JP6951710B2 - キノコの培養組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、キノコの培養菌糸体の培養液又はキノコの培養菌糸体の抽出液を含む、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤に関する。キノコとしては、代表的には、タコウキン科のホウロクタケ(Daedalea dickinsii)が挙げられるがこれに限定されない。
野生のキノコは、通常、菌糸体とよばれる糸状の形態で、自然界の様々な有機物を栄養源として生育している。このキノコの菌糸体は、温度や湿度、栄養状況など、様々な環境が揃うと、繁殖のために集合し、繁殖器官である子実体を作る。古くから人は経験的に野生のキノコから食品や薬品として有効なものを選択し、利用してきた。しかし、日本国内には1000種以上のキノコが自生しているが、そのほとんどは産業上利用されていない。
キノコの生理活性機能に注目し、キノコに皮膚外用剤や機能性食品の素材として有効な成分を求める事は、新規の商品開発において有効な手段である。しかし、キノコが食品以外に産業上利用されている例は少ない。
これまでに、複数のキノコを培養し、その有効成分を利用することで、新しいタイプの美白剤やチロシナーゼ阻害剤、フリーラジカル消去剤、抗炎症剤、保湿剤の発明に至った(特許文献1)。また、複数のキノコを培養し、コラゲナーゼ阻害剤として利用可能であることも報告されている(特許文献2)。
キノコの培養組成物は有用であることが実証されているものの、培養物由来であることから自ずと大量生産に困難と生じる。そのため、キノコの培養物の有用な活性(例えば、チロシナーゼ阻害活性および/またはコラゲナーゼ阻害活性)を増強する手段が望まれている。
特許4523300号 特許5049480号
本発明は、キノコの培養物に含まれる有用な活性(例えば、チロシナーゼ阻害活性および/またはコラゲナーゼ阻害活性)を増強し、より良好な、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、キノコの培養物に含まれる有用な活性(例えば、チロシナーゼ阻害活性および/またはコラゲナーゼ阻害活性)を増強する添加物を同定し、本発明を完成した。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
キノコ培養物の抽出物を含む、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤であって、
該キノコ培養物は、以下:
(a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質;
(b)ヒアルロン酸;ならびに、
(c)プラセンタエキス
からなる群から選択される物質の存在下で培養されたキノコ培養物である、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤。
(項目2)
キノコ培養物の抽出物を含む、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤であって、
該キノコ培養物は、以下:
(a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質;
(b)ヒアルロン酸;ならびに、
(c)プラセンタエキス
の存在下で培養されたキノコ培養物である、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤。
(項目3)
前記キノコ培養物が、ホウロクタケである、項目1または2に記載の皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤。
(項目4)
前記プラセンタエエキスが、サケプラセンタエキスである、項目1または2に記載の皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤。
(項目5)
キノコ培養物の調製法であって、以下:
(a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質;
(b)ヒアルロン酸;ならびに、
(c)プラセンタエキス
からなる群から選択される物質の存在下でキノコを培養する工程を包含する、キノコ培養物の調製法。
(項目6)
キノコ培養物の調製法であって、以下:
(a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質;
(b)ヒアルロン酸;ならびに、
(c)プラセンタエキス
の存在下でキノコを培養する工程を包含する、キノコ培養物の調製法。
(項目7)
前記キノコが、ホウロクタケである、項目5または6に記載の方法。
(項目8)
