に記載のシールドトンネル間の連結構造である。
本願請求項3に係る発明は、前記覆工体凸部と前記覆工体凹部との間であって、前記覆工体凹部内には、充填材が充填された袋体が介在することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシールドトンネル間の連結構造である。
本願請求項4に係る発明は、前記覆工体凸部と前記覆工体凹部とは、連結ボルトによって連結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載のシールドトンネル間の連結構造である。
本願請求項5に係る発明は、並設する一のシールドトンネルと他のシールドトンネルとを連結する連結方法であって、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体は、外周面から凹んだ覆工体凹部を有しており、前記他のシールドトンネルを構成する覆工体は、外周面から突設した覆工体凸部を有しており、前記他のシールドトンネルを掘削するシールド掘進機は、外胴の外周面から突設した外胴凸部と、前記外胴凸部の内側に凹となる外胴凸部内形面とを有しており、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体をシールド掘進機の外胴内で組み立て設置する第1の工程、前記第1の工程で設置された前記覆工体凹部内に前記外胴凸部の少なくとも一部を位置させ、前記外胴凸部内形面に前記覆工体凸部を配置して前記他のシールドトンネルを構成する覆工体をシールド掘進機の外胴内で組み立て設置する第2の工程、前記他のシールドトンネルを掘削するシールド掘進機を掘進させて、当該シールド掘進機の外胴を前記覆工体凸部から離して、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体と前記他のシールドトンネルを構成する覆工体とを接触させず、前記覆工体凸部の少なくとも一部を前記覆工体凹部内に位置させ、前記覆工体凸部と前記覆工体凹部とを接触させない第3の工程を備えることを特徴とする連結方法である。
本願請求項6に係る発明は、前記第1の工程において、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体を設置した後に裏込め材を注入し、前記第2の工程において、前記第1の工程で前記覆工体凹部に注入された裏込め材を前記他のシールドトンネルを掘削するシールド掘進機の前記外胴凸部で除去するとともに、前記第1の工程で設置された前記覆工体凹部内に前記外胴凸部の少なくとも一部を位置させ、前記外胴凸部内形面に前記覆工体凸部を配置して前記他のシールドトンネルの覆工体を構成し、前記第3の工程において、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体と前記他のシールドトンネルを構成する覆工体とは接触させず、前記覆工体凸部の少なくとも一部を前記覆工体凹部内に位置させて、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体に裏込め材を充填することを特徴とする請求項5に記載の連結方法である。
本願請求項7に係る発明は、前記覆工体凸部または前記覆工体凹部は、充填材が充填されることで膨張して前記覆工体凹部内に位置する袋体を有しており、前記第3の工程において、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体と前記他のシールドトンネルを構成する覆工体とは接触させず、前記覆工体凸部の少なくとも一部を前記覆工体凹部内に位置させ、前記袋体に充填材を充填し前記袋体を膨張させることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の連結方法である。
本願請求項8に係る発明は、前記第3の工程において、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体と前記他のシールドトンネルを構成する覆工体とは接触させず、前記覆工体凸部の少なくとも一部を前記覆工体凹部内に位置させ、前記覆工体凸部と前記覆工体凹部とを連結ボルトで連結する請求項5乃至請求項7のうちいずれか1項に記載の連結方法である。
