JP6950931B2 - 金属検出装置及び診断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属検出装置及び診断方法に関する。
特許文献1には、磁界と金属との相互作用を利用して被検査物に含まれる金属異物を検出する金属検出装置が記載されている。この装置は、磁界を発生させる送信回路及び磁束変化を検出する受信回路を備える。この装置は、金属を含むテストピースを用いて異物検出機能を診断する。
特開2015−111075号公報
テストピースを用いて異物検出機能を診断する手法では、金属異物が金属検出装置の検査領域に敢えて投入され、装置が検出することができるか否かが判定される。検査領域内に異物が付着したり残留したりすることを回避するために、テストピースを用いた診断の回数は極力少ない方が好ましい。また、テストピースを用いて異物検出機能を診断する場合、テストピースを投入して回収する人員が必要となる。
本発明は、テストピースを用いることなく送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定することができる金属検出装置及び診断方法を提供することを目的とする。
本発明に係る金属検出装置は、送信コイルを含み、送信コイルに設定波形の交番電流を入力することによって被検査物が通過する検査領域内に交番磁界を発生させる送信回路と、検査領域における磁束変化に応じた検出信号を出力する第1受信コイル及び第2受信コイルを含む受信回路と、第1受信コイルの検出信号と第2受信コイルの検出信号との差分である差分信号に基づいて、検査領域内を通過する被検査物に含まれる金属異物を検出する金属検出部と、被検査物が検査領域内を通過していないときに送信コイルに供給される交番電流の設定波形を変化させ、差分信号に基づいて送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定する診断部と、を備える。
この装置では、診断部により、被検査物が検査領域内を通過していないときに送信コイルに供給される交番電流の設定波形が変化する。交番電流の設定波形が変化した場合、検査領域内の磁界が変化する。このため、第1受信コイルの検出値及び第2受信コイルの検出信号も変化する。第1受信コイル及び第2受信コイルは、配置位置の違いや組み付け誤差などにより、同一の磁束変化であっても若干異なる検出信号を出力する。つまり、送信回路及び受信回路が正常であれば、交番電流の設定波形の変化に応じて差分信号が変化する(0以上の値を有する)。この装置は、交番電流の設定波形の変化に応じた差分信号の変化を検証することで、テストピースを用いることなく送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定することができる。
一実施形態においては、診断部は、送信コイルに供給される交番電流の設定波形の変化に応じて差分信号が変化しない場合には、送信回路及び受信回路が正常に機能していないと判定してもよい。このように構成した場合、テストピースを用いることなく、異常を検知することができる。
一実施形態においては、診断部は、送信コイルに供給される交番電流の振幅を変化させ、差分信号の振幅に基づいて送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定してもよい。このように構成した場合、差分信号の振幅を検証して送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定することができる。
一実施形態においては、診断部は、送信コイルに供給される交番電流の位相又は周波数を変化させ、差分信号の位相又は周波数に基づいて送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定してもよい。このように構成した場合、差分信号の位相又は周波数を検証して送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定することができる。
一実施形態においては、金属検出装置は、送信コイルを流れる交番電流を検出する検出器をさらに備え、診断部は、検出器の検出結果と差分信号とに基づいて、送信回路又は受信回路が正常に機能しているか否かを判定してもよい。交番電流が検出されている場合には、送信回路は正常であると判断することができ、交番電流が検出されていない場合には、送信回路は正常でないと判断することができる。また、送信回路が正常である場合において、交番電流の設定波形の変化に応じて差分信号の変化がない場合(略0のままである場合)には、受信回路が正常ではないと判断することができる。このように、送信回路及び受信回路のどちらが異常であるのかを切り分けることができる。
一実施形態においては、金属検出装置は、被検査物が自然落下により通過する空間をその内部に有するケース本体部を備え、検査領域は空間に設定されてもよい。被検査物を落下させて検査する装置においては、ベルトコンベアなどを用いて被検査物を水平方向へ移動させて検査する装置に比べて、テストピースを用いた診断に多くの人員が必要となる。被検査物を落下させて検査する装置において、テストピースを用いることなく送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定することにより、診断に必要な人員を削減することができる。