前記プラセンタエエキスが、サケプラセンタエキスである、項目5または6に記載の方法。
本発明にしたがって、キノコの培養物に含まれる有用な活性(例えば、チロシナーゼ阻害活性および/またはコラゲナーゼ阻害活性)を増強することが可能となる。
例えば、コラゲナーゼ阻害剤および/またはチロシナーゼ阻害剤を含む皮膚外用剤は、優れた化粧料である。これらを配合した化粧料は、シワやタルミという抗老化に効果的であり、また、美白作用においても効果的である。また、肌にハリや潤いを与え、健康的な肌を保つのに効果的である。天然の阻害剤として年齢を問わず安心して使用できるため、乳児の肌ケア用の皮膚外用剤等にも応用が可能である。
以下、本発明を説明する。本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。
以下に本明細書において特に使用される用語の定義を列挙する。
(用語の定義)
本明細書において使用される用語「キノコ」とは、菌類に属する生物をいう。本発明におけるキノコとしては、例えば、ホコリタケ科のホコリタケ、ノウタケ、キシメジ科のツキヨタケ、ムラサキシメジ、ムキタケ、ニオウシメジ、タコウキン科のホウロクタケ、ヒラフスベ、アラゲカワラタケ、ツリガネタケ、マイタケ、マンネンタケ科のコフキサルノコシカケ、マゴジャクシ、マンネンタケ、ベニタケ科のカワリハツ、ニンギョウタケモドキ科のニンギョウタケ、ヒラタケ科のヒラタケ、マツオウジ、フウセンタケ科のショウゲンジ、オオウスムラサキフウセンタケ、ハラタケ科のカラカサタケ、ヒトヨタケ科のムジナタケ、およびタバコウロコタケ科のヤケコゲタケが挙げられるがこれらに限定されない。例えば、キシメジ科のムラサキシメジ(Lepista nuda (Bull.:Fr)Cooke)、ムキタケ(Panellus serotinus (Pers.:Fr.) Kuhn.)、タコウキン科のホウロクタケ(Daedalea dickinsii (Berk. ex Cooke) Yasuda)、ツリガネタケ(Fomes fomentarius (L.:Fr.) Kickx)、マンネンタケ科のコフキサルノコシカケ(Elfvingia applanata (Pers.) Karst.)、マゴジャクシ(Ganoderma neo−japonicum Imaz.)、ベニタケ科のカワリハツ(Russula cyanoxantha (Schaeff.) Fr.)、ヒラタケ科のヒラタケ(Pleurotus ostreatus (Jacq.:Fr.) Kummer)、ハラタケ科のカラカサタケ(Macrolepiota procera (Scop.:Fr.) Sing.)、ヒトヨタケ科のムジナタケ(Psathyrella velutina (Pers.) Sing.)、およびタバコウロコタケ科のヤケコゲタケ(Inonotus hispidus (Bull.:Fr.) Karst.)の子実体の抽出液、ならびに
ホコリタケ科のホコリタケ(Lycoperdon perlatum Pers.:Pers.)、キシメジ科のツキヨタケ(Lampteromyces japonicus (Kawam.)Sing.)、ムキタケ(Panellus serotinus (Pers.:Fr.) Kuhn.)、タコウキン科のホウロクタケ(Daedalea dickinsii (Berk. ex Cooke) Yasuda)、オオオシロイタケ(Tyromyces albellus (Peck) Bond.et Sing.)、ヒラフスベ(Laetiporus versisporus (Lloyd) Imaz.)、アラゲカワラタケ(Coriolus hirsutus (Wulf.:Fr.) Quel.)、ツリガネタケ(Fomes fomentarius (L.:Fr.) Kickx)、マンネンタケ科のマゴジャクシ(Ganoderma neo−japonicum Imaz.)、ベニタケ科のカワリハツ(Russula cyanoxantha (Schaeff.) Fr.)、ニンギョウタケモドキ科のニンギョウタケ(Albatrellus confluens (A.et S.:Fr.)KOtl. et Pouz.)、ヒラタケ科のヒラタケ(Pleurotus ostreatus (Jacq.:Fr.) Kummer)、フウセンタケ科のショウゲンジ(Rozites caperata (Pers.:Fr.) Karst.)、ハラタケ科のカラカサタケ(Macrolepiota procera (Scop.:Fr.) Sing.)、ヒトヨタケ科のムジナタケ(Psathyrella velutina (Pers.) Sing.)、およびタバコウロコタケ科のヤケコゲタケ(Inonotus hispidus (Bull.:Fr.) Karst.)の培養菌糸体の培養液又は培養菌糸体の抽出液からなる群から選択される物質を使用することができる。