請求項1乃至8に係る構成により、止水性が向上した複数の並設されたシールドトンネル間の連結構造及び連結方法を提供することができる。また、複数のシールドトンネルの並設方向に対して直交した方向のせん断力に対して強い連結構造及び連結方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態を採用したシールドトンネルの全体図である。 本発明の第1の実施形態に採用されたシールドトンネルの右上からの斜視図である。 本発明の第1の実施形態に採用されたシールドトンネルの左上からの斜視図である。 本発明の第1の実施形態に採用されるシールド掘進機とセグメントの断面図である。 本発明の第1の実施形態における施工順序を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態における施工順序を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に採用されるセグメントの一つの斜視図である。 本発明の第2の実施形態における施工順序を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態における施工順序を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態における断面図である。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照する等して説明する。なお、本発明は、実施形態に限定されないことはいうまでもない。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明に係る第1の実施形態について、図面の図1乃至図6と共に説明する。
図1は、シールドトンネルを水平方向に並設して隣合うシールドトンネル間を連結して施工する状況を示したものである。
図1において向って左側から順に先行してシールドトンネル1が施工され、その右隣に並ぶようにシールドトンネル1が後行して施工されていく。各々のシールドトンネル1は覆工体10を備えており、覆工体10は、地中を回転カッタ3で掘削しながら進むシールド掘進機2の外胴4内で組み立てられるセグメントで構成される。
以下、並設される2つのシールドトンネルのうち、先行して施工されるシールドトンネルを先行シールドトンネル、当該先行シールドトンネルを施工する掘進機を先行シールド掘進機といい、後行して施工されるシールドトンネルを後行シールドトンネル、当該後行シールドトンネルを施工する掘進機を後行シールド掘進機という。
また、「先行」、「後行」とは相対的なものである。
本実施形態では、シールドトンネル1の基本断面の形状は円形である。よって、シールドトンネル1を掘削するシールド掘進機2の外胴4の基本断面も円形を指し、シールドトンネル1を構成する覆工体10の基本断面も円形を指す。そして、基本断面を指すときは、外周面や内周面と述べる。
後述する外胴凹部5、外胴凸部6、覆工体凹部11及び覆工体凸部12に係る凹部、凸部は、基本断面に含まれるものではない。このような凹部、凸部を基本断面に含めて述べるときは、外形面や内形面と述べる。
図1において、隣合って施工されるシールドトンネル1のうち、先行シールドトンネル1の覆工体10と後行シールドトンネル1の覆工体10とが隣合って設置された部分が、シールドトンネル1同士が連結された部分、すなわち覆工体10が連結された部分である。当該連結は、後述するように、隣合う一方の先行シールドトンネル1の覆工体10に設けられた覆工体凹部11内に、他方の後行シールドトンネル1の覆工体10に設けられた覆工体凸部12を位置させることで行われる。
隣合う一方の先行シールドトンネル1は、本発明の並設する一のシールドトンネルに相当し、他方の後行シールドトンネル1は、本発明の他のシールドトンネルに相当する。
図1に示すように、後行シールド掘進機2は、先行シールドトンネル1に沿って掘進していく。具体的には、後行シールド掘進機2の外胴4の外周面の先行シールドトンネル1側に外胴凸部6を設け、この外胴凸部6を先行シールドトンネル1の覆工体10の外周面に設けられた覆工体凹部11内に位置させ、後行シールド掘進機2を掘進させる。このようにすることで、正確に先行シールドトンネル1と後行シールドトンネル1とを設置できるとともに、連結の精度も高くすることができる。