本発明に係る診断方法は、送信コイルを含む送信回路、並びに、第1受信コイル及び第2受信コイルを含む受信回路を備え、検査領域を通過する被検査物に含まれる金属異物によって生じる磁束変化に基づいて金属異物を検出する金属検出装置のための診断方法であって、被検査物が検査領域内を通過していないときに、送信コイルに供給される交番電流の設定波形を変化させるステップと、第1受信コイルの検出信号と第2受信コイルの検出信号との差分である差分信号に基づいて送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定するステップと、を備える。
この診断方法によれば、上述した金属検出装置と同一の効果を奏する。
本発明によれば、テストピースを用いることなく送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定することができる。
第1実施形態に係る金属検出装置の概念図である。 交番電流、受信回路の電流、及び、差分出力を説明するグラフである。 図2の交番電流の振幅を変化させたときの受信回路の電流、及び、差分出力を説明するグラフである。 交番電流の位相変化の前後における受信回路の励起電圧と位相との関係を示す特性カーブである。 金属検出装置の診断処理の一例を説明するフローチャートである。 第2実施形態に係る金属検出装置の概念図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
[装置構成]
図1は実施形態に係る金属検出装置1の概念図である。図1に示される金属検出装置1は、被検査物Sに含まれる金属異物を検出する装置である。被検査物Sは例えば食品である。金属検出は、磁界と金属との相互作用を利用して被検査物に含まれる異物を検出する手法である。
金属検出装置1は、ケース本体部10を備える。ケース本体部10は、被検査物Sが自然落下により通過する空間をその内部に有する。ケース本体部10の内部には、金属検出が行われる検査領域Rが設定される。金属検出装置1は、送信回路2、受信回路3及び制御部4を備える。
送信回路2は、送信コイル20を含む。送信コイル20は、検査領域Rに対応して配置されており、電気量を磁界に変換する。送信回路2は、例えば制御部4から送信された設定周波数及び設定振幅を有する送信信号に基づいて、送信コイル20に入力させる設定波形の交番電流を決定する。設定波形の交番電流とは、予め定められた定型波形となるように変調された電流である。設定波形の交番電流では、振幅及び周波数(周期)が固定値とされる。送信回路2は、送信コイル20に設定波形の交番電流を供給することによって被検査物Sが通過する検査領域R内に交番磁界を発生させる。
受信回路3は、サーチコイル30として第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bを含む。第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bは、検査領域Rに対応して配置されている。一例として、第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bは、送信コイル20と対向配置される。第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bと送信コイル20との間に検査領域Rが介在する。
第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bそれぞれは、検査領域Rにおける磁束変化に応じた検出信号を出力する。検出信号は、電気的な信号であり、電流であってもよいし電圧であってもよい。第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bは、同一の巻数及び長さで構成され、差動接続される。このため、第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bは、逆極性の出力となる。
検査領域Rを金属異物が通過しないとき、第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bの出力信号は、同振幅かつ同位相であって逆極性となる。このため、差動接続された2つの受信コイルから得られる出力(差分信号)は略0となる。これに対して、検査領域Rを金属異物が通過するとき、金属異物の移動に応じて磁束変化が生じる。このため、第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bの出力の平衡状態がくずれ、差動接続された2つの受信コイルから得られる出力は、値を持った出力(差分信号)となる。この差分信号の値の有無を判定することで金属異物を検出することができる。
制御部4は、送信回路2及び受信回路3に接続される。制御部4は、外部との信号の入出力などを行う入出力インターフェースI/O、処理を行うためのプログラムおよび情報などが記憶されたROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(RandomAccess Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体、CPU(Central Processing Unit)、及び通信回路などを有する。制御部4は、CPUが出力する信号に基づいて、入力データをRAMに記憶し、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムを実行することで、後述する機能を実現する。
