JP6940341B2 - トンネル掘削機及びトンネル施工方法 - Google Patents

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本発明は、隣設したトンネルを施工するトンネル掘削機及びトンネル施工方法に関する。
地下構造物の構築には、複数のトンネルを並設してそれらを連結して構築する方法が採用される場合がある。これらの地下構造物としては、例えば、パイプルーフ、連続地中壁、高速道路の本線トンネルとランプトンネルとを接合する際の外周壁などが挙げられる。並設される複数のトンネルの施工する方法として、掘削機を先端に備えた推進管を元押しジャッキで押して設置する推進工法や掘進機で組み立てたセグメントから反力をとって掘進するシールド工法などが挙げられる。
このようなトンネル掘削機を用いてトンネルを並設する場合、正確に隣設して設置するために、先行して設けられたシールドトンネルの側面のトンネル軸方向に設けられたガイド溝に、後行して設けられるシールドトンネルを掘削するシールド掘進機の側面に設けられたガイド杆をスライド自在に嵌合させて後行のシールド掘進機を掘進させることが行われる(特許文献1)。
特許2559288号公報
トンネル掘削機を用いたトンネル施工は、発進立坑と到達立坑が設けられることが多い。図10(A)に示すように、トンネル掘削機Kは、発進立坑Sから到達立坑EまでトンネルT1を掘削し、到達立坑Eで回収され、再び発進立坑Sから隣設させるトンネルT2を掘削する。これをトンネルT3、T4、T5の順に繰り返す。図10におけるLはトンネルの必要長さである。
このように発進立坑Sと到達立坑Eとを設ける条件においても、特許文献1のように先行して設けられたトンネルのガイド溝mに後行のトンネル掘削機のガイド杆gをスライド自在に嵌合させて後行のトンネル掘削機を進行させることができる。
しかしながら、発進立坑は設けられるが到達立坑が設けられないような場合では、トンネル掘削機は回収されず、地中に残置されたままの状態となる。このような場合に、特許文献1のように先行して設けられたトンネルのガイド溝に後行のトンネル掘削機のガイド杆をスライド自在に嵌合させて後行のトンネル掘削機を進行させたとしても、後行のトンネル掘削機のガイド杆が残置された先行のトンネル掘削機の後部に衝突してしまう。よって、この衝突をさけるためには、図10(B)に示すように、先行のトンネル掘削機(トンネル掘削機K2に対してトンネル掘削機K1、以下同様に、トンネル掘削機K3に対してトンネル掘削機K2、トンネル掘削機K4に対してトンネル掘削機K3、トンネル掘削機K5に対してトンネル掘削機K4)を少なくとも掘削機長分トンネル前方に逃がしておくことが必要となり、トンネルの必要長さLより長くトンネルを施工しなければならない。このため、工期やコストが余分に掛かってしまう。
そこで、本発明の目的は、隣設するトンネルの施工において、正確に隣設した施工をするとともに、工期やコストの増加を抑えるトンネル掘削機及びトンネル施工方法を提供することである。
本願請求項1に係る発明は、外胴の外周面から凹んだ外胴凹部を外胴のトンネル軸方向に備え、前記外胴凹部は、隣に並ぶトンネル掘削機の外胴の外周面から突設した外胴凸部の少なくとも一部が前記外胴凹部内に位置することが可能であり、前記外胴凹部は、前記外胴のトンネル軸方向の全長に亘って形成されていることを特徴とするトンネル掘削機である。
本願請求項に係る発明は、一のトンネルと他のトンネルとを各々トンネル掘削機によって、隣設してトンネルを施工する方法であって、前記一のトンネルは、覆工体のトンネル軸方向に外周面から凹んだ覆工体凹部を備えており、前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴の外周面から突設した外胴凸部を備えており、前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴のトンネル軸方向に外周面から凹んだ外胴凹部を備えており、前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルの前記覆工体凹部内に位置させて進行した後、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機の前記外胴凹部内に位置させることを特徴とするトンネル施工方法である。