本明細書において使用される用語「子実体」とは、菌類において胞子を生じる生殖体であって、用語「担胞子体」と互換可能に使用され得る。子嚢菌類および担子菌類では、それぞれ、子嚢果・担子器果のように、菌糸組織からなる種々の形のものをいう。
本明細書において使用される用語「菌糸体」は、用語「菌糸」と互換可能に使用され、糸状菌類の栄養体を構成する基本構造であり、多細胞のものと、多核体のものがある。菌糸は、胞子の発芽管から発達し、先端成長によって伸長する。本発明においては、キノコの培養菌糸体の培養液又は培養菌糸体の抽出液を用いることができる。
本発明に用いる菌糸体はホコリタケ科のホコリタケ、ノウタケ、キシメジ科のツキヨタケ、ムラサキシメジ、ムキタケ、ニオウシメジ、タコウキン科のホウロクタケ、ヒラフスベ、アラゲカワラタケ、ツリガネタケ、マイタケ、マンネンタケ科のコフキサルノコシカケ、マゴジャクシ、マンネンタケ、ベニタケ科のカワリハツ、ニンギョウタケモドキ科のニンギョウタケ、ヒラタケ科のヒラタケ、マツオウジ、フウセンタケ科のショウゲンジ、オオウスムラサキフウセンタケ、ハラタケ科のカラカサタケ、ヒトヨタケ科のムジナタケ、およびタバコウロコタケ科のヤケコゲタケの子実体から、無菌的に培地上で培養し、菌糸体に誘導したものを用いることが出来る。また上記の子実体は日本国内だけでなく、世界各地に自生している子実体の他、人工的に栽培された子実体のいずれでも良い。またこれらのキノコと近縁の種であれば、同様に用いることが出来る。
本明細書において使用される用語「水溶性コラーゲン」とは、天然の状態では水溶性ではないコラーゲンを水溶性とするよう処理した物質をいう。コラーゲンを水溶性とする処理としては、例えば、ペプシン処理および/または低温でのアルカリ抽出によって末端のテロペプチドを切断する処理、すなわち、アテロコラーゲンを調製する処理が挙げられるがこれに限定されない。代表的には、アテロコラーゲンは約30万の分子量を有する。
水溶性コラーゲンの代わりに、あるいは、水溶性コラーゲンに加えて、ゼラチンおよび/またはコラーゲンペプチドを用いてもよい。
ゼラチンは、代表的には、コラーゲンを酸またはアルカリにて前処理後に加熱溶解をすることによって調製することが可能である。ゼラチンの分子量は代表的には、数万〜数十万である。コラーゲンペプチドは、代表的には、酸・アルカリ・酵素による分解によって調製可能である。コラーゲンペプチドの分子量は代表的には、数百〜数千である。
本明細書において使用される用語「プラセンタエキス」とは、哺乳動物の胎盤または魚類の卵巣膜を用いて調製された抽出物をいう。プラセンタエキスとしては、任意の動物のプラセンタエキスを利用することが可能である。例えば、ウマ、ブタ、サケから調製したプラセンタエキスを利用することができる。
本明細書において使用される用語「ヒアルロン酸」とは、N−アセチルグルコサミンとD−グルクロン酸(GlcNAcβ1−4GlcAβ1−3)が直鎖上に連結している物質であり、二糖単位が連結した構造をしている。分子量は一般には、80万から120万とされ、最大で200万に達し得る。
(1.基本的な培地)
菌糸体の培養に用いる培地は、ポテトデキストロース寒天培地、ポテトスクロース寒天培地、ペプトンデキストロース寒天培地、等の寒天培地の他、寒天を除いたポテトデキストロース培地、ポテトスクロース培地、ペプトンデキストロース培地、等の液体培地の他、菌類の培養に使用出来る培地であれば、いずれであっても良いが、子実体から菌糸体に誘導するときやその菌糸体を保存する時には、寒天培地を使用し、本発明に使用する菌糸体の培養液や抽出液を得る時には、液体培地を使用する方が操作上、簡便である。菌糸体の培養条件などは特に限定されないが、寒天培地上で培養した菌糸体を液体培地上に植え継いだ後、20〜30℃で10〜40日間培養したものを用いることが望ましい。
上記の培地は、当業者に周知である。具体的には、以下の組成を用いることができるが、本発明において使用される培地の組成は、以下の組成に限定されることはない。
(ポテトデキストロース寒天培地の組成)
ジャガイモ煎汁:1000ml
グルコース:20g
粉末寒天:15g。
(ポテトスクロース寒天培地の組成)
ジャガイモ煎汁:1000ml
スクロース:20g
粉末寒天:15g。
(ペプトンデキストロース寒天培地の組成)
ポリペプトン:5g
グルコース:20g
酵母エキス:2g
硫酸マグネシウム七水和物:0.5g
リン酸二水素カリウム:1g
粉末寒天:20g
純水:1000m1。
(ポテトデキストロース培地の組成)
ジャガイモ煎汁:1000m1
グルコース:20g。
(ポテトスクロース培地の組成)
ジャガイモ煎汁:1000ml
スクロース:20g。
(ペプトンデキストロース培地の組成)
ポリペプトン:5g
グルコース:20g
酵母エキス:2g