制御部4は、機能的構成として、金属検出部40、診断部41、記憶部42及び表示部43を備える。
金属検出部40は、設定周波数及び設定振幅を有する送信信号を生成する。金属検出部40は、通信回路などを介して送信回路2へ生成した送信信号を出力する。そして、金属検出部40は、通信回路などを介して受信回路3から差分信号を取得する。金属検出部40は、差分信号に基づいて、検査領域R内を通過する被検査物Sに含まれる金属異物を検出する。このように、金属検出装置1では、送信回路2、受信回路3及び金属検出部40が協働して動作することにより、金属検出が行われる。
上述したとおり、金属異物が検査領域R内に存在しない場合には、差分信号が略0となる。この場合、金属異物が混入されていないために差分信号が略0なのか、送信回路2及び受信回路3の少なくとも一方が断線しているために差分信号が略0なのかを判断することが困難である。診断部41は、このような状況を切り分ける機能を有する。
診断部41は、金属検出装置1の金属検出能力を診断する。より具体的な一例として、診断部41は、送信回路2及び受信回路3が正常に機能しているか否かを判定する。正常に機能するとは、金属検出するために支障なく動作することをいう。正常に機能している場合、送信回路2によって交番磁界が形成され、受信回路3によって交番磁界に応じた検出がなされる。診断部41は、被検査物Sが検査領域R内を通過していないときに診断を行う。診断部41は、金属検出装置1の電源投入時や定時刻などの予めスケジュールされたイベントや時刻に応じて診断を開始してもよいし、マニュアル操作で診断を開始してもよい。
診断時において、診断部41は、送信コイル20に供給される交番電流の設定波形を変化させる。一例として、診断部41は、金属検出部40により生成された送信信号を変化させる。例えば、診断部41は、金属検出部40により生成された送信信号に所定のゲインを掛け合わせて振幅を変更してもよいし、金属検出部40により生成された送信信号に変調フィルタをかけて周波数を変更してもよい。
診断部41は、通信回路などを介して送信回路2へ生成した送信信号を出力する。これにより、送信コイル20に供給される交番電流の波形が変化し、その変化に応じて被検査物Sが通過する検査領域R内の交番磁界も変化する。第1受信コイル30aは、第2受信コイル30bと同一の巻数及び長さで構成されているものの、取り付け位置や組み付け誤差が存在する。このような誤差を含んでいる第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bは、交番磁界の変化に対して完全に同調した検出をすることができず、差動接続された受信コイルからの出力は、値を持った出力(差分信号)となる。
診断部41は、通信回路などを介して受信回路3から差分信号を取得する。診断部41は、差分信号に基づいて送信回路2及び受信回路3が正常に機能しているか否かを判定する。診断部41は、送信コイル20に供給される交番電流の設定波形の変化に応じて差分信号が変化しない場合には、送信回路2及び受信回路3が正常に機能していないと判定する。
診断部41は、一例として、送信コイル20に供給される交番電流の振幅を変化させる。この場合、第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bの出力の振幅に差が生じて差分信号が値を持った出力となる。診断部41は、所定値以上の差分信号の振幅が確認できた場合、送信回路2及び受信回路3が正常に機能していると判定する。例えば、回路が断線した場合には、交番電流の振幅を変化させても差分信号の値は0になる。診断部41は、所定値以上の差分信号の振幅が確認できない場合、送信回路2及び受信回路3が正常に機能していないと判定する。
診断部41は、他の例として、送信コイル20に供給される交番電流の位相又は周波数を変化させてもよい。この場合、第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bの出力の位相に差が生じて差分信号が値を持った出力となる。診断部41は、所定値以上の位相の変化が確認できた場合、送信回路2及び受信回路3が正常に機能していると判定する。診断部41は、所定値以上の位相変化が確認できない場合、送信回路2及び受信回路3が正常に機能していないと判定する。
記憶部42は、診断部41の診断結果を記憶媒体に記憶する。表示部43は、診断部41の診断結果をディスプレイなどの表示器に表示させる。
[金属検出時の各信号の一例]
金属検出時の各信号について概説する。図2は、交番電流、受信回路の電流、及び、差分信号を説明するグラフである。図2の(A)は、交番電流の一例である。図2の(B)は第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bの検出信号の一例である。図2の(C)は差分信号の一例である。
図2の(A)は、所定周期及び所定振幅の交番電流である。このような交番電流が送信コイルに供給されることで、交番磁界が発生する。図2の(B)は、第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bの検出信号の一例である。第1受信コイル30aにより実線の波形が検出され、第2受信コイル30bにより破線の波形が検出される。実線の波形は、破線の波形と振幅の絶対値及び位相が同一であり、振幅の正負が逆転する。実線の波形及び破線の波形が差動接続で加算されることにより、図2の(C)に示される差分信号が得られる。金属異物が検査領域Rを通過しない場合には、交番磁界に歪みが生じないため、差分信号が略0となる。これに対して、金属異物が検査領域Rを通過する場合には、交番磁界に歪みが生じるため、差分信号が値を持つことになる。金属検出部40は、所定の閾値以上の差分信号を検出した場合、金属異物が混入したと判定する。