本願請求項に係る発明は、一のトンネルと他のトンネルとを各々トンネル掘削機によって、隣設してトンネルを施工する方法であって、前記一のトンネルは、覆工体のトンネル軸方向に外周面から凹んだ覆工体凹部を備えており、前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴の外周面から突設した外胴凸部を備えており、前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴のトンネル軸方向に外周面から凹んだ外胴凹部を備えており、前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルの前記覆工体凹部内に位置させて進行した後、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機の前記外胴凹部内に位置させて停止させることを特徴とするトンネル施工方法である。
本願請求項に係る発明は、一のトンネルと他のトンネルとを各々トンネル掘削機によって、隣設してトンネルを施工する方法であって、前記一のトンネルは、覆工体のトンネル軸方向に外周面から凹んだ覆工体凹部を備えており、前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴の外周面から突設した外胴凸部を備えており、前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴のトンネル軸方向の全長に外周面から凹んだ外胴凹部を備えており、前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルの前記覆工体凹部内に位置させて進行した後、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機の前記外胴凹部内に位置させて進行することを特徴とするトンネル施工方法である。
請求項1乃至5に係る構成により、隣設するトンネルの施工において、正確に隣設した施工をするとともに、工期やコストの増加を抑えるトンネル掘削機及びトンネル施工方法を提供することができる。
本発明のシールドトンネルの全体図である。 本発明のシールド掘進機の右上からの斜視図である。 本発明のシールド掘進機の左上からの斜視図である。 本発明のシールド掘進機とセグメントの断面図である。 本発明のシールド掘進機による施工が完了した際の平面図である。 本発明のシールド掘進機による施工順序を示す断面図であり、(A)は平面図、(B)は(A)におけるA−A断面図である。 本発明のシールド掘進機による施工順序を示す断面図であり、(A)は平面図、(B)は(A)におけるB−B断面図である。 本発明のシールド掘進機による施工順序を示す断面図であり、(A)は平面図、(B)は(A)におけるC−C断面図である。 本発明のシールド掘進機の他の利用方法を示す平面図である。 従来技術を用いた施工方法の説明図であり、(A)は発進立坑及び到達立坑があるもの、(B)は発進立坑があり到達立坑がないものである。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照する等して説明する。なお、本発明は、実施形態に限定されないことはいうまでもない。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明に係る第1の実施形態について、図面の図1乃至図8と共に説明する。
図1は、トンネル掘削機としてシールド掘進機を用いて、シールドトンネルを水平方向に並設し隣合うシールドトンネルを施工する状況を示したものである。
図1において向って左側から順に先行してシールドトンネル1が施工され、その右隣に並ぶようにシールドトンネル1が後行して施工されていく。各々のシールドトンネル1は覆工体10を備えており、覆工体10は、地中を回転カッタ3で掘削しながら進むシールド掘進機2の外胴4内で組み立てられるセグメントで構成される。
以下、並設される2つのシールドトンネルのうち、先行して施工されるシールドトンネルを先行シールドトンネル、当該先行シールドトンネルを施工する掘進機を先行シールド掘進機といい、後行して施工されるシールドトンネルを後行シールドトンネル、当該後行シールドトンネルを施工する掘進機を後行シールド掘進機という。