硫酸マグネシウム七水和物:0.5g
リン酸二水素カリウム:1g
純水:1000ml。
(2.キノコ培養物の調製)
子実体を上記組成の培地中で培養すると、子実体から菌糸体が誘導され、その後、3〜6ヵ月毎に継代培養することにより、菌糸体が保存される。
培養菌糸体の培養液は、ろ過して得られる培養液をそのまま或いは、必要に応じて濃縮または希釈し、本発明に用いることが出来る。ろ過の方法は周知であり、例えば、ろ紙を用いることができる。また、10〜0.45μm(例えば、10μm、5μm、1μm、0.45μm)のポアサイズのメンブレンフィルターを用いることもできる。濃縮方法としては、例えば、有機溶媒を用いて調製された抽出液を減圧下に放置することにより揮発させる、減圧濃縮法を用いることができる。また、濃縮方法としては、限外ろ過を用いる方法も用いることができる。
本発明に使用するキノコの培養菌糸体の抽出に用いる溶媒は、特に限定されない。例えば、メタノール、エタノール、ヘキサン、ベンゼン、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等の有機溶媒や水等の溶媒を1種または2種以上を混合して使用することが出来る。好ましい溶媒は、エタノール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、またはプロピレングリコールのような有機溶媒、あるいは水である。抽出時間や抽出温度、抽出方法等の条件は、特に限定されない。溶媒の残留性や経済性、作業効率を考慮すると、培養液と分離した培養菌糸体をそのまま或いは乾燥した後、そのまま或いは粉砕し、培養菌糸体の湿重量の1〜10倍量のエタノール又は、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールを使用し、室温で1〜10日抽出するか、培養菌糸体の湿重量の1〜10倍量の水を使用し80〜100℃で1〜10時間抽出した後、ろ過して得られる抽出液を用いることが好ましい。抽出液はそのまま或いは、必要に応じて濃縮または希釈し、本発明に用いることが出来る。
本発明のキノコ組成物は皮膚外用剤の他、食品にも使用することが出来る。皮膚外用剤及び食品の形状は特に問わない。例えば、液状、ゲル状、クリーム状、顆粒状、固体などの形態で使用できる。本発明のキノコ組成物を皮膚外用剤として使用する場合、化粧水、クリーム、ゲル、軟膏、乳液、美容液、パック、洗顔料、クレンジング剤、ヘアケア剤、石鹸、浴用剤、シャンプー、リンス、リップスティック、口紅、ファンデーション、爪用製品等の化粧料や医薬部外品、医薬品に配合することができる。
キノコの培養菌糸体の培養液又は培養菌糸体の抽出液の使用量は、皮膚外溶剤又は食品全体に対して、溶媒もしくは水分を留去した濃縮物として0.00001〜100重量%、好ましくは0.002〜20重量%配合するのが適当である。抽出物を濃縮することなく用いる場合、一般的には、0.002重量%未満では十分な効果が望めない。また、一般には、20重量%を超えて配合しても効果の増強がなく不経済である。使用するキノコの種類、培養菌糸体の抽出液若しくは培養液は、適宜、期待する効果に応じて1種若しくは2種以上選択して配合するのが適当である。多様な活性を有する種を1種若しくは2種以上選択することで、多角的に効果を期待できる。
本発明を配合した皮膚外用剤は、油脂類、ロウ類、炭化水素類、シリコーン類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、増粘剤、粉末等の化粧料の基材の他、医薬部外品及び医薬品の有効成分、pH調整剤、防腐剤、色素、香料、酸化防止剤、天然物由来エキス等も必要に応じて配合することが出来る。
本発明を配合した皮膚外用剤は、油脂類、ロウ類、炭化水素類、シリコーン類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、増粘剤、粉末等の化粧料の基材の他、医薬部外品及び医薬品の有効成分、pH調整剤、防腐剤、色素、香料、酸化防止剤、天然物由来エキス等も必要に応じて配合することが出来る。
(3.コラゲナーゼ阻害効果)
加齢や紫外線等の外部刺激により肌には老化現象が現れる。その現象の例としては、皮膚表面の乾燥、ハリや潤いの低下、タルミによる顔の輪郭の変化、くすみ、シミ、シワ等が挙げられる。加齢や紫外線等の外部刺激により、真皮の細胞外マトリックス成分であるヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンの産生量が減少し分解が促進することで、ハリや潤いの低下やシワが生じ、さらにメラニン合成の促進やニキビや吹き出物、皮膚の炎症が原因の色素沈着が起こることで、くすみやシミを生じる。老化現象を予防・改善するためには真皮の細胞外マトリックス成分の保護や皮膚の化膿や炎症を予防することが必要である。