図2及び図3は、シールドトンネル1とシールド掘進機2を示したものである。図2及び図3に示すように、シールド掘進機2の外胴4の外周面には、外胴凹部5と外胴凸部6が設けられている。
外胴凹部5は、並設するシールドトンネル1の施工が完了し、シールド掘進機2を地中内に残置させるときにその効果を発揮するものである。後行シールド掘進機2が先行シールド掘進機2の横に並んで停止させる際には、後行シールド掘進機2の外胴凸部6を先行シールド掘進機2の外胴凹部5内に位置させるようにして停止させる。このようにすることで、外胴凸部6を備えるような後行シールド掘進機2が停止する際に、先行シールド掘進機2の横に後行シールド掘進機2を並べて残置させることができるので、先行シールド掘進機2の機長分だけ先行シールドトンネルの施工長を延ばす必要がなくなる。
外胴凸部6は、先行シールドトンネル1の覆工体凹部11にガイドさせるべく外胴4の外周面から突設されたものである。後行シールド掘進機2は、外胴凸部6を既に掘削された先行シールドトンネル1の覆工体凹部11内に位置させて掘進するので、この部分を掘削する必要はない。
外胴凸部6の形状はどのような形状でもよく、少なくとも一部が覆工体凹部11内に位置するようなものであればよい。
外胴凹部5と外胴凸部6の形状は、どのような形状でもよく、外胴凸部6の少なくとも一部が外胴凹部5内に位置するようなものであればよい。
シールドトンネル1の覆工体10の外周面には、覆工体凹部11と覆工体凸部12が設けられている。
覆工体凹部11と覆工体凸部12の形状は、どのような形状でもよく、覆工体凸部12の少なくとも一部が覆工体凹部11内に位置するようなものであればよい。
覆工体凹部11は、覆工体10の外周面(本実施例では基本断面が円形のシールドトンネル1であるので円形)より凹んで形成されることが必要である。換言すると、覆工体凹部11は、覆工体凹部11に隣接する部分から凹んだものである。
覆工体凸部12は、覆工体10の外周面(本実施例では基本断面が円形のシールドトンネル1であるので円形)より突出して形成されることが必要である。換言すると、覆工体凸部12は、覆工体凸部12に隣接する部分から突設されたものであり、特許文献1のような覆工体の基本断面そのものが凹部内に位置するような部分をもって覆工体凸部とはいわない。
本実施形態の覆工体凹部11と覆工体凸部12、外胴凹部5と外胴凸部6は、並設されたシールドトンネル1が左右に連結されるため、左右方向に形成されている。並設されるシールドトンネル1が上下に連結される場合では、覆工体凹部11と覆工体凸部12、外胴凹部5と外胴凸部6は、上下方向に形成されることになる。
図4は、シールド掘進機2の外胴4内で組み立てられた覆工体10を示したものである。
図4に示すように、シールド掘進機2の外胴4はスキンプレートで構成されており、その形状は外周面、内周面とも円形であり、外胴凹部5と外胴凸部6の内形面は、それぞれ外胴凹部5と外胴凸部6の形状に沿って形成され、内側に凸となる外胴凹部内形面5aと内側に凹となる外胴凸部内形面6aを構成している。
外胴4の内形面から所定のクリアランスを空けて、その内形面の形状に合わせて、覆工体10が配置される。覆工体10は、4つのセグメント10a〜10dを組み立てることで形成される。組み立ては、図示しないボルトで連結して行われる。
4つのセグメントのうちセグメント10dが覆工体凹部11を備えており、セグメント10bが覆工体凸部12を備えている。覆工体凹部11は外胴凹部5に、覆工体凸部12は外胴凸部6に、それぞれ対応するようにセグメント10a〜10dが配置されて組み立てられる。具体的には、外胴凹部内形面5aの凸形状に合わせて覆工体凹部11が配置され、外胴凸部内形面6aの凹形状に合わせて覆工体凸部12を配置される。外胴凹部内形面5aの凸形状に合わせて覆工体凹部11を配置し、外胴凸部内形面6aの凹形状に合わせて覆工体凸部12を配置するので、外胴4内におけるセグメントの位置合わせを容易に行うことができる。
覆工体凹部11を備えるセグメント10dは、その内形面が覆工体凹部11の形状に沿って形成されている。覆工体凸部12を備えるセグメント10bは、その内周面が覆工体凸部12の形状に沿って形成されておらず、セグメント10a及びセグメント10cの内周面と同様の円形に形成されている。