また、「先行」、「後行」とは相対的なものである。
本実施形態では、シールドトンネル1の基本断面の形状は円形である。よって、シールドトンネル1を掘削するシールド掘進機2の外胴4の基本断面も円形を指し、シールドトンネル1を構成する覆工体10の基本断面も円形を指す。そして、基本断面を指すときは、外周面や内周面と述べる。
後述する外胴凹部5、外胴凸部6、覆工体凹部11及び覆工体凸部12に係る凹部、凸部は、基本断面に含まれるものではない。このような凹部、凸部を基本断面に含めて述べるときは、外形面や内形面と述べる。
図1において、隣合って施工されるシールドトンネル1のうち、先行シールドトンネル1の覆工体10と後行シールドトンネル1の覆工体10とが隣合って設置された部分が、シールドトンネル1同士が連結された部分、すなわち覆工体10が連結された部分である。当該連結は、後述するように、隣合う一方の先行シールドトンネル1の覆工体10に設けられた覆工体凹部11内に、他方の後行シールドトンネル1の覆工体10に設けられた覆工体凸部12を位置させることで行われる。
隣合う一方の先行シールドトンネル1は、本発明の並設する一のシールドトンネルに相当し、他方の後行シールドトンネル1は、本発明の他のシールドトンネルに相当する。
図1に示すように、後行シールド掘進機2は、先行シールドトンネル1に沿って掘進していく。具体的には、後行シールド掘進機2の外胴4の外周面の先行シールドトンネル1側に外胴凸部6を設け、この外胴凸部6を先行シールドトンネル1の覆工体10の外周面に設けられた覆工体凹部11内に位置させ、後行シールド掘進機2を掘進させる。このようにすることで、正確に先行シールドトンネル1と後行シールドトンネル1とを設置できるとともに、連結の精度も高くすることができる。
図2及び図3は、シールドトンネル1とシールド掘進機2を示したものである。図2及び図3に示すように、シールド掘進機2の外胴4の外周面には、外胴凹部5と外胴凸部6が設けられている。
外胴凹部5は、外胴4の外周面から凹んで形成され、並設するシールドトンネル1の施工が完了し、シールド掘進機2を地中内に残置させるときにその効果を発揮するものである。後行シールド掘進機2が先行シールド掘進機2の横に並んで停止させる際には、後行シールド掘進機2の外胴凸部6を先行シールド掘進機2の外胴凹部5内に位置させるようにして停止させる。このようにすることで、外胴凸部6を備えるような後行シールド掘進機2が停止する際に、先行シールド掘進機2の横に後行シールド掘進機2を並べて残置させることができるので、先行シールド掘進機2の機長分だけ先行シールドトンネルの施工長を延ばす必要がなくなる。
外胴凸部6は、先行シールドトンネル1の覆工体凹部11にガイドさせるべく外胴4の外周面から突設されたものである。後行シールド掘進機2は、外胴凸部6を既に掘削された先行シールドトンネル1の覆工体凹部11内に位置させて掘進するので、この部分を掘削する必要はない。
外胴凸部6の形状はどのような形状でもよく、少なくとも一部が覆工体凹部11内に位置するようなものであればよい。
外胴凹部5と外胴凸部6の形状は、どのような形状でもよく、外胴凸部6の少なくとも一部が外胴凹部5内に位置するようなものであればよい。
シールドトンネル1の覆工体10の外周面には、覆工体凹部11と覆工体凸部12が設けられている。
覆工体凹部11と覆工体凸部12の形状は、どのような形状でもよく、覆工体凸部12の少なくとも一部が覆工体凹部11内に位置するようなものであればよい。
覆工体凹部11は、覆工体10の外周面(本実施例では基本断面が円形のシールドトンネル1であるので円形)より凹んで形成されることが必要である。換言すると、覆工体凹部11は、覆工体凹部11に隣接する部分から凹んだものである。
覆工体凸部12は、覆工体10の外周面(本実施例では基本断面が円形のシールドトンネル1であるので円形)より突出して形成されることが必要である。換言すると、覆工体凸部12は、覆工体凸部12に隣接する部分から突設されたものであり、覆工体の基本断面そのものが凹部内に位置するような部分をもって覆工体凸部とはいわない。
本実施形態の覆工体凹部11と覆工体凸部12、外胴凹部5と外胴凸部6は、並設されたシールドトンネル1が左右に連結されるため、左右方向に形成されている。並設されるシールドトンネル1が上下に連結される場合では、覆工体凹部11と覆工体凸部12、外胴凹部5と外胴凸部6は、上下方向に形成されることになる。