皮膚の真皮に存在するヒアルロン酸は、真皮に水分を補給し肌の弾力と潤いを保持する上で不可欠な生体成分である。さらに皮膚の真皮から弾力を与える成分として、コラーゲンとエラスチンが存在する。コラーゲンは真皮の主成分であり、コラーゲン繊維を作り、皮膚組織を真皮から下支えする成分である。エラスチンは真皮層で弾力性の高いエラスチン繊維を作り、コラーゲン繊維とともに真皮から肌に弾力を与える。
真皮中では、コラーゲン繊維と、エラスターゼ繊維の網目構造の隙間をヒアルロン酸が満たす形で存在している。いずれも皮膚の内側から弾力とハリ、潤いを与える上で必要不可欠な成分である。ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンの3種の成分は、いずれも真皮中の線維芽細胞で生合成されるとともに、不要なヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンは繊維芽細胞によって代謝される。
加齢により、繊維芽細胞によるヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンの生産量が低下し、真皮中のヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンが過剰に分解されると、皮膚の柔軟性、弾力性、膨潤性が低下し、肌のタルミやシワの原因となる。
真皮中のコラーゲンはコラゲナーゼという酵素で分解される。コラゲナーゼはコラーゲンを加水分解してコラーゲンの代謝を促進する上で必要な酵素であるが、線維芽細胞によるコラーゲン合成が低下すると、コラーゲンの合成と分解のバランスが崩れ、真皮中のコラーゲンは減少し、皮膚のシワ、タルミの原因となる。そのため、コラゲナーゼ阻害剤は、コラゲナーゼの過剰な分解を防ぎ、皮膚の柔軟性や弾力を維持してシワやタルミを予防および/または処置することができる。
(4.チロシナーゼ阻害効果)
チロシナーゼ活性は、メラニンの前駆体の合成に必要な活性であるため、チロシナーゼ活性を阻害する作用により、メラニン合成が阻害され、その結果、美白作用がもたらされる。
以下の実施例等により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(材料および方法)
(1.原料の組成)
本実施例で用いた各原料の組成は、以下のとおりである。
Figure 0006951710
ハイポリペプトン、グルコース、粉末酵母エキスSH、硫酸マグネシウム七水和物、リン酸二水素カリウム、粉末寒天、トレハロース二水和物、その他の有機溶剤は京都和光純薬株式会社から購入した。
(2.寒天培地の調製)
PGA寒天培地
ハイポリペプトン5g、グルコース20g、粉末酵母エキスSH2g、硫酸マグネシウム七水和物0.5g、リン酸二水素カリウム1g、粉末寒天20gをイオン交換水1Lに溶解してから、121℃で20分間、オートクレーブで滅菌した。その後、クリーンベンチ内でシャーレに分注しPGA培地を調製した。
(3.液体培地の調製)
基礎培地
硫酸マグネシウム七水和物0.5g、リン酸二水素カリウム1g、粉末酵母エキスSH2g、ハイポリペプトン5g、トレハロース二水和物30gをイオン交換水1Lに溶解してから、1Lの三角フラスコ4本に250mlずつ分注した。121℃で20分間、オートクレーブで滅菌した。
コラーゲン培地
硫酸マグネシウム七水和物0.5g、リン酸二水素カリウム1g、粉末酵母エキスSH2g、ハイポリペプトン5g、トレハロース二水和物30g、ネプチゲンナチュラルタイプ10gをイオン交換水1Lに溶解してから、1Lの三角フラスコ4本に250mlずつ分注した。121℃で20分間、オートクレーブで滅菌した。
ヒアルロン酸Na培地
硫酸マグネシウム七水和物0.5g、リン酸二水素カリウム1g、粉末酵母エキスSH2g、ハイポリペプトン5g、トレハロース二水和物30g、BIO SODIUM HYALURONATE HA12N 2g、をイオン交換水1Lに溶解してから、1Lの三角フラスコ4本に250mlずつ分注した。121℃で20分間、オートクレーブで滅菌した。
ウマプラセンタエキス培地
硫酸マグネシウム七水和物0.5g、リン酸二水素カリウム1g、粉末酵母エキスSH2g、ハイポリペプトン5g、トレハロース二水和物30g、馬プラセンタエキスPF10gをイオン交換水1Lに溶解してから、1Lの三角フラスコ4本に250mlずつ分注した。121℃で20分間、オートクレーブで滅菌した。
ブタプラセンタエキス培地
硫酸マグネシウム七水和物0.5g、リン酸二水素カリウム1g、粉末酵母エキスSH2g、ハイポリペプトン5g、トレハロース二水和物30g、ファルコニックスPC−1(PF)10gをイオン交換水1Lに溶解してから、1Lの三角フラスコ4本に250mlずつ分注した。121℃で20分間、オートクレーブで滅菌した。