[診断時の各信号の一例]
診断時の各信号について概説する。図3は、図2の交番電流の振幅を変化させたときの交番電流、受信回路の電流、及び、差分信号を説明するグラフである。図3の(A)は、交番電流の一例である。図3の(B)は第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bの検出信号の一例である。図3の(C)は差分信号の一例である。
図3の(A)は、図2の交番電流の振幅を変化させたときの交番電流である。診断部41は、診断時において、図2の所定周期及び所定振幅A1の交番電流を、図2の所定周期及び所定振幅A2の交番電流へと変化させる。このような変化が行われると、交番磁界にも変化が発生する。図3の(B)は、第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bの検出信号の一例である。第1受信コイル30aにより実線の波形が検出され、第2受信コイル30bにより破線の波形が検出される。図2の(B)と比較すると、第1受信コイル30aの検出信号の振幅が大きくなっている。このため、図3の(C)に示される差分信号が得られる。診断部41は、所定の閾値A以上の差分信号を検出した場合、送信回路2及び受信回路3が正常に機能していると判定する。診断部41は、所定の閾値A以上の差分信号を検出しない場合、送信回路2及び受信回路3が正常に機能していないと判定する。診断部41は、差分信号の最大値が所定の閾値A以上かつ所定の閾値B以下の範囲にある場合、送信回路2及び受信回路3が正常に機能していると判定してもよい。
[診断時の各信号の他の例]
次に、交番電流の位相を変化させた場合の一例を説明する。図4は、交番電流の位相変化の前後における受信回路の出力電圧と位相との関係を示す特性カーブである。図4の(A)は、図2の(A)に示される交番電流が送信コイル20へ供給されたときに、サーチコイル30(第1受信コイル30a及び第2受信コイル30b)によって励起される電圧と、位相との関係を示す特性カーブである。このような特性カーブは、例えば特許第3789618号に記載の周知の手法で得ることができる。
図4の(B)は、図2の(A)に示される交番電流の位相を変化させて送信コイル20へ供給されたときに、サーチコイル30(第1受信コイル30a及び第2受信コイル30b)によって励起される電圧と、位相との関係を示す特性カーブである。このように、励起電圧と位相との関係が位相変化の前後で異なる。診断部41は、交番電流の位相を変化させたときは、励起電圧と位相との関係に変化があるか否かを判定することにより、送信回路2及び受信回路3が正常に機能しているか否かを判定する。
[診断方法]
次に、金属検出装置1の診断方法を説明する。図5は、金属検出装置の診断処理の一例を説明するフローチャートである。図5に示されるフローチャートは、例えば金属検出装置1の電源投入時や定時刻などの予めスケジュールされたイベントや時刻に応じて開始されてもよいし、マニュアル操作で開始されてもよい。
図5に示されるように、診断部41は、判定処理(ステップS10)により、被検査物Sが検査領域R内を通過しているか否かを判定する。例えば、診断部41は、検査領域Rに設けられた図示しないセンサなどの検出結果に基づいて被検査物Sが検査領域R内を通過しているか否かを判定する。あるいは、診断部41は、他の構成要素又は作業員の判断結果を入力して、被検査物Sが検査領域R内を通過しているか否かを判定してもよい。
被検査物Sが検査領域R内を通過していない場合(ステップS10:NO)、診断部41は、磁場発生処理(ステップS12)として、金属検出で用いられる所定周期及び所定振幅の交番電流が発生されるように、送信信号を生成し、送信回路2へ出力する。これにより、検査領域Rに交番磁界が発生する。
続いて、診断部41は、送信波形変更処理(ステップS14:設定波形を変化させるステップ)として、送信回路2へ出力する送信信号を変更する。診断部41は、例えば振幅に所定のゲインを加算することにより、振幅がより大きくなるように変更する。
続いて、診断部41は、診断処理(ステップS16:判定するステップ)として、受信回路3から取得した差分信号に基づいて、送信回路2及び受信回路3が正常に機能しているか否かを判定する。診断部41は、所定値以上の差分信号の振幅が確認できた場合、送信回路2及び受信回路3が正常に機能していると判定する。診断部41は、所定値以上の差分信号の振幅が確認できない場合、送信回路2及び受信回路3が正常に機能していないと判定する。診断部41は、必要があれば記憶部42に判定結果を記憶させ、表示部43に判定結果を表示させる。
被検査物Sが検査領域R内を通過している場合(ステップS10:YES)、又は、診断処理(ステップS16)が終了した場合、図5に示されるフローチャートを終了する。