図4は、シールド掘進機2の外胴4内で組み立てられた覆工体10を示したものである。
図4に示すように、シールド掘進機2の外胴4はスキンプレートで構成されており、その形状は外周面、内周面とも円形であり、外胴凹部5と外胴凸部6の内形面は、それぞれ外胴凹部5と外胴凸部6の形状に沿って形成され、内側に凸となる外胴凹部内形面5aと内側に凹となる外胴凸部内形面6aを構成している。
外胴4の内形面から所定のクリアランスを空けて、その内形面の形状に合わせて、覆工体10が配置される。覆工体10は、4つのセグメント10a〜10dを組み立てることで形成される。組み立ては、図示しないボルトで連結して行われる。
4つのセグメントのうちセグメント10dが覆工体凹部11を備えており、セグメント10bが覆工体凸部12を備えている。覆工体凹部11は外胴凹部5に、覆工体凸部12は外胴凸部6に、それぞれ対応するようにセグメント10a〜10dが配置されて組み立てられる。具体的には、外胴凹部内形面5aの凸形状に合わせて覆工体凹部11が配置され、外胴凸部内形面6aの凹形状に合わせて覆工体凸部12を配置される。外胴凹部内形面5aの凸形状に合わせて覆工体凹部11を配置し、外胴凸部内形面6aの凹形状に合わせて覆工体凸部12を配置するので、外胴4内におけるセグメントの位置合わせを容易に行うことができる。
覆工体凹部11を備えるセグメント10dは、その内形面が覆工体凹部11の形状に沿って形成されている。覆工体凸部12を備えるセグメント10bは、その内形面が覆工体凸部12の形状に沿って形成されておらず、セグメント10a及びセグメント10cの内周面と同様の円形に形成されている。
図4で示す20は、掘削線である。本実施形態では、オーバーカットは考慮していないので、掘削線20は、シールド掘進機2の外胴4の基本断面と一致して位置している。図4から明らかなように、外胴凹部5は掘削線20から内側に位置し、外胴凸部6は掘削線20から外側に位置することになる。
覆工体凹部11と覆工体凸部12には、並設された覆工体と連結させるためのボルト孔が設けられるが、図示を省略している。
掘削線20及び外胴凸部6の外形面と、覆工体10の外形面との間には、外胴4が掘進によって移動した後に裏込め材が注入される。裏込材を注入する注入孔の記載は、省略している。覆工体凹部11と掘削線20と間には、比較的大きな間隙が生じるが、ここにも裏込め材が注入される。そして、この裏込め材を除去しながら、後行シールド掘進機2の外胴凸部6が通過して、覆工体凸部12が配置される。
裏込め材の除去には、外胴凸部6の先端に裏込め材を除去する手段を設ける。また、裏込め材を除去しやすい低強度のものにしておいてもよい。低強度のものであれば、外胴凸部6の先端に設ける除去手段として回転カッタなどの大掛かりな手段を設ける必要はない。問題が生じないのであれば、裏込め材の注入をせずにおいてもよい。外胴凸部6の先端による除去の負担を検討して設定すればよい。除去の負担が軽いものであれば、外胴凸部6の先端に回転カッタのような除去手段を設けなくてもよい。
図5乃至図8によって、シールド掘進機を残置することによって並設されたシールドトンネルを施工する方法を説明する。
図5は、発進立坑Sからシールド掘進機2を発進させ、必要長さLのシールドトンネル1を並設して施工し、シールド掘進機2を地中に残置させたものを示したものである。シールドトンネル1は、図において上から下に順に10本が施工される。後行シールド掘進機2は、外胴凸部6を先行シールドトンネル1の覆工体10の覆工体凹部11内に位置させ掘削して進行した後、外胴凸部6を先行シールド掘進機2の外胴4の外胴凹部5内に位置させて掘進を停止する。
図6乃至図8は、2本目までのシールドトンネル1の施工が完了し、3本目のシールドトンネル1を施工する状態を示したものである。ここでは、2本目のシールドトンネル1が先行して施工され、3本目のシールドトンネル1が後行して施工されている。
図6(A)に示すように、後行シールド掘進機2は、外胴4に設けられた外胴凸部6を先行シールドトンネル1の覆工体10の覆工体凹部11内に位置させながら、掘進している。これにより、正確に後行シールド掘進機2を施工でき、後行シールドトンネル1の覆工体10を正確に配置することができる。