サケプラセンタエキス培地
硫酸マグネシウム七水和物0.5g、リン酸二水素カリウム1g、粉末酵母エキスSH2g、ハイポリペプトン5g、トレハロース二水和物30g、マリンプラセンタ(MPC)10gをイオン交換水1Lに溶解してから、1Lの三角フラスコ4本に250mlずつ分注した。121℃で20分間、オートクレーブで滅菌した。
CPH(ウマプラセンタエキス配合)培地
硫酸マグネシウム七水和物0.5g、リン酸二水素カリウム1g、粉末酵母エキスSH2g、ハイポリペプトン5g、トレハロース二水和物30g、ネプチゲンナチュラルタイプ10g、BIO SODIUM HYALURONATE HA12N 2g、馬プラセンタエキスPF10gをイオン交換水1Lに溶解してから、1Lの三角フラスコ4本に250mlずつ分注した。121℃で20分間、オートクレーブで滅菌した。
CPH(ブタプラセンタエキス配合)培地
硫酸マグネシウム七水和物0.5g、リン酸二水素カリウム1g、粉末酵母エキスSH2g、ハイポリペプトン5g、トレハロース二水和物30g、ネプチゲンナチュラルタイプ10g、BIO SODIUM HYALURONATE HA12N 2g、ファルコニックスPC−1(PF)10gをイオン交換水1Lに溶解してから、1Lの三角フラスコ4本に250mlずつ分注した。121℃で20分間、オートクレーブで滅菌した。
CPH(サケプラセンタエキス配合)培地
硫酸マグネシウム七水和物0.5g、リン酸二水素カリウム1g、粉末酵母エキスSH2g、ハイポリペプトン5g、トレハロース二水和物30g、ネプチゲンナチュラルタイプ10g、BIO SODIUM HYALURONATE HA12N 2g、マリンプラセンタ(MPC)10gをイオン交換水1Lに溶解してから、1Lの三角フラスコ4本に250mlずつ分注した。121℃で20分間、オートクレーブで滅菌した。
(4.ホウロクタケの培養)
凍結保存してあったホウロクタケの菌株をPGA培地に移し、25℃で培養した。約2週間培養した後、滅菌したメスで菌糸体を寒天培地とともに5mm角に切り出し、これを各種液体培地に移して室温(25℃)で40日間静置培養した。培養終了後濾紙を用いて菌糸体を除き、濾液を濃縮した。
(5.被験物質)
被験物質として、以下を用いた。
基礎培地(培養0日)
基礎培地を濃縮したもの。
基礎培地(培養40日)
ホウロクタケを40日間培養した基礎培地を濃縮したもの。
CPH
ヒアルロン酸(BIO SODIUM HYALURONATE HA12N)を1:1:0.2の割合で混合したものを濃縮したもの。
基礎培地(培養40日)+CPH
ホウロクタケを40日間培養した基礎培地にコラーゲン(ネプチゲンナチュラルタイプ):プラセンタ(マリンプラセンタ(MPC)):ヒアルロン酸(BIO SODIUM HYALURONATE HA12N)を1:1:0.2の割合で混合したものを後添加し、濃縮したもの。
コラーゲン培地(培養40日)
ホウロクタケを40日間培養したコラーゲン培地を濃縮したもの。
ヒアルロン酸Na培地(培養40日)
ホウロクタケを40日間培養したヒアルロン酸Na培地を濃縮したもの。
ウマプラセンタエキス培地(培養40日)
ホウロクタケを40日間培養したウマプラセンタエキス培地を濃縮したもの。
ブタプラセンタエキス培地(培養40日)
ホウロクタケを40日間培養したブタプラセンタエキス培地を濃縮したもの。
サケプラセンタエキス培地(培養40日)
ホウロクタケを40日間培養したサケプラセンタエキス培地を濃縮したもの。
CPH(ウマプラセンタエキス配合)培地(培養40日)
ホウロクタケを40日間培養したCPH(ウマプラセンタエキス配合)培地を濃縮したもの。
CPH(サケプラセンタエキス配合)培地(培養40日)
ホウロクタケを40日間培養したCPH(サケプラセンタエキス配合)培地を濃縮したもの。
(実施例1:チロシナーゼ阻害試験)
50mMのリン酸緩衝液(pH6.8)1480μlと、5mMのL−チロシン水溶液400μl、DMSOに溶解した35mg/ml被験物質の溶液100μl、リン酸緩衝液で1000U/mlに希釈したチロシナーゼ20μlを混合して、37℃60分間ウォーターバスで反応させた。反応終了後、475nmの吸光度を測定した。
チロシナーゼ阻害活性は以下の計算式から算出した。コントロールは被験物質の代わりにDMSOのみ添加した。
チロシナーゼ阻害率(%)=100×(A−B)/A(A:コントロールの吸光度、B:被験物質の反応後と反応前の吸光度の差)
各サンプル3回ずつ計測し、その平均を以下の表に示す。
Figure 0006951710
以上より、キノコ培養物に、水溶性コラーゲン、プラセンタエキス、および、ヒアルロン酸を添加した場合、特にプラセンタエキスとしてサケプラセンタエキスを利用した場合に、チロシナーゼ阻害活性が非常に高くなることが判明した。