以上、第1実施形態に係る金属検出装置1及び診断方法によれば、診断部41により、被検査物Sが検査領域R内を通過していないときに送信コイル20に供給される交番電流の設定波形が変化する。交番電流の設定波形が変化した場合、検査領域R内の磁界が変化する。このため、第1受信コイル30aの検出値及び第2受信コイル30bの検出信号も変化する。第1受信コイル30a及び第2受信コイル30bは、配置位置の違いや組み付け誤差などにより、同一の磁束変化であっても若干異なる検出信号を出力する。つまり、送信回路2及び受信回路3が正常であれば、交番電流の設定波形の変化に応じて差分信号が変化する(0以上の値を有する)。金属検出装置1は、交番電流の設定波形の変化に応じた差分信号の変化を検証することで、テストピースを用いることなく送信回路2及び受信回路3が正常に機能しているか否かを判定することができる。
また、金属検出装置1は、テストピースを用いることなく送信回路及び受信回路が正常に機能しているか否かを判定することにより、診断に必要な人員を削減することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る金属検出装置1Aは、第1実施形態に係る金属検出装置1と比べて、送信コイル20を流れる交番電流を検出する検出器が取り付けられている点、及び、診断部が検出器の検出結果を用いて送信回路又は前記受信回路が正常に機能しているか否かを判定する点について相違し、その他は同一である。
図6は、第2実施形態に係る金属検出装置の概念図である。金属検出装置1Aは、送信コイル20を流れる交番電流を検出する検出器21を有する。検出器21は、電流計であってもよい。検出器21は、検出結果を制御部4へ出力する。
診断部41Aは、検出器21の検出結果と差分信号とに基づいて、送信回路又は前記受信回路が正常に機能しているか否かを判定する。診断部41Aは、第1実施形態と同様に、差分信号を用いて送信回路2及び受信回路3が正常に機能しているか否かを判定する。ここで、差分信号が閾値以下である場合、診断部41Aは、検出器21により交番電流が検出されているか否かを判定する。
診断部41Aは、差分信号が閾値以下であり、かつ、検出器21により交番電流が検出されている場合には、受信回路3が正常に機能していないと判定する。診断部41Aは、差分信号が閾値以下であり、かつ、検出器21により交番電流が検出されてない場合には、少なくとも送信回路2が正常に機能していないと判定する。その他の機能は第1実施形態と同一である。
本実施形態に係る金属検出装置1Aによれば、送信回路2及び受信回路3のどちらが異常であるのかを切り分けることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、自然落下する被検査物Sを検査する装置(いわゆるサーキュラー型の検査装置)の例を示したが、これに限定されない。金属検出装置は、被検査物Sを水平方向に搬送するコンベヤと、コンベアによって搬送された被検査物Sを通過させるケース本体部とを備え、ケース本体部10の内部に検査領域が設定されていてもよい。
1…金属検出装置、2…送信回路、3…受信回路、4…制御部、10…ケース本体部、20…送信コイル、21…検出器、30…サーチコイル、30a…第1受信コイル、30b…第2受信コイル、40…金属検出部、41,41A…診断部。

Claims (5)

  1. 送信コイルを含み、前記送信コイルに設定波形の交番電流を供給することによって被検査物が通過する検査領域内に交番磁界を発生させる送信回路と、
    前記検査領域における磁束変化に応じた検出信号を出力する第1受信コイル及び第2受信コイルを含む受信回路と、
    前記第1受信コイルの検出信号と前記第2受信コイルの検出信号との差分である差分信号に基づいて、前記検査領域内を通過する前記被検査物に含まれる金属異物を検出する金属検出部と、
    前記被検査物が前記検査領域内を通過していないときに前記送信コイルに供給される交番電流の設定波形の振幅又は周波数を変化させ、前記差分信号に基づいて前記送信回路及び前記受信回路が正常に機能しているか否かを判定する診断部と、
    を備える金属検出装置。
  2. 前記診断部は、前記送信コイルに供給される交番電流の設定波形の変化に応じて前記差分信号が変化しない場合には、前記送信回路及び前記受信回路が正常に機能していないと判定する、請求項1に記載の金属検出装置。
  3. 前記送信コイルを流れる交番電流を検出する検出器をさらに備え、
    前記診断部は、前記検出器の検出結果と前記差分信号とに基づいて、前記送信回路又は前記受信回路が正常に機能しているか否かを判定する、請求項1又は2に記載の金属検出装置。
  4. 前記被検査物が自然落下により通過する空間をその内部に有するケース本体部を備え、前記検査領域は前記空間に設定される、請求項1〜の何れか一項に記載の金属検出装置。
  5. 送信コイルを含む送信回路、並びに、第1受信コイル及び第2受信コイルを含む受信回路を備え、検査領域を通過する被検査物に含まれる金属異物によって生じる磁束変化に基づいて前記金属異物を検出する金属検出装置のための診断方法であって、
    前記被検査物が前記検査領域内を通過していないときに、前記送信コイルに供給される交番電流の設定波形の振幅又は周波数を変化させるステップと、
    前記第1受信コイルの検出信号と前記第2受信コイルの検出信号との差分である差分信号に基づいて前記送信回路及び前記受信回路が正常に機能しているか否かを判定するステップと、
    を備える診断方法。
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