図4で示す20は、掘削線である。本実施形態では、オーバーカットは考慮していないので、掘削線20は、シールド掘進機2の外胴4の基本断面と一致して位置している。図4から明らかなように、外胴凹部5は掘削線20から内側に位置し、外胴凸部6は掘削線20から外側に位置することになる。
覆工体凹部11と覆工体凸部12には、並設された覆工体と連結させるためのボルト孔が設けられるが、図示を省略している。
掘削線20及び外胴凸部6の外形面と、覆工体10の外形面との間には、外胴4が掘進によって移動した後に裏込め材が注入される。裏込め材を注入する注入孔の記載は、省略している。覆工体凹部11と掘削線20と間には、比較的大きな間隙が生じるが、ここにも裏込め材が注入される。そして、この裏込め材を除去しながら、後行シールド掘進機2の外胴凸部6が通過して、覆工体凸部12が配置される。
裏込め材の除去には、外胴凸部6の先端に裏込め材を除去する手段を設ける。また、裏込め材を除去しやすい低強度のものにしておいてもよい。低強度のものであれば、外胴凸部6の先端に設ける除去手段として回転カッタなどの大掛かりな手段を設ける必要はない。問題が生じないのであれば、裏込め材の注入をせずにおいてもよい。外胴凸部6の先端による除去の負担を検討して設定すればよい。除去の負担が軽いものであれば、外胴凸部6の先端に回転カッタのような除去手段を設けなくてもよい。
図5及び図6によって、本実施形態による並設されたシールドトンネル同士の覆工体10の連結方法を説明する。
図5(A)は、並設された先行シールドトンネル1の覆工体10が連結されている状態を示したものである。先行シールドトンネル1同士は、覆工体凹部11内に覆工体凸部12が配置されており、覆工体10と地山との間には裏込め材21が注入されている。覆工体凹部11と覆工体凸部12には、連結ボルト13が配置されている。覆工体10同士は離間しており、その間に裏込め材21が介在して配置されているので、覆工体10同士は接触していない。
図5(A)における向かって右側に後行シールドトンネルの覆工体を連結させる。
図5(B)に示すように、後行シールド掘進機2が先行シールドトンネル1の覆工体10に沿って掘進させる。掘進は、先行シールドトンネル1の覆工体10の覆工体凹部11内に、後行シールド掘進機2の外胴凸部6を配置させるように行う。このように掘進することで、覆工体凹部11がガイドとなり、正確に後行シールド掘進機2を掘進させることができる。
後行シールド掘進機2の外胴凸部6は、覆工体凹部11内の裏込め材21を除去して位置することになる。
図5(C)に示すように、後行シールド掘進機2の外胴4内で、覆工体10を形成するセグメント10a〜10dを組み立てる。
後行シールド掘進機2の外胴凸部6の外胴凸部内形面6aにセグメント10bの覆工体凸部12を配置し、外胴凹部5の外胴凹部内形面5aにセグメント10dの覆工体凹部11を配置する。このときに組み立てられた後行シールドトンネル1の覆工体10の覆工体凸部12は、先行シールドトンネル1の覆工体10の覆工体凹部11内に位置することになる。
セグメント10a〜10dを連結するボルトは図示を省略している。
図6(A)に示すように、後行シールド掘進機2は覆工体10から反力をとって掘進するので、外胴4がなくなり覆工体10が残された状態となる。換言すると、後行シールドトンネル1の覆工体10の覆工体凸部12は、先行シールドトンネル1の覆工体10の覆工体凹部11内に位置した状態のまま外胴4が掘進する。
図6(B)に示すように、掘削線20及び後行シールド掘進機2の外胴4の外胴凸部6があった部分と覆工体10との間に、裏込め材21を注入する。
後行シールド掘進機2の外胴凸部6があった部分と覆工体凸部12との間に充填する裏込め材21は、他の箇所より止水性が高く、先行シールドトンネル1の覆工体凹部11内に充填された裏込め材21と接着力が高い高強度のものとしてもよい。一方、後行シールドトンネル1の覆工体凹部11内に充填する裏込め材21は、覆工体凹部11内を後行シールド掘進機2の外胴凸部6が通過するので、除去されやすい低強度のものとしてもよい。
図6(C)に示すように、隣合う先行シールドトンネル1の覆工体凹部11と後行シールドトンネル1の覆工体凸部12とを、連結ボルト13によって連結する。連結ボルト13は、上下方向に2箇所、奥行き方向に2箇所の4本が配置される。ボルト孔は図示を省略している。