図6(B)は、並設された先行シールドトンネル1の覆工体10が連結されている状態を示したものである。先行シールドトンネル1同士は、覆工体凹部11内に覆工体凸部12が配置されており、覆工体10と地山との間には裏込め材21が注入されている。覆工体凹部11と覆工体凸部12には、連結ボルト13が配置されている。覆工体10同士は離間しており、その間に裏込め材21が介在して配置されているので、覆工体10同士は接触していない。
図6(B)における向かって右側に後行シール掘進機が通過し、後行シールドトンネルの覆工体が連結されていく。
先行シールドトンネル1の覆工体凹部11内に後行シールドトンネル1の覆工体凸部12を位置させるように配置されるため、地下水圧が作用してもその水みちが覆工体凸部12に沿うことになって抵抗が大きくなるので、止水性が向上する。
また、覆工体10の並設方向に対して直交する方向のせん断力が作用したとしても、先行シールドトンネル1の覆工体凹部11内に後行シールドトンネル1の覆工体凸部12を位置させているので、せん断力に抵抗することができる。
先行シールドトンネル1の覆工体凹部11と後行シールドトンネル1の覆工体凸部12との間に裏込め材21が存在するため、より連結部の止水性が向上することになる。
また、裏込め材21が注入されることによって、先行シールドトンネル1の覆工体凹部11と後行シールドトンネル1の覆工体凸部12との連結力も強化される。
また、後行シールドトンネル1の覆工体10を1リング設置するごとに先行シールドトンネル1の覆工体10と連結していけるため、全長にわたって推進管を設置した後でないと連結できない推進工法と異なり、先行シールドトンネルと後行シールドトンネルとが重複して施工できるので、効率的である。
図7(A)におけるB−B切断面は、図6(A)におけるA−A切断面と同じ位置である。
図7(B)に示すように、後行シールド掘進機2が先行シールドトンネル1の覆工体10に沿って掘進してくる。掘進は、先行シールドトンネル1の覆工体10の覆工体凹部11内に、後行シールド掘進機2の外胴凸部6を配置させるように行う。このように掘進することで、覆工体凹部11がガイドとなり、正確に後行シールド掘進機2を掘進させることができる。
後行シールド掘進機2の外胴凸部6は、覆工体凹部11内の裏込め材21を除去して位置することになる。図では、後行シールド掘進機2は外胴4だけを記載しており、他を省略している。
図8(A)は、後行シールド掘進機2が、残置される到達位置まで掘削し、1本目と2本目の先行シールド掘進機2と並んだ状態を示したものである。
図8(B)に示すように、後行シールド掘進機2は、外胴凸部6を、先行シールド掘進機2の外胴凹部5内に位置させて、掘削を停止する。1本目と2本目の先行シールド掘進機2同士についても、2本目のシールド掘進機2の外胴凸部6が1本目のシールド掘進機2の外胴凹部5内に位置させた状態で停止している。
必要に応じて、並んで停止したシールド掘進機同士は、連結してシールド掘進機同士を固定してもよい。連結には、シールド掘進機同士のクリアランスに外胴に注入孔を設けるなどして固化材を充填したり、ボルト孔を設けるなどしてボルト結合したり、それらの組み合わせとしてもよい。
このように、後行シールド掘進機2の外胴凸部6を、先行シールド掘進機2の外胴凹部5内に位置させて、到達位置で掘進を停止することができるので、先行シールドトンネル1に正確に並べた後行シールドトンネル1の施工ができるとともに、先行シールド掘進機2を前方に逃がしておく必要もなく、10本すべてのシールドトンネルの施工が必要長さLだけの施工で済み、余分な施工をしなくてよい。この結果、全体工期やコストの増加を抑えることができる。
また、到達位置で並んで停止したシールド掘進機2の外胴凸部6が隣設するシールド掘進機2の外胴凹部5内に位置している。このため、覆工体凹部と覆工体凸部との連結と同様に、止水性が向上し、シールド掘進機2の並設方向に対して直交する方向のせん断力に対しても抵抗させるようにすることができる。
さらに、並んで停止したシールド掘進機同士のクリアランスに固化材を充填した場合には、連結力も強化されるとともに、先行シールド掘進機の外胴凹部と後行シールド掘進機の外胴凸部との間に固化材が存在するため、より連結部の止水性が向上させることができる。ボルト結合によりシールド掘進機同士を連結した場合には、連結力が強化される。