(実施例2:コラゲナーゼ阻害試験)
2.5mg/ml被験物質の溶液20μl、0.1M Tris−HCl緩衝液で溶解した0.1mg/mlコラゲナーゼ20μl、同様に溶解した0.5mg/ml Pz−ペプチド溶液を混合して、37℃30分間ウォーターバスでインキュベートした。そこに25mMクエン酸400μl、酢酸エチル2mlを添加し、激しく攪拌した。静置して1時間後、酢酸エチル層をマイクロチューブに移し、6分遠心分離にかけた。遠心分離後、320nmの吸光度を測定した。コラゲナーゼ阻害活性は以下の計算式から算出した。
コントロールは被験物質の代わりに精製水のみ添加した。コラゲナーゼ阻害率(%)=100×(A−B)/A(A:コントロールの吸光度、B:被験物質の反応後と反応前の吸光度の差)
各サンプル3回ずつ計測し、その平均を以下の表に示す。
Figure 0006951710
以上より、キノコ培養物に、水溶性コラーゲン、プラセンタエキス、および、ヒアルロン酸を添加した場合、特にプラセンタエキスとしてサケプラセンタエキスを利用した場合に、コラゲナーゼ阻害活性が非常に高くなることが判明した。
(まとめ)
チロシナーゼ阻害活性とコラゲナーゼ阻害活性試験において、ホウロクタケを40日間CPH(サケプラセンタエキス配合)培地、すなわち、水溶性コラーゲン、サケプラセンタエキス、および、ヒアルロン酸存在下で培養したものが最も強い活性を示した。
(実施例3:CPH(サケプラセンタエキス配合)培地を含む化粧用クリームの調製)
化粧用クリームを以下の成分と製法を用いて処方した:
・(A)ステアリン酸 8.0(重量%)、
・(B)ステアリルアルコール 4.0(重量%)、
・(C)ステアリン酸ブチル 6.0(重量%)、
・(D)モノステアリン酸グリセリン 2.0(重量%)、
・(E)プロピレングリコール 5.0(重量%)、
・(F)水酸化カリウム 0.4(重量%)、
・(G)防腐剤(パラオキシ安息香酸エステル) 0.1〜0.5(重量%)、
・(H)香料 0.001〜0.1(重量%)、
・(I)酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン) 0.05〜0.15(重量%)、
・(J)CPH(サケプラセンタエキス配合)培地 0.1(重量%)、
・(K)上記の残部として、精製水を添加した。
(製法)
1.上記(A)〜(D)、(E)〜(I)、および(K)の一部を別々に加熱調製し、80℃で混合し、ホモミキサーで攪拌し、その後、50℃まで冷却した。
2.(J)に(K)の一部を添加し、溶解した。
3.上記1の溶液と2の溶液を混合し、30℃まで冷却した。
上記のとおり調製した化粧料は、肌にハリと潤いを与え、メラニンによるシミの目立たない肌を保つ効果に優れたものであった。
(実施例4:CPH(サケプラセンタエキス配合)培地を含む乳液処方物の調製)
乳液を以下の成分と製法を用いて処方した:
・(A)ステアリン酸 2.0(重量%)、
・(B)セチルアルコール 1.5(重量%)、
・(C)ワセリン 4.0(重量%)、
・(D)スクワラン 5.0(重量%)、
・(E)グリセロールトリ−2−エチルヘキサン酸エステル 2.0(重量%)、
・(F)ソルビタンモノオレイン酸エステル 2.0(重量%)、
・(G)グリセリン 9.0(重量%)、
・(H)水酸化カリウム 0.1(重量%)、
・(I)防腐剤(パラオキシ安息香酸エステル) 0.1〜0.5(重量%)、
・(J)香料 0.001〜0.1(重量%)、
・(K)酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン) 0.05〜0.15(重量%)、
・(L)CPH(サケプラセンタエキス配合)培地 0.1(重量%)、
・(M)上記の残部として、精製水を添加した。
(製法)
1.(A)〜(F)、(G)〜(K)、および(M)の一部を別々に加熱調製し、80℃で混合し、ホモミキサーで攪拌し、その後、50℃まで冷却した。
2.(M)の一部に(L)を溶解した。
3.上記1の溶液と2の溶液を混合し、30℃まで冷却した。
上記のとおり調製した化粧料は、肌にハリと潤いを与え、メラニンによるシミの目立たない肌を保つ効果に優れたものであった。
(実施例5:CPH(サケプラセンタエキス配合)培地を含む化粧水の調製)
化粧水を以下の成分と製法を用いて処方した:
・(A)POE(20)オレイルアルコールエーテル 0.5(重量%)、
・(B)グリセリン 10(重量%)、
・(C)メチルセルロース 0.2(重量%)、
・(D)防腐剤(パラオキシ安息香酸エステル) 0.1〜0.5(重量%)、
・(E)香料 0.001〜0.1(重量%)、
・(F)酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン) 0.05〜0.15(重量%)、
・(G)エタノール 5.0(重量%)、