このように、先行シールドトンネル1の覆工体凹部11内に後行シールドトンネル1の覆工体凸部12を位置させるように配置されるため、地下水圧が作用してもその水みちが覆工体凸部12に沿うことになって抵抗が大きくなるので、止水性が向上する。
また、覆工体10の並設方向に対して直交する方向のせん断力が作用したとしても、先行シールドトンネル1の覆工体凹部11内に後行シールドトンネル1の覆工体凸部12を位置させているので、せん断力に抵抗することができる。
先行シールドトンネル1の覆工体凹部11と後行シールドトンネル1の覆工体凸部12との間に裏込め材21が存在するため、より連結部の止水性が向上することになる。
また、裏込め材21が注入されることによって、先行シールドトンネル1の覆工体凹部11と後行シールドトンネル1の覆工体凸部12との連結力も強化される。
また、本発明は後行シールドトンネル1の覆工体10を1リング設置するごとに先行シールドトンネル1の覆工体10と連結していけるため、全長にわたって推進管を設置した後でないと連結できない推進工法と異なり、先行シールドトンネルと後行シールドトンネルとが重複して施工できるので、効率的である。
〔第2の実施形態〕
以下、本発明に係る第2の実施形態について図面の図7乃至図9と共に説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分については説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態は、後行シールドトンネル1の覆工体凸部12を備えるセグメント10bに袋体30を設けたものである。
図7に示すように、袋体30は、覆工体凸部12の先行シールドトンネル1の覆工体凹部11側の垂直面の上部と下部に設けられている。
袋体30は、セグメント10bの内周面と連通した図示しない充填通路と連通しており、充填通路から充填材が充填されることで膨張するようになっている。充填材が充填され膨張した袋体30は、十分な止水性能を発揮するようになっている。また充填材は充填後に所要の強度が発現するものである。
図7では、膨張した状態の袋体30を表している。袋体30の全長は、セグメント10bのセグメント幅より長くなっており両端が突出している。これは、隣のリングのセグメントが配置されたときに袋体30同士の端部が隙間なく接触させるようにするためである。
図7に示すように、上下の袋体30の間には、連結ボルト13を通すためにボルト孔14が4箇所に設けられ、中央に裏込め材21を注入する注入孔15が設けられている。ボルト孔14及び注入孔15の上下方に袋体30を配置するようにし、上下の袋体30の存在によって止水性能が向上するので、ボルト孔14及び注入孔15からの浸水を少なくすることができる。
図8及び図9によって、本実施形態による並設されたシールドトンネル同士の覆工体10の連結方法を説明する。
本実施形態における連結方法は、第1の実施形態の図5(C)の状態までは、同様である。
図8(A)に示すように、後行シールド掘進機の掘進により外胴がなくなった状態までは、後行シールドトンネル1の覆工体凸部12に設けられた袋体30は折り畳まれている。
本実施形態では、袋体30は覆工体凸部12の表面に折り畳まれて取り付けられているが、覆工体凸部12の表面から凹部を設けてその中に折り畳まれて取り付けられるようにしてもよい。そのようにすることで、袋体30が損傷するのを保護することができる。
図8(B)に示すように、袋体30に充填材を充填して袋体30を膨張させて、先行シールドトンネル1の裏込め材21と後行シールドトンネル1の覆工体10との間隙を埋める。
袋体30が覆工体凸部12の覆工体凹部11内に位置する部分に設けられているので、膨張させた袋体30が覆工体凹部11内に配置されることになり、高い止水性が確保できる。
また、本実施形態では、袋体30は、覆工体凹部11の角部に配置されるようにしている。このため、袋体30を膨張させた際に、袋体30が拘束され位置ずれが発生しづらく密着状態がより確保される。
図9(A)に示すように、後行シールドトンネル1の覆工体10の外形面と地山との間に裏込め材21を注入する。上下の袋体30の間の部分の裏込め材21は、図7で示した注入孔15によって注入される。