本実施形態では、シールド掘進機2の外胴凸部6はトンネル軸方法の全長に亘って設けられていたが、これに限定されるものではない。全長に亘って設けられない場合、例えば、外胴の前端から少し後方寄りの部分から後端まで設けている場合には、同様に対応する外胴凹部を並設されるシールド掘進機の外胴に設ければよい。すなわち、到達の際に必要な分だけ、外胴凹部を設ければよい。
〔第2の実施形態〕
以下、本発明に係る第2の実施形態について図面の図9と共に説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分については説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
第1の実施形態のような並設トンネルの施工において、先行シールドトンネルの施工中に予期しない大きな玉石などの地中障害物によって先行シールド掘進機の掘進を一時的に停止しなければならない場合がある。この場合に、先行シールドトンネルの覆工体凹部内に外胴凸部を位置させて掘進する後行シールド掘進機の掘削を進めると、外胴凸部が先行シールド掘進機の外胴に衝突してしまうので、先行シールド掘進機の掘進が再開するまで停止させなければならず、工期が延びてしまう。
本実施形態は、このような場合に適用したものである。
本実施形態のシールド掘進機2の外胴凹部5は、外胴4のトンネル軸方向の全長に亘って形成されており、並設されるシールド掘進機2の外胴凸部6をスライド自在に位置させることができるようになっている。このため、後行シールド掘進機2が先行シールド掘進機2を追い抜くことができる。
先行シールド掘進機2のカッタは、追い抜く後行シールド掘進機2の外胴凸部6や追い抜いた後行シールド掘進機2が設置する覆工体10の覆工体凸部12に干渉しないように、例えばスポーク型にしてさらに縮小可能な構造としている。
図9(A)に示すように、先行シールドトンネル1とそれに後行して後行シールドトンネル1とが施工されており、地中障害物Rによって先行シールド掘進機2の掘進が一時中断する。
図9(B)に示すように、地中障害物Rに関係しない後行シールド掘進機2は掘進を続け、掘進を一時中断した先行シールド掘進機2に追いつく。このとき、後行シールド掘進機2の外胴凸部6は、先行シールド掘進機2の外胴凹部5内に位置して移動して、後行シールド掘進機2の外胴凸部6が先行シールド掘進機2の外胴4に衝突することが回避される。
図9(C)に示すように、後行シールド掘進機2は、先行シールド掘進機2を追い抜き、掘進を続けることができる。この場合には、追い抜いた後行シールド掘進機2は一時中断した先行シールド掘進機2より先行することになる。追い抜く後行シールド掘進機2で設置された覆工体10の覆工体凸部12は、停止した先行シールド掘進機2の外胴凹部5内に位置するように設置される。
このようにすることで、追い抜いた後行シールド掘進機2のさらに次の後行シールド掘進機(図示しない)の施工を遅らせないようにすることができる。
掘進を一時中断して停止した先行シールド掘進機2が掘進を再開するときは、追い抜いて先行した後行シールドトンネル1の覆工体凸部12を外胴凹部5内に位置させながら掘進させ、覆工体10を連結していく。
〔その他の変形例〕
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば以下のようなものも含まれる。
本実施形態では、シールド工法を採用しトンネル掘削機としてシールド掘進機を適用したものであったが、これに限定されるものではなく、推進工法を採用しトンネル掘削機として推進管の先頭に設ける掘削機であってもよい。
本実施形態では、並設された覆工体10と覆工体10との連結に連結ボルトを採用したが、必要でない場合には連結ボルトを採用しなくてもよい。すなわち、本発明の連結構造とは、連結ボルトで連結するものだけが含まれるものではない。
本実施形態では、並設されるシールドトンネルの基本断面は円形でこれらを連結するものであったが、これに限定されるものではなく、シールドトンネルの基本断面を矩形として、これらを連結するものでもよい。また、矩形と円形を連結するものでもよい。
本実施形態では、並設されるシールドトンネル同士が覆工体凸部を覆工体凹部内に位置させ連結されるものであったが、これに限られず、覆工体凸部を設けないものであってもよい。この場合は、覆工体凹部は、後行するシールド掘進機の外胴凸部をガイドするものとなる。覆工体凸部がない場合であれば、第2の実施形態のように先行シールド掘進機を後行シールド掘進機が追い抜くような際に、追い抜かれた先行シールド掘進機のカッタを縮小可能なものにしなくても、先行シールド掘進機の掘進の再開が可能となる。