・(H)CPH(サケプラセンタエキス配合)培地 0.1(重量%)、
・(I)上記の残部として、精製水を添加した。
(製法)
上記(A)〜(I)までを均一に溶解した。
上記のとおり調製した化粧料は、肌にハリと潤いを与え、メラニンによるシミの目立たない肌を保つ効果に優れたものであった。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみ、その範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、キノコの培養物に含まれる有用な活性(例えば、チロシナーゼ阻害活性および/またはコラゲナーゼ阻害活性)を増強し、より良好な、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤を提供する。

Claims (7)

  1. キノコ培養培地またはその濾液またはそれらの濃縮物を含む、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤であって、
    該キノコ培養培地は、以下:
    (1)(a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質、ならびに
    (b)ヒアルロン酸;
    (2)(a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質、ならびに、
    (c)プラセンタエキス;
    (3)(a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質、
    (b)ヒアルロン酸;ならびに、
    (c)プラセンタエキス;
    (4)(b)ヒアルロン酸;
    (5)(c)プラセンタエキス;あるいは、
    (6)(b)ヒアルロン酸;ならびに、
    (c)プラセンタエキス、
    の存在下で培養されたホウロクタケの培養培地である、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤。
  2. キノコ培養培地またはその濾液またはそれらの濃縮物を含む、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤であって、
    該キノコ培養培地は、以下:
    (a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質;
    (b)ヒアルロン酸;ならびに、
    (c)プラセンタエキス
    の存在下で培養されたホウロクタケの培養培地である、皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤。
  3. 前記プラセンタエエキスが、サケプラセンタエキスである、請求項1または2に記載の皮膚外用剤、コラゲナーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、美白剤、美容液、シワおよび/またはタルミの予防および/または治療剤。
  4. キノコ培養培地の調製法であって、以下:
    (1)(a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質、ならびに
    (b)ヒアルロン酸;
    (2)(a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質、ならびに、
    (c)プラセンタエキス;
    (3)(a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質、
    (b)ヒアルロン酸;ならびに、
    (c)プラセンタエキス;
    (4)(b)ヒアルロン酸;
    (5)(c)プラセンタエキス;あるいは、
    (6)(b)ヒアルロン酸;ならびに、
    (c)プラセンタエキス、
    の存在下でキノコを培養する工程を包含する、キノコ培養培地の調製法。
  5. キノコ培養培地の調製法であって、以下:
    (a)水溶性コラーゲン、ゼラチンおよびコラーゲンペプチドからなる群から選択される物質;
    (b)ヒアルロン酸;ならびに、
    (c)プラセンタエキス
    の存在下でキノコを培養する工程を包含する、キノコ培養培地の調製法。
  6. 前記キノコが、ホウロクタケである、請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記プラセンタエエキスが、サケプラセンタエキスである、請求項4または5に記載の方法。
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