図9(B)に示すように、隣合う先行シールドトンネル1の覆工体凹部11と後行シールドトンネル1の覆工体凸部12とを、連結ボルト13によって連結する。連結ボルト13は上下方向に2箇所、奥行き方向に2箇所の4本が配置される。ボルト孔は図示を省略している。
本実施形態では、袋体30を連結部に備えるようにしたため、より止水性の向上を図ることができる。また、裏込め材21の注入が行われていない場合でも、袋体30を膨張させて先行シールドトンネル1の裏込め材21に十分に密着させることができるので、止水性を確保することができる。
さらに、隣合う覆工体10の並設方向に圧縮力が作用した場合にも、袋体30がこれに抵抗するようになり、安定性を高めることができる。
〔第3の実施形態〕
以下、本発明に係る第3の実施形態について図面の図10と共に説明する。なお、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の部分については説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
第3実施形態では、第2の実施形態のように袋体30を、膨張したときに覆工体凸部12の垂直面に配置されるように設けるのではなく、水平面にも配置されるようにしたものである。
図10(A)は、袋体30を覆工体凸部12の水平面にわたって配置されるように設けたものである。図10(B)は、袋体30を覆工体凸部12の垂直面と水平面とにわたって配置されるように設けたものである。
水平面にも袋体30が設けられるようにすると、覆工体10の並設方向に対して直交した方向のせん断力が作用した際にも、この袋体30をせん断力に抵抗させるようにすることができる。
〔その他の変形例〕
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば以下のようなものも含まれる。
本実施形態では、先行シールドトンネル1の覆工体凹部11内に後行シールドトンネル1の覆工体凸部12を位置させるものであったが、これに限定されるものではなく、先行シールドトンネルの覆工体凸部に対して、後行シールドトンネルの覆工体凹部を位置させるようにしてもよい。この際には、先行シールドトンネル1の覆工体凸部の部分を掘削する必要があるが、シールド掘進機の回転カッタによってオーバーカットするなどして対応する。
このように先行シールドトンネルの覆工体凸部に対して、後行シールドトンネルの覆工体凹部を位置させる場合において、袋体30を採用するには、袋体30は、覆工体凹部に設けることになる。
本実施形態では、並設された覆工体10と覆工体10との連結に連結ボルトを採用したが、必要でない場合には連結ボルトを採用しなくてもよい。すなわち、本発明の連結構造とは、連結ボルトで連結するものだけが含まれるものではない。
本実施形態では、並設されるシールドトンネルの基本断面は円形でこれらを連結するものであったが、これに限定されるものではなく、シールドトンネルの基本断面を矩形として、これらを連結するものでもよい。また、矩形と円形を連結するものでもよい。
いずれの実施形態における各技術的事項を他の実施形態に適用して実施例としても良い。
1 シールドトンネル
2 シールド掘進機
3 回転カッタ
4 外胴
5 外胴凹部
5a 外胴凹部内形面
6 外胴凸部
6a 外胴凸部内形面
10 覆工体(セグメント)
11 覆工体凹部
12 覆工体凸部
13 連結ボルト
14 ボルト孔
15 注入孔
20 掘削線
21 裏込め材
30 袋体

Claims (8)

  1. 並設する一のシールドトンネルと他のシールドトンネルとの連結構造であって、
    一のシールドトンネルは、シールド掘進機の外胴内で組立てられ、当該シールドトンネルを構成する覆工体の外周面から凹んだ覆工体凹部を備え、
    他のシールドトンネルは、シールド掘進機の外胴内で組立てられ、当該シールドトンネルを構成する覆工体の外周面から突設された覆工体凸部を備え、
    前記一のシールドトンネルを構成する覆工体と前記他のシールドトンネルを構成する覆工体とは接触しておらず、前記覆工体凸部の少なくとも一部が前記覆工体凹部内に位置しており、前記覆工体凸部と前記覆工体凹部とは接触していない