また、追い抜かれた先行シールド掘進機の掘進が再開した後に、今度は、追い抜いて行った後行シールド掘進機の掘進が一時中断するなどした場合に、当該追い抜いて行った後行シールド掘進機を再開した先行シールド掘進機が追い抜いて行くようにしてもよい。
いずれの実施形態における各技術的事項を他の実施形態に適用して実施例としても良い。
1 シールドトンネル
2 シールド掘進機
3 回転カッタ
4 外胴
5 外胴凹部
5a 外胴凹部内形面
6 外胴凸部
6a 外胴凸部内形面
10 覆工体(セグメント)
11 覆工体凹部
12 覆工体凸部
13 連結ボルト
20 掘削線
21 裏込め材
R 地中障害物

Claims (4)

  1. 外胴の外周面から凹んだ外胴凹部を外胴のトンネル軸方向に備え、
    前記外胴凹部は、隣に並ぶトンネル掘削機の外胴の外周面から突設した外胴凸部の少なくとも一部が前記外胴凹部内に位置することが可能であり、
    前記外胴凹部は、前記外胴のトンネル軸方向の全長に亘って形成されていることを特徴とするトンネル掘削機。
  2. 一のトンネルと他のトンネルとを各々トンネル掘削機によって、隣設してトンネルを施工する方法であって、
    前記一のトンネルは、覆工体のトンネル軸方向に外周面から凹んだ覆工体凹部を備えており、
    前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴の外周面から突設した外胴凸部を備えており、
    前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴のトンネル軸方向に外周面から凹んだ外胴凹部を備えており、
    前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルの前記覆工体凹部内に位置させて進行した後、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機の前記外胴凹部内に位置させることを特徴とするトンネル施工方法。
  3. 一のトンネルと他のトンネルとを各々トンネル掘削機によって、隣設してトンネルを施工する方法であって、
    前記一のトンネルは、覆工体のトンネル軸方向に外周面から凹んだ覆工体凹部を備えており、
    前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴の外周面から突設した外胴凸部を備えており、
    前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴のトンネル軸方向に外周面から凹んだ外胴凹部を備えており、
    前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルの前記覆工体凹部内に位置させて進行した後、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機の前記外胴凹部内に位置させて停止させることを特徴とするトンネル施工方法。
  4. 一のトンネルと他のトンネルとを各々トンネル掘削機によって、隣設してトンネルを施工する方法であって、
    前記一のトンネルは、覆工体のトンネル軸方向に外周面から凹んだ覆工体凹部を備えており、
    前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴の外周面から突設した外胴凸部を備えており、
    前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、外胴のトンネル軸方向の全長に外周面から凹んだ外胴凹部を備えており、
    前記他のトンネルを掘削するトンネル掘削機は、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルの前記覆工体凹部内に位置させて進行した後、前記外胴凸部の少なくとも一部を、前記一のトンネルを掘削するトンネル掘削機の前記外胴凹部内に位置させて進行することを特徴とするトンネル施工方法。
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