    ことを特徴とするシールドトンネル間の連結構造。
  2. 前記覆工体凸部と前記覆工体凹部との間には、裏込め材が介在することを特徴とする請求項1に記載のシールドトンネル間の連結構造。
  3. 前記覆工体凸部と前記覆工体凹部との間であって、前記覆工体凹部内には、充填材が充填された袋体が介在することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシールドトンネル間の連結構造。
  4. 前記覆工体凸部と前記覆工体凹部とは、連結ボルトによって連結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載のシールドトンネル間の連結構造。
  5. 並設する一のシールドトンネルと他のシールドトンネルとを連結する連結方法であって、
    前記一のシールドトンネルを構成する覆工体は、外周面から凹んだ覆工体凹部を有しており、
    前記他のシールドトンネルを構成する覆工体は、外周面から突設した覆工体凸部を有しており、
    前記他のシールドトンネルを掘削するシールド掘進機は、外胴の外周面から突設した外胴凸部と、前記外胴凸部の内側に凹となる外胴凸部内形面とを有しており、
    前記一のシールドトンネルを構成する覆工体をシールド掘進機の外胴内で組み立て設置する第1の工程、
    前記第1の工程で設置された前記覆工体凹部内に前記外胴凸部の少なくとも一部を位置させ、前記外胴凸部内形面に前記覆工体凸部を配置して前記他のシールドトンネルを構成する覆工体をシールド掘進機の外胴内で組み立て設置する第2の工程、
    前記他のシールドトンネルを掘削するシールド掘進機を掘進させて、当該シールド掘進機の外胴を前記覆工体凸部から離して、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体と前記他のシールドトンネルを構成する覆工体とを接触させず、前記覆工体凸部の少なくとも一部を前記覆工体凹部内に位置させ、前記覆工体凸部と前記覆工体凹部とを接触させない第3の工程を備える
    ことを特徴とする連結方法。
  6. 前記第1の工程において、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体を設置した後に裏込め材を注入し、
    前記第2の工程において、前記第1の工程で前記覆工体凹部に注入された裏込め材を前記他のシールドトンネルを掘削するシールド掘進機の前記外胴凸部で除去するとともに、前記第1の工程で設置された前記覆工体凹部内に前記外胴凸部の少なくとも一部を位置させ、前記外胴凸部内形面に前記覆工体凸部を配置して前記他のシールドトンネルの覆工体を構成し、
    前記第3の工程において、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体と前記他のシールドトンネルを構成する覆工体とは接触させず、前記覆工体凸部の少なくとも一部を前記覆工体凹部内に位置させて、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体に裏込め材を充填する
    ことを特徴とする請求項5に記載の連結方法。
  7. 前記覆工体凸部または前記覆工体凹部は、充填材が充填されることで膨張して前記覆工体凹部内に位置する袋体を有しており、
    前記第3の工程において、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体と前記他のシールドトンネルを構成する覆工体とは接触させず、前記覆工体凸部の少なくとも一部を前記覆工体凹部内に位置させ、前記袋体に充填材を充填し前記袋体を膨張させる
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の連結方法。
  8. 前記第3の工程において、前記一のシールドトンネルを構成する覆工体と前記他のシールドトンネルを構成する覆工体とは接触させず、前記覆工体凸部の少なくとも一部を前記覆工体凹部内に位置させ、前記覆工体凸部と前記覆工体凹部とを連結ボルトで連結する請求項5乃至請求項7のうちいずれか1項に記載の連結方法。
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